説明

ピラジン誘導体類の製造方法及びその中間体類

【課題】医薬、農薬等の合成中間体として有用なピラジン誘導体類の工業的に有利な製造方法を提供すること。
【解決手段】アミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩とアンモニアとを反応させてα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩を製造し、これをグリオキサートと反応させてピラジノール誘導体類を製造し、これをハロゲン化することを特徴とするピラジン誘導体類の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬・農薬等の中間体として、特に農園芸用殺ダニ剤、殺菌剤の製造中間体として有用な3−ハロアルキル−2−ハロゲノピラジン誘導体類の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
3−ハロアルキル−2−ハロゲノピラジン誘導体は、医薬・農薬等の中間体として、特に農園芸用殺ダニ剤(例えば、特許文献1を参照。)、殺菌剤(例えば、特許文献2を参照。)の中間体として有用である。その製造方法として、2−クロロ−3−ヨードピラジンを2−クロロ−2,2−ジフルオロ酢酸メチルエステル、フッ化カリウム及びヨウ化銅を用い、ヨウ素原子をトリフルオロメチル基で置換する方法が知られている(例えば、非特許文献3を参照。)。
【特許文献1】特開2006−008675号公報
【特許文献2】国際公開第2007/072999号パンフレット
【非特許文献3】J.Heterocyclic Chem.,34(2),551−556(1997)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記非特許文献3の方法では、予めヘテロ環の適切な位置にヨウ素原子を導入しておく必要があること、高価な2−クロロ−2,2−ジフルオロ酢酸メチルエステルを用いること、等量数以上のヨウ化銅が必要であること、その除去が困難であること、更に反応温度が高温であること等、必ずしも工業的に有利な合成法とは言えない。本発明の課題は、医薬・農薬等の中間体として有用な3−ハロアルキル−2−ハロゲノピラジン誘導体類の新規な製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決すべく本発明者等は鋭意研究を行った結果、入手容易なα−アミノ−α−ハロアルキルカルボン酸エステル誘導体類を使用して新規なα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類に導き、次いでグリオキザールで環化することにより新規なピラジノール誘導体類とし、更にヒドロキシル基をハロゲン化することにより工業的に有用な3−ハロアルキル−2−ハロゲノピラジン誘導体類を効率よく製造することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】
即ち、本発明は
(1)一般式(IV)
【化1】

(式中、Rはハロ(C−C)アルキル基を示し、Rは(C−C)アルキル基を示す。)で表されるアミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩とアンモニアとを反応させることにより、一般式(III)
【化2】

(式中、Rは前記に同じ。)で表されるα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩を製造し、該アミド誘導体類(III)又はその酸塩を塩基又はその酸塩の存在下、グリオキサールと反応させることにより、一般式(II)
【化3】

(式中、Rは前記に同じ。)で表されるピラジノール誘導体類を製造し、該ピラジノール誘導体類をハロゲン化することを特徴とする一般式(I)
【化4】

(式中、Rは前記に同じくし、Yはハロゲン原子を示す。)
で表されるピラジン誘導体類の製造方法、
(2)Rがフルオロ(C−C)アルキル基である前記(1)に記載のピラジン誘導体類の製造方法、
(3)Rがパーフルオロ(C−C)アルキル基である前記(1)に記載のピラジン誘導体類の製造方法、
(4)Rがパーフルオロ(C−C)アルキル基である前記(1)に記載のピラジン誘導体類の製造方法、
(5)Rがトリフルオロメチル基である前記(1)に記載のピラジン誘導体類の製造方法、
(6)一般式(III)
【化5】

(式中、Rはハロ(C−C)アルキル基を示す。)で表されるα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩、
(7)Rがフルオロ(C−C)アルキル基である前記(6)に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩、
(8)Rがパーフルオロ(C−C)アルキル基である前記(6)に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩、
(9)Rがパーフルオロ(C−C)アルキル基である前記(6)に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩、
(10)Rがトリフルオロメチル基である前記(6)に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩、
(11)一般式(II)
【化6】

(式中、Rはハロ(C−C)アルキル基を示す。)で表されるピラジノール誘導体類、
(12)Rがフルオロ(C−C)アルキル基である前記(11)に記載のピラジノール誘導体類、
(13)Rがパーフルオロ(C−C)アルキル基である前記(11)に記載のピラジノール誘導体類、
(14)Rがパーフルオロ(C−C)アルキル基である前記(11)に記載のピラジノール誘導体類、および
(15)Rがトリフルオロメチル基である前記(11)に記載のピラジノール誘導体類、
に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、入手容易な試薬を用い、従来使用していたヨウ化銅を使用することなく、目的化合物を効率的且つ経済的に工業的規模で製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本明細書中に記載する各置換基を説明する。
『ハロゲン原子』及び『ハロゲノ』とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示し、『(C−C)アルキル基』とは、炭素原子数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等のアルキル基を示し、『ハロ(C−C)アルキル基』とは同一又は異なっても良く、1以上のハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、『パーフルオロ(C−C)アルキル基』とはすべての水素原子がフッ素原子で置換された炭素原子数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示す。
また、酸塩における酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類、蟻酸、酢酸、トルフルオロ酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類等を挙げることができる。
【0008】
本発明は以下のように図示される。
【化7】

(式中、R、R及びYは前記に同じ。)
即ち、一般式(IV)で表されるアミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩とアンモニアとを反応させ、一般式(III)で表されるα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩とし、該α−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類(III)又はその酸塩を単離又は単離することなく塩基又はその酸塩存在下、グリオキサールと反応させ、一般式(II)で表されるピラジノール誘導体類とし、該ピラジノール誘導体類(II)を単離又は単離することなく、ハロゲン化剤でハロゲン化することにより一般式(I)で表されるピラジン誘導体類を製造することができる。
【0009】
一般式(IV)→ 一般式(III)
一般式(IV)で表されるアミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩を、不活性溶媒中アンモニアと反応させて、一般式(III)で表されるα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩を製造することができる。本反応は一般式(IV)で表されるアミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩に対しアンモニアを過剰に使用することもでき、一般式(IV)で表されるアミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩に対して2〜100倍モルの範囲であり、好ましくは2〜10倍モルの範囲である。使用する不活性溶媒としては、本反応の進行を著しく阻害しないものであれば良く、例えば、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの鎖状または環状ケトン類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリルなどのニトリル類又は1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの不活性溶媒を示すことができ、これらの溶媒は単独もしくは2種以上の不活性溶媒を混合して使用することができる。
反応温度は0℃から使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは0〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は反応規模、反応温度などにより変化し、一定ではないが数分〜100時間の範囲で適宜選択すればよい。反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
応終了後、目的物を含む反応系から常法により単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、単離せずに次の反応に使用することもできる。
【0010】
一般式(III)→ 一般式(II)
一般式(III)で表されるα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩を不活性溶媒中、塩基又はその酸塩の存在下、グリオキサールと反応させ製造することができる。不活性溶媒としては、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの鎖状または環状ケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド及び水などの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
【0011】
塩基としては、例えば、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩類、リン酸一水素カリウム、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類などを示すことができる。塩基の酸塩としては、ジエチルアミンの塩酸塩、ピロリジンの塩酸塩、ピリジンの硫酸塩などの有機塩基の酸塩類、酢酸アンモニウムなどのアンモニウム塩を示すことができる。これらの中で、好ましくはジエチルアミン、水酸化リチウム、ピロリジンの塩酸塩などが選ばれる。これらの塩基又はその酸塩は、一般式(IV)で表されるアミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩に対して0.01から5倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜1.2倍モルの範囲である。
反応温度は−30℃から使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは0〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は反応規模、反応温度などにより変化し、一定ではないが数分〜100時間の範囲で適宜選択すればよい。反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、単離せずに次の反応に使用することもできる。
【0012】
一般式(II)→ 一般式(I)
本発明の一般式(I)で表されるピラジン誘導体類は一般式(II)で表されるピラジノール誘導体類をハロゲン化剤と反応させ製造することができる。反応は特に溶媒を用いなくてもよいが、必要に応じて触媒と共存させたり、不活性溶媒中で実施することもできる。触媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの塩基性溶媒、N、N−ジメチルアニリン、N、N−ジエチルアニリンなどの有機塩基を示すことができ、これら触媒は、ハロゲン化剤に対して0.01から1倍モル当量の範囲で選択される。不活性溶媒としては、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの鎖状または環状ケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系不活性溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、及びスルホランなどの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
【0013】
ハロゲン化剤としては、例えば、塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化リン、フェニルホスホン酸ジクロリド、ホスゲンなどを示すことができる。これらのハロゲン化剤は、一般式(II)で表されるピラジン誘導体類に対して1から20倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜3倍モルの範囲である。
反応温度は0℃から使用する不活性溶媒或はハロゲン化剤の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは50〜180℃の範囲から選ばれる。反応時間は反応規模、反応温度などにより変化し、一定ではないが数分〜100時間の範囲で適宜選択すればよい。反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
【0014】
それぞれの工程で製造される本発明化合物は常法により反応液から得ることができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。また、塩酸などの無機酸を使用して、塩にして分離精製することもできる。
本願発明の製造方法により得られる3−ハロアルキル−2−ハロゲノピラジン誘導体類は、例えば参考例に示した方法等により容易に3−ハロアルキルピラジンー2−イルカルボン酸エステル誘導体類に誘導され、更にアミド化することにより農園芸用殺ダニ剤(特許文献1)や殺菌剤(特許文献2)など有用な化合物を製造することができる。
【0015】
一般式(IV)で示される化合物又はその酸塩は、
一般式(VI)
【化8】

(式中、Rはハロ(C−C)アルキル基を示し、Rは(C−C)アルキル基を示す。)で表されるα-ケトカルボン酸エステル誘導体類と式(VII)
【化9】

で表されるヒドロキシルアミン又はその酸塩とを反応させ、一般式(V)
【化10】

(式中、R及びRは前記に同じくし、波線はヒドロキシル基がRに関して(E)または(Z)の位置にあることを示す。)で表されるα−ヒドロキシイミノカルボン酸エステル誘導体類とし、該α−ヒドロキシイミノカルボン酸エステル誘導体類(V)を還元することを特徴とする一般式(IV)
【化11】

(式中、R及びRは前記に同じ。)で表されるα−アミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩の製造方法によって工業的有利に製造されうる。
【0016】
この製造方法によれば、工業的に安価な試薬を用い簡便で、従来生成していた不要のベンジルアルコールや二酸化炭素を排出することなく、α−アミノ酸エステル誘導体類(IV)又はその塩類を効率的且つ経済的に製造できる。
【0017】
α−アミノ酸エステル誘導体類(IV)又はその塩類の製造方法についての上記説明中に記載する各置換基を説明する。
『ハロゲン原子』とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示し、『(C−C)アルキル基』とは、炭素原子数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等のアルキル基を示し、『ハロ(C−C)アルキル基』とは同一又は異なっても良く、1以上のハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、『パーフルオロ(C−C)アルキル基』とはすべての水素原子がフッ素原子で置換された炭素原子数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示す。
また、酸塩における酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類、蟻酸、酢酸、トルフルオロ酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類等を挙げることができる。
【0018】
この製造方法は以下のように図示される。
【化12】

(式中、R、R及び波線は前記に同じ。)
即ち、一般式(VI)で表されるα−ケトカルボン酸エステル誘導体類と式(VII)で表されるヒドロキシルアミン又はその酸塩とを反応させ、一般式(V)で表されるα−ヒドロキシイミノカルボン酸エステル誘導体類とし、該α−ヒドロキシイミノカルボン酸エステル誘導体類を単離又は単離することなくヒドロキシイミノ部分を還元することにより一般式(IV)で表されるα−アミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩を製造することができる。
【0019】
一般式(VI)→ 一般式(V)
一般式(VII)で表されるヒドロキシルアミン誘導体類と一般式(VI)で表されるα−ケトカルボン酸エステル誘導体類を、不活性溶媒中で、必要に応じて塩基又は酸を添加して、一般式(V)で表されるα−ヒドロキシイミノカルボン酸エステル誘導体類を製造することができる。本反応は等モル反応であるので式(VII)のヒドロキシルアミン又はその酸塩と一般式(VI)で表されるα−ケトカルボン酸エステル誘導体類を等モル使用すればよいが、いずれかの反応剤を過剰に使用することもでき、好ましくは一般式(VII)で表されるヒドロキシルアミン誘導体類又はその酸塩を過剰に使用するのが良く、その使用量は一般式(VI)で表されるα−ケトカルボン酸エステル誘導体類に対して1〜5倍モルの範囲であり、好ましくは1〜1.2倍モルの範囲である。使用する不活性溶媒としては、本反応の進行を著しく阻害しないものであれば良く、例えば、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリルなどのニトリル類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの不活性溶媒又は水を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上の溶媒を混合して使用することができる。
【0020】
本反応ではヒドロキシルアミンの酸塩を使用した場合にその酸を中和する目的で塩基を使用することができる。使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩類、リン酸一水素カリウム、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩類、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどの有機酸塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類などを示すことができる。これらの塩基は、式(VII)で表されるヒドロキシルアミン又はその酸塩に対して0.01から5倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜1.2倍モルの範囲である。
【0021】
また、通常のオキシム化で知られているように反応を促進する目的で触媒量の酸を使用することができる。使用する酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸などの有機酸類、塩酸、硫酸などの無機酸類、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸類などを示すことができる。これらの酸は、一般式(VI)で表されるα−ケトカルボン酸エステル誘導体類に対して0.01から1モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは0.02〜0.3モルの範囲である。
反応温度は0℃から使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは50〜150℃の範囲から選ばれる。反応時間は反応規模、反応温度などにより変化し、一定ではないが数分から100時間の範囲で適宜選択すればよい。反応終了後、目的物を含む反応系から常法により単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、単離せずに次の反応に使用することもできる。
【0022】
一般式(V)→ 一般式(IV)
一般式(V)で表されるα−ヒドロキシイミノカルボン酸エステル誘導体類を、還元反応条件により一般式(IV)で表される化合物を製造することができる。還元反応条件としては、公知文献(日本化学会編,「新実験化学講座」,15巻,p.16〜17,1977年,丸善株式会社などを参照。)に記載のオキシム化合物の還元反応条件を使用することができるが、一般式(V)で表されるα−ヒドロキシイミノカルボン酸エステル誘導体類の分子中に存在するエステル官能基に影響しない還元反応条件を選択する必要があり、接触還元反応条件が好ましい。接触還元反応は、触媒存在下、常圧下もしくは加圧下にて、水素雰囲気下で反応を行うことができる。接触還元触媒としては例えばパラジウム−カーボン、水酸化パラジウム−カーボンなどのパラジウム触媒類、ラネーニッケルなどのニッケル触媒類、コバルト触媒類、プラチナ触媒類、ルテニウム触媒類、ロジウム触媒類などを示すことができる。反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは20〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
【0023】
反応圧力は1atmから100atmの範囲でそれぞれ適宜選択すればよいが、好ましくは1atmから10atm範囲から選ばれる。不活性溶媒としては、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、水などの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
接触還元反応以外の還元反応条件を使用する場合、反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
【0024】
それぞれの工程で製造される化合物(IV)又はその塩は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。また、塩酸などの無機酸を使用して、酸塩にして分離精製することもできる。
【実施例】
【0025】
以下に本発明の代表的な実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
実施例1. 3,3,3−トリフルオロ−アラニンアミドの製造
410ml(2.8モル)の7N−アンモニア・メタノール溶液を5℃に冷却した。該溶液に内温を8〜10℃に保つように、110g(530ミリモル)のトリフルオロアラニンエチルエステル塩酸塩を加え、得られた懸濁溶液を室温で24時間反応させた。反応終了後、アンモニアとメタノールを減圧下留去した。残渣を200mlの酢酸エチルに懸濁させ、不溶物を濾別した。再度不要物を100mlの酢酸エチルに懸濁させ、不溶物を濾別した。得られた濾液を合わせて濃縮し、黄色の固形物として3,3,3−トリフルオロアラニンアミド70.1gを得た。
収率:94%
物性:H−NMR [DMSO−d/TMSδ値(ppm)]
7.70(1H,brs),7.46(1H,brs),3.86(1H,q),2.25(2H,brs)
【0027】
実施例2. 2−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルピラジンの製造
8.8M-グリオキサール水溶液6.0ml(53ミリモル)を0℃に冷却した。反応液温を4〜6℃に保持するように3,3,3−トリフルオロアラニンアミド4.96g(35.2ミリモル)の30mlメタノール溶液を滴下した。氷冷下10分後に更にメタノール70mlを加えて希釈した。1.48g(35.2ミリモル)の水酸化リチウム一水和物を加え、徐々に室温に昇温しながら15時間撹拌した。反応液に1.5mlの濃塩酸を加えpH4とした後濃縮し、エタノールを加えてさらに濃縮、そしてトルエンを加えてさらに濃縮して褐色の油状物を得た。これに酢酸エチル50mlとセライト3gを加え、シリカゲル25gを通して吸引ろ過した。残渣を酢酸エチルで十分に洗浄し、ろ液を合わせて濃縮し、黄色の固形物として目的物4.14gを得た。
収率:72%
物性:H−NMR [CDCl3/TMSδ値(ppm)]
7.67(1H,d),7.58(1H,d).
【0028】
実施例3. 2−クロロ−3−トリフルオロメチルピラジンの製造
90%フェニルホスホン酸ジクロリド145g(699ミリモル)に2−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルピラジン61.4 g(374ミリモル)を加え、155℃の油浴上で1.5時間撹拌した。反応液を50℃まで冷却しメチル-t-ブチルエーテル200mlで希釈して、200mlの氷水に注いだ。これを炭酸水素ナトリウム50gに注ぎ、セライトをいたブフナーロートで吸引ろ過した。ろ液を分液ロートに移して水層を除き、水洗し、続いて飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、セライトとシリカゲルを敷いたブフナーロートで吸引ろ過した。残渣をメチル-t-ブチルエーテル900mlで洗浄した。得られたろ液と洗液を合わせて40℃の温水浴上、150mmHgにて濃縮し、褐色の油状物68gを得た。ガスクロマトグラフィーで定量分析した結果、この油状物は2−クロロ−3−トリフルオロメチルピラジン54g(297ミリモル)とメチル-t-ブチルエーテル14gから成っていた。
収率:80%
物性:H−NMR [DMSO−d/TMSδ値(ppm)]
8.62(2H,d).
【0029】
参考例1. 3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシイミノプロピオン酸エチルの製造
44.1g(635ミリモル)のヒドロキシルアミン塩酸塩、60mlの水、300mlのトルエン及び酢酸ナトリウム54.6g(665ミリモル)の混合物を5℃に冷却した。該溶液に内温を8〜10℃に保つように、102.95g(605ミリモル)のトリフルオロピルビン酸エチルを滴下した。
Dean−Starkを装着し、1時間加熱還流下で水を留去した。その反応混合物に、5.17g(27ミリモル)のp−トルエンスルホン酸一水和物を加え、更に4時間加熱還流下で水を留去した。反応終了後、反応液を100mlの水中に注ぎ、目的物を200mlの酢酸エチルで抽出し、抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥後した。溶媒を減圧下に留去することにより黄色の油状物180gを得た。この油状物は、ガスクロマトグラフィーで定量して目的物(E体:Z体=9:1)104g(564ミリモル)とトルエン38gおよび酢酸エチル38から成っており、そのまま次の反応に使用可能であった(収率93%)。
物性:H−NMR [CDCl3/TMSδ値(ppm)]
E体;12.64(1H、brs)、4.45(2H、q)、1.40(3H,t)、
Z体;10.56(1H、brs)、4.37(2H、q)1.37(3H、t)
【0030】
参考例2. 3,3,3−トリフルオロアラニンエチルエステル塩酸塩の製造
104g(564ミリモル)の3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシイミノプロピオン酸エチルと2.20gの10%パラジウム炭素粉末(50%含水)および300mlのエタノールを反応容器に入れ、室温で、24時間、4kgf/cm2 で水素添加を行った。理論量の水素が吸収された後、反応液から触媒を濾去し、ろ液を氷冷した。その溶液に3.3mol/L−塩化水素・エタノール溶液200mlを滴下した。エタノールを留去し、さらにトルエンを加えて留去を2回行い、無色の粉末として110g(530ミリモル)の3,3,3−トリフルオロアラニンエチルエステル塩酸塩を得た(収率94%)。
物性:H−NMR [DMSO−d/TMSδ値(ppm)]
5.42(1H、q)、4.33(2H、m),1.26(3H,t)
【0031】
参考例3. 3−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸メチルの製造
アルゴンガスで置換させた2Lのオートクレーブに66.5g(366ミリモル)の2−クロロ−3−トリフルオロメチルピラジン、370mlのメタノール、40.7g(403ミリモル)のトリエチルアミン、1.16g(2.7ミリモル)の1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン及び0.95g(1.4ミリモル)のジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を加えた。反応容器内をアルゴンガスで2回、一酸化炭素ガスで2回置換した後、一酸化炭素ガスを初圧20kg/cmで充填し、120℃で2時間反応させた。室温に戻し触媒を除き濾液を濃縮した。残渣をt−ブチル-メチルエーテルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無機物を濾過し濃縮した。残渣を減圧蒸留し3−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸メチル54.5gを得た。
収率:72%
物性:沸点74−75℃/2.5−2.8mmHg)
【0032】
参考例4. 3−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸の製造
3−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸メチル700mg(3.4ミリモル)をエタノール−水(1:1,10ml)に溶解し、水酸化カリウム300mgを加え1時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣を水で希釈後、酢酸エチルで洗浄した。水層を塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、目的物409mgを結晶として得た。
収率:63%
物性:融点130−134℃
【0033】
参考例5. N−{3−イソブチル−4−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−3−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸アミドの製造
3−トリフルオロメチル−2−ピラジンカルボン酸192mg(1ミリモル)、3−イソブチル−4−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン199mg(1ミリモル)、2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨージド255mg(1ミリモル)及びトリエチルアミン303mg(3ミリモル)をテトラヒドロフラン10mlに溶解し、2時間加熱還流した。反応液を酢酸エチルで希釈後、水洗した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて分離精製することにより目的物293mgをペーストとして得た。
収率:62%
物性:nD1.4825(27.7℃)
【0034】
参考例6. N−(3’,4’−ジフルオロビフェニル−2−イル)−3−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボキサミドの製造
10.1g(49ミリモル)の3’,4’−ジフルオロビフェニル−2−イルアミンと10ml のN,N‐ジメチルアセトアミドおよび30mlの28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液の混合物を水浴で冷却した。当該溶液に内温を25℃以下に保つように、11.0g(53.4ミリモル)の3−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸メチルを滴下し、室温にて10時間攪拌した。反応混合物を150mlの1N塩酸と100gの氷からなる混合物に注ぎ、300mlのt−ブチル−メチルエーテルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製して目的物16.5g(43ミリモル)を得た。
収率:89%
物性:融点119−121℃

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(IV)
【化1】

(式中、Rはハロ(C−C)アルキル基を示し、Rは(C−C)アルキル基を示す。)で表されるアミノ酸エステル誘導体類又はその酸塩とアンモニアとを反応させることにより、一般式(III)
【化2】

(式中、Rは前記に同じ。)で表されるα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩を製造し、該アミド誘導体類(III)又はその酸塩を塩基又はその酸塩の存在下、グリオキサールと反応させることにより、一般式(II)
【化3】

(式中、Rは前記に同じ。)で表されるピラジノール誘導体類を製造し、該ピラジノール誘導体類をハロゲン化することを特徴とする一般式(I)
【化4】

(式中、Rは前記に同じくし、Yはハロゲン原子を示す。)
で表されるピラジン誘導体類の製造方法。
【請求項2】
がフルオロ(C−C)アルキル基である請求項1に記載のピラジン誘導体類の製造方法。
【請求項3】
がパーフルオロ(C−C)アルキル基である請求項1に記載のピラジン誘導体類の製造方法。
【請求項4】
がパーフルオロ(C−C)アルキル基である請求項1に記載のピラジン誘導体類の製造方法。
【請求項5】
がトリフルオロメチル基である請求項1に記載のピラジン誘導体類の製造方法。
【請求項6】
一般式(III)
【化5】

(式中、Rはハロ(C−C)アルキル基を示す。)で表されるα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩。
【請求項7】
がフルオロ(C−C)アルキル基である請求項6に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩。
【請求項8】
がパーフルオロ(C−C)アルキル基である請求項6に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩。
【請求項9】
がパーフルオロ(C−C)アルキル基である請求項6に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩。
【請求項10】
がトリフルオロメチル基である請求項6に記載のα−アミノ−α−ハロアルキルアミド誘導体類又はその酸塩。
【請求項11】
一般式(II)
【化6】

(式中、Rはハロ(C−C)アルキル基を示す。)で表されるピラジノール誘導体類。
【請求項12】
がフルオロ(C−C)アルキル基である請求項11に記載のピラジノール誘導体類。
【請求項13】
がパーフルオロ(C−C)アルキル基である請求項11に記載のピラジノール誘導体類。
【請求項14】
がパーフルオロ(C−C)アルキル基である請求項11に記載のピラジノール誘導体類。
【請求項15】
がトリフルオロメチル基である請求項11に記載のピラジノール誘導体類。

【公開番号】特開2009−242244(P2009−242244A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87125(P2008−87125)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000232623)日本農薬株式会社 (97)