説明

ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンエーテルを調製するための方法

本発明は、グルコース代謝の調節物質であるため、糖尿病および肥満等の代謝障害の治療に有用であるピラゾロ[3,4−d]ピリミジンエーテル化合物を調製するための方法に関する。本発明は、糖尿病および肥満等の代謝障害の治療のためのRUP3調節物質として有用である芳香族エーテルを調製するための方法および中間体を対象とする。本発明の例示的な方法および中間体は、スキームIおよびIIに提示されており、そこに示される式の構成要素は、本明細書中に定義される通りである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、グルコース代謝の調節物質であるため、糖尿病および肥満等の代謝障害の治療に有用であるピラゾロ[3,4−d]ピリミジンエーテル化合物を調製するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
様々な代謝障害を制御するためのGタンパク質結合受容体の調節は、十分に研究されてきた。例えばGenBank(例えば、アクセッション番号XM_066873およびAY288416参照)に記載されているGタンパク質結合受容体である受容体RUP3の小分子調節物質は、ある代謝障害を治療または予防するのに有用であることが示された。特に、米国特許出願第10/890,549号に記載されているピラゾロ[3,4−d]ピリミジンエーテルおよび類似化合物は、RUP3受容体の効果的な調節物質であることが示され、I型糖尿病、II型糖尿病、糖耐性不良、インシュリン抵抗、高血糖、高脂血症、高グリセリド血症、高コレステロール血症、異脂肪血症または症候群X等の様々な代謝関連障害の治療に有用である。芳香族エーテルは、体重増加の制御、食物摂取の制御、および哺乳類における満腹感の誘導にも有用である。いくつかの一般的な疾病を治療または予防する上でのこれらのRUP3調節物質の有望な性質は、これらの化合物のより効率的な製造方法のニーズを示すものである。本明細書に記載されている方法は、このニーズおよび他の現行のニーズを対象とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の要旨)
本発明は、特に、式I:
【0004】
【化30】

(式中、構成可変要素は、本明細書に提示されている通りである)の化合物を調製するための方法であって、式II:
【0005】
【化31】

の化合物を式III:
【0006】
【化32】

の化合物と、三置換ホスフィンおよび式A’:
【0007】
【化33】

(式中、R’およびR’’は、それぞれ独立して、C1〜10アルキルまたはC3〜7シクロアルキルである)を有する化合物の存在下で反応させて、式Iの化合物を形成することを含む方法を提供する。
【0008】
本発明は、式IV:
【0009】
【化34】

の化合物をRCOHと反応させて、式IIの化合物を形成することによって、式IIの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0010】
本発明は、式V:
【0011】
【化35】

の化合物を式VI:
【0012】
【化36】

の化合物と反応させることにより、式IVの化合物を形成することによって式IVの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0013】
本発明は、式IIa:
【0014】
【化37】

(式中、構成可変要素は、本明細書に提示されている通りである)の化合物を式IIIの化合物と塩基の存在下で反応させて、式Iの化合物を形成することによって、式Iの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0015】
本発明は、式IIの化合物をハロゲン化試薬と反応させて、式IIaの化合物を形成することによって、式IIaの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0016】
本発明は、本明細書に記載されている方法によって調製された化合物のバルク試料をさらに提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(詳細な説明)
本発明は、糖尿病および肥満等の代謝障害の治療のためのRUP3調節物質として有用である芳香族エーテルを調製するための方法および中間体を対象とする。
【0018】
本発明の例示的な方法および中間体は、スキームIおよびIIで以下に提示されており、そこに示される式の構成要素は、以下に定められている。
【0019】
【化38】

本発明は、式I、II、IIa、III、IV、VおよびVI
[式中、
Xは、ハロであり、
Rは、C1〜4アルキルであり、
は、C1〜3アルキル、C1〜4アルコキシ、カルボキシ、シアノ、C1〜3ハロアルキル、またはハロゲンであり、
は、−R24、−CR2526C(O)−R24、−C(O)CR2526−R24、−C(O)−R24、−CR2526C(O)NR27−R24、−NR27C(O)CR2526−R24、−C(O)NR25−R24、−NR25C(O)−R24、−C(O)O−R24、−OC(O)−R24、−C(S)−R24、−C(S)NR25−R24、−NR25C(S)−R24、−C(S)O−R24、−OC(S)−R24、−CR2526−R24または−S(O)−R24であり、
は、H、C1〜8アルキルまたはC3〜7シクロアルキルであり、前記C1〜8アルキルは、C1〜4アルコキシ、C3〜7シクロアルキルまたはヘテロアリールで必要に応じて置換されており、
およびR10は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜8ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノまたはニトロであり、前記C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C1〜4ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノおよびニトロから選択される1個、2個、3個または4個の置換基で必要に応じて置換されており、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、前記C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、C2〜6ジアルキルアミノ、複素環、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、フェノキシおよびフェニルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ニトロ、フェニルおよびホスホノオキシから選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、前記C1〜7アルキルおよびC1〜4アルキルカルボキサミドは、C1〜4アルコキシおよびヒドロキシルから選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、または
13は、式(A):
【0020】
【化39】

の基であり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシルまたはニトロであり、または
2個の隣接するR14、R15、R16およびR17は、それらが結合している原子と一緒になって、5、6または7員縮合シクロアルキル、シクロアルケニルまたは複素環基を形成し、前記5、6または7員縮合基は、ハロゲンで必要に応じて置換されており、
18は、H、C1〜5アシル、C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、ヘテロアリールまたはフェニルであり、前記ヘテロアリールまたはフェニルは、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜6アルキニル、C2〜8ジアルキルアミノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、
24は、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロ、フェニル、フェノキシおよびスルホン酸からなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されたH、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ヘテロアリールまたは複素環であり、前記C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、ヘテロアリール、フェニルおよびフェノキシは、それぞれ独立して、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキシアミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロおよびフェニルからなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、
25、R26およびR27は、それぞれ独立して、HまたはC1〜8アルキルであり、
mは、0、1、2、3または4であり、
nは、0または1であり、
pおよびrは、それぞれ独立して、0、1、2または3である]の化合物、またはそれらの塩形態を含むスキームIおよびIIに例示されている方法等の方法を提供する。
【0021】
理解しやすいように、個別の実施形態の文脈で記載されている本発明の一定の特徴を単一の実施形態において組合せで提供することもできることが理解される。逆に、簡略にするために、単一の実施形態の文脈で記載されている本発明の特徴を個別に、または任意の好適な副次的組合せで提供することもできる。本明細書に記載されている一般化学式[例えばI、(A)、A’、II、III、IV、V等]の中に含まれる可変要素(例えばn、m、R、R、R、R、R10、R13、R14、R15、R16、R17等)、および本明細書に開示されている処理工程に関連する実施形態のすべての組合せは、当該組合せが、安定化合物(すなわち、単離、特徴付け、および生物活性試験が可能である化合物)をもたらす化合物を包括する程度に明確に開示されているように、本発明に具体的に包括される。加えて、当該可変要素を記述する実施形態に列記されている化学基のすべての副次的組合せ、ならびに処理工程のすべての副次的組合せも、当該副次的組合せの化学基および処理工程の各々が本明細書に明確に開示されているように、本発明に具体的に包括される。
【0022】
いくつかの実施形態において、nは、1である。
【0023】
いくつかの実施形態において、mは、0である。
【0024】
いくつかの実施形態において、Rは、−C(O)O−R24である。
【0025】
いくつかの実施形態において、Rは、−C(O)O−R24であり、R24は、C1〜8アルキルまたはC3〜7シクロアルキルである。
【0026】
いくつかの実施形態において、Rは、−C(O)O−R24であり、R24は、C1〜4アルキルである。
【0027】
いくつかの実施形態において、Rは、−C(O)O−R24であり、R24は、メチル、エチルまたはプロプ−1−イル、プロプ−2−イルである。
【0028】
いくつかの実施形態において、Rは、−C(O)O−R24であり、R24は、プロプ−2−イルである。
【0029】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。
【0030】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。
【0031】
いくつかの実施形態において、R10は、Hである。
【0032】
いくつかの実施形態において、R13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールである。
【0033】
いくつかの実施形態において、R13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニルまたはC1〜4アルキルスルホニルである。
【0034】
いくつかの実施形態において、R13は、C1〜4アルキルスルフィニルまたはC1〜4アルキルスルホニルである。
【0035】
いくつかの実施形態において、R13は、C1〜4アルキルスルホニルである。
【0036】
いくつかの実施形態において、R13は、メチルスルホニルまたはエチルスルホニルである。
【0037】
いくつかの実施形態において、R13は、メチルスルホニルである。
【0038】
いくつかの実施形態において、R14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニル、シアノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、ヒドロキシルまたはニトロである。
【0039】
いくつかの実施形態において、R14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシルまたはニトロである。
【0040】
いくつかの実施形態において、R14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、またはハロゲンである。
【0041】
いくつかの実施形態において、R14は、H以外である。
【0042】
いくつかの実施形態において、R14は、ハロゲンである。
【0043】
いくつかの実施形態において、R14は、Fである。
【0044】
いくつかの実施形態において、R15、R16およびR17は、それぞれ独立にHであり、R14は、H以外である。
【0045】
いくつかの実施形態において、R13は、C1〜4アルキルスルホニルであり、R15、R16およびR17は、それぞれHであり、R14は、ハロゲンである。
【0046】
いくつかの実施形態において、Rは、メチルまたはエチルである。
【0047】
いくつかの実施形態において、Rは、エチルである。
【0048】
いくつかの実施形態において、Xは、Clである。
【0049】
いくつかの実施形態において、
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニル、シアノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、ヒドロキシルまたはニトロであり、
nは、1であり、
mは、0である。
【0050】
いくつかの実施形態において、
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニルまたはC1〜4アルキルスルホニルであり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシルまたはニトロであり、
nは、1であり、
mは、0である。
【0051】
いくつかの実施形態において、
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、C1〜4アルキルスルフィニルまたはC1〜4アルキルスルホニルであり、
14は、ハロであり、
15、R16およびR17は、それぞれHであり、
24は、メチル、エチル、またはプロプ−1−イル、プロプ−2−イルであり、
nは、1であり、
mは、0である。
【0052】
いくつかの実施形態において、
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、メチルスルホニルであり、
14は、Fであり、
15、R16およびR17は、それぞれHであり、
24は、プロプ−2−イルであり、
nは、1であり、
mは、0である。
スキームIの実施形態
本発明は、特に、式I:
【0053】
【化40】

の化合物を、
式II:
【0054】
【化41】

の化合物を式III:
【0055】
【化42】

の化合物と、三置換ホスフィンおよび式A’:
【0056】
【化43】

(式中、R’およびR’’は、それぞれ独立して、C1〜10アルキルまたはC3〜7シクロアルキルである)を有する化合物の存在下で反応させて、式Iの化合物を形成することによって調製するための方法を提供する。
【0057】
三置換ホスフィンは、式P(R)(式中、各Rは、独立して、それぞれが1つまたは複数のハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシまたはC1〜4ハロアルコキシで置換されうるC1〜8アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルまたは複素環式アルキルである)を有するホスフィン等の任意の好適な三級ホスフィンでありうる。いくつかの実施形態において、三置換ホスフィンは、トリアリールホスフィンである。いくつかの実施形態において、三置換ホスフィンは、トリフェニルホスフィンである。
【0058】
式A’の好適な化合物を当業者は容易に選択することができる。いくつかの実施形態において、R’およびR’’は、それぞれ独立して、C1〜10アルキルである。さらなる実施形態において、R’およびR’’は、それぞれ独立して、C1〜4アルキルである。さらなる実施形態において、R’およびR’’は、ともにプロプ−2−イルである。
【0059】
いくつかの実施形態において、式IIIの化合物が、式IIの化合物、式A’の化合物および三置換ホスフィンを含有する混合物に添加される。ホスフィンのさらなる部分および/または式A’の化合物のさらなる部分を最初の反応の後に添加することができる。いくつかの実施形態において、ホスフィンの全量が、2回以上に分けて添加される。いくつかの実施形態において、式A’の化合物の全量が、2回以上に分けて添加される。
【0060】
式IIの化合物と式IIIの化合物との反応を任意の好適な温度で実施することができる。いくつかの実施形態において、該反応は、約35から約65℃、約40から約60℃、または約45から約55℃の温度で実施される。
【0061】
式IIの化合物と式IIIの化合物との反応を溶媒中で必要に応じて実施することができる。好適な溶媒を当業者は容易に選択することができる。例示的な溶媒としては、極性から中程度に極性の溶媒、あるいはジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、トルエン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリジン(NMP)、または環式アミンを含む三級アミン等の高沸点溶媒が挙げられる。いくつかの実施形態において、溶媒は環式アミンを含む。いくつかの実施形態において、環式アミンは、4−メチルモルホリン等のN−アルキル化モルホリンである。
【0062】
式IIの化合物と式IIIの化合物との反応を、式A’の化合物の式IIの化合物に対するモル比が約2:1から約1:1、約1.8:1から約1.2:1、または約1.8:1から約1.5:1の場合に実施することができる。いくつかの実施形態において、三置換ホスフィンの式IIの化合物に対するモル比は、約2:1から約1:1、約1.8:1から約1.2:1、または約1.8:1から約1.5:1である。さらなる実施形態において、式A’の化合物の三置換ホスフィンに対するモル比は、約1:1である。さらなる実施形態において、式IIの化合物の式IIIの化合物に対するモル比は、約1:1である。
【0063】
いくつかの実施形態において、式IIの化合物と式IIIの化合物との反応は、式Iの化合物の(例えば同じ分子量を有する)構造異性体である副産物を形成しうる。よって、本明細書に記載されている方法によって製造された式Iのバルク試料は、式Iの化合物の構造異性体である化合物を含有しうる。式Iの調製物における構造異性体の副産物の量は、例えば、バルク試料において約5重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、約0.2重量%未満、約0.1重量%未満、約0.05重量%未満、約0.02重量%未満、または約0.01重量%未満でありうる。
【0064】
本発明は、式IV:
【0065】
【化44】

の化合物をRCOHと反応させて、式IIの化合物を形成することによって、式IIの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0066】
式IVの化合物と酸RCOHとの反応を、当業者が容易に選択する任意の好適な溶媒の存在下で必要に応じて実施することができる。いくつかの実施形態において、溶媒は、極性溶媒および/または(例えば沸点が100℃を超える)高沸点溶媒である。例示的な好適な溶媒としては、水性溶媒(水、または約5重量%を上回る水を含有する水混合物)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリジン(NMP)およびプロピオニトリル等が挙げられる。いくつかの実施形態において、溶媒は、水等の水性溶媒である。
【0067】
式IVの化合物と酸RCOHとの反応を強酸、例えば硫酸の存在下で必要に応じて実施することができる。いくつかの実施形態において、強酸は、式IVの化合物と比較して約0.5当量から約3当量で存在する。さらなる実施形態において、強酸は、式IVの化合物と比較して約1当量から約2.5当量で存在する。さらなる実施形態において、強酸は、式IVの化合物と比較して約2当量で存在する。一定の実施形態において、強酸の存在は、反応時間を強酸が存在しない場合の反応時間と比較して約7分の1から約4分の1に減少させる。
【0068】
式IVの化合物と酸RCOHとの反応を任意の好適な温度で実施することができる。例えば、該反応を、反応の少なくとも一部に対して高温で実施することができる。いくつかの実施形態において、温度は、還流温度である。さらなる実施形態において、該反応は、約80から約120℃の温度で実施される。さらなる実施形態において、該反応は、約80から約120℃の温度で実施され、次いで得られた混合物は、約−20〜約20℃に冷却される。冷却プロセスは、比較的急速で、約2時間未満、約1時間未満または約0.5時間未満で混合物を冷却する。
【0069】
理論に縛られることは望まないが、比較的急速な冷却は、中間的な温度(例えば70〜80℃)で有利であると思われる競合反応である二環式生成物IIの加水分解を実質的に阻止または阻害するものと考えられる。生成物IIの加水分解の例示的な副産物を式IIbに示す。
【0070】
【化45】

いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている方法によって製造された式IIの化合物のバルク試料は、検出可能な量の式IIbの化合物を含有しうる。式IIの調製物における式IIBの化合物の量は、例えば、バルク試料の約5重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、約0.2重量%未満、約0.1重量%未満、約0.05重量%未満、約0.02重量%未満、または約0.01重量%未満でありうる。
【0071】
式IIbの副産物を式Iの調製物に引き継ぐことができるため、本明細書に記載されている方法によって製造された式Iのバルク試料は、検出可能な量の式IIbの化合物を含有しうる。式Iの調製物における式IIbの化合物の量は、例えば、約5重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、約0.2重量%未満、約0.1重量%未満、約0.05重量%未満、約0.02重量%未満、または約0.01重量%未満でありうる。
【0072】
式IIbの化合物および他の副産物を、例えば、陽子核磁気共鳴、高速液体クロマトグラフィーおよび質量分析法等を含む慣例の方法によって検出および定量することができる。本明細書における方法に従って調製されたバルク試料における式IIbの化合物および他の副産物の量を、再結晶またはクロマトグラフィー技術等の方法によって低減または実質的に除去することができる。
【0073】
「バルク試料」という用語は、本明細書では、例えば、所定の方法または手順に従って調製されたある量の生成物を意味する当該技術分野における意味で一貫して用いられる。バルク試料は、任意の大きさでありうるが、典型的には、約1mg以上から数千キログラム以上の範囲である。
【0074】
さらに、式IVの化合物と酸RCOHとの反応を、RCOHが、式IVの化合物に対してモル過剰で供給される場合に実施することができる。いくつかの実施形態において、酸RCOHの式IVの化合物に対するモル比は、約100:1から約2:1、約70:1から約10:1、約50:1から約30:1、約45:1から約35:1、または約40:1である。いくつかの実施形態において、酸RCOHは、2回以上に分けて添加される。例えば、反応が高温で実施されるいくつかの場合において、揮発性の酸、またはそのエステルを蒸留除去することができる。したがって、さらなる量の酸を定期的に添加して、式IVの化合物に対するモル過剰を維持することができる。
【0075】
COHと式IVの化合物との反応において、式IIの生成物が検出されるまでの時間にわたって反応を実施することができる。いくつかの実施形態において、式IVの化合物の(例えばモル%で)約50%を上回る量、約75%を上回る量、約80%を上回る量、約90%を上回る量、約95%を上回る量、約97%を上回る量、約98%を上回る量、約99%を上回る量、または約99.5%を上回る量が式IIの化合物に変換されるまで実施される。変換をHPLC等の任意の好適な慣例の方法によって定量および/または監視することができる。
【0076】
本発明は、式V:
【0077】
【化46】

の化合物を式VI:
【0078】
【化47】

の化合物と反応させることにより、式IVの化合物を形成することによって、式IVの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0079】
式Vの化合物と式VIのマロニトリルとの反応を溶媒中で必要に応じて実施することができる。任意の好適な溶媒を当業者は選択することができる。いくつかの実施形態において、溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールおよびn−ブタノール等のアルコールである。いくつかの実施形態において、溶媒は、メタノールである。
【0080】
式Vの化合物と式VIのマロニトリルとの反応を塩基の不在下で必要に応じて実施することができる。不在でありうる例示的な塩基としては、(例えばそれらのアルカリ金属または他の塩として供給される)メトキシドまたはエトキシド等のアルコキシドが挙げられる。
【0081】
さらに、式Vの化合物と式VIのマロニトリルとの反応を、式Vの化合物の式VIのマロニトリルに対するモル比が約1:2から約1:1、約1:1.5から約1:1、約1:1.2から約1:1、または約1:1.1の場合に実施することができる。
【0082】
式Vの化合物と式VIのマロニトリルとの反応を当業者が容易に選択する任意の好適な温度で実施することができる。例えば、反応を約−20℃から約10℃または約−10℃から約0℃等の0℃未満の温度で実施することができる。
【0083】
式III、IVおよびVの化合物を当該技術分野における慣例の方法に従って調製することができる。これらの化合物の例示的な調製物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国出願番号第10/890,549号に提示されている。
スキームIIの実施形態
本発明は、式IIa:
【0084】
【化48】

の化合物を式IIIの化合物と塩基の存在下で反応させて、式Iの化合物を形成することによって、式Iの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0085】
塩基は、当業者が容易に選択する任意の好適な塩基でありうる。例えば、塩基は、アルコキシド塩でありうる。例えば、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシド、イソブトキシドおよびt−ブトキシド等のアルカリ金属または他の塩等の任意の好適なアルコキシド塩を使用することができる。いくつかの実施形態において、アルコキシド塩は、アルカリ金属アルコキシドである。いくつかの実施形態において、アルコキシド塩は、t−ブトキシド塩である。いくつかの実施形態において、アルコキシド塩は、t−ブトキシドナトリウムである。他の好適な塩基としては、例えば、アルカリ金属水素化物(例えばNaH)、アルカリ金属アミド(例えばソーダアミド)およびアルカリ金属炭酸塩(例えばNaCO、KCO等)等が挙げられる。
【0086】
式IIaの化合物と式IIIの化合物との反応を溶媒中で必要に応じて実施することができる。好適な溶媒を当業者は容易に選択することができる。例えば、溶媒は、ベンゼン、トルエン、ニトロベンゼンおよびクロロベンゼン等の芳香族溶媒でありうる。いくつかの実施形態において、溶媒は、トルエンを含む。他の好適な溶媒としては、極性または中程度に極性の溶媒、あるいはジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、トルエン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリジン(NMP)、またはN−アルキル化モルホリン(例えば4−メチルモルホリン)等の環式アミンを含む三級アミン等の高沸点溶媒が挙げられる。
【0087】
さらに、式IIaの化合物と式IIIの化合物との反応を約40℃未満、約30℃未満、約20℃未満または約15℃未満の温度で少なくとも一部の時間にわたって必要に応じて実施することができる。
【0088】
いくつかの実施形態において、式IIIの化合物の式IIaの化合物に対するモル比は、約2:1から約1:1、約1.5:1から約1:1、または約1.2:1である。さらなる実施形態において、アルコキシド塩の式IIaの化合物に対するモル比は、約2:1から約1:1、約1.5:1から約1:1、約1.3:1から約1:1、または約1.3:1である。
【0089】
本発明は、式IIの化合物をハロゲン化試薬と反応させて、式IIaの化合物を形成することによって、式IIaの化合物を調製するための方法をさらに提供する。
【0090】
ハロゲン化試薬は、式IIaの化合物をハロゲン化することが可能な任意の試薬でありうる。多くのハロゲン化試薬のいずれもが当該技術分野で知られている。いくつかの実施形態において、ハロゲン化試薬は、臭化または塩化試薬である。いくつかの例示的な臭化試薬としては、例えば、Br、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、三臭化ピリジニウム(pyrHBr)およびPOBr等が挙げられる。例示的な塩化試薬としては、N−クロロスクシンイミドおよびPOCl等が挙げられる。いくつかの実施形態において、ハロゲン化試薬は、XがClまたはBr等のハロであるPOXである。いくつかの実施形態において、ハロゲン化試薬は、POClである。
【0091】
式IIの化合物とハロゲン化試薬との反応を触媒の存在下で必要に応じて実施することができる。いくつかの実施形態において、触媒は、式RcatC(O)N(R’)(R’’)(Rcatは、H、C1〜8アルキル、アリール、ヘテロアリール等であり、各R’およびR’’は、独立して、C1〜8アルキルである)を有する化合物等の二置換アミドを含む。さらなる実施形態において、二置換アミドは、ジメチルスルホンアミド(DMF)またはジメチルアセトアミド(DMA)である。いくつかの実施形態において、二置換アミドは、DMFである。
【0092】
式IIの化合物とハロゲン化試薬との反応を高温で必要に応じて実施することができる。例えば、反応混合物を加熱して、還流させることができる。いくつかの実施形態において、反応時間の少なくとも一部にわたる温度が、約80から約140℃でありうる。
【0093】
いくつかの実施形態において、ハロゲン化試薬を式IIの化合物の量に対してモル過剰で供給することができる。例えば、ハロゲン化試薬の式IIの化合物の量に対するモル比は、約50:1から約2:1、約25:1から約2:1、または約15:1から約7:1でありうる。いくつかの実施形態において、式IIの化合物の触媒の量に対するモル比は、約2:1から約1:1、約1.5:1から約1:1、または約1.3:1から約1.2:1である。いくつかの実施形態において、触媒は、反応混合物に2回以上に分けて添加される。さらなる実施形態において、分けた触媒は、実質的に同量である。
定義
理解しやすいように、個別の実施形態の文脈で記載されている本発明の一定の特徴を単一の実施形態において組合せで提供することもできることが理解される。逆に、簡略にするために、単一の実施形態の文脈で記載されている本発明の特徴を個別に、または任意の好適な副次的組合せで提供することもできる。
【0094】
「Ci〜j」という用語は、該用語が意味する成分における炭素原子の数を表す。例えば、C1〜8アルキル(iが1であり、jが8である)は、1個(C)、2個(C)、3個(C)、4個(C)、5個(C)、6個(C)、7個(C)または8個(C)の炭素原子を有するアルキル基を意味する。
【0095】
「アシル」という用語は、アルキルラジカルで置換されたカルボニル(C=O)を表し、アルキルの定義は、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。いくつかの例としては、アセチル、プロピオニル、n−ブタノイル、イソ−ブタノイル、sec−ブタノイル、t−ブタノイル(すなわちピバロイル)およびペンタノイル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0096】
「アシルオキシ」という用語は、アシルラジカルで置換された−O−を表すが、アシルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。いくつかの例としては、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブタノイルオキシ、イソ−ブタノイルオキシ、sec−ブタノイルオキシおよびt−ブタノイルオキシ等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0097】
「アシルスルホンアミド」という用語は、スルホンアミドN−原子がアシルで置換されたスルホンアミドを意味し、アシルおよびスルホンアミドの定義は、本明細書に記載されているのと同じ意味を有し、アシルスルホンアミドを以下の式:
【0098】
【化49】

で表すことができる。本発明のいくつかの実施形態は、C1〜5アシルスルホンアミド、C1〜4アシルスルホンアミド、C1〜3アシルスルホンアミドまたはC1〜2アシルスルホンアミドを含む。アシルスルホンアミドの例としては、アセチルスルファモイル[−S(=O)NHC(=O)Me]、プロピオニルスルファモイル[−S(=O)NHC(=O)Et]、イソブチリルスルファモイル、ブチリルスルファモイル、2−メチル−ブチリルスルファモイル、3−メチル−ブチリルスルファモイル、2,2−ジメチル−プロピオニルスルファモイル、ペンタノイルスルファモイル、2−メチル−ペンタノイルスルファモイル、3−メチル−ペンタノイルスルファモイルおよび4−メチル−ペンタノイルスルファモイル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0099】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有するアルキルラジカルを表す。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、C2〜6アルケニル、C2〜5アルケニル、C2〜4アルケニル、C2〜3アルケニルまたはCアルケニルである。EおよびZ異性体は、「アルケニル」という用語に包括される。また、「アルケニル」という用語は、1つ、2つ、3つまたは4つ以上の二重結合を有する基を含む。よって、2つ以上の二重結合が存在すれば、結合は、すべてEまたはZ、またはEとZの混合物であってもよい。アルケニルの例としては、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキサニルおよび2,4−ヘキサジエニルが挙げられる。
【0100】
本明細書に用いられている「アルコキシ」という用語は、酸素原子に直接結合した、本明細書に定められているラジカルアルキルを表す。例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、イソ−ブトキシおよびsec−ブトキシ等が挙げられる。
【0101】
「アルキル」という用語は、直鎖または分枝の炭化水素ラジカルを表す。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個から8個の炭素原子、1個から7個の炭素原子、1個から6個の炭素原子、1個から5個の炭素原子、1個から4個の炭素原子、1個から3個の炭素原子、1個または2個の炭素原子を含有する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソ−ペンチル、t−ペンチル、ネオ−ペンチル、1−メチルブチル[すなわち−CH(CH)CHCHCH]、2−メチルブチル[すなわち−CHCH(CH)CHCH]およびn−ヘキシル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0102】
「アルキルカルボキサミド」または「アルキルカルボキサミド」という用語は、アミド基の窒素または炭素に結合した単一アルキル基を表し、アルキルは、本明細書に見いだされるのと同じ定義を有する。アルキルカルボキサミドを
【0103】
【化50】

で表すことができる。例としては、N−メチルカルボキサミド、N−エチルカルボキサミド、N−n−プロピルカルボキサミド、N−イソ−プロピルカルボキサミド、N−n−ブチルカルボキサミド、N−sec−ブチルカルボキサミド、N−イソ−ブチルカルボキサミドおよびN−t−ブチルカルボキサミド等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0104】
「アルキレン」という用語は、二価のアルキル基を意味する。いくつかの実施形態において、アルキレンは、例えば、−CH−、−CHCH−および−CHCHCH−等を意味する。いくつかの実施形態において、アルキレンは、−CH−、−CHCH−および−CHCHCH−等を意味し、これらの例は、一般には「A」に関する。
【0105】
「アルキルスルフィニル」という用語は、アルキルで置換された−S(O)−を表し、アルキルラジカルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルフィニル、イソ−プロピルスルフィニル、n−ブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル、イソ−ブチルスルフィニルおよびt−ブチル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0106】
「アルキルスルホンアミド」という用語は、
【0107】
【化51】

の基を表し、アルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。
【0108】
「アルキルスルホニル」という用語は、アルキルで置換された−S(O)−を表し、アルキルラジカルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソ−プロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、イソ−ブチルスルホニルおよびt−ブチル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0109】
「アルキルチオ」という用語は、アルキルで置換された−S−を表し、アルキルラジカルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。例としては、メチルスルファニル(すなわちCHS−)、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソ−プロピルスルファニル、n−ブチルスルファニル、sec−ブチルスルファニル、イソ−ブチルスルファニルおよびt−ブチル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0110】
「アルキルチオカルボキサミド」という用語は、式:
【0111】
【化52】

のチオアミドを表し、アルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。
【0112】
「アルキルチオウレイル」という用語は、窒素原子の一方または双方が、同一または異なるアルキル基で置換されている式:−NC(S)N−の基を表し、アルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。アルキルチオウレイルの例としては、CHNHC(S)NH−、NHC(S)NCH−、(CHN(S)NH−、(CHN(S)NH−、(CHN(S)NCH−、CHCHNHC(S)NH−およびCHCHNHC(S)NCH−等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0113】
「アルキルウレイル」という用語は、窒素原子の一方または双方が、同一または異なるアルキル基で置換されている式:−NC(O)N−の基を表し、アルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。アルキルチオウレイルの例としては、CHNHC(O)NH−、NHC(O)NCH−、(CHN(O)NH−、(CHN(O)NH−、(CHN(O)NCH−、CHCHNHC(O)NH−およびCHCHNHC(O)NCH−等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0114】
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有するアルキル基を表す。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個から8個の炭素原子、2個から7個の炭素原子、2個から6個の炭素原子、2個から5個の炭素原子、2個から4個の炭素原子、2個から3個の炭素原子、または2個の炭素原子を有する、アルキニル基の例としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニルおよび5−ヘキシニル等が挙げられるが、それらに限定されない。また、アルキニル基は、1つ、2つ、3つまたは4つ以上の三重結合を有して、例えばジおよびトリ−インを形成することができる。
【0115】
「アミノ」という用語は、−NH基を表す。
【0116】
「アルキルアミノ」という用語は、アルキルで置換されたアミノを表し、アルキルラジカルは、本明細書に記載されているのと同じ意味を有する。いくつかの例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソ−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、イソ−ブチルアミノおよびt−ブチルアミノ等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0117】
「アリール」という用語は、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナンスレニル、インダニルおよびインデニル等の単環式または多環式芳香族炭化水素を表す。いくつかの実施形態において、アリール基は、6個から約20個の炭素原子を有する。
【0118】
「アリールアルキル」という用語は、アリール基で置換されたアルキルを表す。「アリールアルキル」の例としては、ベンジルおよびフェネチレン等が挙げられる。
【0119】
「アリールカルボキサミド」という用語は、N−原子がアリール基で置換されたアミド基を表し、アリールは、本明細書に見いだされるのと同じ定義を有する。例は、N−フェニルカルボキサミドである。
【0120】
「アリールウレイル」という用語は、窒素の一方がアリールで置換された−NC(O)N−基を表す。
【0121】
「ベンジル」という用語は、−CH基を表す。
【0122】
「カルバミミドイル」という用語は、化学式:
【0123】
【化53】

の基を表し、いくつかの実施形態において、一方または双方の水素が、他の基で置換されている。例えば、一方の水素をヒドロキシル基で置換して、N−ヒドロキシカルバミミドイル基を与えることができ、または一方の水素をアルキル基で置換して、N−メチルカルバミミドイル、N−エチルカルバミミドイル、N−プロピルカルバミミドイルおよびN−ブチルカルバミミドイル等を与えることができる。
【0124】
「カルボアルコキシ」という用語は、カルボン酸のアルキルエステルを意味し、アルキル基は、本明細書に定められている通りである。例としては、カルボメトキシ、カルボエトキシ、カルボプロポキシ、カルボイソプロポキシ、カルボブトキシ、カルボ−sec−ブトキシ、カルボ−イソ−ブトキシ、カルボ−t−ブトキシ、カルボ−n−ペントキシ、カルボ−イソ−ペントキシ、カルボ−t−ペントキシ、カルボ−ネオ−ペントキシおよびカルボ−n−ヘキシルオキシ等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0125】
「カルボキサミド」という用語は、−CONH基を意味する。
【0126】
「カルボキシ」または「カルボキシル」という用語は、−COH基を表し、カルボン酸基とも称する。
【0127】
「シアノ」という用語は、−CN基を表す。
【0128】
「シクロアルケニル」という用語は、3個から6個の環炭素および少なくとも1つの二重結合を含む非芳香族環ラジカルを表し、いくつかの実施形態は、3個から5個の炭素原子を含み、いくつかの実施形態は、3個から4個の炭素原子を含む。例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル等が挙げられる。
【0129】
「シクロアルキル」という用語は、例えば、3個から14個、1個から10個、3個から8個、3個から7個、3個から6個、3個から5個または3個から4個の炭素原子を含む飽和環式炭化水素を表す。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペニル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが挙げられる。
【0130】
「シクロアルキルアルキル」という用語は、シクロアルキル基で置換されたアルキル基を表す。
【0131】
「シクロアルキレン」という用語は、二価のシクロアルキルラジカルを意味する。いくつかの実施形態において、例えば
【0132】
【化54】

のように、2個の結合基が同一の炭素上にある。いくつかの実施形態において、2個の結合基が異なる炭素原子上にある。
【0133】
「ジアシルアミノ」という用語は、2個のアシル基で置換されたアミノ基を表し、
【0134】
【化55】

等の、アシル基は、同一であっても、異なっていてもよい。ジアシルアミノ基の例としては、ジアセチルアミノ、ジプロピオニルアミノおよびアセチルプロピオニルアミノ等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0135】
「ジアルキルアミノ」という用語は、同一または異なるアルキルラジカルで置換されたアミノ基を表し、アルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。いくつかの例としては、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルプロピルアミノ、メチルイソプロピルアミノ、エチルプロピルアミノ、エチルイソプロピルアミノ、ジプロピルアミノおよびプロピルイソプロピルアミノ等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0136】
「ジアルキルカルボキシアミド」または「ジアルキルカルボキシアミド」という用語は、同一または異なる2個のアルキルラジカルで置換されたアミドを表す。ジアルキルカルボキサミドを基:
【0137】
【化56】

で表すことができる。ジアルキルカルボキサミドの例としては、N,N−ジメチルカルボキサミド、N−メチル−N−エチルカルボキサミド、N,N−ジエチルカルボキサミドおよびN−メチル−N−イソプロピルカルボキサミド等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0138】
「ジアルキルスルホンアミド」という用語は、以下に示す基の1つを意味する。
【0139】
【化57】

例としては、メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0140】
「ジアルキルチオカルボキサミド」または「ジアルキルチオカルボキサミド」は、同一または異なる2個のアルキルラジカルで置換されたチオアミドを表し、アルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。例示的なジアルキルチオカルボキサミド基を基:
【0141】
【化58】

で表すことができる。ジアルキルチオカルボキサミドの例としては、N,N−ジメチルチオカルボキサミドおよびN−メチル−N−エチルチオカルボキサミド等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0142】
「ジアルキルスルホニルアミノ」という用語は、本明細書に定められている2個のアルキルスルホニル基で置換されたアミノ基を意味する。
【0143】
「エチニレン」という用語は、−C≡C−を意味する。
【0144】
「ホルミル」という用語は、−CHO基を意味する。
【0145】
「グアニジン」という用語は、化学式:
【0146】
【化59】

の基を意味する。
【0147】
「ハロアルコキシ」という用語は、ハロアルキルで置換された−O−を表す。例としては、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシおよびペンタフルオロエトキシ等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0148】
「ハロアルキル」という用語は、1つまたは複数のハロゲンで置換されている、本明細書に定められているアルキル基を表す。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチルおよびペンタフルオロエチルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0149】
「ハロアルキルカルボキサミド」という用語は、1つまたは複数のハロゲンで置換されている、本明細書に定められているアルキルカルボキサミド基を表す。
【0150】
「ハロアルキルスルフィニル」という用語は、ハロアルキルラジカルで置換されたスルホキシド−S(O)−を表し、ハロアルキルラジカルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。例としては、トリフルオロメチルスルフィニル、2,2,2−トリフルオロエチルスルフィニルおよび2,2−ジフルオロエチルスルフィニル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0151】
「ハロアルキルスルホニル」という用語は、ハロアルキルラジカルで置換された−S(O)−を表し、ハロアルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。例としては、トリフルオロメチルスルホニル、2,2,2−トリフルオロエチルスルホニルおよび2,2−ジフルオロエチルスルホニル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0152】
「ハロアルキルチオ」という用語は、ハロアルキルラジカルで置換された−S−を表し、ハロアルキルは、本明細書に記載されているのと同じ定義を有する。例としては、トリフルオロメチルチオ(すなわちCFS−)、1,1−ジフルオロエチルチオおよび2,2,2−トリフルオロエチルチオ等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0153】
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード基を表す。
【0154】
「ヘテロアルキレン」という用語は、O、S、S(O)、S(O)およびNHから選択される基を含むヘテロ原子が割込または付加されたアルキレンを意味する。いくつかの例としては、式:
【0155】
【化60】

の基等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0156】
「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの環炭素が、O、SおよびNからなる群(ただし、それに限定されない)から選択されるヘテロ原子であり、Nは、H、O、C1〜4アシルまたはC1〜4アルキルで必要に応じて置換されうる単一環、2つの縮合環または3つの縮合環であってもよい芳香族環系を表す。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ベンゾフラニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、1H−ベンズイミダゾール、イソキノリン、キナゾリンおよびキノキサリン等が挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態において、ヘテロ原子は、O、S、NHであり、例としては、ピロールおよびインドール等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0157】
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基を表す。
【0158】
「複素環式」という用語は、1つまたは複数の(例えば1個、2個または3個の)環炭素が、O、SおよびNからなる群(ただし、それに限定されない)から選択されるヘテロ原子で置換されており、Nは、H、O、C1〜4アシルまたはC1〜4アルキルで必要に応じて置換することができ、環炭素原子は、オキソまたはスルフィドで必要に応じて置換されて、カルボニルまたはチオカルボニル基を形成する非芳香族環式炭化水素(すなわち本明細書に定められているシクロアルキルまたはシクロアルケニル)を表す。複素環基は、3、4、5、6または7員環でありうる。複素環基の例としては、アジリジン−1−イル、アジリジン−2−イル、アゼチジン−1−イル、アゼチジン−1−イル、アゼチジン−2−イル、アゼチジン−3−イル、ピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イル、モルホリン−4−イル、ピペルジン−1−イル、ピペルジン−4−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−3−イルおよび[1,3]−ジオキソラン−2−イルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0159】
「複素環式アルキル」という用語は、複素環で置換されたアルキル基を表す。
【0160】
「複素環式カルボニル」という用語は、本明細書に定められている複素環で置換されたカルボニル基を表す。いくつかの実施形態において、複素環基の環窒素は、カルボニル基に結合して、アミドを形成する。例としては、
【0161】
【化61】

等が挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態において、環炭素は、カルボニル基に結合して、ケトン基を形成する。例としては、
【0162】
【化62】

等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0163】
「複素環式オキシ」という用語は、本明細書に定められている複素環基で置換された−O−を意味する。例としては、
【0164】
【化63】

等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0165】
「複素環式スルホニル」という用語は、環窒素を有する複素環基で置換されたSOを表し、環窒素は、SO基に直接結合して、スルホンアミドを形成する。例としては、
【0166】
【化64】

等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0167】
「ヒドロキシル」という用語は、−OH基を意味する。
【0168】
「ヒドロキシルアミノ」という用語は、−NHOH基を意味する。
【0169】
「ニトロ」という用語は、−NO基を意味する。
【0170】
「オキソ−シクロアルキル」という用語は、環炭素の1つがカルボニルで置換されている、本明細書に定められているシクロアルキルを意味する。オキソ−シクロアルキルの例としては、2−オキソ−シクロブチル、3−オキソ−シクロブチル、3−オキソ−シクロペンチルおよび4−オキソ−シクロヘキシル等が挙げられるが、それらに限定されず、それぞれ、構造:
【0171】
【化65】

で表される。
【0172】
「ペルフルオロアルキル」という用語は、式−C2n+1の基を表す。ペルフルオロアルキルの例としては、CF、CFCF、CFCFCF、CF(CF、CFCFCFCF、CFCF(CFおよびCF(CF)CFCF等が挙げられる。
【0173】
「フェノキシ」という用語は、CO−基を意味する。
【0174】
「フェニル」という用語は、C−基を意味する。
【0175】
「ホスホノオキシ」という用語は、化学構造:
【0176】
【化66】

を有する基を意味する。
【0177】
「スルホンアミド」という用語は、−SONH基を意味する。
【0178】
「スルホン酸」という用語は、−SOH基を意味する。
【0179】
「テトラゾリル」という用語は、式:
【0180】
【化67】

の5員ヘテロアリールを意味する。いくつかの実施形態において、テトラゾリル基は、アルキル、ハロアルキルおよびアルコキシからなる群から選択される基でそれぞれ1または5位がさらに置換されている。
【0181】
「チオール」という用語は、−SH基を表す。
【0182】
本明細書に用いられているように、「反応」という用語は、当該技術分野で知られているように用いられ、一般には、分子レベルでの化学試薬の相互作用が、少なくとも1つの化学試薬の化学または物理的変換を達成することを可能にするようにして化学試薬を集結させることを意味する。
【0183】
本明細書に用いられているように、「置換された」という用語は、分子または基における水素成分の非水素成分による置換を意味する。
【0184】
可変要素が2回以上現れる化合物では、各可変要素は、該可変要素を定めるMarkushグループから選択される異なる成分でありうる。例えば、同一の化合物に同時に存在する2個のR基を有する構造が記載されている場合は、2個のR基は、Rについて定められたMarkushグループから選択される異なる成分を表すことができる。他の例において、必要に応じて多重の置換基が、式:
【0185】
【化68】

で示される場合は、置換基Rは、環でs回出現することができ、Rは、出現毎に異なりうることが理解される。
【0186】
本明細書に用いられているように、「脱離基」という用語は、化学反応中に求核攻撃等の他の成分によって転位されうる成分を意味する。脱離基は、当該技術分野でよく知られており、例えば、クロロ、ブロモおよびヨード等を含むハロゲンを含む。
【0187】
本明細書に記載されている方法を当該技術分野で知られている任意の好適な方法に従って監視することができる。例えば、生成物形成を核磁気共鳴分光法(例えばHまたは13C)、赤外分光法、分光光度法(例えば可視紫外線)または質量分析法等の分光手段、あるいは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィー等のクロマトグラフィーによって監視することができる。
【0188】
いくつかの実施形態において、化合物の調製は、様々な化学基の保護および脱保護を含むことができる。保護および脱保護の必要性、ならびに適切な保護基の選択は、当業者が容易に決定できる。保護基の化学については、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれているGreene and Wutsら、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、Wiley & Sons、1999年に見いだすことができる。
【0189】
本明細書に記載されている方法の反応を、有機合成の当業者が容易に選択できる好適な溶媒中で実施することができる。好適な溶媒は、反応が実施される温度、例えば溶媒の凍結温度から溶媒の沸点までの範囲でありうる温度で出発材料(反応物質)、中間物質または生成物と実質的に無反応でありうる。所定の反応を1つの溶媒または2つ以上の溶媒の混合物中で実施することができる。特定の反応工程に応じて、特定の反応工程に好適な溶媒を選択することができる。いくつかの実施形態において、試薬の少なくとも1つが液体または気体であるような場合に、反応を溶媒の不在下で実施することができる。
【0190】
好適な溶媒としては、四塩化炭素、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム、クロロホルム、ブロモクロロメタン、ジブロモメタン、塩化ブチル、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、2−クロロプロパン、ヘキサフルオロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、フルオロトリクロロメタン、クロロトリフルオロメタン、ブロモトリフルオロメタン、四フッ化炭素、ジクロロフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、トリフルオロメタン、1,2−ジクロロテトラフルオロエタンおよびヘキサフルオロエタン等のハロゲン化溶媒を挙げることができる。
【0191】
好適なエーテル溶媒としては、ジメトキシメタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、フラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アニソールまたはt−ブチルメチルエーテルが挙げられる。
【0192】
好適なプロトン性溶媒としては、例として、限定することなく、水、メタノール、エタノール、2−ニトロエタノール、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、エチレングリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−メトキシエタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコール、1−、2−または3−ペンタノール、ネオペンチルアルコール、t−ペンチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェノールまたはグリセロールを挙げることができる。
【0193】
好適な非プロトン性溶媒としては、例として、限定することなく、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2−(1H)−ピリミジノン(DMPU)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、N−メチルピロリジノン(NMP)、ホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、プロピオニトリル、ギ酸エチル、酢酸メチル、ヘキサクロロアセトン、アセトン、エチルメチルケトン、酢酸エチル、スルホラン、N,N−ジメチルプロピオンアミド、テトラメチル尿素、ニトロメタン、ニトロベンゼンまたはヘキサメチルホスホラミドを挙げることができる。
【0194】
好適な炭化水素溶媒としては、ベンゼン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、トルエン、シクロペンタン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、エチルベンゼン、m−、o−またはp−キシレン、オクタン、インダン、ノナンまたはナフタレンが挙げられる。
【0195】
超臨界二酸化炭素を溶媒として使用することもできる。
【0196】
本明細書に記載されている方法の反応を、当業者が容易に決定できる適切な温度で実施することができる。反応温度は、例えば、試薬および溶媒が存在する場合はそれらの融点および沸点、反応の熱力学(例えば、低温で強い発熱反応を実施することが必要でありうる)、および反応の動力学(例えば、高活性エネルギー遮断は、高温を必要としうる)に依存することになる。「高温」とは、室温(約25℃)を上回る温度を意味し、「低温」とは、室温を下回る温度を意味する。
【0197】
本明細書に記載されている方法の反応を空気中、または不活性雰囲気下で実施することができる。典型的には、空気と実質的に反応する試薬または生成物を含む反応を、当業者によく知られている空気感受性合成技術を用いて実施することができる。
【0198】
いくつかの実施形態において、化合物の調製は、酸または塩基を添加して、例えば、酸添加塩等の塩形態の所望の反応または形成の触媒作用をもたらすことを含むことができる。
【0199】
例示的な酸は、無機または有機酸でありうる。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸および硝酸が挙げられる。有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、プロピオル酸、酪酸、2−ブチン酸、ビニル酢酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸およびデカン酸が挙げられる。
【0200】
例示的な塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムが挙げられる。いくつかの例示的な強塩基としては、水酸化物、アルコキシド、金属アミド、金属水素化物、金属ジアルキルアミドおよびアリールアミンが挙げられるが、それらに限定されず、アルコキシドとしては、酸化メチル、エチルおよびt−ブチルのリチウム、ナトリウムおよびカリウム塩が挙げられ、金属アミドとしては、ナトリウムアミド、カリウムアミドおよびリチウムアミドが挙げられ、金属水素化物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化リチウムが挙げられ、金属ジアルキルアミドとしては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、トリメチルシリルおよびシクロヘキシル置換アミドのナトリウムおよびカリウム塩が挙げられる。
【0201】
本明細書に記載されている化合物は、(例えば、1つまたは複数の立体中心を有する)非対称でありうる。特に指定のない限り、鏡像異性体およびジアステレオ異性体等のすべての立体異性体が意図される。非対称置換された炭素原子を含む本発明の化合物を必要に応じて活性またはラセミ体の形態で単離することができる。必要に応じて活性の形態を必要に応じて活性の出発材料から調製するための方法は、ラセミ体混合物の分解による方法、または立体選択適合性による方法等の当該技術分野で知られている。
【0202】
本明細書に記載されている方法は、1つの立体異性体に富んだ1つまたは複数のキラル試薬によって開始する任意の所定の反応も1つの立体異性体に富むように、立体選択的でありうる。反応の生成物が、出発材料に存在する1つまたは複数のキラル中心を実質的に保持するように、反応を実施することができる。反応の生成物が、出発材料に存在する対応するキラル中心に対して実質的に反転されたキラル中心を含むように、反応を実施することもできる。
【0203】
化合物のラセミ体混合物の分解を当該技術分野で知られている多くの方法のいずれかによって実施することができる。例示的な方法は、必要に応じて活性の造塩有機酸である「キラル分解酸」を使用する部分再結晶を含む。部分再結晶法のための好適な分解剤は、例えば、DおよびL形態の酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、またはα−カンファースルホン酸等の様々な必要に応じて活性のカンファースルホン酸等の必要に応じて活性の酸である。部分再結晶法に好適な他の分解剤としては、立体異性的に純粋な形態のα−メチルベンジルアミン(例えばSおよびR形態、または立体異性的に純粋な形態)、2−フェニルグリシノール、ノレフェドリン、エフェドリン、N−メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミンおよび1,2−ジアミノシクロヘキサン等が挙げられる。
【0204】
必要に応じて活性の分解剤(例えばジニトロベンゾイルフェニルグリシン)が充填されたカラム上の溶出によって、ラセミ体混合物の分解を実施することもできる。好適な溶出溶媒組成物を当業者は決定することができる。
【0205】
本発明による化合物は、中間物質または最終化合物に存在する原子のすべての同位体を含むこともできる。同位体としては、原子番号が同じであるが、質量数が異なる原子が挙げられる。例えば、水素の同位体としては、三重水素および二重水素が挙げられる。
【0206】
本発明による化合物としては、ケト−エノール互変異性体等の互変異性体形態を挙げることもできる。互変異性体形態を平衡とすることもできるし、または適切な置換によって1つの形態に立体的に固定することもできる。
【0207】
本発明は、本明細書に記載されている化合物の塩形態をも含む。塩(または塩形態)の例としては、アミン等の塩基残渣の鉱酸または有機酸塩、およびカルボン酸等の酸残渣のアルカリまたは有機塩等が挙げられるが、それらに限定されない。一般に、遊離塩基または酸を化学量論量または過剰量の所望の造塩無機または有機酸または塩基と好適な溶媒、または溶媒の様々な混合物中で反応させることによって、塩形態を調製することができる。好適な塩のリストは、それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれているRemington’s Pharmaceutical Sciences、第17版、Mack Publishing Company、Easton, Pa.、1985年、1418頁、およびJournal of Pharmaceutical Science、66, 2(1977年)に見いだされる。
【0208】
本明細書に記載されている方法による化合物の調製を実施する際に、濃縮、濾過、抽出、固相抽出、再結晶およびクロマトグラフィー等の通常の単離および精製処理を用いて、所望の生成物を単離することができる。
【0209】
本発明を具体的な実施例により以下により詳細に説明する。以下の実施例は、例示を目的として提示されものであり、いかなる方法によっても本発明を限定することを意図するものではない。変更または修正しても実質的に同じ結果をもたらすことができる様々な非致命的パラメータを当業者なら容易に認識するであろう。
【実施例】
【0210】
(実施例1)
5−アミノ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(3)の調製
【0211】
【化69】

2−フルオロ−4−メチルスルホニルフェニルヒドラジン(1)(4.0336kg;1当量)(例えばPeakdale Molecular, Ltd.から市販)のメタノール(12.7723kg)撹拌懸濁液に対して、エトキシメチレンマロノニトリル(2.6564kg、1.101当量)のメタノール(11.212kg)懸濁液を、反応器ジャケット冷却で反応混合物を−10から0℃に維持するのに十分に遅い速度で添加した。添加を完了させた後に、反応混合物を−6℃で1時間撹拌し、次いで加熱して、5時間還流させると、反応混合物は、105:1のピラゾール(3):ヒドラジン(1)HPLCピーク面積比を示した。次いで、雰囲気圧力で溶媒(20.5153kg)を反応混合物から蒸留して、本来の体積の20%未満の体積の残渣を残した。得られた混合物をそのまま次の工程に使用した。
【0212】
(実施例2)
実施例2A:1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(4)の調製
【0213】
【化70】

ピラゾール(3)を含む実施例1による濃縮反応混合物に対して、ギ酸(36.3924kg、40.0当量)、次いで水(2.832kg)を、反応器ジャケット冷却で反応混合物を25から35℃に維持するのに十分に遅い速度で添加した。さらなる6.345kgの溶媒を雰囲気圧力で撹拌反応混合物から蒸留した後に、さらなるギ酸(1.8245kg)、次いでさらなる水(0.564kg)を、反応器ジャケット冷却で反応混合物を25から35℃に維持するのに十分に遅い速度で添加した。次いで、少量の残留揮発物を、100℃の還流温度が達成されるまで雰囲気圧力で撹拌反応混合物から蒸留した。6時間の還流後に、反応混合物は、670:1の生成物(4):ピラゾール(3)HPLCピーク面積比を示した。唯一の他の検出可能な成分は、生成物(4)の0.41%のHPLCピーク面積を有していた。反応混合物を70分間で還流から0℃に冷却させた後に、水(10.0kg)を添加し、沈殿生成物を濾過し、洗浄炉液のpHが少なくとも5になるまで20℃の水(約40kg)で洗浄し、次いで45℃、40トール未満の圧力で一定重量まで乾燥させて、生成物(4)を与える。
【0214】
実施例2B:1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(4)の調製
化合物(4)への完全な変換(>99%)を達成した後に、還流反応混合物を約70から80℃の保持温度で一晩保持する場合の化合物(4)の同様の調製を実施した。この調製では、5−アミノ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミドと同定された不純物を約30%(HPLC%ピーク面積)検出した。化合物4a(5.01g)を含む化合物4の不純調製物をギ酸(25mL)中で約7時間さらに還流することによって精製した。1時間の還流毎に、試料を回収した。各試料には、化合物4a、ならびにほぼ同量の1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−5−ホルミルアミノ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミドが存在していたが、不純物の全量は、7時間後に実質的に完全な変換が達成されるまでの還流の過程を通じて減少した。
【0215】
実施例2C:1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1,7−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(4)の調製
【0216】
【化71】

オーバーヘッド撹拌還流コンデンサおよび窒素ブランケットバブラーが装備された1リットルの底部排出ジャケット付ガラス反応器に対して、メタノール(200mL、4体積当量)を利用して(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ヒドラジン(50.0g、0.244mol)を加えた。得られた反応混合物は軽質スラリーであり、続いてそれを−5℃まで冷却した。別の容器に、エトキシメチレンマロノニトリル(EMM)(32.9g、0.270mol)のメタノール(205mL、4.1体積当量)懸濁液を作製した。得られたEMM/MeOH懸濁液を、(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ヒドラジンを含む反応物に対して、反応温度を約−5℃に維持する速度で一滴ずつ添加した。次いで、反応混合物を、出発材料((2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ヒドラジン)がすべて消費されるまで、典型的には約2〜4時間にわたって約−5℃に保持した。得られた反応混合物を、中間物質の5−アミノ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(上図の括弧内に示されている)への完全な転換が99%を上回るまで約2〜4時間にわたって加熱して、還流させた。次いで、最大ジャケット温度を65℃として、全室真空(<20トール)下で反応混合物をストリッピングしてほぼ乾燥させて、軟質の橙色の固体を得た。次いで、固体をギ酸(250mL、5体積当量)および硫酸(24.0g、0.245mol)に溶解させて、濃赤色の透明溶液を生成させた。溶液を加熱して、還流させ(105〜110℃)、反応が完了するまで(約4〜5時間)保持した。硫酸を添加すると、中間物質の5−アミノ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボニトリルが、他の中間物質の5−アミノ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド、ならびに表題化合物に1時間でほぼ完全に変換し、未知の中間物質(m/z327(m+H)は存在しなかった。次いで、反応が完了するまで、5−アミノ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミドが消失し、表題化合物が現れた。反応が完了した後に、反応混合物を65℃まで冷却し、水(100mL、2体積当量)を徐々に添加して、生成物沈殿を促した。わずかに発熱性を帯びると水を徐々に添加し、また、急速に添加すると、反応混合物が高濃度になる。よりゆっくりと添加すると、反応撹拌性が維持される。より高温で添加すると、撹拌上のあらゆる問題を緩和することができる。反応物を20〜25℃で1〜2時間撹拌させ、濾過した。濾過は、極めて高速であった。0〜5℃まで冷却すると、さらなる生成を促すことができる。ケーキを水(2×100mL)で洗浄した後に、重炭酸ナトリウム(5%水溶液、1×150mL)で洗浄して、残留する酸を中和した。ケーキを再び水(1×150mL)で洗浄し、全室真空(<20トール)下で65℃にて一晩乾燥させて、HPLC純度が約100.0%の67.4グラムの乾燥した淡褐色/白色の表題化合物を得た。全モル収率は、89.2%であった。
【0217】
(実施例3)
4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(5)の調製
【0218】
【化72】

4−ヒドロキシピペリジン(53.8g、1.000当量)と、トリエチルアミン(71.8g、1.334当量)と、酢酸エチル(498.8g)との撹拌混合物に対して、無希釈のクロロギ酸イソプロピル(78.0g、1.1966当量)を、反応器ジャケット冷却で反応混合物を10〜17℃に維持するのに十分に遅い速度で添加した。添加が完了した後に、反応混合物を20℃で18時間撹拌した。次いで、水(100g)を添加し、得られた混合物を相が分離する前に15分間撹拌した。水洗浄物を分ける前に150rpmで15分間撹拌することによって、2つの100グラム部の20重量%のNaCl水溶液で有機相を洗浄した。水(100g)による最終洗浄の後に、減圧にてロータリーエバポレータで蒸留することによって有機相を濃縮させて、GCによる純度が96.8%の淡琥珀色の油としての生成物(2)(91.1g、収率92.0%)を得た。この粗生成物を117〜120℃、0.3〜1.0トールで蒸留して、112〜119℃で回収された95.7%の回収率の無色油としての生成物(2)を得た。
【0219】
(実施例4)
4−[1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イロキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(6)の調製
【0220】
【化73】

アゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.9812kg、1.1713当量)を化合物(4)(3.8806kg、1000当量)、トリフェニルホスフィン(3.8532kg、1.1671当量)および4−メチルモルホリン(24.7942kg)の撹拌懸濁液に対して、反応器ジャケット冷却で反応混合物を20〜30℃に維持するのに十分に遅い速度で添加した。得られた懸濁液を約25℃で30分間撹拌し、次いで約2時間にわたって50〜55℃まで加熱した。次いで、4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(5)(2.7164kg、1.15255当量)を4−メチルモルホリン(3.0302kg)に溶解させた溶液を反応混合物に対して、反応混合物を45〜55℃に維持するのに十分に遅い速度で添加した。化合物(5)の添加が完了してから約1.5時間後、そしてさらに1.5時間後に、さらなるトリフェニルホスフィン(1.4856kg、0.4500当量、そして次に0.8897kg、0.2695当量)およびさらなるアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.1445kg、0.4497当量、そして次に0.6894kg、0.2709当量)を撹拌反応混合物に対して、50〜55℃に維持しながら添加した。その温度でさらに約6時間撹拌した後に、(6):(4)HPLCピーク面積比は、9:1を上回り、反応混合物を0〜5℃まで冷却し、その温度で約4時間撹拌することによって生成物を結晶化した。結晶化した生成物を濾過し、4−メチルモルホリン(4.3802kg、2℃)で洗浄し、次いで水(10.4754kg、室温)で洗浄し、次いで2℃まで冷却し、その温度で約2時間撹拌することによって4−メチルモルホリン(20.7215kg、約75℃)から再結晶させた。再結晶生成物を濾過し、4−メチルモルホリン(4.5893kg、2℃)で洗浄し、次いで水(10.4955kg、室温)で洗浄し、次いで25℃まで冷却し、その温度で約18時間撹拌することによって、沸騰した無水エタノール(35kg)から再結晶した。再結晶生成物を濾過によって回収し、無水エタノール(7.657kg)と水(3.8276kg)の2℃の混合物で洗浄し、40トール以上の圧力で70℃にて一定重量まで乾燥させて、生成物(6)(3.4269kg、収率57%)を得た。
【0221】
THFを溶媒として使用し、トリフェニルホスフィン、DIADおよび4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(5)を一滴ずつ添加することで撹拌性およびモル効率を高めたことを除いては、本実施例に記載されているのと同様の方法を用いて、同様の反応を実施した。先の技術の繰返しによる多重結晶化処理を、生成物(6)についてより高い全体収率および安定した純度をもたらすアルコールおよび水性溶媒混合物での単一の再結晶に代えた。
【0222】
(実施例5)
4−クロロ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(7)の調製
【0223】
【化74】

機械的撹拌機、コンデンサ、および乾燥剤(ドライアライト)を充填した、コンデンサの上方に接続されたチューブが装備された1L丸底フラスコに窒素下でPOCl(379.1g、2.59mol)を移した。1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(4)(100g、0.324mol)を反応容器に加え、内容物を撹拌し、スラリーを得た。ジメチルホルムアミド(DMF;9.43g、0.129mol)を添加し、反応混合物を加熱して、還流させた(130℃に設定された油浴)。3時間還流させた後に、さらなる量のDMF(9.43g、0.129mol)を添加した。得られた混合物をさらに2時間還流させ、次いで55℃まで徐々に冷却した。続いて、アセトン(270mL)を添加した。混合物を23℃までさらに冷却し、沈殿を得て、それを濾過によって単離した。濾液を撹拌しながら氷水(1.5L)に一滴ずつ徐々に添加することによって急冷させた。急冷中に、氷塩浴で冷却することによって内部温度を0℃以下に保った。急冷混合物から結晶化した生成物の4−クロロ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(7)を濾過によって単離した。双方の濾過による固体を一緒にして、濾液が中性になるまで、水(2×500mL)、10%NaHCO水溶液(2×500mL)および水(2×500mL)で洗浄した。洗浄した固体を室温で一晩真空乾燥させ、塩化メチレン(600mL)に溶解した。得られた混合物を濾過して、すべての残留出発材料(4)を除去した。ヘキサン(200mL)を濾液に添加し、塩化メチレンを減圧下における回転蒸発によって除去した。ヘキサン溶液から生成物が結晶化し、それを濾過して、化合物(7)(95g;90%)を得た。HPLC分析:99.26%(ピーク面積による純度)。
【0224】
【化75】

(実施例6)
4−[1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イロキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(6)の代替的調製
【0225】
【化76】

機械的撹拌機、窒素導入口および温度プローブが装備された4Lのジャケット付反応容器にトルエン(1.6L)を移した。4−クロロ−1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(7)(97.0g、0.297mol)を撹拌しながら窒素下で反応容器に加え、スラリーを得た。カルバミド酸塩、4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(5)(66.57g、0.356mol)を室温で添加した。反応器を12℃まで冷却し、ナトリウムtert−ブトキシド(37.09g、0.386mol)を撹拌しながら添加した。内部温度は、発熱により34℃まで徐々に上昇した。次いで、内部温度を23〜25℃まで下げた。反応混合物は、高濃度のスラリーとなり、それを室温で2.5時間撹拌した。反応混合物からの沈殿を濾過し、トルエン(250mL)で洗浄した後に、水(3×500mL)で洗浄し、室温で一晩真空乾燥させた。乾燥した固体生成物を室温にてEtOH(500mL)でスラリー化し、濾過し、濾液が中性になるまで水(2.5L)で洗浄した。洗浄した固体生成物を還流EtOH(1.3L)に溶解し、得られた透明溶液を室温まで徐々に冷却した。生成物(6)が結晶化し、それを濾過によって単離し、40℃、20トールの真空オーブンで一晩乾燥させて、105.5gの生成物(6)(74%)を得た。HPLC分析:>99%(ピーク面積による純度)。
【0226】
【化77】

本明細書に記載されているものに加えて、本発明の様々な修正形態を当業者であれば上述の説明から理解するであろう。当該修正形態も添付の特許請求の範囲内に含まれるものとする。本出願に引用されている各参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
は、C1〜3アルキル、C1〜4アルコキシ、カルボキシ、シアノ、C1〜3ハロアルキル、またはハロゲンであり、
は、−R24、−CR2526C(O)−R24、−C(O)CR2526−R24、−C(O)−R24、−CR2526C(O)NR27−R24、−NR27C(O)CR2526−R24、−C(O)NR25−R24、−NR25C(O)−R24、−C(O)O−R24、−OC(O)−R24、−C(S)−R24、−C(S)NR25−R24、−NR25C(S)−R24、−C(S)O−R24、−OC(S)−R24、−CR2526−R24または−S(O)−R24であり、
は、H、C1〜8アルキルまたはC3〜7シクロアルキルであり、該C1〜8アルキルは、C1〜4アルコキシ、C3〜7シクロアルキルまたはヘテロアリールで必要に応じて置換されており、
およびR10は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜8ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノまたはニトロであり、該C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C1〜4ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノおよびニトロから選択される1個、2個、3個または4個の置換基で必要に応じて置換されており、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、該C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、C2〜6ジアルキルアミノ、複素環、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、フェノキシおよびフェニルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ニトロ、フェニルおよびホスホノオキシから選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、該C1〜7アルキルおよびC1〜4アルキルカルボキサミドは、C1〜4アルコキシおよびヒドロキシルから選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、または
13は、式(A):
【化2】

の基であり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシルまたはニトロであり、または
2個の隣接するR14、R15、R16およびR17は、それらが結合している原子と一緒になって、5、6または7員縮合シクロアルキル、シクロアルケニルまたは複素環基を形成し、該5、6または7員縮合基は、ハロゲンで必要に応じて置換されており、
18は、H、C1〜5アシル、C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、ヘテロアリールまたはフェニルであり、該ヘテロアリールまたはフェニルは、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜6アルキニル、C2〜8ジアルキルアミノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、
24は、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロ、フェニル、フェノキシおよびスルホン酸からなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されたH、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ヘテロアリールまたは複素環であり、該C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、ヘテロアリール、フェニルおよびフェノキシは、それぞれ独立して、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキシアミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロおよびフェニルからなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、
25、R26およびR27は、それぞれ独立して、HまたはC1〜8アルキルであり、
mは、0、1、2、3または4であり、
nは、0または1であり、
pおよびrは、それぞれ独立して、0、1、2または3である]
の化合物を調製するための方法であって、
該方法は、式II:
【化3】

の化合物と、
式III:
【化4】

の化合物とを、
三置換ホスフィンおよび式A’:
【化5】

(式中、R’およびR’’は、それぞれ独立して、C1〜10アルキルまたはC3〜7シクロアルキルである)を有する化合物の存在下で反応させて、式Iの化合物を形成することを含む、方法。
【請求項2】
前記三置換ホスフィンは、トリフェニルホスフィンである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
R’およびR’’は、ともにプロプ−2−イルである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ホスフィンは、2回以上に分けて添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記式Aの化合物は、2回以上に分けて添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記反応は、約35から約65℃の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記反応は、溶媒中で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記三級アミンは、4−メチルモルホリンである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記エーテル溶媒は、THFである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
式A’の化合物の式IIの化合物に対するモル比は、約2:1から約1:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
三置換ホスフィンの式IIの化合物に対するモル比は、約2:1から約1:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
式IIの化合物の式IIIの化合物に対するモル比は、約1:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニル、シアノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、ヒドロキシルまたはニトロであり、
nは、1であり、
mは、0である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、メチルスルホニルであり、
14は、Fであり、
15、R16およびR17は、それぞれHであり、
24は、プロプ−2−イルであり、
nは、1であり、
mは、0である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記式IIの化合物は、式IV:
【化6】

の化合物をRCOHと反応させて、前記式IIの化合物を形成することを含む方法によって調製される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
硫酸をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記式IVの化合物の前記反応は、水性溶媒の存在下で実施される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記式IVの化合物の前記反応は、約80から約120℃の温度で実施される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
COHは、前記式IVの化合物に対してモル過剰で供給される、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
は、Hである、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記式IVの化合物は、式V:
【化7】

の化合物を式VI:
【化8】

(式中、Rは、C1〜4アルキルである)の化合物と反応させて、前記式IVの化合物を形成することを含む方法によって調製される、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
式Vの化合物の前記反応は、アルコール中で実施される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記アルコールは、メタノールである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記式Vの化合物の前記反応は、塩基の不在下で実施される、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記式Vの化合物の前記式VIの化合物に対するモル比は、約1:1である、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記式Vの化合物と、前記式VIの化合物は、約−20から約10℃の温度で混合される、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
Rは、メチルまたはエチルである、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
10は、Hである、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
式II:
【化9】

[式中、
およびR10は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜8ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノまたはニトロであり、該C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C1〜4ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノおよびニトロから選択される1個、2個、3個または4個の置換基で必要に応じて置換されており、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、前記C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、C2〜6ジアルキルアミノ、複素環、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、フェノキシおよびフェニルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ニトロ、フェニルおよびホスホノオキシから選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、前記C1〜7アルキルおよびC1〜4アルキルカルボキサミドは、C1〜4アルコキシおよびヒドロキシルから選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、または
13は、式(A):
【化10】

の基であり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシルまたはニトロであり、または
2個の隣接するR14、R15、R16およびR17は、それらが結合している原子と一緒になって、5、6または7員縮合シクロアルキル、シクロアルケニルまたは複素環基を形成し、前記5、6または7員縮合基は、ハロゲンで必要に応じて置換されており、
18は、H、C1〜5アシル、C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、ヘテロアリールまたはフェニルであり、前記ヘテロアリールまたはフェニルは、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜6アルキニル、C2〜8ジアルキルアミノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、
pおよびrは、それぞれ独立して、0、1、2または3である]の化合物を調製するための方法であって、
a)式V:
【化11】

の化合物を式VI:
【化12】

(式中、Rは、C1〜4アルキルである)の化合物と塩基の不在下で反応させて、前記式IVの化合物を形成すること、および
b)前記式IVの化合物をRCOHと反応させて、前記式IIの化合物を形成することを含む、方法。
【請求項30】
式Vの化合物の前記反応は、アルコール中で実施される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記アルコールは、メタノールである、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記式Vの化合物の前記式VIの化合物に対するモル比は、約1:1.1である、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記式Vの化合物と、前記式VIの化合物は、約−20から約10℃の温度で混合される、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
Rは、メチルまたはエチルである、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
10は、Hである、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
前記式IVの化合物の前記反応は、水性溶媒の存在下で実施される、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
前記式IVの化合物の前記反応は、約80から約120℃の温度で実施される、請求項29に記載の方法。
【請求項38】
前記RCOHは、前記式IVの化合物に対してモル過剰で供給される、請求項29に記載の方法。
【請求項39】
は、Hである、請求項29に記載の方法。
【請求項40】
式IV:
【化13】

[式中、
10は、H、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜8ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノまたはニトロであり、該C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C1〜4ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノおよびニトロから選択される1個、2個、3個または4個の置換基で必要に応じて置換されており、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、該C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、C2〜6ジアルキルアミノ、複素環、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、フェノキシおよびフェニルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ニトロ、フェニルおよびホスホノオキシから選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、前記C1〜7アルキルおよびC1〜4アルキルカルボキサミドは、C1〜4アルコキシおよびヒドロキシルから選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、または
13は、式(A):
【化14】

の基であり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシルまたはニトロであり、または
2個の隣接するR14、R15、R16およびR17は、それらが結合している原子と一緒になって、5、6または7員縮合シクロアルキル、シクロアルケニルまたは複素環基を形成し、前記5、6または7員縮合基は、ハロゲンで必要に応じて置換されており、
18は、H、C1〜5アシル、C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、ヘテロアリールまたはフェニルであり、前記ヘテロアリールまたはフェニルは、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜6アルキニル、C2〜8ジアルキルアミノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、
pおよびrは、それぞれ独立して、0、1、2または3である]の化合物を調製するための方法であって、
該方法は、式V:
【化15】

の化合物を式VI:
【化16】

(式中Rは、C1〜4アルキルである)と塩基の存在下で反応させて、前記式IVの化合物を形成することを含む、方法。
【請求項41】
式Vの化合物の前記反応は、アルコール中で実施される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記アルコールは、メタノールである、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記式Vの化合物の前記式VIの化合物に対するモル比は、約1:1.1である、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記式Vの化合物と、前記式VIの化合物は、約−20から10℃の温度で混合される、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
Rは、メチルまたはエチルである、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
10は、Hである請求項、40に記載の方法。
【請求項47】
式I:
【化17】

[式中、
は、C1〜3アルキル、C1〜4アルコキシ、カルボキシ、シアノ、C1〜3ハロアルキル、またはハロゲンであり、
は、−R24、−CR2526C(O)−R24、−C(O)CR2526−R24、−C(O)−R24、−CR2526C(O)NR27−R24、−NR27C(O)CR2526−R24、−C(O)NR25−R24、−NR25C(O)−R24、−C(O)O−R24、−OC(O)−R24、−C(S)−R24、−C(S)NR25−R24、−NR25C(S)−R24、−C(S)O−R24、−OC(S)−R24、−CR2526−R24または−S(O)−R24であり、
は、H、C1〜8アルキルまたはC3〜7シクロアルキルであり、該C1〜8アルキルは、C1〜4アルコキシ、C3〜7シクロアルキルまたはヘテロアリールで必要に応じて置換されており、
およびR10は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜8ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノまたはニトロであり、該C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C1〜4ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノおよびニトロから選択される1個、2個、3個または4個の置換基で必要に応じて置換されており、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、該C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、C2〜6ジアルキルアミノ、複素環、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、フェノキシおよびフェニルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ニトロ、フェニルおよびホスホノオキシから選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、該C1〜7アルキルおよびC1〜4アルキルカルボキサミドは、C1〜4アルコキシおよびヒドロキシルから選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、または
13は、式(A):
【化18】

の基であり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシルまたはニトロであり、または
2個の隣接するR14、R15、R16およびR17は、それらが結合している原子と一緒になって、5、6または7員縮合シクロアルキル、シクロアルケニルまたは複素環基を形成し、前記5、6または7員縮合基は、ハロゲンで必要に応じて置換されており、
18は、H、C1〜5アシル、C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、ヘテロアリールまたはフェニルであり、該ヘテロアリールまたはフェニルは、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜6アルキニル、C2〜8ジアルキルアミノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、
24は、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロ、フェニル、フェノキシおよびスルホン酸からなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されたH、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ヘテロアリールまたは複素環であり、該C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、ヘテロアリール、フェニルおよびフェノキシは、それぞれ独立して、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキシアミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロおよびフェニルからなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、
25、R26およびR27は、それぞれ独立して、HまたはC1〜8アルキルであり、
mは、0、1、2、3または4であり、
nは、0または1であり、
pおよびrは、それぞれ独立して、0、1、2または3である]の化合物を調製するための方法であって、
式IIa:
【化19】

(式中、Xは、ハロである)の化合物を式III:
【化20】

の化合物とアルコキシド塩の存在下で反応させて、前記式Iの化合物を形成することを含む、方法。
【請求項48】
前記アルコキシド塩は、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシド、イソブトキシドまたはt−ブトキシド塩である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記アルコキシド塩は、ナトリウムt−ブトキシドである、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記反応は、溶媒中で実施される、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記溶媒は、トルエンを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記反応は、約30℃を下回る温度で実施される、請求項47に記載の方法。
【請求項53】
前記式IIIの化合物の前記式IIaの化合物に対するモル比は、約2:1から約1:1である、請求項47に記載の方法。
【請求項54】
アルコキシド塩の前記式IIaの化合物に対するモル比は、約2:1から約1:1である、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
Xは、Clである、請求項47に記載の方法。
【請求項56】
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニル、シアノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、ヒドロキシルまたはニトロであり、
nは、1であり、
mは、0である、請求項47に記載の方法。
【請求項57】
は、−C(O)O−R24であり、
は、Hであり、
は、Hであり、
10は、Hであり、
13は、メチルスルホニルであり、
14は、Fであり、
15、R16およびR17は、それぞれHであり、
24は、プロプ−2−イルであり、
nは、1であり、
mは、0である、請求項47に記載の方法。
【請求項58】
前記式IIaの化合物は、式II:
【化21】

の化合物をハロゲン化剤と反応させて、前記式IIaの化合物を形成することを含む方法によって調製される、請求項47に記載の方法。
【請求項59】
前記ハロゲン化試薬は、塩化試薬である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記ハロゲン化試薬は、POClである、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記式IIの化合物とハロゲン化試薬との前記反応は、触媒の存在下で実施される、請求項58に記載の方法。
【請求項62】
前記触媒は、ジメチルホルムアミドである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記式IIの化合物の前記反応は、約80から約140℃の温度で実施される、請求項58に記載の方法。
【請求項64】
ハロゲン化試薬の式IIの化合物の量に対するモル比は、約50:1から約2:1である、請求項58に記載の方法。
【請求項65】
式IIの化合物の触媒の量に対するモル比は、約1.3:1から約1.2:1である、請求項58に記載の方法。
【請求項66】
式I:
【化22】

[式中、
は、C1〜3アルキル、C1〜4アルコキシ、カルボキシ、シアノ、C1〜3ハロアルキル、またはハロゲンであり、
は、−R24、−CR2526C(O)−R24、−C(O)CR2526−R24、−C(O)−R24、−CR2526C(O)NR27−R24、−NR27C(O)CR2526−R24、−C(O)NR25−R24、−NR25C(O)−R24、−C(O)O−R24、−OC(O)−R24、−C(S)−R24、−C(S)NR25−R24、−NR25C(S)−R24、−C(S)O−R24、−OC(S)−R24、−CR2526−R24または−S(O)−R24であり、
は、H、C1〜8アルキルまたはC3〜7シクロアルキルであり、該C1〜8アルキルは、C1〜4アルコキシ、C3〜7シクロアルキルまたはヘテロアリールで必要に応じて置換されており、
およびR10は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜8ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノまたはニトロであり、該C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C1〜4ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノおよびニトロから選択される1個、2個、3個または4個の置換基で必要に応じて置換されており、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、該C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、C2〜6ジアルキルアミノ、複素環、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、フェノキシおよびフェニルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ニトロ、フェニルおよびホスホノオキシから選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、該C1〜7アルキルおよびC1〜4アルキルカルボキサミドは、C1〜4アルコキシおよびヒドロキシルから選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、または
13は、式(A):
【化23】

の基であり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシルまたはニトロであり、または
2個の隣接するR14、R15、R16およびR17は、それらが結合している原子と一緒になって、5、6または7員縮合シクロアルキル、シクロアルケニルまたは複素環基を形成し、前記5、6または7員縮合基は、ハロゲンで必要に応じて置換されており、
18は、H、C1〜5アシル、C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、ヘテロアリールまたはフェニルであり、該ヘテロアリールまたはフェニルは、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜6アルキニル、C2〜8ジアルキルアミノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、
24は、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロ、フェニル、フェノキシおよびスルホン酸からなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されたH、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ヘテロアリールまたは複素環であり、該C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、ヘテロアリール、フェニルおよびフェノキシは、それぞれ独立して、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキシアミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、複素環、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノ、ニトロおよびフェニルからなる群から選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、
25、R26およびR27は、それぞれ独立して、HまたはC1〜8アルキルであり、
mは、0、1、2、3または4であり、
nは、0または1であり、
pおよびrは、それぞれ独立して、0、1、2または3である]の化合物を調製するための方法であって、
該方法は、a)式II:
【化24】

の化合物と、ハロゲン化試薬とを、触媒の存在下で反応させて、式IIa:
【化25】

(式中、Xは、ハロである)の化合物を形成すること、および
(b)前記式IIaの化合物と、
式III:
【化26】

の化合物とを、アルコキシド塩の存在下で反応させて、前記式Iの化合物を形成すること、
を含む、方法。
【請求項67】
式IIa:
【化27】

[式中、
Xは、ハロであり、
およびR10は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜8ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノまたはニトロであり、該C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C2〜6アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C2〜8ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C1〜4ジアルキルチオカルボキサミド、C2〜6ジアルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアミノおよびニトロから選択される1個、2個、3個または4個の置換基で必要に応じて置換されており、
13は、C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボキサミド、C1〜4アルキルチオカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオウレイル、C1〜4アルキルウレイル、アミノ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、C2〜6ジアルキルチオカルボキサミド、グアニジニル、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、複素環、複素環式オキシ、複素環式スルホニル、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヒドロキシル、ニトロ、C4〜7オキソ−シクロアルキル、フェノキシ、フェニル、スルホンアミド、スルホン酸またはチオールであり、該C1〜5アシル、C1〜6アシルスルホンアミド、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、アリールスルホニル、カルバミミドイル、C2〜6ジアルキルアミノ、複素環、複素環式カルボニル、ヘテロアリール、フェノキシおよびフェニルは、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜7アルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4アルキルカルボキシアミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキルオキシ、C2〜6ジアルキルアミノ、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシル、ニトロ、フェニルおよびホスホノオキシから選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、該C1〜7アルキルおよびC1〜4アルキルカルボキサミドは、C1〜4アルコキシおよびヒドロキシルから選択される1個から5個の置換基でそれぞれ必要に応じて置換されており、または
13は、式(A):
【化28】

の基であり、
14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して、H、C1〜5アシル、C1〜5アシルオキシ、C2〜6アルケニル、C1〜4アルコキシ、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、C1〜4アルキルスルフィニル、C1〜4アルキルスルホニル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルウレイル、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルキルスルフィニル、C1〜4ハロアルキルスルホニル、C1〜4ハロアルキルチオ、ヒドロキシルまたはニトロであり、または
2個の隣接するR14、R15、R16およびR17は、それらが結合している原子と一緒になって、5、6または7員縮合シクロアルキル、シクロアルケニルまたは複素環基を形成し、該5、6または7員縮合基は、ハロゲンで必要に応じて置換されており、
18は、H、C1〜5アシル、C2〜6アルケニル、C1〜8アルキル、C1〜4アルキルカルボキサミド、C2〜6アルキニル、C1〜4アルキルスルホンアミド、カルボ−C1〜6−アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、シアノ、C3〜7シクロアルキル、C2〜6ジアルキルカルボキサミド、ハロゲン、ヘテロアリールまたはフェニルであり、該ヘテロアリールまたはフェニルは、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、C2〜6アルキニル、C2〜8ジアルキルアミノ、ハロゲン、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択される1個から5個の置換基で必要に応じて置換されており、
pおよびrは、それぞれ独立して、0、1、2または3である]の化合物を調製するための方法であって、
式II:
【化29】

の化合物と、ハロゲン化試薬とを、二置換アミド触媒の存在下で反応させて、前記式IIaの化合物を形成することを含む、方法。
【請求項68】
前記ハロゲン化試薬は、塩化試薬である、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記ハロゲン化試薬は、POClである、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記触媒は、ジメチルホルムアミドを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項71】
前記式IIの化合物の前記反応は、約80から約140℃の温度で実施される、請求項67に記載の方法。
【請求項72】
ハロゲン化試薬の式IIの化合物の量に対するモル比は、約50:1から約2:1である、請求項67に記載の方法。
【請求項73】
式IIの化合物の触媒の量に対するモル比は、約1.3:1から約1.2:1である、請求項67に記載の方法。

【公表番号】特表2008−526975(P2008−526975A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551363(P2007−551363)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/001020
【国際公開番号】WO2006/076455
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(500478097)アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (97)
【Fターム(参考)】