説明

ピラゾロピリミジン誘導体

【課題】HSP90の作用を阻害する新規化合物、特に、HSP90のシャペロンタンパ
ク質としての機能を阻害し、抗腫瘍活性を有する新規化合物を提供すること。
【解決手段】本発明は、HSP90のATPase活性を阻害し、抗腫瘍活性を有する、
各種置換基を有する式(1)で表されるピラゾロピリミジン化合物、式(1)で表される
化合物を含むHSP90阻害剤、式(1)で表される化合物を含む医薬、式(1)で表さ
れる化合物を含む抗癌剤、式(1)で表される化合物を含む医薬組成物および式(1)で
表される化合物を用いる癌の治療方法等を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)
【化1】



[式(1)中、
は、1個または2個の炭素数1〜8のアルキル基が置換していてもよいメチレン基、
エチレン基またはプロペニレン基を示し、
は、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基
を示し、
環Aは、5員〜8員の環を示し(ここで、環Aの環の構成原子は、6位の硫黄原子以外、
炭素原子である。)、
は、水素原子または環Aに置換する1個〜4個の同種もしくは異種の置換基を示し、
ここで、同種もしくは異種の置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基
、カルボキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有して
いてもよい炭素数1〜8のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアル
キニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルコキシ基、置換基を有していて
もよい炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8
のアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基を有してい
てもよいカルバモイルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルスル
ホニルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、シアノ基、置換基を有していても
よいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、オキソ基および=NOR31(こ
こで、R31は、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を
示す。)からなる群から選択される置換基を示し、また、同種もしくは異種の置換基が複
数ある場合、同種もしくは異種の置換基のうちのいずれか2つの置換基は、それらが置換
している炭素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい飽和もしくは不飽和の縮合
型もしくはスピロ型の3員〜8員の環を形成していてもよい。]
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項2】
式(1)のRが1個または2個の炭素数1〜8のアルキル基が置換していてもよいメ
チレン基である、請求項1に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項3】
式(1)のRが置換基を有していてもよい複素環基である、請求項1または2に記載
の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項4】
式(1)のRが置換基を有していてもよいピリジル基である、請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項5】
式(1)の環Aが6員または7員の環(ここで、環Aの環の構成原子は、6位の硫黄原
子以外、炭素原子である。)である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、その
塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項6】
式(1)のRが、水素原子または環Aに置換する1〜4個の同種もしくは異種の置換
基であり、ここで、同種または異種の置換基は、それぞれ独立して、ヒドロキシ基、カル
ボキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していても
よい炭素数1〜8のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルコキシ
基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基を有していてもよいカルバモイル
オキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルスルホニルオキシ基、置換
基を有していてもよいアミノ基、シアノ基、置換基を有していてもよい複素環基およびオ
キソ基からなる群から選択される置換基であり、また、同種もしくは異種の置換基が複数
ある場合、同種もしくは異種の置換基のうちのいずれか2つの置換基は、それらが置換し
ている炭素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい飽和もしくは不飽和の縮合型
もしくはスピロ型の3員〜8員の環を形成していてもよい、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項7】
式(1)が下記の式(1a)
【化2】



(式(1a)中、R、RおよびRは、それぞれ、請求項1のR、RおよびR
と同義である。)である、請求項1に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項8】
式(1)が下記の式(1b)
【化3】



(式(1b)中、R、RおよびRは、それぞれ、請求項1のR、RおよびR
と同義である。)である、請求項1に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項9】
式(1)が下記の式(1c)
【化4】



(式(1c)中、R、RおよびRは、それぞれ、請求項1のR、RおよびR
と同義である。)である、請求項1に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項10】
式(1)が下記の式(1d)
【化5】



(式(1d)中、R、RおよびRは、それぞれ、請求項1のR、RおよびR
と同義である。)である、請求項1に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項11】
式(2)
【化6】



[式(2)中、
は、1個または2個の炭素数1〜8のアルキル基が置換していてもよいメチレン基、
エチレン基またはプロペニレン基を示し、
は、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基
を示し、
環Aは、5員〜8員の環を示し(ここで、環Aの環の構成原子は、6位の硫黄原子以外、
炭素原子である。)、
は、水素原子または環Aに置換する1個〜4個の同種もしくは異種の置換基を示し、
ここで、同種もしくは異種の置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基
、カルボキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有して
いてもよい炭素数1〜8のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアル
キニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルコキシ基、置換基を有していて
もよい炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8
のアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基を有してい
てもよいカルバモイルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルスル
ホニルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、シアノ基、置換基を有していても
よいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、オキソ基および=NOR31(こ
こで、R31は、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を
示す。)からなる群から選択される置換基を示し、また、同種もしくは異種の置換基が複
数ある場合、同種もしくは異種の置換基のうちのいずれか2つの置換基は、それらが置換
している炭素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい飽和もしくは不飽和の縮合
型もしくはスピロ型の3員〜8員の環を形成していてもよく、
は、保護基を有するアミノ基を示す。]
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項12】
式(3)
【化7】



[式(3)中、
環Aは、5員〜8員の環を示し(ここで、環Aの環の構成原子は、6位の硫黄原子以外、
炭素原子である。)、
は、水素原子または環Aに置換する1個〜4個の同種もしくは異種の置換基を示し、
ここで、同種もしくは異種の置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基
、カルボキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有して
いてもよい炭素数1〜8のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアル
キニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルコキシ基、置換基を有していて
もよい炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8
のアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基を有してい
てもよいカルバモイルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルスル
ホニルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、シアノ基、置換基を有していても
よいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、オキソ基および=NOR31(こ
こで、R31は、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を
示す。)からなる群から選択される置換基を示し、また、同種もしくは異種の置換基が複
数ある場合、同種もしくは異種の置換基のうちのいずれか2つの置換基は、それらが置換
している炭素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい飽和もしくは不飽和の縮合
型もしくはスピロ型の3員〜8員の環を形成していてもよい。]
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有
するHSP90阻害剤。
【請求項14】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有
するHSP90のATPase活性阻害剤。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有
するHSP90とATPの結合阻害剤。
【請求項16】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を有効
成分として含有する医薬。
【請求項17】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を有効
成分して含有する抗癌剤。
【請求項18】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物、およ
び薬学的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
【請求項19】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を投与
することを特徴とする癌の治療方法。
【請求項20】
請求項1〜12いずれか1項に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物の、医薬
製造のための使用。


【公開番号】特開2009−256323(P2009−256323A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−57938(P2009−57938)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(307010166)第一三共株式会社 (196)
【Fターム(参考)】