説明

ヒドロホビンで変性された連続気泡フォーム

ヒドロホビンで変性された、メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物、ポリウレタン又はポリイミドに基く連続気泡フォーム、このようなフォームの製造方法、及びこれらを有機液体を吸収するために使用する方法、液体貯蔵の漏出とにじみを防止するために使用する方法、液−液分離のために使用する方法、及び化学的及び/又は生物学的方法に使用する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロホビンで変性されたメラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物、ポリウレタン又はポリイミドに基いた連続気泡フォーム(open-cell foam)、このようなフォームを製造する方法、及びこれらを有機液体を吸収するために使用する方法、液体貯蔵の漏れとにじみを防止材として使用する方法、及び液−液分離に使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン又はポリイミドに基いた連続気泡、弾性フォームは、原則として公知である。例えば、それぞれUllmann’s Encyvlopedia of Industrial Chemistry,7th Edition 2006,Electronic Release, Wiley−VCH,Weinheim,New York 2006の、“Foamed Plastics”、特にセクション“4.6Foams from Melamine−Formaldehyde(MF)Resins”及び“4.9Polyimide(PI)Foams”及び“Polyurethanes−7.1Flexible Foams”が参照される。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂に基くこのようなフォームの製造方法は、例えば特許文献1(EP−A17672)、特許文献2(EP−A37470)又は特許文献3(WO01/94436)に開示されている。
【0003】
メラミン−ホルムアルデヒドに基く連続気泡弾性フォームは、密度が比較的低く、耐燃性が良好で、高温安定性と低温安定性が良好であることが知られている。これらは特に、建物、乗り物、パイプライン又はタンクの断熱(熱的絶縁)、防音(ノイズの絶縁)、及び絶縁と衝撃吸収包装材料として適切である。
【0004】
未処理のメラミン−ホルムアルデヒドフォームは、親水性及び疎水性液体の両方を非常に速く吸収する。水の吸収は、その特性に悪影響、例えば、密度の増加又は熱的絶縁性の低下を与える。
【0005】
特許文献4(DE−A10011388)には、その気泡構造がフルオロアルキルエステルで被覆された連続気泡樹脂フォームが開示されている。これは、水とオイルの両方を吸収する能力を下げている。
【0006】
特許文献5(EP−A633283)から、フォーム構造を疎水性材料、特にシリコーン樹脂(silicone resin)の水性乳濁液で被覆することによって、メラミン−ホルムアルデヒドフォームの水吸収性が低減されることが公知である。実施例では、見かけ密度が11kg/m3のフォームが使用されている。このフォームは、追加的工程で、疎水性物質で被覆され、そして処理の後、72kg/m3〜120のkg/m3の見かけ密度を有している。
【0007】
質量敏感な用途、例えば乗り物の構造への適用、及び特に飛行機の構造及び宇宙旅行には、フォームの密度が高いことが非常に不利である。
【0008】
ヒドロホビン(hydrophobin)は、糸状菌、例えばSchizophyllum commune内に発生する、100〜150アミノ酸を有する低分子タンパク質である。これらは、通常、8システイン単位である。ヒドロホビン(ハイドロホビン)は、天然の供給源から分離することができるが、例えば特許文献6(WO2006/082251)又は特許文献7(WO2006/131564)に開示されているように遺伝子工学的な方法によっても得ることができる。
【0009】
従来技術では、ヒドロホビンを種々の適用用途に使用することが提案されている。
【0010】
特許文献8(WO96/41882)は、疎水性表面の親水性化のために、親水性基材の水に対する抵抗性を改良するために、水中オイル乳濁液を製造するために又はオイル中水乳濁液を製造するために、ヒドロホビンを乳化材、増粘剤、界面活性剤として使用することを目的としている。更に、薬学的な適用用途、例えば、軟膏又はクリーム、及び化粧品適用用途、例えばスキン保護、又はヘアシャンプー又はヘアリンスが提案されている。特許文献9(EP1252516)には、ヒドロホビンを含む溶液を使用し、30〜80℃の温度で、種々の基材(substrate)を被覆することが開示されている。更に、乳化破壊剤(特許文献10(WO2006/103251))として、蒸発抑制剤(特許文献11(WO2006/128877))として、又は汚れ抑制剤(特許文献12(WO2006/103215))として使用することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】EP−A17672
【特許文献2】EP−A37470
【特許文献3】WO01/94436
【特許文献4】DE−A10011388
【特許文献5】EP−A633283
【特許文献6】WO2006/082251
【特許文献7】WO2006/131564
【特許文献8】WO96/41882
【特許文献9】EP1252516
【特許文献10】WO2006/103251
【特許文献11】WO2006/128877
【特許文献12】WO2006/103215
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物、ポリウレタン又はポリイミドに基く連続気泡フォームを変性(modify)するためにヒドロホビンを使用することは、現在まで知られていない。
【0013】
本発明は、新規な特徴を有するメラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物、ポリウレタン又はポリイミドに基く、変性(改質)された連続気泡を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
従って、少なくとも1種のヒドロホビンで変性され、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物に基いた連続気泡フォームが見出された。
【0015】
更に、メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物、ポリウレタン又はポリイミドに基く未変性の連続気泡フォームをヒドロホビンの水溶液で処理し、このようなフォームを製造する方法が見出された。
【0016】
連続気泡フォームが、少なくとも1種のヒドロホビンの存在下に製造される更なる製造方法が見出された。
【0017】
最後に、このような変性されたフォームの使用は種々の目的を有しており、特にノイズ及び熱の絶縁のために、及び水での乳濁水又は水との混合物から有機相を分離することを目的としている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】変性フォームの断面である。
【図2】比較用の未変性フォームの断面である。
【図3】各場合において、実施例1及び2に従い製造されたフォームの切片及び比較の目的で製造された未変性のフォームの切片の実験の経過を示した図で、実験の開始時を示した図である。
【図4】各場合において、実施例1及び2に従い製造されたフォームの切片及び比較の目的で製造された未変性のフォームの切片の実験の経過を示した図で、実験の間のものを示した図である。
【図5】各場合において、実施例1及び2に従い製造されたフォームの切片及び比較の目的で製造された未変性のフォームの切片の実験の経過を示した図で、実験終了後のものを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の詳細を以下に説明する。
【0020】
本発明の目的のために、「ヒドロホビン」という用語は、一般構造式(I)
n−C1−X1-50−C2−X0-5−C3−X1-100−C4−X1-100−C5−X1-50−C6−X0-5−C7−X1-50−C8−Xm (I)
(但し、Xは、20種の天然に生じるアミノ酸(Phe、Leu、Ser、Tyr、Cys、Trp、Pro、His、Gln、Arg、IIe Met、Thr、Asn、Lys、Val、Ala、Asp、Glu、Gly)の何れかが可能である)のポリペプチドを意味しているものとして理解されるべきである。ここで、Xの横の各インデックス(指標)は、対応する部分配列(part-sequence)X中のアミノ酸の数を表し、Cは、システイン、アラニン、セリン、グリシン、メチオニン又はトレオニンであり、Cとされる基(ラジカル)の少なくとも4つは、システインであり、そしてインデックスnとmは、相互に独立して0〜500の範囲、この増しkは15〜300の範囲の自然数である)のポリペプチドを意味していると理解されるべきである。
【0021】
更に、式(I)に従うポリペプチドは、以下の特性で特徴づけられる。すなわち、
室温で、ガラス表面を被覆した後、水滴の接触角を、(同じ大きさの水滴と未被覆のガラス表面との接触角を比較した場合に、)少なくとも20°、好ましくは少なくとも25°及び特に好ましくは30°増加させる。
【0022】
1〜C8と呼ばれるアミノ酸は、システインが好ましい;しかし、これらのアミノ酸は、類似した空間充填を有する他のアミノ酸、好ましくは、アラニン、セリニン、トレオニン、メチオニン又はグリシンに換えることも可能である。しかしながら、C1〜C8のうち、少なくとも4つ、好ましくは5つ、特に好ましくは少なくとも6つ及び特に7つの位置がシステインで構成される。本発明に従うプロテイン中のシステインは、還元状態で存在しても良く、又は相互にジスルフィドブリッジを形成しても良い。C−Cブリッジ分子内形成が好ましく、特に少なくとも1つ、好ましくは2つ、特に好ましくは3つ、極めて好ましくは4つの分子ないジスルフィドブリッジを有するものが好ましい。アミノ酸のシステインを、類似した空間充填構造で交換する場合、ペアで交換されるC位は、相互に分子内ジスルフィドブリッジを形成可能なものが有利である。
【0023】
Xとされる(参照される)箇所には、システイン、セリン、アナリン、グリシン、メチオニン又はトレオニンも使用される場合、一般式中の個々のC位の番号付けは、これにより変更することができる。
【0024】
本発明を行なうために、一般式(II)、
n−C1−X3-25−C2−X0-2−C3−X5-50−C4−X2-35−C5−X2-15−C6−X0-2−C7−X3-35−C8−Xm (II)
(但し、X、C及びXとCの横のインデックスは、上述した意味であり、インデックスnとmは、0〜350、好ましくは15〜300の数である)のヒドロホビンを使用することが好ましく、このプロテインは、上述した接触角の変化が顕著であり、及び更に、Cと称される基の少なくとも6つがシステインである。
【0025】
特に、一般式(III)、
n−C1−X5-9−C2−C3−X11-39−C4−X2-23−C5−X5-9−C6−C7−X6-18−C8−Xm (III)
(但し、X、C及びXとCの横のインデックスは、上述した意味であり、インデックスnとmは、0〜200の数である)のヒドロホビンを使用することが特に好ましく、このプロテインは、上述した接触角の変化が更に顕著であり、及び更に、Cと称される基の少なくとも6つがシステインである。特に好ましくは、全ての基Cがシステインである。
【0026】
基Xn及びXmは、(自然にヒドロホビンに結合されている)ペプチド配列であって良い。しかしながら、一方又は両方の基が(自然にヒドロホビンに結合されていない)ペプチド配列であっても良い。これら基Xn及び/又はXmについて、以下のようにも理解される。すなわち、ヒドロホビン中に自然に発生するペプチドシーケンスが、ヒドロホビン中に自然に発生しないペプチド配列によって延長されるとも理解される。
【0027】
n及び/又はXmが、ヒドロホビン中に自然に結合しないペプチド配列の場合、このような配列は、通常、少なくとも20アミノ酸、好ましくは少なくとも35アミノ酸の長さである。これらは、例えば20〜500、好ましくは30〜400及び特に好ましくは35〜100アミノ酸である。ヒドロホビンに自然には結合していないこのような基は、融合パートナーとも称される。
このことは、プロテインが少なくとも1つのヒドロホビン部分と(自然には一緒に生じることがない)1つの融合パートナーから成ることができることを意味することが意図されている。融合パートナーとヒドロホビン部分の融合ヒドロホビンは、例えば、WO2006/082251、WO2006/082253及びWO2006/131564に開示されている。
【0028】
融合パートナーは、多数のプロテインから選択することができる。融合パートナーを1つだけヒドロホビン部分に結合させることも可能であり、又複数の融合パートナーをヒドロホビン部分に結合させることも可能であり、これらの結合は例えば、ヒドロホビン部分のアミノ末端(Xn)及びカルボキシ末端(Xm)で行なうことも可能である。しかしながら、例えば、2つの融合パートナーを、本発明に従うプロテインの1つの箇所(Xn又はXm)に結合させることも可能である。
【0029】
特に適切な融合パートナーは、微生物、特にE.cli又はBacillus subtilis内に自然に発生するプロテインである。このような融合パートナーの例は、配列yaad(WO2006/082251のSEQ ID NO:16)、yaae(WO2006/082251のSEQ ID NO:18)、ubiquitin及びthioredoxinである。同様に適切なものは、これら特定の配列の部分又は誘導体(派生物)である。ここで、該特定の配列の部分又は誘導体は、特定の配列の一部分、例えば、特定の配列の70〜99%、好ましくは5〜50%及び特に好ましくは10〜40%だけを含むものであるか、又は内部で、個々のアミノ酸又はヌクレオチドが(特定の配列を比較して)変化しているものである(百分率は、アミノ酸の数に関する)。
【0030】
更なる好ましい実施の形態では、融合ヒドロホビンは、
n又はXmの1つとして、又はこのような基の末端成分としての特定の融合パートナーの他に、いわゆるアフィニティードメイン(アフィニティー標識/アフィニティータイル)も有している。これらは、所定の補足基(complementary group)と相互作用可能なであり、及びプロテインの後処理(work-up)及び精製に使用可能な、原則として公知のアンカー基である。このようなアフィニティードメインの例は、(His)k、(Arg)k、(Asp)k、(Phe)k、又は(Cys)k基(但し、kは、通常、1〜10の自然数である)を含む。好ましくは、(His)k基(但し、kは、通常、4〜6のである)である。ここで、基Xn及び/又はXmは、もっぱら、このようなアフィニティードメインで構成されて良く、又は自然に、又は非自然的にヒドロホビンに結合した基Xn又はXmが、末端に配置されたアフィニティードメインによって延長される。
【0031】
本発明に従い使用されるヒドロホビンは、そのポリペプチド配列内で、例えばグリコシル化、アセチル化によって、又は他に化学的架橋、例えばグルタルジアルデヒドでの架橋によって変性が可能である。
【0032】
本発明に従い使用されるヒドロホビン又はその誘導体の特性は、表面をプロテインで被覆した場合に表面特性が変化することである。表面特性の変化は、実験的に決定(測定)することができ、例えば、表面をプロテインで被覆する前と後での、水滴の接触角を測定し、この2つの測定値の差を求めることによって決定することができる。
【0033】
接触角を測定する手順は、原則としてこの技術分野の当業者に公知である。この測定は、室温で行なわれ、そして5μlの水滴を使用し、そして基材(substrate)としてガラス板を使用する。例示としての、接触角を測定するための、この方法のための正確な実験条件は、実施例に記載されている。ここで特定された条件下に、本発明に従う融合プロテイン(fusion protein)は、(各場合において、被覆されていないガラス表面での、同一の寸法の水滴の接触角と比較して、)接触角を少なくとも20°、好ましくは少なくとも25°、特に好ましくは少なくとも30°大きくするという特性を有している。
【0034】
本発明を行なうために、特に好ましいヒドロホビンは、タイプdewA、rodA、hypA、hypB、sc3、basf1、basf2のヒドロホビンである。これらのヒドロホビン(その配列を含む)は、例えば、WO2006/82251に開示されている。SEQ IDナンバーを含む通覧(概説)が、WO2006/82251、20頁に記載されている。
【0035】
本発明に従うもので、特に適切なものは、(括弧内に記載されたポリペプチド配列、及びこれらのためにコードする核酸配列、特に、SEQ ID NO:19、21、23を有する)融合プロテインyaad−Xa−dewA−his(SEQ ID NO:20)、yaad−Xa−rodA−his(SEQ ID NO:22)、又はyaad−Xa−basf1−his(SEQ ID NO:24)である。yaad−Xa−dewA−his(SEQ ID NO:20)を使用することが特に好ましい。SEQ ID NO:20、22又は24に示されるポリペプチド配列から出発し、交換、挿入又は全アミノ酸の1〜10、好ましくは5、特に好ましくは5%の削除の結果として製造され、及び出発プロテインの生物学的特性を少なくとも50%まで有しているプロテインは特に好ましい実施の形態でもある。ここで、プロテインの生物学的特性は、接触角が少なくとも20°変化するという、上述した変化を意味する。
【0036】
本発明を行なうのに特に適切な誘導体は、yaad−Xa−dewA−his(SEQ ID NO:20)、yaad−Xa−rodA−his(SEQ ID NO:22)、又はyaad−Xa−basf1−his(SEQ ID NO:24)から、yaad融合パートナーを短縮することによって誘導された誘導体である。294アミノ酸を有する完全なyaad融合パートナー(SEQ ID NO:16)の代わりに、短縮したyaad基を有利に使用することができる。しかしながら、短縮された基は、少なくとも20、好ましくは35アミノ酸を含むべきである。例えば、20〜293アミノ酸、好ましくは25〜250、特に好ましくは35〜150アミノ酸、例えば35〜100アミノ酸を有する短縮された基を使用することができる。このようなプロテインの一例は、yaad40−Xa−dewA−his(PCT/EP2006/064720中のSEQ ID NO:24)であり、これは40アミノに短縮されたyaad基を有している。
【0037】
(例えば、メチオニン上のBrCN亀裂、ファクターXa−、エンテロキナーゼ−、トロンビン−、TEV−亀裂等により)融合パートナーを裂き(開裂)、そして純粋なプロテインを未誘導の状態で解放するために、ヒドロホビンと融合パートナーの間、又は融合パートナー間の亀裂(cleavage)を使用することができる。
【0038】
本発明に従って使用される、連続気泡フォームを変性するためのヒドロホビンは、ペプチド合成のための公知の方法、例えば、Merrifieldに従う固相合成によって化学的に製造することができる。
【0039】
自然に発生するヒドロホビンは、適切な方法を使用して天然の供給源から分離することができる。例えば、Wosten et al.,Eur.J Cell Bio.63,122−129(1994)又はWO96/41882が参照される。
【0040】
US2006/0040349には、Talaromyces thermophilusから、融合パートナーなしで、ヒドロホビンを遺伝子工学的に製造する方法が記載されている。
【0041】
融合プロテインの製造は、遺伝子工学法(該遺伝子工学法によって、融合パートナーのためにコードする核酸配列及びヒドロホビン部分のためにコードする核酸配列、特にDNA配列が組み合わされ、組み合わされた核酸配列の遺伝子発現を通して、所望のプロテインが宿主生物内に製造される)によって行ない得ることが好ましい。このような製造方法は、例えば、WO2006/082251又はWO2006/082253に開示されている。融合パートナーは、ヒドロホビンの製造を相当に容易化する。融合ヒドロホビン(fusion hydrohobin)ハ、遺伝子工学的な方法で製造することができ、該方法は、融合パートナーを有しないヒドロホビンよりも収率が相当に良い。
【0042】
遺伝子工学的な方法によって、宿主生物から製造される融合ヒドロホビンを、原則として公知の方法で後処理(work up)し、そして公知のクロマトグラフ法によって精製することができる。
【0043】
好ましい実施の形態では、WO2006/082253、11/12頁に開示された後処理と精製法を使用することができる。このために、最初に発酵した細胞が発酵培養液から分離され、ダイジェストされ、そして封入体(inclusion body)から細胞の断片が分離される。後者は、遠心分離によって行なうことが好ましい。最後に、融合ヒドロホビンを放出するために、封入体は、原則として公知の方法で、例えば、酸、塩基及び/又は洗剤によってダイジェストされる。本発明に従い使用される融合ヒドロホビンを有する封入体は、通常、0.1mNaOHを使用して、約1時間以内に完全に溶解させることができる。
【0044】
得られた溶液は、−適切であれば、所望のpHに設定した後に−本発明を行なうために更なる精製を行なうことなく使用することができる。しかしながら融合ヒドロホビンは、溶液から固体として分離することもできる。この分離は、WO2006/082253、12頁に記載されているように、スプレー造粒又はスプレー乾燥を使用して行なうことが好ましい。単純化された後処理及び精製方法の後に得られた生成物は、細胞の断片の残留物の他に、通常約80〜90質量%のプロテインを含む。融合構造及び発酵条件に依存して、融合ヒドロホビンの量は、全プロテインの量について、通常、30〜80質量%である。
【0045】
融合ヒドロホビンを含む分離された生成物は、固体として保管し、そして各場合に望まれる媒体に使用するために、溶解することができる。
【0046】
融合ヒドロホビンは、このように、又は融合パートナーの開裂(裂くこと)と除去の後に、「純粋」なヒドロホビンとして、本発明を行なうために使用することができる。開裂の後、封入体とその分解物を分離することが有利であって良い。
【0047】
本発明に従えば、ヒドロホビンは連続気泡フォームを変性するために使用される。
【0048】
本発明の好ましい実施の形態では、これらは、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂に基づく連続気泡フォームである。
【0049】
本発明の第1の実施の形態では、変性されたフォームは、未変性(unmodified)の連続気泡フォームを使用し、そしてこれらをヒドロホビンで処理することによって得ることができる。
【0050】
ポリウレタンに基づく未変性のフォームを製造する方法は、例えば、WO2005/103107又はWO2006/008054から公知である。
【0051】
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂に基づく未変性のフォームを製造する方法は、例えば、EP−A17672、EP−A37470及びWO01/94436に開示されている。これらの文献に従えば、水性媒体中に分散又は溶解したメラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物、発泡剤、分散剤、及び硬化剤が加熱され、発泡され、そして硬化される。加熱は、例えば、加熱空気、蒸気又はマイクロ波照射によって行なうことができる。混合物中のメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物の濃度は、通常、55〜85質量%、好ましくは63〜80質量%である。
【0052】
出発材料として使用されるメラミン−ホルムアルデヒドに基づく連続気泡フォームのかさ密度(bulk density)は、通常、3〜100kg/m3の範囲、好ましくは5〜20kg/m3の範囲である。「かさ密度」は、原則として公知のように、孔体積を含むフォームの密度を表す。気泡数は、通常、50〜300セル/25mmの範囲である。平均孔径は、通常、100〜250μmの範囲である。引っ張り強度は、100〜150kPaの範囲であり、そして破断伸び(elongation at break)は、8〜20%の範囲である。
【0053】
未変性の連続気泡フォームを処理するために、少なくとも水又は水性溶媒混合物及びヒドロホビンを含む処方物が使用される。
【0054】
適切な水性溶媒混合物は、水及び1種以上の水混和性溶媒を含む。このような成分の選択は、ヒドロホビンと他の成分が混合物中に適切な程度まで溶解する限り制限がない。通常、このような混合物は、少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも65質量%、及び特に好ましくは少なくとも80質量%の水を含む。水だけが使用されることが極めて好ましい。この技術分野の当業者は、処方物の所望の特性に依存して、水混和性の溶媒から適切な選択を行なう。適切な水混和性溶媒の例は、モノアルコール、例えば、メタノール、エタノール、又はプロパノール、高級アルコール、例えば、エチレングリコール又はポリエーテルポリオール及びエーテルアルコール、例えば、ブチルグリコール又はメトキシプロパノールを含む。
【0055】
好ましくは、処理のために使用される処方物は、pH≧4、好ましくはpH≧6、及び特に好ましくはpH≧7である。特に、pHは、4〜11の範囲、好ましくは6〜10の範囲、特に好ましくは7〜9.5の範囲、及び極めて好ましくは7.5〜9の範囲である。例えば、このpHは、7.5〜8.5又は8.5〜9の範囲が可能である。
【0056】
pHを設定するために、処方物は、適切な緩衝剤(buffer)を含むことが好ましい。この技術分野の当業者は、被覆のために意図されたpH範囲に依存して、適切な緩衝剤を選択する。例えば、カリウムジハイドロージェンホスフェート緩衝剤、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝材(トリス−緩衝剤)、ボラックス緩衝材、ナトリウムハイドロージェンカーボネート緩衝剤又はナトリウムハイドロージェンホスフェート緩衝剤を例示して良い。トリス−緩衝材が好ましい。
【0057】
溶液中の緩衝剤の濃度は、処方物の所望の特性に従って、この技術分野の当業者によって決定される。当業者は通常、最も一定(安定)な被覆条件を達成するために、適切な緩衝性能を確保する。0.001mol/l〜1mol/l、好ましくは0.005mol/l〜0.1mol/l及び特に好ましくは0.01mol/l〜0.05mol/lが、有用であることがわかった。
【0058】
更に、処方物は、少なくとも1種のヒドロホビンを含む。当然、異なるヒドロホビンの混合物を使用することもできる。本発明の好ましい実施の形態では、上述した融合ヒドロホビンが、ヒドロホビンとして使用される。例えば、yaad−Xa−dewA−his(SEQ ID NO:20)が使用可能であり、及び特に短縮されたyaad基、例えば、yaad40−Xa−dewA−hisを有する生成物が使用可能である。有利なことに、上述した容易化した精製方法で製造された生成物も使用することができる。
【0059】
溶液中のヒドロホビンの濃度は、この技術分野の当業者によって、被覆の所望の特性に依存して選択される。濃度が高くなると、より迅速な被覆が達成可能になる。0.1μg/ml〜1000μg/ml、好ましくは1μg/ml〜500μg/ml、特に好ましくは10μg/ml〜250μg/ml、極めて好ましくは、30μg/ml〜200μg/ml、及び例えば50μg/ml〜100μg/mlの濃度が有用であることがわかった。
【0060】
更に、使用される処方物は、任意に更なる成分及び/又は添加剤を含むことができる。
【0061】
追加的な成分の例は、界面活性剤を含む。適切な界面活性剤は、例えば、(ポリアルコキシ基、特にポリエチレンオキシド基を含む)非イオン性界面活性剤である。例は、ポリオキシエチレンステアレート、アルコキシル化したフェノール及びこれに類似するものである。適切な界面活性剤の更なる例は、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)20)、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノパルミテート(Tween(登録商標)20)、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノステアレート(Tween(登録商標)60)、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノオレート(Tween(登録商標)80)、シクロヘキシルメチル−βD−マルトシド、シクロヘキシルエチル−βD−マルトシド、シクロヘキシル−n−ヘキシル−βD−マルトシド、n−ウンデシル−βD−マルトシド、n−オクチル−βD−マルトピラノシド、n−オクチル−βD−グルコピラノシド、n−オクチル−αD−グルコピラノシド、n−ドデカノイスクロースを含む。更なる界面活性剤が、例えばWO2005/68087、第9頁、10行目〜第10頁、2行目に開示されている。界面活性剤の濃度は、処方物中の全成分の量に対して、通常、0.001質量%〜0.5質量%、好ましくは0.01質量%〜0.25質量%、及び特に好ましくは0.1質量%〜0.2質量%である。
【0062】
更に、金属イオン、特に二価の金属イオンを処方物(formulation)に加えることができる。金属イオンはより均一な被覆に貢献する。適切な二価の金属イオンの例は、アルカリ土類金属イオン、例えばCa2+イオンを含む。このような金属イオンは、処方物中に溶解可能な塩、例えば、クロリド、ニトレート、又はカーボネート、アセテート、シトレート(クエン酸塩)、グルコネート、ヒドロキシド、ラクテート、サルフェート、コハク酸エステル、酒石酸塩として加えることが好ましい。例えば、CaCl2又はMgCl2を加えることができる。任意に、適切な助剤、例えば錯化剤によって、溶解度を増すこともできる。存在する場合、このような金属イオンの濃度は、通常、0.01mmol/l〜10mmol/l、好ましくは、0.1mmol/l〜5mmol/l、及び特に好ましくは0.5mmol/l〜2mmol/lである。
【0063】
処方物は、後処理からの上述した溶液を、所望の追加的成分と混合し、そして所望の濃度に希釈することにより得ることができる。処方物は、当然、分離した固体ヒドロホビンを溶解することによっても得られる。
【0064】
本発明に従えば、未変性の連続気泡フォームは、ヒドロホビンを含む処方物で処理される。フォームの内部表面の全体を均一に(確実に)変性するために、フォームは、可能な限り完全に処方物を含浸させるべきである。処理は、特に、フォームを処方物に漬けることにより、フォームに処方物を吹き付けることにより、又は処方物をフォームに注ぐことにより行うことができる。
【0065】
表面に融合ヒドロホビンを堆積(deposit)させるために、通常では所定の接触時間が必要とされる。この技術分野の当業者は、所望の結果に依存して、適切な接触時間を選択する。代表的な接触時間の例は、0.1〜12時間であるが、本発明は、この範囲に限定されるものではない。
【0066】
通常、接触時間は、温度と溶液中のヒドロホビンの濃度に依存する。被覆の過程で、温度が高くなり、濃度が高くなると、接触時間を短くすることができる。被覆処理(被覆操作)の過程で、温度は室温であって良く、又は他に、温度を上昇させても良い。例えば、この温度は、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110又は120℃であって良い。温度は、好ましくは15〜120℃の範囲、特に好ましくは20〜100℃の範囲、及び例えば40〜100℃又は70〜90℃の範囲である。温度は、例えば、被覆される対象物が浸漬される浴槽を加熱することによって昇温させることができる。しかしながら、例えば、IR照射装置を使用して、浸漬された対象物を後に加熱することも可能である。本発明の好ましい実施の形態では、処理は、マイクロ波の存在下に、ヒドロホビンを使用して行なわれる。この結果、接触時間を大幅に短縮することができる。エネルギーの投入量に依存するが、ヒドロホビンを表面に堆積させるために、数秒間が適切な場合がしばしばある。
【0067】
被覆の後、溶媒がフォームから除去される。溶媒の大半を除去するために、最初にフォームを絞ることが好ましい。任意に、フォームは、水又は好ましくは水性溶媒混合物で予め洗浄することができる。溶媒の除去は、例えば、空気中で単純に蒸発させることにより行うことができる。しかしながら、溶媒の除去は、温度を上昇させることにより、及び/又は適切なガス流を使用して、及び/又は真空状態を施すことによっても、促進させることができる。蒸発は、例えば、乾燥キャビネット内で被覆された対象物を加熱することにより、又は被覆された対象物に加熱されたガス流を吹き付けることにより、促進させることができる。この方法は、例えば還流乾燥キャビネット内で、又は乾燥トンネル内で乾燥させることにより組み合わせることができる。更に、照射(radiation)、特にIR照射を使用して、被覆物を加熱し、溶媒を除去することもできる。このために、全てのタイプの広帯域IR照射装置、例えば、NIR、MIR又はNIR照射装置を使用することができる。しかしながら、例えば、IRレーザーを使用することも可能である。このような照射装置は、種々の照射ジオメトリーで市販されている。
【0068】
乾燥の過程における温度と乾燥時間は、この技術分野の当業者によって設定される。30〜130℃、好ましくは50〜120℃、特に好ましくは70〜110℃、極めて好ましくは75〜105℃、及び例えば85〜100℃の乾燥温度が有用であることがわかった。ここで、被覆物の温度そのものが意図されている。乾燥器内の温度は、当然、より高くすることも可能である。乾燥時間は、乾燥温度が高くなると、自然に短くなる。
【0069】
被覆と乾燥の過程における温度処理を組み合わせることが有利である。従って、例えば、表面は、最初に室温において処方物で処理され、そして次に乾燥され、そして温度を上昇させて熱処理されることが可能である。本方法の好ましい実施の形態では、「処理」と「乾燥」の2工程の内、少なくとも1工程を、昇温して行うことができる。室温よりも高い温度を、両方の工程に適用することが好ましい。
【0070】
未変性のフォームの製造工程の後、例えば、フォームの製造者自身によって、この処理を行うことができる。しかしながら、後になるまで、例えば、更なる加工者によって行われるまで、又はフォームが最終消費者に配達され、最終消費者自身によって行われるまで、この処理を行わないことも可能である。
【0071】
上述した工程に従う連続気泡フォームの処理は、ヒドロホビンで変性された連続気泡フォームを製造する。変性の結果、連続気泡フォームが、未変性のフォームよりも、疎水性になる。
【0072】
変性されたフォームのかさ密度は、未変性のフォームと比較して、取るに足らぬ程にしか上昇していなかったことは、驚くべきことであった。変性されたフォームのかさ密度は、通常、3〜100kg/m3である。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂に基くフォームの場合、かさ密度は、5〜15kg/m3が好ましく、そして8〜10kg/m3が特に好ましい。
【0073】
変性されたフォームの密度は、当然、未変性のフォームの密度と内部表面に依存する。しかしながら通常、ヒドロホビンで変性されたフォームの密度の、未変性のフォームに対する増加は、10%以下、好ましくは5%以下である。
【0074】
本発明の第2の実施の形態では、変性されたフォームは、フォームの製造を、少なくとも1種のヒドロホビンの存在下に行なうことによって得ることができる。
【0075】
メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物に基く連続気泡フォームを製造する場合、ヒドロホビン及び任意に上述した更なる成分を、この目的のために、メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物、促進剤、分散剤及び硬化剤の上述した水性溶液又は分散物と混合されることができる。次に、原則として公知の方法で、この混合物を、加熱し、発泡させ、そして硬化させることができる。
【0076】
ヒドロホビンで変性されたフォームは、一方では、未変性フォームとして、例えば建物及び建物の一部の熱及びノイズを絶縁するために、エンジンスペース及び乗物及び飛行機の熱及びノイズを絶縁するために、及び2温度絶縁のため、例えば保冷、オイルタンク、及び液体ガスの容器に使用することができる。使用の更なる分野は、壁の被覆加工の絶縁として、及び絶縁及び衝撃吸収包装材料として使用することを含む。水を吸収する機能は、ヒドロホビンでの変性によって低減され、大気の湿分によるフォームの絶縁効果の障害が低減される。更に、水を吸収して絶縁の質量が増加することが防止される。このことは、特に乗物に、及び更に特に飛行機に使用するために非常に重要である。
【0077】
本発明に従う変性された連続気泡フォームは、非極性有機液体に相当に大きな親和性を有している。従って、本発明に従う変性された連続気泡フォームは、未変性のフォームと比較して、可能な新しい用途をも提供する。
【0078】
例えば、本発明に従う変性された連続気泡フォームは、有機液体を吸収するのに使用することができる。この目的に特に適切なものは、メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物に基づく変性されたフォームである。有機液体は、例えば、(変性したフォームで選択的に吸収可能な)事故で漏出した燃料であって良い。ここで変性したフォームは、例えば、マットの状態で並べることができ、又は他に、粒子としてばらまくこともできる。更に、使用は、液体貯蔵、例えば、燃料タンク、オイルタンク、(油槽車、タンカートレーラー、又はタンカー船)のためのタンカーコンテナの漏出とにじみの防止を含む。例えば、液体貯蔵物は、変性されたフォームで包むことができる。この場合、漏出又は氾濫(あふれ出ること)の場合、フォームが最初に液体で浸される。
【0079】
好ましい使用では、変性されたフォームは、液体分離のために使用することができる。ここで、二相液体混合物が、混合物から二相の内の一方を選択的に吸収するフォームによって、相互に分離される。本発明に従う、変性されたフォームは、特に、二相の水性−有機混合物の有機相を選択的に分離するために特に使用することができる。ここで有機相が、変性されたフォームによって、両極性に依存して、もっぱら吸収されるか、又は少なくとも好ましくは吸収される。フォームの好ましい使用では、有機相は、オイル相であって良い。除去された液体相は、吸収の後、単純な絞りによって、フォームから再度分離することができる。絞られたフォームは、次に再度使用することができる。
【0080】
分離する場合、例えば、水面上のオイルカーペットの分離を含んでも良い。変性されたフォームは、オイルで浸され、そして完全に浸された状態であっても、水に浮いていることが好ましい。未変性のフォームは、水に浸され、そして最終的に沈むことが好ましい。
【0081】
更に、これは、オイル残留物、特に原油の残留物の、水性層からの分離を含んでも良い。原油の回収において、原油/水混合物、又はこれは、最初に適切な乳化剤を使用して分離された原油/水乳濁液が通常では形成される。大半のオイルを分離した後、水性相が残る。該水性相には、少量のオイル(通常僅かに0.1g/l)が、なお分散しており、このオイルは分離することが非常に困難である。ヒドロホビンで変性された本発明のフォームを使用し、このような残留物を、例えば、変性されたフォームをオイル/水混合物中に浸すことにより、的確に除去することができる。しかしながら、適切な分離器の充填材量、例えば、カラムの充填材量として、ヒドロホビンで変性された連続気泡フォームを使用することも考えられる。
【0082】
変性された連続気泡フォームは、所定の物質及び/又は粒子を、そのヒドロホビン孔に吸収するのにも適切であり、そして従って、このような物質及び/又は粒子を環境から分離するのに作用する。例えば、疎水性成分、エアロゾル、染料及び/又は臭気又は花粉を分離することができる。
【0083】
更なる好ましい使用では、メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物に基づく、変性されたフォームは、特に殺菌性材料(sterilizable work material)として、特に細菌学用に使用することができる。
【0084】
無菌状態が維持される細菌培養管、ボトル及びフラスコは、一方では、空気が入ることを許容し、しかし他方では、ディープベッドフィルターであり、細菌を空気中に保留する、コットンウール、巻きパルプ又はシリコンフォームでできた栓で、通常はシールされている。しかしながら、何であれ、湿分を含んではならない。この理由は、そうでなければ、微生物が外部から内部へと生長するからである。本発明に従えば、変性されたフォームを、この目的のために、有利に使用することができる。疎水性が増す結果、湿分(misture)が、効果的に材料から除外される。
【0085】
材料(work material)は、例えば、医療用又は微生物学的な作業用の細菌培養管、ボトル及びフラスコがシールされる栓であって良い。このような栓は、100℃を超える温度での殺菌のために使用することができる。これは、100℃を超える温度で処理することにより、汚染された物質が内部で浄化される容器をシールするための材料であっても良い。
【0086】
殺菌を行なうための詳細は、この技術分野の当業者には公知である。本発明に従い変性された、メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物に基づくフォームは、熱的安定性が良好で、そして180℃程度の温度であっても扱うことができる。
【0087】
以下に実施例を使用して、本発明を詳細に説明する。
【0088】
ヒドロホビンの供給
実施例のために、完全な融合パートナーyaadを有する融合ヒドロホビン(yaad−Xa−dewA−his;ヒドロホビンAと称する)及び40アミノ酸に短縮された融合ヒドロホビンyaad40−Xa−dewA−his(ヒドロホビンB)を使用した。WO2006/082253に記載された手順に従って製造を行なった。
【0089】
WO2006/82253の実施例9に従う簡略化された精製法に従い、生成物を後処理し、そして同文献の実施例10に従ってスプレー乾燥した。得られた乾燥した生成物の合計プロテイン含有量は、各場合において、約70〜95質量%、ヒドロホビンの含有量は、合計プロテイン含有量に対して約40〜90質量%であった。このような生成物を実験に使用した。
【0090】
適用試験:ガラス上の水滴の接触角の変化による、融合ヒドロホビンの特徴付け
基材:
ガラス(ウインドウガラス、Suddeutsche glass,Mannheim)
試験のために、融合ヒドロホビンを含むスプレー乾燥した生成物を、(50mM NaアセテートpH4及び0.1質量%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)20)を加えた状態で、)水中に溶解させた。生成物の濃度:水溶液中100μg/ml。
【0091】
手順:
−小ガラスプレートで一晩培養(温度80℃)し、次に被覆物を蒸水で洗浄、
−次に培養10分/80℃/蒸留水中1%ナトリウムドデシルサルフェート(SDS)溶液、
−蒸留水で洗浄。
【0092】
サンプルを空気中で乾燥させ、そして5μlの水滴の接触角(度degree)を、室温で測定した。
【0093】
dataphysics contact angle system OCA15+、software SCA20.2.0(11月2002)上で、接触角測定を行った。測定は、製造者の指導に従って行われた。
【0094】
未処理のガラスは、接触角が、15°〜30°±5°であった。融合ヒドロホビンyaad−Xa−dewA−his6で被覆した場合、接触角の増加は、30°を超え;融合ヒドロホビンyaad−Xa−dewA−hisで被覆した場合、接触角の増加は、同様に30°を超えた。
【0095】
変性連続気泡の製造と特徴付け
実施例1及び2:次の変性
各場合において、密度が9kg/m3の連続気泡メラミンホルムアルデヒドフォーム(Basotect(登録商標)、BASF AG)の立方体形状のサンプル(7cm×7cm×7cm)を、ガラスフラスコ中に置き、そしてヒドロホビンA又はヒドロホビンBの溶液で飽和(過剰供給)させた。飽和したフォームの立方体を、15h、60℃で加熱した。次に水溶液を移した。フォームの立方体を絞り、吸収した液体の大部分を除去し、高純度水で数回洗浄し、そして絞り、及び40℃で質量が一定になるまで乾燥させた。変性したフォームの密度を表1に示す。
【0096】
水の吸収を測定するために、3cm×3cm×3cmの立方体形状のサンプルを切り取り、そして室温で30分間、水中置いた。質量増加を重量で測定し、そして体積%に変換した。データーを同様に表1に示す。
【0097】
比較実験1
実施例1に従う未変性のフォームの水の吸収を上述したように測定した。データーを表1に示す。
【0098】
比較実験1
実施例1に従う未変性のフォームの水の吸収を、上述したように測定した。データーを表1に示す。
【0099】
比較実験2
実施例1に従う未変性のフォームを疎水化(hydrophobicization)のために、菜種油に含浸させ、絞り出し、そして乾燥させた。質量増加と水の吸収を上述のように測定した。データーを表1に示す。
【0100】
比較例3
EP−A633283の実施例1のデータ;密度が11kg/m3のメラミン−ホルムアルデヒド連続気泡フォーム(Basotect(登録商標)、BASF AG)を、上述の手順に従って、シリコーン油(silicone oil)で含浸させた。
【0101】
【表1】

【0102】
表1:実施例及び比較例の結果(*9.2の上限のために、計算)
実施例と比較例は、ヒドロホビンを使用した場合、未変性の連続気泡フォームが、卓越した方法で、疎水化できることを示しており、そしてこれにもかかわらず、密度の増加は僅かであった。
【0103】
実施例3
フォームの製造過程におけるヒドロホビンの添加による変性(modification)
WO01/94436に記載された方法に従って、製造を行った。発泡剤含有メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物(初期縮合物)を発泡させる直前に、0.5質量%の固体部分(固体画分)に基くヒドロホビンAを、水溶液の状態で追加的に加えた。得られたフォームを最初に100℃で乾燥させ、そして次に220℃で熱処理した。このようにして製造されたフォームは、水面に置いても沈むことがなく、この一方で、ヒドロホビンを加えることなく同一の方法で製造したフォームは、水に沈んだ。
【0104】
被覆条件における変形(バリエーション)
ガラスフラスコ中で、それぞれ直方形のサンプル(1.5cm×0.5cm×0.3cm=0.225cm3)を、それぞれ処理に使用される2cm3の溶液で満たすか又は飽和させ、そして所定の時間と温度で処理した。ここで、上記サンプルは、密度が9kg/cm3の連続気泡メラミン−ホルムアルデヒドフォーム(Basotec(登録商標),BASF AG)である。処理の後、サンプルを絞り、洗浄し、そして40℃で質量が一定になるまで乾燥した。
【0105】
各場合において、乾燥した状態の変性したフォームの表面に5μlの水滴を、室温で落とすことによって、変性したフォームの疎水化の程度を測定した。水滴がフォームに吸い取られるか否かが観察された。
【0106】
実験シリーズ1
第1の実験シリーズでは、緩衝剤を有し、及びCaCl2が加えられた水中のヒドロホビンAの被覆処方物を使用した(50mmol/l tris/HCl緩衝剤、 1mmol/CaCl2;緩衝溶液のpH;pH8)。ヒドロホビンの濃度、温度及び時間を変化させた。コントロールのために、各場合において、ヒドロホビンを加えていない溶液を使用した。結果を表2に示す。
【0107】
【表2】

【0108】
表2:実験シリーズ1の結果
(溶液:50mmol/l tris−HCl緩衝剤、 1mmol/lCaCl2;pH8)
+は水滴が沈まなかったことを示す、すなわち、疎水化された。
−は水滴が沈んだことを示す、すなわち、疎水化されなかった。
0は、水滴が部分的に/ゆっくりと沈んだことを示す、すなわち、部分的に疎水化された。
ヒドロホビンを加えなかった全てのサンプルの結果:−。
【0109】
実験シリーズ2
第2の実験シリーズでは、緩衝剤を有し、及びCaCl2が加えられた水中のヒドロホビンAの被覆処方物を使用した(50mmol/l Naアセテート緩衝剤、 1mmol/lCaCl2;緩衝化溶液のpH;pH5)。ヒドロホビンの濃度、温度及び時間を変化させた。コントロールのために、各場合において、ヒドロホビンを加えていない溶液を使用した。結果を表2
に示す。
【0110】
【表3】

【0111】
表3:実験シリーズ2の結果
(溶液:50mmol/lNaアセテート緩衝剤、 1mmol/lCaCl2;pH5)
+は水滴が沈まなかったことを示す、すなわち、疎水化された。
−は水滴が沈んだことを示す、すなわち、疎水化されなかった。
1は、水滴が部分的に/ゆっくりと沈んだことを示す、すなわち、部分的に疎水化された。
ヒドロホビンを加えなかった全てのサンプルの結果:−。
【0112】
結果から、被覆条件を適宜選択すれば、ヒドロホビンの濃度が、僅か1mg/lであっても、適切な疎水化(疎水性化)が達成可能であったことがわかる。pH8とpH5の両方で被覆が可能であった。被覆を低濃度で及び温和(mild)な条件下に行なう場合、pH8が推薦される。
【0113】
実験シリーズ3
第3の実験シリーズでは、被覆生成物へのマイクロ波の影響が調査された。マイクロ波発生源は、標準の商用国産マイクロ波装置で、最大出力が1000Wで、レベル1〜9の9段階の出力レベルが著説可能なものであった。
【0114】
処理のために、100m/lのヒドロホビンAを含む溶液(50mmol/l tris−HCl緩衝剤、 1mmol/lCaCl2;pH8)を使用した。未処理のフォームを、最初に、室温で上述のように溶液中に浸し、そして飽和させ、次に各場合においてマイクロ波中で処理溶液が沸騰するまで加熱した。次に、処理したフォームを上述のように絞り、洗浄、乾燥を行い、そして疎水化の程度について上述のように試験した。表4に、各場合において処理溶液が沸騰するまでに要した時間、及び疎水化の試験結果を示す。
【0115】
【表4】

【0116】
表4:実験シリーズ3の結果
全てのコントロールサンプル:−
【0117】
この結果は、1000Wでちょうど20秒のマイクロ波照射の後、フォームの完全な疎水化が発生したことを示している。
【0118】
実験シリーズ4:
被覆物の温度抵抗性の調査
未変性のフォームを上述のように、ヒドロホビンで最初に被覆した。処理のために、ヒドロホビンAを1000mg/l含む溶液(50mmol/l tris−HCl緩衝剤、 1mmol/lCaCl2;pH8)を使用した。上述したマイクロ波装置を使用して被覆した(1分;200W)。
【0119】
次に、乾燥した変性フォームを、表5に示した複数種の温度及び時間で乾燥キャビネット内に保管し、そして疎水性化を試験した。各場合において、コントロールサンプルを、処理溶液中にヒドロホビンを含むことなく、同様の方法で処理した。結果を表5に示す。
【0120】
【表5】

【0121】
表5:温度を上昇させて行った保管試験の結果
全てのコントロールサンプル:−;n.d.:測定不能
【0122】
この結果から、100℃での疎水化は、持続的な熱応力(thermal stress)下でも保持され;200℃であっても、少なくとも短期間の応力では臨界的ではなかった。
【0123】
変性したフォームの使用
ヘキサン/水混合物又はベンジン/水混合物の分離
分離試験のために、実施例2に従って製造したメラミン−ホルムアルデヒドフォームを使用した(すなわち、ヒドロホビンBで変性したフォーム)。
【0124】
各場合において、変性したフォームの立方体(3.4cm3)に、水(水溶性染料で着色)と非混和性の有機溶媒の二相混合物を注いだ。ある実験ではn−ヘキサンを使用し、他の実験ではプレミアムベンジンを使用した。比較の目的で、各場合において、未処理のフォームを同様の方法で処理した。各場合において、フォームが液体で完全に浸されるまで待った。各場合において、未処理のフォームは、水性相に沈んだ。吸収の次に、フォームを液体から取り出し、吸収したフォームを絞り、そして各場合において、その有機相と水の割合(fraction)を分析した。結果を表6に示す。
【0125】
【表6】

【0126】
表6:分離実験の結果;フォームに含まれていた液体の量
【0127】
この結果から、フォームは、ヒロドホビンでの変性によって、完全に「特定変化」(性質変化)したことがわかる。未処理のフォームがもっぱら水を吸収する一方で、処理されたフォームは、主に有機溶媒を吸収する。
【0128】
有機溶媒の保持能力
以下の実験のために、実施例2に従って製造されたメラミン−ホルムアルデヒドフォーム(すなわち、ヒドロホビンBで変性されたフォーム)を、同様に使用した。
【0129】
変性した、及び未変性のフォームの立方体形状のサンプルを、各場合において、ロッドに付け、そして種々の有機溶媒(ヘキサン、キシレン、ベンジン)で飽和させた。視認性を改良するために、溶媒を赤い染料(該染料は、有機溶媒に容易に溶解するが、水には溶解しない)で着色した。全てのサンプルは、溶媒を迅速に、そして完全に吸収した。次に飽和したサンプルを、水で満たした容器内に配置し、そしてロッドを使用して、水中を攪拌させる動きによって、ゆっくりと機械的に押圧した。
【0130】
未変性フォームの場合、溶媒は、実質的に完全に水によって(変わられた:suppressed)。この一方で、ヒドロホビンで変性されたフォームは、フォームの内部に有機溶媒を、実質的に完全に保持していた。
【0131】
粗製オイル(原油)/水混合物の分離
粗製オイル(原油)/水乳濁液の製造
分離実験のために、完全に脱塩した水中の粗製オイル(原油)(Wintershall,Emlichheim well 301/83 2005年2月04日より、)を製造した。乳濁液化は、ultra−turraxを使用し(4分間、24000rpm)水をオイルを強く攪拌することによって行った。分離漏斗を使用して、過剰のオイルレンズ(oil lense)を除去した。オイル濃度は1000ppmであった。
【0132】
分離実験
乳濁液を3個の容器に、等量に分け、そして各場合において、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂に基くフォームの部分(切片)を漬けた。フォームは、各場合において、ヒドロホビンAで処理したフォーム、及びヒドロホビンBで処理したフォーム(実施例1及び2に従う)及び、比較の目的で、未処理のサンプルであった。各サンプルを、乳濁液内に24時間、維持した。
【0133】
2種の変性フォームの場合、オイルの目視確認可能な量が、乳濁液から吸い取られた。未処理のフォームは、水で飽和し、オイルの吸収は不可能であった。サンプル本体の断面を図1及び2に示す。
【0134】
図1:変性フォーム
図2:比較用の未変性フォーム
【0135】
オイルカーペットの除去
容器を、完全に脱塩した水で満たし、そして各場合において、粗製オイルの薄い層(Wintershall, Landau 2005年2月04日より;20℃での薄−液、<10%水)を注いだ。
【0136】
各場合において、実施例1及び2に従い製造されたフォームの切片及び比較の目的で製造された未変性のフォームの切片をオイル流出物の上に配置した。
【0137】
図3〜5に実験の経過を示す。
図3:実験の開始
図4:実験の間
図5:実験終了後のフォーム
【0138】
変性したフォームは、実質的に全てのオイルカーペットを5分以内に吸収した。ヒドロホビンBで処理したフォームの場合、ヒドロホビンBで処理した場合よりも完全にオイルが分離された。未処理のフォームは、実質的に水で飽和した。オイルの付着は、表面的なもののみであった。水の表面に、比較的多くのオイルが残った。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メラミンホルムアルイデヒド縮合生成物、ポリウレタン又はポリイミドに基いたフォームの群から選択される連続気泡フォームであって、
フォームが少なくとも1種のヒドロホビンで変性されていることを特徴とする連続気泡フォーム。
【請求項2】
3〜100kg/m3の密度を有することを特徴とする請求項1に記載の連続気泡フォーム。
【請求項3】
メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物に基くフォームであることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の連続気泡フォーム。
【請求項4】
メラミン/ホルムアルデヒドモル割合が、1:1〜1:5であることを特徴とする請求項3に記載の連続気泡フォーム。
【請求項5】
ヒドロホビンの量が5〜10g/m3であることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の連続気泡フォーム。
【請求項6】
未変性の連続気泡フォームが、ヒドロホビンの水溶液で処理されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の連続気泡フォームを製造する方法。
【請求項7】
処理が20〜120℃の温度で行われることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
処理が、加熱して行われ、及び該加熱がマイクロ波の照射によって行われることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記水溶液中の少なくとも1種のヒドロホビンの濃度が0.1μg/ml〜1000μg/mlの範囲であることを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記連続気泡フォームの製造が、少なくとも1種のヒドロホビンの存在下に行なわれることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物に基く変性された連続気泡フォームを製造する方法であり、及び少なくとも1種のメラミン−ホルムアルデヒド(MF)予備縮合物、分散剤、硬化剤及び発泡剤を含む混合物が、加熱下に発泡され、及び硬化され、そして製造が、少なくとも1種のヒドロホビンの存在下に行なわれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
予備縮合物のメラミン/ホルムアルデヒドのモル割合が、1:1〜1:5の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1〜5の何れか1項に記載の変性された連続気泡フォームを、絶縁材料として使用することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1〜5の何れか1項に記載の変性された連続気泡フォームを、航空機中のノイズ及び/又は熱の絶縁に使用する方法。
【請求項15】
請求項1〜5の何れか1項に記載の変性された連続気泡フォームを、有機液体を吸収するために使用する方法。
【請求項16】
請求項1〜5の何れか1項に記載の変性された連続気泡フォームを、液体貯蔵の漏れとにじみの防止材として使用する方法。
【請求項17】
請求項1〜5の何れか1項に記載の変性された連続気泡フォームを、液−液分離のために使用する方法。
【請求項18】
液−液分離が、オイル−水の混合物からのオイルの分離であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
請求項1〜5の何れか1項に記載の変性された連続気泡フォームを、殺菌可能な材料として使用する方法。
【請求項20】
メラミン−ホルムアルデヒド縮合生成物に基く、変性された連続気泡フォームであることを特徴とする請求項13〜19の何れか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−520345(P2010−520345A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552193(P2009−552193)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【国際出願番号】PCT/EP2008/052619
【国際公開番号】WO2008/107439
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】