説明

ビデオゲーム処理装置、およびビデオゲーム処理プログラム

【課題】ヒドゥンゲームの趣向性を向上させることができるようにする。
【解決手段】プレイヤAによる、表示装置の表示画面上に表示された画像内における所定の対象オブジェクトに対する指定を受け付けることによりビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置100が、ビデオゲームの進行に基づいてゲーム画像に対する視点の位置を特定し(例えば、各レイヤ画像の配置を特定し)、特定した視点の位置とゲーム画像情報記憶部12aに記憶されたゲーム画像情報とに基づいて、表示画面にゲーム画像を表示し、プレイヤAからの視点の移動要求を受け付け、受け付けた視点の移動要求に応じて、対象オブジェクト113が非表示となるか否かを判定し、対象オブジェクト113が非表示とならないと判定したことに応じて、プレイヤAによる対象オブジェクト113の選択を受け付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通じて成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム)と呼ばれるビデオゲームやシミュレーションゲームなどの各種のビデオゲームが提供されている。
【0003】
このようなビデオゲームを行うためのビデオゲーム処理装置には、マウス等のポインティングデバイスを用いて、画面上に隠されたオブジェクトをクリックすることによってゲームストーリーが展開されるものも多く、例えば、下地画像と、下地画像の上に配置する重ね画像を記憶する記憶部を備え、下地画像に重ね画像を配置して第1の画像と第2の画像を含む比較対象画像を生成し、比較対象画像の相違箇所を指定する入力情報を受け取り、入力情報が所定の条件を満たすか否かの判定を行うことにより、比較画像の相違箇所を探すゲームを提供することを実現したものもある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−209482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなビデオゲームの1つに、ヒドゥンゲーム(hidden game)というジャンルのゲームが存在する。
【0006】
従来のヒドゥンゲームにおいては、表示画面は2D画像から構成され、発見されるべきオブジェクトを背景や他のオブジェクトに紛れさせ見つけにくくすることにより、ゲームの難易度やバリエーションを調整していた。
【0007】
しかし、従来のヒドゥンゲームでは、表示画面に表示されたゲーム画像からゲームのクリア条件として設定された対象オブジェクトを探し出す以外に、ユーザが行える操作がほとんどなかったので、長時間対象オブジェクトが見つからない場合などに、ユーザがゲームに飽きてしまうというような問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決すべく、ヒドゥンゲームの趣向性を向上させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のビデオゲーム処理装置は、プレイヤによる、表示装置の表示画面上に表示された画像内における所定の対象オブジェクトに対する指定を受け付けることによりビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、前記ビデオゲームにおいて使用されるゲーム画像内における前記対象オブジェクトの位置情報を含むゲーム画像情報を記憶するゲーム画像情報記憶手段と、前記ビデオゲームの進行に基づいて前記ゲーム画像に対する視点の位置を特定する視点位置特定手段と、該視点位置特定手段により特定された視点の位置と前記ゲーム画像情報記憶手段に記憶されたゲーム画像情報とに基づいて、前記表示画面にゲーム画像を表示するゲーム画像表示手段と、前記プレイヤからの前記視点の移動要求を受け付ける視点移動要求受付手段と、該視点移動要求受付手段により受け付けられた視点の移動要求に応じて、前記対象オブジェクトが非表示となるか否かを判定する表示判定手段と、前記表示判定手段が、前記対象オブジェクトが非表示とならないと判定したことに応じて、前記プレイヤによる前記対象オブジェクトの選択を受け付ける対象オブジェクト選択受付手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
上記の構成としたことで、ヒドゥンゲームの趣向性を向上させることができるようになる。
【0011】
前記ゲーム画像情報は、複数のレイヤそれぞれに描画されたレイヤ画像を示すゲームレイヤ画像情報を含み、前記ゲーム画像情報記憶手段に記憶されたゲーム画像情報が含むゲームレイヤ画像情報が示す前記複数のレイヤそれぞれに描画されたレイヤ画像の表示範囲を決定する表示範囲決定手段を含み、前記ゲーム画像表示手段は、前記表示範囲決定手段により決定された前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲について予め定められた階層順に重畳したゲーム画像を前記表示画面に表示し、前記視点位置特定手段は、前記視点移動要求受付手段により受け付けられた視点移動要求に応じて、前記ゲーム画像を構成する複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を各階層毎に異ならせて特定するレイヤ移動量特定手段を有し、前記表示範囲決定手段は、前記レイヤ移動量特定手段により各レイヤ画像それぞれの移動量が特定されたことに応じて、該特定された各レイヤ画像それぞれの移動量に従って前記複数のレイヤの各レイヤ画像をそれぞれ移動させることによって前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲を再決定し、前記表示判定手段は、前記表示範囲決定手段により決定された表示範囲に基づいて前記対象オブジェクトが非表示となるか否かを判定する構成とされていてもよい。
【0012】
ゲームの進行に応じて、前記ゲーム画像が含むオブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトを前記対象オブジェクトに決定する対象オブジェクト決定手段と、前記対象オブジェクト選択受付手段が、前記プレイヤによる前記対象オブジェクトの選択を受け付けたことに応じて、該選択された対象オブジェクトに対応する情報を更新する更新手段とを含む構成とされていてもよい。
【0013】
前記ゲームレイヤ画像情報は、前記視点移動要求に応じた前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動方法を示すレイヤ移動情報を含み、前記レイヤ移動量特定手段は、前記レイヤ移動情報に基づいて前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を特定する構成とされていてもよい。
【0014】
前記レイヤ移動量特定手段は、前記階層順が前面側のレイヤのレイヤ画像の移動量が、前記階層順が背面側のレイヤ画像の移動量よりも多くなるように前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を特定する構成とされていてもよい。
【0015】
前記表示範囲決定手段は、前記複数のレイヤの各レイヤ画像の移動に併せて移動しない所定の表示範囲指定領域内に位置するレイヤ画像を前記表示範囲に決定する構成とされていてもよい。
【0016】
前記表示範囲決定手段は、前記複数のレイヤの各レイヤ画像の移動により特定の条件が満たされたか判定する条件充足判定手段と、該条件充足判定手段により、前記特定の条件が満たされたと判定された場合に、満たされた特定の条件に予め対応付けされた移動方法により前記表示範囲指定領域を移動させる表示範囲指定領域移動手段とを有し、前記複数のレイヤに描画されたレイヤ画像のうち、該表示範囲指定領域移動手段により移動された表示範囲指定領域の範囲内に位置するレイヤ画像を前記表示範囲に再決定する構成とされていてもよい。
【0017】
前記特定の条件は、前記複数のレイヤの各レイヤ画像のうち少なくとも1つの移動量に関するものである構成とされていてもよい。
【0018】
前記レイヤ画像は、2次元画像である構成とされていてもよい。
【0019】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤによる、表示装置の表示画面上に表示された画像内における所定の対象オブジェクトに対する指定を受け付けることによりビデオゲームの進行を制御するようにビデオゲーム処理装置に動作制御させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記ビデオゲーム処理装置に、前記ビデオゲームの進行に基づいて前記ゲーム画像に対する視点の位置を特定する視点位置特定処理と、該視点位置特定処理にて特定された視点の位置と、前記ビデオゲームにおいて使用されるゲーム画像内における前記対象オブジェクトの位置情報を含むゲーム画像情報を記憶するゲーム画像情報記憶手段に記憶されたゲーム画像情報とに基づいて、前記表示画面にゲーム画像を表示するゲーム画像表示処理と、前記プレイヤからの前記視点の移動要求を受け付ける視点移動要求受付処理と、該視点移動要求受付処理にて受け付けられた視点の移動要求に応じて、前記対象オブジェクトが非表示となるか否かを判定する表示判定処理と、前記表示判定処理にて、前記対象オブジェクトが非表示とならないと判定されたことに応じて、前記プレイヤによる前記対象オブジェクトの選択を受け付ける対象オブジェクト選択受付処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ヒドゥンゲームの趣向性を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】ビデオゲーム処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】表示画像情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図3】ビデオゲームの概要を説明するためのゲーム画面の例を示す説明図である。
【図4】プレイヤによる操作入力とゲーム画像の表示態様の変化との関連性について説明するための説明図である。
【図5】レイヤの移動とゲーム画像の表示態様の変更との関連性について説明するための説明図である。
【図6】ゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【図7】ゲーム画面の例について説明するための説明図である。
【図8】表示範囲指定領域が移動する場合について説明するための説明図である。
【図9】ゲーム画面の例について説明するための説明図である。
【図10】ゲーム処理の他の例を示すフローチャートである。
【図11】ゲーム画面の他の例について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施の形態を示すビデオゲーム処理装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム処理装置100は、ゲームプログラム読取部10、制御部11、記憶部12、表示部13、音声出力部14、およびプレイヤ操作受付部15を含む。
【0024】
ゲームプログラム読取部10は、ゲームプログラムが格納された記憶媒体を内蔵するゲームカートリッジ20を着脱可能に受け付ける。ゲームプログラム読取部10は、挿入されたゲームカートリッジ20の記憶媒体から必要なゲームプログラムを読み出す。なお、この実施形態では、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体には、ヒドゥンゲームに分類されるビデオゲームプログラムが記憶されているものとする。ただし、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体に記憶されるビデオゲームプログラムが属するジャンルはヒドゥンゲームに限定されず、ゲーム画像(例えば、2次元画像)の表示を行うRPGやシミュレーションゲームなど種々のジャンルのものに適用できる。
【0025】
制御部11は、ゲームプログラム読み取り部10により読み取られたゲームプログラムを実行し、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行するための各種の制御を実行する機能を有する。
【0026】
特に、本例における制御部11は、ビデオゲームの進行に基づいてゲーム画像に対する視点の位置を特定する視点位置特定処理と、視点位置特定処理にて特定された視点の位置と、ビデオゲームにおいて使用されるゲーム画像内における対象オブジェクトの位置情報を含むゲーム画像情報を記憶するゲーム画像情報記憶部12aに記憶されたゲーム画像情報とに基づいて、表示画面にゲーム画像を表示するゲーム画像表示処理と、プレイヤからの視点の移動要求を受け付ける視点移動要求受付処理と、視点移動要求受付処理にて受け付けられた視点の移動要求に応じて、対象オブジェクトが非表示となるか否かを判定する表示判定処理と、表示判定処理にて、対象オブジェクトが非表示とならないと判定されたことに応じて、プレイヤによる対象オブジェクトの選択を受け付ける対象オブジェクト選択受付処理とに必要な制御を行う。また、制御部11は、表示範囲決定処理において、レイヤ移動量特定処理にて各レイヤ画像それぞれの移動量が特定されたことに応じて、特定された各レイヤ画像それぞれの移動量に従って複数のレイヤの各レイヤ画像をそれぞれ移動させることによって複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲を再決定する処理に必要な制御を行う。
【0027】
記憶部12は、ビデオゲームを進行する際に必要なゲームプログラムや各種のデータを記憶する記憶媒体である。記憶部12は、例えばRAMなどの不揮発性のメモリによって構成される。記憶部12には、ゲームの進行に従って登録・更新される各種の情報や、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体から読み出されたゲームにおいて使用される各種の情報が格納される。
【0028】
本例においては、記憶部12は、ゲーム画像情報記憶部12aと表示画像情報管理テーブル12bとを含む。
【0029】
ゲーム画像情報記憶部12aは、ビデオゲームにおいて使用されるゲーム画像を示すゲーム画像情報を記憶する記憶媒体である。ゲーム画像情報は、ゲーム画像内における対象オブジェクトの位置情報を含む。 なお、本例においては、ゲーム画像情報記憶部12aには、ゲームカートリッジ20から読み出されたゲーム画像情報が記憶される。
【0030】
ゲーム画像情報記憶部12aに記憶されるゲーム画像情報は、2次元画像が描画された複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像を示すゲームレイヤ画像情報を含む。ここで、「レイヤ」とは、一般的な画像作成ソフトで使用される描画用の仮想的なシートである。すなわち、複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像を重畳することにより1つのゲーム画像が作成される。
【0031】
また、本例において、ゲームレイヤ画像情報には、1つのゲーム画像を構成する複数のレイヤに描画された画像であるレイヤ画像(オブジェクトを含む。)に関して、後述する「対象オブジェクト」が表示画面上に表示される状態(すなわち、プレイヤが表示画面上で対象オブジェクトを視認可能な状態)(第1の状態)と、「対象オブジェクト」が表示画面上に表示されない状態(第2の状態)との2つの状態をとり得るように、各レイヤ画像の相対的な位置関係を示す情報が含まれていることとする。
【0032】
なお、本例においては、表示画面に表示されたゲーム画像に対するプレイヤの操作入力を受け付けたことに応じて、制御部11が、表示中のゲーム画像が第1の状態または第2の状態となるように、複数のレイヤの各レイヤ画像をそれぞれ移動させてゲーム画像の表示態様を変更する。すなわち、制御部11が、プレイヤからの操作に応じて、ヒドゥンゲームをクリアするためにプレイヤが選択すべきオブジェクトである対象オブジェクトをプレイヤにより視認不能な状態とする場合がある。
【0033】
表示画像情報管理テーブル12bは、表示部13の表示画面に表示する表示画像(ゲーム画像)に関する情報である表示画像情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、表示画像情報管理テーブル12bには、制御部11により、ゲームの進行に応じたゲーム画像(特に、ゲームレイヤ画像情報)の一部が、ゲーム画像情報記憶部12aから読み出されて記憶される。
【0034】
図2は、表示画像情報管理テーブル12bに記憶された表示画像情報の格納状態の例を示す説明図である。図2に示すように、表示画像情報は、ゲーム画像情報を一意に特定するためのゲーム画像IDと、階層順と、レイヤ画像の移動量と、表示範囲と、対象オブジェクトフラグとを含む。
【0035】
ここで、「階層順」とは、ゲーム画像情報が含むゲームレイヤ画像情報が示す複数のレイヤそれぞれの前後関係(位置関係)を示す番号である。本例においては、階層の順序を番号(構成レイヤ番号)で示すこととし、構成レイヤ番号「1」が設定されているレイヤが最前面のレイヤであり、構成レイヤ番号が大きいほど背面のレイヤであることを示す。すなわち、図2に示す表示画像情報においては、ゲーム画像ID「0001」のゲーム画像を構成する3つのレイヤのうち、構成レイヤ番号「3」が設定されているレイヤが最背面のレイヤとなる。
【0036】
また、「レイヤ画像の移動量」とは、所定の操作に応じたレイヤ画像の移動量を示すものである。本例においては、所定の操作に対するレイヤ画像の移動量が、レイヤ毎に設定されているものとする。所定の操作とレイヤ画像の移動量については、後で詳しく説明する(例えば、図7参照)。
【0037】
また、「表示範囲」とは、各レイヤに描画された2次元画像全体のうち、表示画面に表示する範囲を示すものである。すなわち、本例においては、1つのゲーム画像を構成する複数のレイヤのレイヤ画像のうち、少なくとも1つのレイヤ画像(すなわち、他のレイヤに対する位置関係が設定された画像データ)は、通常の表示設定の場合(すなわち、拡大や縮小をしない状態での表示の場合)に、表示画面以上のサイズの画像データであるものとする。
【0038】
また、各レイヤが示す画像の最初の表示範囲は、所定の表示範囲決定規則に従って決定されるものとする。本例においては、後述する図5に示すように、1つのゲーム画像を構成する複数のレイヤL1,L2,L3がそれぞれ移動しても移動しない表示範囲指定領域D1、D2,D3の位置が、予め表示画像情報管理テーブル12bに記憶されているものとする。
【0039】
また、「対象オブジェクトフラグ」とは、ゲームの進行に応じてプレイヤの選択対象としてのオブジェクト(対象オブジェクト)に決定されたオブジェクトを含むレイヤ画像のレイヤを示すフラグである。本例においては、制御部11が、ヒドゥンゲームのゲームクリア条件として設定されたオブジェクト(すなわち、ゲーム画像の中からプレイヤが探し出すべきオブジェクト)を「対象オブジェクト」として決定し、対象オブジェクトを含むレイヤの対象オブジェクトフラグに「1」を設定する。なお、対象オブジェクトを含まないレイヤには、対象オブジェクトフラグとして「0」が設定される。
【0040】
表示部13は、制御部11の制御に従って、ビデオゲームの進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示する表示装置である。表示部13は、例えば、液晶表示装置によって構成される。
【0041】
音声出力部14は、制御部11の制御に従って、ビデオゲームの進行やプレイヤ操作に応じて音声を出力する。
【0042】
プレイヤ操作受付部15は、複数のボタンやマウスなどによって構成されるコントローラからのプレイヤ操作に応じた操作信号を受け付け、その結果を制御部11に通知する。本例においては、プレイヤ操作受付部15は、タッチパネルによって構成されるものとする。
【0043】
次いで、本例におけるビデオゲーム処理装置100が実行するレイヤの移動処理について、その概要を説明する。
【0044】
図3は、ビデオゲームの概要を説明するためのゲーム画面の例を示す説明図である。図3に示すように、ゲーム画面101には、ゲーム画像を表示する画像表示領域110と、ゲームの進行に関する情報などを表示する情報表示領域120とが設けられる。
【0045】
また、本例においては、図3に示すように、情報表示領域120には、プレイヤの操作を受け付ける操作バー121と、プレイヤがゲーム画面から探し出すべきオブジェクト(対象オブジェクト)を表示する対象オブジェクト表示領域123とが設けられている。
【0046】
ここで、本例においては、操作バー121に備えられたノブNが、プレイヤからの、ゲーム画像に対する視点の移動要求(すなわち、ゲーム画像の表示態様の変更要求)を受け付ける役割を果たす。具体的には、制御部11が、ノブNに対するドラッグ操作(例えば、プレイヤがノブNの表示位置を押下し、押下状態を維持したまま押下位置を他の位置に移動させる操作)を、視点の移動要求として受け付ける。すなわち、制御部11が、操作バー121上におけるノブNの位置に応じて、画像表示領域110におけるゲーム画像を、仮想空間におけるプレイヤの視点(例えば、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタの視点)が移動したように、ゲーム画像の表示態様を変更する。
【0047】
また、対象オブジェクト表示領域123には、対象オブジェクトをプレイヤが認識するための情報が表示される。すなわち、図3に示すように、対象オブジェクトの画像が表示される構成としてもよいし、プレイヤが対象オブジェクトを推測するためのヒントなどが表示される構成としてもよい。
【0048】
以下、画像表示領域110内に3つのオブジェクト111,112,113が配置されている場合を例にして説明を行う。
【0049】
図4は、プレイヤによる操作入力(本例においては、操作バー121に備えられたノブNに対する操作入力)とゲーム画像の表示態様の変化(すなわち、ゲーム画像に対応する複数のレイヤの移動)との関連性について説明するための説明図である。
【0050】
図4は、1つのゲーム画像を構成する3枚のレイヤL1,L2,L3と、各レイヤに設定された表示範囲指定領域D1,D2,D3と、3枚のレイヤL1,L2,L3に対応する操作バー121上のノブNの位置とを示している。図4に示すように、3枚のレイヤL1,L2,L3における表示範囲指定領域D1,D2,D3の位置が、3枚のレイヤL1,L2,L3毎に決定される。
【0051】
すなわち、ノブNが操作バー121の中心に位置するとき、複数の表示範囲指定領域D1,D2,D3の位置はそれぞれ対応するレイヤL1,L2,L3の中心に位置する。そして、プレイヤの操作によりノブNが操作バー121の左端に移動したとき、複数の表示範囲指定領域D1,D2,D3の位置は、それぞれ対応するレイヤL1,L2,L3の左端になる。また、ノブNが操作バー121の右端に位置するとき、複数の表示範囲指定領域D1,D2,D3の位置は、それぞれ対応するレイヤL1,L2,L3の右端となる。
【0052】
なお、本例においては、3枚のレイヤL1,L2,L3がノブNの移動に応じて移動することにより、表示範囲指定領域D1,D2,D3の位置が決定する。すなわち、表示範囲指定領域D1,D2,D3は位置が固定されており、対応するレイヤが移動することに応じて各表示範囲指定領域内に位置する2次元画像が変わることとなる。
【0053】
図5は、レイヤの移動とゲーム画像の表示態様の変更との関連性について説明するための説明図である。
【0054】
図5(A)に示すように、本例におけるゲーム画像は、1つのゲーム画像を構成する複数のレイヤL1,L2,L3それぞれにおける表示範囲指定領域D1,D2,D3内に位置する2次元画像を重ね合わせることにより作成されて表示される。すなわち、図5(A)に示した状況においては、前面に位置するレイヤL1に描画されたオブジェクト111が、レイヤL1よりも背面に位置するレイヤL2とレイヤL3とにそれぞれ描画されたオブジェクト112とオブジェクト113に重畳して表示されることとなる。なお、図5(A)に示す場合にあっては、オブジェクト112によりオブジェクト113が隠されることとなる(後述する図7(A)参照)。
【0055】
図5(B)は、操作バー121のノブNが、図5(A)に示した状態からゲーム画面101に向かって右方向(オブジェクト111からオブジェクト112に向かう方向)に移動したときの状態について説明するための説明図である。
【0056】
図5(B)に示すように、ノブNが移動したことに応じて、制御部11により、複数のレイヤL1,L2,L3がそれぞれの移動量X1,X2,X3だけ移動させられる。そして、表示範囲指定領域D1,D2,D3の位置が固定されており、複数のレイヤL1,L2,L3の各移動量が異なるため、各表示範囲指定領域内に位置する2次元画像を重ね合わせたゲーム画像が、複数のレイヤL1,L2,L3が移動する前の態様と異なることとなる。そのため、各レイヤの表示範囲指定領域内の2次元画像を重畳表示すると、ゲーム画面101の内容(すなわち、画像表示領域110に表示されるゲーム画像)が変化することとなる。なお、本例における複数のレイヤL1,L2,L3の各移動量は、各レイヤの大きさ(すなわち、1枚の画像としての大きさ)に基づいて決定されるものとする。
【0057】
また、本例においては、ビデオゲームの製作者などが、前面に位置するレイヤほどレイヤの移動量が大きくなるように予めゲームレイヤ画像情報を作成しておくことにより、複数のオブジェクト111,112,113に対する視点(仮想視点)を移動するようにゲーム画像の表示態様を変化させることができるようになる。すなわち、例えば図5に示す場合においては、図5(A)の状態(すなわち、オブジェクト113の一部がオブジェクト111とオブジェクト112とにより隠れている状態)でノブN(図3参照)をゲーム画面101に向かって右側に移動させることにより(すなわち、複数のレイヤL1,L2,L3を同じ方向に移動させることにより)、プレイヤの視点をゲーム画面101に向かって左側に移動させたように3つのオブジェクト111,112,113の位置関係を変更させることができる。すなわち、例えば、「正面から見た場合にオブジェクト112の後ろ側に隠れるオブジェクト113を、視点を変更して視認可能な状態にする」という操作を、複数の視点に対応する複数のゲーム画像を用いることなく実現することができるようになる。
【0058】
次に、本例のビデオゲーム処理装置100の動作について説明する。
【0059】
図6は、ビデオゲーム処理装置100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。ゲーム処理では、ビデオゲーム処理装置100のプレイヤAの操作に応じてプレイヤの視点移動ができるようにして、ヒドゥンゲームを進行するための処理が実行される。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。
【0060】
本例におけるゲーム処理は、例えば、制御部11がヒドゥンゲームの開始要求を受け付けたことに応じて開始される。
【0061】
ゲーム処理において、制御部11は、先ず、表示画像情報管理テーブル12bを参照し、レイヤ画像の表示範囲を階層順に重畳したゲーム画像を表示する(ステップS101)。なお、本例においては、制御部11が、図3で示したゲーム画像を含むゲーム画面を表示する場合を例にして説明を行う。
【0062】
ゲーム画像を表示すると、制御部11は、ゲームの進行に応じた対象オブジェクトを決定する(ステップS102)。本例においては、制御部11が、構成レイヤ番号「3」が設定されたレイヤのレイヤ画像である円形オブジェクト(すなわち、図3におけるオブジェクト113)を対象オブジェクトに決定する場合を例にして説明を行う。
【0063】
対象オブジェクトを決定すると、制御部11は、表示画像情報管理テーブル12bを参照して、対象オブジェクト113がプレイヤAにより視認可能な状態にあるか否かを判定する(ステップS103)。
【0064】
ここで、対象オブジェクト113が視認可能な状態にないと判定すると(ステップS103のN)、制御部11は、視点の移動要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS104)。ここで、視点の移動要求を受け付けていないと判定すると(ステップS104のN)、制御部11は、ステップS101の処理に移行する。
【0065】
一方、例えば、プレイヤAによる所定の操作を受け付けたことにより、視点の移動要求を受け付けたと判定すると(ステップS104のY)、制御部11は、移動後の視点に応じた、複数のレイヤ毎のレイヤ画像の移動量を特定する(ステップS105)。本例においては、制御部11は、受け付けた視点の移動要求に基づいて、現在の位置からの各レイヤの移動量を特定する。すなわち、制御部11は、仮想空間における視点の位置(または、視点)を特定する代わりに、視点移動要求に応じた各レイヤ画像の配置を特定することとなる。なお、本例においては、ゲーム画像を最初に表示する場合、制御部11は、基準位置として予め設定された視点でのゲーム画像(すなわち、予め設定された位置にレイヤ画像を配置したゲーム画像)を表示する。
【0066】
また、このとき制御部11は、複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を各階層毎に異ならせて特定する。なお、本例においては、ゲームレイヤ画像情報が、1つの視点の移動要求に対してゲーム画像の各階層毎のレイヤ画像の移動量に差異が出るように作成されていることにより、移動量を各階層毎に異ならせて特定することを可能としている。なお、1つのゲーム画像を構成する複数のレイヤのレイヤ画像の中には、他のレイヤのレイヤ画像と移動量が一致するものが含まれていてもよい。
【0067】
複数のレイヤ毎の移動量を特定すると、制御部11は、特定した移動量に従って、複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲を決定する(ステップS106)。
【0068】
各レイヤのレイヤ画像の表示範囲を決定すると、制御部11は、決定した表示範囲に基づいて表示画像情報を更新して(ステップS107)、ステップS101の処理に移行する。すなわち、制御部11は、更新後の表示画像情報に基づいて、レイヤ画像の表示範囲を階層順に重畳したゲーム画像を含むゲーム画面を改めて表示する(ステップS101)。
【0069】
図7は、表示画像情報に基づいて表示されるゲーム画面101の例について説明するための説明図である。例えば、ゲーム処理のステップS104において(図6参照)、図7に示すように、プレイヤAの指Pによる、ゲーム画面101に備えられた操作バー121上のノブNに対する移動操作(例えば、ノブNに対するドラッグ操作)を受け付けると、制御部11は、この移動操作を、視点の移動要求として(すなわち、表示中のゲーム画面に含まれるゲーム画像の表示態様変更要求として)受け付ける(ステップS104のY)。そして、受け付けた視点移動要求に応じてステップS105以降の処理を行うことで(ステップS105,106,107,S101)、ゲーム画面101の内容を変更する。すなわち、図7(A)に示すゲーム画面101における画像表示領域110に表示されたゲーム画像の表示態様(表示内容)を、ノブNの位置とともに、例えば図7(B)に示すように変更する。
【0070】
図7(A)から図7(B)へのゲーム画面101の変更のように、オブジェクト112により隠れていたオブジェクト113をプレイヤAの操作に応じて表示可能な構成とすることにより、プレイヤAに対して、自己の操作に応じてゲーム内の視点の位置が移動したかのような操作感を提供することができるようになる。
【0071】
なお、本例においては、ノブNの移動方向と同じ方向にゲーム画像を構成する複数のレイヤL1,L2,L3がそれぞれ異なる移動量で移動する場合について説明したが、ノブNの移動方向と異なる方向(例えば、逆方向)に各レイヤが移動する構成としてもよい。
【0072】
一方、ステップS103の処理において、対象オブジェクト113が、プレイヤAにより視認可能な状態(例えば、図7(A)に示すような状態ではなく、図7(B)に示すように少なくとも対象オブジェクト113の一部が画像表示領域110に表示された状態)であると判定すると(ステップS103のY)、制御部11は、表示中のゲーム画像に含まれるオブジェクト(本例においては、3つのオブジェクト111,112,113のうち少なくとも1つ)の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS108)。ここで、オブジェクトの選択を受け付けていないと判定すると(ステップS108のN)、制御部11は、ステップS104の処理に移行する。
【0073】
一方、例えば、表示中にゲーム画像が含む3つのオブジェクト111,112,113のうち何れかの表示位置がプレイヤの指Pにより押下されたことを検出することで、オブジェクトの選択(選択操作)を受け付けたと判定すると(ステップS108のY)、制御部11は、対象オブジェクト113が選択されたか否かを判定する(ステップS109)。ここで、対象オブジェクト113が選択されていないと判定すると(ステップS109のN)、制御部11は、後述するステップS111の処理に移行する。
【0074】
一方、対象オブジェクト113が選択されたと判定すると(すなわち、表示画面においてオブジェクト113が表示された位置が押下されたことを検出すると)(ステップS109のY)、制御部11は、対象オブジェクト113に関する情報を更新する(ステップS110)。本例においては、制御部11は、対象オブジェクト113が選択されたことを記憶部12に記録し、対象オブジェクト表示領域123における「選択された対象オブジェクト113に対応する表示」を消去(または、変更)する。
【0075】
対象オブジェクト113に関する情報を更新すると、制御部11は、ゲームの終了条件が充足されたか否かを判定する(ステップS111)。ここで、ゲームの終了条件が充足していないと判定すると(ステップS111のN)、制御部11は、ステップS101の処理に移行する。
【0076】
一方、例えば、対象オブジェクト113が選択されたことを記録したことによりゲームの終了条件が充足したと判定すると(ステップS111のY)、制御部11は、ここでの処理を終了する。
【0077】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、プレイヤAによる、表示装置(例えば、表示部13)の表示画面上に表示された画像内における所定の対象オブジェクトに対する指定を受け付けることによりビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置100が、ビデオゲームにおいて使用されるゲーム画像内における対象オブジェクト113の位置情報を含むゲーム画像情報を記憶するゲーム画像情報記憶部12aを備え、ビデオゲームの進行に基づいてゲーム画像に対する視点の位置を特定し(例えば、各レイヤ画像の配置を特定し)、特定した視点の位置とゲーム画像情報記憶部12aに記憶されたゲーム画像情報(例えば、ゲーム画像情報記憶部12aから表示画像情報管理テーブル12bに読み出されたゲーム画像情報)とに基づいて、表示画面にゲーム画像を表示し、プレイヤAからの視点の移動要求を受け付け(例えば、ゲーム画面101に表示されたノブNの移動操作を受け付け)、受け付けた視点の移動要求に応じて、対象オブジェクト113が非表示となるか否か(例えば、対象オブジェクト113がプレイヤAにより視認可能な状態か否か)を判定し、対象オブジェクト113が非表示とならないと判定したことに応じて、プレイヤAによる対象オブジェクト113の選択を受け付ける構成としているので、ヒドゥンゲームの趣向性を向上させることができるようになる。
【0078】
すなわち、ヒドゥンゲームに視点の移動を取り入れることにより、見つけ出すべきオブジェクトを表示画面上に表示したり非表示にしたりすることができるようになるため、プレイヤの操作に幅を持たせることができ、ゲームの趣向性を向上させることができるようになる。
【0079】
また、上述した実施の形態では、ゲーム画像情報が、複数のレイヤそれぞれに描画されたレイヤ画像を示すゲームレイヤ画像情報を含み、ゲーム画像情報記憶部12aに記憶されたゲーム画像情報が含むゲームレイヤ画像情報が示す複数のレイヤ(例えば、3つのレイヤL1,L2,L3)それぞれに描画されたレイヤ画像(例えば、3つのレイヤL1,L2,L3それぞれに1つずつ描画された3つのオブジェクト111,112,113)の表示範囲(例えば、表示範囲指定領域D1,D2,D3内の2次元画像)を決定し、決定した複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲について予め定められた階層順に重畳したゲーム画像を表示画面(例えば、表示部13の表示画面)に表示し(例えば、表示範囲指定領域D1,D2,D3内の画像を重畳して表示し)、受け付けた視点移動要求に応じて、ゲーム画像を構成する複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量(例えば、移動量X1,X2,X3)を各階層毎に異ならせて特定し、各レイヤ画像それぞれの移動量を特定したことに応じて、特定した各レイヤ画像それぞれの移動量に従って複数のレイヤの各レイヤ画像をそれぞれ移動させることによって複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲を再決定し(例えば、特定した移動量に従って各レイヤの表示範囲を特定し)、決定し表示範囲に基づいて対象オブジェクトが非表示となか否かを判定する構成としているので、仮想3D空間に立体オブジェクトを配置してこれを透視変換した画像を表示画面に表示するような方法と比べて、処理スピードやデータ必要容量を過度に増大させることなく、視点の移動という操作性を実現することができるようになる。
【0080】
すなわち、レイヤの移動により表示するゲーム画像を変化させているので、仮想3D空間を用いる場合などに比べ、処理負荷やデータ容量が膨大になることを回避することができるようになる。
【0081】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、ゲームの進行に応じて、ゲーム画像が含むオブジェクト(例えば、画像表示領域110に表示された3つのオブジェクト111,112,113)のうち少なくとも1つのオブジェクト(例えば、オブジェクト113)を、プレイヤの選択対象である対象オブジェクトに決定し、プレイヤAによる対象オブジェクトの選択を受け付けたことに応じて、選択された対象オブジェクトに対応する情報を更新する(例えば、対象オブジェクトが選択されたことを記録し、対象オブジェクト表示領域123における選択された対象オブジェクトの表示を消去する)構成としているので、プレイヤの操作に応じて多重レイヤの移動を行い、探し出すべきオブジェクトを自らの操作により隠してしまったり、逆に、レイヤに覆われて隠されていたオブジェクトを探し出したりといったことが可能な、今までにないタイプのヒドゥンゲームを提供することができるようになる。
【0082】
また、上述した実施の形態では、ゲームレイヤ画像情報が、視点移動要求(例えば、ノブNの移動操作)に応じた複数のレイヤL1,L2,L3それぞれの移動方法(例えば、レイヤ移動量)を示すレイヤ移動情報を含み、ビデオゲーム処理装置100が、レイヤ移動情報に基づいて複数のレイヤL1,L2,L3それぞれのレイヤ画像の移動量X1,X2,X3を特定する構成としているので、ゲーム画像の内容に応じてゲーム画像を構成する複数のレイヤそれぞれの移動量を予め調整して設定しておくことにより、より違和感なく、プレイヤの視点を変更したかのように表示画面に表示するゲーム画面の内容(すなわち、ゲーム画面内に表示されるゲーム画像の表示態様)を変更することができるようになる。
【0083】
なお、上述した実施の形態では、プレイヤが自発的にゲーム画像の表示態様を変更させることができる構成としているので、従来のヒドゥンゲームと比べて対象オブジェクトの探索方法に幅を持たせることができるようになり、その結果ヒドゥンゲームの趣向性を向上させることができるようになる。
【0084】
また、上述した一実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、階層順として前面側のレイヤのレイヤ画像(例えば、オブジェクト111)の移動量を階層順が背面側のレイヤ画像の移動量よりも多くなるように複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を特定する構成としているので、より違和感なく、ゲーム画像に対するプレイヤの視点が移動したようにゲーム画像の表示態様を変更することができるようになる。
【0085】
また、上述した実施形態の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、複数のレイヤL1,L2,L3の各レイヤ画像の移動に応じて併せて移動しない所定の表示範囲指定領域D1,D2,D3内に位置するレイヤ画像(例えば、オブジェクト111,112,113)を表示範囲に決定する構成としているので、レイヤの移動に応じた表示範囲を容易に決定することができるようになる。
【0086】
なお、上述した実施形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置100が、複数のレイヤL1,L2,L3それぞれのレイヤ画像(例えば、オブジェクト111,112,113)を移動したことにより特定の条件が満たされたか判定し、特定の条件が満たされたと判定した場合に、満たされた特定の条件に予め対応付けされた移動方法により表示範囲指定領域(例えば、複数のレイヤL1,L2,L3それぞれに対応する表示範囲指定領域D1,D2,D3)を移動させ、複数のレイヤL1,L2,L3に描画されたレイヤ画像のうち、移動した表示範囲指定領域の範囲内に位置するレイヤ画像を表示範囲に再決定する構成としてもよい。
【0087】
図8は、表示範囲指定領域D1,D2,D3が移動する場合について説明するための説明図である。図8に示すように、複数のレイヤL1,L2,L3が図5(B)の状態からさらに同方向に移動し、表示範囲指定領域D1内に最前面のレイヤL1に描画されたオブジェクト111が移動前の表示範囲指定領域D1内に位置しなくなると、制御部11は、特定の条件が満たされたと判定して、表示範囲指定領域D1,D2,D3を関連付けて移動させる。なお、このときの表示範囲指定領域D1,D2,D3の移動量Y1は、制御部11が、例えば、最前面のレイヤL1のレイヤ画像の移動量に応じて決定する構成としてもよいし、満たされた特定の条件に予め対応付けされた移動量に従って決定する構成としてもよい。
【0088】
図9は、このときのゲーム画面101の例について説明するための説明図である。図9(A)の状態から、プレイヤAによりノブNの位置がさらにゲーム画面101に対して右方向に移動されると(すなわち、プレイヤAによるノブNに対するドラッグ操作を受け付けると)、制御部11は、画像表示領域110に表示されるゲーム画像の表示態様を図9(B)に示すように変更する。すなわち、ゲーム画面101において、画像表示領域110に表示されたゲーム画像に含まれる複数のオブジェクト111,112,113の位置が移動するとともに、プレイヤAの視界も移動したような態様でゲーム画像の内容が変更されることとなる。
【0089】
なお、表示範囲指定領域D1,D2,D3の移動判定に用いる「特定の条件」として、例えば、複数のレイヤの各レイヤ画像のうち少なくとも1つの移動量に関する条件が設定されている構成としてもよい。すなわち、例えば、最前面のレイヤL1のレイヤ画像が所定量以上移動した場合に、制御部11が、予めレイヤL1のレイヤ画像に対応付けされた表示範囲指定領域D1を移動させる構成としてもよい。
【0090】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、レイヤ(レイヤ)画像の移動は、一方向(左右方向)に限定されず、複数の方向(例えば、ゲーム画面に対する上下方向)にも移動可能な構成とされていてもよい。
【0091】
また、上述した実施の形態では、レイヤ画像が2次元画像である構成としているので、仮想3D空間に立体オブジェクトを配置するような方法などと比べて、膨大な作業量を強いることなく作成可能な画像データを用いて視点の変更操作を行うことができるようになり、データ必要容量及び処理負荷を軽減してビデオゲームにおける操作性を高めることができるようになる。
【0092】
すなわち、作業負荷の少ない1つの仮想視点からの画像データを用いて、視点の変更という操作性を実現することができるようになる。具体的には、1つの仮想視点から任意のオブジェクトを眺めた様子を描画した画像である2次元画像を、複数のレイヤで構成し、プレイヤによる操作入力に応じて複数のレイヤ間の位置関係を変更しているので、1つの画像に対してあたかも視点を変更したかのようにゲーム画像の表示態様を変更することができるようになる。よって、データ必要容量及び処理負荷を極力軽減してビデオゲームにおける操作性を高めることができるようになる。
【0093】
また、上述した実施の形態では、2次元画像が描画された複数のレイヤにより構成されるゲーム画像について言及したが、ビデオゲーム処理装置100が、3次元画像が描画された複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像を重畳して3次元のゲーム画像を表示し、表示中のゲーム画像に対する視点の移動要求を受け付けることにより、複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を各階層毎に異ならせて移動させることによってゲーム画像の表示態様を変更する構成としてもよい。
【0094】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置100が、受け付けた視点移動要求に応じた複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量が特定のしきい値を超えたか否かを判定し、特定のしきい値を超えたと判定したことに応じて、予め定められた階層順を逆にして複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像を重畳して表示する構成としてもよい。このような構成とすることにより、仮想視点をゲーム画像の裏側に移動させた場合のゲーム画像を表示することができるようになる。この場合、例えばレイヤ画像を左右判定表示したりするなどして、仮想視点の変更前のゲーム画像の表示態様とは異なる表示態様とすることが好ましい。
【0095】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、画像表示領域110と、操作バー121を含む情報表示領域120とを備えるゲーム画面101を表示する場合について説明したが、ゲーム画面の構成はこれに限定されない。すなわち、例えば、ゲーム画面内に操作バー121を表示しない構成としてもよい。この場合、ビデオゲーム処理装置100が、プレイヤによる表示画面の押下位置(例えば、タッチパネルを供えた表示装置の接触位置)を検出し、検出結果に基づいてベクトル値を算出し、算出したベクトル値に応じてレイヤを移動する構成としてもよい。この場合、ビデオゲーム処理装置100が、例えば、所定の基準に基づいて、算出したベクトル値に応じた操作を特定する構成とすればよい。すなわち、ビデオゲーム処理装置100が、算出したベクトル値の表す値がスライド(またはドラッグ)操作であればレイヤの移動を行い、算出したベクトル値の表す値がタッチ操作であればオブジェクトの選択が行われたと判定して、選択されたオブジェクトに応じた処理を行う構成とすればよい。
【0096】
以下、ビデオゲーム処理装置100がプレイヤAによる操作に応じたベクトル値を算出することによりレイヤを移動する場合の例について、図を参照して説明する。
【0097】
図10は、上述したゲーム処理(図6参照)の他の例を示すフローチャートである。図10に示すゲーム処理では、プレイヤAによる表示画面に対する操作に応じてヒドゥンゲームを進行するための処理が実行される。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。また、上述したゲーム処理を同じ処理については、同じステップ番号を示し、その説明を省略している場合がある。
【0098】
ゲーム処理において、先ず、制御部11は、ゲーム画像を表示する(ステップS101)。
【0099】
図11は、ゲーム画面の他の例について説明するための説明図である。本例においては、上述した操作バー121が不要となるめ(図7参照)、制御部11は、図11に示すように、ゲーム画像を表示する画像表示領域110のみを備えたゲーム画面102を、表示部13の表示画面に表示する。
【0100】
ゲーム画像を表示すると、制御部11は、対象オブジェクトを決定する(ステップS102)。以下、制御部11が、ゲームの進行に応じてオブジェクト113を対象オブジェクトに選択した場合を例に説明を行う。
【0101】
対象オブジェクトを決定すると、制御部11は、表示部13に備えられたタッチパネルへの接触を検出する(ステップS201)。ここで、タッチパネルへの接触を検出しないと(ステップS201のN)、制御部11は、ステップS101の処理に移行する。
【0102】
一方、例えば、図11(A)に示すように、プレイヤAの指Pがゲーム画面102を押下したことによりタッチパネルへの接触を検出すると(ステップS201のY)、制御部11は、接触位置(例えば、接触した位置を示す座標)を初期位置Fとして所定の記憶領域に記憶(保存)する(ステップS202)。
【0103】
初期位置Fを記憶すると、制御部11は、接触が所定時間以上継続したか否かを判定する(ステップS203)。ここで、接触が所定時間以上継続しないで終了したと判定すると(ステップS203のN)、制御部11は、初期位置Fが対象オブジェクト113の位置(表示位置)であるか否かを判定する(ステップS204)。すなわち、制御部11は、プレイヤAによるいわゆるタップ操作を受け付けた場合に、タップ操作の対象が対象オブジェクト113であるか否かを判定する。
【0104】
ここで、初期位置Fが対象オブジェクト113の位置でないと判定すると(ステップS204のN)、制御部11は、ゲームの終了判定を行う(ステップS111)。
【0105】
一方、初期位置Fが対象オブジェクト113の位置であると判定すると(ステップS204のY)、制御部11は、所定のオブジェクト処理を実行する(ステップS205)。ここで実行するオブジェクト処理は、対象オブジェクト113が選択されたことに応じた処理であればよく、本例においては、制御部11は、対象オブジェクト113に関する情報を更新する(図6におけるステップS110)が実行される。
【0106】
オブジェクト処理を実行すると、制御部11は、ゲームの終了判定を行う(ステップS111)。
【0107】
一方、ゲーム処理におけるステップS203において、タッチパネルへの接触が所定時間以上継続したと判定すると(ステップS203のY)、制御部11は、現在の接触位置を検出する(ステップS206)。なお、本例においては、制御部11は、所定時間経過したときの接触位置(現在接触位置C。図11(B)参照。)を検出する。
【0108】
現在接触位置Cを検出すると、制御部11は、移動ベクトルを算出する(ステップS207)。本例においては、制御部11は、初期位置F(座標x1,y1)を起点とする現在接触位置C(座標x2,y2)の方向をベクトルの方向とし、初期位置Fと現在接触位置Cの距離をベクトルの大きさとするベクトルを、移動ベクトルFCとして算出する。
【0109】
移動ベクトルFCを算出すると、制御部11は、レイヤの移動処理を実行する(ステップS208)。本例においては、制御部11は、算出した移動ベクトルFCの方向および大きさに応じて移動方向・移動距離を決定する。また、制御部11は、レイヤ移動処理において、各レイヤ画像の表示範囲の決定と、表示画像情報の更新とを実行する(図6におけるステップS106,S107)。
【0110】
レイヤの移動処理を実行すると、制御部11は、タッチパネルへの接触が終了したか否かを判定する(ステップS209)。ここで、接触が終了したと判定すると(ステップS209のN)、制御部11は、ステップS206の処理に移行する。このような構成とすることにより、所定時間毎に接触位置(本例においては現在接触位置C)の検出からレイヤの移動処理までを実行することとなる(ステップS206〜S208)。
【0111】
一方、接触が終了したと判定すると(ステップS209のY)、制御部11は、ステップS101の処理に移行して、例えば図11(B)に示すように、移動ベクトルFCに応じて更新した表示画像情報に基づくゲーム画像を表示する。
【0112】
なお、制御部11が、レイヤの移動処理(ステップS208)において、更新後の表示画像情報に基づくゲーム画像の表示処理を実行する構成としてもよい。このような構成とすることにより、プレイヤAが、一連の押下位置の移動操作(すなわち、ドラッグ操作)により、複数回視点を移動すること(すなわち、ゲーム画像の表示態様を変更すること)ができるようになるため、ゲームの操作性を向上させることができるようになる。この場合、制御部11が、現在接触位置Cを新たな初期位置とする構成としてもよいし、さらに所定時間経過したときの接触位置を新たな現在接触位置とする構成としてもよい。
【0113】
なお、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100がゲームカートリッジ20から読み取ったゲームプログラムに基づいて上述したゲーム処理などの各種の処理を実行する構成としていたが、ゲームサーバからインターネットなどの通信ネットワークを介してゲームプログラムを取得するようにしてもよい。また、ビデオゲーム処理装置100がゲームサーバとして機能し、通信ネットワークを介してゲームプログラムをゲーム端末に提供するようにしてもよい。
【0114】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100は、自己が備える記憶装置(記憶部12)に記憶されている制御プログラム(ビデオゲーム処理プログラム(ゲームプログラム、あるいはプログラムと呼ぶ場合がある。)に従って、上述した各種の処理を実行する。
【0115】
なお、上述の実施形態では1名のプレイヤAによってゲームが進行される構成としていたが、複数のプレイヤによって進行される構成としてもよい。この場合、例えば、ビデオゲームの進行過程で所定の条件を満たしたプレイヤが、レイヤの移動を要求することが可能となる構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、趣向性の高いヒドゥンゲームを提供するのに有用である。
【符号の説明】
【0117】
10 ゲームプログラム読取部
11 制御部
12 記憶部
13 表示部
14 音声出力部
15 プレイヤ操作受付部
100 ビデオゲーム処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤによる、表示装置の表示画面上に表示された画像内における所定の対象オブジェクトに対する指定を受け付けることによりビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
前記ビデオゲームにおいて使用されるゲーム画像内における前記対象オブジェクトの位置情報を含むゲーム画像情報を記憶するゲーム画像情報記憶手段と、
前記ビデオゲームの進行に基づいて前記ゲーム画像に対する視点の位置を特定する視点位置特定手段と、
該視点位置特定手段により特定された視点の位置と前記ゲーム画像情報記憶手段に記憶されたゲーム画像情報とに基づいて、前記表示画面にゲーム画像を表示するゲーム画像表示手段と、
前記プレイヤからの前記視点の移動要求を受け付ける視点移動要求受付手段と、
該視点移動要求受付手段により受け付けられた視点の移動要求に応じて、前記対象オブジェクトが非表示となるか否かを判定する表示判定手段と、
前記表示判定手段が、前記対象オブジェクトが非表示とならないと判定したことに応じて、前記プレイヤによる前記対象オブジェクトの選択を受け付ける対象オブジェクト選択受付手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記ゲーム画像情報は、複数のレイヤそれぞれに描画されたレイヤ画像を示すゲームレイヤ画像情報を含み、
前記ゲーム画像情報記憶手段に記憶されたゲーム画像情報が含むゲームレイヤ画像情報が示す前記複数のレイヤそれぞれに描画されたレイヤ画像の表示範囲を決定する表示範囲決定手段を含み、
前記ゲーム画像表示手段は、前記表示範囲決定手段により決定された前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲について予め定められた階層順に重畳したゲーム画像を前記表示画面に表示し、
前記視点位置特定手段は、前記視点移動要求受付手段により受け付けられた視点移動要求に応じて、前記ゲーム画像を構成する複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を各階層毎に異ならせて特定するレイヤ移動量特定手段を有し、
前記表示範囲決定手段は、前記レイヤ移動量特定手段により各レイヤ画像それぞれの移動量が特定されたことに応じて、該特定された各レイヤ画像それぞれの移動量に従って前記複数のレイヤの各レイヤ画像をそれぞれ移動させることによって前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の表示範囲を再決定し、
前記表示判定手段は、前記表示範囲決定手段により決定された表示範囲に基づいて前記対象オブジェクトが非表示となるか否かを判定する
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
ゲームの進行に応じて、前記ゲーム画像が含むオブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトを前記対象オブジェクトに決定する対象オブジェクト決定手段と、
前記対象オブジェクト選択受付手段が、前記プレイヤによる前記対象オブジェクトの選択を受け付けたことに応じて、該選択された対象オブジェクトに対応する情報を更新する更新手段とを含む
請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
前記ゲームレイヤ画像情報は、前記視点移動要求に応じた前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動方法を示すレイヤ移動情報を含み、
前記レイヤ移動量特定手段は、前記レイヤ移動情報に基づいて前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を特定する
請求項2または請求項3記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項5】
前記レイヤ移動量特定手段は、前記階層順が前面側のレイヤのレイヤ画像の移動量が、前記階層順が背面側のレイヤ画像の移動量よりも多くなるように前記複数のレイヤそれぞれのレイヤ画像の移動量を特定する
請求項3または請求項4記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項6】
前記表示範囲決定手段は、前記複数のレイヤの各レイヤ画像の移動に併せて移動しない所定の表示範囲指定領域内に位置するレイヤ画像を前記表示範囲に決定する
請求項2から請求項5のうち何れかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項7】
前記表示範囲決定手段は、
前記複数のレイヤの各レイヤ画像の移動により特定の条件が満たされたか判定する条件充足判定手段と、
該条件充足判定手段により、前記特定の条件が満たされたと判定された場合に、満たされた特定の条件に予め対応付けされた移動方法により前記表示範囲指定領域を移動させる表示範囲指定領域移動手段とを有し、
前記複数のレイヤに描画されたレイヤ画像のうち、該表示範囲指定領域移動手段により移動された表示範囲指定領域の範囲内に位置するレイヤ画像を前記表示範囲に再決定する
請求項6記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項8】
前記特定の条件は、前記複数のレイヤの各レイヤ画像のうち少なくとも1つの移動量に関するものである
請求項7記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項9】
前記レイヤ画像は、2次元画像である
請求項2から請求項8のうち何れかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項10】
プレイヤによる、表示装置の表示画面上に表示された画像内における所定の対象オブジェクトに対する指定を受け付けることによりビデオゲームの進行を制御するようにビデオゲーム処理装置に動作制御させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ビデオゲーム処理装置に、
前記ビデオゲームの進行に基づいて前記ゲーム画像に対する視点の位置を特定する視点位置特定処理と、
該視点位置特定処理にて特定された視点の位置と、前記ビデオゲームにおいて使用されるゲーム画像内における前記対象オブジェクトの位置情報を含むゲーム画像情報を記憶するゲーム画像情報記憶手段に記憶されたゲーム画像情報とに基づいて、前記表示画面にゲーム画像を表示するゲーム画像表示処理と、
前記プレイヤからの前記視点の移動要求を受け付ける視点移動要求受付処理と、
該視点移動要求受付処理にて受け付けられた視点の移動要求に応じて、前記対象オブジェクトが非表示となるか否かを判定する表示判定処理と、
前記表示判定処理にて、前記対象オブジェクトが非表示とならないと判定されたことに応じて、前記プレイヤによる前記対象オブジェクトの選択を受け付ける対象オブジェクト選択受付処理とを
実行させるためのビデオゲーム処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−192134(P2012−192134A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60324(P2011−60324)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】