ビデオ・ゲーム表示制御装置ならびにその制御方法およびその制御プログラム
【目的】店頭端末装置においてプリントする時にユーザに飽きさせない。
【構成】ユーザが持参したメモリ・カードに記録されている被写体像の中からプリントすべき被写体像が選択される。選択された被写体像からすべての顔画像が検出される。検出された顔画像がスロット・マシンの絵柄として表示窓31,32,33に切り替えられながら表示される。(B)に示すように同一人物の顔画像F1,F2,F3が揃うと当たりとなる。(C)に示すように同一人物ではない顔画像F1,F5,F2が表示されると外れとなる。
【構成】ユーザが持参したメモリ・カードに記録されている被写体像の中からプリントすべき被写体像が選択される。選択された被写体像からすべての顔画像が検出される。検出された顔画像がスロット・マシンの絵柄として表示窓31,32,33に切り替えられながら表示される。(B)に示すように同一人物の顔画像F1,F2,F3が揃うと当たりとなる。(C)に示すように同一人物ではない顔画像F1,F5,F2が表示されると外れとなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,ビデオ・ゲーム表示制御装置ならびにその制御方法およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタル・スチル・カメラを用いて被写体を撮像した場合,写真店などにおいてある店頭端末機を用いてディジタル・スチル・カメラのユーザがプリントすることがある。ユーザは,プリントすべき写真を選びプリント終了するまで,その店頭端末機の前で待つ。ユーザは,プリント終了まで店頭端末機の前で待たなければならないので退屈となってしまう。この退屈を紛らわすためにプリントが終了するまでの待ち時間にユーザがゲームを行うものがある(特許文献1〜5)。
【特許文献1】特開2005-235062号公報
【特許文献2】特開2005-192045号公報
【特許文献3】特開2004-109390号公報
【特許文献4】特開平11-52479号公報
【特許文献5】特開2004-268432号公報
【0003】
しかしながら,これらのゲームは単なる暇つぶしにすぎない。
【発明の開示】
【0004】
この発明は,ユーザの写真へ興味を喚起させることを目的とする。
【0005】
この発明によるビデオ・ゲーム表示制御装置は,記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段,上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取る読み取り手段,上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択する選択手段,上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出する顔画像検出手段,および上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御する表示制御手段を備えていることを特徴とする。
【0006】
この発明は,上記ビデオ・ゲーム表示制御装置に適した制御方法も提供している。すなわち,記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置の制御方法において,読み取り手段が,上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取り,選択手段が,上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択し,顔画像検出手段が,上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出し,表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである。
【0007】
この発明は,上記ビデオ表示制御装置の制御方法を実施するためのプログラムおよびそのプログラムを格納した記録媒体も提供している。
【0008】
この発明によると,プリントすべき被写体像を表わす被写体像データが記録されている記録媒体が,着脱自在な記録媒体装着手段に装着される。記録媒体が記録媒体装着手段に装着されると,記録媒体に記録されている被写体像データが読み取られ,読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントすべき被写体像が選択される。選択された被写体像の中から顔画像が検出され,検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームが表示画面上に表示される。ユーザは,持参した記録媒体に記録されている被写体像に含まれている顔画像を利用したビデオ・ゲームを行うことができる。ユーザが撮像した被写体像を利用してビデオ・ゲームができるようになるので,自らが撮像した写真に興味がわくこととなり,プリントの待ち時間も飽きないようになる。
【0009】
上記表示制御手段は,たとえば,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いて複数の表示窓に表示された複数の絵柄の組み合わせに応じて当たりまたは外れと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである。
【0010】
上記表示制御手段は,たとえば,複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像の類似度がしきい値以上と判定されたことに応じて当たりと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものでもよい。
【0011】
上記選択手段によって選択された被写体像のプリントの枚数(合計枚数)を入力する入力手段,および上記入力手段から入力されたプリントの枚数(合計枚数)が多いほど上記類似度判定のしきい値が低くなるようにしきい値を調整するしきい値調整手段 をさらに備えるようにしてもよい。プリントの枚数(合計枚数)が多いほどしきい値が低くなるので,スロット・マシン・ゲームが当たりやすくなる。
【0012】
上記選択手段によって選択された被写体像を表わす被写体像データをプリンタまたはプリンタ・サーバに送信する被写体像データ送信手段をさらに備えてもよい。この場合, 上記表示制御手段は,上記被写体像データ送信手段によって被写体像データがプリンタまたはプリンタ・サーバに送信されたことに応答して,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものとなろう。
【0013】
上記表示制御手段によって,当たりと判定された場合に複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像のそれぞれの顔画像が含まれている被写体像のプリント料金を割り引きまたは無料とする報知を行う報知手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0014】
上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を同一人物とみなせる顔画像ごとにグループ化するグループ化手段をさらに備えてもよい。この場合,上記表示制御手段は,上記グループ化手段によってグループ化された数が多いほどビデオ・ゲームの回数を増やすものとなろう。異なる人物が撮像されているほど,それぞれの人物にプリントを渡すためにプリント枚数が多くなることがある。プリント枚数が多いほどプリント店は,売り上げが多くなるので,ユーザがビデオ・ゲームをできる回数を増やすこととなる。
【0015】
上記表示制御手段は,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として複数の同一の絵柄を当てるスクラッチ・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものでもよい。
【0016】
上記表示制御手段は,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄としてビデオ・ポーカー・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものでもよい。
【実施例】
【0017】
図1は,この発明の実施例を示すもので,店頭端末装置(ビデオ・ゲーム表示制御装置)の電気的構成を示すブロック図である。
【0018】
店頭端末装置は,写真店,スーパー,デパートメント・ストアなどに置かれるもので,ユーザによって操作される。もっとも,店員が操作してもよい。
【0019】
店頭端末装置の全体の動作は,CPU1によって統括される。店頭端末装置には,CD−ROM(コンパクト・ディスク−リード・オンリ・メモリ)ドライブ17が含まれている。後述する動作を行なわせるプログラムが格納されたCD−ROM19がCD−ROMドライブ17によって読み取られることにより,操作プログラムが店頭端末装置にインストールされる。
【0020】
この実施例による店頭端末装置は,ユーザが持参したメモリ・カードがメモリ・カード・リーダ7に装填され,装填されたメモリ・カードに記録されている被写体像データによって表わされる被写体像がプリントされる。プリント終了までの間,ユーザは暇をもてあますこととなるので,ユーザが持参したメモリ・カードから読み取られた被写体像データによって表わされ,かつプリントすべき被写体像として選択された被写体像から顔画像を検出し,検出した顔画像を用いてビデオ・ゲームが行われる。
【0021】
店頭端末装置には,プリンタ・サーバ18と通信するための通信回路2,データ等を一時的に記憶するRAM3,上述のように被写体像から検出された顔画像を表わすデータを記憶する顔データベース5,顔データベース5に顔画像を表わすデータを記憶させるための記憶制御装置4およびプリンタ6が含まれている。店頭端末装置には,さらに,入力インターフェイス8に接続されたキーボード9およびマウス10ならびに表示装置11が含まれている。表示装置11の表示画面12にはタッチ・パネル13が形成されている。さらに,店頭端末装置には,被写体像の中から顔画像部分を検出する顔検出装置15,検出された顔画像部分を特定の人物と認識するための顔認識装置16および画像処理回路14が含まれている。
【0022】
図2(A)から(D)は,プリントすべき被写体像であるとしてユーザに選択された被写体像の一例である。
【0023】
上述したように,店頭端末装置にメモリ・カードが装填されると,メモリ・カードに記録されている被写体像データがメモリ・カード・リーダ7によって読み取られる。読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像のサムネイル画像が表示画面12上に一覧表示される。ユーザは,一覧表示されたサムネイル画像の中からプリントすべき被写体像を選択し,プリント枚数を入力する。すると,選択された被写体像が,入力された枚数分プリントされることとなる。
【0024】
(A)は,ファイル名が0001.JPGの被写体像21である。被写体像21には,人物α,人物βおよび人物γの人物像が含まれている。これらの人物像のそれぞれには顔画像部分F1,F4およびF6が含まれており,顔検出装置15により顔画像部分F1,F4およびF6が顔の画像を表わしていることが検出され,顔認識装置16においてそれぞれが同一人物ではないことが認識される。
【0025】
(B)は,ファイル名が0002.JPGの被写体像22である。被写体像22には,人物βの人物像が含まれている。この人物像にも顔画像部分F5が含まれ,上述したように検出される。
【0026】
(C)は,ファイル名が0003.JPGの被写体像23である。被写体像23には,人物αおよび人物γの人物像が含まれている。これらの人物像にも顔画像部分F2およびF7が含まれており,上述したように検出される。
【0027】
(D)は,ファイル名が0004.JPGの被写体像24である。被写体像24には,人物αの人物像が含まれている。この人物像にも顔画像部分F3が含まれており,上述したように検出される。
【0028】
検出された顔画像部分を表わす顔画像データ等は,顔データベース5に格納される。
【0029】
図3は,顔データベース5に格納されている顔画像データ等を示すテーブルである。
【0030】
上述のように,ユーザがプリントすべき被写体像として選択された被写体像の中から顔画像F1〜F7が検出される。検出された顔画像F1〜F7を表わす顔画像データに対応して顔IDおよびそれらの顔画像F1〜F7が含まれている被写体像のファイル名がテーブルに含まれている。テーブルには,顔画像F1〜F7の顔をもつ人物名(人物α,人物βまたは人物γ)も表示されている。顔認識装置16によって同一人物か否かが認識されることにより人物を区別できる。区別された人物が後述するグループIDに対応する。
【0031】
図4は,人物と顔画像との関係を示している。
【0032】
検出された顔画像F1〜F7は,顔画像の類似度判別により同一人物のものかどうか判定される。顔画像の類似度判別は,顔を構成するパーツ(目,鼻,口,耳など)の位置関係,大きさ,色などを用いて2つまたはそれ以上の顔画像が類似しているかどうかを判別するものである。類似していると考えられる顔画像のグループが同一の人物の顔画像であると判断される。同一の人物と考えられる顔画像ごとに顔画像を分けたものが図4である。
【0033】
顔画像F1,F2およびF3は同一人物の顔画像と考えられ,人物α(氏名がわからなくとも同一人物か否かがわかればよい)の顔画像と分類されている。顔画像F4およびF5は,人物αとは別の人物である人物βの顔画像と分類されている。顔画像F6およびF7は,人物αおよび人物βとはさらに別の人物である人物γの顔画像と分類されている。
【0034】
この実施例による店頭端末装置においては,検出された顔画像F1〜F7を用いて,ビデオ・スロット・マシン・ゲームを行うものである。同一人物とみなせる顔画像がそろえば当たりとなり,同一人物とみなせない顔画像が含まれていれば外れとなる。
【0035】
図5(A)から(C)は,表示画面に表示されるビデオ・スロット・マシン・ゲーム用のウインドウの一例である。
【0036】
ウインドウ30には,3つの表示窓31,32および33が一行に並んでいる。これらの表示窓31,32および33のそれぞれの下にはストップ・ボタン34,35および36が形成されている。
【0037】
3つの表示窓31,32および33には,上述のようにして検出された顔画像F1〜F7の顔画像が一定周期で切り替わりながら一つずつ表示される。ストップ・ボタン34,35および36がタッチされると,それぞれのストップ・ボタン34,35および36がタッチされたときのタイミングに合わせて表示窓31,32および33に顔画像F1〜F7のいずれかの顔画像が表示されている状態で止まる。
【0038】
(B)に示すように,ストップ・ボタン34,35および36がタッチされたことにより,表示窓31,32および33には顔画像F1,F2およびF3が表示されたとする。顔画像F1,F2およびF3は,同一人物である人物αの顔画像であり,同一人物の顔画像が揃って表示されたので当たりとなる。同一人物の顔画像であれば,異なる顔画像でなくとも同じ顔画像が揃って表示されても当たりとなる。
【0039】
(C)に示すように,ストップ・ボタン34,35および36がタッチされたことにより,表示窓31,32および33には顔画像F1,F5およびF2が表示されたとする。顔画像F1およびF2は人物αのものであるが,顔画像F5は人物βのものであり,異なる人物の顔画像が表示されているので外れとなる。
【0040】
図6および図7は,被写体像のプリント注文を行う場合の店頭端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【0041】
ユーザが持参したメモリ・カードが店頭端末装置に装填されると,メモリ・カード・リーダ7によって,メモリ・カードに記録されている被写体像データが読み取られる(ステップ41)。読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像のサムネイル画像(被写体像そのものでもよい)が表示画面12上に表示される。表示されたサムネイル画像の中からプリントすべき被写体像に対応するサムネイル画像がタッチ(またはマウスでクリック)されることにより,プリントすべき被写体像が選択される(ステップ42)。また,プリント枚数が,選択された被写体像ごとにキーボード9を用いて(またはマウス10を用いて)入力される。
【0042】
プリントすべき被写体像があれば(ステップ43でYES),選択された被写体像の駒数Nについての顔画像検出処理を実行するための変数iが0にリセットされる(ステップ44)。変数iと選択された被写体像の駒数Nとが比較される(ステップ45)。変数iが,選択された被写体像の駒数N以下であれば(ステップ45でNO),i番目の被写体像のプリント枚数Miが設定される(ステップ46)。プリント枚数Miが0より大きければi番目の被写体像はプリント対象の被写体像であるから,そのi番目の被写体像について顔認識処理および顔検出処理が実行される(ステップ48)。検出された顔画像を表わすデータが顔データベース5に登録される(ステップ49)。変数iがインクレメントされ(ステップ50),選択されたすべての被写体像について顔画像の検出および検出された顔画像を表わす画像データの顔データベース5への登録が行われる。
【0043】
変数iが,選択された被写体像の駒数Nより大きくなると(ステップ45でYES),プリントすべき被写体像として選択された被写体像のすべてについて顔画像の検出および顔データベース5への登録が終了するので,プリントを実行するかどうかが確認される(ステップ51)。プリント実行しないで(ステップ51でNO),キャンセルすれば(ステップ52でYES),プリント注文処理は終了する。
【0044】
プリント実行されると(ステップ51でYES),選択されたすべての被写体像を表わす画像データがプリンタ6に与えられ(ステップ53),プリントが開始される(ステップ54)。プリンタ6によって選択された被写体像が,入力されたプリント枚数分プリントされている間,ユーザは上述したようにビデオ・スロット・マシン・ゲームを行う(ステップ55)。プリントされる被写体像に含まれている顔画像を利用したゲームを行うことにより,プリントの待ち時間を有効に利用できるようになる。
【0045】
ビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて,表示窓31,32および33に表示された3つの顔画像の類似度が算出される。3つの顔画像のうち,第1の顔画像と第2の顔画像との類似度S1,第2の顔画像と第3の顔画像との類似度S2および第3の顔画像と第1の顔画像との類似度S3の類似度がすべて,類似度のしきい値S以上であれば(ステップ56でYES),表示窓31,32および33に表示された3つの顔画像は,図5(B)に示したように同一人物のものと考えられるので当たりと表示される(ステップ58)。類似度S1,S2またはS3のいずれかがしきい値S以上でなければ(ステップ56でNO),表示窓31,32および33に表示された3つの顔画像は,図5(C)に示したように同一人物のものではないと考えられるので外れと表示される(ステップ57)。
【0046】
図8は,ビデオ・スロット・マシン・ゲームの処理手順(図7ステップ55の処理手順)を示すフローチャートである。
【0047】
まず,検出された顔画像の数があらかじめ定められているデフォルト数以上かどうかが確認される(ステップ61)。たとえば,デフォルト数が3である場合,検出された顔画像の数が0,1,2など少なければ(ステップ61でNO),ビデオ・スロット・マシン・ゲームは行われない。検出された顔画像の数があらかじめ定められているデフォルト数以上であれば(ステップ61でYES),表示窓31,32および33に表示される顔画像を一定周期で表示を切り替える処理が行われる(ステップ62)。
【0048】
第1のストップ領域34がタッチされなければ(ステップ63でNO),終了かどうかが確認される(ステップ64)。第1のストップ領域34がタッチされると(ステップ63でYES),第1の表示窓31における顔画像の表示切替が停止する(ステップ65)。
【0049】
第2のストップ領域35がタッチされなければ(ステップ66でNO),終了かどうかが確認される(ステップ67)。第2のストップ領域35がタッチされると(ステップ66でYES),第2の表示窓32における顔画像の表示切替が停止する(ステップ68)。
【0050】
第3のストップ領域36がタッチされなければ(ステップ69でNO),終了かどうかが確認される(ステップ70)。第3のストップ領域36がタッチされると(ステップ69でYES),第3の表示窓33における顔画像の表示切替が停止する(ステップ71)。
【0051】
第1の表示窓31に表示されている顔画像と第2の表示窓32に表示されている顔画像との第1の類似度S1が算出される(ステップ72)。同様に,第2の表示窓32に表示されている顔画像と第3の表示窓33に表示されている顔画像との第2の類似度S2が算出され(ステップ73),第3の表示窓33に表示されている顔画像と第1の表示窓31に表示されている顔画像との類似度S3が算出される(ステップ74)。算出された類似度S1,S2およびS3を用いて上述したように,当たりまたは外れが表示される。
【0052】
図9は,表示窓の表示切替処理手順(図8ステップ62の処理手順)を示すフローチャートである。
【0053】
上述したように顔データベース5に登録されている顔画像の中からランダムに一つの顔画像が選択される(ステップ81)。選択された顔画像が第1の表示窓31に表示される(ステップ82)。一定時間経過すると(ステップ83),割り込み発生しない限り(ステップ84でNO),次の顔画像が選択されて表示される。第2の表示窓32および第3の表示窓33についても同様の顔画像の表示切替が行われる。
【0054】
図10は,店頭端末装置の他の処理手順を示すフローチャートである。図10は,図7に対応するもので,図7の処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
上述した実施例においては,選択された被写体像は,店頭端末装置に含まれているプリンタ6を用いてプリントされているが,図10に示す処理は店頭端末装置とは別のプリンタ・サーバ18に接続されているプリンタによってプリントされるものである。
【0056】
ネット注文が実行されると(ステップ51AでYES),店頭端末装置とプリンタ・サーバ18とがネットワークで接続される(ステップ91)。すると,店頭端末装置からプリンタ・サーバ18に,選択された被写体像を表わす画像データが送信される(ステップ92)。プリンタ・サーバ18に接続されたプリンタによってプリントされることとなる。このプリント中もビデオ・スロット・マシン・ゲームが行われるのはいうまでもない(ステップ55)。
【0057】
図11および図12は,他の実施例を示すものである。この実施例においては,上述したビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて当たりとなるとプリント料金が割り引きまたは無料となり,その旨が表示されるものである。
【0058】
図11は,ビデオ・スロット・マシン・ゲームのウインドウ30とプリントするものとして選択された被写体像とを示している。
【0059】
ウインドウ30は,ビデオ・スロット・マシン・ゲームで当たりとなったのもので(図5(B)と同じ),表示窓31,32および33には顔画像F1,F2およびF3が表示されている。顔画像F1,顔画像F2およびF3は,それぞれファイル名0001.JPG,ファイル名0003.JPGおよび0004.JPGの被写体像に含まれているものである。これらのファイル名0001.JPG,ファイル名0003.JPGおよび0004.JPGの被写体像はプリントするものとしてユーザによって選択されたものである。これらの被写体像のプリント代金が割引または無料となる。
【0060】
図12は店頭端末装置の処理手順を示すもので,図7の処理手順に対応する。図12において図7に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
【0061】
ビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて当たりとなると(ステップ58),第1の表示窓31に表示されている顔画像が含まれている被写体像のプリント枚数P1(ステップ101),第2の表示窓32に表示されている顔画像が含まれている被写体像のプリント枚数P2(ステップ102),第3の表示窓33に表示されている顔画像が含まれている被写体像のプリント枚数P3がそれぞれ読み取られる(ステップ103)。読み取られたプリント枚数の総数のプリント料金が割り引かれる(または無料となる)ように表示される(ステップ104)。店頭端末装置自体にコイン・マシン等の料金受領装置が設けられている場合には,割引後の料金がプリント料金としてユーザに要求されることとなろう。料金を店員に支払う場合には,表示された割引後の料金を店員に支払うこととなろう。必要であれば,当たりであること,割引料金,割引枚数などがプリントされた用紙が店頭端末装置から出力されよう。
【0062】
図13から図15は,さらに他の実施例を示すものである。この実施例は,プリント注文の総枚数が多いほど類似度判別のしきい値Sの値を小さくするものである。プリント注文総枚数が多いほど当たりやすくなる。
【0063】
図13は,プリント注文総枚数と2つの顔画像の類似度しきい値Sとの関係を示している。
【0064】
プリント総枚数が少ないほどしきい値Sは高くなり,プリント総枚数が多いほどしきい値Sは低くなる。プリント総枚数が多いほど,表示窓31,32および33に表示される顔画像が類似すると判断されるので当たりやすくなる。たとえば,プリント注文総枚数が10枚の場合にはしきい値Sは70%以上の類似度が必要な値を示すが,プリント注文総枚数が100枚の場合には15%以上の類似度で類似すると判断されることとなる。
【0065】
図14は,顔画像の類似判定の様子を示している。
【0066】
顔画像F1と顔画像F2との類似度が80%の場合には,それらの顔画像F1およびF2は類似するものと判断される。すなわち,顔画像F1をもつ人物像の人物と顔画像F2をもつ人物像の人物とは同一人物であると判定される。
【0067】
これに対し,顔画像F1と顔画像F5との類似度が15%の場合には,プリント注文総枚数が100枚未満であれば,非類似と判定されるが,プリント注文総枚数が100以上であれば,実際には非類似であったとしても類似すると判断される。
【0068】
図15は,店頭端末装置の処理手順を示すフローチャートであり,図7に対応している。図15に示す処理において図7に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
ビデオ・スロット・マシン・ゲームが実行されると(ステップ55),プリント注文総枚数に応じた類似度しきい値Sが読み取られる(ステップ59)。読み取られたしきい値Sを用いて類似度の判定が行われる(ステップ56)。上述したように,プリント注文総枚数が多いほど類似していると判定され,当たる確率が高くなる。
【0070】
図16(A)および(B)から図20は,さらに他の実施例を示すものである。この実施例においては,顔画像が同一人物ごとにグループ化される。グループの数が多いほどビデオ・スロット・マシン・ゲームを行うことができる回数が多くなる。上述した実施例では,人物が増えるほど特定の人物の顔画像が揃う確率が低くなるので,ビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて当たる確率が低くなる。写真店にとっては,集合写真の被写体像の方が,プリント注文総枚数が多いことがあり,写真店の利益率も高い。このため,この実施例においては人物が多いほどビデオ・スロット・マシン・ゲームを行う回数を増やすものである。ゲームの回数が増えるので当たる確率も高くなる。
【0071】
図16(A)および(B)は,上述のようにして検出された顔画像を人物ごとにグループに分けたテーブルを示している。
【0072】
(A)を参照して,プリントする被写体像の中から検出された顔画像は人物αの顔画像F11,F12およびF13,人物βの顔画像F21およびF22ならびに人物γの顔画像F31およびF32の3つに分類されたものとする。この場合の当たりの確率は,3C3/7C3=8.5%である。
【0073】
(B)を参照して,プリントする被写体像の中から検出された顔画像は人物δの顔画像F41〜F44および人物εの顔画像F51〜F53の2つに分類されたものとする。この場合の当たりの確率は,(4C3+3C3)/7C3=14.3%となる。
【0074】
図17は,グループ数とビデオ・スロット・マシン・ゲームの実行可能回数との関係を示すグラフである。グループ数が多いほど,ゲームの実行可能回数が増える。たとえば,被写体のグループ数が1,2,および3であれば,ゲームの実行可能回数はそれぞれ0,2,および3となる。
【0075】
図16(A)および(B)の例であれば,(A)のように3つのグループにおいて当たる確率は,ゲーム実行可能回数が2回であるから8.5%×2回=17%となり,(B)のように2つのグループにおいて当たる確率は,ゲーム実行回数が1回であるから14.3%×1回=14.3%となる。異なる人物を撮像した方が当たる確率が高くなる。
【0076】
図18および図19は,店頭端末装置の処理手順を示すもので,図6および図7に対応するものである。図18および図19において図6および図7の処理に対応する処理は同一符号を付して説明を省略する。
【0077】
i番目の被写体像の顔検出処理が行われると(ステップ48),顔画像ごとにグループ分けするために顔画像の変数kが0にリセットされる(ステップ111)。変数kが検出された顔画像の数よりも小さければ(ステップ112でYES),グループ分けされていない顔画像があるためにグループ分けのためのグループIDを付与する処理が行われる(ステップ113)。顔画像データに関連づけて付与されたグループIDが顔データベース5に登録される(ステップ114)。グループIDは,図3に示したように人物を識別するものに対応するものである。上述したように人物α,β,γなどがグループIDにも対応する。変数kがインクレメントされ(ステップ115),検出されたすべての顔画像についてグループIDが付与されるまでステップ113から115の処理が繰り返される。
【0078】
図19を参照して,グループIDが付与されるとグループの数がわかるからそのグループ数Gが読み取られる(ステップ121)。上述したようにグループ数Gが1であれば(ステップ122でYES),ゲームは許可されない。グループ数Gが1以下でなければ(ステップNO),ゲーム回数変数pが0とされる(ステップ123)。ゲーム回数変数pがグループ数Gよりも大きくなければ(ステップ124でNO),ゲームが実行される(ステップ55)。ゲームが実行され,当たりまたは外れが表示されると(ステップ57または58),ゲーム回数変数pがインクレメントされる(ステップ125)。再びステップ124からの処理が繰り返される。グループ数Gが2であれば2回のゲームが行われ,グループ数が3であれば3回のゲームが行われることとなる。
【0079】
図20はグループID付与処理手順(図18ステップ113の処理手順)を示すフローチャートである。
【0080】
まず,検出された一つ目の顔画像が読み取られる(ステップ131)。次にグループ数が1以上存在するかどうかが確認される(ステップ132)。最初は,グループが形成されていないからグループ数は0である(ステップ132でNO)。読み取られた顔画像に新たにグループIDが付与される(ステップ133)。これにより,新たにグループが生成されることとなる。最初のグループIDは番号0であり,その後番号が増えたものがグループIDとなる。
【0081】
次の顔画像が読み取られ(ステップ131),グループ数が1以上かどうか確認される(ステップ132)。グループが存在することとなり(ステップ132でYES),グループ内に存在する顔画像と,読み取られた顔画像との類似度を判別してグループ分けの処理が行われる。まず,グループ変数qが0にリセットされる(ステップ134)。グループ変数qとグループ数とが比較される(ステップ135)。最初はグループ数は1であり,0にリセットされたグループ変数qよりも大きくなるから(ステップ135でYES),グループ変数0で識別されるグループIDのグループに含まれている顔画像(グループの代表的な顔画像であればよい)と読み取られた顔画像との類似度Sqが算出される(ステップ137)。その後,グループ変数qがインクレメントされる(ステップ138)。
【0082】
すべてのグループについて,グループに含まれている顔画像と読み取られた顔画像との類似度が算出されると,グループ数はグループ変数q以上となり(ステップ135でNO),読み取られた顔画像についてグループIDを付与する処理が行われる。グループごとに算出された類似度Sqの最大値がしきい値以上であれば(ステップ136でYES),読み取られた顔画像は,すでに存在するグループに属する顔画像の人物と同じ人物の顔画像であると考えられるので,最大の類似度を与える顔画像が属しているグループIDが読み取られた顔画像に付与される(ステップ139)。グループごとに算出された類似度Sqの最大値がしきい値未満であれば(ステップ136でNO),読み取られた顔画像は,すでに存在するグループに属する顔画像の人物とは異なる人物の顔画像であると考えられるので,新たにグループIDが付与される(ステップ133)。
【0083】
このようにしてグループIDが付与され,グループ化されることとなる。
【0084】
図21から図23は,さらに他の実施例を示すものである。上述した実施例のゲームは,ビデオ・スロット・マシン・ゲームであったが,以下に述べる実施例ではスクラッチ・ゲームが実行されるものである。
【0085】
図21は,検出された顔画像を人物ごとに分けたものである。
【0086】
人物αの顔画像F61〜F64,人物βの顔画像F71〜F73および人物γの顔画像F81〜F83の合計10個の顔画像が得られたものとする。これらの10個の顔画像の中からランダムに8個の顔画像が選択される。選択された8個の顔画像がわからない状態で任意に3つの顔画像がユーザによって選択され,選択された3つの顔画像が同一人物のものであった場合に当たりとなる。
【0087】
図22(A)〜(C)は,店頭端末装置の表示画面12に表示されるスクラッチ・ゲーム・ウインドウの一例である。
【0088】
(A)を参照して,ウインドウ140には8つの領域141が含まれている。これらの領域141には1から8までの番号が表示されている。これらの領域141に対応して,上述のようにランダムで選択された8個の顔画像が規定されている。領域141の下には「3つ好きな番号を選択してください。」の文字が表示されている。ユーザは,領域141のうちの3つの領域をタッチする。すると,タッチされた領域に対応した顔画像が領域141に表示される。表示された顔画像がすべて同一人物のものであれば当たりとなる。
【0089】
ユーザが2番の領域141,4番の領域141および7番の領域141を選択したものとする。すると,(B)に示すようにそれぞれの番号の領域141に対応する顔画像が現れる。2番の領域141,4番の領域141および7番の領域141には,それぞれ顔画像F63,F62およびF61が現れている。これらの顔画像F63,F62およびF61は,同一人物のものであるから当たりとなる。
【0090】
ユーザが1番の領域141,3番の領域141および7番の領域141を選択したものとする。すると,(C)に示すように,1番の領域141,3番の領域141および7番の領域141には,それぞれ顔画像F81,F71およびF61が表示される。これらの顔画像は同一人物のものでは無いから外れとなる。
【0091】
図23は,スクラッチ・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。図7に示す処理のステップ55から58の代わりの処理に対応するものである。
【0092】
まず,プリントすべき被写体像として選択された被写体像の中からすべての顔画像が検出される(ステップ151)。顔画像が検出されると(ステップ152でYES),検出された顔画像の中から8個の顔画像がランダムに選択される。検出された顔画像が8個未満の場合にはゲームは実施されないのはいうまでもない。もっとも選択できる領域の数を減らしてゲームを実施できるようにしてもよい。また,同一人物の顔画像のみが検出された場合もゲームは実施されないが,デフォルトの他人の顔画像等を用いて実施できるようにしてもよいのはいうまでもない。
【0093】
上述したようにウインドウに1番から8番の番号がついた8つの領域141が表示される(ステップ153)。8つの領域141のそれぞれの領域に対応して,ランダムに選択された8個の顔画像が対応づけられる。8つの領域141のうち,任意の番号の領域がユーザによって指定される(ステップ154)。指定された領域141に対応する顔画像が表示されることとなる(ステップ155)。
【0094】
表示された3つの顔画像の類似度が所定のしきい値以上であれば(ステップ156でYES),当たりと表示される(ステップ158)。所定のしきい値未満であれば(ステップ156でNO),外れと表示される(ステップ157)。
【0095】
上述の実施例においては,検出された顔画像の中から8個の領域に対応した8個の顔画像をランダムに選択して領域141に対応づけているが,領域141ごとに顔画像を対応づけずに領域141が選択されたことに対応して,検出された顔画像をランダムに選択して領域141に表示するようにしてもよい。
【0096】
図24(A),(B)および(C)ならびに図25は,さらに他の実施例を示すものである。この実施例は,ポーカー・ゲームについてのものである。
【0097】
図24(A),(B)および(C)は,ポーカー・ゲームのウインドウの一例である。
【0098】
ポーカー・ゲームは,ユーザの決まり手(顔画像の組み合わせ)と店頭端末装置の決まり手とで勝負するものである。
【0099】
(A)を参照して,ウインドウ160には,店頭端末装置(システム)の決まり手が表示される領域161,選択する顔画像を指定する領域170およびユーザの決まり手が表示される領域181が含まれている。領域161には,4個の領域162が表示されている。勝負が行われる時に領域162に店頭端末装置によって選択された顔画像が表示される。領域170には,1番から10番までの番号がついた10個の領域171が表示されている。領域181には4個の領域182が表示されている。勝負が行われる時に領域181にユーザによって選択された顔画像が表示される。
【0100】
ユーザが領域170に表示されている10個の領域のうち,任意の4個の領域171を選択し,店頭端末装置が残りの6個の領域171から任意の4個の領域を選択する。選択された領域171に対応してランダムに顔画像が選択され,店頭端末装置の決まり手の領域161およびユーザの決まり手の領域171にそれぞれ選択された顔画像が表示されることとなる。
【0101】
(B)を参照して,店頭端末装置は,人物αの顔画像が1つ,人物βの顔画像が2つ,人物顔画像が1つであるから1ペアとなる。ユーザは,人物αの顔画像が2つ,人物γの顔画像が2つであるから2ペアとなる。ユーザの勝ちとなる。
【0102】
(C)を参照して,店頭端末装置は,人物αの顔画像が2つ,人物γの顔画像が2つであるから2ペアとなる。ユーザは,人物αの顔画像が1つ,人物βの顔画像が2つ,人物顔画像が1つであるから1ペアとなる。ユーザの負けとなる。
【0103】
図25は,ポーカー・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。この図は,図7のステップ55から58に対応する。
【0104】
まず,プリント対象の被写体像の中に含まれている顔画像がすべて検出される(ステップ191)。検出された顔画像があると(ステップ192でYES),検出された顔画像の数に対応した領域171がウインドウの中央の領域170に表示される(ステップ193)。もっとも検出された顔画像の数が少ない場合にはポーカー・ゲームはできないようにしてもよいし,デフォルトの顔画像を用いてポーカー・ゲームをできるようにしてもよい。また,検出された顔画像に対応した数の領域171を中央の領域170に表示せずに,あらかじめ設定されている数の領域を領域170に表示するようにしてもよい。
【0105】
中央の領域170に表示されている領域の中から任意の4つの番号がユーザによって指定される(ステップ194)。すると,検出された顔画像の中から任意に4つの顔画像が,ユーザの決まり手を表示する領域181に表示される(ステップ195)。4つの顔画像の類似度にもとづいて決まり手Ruが判定される(ステップ196)。類似度がしきい値以上の顔画像が同じ顔画像であると見なされて決まり手の判定が行われる。
【0106】
ユーザによって指定された領域以外の領域の中から店頭端末装置は任意の4つの領域を指定する(ステップ197)。すると,すでにユーザの決まり手として表示された顔画像を除く顔画像の中から任意に4つの顔画像が,店頭端末装置の決まり手を表示する領域161に表示される(ステップ198)。4つの顔画像の類似度にもとづいて決まり手Rsが判定される(ステップ199)。
【0107】
ユーザの決まり手Ruの方が店頭端末装置の決まり手Rsよりも良ければ(ステップ200でYES),ユーザの勝ちと表示される(ステップ202)。店頭端末装置の決まり手Rsの方がユーザの決まり手Ruよりも良ければ(ステップ200でNO),ユーザの負けと表示される(ステップ201)。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】店頭端末装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】(A)から(D)は,プリントするものとして選択された被写体像の一例である。
【図3】顔データベースに登録されるテーブルの一例である。
【図4】人物と顔画像との関係を示している。
【図5】(A)から(C)はビデオ・スロット・マシン・ゲームのウインドウの一例である。
【図6】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図7】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図8】ビデオ・スロット・マシン・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】ビデオ・スロット・マシン・ゲームの表示窓の表示切り替え手順を示すフローチャートである。
【図10】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図11】ビデオ・スロット・マシン・ゲームで表示された顔画像とその顔画像が含まれている被写体像との関係を示している。
【図12】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図13】プリント注文総枚数と類似度判定しきい値との関係を示すグラフである。
【図14】画像同士の類似度判定の様子を示している。
【図15】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図16】(A)および(B)は,グループに分けられた顔画像の一例である。
【図17】グループ数とゲームの実行回数との関係を示している。
【図18】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図19】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図20】グループID付与処理手順を示すフローチャートである。
【図21】人物と顔画像との関係を示している。
【図22】(A)から(C)は,スクラッチ・ゲームにおいて表示されるウインドウの一例である。
【図23】スクラッチ・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。
【図24】(A)から(C)はポーカー・ゲームのウインドウの一例である。
【図25】ポーカー・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0109】
1 CPU
5 顔データベース
6 プリンタ
7 カード・リーダ(記録媒体装着手段,読み取り手段)
11 表示装置
15 顔検出装置
16 顔認識装置
18 プリンタ・サーバ
【技術分野】
【0001】
この発明は,ビデオ・ゲーム表示制御装置ならびにその制御方法およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタル・スチル・カメラを用いて被写体を撮像した場合,写真店などにおいてある店頭端末機を用いてディジタル・スチル・カメラのユーザがプリントすることがある。ユーザは,プリントすべき写真を選びプリント終了するまで,その店頭端末機の前で待つ。ユーザは,プリント終了まで店頭端末機の前で待たなければならないので退屈となってしまう。この退屈を紛らわすためにプリントが終了するまでの待ち時間にユーザがゲームを行うものがある(特許文献1〜5)。
【特許文献1】特開2005-235062号公報
【特許文献2】特開2005-192045号公報
【特許文献3】特開2004-109390号公報
【特許文献4】特開平11-52479号公報
【特許文献5】特開2004-268432号公報
【0003】
しかしながら,これらのゲームは単なる暇つぶしにすぎない。
【発明の開示】
【0004】
この発明は,ユーザの写真へ興味を喚起させることを目的とする。
【0005】
この発明によるビデオ・ゲーム表示制御装置は,記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段,上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取る読み取り手段,上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択する選択手段,上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出する顔画像検出手段,および上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御する表示制御手段を備えていることを特徴とする。
【0006】
この発明は,上記ビデオ・ゲーム表示制御装置に適した制御方法も提供している。すなわち,記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置の制御方法において,読み取り手段が,上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取り,選択手段が,上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択し,顔画像検出手段が,上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出し,表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである。
【0007】
この発明は,上記ビデオ表示制御装置の制御方法を実施するためのプログラムおよびそのプログラムを格納した記録媒体も提供している。
【0008】
この発明によると,プリントすべき被写体像を表わす被写体像データが記録されている記録媒体が,着脱自在な記録媒体装着手段に装着される。記録媒体が記録媒体装着手段に装着されると,記録媒体に記録されている被写体像データが読み取られ,読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントすべき被写体像が選択される。選択された被写体像の中から顔画像が検出され,検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームが表示画面上に表示される。ユーザは,持参した記録媒体に記録されている被写体像に含まれている顔画像を利用したビデオ・ゲームを行うことができる。ユーザが撮像した被写体像を利用してビデオ・ゲームができるようになるので,自らが撮像した写真に興味がわくこととなり,プリントの待ち時間も飽きないようになる。
【0009】
上記表示制御手段は,たとえば,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いて複数の表示窓に表示された複数の絵柄の組み合わせに応じて当たりまたは外れと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである。
【0010】
上記表示制御手段は,たとえば,複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像の類似度がしきい値以上と判定されたことに応じて当たりと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものでもよい。
【0011】
上記選択手段によって選択された被写体像のプリントの枚数(合計枚数)を入力する入力手段,および上記入力手段から入力されたプリントの枚数(合計枚数)が多いほど上記類似度判定のしきい値が低くなるようにしきい値を調整するしきい値調整手段 をさらに備えるようにしてもよい。プリントの枚数(合計枚数)が多いほどしきい値が低くなるので,スロット・マシン・ゲームが当たりやすくなる。
【0012】
上記選択手段によって選択された被写体像を表わす被写体像データをプリンタまたはプリンタ・サーバに送信する被写体像データ送信手段をさらに備えてもよい。この場合, 上記表示制御手段は,上記被写体像データ送信手段によって被写体像データがプリンタまたはプリンタ・サーバに送信されたことに応答して,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものとなろう。
【0013】
上記表示制御手段によって,当たりと判定された場合に複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像のそれぞれの顔画像が含まれている被写体像のプリント料金を割り引きまたは無料とする報知を行う報知手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0014】
上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を同一人物とみなせる顔画像ごとにグループ化するグループ化手段をさらに備えてもよい。この場合,上記表示制御手段は,上記グループ化手段によってグループ化された数が多いほどビデオ・ゲームの回数を増やすものとなろう。異なる人物が撮像されているほど,それぞれの人物にプリントを渡すためにプリント枚数が多くなることがある。プリント枚数が多いほどプリント店は,売り上げが多くなるので,ユーザがビデオ・ゲームをできる回数を増やすこととなる。
【0015】
上記表示制御手段は,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として複数の同一の絵柄を当てるスクラッチ・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものでもよい。
【0016】
上記表示制御手段は,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄としてビデオ・ポーカー・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものでもよい。
【実施例】
【0017】
図1は,この発明の実施例を示すもので,店頭端末装置(ビデオ・ゲーム表示制御装置)の電気的構成を示すブロック図である。
【0018】
店頭端末装置は,写真店,スーパー,デパートメント・ストアなどに置かれるもので,ユーザによって操作される。もっとも,店員が操作してもよい。
【0019】
店頭端末装置の全体の動作は,CPU1によって統括される。店頭端末装置には,CD−ROM(コンパクト・ディスク−リード・オンリ・メモリ)ドライブ17が含まれている。後述する動作を行なわせるプログラムが格納されたCD−ROM19がCD−ROMドライブ17によって読み取られることにより,操作プログラムが店頭端末装置にインストールされる。
【0020】
この実施例による店頭端末装置は,ユーザが持参したメモリ・カードがメモリ・カード・リーダ7に装填され,装填されたメモリ・カードに記録されている被写体像データによって表わされる被写体像がプリントされる。プリント終了までの間,ユーザは暇をもてあますこととなるので,ユーザが持参したメモリ・カードから読み取られた被写体像データによって表わされ,かつプリントすべき被写体像として選択された被写体像から顔画像を検出し,検出した顔画像を用いてビデオ・ゲームが行われる。
【0021】
店頭端末装置には,プリンタ・サーバ18と通信するための通信回路2,データ等を一時的に記憶するRAM3,上述のように被写体像から検出された顔画像を表わすデータを記憶する顔データベース5,顔データベース5に顔画像を表わすデータを記憶させるための記憶制御装置4およびプリンタ6が含まれている。店頭端末装置には,さらに,入力インターフェイス8に接続されたキーボード9およびマウス10ならびに表示装置11が含まれている。表示装置11の表示画面12にはタッチ・パネル13が形成されている。さらに,店頭端末装置には,被写体像の中から顔画像部分を検出する顔検出装置15,検出された顔画像部分を特定の人物と認識するための顔認識装置16および画像処理回路14が含まれている。
【0022】
図2(A)から(D)は,プリントすべき被写体像であるとしてユーザに選択された被写体像の一例である。
【0023】
上述したように,店頭端末装置にメモリ・カードが装填されると,メモリ・カードに記録されている被写体像データがメモリ・カード・リーダ7によって読み取られる。読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像のサムネイル画像が表示画面12上に一覧表示される。ユーザは,一覧表示されたサムネイル画像の中からプリントすべき被写体像を選択し,プリント枚数を入力する。すると,選択された被写体像が,入力された枚数分プリントされることとなる。
【0024】
(A)は,ファイル名が0001.JPGの被写体像21である。被写体像21には,人物α,人物βおよび人物γの人物像が含まれている。これらの人物像のそれぞれには顔画像部分F1,F4およびF6が含まれており,顔検出装置15により顔画像部分F1,F4およびF6が顔の画像を表わしていることが検出され,顔認識装置16においてそれぞれが同一人物ではないことが認識される。
【0025】
(B)は,ファイル名が0002.JPGの被写体像22である。被写体像22には,人物βの人物像が含まれている。この人物像にも顔画像部分F5が含まれ,上述したように検出される。
【0026】
(C)は,ファイル名が0003.JPGの被写体像23である。被写体像23には,人物αおよび人物γの人物像が含まれている。これらの人物像にも顔画像部分F2およびF7が含まれており,上述したように検出される。
【0027】
(D)は,ファイル名が0004.JPGの被写体像24である。被写体像24には,人物αの人物像が含まれている。この人物像にも顔画像部分F3が含まれており,上述したように検出される。
【0028】
検出された顔画像部分を表わす顔画像データ等は,顔データベース5に格納される。
【0029】
図3は,顔データベース5に格納されている顔画像データ等を示すテーブルである。
【0030】
上述のように,ユーザがプリントすべき被写体像として選択された被写体像の中から顔画像F1〜F7が検出される。検出された顔画像F1〜F7を表わす顔画像データに対応して顔IDおよびそれらの顔画像F1〜F7が含まれている被写体像のファイル名がテーブルに含まれている。テーブルには,顔画像F1〜F7の顔をもつ人物名(人物α,人物βまたは人物γ)も表示されている。顔認識装置16によって同一人物か否かが認識されることにより人物を区別できる。区別された人物が後述するグループIDに対応する。
【0031】
図4は,人物と顔画像との関係を示している。
【0032】
検出された顔画像F1〜F7は,顔画像の類似度判別により同一人物のものかどうか判定される。顔画像の類似度判別は,顔を構成するパーツ(目,鼻,口,耳など)の位置関係,大きさ,色などを用いて2つまたはそれ以上の顔画像が類似しているかどうかを判別するものである。類似していると考えられる顔画像のグループが同一の人物の顔画像であると判断される。同一の人物と考えられる顔画像ごとに顔画像を分けたものが図4である。
【0033】
顔画像F1,F2およびF3は同一人物の顔画像と考えられ,人物α(氏名がわからなくとも同一人物か否かがわかればよい)の顔画像と分類されている。顔画像F4およびF5は,人物αとは別の人物である人物βの顔画像と分類されている。顔画像F6およびF7は,人物αおよび人物βとはさらに別の人物である人物γの顔画像と分類されている。
【0034】
この実施例による店頭端末装置においては,検出された顔画像F1〜F7を用いて,ビデオ・スロット・マシン・ゲームを行うものである。同一人物とみなせる顔画像がそろえば当たりとなり,同一人物とみなせない顔画像が含まれていれば外れとなる。
【0035】
図5(A)から(C)は,表示画面に表示されるビデオ・スロット・マシン・ゲーム用のウインドウの一例である。
【0036】
ウインドウ30には,3つの表示窓31,32および33が一行に並んでいる。これらの表示窓31,32および33のそれぞれの下にはストップ・ボタン34,35および36が形成されている。
【0037】
3つの表示窓31,32および33には,上述のようにして検出された顔画像F1〜F7の顔画像が一定周期で切り替わりながら一つずつ表示される。ストップ・ボタン34,35および36がタッチされると,それぞれのストップ・ボタン34,35および36がタッチされたときのタイミングに合わせて表示窓31,32および33に顔画像F1〜F7のいずれかの顔画像が表示されている状態で止まる。
【0038】
(B)に示すように,ストップ・ボタン34,35および36がタッチされたことにより,表示窓31,32および33には顔画像F1,F2およびF3が表示されたとする。顔画像F1,F2およびF3は,同一人物である人物αの顔画像であり,同一人物の顔画像が揃って表示されたので当たりとなる。同一人物の顔画像であれば,異なる顔画像でなくとも同じ顔画像が揃って表示されても当たりとなる。
【0039】
(C)に示すように,ストップ・ボタン34,35および36がタッチされたことにより,表示窓31,32および33には顔画像F1,F5およびF2が表示されたとする。顔画像F1およびF2は人物αのものであるが,顔画像F5は人物βのものであり,異なる人物の顔画像が表示されているので外れとなる。
【0040】
図6および図7は,被写体像のプリント注文を行う場合の店頭端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【0041】
ユーザが持参したメモリ・カードが店頭端末装置に装填されると,メモリ・カード・リーダ7によって,メモリ・カードに記録されている被写体像データが読み取られる(ステップ41)。読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像のサムネイル画像(被写体像そのものでもよい)が表示画面12上に表示される。表示されたサムネイル画像の中からプリントすべき被写体像に対応するサムネイル画像がタッチ(またはマウスでクリック)されることにより,プリントすべき被写体像が選択される(ステップ42)。また,プリント枚数が,選択された被写体像ごとにキーボード9を用いて(またはマウス10を用いて)入力される。
【0042】
プリントすべき被写体像があれば(ステップ43でYES),選択された被写体像の駒数Nについての顔画像検出処理を実行するための変数iが0にリセットされる(ステップ44)。変数iと選択された被写体像の駒数Nとが比較される(ステップ45)。変数iが,選択された被写体像の駒数N以下であれば(ステップ45でNO),i番目の被写体像のプリント枚数Miが設定される(ステップ46)。プリント枚数Miが0より大きければi番目の被写体像はプリント対象の被写体像であるから,そのi番目の被写体像について顔認識処理および顔検出処理が実行される(ステップ48)。検出された顔画像を表わすデータが顔データベース5に登録される(ステップ49)。変数iがインクレメントされ(ステップ50),選択されたすべての被写体像について顔画像の検出および検出された顔画像を表わす画像データの顔データベース5への登録が行われる。
【0043】
変数iが,選択された被写体像の駒数Nより大きくなると(ステップ45でYES),プリントすべき被写体像として選択された被写体像のすべてについて顔画像の検出および顔データベース5への登録が終了するので,プリントを実行するかどうかが確認される(ステップ51)。プリント実行しないで(ステップ51でNO),キャンセルすれば(ステップ52でYES),プリント注文処理は終了する。
【0044】
プリント実行されると(ステップ51でYES),選択されたすべての被写体像を表わす画像データがプリンタ6に与えられ(ステップ53),プリントが開始される(ステップ54)。プリンタ6によって選択された被写体像が,入力されたプリント枚数分プリントされている間,ユーザは上述したようにビデオ・スロット・マシン・ゲームを行う(ステップ55)。プリントされる被写体像に含まれている顔画像を利用したゲームを行うことにより,プリントの待ち時間を有効に利用できるようになる。
【0045】
ビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて,表示窓31,32および33に表示された3つの顔画像の類似度が算出される。3つの顔画像のうち,第1の顔画像と第2の顔画像との類似度S1,第2の顔画像と第3の顔画像との類似度S2および第3の顔画像と第1の顔画像との類似度S3の類似度がすべて,類似度のしきい値S以上であれば(ステップ56でYES),表示窓31,32および33に表示された3つの顔画像は,図5(B)に示したように同一人物のものと考えられるので当たりと表示される(ステップ58)。類似度S1,S2またはS3のいずれかがしきい値S以上でなければ(ステップ56でNO),表示窓31,32および33に表示された3つの顔画像は,図5(C)に示したように同一人物のものではないと考えられるので外れと表示される(ステップ57)。
【0046】
図8は,ビデオ・スロット・マシン・ゲームの処理手順(図7ステップ55の処理手順)を示すフローチャートである。
【0047】
まず,検出された顔画像の数があらかじめ定められているデフォルト数以上かどうかが確認される(ステップ61)。たとえば,デフォルト数が3である場合,検出された顔画像の数が0,1,2など少なければ(ステップ61でNO),ビデオ・スロット・マシン・ゲームは行われない。検出された顔画像の数があらかじめ定められているデフォルト数以上であれば(ステップ61でYES),表示窓31,32および33に表示される顔画像を一定周期で表示を切り替える処理が行われる(ステップ62)。
【0048】
第1のストップ領域34がタッチされなければ(ステップ63でNO),終了かどうかが確認される(ステップ64)。第1のストップ領域34がタッチされると(ステップ63でYES),第1の表示窓31における顔画像の表示切替が停止する(ステップ65)。
【0049】
第2のストップ領域35がタッチされなければ(ステップ66でNO),終了かどうかが確認される(ステップ67)。第2のストップ領域35がタッチされると(ステップ66でYES),第2の表示窓32における顔画像の表示切替が停止する(ステップ68)。
【0050】
第3のストップ領域36がタッチされなければ(ステップ69でNO),終了かどうかが確認される(ステップ70)。第3のストップ領域36がタッチされると(ステップ69でYES),第3の表示窓33における顔画像の表示切替が停止する(ステップ71)。
【0051】
第1の表示窓31に表示されている顔画像と第2の表示窓32に表示されている顔画像との第1の類似度S1が算出される(ステップ72)。同様に,第2の表示窓32に表示されている顔画像と第3の表示窓33に表示されている顔画像との第2の類似度S2が算出され(ステップ73),第3の表示窓33に表示されている顔画像と第1の表示窓31に表示されている顔画像との類似度S3が算出される(ステップ74)。算出された類似度S1,S2およびS3を用いて上述したように,当たりまたは外れが表示される。
【0052】
図9は,表示窓の表示切替処理手順(図8ステップ62の処理手順)を示すフローチャートである。
【0053】
上述したように顔データベース5に登録されている顔画像の中からランダムに一つの顔画像が選択される(ステップ81)。選択された顔画像が第1の表示窓31に表示される(ステップ82)。一定時間経過すると(ステップ83),割り込み発生しない限り(ステップ84でNO),次の顔画像が選択されて表示される。第2の表示窓32および第3の表示窓33についても同様の顔画像の表示切替が行われる。
【0054】
図10は,店頭端末装置の他の処理手順を示すフローチャートである。図10は,図7に対応するもので,図7の処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
上述した実施例においては,選択された被写体像は,店頭端末装置に含まれているプリンタ6を用いてプリントされているが,図10に示す処理は店頭端末装置とは別のプリンタ・サーバ18に接続されているプリンタによってプリントされるものである。
【0056】
ネット注文が実行されると(ステップ51AでYES),店頭端末装置とプリンタ・サーバ18とがネットワークで接続される(ステップ91)。すると,店頭端末装置からプリンタ・サーバ18に,選択された被写体像を表わす画像データが送信される(ステップ92)。プリンタ・サーバ18に接続されたプリンタによってプリントされることとなる。このプリント中もビデオ・スロット・マシン・ゲームが行われるのはいうまでもない(ステップ55)。
【0057】
図11および図12は,他の実施例を示すものである。この実施例においては,上述したビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて当たりとなるとプリント料金が割り引きまたは無料となり,その旨が表示されるものである。
【0058】
図11は,ビデオ・スロット・マシン・ゲームのウインドウ30とプリントするものとして選択された被写体像とを示している。
【0059】
ウインドウ30は,ビデオ・スロット・マシン・ゲームで当たりとなったのもので(図5(B)と同じ),表示窓31,32および33には顔画像F1,F2およびF3が表示されている。顔画像F1,顔画像F2およびF3は,それぞれファイル名0001.JPG,ファイル名0003.JPGおよび0004.JPGの被写体像に含まれているものである。これらのファイル名0001.JPG,ファイル名0003.JPGおよび0004.JPGの被写体像はプリントするものとしてユーザによって選択されたものである。これらの被写体像のプリント代金が割引または無料となる。
【0060】
図12は店頭端末装置の処理手順を示すもので,図7の処理手順に対応する。図12において図7に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
【0061】
ビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて当たりとなると(ステップ58),第1の表示窓31に表示されている顔画像が含まれている被写体像のプリント枚数P1(ステップ101),第2の表示窓32に表示されている顔画像が含まれている被写体像のプリント枚数P2(ステップ102),第3の表示窓33に表示されている顔画像が含まれている被写体像のプリント枚数P3がそれぞれ読み取られる(ステップ103)。読み取られたプリント枚数の総数のプリント料金が割り引かれる(または無料となる)ように表示される(ステップ104)。店頭端末装置自体にコイン・マシン等の料金受領装置が設けられている場合には,割引後の料金がプリント料金としてユーザに要求されることとなろう。料金を店員に支払う場合には,表示された割引後の料金を店員に支払うこととなろう。必要であれば,当たりであること,割引料金,割引枚数などがプリントされた用紙が店頭端末装置から出力されよう。
【0062】
図13から図15は,さらに他の実施例を示すものである。この実施例は,プリント注文の総枚数が多いほど類似度判別のしきい値Sの値を小さくするものである。プリント注文総枚数が多いほど当たりやすくなる。
【0063】
図13は,プリント注文総枚数と2つの顔画像の類似度しきい値Sとの関係を示している。
【0064】
プリント総枚数が少ないほどしきい値Sは高くなり,プリント総枚数が多いほどしきい値Sは低くなる。プリント総枚数が多いほど,表示窓31,32および33に表示される顔画像が類似すると判断されるので当たりやすくなる。たとえば,プリント注文総枚数が10枚の場合にはしきい値Sは70%以上の類似度が必要な値を示すが,プリント注文総枚数が100枚の場合には15%以上の類似度で類似すると判断されることとなる。
【0065】
図14は,顔画像の類似判定の様子を示している。
【0066】
顔画像F1と顔画像F2との類似度が80%の場合には,それらの顔画像F1およびF2は類似するものと判断される。すなわち,顔画像F1をもつ人物像の人物と顔画像F2をもつ人物像の人物とは同一人物であると判定される。
【0067】
これに対し,顔画像F1と顔画像F5との類似度が15%の場合には,プリント注文総枚数が100枚未満であれば,非類似と判定されるが,プリント注文総枚数が100以上であれば,実際には非類似であったとしても類似すると判断される。
【0068】
図15は,店頭端末装置の処理手順を示すフローチャートであり,図7に対応している。図15に示す処理において図7に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
ビデオ・スロット・マシン・ゲームが実行されると(ステップ55),プリント注文総枚数に応じた類似度しきい値Sが読み取られる(ステップ59)。読み取られたしきい値Sを用いて類似度の判定が行われる(ステップ56)。上述したように,プリント注文総枚数が多いほど類似していると判定され,当たる確率が高くなる。
【0070】
図16(A)および(B)から図20は,さらに他の実施例を示すものである。この実施例においては,顔画像が同一人物ごとにグループ化される。グループの数が多いほどビデオ・スロット・マシン・ゲームを行うことができる回数が多くなる。上述した実施例では,人物が増えるほど特定の人物の顔画像が揃う確率が低くなるので,ビデオ・スロット・マシン・ゲームにおいて当たる確率が低くなる。写真店にとっては,集合写真の被写体像の方が,プリント注文総枚数が多いことがあり,写真店の利益率も高い。このため,この実施例においては人物が多いほどビデオ・スロット・マシン・ゲームを行う回数を増やすものである。ゲームの回数が増えるので当たる確率も高くなる。
【0071】
図16(A)および(B)は,上述のようにして検出された顔画像を人物ごとにグループに分けたテーブルを示している。
【0072】
(A)を参照して,プリントする被写体像の中から検出された顔画像は人物αの顔画像F11,F12およびF13,人物βの顔画像F21およびF22ならびに人物γの顔画像F31およびF32の3つに分類されたものとする。この場合の当たりの確率は,3C3/7C3=8.5%である。
【0073】
(B)を参照して,プリントする被写体像の中から検出された顔画像は人物δの顔画像F41〜F44および人物εの顔画像F51〜F53の2つに分類されたものとする。この場合の当たりの確率は,(4C3+3C3)/7C3=14.3%となる。
【0074】
図17は,グループ数とビデオ・スロット・マシン・ゲームの実行可能回数との関係を示すグラフである。グループ数が多いほど,ゲームの実行可能回数が増える。たとえば,被写体のグループ数が1,2,および3であれば,ゲームの実行可能回数はそれぞれ0,2,および3となる。
【0075】
図16(A)および(B)の例であれば,(A)のように3つのグループにおいて当たる確率は,ゲーム実行可能回数が2回であるから8.5%×2回=17%となり,(B)のように2つのグループにおいて当たる確率は,ゲーム実行回数が1回であるから14.3%×1回=14.3%となる。異なる人物を撮像した方が当たる確率が高くなる。
【0076】
図18および図19は,店頭端末装置の処理手順を示すもので,図6および図7に対応するものである。図18および図19において図6および図7の処理に対応する処理は同一符号を付して説明を省略する。
【0077】
i番目の被写体像の顔検出処理が行われると(ステップ48),顔画像ごとにグループ分けするために顔画像の変数kが0にリセットされる(ステップ111)。変数kが検出された顔画像の数よりも小さければ(ステップ112でYES),グループ分けされていない顔画像があるためにグループ分けのためのグループIDを付与する処理が行われる(ステップ113)。顔画像データに関連づけて付与されたグループIDが顔データベース5に登録される(ステップ114)。グループIDは,図3に示したように人物を識別するものに対応するものである。上述したように人物α,β,γなどがグループIDにも対応する。変数kがインクレメントされ(ステップ115),検出されたすべての顔画像についてグループIDが付与されるまでステップ113から115の処理が繰り返される。
【0078】
図19を参照して,グループIDが付与されるとグループの数がわかるからそのグループ数Gが読み取られる(ステップ121)。上述したようにグループ数Gが1であれば(ステップ122でYES),ゲームは許可されない。グループ数Gが1以下でなければ(ステップNO),ゲーム回数変数pが0とされる(ステップ123)。ゲーム回数変数pがグループ数Gよりも大きくなければ(ステップ124でNO),ゲームが実行される(ステップ55)。ゲームが実行され,当たりまたは外れが表示されると(ステップ57または58),ゲーム回数変数pがインクレメントされる(ステップ125)。再びステップ124からの処理が繰り返される。グループ数Gが2であれば2回のゲームが行われ,グループ数が3であれば3回のゲームが行われることとなる。
【0079】
図20はグループID付与処理手順(図18ステップ113の処理手順)を示すフローチャートである。
【0080】
まず,検出された一つ目の顔画像が読み取られる(ステップ131)。次にグループ数が1以上存在するかどうかが確認される(ステップ132)。最初は,グループが形成されていないからグループ数は0である(ステップ132でNO)。読み取られた顔画像に新たにグループIDが付与される(ステップ133)。これにより,新たにグループが生成されることとなる。最初のグループIDは番号0であり,その後番号が増えたものがグループIDとなる。
【0081】
次の顔画像が読み取られ(ステップ131),グループ数が1以上かどうか確認される(ステップ132)。グループが存在することとなり(ステップ132でYES),グループ内に存在する顔画像と,読み取られた顔画像との類似度を判別してグループ分けの処理が行われる。まず,グループ変数qが0にリセットされる(ステップ134)。グループ変数qとグループ数とが比較される(ステップ135)。最初はグループ数は1であり,0にリセットされたグループ変数qよりも大きくなるから(ステップ135でYES),グループ変数0で識別されるグループIDのグループに含まれている顔画像(グループの代表的な顔画像であればよい)と読み取られた顔画像との類似度Sqが算出される(ステップ137)。その後,グループ変数qがインクレメントされる(ステップ138)。
【0082】
すべてのグループについて,グループに含まれている顔画像と読み取られた顔画像との類似度が算出されると,グループ数はグループ変数q以上となり(ステップ135でNO),読み取られた顔画像についてグループIDを付与する処理が行われる。グループごとに算出された類似度Sqの最大値がしきい値以上であれば(ステップ136でYES),読み取られた顔画像は,すでに存在するグループに属する顔画像の人物と同じ人物の顔画像であると考えられるので,最大の類似度を与える顔画像が属しているグループIDが読み取られた顔画像に付与される(ステップ139)。グループごとに算出された類似度Sqの最大値がしきい値未満であれば(ステップ136でNO),読み取られた顔画像は,すでに存在するグループに属する顔画像の人物とは異なる人物の顔画像であると考えられるので,新たにグループIDが付与される(ステップ133)。
【0083】
このようにしてグループIDが付与され,グループ化されることとなる。
【0084】
図21から図23は,さらに他の実施例を示すものである。上述した実施例のゲームは,ビデオ・スロット・マシン・ゲームであったが,以下に述べる実施例ではスクラッチ・ゲームが実行されるものである。
【0085】
図21は,検出された顔画像を人物ごとに分けたものである。
【0086】
人物αの顔画像F61〜F64,人物βの顔画像F71〜F73および人物γの顔画像F81〜F83の合計10個の顔画像が得られたものとする。これらの10個の顔画像の中からランダムに8個の顔画像が選択される。選択された8個の顔画像がわからない状態で任意に3つの顔画像がユーザによって選択され,選択された3つの顔画像が同一人物のものであった場合に当たりとなる。
【0087】
図22(A)〜(C)は,店頭端末装置の表示画面12に表示されるスクラッチ・ゲーム・ウインドウの一例である。
【0088】
(A)を参照して,ウインドウ140には8つの領域141が含まれている。これらの領域141には1から8までの番号が表示されている。これらの領域141に対応して,上述のようにランダムで選択された8個の顔画像が規定されている。領域141の下には「3つ好きな番号を選択してください。」の文字が表示されている。ユーザは,領域141のうちの3つの領域をタッチする。すると,タッチされた領域に対応した顔画像が領域141に表示される。表示された顔画像がすべて同一人物のものであれば当たりとなる。
【0089】
ユーザが2番の領域141,4番の領域141および7番の領域141を選択したものとする。すると,(B)に示すようにそれぞれの番号の領域141に対応する顔画像が現れる。2番の領域141,4番の領域141および7番の領域141には,それぞれ顔画像F63,F62およびF61が現れている。これらの顔画像F63,F62およびF61は,同一人物のものであるから当たりとなる。
【0090】
ユーザが1番の領域141,3番の領域141および7番の領域141を選択したものとする。すると,(C)に示すように,1番の領域141,3番の領域141および7番の領域141には,それぞれ顔画像F81,F71およびF61が表示される。これらの顔画像は同一人物のものでは無いから外れとなる。
【0091】
図23は,スクラッチ・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。図7に示す処理のステップ55から58の代わりの処理に対応するものである。
【0092】
まず,プリントすべき被写体像として選択された被写体像の中からすべての顔画像が検出される(ステップ151)。顔画像が検出されると(ステップ152でYES),検出された顔画像の中から8個の顔画像がランダムに選択される。検出された顔画像が8個未満の場合にはゲームは実施されないのはいうまでもない。もっとも選択できる領域の数を減らしてゲームを実施できるようにしてもよい。また,同一人物の顔画像のみが検出された場合もゲームは実施されないが,デフォルトの他人の顔画像等を用いて実施できるようにしてもよいのはいうまでもない。
【0093】
上述したようにウインドウに1番から8番の番号がついた8つの領域141が表示される(ステップ153)。8つの領域141のそれぞれの領域に対応して,ランダムに選択された8個の顔画像が対応づけられる。8つの領域141のうち,任意の番号の領域がユーザによって指定される(ステップ154)。指定された領域141に対応する顔画像が表示されることとなる(ステップ155)。
【0094】
表示された3つの顔画像の類似度が所定のしきい値以上であれば(ステップ156でYES),当たりと表示される(ステップ158)。所定のしきい値未満であれば(ステップ156でNO),外れと表示される(ステップ157)。
【0095】
上述の実施例においては,検出された顔画像の中から8個の領域に対応した8個の顔画像をランダムに選択して領域141に対応づけているが,領域141ごとに顔画像を対応づけずに領域141が選択されたことに対応して,検出された顔画像をランダムに選択して領域141に表示するようにしてもよい。
【0096】
図24(A),(B)および(C)ならびに図25は,さらに他の実施例を示すものである。この実施例は,ポーカー・ゲームについてのものである。
【0097】
図24(A),(B)および(C)は,ポーカー・ゲームのウインドウの一例である。
【0098】
ポーカー・ゲームは,ユーザの決まり手(顔画像の組み合わせ)と店頭端末装置の決まり手とで勝負するものである。
【0099】
(A)を参照して,ウインドウ160には,店頭端末装置(システム)の決まり手が表示される領域161,選択する顔画像を指定する領域170およびユーザの決まり手が表示される領域181が含まれている。領域161には,4個の領域162が表示されている。勝負が行われる時に領域162に店頭端末装置によって選択された顔画像が表示される。領域170には,1番から10番までの番号がついた10個の領域171が表示されている。領域181には4個の領域182が表示されている。勝負が行われる時に領域181にユーザによって選択された顔画像が表示される。
【0100】
ユーザが領域170に表示されている10個の領域のうち,任意の4個の領域171を選択し,店頭端末装置が残りの6個の領域171から任意の4個の領域を選択する。選択された領域171に対応してランダムに顔画像が選択され,店頭端末装置の決まり手の領域161およびユーザの決まり手の領域171にそれぞれ選択された顔画像が表示されることとなる。
【0101】
(B)を参照して,店頭端末装置は,人物αの顔画像が1つ,人物βの顔画像が2つ,人物顔画像が1つであるから1ペアとなる。ユーザは,人物αの顔画像が2つ,人物γの顔画像が2つであるから2ペアとなる。ユーザの勝ちとなる。
【0102】
(C)を参照して,店頭端末装置は,人物αの顔画像が2つ,人物γの顔画像が2つであるから2ペアとなる。ユーザは,人物αの顔画像が1つ,人物βの顔画像が2つ,人物顔画像が1つであるから1ペアとなる。ユーザの負けとなる。
【0103】
図25は,ポーカー・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。この図は,図7のステップ55から58に対応する。
【0104】
まず,プリント対象の被写体像の中に含まれている顔画像がすべて検出される(ステップ191)。検出された顔画像があると(ステップ192でYES),検出された顔画像の数に対応した領域171がウインドウの中央の領域170に表示される(ステップ193)。もっとも検出された顔画像の数が少ない場合にはポーカー・ゲームはできないようにしてもよいし,デフォルトの顔画像を用いてポーカー・ゲームをできるようにしてもよい。また,検出された顔画像に対応した数の領域171を中央の領域170に表示せずに,あらかじめ設定されている数の領域を領域170に表示するようにしてもよい。
【0105】
中央の領域170に表示されている領域の中から任意の4つの番号がユーザによって指定される(ステップ194)。すると,検出された顔画像の中から任意に4つの顔画像が,ユーザの決まり手を表示する領域181に表示される(ステップ195)。4つの顔画像の類似度にもとづいて決まり手Ruが判定される(ステップ196)。類似度がしきい値以上の顔画像が同じ顔画像であると見なされて決まり手の判定が行われる。
【0106】
ユーザによって指定された領域以外の領域の中から店頭端末装置は任意の4つの領域を指定する(ステップ197)。すると,すでにユーザの決まり手として表示された顔画像を除く顔画像の中から任意に4つの顔画像が,店頭端末装置の決まり手を表示する領域161に表示される(ステップ198)。4つの顔画像の類似度にもとづいて決まり手Rsが判定される(ステップ199)。
【0107】
ユーザの決まり手Ruの方が店頭端末装置の決まり手Rsよりも良ければ(ステップ200でYES),ユーザの勝ちと表示される(ステップ202)。店頭端末装置の決まり手Rsの方がユーザの決まり手Ruよりも良ければ(ステップ200でNO),ユーザの負けと表示される(ステップ201)。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】店頭端末装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】(A)から(D)は,プリントするものとして選択された被写体像の一例である。
【図3】顔データベースに登録されるテーブルの一例である。
【図4】人物と顔画像との関係を示している。
【図5】(A)から(C)はビデオ・スロット・マシン・ゲームのウインドウの一例である。
【図6】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図7】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図8】ビデオ・スロット・マシン・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】ビデオ・スロット・マシン・ゲームの表示窓の表示切り替え手順を示すフローチャートである。
【図10】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図11】ビデオ・スロット・マシン・ゲームで表示された顔画像とその顔画像が含まれている被写体像との関係を示している。
【図12】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図13】プリント注文総枚数と類似度判定しきい値との関係を示すグラフである。
【図14】画像同士の類似度判定の様子を示している。
【図15】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図16】(A)および(B)は,グループに分けられた顔画像の一例である。
【図17】グループ数とゲームの実行回数との関係を示している。
【図18】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図19】店頭端末装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図20】グループID付与処理手順を示すフローチャートである。
【図21】人物と顔画像との関係を示している。
【図22】(A)から(C)は,スクラッチ・ゲームにおいて表示されるウインドウの一例である。
【図23】スクラッチ・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。
【図24】(A)から(C)はポーカー・ゲームのウインドウの一例である。
【図25】ポーカー・ゲームの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0109】
1 CPU
5 顔データベース
6 プリンタ
7 カード・リーダ(記録媒体装着手段,読み取り手段)
11 表示装置
15 顔検出装置
16 顔認識装置
18 プリンタ・サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段,
上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取る読み取り手段,
上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択する選択手段,
上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出する顔画像検出手段,および
上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御する表示制御手段,
を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項2】
上記表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いて複数の表示窓に表示された複数の絵柄の組み合わせに応じて当たりまたは外れと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項3】
上記表示制御手段は,複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像の類似度がしきい値以上と判定されたことに応じて当たりと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項2に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項4】
上記選択手段によって選択された被写体像のプリントの合計枚数を入力する入力手段,および
上記入力手段から入力されたプリントの合計枚数が多いほど上記類似度判定のしきい値が低くなるようにしきい値を調整するしきい値調整手段,
をさらに備えた請求項3に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項5】
上記選択手段によって選択された被写体像を表わす被写体像データをプリンタまたはプリンタ・サーバに送信する被写体像データ送信手段をさらに備え,
上記表示制御手段は,上記被写体像データ送信手段によって被写体像データがプリンタまたはプリンタ・サーバに送信されたことに応答して,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項6】
上記表示制御手段によって,当たりと判定された場合に複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像のそれぞれの顔画像が含まれている被写体像のプリント料金を割り引きまたは無料とする報知を行う報知手段,をさらに備えた請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項7】
上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を同一人物とみなせる顔画像ごとにグループ化するグループ化手段をさらに備え,
上記表示制御手段は,上記グループ化手段によってグループ化された数が多いほどビデオ・ゲームの回数を増やすものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項8】
上記表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として複数の同一の絵柄を当てるスクラッチ・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項9】
上記表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄としてビデオ・ポーカー・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項10】
記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置の制御方法において,
読み取り手段が,上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取り,
選択手段が,上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択し,
顔画像検出手段が,上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出し,
表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御する,
ビデオ・ゲーム表示制御装置の制御方法。
【請求項11】
記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置を制御するプログラムにおいて,
上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取らせ,
読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択させ,
選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出させ,
検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御させるようにビデオ・ゲーム表示制御装置を制御するプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを格納した記録媒体。
【請求項1】
記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段,
上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取る読み取り手段,
上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択する選択手段,
上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出する顔画像検出手段,および
上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御する表示制御手段,
を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項2】
上記表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いて複数の表示窓に表示された複数の絵柄の組み合わせに応じて当たりまたは外れと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項3】
上記表示制御手段は,複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像の類似度がしきい値以上と判定されたことに応じて当たりと判定するビデオ・スロット・マシン・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項2に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項4】
上記選択手段によって選択された被写体像のプリントの合計枚数を入力する入力手段,および
上記入力手段から入力されたプリントの合計枚数が多いほど上記類似度判定のしきい値が低くなるようにしきい値を調整するしきい値調整手段,
をさらに備えた請求項3に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項5】
上記選択手段によって選択された被写体像を表わす被写体像データをプリンタまたはプリンタ・サーバに送信する被写体像データ送信手段をさらに備え,
上記表示制御手段は,上記被写体像データ送信手段によって被写体像データがプリンタまたはプリンタ・サーバに送信されたことに応答して,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項6】
上記表示制御手段によって,当たりと判定された場合に複数の表示窓に絵柄として表示された複数の顔画像のそれぞれの顔画像が含まれている被写体像のプリント料金を割り引きまたは無料とする報知を行う報知手段,をさらに備えた請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項7】
上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を同一人物とみなせる顔画像ごとにグループ化するグループ化手段をさらに備え,
上記表示制御手段は,上記グループ化手段によってグループ化された数が多いほどビデオ・ゲームの回数を増やすものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項8】
上記表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として複数の同一の絵柄を当てるスクラッチ・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項9】
上記表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄としてビデオ・ポーカー・ゲームを表示画面に表示するように表示装置を制御するものである,
請求項1に記載のビデオ・ゲーム表示制御装置。
【請求項10】
記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置の制御方法において,
読み取り手段が,上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取り,
選択手段が,上記読み取り手段によって読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択し,
顔画像検出手段が,上記選択手段によって選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出し,
表示制御手段が,上記顔画像検出手段によって検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御する,
ビデオ・ゲーム表示制御装置の制御方法。
【請求項11】
記録媒体を着脱自在に装着する記録媒体装着手段を備えたビデオ・ゲーム表示制御装置を制御するプログラムにおいて,
上記記録媒体装着手段に装着された記録媒体に記録されている被写体像データを読み取らせ,
読み取られた被写体像データによって表わされる被写体像の中からプリントする被写体像を選択させ,
選択されたプリントする被写体像の中から顔画像を検出させ,
検出された顔画像を絵柄として用いたビデオ・ゲームを表示画面上に表示するように表示装置を制御させるようにビデオ・ゲーム表示制御装置を制御するプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを格納した記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2008−80060(P2008−80060A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−266730(P2006−266730)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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