説明

ビデオサーバ装置

【課題】ポータルサービス対応のテレビ受像機に配信するVODシステムのビデオサーバで、各テレビ受像機の画面サイズを有効に活用してウェブ画像を最適化して表示させる。
【解決手段】複数のデジタルテレビ受像機が用いるブラウザ毎の名称、画像サイズ、及びメーカ名を含む端末情報を記憶する端末情報記憶部17と、配信すべきウェブページの画面を構成する各種コンテンツを記憶するパーツ蓄積部13と、テレビ受像機からの配信要求を受信し、配信要求に含まれる受像機の端末を識別する識別情報を取得し、取得した識別情報に基づいて端末情報記憶部17を参照して対応する端末情報を読出し、読出した端末情報に基づいてパーツ蓄積部13から各種コンテンツを読出し、ウェブページの画像配置を行なう制御部14と、制御部14で生成したウェブページを配信要求を送ってきたデジタルテレビ受像機に対して送信する通信制御部15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばホテルや旅館などの宿泊施設等に設備されるVOD(ビデオ・オン・デマンド)システムに用いて好適なビデオサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ホテルや旅館などの宿泊施設、あるいは病院施設等では、利用者のアメニティの向上や施設管理者の付帯収入の向上を目的に、近年はコンテンツ配信を主としてサーバを施設内に設け、客室等からのリクエストに応じて映画のコンテンツを配信することを主としたVODシステムの導入が浸透している。
【0003】
上記VODシステムでは、施設内のセンターに設置する、コンテンツ配信を主としたVODサーバ装置と、各客室等の受信端末であるセットトップボックス(以下「STB」と称する)とが、施設内LANを通じ、ネットワーク機器であるセンタースイッチや複数のフロアスイッチ等を介して接続されている。
【0004】
一方、既存のアナログテレビ施設は、アナログ放送の停波を目前に控え、デジタルテレビ受像機への入替えが加速している。その中では、デジタル放送の受信に加えて、情報コンテンツや動画コンテンツをインターネットを介して配信する、アクトビラ(登録商標)等と呼称されるポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機も増加している。
【0005】
上記ポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機は、そのままインターネットを介してストリーミング、あるいはダウンロードによるVODの視聴が可能である。そのため、上記ポータルサービス対応のデジタルテレビ受像機を用いて施設内VODシステムを構築すれば、上記各客室に設置していたSTBが不要となり、安価にシステムが構築できる。一部ではそのようなVODシステムの構築を実施することが開始されている。
【0006】
しかしながら、各社が販売している上記ポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機は、インターネット接続のためのブラウザが各社各様で統一されていない。そのため、上記ブラウザやディスプレイでの表示機能が異なることに起因して、配信される各種の選択ボタンやガイドメッセージの文字等が配列されたトップ画面等のウェブ画像は、縦450ドット×横800ドットのサイズが標準サイズとして作成され、配信されている。
【0007】
この場合、上記標準サイズがブラウザの表示サイズと同一であれば、ウェブ画像がブラウザの画面一杯に表示されることとなる。一方で、ブラウザの表示サイズが上記標準サイズよりも大きい場合には、ウェブ画像の周囲がに黒く縁取りされた、縮小した形で表示されることになり、また反対にブラウザの表示サイズが上記標準サイズよりも小さい場合には、ウェブ画像がブラウザ画像で表示しきれずに、端が切れた状態で表示されることになる。
【0008】
ところで、ネットワークを介して利用者からの要求に基づき、端末装置に情報を送出する情報端末サービスにおいて、要求してきた利用者の端末装置の機能(アプリケーションプログラム)を確認し、要求されてきた情報が、端末装置が有している機能で処理可能かどうかを判断し、処理不可能と判断される場合は処理可能な形態に変換して情報の提供を行なうようにした技術が考えられている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−307983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献に記載された技術は、処理の可不可の判断に応じてアプリケーションプログラムで処理可能な形態に変換することを開示しているが、上述したようなポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機を用いたVODシステムで、ウェブ画像のサイズを変更するような事態は想定しておらず、そのための具体的な手法についてもなんら示唆されていない。
【0011】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、VODシステムで、端末を構成する、ポータルサービスに対応した各種のデジタルテレビ受像機が採用しているブラウザの内容に合わせて、常に画面のサイズを有効に活用してウェブ画像を最適化して表示させることが可能なビデオサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の発明は、ポータルサービスに対応した複数のデジタルテレビ受像機にコンテンツを配信するVOD(ビデオ・オン・デマンド)システムのビデオサーバ装置であって、上記複数のデジタルテレビ受像機が用いるブラウザ毎の名称、画像サイズ、及びメーカ名を含む端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、上記ポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機からの配信要求を受信し、上記配信要求に含まれる当該デジタルテレビ受像機の端末を識別する識別情報を取得する取得手段と、上記取得手段で取得した識別情報に基づいて上記端末情報記憶手段を参照し、対応する端末情報を読出す参照手段と、配信すべきウェブページの画面を構成する各種コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、上記参照手段で読出した端末情報に基づいて上記コンテンツ記憶手段から各種コンテンツを読出し、ウェブページの画像配置を行なうウェブページ生成手段と、上記ウェブページ生成手段で生成したウェブページを上記配信要求を送ってきたデジタルテレビ受像機に対して送信する送信手段とを具備したことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記ウェブページ生成手段は、上記コンテンツ記憶手段から読出した標準となる各種コンテンツに対し、上記参照手段で読出した端末情報に基づいて画像編集を施してウェブページの画像配置を行なうことを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、ビデオサーバ装置は、ポータルサービスに対応した複数のデジタルテレビ受像機以外にブラウザ機能を有するSTB(セットトップボックス)を介してテレビ受像機とも接続され、上記端末情報記憶手段は、上記STBが有するブラウザの端末情報も記憶し、上記取得手段は、上記STBからの配信要求を受信し、上記配信要求に含まれるSTBの端末を識別する識別情報を取得し、上記送信手段は、上記ウェブページ生成手段で生成したウェブページを上記配信要求を送ってきたSTBに対して送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ポータルサービスに対応した各種のデジタルテレビ受像機が採用しているブラウザの内容に合わせて、常に画面のサイズを有効に活用してウェブ画像を最適化して表示させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る館内ビデオ配信システムの構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態に係るVODサーバ装置の機能回路構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態に係るVODサーバでの処理内容を示すフローチャート。
【図4】同実施形態に係る画像構成を説明する図。
【図5】同実施形態に係る画像構成を説明する図。
【図6】同実施形態に係る館内ビデオ配信システムの他の構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下本発明をホテル施設構内に構築するVODシステムに適用した場合の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、そのシステム構成を示すブロック図である。本実施形態では説明を簡易化するため、VODサーバ1が、館内ネットワーク2を介して各客室のデジタルテレビ受像機3,4,5と接続されるものとする。
VODサーバ1は、フロントバックオフィス等に設置され、映画等の動画やウェブページ画像等の各種コンテンツを蓄積する。VODサーバ1は、上記デジタルテレビ受像機3,4,5からの配信要求に応答して、蓄積したコンテンツを配信する。
【0018】
館内ネットワーク2は、センタスイッチやフロアスイッチ等を介してホテル館内に敷設されたLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)である。
【0019】
デジタルテレビ受像機3,4,5は、各客室に設置した、アクトビラ(登録商標)等のポータルサービスに対応したものとする。ここでは例えば、デジタルテレビ受像機3が客室「301」号室に設置されたC社製のもの、デジタルテレビ受像機4が客室「201」号室に設置されたB社製のもの、デジタルテレビ受像機5が客室「101」号室に設置されたA社製のものであるとする。このように製造メーカ及びポータルサービス利用のためのブラウザ・ソフトウェア(以下「ブラウザ」と称する)がそれぞれ異なるデジタルテレビ受像機3,4,5が同一のVODシステム内に混在しているものとする。
【0020】
本実施形態では、C社製のデジタルテレビ受像機3に用いられているブラウザの表示サイズが(横ドット:縦ドット=)[800:450]、B社製のデジタルテレビ受像機4の表示サイズが[960:540]、A社製のデジタルテレビ受像機5の表示サイズが[640:360]であるものとする。
【0021】
図2は、上記VODサーバ1内の回路構成を示すブロック図である。
入力端子10は、図示しないキーボードやマウス等を接続し、それらの操作信号を入力インターフェイス11を介して制御部14へ送出する。制御部14は、このVODサーバ1内全体を制御するものであり、CPU及び認証制御を行なうチップセットで構成される。制御部14には、コンテンツ蓄積部12、ウェブ(Web)ページ&各種画面パーツ蓄積部13、通信制御部15、端末情報記憶部17、RAM18、及びプログラム記憶部19を接続する。
【0022】
上記コンテンツ蓄積部12は、MPEG−2、H.264/AVC等のフォーマットで圧縮された複数の映画等の動画データが、音声圧縮データ、制御データ等と共にMPEG−2システムの形式に多重化したコンテンツをハードディスク装置またはSSD(ソリッドステートドライブ)に蓄積して記憶する。
【0023】
上記ウェブページ&各種画面パーツ蓄積部13は、上記デジタルテレビ受像機3,4,5側でVOD機能を選択したポータルサービス開始時のトップ画面やコンテンツのジャンル選択画面、コンテンツのタイトル選択画面等の各画面を構成する画面や各種ボタン、ガイドメッセージの定型文など、パーツ画像のデータを、上記コンテンツ蓄積部12と同様にハードディスク装置またはSSDの一部に蓄積して記憶する。
【0024】
通信制御部15は、LAN端子16を介して上記館内ネットワーク2と接続し、イーサネット(登録商標)規格に則ってこのVODサーバ1と上記館内ネットワーク2との間で各種データの送受を制御する。
【0025】
端末情報記憶部17は、上記デジタルテレビ受像機3,4,5を含む各ポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機の端末情報を記憶する。端末情報記憶部17に記憶される端末情報は、例えば
Maker[xxxx] Browser Size[960:540] yyyyBrowser/2.3 …(1)
のようなデータフォーマットで、機器のメーカ名、ブラウザ名、ブラウザの表示サイズ、及びバージョン情報等が予め蓄積して記憶されている。
【0026】
RAM18は、例えばSDRAM(シンクロナスDRAM)で構成され、上記制御部14のメインメモリとして使用される。
プログラム記憶部19は、上記制御部14のための後述する動作プログラムに加え、マークアップ言語であるHTML,XML,SGML、Java(登録商標)やPerlといったプログラム言語やスクリプト言語、スタイルシート言語としてのCSS(Cascading Style Sheets)など、ウェブプログラム言語の組合せで作成した、ウェブ画像を自動配置するためのプログラムを含む各種プログラムを記憶する。
【0027】
次に上記実施形態の動作について説明する。
図3は、上記VODサーバ1内で制御部14が、プログラム記憶部19に記憶されているプログラムを読出してRAM18上に展開して実行する、ウェブページの自動配信処理の内容を示すフローチャートである。
【0028】
その当初に制御部14は、館内ネットワーク2を介してデジタルテレビ受像機3,4,5のいずれかからウェブページの配信要求を受信したか否かを繰返し判断することで、当該配信要求があるのを待機する(ステップS101)。
【0029】
配信要求があった場合、その配信要求に含まれている、例えば上記(1)式でフォーマットを示した端末情報から、機器メーカ、ブラウザの表示サイズ、及びブラウザ名を取得する(ステップS102)。
【0030】
この取得した端末情報に基づき、上記端末情報記憶部17に記憶される、登録済みの各種端末情報と照合し(ステップS103)、その照合の結果、一致するものがあるか否かを判断する(ステップS104)。
【0031】
ここで一致する端末情報が端末情報記憶部17に登録されていないと判断した場合、制御部14は、ガイドメッセージの文字列「当該情報は未登録です」を用いた画面データを生成するか、あるいは予めウェブページ&各種画面パーツ蓄積部13に予め記憶されている当該画面データを読出し、ウェブページの配信要求を受信してきたデジタルテレビ受像機に向けて送り返して、上記画面データを表示させた上で(ステップS105)、他の配信要求を受信するべく上記ステップS101からの処理に戻る。
【0032】
また上記ステップS104で一致する端末情報が端末情報記憶部17に登録されていると判断した場合に、制御部14は、取得した端末情報に基づいて、該当するウェブページ及び必要な画面パーツをウェブページ&各種画面パーツ蓄積部13から読出す(ステップS106)。
【0033】
そして、ウェブページの自動配置プログラムを起動する。ここで制御部14は、自動配置プログラムによりまず標準サイズのウェブページを生成した後、上記ステップS104で一致したと判断した端末情報に基づく表示サイズに拡大または縮小、及びそれに基づく位置の移動の編集処理を施して変換する(ステップS107)。
【0034】
図4(A)は、デジタルテレビ受像機のブラウザの表示サイズが(横ドット:縦ドット=)[800:450]である場合を標準サイズとして生成したウェブページの画像を例示する。
【0035】
同図(A)中、左側に各種サービスメニューと言語変換のボタンをメニューボタン部MBとして配置すると共に、中央及び右画の上部に飾り文字による文字列「Welcome」を含むイメージ部IMを配置して、単なるメニュー画面のみで画面が殺風景となるのを回避している。
【0036】
加えて、上記イメージ部IMの下部側でガイドメッセージ部GMにより、このデジタルテレビ受像機の図示しないリモコンによる操作を促すようなガイドメッセージを表示している。
【0037】
この図4(A)に示したウェブページは、デジタルテレビ受像機3であればそのまま最適な表示サイズとして表示されるが、一方で上述したようにデジタルテレビ受像機4の表示サイズは[960:540]であり、上記標準サイズより大きい。そのため、上記図4(A)で示した標準サイズのウェブページをそのままデジタルテレビ受像機4で表示させようとすると、図4(B)に示すようにウェブページ周囲にフレーム部FLが付加されたものとなる。
【0038】
同様にデジタルテレビ受像機5の表示サイズは[640:360]であり、上記標準サイズより小さい。そのため、上記図4(A)で示した標準サイズのウェブページをそのままデジタルテレビ受像機5で表示させようとすると、図4(C)に示すようにウェブページの周囲が切れて表示できない。
【0039】
そこで制御部14は、上述した如く編集処理を施して標準の表示サイズのウェブページを必要により配信先のデジタルテレビ受像機のブラウザで指定される表示サイズに変換する。
【0040】
例えば図5(A)は上記図4(B)で示したものと同じく、標準の表示サイズ[800:450]のウェブページを、より大きい表示サイズ[960:540]中にそのまま嵌め込んで合成した状態を示す。上述した如く画面の外周のフレーム部FLを設けることで対応しているが、それらの領域を無駄に使用していることとなる。
【0041】
そこで制御部14は、標準の表示サイズ[800:450]のウェブページを水平方向、垂直方向共に画素数が+20[%]となるような各画面パーツに対する画素補間を伴う伸長(リサイズ)処理を実行し、それらを再配置する編集処理を実行する。
【0042】
図5(B)はそのような編集処理により生成されたウェブページを示す。こうした編集処理を施すことで、より大きな表示サイズのブラウザを使用するデジタルテレビ受像機4でも、ディスプレイの面積を有効に活用した、違和感のないウェブページの表示が実現できる。
【0043】
また、例えば上記図4(C)で示したように配信すべきデジタルテレビ受像機のブラウザの表示サイズが標準の表示サイズよりも小さい場合についても述べておく。
【0044】
例えば標準の表示サイズ[800:450]のウェブページを、より小さい表示サイズ、例えば[640:360]のブラウザで表示する場合、制御部14は、標準の表示サイズ[800:450]のウェブページを水平方向で、垂直方向共に画素数が−20[%]となるような各画面パーツに対する画素間引きを伴う圧縮(リサイズ)処理を実行し、それらを再配置する編集処理を実行する。
【0045】
以上のようにステップS107で配信先のブラウザの表示サイズに合わせたウェブページを生成した制御部14は、生成したウェブページのデータをパケット化し、館内ネットワーク2を介して、配信を要求しているデジタルテレビ受像機に向けて配信し(ステップS108)、以上で一連のウェブページの配信処理を終えたものとして、次の配信要求に備えるべく、上記ステップS101からの処理に戻る。
【0046】
配信を受けた端末側のデジタルテレビ受像機では、上記図5(B)に示した如く当該端末の有するブラウザで指定している表示サイズに適合し、画面の面積を最大限に活用した適正な表示サイズでウェブページを表示することができる。
【0047】
以上詳述した如く本実施形態によれば、ポータルサービスに対応した各種のデジタルテレビ受像機が採用しているブラウザの内容に合わせて、常に画面のサイズを有効に活用してウェブ画像を最適化して表示させることが可能となる。
【0048】
加えて上記実施形態では、まず標準となる表示サイズのウェブページを構成する画面パーツ等を用意しておき、ウェブページのデータを作成する際に配信先の表示サイズに合わせて拡大/縮小等の編集処理を行なうものとしたので、予め用意しておく画面パーツ等のデータが各1種類ずつあればよく、サーバ側の装置の負担を軽減できる上、配信先が新たな規格の表示サイズであった場合にも同様に対応できる。
【0049】
なお、上記実施形態では、ウェブページの配信を受ける側はいずれもポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機であるものとして説明したが、本発明はこれに限ることなく、館内ネットワーク2に対して専用のSTB(セットトップボックス)を介してアナログ放送波対応のテレビ受像機を接続することも考えられる。
【0050】
図6はそのようなシステム構成を示すもので、上記図1に示した構成に加えて、館内ネットワーク2に、客室「301」号室に設置されたD社製のSTB6が接続され、このSTB6を介してアナログテレビ受像機7でVODサービスが受けられるものとしている。
【0051】
この場合、STB6はポータルサービスに対応したブラウザ機能を有するもので、当該ブラウザで規定するウェブページの表示サイズ情報等も含み、上記(1)式でフォーマットを示した端末情報を上記VODサーバ1内の端末情報記憶部17に予め記憶させておくことにより、他のデジタルテレビ受像機3,4,5と同様に、アナログテレビ受像機7でも最適な表示サイズでのウェブページの表示も含むVODサービスを受けることが可能となる。
【0052】
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0053】
1…VODサーバ、2…館内ネットワーク、3〜5…デジタルテレビ受像機、6…STB、7…テレビ受像機、10…入力端子、11…入力インターフェイス、12…コンテンツ蓄積部、13…ウェブページ&各種画面パーツ蓄積部、14…制御部、15…通信制御部、16…LAN端子、17…端末情報記憶部、18…RAM、19…プログラム記憶部、FL…フレーム部、GM…ガイドメッセージ部、IM…イメージ部、MB…メニューボタン部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータルサービスに対応した複数のデジタルテレビ受像機にコンテンツを配信するVOD(ビデオ・オン・デマンド)システムのビデオサーバ装置であって、
上記複数のデジタルテレビ受像機が用いるブラウザ毎の名称、画像サイズ、及びメーカ名を含む端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、
上記ポータルサービスに対応したデジタルテレビ受像機からの配信要求を受信し、上記配信要求に含まれる当該デジタルテレビ受像機の端末を識別する識別情報を取得する取得手段と、
上記取得手段で取得した識別情報に基づいて上記端末情報記憶手段を参照し、対応する端末情報を読出す参照手段と、
配信すべきウェブページの画面を構成する各種コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
上記参照手段で読出した端末情報に基づいて上記コンテンツ記憶手段から各種コンテンツを読出し、ウェブページの画像配置を行なうウェブページ生成手段と、
上記ウェブページ生成手段で生成したウェブページを上記配信要求を送ってきたデジタルテレビ受像機に対して送信する送信手段と
を具備したことを特徴とするビデオサーバ装置。
【請求項2】
上記ウェブページ生成手段は、上記コンテンツ記憶手段から読出した標準となる各種コンテンツに対し、上記参照手段で読出した端末情報に基づいて画像編集を施してウェブページの画像配置を行なうことを特徴とする請求項1記載のビデオサーバ装置。
【請求項3】
ビデオサーバ装置は、ポータルサービスに対応した複数のデジタルテレビ受像機以外にブラウザ機能を有するSTB(セットトップボックス)を介したテレビ受像機とも接続され、
上記端末情報記憶手段は、上記STBが有するブラウザの端末情報も記憶し、
上記取得手段は、上記STBからの配信要求を受信し、上記配信要求に含まれるSTBの端末を識別する識別情報を取得し、
上記送信手段は、上記ウェブページ生成手段で生成したウェブページを上記配信要求を送ってきたSTBに対して送信する
ことを特徴とする請求項1記載のビデオサーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−80223(P2012−80223A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221724(P2010−221724)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(592205735)株式会社ケイティーエス (16)
【Fターム(参考)】