説明

ビデ

本発明によるビデは、赤ちゃんや患者に使用することができる。本発明のビデは、水を入れて噴射することができる洗浄容器と、洗浄支持台を含み、前記洗浄支持台が水を貯蔵することができる容器部と、前記容器部から突出して赤ちゃんまたは患者のお尻を支えるお尻支持部と、を含む。本発明のビデによれば、お尻支持部によって赤ちゃんの便を洗った水が赤ちゃんのお尻に再び触れることがなくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排便後、赤ちゃん(新生児を含む)や患者のお尻を簡便に洗浄することができる手動方式のビデ(bidet)に関する。
【背景技術】
【0002】
赤ちゃんはおむつを着用する。さらに、赤ちゃんは一日3回以上排便する。赤ちゃんのお尻に付着した便はおむつを交換しながらウェットティッシュで拭き取る。しかし、ウェットティッシュで拭き取っても、便の残存物は赤ちゃんのお尻に残るようになる。特に、女の子の場合は、便の残存物が生殖器の周辺に残ることもある。このような便の残存物はお尻の発疹と尿路感染を起こすことがある。
清潔のために、赤ちゃんの母親は赤ちゃんのお尻を流れる水で洗う。しかし、母親が赤ちゃんを抱き上げて洗面台まで運ぶことは力を要する。赤ちゃんの体重は生後100日が経つと7Kg程度にもなるからである。また、赤ちゃんを洗面台まで運ぶ途中に落とす恐れもある。
一方、使い捨てウェットティッシュは、環境汚染と資源の無駄遣いの原因になる。
このような問題は、挙動が不便な老弱者のお尻を拭くときにも発生する。特に、成人患者は重いため、洗面場まで運ぶことが大変である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、赤ちゃんのお尻を洗浄することができるビデを提供することを目的とする。
また、本発明は、横になっている赤ちゃんのお尻を洗浄することができるビデを提供することを目的とする。
また、本発明は、赤ちゃんの腰を楽に支えるビデを提供することを目的とする。
また、本発明は、赤ちゃんのお尻に沿って流れる水が赤ちゃんの腰の方向に移動することを防止するビデを提供することを目的とする。
また、本発明は、噴射された水が容易に外部に流れないようにするビデを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によるビデは、水を入れて噴射することができる洗浄容器と、洗浄支持台を含み、前記洗浄支持台が水を貯蔵することができる容器部と、前記容器部から突出してお尻を支えるお尻支持部を含む。お尻支持部によって容器部に貯蔵された水(便を洗った水)が赤ちゃんのお尻に触れなくなる。
また、本発明によるビデは、前記容器部の側面に結合されて腰を支える腰支持部をさらに含むことができる。このような腰支持部は、赤ちゃんの腰を楽に支えることができる。
また、前記腰支持部は、外部に向かって下方に傾くことができる。腰支持部が斜めになることで、床に横になった赤ちゃんが楽になる。
また、腰支持部溝を前記腰支持部に形成することができる。腰支持部に流れ落ちた水は腰支持部溝に貯蔵される。したがって、母親が間違って洗浄容器に入った水を腰支持部に噴射しても水が外部に流れない。
また、前記お尻支持部と前記腰支持部との間には、容器溝を形成することができる。その結果、洗浄後の水が赤ちゃんのお尻に沿って腰の方向に移動できなくなる。
また、前記お尻支持部の上部にはクッションパッドを結合することができる。クッションパッドは赤ちゃんのお尻を楽に支える。
また、前記お尻支持部と前記容器部の内壁とは離隔することができる。お尻支持部と容器部の内壁とが離隔する場合、お尻支持部に流れ落ちた水が容器部から溢れて外部に流れ出ないようになる。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係るビデによれば、赤ちゃんを洗面台に運ぶことなく、赤ちゃんのお尻を洗浄することができる。
また、本発明に係るビデによれば、横になっている赤ちゃんのお尻を洗浄することができる。
また、本発明に係るビデによれば、横になっている赤ちゃんの腰を楽に支えることができる。
また、本発明に係るビデによれば、赤ちゃんのお尻に沿って流れる噴射水が腰の方向に移動することを防止することができる。
また、本発明に係るビデによれば、噴射された水が外部に流れ出ないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一実施例によるビデの斜視図である。
【図2】本発明の一実施例によるビデの断面図である。
【図3】本発明の一実施例によるビデの使用例示図(側面図)である。
【図4】本発明の一実施例によるビデの使用例示図(断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明によるビデは、水を入れて噴射することができる洗浄容器と、洗浄支持台を含み、前記洗浄支持台が水を貯蔵することができる容器部と、前記容器部から突出してお尻を支えるお尻支持部を含む。
以下、本発明の望ましい実施例を、添付図面を参照にしながら詳細に説明する。以下の説明は本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者が本発明を容易に実施できる程度に説明するためのものである。したがって、以下の説明が本発明の技術的思想を限定すると解釈されてはならない。
図1は本発明の一実施例によるビデの斜視図であり、図2は本発明の一実施例によるビデの断面図であり、図3は一実施例によるビデの使用例示図であり、図4は洗浄後の水が移動する様子を示す断面図である。
本発明によるビデ100は、水を入れて噴射することができる洗浄容器10と、洗浄支持台20を含む。また、洗浄支持台20は、水を貯蔵することができる容器部21と、前記容器部21から突出してお尻を支えるお尻支持部23を含む。
洗浄支持台20は、容器部21及びお尻支持部23を含む。洗浄支持台20は、プラスチック材質で製造することができる。洗浄支持台20は空気が注入されたチューブの形態でもあり得る。
容器部21は、水を貯蔵することができる空間である。容器部21は、底面及び底面を取り囲む側面壁でなるため、水を貯蔵することができる。
赤ちゃんのお尻を洗った水は、容器部21に貯蔵される。お尻支持部23は容器部21から突出し、赤ちゃんのお尻を支える。
洗浄支持台20を赤ちゃんの腰の下に挿入すれば、お尻支持部23に赤ちゃんのお尻が上げられる。洗浄容器10から噴射された水がお尻に付着した便を洗い流す。赤ちゃんのお尻を洗った水は容器部21に貯蔵される。お尻支持部23によって、赤ちゃんのお尻は容器部21に溜まった水(赤ちゃんのお尻を洗った水)に触れなくなる。
お尻支持部23は、本実施例のように容器部21の底面から突出することもできる。また、お尻支持部23は、容器部21の側面壁を連結する構造物(網やパイプ)であり得る。お尻支持部23は容器部21の底面より上部に位置する構造物である。
洗浄支持台20の側面には、腰支持部22が結合されている。腰支持部22は、容器部21を基準に外部に向かって下方に傾いた形態である。図4に示したように、洗浄支持台20を赤ちゃんの腰下に挿入する場合、腰支持部22は赤ちゃんの腰を楽に支える。
腰支持部22は、容器部21の外壁と一体に結合することができる。
腰支持部22には、腰支持部溝241が設けられる。腰支持部溝241は腰支持部22に流れ落ちた水を貯蔵することができる。したがって、洗浄容器10から噴射された水が腰支持部22に落ちても、赤ちゃんの上着が濡れることはない。
容器部21の底面が広い場合、多くの水を収容することができる。このときは、容器部21の側面壁は低くても良い。したがって、場合によっては腰支持部22を設けなくても良い。
お尻支持部23と腰支持部22との間には、容器溝242が設けられることができる。容器溝242は、洗浄容器10から噴射された水がお尻に沿って腰支持部22に移動することを防止する。容器溝242に落ちた水は容器部21に移動することができる。容器溝242と容器部21とは空間的に連結することができる。
お尻支持部23の中心部に、お尻支持部溝243が設けられることができる。このようなお尻支持部溝243は、お尻に沿って流れる水が容器部21に落ちるように障害物の役割をする。お尻支持部溝243にも水が貯蔵されることができる。
お尻支持部23は、容器部21の内壁と離隔することができる。すなわち、お尻支持部23は容器部21の底面から島状に突出することができる。お尻支持部23は容器部21から突出した面積が最小であることが良い。この場合、容器部21は多くの水を貯蔵できるため望ましい。また、お尻支持部23と容器部21の内壁とが離隔する場合、お尻支持部23に落ちた水が容器部21の外部に流れることを防止することができる。洗浄後の水が容器部21の外部に流れ出れば、それを再び掃除しなければならず煩わしい。
また、お尻支持部23と容器部21の内壁とが連結されることもできる。この場合、お尻支持部23に斜面を設け、洗浄後の水が容器部21に流れ込むようにすることもできる。
お尻支持部23の上部に、柔らかい材質のクッションパッド(図示せず)を結合することができる。クッションパッド(図示せず)は赤ちゃんのお尻に加えられる衝撃を吸収する。腰支持部22にもクッションパッドを結合することができる。
洗浄容器10は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂で製造することができる。洗浄容器10は、水を入れられる水貯蔵部とノズルを含む。洗浄容器10に水を入れて、手で握ると水が外部に噴射される。その後、手から力を抜けば、洗浄容器10は元の状態に戻る。洗浄容器10の先端にはノズルを取り付けることができる。ノズルは水が一直線に噴射されるようにする。
図3は、本実施例によるビデ100の使用例示図(側面図)である。赤ちゃん1000の上着を胸先まで上げ、洗浄支持台20を用いて赤ちゃんの腰とお尻を支える。母親が洗浄容器10の水を噴射して赤ちゃん1000のお尻周辺を洗浄する。洗浄後の水は洗浄支持台20に落ちて溜まる。母親は洗浄支持台20に入った水をトイレに捨てることができる。
図4は、本実施例によるビデの使用例示図(断面図)である。洗浄後の水W(太線)が赤ちゃん1000のお尻の裏に沿って流れる途中、お尻支持部23とお尻支持部溝243から容器部21に落ちることが分かる。また、容器溝242に洗浄後の水が落ちる場合は、容器部21に移動することもできる。このように、お尻支持部23、お尻支持部溝243、及び容器溝242によって洗浄後の水Wが外部に流れ出ることなく、容器部21に貯蔵される。
以上では、赤ちゃんを対象にしてビデ100の使い方を説明したが、患者にも同様の方法で使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0008】
本発明によるビデは、乳児用品産業に利用することができる。また、本発明によるビデは患者の介護にも役に立つ。本発明のビデを使用すれば、使い捨てウェットティッシュを節約することができる。また、母親の関節(特に、手首)を保護することができる。さらに、赤ちゃんの転落事故を防止する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を入れて噴射することができる洗浄容器と、
洗浄支持台を含み、
前記洗浄支持台は、
水を貯蔵することができる容器部と、
前記容器部から突出してお尻を支えるお尻支持部を含むビデ。
【請求項2】
前記容器部の側面に結合されて腰を支える腰支持部をさらに含む請求項1に記載のビデ。
【請求項3】
前記腰支持部は、外部に向かって下方に傾いていることを特徴とする請求項2に記載のビデ。
【請求項4】
前記腰支持部には腰支持部溝が設けられたことを特徴とする請求項3に記載のビデ。
【請求項5】
前記お尻支持部と前記腰支持部との間には容器溝が設けられたことを特徴とする請求項2に記載のビデ。
【請求項6】
前記お尻支持部の上部にはクッションパッドが結合されたことを特徴とする請求項1に記載のビデ。
【請求項7】
前記お尻支持部と前記容器部の内壁とは離隔することを特徴とする請求項1に記載のビデ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−508068(P2013−508068A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535119(P2012−535119)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【国際出願番号】PCT/KR2010/007145
【国際公開番号】WO2011/049342
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(512041252)
【Fターム(参考)】