説明

ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法、およびビデオゲーム処理プログラム

【課題】ビデオゲームにおいて一方的になることなくバラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を可能とする。
【解決手段】プレイヤ端末100が、プレイヤ端末200とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立機能を有し、プレイヤ端末200において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタYとのバトルを行う際に、プレイヤキャラクタXに保有させるコマンドである保有コマンドをそのプレイヤキャラクタXに付与し、所定の解放条件を満たしたときに、プレイヤキャラクタXの保有コマンドを解放するとともに、解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行い、プレイヤ端末200において他のプレイヤキャラクタYから解放された解放コマンドアイコンとプレイヤキャラクタXとのバトル画面上における衝突判定を行い、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドをプレイヤキャラクタXに保有させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム)と呼ばれるビデオゲームが各種提供されている。
【0003】
このようなRPGを実行するビデオゲーム処理装置において、無線あるいは有線を用いた通信機能を利用して友達などの他のビデオゲーム装置を操作する他のプレイヤと対戦プレイを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−6766号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の通信による対戦プレイを行うビデオゲームでは、ゲームにおいて操作されるキャラクタのゲーム上のレベルやキャラクタの能力に差がある場合には、対戦における戦闘が一方的なものとなってしまい、双方のプレイヤにとって面白味に欠けるものとなってしまうという問題があった。
【0006】
上記の問題をなくすために、キャラクタのゲーム上のレベルやキャラクタの能力を一定にすることが考えられるが、対戦における戦闘内容が単調なものとなるため、やはり面白味に欠けてしまう結果となる。従って、一方的になることなくバラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うことができるようなビデオゲームが望まれている。
【0007】
本発明は、上記の問題を解消すべく、ビデオゲームにおいて一方的になることなくバラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のビデオゲーム処理装置は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、他のビデオゲーム処理装置とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立手段と、前記通信確立手段によって通信接続が確立されている前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、前記プレイヤキャラクタに保有させるコマンドである保有コマンドを当該プレイヤキャラクタに付与する保有コマンド付与手段と、所定の解放条件を満たしたときに、前記プレイヤキャラクタが保有している1又は2以上の保有コマンドを当該プレイヤキャラクタが保有するコマンドから削除することで保有コマンドを解放するとともに、前記プレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行う保有コマンド解放手段と、前記他のビデオゲーム処理装置において前記プレイヤキャラクタと同様にして前記他のプレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンと、前記プレイヤキャラクタとのバトル画面上における衝突判定を行う衝突判定手段と、衝突判定により前記プレイヤキャラクタが解放コマンドアイコンに衝突したと判定されたことに応じて、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドを前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドとして当該プレイヤキャラクタに付与する解放コマンド付与手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
上記の構成としたことで、ビデオゲームにおいて一方的になることなくバラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うことができるようになる。
【0010】
前記保有コマンド付与手段は、例えば、前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドをランダムに決定する。あるいは、前記保有コマンド付与手段は、例えば、前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドを前記他のプレイヤキャラクタに付与される保有コマンドと重複しないように決定する。
【0011】
前記他のプレイヤキャラクタに付与された保有コマンドを報知することなく前記プレイヤキャラクタに付与した保有コマンドのみを前記プレイヤに報知する保有コマンド報知手段を含む構成とされていてもよい。
【0012】
前記所定の解放条件は、例えば、前記プレイヤキャラクタのヒットポイントが所定値未満になったとき、前記プレイヤキャラクタが予め定められた所定の攻撃を受けたとき、あるいはバトル時間が所定時間を経過したときに成立する。
【0013】
前記通信確立手段によって通信接続が確立されている前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、バトルに参加するキャラクタに共通して設定されるゲーム上のレベルを前記プレイヤキャラクタに設定するレベル設定手段を含む構成とされていてもよい。
【0014】
前記衝突判定手段は、解放コマンドアイコンが位置する座標範囲もしくは当該解放コマンドアイコンの中心座標から特定範囲に設けられた衝突判定範囲と前記プレイヤキャラクタが位置する座標位置との少なくとも一部が重複したときに衝突したと判定する構成とされていてもよい。
【0015】
また、本発明のビデオゲーム処理方法は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、他のビデオゲーム処理装置とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立処理と、前記通信確立処理にて通信接続を確立している前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、前記プレイヤキャラクタに保有させるコマンドである保有コマンドを当該プレイヤキャラクタに付与する保有コマンド付与処理と、所定の解放条件を満たしたときに、前記プレイヤキャラクタが保有している1又は2以上の保有コマンドを当該プレイヤキャラクタが保有するコマンドから削除することで保有コマンドを解放するとともに、前記プレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行う保有コマンド解放処理と、前記他のビデオゲーム処理装置において前記プレイヤキャラクタと同様にして前記他のプレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンと、前記プレイヤキャラクタとのバトル画面上における衝突判定を行う衝突判定処理と、衝突判定により前記プレイヤキャラクタが解放コマンドアイコンに衝突したと判定したことに応じて、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドを前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドとして当該プレイヤキャラクタに付与する解放コマンド付与処理とを含むことを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、コンピュータに、他のビデオゲーム処理装置とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立処理と、前記通信確立処理にて通信接続を確立している前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、前記プレイヤキャラクタに保有させるコマンドである保有コマンドを当該プレイヤキャラクタに付与する保有コマンド付与処理と、所定の解放条件を満たしたときに、前記プレイヤキャラクタが保有している1又は2以上の保有コマンドを当該プレイヤキャラクタが保有するコマンドから削除することで保有コマンドを解放するとともに、前記プレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行う保有コマンド解放処理と、前記他のビデオゲーム処理装置において前記プレイヤキャラクタと同様にして前記他のプレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンと、前記プレイヤキャラクタとのバトル画面上における衝突判定を行う衝突判定処理と、衝突判定により前記プレイヤキャラクタが解放コマンドアイコンに衝突したと判定したことに応じて、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドを前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドとして当該プレイヤキャラクタに付与する解放コマンド付与処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ビデオゲームにおいてユーザ間のトラブルが発生する危険性の無いオークション方式を実現することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明のビデオゲーム処理装置の一実施の形態を示すプレイヤ端末100と、プレイヤ端末100と同様の構成を成す他のビデオゲーム処理装置を示すプレイヤ端末200及びプレイヤ端末300とを示すブロック図である。プレイヤ端末100は、ユーザAによって管理され、ユーザAの操作を受け付け、この操作に応じてビデオゲームを進行する。同様に、プレイヤ端末200は、ユーザBによって管理され、ユーザBの操作を受け付け、この操作に応じてビデオゲームを進行する。さらに同様に、プレイヤ端末300は、ユーザCによって管理され、ユーザCの操作を受け付け、この操作に応じてビデオゲームを進行する。各プレイヤ端末100,200,300は、それぞれ、無線通信を行うための機能を有する。このようなプレイヤ端末100,200,300には、携帯可能なゲーム機器、設置型のゲーム機器、コンピュータ装置、携帯電話などの各種の情報処理装置を適用することができる。
【0020】
図2は、プレイヤ端末100の構成例を示すブロック図である。プレイヤ端末100は、ゲームプログラム読み取り部10、制御部11、記憶部12、赤外線送受信部13、表示部14、音声出力部15、およびプレイヤ操作受付部16を含む。なお、プレイヤ端末200,300は、それぞれ、プレイヤ端末100と同様の構成を有する。
【0021】
ゲームプログラム読み取り部10は、ゲームプログラムが格納された記憶媒体を内蔵するゲームカートリッジ20を着脱可能に受け付ける。ゲームプログラム読み取り部10は、挿入されたゲームカートリッジ20の記憶媒体から必要なゲームプログラムを読み出す。なお、この実施形態では、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体には、RPGに分類されるビデオゲームプログラムが記憶されているものとする。
【0022】
制御部10は、ゲームプログラム読み取り装置10により読み取られたゲームプログラムを実行し、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行する。この実施形態では、ユーザAがプレイヤとなる。
【0023】
記憶部12は、ビデオゲームを進行する際に必要なゲームプログラムやデータを記憶する記憶媒体である。記憶部12は、例えばRAMなどの不揮発性のメモリによって構成される。記憶部12には、他のプレイヤ端末200,300との通信対戦を行う際に設定・更新される保有コマンドデータが記憶される保有コマンドデータテーブルなどの各種の情報が格納される。保有コマンドデータについて後に詳述する。
【0024】
赤外線送受信部13は、プレイヤ端末200,300との通信のために、赤外線を送出したり受信したりする。表示部14は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示する表示装置である。表示部14は、例えば、液晶表示装置によって構成される。
【0025】
音声出力部15は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じて音声を出力する。プレイヤ操作受付部16は、複数のボタンなどで構成され、ユーザAの操作を受け付け、その結果を制御部11に通知する。
【0026】
本例のプレイヤ端末100では、ゲームカートリッジ20からゲームプログラムを読み取る方式が採用されている。しかし、プレイヤ端末100は、例えば、無線または有線でゲームプログラムをダウンロードするように構成してもよい。
【0027】
次に、本例のプレイヤ端末100の動作について説明する。
図3は、プレイヤ端末100が実行するバトル処理の例を示すフローチャートである。ここでは、プレイヤ端末100、プレイヤ端末200、及びプレイヤ端末300との間で実行される通信対戦であって、プレイヤ端末100においてユーザAによって操作されているプレイヤキャラクタXと、プレイヤ端末200においてユーザBによって操作されているプレイヤキャラクタYと、プレイヤ端末300においてユーザCによって操作されているプレイヤキャラクタZとが所定のバトルフィールドにおいて戦闘を行う場合を例に説明する。
【0028】
バトル処理において、制御部11は、プレイヤ操作受付部16が受け付けたユーザAの操作が通信の確立指示を示している場合、赤外線送受信部13を介して他のプレイヤ端末との通信を確立する(ステップS101)。例えば、プレイヤ操作受付部16にて通信の確立指示を受け付けた際に、プレイヤ端末200,300が通信可能範囲に位置していた場合には、制御部11は、プレイヤ端末200,300との間で通信が確立されるように赤外線送受信部13を制御する。本例では、同様にして、プレイヤ端末200とプレイヤ端末300との間でも通信が確立されるように制御されたものとする。なお、通信の確立には周知の技術を適用することができる。
【0029】
次に、制御部11は、プレイヤ操作受付部16が受け付けたユーザAの操作が通信対戦の要求を示している場合、プレイヤ端末200,300に対して通信対戦要求を行う(ステップS102)。ここでの「通信対戦要求」は、プレイヤキャラクタXをプレイヤ端末200においてユーザBが操作するプレイヤキャラクタYやプレイヤ端末300においてユーザCが操作するプレイヤキャラクタZと通信対戦させるための要求を意味する。
【0030】
本例では、制御部11は、プレイヤ端末200,300との間で通信が確立しているときに、表示部14に表示されているゲーム画面において、例えば「通信対戦要求」を選択可能な選択ボタンを表示する。そして、ステップS102では、制御部11は、プレイヤ操作受付部16がその選択ボタンの押下を受け付けたことに応じて、プレイヤ端末200,300に対して通信対戦要求を行う。
【0031】
プレイヤ端末100からの通信対戦要求を受けたプレイヤ端末200,300は、それぞれ、自己が備える表示部に表示しているゲーム画面において、プレイヤ端末100のユーザAによって操作されているプレイヤキャラクタXからの通信対戦要求を受け入れるか否かをユーザB,Cに確認するための確認表示を行い、ユーザB,Cの操作によって通信対戦要求を受け入れる旨の選択がなされた場合には通信対戦OKを回答し、ユーザB,Cの操作によって通信対戦要求を受け入れない旨の選択がなされた場合には通信対戦NGを回答する。
【0032】
制御部11は、プレイヤ端末200,300から通信対戦OKの回答を受信すると(ステップS103のY)、プレイヤキャラクタXのレベル設定を行うとともに(ステップS104)、プレイヤキャラクタXに保有させるコマンドを決定して付与する(ステップS105)。なお、同様に、プレイヤ端末200,300においても、プレイヤキャラクタY,Zのレベル設定を行うとともに、プレイヤキャラクタY,Zに保有させるコマンドを決定して付与する処理が実行される。
【0033】
本例では、シングルモード(非通信時にプレイヤが単独でゲームを進行させるモード)で使用しているプレイヤキャラクタの現在のレベルに関わらず、上述の通り、通信対戦に参加する全てのプレイヤキャラクタのレベルを均一にすることで、著しくレベルの差のあるプレイヤキャラクタ同士が対戦することにより、一方が物足りなさを感じたり、他方がまったく手出しできないうちに負けてしまったりすることを予め避け、初対面のプレイヤ同士でもある程度公平な条件で対戦を行うことを可能にしている。
【0034】
同様に、プレイヤキャラクタにはそれぞれ「コマンド」と呼ばれる行動パターンが複数与えられており、通常のシングルモードでは、当該プレイヤキャラクタのレベルが上昇するに従って、より多くのコマンドを取得して行動パターンの選択肢が広がったり、同一のコマンドであってもプレイヤキャラクタのレベル上昇に伴ってコマンドのレベルが上昇することにより、当該コマンドを発動させた際の効果が増大したりするように設定されているが、対戦に参加する各プレイヤキャラクタ間で、保有するコマンドの内容もある程度均一にするため、本例では対戦を開始するタイミングで複数種類のコマンド各プレイヤキャラクタに例えば同じ数だけ配布してから対戦をスタートさせるようにする。このとき、全てのプレイヤキャラクタに対して全く同じコマンドのセットを配布することにより各プレイヤキャラクタ間での公平性を重要視する構成としてもよいが、ゲーム性を重視して配布するコマンドをランダムに決定したり、あらかじめ用意された比較的戦闘に有利なコマンドのセットや比較的戦闘に不利なコマンドのセットを配布するようにするなど、配布するコマンドの内容に若干の当たりはずれが出るようにしてもよい。
【0035】
すなわち、トランプに代表されるようなカードゲームにおいて、ゲームの最初に手札を各プレイヤに配布するようなイメージで、制御部11が、複数種類のコマンドをシャッフルした上で各プレイヤキャラクタに配布するようにしてもよい。このとき、配布されるコマンドの内容に著しく対戦が有利になるようなものを混ぜておくようにすれば、単なるコマンドの配布の際にも趣向性が高まる。さらに、トランプの手札と同様に自分に配布されたコマンドの内容以外は、どのプレイヤキャラクタにどのような内容のコマンドが配布されたかが分らないような仕組みにしてもよい。このような仕組みにすることで、どのプレイヤキャラクタがどのコマンドを保有しているかについて、対戦を進めながら推理する楽しみを得ることも可能となる。
【0036】
制御部11は、ステップS105にて、プレイヤキャラクタXに保有させるコマンド(保有コマンドデータ)を決定して、保有コマンドデータテーブルに登録する。また、制御部11は、プレイヤ端末200,300からプレイヤキャラクタY,Zに保有させるコマンドの通知を受けて、同様に保有コマンドデータテーブルに設定する。図4は、保有コマンドデータテーブルの例を示す説明図である。保有コマンドデータテーブルには、各プレイヤキャラクタX,Y,Zに付与された各プレイヤキャラクタX,Y,Zが保有するコマンド保有データが記憶されるテーブルである。保有コマンドデータテーブルに登録されている保有コマンドデータが示すコマンドを通信対戦において各プレイヤキャラクタX,Y,Zに使用させることが可能となる。なお、コマンド1は、例えば「たたかう」などの戦闘に不可欠なコマンドであり、各キャラクタに必ず付与され、かつ解放されることがない「必須コマンド」とする。これは以下に説明する「コマンドの奪い合い」が実行された際に、全てのコマンドが他のプレイヤによって奪われてしまった際に、プレイヤキャラクタが実質的な攻撃不能状態に陥ってしまうのを防ぐためである。
【0037】
なお、本例では、各プレイヤは、自己が操作するプレイヤ端末において、自己が操作するプレイヤキャラクタの保有コマンドのみを確認することができるものとする。すなわち、他のプレイヤが操作するプレイヤキャラクタの保有コマンドを確認することができないものとする。よって、例えばプレイヤ端末100は、プレイヤAから保有コマンド閲覧要求を受け付けた場合、プレイヤキャラクタXの保有コマンドのみを閲覧可能に表示部14に表示する。
【0038】
保有コマンドの付与を行うと、制御部11は、所定のバトルフィールドでのバトルを開示する(ステップS106)。バトル中は、制御部11は、例えば、プレイヤAからのプレイヤキャラクタXの保有コマンドの選択を受け付けて、その保有コマンドの選択に応じた演出や演算を行う。また、制御部11は、例えば、プレイヤキャラクタXがダメージを受けたことに応じて、プレイヤキャラクタXのHP(ヒットポイント)を減算する処理などを行う。
【0039】
バトル中は、制御部11は、プレイヤキャラクタXのHPが所定の閾値X未満になったか否か(ステップS107)、他のプレイヤキャラクタY,Zの保有コマンドが解放されたか否か(ステップS108)、あるいはバトルが終了したか否か(ステップS109)を監視する。制御部11は、所定のバトル時間が経過したとき、一のキャラクタ以外の他の全てのキャラクタのHPが0になったとき(戦闘不能状態となったとき)、プレイヤA,B,Cの何れかがバトルの終了操作を行ったときなどにバトルが終了した(ステップS109のY)と判定する。
【0040】
ステップS107〜S109の監視状態において、プレイヤキャラクタXのHPが所定の閾値X未満になった場合には(ステップS107のY)、制御部11は、プレイヤキャラクタXが保有している保有コマンドのうち、前述した「必須コマンド」以外の全ての保有コマンドもしくは保有コマンドの一部を解放する処理を行う(ステップS110)。ステップS110では、制御部11は、保有コマンドデータテーブルを参照してプレイヤキャラクタXの保有コマンドの中から解放する1又は2以上のコマンド(以下、「解放コマンド」という。)を決定し、解放コマンドをプレイヤキャラクタXの保有コマンドから削除するとともに、表示部14に表示しているバトル画面において解放コマンドを示すアイコン(以下、「解放コマンドアイコン」という。)がプレイヤキャラクタXの周囲に飛び散るコマンド解放演出を行う。
【0041】
このとき、解放コマンドを「保有コマンドの一部」とする場合、どのように解放コマンドを選択するかについては様々な設定が可能である。まず、解放されるコマンドの数については、常に個数が決められているようにしてもよいし、最後に与えられた攻撃の大きさや、HPの閾値をどの程度下回ったか等によって決定してもよい。また、まったく無作為に毎回ランダムで決定することにより、趣向を高めてもよい。さらに、どのコマンドを解放するかの選択については、解放するコマンドの個数が決定後、使用頻度の高い(もしくは低い)順、攻撃力の高い(もしくは低い)順、コマンドの名称の50音順等によって行ってもよいし、まったく無作為に毎回ランダムで選出するようにしてもよい。
【0042】
例えば図5に示すようにしてプレイヤキャラクタX,Y,Zが対峙して戦闘を行っている場合に、プレイヤキャラクタXがプレイヤキャラクタYの攻撃を受けてHPが所定の閾値X未満になった場合には、コマンド解放演出において、例えば図6に示すように、解放コマンドアイコンa,b,cがプレイヤキャラクタXの周囲に飛び散る様子が表示部14に表示される。解放コマンドアイコンa,b,cには、それでは、該当するコマンドの名称(ここでは、コマンド3,6,7)が表記されているものとする。なお、他のプレイヤキャラクタY,Zの保有コマンドが解放される場合にも、プレイヤ端末200,300からの指示に従って、同様に解放コマンドアイコンがプレイヤキャラクタY,Zの周囲に飛び散る様子が表示部14に表示される。具体的には、プレイヤキャラクタZがプレイヤキャラクタXの攻撃を受けてHPが所定の閾値X未満になった場合には、コマンド解放演出において、例えば図7に示すように、解放コマンドアイコンd,eがプレイヤキャラクタZの周囲に飛び散る様子が表示部14に表示される。飛び散った解放コマンドアイコンは、バトル画面内に固定(ゲームフィールドあるいはゲーム空間における所定座標位置に固定)して、あるいは移動(ゲームフィールドあるいはゲーム空間における座標位置を移動)しながら表示される。
【0043】
このように解放コマンドが飛び散る演出が行われることによって、コマンドが解放されたプレイヤキャラクタがどのようなコマンドを保有していたかが他のプレイヤから目視可能となる。
【0044】
制御部11は、ステップS110でのプレイヤキャラクタXの保有コマンドを解放する処理を終えると、あるいは他のプレイヤキャラクタY,Zの保有コマンドが解放された場合のコマンド解放演出を行うと(ステップS108のY)、衝突判定ON状態に制御する(ステップS111)。衝突判定ON状態では、制御部11は、飛散した全ての解放コマンドアイコンについて位置座標を追跡し、各プレイヤキャラクタの一部が解放コマンドアイコンの位置する座標範囲もしくは解放コマンドアイコンの中心座標から特定範囲に設けられた衝突判定範囲に進入したか否か監視する状態となる。
【0045】
図7に示すようにしてコマンドが解放された場合には、各プレイヤキャラクタX,Y,Zは、例えば図8に示すように、それぞれ、プレイヤA,B,Cの操作に応じて、解放されたコマンドを取得するために、飛び散った解放コマンドアイコンを拾うために解放コマンドアイコンが飛び散った位置に向けて移動する。ここでは、自己が解放したコマンドを自ら拾うことができるものとする。このようにすることによって、解放されたコマンドの争奪戦の参加者を多くすることができ、面白味が増すことが期待できる。ただし、自己が解放したコマンドは取得することができないように制御するようにしてもよい。このとき、コマンドが解放されたプレイヤキャラクタは、一定時間の経過後でないと解放されたコマンドの争奪戦に加われないようにすることで、自己が解放したコマンドの再取得よりも他のプレイヤによるコマンドの取得の方が容易になるように調整してもよい。また、コマンドの解放の要因となった攻撃を加えたプレイヤキャラクタのみが解放されたコマンドを拾うことができるように制御してもよい。
【0046】
図8に表わすような場合、プレイヤキャラクタYの攻撃によってプレイヤキャラクタZのHPが所定の閾値未満になったことにより飛び散った解放コマンドアイコンd、eのそれぞれは衝突判定ON状態となり、アイコンの表示範囲内にプレイヤキャラクタの体の一部が入った(つまり、衝突判定が行われた)と判断すると、衝突したプレイヤキャラクタがどのプレイヤキャラクタかを判断し、当該のプレイヤキャラクタの保有コマンドに当該コマンドを追加する。例えば、解放コマンドアイコンdの座標範囲内にプレイヤキャラクタXの一部が進入した場合には、制御部11は、プレイヤキャラクタXがその解放コマンドアイコンに衝突したものと判定し(ステップS112のY)、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドをプレイヤキャラクタXの保有コマンドに追加する(ステップS113)。
【0047】
その後、解放コマンドアイコンが示すコマンドがそれぞれ何れかのキャラクタに保有されることとなり解放コマンドアイコンの全てが消失した場合には(ステップS114のY)、制御部11は、衝突判定OFF状態に制御して衝突監視状態を解除する(ステップS115)。そして、ステップS107の処理に移行する。
【0048】
このとき、どのプレイヤキャラクタからも取得されず、そのため消失せずに残っている解放コマンドが存在する場合であっても、一定の制限時間が経過後に画面上に拾得されずに残っている解放コマンドアイコンの全てが消失するようにしてもよい。このようにすることで、対戦で使用可能となるコマンドの総数は徐々に減少することになる。さらに、解放コマンドアイコンの消失までの制限時間を対戦時間の経過とともに徐々に短くなるように設定することによって、対戦時間が長引く程にコマンドの争奪戦が熾烈さを増すこととなり、より一層ゲーム性が高まる。
【0049】
以上の動作によって、3体のプレイヤキャラクタX,Y,Zがバトルフィールドにおいて通信対戦を行う場合に、先ず、プレイヤキャラクタX,Y,Zのゲームにおけるレベルが統一され、プレイヤキャラクタX,Y,Zそれぞれが保有するためのコマンドが付与される処理が実行される。次いで、保有しているコマンドを発動するなどしながら戦闘を行っているときに、プレイヤキャラクタX,Y,ZのいずれかのHPが所定の閾値X未満となった場合には、HPが所定の閾値X未満となったプレイヤキャラクタが保有する1又は2以上の保有コマンドがバトルフィール上に飛び散る演出(解放コマンドアイコンが飛び散る表示演出)が実行され、プレイヤキャラクタX,Y,Zによる解放されたコマンドの争奪戦(解放コマンドアイコンを取得するための争奪戦)が実行される。コマンドの争奪結果は、飛び散った解放コマンドアイコンのそれぞれと各プレイヤキャラクタとの衝突判定によって決定される。そして、解放されたコマンドを取得したプレイヤキャラクタが、その後の戦闘において取得したコマンドを保有コマンドとして使用可能となるように制御される。
【0050】
なお、上記の例では、各プレイヤキャラクタX,Y,Zに係わる制御を各プレイヤ端末100,200,300が行う構成としていたが、例えばプレイヤ端末100をサーバ装置として機能させ、各プレイヤキャラクタX,Y,Zに係わる制御をプレイヤ端末100にてまとめて行うようにしてもよい。
【0051】
また、上記の例では、コマンドが解放されたあとは全てのコマンドが取得されるまで戦闘が中止されるものとして説明していたが、コマンド争奪戦が行われているときも戦闘が継続し、コマンドが解放されている状態で攻撃などを行うことができるようにしてもよい。
【0052】
以上に説明したように、プレイヤAが操作するプレイヤキャラクタXを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末100)が、他のビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末200,300)とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立機能を有し、通信接続が確立されている他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタY,Zとのバトルを行う際に、プレイヤキャラクタXに保有させるコマンドである保有コマンドをそのプレイヤキャラクタXに付与し、所定の解放条件を満たしたときに、プレイヤキャラクタXが保有している1又は2以上の保有コマンドをそのプレイヤキャラクタXが保有するコマンドから削除することで保有コマンドを解放するとともに、プレイヤキャラクタXから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行い、他のビデオゲーム処理装置においてプレイヤキャラクタXと同様にして他のプレイヤキャラクタY,Zから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンとプレイヤキャラクタXとのバトル画面上における衝突判定を行い、衝突判定によりプレイヤキャラクタXが解放コマンドアイコンに衝突したと判定したことに応じて、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドをプレイヤキャラクタXに保有させる保有コマンドとしてそのプレイヤキャラクタXに付与する構成としたことで、ビデオゲームにおいて一方的になることなくバラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うことができるようになる。
【0053】
すなわち、通信によって他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタと対戦を行う際に、事前に保有しているコマンドを使用させることなく新たに保有コマンドを付与する構成としているので、各キャラクタに保有させる保有コマンドのバランスを取ることが可能となり、対戦相手とのコマンドにおける能力差が広がり過ぎないようにすることができるため、一方的な戦闘となることのない通信対戦が行われるように制御することが可能となるのである。
【0054】
また、戦闘の開始時に付与されたコマンドが所定の解放条件を満たしたときに解放され、解放されたコマンドを他のプレイヤキャラクタに取得させることが可能な構成としているので、バラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うことができるようになるのである。
【0055】
また、上述した実施の形態において、ビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末100)が、プレイヤキャラクタXに保有させる保有コマンドをランダムに決定するようにした場合には、簡単な制御によって保有させるコマンドを決定することが可能となる。
【0056】
また、上述した実施の形態において、ビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末100)が、プレイヤキャラクタXに保有させる保有コマンドを他のプレイヤキャラクタY,Zに付与される保有コマンドと重複しないように決定するようにした場合には、特徴の異なる相手と戦闘することが可能となり、さらに戦闘によって自己が保有していないコマンドの取得が可能となるため、バラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うことができるようになる。
【0057】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末100)が、他のプレイヤキャラクタY,Zに付与された保有コマンドを報知することなくプレイヤキャラクタに付与した保有コマンドのみをプレイヤに報知する構成としたので、他のプレイヤキャラクタY,Zにどのようなコマンドが付与されたかをプレイヤキャラクタXのプレイヤに知らせないようにすることができ、相手の保有コマンドを予測しながら戦闘がなされるように制御することができるため、バラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うことができるようになる。
【0058】
また、上述した実施の形態では、所定の解放条件として、プレイヤキャラクタのヒットポイントが所定の閾値X未満になったときとしていが、例えば、プレイヤキャラクタが予め定められた所定の攻撃(例えばコマンド解放用の特別のコマンドを使用した攻撃)を受けたとき、バトル時間が所定時間を経過したときなどに所定の解放条件が成立するようにしてもよい。
【0059】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末100)が、通信接続が確立されている他のビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末200,300)において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタY,Zとのバトルを行う際に、バトルに参加するキャラクタに共通して設定されるゲーム上のレベルをプレイヤキャラクタXに設定する構成としたので、戦闘を行う各プレイヤキャラクタX,Y,Zのゲーム上のレベルを統一することが可能となり、一方的な戦闘となることのない通信対戦が行われるように制御することが可能となる。
【0060】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末100)が、解放コマンドアイコンが位置する座標範囲もしくは当該解放コマンドアイコンの中心座標から特定範囲に設けられた衝突判定範囲とプレイヤキャラクタXが位置する座標位置との少なくとも一部が重複したときに衝突したと判定してプレイヤキャラクタXに解放コマンドアイコンが示すコマンドを保有させる構成としたので、解放コマンドアイコンが飛び散った場所に最初に到達したキャラクタに該当するコマンドを付与することが可能となり、解放されたコマンドの争奪戦における判定を容易に行うことが可能となる。
【0061】
また、上述した実施の形態では、各プレイヤ端末100,200,300が赤外線による近距離通信を行う構成としていたが、通信方法はどのようなものであってもよい。また、オンラインビデオゲーム制御サーバから各プレイヤ端末100,200,300にゲーム情報が配信されるような形式のものであってもよい。
【0062】
なお、上述した実施形態では特に言及していないが、特定のコマンド(例えば「コマンドスクランブル」コマンド)を保有するキャラクタのみが解放されたコマンドを取得することができるように制御するようにしてもよい。この場合、他のプレイヤキャラクタY,Zにとっては、コマンドを奪われないように「コマンドスクランブル」コマンドを保有しているプレイヤキャラクタXを警戒する必要がある。このため、他のプレイヤキャラクタY,ZからプレイヤキャラクタXが「コマンドスクランブル」コマンドを保有していることが識別可能な表示をバトル画面上に表示することが望ましい。
【0063】
「コマンドスクランブル」コマンドを保有しているキャラクタのみがコマンドを奪うことが可能にする場合、この「コマンドスクランブル」コマンドは規定の回数が使用されたら消滅するようにしたり、コマンドの取得後に規定時間が経過すると消滅したりするようにすることが望ましい。また、「コマンドスクランブル」コマンドの取得については、例えばバトル中にバトル画面に突然出現するようにし、早いもの勝ちで取得できるようにしてもよい。また、いわゆる隠しアイテムのように、特定の場所で特定の行動をとることによって取得されるようにしてもよい。
【0064】
また、上述した実施形態では、RPGにおける戦闘を例に挙げて説明したがこれに限定されず、コマンドを使用して戦闘を行うものであればRPG以外のビデオゲームに適用することができる。
【0065】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置(プレイヤ端末100)は、上述した各種の処理を自己が備えるデータベースに格納されている制御プログラム(ビデオゲーム処理プログラム)に従って実行する。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明によれば、ビデオゲームにおいて一方的になることなくバラエティに富んだ戦闘が展開される通信対戦を行うのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態におけるプレイヤ端末と他のプレイヤ端末とのネットワーク関係を示す図である。
【図2】プレイヤ端末の構成の例を示すブロック図である。
【図3】バトル処理の例を示すプローチャートである。
【図4】保有コマンドデータテーブルの例を示す説明図である。
【図5】バトル画面の例を示す説明図である。
【図6】バトル画面の例を示す説明図である。
【図7】バトル画面の例を示す説明図である。
【図8】バトル画面の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0068】
10 ゲームプログラム読み取り部
11 制御部
12 記憶部
13 赤外線送受信部
14 表示部
15 音声出力部
16 プレイヤ操作受付部
100 プレイヤ端末
200 プレイヤ端末
300 プレイヤ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
他のビデオゲーム処理装置とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立手段と、
前記通信確立手段によって通信接続が確立されている前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、前記プレイヤキャラクタに保有させるコマンドである保有コマンドを当該プレイヤキャラクタに付与する保有コマンド付与手段と、
所定の解放条件を満たしたときに、前記プレイヤキャラクタが保有している1又は2以上の保有コマンドを当該プレイヤキャラクタが保有するコマンドから削除することで保有コマンドを解放するとともに、前記プレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行う保有コマンド解放手段と、
前記他のビデオゲーム処理装置において前記プレイヤキャラクタと同様にして前記他のプレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンと、前記プレイヤキャラクタとのバトル画面上における衝突判定を行う衝突判定手段と、
衝突判定により前記プレイヤキャラクタが解放コマンドアイコンに衝突したと判定されたことに応じて、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドを前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドとして当該プレイヤキャラクタに付与する解放コマンド付与手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記保有コマンド付与手段は、前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドをランダムに決定する
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記保有コマンド付与手段は、前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドを前記他のプレイヤキャラクタに付与される保有コマンドと重複しないように決定する
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
前記他のプレイヤキャラクタに付与された保有コマンドを報知することなく前記プレイヤキャラクタに付与した保有コマンドのみを前記プレイヤに報知する保有コマンド報知手段を含む
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項5】
前記所定の解放条件は、前記プレイヤキャラクタのヒットポイントが所定値未満になったとき、前記プレイヤキャラクタが予め定められた所定の攻撃を受けたとき、あるいはバトル時間が所定時間を経過したときに成立する
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項6】
前記通信確立手段によって通信接続が確立されている前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、バトルに参加するキャラクタに共通して設定されるゲーム上のレベルを前記プレイヤキャラクタに設定するレベル設定手段を含む
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項7】
前記衝突判定手段は、解放コマンドアイコンが位置する座標範囲もしくは当該解放コマンドアイコンの中心座標から特定範囲に設けられた衝突判定範囲と前記プレイヤキャラクタが位置する座標位置との少なくとも一部が重複したときに衝突したと判定する
請求項1から請求項6のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項8】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
他のビデオゲーム処理装置とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立処理と、
前記通信確立処理にて通信接続を確立している前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、前記プレイヤキャラクタに保有させるコマンドである保有コマンドを当該プレイヤキャラクタに付与する保有コマンド付与処理と、
所定の解放条件を満たしたときに、前記プレイヤキャラクタが保有している1又は2以上の保有コマンドを当該プレイヤキャラクタが保有するコマンドから削除することで保有コマンドを解放するとともに、前記プレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行う保有コマンド解放処理と、
前記他のビデオゲーム処理装置において前記プレイヤキャラクタと同様にして前記他のプレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンと、前記プレイヤキャラクタとのバトル画面上における衝突判定を行う衝突判定処理と、
衝突判定により前記プレイヤキャラクタが解放コマンドアイコンに衝突したと判定したことに応じて、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドを前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドとして当該プレイヤキャラクタに付与する解放コマンド付与処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【請求項9】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、
コンピュータに、
他のビデオゲーム処理装置とデータ通信を行うための通信接続を確立する通信確立処理と、
前記通信確立処理にて通信接続を確立している前記他のビデオゲーム処理装置において他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタとのバトルを行う際に、前記プレイヤキャラクタに保有させるコマンドである保有コマンドを当該プレイヤキャラクタに付与する保有コマンド付与処理と、
所定の解放条件を満たしたときに、前記プレイヤキャラクタが保有している1又は2以上の保有コマンドを当該プレイヤキャラクタが保有するコマンドから削除することで保有コマンドを解放するとともに、前記プレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンがバトル画面内で飛び散るコマンド解放演出を行う保有コマンド解放処理と、
前記他のビデオゲーム処理装置において前記プレイヤキャラクタと同様にして前記他のプレイヤキャラクタから解放されたコマンドを示す解放コマンドアイコンと、前記プレイヤキャラクタとのバトル画面上における衝突判定を行う衝突判定処理と、
衝突判定により前記プレイヤキャラクタが解放コマンドアイコンに衝突したと判定したことに応じて、衝突した解放コマンドアイコンをバトル画面から消去して、衝突した解放コマンドアイコンが示すコマンドを前記プレイヤキャラクタに保有させる保有コマンドとして当該プレイヤキャラクタに付与する解放コマンド付与処理とを
実行させるためのビデオゲーム処理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate