説明

ビタミンK低生産性納豆菌

【課題】 ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品と拮抗せず、且つ薬効の低減を抑制することが可能な納豆菌の選抜方法と、この納豆菌で製造された納豆を提供する。
【解決手段】 納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜することによってビタミンK低生産性納豆菌が選抜できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品と拮抗せず、且つ薬効の低減を抑制することが可能なビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法並びにビタミンK低生産性納豆菌と、この納豆菌で製造された納豆に関する。
【背景技術】
【0002】
納豆は、稲ワラや枯れ草等に多く生息する枯草菌の一種である納豆菌を繁殖させて作った発酵食品であって、その粘性から糸引き納豆ともいわれている。そして、この納豆は良質なたんぱく質やイソフラボンを豊富に含み、その性質と利用方法が多く報告されてきた。例えば、特許文献1には、血栓溶解酵素活性が高く、かつ粘質物生産量が高い納豆とその製造方法、及びこれを製造するための納豆菌が示されている。
【特許文献1】特開2001−238667号公報
【特許文献2】特開平3−297358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述のような栄養素を含有し、高い血栓溶解酵素活性を示す納豆は、血液凝固因子の生成に必要なビタミンK(主にビタミンK2)を生産することが知られている。このビタミンK(主にビタミンK2)は、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品と拮抗し、且つ薬効を低減させてしまうので、医薬品の抗血液凝固作用を低下させる等の影響を与えるおそれがある。従って、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品を服用する血栓塞栓症患者等は、栄養素を豊富に含み、かつ高い血栓溶解酵素活性を示す納豆を食したい場合であっても、納豆中に含まれるビタミンK(主にビタミンK2)のために納豆の厳格な食餌制限がなされているという問題を抱えている。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品の拮抗せず、且つ薬効の低減を抑制することが可能な納豆菌の選抜方法と、この納豆菌で製造された納豆を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係るビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法は、納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する構成となっている。
【0006】
この選抜方法は、ビタミンK生成能が低下すると抗生物質の取り込み能が低下し耐性を得るという特性を活用したものである。つまり、培養された納豆菌は抗生物質を添加した培地で選抜するので、抗生物質に対して高い耐性を有し、かつビタミンK生産性が低い納豆菌である。
【0007】
また、請求項2の発明に係るビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法は、納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する第1の工程と、前記第1の工程から得られた納豆菌に加熱処理を行い、該加熱処理後の納豆菌から耐熱性納豆菌を選抜する第2の工程と、を含む構成となっている。
【0008】
この請求項2の発明によれば、請求項1の作用に加え、芽胞を形成していて熱に強く生育速度の良好な納豆菌を選抜することができる。
【0009】
また、請求項3の発明に係るビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法は、納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する第1の工程と、前記第1の工程から得られた納豆菌をビタミンK誘導体添加培地で培養し、培養された納豆菌から増殖可能な納豆菌を選抜する第2の工程と、を含む構成となっている。
【0010】
この請求項3の発明によれば、請求項1の作用に加え、ビタミンを栄養源として選抜し増殖する納豆菌のみを選抜することができるので、この納豆菌はビタミン要求性株であることが判明する。尚、この培地に添加するビタミンK誘導体はビタミンK3(メナジオン)であることが好ましい(請求項7)。
【0011】
また、請求項4の発明に係るビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法は、納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する第1の工程と、前記第1の工程から得られた納豆菌をビタミンK誘導体添加培地で培養し、培養された納豆菌から増殖可能な納豆菌を選抜する第2の工程と、前記第2の工程から得られた納豆菌に加熱処理を行い、該加熱処理後の納豆菌から耐熱性納豆菌を選抜する第3の工程と、を含む構成となっている。
【0012】
この請求項4の発明によれば、請求項1乃至請求項3の作用と同様の作用を有し、優れたビタミンK低生産性納豆菌を選抜することができる。
【0013】
また、請求項8の発明に係るビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法は、前記請求項1乃至請求項7のいずれか一項から得られた納豆菌で製造された納豆の粘性試験により納豆菌を選抜する。
【0014】
この請求項8の発明によれば、納豆菌(Bacillus subtilis (natto))の繁殖によって生じる特有の粘性(糸引き)を示す納豆を製造することが可能な納豆菌を選抜することができる。
【0015】
また、請求項9の発明は、前記請求項1乃至請求項8のいずれか一項記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法によってビタミンK低生産性納豆菌が得られる。
【0016】
さらに、請求項10の発明は、請求項9の発明で得られたビタミンK低生産性納豆菌を用いて納豆が製造される。
【0017】
この請求項10の発明によれば、請求項10の発明で得られたビタミンK低生産性納豆菌を用いて製造された納豆は、通常の納豆菌から製造された納豆と比較してビタミンK(主にビタミンK2)の含有量が低い。このため、本発明の納豆は、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品と拮抗せず、且つ薬効の低減を抑制することができる。従って、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品を服用する血栓塞栓症患者等は安心して本発明の納豆を食すことができる。
【0018】
尚、請求項1乃至請求項4記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法で用いる抗生物質は、ストレプトマイシンを含むアミノグルコシド系抗生物質であることが好ましい(請求項5)。また、請求項1乃至請求項4記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法で用いる抗生物質は、ストレプトマイシンまたはクロラムフェニコールのうち、少なくとも一方を含むことが好ましい(請求項6)。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、ビタミンK(主にビタミンK2)の生産性が低い納豆菌を分離し、ビタミンK含有量の低い納豆を製造することができる。従って、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品と拮抗せず、且つ薬効の低減を抑制することができるビタミンK含有量の低い納豆菌を選抜する選抜方法と、この納豆菌で製造された納豆により、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品を服用する血栓塞栓症患者等でも安心して納豆を食し、納豆に豊富に含まれる栄養素(例えばナットウキナーゼ)を摂取することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、(1)抗生物質添加培地中で納豆菌を培養後分離する第1の工程、(2)ビタミンK誘導体添加培地中で選抜増殖した納豆菌のみを選抜する第2の工程、(3)加熱試験に耐性を示した納豆菌のみを選抜する第3の工程、(4)上記第1の工程乃至第3の工程で得られた納豆菌で納豆を製造し粘性実験により粘性を示した納豆菌のみを選抜する第4の工程、の(1)〜(4)の手順により納豆からビタミンK低生産性納豆菌の選抜を行う。
【0021】
また、本発明は、上記(1)〜(4)の手順で選抜されたビタミンK低生産性納豆菌によって納豆を製造する。この納豆は、まず、大豆を水に浸漬して水切りした後に蒸煮し、そして得られた大豆にビタミンK低生産性納豆菌を接種した後、発酵及び熟成させて得られる。
【0022】
本発明のビタミンK低生産性納豆菌株であるBacillus subtilis (natto) B−17株は、平成16年9月1日に、FERM AP−20195として、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されている。
【0023】
本発明に用いる納豆菌は、自然界、具体的には土壌、落ち葉、枯れ草花、及び稲ワラ等より選抜されて得られるものが好ましいが、これに限られず、例えば市販されている納豆から分離した納豆菌や保存株から分離した納豆菌を用いてもよい。また、本発明における納豆菌は、通常の納豆菌と同様にナットウキナーゼやプラスミノーゲンアクチベータ等の血栓溶解酵素の生産が認められる。これにより、ビタミンK低生産性とともに血栓溶解性も示すので、血栓予防にも効果を示す。
【0024】
本発明に用いる抗生物質は、ストレプトマイシン、カナマイシン、フラジオマイシン、ゲンタマイシン、トプラマイシン、ネチルマイシン、アミカシン等のアミノグルコシド系抗生物質、クロラムフェニコール及びチアンフェニコールであることが好ましい。また、本発明に用いる抗生物質の濃度は、1ppm〜50ppmの範囲が好ましく、より好ましくは10ppm〜30ppmの範囲である。
【0025】
本発明におけるビタミンK誘導体添加培地は、ビタミンK3(メナジオン)添加TBAB培地であることが好ましい。尚、本実施形態では、ビタミンK3(メナジオン)を培地に添加したがこれに限られず、メナキノン標準品(和光純薬社製)を添加しても良い。
【0026】
本発明における粘性試験とは、まず上記(1)〜(3)の工程で得られた納豆菌で製造された納豆に含まれる豆を2つ採取した後、採取された豆と豆との間に粘性(糸引き現象)を示すか否かを確認する試験のことである。
【0027】
本発明におけるビタミンKは血液凝固因子の生成に必要なものであり、特に血液凝固因子の生成機能の高いビタミンK2(メナキノン)を生産抑制するようにしている。
【実施例】
【0028】
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0029】
まず、東京都内3カ所(採取場所A、B、C)、愛知県1カ所(採取場所D)の土壌、落ち葉、枯れ草花または稲ワラから採取した納豆菌試料から0.1gを秤量し蒸留水にて10倍希釈後、加熱温度80℃〜120℃、加熱時間3分間の条件下で納豆菌試料を加熱処理した。分離した納豆菌試料の株数を表1に示す。これにより、本実施例で用いる納豆菌試料を採取した。
【0030】
【表1】

【0031】
次に、第1スクリーニング(選抜)工程を示す。すなわち、加熱処理後に得られた納豆菌試料を100倍希釈した後、培養温度37℃、培養時間24時間の条件下で、乾燥ブイヨン1.5%、ビオチン100μg、ストレプトマイシンとクロラムフェニコールを混合した抗生物質20ppm、寒天1.5%を含む抗生物質添加ブイヨン培地にて納豆菌を培養し、培養できた納豆菌のみを選抜した。この第1スクリーニング後の納豆菌株数は、表2に示すとおりである。この第1スクリーニングによりメナキノン生産性が低い納豆菌が選抜された。尚、培地に含まれる抗生物質は、ストレプトマイシンとクロラムフェニコールに限られず、アミノグルコシド系抗生物質を含んでいれば良い。
【0032】
【表2】

【0033】
続いて、第2スクリーニング工程を示す。すなわち、第1スクリーニングで選抜された納豆菌を、5μg/mlビタミンK3(第1化学薬品株式会社製)を添加したメナジオン添加TBAB培地及び無添加TBAB培地にそれぞれ接種した後、メナジオン添加TBAB培地で選抜増殖した納豆菌のみを選抜した。この第2スクリーニング後の納豆菌の株数は、表3に示すとおりである。この第2スクリーニングにより、ビタミン要求性納豆菌が選抜された。
【0034】
【表3】

【0035】
さらに、第3スクリーニング工程を示す。すなわち、まず、第2スクリーニングで選抜された納豆菌を用いて加熱温度80℃、加熱時間30分間の条件下でヒートショック試験を行った。その後、吸光度を用いてO.D.(光学濃度)660の波長を指標として納豆菌の生菌濁度を測定し、ヒートショック試験前後の生菌濁度の差が0.5以上の納豆菌のみを選抜した。以後、ヒートショック試験前後の生菌濁度の差が0.5以上の納豆菌のみを選抜する工程を、第3スクリーニングと呼ぶ。この第3スクリーニングにより、芽胞を形成していて熱に強く生育速度の良好な納豆菌が選抜された。
【0036】
その後、第3スクリーニングで選抜した納豆菌を用いて納豆を製造した。まず、市販大豆1kgを約4℃の水に12時間浸漬して水切りした後、1時間蒸煮する。このとき水は市販大豆の3倍量を用いた。蒸煮した大豆に第3スクリーニングで選抜した納豆菌懸濁液を5ml接種して、発酵温度37℃、発酵時間24時間の条件下で発酵させた。そして、発酵後の納豆を、温度4℃、時間24時間の条件下で熟成させた。
【0037】
そして、第4スクリーニング工程を示す。すなわち、第3スクリーニングで選抜した納豆菌を用いて製造した納豆を試料とする粘性試験を行い、糸引き現象を示した納豆の製造に使われた納豆菌のみを選抜した。この第4スクリーニングにより、粘性(糸引き現象)を示す納豆菌が選抜された。
【0038】
以上、第1スクリーニング工程乃至第4スクリーニング工程によりビタミンK低生産性納豆菌が得られた。
【0039】
最後に、第1スクリーニング工程乃至第4スクリーニング工程により得られたビタミンK低生産性納豆菌で製造された納豆と市販の納豆菌で製造された納豆とを用いて、各納豆中のメナキノン含有量の測定を行った。まず、各試料納豆5gに蒸留水20mlを添加後、抽出温度100℃、抽出時間10分間から15分間の条件下熱水抽出を行った。次に、得られた各抽出液を、回転数3000rpm、回転時間15分間から20分間の条件下遠心分離を行った。続いて、遠心分離により得られた各沈殿物にアセトン5ml及びポリエチレングリコール1mlを添加した後、その上澄み液をメタノールで適宜希釈した。その後、紫外線吸収スペクトル(波長264〜270nm)によって、各納豆中のメナキノン含有量を測定した。その結果、市販の納豆菌で製造された納豆は1034.7μg/100gものメナキノン含有量を示したが、本発明で得られたビタミンK低生産性納豆菌から製造された納豆は467μg/100gのメナキノンを含有していた。従って、本発明で得られたビタミンK低生産性納豆菌から製造された納豆は、市販の納豆菌から製造された納豆と比較して、メナキノン含有量が567.7μg/100gも低くなった。
【0040】
以上により、本発明で得られたビタミンK低生産性納豆菌から製造された納豆は、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品と拮抗せず、且つ薬効の低減を抑制することができる。従って、ビタミンK低生産性納豆菌から製造された納豆は、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品を服用する血栓塞栓症患者等でも安心して食べられる上に、納豆に豊富に含まれる栄養素(例えばナットウキナーゼ)を摂取することができる。
【0041】
尚、本実施例は、第1スクリーニング工程乃至第3スクリーニング工程を経た後、第4スクリーニング工程にて粘性(糸引き現象)を示す納豆菌をビタミンK低生産性納豆菌としたが、これに限られない。例えば、第1スクリーニング工程乃至第3スクリーニング工程を経た後、第4スクリーニング工程にて粘性(糸引き現象)を示さない納豆菌もビタミンK低生産性納豆菌である。この粘性(糸引き現象)を示さないビタミンK低生産性納豆菌から製造された納豆は、納豆の粘性が苦手な人にとっても食べ易い上に、加工食品への応用が容易になる等の利点をもつ。さらに、ビタミンK低生産性納豆菌から製造された粘性を示さない納豆は、本実施例と同様に、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品と拮抗せず、且つ薬効の低減を抑制することができる。これにより、ワルファリン等の抗血液凝固作用を有する医薬品を服用する血栓塞栓症患者等でも安心して食べられる上に、納豆に豊富に含まれる栄養素(例えばナットウキナーゼ)を摂取することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する
ことを特徴とするビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項2】
納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する第1の工程と、
前記第1の工程から得られた納豆菌に加熱処理を行い、該加熱処理後の納豆菌から耐熱性納豆菌を選抜する第2の工程と、を含む
ことを特徴とするビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項3】
納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する第1の工程と、
前記第1の工程から得られた納豆菌をビタミンK誘導体添加培地で培養し、培養された納豆菌から増殖可能な納豆菌を選抜する第2の工程と、を含む
ことを特徴とするビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項4】
納豆菌が生息し得る抗生物質を添加した培地に納豆菌を接種し、該培地に接種された該納豆菌から培養可能な納豆菌を選抜する第1の工程と、
前記第1の工程から得られた納豆菌をビタミンK誘導体添加培地で培養し、培養された納豆菌から増殖可能な納豆菌を選抜する第2の工程と、
前記第2の工程から得られた納豆菌に加熱処理を行い、該加熱処理後の納豆菌から耐熱性納豆菌を選抜する第3の工程と、を含む
ことを特徴とするビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項5】
前記抗生物質は、ストレプトマイシンを含むアミノグルコシド系抗生物質であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項6】
前記抗生物質は、ストレプトマイシンまたはクロラムフェニコール、のうち、少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項7】
前記ビタミンK誘導体添加培地として、ビタミンK3(メナジオン)添加培地を用いたことを特徴とする請求項3または請求項4記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項8】
前記請求項1乃至請求項7のいずれか一項記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法で得られた納豆菌を用いて製造された納豆のうち粘性試験により粘性を有する納豆の納豆菌を選抜する
ことを特徴とするビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法。
【請求項9】
前記請求項1乃至請求項8のいずれか一項記載のビタミンK低生産性納豆菌の選抜方法で得られたビタミンK低生産性納豆菌。
【請求項10】
前記請求項9記載のビタミンK低生産性納豆菌を用いて製造された納豆。





【公開番号】特開2006−67973(P2006−67973A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−258715(P2004−258715)
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成16年3月29日 社団法人日本農芸化学会主催の「日本農芸化学会2004年度(平成16年度)大会」において文書をもって発表
【出願人】(000000217)エーザイ株式会社 (102)
【出願人】(597177633)あみ印食品工業株式会社 (3)
【Fターム(参考)】