説明

ビシクロ環化合物の製造方法

【課題】医薬、農薬や液晶等の高機能製品の原材料等として有用なビシクロ環化合物を、室温付近の温和な条件で速やか製造することが出来る工業的に優れた製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に示すビストリオール類とα,α−ジハロアミンを反応させることによってビシクロ環化合物であるビシクロオルトエステル類を簡便かつ効率的に製造することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、α,α−ジハロアミンを用いるビシクロ環化合物の製造方法に関する。さらに詳しくはビストリオール類からビシクロオルトエステル類を製造する新規な方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビシクロオルトエステル類は医薬、農薬、樹脂などの高機能製品の原材料として広範な用途がある。
環状オルトエステル類は衛生害虫であるハエやゴキブリなどに対し防除的な生理活性を有することが知られており、構造と活性の関係が詳細に研究されている(例えば、非特許文献1参照)。
ビシクロオルトエステル類は、光照射によりカチオン重合し、重合時の収縮がほとんどないか逆に膨張するという性質を有しているため、歯科用樹脂等に応用されている。モノマーとしては、ビシクロオルトエステル構造を1個有するもののみならず、2個以上有するものも使用される(例えば、特許文献1)。
ビシクロオルトエステル類の合成に関しては、以下に示すようなポリオール類を原料にする方法が種々知られている。
方法1:トリオールにエチルカーボネートとアルカリを作用させてオキセタンを形成させ、さらに水酸基をアシル化しそれにBFエーテラートを作用させる方法(例えば、非特許文献2参照)。
方法2:ポリオールにアルコキシを有する化合物を作用させる方法(例えば、非特許文献3参照)。
方法3:トリオールにイミド酸エステル類を作用させる方法(例えば、非特許文献4 参照)。
【0003】
しかし、例えば、方法1は比較的高収率に目的物が得られる優れた方法ではあるが、3つの反応からなる多段工程を要し、最終工程は氷冷下8時間と低温長時間の反応を行う必要があり、工業的規模での実施はコスト的に問題がある。また、方法2は一段の反応で目的物が得られるが、生成するアルコールを系外に除去しながら反応を進める必要があるため、高真空下100℃を超える温度で反応を行う必要がある。方法3も一段の反応で目的物が得られるが、収率が20%と極めて低い。
【0004】
ビシクロオルトエステル構造を2個有する化合物の合成法は、ビシクロオルトエステル構造1個とヒドロキシル基1個を有するビシクロオルトエステル類に、イソシアネート基を2個有する化合物を反応させる方法がある(例えば、特許文献2)。しかし、この合成法の原料のビシクロオルトエステル類は、上記の方法1〜3等のコストや収率等に難点のある方法により合成する必要があった。
【0005】
このように、従来の方法でビシクロオルトエステル類を合成しようとすると、反応時間が非常に長い、高温を必要とする、収率が低い等の問題点があった。
即ち、現状を鑑みると、穏やかな条件下短時間でビシクロオルトエステル類を合成出来る汎用的な方法が強く望まれている状況にある。
【0006】
【特許文献1】特開2005−187385
【特許文献2】特開昭57−21417
【非特許文献1】C.J.Palmer,et al.,J.Agric.Food Chem.,1989,37,213-216
【非特許文献2】E.J.Corey,et al.,Tetrahedron Lett.,1983,24,5571-5574
【非特許文献3】T.J.Dunn, et al.,J.Org.Chem.,55,1990,6368-6373
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ビシクロオルトエステル類の汎用性の高い新規な合成手段を提供する事にある。本発明者等は、この課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のビストリオール類とα,α−ジハロアミンから、従来の合成方法では不可能であった室温付近の温和な反応条件で速やかに、ビシクロオルトエステル構造を2個有するビシクロオルトエステル類を合成できることを見出し本発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明は、以下の(1)に示す、ビストリオール類とα,α−ジハロアミンから、ビシクロ環化合物を製造する新規な方法に関するものである。
(1)一般式1で表されるビストリオール類と、一般式2で表されるα,α−ジハロアミンとを反応させることを特徴とする、一般式3で表されるビシクロ環化合物の製造方法。
【化1】

【化2】

(但し、一般式1または一般式3で表される化合物中のR、R、Rは、炭素数1から6のアルキル側鎖を有することのある炭素数1から3のアルキレン基であり、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、同一の炭素原子に結合したR、R、Rのそれぞれが単独にまたはお互いで環を形成していても良い。Rは単結合、置換基を有することのあるアルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシアルキレン基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボキシ基、アルキレンオキシカルボニルアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基またはアルキレンアラルキレン基を表す。また、一般式2に於けるXはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。RおよびRは炭素数1から6のアルキル基を示し、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、お互いで結合して環を形成していても良い。Rは水素原子、または置換基を有することのあるアルキル基若しくはアリール基である)。
(2)一般式2で表されるα,α−ジハロアミンのRが、炭素数1から12までのアルキル基、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基またはピリジル基であり、R、Rが炭素数1から6のアルキル基または炭素数4若しくは5の環を形成し、かつXがフッ素原子である、(1)に記載のビシクロ環化合物の製造方法。
【化3】

【発明の効果】
【0009】
本発明を用いることによって、種々の置換基を有するビストリオール類とα、α−ジハロアミン類から、所望の置換基を有するビシクロオルトエステル構造を2個有するビシクロオルトエステル類を、温和な反応条件で効率良く合成することが出来、工業的規模での製造を容易にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明で用いるビストリオール類は一般式1で表すことができる化合物である。一般式1に於けるR、R、Rは、炭素数1から6のアルキル側鎖を有することのある炭素数1から3のアルキレン基であり、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、同一の炭素原子に結合したR、R、Rのそれぞれが単独にまたはお互いで環を形成していても良い。Rは単結合、置換基を有することのあるアルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシアルキレン基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボキシ基、アルキレンオキシカルボニルアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基またはアルキレンアラルキレン基を表す。置換基としては水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、カルボキシル基、アルケニル基、アルキニル基、スルホニル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイル基またはアルカノイルオキシ基を挙げることができる。
【0011】
本発明に用い得るビストリオール類は多岐に及ぶ為、全てを示す事は出来ないが、具体的には、例えば2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)−4−オキサ−1,7−ヘプタンジオール、2,2,4,4−テトラキス(ヒドロキシメチル)−3−オキサ−1,5−ペンタンジオール、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)ヘプタン−1,7−ジオール、2,2,4,4−テトラキス(ヒドロキシメチル)ペンタン−1,5−ジオール、3,3−ジハロ−2,2,4,4−テトラキス(ヒドロキシメチル)ペンタン−1,5−ジオール、1,4−ビス(3−ヒドロキシ−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(3−ヒドロキシ−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)シクロヘキサンベンゼンなどを挙げることができる。
【0012】
これら化合物との反応に用いるα,α−ジハロアミンは、一般式2で表される。一般式2に於けるXはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であるが特にフッ素原子が好ましい。R、Rは炭素数1から6のアルキル基を示し、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、お互いで結合して環を形成していても良く、例えば、ピロリジンやピペリジンなどがその例として挙げられる。Rは置換基を有することのあるアルキル基またはアリール基である。例えば、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチルまたはネオペンチルなどの種々鎖状炭化水素や、シクロヘキシル、デカリル、ノルボルニル、ビシクロヘキシルまたはアダマンチルなどの環状炭化水素が挙げられる。
アリール基としては、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、ナフチル、フルオレニル、アンスリル、メチルナフチル、ジメチルナフチル、ビフェニルまたはテトラリル等があり、ヘテロ原子を含有するアリール基としては、ピリジニル、キノリルまたはイソキノリル等が挙げられる。また、アラルキル基としては、ベンジル基またはフェネチル基等が挙げられる。
これらのアルキル基、アリール基またはアラルキル基には、他の官能基、例えば、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボニル基、アルケニル基、アルキニル基、スルホニル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基または他の原子若しくは原子団等が含まれる事があっても良い。
【0013】
具体的な化合物として、以下の様なα,α−ジフルオロアミンを挙げる事が出来る。即ち、ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、ジフルオロ−N,N−ジ(i−プロピル)メタンアミン、ジフルオロ−N,N−ジペンチルメタンアミン、1,1−ジフルオロ−N,N−ジエチルエタンアミン、1,1−ジフルオロ−N,N−ジ(i−プロピル)エタンアミン、1,1−ジフルオロ−N,N−ジ(n−ブチル)エタンアミン、1,1−ジフルオロ−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン、N,N−ジエチル−1,1−ジフルオロデカン−1−アミン、1,1,2,2,2−ペンタフルオロ−N,N−ジエチルエタンアミン、シクロプロピルジフルオロ−N,N−ジメチルメタンアミン、シクロプロピルジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、ジフルオロ−N,N−ジメチル(フェニル)メタンアミン、ジフルオロ−N,N−ジエチル(フェニル)メタンアミン、1,1−ジフルオロ−N,N−ジメチル−2−フェノキシエタンアミン、N,N−ジエチル−1,1−ジフルオロペンタン−1−アミン、N,N−ジエチル−1,1−ジフルオロ−2−(ナフチル−1−イルオキシ)プロパン−1−アミン、(N−(デカヒドロナフタレン−1−イル)ジフルオロメチル)−N−エチルエタンアミン、1,1−ジフルオロ−N−メチルエタンアミン、1,1−ジフルオロ−N,N,2−トリメチルプロパン−1−アミン、N,N−ジエチル−1,1−ジフルオロ−2−メチルプロパン−1−アミン、N,N−ジメチル−1,1−ジフルオロペンタン−1−アミン、N−(ジフルオロ(トリル)メチル)−N−エチルエタンアミン、(2,4−ジメチルフェニル)−ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、ジフルオロ(テトラヒドロフラン−2−イル)−N,N−ジエチルメタンアミン、ジフルオロ(テトラヒドロフラン−3−イル)−N,N−ジエチルメタンアミン、N−(ジフルオロ(2−メトキシフェニル)メチル)−N−エチルエタンアミン、(クロロフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(ブロモフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(フルオロフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(シアノフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(ニトロフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、N−(ジフルオロ(メシチル)メチル)−N−エチルエタンアミン、ジフルオロ−N,N−ジエチル(ナフタレン−2−イル)メタンアミン、ジフルオロ(4−ビフェニル)−N,N−ジエチルメタンアミン、アントラセン−2−イルジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、シクロヘキシルジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、ジフルオロ−N,N−ジメチル(ピリジン−2−イル)メタンアミン、ジフルオロ−N,N−ジエチル(ピリジン−2−イル)メタンアミン、1−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ピペリジンまたは1−(1,1−ジフルオロ−2,2−ジメチルプロピル)ピロリジン等である。
【0014】
これらα,α−ジハロアミンは、例えば、特開2003−64034号公報または国際公開第06/049014号パンフレットに記載の方法で合成することができる。各々のα,α−ジハロアミンは、対応する構造のアミド化合物、即ち、一般式2に於けるXが酸素原子で置換された化合物から誘導することが出来る。具体的には、α,α−ジフルオロアミンの場合であれば、アミド結合部位のカルボニル基の酸素を、適当なハロゲン化剤、例えば、ホスゲン、塩化オキサリル、五塩化リンなどを用いて塩素化し、続いてその塩素をフッ化カリウムやHF/塩基などのフッ素化剤でフッ素に交換することで目的のα、α−フルオロアミンを得ることが出来る。
【0015】
ビストリオール類とα,α−ジハロアミンの反応は、回分式、半回分式または連続式何れの方法でも実施可能である。また、加熱方法は、通常のスチーム等の熱媒体による加熱方式の他に、超音波を連続的または断続的に温度を制御しながら照射して反応を行う事も出来る。
【0016】
反応温度は基質の種類によっても異なるので一概には言えないが、本反応は低温でも速やかに進行する優れた特徴を有する。好ましい反応温度範囲は0℃から80℃、より好ましくは30℃から70℃である。0℃を下回る温度では反応速度が低下し、80℃を上回ると反応速度は高いが副反応を伴うようになるので好ましくない。また、エネルギーコストの面からも無駄であり経済的に不利となるので好ましくない。
【0017】
α,α−ジハロアミンの使用量は、反応基質であるビストリオール類1モルに対し、α,α−ジハロアミン2モルで十分であるが、化学量論的に過剰または不足のまま反応させても良い。例えば、生成物の安定性が低いものについて、反応終了後の生成物回収を容易にしたい場合などは、基質に対してα,α−ジハロアミンが若干少ない条件で反応させると、過剰のα,α−ジハロアミンとの分離が不要となり目的物の分離精製負荷を低減することが出来る。また生成物回収が容易な場合は、α,α−ジハロアミンをより過剰に用いても特に支障はないが、それでも上限5倍モル程度が好ましく、それ以上用いても無駄になるだけで不経済である。
【0018】
反応時間は、通常の熱反応では10分から360分の範囲が好ましい。超音波照射下に反応を行う場合は、0.1分から180分の範囲が好ましいが、さらに長時間照射する事も出来る。反応を進行させる上で溶媒を用いる必要は必ずしも無いが、攪拌を充分行う為や温度上昇を防ぐ為に溶媒を用いても良い。好ましい溶媒は、基質であるビストリオール類、α,α−ジハロアミンや生成物に対して不活性な、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族ハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド等非プロトン性有機溶媒、ニトリルまたはエーテル類などであり、適宜これらから選択して組み合わせて用いる事が出来る。
【0019】
該反応に用いるフルオロアミンは容易に加水分解を受け不活性化するため、反応雰囲気に対する水分管理は重要である。同じ理由で、吸湿性の基質と反応させる場合も含めて、乾燥気流下またはモレキュラーシーブスなどの適当な脱水剤を共存させて反応を行うことが望ましい。
【0020】
反応は、通常、不活性雰囲気下、常圧で実施するが、加圧下で実施することも出来る。反応終了後、反応液を中和や水洗し必要があれば濾過を行うなどした後、濃縮や溶剤抽出を行う等の通常の分離手段を用いて生成物を得る事が出来る。さらに、蒸留、再結晶やカラムクロマトグラフィー等の精製手段を適用すれば高純度の製品を得る事が出来る。
【実施例】
【0021】
以下、実施例によって本発明の方法をさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれらの例だけに限定されるものではない。
【0022】
実施例1
1−フェニル−4−(((1−フェニル−2,6,7−トリオキサービシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メトキシ)メチル)−2,6,7−トリオキサービシクロ[2.2.2]オクタンの合成
10mlの丸底フラスコに2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)−4−オキサ−1,7−ヘプタンジオール(1mmol:245mg)とN,N−ジエチル−α,α−ジフルオロ−ベンジルアミン(4mmol:796mg)を脱水DMFに加え、60℃で1時間攪拌して反応を行った。反応終了後、反応混合溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加えて中和し、塩化メチレンを用いて生成物を抽出した。抽出液を濃縮した後、塩化メチレン−ヘキサンで再結晶を行った。その結果、目的物を収率96mol%で単離した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式1で表されるビストリオール類と、一般式2で表されるα,α−ジハロアミンとを反応させることを特徴とする、一般式3で表されるビシクロ環化合物の製造方法。
【化1】

【化2】

(但し、一般式1または一般式3で表される化合物中のR、R、Rは、炭素数1から6のアルキル側鎖を有することのある炭素数1から3のアルキレン基であり、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、同一の炭素原子に結合したR、R、Rのそれぞれが単独にまたはお互いで環を形成していても良い。Rは単結合、置換基を有することのあるアルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシアルキレン基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボキシ基、アルキレンオキシカルボニルアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基またはアルキレンアラルキレン基を表す。また、一般式2に於けるXはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。RおよびRは炭素数1から6のアルキル基を示し、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、お互いで結合して環を形成していても良い。Rは水素原子、または置換基を有することのあるアルキル基若しくはアリール基である)。
【請求項2】
一般式2で表されるα,α−ジハロアミンのRが、炭素数1から12までのアルキル基、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基またはピリジル基であり、R、Rが炭素数1から6のアルキル基または炭素数4若しくは5の環を形成し、かつXがフッ素原子である、請求項1に記載のビシクロ環化合物の製造方法。
【化3】


【公開番号】特開2010−105921(P2010−105921A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−276912(P2008−276912)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(504173471)国立大学法人北海道大学 (971)
【出願人】(000004466)三菱瓦斯化学株式会社 (1,281)
【Fターム(参考)】