説明

ビデオカメラ用のホワイトシェーディング補正方法及びその装置

【課題】 ビデオカメラにより撮像された信号のホワイトシェーディングの補正方法及び装置を提供する。
【解決手段】 カメラで撮像される映像信号のホワイトシェーディングを補正する装置において、映像フレームを構成する個別映像信号のための複数個の補正信号を貯蔵するメモリ手段と、ズームレンズ位置及び絞りの開き度により可能な撮像条件のそれぞれのための補正因子を貯蔵する補正因子メモリ手段と、現在の撮像条件に応ずる補正因子と撮像される個別映像信号に応ずる前記補正信号が出力されるように前記メモリ手段及び前記補正因子メモリ手段を制御する制御手段と、メモリ手段からの前記複数個の補正信号と、補正因子メモリからの補正因子を受信し、受信されたデータを用いて撮像される映像信号のホワイトシェーディングを補正して出力する補正部とを含むことにより小メモリ容量を以てズームレンズ位置と絞りの開き度により発生される多様なホワイトシェーディングを効率よく補正できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカメラに係り、特にビデオカメラにより撮像された信号のホワイトシェーディングのための補正方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二色性ミラー(ダイクロイック ミラー)または二色プリズムなどを有するTVカメラ(あるいはビデオカメラ)の場合、画像の中心部は光学的映像の中心光によりホワイトバランスがとれる。しかし、光学的映像の上端及び下端からの光はその中心の光に比べてやや異なる角度で固体撮像素子のようなピックアップチューバに入射するので、ホワイトバランスがとれない現象を起こす。ホワイトシェーディングと呼ばれるかかる現象は絞りの開き度とレンズのズーム状態によりその特性が異なるが、一般に絞りがオープン状態の時とズームレンズが広角(wide)状態の時ホワイトシェーディング量が多くなる。
【0003】アナログ方式でかかるホワイトシェーディングを補正するための従来の装置を図2(A)に基づき説明する。図2(A)の機器は鋸歯状波または放物線波を発生する水平補正信号発生器201及び垂直補正信号発生器202を備える。両補正信号発生器201及び202により発生された補正信号は加算器203により加算され、加算された補正信号は加算器204から入力される電気的な映像信号に再び加算される。よって、ホワイトシェーディングの補正された映像信号が得られる。
【0004】しかし、かかる方式はホワイトシェーディングの補正のために限られた形態の鋸歯状波及び放物線波を使うので正確な補正ができない問題がある。ホワイトシェーディングを補正する他の従来の技術を図1及び図2(B)に基づき説明する。一般のカメラシステムの構成を示した図1において、レンズ1を通じて入射された光は絞り2の開閉量により光量が調節される。光量の調節された入射光はCCD3で電気的な信号に変換され、A/D変換部4でディジタル信号に変換される。一方、レンズ1のズーム状態情報及び絞り2の開き度に対する情報は制御部6に印加される。制御部6は入力情報に基づき補正部5を制御し、A/D変換部4の出力映像信号は補正部5によりホワイトシェーディング補正を含めた信号処理が行われる。補正された映像信号はD/A変換部7で再びアナログ信号に変換された後モニター(図示せず)に供給される。
【0005】図2(B)に示したように構成された補正部5において、フレームメモリ205は入力される絞りの開き度及びレンズのズーム状態を示す情報により指定されるアドレスの補正信号を出力する。該補正信号は加算器206から入力される電気的な映像信号に加えられる。この方式の場合、絞り及びズームレンズにより可能な撮像条件を増加させるほど補正信号の貯蔵のために必要とするメモリ容量が増える問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前述したような短所を解決するためのもので、小メモリ容量を以ても絞りの開き度及びズームレンズのズーム状態により可能な全ての撮像条件に適宜にホワイトシェーディングを補正できる方法を提供することである。本発明の他の目的は前述したホワイトシェーディング補正方法を具現した装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するために、カメラで撮像される映像信号のホワイトシェーディングを補正するための方法は、既に設定されたズームレンズ位置及び絞りの開き度を有する撮画条件で均一の照度を有する基準場面の撮像に基づいた補正基準値及び複数個の補正信号を貯蔵する段階(a)と、ズームレンズ位置及び絞りの開き度により可能な撮像条件のそれぞれのための補正因子を現在撮像される映像信号、前記補正基準値及び前記複数個の補正信号を用いて計算する段階(b)と、前記段階(b)で計算された補正因子を撮像条件に個別的に応ずるように貯蔵する段階(c)と、現在撮像される映像信号のホワイトシェーディングを前記複数個の補正信号と現在の撮像条件に応ずる補正因子を用いて補正する段階(d)とを含む。
【0008】前述した他の目的を達成するために、カメラで撮像される映像信号のホワイトシェーディンクを補正するための装置は、映像フレームを構成する個別映像信号のための複数個の補正信号を貯蔵するメモリ手段と、ズームレンズ位置及び絞りの開き度により可能な撮像条件のそれぞれのための補正因子を貯蔵する補正因子メモリ手段と、現在の撮像条件に応ずる補正因子と撮像される個別映像信号に応ずる前記補正信号が出力されるように前記メモリ手段及び前記補正因子メモリ手段を制御する制御手段と、前記メモリ手段からの前記複数個の補正信号と、前記補正因子メモリ手段からの補正因子を受信し、受信されたデータを用いて撮像される映像信号のホワイトシェーディングを補正して出力する補正部とを含む。望ましくは、カメラで撮像される映像のホワイトシェーディングを補正する前述した装置はカメラ内に含まれる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付した図3ないし図5に基づき本発明を具現した望ましい実施例を詳細に説明する。本発明の望ましい一実施例による図3の装置は、図1に示したような、ズームレンズ及び絞りを備えた一般のTVカメラのホワイトシェーディングを補正するためのもので、望ましくはTVカメラ内に含まれる。図3において、フレームメモリ12は1フレームの映像を構成する個別映像信号のホワイトシェーディングを補正するための複数個の補正信号を貯蔵する。補正因子メモリ70は撮像条件のそれぞれのための最適の補正因子を貯蔵する。各撮像条件はズームレンズ位置及び絞りの開き度により決定される。制御部20は補正因子メモリに貯蔵された現在の撮像条件に応ずる補正因子と、フレームメモリ12に貯蔵された補正信号が補正部30に供給されるように制御する。補正部30はフレームメモリ12から供給される補正信号と補正因子メモリ70から供給される補正因子を用いて撮像により得られた個別映像信号に対するホワイトシェーディング補正を行う。
【0010】図5は図3の装置に対する補正信号及び補正因子の発生を簡略に説明するためのフローチャートである。図3の装置は段階100を行ってズームレンズ位置及び絞りの開き度が中間となるようにする。段階200の遂行により個別映像信号のための補正信号が生成及び貯蔵される。そして、段階300の遂行により生成された補正信号、補正信号の発生に使われた補正基準値、そして既に設定された補正因子及び該補正因子の変更に基づき各撮像条件に最適の補正因子が決定及び貯蔵される。
【0011】かかる図3の装置はフレームメモリ12に貯蔵される補正信号の発生のためにマルチプレクサ14、加算器16及びスイッチ19をさらに備える。スイッチ19はユーザーの命令を入力されるキー入力部22に応ずる制御部20によりオン/オフ制御される。撮像される映像信号はスイッチ19を通じて加算器16に入力し、マルチプレクサ14は制御部20の制御信号CTLに応じて制御部20の出力信号とフレームメモリ12からの信号のうち一つを選択的に加算器16に供給する。加算器16はマルチプレクサ14から供給される信号とスイッチ19を通じて入力される撮像された映像信号を加算し、この加算により得られた信号をフレームメモリ12に供給する。フレームメモリ12は加算器16から供給される信号を制御部20の読出/書込制御信号R/Wに応じて読み出すか書き込む。フレームメモリ12から出力される信号はマルチプレクサ14、補正部30及び制御部20に供給される。
【0012】図3の装置はフレームメモリ12に貯蔵された補正信号を用いて各撮像条件に適宜な補正因子を発生するため、補正誤差算出部40、積分器50をさらに備える。補正誤差算出部40は補正部30の出力信号と制御部20から供給される信号との差値を発生し、発生された差値は積分器50により積分される。積分された差値は制御部20に供給され各撮像条件のための最適の補正因子の決定に使われる。
【0013】まず、フレームメモリ12に貯蔵される補正信号の発生を説明すれば次の通りである。カメラのユーザーは図3の装置を備えたTVカメラを用いて既に設定された撮像条件でホワイトターゲットのように均一の照度を有する基準場面を撮像する。望ましくは、既に設定された撮像条件において、TVカメラのズームレンズはズームレンズの移動範囲の中間に位置し、絞りは絞りの開き範囲の中間開き度を有する。この際、カメラのユーザーはキー入力部22の該当キーを押し、該キー押しに応ずる制御部20はスイッチ19をオンさせる。スイッチ19のオンにより撮像される映像信号は加算器16によりマルチプレクサ14の出力信号と加算され、加算された信号は制御部20の書き込み制御信号Wに応じてフレームメモリ12に貯蔵される。フレームメモリ12に貯蔵された信号は制御部20の読み出し制御信号Rに応じてマルチプレクサ14に出力され、加算器16により次のフレームの映像信号に加算される。加算器16により加算された信号は再び制御部20の書き込み制御信号Wに応じてフレームメモリ12に貯蔵される。カメラのユーザーによるキー入力部22の新たな操作によりスイッチ19がオフされるまで数フレームの間かかる動作が行われる。スイッチ19がオフされれば、1フレームを構成する個別映像信号に対する積算が終了され、個別映像信号のそれぞれに応ずる積算された信号はフレームメモリ12に貯蔵される。ここで、個別映像信号は画素または複数個の画素により構成されたブロックである。
【0014】スイッチ19がオフされることにより個別映像信号について所望のフレーム数程の精算が終了されれば、制御部20は読み出し制御信号Rを発生してフレームメモリ12に貯蔵された複数個の積算された信号を読み出す。制御部20はフレームメモリ12から読み出された複数個の積算された信号を平均して補正基準値を計算し、補正基準値を各積算された信号の値で割って個別映像信号のための補正信号を発生する。また、制御部20は制御部20により発生された補正信号が加算器16に供給されるように制御信号CTLを変更し、加算器14の出力信号がフレームメモリ12に貯蔵されるように書き込み制御信号Wを発生する。かかる制御により、制御部20で発生された補正信号はフレームメモリ12内に貯蔵される。その結果、フレームメモリ12に貯蔵されたそれぞれの補正信号は撮像により得られた個別映像信号のホワイトシェーディングを補正するためのもので、ホワイトシェーディングの逆特性による値を有する。
【0015】基準場面に基づく複数個の補正信号の発生及び貯蔵が完了されれば、制御部20はフレームメモリ12に貯蔵された補正信号を用いて現在撮像される個別映像信号に対するホワイトシェーディングを補正できるようになる。今までは基準場面の撮像に基づき補正信号を発生し、発生された補正信号をフレームメモリ12に貯蔵する過程を説明した。しかし、望ましくは基準場面に対する補正信号を既に貯蔵するようにフレームメモリ12が設計される。
【0016】かかるフレームメモリ12に貯蔵された複数個の補正信号は前述したように、中間開き度を有する絞りと中間位置を有するズームレンズによる撮像条件のような理想的な場合のためのものである。したがって、かかる理想的な撮像条件でない場合は最適のホワイトシェーディング補正が困難な問題がある。本発明ではこの点を補うためにズームレンズと絞りにより可能な多様な撮像条件に適宜な補正因子を用いる。かかる補正因子の発生を次に説明する。
【0017】制御部20は既に設定された補正因子、撮像による個別映像信号及び補正基準値を用いて各撮像条件に適宜な最適の補正因子を発生する。望ましくは、既に設定された補正因子は補正因子メモリ70に既に貯蔵される。補正信号の発生に用いた撮像条件とは異なる撮像条件のそれぞれのための補正因子を得るため、制御部20はまずズームレンズの位置を広角状態にし、絞りはオープン状態にする。その後、制御部20は読み出し制御信号Rを発生してフレームメモリ12を制御し、補正因子メモリ70に貯蔵された既に設定された補正因子を出力させる。補正部30は次の関係式1により入力される個別映像信号についてホワイトシェーディング補正を行って補正された信号を発生する。
(式1)
補正された信号=個別映像信号×[補正信号×補正因子+(1−補正因数)]
ここで項(1−補正因数)を加える理由は補正因数の変化による全体信号のレベル変化を相殺するためである。補正部30の補正された信号は補正誤差算出部40に供給される。補正誤差算出部40は制御部20からの補正基準値と補正部30の補正された信号を入力され、次の関係式2により個別映像信号に応ずる補正誤差を計算する。
(式2)
補正誤差=|補正基準値−補正された信号|積分器50は補正誤差算出部40の出力信号を印加され積分し、積分された信号を制御部20に出力する。望ましくは、積分器50は少なくとも1フレームの映像に対する補正誤差を積分する。制御部20は積分器50から供給される積分された信号を貯蔵し、補正因子メモリ70を制御して既に設定された補正因子から変更された補正因子が補正部30に出力されるようにする。新たな補正因子、補正信号、補正基準値を用いた新たな積分された信号の発生は、既に設定された補正因子から変更される全ての可能な補正因子についてなされる。広角状態のズームレンズ位置及びオープン状態の絞りを有する撮像条件について既に設定された補正因子及び変更された補正因子を用いた複数個の積分された信号が発生されれば、制御部20は複数個の積分された信号のうち最も小さい積分された信号に応ずる補正因子を該当撮像条件のための最適の補正因子と決定する。
【0018】他の撮像条件のそれぞれについても最適の補正因子を得るため、制御部20はズームレンズの位置及び絞りの開き度により可能な全ての撮像条件のそれぞれについて前述した信号処理過程を繰り返す。従って、ズームレンズが広角位置であり絞りが完全に開き度の時からズームレンズが望遠位置であり絞りがほぼ完全に閉じた程度の時までの全て可能な撮像条件のための補正因子が決定される。決定されたそれぞれの補正因子は制御部20の制御により該当撮像条件をアドレスとして有する補正因子メモリ70の該当位置に貯蔵される。
【0019】最適の補正因子の決定及び貯蔵が完了されれば、制御部20はそれ以降は各撮像条件に合う補正因子と個別映像信号に応ずる補正信号が出力されるように補正因子メモリ70及びフレームメモリ12を制御する。特に、現在の撮像条件、すなわち絞りの開き度及びズームレンズの位置によるアドレスを印加される補正因子メモリ70はそのアドレスに応ずる補正因子を補正部30に出力する。
【0020】図3と関連して説明したフレームメモリ12は貯蔵される補正信号の数と1フレームを構成する画素の数とが同一なので、大容量を必要とする。本発明ではかかるフレームメモリ12の容量を減らすために図4のような変形された構造を提案する。図4は図3のフレームメモリ12より小容量を有するフレームメモリ13を使う。そして、このフレームメモリ13の使用を有効にするため、デシメーション部(decimation)11及び補間部60を使う。加算器16は図3のように制御部20により制御されるマルチプレクサ14の出力信号と撮像される映像信号とを加算する。デシメーション部11は加算器16の出力信号を既に設定されたデシメーション比率にデシメーションし、デシメーション結果により生じた信号をフレームメモリ13に供給する。補間部60はフレームメモリ13から出力される信号をデシメーション部11のデシメーション比率と同一な比率に補間し、補間結果により生じた信号をマルチプレクサ14と図3の補正部と制御部に供給する。かかる図4の装置は図3の制御部20により発生された補正信号についても同一な方式のデシメーション及び補間を行う。従って、フレームメモリ13に貯蔵される各補正信号はデシメーション比率により決定されるブロックを構成する多数個の画素に対するホワイトシェーディング補正のために使われる。それで、提案された図4の装置は図3とほぼ同様な補正信号を相対的に小メモリ容量に貯蔵できるようにする。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるホワイトシェーディング補正装置は小メモリ容量を以てズームレンズ位置と絞りの開き度により発生される多様なホワイトシェーディングを効率よく補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般のカメラを示したブロック構成図である。
【図2】(A),(B)は従来のホワイトシェーディング補正方式を説明するための図である。
【図3】本発明の望ましい一実施例によるホワイトシェーディング補正装置を示したブロック構成図である。
【図4】本発明の他の一実施例によるホワイトシェーディング補正装置を示したブロック構成図である。
【図5】本発明による補正信号及び補正因数の決定を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
12 フレームメモリ
20 制御部
30 補正部
40 補正誤差算出部
50 積分器
70 補正因子メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 カメラで撮像される映像信号のホワイトシェーディングを補正する方法において、既に設定されたズームレンズ位置及び絞りの開き度を有する撮画条件で均一の照度を有する基準場面の撮像に基づいた補正基準値及び複数個の補正信号を貯蔵する段階(a)と、ズームレンズ位置及び絞りの開き度により可能な撮像条件のそれぞれのための補正因子を現在撮像される映像信号、前記補正基準値及び前記複数個の補正信号を用いて計算する段階(b)と、前記段階(b)で計算された補正因子を撮像条件に個別的に応ずるように貯蔵する段階(c)と、現在撮像される映像信号のホワイトシェーディングを前記複数個の補正信号と現在の撮像条件に応ずる補正因子を用いて補正する段階(d)とを含む方法。
【請求項2】 前記既に設定されたズームレンズ位置はズームレンズの移動範囲の中間位置であり、前記既に設定された絞りの開き度は絞りの開閉範囲の中間の開き度であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記各補正信号は撮影される映像信号の個別画素のためのものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】 前記各補正信号は撮影される映像信号の複数個の画素よりなるブロックのためのものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】 前記段階(a)は、既に設定されたズームレンズ位置及び絞りの開き度を有する撮像条件で均一の照度を有する基準場面を撮像する段階(a1)と、段階(a1)における基準場面の撮像による少なくとも1フレームの映像信号を用いて補正基準値及び複数個の補正信号を発生する段階(a2)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】 前記段階(a2)は、基準場面の撮像により得られた個別映像信号を既に設定された数のフレーム程積算し、その結果により生ずる複数個の積算された映像信号を貯蔵する段階(a2−1)と、段階(a2−1)で貯蔵された複数個の積算された映像信号を平均し、該平均値を示す補正基準値を発生する段階(a2−2)と、前記貯蔵された複数個の積算された映像信号のそれぞれの値と前記補正基準値との間の比率を用いて前記複数個の補正信号を発生する段階(a2−3)とを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】 前記各補正信号の値は前記補正基準値をその補正信号に応ずる積算された映像信号値で割って得られることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】 前記段階(b)は、それぞれの撮像条件で現在撮像される映像信号を、既に設定された補正因子値のうち個別一つと前記複数個の補正信号を用いて補正し、その結果により生ずる複数個の補正された信号を出力する段階(b1)と、前記(b1)における前記複数個の補正された信号のそれぞれと前記補正基準値との差値を計算する段階(b2)と、前記段階(b2)により得られた複数個の差値を既に設定された補正因子値のそれぞれに応ずるように積算し、その結果により生ずる積算された差値を貯蔵する段階(b3)と、積算された差値のうち最も小さい積算された差値に応ずる補正因子を該当撮像条件のための最適の補正因子と決定する段階(b4)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】 前記段階(b1)は、現在撮像される個別映像信号に応ずる補正された信号を、前記個別映像信号とそれに応ずる補正信号及び補正因子により表現される次の関係式:補正された信号=個別映像信号×[補正信号×補正因子+(1−補正因数)]
により計算することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】 カメラで撮像される映像信号のホワイトシェーディンクを補正する装置において、映像フレームを構成する個別映像信号のための複数個の補正信号を貯蔵するメモリ手段と、ズームレンズ位置及び絞りの開き度により可能な撮像条件のそれぞれのための補正因子を貯蔵する補正因子メモリと、現在の撮像条件に応ずる補正因子と撮像される個別映像信号に応ずる前記補正信号が出力されるように前記メモリ手段及び前記補正因子メモリを制御する制御手段と、前記メモリ手段からの前記複数個の補正信号と、前記補正因子メモリからの補正因子を受信し、受信されたデータを用いて撮像される映像信号のホワイトシェーディングを補正して出力する補正部とを含むホワイトシェーディング補正装置。
【請求項11】 前記各補正信号は映像フレームを構成する個別画素のためのものであることを特徴とする請求項10に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項12】 前記各補正信号は映像フレームを構成する個別画素よりなるブロックのためのものであることを特徴とする請求項10に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項13】 前記複数個の補正信号は、既に設定されたズームレンズ位置及び絞りの開き度を有する撮像条件で均一な照度を有する基準場面の撮影による少なくとも1フレームの映像信号に基づき得られることを特徴とする請求項10に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項14】 前記制御手段は、補正基準値をさらに貯蔵し、現在撮像される映像信号、前記補正基準値及び前記複数個の補正信号を用いてズームレンズ位置及び絞りの開き度により可能な撮像条件のそれぞれのための補正因子を計算する請求項10に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項15】 前記補正信号は、前記基準場面の撮影による前記少なくとも1フレームを構成する個別映像信号を前記補正基準値で割って得られる値を有することを特徴とする請求項14に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項16】 前記補正基準値は、前記基準場面の撮影による前記少なくとも1フレームを構成する個別映像信号の値の平均であることを特徴とする請求項14に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項17】 前記制御手段は、既に設定された補正因子のうち各撮像条件で前記補正部から出力される補正された信号と前記補正基準値との差が最小の補正因子を該当撮像条件のための補正因子とを決定することを特徴とする請求項14に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項18】 前記制御手段は、既に設定された補正因子、前記補正基準値及び前記補正部から出力されるホワイトシェーディング補正された信号を用いて撮像条件のそれぞれのための補正因子を最適化する請求項14に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項19】 前記補正部は、現在撮像される個別映像信号に応ずる補正された信号を、前記個別映像信号とそれに応ずる補正信号及び補正因子により表現される次の関係式:補正された信号=個別映像信号×[補正信号×補正因子+(1−補正因子)]
により計算することを特徴とする請求項10に記載のホワイトシェーディング補正装置。
【請求項20】 前記カメラに含まれることを特徴とする請求項10に記載のホワイトシェーディング補正装置。

【図1】
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【図4】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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