説明

ヒドロシリル化触媒

金属−ターピリジン錯体およびそのヒドロシリル化反応における使用がここに開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2009年7月10日に出願され、参照によりそのすべての内容をここに組み入れる米国仮出願番号第61/224,609号に対する優先権を主張する。
【0002】
本発明は、一般的には遷移金属含有化合物に、より詳細にはマンガン、鉄、コバルト、もしくはニッケル錯体含有ターピリジン配位子に関し、そして効率的かつ選択的なヒドロシリル化触媒としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
典型的にシリルヒドリドと不飽和の有機基との間の反応を含むヒドロシリル化化学は、シリコーン界面活性剤、シリコーン流体およびシラン、ならびに封止剤、接着剤およびシリコーン系コーティング剤のような多くの付加硬化性産物のような市販のシリコーン系産物を製造する合成ルートの基本である。しかしながら、ヒドロシリル化反応は典型的には、白金もしくはロジウム金属錯体のような貴金属触媒によって触媒されてきた。
【0004】
さまざまなき金属錯体触媒は当分野で既知である。例えば、米国特許3,775,452号は配位子として白金錯体を含有する不飽和シロキサンを開示する。この型の触媒はKarstedt触媒として知られる。文献に記載されている他の例示的な白金系ヒドロシリル化触媒は米国特許3,159,601号に開示されるAshby触媒、米国特許第3,220,972号に開示されるLamoreaux触媒、ならびにSpeier,J.L.、Webster J.A.およびBarnes G.H.、J.Am.Chem.Soc.79、974(1957)に開示されるSpeier触媒を含む。
【0005】
これらの貴金属錯体触媒はヒドロシリル化反応のための触媒として広く受け入れられているが、それらはいくつかの明確な欠点を持っている。一つの欠点は、貴金属錯体触媒が特定の反応の触媒において非効率的であるというものである。例えば、アリルポリエーテルとシリコーンヒドリドとの貴金属錯体触媒を用いるヒドロシリル化の場合、シリコーンヒドリドの有用な産物への完全な転換を確かにするために、シリコーンヒドリドの量と比較して過剰量のアリルポリエーテルの使用が触媒の効率の欠如を補うために必要とされる。ヒドリシリル化反応が完了したとき、この過剰量のアリルポリエーテルは、(A)追加のステップによって除去される(これはコスト効率が良くない)必要があるかまたは(B)産物に残されてしまう(最終使用の用途におけるこの産物の減少した性能という結果となる)かのいずれか一方となる。さらに、過剰量のアリルポリエーテルの使用は、典型的にはかなりの量のオレフィンイソマーのような望まれない副産物を生じ、これは結果として望ましくない臭気を放つ副産物の化合物の生成を導く。
【0006】
貴金属錯体触媒の他の欠点は、しばしばそれらは特定の型の反応物を含むヒドロシリル化反応の触媒において効率的ではないということである。貴金属錯体触媒が、リン化合物およびアミン化合物のような触媒毒の影響を受けやすいことは知られている。従って、不飽和のアミン化合物を含むヒドロシリル化において、当分野に知られる貴金属触媒は、それらの不飽和アミン化合物とSiヒドリド基質との間の直接的な反応を促進する点において通常、効率が劣り、そしてしばしば望ましくないイソマーの混合物の生成を導く。
【0007】
さらに、貴金属が高価であるので、貴金属含有触媒はシリコーン配合物のコストの大きな割合を構成し得る。昨今、貴金属を含む貴金属に対する世界的な需要が増加し、白金の値段が高値を記録するように駆り立て、効率的でかつ低コストの代替的な触媒への必要性を生み出す。
【0008】
ヒドロシリル化触媒としての使用のために、貴金属の代替として特定の鉄錯体が注目を集めてきた。例示的に、専門誌の記事は、Fe(CO)が高温においてヒドロシリル化反応を触媒することを開示した(Nesmeyanov,A.N.et al.,Tetrahedron 1962, 17, 61)、(Corey,J.Y.et al.,J. Chem. Rev. 1999, 99, 175)、(C.Randolph、M.S.Wrighton、J.Am.Chem.Soc.108(1986)3366)。しかしながら、脱水素シリル化によって生じる不飽和シリルオレフィンのような望まれない副産物が同様に生成される。
【0009】
ピリジンジ−イミン(PDI)配位子とアニリン環のオルト位のイソプロピル置換とを含有する5配位のFe(II)錯体が不飽和の炭化水素(1−ヘキサン)とPhSiHもしくはPhSiHのような第一級シランおよび第二級シランとのヒドロシリル化のために用いられてきた(Bart et al.、J.Am.Chem.Soc.,2004年126、13794)(Archer,A.M.、Organometallics 2006、25、4269)。しかしながら、これらの触媒の限界の一つは、上述の第一級フェニル置換シランおよび第二級フェニル置換シランと一緒でのみ効率的であり、そして例えばEtSiHのような第三級シランもしくはアルキル置換シラン、または(EtO)SiHのようなアルコキシ置換シランと一緒では効率的ではないことである。
【0010】
他の金属PDI錯体もまた、米国特許第5,955,555号、米国特許第6,461,994号、米国特許第6,657,026号、米国特許第7,053,020号、米国特許第7,148,304号および米国特許第7,442,819号に開示されている。しかしながら、それらの引用文献に開示される触媒および触媒系は、オレフィン重合化および/もしくはオリゴマー化と関連しての使用が記載されており、ヒドロシリル化反応と関連してではない。
【0011】
特定の他の三座金属錯体もまた従来技術で既知である。例えば、国際特許出願公開番号WO02/088289は金属ターピリジン錯体を開示する。しかしながらその公報は、それらの金属錯体を酸化触媒として使用すること、特に、織物材料の処理における過酸化物の作用を向上させるために使用することに焦点を当てている。それらの錯体の他の使用についてはいっさい開示も示唆もない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このように、ヒドロシリル化産業において、ヒドロシリル化反応を選択的かつ効率的に触媒するのに効果的な非貴金属系触媒への継続した必要性が存在する。本発明はこの必要性に対する一つの解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一態様において、本発明は式(I):
【化1】


の錯体を提供し、ここで、
GはMn、Fe、NiもしくはCoであり;
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11は独立して水素、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールもしくは不活性の官能基であり、水素以外のR〜R11は、任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;そして任意選択でRとRとが、そして/または、RとRとが、一緒に結合して、置換もしくは不置換の、飽和もしくは不飽和の、環式のもしくは多環式の、環構造である環を形成し;そして
およびLは独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリール基であり、ここで、LおよびLは任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し、ただし、ヘテロ原子が酸素である時、それは直接Gへと結合できないという条件である。
【0014】
他の態様において、本発明は、シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和の基を含有する化合物とを含有する組成物をヒドロシリル化するプロセスを提供する。プロセスは(i)任意選択で溶媒の存在下において、組成物を式(I)の金属錯体と接触させ、シリルヒドリドを少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物と反応させるようにして金属錯体を含有するヒドロシリル化産物を産生するステップ、ならびに(ii)任意選択でヒドロシリル化産物から金属錯体を除去するステップを含む。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施態様において、本発明は式(I):
【化2】


の錯体が提供される。
【0016】
この式に関連して、Gは、すべての原子価状態のMn、Fe、NiもしくはCoであってよい。好ましくはGは鉄もしくはコバルトである。より好ましくは、GはFe(II)およびFe(III)のようなFeである。
【0017】
式(I)において、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11は独立して水素、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールもしくは不活性の官能基であり、水素以外のR〜R11は、任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;そして任意選択でRとRとが、そして/または、RとRとが、一緒に結合して、置換もしくは不置換の、飽和もしくは不飽和の、環式のもしくは多環式の、環構造である環を形成する。一実施態様において、Rはアリールもしくは置換アリールであり、そしてR〜R、R〜R11は水素である。他の実施態様において、R〜R11は水素である。
【0018】
式(I)においてまた、LおよびLは独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリール基であり、ここで、LおよびLは任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し、ただし、ヘテロ原子が酸素である時、それは直接Gへと結合できないという条件である。一実施態様において、LおよびLの各々は炭素原子を介してGと共有結合する。他の実施態様において、LおよびLはベータ水素を含有しない。典型的には、アルファ炭素はGへと結合する炭素を指す。拡張すると、ベータ炭素はアルファ炭素へと結合する炭素を指す。ここで用いられるとき、ベータ水素はベータ炭素へと結合する水素を意味する。好ましくは、LおよびLはCHSiR20であり、R20の各々はC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリールであり、好ましくはR20はメチル基である。
【0019】
ここで使用されるとき、「アルキル」は直鎖、分岐および環状のアルキル基を含む。アルキルの非限定的な具体例は、メチル、エチル、プロピル、およびイソブチルを含むが、これらに限定されない。
【0020】
ここでは「置換アルキル」は一つもしくはそれ以上の置換基を含有するアルキル基を意味し、置換基はそれらの基を含有する化合物が供されるプロセス条件において不活性である。置換基はまた、プロセスには実質的に干渉しない。
【0021】
ここでは「アリール」は、一つの水素原子が取り除かれた任意の芳香族炭化水素の基を非限定的に意味する。アリールは一つもしくはそれ以上の芳香族環を含んで良く、それらは縮合しているかまたは単一の結合もしくは他の基と結合している。アリールの非限定的な具体例は、トリル、キシリル、フェニルおよびナフタレニルを含むが、これらに限定されない。
【0022】
ここでは「置換アリール」は上の「置換アルキル」の定義に説明されるように置換される芳香族基を意味する。アリールと同様に、置換アリールは一つもしくはそれ以上の芳香族環を含んで良く、それらは縮合しているかまたは単一の結合もしくは他の基と結合る。しかしながら、置換アリールがヘテロ芳香族環を持つとき、置換アリール基中の自由原子価は、炭素を代替するヘテロ芳香族環のヘテロ原子(たとえば窒素のような)であり得る。他に言及されないときには、ここでの置換アリール基は1から約30の炭素原子を含有することが好ましい。
【0023】
ここでは「不活性の官能基」は、ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビル以外の基を意味し、それらの基はその基を含有する化合物が供されるプロセス条件において不活性である。不活性の官能基はまた、それらを持つ化合物が参加する可能性のあるここで記載される任意のプロセスとは実質的に干渉しない。不活性の官能基の例は、ハロ(フルオロ、クロロ、ブロモおよびイオド)、−OR30〔R30はヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビル〕のようなエーテルを含む。
【0024】
ここでは「ヘテロ原子」は、炭素を除く13〜17族元素の任意のものを意味し、例えば、酸素、窒素、ケイ素、リン、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、およびそれらの組み合わせを含む。
【0025】
式(I)の錯体を調製するためにさまざまな方法を使用できる。本発明の一実施態様において、式(I)の錯体の合成のためのプロセスが提供される。プロセスは、式(II)の錯体をアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、Gringnards、アルミニウムアルキル、水銀アルキル、チタニウムアルキル、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つのL含有アルキル化剤と反応させるステップを含み、ここで式(II)は、
【化3】


であり、
式中、
GはMn、Fe、NiもしくはCoであり;
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11は独立して水素、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールもしくは不活性の官能基であり、水素以外のR〜R11は、任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;そして任意選択でRとRとが、そして/または、RとRとが、一緒に結合して、置換もしくは不置換の、飽和もしくは不飽和の、環式のもしくは多環式の、環構造である環を形成し;そして
XはF、Cl、Br、I、CF40SOもしくはR50COOのようなアニオンであり、R40は共有結合もしくはC1−C6アルキル基であり、そしてR50はC1−C10ヒドロカルビル基であり;そして
Lの各々は独立して、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリール基である。ある実施態様において、Lは任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有する。
【0026】
ここで使用されるとき、アルカリ金属塩は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムのモノアルキル塩を含む。アルカリ土類金属塩は、例えば、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムのジアルキル塩を含む。本発明に好適なGrignardsは、ハロゲン化アルキルマグネシウムを含む。アルミニウムアルキルは、例えばトリアルキルアルミニウム塩を含む。水銀アルキルはジアルキル水銀塩を指す。タリウムアルキルはモノアルキル及びトリアルキルタリウム塩を含む。
【0027】
ここに開示される金属錯体は、ヒドロシリル化反応のための触媒として有用である。触媒として使用されるとき、式(I)の錯体は支持されていなくてもよく、また、例えばカーボン、シリカ、アルミナ、MgCl、ジルコニアのようなサポート物質上、または例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンもしくはポリ(アミノスチレン)のようなポリマーもしくはプレポリマー上に固定されていてもよい。金属錯体はまた、デンドリマー上に支持されていてもよい。
【0028】
ある実施態様において、本発明の金属錯体を支持するために接着させることを目的として、金属錯体のR〜R11の少なくとも一つ、好ましくはRが、支持体へと共有結合するのに効果的である官能基を持つことが望ましい。例示的な官能基は、SH、COOH、NHもしくはOH基を含むがそれらに限定されない。
【0029】
一実施態様において、シリカで支持される触媒が、例えばMacromol.Chem.Phys.2001、202、No.5、645−653ページ;Journal of Chromatography A、1025(2003)65−71のような文献に記載されるようなRing−Opening Metathesis Polymerization(ROMP)技術によって調製され得る。
【0030】
デンドリマーの表面に触媒を固定するための一つの方法は、Journal of Organometallic Chemistry673(2003)77−83にKimによって示されるような、基部の存在下におけるSi−Cl結合の元のデンドリマーと官能化ターピリジンとの反応によるものである。
【0031】
一実施態様において、式(I)の錯体は、シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する組成物のヒドロシリル化触媒として使用される。プロセスは、組成物を支持されているかもしくは支持されていない式(I)の金属錯体と接触させ、シリルヒドリドを少なくとも一つの不飽和基を持つ化合物と反応させるようにして、金属錯体触媒を含有するかもしれないヒドロシリル化産物を産生するステップを含む。ヒドロシリル化反応は、任意選択で溶媒の存在下で実施される。所望なら、ヒドロシリル化反応が完了したときに、磁気分離および/もしくはろ過によって金属触媒を除去できる。
【0032】
「不飽和」によって、一つもしくはそれ以上の二重結合もしくは三重結合を意味する。好ましい実施態様において、それは炭素−炭素結合もしくは三重結合を指す。
【0033】
ヒドロシリル化反応において使用されるシリルヒドリドは特に限定されない。それは、RSiH4−a、(RO)SiH4−a、Qおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される任意の化合物であってよい。シリルヒドリドは、直鎖、分岐のもしくは環状構造、またはそれらの組み合わせを含有できる。ここで使用されるとき、Rの各々は独立して、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキルであり、ここでRは任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し、aの各々は独立して1〜3の値を持ち、u、v、p、yおよびzの各々は独立して0から20の値を持ち、wおよびxの各々は独立して0から500の値を持ち、但しp+x+yは1〜500と等しいという条件であり、シリルヒドリド内のすべての元素の値は飽和している。好ましくは、u、v、p、yおよびzはそれぞれ独立して、0〜10の値を持ち、wおよびxはそれぞれ独立して0〜100の値を持ち、そしてp+x+yは1〜100と等しい。
【0034】
ここで使用されるとき「M」基は、式R’SiO1/2の単官能基を表わし、「D」基は、式R’SiO2/2の二官能基を表わし、「T」基は、式R’SiO3/2の三官能基を表わし、そして「Q」基は、式SiO4/2の四官能基を表わし、「M」基はHR’3−gSiO1/2を表わし、「T」はHSiO3/2を表わし、「D」は、R’HSiO2/2を表わす。ここで用いられるとき、gは0から3である。R’の各々は独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキルであり、ここでR’は任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有する。
【0035】
ヒドロキシル化反応において使用される不飽和基を含有する化合物は、アルキルキャップアリルポリエーテル、ビニル官能化アルキルカップアリルもしくはメタクリルポリエーテルのような不飽和ポリエーテル;末端不飽和アミン;アルキン;C2−C18オレフィン、好ましくはアルファオレフィン;ビニルシクロヘキサンエポキシドのような不飽和シクロアルキルエポキシド;末端不飽和アクリラートもしくはメチルアクリラート;不飽和アリールエーテル;不飽和芳香族炭化水素;トリビニルシクロヘキサンのような不飽和シクロアルカン;ビニル官能化ポリマー;ビニル官能化シランおよびビニル官能化シリコーンを含むがこれらに限定されない。
【0036】
ヒドロシリル化反応に好適な不飽和ポリエーテルは好ましくは一般式:
(OCHCH(OCHCHR−OR (式VIII)もしくは
O(CHRCHO)(CHCHO)−CR−C≡C−CR−(OCHCH(OCHCHR (式X)もしくは
C=CRCHO(CHOCH(CHOCHRCHCR=CH (式XI)
を持つポリオキシアルキレンであり、
式中、Rは、アリル、メチルアリル、プロパギルもしくは3−ペンチニルのような2〜10個の炭素原子を含有する不飽和の有機基を示す。不飽和がオレフィンのとき、それは望ましくは円滑なヒドロシリル化を促進するために末端である。しかしながら、不飽和が三重結合である時、それは内部にあり得る。Rは水素、ビニル、もしくはアルキル基:CH、n−C、t−Cもしくはi−C17;CHCOO、t−CCOOのようなアシル基、CHC(O)CHC(O)Oのようなベータ−ケトエステル基、またはトリアルキルシリル基のような1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基である。RおよびRは、例えばメチル、エチル、イソプロピル、2−エチルヘキシル、ドデシルおよびステアリルのようなC1−C20アルキル基、例えばフェニルおよびナフチルのようなアリール基、例えばベンジル、フェニレチルおよびノニルフェニルのようなアルカリル基、または例えばシクロヘキシルおよびシクロオクチルのようなシクロアルキル基のような一価の炭化水素基である。Rはまた、水素であっても良い。メチルはもっとも好ましいRおよびR基である。zの各々は0から100以下であり、そしてwの各々は0から100以下である。zおよびwの好ましい値は1から50以下である。
【0037】
式(I)の金属錯体は、産業的に行われるさまざまなヒドロシリル化反応に有用である。例えば、これらの錯体を、(1)シリコーンヒドリド流体と末端不飽和ポリマーとの架橋ならびに(2)アリルアミンと第3級シランとのヒドロシリル化を含む反応に使用できる。従って本発明の金属錯体は、例えば剥離コーティング、室温加硫剤、封止剤および接着剤のようなコーティング剤、農業およびパーソナルケア用途のための製品、ならびにポリウレタンフォームを安定化するためのシリコーン界面活性剤を含むがこれらに限定されない、有用なシリコーン産物の調製における用途を持つ。
【0038】
ヒドロシリル化反応の触媒として使用されるとき、本発明の金属錯体は効率的かつ選択的である。例えば、本発明の金属錯体がアルキルキャップアリルポリエーテルと不飽和基を含有する化合物とのヒドロシリル化において使用されるとき、反応産物は、反応しないアルキルキャップアリルポリエーテルおよびそのイソマー化産物を本質的に含まない。一実施態様において、反応産物は、反応しないアルキルキャップアリルポリエーテルおよびそのイソマー化産物を含まない。さらに、不飽和基を含有する化合物が不飽和アミンであるとき、ヒドロシリル化産物は、内部付加産物、反応しない不飽和アミンおよび不飽和アミン化合物のイソマー化産物を本質的に含まない。ここで用いるとき「本質的に含まない」は、ヒドロシリル化産物の総重量に基づいて10%未満を、好ましくは5%未満を意味する。「内部付加産物を本質的に含まない」はケイ素が末端炭素へと付加する事を意味する。
【0039】
以下の実施例は例示を意味し、本発明の範囲の何らかの限定を意味するものではない。他に明示的に述べられない限りすべての部およびパーセントは重量の基づくもので、すべての温度は摂氏によるものである。本出願において引用されるすべての出版物および米国特許は、参照によりそのすべての内容をここに組み入れる。
【実施例】
【0040】
一般的な考慮事項
すべての空気におよび湿気に感受性の高い操作は、標準的な真空ライン、Shlenkおよびカニューレ法、または精製窒素雰囲気を含有するMBraun不活性雰囲気ドライボックスを用いて実施された。
空気におよび湿気に感受性の高い操作のための溶媒は、文献的な手順を用いて最初に乾燥され脱酸素化された。例として、PangbornらのOrganometallics1996、15、1518を参照できる。
【0041】
以下の略語と用語が使用された。
bs:ブロード・シングレット(broad singlet)
s:シングレット(singlet)
t:トリプレット(triplet)
bm:ブロードマルチプル(broad multiple)
GC:ガスクロマトグラフ(Gas Chromatograph)
MS:質量分析(Mass Spectroscopy)
THF:テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)
【0042】
実施例1 鉄(II)ターピリジンジンジクロリドの調製
不活性雰囲気において、シンチレーションバイアルに0.233グラム(1.0mmol)のターピリジンおよび0.126グラム(1.0mmol)の塩化第一鉄が充填された。おおよそ20mlの乾燥THFが混合物へと添加され、生じるスラリーは一晩攪拌された。そののち、おおよそ50mlのペンタンが添加され、紫の固形物の沈殿を生じた。固形物は回収され、真空で乾燥され、0.345グラム(96%)の鉄(II)ターピリジンジンジクロリドを得た。試料はこれまでに報告された化合物と比較された。Reif, William M.;Erickson,N.E.;Baker, Willie Arthur,Jr.の「鉄(II)のモノ(2,2’、2’’−ターピリジン)錯体」Inorganic Chemistry(1969)、8(9)、2019−21を参照できる。
【0043】
実施例2 ビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジンの調製
不活性雰囲気にいおいて、丸底フラスコに、0.360グラム(1.0mmol)のターピリジン二塩化鉄およびおおよそ10mlのジエチルエーテルが充填された。フラスコは−35℃へと冷やされた。0.188グラム(2.0mmol)のLiCHSiMeを含有する溶液が添加され、その後におおよそ10mlのジエチルエーテルが続いた。添加の際にすぐに色の変化が起こり、生じるスラリーは攪拌され、周囲温度へと温まるようにされた。1時間の攪拌の後、反応混合物はCelite(登録商標)を通してろ過され、揮発物は真空で除去された。生じる常磁性体の紫の固形物がおおよそ5mlの冷ペンタンによって洗浄され、0.400グラム(87%)の表題の化合物を得た。1H NMR(ベンゼン−d、20℃):δ=319.80(bs、1H)、194.68(bs、2H)、154.65(bs、2H)、115.20(bs、2H)、59.36(bs、2H)、38.56(bs、2H)、8.73(bs、18H)。
【0044】
実施例3 ビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジン触媒を用いる1−ヘキセンとEtSiHのヒドロシリル化
5mgのビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジンと0.60グラムのトルエンを含有するストック溶液が窒素充満ドライボックス中のシンチレーションバイアルへと充填された。トルエンは真空で除去され、0.114グラム(1.4mmol)の1−ヘキセンの添加が後に続いた。同じバイアルに0.105グラム(0.90mmol)のEtSiHが添加された。バイアルはKrytoxグリースおよび電気テープによって封止され、ドライボックスより取り出され95℃のオイルバスに配置された。鉄錯体の濃度はシランと比較して0.1モル%未満であり、90%以上の(CHCHSi−(CH−CHへの転換を達成するための反応時間は4時間であった。5%未満の(CHCHSi−CH=CH−(CH−CHおよび(CHCH(H)Si−(CH−CHの各々が生成した。
【0045】
トルエンのような溶媒中での反応を実行するために、上述の手順がストック溶液から溶媒を除去することなく実施された。転換はGC/MSによって観察された。
【0046】
実施例4 ビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジンを用いる1−オクテンとメチルビス(トリメチルシリルオキシ)シラン(MDM)のヒドロシリル化
不活性雰囲気において、シンチレーションバイアルに0.150グラム(1.33mmol)の1−オクタンおよび0.295グラム(1.33mmol)のMDMが添加された。攪拌しているこの溶液に対し、0.015グラム(2.5モル%)のビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジンが添加された。反応物は封止され、オイルバスへと移され、おおよそ1時間約60℃で維持された。H−NMRにおけるSi−Hに関連した共鳴は、反応の過程において消失する事が観測され、そしてケイ素に結合するメチレンに割り当てられる0.41ppmでの新しい共鳴高磁場が現れ、これまでに報告される化合物と一致するスペクトルをもたらした。
【0047】
Shimadzu GC−2010ガスクロマトグラフにおいてガスクロマトグラフィーが実行された。GC分析はSupelco30m×0.25mm BETA DEX 120キャピラリーカラムおを用いて実行された。MDMと1−オクテンの反応のための温度プログラムは以下の通りである:80℃2分;15℃/分で180℃まで、そして2分。ヒドロシリル化産物の反応時間は7.83分であった。
【0048】
実施例5 ビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジンを用いるビニルシクロヘキセンオキシド(VCHO)とメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン(MDM)のヒドロシリル化
不活性雰囲気において、シンチレーションバイアルに0.150グラム(1.33mmol)のVCHOと0.295グラム(1.33mmol)のMDMが添加された。攪拌しているこの溶液に対し、0.015グラム(2.5モル%)のビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジンが添加された。バイアルは封止され、反応は60℃近辺で約1時間実行された。H NMRにおいて、Si−HおよびCH=CHと関連した共鳴は反応の過程において消失する事が観察され、所望の産物の形成の指標となる、ケイ素に結合したメチレンに割り当てられる0.37ppmでの新しい共鳴高磁場が現れた。
【0049】
実施例6 Si−HおよびSi−ビニルシロキサンのビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジン触媒との架橋反応
窒素充満ドライボックス中で、シンチレーションバイアルに対し3ミリグラム(0.0000065(0.0065E−3)mmol)のビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)ターピリジンが添加された。そして400mgのMvi120viの構造のビニル末端化シロキサンポリマー〔Mvi=ビニルジメチルSiO2/2〕が添加され、18ミリグラムのMD1530Mの構造のヒドリド官能性シロキサンポリマーがあとに続いた。バイアルは少量のKrytoxグリース、電気テープによって封止され、ドライボックスより取り出され、95℃のオイルバスに12時間配置された。反応は空令され、高粘度の半固形物を得た。反応物は、反応の開始物質の全量のwt/wt基準に基づいて0.7質量%の鉄化合物と0.0009質量%の鉄であった。
【0050】
比較例 (ビピリジン)鉄錯体を用いたヒドロシリル化の試み
窒素充満ドライボックス中でシンチレーションバイアルに10ミリグラム(0.0052mmol)のビス[(トリメチルシリル)メチル]鉄(II)2,2’−ビピリジンが添加された。1−ヘキサン(0.114グラムグラム1.4mmol)が添加され、0.105グラム(0.90mmol)のEtSiHがあとに続いた。バイアルは少量のKrytoxグリース、電気テープによって封止され、ドライボックスより取り出され、95℃のオイルバスに12時間配置された。GCによる判断で、産物への転換はまったく起こらないことが観察された。
【0051】
上述の記載が多くの具体例を含有するが、これらの具体例は本発明の範囲の限定としては考えられるべきでなく、単にそれらの好ましい実施態様の例示であるとして考えられるべきである。当業者は、ここに添付される請求項によって定義される本発明の範囲及び精神に入る多くの他の可能な改変を想到するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化4】


の錯体であって、
式中、
GがMn、Fe、NiもしくはCoであり;
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11が独立して水素、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリールであり、水素以外のR〜R11は、任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;そして任意選択でRとRとが、そして/または、RとRとが、一緒に結合して、置換もしくは不置換の、飽和もしくは不飽和の、環式のもしくは多環式の、環構造である環を形成し;そして
およびLが独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリール基もしくは不活性官能基であり、ここで、LおよびLが任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し、ただし、ヘテロ原子が酸素である時、それは直接Gへと結合できないという条件である、
錯体。
【請求項2】
およびLの各々が炭素原子を介してGへと共有結合する、請求項1に記載の錯体。
【請求項3】
がアリールもしくは置換アリールであり、R〜R、R〜R11が水素である、請求項1に記載の錯体。
【請求項4】
〜R11が水素である、請求項1に記載の錯体。
【請求項5】
GがFe(II)もしくはFe(III)である、請求項1に記載の錯体。
【請求項6】
錯体が支持体上に固定されている、請求項1に記載の式(I)の錯体。
【請求項7】
前記支持体がカーボン、シリカ、アルミナ、MgCl、ジルコニア、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(アミノスチレン)、デンドリマーおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項6に記載の錯体。
【請求項8】
R1〜R11の少なくとも一つが、支持体へと共有結合する少なくとも一つの官能基を含有する、請求項6に記載の錯体。
【請求項9】
シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する組成物のヒドロシリル化のためのプロセスであって、(i)任意選択で溶媒の存在下において、前記組成物を請求項1に記載の錯体と接触させ、シリルヒドリドが少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物と反応するようにさせ、前記錯体を含有するヒドロシリル化産物を産生するステップ、ならびに(ii)任意選択で前記錯体を前記ヒドロシリル化産物より除去するステップを含有する、プロセス。
【請求項10】
磁気分離および/もしくはろ過によって前記ヒドロシリル化産物より前記錯体を除去するステップを含有する請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
前記錯体が支持体上に固定される、請求項9に記載のプロセス。
【請求項12】
前記支持体がカーボン、シリカ、アルミナ、MgCl、ジルコニア、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(アミノスチレン)、デンドリマーおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項9に記載のプロセス。
【請求項13】
R1〜R11の少なくとも一つが、支持体へと共有結合する少なくとも一つの官能基を含有する、請求項9に記載のプロセス。
【請求項14】
前記シリルヒドリドがRSiH4−a、(RO)SiH4−a、Qおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され、ここでQがSiO4/2であり、TがR’SiO3/2であり、TがHSiO3/2であり、DがR’SiO2/2であり、DがR’HSiO2/2であり、MがHR’3−gSiO1/2であり、MがR’SiO1/2であり、RおよびR’の各々が独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキルであり、RおよびR’が任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し、aの各々が独立して1〜3の値を持ち、gが1〜3の値を持ち、pが0〜20であり、uが0〜20であり、vが0〜20であり、wが0〜500であり、xが0〜500であり、yが0〜20であり、zが0〜20であり、但しp+x+yは1〜500と等しいという条件であり、シリルヒドリド内のすべての元素の値は飽和している、請求項9に記載のプロセス。
【請求項15】
p、u、v、yおよびzが0〜10であり、wおよびxが0〜100であり、ここでp+x+yは1〜100と等しい、請求項9に記載のプロセス。
【請求項16】
前記不飽和基を含有する化合物が、アルキルキャップアリルポリエーテル、ビニル官能化アルキルカップアリルもしくはメタクリルポリエーテル、末端不飽和アミン、アルキン、C2−C18オレフィン、不飽和シクロアルキルエポキシド、末端不飽和アクリラートもしくはメチルアクリラート、不飽和アリールエーテル、不飽和芳香族炭化水素、不飽和シクロアルカン、ビニル官能化ポリマー、ビニル官能化シラン、ビニル官能化シリコーンならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項9に記載のプロセス。
【請求項17】
前記不飽和基を含有する化合物が一般式:
(OCHCH(OCHCHR−OR (式VIII)、
O(CHRCHO)(CHCHO)−CR−C≡C−CR−(OCHCH(OCHCHR (式X)もしくは
C=CRCHO(CHOCH(CHOCHRCHCR=CH (式XI)
を持つポリオキシアルキレンであり、
式中、Rの各々が2〜10個の炭素原子を含有する不飽和の有機基であり、Rが水素、ビニルもしくは1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基であり、RおよびRが独立して一価の炭化水素基であり、zの各々が0から100以下であり、wの各々が0から100以下である、
請求項9に記載のプロセス。
【請求項18】
請求項9に記載のプロセスにより作製された組成物であって、前記不飽和基を含有する化合物がアルキルキャップアリルポリエーテルであり、ここで前記組成物が反応していないアルキルキャップアリルポリエーテルおよびそのイソマー化産物を本質的に含まない、組成物。
【請求項19】
請求項9に記載のプロセスにより作製された組成物であって、前記不飽和基を含有する化合物が末端不飽和アミンであり、ここで前記組成物が反応していないアミンおよびそのイソマー化産物を本質的に含まず、前記産物が内部付加産物を本質的に含まない、組成物。
【請求項20】
請求項9に記載のプロセスにより作製された組成物であって、前記少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物がビニル官能化シリコーンである、組成物。
【請求項21】
式(I)の錯体の合成のためのプロセスであって、式(II)の錯体を、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、Gringnards、アルミニウムアルキル、水銀アルキル、チタニウムアルキル、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つのL含有アルキル化剤と反応させるステップを含み、ここで式(II)が、
【化5】


であり、
式中、
GがMn、Fe、NiもしくはCoであり;
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11が独立して水素、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールもしくは不活性の官能基であり、水素以外のR〜R11が、任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;そして任意選択でRとRとが、そして/または、RとRとが、一緒に結合して、置換もしくは不置換の、飽和もしくは不飽和の、環式のもしくは多環式の、環構造である環を形成し;そして
XがF、Cl、Br、I、CF40SOもしくはR50COOであり、R40は共有結合もしくはC1−C6アルキル基であり、そしてR50がC1−C10ヒドロカルビル基であり;そして
Lの各々が独立して、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリール基であり、Lが任意選択で少なくとも一つのヘテロ原子を含有する、
プロセス。





【公表番号】特表2012−532885(P2012−532885A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519754(P2012−519754)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041499
【国際公開番号】WO2011/006049
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(508229301)モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド (120)
【出願人】(510243539)コーネル ユニバーシティー (5)
【Fターム(参考)】