説明

ビデオディスプレイデータのデイジーチェイン方式のシリアル配信の能力を有するシステム

ディスプレイモニタを次々にデイジーチェイン接続できるようにVESA−DisplayPortインタフェース等のシリアルディスプレイインタフェースを拡張する。デイジーチェイン式に接続可能な各ディスプレイモニタは、自らに関連付けられたローカルのデイジーチェイン送受信デバイスを備え、ローカル送受信デバイスは、埋め込まれたMDID識別信号に応じてパススルーされるビデオデータストリームを選択的に取り出し、選択的に取り出したデータをローカルモニタに転送する。また、ローカル送受信デバイスは、パススルーされるビデオデータストリームを、デイジーチェインのよりダウンストリームのデバイスに中継する。一実施の形態においては、デイジーチェイン式に接続可能なディスプレイモニタは、ホットプラグ及びホットアンプラグに対応する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、ビデオディスプレイ及び配信システムに関する。詳しくは、この開示は、ソースデバイスから1つ以上のシンクデバイスへの高精細度ビデオ信号のシリアル送信に関する。
【0002】
関連出願への相互参照
以下に示す同時係属中の米国特許出願は、本出願の譲受人と同じ譲受人に譲受されており、その開示は、引用によって本願に援用される。
【0003】
(A)2008年1月15日に出願された、Jechan Kimによる米国特許出願番号第12/014,341号、元の発明の名称「System Having Capability for Daisy-Chained Serial Distribution of Video Display Data」
【背景技術】
【0004】
近年、ビデオディスプレイ技術が向上し、ホームユーザが、高精細度ディスプレイモニタを、ホームコンピュータ又はホームシアターエンターテインメントセンタ(home theatre entertainment center)に接続できるようになるまでになった。より新しいディスプレイ技術(例えば、高精細度ディスプレイ)が利用可能になるに従って、ユーザが、自らのディスプレイモニタを、低解像度のモニタから高解像のモニタにアップグレードさせることができる幾つかの再構成可能な相互接続方式が提案されている。
【0005】
例えば、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(Video Electronics Standards Association:VESA)は、2007年4月に、DisplayPortとして知られるシリアル送信ベースのインタフェースのバージョン1.1(VESA−DP1.1規格)を承認した。初期のプロトコル及びVESA−DPバージョン1.1のプロトコルは、何れも、ビデオソースデバイスからビデオシンクデバイスへの最大4レーンのシリアルデータ送信をサポートするケーブルと、一対の相互接続(プラグ)とを要求する。更に、双方向制御データのシリアル送信をサポートする第5のチャネルである所謂補助チャネルが存在する。4つのビデオデータレーンのそれぞれは、少なくとも15メートルのケーブル長に亘って、少なくとも1.62ギガビット毎秒の帯域幅をサポートする必要があり、又はオプションとして、より高い解像度のために、1レーンあたり2.7Gビット/秒にアップグレードされ、この場合、長さが3メートルのより短いケーブルをサポートすればよい。
【0006】
ビデオ信号が単一のレーンのみを介して送信される場合、この送信は、1画素あたり24ビット及び1秒あたり50又は60フレームで、1走査線あたり1080画素(800水平ライン)の中解像度ビデオシンクデバイスを十分にサポートできればよい。シンクデバイスのビデオ解像度が垂直方向及び水平方向に倍にされ、1水平ラインあたりの画素が2560画素になり、1フレームあたり1600水平ラインになると、ビデオデータをデジタル的に転送するために、VESA−DP相互接続の4つの送信レーンの全てが使用される。5番目の補助チャネルは、最初の4つのチャネルのインタレース又は他の混合を調整するための制御データを搬送する。時間分配に基づいて6.144メガビット毎秒で送信される最大8チャネルの圧縮されていないオーディオ信号のための帯域幅を更に設ける。一実施の形態においては、各レーンのために差動駆動信号が使用される。20ピンの外部コネクタが設けられており、そのうち10ピンは、4つのレーン及び補助チャネルの差分駆動信号対のサポート専用である。残りのピンは、グラウンドシールド、ホットプラグ検出、コネクタ供給電力及びコネクタ電力戻り(connector power return)を提供する。
【0007】
ビデオデータのシリアル送信をサポートするプロトコルは、VESA/DP1.1プロトコルだけではない。業界で用いられている他のプロトコルには、ユニファイドディスプレイインタフェース(Unified Display Interface:UDI)、デジタルビデオインタフェース(Digital Video Interface:DVI)及び高精細度メディアインタフェース(High Definition Media Interface:HDMI)が含まれる。VESA/DPプロトコルを含むこれらの多くのプロトコルは、様々な暗号化方式を使用して、コンテンツコピー保護(copy protection:CP)をサポートしている。VESA DisplayPortコンテンツ保護(Display Port Content Protection:DPCP)方式は、128ビットAES暗号化技術を使用している。HDMIプロトコルは、HDCPとして知られる僅かに異なる保護技術を使用している。
【0008】
近年、業界内の多くの大企業が、コンピュータ又はホームシアターエンターテインメントセンタから、高精細度ディスプレイモニタ又はより低性能のモニタに、高精細度ビデオ又は低解像度ビデオを送信するメインのプロトコルとしてVESA/DPプロトコルをサポートし始めた。本明細書では、VESA/DPプロトコルを中心に説明を行う。但し、この説明は、この1つのプロトコルのみに限定されるわけではなく、この教示は、他のマルチレーンシリアルビデオ配信システムにも適用できることは明らかである。
【0009】
新たなビデオコネクタプロトコル(例えば、VESA−DP)の導入とは別の、この業界における最近の傾向は、ある用途における複数のビデオモニタの使用である。例えば、コンピュータのパワーユーザは、それらのソフトウェアプログラムのために、大きなアプリケーションデスクトップ表示空間を要求することがある。ラップトップコンピュータを含む様々なコンピュータは、通常、内部のビデオ接続又はプライマリビデオジャックによってサポートされるメインモニタに加えて、外部又は補助モニタをサポートする少なくとも1つの外部ビデオジャックを備える。メインモニタと同時に、他の又は補助モニタを同時に使用するために、ソフトウェアを利用でき、これにより、補助モニタの表示空間は、メインモニタが提供する限定的な表示空間を補うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
但し、幾つかの特別な用途では、2つのモニタだけでは不十分であることもある。所謂パワーユーザは、それらの専用ソフトウェアによって駆動される通常の2台以外に、より多くのディスプレイモニタを望むことがある。ラップトップ(又はデスクトップ)コンピュータのマザーボード上で使用できるコネクタ空間には限りがあり、及び更なるビデオコネクタ及びこれをサポートする回路の追加は、比較的高価になるので、ディスプレイ領域を更に広げる要求を満たすことは、特にラップトップコンピュータの場合、実現が難しい。全てのユーザが、更なるビデオジャック及びハードウェアを使用するパワーユーザというわけではない。一般のユーザにとっては、ビデオジャック及び関連するハードウェアの追加は、無益なコストである。したがって、(パワーユーザのみからなる集合ではなく)不特定多数のユーザに製品を供給する製造業者は、経済的観点から、製品に不要なコストを追加しないように、1つの補助モニタジャックのみの提供を継続することを強く望んでいる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の開示に基づき、複数のディスプレイモニタのそれぞれに異なる画像の表示を可能にすることに関する上述した問題を改善する構造及び方法が提供される。
【0012】
詳しくは、本発明の1つの側面では、2つのVESA−DPコネクタを有するデジタルディスプレイモニタを提供し、その一方は、プラグ式に複数のシリアルビデオレーン信号を受信し、他方は、第1のモニタにデイジーチェイン方式でプラグ式に取りはずし可能に接続された更なるモニタに、受信したビデオ信号の全てを転送(中継)する。
【0013】
詳しくは、一実施の形態では、従来のVESA−DPシンク回路として第1のモードで動作する動的にプログラミング可能な中継回路として、VESA−DP互換送受信回路(例えば、モノリシック集積回路チップ)を提供する。但し、これは、プログラムによって選択可能な第2のモードで、シリアルデータルータとしても動作し、(マルチデバイス/データ識別又はMDID値が一致した場合)パススルーされるデータの一部に選択的に応答してこれをローカルで表示し、また、パススルーされるデータを、チェイン内の次のVESA−DP互換送受信回路に中継し、次の位置における表示及び/又はデイジーチェインに沿った更に他のディスプレイモニタへのビデオ信号の更なる中継を可能にする。一実施の形態においては、このように中継される信号は、デイジーチェインに沿ってダウンストリームに中継される際、4個のシリアルレーンに亘ってパックされ、これにより、VESA−DPケーブルの完全な帯域幅が常に使用される。
【0014】
上述した第2のモードが採用される場合、時間領域多重化を用いて、異なるディスプレイモニタに向けられた信号バーストを時間的にインタレースしてもよく、ターゲットのモニタは、ビデオ信号バーストに埋め込まれているMDID識別信号によって特定される。次々に連続的にデイジーチェイン接続された複数のモニタのそれぞれには、個別の一意的なMDID識別値を割り当てることができる。これに代えて又はこれに加えて、デイジーチェイン接続された2つ以上のモニタに同じMDID識別値を割り当ててもよく、この場合、これらは何れも、デイジーチェインに沿ってダウンストリームに中継され、そのMDID識別値がバーストに埋め込まれている同じビデオデータバーストに応答する。
【0015】
上述のここに援用される米国特許出願番号第12/014,341号は、上で定義した第2のモードにおいて用いられる時間的多重化スキームの代わりに、空間的多重化を用いる代替的な方法を開示している。第1の従来のモード、第2のワイドパイプ及び時間多重化スキームモード、並びに米国特許出願第12/014,341号のナローパイプ及び空間多重化スキームが採用される第3のプログラムにより選択可能なモードに基づく動作にプログラミング可能に構成できるシンクデバイス及び/又はソースデバイスを提供することも本発明の範囲に含まれる。したがって、ここでは、3つのモードのどれでも選択できる拡張DPCDアドレス指定スキームを開示している。
【0016】
本発明の他の側面は、以下の詳細な説明から明らかになる。
【0017】
以下の詳細な説明では、以下のような添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】ユーザが、メインディスプレイユニットに加えて補助ディスプレイユニットを使用することを望む例示的な環境のブロック図である。
【図1B】VESA−DPシリアル送信スキームを用いて、図1の補助ディスプレイユニットにビデオ信号を供給する環境を示す概略図である。
【図2】マルチレーンシリアル入力ポートと、デイジーチェイン接続対応マルチレーンシリアル出力及び信号中継ポートと、ローカルディスプレイ出力ポートとを有するVESA−DP互換送受信チップを含む本発明に基づくVESA−DP互換ディスプレイユニットを示すブロック図である。
【図3】VESA−DP互換ソースチップと、複数のデイジーチェイン対応VESA−DP互換送受信チップとの組合せを示す概略図である。
【図4】図3のシステム内でMDIDアドレス指定されたモニタによって、画像データがどのように取り出されるかを説明する信号フロー図である。
【図5A】図3に示すシステム内の1つ以上の特定されたディスプレイユニットに応じて、ビデオ信号の4つのレーンをどのようにパックし、デイジーチェイン方式で中継するかを説明するシグナリングタイミングチャートである。
【図5B】本発明に基づいて、二次データのパックをどのように行うかを説明する第2のシグナリングタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1Aは、例示的なマルチディスプレイコンピュータシステム100のブロック図であり、ここでは、ユーザ105は、何れもデスクトップコンピュータ120に接続されているメインディスプレイユニット110及び補助ディスプレイユニット150を使用する。
【0020】
本例を具体的にするために、第1の例では、ユーザ105は、証券アナリストであり、コンピュータ120内でスプレッドシートプログラムを実行していると仮定する。メインディスプレイユニット110は、有限のサイズの第1のディスプレイ領域111を有し、この中には、詳細なスプレッドシート121の1つ以上のタブが表示されている。ユーザ105がスプレッドシート121の特定のセクションを研究するにあたり、スプレッドシート121の1つの特定のサブセクションに属する結果を円グラフ(又は他のフォーカスされた)表現123として、新たなウィンドウに独立して表示することを望んだとする。残念ながら、メインモニタの有限のディスプレイ領域111は、ユーザ105が見たがっている拡大されたフォーカスされたビュー123と、表示が消えることをユーザが望まない既に表示されているスプレッドシート121との両方を収めるには不十分である。適切なスクリーン上のアイコン122上でマウス(140)をクリックすることによって、ユーザ105は、補助ディスプレイユニット150のディスプレイ領域151内に拡大された円グラフビュー123を表示することをコンピュータ120に命令する。これにより、ユーザ105は、スプレッドシート121と、拡大された円グラフビュー123とを同時に見ることができる。
【0021】
ユーザのコマンドに応じて、コンピュータ120は、補助イメージ123のための所望のグラフィックデータを生成し、このイメージデータを、補助ビデオポートを介して、ポートのケーブル156を経由して、補助ディスプレイユニット150に送信する。補助ディスプレイユニット150は、そのディスプレイ領域151に拡大された円グラフビュー123を表示することによって受信したビデオデータ(156)に応答する。この結果、ユーザ105は、スプレッドシート121の詳細をメインディスプレイユニット110上に表示したまま研究を続けながら、同時に、補助ディスプレイユニット150上に表示したグラフィック補助結果123を研究することができる。
【0022】
ここで、ユーザ105が、大きいスプレッドシート121をメインディスプレイユニット110上に表示したまま、更に他の補助モニタに、123と同様の更なる拡大ビューを表示することを望んだ場合に問題が生じる。第1に、従来のコンピュータ120上のビデオ出力ポートの数は、通常、2個に限定されている。コンピュータ120がデスクトップユニットである場合、メインビデオケーブル126のジャックが挿入されるメインビデオポートプラグと、補助ビデオケーブル156のジャックが挿入される1つの補助ビデオポートプラグのみしかない。プラグアンドプレイ検出回路は、補助モニタ150のオプションの接続を検出し、(例えば、補助モニタ上に表示すべきグラフィクスのためのDRAM記憶域を確保することによって)補助モニタ150とインタラクトするようにコンピュータ内部のソフトウェアを自動的に構成する。
【0023】
他のケース(図示せず)では、ユーザのコンピュータ120及びキーボード130、並びにメインディスプレイユニット110は、ラップトップコンピュータとして一体化されている。このような場合、メインビデオポート126は、通常、ラップトップ内で内部的に設けられており、ユーザは、これにアクセスできず、一方、補助ディスプレイユニット150をオプションで接続するための補助ビデオコネクタ156が1つだけ設けられる。したがって、このようなラップトップコンピュータ又は更に小さいコンピュータで使用できるコネクタ空間が限定的であるため、更なるディスプレイモニタをサポートするために更なるパラレルビデオポートを追加することは、実用的ではない。更に、追加的なビデオ出力ポート126、156のそれぞれをサポートするための回路は、比較的高価である。したがって、ユーザ105が必ず使用するわけではない場合、更なるビデオ出力ポートを追加することは、通常、非実用的である。(105ではない)一部のコンピュータユーザは、補助ディスプレイユニット150を殆ど又は全く使用しない。したがって、このような、高度な機能を必要としないユーザにとっては、使用されることなく、単に空間を無駄に消費し、不要なコストをシステムに追加する複数のビデオ出力ポートを設けることは、経済的に非実用的である。
【0024】
更に他のケース(図示せず)では、コンピュータユーザ105は、多数の会議参加者(例えば、20人)と共に会議用テーブルの前に座り、会議参加者は、自らのモニタ又は自らのラップトップコンピュータを有し、図示されたコンピュータユーザ105は、そのユーザのモニタ110、150に表示されている画像111、151の1つを、テーブルを囲んで座る全ての会議参加者(例えば、20人、図示せず)の個々のモニタ又はラップトップコンピュータに同時に表示させることを望む。これまでは、このようなことを経済的に容易に実現する手法がなく、これに代えて、ユーザ105は、大規模光学プロジェクタを用いて、会議参加者の全てに同時に見せたい画像を大きな共通のスクリーン(例えば、反射式投射器スクリーン)に投射していた。但し、グループで使用するためのこのような大規模光学プロジェクタが容易に利用できないことがあり、この場合、グループは、プレゼンテーションを行うユーザ105が、多数の会議参加者(例えば、テーブルの周りに座る20人、図示せず)と共有することを望む画像(例えば、111、151)を共有して容易に見る利益を享受することなく、会議を進めなくてはならない。
【0025】
図1Bに示すシステム180は、VESA DisplayPortインタフェースを採用している。コンピュータ120’は、VESAプロトコルに基づき、VESA DisplayPort標準インタフェースプラグ127に接続するVESA DisplayPortソース回路又はソースチップ125を含む。VESA−VESAのコネクタケーブル(明示的には示していない)は、第1のVESA DisplayPortインタフェースプラグ127から同様の第2のVESA DisplayPortインタフェースプラグ157に接続し、そして、後者のインタフェースプラグ157は、補助ディスプレイユニット150’内に設けられているVESA−DPデータシンクチップ又は回路155に接続する(156’)。
【0026】
VESA DPプロトコル1.1に基づき、ソース側VESA DisplayPort外部インタフェースプラグ127には、以下のピンアウトが要求されている。
【表1】

【0027】
なお、上の表1は、ソース側コネクタ(127)のピンアウトを示している。シンク側コネクタ(157)のピンアウトは、レーン0〜3の順序が逆になり、すなわち、レーン3がピン1、3に対応し、レーン0がピン10、12に対応する。
【0028】
図2は、本発明の開示に基づくビデオ信号生成及びディスプレイシステム200のブロック図である。図2の要素には、「200」番台の参照シンボル及び参照符号を用い、これらは、図1Bに示す「100」番台の同様の参照シンボル及び参照符号によって表されている要素に対応するが、必ずしも同じである必要はない。そこで、図2に示す全ての要素の導入的な説明は省略し、違いについてのみ説明する。
【0029】
1つのビデオシンクコネクタ157のみが設けられている図1Bの補助モニタ150とは異なり図2の補助モニタ250には、ビデオシンク及び受信コネクタ257と、ビデオ出力及び中継コネクタ259との2つのVESA−DP互換コネクタが設けられている。また、補助モニタ250内では(拡大鏡シンボル254によって示すように)、モニタ250のVESA−DP互換コネクタ257、259の間に、第1のVESA−DP互換送受信回路(又はモノリシック集積回路)255が挿入されている。VDP互換送受信回路/チップ255は、(例えば、図1Bの155と同様の)従来のVESA−DPシンク回路として第1のモードで動作するように、動的にプログラミング可能である。更に、VDP互換送受信回路/チップ255は、これに代えて、送受信回路/チップ255が受信したビデオデータストリームを(ビデオ出力及び中継コネクタ259を介して)第2の補助モニタ260に中継する中継器として第2のモードで動作するように動的にプログラミングすることもできる。なお、完全には示していないが、第1の送受信回路/チップ255は、ポート255a、255b、255cを有する3ポートデータルータとして動作する。これは、その第1のポート255aを介して、入力ビデオデータのマルチレーンVDP互換ストリームを受信し、ここに宛てられた入力ビデオデータを選択的にデシリアライズし、受信したビデオ及びデシリアライズされたビデオデータを、その第2のポート255bに(例えば、コンポジットRGBビデオ信号として)出力し、関連するモニタ250に表示させ、また、(ポート255aからの)受信ビデオデータを中継し、その第3のポート255c介して、チェイン内の次のVDP互換送受信回路/チップ265の対応する第1のVDP互換受信ポート265aに出力し、チェイン内の次のVDP互換送受信回路/チップ265は、255と同様に構成されているが、チェイン内の次の送受信回路/チップ265は、チェイン内の次の送受信回路/チップ265を宛先として特定するビデオデータに応じるように別様にプログラミングされていてもよい。なお、チェイン内の次の送受信回路/チップ265は、接続268を介して、チェイン内の次の送受信回路/チップ(図示せず)に更に接続してもよく、以下同様に接続を繰り返してもよい。
【0030】
なお、図2では、各3ポートVDP互換送受信回路/チップ255、265(その配置は、拡大鏡シンボル264によって示している。)等が各ディスプレイユニット250、260の内部に搭載されている構成を示しているが、この構成は、本発明の必要条件ではない。これに代えて、各3ポートVDP互換送受信回路/チップ255、265等は、他の場所、例えば、3コネクタジャンクションボックス(図示せず)の内部に搭載してもよく、ここで、少なくとも3つのコネクタのうち2つは、それぞれVESA−DP互換ビデオシンク及び受信コネクタ(257と同様)、並びにVESA−DP互換ビデオ出力及び中継コネクタ(259と同様)である。ジャンクションボックス(図示せず)の第3のコネクタは、関連するローカルモニタ(250)に互換性があるコネクタであってもよく、これは、VESA−DP互換ビデオ出力コネクタであってもよく、VESA−DP互換ビデオ出力コネクタではなくてもよい。例えば、ジャンクションボックス(図示せず)の第3のコネクタは、RGBビデオコンポジット出力コネクタであってもよい。
【0031】
更に、図2に関して、例示的に示したバス及び/又はケーブル226、256、258、266、268は、正確にここに示す通りではなくてもよい。図を簡略化しなければ、5つの全てのVESA−DPコネクタを詳細に示す必要があるが、ここでは、これを回避し、図式的表現は、できるだけ簡潔に描かれている。なお、コンピュータ220には、少なくとも1つのVESA−DPソースコネクタ227があり、第1のモニタユニット250には、少なくとも1つのVESA−DPシンク及び中継コネクタ257、並びに少なくとも1つのVESA−DPソース及び中継コネクタ259があり、第2のモニタユニット260には、少なくとも1つのVESA−DPシンク及び中継コネクタ267、並びに少なくとも1つのVESA−DPソース及び中継コネクタ(268として表されている)がある。したがって、コネクタ227、257の間には、1つのVESA−DP互換ケーブル226−256が接続されている。コネクタ259、267の間には、第2のVESA−DP互換ケーブル258−266が接続されている。オプションとして、第2のモニタ260からデイジーチェイン内の次の信号受信及び/又は中継デバイスに第3のVESA−DP互換ケーブル268を接続してもよい。259、268等の各ソース及び中継コネクタは、ホットプラグ検出(hot-plug detection:HPD)をサポートし、これにより、デイジーチェインは、ユーザの意向に応じて、オンザフライ方式で拡張又は短縮することができる。一実施の形態においては、このような数珠つなぎのデイジーチェイン方式で最大254個のモニタが接続される。(より一般化して言えば、比較的多数、例えば、5つ以上のモニタを同時にサポートできる。MDIDフィールドの長さが8ビットである場合、最大値は、256であるが、このアドレス空間の一部、例えば、2つ以上のアドレスは、特定の用途で使用するための予備にすることができる。)
図3は、本発明に基づくシステム300のより詳細な構成を示している。システム300は、VESA−DP互換ビデオ出力回路/チップ325(ソースデバイス)及び2つのVESA−DP互換ビデオ送受信回路/チップ355、365(シンクデバイス)を含み、これらは、ここに示すように、デイジーチェイン方式で接続されている。各VDP互換送受信回路/チップ(355又は365)は、4個のシリアルビデオデータ受信ユニット(351a〜354a又は351b〜354b)を内部に有し、及び1つの補助制御データ送受信ユニット(355a又は355b)を内部に有する。4個のシリアルビデオデータ受信ユニット351a〜354a(又は351b〜354b)は、それぞれ、シリアルリンク341〜344(391〜394)の1つを介して、シリアライズされたレーンデータを受信し、受信したレーンデータを内部データ処理ユニット(369a又は369b)に供給し、及び受信したレーンデータを対応するフィードフォワード型バッファ/アンプ(361a〜364a又は361b〜364b)に中継する。なお、明示的には示していないが、バッファ/アンプ(361a〜364a又は361b〜364b)は、内部データ処理ユニット(369a又は369b)のためにある程度の量のデータ遅延バッファリングを提供でき、これにより、内部データ処理ユニットは、後述するMDID挿入フラグ及びMDID信号(図5A、515、520参照)を含むある制御信号に応答することができる。
【0032】
各内部データ処理ユニット(例えば、369a、369b)は、特に、4つのシリアルデータリンク(341〜344又は391〜394)のそれぞれを介して受信したシリアライズされたビデオデータを自動的にデシリアライズして、パックされているビデオデータをアンパックし、デシリアライズされ、アンパックされたビデオデータを、ローカルの相互接続バス370A(又は370B)を介して、ローカルディスプレイモニタで使用可能なフォーマットで、関連するローカルディスプレイモニタ250’又は260’に供給するようにプログラミング可能である。このように関連するローカルディスプレイモニタにビデオデータをルーティングする際、内部プロセッサ(例えば、369a、369b)は、複数のレーン(予め整列されているレーン)からのデータを結合及び/又は混合することによってデータをアンパックし、出力用のコンポジットビデオ信号を生成し、垂直バス370A(又は370B)に沿ってローカル出力ポート(図2の255b又は265b)に、及びここからローカルディスプレイモニタに出力するようにしてもよい。図4に示す一実施の形態においては、シリアルデータリンクレーン0〜4は、隣接するビデオ画素又は副画素(subpixel)を搬送し、内部プロセッサ(例えば、369a又は369b)は、レーンに亘って分散されている画素/副画素をアンパックして、ローカルディスプレイモニタ(例えば、250’又は260’)による表示のためにフォーマットされたコンポジットビデオストリームを生成する。
【0033】
この通過するレーンデータをローカルディスプレイモニタ(例えば、250’又は260’)によるオプションのディスプレイのために選択的に取り出すことと同時に、フィードフォワード型バッファ/増幅器(361a〜364a又は361b〜364b)は、物理インタフェース送信機381a〜384aを介して、次の一組の4つのシリアルデータリンク(例えば、391〜394)に沿って、チェイン内の次のシリアルビデオデータ受信ユニット(例えば、365)による受信のために、同じ4つのレーンのデータを出力する。なお、フィードフォワード型バッファ/増幅器(361a〜364a又は361b〜364b)は、後に詳細に説明するように、クロックデスキュー(clock deskewing)及びレーン整列機能を提供する可変遅延モジュールを含んでいてもよい。なお、フィードフォワード型バッファ/増幅器(361a〜364a又は361b〜364b)は、内部データプロセッサのための信号遅延サポートを提供でき(図5Aの時間遅延TI及びT2参照)、これにより、内部データプロセッサは、一致するMDID値を検出し、関連するビデオバーストデータ(例えば、図5Aの530)及び/又は関連するオーディオのバーストデータ(例えば、図5Aの522)及び/又は関連する二次データバースト(例えば、図5Bの580)のコピーを取り出す時間を有する。
【0034】
送受信回路/チップ355、365の補助制御データ送受信ユニット(355a又は355b)のそれぞれは、チップ内のそれぞれのシンク側ポリシメーカ(policy-maker)ユニット(365a又は365b)に接続し、これは、チップのローカル垂直バス(370A又は370B)を介して、内部データプロセッサ(369a又は369b)に動作的に接続している。
【0035】
VDP互換送受信チップ(355、365)のそれぞれは、DisplayPort構成データ(Display Port Configuration Data:DPCD)レジスタ及びEDID(拡張ディスプレイ識別データ:Display Identification Data)レジスタのローカルセットを含む。詳しくは、ローカルモニタ、例えばモニタ250’のローカルDisplayPort構成データは、対応するVESA−DP互換ビデオ送受信回路チップ(例えば、355)のポリシメーカ365a内のローカルの(シンク側)DPCDレジスタ365c、及びローカルEDIDレジスタ365dに保存される。このローカルプログラミングは、ローカルモニタ(例えば、250’)の製造業者の責任の下で行われる。VESA−DP技術における当業者に理解されるように、VESA準拠EDIDデータは、ローカルモニタの物理的属性、例えば、製造元及びモデル、及び再構成可能な特徴(例えば、現在の画面解像度)の許容範囲及びそれぞれのデフォルト値を示す。VESA準拠DPCDデータは、モニタの現在の再構成可能な構成を示す。同様に、第2のVESA−DP互換ビデオ送受信回路/チップ365のポリシメーカ365bは、ローカルモニタ260’に対応する情報によってプログラミングされた、ローカルでプログラミングされた自らのローカルDPCDレジスタ365e及びローカルEDIDレジスタ365fの組を含む。
【0036】
システムリブート又はリセットの間、又はモニタのホットプラグが検出されると、ローカルDPCDデータ(例えば、365c、365e)及びEDIDデータ(例えば、365d、365f)は、ローカルポリシメーカ(例えば、365a、365b)からソース回路/チップ325のコピー保持記憶域301〜3FEにコピーされる。ここでは、これらのコピー保持記憶域301〜3FEをソースEDIDレジスタ及びソースDPCDレジスタと呼ぶ。一実施の形態においては、ソースEDIDレジスタデータ及びソースDPCDレジスタデータを保存するメモリモジュール310は、それぞれアドレス値00hex〜0FEhexを有する255組の固有のこのようなレジスタセットを格納する十分な容量を有し、ここで、値0FFhexは、無効のソースEDID及び無効のソースDPCDレジスタ領域を示すために予約されている。最大255個の各ソースEDIDレジスタ領域及びソースDPCDレジスタ領域は、対応する数の仮想ビデオ生成器331、332…33Eによって選択的にアクセス可能である。各仮想ビデオ生成器(例えば、331〜33E)は、ソースEDIDレジスタデータ及びソースDPCDレジスタデータのそれぞれの1つにアクセスし、そこにコピーされているデータを用いて、対応するVESA−DP互換ビデオデータを生成することができる。コピーされたEDIDデータ及びコピーされたDPCDデータは、アポストロフィの添字で示す。例えば、仮想ユニット301内のDPCD’及びEDID’は、チップ355内のローカルユニット365c、365dからコピーされたものである。仮想ユニット302内のDPCD”及びEDID”は、チップ365内のローカルユニット365e、365fからコピーされたものであり、以下同様である。仮想ユニット3FE内のDPCD”’及びEDID”’は、更に他の送受信チップ(図示せず)内のローカルレジスタユニットからコピーされたものであってもよい。図3に特別に示す通り、第1のローカルDPCD及びEDIDレジスタセット(365c、365d)は、送受信回路/チップ355のポリシメーカ365a内に格納されている。第2のローカルDPCD及びEDIDレジスタセット(365e、365f)は、送受信回路/チップ365のポリシメーカ365b内に格納されており、以下同様である。一旦、ローカルDPCD及びEDIDレジスタデータがソースチップ325にコピーされると、仮想ビデオ生成器331〜33Eは、ソースチップ325内で内部的にデータにアクセスできるようになる。
【0037】
仮想ビデオ生成器331〜33Eの1つが、対応するビデオモニタへのストリーミング出力のためにビデオデータの各バースト(図5Aの530参照)を生成するとき、仮想ビデオ生成器は、シリアルリンク341〜344から利用可能な送信帯域幅の全てを利用するように、シリアルリンクレーン341〜344の全てに亘って実質的に同時に出力バーストを分散(spread)させる(パックする)。一実施の形態においては、各リンクは、少なくとも約2.7ギガビット毎秒の帯域幅を提供する。他の実施の形態では、各リンクは、2.7GHzより高い、例えば、3.5GHz、5.0GHz又はこれ以上の帯域幅を提供する。ビデオ出力バーストの収集及びシリアルリンクレーン341〜344に亘るその配信は、4レーンデータ再パッカユニット(4-lane data repacker unit)340によって行われる。データ再パッカユニット340は、4つのレーンに亘る所与の仮想ビデオ生成器のビデオ出力バースト(例えば、図5Aの530)の再パックに加えて、シリアルレーン341〜344のビットストリームバーストにMultiDevice識別番号信号又はMDID信号339を挿入する。より詳しくは、図5Aの行520は、4つのレーンのそれぞれにおいて、行514に位置するMDID挿入フラグからT1遅れた時刻において8ビットMDID信号が複製されることを示している。このMDID信号339/520は、データプロセッサユニット369a、369b等によってサンプリングされ、データプロセッサユニット369a、369b等は、関連するパススルーされるビデオ出力バースト(例えば、530図5A)が対応するローカルモニタ(例えば、250’、260’)に表示することを目的とするものであるかを判定する。バーストがこのように対応するローカルモニタに向けられている場合、送受信回路/チップ(例えば、355、365等)内のデータプロセッサユニット(例えば、369a、369b等)は、パススルーされるデータのコピーをキャプチャし、パススルーされるビデオ出力バーストのキャプチャされたコピー(バッファリングされたコピー)から、対応するローカルコンポジット信号を生成し、コンポジット信号を、表示又は他の適切な使用のために、関連するローカルモニタ(例えば、250’、260’等)に向けて送り出す。
【0038】
一実施の形態においては、パススルーされるMDID値(例えば、図5Aの520)と、ローカルMDID値(例えば、My_MDID)との照合は、例えば、以下のような比較的単純な手法でローカルシンクプロセッサ(例えば、図3の369a)においてインプリメントされる。
【0039】
IF (MDID_Insert_Flag_Bit = True) AND (Passing−through_MDID = My_MDID) THEN Capture_Passing−through_Data ELSE Ignore_Passing−through_Data
この簡単なインプリメンテーションでは、変数MDID_Insert_Flag_Bitは、図5AのVBIDバイト515又は図5BのVBIDバイト565のビット7:7に対応する。Passing−through_MDID変数は、図5Aの行520又は図5Bの行570内のバイトに対応している。コピーされ(ローカルバッファ内にキャプチャされ)、ローカルで処理されるPassing−through_Dataは、図5Aでは、対応する4つのレーンのそれぞれのオーディオのブロックデータ522及び対応する4つのレーンのそれぞれのビデオブロックデータ530の一方又は両方に対応しており、図5Bでは、二次ブロックデータ580対応する4つのレーンのそれぞれのビデオブロックデータ510’及び対応する4つのレーンのそれぞれの一方又は両方に対応している。
【0040】
他の実施の形態では、パススルーされるMDID値(例えば、図5Aの520)は、例えば、以下のように、所定数のローカルMDID値の何れとも照合することができる。
【0041】
IF (MDID_Insert_Flag_Bit = True) AND (Current_Line_Count≦My_MAx_Line_Count) AND ((Passing−through_MDID =My_MDID) OR (Passing−through_MDID =254) OR (Passing−through_MDID =250)) THEN Capture_Passing−through_Data ELSE Ignore_Passing−through_Data
ここで、Passing−through_MDIDバイト(例えば、図5Aの行520)がローカルに設定された(又はホットプラグインの後にソースデバイスによって設定された)254、250及びMy_MDIDの値の何れかに一致した場合、キャプチャが行われ、ここで、My_MDIDは、通常、254及び250以外の値である。My_MAx−Line_Count値は、ローカルモニタにおいて1フレームで表示できるビデオラインの最大数を定義し、Current_Line_Count変数は、現フレームについて既に蓄積されているラインの番号のカウントを維持する。このような場合、ソースデバイスは、デイジーチェイン接続された複数のモニタに同時に共通のビデオデータ又は他のデータをマルチキャストでき、この結果、デイジーチェインで使用可能な有限の帯域幅をより効率的に利用できる。マルチキャストビデオデータは、通常、連続するビデオラインの組として提供され、表示されるピクチャ全体内のピクチャバンド(帯状領域)を形成する。一実施の形態においては、このような動作は、複数台のカメラを備えるセキュリティシステムの集中映像表示ステーション(central video displaying station)で使用される。各モニタは、その上部のバンドに現在の日付及び時刻を表示する必要がある。したがって、ソースデバイスは、包括的に共有されたMDlD値の下で、例えば、上述の具体例の値254の下で、このデータをマルチキャストする。そして、各モニタは、表示画像内の次の下側のピクチャバンドにカメラの包括的な建物内の位置(例えば、「駐車場3階」)を表示する必要がある。したがって、ソースデバイスは、サブセットで共有されたMDID値、例えば、上述の具体例の値250の下でこのデータをマルチキャストする。最後に、各モニタは、表示画像の次の下側のピクチャバンド内に、特定のカメラ番号及びそのカメラからの関連するライブビデオを表示する必要がある。したがって、ソースデバイスは、一意的に割り当てられた特定のローカル識別番号、すなわちその1つのカメラに割り当てられたMy_MDIDの下で、このデータユニキャストする。これは、単なる一例に過ぎない。他の具体例では、デイジーチェイン接続された複数のモニタに亘って、スプレッドシートの行を表示し、複数の行からなる1つバンドは、全てのモニタ又は2つ以上のモニタのサブセットに共通である。
【0042】
図3に示すように、一実施の形態では、仮想ビデオストリーム生成器(331〜33F)のそれぞれは、マルチタスクグラフィックプロセッサユニット(GPU330a)及び関連するビデオSRAMメモリブロック(例えば、330b)によって、時間共有されたマルチタスキングベースでインプリメントされる。ビデオSRAMメモリブロック(例えば、330b)には、バス320を介して、ホストコンピュータ220’から生のビデオデータが供給される。対応するGPUタイムスライス(例えば、330a)は、対応するソースEDID/DPCDレジスタセット(例えば、301)を参照し、このレジスタセットは、MDID信号339によって特定され、そして、対応するGPUタイムスライスは、参照したEDID/DPCDデータを用いて、データ再パッカユニット340の補助によって、シリアルリンク341〜344に亘るバーストとして出力するためのモニタ互換ビデオデータを生成するために、生のビデオデータをどのように変形(例えば、再パック)するかを判定する。ソースチップの保存ユニット310は、対応するソース側のコピーされたDPCD及びEDIDデータ301〜3FEを保存することに加えて、更に、対応するGPUタイムスライス(例えば、330a)に予め定義されたプログラムのうちの所望の1つのプログラムを実行させるためのマシン命令を保存できる。これに代えて又はこれに加えて、VDPソース回路325の共有された他のメモリスペース(図示せず)及び/又はホストコンピュータ220’にGPU実行ソフトウェアを保存してもよい。上述のように、ホストコンピュータ220’は、1つ以上のアクティブモニタ(例えば、250’、260’)に表示する予定のビデオデータを生成器ユニット330の各VRAMブロックエリア(例えば、330b)にダウンロードし、そして、対応するGPUタイムスライス(331〜33E)は、ダウンロードされたビデオデータを受け取って、関連するMDID信号339によって特定される関連するDPCD及びEDID保存領域(例えば、301)に提供されている現在の構成情報に基づいて、ビデオデータを更に処理し、これにより、処理済みのビデオデータは、宛先のモニタ(例えば、250’又は260’)の特定のプロトコルに互換性を有するようになる。そして、再パッカ340は、処理済のビデオデータのそれぞれをシリアル化し、出力リンク341〜344の全てに、4レーン幅のシリアルバーストとして送り出す。各出力バーストのスケジューリング(どのモニタに宛てていつ出力するか)は、ソースチップポリシメーカユニット335によって行われる。本発明の範囲として、ビデオデータバーストを出力するためのリンク341〜344の全てがアクティブでなければならないというわけではない。リンクの1つがダウンした場合、再パッカ340は、4レーンではなく、3レーンで処理を間に合わせるように試みてもよい。また、このような場合には、対応する帯域幅又は受信モニタの解像度を低減する必要があることもある。これに代えて、デイジーチェイン内のモニタが高解像度モニタではなく低解像度であり、したがって、最大の送信帯域幅が必要でない場合、4レーン幅のバーストモードから3レーン幅のバーストモードへの(又は3レーン幅のバーストモード以下への)低減を実行して、電力消費量を削減してもよい。
【0043】
更に、図3の具体例は、ソースチップ325から、ダウンストリームの送受信回路/チップ355、365等へ、及びこれらを介して、デイジーチェイン方式で、シリアルバーストとして送り出されるビデオデータのための4個のシリアルレーンの同時の使用を示しており、ここで、出力バーストは、現在のVESA−DPプロトコル要求に概ね適合するが(例外は、図5Aの515、520を参照)、本発明の範囲として、システム設計者による適切な判断に基づき、同時に使用されるシリアルレーンの数を変更し、各チップ325、355及び365において、より多くの(例えば、6個、8個、10個等の)ビデオストリーミングレーンを提供してもよく、より少ない数(例えば、3個のみ)のビデオストリーミングレーンを提供してもよい。例えば、ソースチップ325は、例示した4レーンのパッカ340に代えて、8レーン幅の再パッカを含むように設計してもよい。このような8レーン再パッカ(図示せず)は、ビデオデータのバースト出力のために、4つのレーンのそれぞれの2つのVESA DisplayPortを同時にサポートする(又は8レーンポートプロトコルをサポートする)ものであってもよい。同時に、シンク側送受信チップ355〜365は、多くの潜在的ターゲットを区別するために十分な幅を有するMDIDアドレス指定手段及びパケットアドレス指定手段があれば、4つのレーンのそれぞれの受信したバーストデータをサポートするために十分な回路のみを含むという点は、変更しなくてもよい。このような代替例では、ソースチップは、それぞれが4レーン幅の2つのデイジーチェインを駆動する。(パケットアドレス指定手段の意味は、図4に示すAUX CHANパケット450の宛先IDフィールド452の説明によって後に明らかになる。)更に、図3では、各仮想ビデオストリーム生成器(例えば、331)がマルチタスクGPU330aからのタイムスライスを使用できることを示しているが、各ビデオストリーム生成器(例えば、331、332等)が自らの専用のGPU及び自らの専用のVRAMブロックを有する場合も、本発明の範囲内にある。共用又は専用のビデオデータ処理リソースは、汎用GPU(例えば、ASIC型ビデオプロセッサ回路)以外のものであってもよく、ビデオデータストレージリソースは、SRAMスタイルビデオメモリ(例えば、ビデオ速度DRAMメモリ)以外のものであってもよい。
【0044】
システムリブート、リセット又は再構成の間、デイジーチェイン内の更にダウンストリームの第2のローカルモニタ260’の存在及びそのVDP送受信チップ365の存在が、ホットプラグ検出ライン396によって、第1のVDP送受信チップ355内のポリシメーカ365aにシグナリングされる。VDPプロトコルに基づき、HPDライン346は、所定の期間(例えば、2ms以上)ローに切り替わり(toggle)、そして、通常、ハイに戻ることによって、3つのイベント、すなわち、ホットプラグインイベント、ホットアンプラグイベント、及びシンクデバイスによる割込み要求(interrupt request:IRQ)の何れかをシグナリングする。起動(boot-up)の間、第1のVDP送受信チップ355は、HPDライン346を切り替える(toggling)ことによって、デイジーチェイン内のその存在をシグナリングする。同様に、第2のVDP送受信チップ365は、HPDライン396を切り替えることによって、デイジーチェイン内のその存在をシグナリングする。これに応じて、第1のVDP送受信チップ355は、再びHPDライン346を切り替えることによって、VDPソースチップ325内にあるアップストリームのソースポリシメーカ335に切り替えられた信号を自動的に中継する。ホットプラグという表現が含意するように、更なるVDP送受信チップ(例えば、365の後の第3のVDP送受信チップ)のそれぞれは、デイジーチェインのダウンストリームの端部にホットプラグ接続してもよく、又はデイジーチェインから切り離してもよく、VDP送受信チップのチェイン内の次のアップストリームのVDP送受信チップを介して、切替信号(toggle signal)がソースデバイス325上のHPD入力ライン346に達するまで、ローカルのホットプラグ検出ライン(hot plug detection line:HPD)のそれぞれの切替(toggling)を中継することによって、電源投入され、アクティブになったデイジーチェインのメンバとして追加された存在をシグナリングでき、又はデバイスが切り離されたことをシグナリングできる。そして、HPD入力ライン346のこのような切替に応じて、ソースデバイス325は、ダウンストリームのVDP送受信チップのうち、アドレス指定されたものへの中継のために(図4の宛先フィールド452参照)、補助チャネルライン(AUX CH)345を介して、状態問合せパケット(status inquiry packet)を送信する(図4の450参照)。新たなVDP送受信チップがホットプラグによってデイジーチェインに追加された場合、このVDP送受信チップは、応答パケット(図4の460参照)内でローカルDPCD(例えば、365e)及びローカルEDID(例えば、365f)データを返すことによって状態問合せに応答し、応答パケットは、情報がソースポリシメーカ335に到着するまで、補助チャネルラインを介して、アップストリームへ中継される。例示しているソースチップ325には、デイジーチェイン接続方式で最大255個のVDP送受信チップを接続することができ、255個のVDP送受信チップ(図示せず)は、255個の一意的なMDID値の1つをそれぞれ消費する。図3に例示した具体例300では、2つのVDP送受信チップのみがアクティブ化され、デイジーチェイン接続方式でソースチップ325に接続されている。第1のVDP送受信チップ355は、タイムスライスの第1の組のためにソースシリアルリンクレーン0〜4を消費し、一方、第2のVDP送受信チップ365は、交互になる第2の時間スライスの間に同じソースシリアルリンクレーン0〜4を消費する。送受信チップ355対365に割り当てられるタイムスライスの長さは、対応するローカルモニタ250’、260’の現在の解像度の要求に基づいて変化してもよい。
【0045】
上述したDPCDデータ及びEDIDデータのコピー及び中継をサポートするために、標準のVESA DisplayPort規格を補足的に変更する必要がある。
【0046】
2.1 補足的DisplayPort構成データ(Display Port Configuration Data:DPCD)レジスタ
VESA−DP1.1規格は、幾つかの制御レジスタアドレスの機能を定義し、他のものを未使用又は将来の拡張のための予備として残している。本発明では、予備のレジスタスペースアドレスのうち、本明細書及び上で引用した(及びここに援用される)2008年1月15日に出願されたJechan Kimによる米国特許出願番号第12/014,341号の両方に説明されているビデオデータのデイジーチェイン動作をサポートするために、アドレス00300(hex)−00303(h)及び00400(hex)−00411(h)を、適応化することを提案する。なお、これらのレジスタアドレスの幾つかは、各レーンを個別に操作できる米国特許出願第12/014,341号に基づくインプリメンテーションのためのみに用いられ、これらのレジスタアドレスの幾つかは、4つの全てのレーン(例えば、1つのレーンがダウンしている場合、より少ない数のレーン)に亘るパックされたバーストとして、デイジーチェインでビデオデータを送信する本出願に基づくインプリメンテーションのためのみに用いられ、これらのレジスタアドレスの幾つかは、両方のインプリメンテーションで共有される。もちろん、特定のアドレスは、変更してもよい。なお、本発明が提案する予備のアドレスの割当てが業界で採用された又は他の割当に衝突する場合、ここで提案するレジスタアドレスは、衝突を回避するために、適切に変更してもよい。一実施の形態においては、オプションのデイジーチェインをサポートして、米国特許出願第12/014,341号及び本発明の両方の特徴を実現するために、変更されたソースデバイス(325)のソースの特定のDPCDフィールド(301〜3FE)、及び送受信ユニット(355、365)のシンク側の特定のDPCDフィールド(365c、365e)において、以下の新たなDPCDレジスタ定義を使用する。
【0047】
表2:追加されたDPCDソース特定フィールド
【表2】

【0048】
表3:追加されたDPCDシンク特定フィールド
【表3】



【0049】
更なる説明
DAISY_CHAIN_SUPPORTモード:DPCD00303h及び00403hのビット1:0
この2ビットのユーザプログラマブルフィールド(0303h又は0403hのレジスタ内)は、ソースデバイス又はシンクデバイスのそれぞれのデイジーチェインサポート機能がオンにされているか、オフにされているかを示し、オンの場合、米国特許出願第12/014,341号の空間多重化スキームが用いられているか、ここに開示する時間多重、MDIDターゲット化スキームが用いられているかを示す。ソースデバイスのこの2ビットフィールドが論理値「10」に設定されている場合、対応するソースデバイス(例えば、325)は、ソースユニット(例えば、325)からダウンストリームに向けて、(MDIDフィールド長が8ビットであるとすれば)最大255個の個別の時間的にインタレースされたDisplayPortビデオデータバーストをサポートできるモードに切り替えられ、各ビデオバーストは、所定の時間スライスにおいて、例えば、4つのレーン(341〜344)の全てを占め、ビデオ及び二次データを含み、これは、一致するMDID識別子を有するダウンストリームシンクデバイスにおいて取り出すことができ、データは、デイジーチェイン、転送中継方式で送信される。また、ソースデバイス(例えば、325)は、このモードに切り替えられると、後述するセクション2.2に開示されているような拡張AUX_CHトランザクションをサポートする。
【0050】
シンク側デバイスにおいて、DPCDアドレス00403hのビット1:0が論理値「10」に設定されている場合、シンクデバイスは、後述する拡張AUX_CHトランザクションを用いて、時間的にインタレースされたDisplayPortビデオデータバーストモードのシンク回路部分をサポートするモードに切り替えられる。
【0051】
SINK_DEVICE_ID:DPCD位置00403hのビット5:4
このレジスタは、米国特許出願第12/014,341号に基づくインプリメンテーションで使用されるが、本発明のバーストモード時間多重スキーム(MDIDスキーム)がアクティブの場合、全て0のままにされる。後に詳細に説明するように、デイジーチェインサポートモードがオンになっている場合、補助チャネルメッセージは、宛先指示情報を含むパケットとして送信される。例えば、図4を参照すると、ソースユニット425によるパケット出力の構造は、450に示されており、応答シンクデバイスによる応答パケット出力の構造は、460に示されている。米国特許出願第12/014,341号に基づくインプリメンテーションでは、シンク側デバイス(例えば、455、465又は475)内のDPCD位置00403hのビット5:4は、0〜3の範囲のみで、所与のデイジーチェイン内のシンクデバイス識別情報を定義する。チェイン内で最大4個の一意的なシンク側デバイスが許容されている場合、ID値は、0〜3の範囲に亘る。米国特許出願第12/014,341号に基づく実施の形態が使用されているとき、シンク側デバイスは、このシンクデバイスIDフィールドを用いて、AUX_CHチャネル445を介して、ソースデバイス(例えば、425)によって発行されたトランザクション要求パケット450に応答するかを判定することができる。このような場合において、識別値の一致が検出されると、シンクデバイスは、応答し、ローカルDPCDレジスタの位置00403hに格納されているシンクデバイス識別値を、応答パケット460のIDフィールド462にコピーする。応答パケット460は、AUX_CHチャネル445を介して、デイジーチェイン内に存在する任意の数の介在する送受信デバイス(例えば、455、465、475)を経由して、要求を出したソースデバイス(例えば、425)に中継によって戻される。
【0052】
SINK_DEVICE_ID:DPCD位置00410hのビット7:0
このレジスタは、本発明に基づくMDIDをキーにするインプリメンテーションで使用され、米国特許出願第12/014,341号に基づく構成では、全て0のままにされる。ここで詳細に説明しているように、最大255個の個別の送受信回路/チップ(455〜475等)がサポートされ、それぞれには、異なる8ビットMDID識別値が割り当てられ、又はオプションとして、これらの1つ以上は、同じMDID値を共有してもよい。
【0053】
DPCD位置00404hのIN_ACTIVE_LANES及びOUT_ACTIVE_LANES:このレジスタは、米国特許出願第12/014,341号に基づくインプリメンテーションで使用され、本発明に基づくMDIDをキーにするスキームでは、全て0のままにされる。各シンク側デバイス(例えば、455、465又は475)のDPCD位置00404hに保存されているデータは、個別の入口レーン(ingress lanes)のどれがアクティブであり、及びシンク側デバイスの個別の出口レーン(egress lanes)のどれがアクティブであるかを定義する。一実施の形態においては、入口−出口のレーンマッピング(このようなマッピングは、米国特許出願第12/014,341号に開示されている。)は、アクティブな入口レーン及びアクティブな出口レーンの数に基づいて定義される。一例として、図4では、シンクデバイス465(B)は、その最初の3つの入口レーンがアクティブであり及びその最初の2つの出口レーンのみがアクティブであることを示すようにプログラミングしてもよい。この結果、レーン毎のビデオストリームは、米国特許出願第12/014,341号のマッピングスキームに基づき、デバイス465(b)を介して、ルーティング(再マッピング)される。
【0054】
DPCD位置00411hのIN_ACTIVE_LANES及びOUT_ACTIVE_LANES:このレジスタは、本発明に基づくMDIDをキーにする構成で使用され、米国特許出願第12/014,341号に基づく構成では、全て0のままにされる。典型的には、利用可能なシリアルリンクの最大帯域幅においてバーストモードデータを中継するために4つの全てのレーンが使用されるように、ビット7:4は、1111hに設定され、また、ビット3:0も、1111hに設定される。但し、シリアルリンクに欠陥があってもよく、システム設計者は、オプションとして、1つのレーンを選択的にシャットダウンすることによって、消費電力を削減することを望んでもよく、これらも、本発明の範囲内に含まれる。したがって、幾つかの実施の形態では、このレジスタは、レーンの選択的な非アクティブ化を可能にする。例えば、各4個の制御ビットの0111hの設定は、レーン0、1及び2がビデオデータの受信/出力にアクティブであり、レーン3は、非アクティブである(例えば、電源がダウンされている)ことを意味してもよい。
【0055】
2.2 拡張AUX_CH要求/応答トランザクションシンタクス
更に図4を参照して説明すると、ソースデバイス(425)は、デイジーチェイン内で最大255個の異なるシンクデバイスに(本発明に基づいて、及び米国特許出願第12/014,341号に基づいて最大255の異なるシンクデバイスに)異なるビデオストリームを送信することができるので、標準VESA−DP AUX_CHハンドシェイクプロトコルは、補足的な拡張モードがアクティブの場合、出力トランザクション要求450内に宛先指定バイト452を含ませる(挿入する)ように変更される。図4は、このように変更されたパケット450を示している。一実施の形態においては、宛先バイト452の8ビットの全ては、その宛先バイト452に対応するMDID値をコピーすることによってトランザクション要求パケット450に応答する予定のターゲットのシンクデバイスを特定するために使用される。トランザクション要求信号の残りの部分は、標準のVESA−DP AUX_CHハンドシェイクと同様のままである。バイト451は、送信同期フィールドであり、クロック復元及びトランザクション要求信号の開始のシグナリングのために用いられる。一実施の形態においては、各送受信デバイス(455、465、475)には、一意的な同期シンボルが割り当てられるが、レーン0(441)上で使用されている同期シンボル(451)だけが、基準クロック信号を生成するために使用され、全ての送受信デバイス(例えば、455、465、475等)は、これにローカルクロックを同期させる。そして、基準クロック信号は、複数のシリアルリンクレーンの共にパックされたビデオ信号の時間的な整列に使用される。
【0056】
拡張トランザクション信号450のバイト453は、その最下位ビット3:0及びバイトの前半のターゲットアドレスビット19:16内に符号化されたコマンドを含む。フィールド454は、2バイト長であり、その前半及び後半にそれぞれのターゲットアドレスビット15:8及び0:7を含む。レングスバイト456のビット7:0は、ペイロード長を特定する。ペイロードデータは、フィールド457に格納され、パケットの終了又は停止バイトは、459で示される。
【0057】
応答シンクデバイスからの対応する応答パケット460においては、1つのバイト、すなわちレーン固有の同期バイト461の後にSink_IDフィールド462が加えられる。一実施の形態においては、sink_IDバイト462の8ビットの全ては、トランザクション要求パケットに応答する応答シンクデバイスを特定するために使用され、ここで、sink_IDは、シンクデバイスに割り当てられたMDID値と同じである。2つ以上のシンクデバイスに同じMDID値が割り当てられている場合、MDIDを共有するシンクデバイスのうち、最もアップストリーム側のシンクデバイスが、MDIDを共有するシンクデバイスの全てを代表して応答する責任を有する。1つ以上のDPCDビットを予約し、MDIDを共有するシンクデバイスのどれが最もアップストリーム側にあるかを示すために使用してもよい。
【0058】
3.0 ソースデバイス要求:デイジーチェイン拡張機能をサポートするために、本発明に基づくソースデバイス(例えば、425)は、以下の側面をサポートするように設計する必要がある。(1)(上述のセクション2.1に定義したような)新たなDPCDソース特定フィールドに適合する。(2)本来のVESA−DP AUX_CHシンタクスに加えて、(上述のような)拡張AUX_CHシンタクスをサポートする。(3)所与の仮想の又は非仮想のビデオバースト生成器(例えば、432)からの少なくとも4つのパックされたシリアルリンクのバースト出力をサポートする。(4)対応する最大255個のデイジーチェイン接続可能なシンクデバイスについて、最大255個のローカルのEDID及びDPCDレジスタセット(図3の365c、365d参照)を自らにコピーでき又は他の手法で応答的に管理できる。(5)後述するように、拡張AUX_CHトランザクションを扱うためにプログラミング可能なタイマを含む。
【0059】
4.0 シンクデバイス要求:ここに説明したデイジーチェイン特徴をサポートするために、一実施の形態において、各シンクデバイス(例えば、455)は、以下に列挙する側面をサポートできる必要がある。(1)手動で(例えば、ローカルモニタ上のロータリ又はパネルボタンで)及び自動的に(例えば、プレロードされたEDIDデータに応じて)確立された仕様の何れかに応じて、所定のMDID値に一致するシンクデバイスIDを設定することができる。(2)(上述のセクション2.1に定義したような)新たなDPCDシンク特定フィールドに適合する。(2)本来のVESA−DP AUX_CHシンタクスに加えて、(上述のような)拡張AUX_CHシンタクスをサポートする。(3)パススルーデバイスとして機能するよう指示された場合、共にパックされたビデオデータの少なくとも4個のパラレルストリームのパススルーをサポートし、及び/又はストリームが、添付のMDID信号(図5Aの520)によって、当該シンクに宛てられている場合、パススルーされているビデオストリームの取り出し及びローカル表示をサポートする。(4)デイジーチェイン内の次のダウンストリームのシンクデバイスとインタラクトするための拡張された及び本来のAUX_CHトランザクション生成器/プロセッサ(ポリシメーカ)を提供する。(5)ダウンストリームのシンクデバイスから、アップストリームのシンクデバイス又はアップストリームのソースデバイス(425)に向けて生成されたHPDトグル信号を中継する。
【0060】
5.0 トランザクションの詳細
5.1 AUX_CHトランザクション
一旦、DAISY_CHAIN_SUPPORTフィールドが設定されると、ソースデバイス(例えば、425)は、DEST_IDフィールドを含む拡張AUX_CHシンタクスを用いて、標準の本来のVESA−DP AUX_CHシンタクスに代わるトランザクションを生成する。一実施の形態においては、デイジーチェインに沿って、ダウンストリーム方向に連続するMDID値(例えば、0、1、2、3…254)が連続的に割り当てられ、以下の処理が採用される。
【0061】
ステップ1:ソースデバイス(例えば、425)が、そのAUX_CHライン(例えば、445)からDEST_ID=1を用いて、AUX_CH書込/読出要求トランザクションを生成及び出力し、内部の応答タイムアウトタイマを開始し、このタイムアウト値は、本来のAUX_CH交換のためのタイマによって用いられるタイムアウト値より大きい(これは、トランザクション要求信号460をターゲットの送受信デバイス(例えば、485)に向けてダウンストリームに中継するためにより多くの時間がかかる可能性があり、及び介在する送受信デバイスを介して、応答をアップストリームに中継するためにより多くの時間がかかる可能性があるためである)。
【0062】
ステップ2:デイジーチェインに沿った第1のシンクデバイス(例えば、Sink ID又はMDIDが0である455)が、このトランザクション要求パケット(450)を受信し、DEST_IDフィールド(452)をチェックし、このパケットが当該シンクデバイスに宛てられているか、他のシンクデバイスに宛てられているかを判定する。DEST_IDがそのIDとは異なる場合、当該シンクデバイス(例えば、455)は、新たなAUX_CH書込/読出トランザクション要求パケットを生成及び出力することによって、要求をダウンストリームに中継し、及び内部のタイムアウトタイマを開始する。
【0063】
ステップ3:デイジーチェインに沿った次のシンクデバイス(例えば、Sink IDが1である465)が、アップストリーム側のシンクデバイス(455)によって出力されたトランザクション要求パケットを受信し、この第2のトランザクション要求パケット内のDEST_IDフィールド452が、IDに一致するかを確認する。これがそのIDに一致すると、次のシンクデバイス(例えば、465)は、その対応するローカルDPCDレジスタの命令された書込又は読出を実行し、Sink_IDフィールド462を応答シンクデバイス(例えば、465)のDEST_IDと同じになるように設定して、AUX CHチェインに沿ってアップストリーム方向にAUX_CH応答トランザクションパケット460を送り戻す。
【0064】
ステップ4:アップストリーム方向の次のシンクデバイス(例えば、455)は、応答シンクデバイス(例えば、465)から応答トランザクションパケットを受信し、ステップ3を繰り返し、同時に、内部のタイムアウトタイマを停止する。そして、アップストリームのシンクデバイス(例えば、シンクID0を有する455)は、応答トランザクションをソースデバイス425に転送し、同様に内部のタイムアウトタイマを停止する。
【0065】
ステップ5:ソースデバイス(425)は、中継された応答トランザクションパケット460を受信し、これに応答して、内部のタイムアウトタイマを停止する。そして、ソースデバイスは、対応する内部GPU(例えば、431〜434)による使用及び/又はホストコンピュータ(例えば、図3の220’)へのアップロードのために、ソースデバイス内の適切なDPCD/EDID保存メモリ領域(例えば、411〜414)に受信データ467を中継する。
【0066】
5.2 ホットプラグ検出
5.2.1 単一のソースデバイス及び単一のシンクデバイス:この場合、HDP検出処理は、例えば、図4のHDPライン446上で直接的にHDPライントグルが検出される本来のVESA−DP HPD処理と同じである。
【0067】
5.2.2 単一のソースデバイス及び2つのシンクデバイス:この場合、以下のようなHDPトグル中継処理が実行される。
【0068】
ステップ0:チェイン内の2つのシンクデバイスのSINK_DEVICE_IDは、パネルボタンを介して手動で、又はEDIDを介して自動的に、異なる値に設定する必要がある。DAISY_CHAIN_SUPPORTフィールドも「1」に設定する必要がある。
【0069】
ステップ1:ソースデバイスのブートアップの後に、HDPライントグルのために、ホットプラグイベント(hot plug true event)が最初に検出されると、ソースデバイス(425)は、そうでない場合であっても、HDPトグルが、デイジーチェインにおける最もアップストリームのシンクデバイス(例えば、シンク0)から発せられたと仮定し、そして、ソースデバイス(425)は、本来のAUX_CHトランザクションシンタクスを用いて、シンク0の受信能力フィールド(DPCDの00000hから0000Bh)、そのシンク/リンクステータスフィールド(DPCDの00200hから00205h)及びそのシンク特定フィールド(DPCDの00400hから00411h)を応答的に読み出す。
【0070】
ステップ2:ソースデバイス(425)が、ダウンストリームのローカルDPCDレジスタ(例えば、365c)内で、真のDAISY_CHAIN_SUPPORTビット(DPCD00403のビット1:0における「10」=ここに開示するワイドパイプMDIDターゲット化スキームに基づくデイジーチェインに拡張されたAUX_CHシンタクスをサポートする。)を検出すると、ソースデバイスは、まず、本来のAUX_CHトランザクションプロセスを用いながら、ソース特定フィールド(DPCD00303h)のビット1:0を「10」に設定する。そして、ソースデバイス及びシンクデバイスは、何れも、ここに開示するワイドパイプMDIDターゲット化スキームのためのそれぞれの拡張AUX_CHトランザクション機能をイネーブルにする。この後、全てのAUX_CHトランザクションは、トランザクション要求信号450内にDEST_IDフィールド452を含む拡張AUX_CHトランザクションシンタクスを用いて実行される。
【0071】
ステップ3:ソースデバイスが、I2C−over−ext AUX_CHトランザクションを用いて、新たに追加された(ホットプラグインされた)シンクデバイスのEDIDデータを読み出し、これは、トランザクション要求信号におけるDEST_IDフィールド452の使用も含む。
【0072】
ステップ4:ソースデバイスがホットプラグ検出された新たなシンクデバイス(この時点では、455のみであるが、後に465等も含まれる。)のそれぞれについてリンクトレーニング(link training)を開始する。このリンクトレーニングは、共にパックされるレーン(通常、4つのレーン全て)の整列及びエラーレートのクリア(error rate clearing)を含む。各送受信デバイスは、レーン整列を目的として、各ビデオレーンに関連する遅延を微調整する可変信号遅延手段(明示的には示していない)を含み、これにより、各レーンのケーブルが異なる長さであっても、同じローカルモニタのビデオ情報を搬送するレーン間のタイミングスキューが最小化される。共にパックされるレーンは、1つのビデオフレームのビデオストリームデータを搬送するレーンであり、タイミングスキューを許容可能な公差内に低減しないと、タイミングスキューがビデオモニタ上の顕著な歪みを引き起こすおそれがある。
【0073】
ステップ5:一旦、全てのアクティブレーンについてレーン整列が完了すると、ソースデバイス(425)は、これまでにデイジーチェイン内で発見されたホットプラグ検出されたシンクデバイスへのアクティブなメインリンクの一部を構成するものとして、整列されたレーンをアクティブ化する。標準VDPプロトコルでは、アクティブなメインリンクを定義するレーンの数は、1個、2個又は4個にすることができ、3個にすることはできない。一方、本発明では、このような規格に制限される必要はなく、所与のソースデバイスの現在のメインリンクセット内のアクティブレーンとして、適切な如何なる数のアクティブレーンを含ませても、本発明の範囲内である。
【0074】
ステップ6:ソースと、チェイン内の最初のシンクデバイス(シンク0)との間の通常のネイティブモードのインプリメンテーションの間に、現在の、よりアップストリームのデイジーチェインデバイス(例えば、455)が、次のダウンストリームのデバイス(例えば、465)からホットプラグイベントを検出した場合、シンク0デバイスは、自らがソースデバイスであるかのように、上述したステップ1、2を繰返し、これによって、自ら(シンク0デバイス)と、次のダウンストリームのシンクデバイス(465)との間の拡張AUX_CH接続をイネーブルにする。
【0075】
ステップ7:ステップ6の後に、シンク0デバイスは、HDPライン446上のソースデバイスへの更なるホットプラグイベントを生成する(HDPラインを2ms以上、0に遷移させ、再び1に戻す)。
【0076】
ステップ8:ステップ7に応じて、ソースデバイスは、上述したステップ1を繰り返す。シンク/リンクステータスフィールドが全て正常(all okay)である場合、例えば、レーンの整列が成功したことが示された場合、ソースデバイス425は、DEST_ID=1を含む拡張AUX_CHトランザクション要求450を発行し、シンク1デバイスのためにステップ2を繰り返す。
【0077】
ステップ9:シンク1(465)のシンク/リンクステータスフィールドが正常ではない(not okay)場合、ソースデバイス425は、ステップ4を繰り返し、そのメインリンク(アクティブなシリアルリンク)を新たに追加されたシンク1デバイス(465)に拡張するための再初期化を試みる。
【0078】
ステップ10:一旦、レーン整列が完了すると、ソースデバイスは、ソースデバイスとシンク1デバイスとの間でメインリンクをアクティブ化し、これらのアクティブ化されたメインリンクは、シンクデバイス0をパススルーする。(例えば、図4の黒い矢印は、4レーン幅データバーストのデバイス455を通過するパススルー及びこれに続くデバイス465におけるキャプチャを示している。図4のデバイス475内に示すパススルーの黒い矢印は、バーストをキャプチャするデバイス465が、キャプチャしたデータバーストを、MDID値が一致すればダウンストリームの他のシンクデバイスでもキャプチャできるように、デイジーチェインに沿ってダウンストリームに転送もしていることを示している。)
5.2.3 単一のソースデバイス及び2個より多いシンクデバイス:単一のソースデバイス(425)及びチェイン上に2個より多いシンクデバイス(例えば、図4の455、465、475)がある場合、以下のようなHDP中継処理が行われる。
【0079】
ステップ0:全てのシンクデバイスのSINK_DEVICE_IDは、パネルボタンを介して手動で、又はEDIDを介して自動的に設定する必要がある。また、DAISY_CHAIN_SUPPORTフィールドも「10」に設定する必要がある。
【0080】
ステップ1:ソースデバイスは、シンクデバイス間の全てのメインリンクが整列され、アクティブ化されるまで、上のセクション5.1.2のステップ1〜5を繰返し実行する。
【0081】
ステップ2:ソースデバイス(425)において、ソースデバイス(425)に中継されるHDPトグルによってホットアンプラグイベントが検出され、及びそのローカルDPCD及びEDIDレジスタ(例えば、365e、365f)を読み出すことができないために、以前にチェイン内にあった1つ以上のデバイスがチェイン内にないことをソースデバイスが発見すると、ソースデバイスは、残っている全てのダウンストリームメインリンクが再整列され、アクティブ化されるまでステップ1を繰り返す。例えば、シンク1が切断(unplugged)され、再接続(re-plugged)されると、ソースとシンク1、2、3等との間の全てのメインリンクが壊れる。ソースデバイスは、全てのダウンストリームシンクデバイス間の全てのメインリンクがアクティブ化されるまで、ステップ1を繰り返す。したがって、ホットアンプラグ及び再プラグは、最もダウンストリームの端部だけではなく、デイジーチェイン内のどこで発生してもよい。
【0082】
5.3 メインリンク
標準VDPプロトコルでは、所与のソースデバイスのアクティブ化されたメインリンクセットは、デイジーチェイン内のシンクデバイスの数に応じて、トップの1個、2個又は4個のレーンとして構成できる。なお、上述したように、本発明では、アクティブレーンの数は、好ましくは、4個に設定されるが、必ずしもこの規格に制限されるわけではなく、この結果、他の環境においては、所与のソースデバイスのアクティブ化されたメインリンクセットは、期待される最高のビデオ解像度及びデイジーチェイン内のモニタの予想される最大数(例えば、最大255)をサポートするのに必要な最大帯域幅に応じて、所与の用途において適切となるように、アクティブな整列されたリンクの他の数値的及び空間的な構成に構成できる。
【0083】
図3から、一実施の形態では、各Phy Rxユニット(例えば、351a〜354a)又は対応するデータプロセッサ369a内に設けられた信号デシリアライザに加えて、各送受信可能シンクデバイスは、ダウンストリーム側の次のシンクデバイスにメインリンクビデオ及び/又は他のバーストデータを中継するために、例えば、それぞれPhy Txユニット(例えば、381a〜384a)の一部として設けられた微調整可能な遅延器と共に、4個のシリアル信号増幅バッファ361a〜364aを有することができることがわかる。送受信可能シンクデバイス(例えば、355、365)のそれぞれは、よりダウンストリーム又はよりアップストリームの送受信可能シンクデバイス、若しくは最もアップストリームのソースデバイス(325)にシリアルAUX CHデータを双方向に中継するために更に2対の補助チャネルデシリアイザ及びシリアライザを有する。アクティブなシンクデバイスのそれぞれは、そのローカルのアクティブな数(通常4個)の入力レーンを内部のローカルバス(例えば、370A、370B)に、及びここから、それぞれのローカルモニタ(例えば、250’、260’)に接続する。図4は、このような接続を行っているデバイス465を示している。各シンクデバイスのデータ処理ユニット(例えば、369a、369b)は、ローカルポリシメーカ(例えば、365a、365b)から送信されたコマンドに基づいて動作し、対応するPhy Rxユニット(例えば、351a〜354a)が受信したビデオデータを、共通のルーティングバス(例えば、370A)を介してローカルモニタに接続するか、及びその場合、どのようなデシリアライズ規則に基づいて動作するかを判定する。例えば、(以下に説明する)図5Aのフィールド530の場合、連続する画素が、4つのレーンに亘って、ラウンドロビン方式で連続的に配信されていることがわかる。
【0084】
図5Aには、本発明に基づき、4レーン幅シリアルデータストリーム501にMDIDビット(フィールド520)を選択的に埋め込む1つのスキーム500を示している。4つのレーンは、通常、ここに示すように同期されるが、これは必ずしも必要ではない。レーンが互いに厳密に同期されていない場合、送受信デバイスのデータプロセッサが、シリアル送信されたストリームから、ビデオ又はオーディオデータブロックの構築を開始する前に、図に示すようにストリームを同期させるために、送受信デバイスデータプロセッサ(例えば、369a、369等)内に適切なデータバッファリング及びシリアルストリーム再同期手段を設ける必要がある。図5Aの行509に示すように、ビデオブランク期間(例えば、水平帰線消去期間又は1H)の最後に、各レーンにおいて、VDPによって定義されたキャラクタ(ブランクエンド(Blank End)キャラクタ)を送信する。これに続いて、予め定義されたMDID値を有するモニタの表示ライン番号N−1のビデオ画素が供給される。行番号N−1のビデオ画素の送信が完了すると、オプションとして、データブロック510の最後を全て0バイトでパディングし、512に示すように、4つのレーンに亘って、4つのVDP BSキャラクタ(ブランク開始(Blank Start)キャラクタ)が出力される。
【0085】
次に、同期された行514に沿って、VDPプロトコルに基づいて、対応するビデオブランキング識別バイト(VB−ID)が出力され、ここで、このようなVB−IDバイトのそれぞれのビット0:5は、対応するID値を提供する。なお、ビット7:7が常にゼロである従来の手法とは異なり、本発明では、ビット7:7が論理値「1」である場合(ボックス515参照)、これは、従来のMaudバイト518の後にMDIDバイトが挿入されることをシグナリングしている。ビット7:7が論理値「0」である場合、オプションのMDIDバイト520は、挿入されず、従来のVDPプロトコルに基づき、各レーンにおいて、Maudバイト518の直後にオーディオデータブロック522が続く。VB−IDバイト514内にMDID挿入フラグ(ビット7:7)を設けることによって、送受信デバイスのプロセッサ(例えば、369a)に、オプションのMDIDバイト520が出現する前にVB−IDバイト514を処理するためのT1の時間遅延を与えることができる。オプションのMDIDバイト520内の識別値がローカルモニタのディスプレイモニタID値に一致する場合、送受信デバイスのプロセッサ(例えば、369a)は、これに続くオーディオ(522)及びビデオ(530)シリアルデータを、処理及びローカルモニタ(例えば、250’)への転送のために、そのローカルバッファ内にコピーする。MDIDバイト520がローカルモニタのディスプレイモニタID値(又はローカルモニタを含むマルチキャストグループ値)に一致しない場合、送受信デバイスのプロセッサ(例えば、369a)は、パススルーされるオーディオ(522)及びビデオ(530)シリアルデータを無視する。図5Aの行529に示すように、ビデオブランク期間(例えば、水平帰線消去期間又は1H)の最後に、各レーンにおいて、VDPによって定義されたキャラクタ(ブランクエンド(Blank End)キャラクタ)を再び送信する。これに続いて、行520のMDID信号によって定義される予め定義されたMDID値を有するモニタ(又はモニタのマルチキャストグループ)の表示ライン番号Nのビデオ画素が供給される。行番号Nのビデオ画素の送信が完了すると、オプションとして、データブロック530の最後を全て0バイトでパディングし、532に示すように、4つのレーンに亘って、4つのVDP BSキャラクタ(ブランク開始(Blank Start)キャラクタ)が出力される。そして、処理は、4つのシリアル送信レーンに亘って現れる514と同様の他の行について繰り返してもよい。
【0086】
図5Bに示すように、二次データを対応するMDID値に論理的に関連付けるために、同様のスキーム550を用いてもよい。行564のVB−IDバイトのそれぞれのビット7:7が論理値「1」である場合、オプションとして、行570にMDIDバイトが挿入される。この他の場合、オプションのレーン0〜3(551)のシリアル送信ストリーム内にMDIDバイト行570は、出現しない。一致するMDID値を有する送受信デバイスのプロセッサ(例えば、369a)による処理のために宛てられた二次データは、行579の二次データ開始フラグキャラクタ(Start of Secondary data flag character:SS)の後に開始され、行582の二次データ終了フラグキャラクタ(End of Secondary data flag character:SE)で終了する。行579〜582は、ダミーのキャラクタが埋められたブロック572、584によって挟み込んでもよい。行509’の後に行570のMDIDに一致するモニタのためのビデオ画素データ510’が始まる。このように、二次データ580は、ビデオラインデータ510’にインタレースして、一致するMDID値を有する1つ以上のモニタに宛てることができる。
【0087】
この説明は、例示的なものであり、特許請求する主題の範囲、性質又は思想を制限するものではない。この説明の開示によって、様々な修正及び変更は、当業者にとって明らかであり、これらには、ここに開示した要素と同等な機能的及び/又は構造的均等物の使用、ここに開示した組合せと均等な機能的組合せの使用、及び/又はここに開示したステップと均等な機能的ステップの使用が含まれる。このような実質的ではない変更は、ここで説明した発明の範囲に含まれる。更に、特定の手段又はステップについて複数の具体例を提示している場合、及びこの開示から、このような具体例の間の及び/又はこのような具体例を越える類推が自明である場合、本明細書は、少なくともこのような類推を効果的に開示し、したがって包含しているものとみなされる。
【0088】
一例として、本発明に基づくソースデバイス(例えば、図3の325)及び/又は送受信デバイス(例えば、図3の355)の構成は、コンピュータ(例えば、図3の220’)又は他の外部の命令デバイスを使用して、様々なビデオストリーム生成器(例えば、331〜33E)のアクティブ化又は非アクティブ化を選択的に制御すること、及び/又は各送受信デバイスのローカルデータ処理デバイス(例えば、369a、369b)のそれぞれによる、シリアル受信ビットのマッピングを望まれるように選択的に制御することを含んでもよいことは明らかである。コンピュータが読取可能な媒体(図示せず)又は他の形式のソフトウェア製品又はマシン命令手段(以下に限定されるものではないが、ハードディスク、コンパクトディスク、フラッシュメモリスティック、製品としての命令信号のネットワークを介するダウンロード及びこれらに類するもの)を用いて、命令可能なマシン(例えば、220’)に命令して、このような選択的なアクティブ化及び非アクティブ化プロセスを望まれるように実行させてもよい。例えば、図3では、アップストリームのデバイスが、欠陥があるレーンがあり、したがって、そのレーンを介して次のダウンストリームデバイスにビデオデータをパススルーしない場合、欠陥があるレーンをシャットオフし、又は所与のデイジーチェイン内の送受信デバイスのそれぞれのPhy Txユニットの1つをパワーダウンすることによって消費電力を最小化することが望ましい場合があり、この結果、全体の消費電力を低減できる。すなわち、ホストコンピュータ内のソフトウェアが、ある時点で、デイジーチェインを構成するレーンの1つ以上を介して、ビデオデータが有効に送信されていないことを示した場合、ホストコンピュータは、現在サービスが必要でないビデオデータ出力回路のパワーダウンを選択的に命令することができ、これによって電力を節約することができる。このため、上述したデフォルトの4レーン幅バーストモードから変形されたマシン実装方法を命令可能なマシン(例えば、220’)に実行させ、及び/又は命令可能なマシンにマシン実装方法を実行させる補助的なソフトウェアを提供することは、本発明の範囲内にある。
【0089】
付加的な特許権の留保、矛盾の解決及び用語の解釈
本明細書が法律に則って公開された後、本出願の譲受人は、他者がここに含まれる文章及び図面の素材を複製することについて、このような複製が本明細書の発明を理解し、これによって、有用な技術及び科学の発展を促進することを目的とする限りにおいて、異論を唱えない。但し、譲受人は、ここに開示した素材に法的に関連する可能性がある他の如何なる権利も放棄せず、このような権利には、以下に限定されるものではないが、あらゆるコンピュータプログラムリスティング、図表又はここに提示したこの他の記載に関する著作権、ここに提示した造語又は図表に関連する可能性がある商標又はトレードドレス権、及びここに含まれ又はここから導出可能な、この他の保護可能な主題に関する権利が含まれる。
【0090】
何らかの開示が引用によってここに援用されており、このような援用された開示が、本開示と部分的又は全体的に矛盾する場合、矛盾する範囲、及び/又はより広い開示、及び/又はより広い用語の定義は、本明細書を基準とする。このような援用された開示が互いに部分的又は全体的に矛盾する場合、矛盾する範囲は、日付が新しい開示を基準とする。
【0091】
ここに明示的に述べていない限り、通常の用語は、それぞれが使用されているそれぞれの文脈内で対応する通常の意味を有し、通常の技術用語は、関連する技術分野内で、及びここでそれぞれが使用されているそれぞれの文脈内で対応する通常の意味を有する。関連技術に関する上述の記述は、本明細書が最も密接に関係する技術分野の当業者が技術又は可能な技術間の関係を想到できたことを認めるものではない。
【0092】
上述した一般概念及び特定の実施の形態の開示に基づき、要求される保護の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。発行された特許請求の範囲は、出願人の権利を、開示した特許請求の範囲のみに限定するものではなく、出願人の権利は、米国特許法第120条及び/又は米国特許法第251条に従って出願される更なる1つ以上の出願によって、ここでは文言として請求していない主題にも及ぶ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信したビデオ信号によって表現される画像を表示するためのビデオディスプレイ装置において、
(a)対応する第1の複数のレーンを介してシリアル送信された、前記ビデオディスプレイ装置によって表示され、又は表示されないビデオ画像の少なくとも一部を表す第1の複数のデジタル信号を受信するように構成された第1のポートと、
(b)対応する第2の複数のレーンを介してシリアル送信された、ビデオ画像の少なくとも一部を表す第2の複数のデジタル信号を出力するように構成された第2のポートと、
(c)前記第1のポート及び前記第2のポートに接続され、パススルーバッファを含み、前記シリアル送信されたデジタル信号を、前記第1のポートから前記第2のポートに中継する中継回路と、
(d)前記パススルーされるシリアル送信されたデジタル信号のそれぞれに埋め込まれているマルチデバイス識別(multi-device identification:MDID)信号に応じて、前記パススルーされるシリアル送信されたデジタル信号を選択的に処理する選択的データ処理手段とを備えるビデオディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1のポートは、VESA−DisplayPortに互換性がある第1のインタフェースプラグを含み、
前記第2のポートは、VESA−DisplayPortに互換性がある第2のインタフェースプラグを含む請求項1記載のビデオディスプレイ装置。
【請求項3】
前記選択的データ処理手段に動作的に接続され、前記データ処理手段によって選択的に処理される前記シリアル送信された第1の複数のデジタル信号を表す前記ビデオ画像の少なくとも一部を表示するローカルモニタを更に備える請求項2記載のビデオディスプレイ装置。
【請求項4】
前記中継回路は、前記ビデオディスプレイ装置と同様の第2のビデオディスプレイ装置が、前記第2のポートにデイジーチェイン方式で接続されたことを検出できるホットプラグ検出器を含む請求項1記載のビデオディスプレイ装置。
【請求項5】
前記中継回路は、シリアル補助チャネルデータを双方向に中継できる補助チャネルリレーを含み、前記中継される補助チャネルデータは、前記補助チャネルリレーによって定義されるデイジーチェイン通信回路に動作的に接続することができる1つ以上のローカルモニタの少なくとも1つの物理的属性を示すEDIDデータを含む請求項1記載のビデオディスプレイ装置。
【請求項6】
少なくともビデオ画像の一部を表す第1の複数のシリアル送信されたデジタル信号を対応する第1の複数のレーンを介して出力できるビデオソースデバイスに、複数のビデオディスプレイユニットをデイジーチェイン接続するデイジーチェイン接続方法において、
(a)前記ビデオソースデバイスが駆動するビデオ信号中継回路に第1のビデオシンクデバイスがデイジーチェイン方式で接続されたことを検出するステップと、
(b)前記第1のビデオシンクデバイスの接続の検出に応じて、前記第1のビデオシンクデバイスから、前記第1のビデオシンクデバイスに関連するローカルディスプレイ機能の特性を暗示するローカル特徴付けデータを自動的にフェッチするステップとを有するデイジーチェイン接続方法。
【請求項7】
前記ローカル特徴付けデータをフェッチするステップは、
前記第1のビデオシンクデバイスに関連する、少なくとも1つのローカルディスプレイモニタの物理的属性を示す、前記第1のビデオシンクデバイス内のローカルEDIDデータを自動的に読み出すステップを含む請求項6記載のデイジーチェイン接続方法。
【請求項8】
前記ローカル特徴付けデータをフェッチするステップは、
前記第1のビデオシンクデバイスに関連する、少なくとも1つのローカルディスプレイモニタの現在の再構成可能な構成を示す、前記第1のビデオシンクデバイス内のローカルDPCDデータを自動的に読み出すステップを含む請求項6記載のデイジーチェイン接続方法。
【請求項9】
(a)対応する入口シリアルデータリンクを介して、シリアル送信されてきたビデオストリームデータを受信するようにそれぞれ構成された第1の複数のビデオストリームデータ受信機と、
(b)前記第1の複数のビデオストリームデータ受信機に接続され、前記第1の複数のビデオストリームデータ受信機の前記受信したビデオストリームデータのオンザフライで選択された部分をデシリアライズするように構成されたローカルデータプロセッサと、
(b)前記ビデオストリームデータ受信機の対応する1つによって出力されたビデオストリームデータを受信し、前記ビデオストリームデータをバッファリングするようにそれぞれ接続及び構成された第2の複数のビデオストリームデータバッファと、
(c)前記ビデオストリームデータバッファの対応する1つから、バッファリングされたシリアルデータを受信し、対応する出口シリアルデータリンクを介して、前記バッファリングされたシリアルデータを中継するようにそれぞれ接続及び構成された第3の複数のビデオストリームデータ送信機と、
(d)前記ローカルデータプロセッサに接続され、前記パススルーされるビデオデータのオンザフライで選択及びデシリアライズされた部分をローカルディスプレイモニタに転送するように構成されたローカル出力ポートとを備えるデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項10】
(e)ローカルDPCDデータ及びローカルEPIデータを保存するように構成されたローカルポリシメーカと、
(f)前記ローカルポリシメーカに接続され、前記デイジーチェイン送受信デバイスのアップストリーム及びダウンストリームに補助チャネルデータを中継するように構成された補助チャネルデータ送受信機とを更に備える請求項9記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項11】
(e.1)前記ローカルポリシメーカは、前記デイジーチェイン送受信デバイスが拡張AUX_CHシンタクスを現在実装しているか否かを示す拡張シンタクスフラグを含むデイジーチェインサポートレジスタを有する拡張DPCDレジスタセットを含む請求項10記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項12】
(e.1)前記ローカルポリシメーカは、前記デイジーチェイン送受信デバイスがシンクデバイスとして接続されているデイジーチェインに沿って、前記デイジーチェイン送受信デバイスを他のシンクデバイスから識別する一意的なデバイス識別情報を前記デイジーチェイン送受信デバイスに提供できるシンクデバイス識別フィールドを含むデイジーチェインサポートレジスタを有する拡張DPCDレジスタセットを含む請求項10記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項13】
前記シンクデバイス識別フィールドは、少なくとも5つの一意的に識別可能なシンクデバイス又はビデオデータの少なくとも5つの一意的に識別可能なバンドをサポートできる請求項12記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項14】
(e.1)前記ローカルポリシメーカは、前記デイジーチェイン送受信デバイスを、他の一意的に識別可能なユニットの予め定義された組織内の組織的なユニットとして一意的に識別するための24ビットユニット識別フィールドを含むデイジーチェインサポートレジスタを有する拡張DPCDレジスタセットを含む請求項10記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項15】
(f.1)前記補助チャネルデータ送受信機は、ホットプラグ検出信号を、ダウンストリームシンクデバイスから、前記デイジーチェイン送受信デバイスが含まれるデイジーチェインに沿って、アップストリームのデバイスに中継するように更に構成されている請求項10記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項16】
(e.1)前記ローカルポリシメーカは、コマンドパケットに応答して、前記コマンドパケットが、コマンドのターゲットとして、前記デイジーチェイン送受信デバイスを宛先とする宛先識別フィールドを含んでいる場合、1つ以上の補助チャネルデータ送受信機を介して、前記コマンドパケットを中継するように構成されている請求項10記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項17】
(e.1)前記ローカルポリシメーカは、その補助チャネルデータ送受信機の1つを介して、前記コマンド応答パケットのソースとして前記デイジーチェイン送受信デバイスを指定するシンクデバイス識別フィールドを含むコマンド応答パケットを出力するように構成されている請求項10記載のデイジーチェイン送受信デバイス。
【請求項18】
(a)シリアル送信のためのビデオストリームデータを、対応する複数の出口シリアルデータリンクを介する複数のシリアル信号のバーストとして編成するようにそれぞれ構成された第1の複数の現実又は仮想のビデオストリームデータ生成器と、
(b)前記複数のシリアル信号のバーストとして編成された前記シリアル送信のためのビデオストリームデータを、対応する複数の出口シリアルデータリンクに亘ってパックするデータパッカと、
(c)前記現実又は仮想のビデオストリームデータ生成器の1つにそれぞれ接続され、前記シリアル送信のためのビデオストリームデータの編成を制御するように構成された第2の複数のビデオデータストリーム制御ユニットであって、前記編成は、前記ビデオデータストリームによって表される画像又は画像の一部を表示することを意図するターゲットディスプレイモニタと互換性があり、前記ビデオデータストリーム制御ユニットは、異なるターゲットディスプレイモニタをサポートするようにプログラミング可能である第2の複数のビデオデータストリーム制御ユニットと、
(d)複数のデイジーチェイン接続されたモニタユニットからローカルDPCDデータ及びローカルEPIデータを読み出し、前記読み出したDPCDデータ及びEPIデータを、前記第2の複数のビデオデータストリーム制御ユニットに保存するように構成されたソース側ポリシメーカとを備えるデイジーチェインサポートソースデバイス。
【請求項19】
(e)前記ソース側ポリシメーカ及び前記第1の複数のビデオストリームデータ生成器に動作的に接続され、外部ホストデバイスが、前記ビデオストリームデータ生成器にビデオデータをダウンロードでき、前記ソース側ポリシメーカとインタラクトできるようにするホストインタフェースポートを更に備える請求項18記載のデイジーチェインサポートソースデバイス。
【請求項20】
前記ビデオストリームデータ生成器の少なくとも1つは、グラフィックデータプロセッサ及びビデオデータストレージメモリの組合せによって実現されている請求項19記載のデイジーチェインサポートソースデバイス。
【請求項21】
(c.1)前記ソース側ポリシメーカは、前記デイジーチェインサポートソースデバイスが拡張AUX_CHシンタクスを現在実装しているか否かを示す拡張シンタクスフラグを含むデイジーチェインサポートレジスタを有する拡張DPCDレジスタセットを含む請求項18記載のデイジーチェインサポートソースデバイス。
【請求項22】
(c.1)前記ソース側ポリシメーカは、前記デイジーチェインサポートソースデバイスを、他の一意的に識別可能なユニットの予め定義された組織内の組織的なユニットとして一意的に識別するための24ビットユニット識別フィールドを含むデイジーチェインサポートレジスタを有する拡張DPCDレジスタセットを含む請求項18記載のデイジーチェインサポートソースデバイス。
【請求項23】
(c.1)前記ソース側ポリシメーカは、補助データチャネルを介して、コマンドパケットに応答することを意図するデイジーチェイン接続されたデバイスを指定する宛先機器識別フィールドをそれぞれ含むコマンドパケットを出力するように構成されている請求項18記載のデイジーチェインサポートソースデバイス。
【請求項24】
(c.2)前記ソース側ポリシメーカは、前記補助データチャネルを介して、コマンド応答パケットのソースであるデイジーチェイン接続されたデバイスを指定する応答側識別フィールドを含むコマンド応答パケットを受信するように構成されている請求項23記載のデイジーチェインサポートソースデバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2011−524992(P2011−524992A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508503(P2011−508503)
【出願日】平成21年5月5日(2009.5.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/002811
【国際公開番号】WO2009/137061
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(508249697)インテグレーテッド・デバイス・テクノロジー・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】