説明

ヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置

【課題】年間を通じて太陽熱を利用することが出来る、高効率なヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置を提供する。
【解決手段】タンク温度検知手段によって検出された温度が太陽熱集熱部温度検出手段によって検出された温度より低い場合に、熱源用三方弁を駆動してヒートポンプサイクルによる沸き上げから太陽熱集熱装置による沸き上げに切り替えることにより、太陽熱を給湯だけでなく暖房にも熱源として利用する事が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプを用いて生成した冷・温水で冷房および暖房を行うヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、石油やガスなどの燃焼系の燃料を熱源とした暖房機器の利用が大半を占めていたが、近年では、ヒートポンプ技術を利用した暖房市場が急激に拡大している。また、従来の空気調和機においてもヒートポンプ技術を利用して、冷房と暖房の双方を利用することができるものもある。
【0003】
しかしながら、従来の空気調和機だけでは、暖房時に足元が暖まりにくい等の課題があり、それを解消するためにヒートポンプ技術を利用した温水暖房装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の温水暖房装置では、高温冷媒と温水とを熱交換して、熱交換して昇温した温水を床暖房パネル等の暖房端末へ送り、暖房を行っている。
【0004】
図4は、従来のヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の構成図である。
【0005】
図4に示すように、従来のヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置は、圧縮機101と、水冷媒熱交換器102の冷媒流路と、減圧装置103と、蒸発器104とを、順次冷媒配管105で環状に接続して冷凍サイクル106を構成しており、さらに、四方弁113を設け、冷房時には、圧縮機101からの冷媒を水冷媒熱交換器102に送り、水冷媒熱交換器102の水流路(図示せず)の冷水を冷房端末111に送ることができる。
【0006】
循環ポンプ109で、冷水を供給しているときは、三方弁114で、貯湯タンク115に送らずに、冷房端末111に送るよう切り替えられ、また、暖房端末108途中の経路にも2方弁118を設け、暖房端末108が結露しないように配慮する。また暖房時には、暖房端末108途中の2方弁118を開にして暖房を行うのと、三方弁114を切り替えることにより、暖房と給湯をそれぞれ交互に行うことができる。貯湯タンク115の水は、直接加熱せず、給湯熱交換器112を介して加熱される。
【0007】
ソーラー熱交換ユニット127と、ソーラーポンプユニット128および太陽熱集熱部124からなる太陽熱集熱装置を利用する場合は、集熱部サーミスタ125で検出された温度が貯湯タンク115内の水よりも高い場合にソーラー1次側循環ポンプ123およびソーラー2次側循環ポンプ121を駆動し給湯熱交換器112を介して給湯用の湯水を加熱する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−39305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来のヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の構成では、
特に太陽熱を利用してタンクを沸き上げる場合において、内部熱交換器を介して給湯用の湯水を沸き上げるため、集熱部が高温となるような夏場の晴天という限られた気候条件でしか太陽熱を利用できないという課題があった。
【0010】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、年間を通じて太陽熱を利用することが出来る、高効率なヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ヒートポンプユニット、熱交換ユニット、内部熱交換器のない給湯暖房タンクユニット、熱交換ユニット、太陽熱集熱装置、熱源を切り替える三方弁を備え、タンク温度が太陽熱集熱部温度より低い場合に、前記熱源用三方弁を駆動してヒートポンプサイクルによる沸き上げから太陽熱集熱装置による沸き上げに切り替えることにより太陽熱を給湯だけでなく暖房の熱源としても利用することができる。
【発明の効果】
【0012】
太陽熱を給湯だけでなく暖房の熱源としても利用することで給湯を含めた高効率なヒートポンプ式冷温水冷房暖房システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の構成図
【図2】(a)同ヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の熱交換ユニットの正面図(b)同熱交換ユニットの斜視図
【図3】同ヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置のリモコン装置の正面図
【図4】従来のヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の発明は、冷媒を加熱および冷却するヒートポンプサイクルと、前記ヒートポンプサイクル内において冷媒を圧縮する圧縮機と、前記ヒートポンプサイクル内において大気中の熱の吸収および、大気中への熱の放出を促進する送風ファンと、前記ヒートポンプサイクルの冷媒と水と熱交換して高温水または冷水にする水冷媒熱交換器と、湯水を貯える貯湯タンクと、室内を暖冷房する暖房端末、冷房端末と、太陽熱集熱装置と、前記貯湯タンクと太陽熱集熱装置と前記暖房端末および冷房端末を接続する循環回路と、前記循環回路に水冷媒熱交で加熱された湯水を循環させるヒートポンプサイクル側循環ポンプと、前記循環回路に前記貯湯タンクに貯えた湯水を循環させるタンク側循環ポンプと、前記水冷媒熱交換器から前記循環回路へ向かう出湯温度を検出する出湯温度検出手段と、前記循環回路から前記水冷媒熱交換器へ戻って来る入水の温度を検出する入水温度検出手段と、前記貯湯タンク内の湯水の温度を検出するタンク温度検出手段と、前記太陽熱集熱装置と、太陽熱集熱部温度検出手段と、熱源としてのヒートポンプサイクルまたは太陽熱集熱装置に接続する流路を切り替える熱源用三方弁を備え、前記タンク温度検知手段によって検出された温度が前記太陽熱集熱部温度検出手段によって検出された温度より低い場合に、前記熱源用三方弁を駆動してヒートポンプサイクルによる沸き上げから太陽熱集熱装置による沸き上げに切り替えることにより、太陽熱を給湯だけでなく暖房にも熱源として利用する事が出来る。
【0015】
第2の発明は、特に第1の発明において、前記貯湯タンクまたは暖房端末、冷房端末に接続する流路を切り替える端末用三方弁を備え、冷房時には端末用三方弁を駆動しヒートポンプサイクルによる冷房を行い、太陽熱集熱装置にて前記貯湯タンクを沸き上げることにより、冷房時も自然エネルギーとしての太陽熱を利用して前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げることが出来る
第3の発明は、特に第1、または第2の発明において前記貯湯タンク内部を上下に分割する仕切り板を備え、前記太陽熱集熱装置と前記貯湯タンクとの接続部を前記貯湯タンクの下方に配置したことにより、第1および第2の発明のような運転をした際に、前記貯湯タンクの上部をタンクヒーター等によって前記タンク温度検知手段によって検出された温
度より高温に沸き上げられていた場合でも、太陽熱で加熱された温水はタンク下部のみを加熱するので、タンク上部の高温水を冷やすことを防ぐことが出来る。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置について、図1〜3を用いて説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態1におけるヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の構成図である。図1において、本実施の形態におけるヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置は、ヒートポンプユニットAと、熱交換ユニットBと、給湯暖房タンクユニットCの3つのユニットで構成され、ヒートポンプユニットAは、屋外に設置され、熱交換ユニットBおよび給湯暖房タンクユニットCは屋内に設置される。
【0019】
そして本実施の形態におけるヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置は、冷媒を圧縮して高温冷媒を吐出する圧縮機1と、水と高温冷媒とを熱交換して温水を生成する水冷媒熱交換器2と、冷媒を減圧する減圧装置3と、空気と冷媒とで熱交換を行う蒸発器4aと、冷媒の流路を変更する四方弁5とを備えている。
【0020】
そして、圧縮機1、水冷媒熱交換器2、減圧装置3、蒸発器4a、四方弁5を冷媒配管6で環状に接続してヒートポンプサイクル39を構成している。さらに、蒸発器4aに送風を行い、空気と冷媒との熱交換を促進させる送風ファン4bを設けている。なお、水冷媒熱交換器2の形態としては、プレート式や二重管方式のいずれの形態であっても問題はない。
【0021】
また、水冷媒熱交換器2を、熱交換ユニットB内に配置し、圧縮機1、減圧装置3、蒸発器4a、四方弁5をヒートポンプユニットA内に配置することによって、屋内と屋外とは、冷媒配管6で接続されることになるため、ヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置が寒冷地に設置された場合であっても、ヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置内部の水が凍結する恐れが低い。37は、熱交換ユニットB内部と外気を遮断する外装である。
【0022】
また、本実施の形態では、冷媒をR410Aとして説明するが、これに限定されることはなく、例えばR407C等のフロン系冷媒を用いることができる。
また、給湯暖房給湯暖房タンクユニットC内には、湯水を貯える貯湯タンク7を有している。熱交ユニットB内に配置された冷温水循環ポンプ9を駆動することによって、貯湯タンク7の下方部の水出口10から低温水を水冷媒熱交換器2へ送り、水冷媒熱交換器2で冷媒と熱交換して温水が生成されている。また、水冷媒熱交換器2で生成された温水は、貯湯タンク7の中間部の湯入口11へ戻されている。また、貯湯タンク7はステンレスを用いている。
【0023】
以上のように、本実施の形態では、冷温水循環ポンプ9と、水冷媒熱交換器2と、熱交換器8とで、湯水を循環させる循環回路38を構成している。
【0024】
また、水冷媒熱交換器2の水側入口には、入水温度を検出する温度センサ12aと、水冷媒熱交換器2の水側出口には、出湯温度を検出する温度センサ12bとを設けている。また、沸き上げサイクル内に湯水が流れていることを検出するためのフロースイッチ13を設けている。
【0025】
図2(a)は、同ヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の熱交換ユニットの構成正面図、図2(b)は、同熱交換ユニットの構成斜視図である。
【0026】
図2(a)(b)に示すように、本実施の形態では、熱交換ユニットB内で、フロースイッチ13が冷温水循環ポンプ9よりも上方に配置させている。このように冷温水循環ポンプ9よりもフロースイッチ13を上方に配置することで、フロースイッチ13で湯水の流れを検知しなければ、冷温水循環ポンプ9が正常に動作していないことを検出することができる。
【0027】
また、沸き上げサイクル内の圧力調整を行うための膨張タンク14および過圧逃し弁15が設けられており、膨張タンク14で、内部の容積を変化させ圧力調整を行い、さらに沸き上げサイクル内に異常が発生して内圧が上昇した場合、過圧逃し弁15の設定圧力よりも高くなると膨張した湯水を排水することができる。
【0028】
また、貯湯タンク7の中央には、貯湯タンク内部を上下に分割する仕切り板があり、上部に給湯用タンクヒーター16が配置されている。この給湯用タンクヒーター16は、水冷媒熱交換器2で加熱された湯で貯湯タンク7内部を加熱するが、さらに高温の湯をためるために用いられる。給湯用タンクヒーター16で加熱された湯の温度は、温度センサ17で検知され、設定された温度に達すると給湯用タンクヒーター16を停止させる。もし、温度センサ17に異常を生じた場合には、温度過昇防止装置18を設けて、給湯用タンクヒーター16を停止させるように配慮している。
【0029】
また貯湯タンク7は沸き上げによる内圧上昇を防止するため、安全弁20a、20bを設けている。
【0030】
以上のように構成された本実施の形態におけるヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置の動作、作用について説明する。
【0031】
まず、沸き上げ運転について説明する。まず、使用者は、熱交換ユニットBに入力端末として設けられているリモコン装置30で、水冷媒熱交換器2における湯水の沸き上げ温度Th(例えば、55℃)を設定する。そして沸き上げ運転が開始されると、冷温水循環ポンプ9が駆動し、貯湯タンク7内の温水が水冷媒熱交換器2へ供給される。そして、温度センサ12bで検出される温度が沸き上げ温度Thを超えるまで、ヒートポンプサイクルによる沸き上げ運転が継続される。なお、貯湯タンク7内の温水をヒートポンプサイクルで沸き上げる時には、圧縮機1から吐出する高温冷媒が、水冷媒熱交換器2へ流入する流路となるように四方弁5が切り替わっている。
【0032】
その結果、圧縮機1から吐出される高温冷媒が、水冷媒熱交換器2へ流入し、湯水へと放熱することによって高温水を生成することができる。なお、水冷媒熱交換器2内では、水と冷媒とは対向流にして熱交換効率を向上させている。
【0033】
図4にヒートポンプサイクルによる給湯用の湯水を貯える著等タンクの沸き上げ時の貯湯タンク内水温と圧縮機回転数の特性を示した。温度センサ12bで検出する水冷媒熱交換器2から出湯する湯水の温度が、沸き上げ温度Thを少し上回ると(例えば、56℃)、圧縮機1の回転数を下限まで小さくして能力を下げ、上側の送風ファンの回転数を下限まで下げ、下側の送風ファンを停止して入熱を下げる。
【0034】
そして温度センサ12bで検出する温度が、沸き上げ温度Thよりも所定温度Ta(例えば、2℃)だけ高くなると、圧縮機1の運転を停止して沸き上げ運転を終了する。そして、貯湯タンク7は、沸き上げ温度Thの湯水で満たされることになる。
【0035】
なお、水冷媒熱交換器2で生成された高温水は、暖房用温水部7bへ戻されるが、仕切り板34の周囲と貯湯タンク7との間にできた隙間を通って、給湯用温水部7aも沸き上げ温度Thの湯水で満たされる。このとき、制御装置32では、圧縮機1の運転を停止した時に温度センサ12aで検出した入水温度Tiを記憶しておく。
【0036】
また、ヒートポンプサイクルによる沸き上げ運転が終了した後も、冷温水循環ポンプ9を駆動させて、貯湯タンク7内の温水を水冷媒熱交換器2へ循環させている。これは沸き上げ運転停止中であっても、温度センサ12aおよび温度センサ12bで貯湯タンク7内の温水の温度を検出しておく必要があり、貯湯タンク7内の温水の温度が低下するとすぐにヒートポンプサイクルによる沸き上げ運転を再開しなければならないからである。
【0037】
そして、給湯運転停止中も、冷温水循環ポンプ9を駆動して、温度センサ12aで貯湯タンク7内の温水を常時検出しており、温度センサ12bで検出する温度が、圧縮機1の運転を停止した時に記憶した入水温度Tiよりも所定温度Tb(例えば、5℃)だけ小さくなった時に圧縮機1の運転を再開し、沸き上げ運転を開始する。
【0038】
例えば、沸き上げ温度Thに55℃を設定すると、温度センサ12bで検出する温度が57℃(=55℃+2℃)を超えたときに、圧縮機1の運転を停止する。そして、圧縮機1の運転を停止した時の温度が53℃であったとすると、入水温度Tiが53℃であると記憶する。
【0039】
そして、圧縮機1の運転が停止後も、冷温水循環ポンプ9の駆動を行い、温度センサ12bが検出する温度が、入水温度Tiよりも所定温度Tb(例えば、5℃)小さくなったときに圧縮機1の運転を再開する。また、本実施の形態に示した所定温度Ta、Tbは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。
【0040】
また、熱交換ユニットBに設けられているリモコン装置30では、タンクヒーター16による沸き上げ温度を設定できるようになっている。図3は、リモコン装置30の正面図である。図3に示すように、リモコン装置30には、操作部30a、表示部30bを有しており、操作部30aを操作して温度を設定することができる。本実施の形態では、操作部30aを操作することによって、沸き上げ温度Tk、タンク温度Tuを設定および表示することができる。
【0041】
そして、本実施の形態では、ヒートポンプサイクルによる沸き上げ温度Tkよりも高い温度Tuに設定することができる。例えば、リモコン装置30で、沸き上げ温度Tkを55℃に設定し、リモコン装置30で沸き上げ温度Tuを75℃に設定すると、水冷媒熱交換器2で沸き上げ温度Th(55℃)まで沸き上げ、さらに給湯用タンクヒーター16で75℃まで沸き上げ運転を行う。
【0042】
次に、給湯用タンクヒーター16による沸き上げ運転について説明する。
【0043】
給湯用タンクヒーター16の運転を開始するときは、給湯用タンクヒーター16よりも同じ位置に設けられた温度センサ17で検出する温度が、沸き上げ温度Tkよりも所定温度Tc(例えば、5℃)だけ低い温度を検出した時に給湯用タンクヒーター16の出力をONする。そして給湯用タンクヒーター16によって貯湯タンク7上部の温水を温め、給湯用タンクヒーター16と同じ位置に設けられた温度センサ17で検出する温度が、沸き上げ温度Tkよりも所定温度Td(例えば、2℃)だけ高い温度を検出した時にタンクヒーター16の出力をOFFしている。
【0044】
次に太陽熱集熱装置Dによる沸き上げ運転について説明する。太陽熱集熱装置Dの運転を開始するときは、太陽熱集熱部サーミスタで検出された温度よりも暖房用バックアップヒーター上部28上部に設けられたソーラー用タンクサーミスタ26で検出する温度が、沸き上げ温度Tkよりも所定温度Tc(例えば、5℃)だけ低い温度を検出した時に熱源用三方弁を太陽熱集熱装置側に駆動し、太陽熱集熱装置Dの出力をONする。そして熱源太陽熱集熱装置Dによって貯湯タンク7上部の温水を温め、暖房用バックアップヒーター上部28上部に設けられたソーラー用タンクサーミスタ26で検出する温度が、沸き上げ温度Tkよりも所定温度Td(例えば、2℃)だけ高い温度を検出した時に太陽熱集熱装置Dの出力をOFFしている。
【0045】
また、冷・暖房を行ううえで回路を切り替えるために途中に三方弁21を設け、冷房を行う場合は三方弁21を、冷房端末22へ切り替える。冷房を行うときは、四方弁5が、蒸発器4a側へと切り替わり、水冷媒熱交換器2には、冷却された冷媒が流れ冷水を作る。
【0046】
以上のように、本発明に係るヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置は、高効率に太陽熱を利用できる給湯を含めたヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように、本発明にかかるヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置は、暖房の熱源としても利用することで給湯を含めた高効率なあらゆるヒートポンプ式暖房装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0048】
1 圧縮機
2 水冷媒熱交換器
3 減圧装置
4a 蒸発器
4b 送風ファン
5 四方弁
6 冷媒配管
7 貯湯タンク
8 熱交換器
9 冷温水1次循環ポンプ(循環ポンプ)
10 水出口
11 湯入口
12a、12b 温度センサ
13 フロースイッチ
14 膨張タンク
15 過圧逃し弁
16 給湯用タンクヒーター
17 温度センサ
18 温度過昇防止装置
19 給湯口
20a、20b 安全弁
21 端末用三方弁
22 冷房端末
23 暖房端末
24 二方弁
25 熱源用三方弁
26 ソーラー用タンクサーミスタ
27 制御部
28 暖房用バックアップヒーター
30 リモコン装置(入力端末)
31 外気温サーミスタ
32 制御装置
33 給湯用水熱交換器
34 給湯用1次側ポンプ
35 暖房2次側循環ポンプ(暖房循環ポンプ)
36 流量調整弁
38 循環回路
39 ヒートポンプサイクル
40 ソーラー2次側循環ポンプ
41 ソーラー1次側循環ポンプ
42 ソーラー用水熱交換器
43 ソーラー制御部
44 太陽熱集熱部
45 集熱部サーミスタ
A ヒートポンプユニット
B 熱交換ユニット
C 給湯暖房タンクユニット
D ソーラー熱交換ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を加熱および冷却するヒートポンプサイクルと、前記ヒートポンプサイクル内において冷媒を圧縮する圧縮機と、前記ヒートポンプサイクル内において大気中の熱の吸収および、大気中への熱の放出を促進する送風ファンと、前記ヒートポンプサイクルの冷媒と水と熱交換して高温水または冷水にする水冷媒熱交換器と、湯水を貯える貯湯タンクと、室内を暖冷房する暖房端末、冷房端末と、太陽熱集熱装置と、前記貯湯タンクと太陽熱集熱装置と前記暖房端末および冷房端末を接続する循環回路と、前記循環回路に水冷媒熱交で加熱された湯水を循環させるヒートポンプサイクル側循環ポンプと、前記循環回路に前記貯湯タンクに貯えた湯水を循環させるタンク側循環ポンプと、前記水冷媒熱交換器から前記循環回路へ向かう出湯温度を検出する出湯温度検出手段と、前記循環回路から前記水冷媒熱交換器へ戻って来る入水の温度を検出する入水温度検出手段と、前記貯湯タンク内の湯水の温度を検出するタンク温度検出手段と、前記太陽熱集熱装置と、太陽熱集熱部温度検出手段と、熱源としてのヒートポンプサイクルまたは太陽熱集熱装置に接続する流路を切り替える熱源用三方弁を備え、前記タンク温度検知手段によって検出された温度が前記太陽熱集熱部温度検出手段によって検出された温度より低い場合に、前記熱源用三方弁を駆動してヒートポンプサイクルによる沸き上げから太陽熱集熱装置による沸き上げに切り替えることを特徴とするヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置。
【請求項2】
前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げるタンクヒーターと、前記貯湯タンクまたは暖房端末、冷房端末に接続する流路を切り替える端末用三方弁を備え、冷房時には端末用三方弁を駆動しヒートポンプサイクルによる冷房を行い、タンクヒーターまたは、太陽熱集熱装置にて前記貯湯タンクを沸き上げる事を特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置。
【請求項3】
前記貯湯タンク内部を上下に分割する仕切り板を備え、前記太陽熱集熱装置と前記貯湯タンクとの接続部を前記貯湯タンクの下方に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヒートポンプ式冷温水冷房暖房装置。

【図1】
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【図4】
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【図2】
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【図3】
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