説明

ピペットチップ供給器

【課題】ピペットチップの汚染危険性を低減し、包装廃棄物を減らすことが可能で、容易に装填可能なピペットチップ供給器を提供し、さらにピペットチップをより容易に補充することができる補充パックの使用を提案する。
【解決手段】ピペットチップ供給器であって、複数の孔11を有する多孔板4と、前記孔11に挿入されるピペットチップ7と、底部で前記ピペットチップ7を覆い、最大で300N/mmの剛性を有する容器5と、頂部から前記ピペットチップ7を覆うカバー6と、を有する、補充パック2と、前記補充パック2を挿入するための受け器を有するホルダ3とを備え、前記補充パックが前記受け器に挿入されると前記補充パック2を支持する支持手段19が前記補充パック2とホルダ3との間に存在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピペットチップ供給器に関する。
【背景技術】
【0002】
ピペットチップは、プラスチック材から作られる小さな管であり、好ましくは約0.1μlから100mlまでの量の液体サンプルを実験室で入れるのに利用される。このピペットチップは、その底部に液体用の貫通開口部と、その頂部に空気用の貫通開口部とを含み、ピペットチップの断面は、通常、下部貫通開口部から上部貫通開口部に向かって大きくなっている。液体を測定するために、ピペットチップの上端が、例えば、ピストン操作式のピペットに接続されているので、上部貫通開口部は、空気をピペットから排出する装置に取り付けられる。このために、貫通開口部を備えたピペットチップが、ピペットの取付け部に固締されるか、あるいはピペットの孔に固締される。チャネルが取付け部の表面におよび/または孔の底部に通じている。上記のチャネルはピペットの排出装置に接続されている。排出装置によって、エアクッションが変位するので、規定量の液体がピペットチップに入れられ、そこから放出される。液体の測定量は、排出装置の排出に依存する。ピペットは、固定容積のピペットとして等しく排出してもよいし、可変ピペットとして調節可能に排出してもよい。さらに、ピペットは、ピストン操作式のピペットまたは直接ディスプレイスメントピペットでもよい。使用後、ピペットチップは、ピペットのシートから分離される。このために、ピペットは、作動中にピペットチップをそのシートから強制的に離すエジェクタを含んでいてもよい。その後、ピペットは、新しいピペットチップを収容することができる。このようにして、連続した測定間において液体サンプルが流出されるのを防ぐ。
【0003】
フィルタピペットチップは、それらの上端部の近くにフィルタを含む。このフィルタによって、ピペットチップからのエアゾールまたは液体がピペットに進入して、上記のピペットを汚染することを防ぐ。フィルタピペットチップは、一般に、使用されるまで無菌状態で包装されなければならない。
【0004】
ピペットチップをピペットのシートに取り付けるために、ピペットチップは、ピペットチップ用ホルダに設けられている。上記のホルダは、プラスチック製の多孔板を含み、「トレイ」または「ウェーハ」とも呼ばれており、マトリックス配列の複数の孔を備える。多孔板は、一般に、8列に96個の孔を有し、12個の溝を有する。ピペットチップは、頂部から孔に挿入される。上方へ広がる直径またはカラーのために、このピペットチップは落ちることがない。
【0005】
多孔板は、例えば、下方に突出している周辺フレームに一体的に接続されている。このフレームによって、挿入されたピペットチップが支持面と接触するのが防止される。この種のホルダは、独国特許第DE 102 45 961 B4号に記載されている。
【0006】
さらに、多孔板が取り外し可能に積層可能なフレームに挿入されることのできるピペットチップ用のホルダがある。この種のピペットチップ用ホルダは、独国特許第DE 197 42 493 C1号に記載されている。
【0007】
さらに、底部で閉じられている箱またはフレームとして構成されているピペットチップ用ホルダが知られている。ピペットチップを備えた多孔板は、ホルダの上縁部に配置されることが可能であるので、ピペットチップが突出してホルダの受け器に入る。
【0008】
頂部からピペットチップの上端部に、単一のチャネル・ピペットのシートまたはマルチチャネル・ピペットのシートを個別にまたはその複数を同時に押圧することによって、ピペットチップをホルダから取り外すことができる。この場合、相当な押圧力が作用する可能性があり、ホルダはこの押圧力に耐えなければならないので、ピペットチップはピペット上のそのシートにしっかりと固定されている。したがって、ホルダまたはトレイおよびホルダからなるサブアセンブリは、安定した構成でなければならない。
【0009】
箱またはフレームの形をしたホルダが知られており、このホルダは、すべてのピペットチップを除去した後で廃棄され、かつ/または再利用される。再使用可能なホルダは、新しいピペットチップを含む補充パックによって充填されることが可能である。補充パックは、複数の多孔板を含んでいてもよく、この多孔板はピペットチップで充填される。例えば、周知のピペットチップを装填される1つ以上の多孔板が、折り畳み式のボール箱またはボール紙のフレームに配置されている補充パックである。上記の補充パックは、塵などによる汚染から十分に保護されていない。したがって、滅菌ピペットチップが利用可能になることは不可能である。
【0010】
さらに周知の補充パックでは、ピペットチップを装填される多孔板は、取り外し可能にプラスチック容器の上縁部に固定される。このピペットチップは容器内に突出している。さらなる多孔板がその上に配置される。そのピペットチップは、下側の多孔板のピペットチップに突出している、その縁部で下側の多孔板に取り外し可能に固定される。ピペットチップを備えたさらなるプレートが、それに応じてその上に配置され、その供給器は、プラスチックカバーによって頂部から覆われる。プラスチックカバーは、一番上の多孔板に取り外し可能に固定されている。
【0011】
上記のタイプの補充パックは、例えば、国際公開第WO 92/01514 A1号、米国特許第5 366 088号および米国特許第6 286 678 B1号に開示されている。
【0012】
上記の補充パックの実施形態もまた、周知であり、ここでは、ピペットチップを装填される多孔板が、補充スタックからホルダに移動するために蓋を使用されている。多孔板は、ホルダにラッチ係合される。カバーは、引き抜き可能であり、開口した補充パックを汚染から守るために、補充スタックの上側の多孔板上に配置されている。
【特許文献1】独国特許第DE 102 45 961 B4号
【特許文献2】独国特許第DE 197 42 493 C1号
【特許文献3】国際公開第WO 92/01514 A1号
【特許文献4】米国特許第5 366 088号
【特許文献5】米国特許第6 286 678 B1号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記の補充パックには、欠点がある。その欠点は、その中に保持されているピペットチップを有する多孔板をホルダに移動するために、補充パックを開口しなければならないことである。この場合、ピペットチップは、外部に少なくとも部分的にアクセス可能であるため、これらは汚染から守られない。特に、移動すると、ピペットチップは、ホルダまたは他の物体と接触する可能性があり、その結果、汚染される。
【0014】
「Tip SystemBox」(Sarstedt AG & Co, Numbrecht, Germanyからの製品名)は、加圧滅菌に耐える材料から作られる折り畳み式の蓋を備えた箱である。この中に、任意選択的に加圧滅菌するために、上に傾く恐れのないすべらないピペット位置を得るべく、ピペットチップはトレイ、または、ピペットチップを装填されるトレイからなるスタック(「Tip StackPack」)と呼ばれる)に挿入可能である。任意選択的に、いわゆる「Biosphere (登録商標) Boxes」を汚染することなくTip SystemBoxに挿入することができる。Biosphere (登録商標) Boxesは、底部が閉じており、頂部でピペットチップを有するトレイを支持する安定性のある箱である。蓋は、頂部からトレイに配置される。この用途において、Tip SystemBoxは、ホルダとしての役目を果たし、ホルダは、ピペットがピペットチップを収容する場合に、下方へテーパーがついているBiosphere(登録商標)Boxが傾かないようにすることを目的とする。安定性のあるBiosphere(登録商標)Boxは、比較的高コストで使い捨ての物品である。
【0015】
滅菌ピペットチップは、これまで通常、安定性のある使い捨ての処理用箱において扱われてきており、箱またはフレームに移動するための補充パックに扱われていない。再使用可能な箱とは対照的に、上記の使い捨ての箱は、すべてのピペットチップを除去した後に廃棄される。その設計は、材料の観点から高コストであるので、これらは製造するのに高価であり、ユーザは多量の包装廃棄物を生み出すことになる。しばしば、上記の使い捨ての箱の構成要素は、十分容易に解体することができない。ユーザは、廃棄物の容積を減らすため。しばしば残りの包装を圧縮する。この場合、従来の使い捨ての箱は、製造中に自動化された方法を使用することが必ずしもできない。
【0016】
材料の消費は、滅菌ピペットチップの包装および使用中に生じる廃棄物量に応じて高くなる。
【0017】
そこから進んで、本発明の目的は、容易に装填可能なピペットチップ供給器を提供し、ピペットチップの汚染の危険性を低減し、包装廃棄物を減らすことである。さらに、本発明の目的はまた、ピペットチップをより容易に補充することができる補充パックの使用を提案し、ピペットチップの汚染の危険性を低減し、包装廃棄物を減らすことである。最後に、本発明の目的は、本発明によるピペットチップ供給器の使用に適している補充パックを製造する方法を提供することである。
【0018】
本目的は、請求項1の特徴を有するピペットチップ供給器によって達成される。当該供給器の有利な実施形態は、下位請求項に記載されている。
【0019】
ピペットチップを供給するための本発明による供給器は、
複数の孔を有する多孔板と、
上記孔に挿入されるピペットチップと、
底部で上記ピペットチップを覆い、最大で300N/mmの剛性を有する容器と、
頂部から上記ピペットチップを覆うカバーと、
を有する補充パックと、
上記補充パックを挿入するための受け器を有するホルダと、
を含む供給器であって、
上記補充パックおよび上記ホルダは、支持する支持手段を含み、この手段は該パックが上記受け器に挿入されると、上記補充パックを支持する。
【0020】
ピペットチップを供給するための本発明による供給器は、ピペットチップを装填される多孔板を備える補充パックを含む。ピペットチップは、最大300N/mmの剛性を有する容器によって、底部が覆われている。容器の剛性は、容器に垂直にもたらされる最大力の指数であり、最大力により、容器が非線形および永久的に変形し、付随して容器が圧縮される。本発明による供給器では、容器の剛性は非常に小さいので、容器をわずかな材料の消費で比較的容易に製造することができる。補充パックは、容器およびカバーと共にホルダに挿入されることが可能であるので、ホルダを補充すると、ピペットチップは、頂部および底部が覆われて、汚染から守られる。したがって、ホルダを補充する時のピペットチップの汚染は、回避されるかあるいは低減されることができる。
【0021】
ピペットによってピペットチップを収容するために、カバーは開口可能である。ピペットチップを収容した後、多孔板上に残るピペットチップを汚染から守るために、カバーは、補充パックに再度配置されることが可能である。1つ以上のピペットチップの上端部にピペットを押圧することによって多孔板からピペットチップを収容すると、垂直力が多孔板を介して容器に作用する。その比較的低い剛性によって、容器はこれらの力をうけてたわむ恐れがあり、これによって、結果として、ピペットチップはピペットによってしっかりと収容されなかった。このことは、補充パックを補充パックおよびホルダの受け器に支持する手段によって回避される。支持手段は、すなわち、ピペットがピペットチップを収容するときに、多孔板への力はそらされるので、これらが容器に作用せず、あるいは減少して作用し、ピペットチップの収容を損なう容器の変形がなくなる。ホルダは、それに応じて安定した構成である。ホルダは再利用可能であるので、ホルダの安定した設計に必要とされるコストが金銭的に手頃となる。
【0022】
ピペットチップが収容されるときに多孔板に作用する力は、好ましくは、ホルダを支持する手段の縁部に支持されている多孔板によってホルダ内にそらされる。この手段はホルダの下側の支承面によって形成される。さらに、多孔板は、好ましくは、側方に突出している容器の上側支承縁端を介して、ホルダの下側支承縁端に、フランジ方式で間接的に支持される。
【0023】
さらなる実施形態によると、多孔板はホルダの下側支承縁端に直接的にその縁部で支持されている。この場合、好ましい実施形態によると、容器は多孔板の下面に接続しているので、多孔板の外縁部領域が容器に対して外方に突出する。さらなる態様によると、この場合、容器は多孔板内に保持されているピペットチップに維持される。
【0024】
さらに、本発明は、可能な実施形態を含み、ここでは、さらなる実施形態によると、その側壁の外面にある容器は、ホルダの受け器に平面状態で支持されるので、多孔板から容器に作用する力が容器の側壁の外面のまたは実質的にその外面の一部からそらされ、剛性の低い容器のみが使用可能である。任意選択的に、容器は、追加的に受け器の底面によって支持される。
【0025】
すべてのピペットチップが補充パックから除去されると、上記の補充パックは、ホルダから除去可能となり、新しい補充パックと交換することができる。
【0026】
容器は、単に底部からピペットチップの液体用貫通開口部を覆うように設計可能である。さらに、容器は、たとえば、各個別のピペットチップに対して、中空の円錐状部分の形で、例えば受け器を有することによって、追加的にピペットチップの下部領域を側方に覆うか、または側面および底面ですべての組の補充パックのピペットチップを囲む側壁を覆うように設計可能である。容器は、液体用貫通開口部と多孔板との間にある空間の一部分だけにわたり、側方にピペットチップを覆うように設計可能である。しかしながら、容器は、すべての空間にわたり側方にピペットを覆うように設計可能である。さらに、容器は、多孔板を側方に覆うように設計可能である。さらに、容器は、多孔板の上の頂部で突出してもよい。任意選択的に、容器の側壁は、ピペットチップの空気用貫通開口部の高さまで、あるいはこの高さを越えて上方へ突出する。
【0027】
カバーは、ピペットチップの空気用貫通開口部だけを頂部から覆うように設計可能である。さらに、カバーは、たとえば、各個別のピペットチップに対して中空のシリンダーの形で、例えば受け器を有することによって、追加的にピペットチップの下部領域を側方に覆うか、あるいはすべての組の補充パックのピペットチップを囲む側壁を側面で頂部から覆うように設計可能である。側壁は、ピペットチップからの空気用貫通開口部と多孔板との間の空間の一部にわたるか、あるいは空間全体にわたって延びるように設計可能である。さらに、上記の側壁は、多孔板を側方に握持し、かつ/または、多孔板を越えて下方に延びるように設計可能である。容器が多孔板からある距離だけ離れてピペットチップを底面から覆う場合、容器は、ピペットチップに直接固定されるか、あるいは連結要素(例えばスナップフック)を介して多孔板に(可能である多孔板の縁端、またはその下側の凹部に)固定可能である。
【0028】
カバーが多孔板からある距離だけ離れてピペットチップを頂部から覆う場合、カバーは、ピペットチップに直接固定されるか、あるいは連結要素(例えばスナップフック)を介して多孔板に(例えば多孔板の縁端、またはその下面の凹部に)固定可能である。
【0029】
容器および/またはカバーが多孔板まで、またはさらに先まで到達すると、これらは、多孔板に、かつ/または互いに、保持され、かつ/または固定可能である(例えば、容器および/またはカバーおよび/または多孔板の縁部に支持および/またはスナップ止めおよび/またはラッチ係合する手段を介して)。
【0030】
好ましくは、容器またはカバーは、閉じており、かつ/または、貫通開口部がないので、汚染物質が容器の壁および/またはカバーを通過しない。
【0031】
さらに好ましくは、容器の上縁端は、カバーの下縁部および/または容器の上縁端に位置し、カバーの下縁端は、多孔板を圧迫する。好ましくは、空気の通過が互いに隣接する表面間で防止されるかまたは制限されるように支持される。
【0032】
一実施形態によると、容器の剛性は、最大で200N/mmであり、好ましくは最大で100N/mmである。さらに好ましくは、容器の剛性は、最大で80N/mmである。その結果、材料の使用および容器の製造コストがさらに低減する。
【0033】
さらなる実施形態によると、容器の剛性は、最小で20N/mmであり、好ましくは少なくとも40N/mmである。その結果、多孔板のピペットチップ供給器を損なう可能性のある保管および運搬時に、上記の容器を変形から保護するために、容器は十分な剛性を得る。
【0034】
さらなる実施形態によると、容器の剛性は、0〜20N/mmの範囲内にある。
【0035】
好ましくは、容器ができるだけ低い剛性、すなわち約0N/mmの剛性を有する。その結果、容器用の材料消費を最小現に抑えることができる。容器は、保管および運搬時に、外側の包装(例えばボール紙から作られる)によって損傷から保護されることができる。好ましくは約0N/mmの低剛性の容器は、好ましくは、ブリスターパック(プラスチックフィルムのモールド部品)である。ブリスターパックは、プラスチックフィルムから作られたモールド部品である。このようなプラスチックフィルムのモールド部品は、非常に小さな壁厚、および/または低い材料消費、および低剛性で製造することが可能である。
【0036】
しかしながら、原則として、高い剛性(例えば少なくとも20N/mm)を有する容器もまた、ブリスターパックであってもよい。
【0037】
補充パックの一部は、互いに保持可能であり、かつ/または様々な方法でともに接続されている。一実施形態によると、多孔板と容器とを支持する手段および/または確動接続する手段、および/または、容器上のカバーの被覆位置にカバーと容器とを支持する手段および/または確動接続する手段、および/または、多孔板上のカバーの被覆位置にカバーと多孔板とを支持する手段および/または確動接続する手段がある。支持および/または確動接続する手段には、多孔板、容器、およびカバーが、専用に製造され、容易に装着可能であるという利点がある。製造および装着を自動プロセスで行うことができる。多孔板および容器を支持および/または確動接続する別々の手段、および、カバーおよび容器を支持および/または確動接続する手段、および、カバーおよび多孔板を支持および/または確動接続する手段には、多孔板が容器から分離されることなくカバーを開くことができるという利点がある。その結果、カバーを開くと、多孔板が容器に固着される。したがって、多孔板は、特に、ピペットチップを備えた容器から離れて持ち上げられることがない。
【0038】
支持手段は、好ましくは、水平方向の支承面、および/または垂直横方向の案内面である。容器および/または多孔板およびホルダを確動接続する手段は、好ましくは、容器および/または多孔板およびホルダのアンダーカットを有する。このアンダーカットは、接続されるときに互いに係合する。
【0039】
確動接続手段は、スナップ嵌めまたはラッチ係合する手段であり、「スナップ接続部」または「ラッチ接続部」とも呼ばれる。スナップ接続部またはラッチ接続部によって接続する場合、構成要素は、少なくとも部分的に弾力的に変形して、他の構成要素に留められる。このために、一方の構成要素は、弾力のある突起(例えばスナップフック、突起、またはビード)を有していてもよく、他の構成要素は、凹部(アンダーカット)または突起をラッチ係合する凹部を有していてもよい。
【0040】
原則として、補充パックの部品は、例えば、非確動接続(例えば圧入)または多孔板および容器の材料接続(たとえば溶接)によって、あるいは単に容器とカバーとの間に多孔板を挿入することによってなど、様々な方法で共に接続可能である。さらに、容器は、非確動的に(例えば圧入によって)カバーに接続されてもよく、または材料接続(例えば着脱可能な溶接接続によって、または、フィルムをカバーとしてシールすることによって)によって接続されてもよい。
【0041】
一実施形態によると、カバーは、容器から完全に除去することが可能である。さらなる実施形態によると、カバーは、関節式接続部を介して1つの縁部で容器に接続される。追加的に、カバーおよび関節式接続部に対向している縁部にある容器は、閉止位置においてともにラッチ係合する手段を含んでいてもよい。カバーおよび容器は、それぞれラッチ係合する手段および/または関節式接続部の関節部によって、互いに別々に製造されてもよい。ついで、関節式接続部は、任意選択的に製造されることができる。原則として、カバーおよび容器を一体的に製造することもまた可能であり、関節式接続部は、フィルムヒンジ、可撓性ヒンジ片、またはヒンジ・ストラップによって実現可能である。
【0042】
一実施形態によると、支持手段は、容器の横方に突出する容器の上側支承縁端を含み、ここでは、多孔板が縁部に支持され、ホルダの下側支承縁端は受け器の上側縁部から側方に突出し、容器は、その上側支承縁端によって配置可能である。補充パックが受け器に挿入されると、容器がホルダの上側支承縁端に載置され、多孔板が、ホルダの下側支承縁端上で容器の上側支承縁端を介して支持される。その結果、ピペットがピペットチップを受容する時の位置決め力は、多孔板の縁部を介して分岐され、上側支承縁端の材料を通って、ホルダの下側支承縁端に入る。その結果、ピペットチップの収容を損なう可能性のある容器の変形を回避することができる。
【0043】
一実施形態によると、ホルダは、容器用の受け器を備えた下側部分と、挿入された補充パックで受け器を覆う蓋とを含む。本実施形態では、補充パックは、ホルダの蓋によって、汚染から追加的に保護される。補充パックからピペットチップを除去した後、上記の補充パックは、そのカバーによって、かつ追加的に蓋によって、再度覆われることができる。しかし、補充パックからカバーを除去し、単にホルダの蓋だけによって多孔板上に残るピペットチップを保護することもまた、可能である。
【0044】
一実施形態によると、蓋は、ホルダの下部への関節式接続部を含む。原則として、蓋は、閉止位置においてそれ自体の重量によって保持可能であり、あるいは、バネ作用によって閉止位置まで圧入されることができる。さらに、下部および関節式接続部に対向する縁部にある蓋は、蓋および下部にラッチ係合するかまたは係止する手段を含んでいてもよい。さらなる実施形態によると、蓋は下部から完全に脱着可能であり、閉止位置では、下部をラッチ係合かつ/または係止する手段によって接続可能である。
【0045】
一実施形態によると、受け器の補充パックの供給器内に、容器および/または多孔板およびホルダをラッチ係合する手段がある。これらのラッチ係合手段は、ピペットチップが多孔板から除去されるときに容器および/または多孔板が持ち上げられるのを防ぐ。さらなる実施形態によると、容器および/または多孔板およびホルダをラッチ係合する手段は、補充パックのカバーを開くための力よりも強い。その結果、容器および/または多孔板に手動で保持することなく、補充パックを開くことが可能である。したがって、補充パックの汚染が回避される。
【0046】
蓋およびカバーをラッチ係合する手段は、好ましくは、蓋およびカバーのアンダーカットを含み、このアンダーカットは、ラッチ係合状態において互いに後ろで係合する。
【0047】
さらなる実施形態によると、ホルダの蓋および補充パックのカバーは、蓋をカバーにラッチ係合する手段を含み、補充パックが受け器に挿入されると蓋を閉じることによってともにラッチ係合可能である。蓋を開けることによって蓋とカバーとの間のラッチ係合を解除する力は、カバーを開くことによってカバーと容器との間のラッチ係合を解除する力よりも大きい。本実施形態では、蓋が閉じると、ホルダの蓋が、ホルダに挿入されている補充パックのカバーに自動的にラッチ係合される。さらに、本実施形態では、蓋とカバーとのラッチ係合を解除する力が、カバーと容器とのラッチ係合を解除する力を超えるために、蓋を開けると、カバーはそれとともに確実に開く。したがって、蓋を開閉すると、補充パックのカバーは同時に開閉する。したがって、汚染から補充パックを2重に保護することができる。追加的に、ピペットチップは、ホルダの蓋との接触から保護される。さらに、このことによって、操作ステップが省略される。
【0048】
一実施形態によると、多孔板および容器をラッチ係合する手段は、多孔板の2つの対向する縁部から下方に突出するラッチタブを含み、外側に突出するラッチラグおよびラッチラグを容器の上縁部の下で収容する側壁の凹部を備える。この実施形態によって、供給器の補充パックにおいて周知の多孔板を使用することができる。さらなる実施形態によると、容器およびホルダをラッチ係合する手段は、容器の上縁部の下の側壁にある外側に突出する形状部分と、形状部分に重なる弾力性のあるホルダの係止フックとを含む。さらなる実施形態によると、容器の側壁にある形状部分は、多孔板のラッチラグを収容する凹部と同時に形成される。したがって、ホルダは、任意選択的に、本発明による供給器の補充パックで、あるいは容器およびカバーのない従来の補充パックの多孔板で充填されることが可能である。
【0049】
さらなる実施形態によると、容器および/またはカバーの壁の厚さは、0.05mmから1.0mmである。
【0050】
好ましい実施形態によると、多孔板、容器、およびカバーは、プラスチックから製造される。好ましくは、多孔板は、射出成形され、かつ/または、容器は、深絞り加工されるか、またはブリスターパック(低剛性を有するプラスチックフィルムのモールド部品)であるか、あるいは射出成形され、かつ/または、カバーが深絞り加工されるか、あるいは射出成形される。特に、ブリスターパックとしての容器の実施形態では、カバーが、ブリスターパックの上縁部にシールされるフィルムであってもよい。フィルムは、適切な製造方法(例えばブロー成形、多層フィルムの積層など)によって製造可能である。
【0051】
好ましい実施形態によると、ホルダはまた、プラスチックから作られる。好ましくは、ホルダは射出成形される。ホルダは再利用可能であるので、プラスチック以外の材料によるホルダの少なくとも部分的な構成もまた、考えられる。したがって、ホルダは、完全に、または部分的に、金属から作られてもよい。
【0052】
一実施形態によると、多孔板および/または容器および/またはカバーおよび/またはホルダが、完全にあるいは部分的に、ポリプロピレン、および/またはポリエチレン、および/またはポリカーボネート、および/またはアクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン‐共重合体、および/またはポリスチレン、および/またはポリエチレン・テレフタレート、および/または分解性プラスチック、および/またはバイオベースのプラスチック、および/またはポリアミドおよびポリエチレンまたはポリエチレン・テレフタレートおよびポリエチレンでできている複合フィルムからなる。
【0053】
一実施形態によると、ホルダに挿入される前に、補充パックは、ポーチに、および/または収縮性ラップフィルムに封入される。好ましい実施形態では、補充パックは、ポーチおよび/または収縮性ラップフィルムに無菌方法で密封される。さらなる実施形態によると、複数の補充パックが、ポーチおよび/または収縮性ラップフィルム内にともに含まれていてもよい。さらなる実施形態によると、補充パックは、ポーチおよび/または収縮性ラップフィルムにおいて、ボール紙および/または波形カードから作られる外側包装材に挿入される。ホルダに挿入するために、補充パックは、ポーチおよび/または収縮性ラップフィルムから除去可能である。そのため、ピペットチップを汚染から保護する無菌バリアが省略される。しかしながら、補充パックのピペットチップはまた、容器およびカバーによって汚染から保護されている。
【0054】
さらなる実施形態によると、補充パックは、開封表示キャップ(tamper evident closure)を含む。上記の開封表示キャップは、主に無菌性を維持することが特に重要である場合に、パックの内容物を安全に保管するのに機能する。補充パックが開かれると、開封表示キャップは破壊される。したがって、補充パックが開封表示キャップによって依然として閉じているかどうかがすぐに明らかとなる。
【0055】
さらに、目的は、請求項20に記載の補充パックを用いて達成される。
【0056】
本発明によるピペットチップを供給する補充パックの使用において、多孔板はピペットチップを装填されており、包装材は多孔板をピペットチップで囲んでおり、
補充パックが、その包装材または包装材の一部においてホルダに挿入され、
ピペットを配置することによって、ピペットチップが多孔板から除去され、かつ、
ホルダが、ピペットが配置されるときに作用する位置決め力を、包装材を通り通じて逃す。
【0057】
本発明による使用において、ホルダに挿入されると、ピペットチップは汚染から守られる。好ましくは、ピペットチップは、ピペットチップを除去する直前にホルダに配置されている包装材を開けるまで、包装によって汚染から守られる。包装材は、容器およびカバーによって好ましくは形成され、このことは、ピペットチップを供給器に関する特許請求の範囲において詳細に開示されている。しかし、包装材は、ボール紙または異なる材料から作られる包装材であってもよい。好ましくは、補充パックは、この中に補充パックがすでに運搬され、かつ/または保管されている包装材全体においてホルダに挿入される。しかし、使用もまた、補充パックがその包装材の一部分、例えばピペットチップを底面から保護する包装材の下部においてのみホルダに挿入されるという可能な変形例に関連する。液体と接触する領域においてホルダに挿入されると、望ましくない汚染につながる可能性があるが、包装材の下部はピペットチップを手での接触またはホルダとの接触から保護する。ピペットを1つ以上のピペットチップに配置する場合、ピペットチップは、ピペットの取付け部上に固定、またはピペットの孔に固定されるので、ピペットは取付け部および/または孔に固定される。ここで作用する位置決め力は、ホルダから包装材を通じて逃されるので、この力によって包装材が変形せず、ピペットチップを取付け部および/または孔に固定するための十分に高いクランプ力が到達するのを妨げることはない。好ましくは、ホルダは、包装材および/または低剛性を有する包装材の一部分を通じて完全に位置決め力を逃させるので、包装が任意に変形するのを回避する。このために、多孔板は、側面に突出している包装材の中間縁部領域を介して、ホルダにフランジ方式で支持されてもよく、あるいは、多孔板は、ホルダに直接的に支持されてもよい。しかしながら、ホルダは、位置決め力を部分的に逃すだけ、すなわち、包装材が変形する程度まで逃せば十分であり、これによって、ピペットチップを取付け部および/または孔に取り付けるのに十分に高いクランプ力の到達を止めることが防止される。このために、例えば、包装材は、ホルダの受け器に平面的な方法でその側壁の外面によって支持可能であり、好ましくは、上記の包装材が、その側壁の全外面によって、あるいは上記外面の実質的に一部分によって、ホルダ内で支持可能である。任意には、容器が受け器にその底面によって追加的に支持される。好ましくは、位置決め力は、ホルダからホルダが載置される支持表面に逃される。
【0058】
使用の一実施形態によると、ホルダに挿入される前に、補充パックが無菌の外側包装材から取り外すことができる。補充パックは、無菌条件下でホルダに挿入されるまで、無菌の外側包装材に保護されている。ホルダに挿入されるとき、補充パックは包装材によって依然として保護されている。このような使用によって、無菌状態あるいは事実上無菌の状態で、ピペットチップをホルダに挿入することが可能になる。補充パック自体の包装材が無菌である場合、ピペットチップを無菌状態でホルダに挿入することができる。このことは、特に、補充パックがブリスターパックとして設計される場合に達成することができる。この場合、補充パックがすでに無菌の外側包装材に含まれていなくても、補充パックのピペットチップをホルダに無菌状態で挿入することができる。有利には、無菌包装材においても、補充パックは無菌の外側包装材に包装される。すなわち、このことによって、補充パックの包装材の外面の汚染を回避し、対応して補充パックが挿入されるホルダの汚染物質の収集を回避するからである。
【0059】
一実施形態によると、無菌の補充パックがホルダに挿入される。これは、例えばブリスターパックである。
【0060】
無菌の外側包装材は、好ましくはプラスチック製の無菌のポーチ、または無菌のプラスチック製の箱である。
【0061】
最後に、本目的は、請求項23に記載の補充パックを製造する方法によって達成される。
【0062】
ピペットチップを含む補充パックを製造する本発明による方法において、
−プラスチックから作られるブリスターフィルムが、キャビティがあり上側領域に支承縁端を有する真空ツールに挿入され、
キャビティの形状に適合するブリスターパックが、上側支承縁端とともに、真空作用およびブリスターフィルムの温度によって製造され、
ピペットチップで充填される多孔板が、ブリスターパックに挿入されるか、あるいは多孔板がブリスターパックに挿入され、その後、多孔板がピペットチップで補充され、
カバーが、ブリスターパックの上側支承縁端に重ねられる。
【0063】
本発明による方法は、極めて材料消費を低くして補充パックを製造するのに適している。特に、補充パックが無菌条件下で製造される場合に、ピペットチップは補充パックに無菌状態で保管可能である。補充パックが開かれるまで、無菌条件下を維持することができる。補充パックは、すなわち測定する目的でピペットチップを除去する直前にホルダ内で開くだけでよい。例えば、プラスチックから作られるブリスターパックに、プラスチックから作られるカバーを熱封止または熱融着することによって、重ねる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
本発明を、例示的実施形態の添付の図面を参照しつつ、以下により詳細に説明する。
【0065】
【図1】補充パックがホルダに挿入されるときの上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、ピペットチップ供給器を示す図である。
【図2】上方および側方から斜めに見た斜視図における補充パックを示す図である。
【図3】(a)は、上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、蓋を開いたホルダを示す図である。(b)は、上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、蓋を開いている脚を備えた代替ホルダを示す図である。
【図4】本供給器の分解斜視図である。
【図5】上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、蓋が開いており、カバーが取り外されている、ホルダに挿入された補充パックを備えた供給器を示す図である。
【図6】同じ供給器の多孔板、容器およびホルダのラッチ係合を示す、部分縦断面図である。
【図7】同じ供給器の多孔板をホルダとラッチ係合する部分縦断面図である。
【図8】補充パックをホルダに挿入するときの上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、ピペットチップを供給する供給器のさらなる例示的実施形態を示す図である。
【図9】上方および側方から斜めに見た分解斜視図における上記供給器の補充パックを示す図である。
【図10】下方かつ側方から斜めに見た斜視図における、蓋が取り外された補充パックを示す図である。
【図11】上方および側方から斜めに見た斜視図における、補充パックがホルダに挿入されカバーが取り外されている供給器を示す図である。
【図12】上方および側方から斜めに見た斜視図における、挿入されたピペットチップおよび補充パックの変形補充パックの容器を備えた多孔板を示す図である。
【図13】上方および側方から斜めに見た斜視図における、付随するカバーが分解された同じ多孔板の変形例を示す図である。
【図14】上方および側方から斜めに見た斜視図における、ピペットチップおよび容器を備えた多孔板のさらなる変形例を示す図である。
【図15】上方および側方から斜めに見た分解斜視図における、付随するカバーを備えた同じ変形例を示す図である。
【図16】上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、ピペットチップを供給するさらなる供給器を示す図である。
【図17】同じ供給器の、補充パックを挿入するときの上方かつ側方から斜めに見た斜視図である。
【図18】同じ供給器の、上方かつ側方から斜めに見た分解斜視図である。
【図19】上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、挿入された多孔板を備えた、ブリスターパックとして設計された容器を備えた補充パックのさらなる変形例を示す図である。
【図20】真空ツールでのブリスターパックの製造を示す概略縦断面図である。
【図21】上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、ピペットチップを供給するさらなる供給器を示す図である。
【図22】上方かつ側方から斜めに見た斜視図における、補充パックを挿入するときの同じ供給器を示す図である。
【図23】同じ供給器の上方かつ側方から斜めに見た分解斜視図である。
【図24】上記供給器の多孔板および容器のラッチ係合を示す部分縦断面図である。
【図25】図24の断面図に対して垂直の部分縦断面図における、上記供給器の多孔板およびホルダのラッチ係合を示す図である。
【図26】印加される圧縮力に関する容器およびホルダの変形の従属関係を測定する供給器の概略図である。
【図27】従来の補充パックの容器および従来のホルダの下部の測定された応力曲線を有するダイヤグラムを示す図である。
【図28】本発明による供給器の容器および本発明のホルダ、ならびに、従来の補充スタックの容器および従来のホルダの下部の測定された剛性値の表の概要図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0066】
本願では、用語「頂部」および「底部」は、水平の多孔板との供給器の配列に関する。容器は、多孔板の実質的に下に配置されており、カバーは多孔板の実質的に上に配置されている。さらに、その開口部を備えた受け器は、補充パックを挿入するために水平に位置合わせされ、蓋は、下部の受け器の上に垂直に配置される。
【0067】
種々の例示的実施形態では、同じまたは原則として一致する部分は、同じ参照番号が付される。
【0068】
図1に示すように、本発明の供給器1は、補充パック2とホルダ3を含む。
【0069】
図2および図4に示すように、補充パック2は、多孔板4、上記プレートの下に配置されている容器5および多孔板4の上に配置されているカバー6を含む。ピペットチップ7が、多孔板に挿入される。このことは図4において、4つのピペットチップ7を例に示されている。
【0070】
図3(a)および図4に示すように、ホルダ3は、フレーム8、トラフ9および蓋10を含む。
【0071】
多孔板4は、実質的に矩形のプレートであり、8列および12行に合計96の円形孔11を含む。特定のサイズのピペットチップ7がその中に挿入され、これらの外径が上端部に向かって広がっているので孔11を通って落下せずに多孔板4に保持されるように、孔11は寸法決めされる。このために、ピペットチップ7は、下端部から上端部に向かって連続的に広がる直径を有していてもよく、外径が急に増大していてもよい。
【0072】
ラッチタブ12が、多孔板4の2つの長縁部から下方に突出する。ラッチタブ12は、2つの長縁部のほぼ中間に配置されている。ラッチタブ12は、いずれの場合においても、これら2つの側縁に加えてラッチラグ13.1、13.2を有する。
【0073】
多孔板4は、弾性プラスチック材から製造されるので、ラッチタブ12またはラッチラグ13.1、13.2は、弾力変形可能である。多孔板4が、好ましくは射出成形によって製造される。
【0074】
容器5は、実質的に箱形である。例示的実施形態では、対向する側壁14.1、14.2および/または14.3、14.4の距離は、容器5の底部15から上部開口部16に向かってわずかに増加する。容器5は、上縁を回る外側に突出した突起17を有する。垂直方向の上縁部分18は、それに接合されている。水平方向に突出した上部支承縁端19が、上縁部分の上端部に配置されている。
【0075】
いずれの場合においても、2つの側壁14.1、14.2のほぼ中央に、突起17の真下に、側壁14.1、14.2の凹部20が配置されている。これらは、図6の縦断面図では2つの部分20.1、20.2を有し、側壁14.1、14.2の平面に対して鋭角で傾いている。上記部分は、接続線20.3に沿ってともに接続されている。図4によると、側壁14.1、14.2は、上側支承縁端19の下に、形状部分20の2つの帯状の縁部20.12、20.22間に、凹部21を有する。上記凹部は、ほぼ接続線20.3まで、かつ/または短い距離だけ下に延びる。
【0076】
容器5は、好ましくは、薄いプラスチックフィルムから深絞り加工することによって製造される。
【0077】
図2および図4に示すように、カバー6は、カバー6の底面21から延びるフード方式で構成され、カバー6の対向する側壁22.1、22.2、22.3、22.4からの距離は、カバー6の開口部23に向かって拡大する。図4に示すように、カバー6は、その側壁22.1〜22.4の内面に線形であるか点状のラッチ突起24を有する。上記ラッチ突起は、上側支承縁19端にラッチ係合されることが可能である(図6を参照)。
【0078】
多孔板4は、容器5の上側支承縁端19に配置されることが可能である。この場合、ラッチタブ12は凹部21と係合し、ラッチラグ13.1、13.2は、形状部分20の帯状の縁部20.12、20.22の後ろでラッチ係合される(図2を参照)。凹部21によってラッチタブ12が内方に押圧されるので、ラッチラグ13.1、13.2が形状部分20から解除され、多孔板4が持ち上げられて容器5から離れることができる。
【0079】
図2に示すように、多孔板4は、ラッチラグ13.1、13.2およびそれとラッチ係合されている形状部分と協働して容器5に配置される。さらに、カバー6は、そのラッチ突起24上で容器5の上側支承縁端19にラッチ係合される。この状態で、補充パック2をホルダ3に挿入することが可能である。ピペットチップ7は汚染から保護されている。
【0080】
図3(a)および図4に示すように、ホルダ3のフレーム8は、実質的に水平方向の上側フレーム部25を含む。このフレーム部は頂部でホルダ3の受け器26を囲む。上側フレーム部25は、トラフ9に底面で接続されている。トラフ29は、上側フレーム部25の内縁部から下方に突出する。上側フレーム部25の外縁部から、円周エプロン27.1が下方に突出し、トラフ9を囲む。エプロン27.1は、トラフ9と比べて上側フレーム部25から同じ距離またはわずかにさらに下方に突出する。
【0081】
図3(b)の変形例では、4つの脚27.2が上側フレーム部25の角から突出している。4つの脚27.2は、上側フレーム部25と比べて同じ距離またはわずかにさらに下方に突出する。
【0082】
トラフ9は、実質的に立方形である。図3(a)および図3(b)の例では、トラフ9対向する側壁28.1、28.2、28.3、28.4を有し、これらの受け器26の底面29から上部開口部30まで距離は、わずかに増大する。トラフ9および上側フレーム部25は、ホルダ3の受け器26に接していて、頂部から開口部30までアクセス可能である。
【0083】
ホルダ3の下側支承縁端31は、開口部30の周りで延びる。
【0084】
上側フレーム部25は、いずれの場合にも、その2つの長辺の内縁部に、図6および図7の縦断面図ではU型での2つのラッチフック32を有する。ラッチフック32の互いの距離は、容器5の成形部分20の帯状の縁部分20.12、20.22間の距離に対応する。2つのラッチフック32間に、ある空き領域33が上側フレーム部25の上縁部に存在し、これによって、多孔板4のラッチタブ12にアクセスできるようになる。
【0085】
図5および図6に示すように、補充パック2がホルダ3に挿入されると、ラッチフック32が形状部分20の外面周りで係合する。図7に示すように、多孔板4が容器5なしでホルダ2にラッチ係合されると、ラッチフック32は、ラッチタブ12の上でラッチ突起13.1、13.2にわたって係合する。
【0086】
トラフ9およびフレーム8は、たとえば個別に射出成形され、たとえばラッチ係合によってともに接続され、あるいは2つの構成要素を射出成形する方法で一体に製造される。これらは、ともにホルダ3の下部34を形成する。
【0087】
蓋10は、関節式接続部35を介して水平フレーム部25の外縁部に接続される。カバー6および蓋10は、いずれの場合においても、補完的なアンダーカット36、37(図6、図7を参照)を含み、これらは、補充パック2がホルダ3に挿入され、蓋10が折り返されると、互いに後ろで係合する。
【0088】
蓋10とカバー6のラッチ係合は、カバー6と容器5のラッチ係合よりも強力であるので、蓋10が開けられると、カバー6が持ち上げられて容器5から離れる。この場合、カバー6は蓋10に残っている。この状態は、図5に示されている。好ましくは、補充パック2とホルダ3とのラッチ係合が、カバー6と容器5のラッチ係合よりも強力であるので、蓋10とカバー6が開いても、補充パック2がホルダ3から引き抜かれない。ついで、ピペットチップ7は、ピペットによって収容される準備が整っている。蓋10を閉じることによって、カバー6は、容器5に再びラッチ係合され、残りのピペットチップ7は、汚染から保護される。
【0089】
すべてのピペットチップ7が補充パック2から取り外されると、上記の補充パックは、そのラッチ係合部分から引き抜かれることができ、新しい補充パック2と交換される。任意選択的に、多孔板4が、先ず容器5から取り外されることができ、それによってさらなるラッチ係合部分を簡単に持ち上げることができる。補充パック2の部分は、スペースをとらない方法で処分されることが可能である。
【0090】
図8から図11の例示的実施形態は、上に記載の構成と、特に、容器5の上側支承縁端19が側壁14.1〜14.4に直接接続されている点で異なる。さらに、スナップフック35が、上側支承縁19端の狭い面の外縁部から突出している。容器5は、スナップフック35を介して多孔板4に係止可能である(図10および図11を参照)。この場合、ラッチタブ12は、側壁14.1、14.2の外面に配置される。したがって、容器5は、多孔板4の下でスナップ接続によって固締される。カバー6は、多孔板4上に頂部から配置可能であるので、図8に示すように、それと確動接続によって接続される。
【0091】
図11による上記の補充パック2がホルダ3に挿入されると、多孔板4のラッチラグ13.1、13.2は、ホルダ3のラッチフック32に直接係止される。この場合、多孔板4は、ホルダ3の下側支承縁端31上で上側支承縁端19を介して支持される。
【0092】
ホルダ3の蓋10は、ベアリングアイ37を備えた横方向のプレート36を介してベアリングピン38に取り付けられ、ベアリングピンは、ホルダ3の側壁から外方に突出する。カバー6は、ピペットチップ7にアクセスするために、とりわけ補充パック2から取り外されなければならない。ピペットチップの除去後、補充パック2は、蓋10を閉じることによって保護されることができる。
【0093】
この例示的実施形態では、従来の多孔板4および従来のカバー6が、使用される。
【0094】
図12および図13の補充パック2は、図8から図11に示す補充パック2と、容器5が単にピペットチップ7の下部領域を覆うだけである点で異なる。このために、容器5は、底面プレートとして構成される。上記の底面プレートは、複数の円形プレート穴40、およびその下側から突出する中空の円錐形部分41を備えたプレート形の保持具39を有する。プレート穴40の配置は、多孔板4の孔の配置に正確に対応する。中空の円錐形部分41の内側輪郭は、ピペットチップ7の下部円錐領域の外側輪郭に適合している。
【0095】
多孔板に保持されるピペットチップは、プレート穴40を通って中空の円錐形部分41によって挿入されることが可能であり、圧入することによって非確動的に接続されることが可能である。このような配置において、補充パック2は図12に示されている。
【0096】
図8に示すホルダ3に補充パック2を移動させると、底面プレートとして構成される容器5はピペットチップの下部を保護する。移動すると、ピペットチップ7を頂部から保護するために、好ましくは、図8に対応するカバー6が多孔板4に追加的に押される。したがって、移動すると、気体または液体と接触するようになるピペットチップ7の領域が保護される。上記の補充パック2は、特に、材料消費の観点から経済的である。
【0097】
図14および図15の補充パック2は、上記とものと、底面プレートとして構成される容器5が、側方でピペットチップ7をカバーする隆起した側壁42.1〜42.4を追加的に備える点で異なる。多孔板4が側壁42.1〜42.4の上縁部に位置し、ピペットチップ7が押圧されて中空の円錐形部分41に入ると、ピペットチップ7、多孔板4および容器5からなる供給器は、非確動的および確動的に保持される。追加的に、カバー6は、多孔板4に非確動的に押圧されることによって固定される。
【0098】
原則として、図12〜図15の補充パック2は、図8〜図11の補充パック2のように、ホルダ3に挿入可能であり、そこから取り外し可能である。
【0099】
図16〜図18の例示的実施形態は、図1〜図7の例示的実施形態と、特に、ホルダ3がトラフ9なしで、かつ蓋10なしで構成される点で異なる。さらに、補充パック2のカバー6は、スナップ式の蓋として構成されており、容器5の上側支承縁端19の外縁部とスナップ閉め可能である。カバー6のスナップ縁部43がベアリング縁部19の外縁部周辺で係合するので、図16に示すように、スナップ縁部43自体は、下側支承縁端31に支持される。
【0100】
多孔板4は、容器5の外方に突出する突起17に支持され、ラッチタブ12は、突起17の下で外側からアクセスできるように突起17の溝44を貫通する。ラッチタブ12は、したがって、ホルダ3の対応するアンダーカットを有する適切なラッチラグ13.1、13.2に係止可能である。
【0101】
この供給器において、ピペットチップ7は、容器5およびカバー6によって汚染物質から単に保護されているだけである。
【0102】
図19の例示的実施形態では、容器5が図14〜図18の補充パック2の容器に従って構成される。容器5は、ブリスターパックとして製造される。この例示的実施形態では、カバー6が上側支承縁端19に重ねられたフィルムによって形成されてもよい。
【0103】
図20によると、プラスチック製のブリスターフィルム48が、上方領域47に支承縁47を備えた対応するキャビティ46を有する真空ツール45に案内される。ついで、ブリスターパック49が、真空作用およびブリスターフィルム48上の温度によって、知られている方法で製造される。ついで、補充パック2は、ブリスターパック49に挿入されているピペットチップ7で充填されている多孔板4によって製造される。最後に、紙または適したフィルムから作られるカバー6を、ブリスターパック49の上側支承縁端19に重ねることができる。ブリスターパック49を形成した後に、ピペットチップ7は多孔板4に任意選択的に挿入されることができる。
【0104】
この製造様式は、自動化が可能であり、処理技術の観点から容易に実行される。ブリスターパックによって、包装廃棄物をかなり減少させることが可能となる。さらに、ブリスターパック49として設計される補充パック2は、ホルダ3を無菌のピペットチップ7で充填することができる。ピペットチップ7を除去する直前に、カバー6および/または貼合せフィルムを除去するだけでよい。
【0105】
容器5としてブリスターパックを備えた補充パック2は、ホルダ2にラッチ係合されてもよい。ラッチタブ12は、ブリスターパック48を介して、ラッチラグ13.1、13.2と、対応するラッチフック32または他のホルダ3のアンダーカットと、係止可能である。補充パックがラッチ係合されると、シール用フィルムをブリスターパック49から除去することができ、ピペットチップ7を除去することができる。ブリスターフィルム48は、十分に可撓性があり、多孔板4を下側支承縁端31に平面方法で支持するのを妨げないので、縁上にあるピペットチップ7でさえも邪魔にならない方法で除去可能である。
【0106】
図21〜図25の例示的な実施態様は、容器5が多孔板4の下面に接続されているという特徴を有する。このために、容器5は、2つのより長い上縁部に、外方に突出するラッチタブ50を含む。ラッチタブ50は、開口部53の下で多孔板4の縁部領域52から内方に突出する多孔板4のラッチ突起51にラッチ係合されることが可能であり、上記の縁部領域は、側方および下方にエプロン方式で突出している。多孔板4および容器5のラッチ位置では、容器5は、付加的に、多孔板4の下面にある下方へ突出するリブ54上においてその上縁部で支持される。容器5にラッチ係合される多孔板4は、ホルダ3の内側にある内方に突出した支承リブ55の上縁部によって形成されるホルダ3の下側支承縁端31で、側方および下方に突出するその縁部領域52で配置されることが可能である。
【0107】
さらに、多孔板4は、狭い縁部上に上方に突出するラッチタブ12を含み、それらの外表面にあるラッチラグ13.1、13.2を介して、ホルダ3内の開口部30の縁部上のラッチビード56.1、56.2とラッチ係合されることが可能である。
【0108】
さらに、上記の供給器1は、多孔板4の縁部領域52の上に、周縁段57を有する。シェル状のカバー6が、段57にゆるく配置されている。このため、カバー6はまた、下縁部上に周縁外側段58を有する。外側段58の領域において、カバーは狭い面に凹部59を備え、それを通してラッチタブ12は外部からアクセス可能である。
【0109】
上記の例示的な実施態様の補充パック2は、多孔板4の下縁部が支承リブ55に配置されるように、カバー6とともにホルダ3に適所に容易に挿入可能である。この場合、ラッチタブ12は、ラッチビード56.1、56.2の後ろで係合される。この配置では、ホルダ3の蓋10は下に旋回する。ピペットチップ7を除去するために、蓋10は上に旋回し、カバー6が除去される。ついで、ピペットチップ7は、補充パック2から除去されることが可能となる。
【0110】
ピペットチップ7が使用されていると、空の補充パック2は、ラッチタブ12を解除ことによって、カバー6が適所にあってもなくてもホルダ3から除去されることができる。
【0111】
図26によると、容器5の剛性を測定するためにテスト用構造物が使用され、ここでは、2003年製のZwick/Roell Z005タイプの圧力試験装置60が使用される。圧力試験装置60によって及ぼされる圧縮力および変形は、応力経路測定器61(force and path measuring device)で測定される。多孔板4が曲がる影響を最小限に抑えるために、力は、金属板62を介して多孔板4に載置されているピペットチップ7に頂部で案内される。多孔板4から、圧縮力が容器5の上縁部に伝達される。
【0112】
それぞれ試験対象の容器5は、最大1000ニュートンの圧力および/または5mmの圧縮を与えられる。Zwickの圧力測定器は、力・経路曲線を記録する。図27では、上記の応力曲線(force-path curve)は、容器の一例として示されている。圧縮力は、ニュートン(N)で、圧縮はミリメートルで示されている。容器5は、最大力まで線形に変形する。剛性は、最大力(例えば200N)および付随する圧縮(例えば1.38mm)からなる指数である。この例では、剛性は155N/mmである。
【0113】
製品が非線形および永続的に目にみえて変形する値は、最大力として曲線から導き出される。従来の補充スタックの容器に対する最大力の測定は、図27に描かれている。
【0114】
最大力および付随する圧縮の指数は、それぞれ試験対象の容器の剛性として計算される。異なる製造者による従来の容器およびホルダと、本発明による容器5および本発明によるホルダ3(製造会社F、容器3)の例示的実施形態との対応する測定結果が、図28の概要図に示されている。
【0115】
補充パックの容器は、箱またはフレームとして設計されるホルダよりも剛性が大幅に低いことが示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピペットチップ供給器であって、
複数の孔(11)を有する多孔板(4)と、
前記孔(11)に挿入されるピペットチップ(7)と、
底部で前記ピペットチップ(7)を覆い、最大で300N/mmの剛性を有する容器(5)と、
頂部から前記ピペットチップ(7)を覆うカバー(6)と、
を有する、補充パック(2)と、
前記補充パック(2)を挿入するための受け器(26)を有するホルダ(3)と、
を備え、
前記補充パックが前記受け器(26)に挿入されると前記補充パック(2)を支持する支持手段(19,31)が前記補充パック(2)とホルダ(3)との間に存在する
ピペットチップ供給器。
【請求項2】
前記容器(5)の剛性が、最大で200N/mmまたは最大で100N/mmである、請求項1に記載の供給器。
【請求項3】
前記容器(5)の剛性が、少なくとも20N/mm、または40N/mmである、
請求項1または2に記載の供給器。
【請求項4】
前記多孔板(4)と容器(5)をラッチ係合する手段(12,20)、および/または前記カバー(6)と容器(5)を前記カバー(6)が閉止位置にある状態で前記容器(5)にラッチ係合する手段(19,24)、および/または前記カバー(6)と多孔板(4)を前記カバー(6)が閉止位置にある状態で前記多孔板(4)にラッチ係合する手段を含む、
請求項1から3のいずれかに記載の供給器。
【請求項5】
前記支持手段は、前記多孔板(4)が当該支持手段上の縁部で支持される横方に突出する前記容器(5)の上側支承縁端(19)と、前記容器(5)がこの上にその上側支承縁端(19)で位置決めされることができる、前記受け器(26)の上側縁部から側方に突出する前記ホルダ(3)の下側支承縁端(31)とを含み、
または、前記支持手段は、前記多孔板(4)の横方に突出する縁部領域(52)であって、前記容器(5)はその下面に接続されている縁部領域(52)と、前記受け器(26)の上側縁部に側方に突出し、その上に前記多孔板(4)がその縁部領域(52)で位置決め可能な前記ホルダ(3)の下側支承縁端(31)とを含む、
請求項1から4のいずれかに記載の供給器。
【請求項6】
前記容器(5)および/または前記多孔板(4)およびホルダ(3)を配置する前記補充パック(2)を前記受け器(26)内でラッチ係合する手段(20,32)を含む、
請求項1から5のいずれかに記載の供給器。
【請求項7】
前記容器(5)および/または多孔板(4)およびホルダ(3)をラッチ係合する前記手段(20,32)は、前記補充パック(2)の前記カバー(6)を開口する力よりも強い、
請求項6に記載の供給器。
【請求項8】
前記ホルダが、前記容器(5)用の前記受け器(26)を備えた下側部分(34)と、挿入された補充パック(2)で前記受け器(26)を覆う蓋(10)とを含む、
請求項1から7のいずれかに記載の供給器。
【請求項9】
前記蓋(10)は、前記下側部分(34)への関節式接続部(35)を含む、
請求項8に記載の供給器。
【請求項10】
前記ホルダ(6)の前記蓋(10)および前記補充パック(2)の前記カバー(6)は、前記蓋(10)を前記カバー(6)にラッチ係合する手段(36,37)を含み、
前記補充パック(2)が前記受け器(26)に挿入されるとき、前記蓋(10)を閉じることによってともにラッチ係合されることができ、前記蓋(10)を開けることによって前記蓋(10)と前記カバー(6)のラッチ係合を解除する力が、前記カバー(6)を開くことによって前記カバー(6)と前記容器(5)のラッチ係合を解除する力よりも大きい、
請求項8または9に記載の供給器。
【請求項11】
前記多孔板(4)と容器(5)とをラッチ係合する手段(12,20)は、前記多孔板の2つの対向する縁部から下方に突出するラッチタブ(12)を含み、外側に突出するラッチラグ(13.1,13.2)および当該ラッチラグ(13.1,13.2)を収容する前記容器(5)の側壁(14.1,14.2)に凹部を備える、
請求項4から10のいずれかに記載の供給器。
【請求項12】
前記容器(5)と前記ホルダ(3)をラッチ係合する手段(20,32)は、前記容器(5)の側壁(14.1,14.2)にある外側に突出する形状部分(20)と、当該形状部分(20)に重なる弾力性のある前記ホルダ(3)のラッチフック(32)とを含む、
請求項4から11のいずれかに記載の供給器。
【請求項13】
前記容器(5)の側壁(14.1,14.2)にある前記形状部分(20)は、前記多孔板(4)のラッチラグ(13.2)を収容する凹部と同時に形成される、
請求項11または12に記載の供給器。
【請求項14】
前記ホルダ(3)は、閉止した受け器(26)を有する箱である、
請求項1から13のいずれかに記載の供給器。
【請求項15】
前記ホルダ(3)が開口した受け器(26)を有するフレーム(8)である、
請求項1から13のいずれかに記載の供給器。
【請求項16】
前記容器(5)および/または前記カバー(6)の壁厚が、0.05mmから1.0mmである、
請求項1から15のいずれかに記載の供給器。
【請求項17】
前記多孔板(4)はポリプロピレンから製造され、かつ/または前記容器(5)はポリプロピレンまたはポリエチレンから製造され、かつ/または前記カバー(6)はポリプロピレンまたはポリエチレンから製造され、かつ/または前記ホルダ(3)はポリカーボネートから製造される、
請求項1から16のいずれかに記載の供給器。
【請求項18】
前記多孔板(4)は射出成形され、かつ/または、前記容器(5)は深絞り加工されるか、射出成形されるか、あるいはブリスターパックであり、かつ/または、前記カバー(6)は深絞り加工されるか、あるいは射出成形され、前記ホルダ(3)が射出成形される、
請求項1から17のいずれかに記載の供給器。
【請求項19】
少なくとも1つの補充パック(2)は、前記ホルダ(3)に挿入される前に、ポーチに、および/または収縮性ラップフィルムに封入される、
請求項1から18のいずれかに記載の供給器。
【請求項20】
ピペットチップ(7)が装填される多孔板(4)を備えた補充パックの使用であって、包装材(5,6)が前記多孔板(4)を前記ピペットチップ(7)で囲んでおり、測定操作用のピペットチップ(7)を供給するための使用であって、
前記補充パック(2)が、前記包装材(5,6)またはその一部をホルダ(3)に挿入され、
ピペットを配置することによって、ピペットチップ(7)が前記多孔板(4)から除去され、かつ、
前記ホルダ(3)が、前記ピペットが配置されると作用する位置決め力を、前記包装材(5,6)を通じて逃す補充パックの使用。
【請求項21】
前記補充パック(2)は、1つ以上の補充パック(2)を含む無菌の外側包装材から除去される、
請求項20に記載の使用。
【請求項22】
無菌の補充パック(2)が前記ホルダ(3)に挿入される、
請求項20または21に記載の使用。
【請求項23】
ピペットチップ(7)を含む補充パック(2)を製造する方法であって、
プラスチックから作られるブリスターフィルム(48)が、キャビティ(46)の上側領域に支承縁端(47)を有する真空ツール(45)に挿入され、
前記キャビティ(46)の形状に適合するブリスターパック(49)が、上側支承縁端(19)とともに、真空および前記ブリスターフィルム(48)の温度の作用によって製造され、
前記ピペットチップ(7)の装填される多孔板(4)が、前記ブリスターパック(49)に挿入されるか、あるいは多孔板(4)が前記ブリスターパック(49)に挿入され、その後、ピペットチップ(7)が前記多孔板(4)に装填され、
カバー(6)が、前記ブリスターパック(49)の前記上側支承縁端(19)に重ねられる、
ピペットチップ(7)を含む補充パック(2)を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2013−10101(P2013−10101A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−136210(P2012−136210)
【出願日】平成24年6月15日(2012.6.15)
【出願人】(591121683)エッペンドルフ アクチエンゲゼルシャフト (23)
【氏名又は名称原語表記】Eppendorf AG
【住所又は居所原語表記】Barkhausenweg 1, D−22339 Hamburg, Germany
【Fターム(参考)】