説明

ピリジン−4−イルメチルアミド

本発明は式(I)で表されるピリジン-4-イルメチルアミド[式中、R1〜R6およびnは特許請求の範囲で定義されるとおりである]ならびに化合物IのN-オキシドおよび農業上許容される塩に関する。本発明はまたこれらの化合物を調製する方法に関する。さらに本発明は化合物IならびにそのN-オキシドおよびその農業上許容される塩の植物病原性菌類(以下、有害菌類と称する)を駆除するための使用に関する。さらに化合物I、そのN-オキシドおよびその塩は有害節足動物を防除するために使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般式I:
【化1】

【0002】
[式中、
R1は水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、シアノ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルコキシ-C1-C4-アルキル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ-C1-C4-アルキル、C3-C6-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル-C1-C4-アルキル、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、C2-C6-アルケニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、C5-C6-シクロアルケニル、飽和5または6員N-ヘテロ環-C1-C4-アルキル、シアノ-C2-C4-アルケニル、C2-C4-ハロアルケニル、C1-C4-アルコキシ-C2-C4-アルケニル、C1-C4-ハロアルコキシ-C2-C4-アルケニル、(C1-C4-アルキル)カルボニル-C2-C4-アルケニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル-C2-C4-アルケニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ-C2-C4-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C2-C4-ハロアルキニル、C1-C4-ハロアルキル-C2-C4-アルキニル、C1-C4-アルコキシ-C2-C4-アルキニル、トリ(C1-C4-アルキル)シリル-C2-C4-アルキニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、ナフチルメチルまたはベンジルであり、このうち最後の2個の基はフェニル環またはナフチル環上に、シアノ、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニルおよびジ(C1-C4-アルキル)アミノ基から選択される1個、2個もしくは3個の基を有していてもよく、
R2、R3、R4、R5は互いに独立して水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、トリ-C1-C4-アルキルシリル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、S(O)pR16およびNR17R18から選択され;または
R2とR3はそれらが結合する炭素原子と一緒になって、縮合5または6員炭素環、あるいは窒素、酸素および硫黄原子からなる群から選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を環員として含む縮合5または6員へテロ環を形成していてもよく、これらの縮合環は1個もしくは2個の基R7および/またはR8を有していてもよく、
R6はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C10-アルキル、C2-C10-アルケニル、C2-C10-アルキニル、C1-C10-アルコキシ、C1-C10-ハロアルキル、C1-C10-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、-C(R9)=NOR10、(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、窒素、酸素および硫黄原子の群から選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を環員として含む5もしくは6員ヘテロアリールもしくはヘテロアリールオキシ、フェニル、またはフェノキシであり、このうち最後の4個の基におけるフェニル環またはヘテロアリール環は1個、2個もしくは3個の基R11を有していてもよく;
2個の基R6はそれらが結合するピリジル環の隣接する炭素原子2個と一緒になって、1個、2個もしくは3個の基R12によって置換されていてもよい縮合5または6員炭素環を形成していてもよく;
R7、R8は互いに独立してハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシまたはC1-C4-ハロアルコキシであり;
nは0、1または2であり;
R9は水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルコキシ-C1-C4-アルキル、フェニル(フェニルはシアノ、ハロゲン、C1-C4-アルコキシもしくはC1-C4-ハロアルコキシ基を有していてもよい)、または非置換であるかシアノ、ハロゲンおよびC1-C4-アルキルから選択される1個、2個もしくは3個の基によって置換されていてもよいベンジルであり;
R10はC1-C6-アルキル、ベンジル、C2-C4-アルケニル、C1-C4-ハロアルキル、C2-C4-ハロアルケニル、C2-C4-アルキニルまたはC2-C4-ハロアルキニルであり;
R11はニトロ、シアノ、OH、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、C1-C4-アルキルカルボニル、CHO、CO-NH2、C1-C4-アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、C1-C4-アルキルチオ、C1-C4-ハロアルキルチオ、C1-C4-アルキルスルフィニル、C1-C4-ハロアルキルスルフィニル、C1-C4-アルキルスルホニル、C1-C4-ハロアルキルスルホニル、(C1-C4-アルキル)アミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、トリ(C1-C4-アルキル)シリル、-C(R13)=NOR14、C2-C4-アルケニルまたはC2-C4-アルキニルであり;
2個の基R11はそれらが結合するフェニル環の隣接する炭素原子2個と一緒になって、縮合5または6員炭素環または窒素、酸素および硫黄原子からなる群から選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を環員として含む縮合5または6員へテロ環を形成していてもよく、これらの縮合環は1個、2個もしくは3個の基R12aを有していてもよく;
R12、R12aは互いに独立してハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、-C(R13a)=NOR14a、(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、フェニルおよびフェノキシから選択され、このうち最後の2個の基における環は1個、2個または3個の基R15を有していてもよく;
R13、R13aは互いに独立して水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルコキシ-C1-C4-アルキル、非置換であるかシアノ、ハロゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-ハロアルコキシから選択される1個、2個もしくは3個の基によって置換されていてもよいフェニル、または非置換であるかシアノ、ハロゲンおよびC1-C4-アルキルから選択される1個、2個もしくは3個の基によって置換されていてもよいベンジルであり;
R14、R14aは互いに独立してC1-C6-アルキル、ベンジル、C2-C4-アルケニル、C1-C4-ハロアルキル、C2-C4-ハロアルケニル、C2-C4-アルキニルおよびC2-C4-ハロアルキニルから選択され;
R15はハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-ハロアルキルまたはC1-ハロアルコキシであり;
R16はC1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルであり、pは0、1または2であり;および
R17、R18は互いに独立して水素、C1-C6-アルキルから選択され、あるいはR17およびR18はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、窒素を介して結合し、O、N、S、S(O)およびS(O)2からなる群から選択される1個、2個もしくは3個のさらなるヘテロ原子もしくはヘテロ原子基を環員として含んていてもよい5〜8員飽和へテロ環を形成し、これらのヘテロ環はC1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキルまたはハロゲンから選択される1個、2個、3個または4個の置換基を有していてもよい]
で表されるピリジン-4-イルメチルアミド、ならびに化合物IのN-オキシドおよび農業上許容される塩に関する。
【背景技術】
【0003】
WO2005/33081には、ベンゼンスルホン酸化合物の4-ピリジルメチルアミドおよび有害菌類を駆除するためのその化合物の使用が記載されている。しかしながら、その文献に開示されている化合物の作用は必ずしも完全に満足できるものではない。よって、本発明は有害菌類に対してより向上した作用および/またはより広い活性スペクトルを有する化合物を提供することを目的とする。
【特許文献1】WO 2005/33081
【発明の開示】
【0004】
この目的は、本明細書で定義した一般式Iで表される化合物、そのN-オキシドおよびその塩により達成されることが見出された。公知の化合物と比較して、式Iで表される化合物は有害菌類に対してより向上した有効性を示す。それゆえ本発明は一般式Iで表される化合物、そのN-オキシドおよびその塩に関する。本発明はこれらの化合物を調製する方法にも関する。
【0005】
さらに本発明は、植物病原性菌類(以下、有害菌類と称する)を駆除するための化合物IならびにそのN-オキシドおよびその農業上許容される塩の使用に関する。従って本発明は、菌類または菌類の攻撃から保護すべき材料、植物、土壌もしくは種子を、有効量の少なくとも1種の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミドおよび/またはそのN-オキシドまたはその農業上許容される塩で処理することを含む植物病原性菌類を駆除する方法をも提供する。
【0006】
従って、本発明はさらに、好ましくは直接散布可能な液剤、エマルション製剤、ペースト剤、オイル分散液剤、粉剤、広域散布用剤、散粉製品の形態、または粒剤の形態であり、殺有害動物有効量の少なくとも1種の化合物Iおよび/またはそのN-オキシドもしくはその塩、および液体および/または固体であって、好ましくは農業上許容される少なくとも1種の担体、および/または少なくとも1種の界面活性剤を含む農業用組成物を提供する。
【0007】
さらに、化合物I、そのN-オキシドおよびその塩が有害節足動物を防除または駆除するために使用可能であることを見出した。化合物I、そのN-オキシドおよびその塩は特に昆虫を駆除するのに有用である。同様に化合物I、そのN-オキシドおよびその塩は特に蛛形類動物を駆除するのに有用である。本明細書で用いる用語「有害節足動物を駆除する」とは、該有害動物を防除、すなわち殺すこと、さらに該有害動物による攻撃もしくは侵入から植物、非生物材料または種子を保護することを含む。それゆえ、本発明は有害節足動物を駆除するための化合物IならびにそのN-オキシドおよびその農業上許容される塩の使用に関する。
【0008】
さらに本発明は、そのような有害動物を駆除する方法であって、上記の有害動物、有害節足動物が成長しているもしくは成長し得る生息場所、繁殖場所、食糧、植物、種子、土壌、領域、材料または環境、または上記の害虫による攻撃もしくは侵入から保護すべき材料、植物、種子、土壌、表面もしくは空間を、殺有害動物に有効な量の、本明細書で定義した、少なくとも1種の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその塩、あるいは少なくとも1種の式Iで表されるピリジン-4-イルメチルアミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩を含む組成物と接触させることを含む、上記方法を提供する。
【0009】
本発明は特に、作物と、有効な量の本明細書中で定義される少なくとも1種の式Iで表される化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその塩と接触させることを含む、有害節足動物による攻撃または侵入および/または植物病原性菌類による侵入から種子を含む作物を保護する方法を提供する。本発明はまた、少なくとも1種の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩を、好ましくは0.1g〜10kg/種子100kgの量で含む種子を提供する。
【0010】
本発明はまた、非生物材料を、殺有害動物に有効な量の、少なくとも1種の本明細書中で定義される式Iで表される化合物もしくはそのN-オキシドと、またはその塩と接触させることを含む、上記の害虫および/または有害菌類による攻撃または侵入から非生物材料を保護する方法も提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
好適な式Iで表される化合物は、存在する可能性がある全ての立体異性体(シス/トランス異性体、鏡像異性体)およびそれらの混合物を包含する。立体異性体中心は、例えば、-C(R9)=NOR10部分の炭素原子および窒素原子、ならびに基R1、R2、R3、R4および/またはR5等における不斉炭素原子である。本発明は、純粋なエナンチオマーもしくは純粋なジアステレオマーまたはそれらの混合物、純粋なシス-およびトランス-異性体およびそれらの混合物の両方を提供する。一般式Iで表される化合物は、様々な互変異性体の形で存在し得る。本発明は、分離可能な場合には単一の互変異性体を含み、また互変異性体の混合物も含む。本発明は不斉中心を有する式Iで表される化合物の(R)-および(S)-異性体の両方を含み、またその混合物、特にそのラセミ体も含む。
【0012】
式Iで表される化合物および式Iで表されるN-オキシドの塩は、農業上許容される塩である。これらは慣例の方法により形成することが可能であり、例えば、式Iで表される化合物が塩基官能性を有する場合には、この化合物を目的のアニオンの酸と反応させることにより、あるいは酸性の式Iで表される化合物を好適な塩基と反応させることにより形成することができる。
【0013】
好適な農業上有用な塩には、これらのカチオンの塩またはこれらの酸の酸付加塩が含まれ、塩のカチオンおよびアニオンは、それぞれ、本発明の化合物の作用に何ら悪影響を及ぼすものではない。好適なカチオンは、特に、アルカリ金属(好ましくはリチウム、ナトリウムおよびカリウム)のイオン、アルカリ土類金属(好ましくはカルシウム、マグネシウムおよびバリウム)のイオン、ならびに遷移金属類(好ましくはマンガン、銅、亜鉛および鉄)のイオン、さらにアンモニウム(NH4+)、および1〜4個の水素原子が、C1-C4-アルキル、C1-C4-ヒドロキシアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、ヒドロキシ-C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、フェニルまたはベンジルによって置換されている置換アンモニウムである。置換アンモニウムイオンの例には、メチルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、2-ヒドロキシエチルアンモニウム、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルアンモニウム、ビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、およびベンジルトリエチルアンモニウムが挙げられ、さらにホスホニウムイオン、スルホニウムイオン(好ましくはトリ(C1-C4-アルキル)スルホニウム)、およびスルホキソニウムイオン(好ましくはトリ(C1-C4-アルキル)スルホキソニウム)も挙げられる。
【0014】
有用な酸付加塩のアニオンは、主に、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、硫酸水素イオン、硫酸イオン、リン酸二水素イオン、リン酸水素イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、安息香酸イオン、ならびにC1-C4-アルカン酸のアニオン(好ましくはギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオンおよび酪酸イオン)である。これらは、式Iで表される化合物を、対応するアニオンの酸(好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸または硝酸)と反応させることにより形成することができる。
【0015】
上記の可変基の定義において言及される有機部分(例えば用語「ハロゲン」)は、個々の群を構成する要素の個々のリストの総称である。いずれの場合も、接頭辞のCn-Cmは、当該基においてとりうる炭素原子数を示す。
【0016】
ハロゲン:フッ素、塩素、臭素およびヨウ素;
アルキルおよびアルキルカルボニル、トリ(アルキル)シリル、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノカルボニルにおける全てのアルキル部分:1〜4個、6個、8個または10個の炭素原子を有する飽和直鎖または飽和分岐鎖炭化水素基、好ましくは1〜6個の炭素原子(C1-C6-アルキル)、特に1〜4個の炭素原子(C1-C4-アルキル)を有する飽和直鎖または飽和分岐鎖炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピルおよび1-エチル-2-メチルプロピル;1〜10個の炭素原子を有するアルキル(C1-C10-アルキル):上記のようなC1-C6-アルキル、およびさらに例えばヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、2,4,4-トリメチルペンチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、ノニルおよびデシル;
アルコキシ:本明細書で定義した1〜4個、6個、8個または10個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子、特に1〜4個の炭素原子を有する飽和直鎖または飽和分岐鎖炭化水素基であって、分子の残部に酸素結合を介して結合しているもの;
ハロアルキル:(上記の)1〜2個、4個、6個、8個または10個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基であって、その水素原子の一部または全部が上記のハロゲン原子によって置換されていてもよいもの:特にC1-C2-ハロアルキル、例えばクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、または1,1,1-トリフルオロプロパ-2-イル;
ハロアルコキシならびにハロアルコキシアルキル、ハロアルコキシアルケニルにおける全てのハロアルコキシ部分:上記の直鎖または分岐鎖の1〜4個、6個、8個または10個の炭素原子を有するアルキル基、とりわけ1〜6個の炭素原子(C1-C6-アルキル)、特に1〜4個の炭素原子(C1-C4-アルキル)を有する直鎖または分岐鎖アルキル基であって、アルキル基中の任意の結合で酸素結合を介して結合しており、これらの基において水素原子の一部もしくは全ての水素原子が上記したハロゲン原子によって置換されていてもよいもの、例えばC1-C2-ハロアルコキシ、例えばクロロメトキシ、ブロモメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、1-クロロエトキシ、1-ブロモエトキシ、1-フルオロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、5-フルオロペントキシ、5-クロロペントキシ、5-ブロモペントキシ、5-ヨードペントキシ、6-フルオロヘキソキシ、6-クロロヘキソキシ、6-ブロモヘキソキシまたは6-ヨードヘキソキシなど;
ハロアルキルチオ:上記の1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基であって、分子の残部に硫黄結合を介して結合しており、一部もしくは全ての水素原子が上記のハロゲン原子によって置換されていてもよいもの;
ハロアルキルスルフィニル:上記の1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基であって、分子の残部にSO基を介して結合しており、一部もしくは全ての水素原子が上記のハロゲン原子によって置換されていてもよいもの;
ハロアルキルスルホニル:上記の1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基であって、分子の残部にSO2基を介して結合しており、一部もしくは全ての水素原子が上記したハロゲン原子によって置換されていてもよいもの;
アルケニル:2〜4個、6個、8個または10個の炭素原子を有し、かつ1個または2個の二重結合を任意の位置に有する不飽和直鎖または不飽和分岐鎖炭化水素基、例えば、C2-C6-アルケニル、例えばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル、および1-エチル-2-メチル-2-プロペニル;
ハロアルケニル:(上記の)2〜4個の炭素原子を有し、かつ1個または2個の二重結合を任意の位置に有する不飽和直鎖または不飽和分岐鎖炭化水素基であって、一部もしくは全ての水素原子が上記のハロゲン原子、特にフッ素、塩素および臭素によって置換されていてもよいもの;
アルキニル:2〜4個、6個、8個または10個の炭素原子を有し、かつ1個または2個の三重結合を任意の位置に有する直鎖または分岐鎖炭化水素基、例えば、C2-C6-アルキニル、例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-2-ブチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、3-メチル-1-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニル、1-エチル-2-プロピニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-1-ペンチニル、3-メチル-4-ペンチニル、4-メチル-1-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニル、3,3-ジメチル-1-ブチニル、1-エチル-2-ブチニル、1-エチル-3-ブチニル、2-エチル-3-ブチニルおよび1-エチル-1-メチル-2-プロピニル;
ハロアルキニル:(上記の)2〜4個の炭素原子を有し、かつ1個の三重結合を任意の位置に有する不飽和直鎖または不飽和分岐鎖炭化水素基であって、一部もしくは全ての水素原子が上で記載したハロゲン原子、特にフッ素、塩素および臭素によって置換されていてもよいもの;
シクロアルキル:3〜6個の炭素環員を有する単環式または二環式飽和炭化水素基、例えばC3-C6-シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル;
シクロアルケニル:5〜6個の炭素環員を有する単環式一価不飽和炭化水素基(C5-C6-シクロアルケニル)、例えばシクロペンテン-1-イル、シクロペンテン-3-イル、シクロヘキセン-1-イル、シクロヘキセン-3-イルおよびシクロヘキセン-4-イル;
トリ(C1-C4-アルキル)シリル:同じかまたは異なる3個のC1-C4-アルキル基を有するケイ素基、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルエチルシリル、ジメチルイソプロピルシリル、ジメチル-n-ブチルシリル、ジメチル-2-ブチルシリル等が挙げられる;
本明細書で用いる用語「シアノ-C1-C4-アルキル」、「C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル」、「C1-C4-ハロアルコキシ-C1-C4-アルキル」、「ジ(C1-C4-アルキル)アミノ-C1-C4-アルキル」、「C3-C6-シクロアルキル-C1-C4-アルキル」、「C3-C6-ハロシクロアルキル-C1-C4-アルキル」、「飽和5または6員N-ヘテロ環-C1-C4-アルキル」は、本明細書で定義したC1-C4-アルキルであってシアノ、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、飽和5または6員N-ヘテロ環から選択される1個の基によって置換されているものを示す;
用語「シアノ-C2-C4-アルケニル」、「C1-C4-アルコキシ-C2-C4-アルケニル」、「C1-C4-ハロアルコキシ-C2-C4-アルケニル」、「(C1-C4-アルキル)カルボニル-C2-C4-アルケニル」、「(C1-C4-アルコキシ)カルボニル-C2-C4-アルケニル」、「ジ(C1-C4-アルキル)アミノ-C2-C4-アルケニル」は、本明細書で定義したC2-C4-アルケニルであって、シアノ、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノから選択される1個の基によって置換されているものを示す;
用語「C1-C4-ハロアルキル-C2-C4-アルキニル」、「C1-C4-アルコキシ-C2-C4-アルキニル」、「トリ(C1-C4-アルキル)シリル-C2-C4-アルキニル」は、本明細書で定義したC2-C4-アルキニルであって、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、トリ(C1-C4-アルキル)シリルから選択される1個の基によって置換されているものを示す;
O、NおよびSからなる群から選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する5または6員ヘテロ環は、飽和、部分不飽和の両方および芳香族の5または6個の環原子を有するへテロ環を意味し、以下のものを含む:
- 1個、2個または3個の窒素原子および/または1個の酸素原子もしくは硫黄原子、あるいは1個または2個の酸素原子および/または硫黄原子を含有し、飽和または部分不飽和の5または6員のヘテロ環、例えば、2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-テトラヒドロチエニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、3-イソキサゾリジニル、4-イソキサゾリジニル、5-イソキサゾリジニル、3-イソチアゾリジニル、4-イソチアゾリジニル、5-イソチアゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、5-ピラゾリジニル、2-オキサゾリジニル、4-オキサゾリジニル、5-オキサゾリジニル、2-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、5-チアゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、2-ピロリン-2-イル、2-ピロリン-3-イル、3-ピロリン-2-イル、3-ピロリン-3-イル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1,3-ジオキサン-5-イル、2-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-ヘキサヒドロピリダジニル、4-ヘキサヒドロピリダジニル、2-ヘキサヒドロピリミジニル、4-ヘキサヒドロピリミジニル、5-ヘキサヒドロピリミジニル、および2-ピペラジニル;
- 1個、2個、3個もしくは4個の窒素原子、または1個、2個もしくは3個の窒素原子および1個の硫黄原子もしくは酸素原子を含有する5員の芳香族へテロ環(ヘテロアリール):炭素原子に加えて、環員として、1〜4個の窒素原子、または1〜3個の窒素原子および1個の硫黄原子もしくは酸素原子を含有し得る5員のヘテロアリール基、例えば、2-チエニル、3-チエニル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリルおよび1,3,4-トリアゾール-2-イル;
- 1個、2個、3個または4個の窒素原子を含有する6員のヘテロアリール:炭素原子に加えて、環員として、1個、2個、3個または4個の窒素原子を含み得る6員のヘテロアリール基、例えば、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニルおよび2-ピラジニル。
【0017】
同様に、窒素を介して結合し、O、N、S、S(O)およびS(O)2からなる群から選択される1個、2個もしくは3個のさらなるヘテロ原子もしくはヘテロ原子基を環員として含んでいてもよい5〜8員飽和へテロ環としては、飽和へテロ環であって、窒素原子を環員として含み、分子の残部にその窒素を介して結合しており、5個、6個、7個もしくは8個の環原子、例えば炭素原子またはO、NもしくはSといったヘテロ原子、あるいはS(O)またはS(O)2といったヘテロ原子基を有するもの;例えばピロリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、アゼパン-1-イルなどが挙げられる。
【0018】
縮合5または6員炭素環は、2個の隣接する炭素原子を他の環と共有する炭化水素環、例えばシクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセンおよびベンゼンを意味する。
【0019】
上記の縮合5または6員炭素環を含む5または6員へテロ環の例は、インドリル、インドリニル、イソインドリニル、ベンズピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナジニル、キナゾリニル、シンノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾピラニル、ジヒドロベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、1,3-ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソオキサゾリルおよび1,4-ベンゾジオキサニルである。
【0020】
アルキレン:1〜5個のCH2基の二価の非分岐鎖、例えばCH2、CH2CH2、CH2CH2CH2、CH2CH2CH2CH2およびCH2CH2CH2CH2CH2
アルケニレン:共役C=C二重結合によって結合した4個もしくは6個のCH基の二価の非分岐鎖、例えばCH=CHまたはCH=CH-CH=CH。
【0021】
ピリジン-4-イルメチル-アミドIの使用目的の観点から、置換基は(それぞれ、それ自体であるいは組み合わせで)以下の意味を有するのが特に好ましい:
本発明は、R1が水素、C1-C4-アルキル、C3-C4-アルケニル(例えばアリル)、C3-C4-アルキニル(例えばプロパルギルもしくはベンジル)またはベンジル、特に水素である、式Iで表される化合物を好適に提供する。
【0022】
R2、R3、R4およびR5が互いに独立して水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、トリ-C1-C4-アルキルシリル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、S(O)pR16およびNR17R18から、特に水素、C1-C4-アルキル(例えばメチルまたはエチル)、ハロゲン(例えばフッ素または塩素)、C1-C2-ハロアルキル(例えばCF3)またはC1-C2-ハロアルコキシ(例えばOCF3またはOCHF2)から選択される式Iで表される化合物もまた好ましい。
【0023】
特にR2、R3、R4およびR5が水素である化合物が好ましい。
【0024】
さらに、R2、R3、R4およびR5から選択される少なくとも1個、特に1個もしくは2個の基が水素ではない式Iで表される化合物も特に好ましい。これらの中で、R4とR5の両方が水素であり、一方基R2、R3の少なくとも1個が水素とは異なり、かつ上記した中の一つの意味を有するものが好ましい。特に水素とは異なるR2および/またはR3は、C1-C4-アルキル(例えばメチルまたはエチル)、ハロゲン(例えばフッ素または塩素)、C1-C2-ハロアルキル(例えばCF3)またはC1-C2-ハロアルコキシ(例えばOCF3またはOCHF2)から選択される。この実施形態において、基R2および/またはR3の1個がC2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、トリ(C1-C4-アルキル)シリル、基S(O)pR16または基NR17R18から選択される化合物も好ましい。残りの基R2またはR3は、水素であるかまたはC1-C4-アルキル(例えばメチルまたはエチル)、ハロゲン(例えばフッ素または塩素)、C1-C2-ハロアルキル(例えばCF3)またはC1-C2-ハロアルコキシ(例えばOCF3またはOCHF2)からなる群から選択されるのが好ましい。
【0025】
同様に、基R2およびR3がそれらが結合する原子と一緒になって縮合ベンゼン環を形成している、すなわちR2およびR3が一緒になって二価の基-CH=CH-CH=CH-(式中、1個もしくは2個の水素原子は基R7および/またはR8により置換されていてもよい)を形成している式Iで表される化合物も好ましい。この実施形態において、R4とR5は好ましくは水素である。
【0026】
好ましくは、nは1または2である。nが1または2である場合、少なくとも1個の基R6はスルホニル基に対してメタもしくはパラ位に位置するのが好ましい。
【0027】
第一の好ましい実施形態において、nは1または2であり、R6はハロゲン(特に塩素およびフッ素);C1-C4-アルキル(特にメチルおよびエチル);C1-C4-アルコキシ(特にメトキシおよびエトキシ);C1-C4-ハロアルキル(特にトリフルオロメチル);C1-C4-ハロアルコキシ(特にジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシ);(C1-C4-アルコキシ)カルボニル(特にメトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル)から選択される。
【0028】
第二の好ましい実施形態において、nは1または2であり、基R6の1個は上記で定義した非置換であるか好ましくは1個、2個もしくは3個の基R11を有するフェニルもしくは5または6員ヘテロアリールである。
【0029】
基R6が上記で定義した非置換であるか、好ましくは1個、2個もしくは3個の基R11を有するフェニルである化合物がより好ましい。さらなる基R6は、存在するならば、好ましくはフェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシまたはフェノキシとは異なり、より好ましくはハロゲン(特に塩素およびフッ素);C1-C4-アルキル(特にメチルおよびエチル);C1-C4-アルコキシ(特にメトキシおよびエトキシ);C1-C4-ハロアルキル(特にトリフルオロメチル);C1-C4-ハロアルコキシ(特にジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシ);(C1-C4-アルコキシ)カルボニル(特にメトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル)から選択される。
【0030】
第二の実施形態において、nは好ましくは1である。第二の実施形態において、フェニル環またはヘテロアリール環は、好ましくはスルホニル基に対してメタもしくはパラ位に位置する。
【0031】
同様に、R6が窒素、酸素および硫黄原子の群から選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を環員として含み、ヘテロ環は非置換であるかあるいは1個、2個もしくは3個の基R11を有していてもよい5または6員ヘテロアリールもしくはヘテロアリールオキシである式Iで表される化合物が好ましい。この好ましい実施形態において、R6は好ましくは5または6員ヘテロアリール、特にピルジル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリルまたはチアジゾリルであり、より好ましくは2、3もしくは4-ピリジル、オキサゾール-5-イル、オキサゾール-2-イルまたは1,3,4-オキサジアゾール-2-イルである(これらのヘテロアリールは非置換であるか、1個、2個もしくは3個、より好ましくは1個もしくは2個の本明細書で定義した基R11を有していてもよい)。
【0032】
さらに好ましい実施形態において、本発明の化合物Iは指数nがゼロである。
【0033】
式Iで表される化合物において、スルホニル基に結合するピリジン環はピリジン環の2、3もしくは4位の炭素原子を介して結合してもよい。すなわち、ピリジン環の窒素原子はスルホニル基に対してオルト、メタまたはパラ位に位置してもよい。
【0034】
従って、本発明の一実施形態は式I-Aで表される化合物:
【化2】

【0035】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびnは本明細書で定義したとおりである]に関する。化合物I-Aの中でも、nが1または2であり、1個の基R6がピリジン環の6位に位置しているものが好ましい。この化合物を化合物I-A.aとも称する。nが1または2、特に1であり、1個の基R6がピリジン環の5位に位置する式I-Aで表される化合物も好ましい。この化合物を化合物I-A.bとも称する。nが1または2、特に1であり、1個の基R6がピリジン環の4位に位置する式I-Aで表される化合物も好ましい。この化合物を化合物I-A.cとも称する。化合物I-A.a、I-A.bおよびI-A.cにおいて、ピリジン環の4、5または6位に位置する基R6は、より好ましくは非置換であるか上記で定義したように置換されているフェニルである。
【0036】
従って、本発明のさらなる実施形態は式I-Bで表される化合物:
【化3】

【0037】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびnは本明細書で定義したとおりである]に関する。化合物I-Bの中でも、nが1または2であり、1個の基R6がピリジン環の6位に位置しているものが好ましい。この化合物を化合物I-B.aとも称する。nが1または2であり、1個の基R6がピリジン環の5位に位置する式I-Bで表される化合物も好ましい。この化合物を化合物I-B.bとも称する。化合物I-B.aおよびI-B.bにおいて、ピリジン環の5または6位に位置する基R6は、最も好ましくは非置換であるか上記で定義したように置換されているフェニルである。
【0038】
従って、本発明のさらなる実施形態は式I-Cで表される化合物:
【化4】

【0039】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびnは本明細書で定義したとおりである]に関する。化合物I-Cの中でも、nが1または2であり、1個の基R6がピリジン環の2位に位置しているものが好ましい。この化合物を化合物I-C.aとも称する。化合物I-C.aにおいて、ピリジン環の2位に位置する基R6は、最も好ましくは非置換であるか上記で定義したように置換されているフェニルである。
【0040】
R7は、存在するならば、好ましくはハロゲン(特に塩素およびフッ素);C1-C4-アルキル(特にメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル);C1-C4-アルコキシ(特にメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ);およびC1-C4-ハロアルキル(特にトリフルオロメチルおよびペンタフルオロエチル)から選択される。
【0041】
R8は、存在するならば、好ましくはハロゲン(特に塩素およびフッ素);C1-C4-アルキル(特にメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル);C1-C4-アルコキシ(特にメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ);およびC1-C4-ハロアルキル(特にトリフルオロメチルおよびペンタフルオロエチル)から選択される。
【0042】
R9、R13、R13aは、存在するならば、好ましくは互いに独立して水素またはC1-C4-アルキルから、特に水素から選択される。
【0043】
R10、R14、R14aは、存在するならば、好ましくは互いに独立してC1-C4-アルキルである。
【0044】
R11は、存在するならば、好ましくはニトロ、CN、OH、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、C1-C4-アルキルカルボニル、C1-C4-アルキルチオ、C1-C4-ハロアルキルチオ、C1-C4-アルキルスルホニル、C1-C4-ハロアルキルスルホニル、(C1-C4-アルキル)アミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、トリ(C1-C4-アルキル)シリル、-CH=NO(C1-C4-アルキル)、-C(C1-C4-アルキル)=NO(C1-C4-アルキル)、C2-C4-アルケニル、C3-C4-アルキニルまたはCONH2から選択されるか、あるいは2個の基R11はフェニル環の隣接する炭素原子2個と一緒になって式:(CH2)3、(CH2)4、O-CH2-O、O(CH2)3または-CH=CH-CH=CH-で表される基を形成してもよい。R11は、存在するならば、より好ましくはCN、ハロゲン(特にフッ素または塩素)、C1-C4-アルキル(特にメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピルまたはtert-ブチル)、C1-C4-ハロアルキル(特にトリフルオロメチル、ジフルオロメチルまたはトリフルオロエチル)、C1-C4-アルコキシ(特にメトキシ)、C1-C4-ハロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)、C1-C4-アルキルカルボニル(特にアセチル、CONH2、-CH=NOCH3、-C(CH3)=NOCH3、-CH=NOCH2CH3または-C(CH3)=NOCH2CH3)から選択される。
【0045】
R16は、存在するならば、好ましくはメチル、エチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチルまたは2,2,2-トリフルオロエチルから選択される。
【0046】
基NR17R18は、存在するならば、好ましくはNH2、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、プロピルメチルアミノ、ジプロピルアミノ、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、4-メチルピペラジン-1-イル、モルホリン-4-イル、2-メチルモルホリン-4-イルまたは2,6-ジメチルモルホリン-4-イルから選択される。
【0047】
R6は1個、2個もしくは3個の本明細書で定義した基R11、特に表Aの列に示したものを有するフェニルが最も好ましい。表Aにおいて、接頭文字はフェニル環上の置換基R11が結合している位置を示す。
【0048】
好ましい化合物の例は以下の表のとおりである:
表1
式I-A.aの化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表2
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表3
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表4
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表5
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表6
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表7
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表8
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表9
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表10
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表11
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表12
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表13
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はOCHF2であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表14
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はOCHF2であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表15
式I-A.bの化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表16
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表17
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表18
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表19
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表20
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表21
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表22
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表23
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表24
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表25
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表26
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表27
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はOCHF2であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表28
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はOCHF2であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表29
式I-A.cの化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表30
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表31
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表32
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表33
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表34
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表35
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表36
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表37
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表38
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表39
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表40
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表41
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はOCHF2であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表42
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はOCHF2であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表43
式I-B.aの化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表44
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置、1個または2個の基を有するフェニル環であり、R11は表Aの行に定義したとおりである)
表45
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表46
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表47
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表48
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表49
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表50
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表51
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表52
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表53
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表54
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表55
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はOCHF2であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表56
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はOCHF2であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表57
式I-B.bの化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表58
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表59
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表60
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表61
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表62
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表63
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表64
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表65
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表66
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表67
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表68
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表69
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はOCHF2であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表70
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はOCHF2であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表71
式I-C.aの化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表72
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表73
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は塩素であり、R3は塩素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表74
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表75
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表76
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表77
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表78
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメトキシであり、R3はメトキシであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表79
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表80
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表81
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はメチルであり、R3はメチルであり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表82
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2は水素であり、R3はOCHF2であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表83
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2はOCHF2であり、R3は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表84
式I-C.aの化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は水素であり、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表85
式I-A.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2とR3は一緒になって-CH=CH-CH=CH-部分を形成し、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表86
式I-A.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2とR3は一緒になって-CH=CH-CH=CH-部分を形成し、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表87
式I-A.cの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2とR3は一緒になって-CH=CH-CH=CH-部分を形成し、nは1であり、且つR6はピリジン環の4位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表88
式I-B.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2とR3は一緒になって-CH=CH-CH=CH-部分を形成し、nは1であり、且つR6はピリジン環の6位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表89
式I-B.bの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2とR3は一緒になって-CH=CH-CH=CH-部分を形成し、nは1であり、且つR6はピリジン環の5位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
表90
式I-C.aの化合物(式中、R1、R4およびR5は水素であり、R2とR3は一緒になって-CH=CH-CH=CH-部分を形成し、nは1であり、且つR6はピリジン環の2位に位置し、1個または2個の表Aの行に定義した基R11を有するフェニル環である);
【表1】



【0049】
本発明の化合物Iは、当該技術分野で記載された方法と同様の方法により調製することができる。
【0050】
有利には、それらは式IIで表されるピリジン誘導体から得ることができる。化合物Iの調製に適した方法は、以下の反応スキームに記載したような、化合物IIを式IIIで表されるスルホン酸もしくはスルホン酸誘導体と塩基性条件下で反応させることを含む:
【化5】

【0051】
式IIおよびIIIにおいて、nおよび基R1、R2、R3、R4、R5、およびR6は上記で定義したとおりである。式IIIにおいて、Lはヒドロキシルまたはハロゲンのような適切な離脱基であり、好ましくは塩素である。
【0052】
この反応は通常、(-30)℃〜120℃、好ましくは(-10)℃〜100℃の温度において、不活性有機溶媒中で、塩基の存在下で行われる(例えば、Lieb. Ann. Chem. 641 (1990)参照)。
【0053】
好適な溶媒としては、脂肪族炭化水素(例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンおよび石油エーテル)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、o-、m-およびp-キシレン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルムおよびクロロベンゼン)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、アニソールおよびテトラヒドロフラン)、ニトリル(例えば、アセトニトリルおよびプロピオニトリル)、ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびtert-ブチルメチルケトン)、さらに、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドが挙げられ、特に好ましくは、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランが挙げられる。上記の溶媒の混合物を使用することも可能である。
【0054】
好適な塩基は、通常、無機化合物、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化カルシウム)、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物(例えば酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウム)、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水素化物(例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化カルシウム)、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩(例えば炭酸リチウム、炭酸カリウムおよび炭酸カルシウム)、またアルカリ金属の重炭酸塩(例えば重炭酸ナトリウム)、さらに有機塩基、例えば第三級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルエチルアミンおよびN-メチルピペリジン、ピリジン、置換ピリジン(例えば、コリジン、ルチジンおよび4-ジメチルアミノピリジン))、さらに二環式アミンである。特に好ましいのは、ピリジン、トリエチルアミンおよび炭酸カリウムである。
【0055】
塩基は通常、触媒量で用いられるが、等モル量で、特に過剰量で、あるいは適切な場合には溶媒として好適に使用することができる。
【0056】
出発材料は、通常、互いに等モル量で反応させる。収量の点では、IIIに対して過剰のIIを使用するのが有利な場合がある。
【0057】
R6が場合により置換されているフェニルまたはヘテロアリールである化合物は、R6がハロゲン、特に臭素である化合物Iから、スティルカップリング(Stille-coupling)のようなカップリング反応を行うことにより、または鈴木カップリングの条件下で、例えば以下に示す反応スキームの反応により調製することもできる:
【化6】

【0058】
式Ia、IbおよびIVにおいて、可変基R1、R2、R3、R4、R5およびR11は上記で定義したとおりである。可変値kは0または1である。可変値pは0、1、2または3である。R6aはR6に与えられた意味のうちの一つを有するが、フェニルあるいは5または6員ヘテロアリールではない。R6bはフェニルあるいは5または6員ヘテロアリールである。式Ia中のHalはハロゲン、特に臭素である。式IV中のXは、OHまたはC1-C4-アルコキシである。Katは遷移金属触媒、特にPd触媒である。反応条件は、鈴木ら、Chem. Rev, 1995, 95, 2457-2483およびその中で引用されている文献に記載されている実施例を参照することができる。
【0059】
中間体IIIは、以下のスキームに示すように、対応するピリジルハライドVから、アルキルマグネシウムハロゲン化物(例えばiPrMgCl)、SO2およびSO2Cl2と反応させることにより調製することができる。
【化7】

【0060】
化合物Iを調製するために必要な出発原料は市販されているか、または当該技術分野で公知であるか、もしくは当該技術分野で記載された方法と同様の方法により調製することができる。
【0061】
例えば、式IIで表されるアミノメチルピリジン化合物(式中、基R2、R3、R4またはR5の1個以上は水素とは異なり、例えば(ハロ)アルコキシ、(ハロ)アルキルチオ、(ハロ)アルキル、アルケニル、トリアルキルシリルまたはアルキニルである。)は、ハロピリジンカルボニトリルを出発原料として、ハロゲン基をハロゲンと異なる基に置換することにより、従来の求核置換反応により、あるいはカップリング反応により、例えば、場合により遷移金属触媒の存在下で、適した求核試薬(例えばHNR17R18、(ハロ)アルコキシド、(ハロ)アルキルチオ、金属有機化合物)で処理することにより対応する置換カルボニトリルを得て[参照:Journal of Medicinal Chemistry, 22(11), 1284-90; 1979;U.S., 4,558,134, Synthesis, (6), 763-768; 1996およびHeterocycles, 41(4), 675-88; 1995]、次いでC≡N基の水素化により対応するR1が水素であるアミノメチルピリジン化合物IIを得ること[参照:Heterocycles, 41(4), 675-88; 1995;Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas et de la Belgique, 52, 55-60; 1933;Acta Poloniae Pharmaceutica, 32(3), 265-8; 1975;Journal of Medicinal Chemistry, 24(1), 115-17; 1981, P 49173, Heterocycles, 41(4), 675-88; 1995, Angewandte Chemie, International Edition, 43(37), 4902-4906; 2004; Journal of Heterocyclic Chemistry, 19(6), 1551-2; 1982]により調製することができる。これに続くアミノメチル窒素のアルキル化により、R1が水素とは異なる化合物が得られる。
【0062】
反応混合物の後処理は、通常の方法で、例えば水と混合し、相を分離し、適切な場合には、粗生成物をクロマトグラフィー精製することによって行う。中間体の一部と最終生成物は、無色またはわずかに褐色の粘性の油の形態で得られ、これは減圧下に適度な昇温で精製し、揮発性成分を除去することができる。中間体と最終生成物が固体として得られる場合、精製は再結晶または温浸により行うこともできる。
【0063】
N-オキシドは、従来の酸化法により化合物Iから調製することが可能であり、例えば、ピリジン化合物Iを、有機過酸(例えばメタクロロ過安息香酸)[Journal of Medicinal Chemistry, 38(11), 1892-903;1995, WO 03/64572];または無機酸化剤(例えば過酸化水素)[例えばJournal of Heterocyclic Chemistry, 18(7), 1305-8;1981]またはオキソン[例えばJournal of the American Chemical Society, 123(25), 5962-5973;2001]を用いて処理することによって調製することができる。酸化は、純粋なモノ-、ビス-またはトリス-N-オキシドを生じさせ、あるいは、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって分離することができる多様なN-オキシドの混合物を生じさせる。好ましくは化合物Iにおいて1個または2個のピリジン窒素は、対応するモノ-またはビス-N-オキシドに酸化されている。
【0064】
上記の経路によって個別の化合物Iを得ることができない場合、他の化合物Iの誘導体化により調製することができる。
【0065】
合成により異性体の混合物が生じる場合、使用のための後処理の間、または施用の間に(例えば、光、酸または塩基の作用下で)個々の異性体が相互変換される場合があるため、一般的に、分離は必ずしも必要とはされない。このような変換は、使用後にも起こり得る。例えば植物の処理の場合、処理した植物において、または防除すべき有害菌類または害虫において起こり得る。
【0066】
化合物Iは殺菌剤として好適である。これらは、広範囲の植物病原性菌類、特に子嚢菌綱(Ascomycetes)、不完全菌綱(Deuteromycetes)、卵菌綱(Oomycetes)および担子菌綱(Basidiomycetes)の菌類に対する顕著な効果で区別される。一部のものは浸透作用を有し、それらは、作物保護において、葉面殺菌剤、種子粉衣用殺菌剤および土壌殺菌剤として使用することができる。
【0067】
これらは、コムギ、ライムギ、オオムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、イネ科植物、バナナ、ワタ、ダイズ、コーヒー、サトウキビ、ブドウ、果物の木、観葉植物などの様々な栽培植物、およびキュウリ、マメ、トマト、ジャガイモ、ウリなどの野菜、ならびにこれらの植物の種子につく数多くの菌類の防除において特に重要である。
【0068】
これらは、以下の植物病害の防除に特に適している:
・ 果実、アブラナ、サトウダイコン、イネおよび野菜につくアルテルナリア属の種(Alternaria species)(例えば、ジャガイモおよびトマトにつくアルテルナリア・ソラニ(A. solani)またはアルテルナリア・アルテルナタ(A. alternata))、
・ サトウダイコンおよび野菜につくアファノマイセス属の種(Aphanomyces species)、
・ 禾穀類および野菜につくアスコキタ属の種(Ascochyta species)、
・ 禾穀類、トウモロコシ、イネおよび芝生につくビポラリス属の種(Bipolaris species)およびドレクスレラ属の種(Drechslera species)(例えば、トウモロコシにつくドレクスレラ・マイジス(D. maydis))、
・ 禾穀類につくブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)(ウドンコ病)、
・ イチゴ、野菜、観葉植物、およびブドウにつくボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色カビ病)、
・ レタスにつくブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)、
・ トウモロコシ、ダイズ、イネおよびサトウダイコンにつくセロスポラ属の種(Cerospora species)、
・ トウモロコシ、禾穀類、イネにつくコクリオボルス属の種(Cochliobolus species)(例えば、禾穀類につくコクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)、イネにつくコクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus) 、
・ ダイズおよびワタにつくコレトトリクム属の種(Colletotricum species)、
・ トウモロコシ、禾穀類、イネおよび芝生につくドレクスレラ属の種(Drechslera species)、ピレノホラ属の種(Pyrenophora species)(例えば、オオムギにつくドレクスレラ・テレス(D. teres)またはコムギにつくドレクスレラ・トリチキ-レペンチス(D. tritici-repentis))、
・ ファエオアクレモニウム・クラミドスポリウム(Phaeoacremonium chlamydosporium)、ファエオアクレモニウム・アレオフィラム(Ph. Aleophilum)およびフォルミチポラ・プンクタタ((Formitipora punctata)フェリヌス・プンクタツス(Phellinus punctatusと同義))によって生じる、ブドウにおけるエスカ(Esca)、
・ ブドウにつくエルシノエ・アンペリナ(Elsinoe ampelina)、
・ トウモロコシにつくエクセロヒルム属の種(Exserohilum species)、
・ ウリ科植物につくエリシフェ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)およびスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)、
・ ブドウにつくエリシフェ(ウンシヌラ(Uncinula)と同義)・ネカトール(Erysiphe necator)、
・ 様々な植物につくフサリウム属の種(Fusarium species)およびベルチシリウム属の種(Verticillium species)(例えば、禾穀類につくフサリウム・グラミネアルム(F. graminearum)もしくはフサリウム・クルモルム(F. culmorum)、または様々な植物、例えばトマトにつくフサリウム・オキシスポルム(F. oxysporum))、
・ 禾穀類につくゲウマノマイセス・グラミニス(Gaeumanomyces graminis)、
・ 禾穀類およびイネにつくジベレラ属の種(Gibberella species)(例えば、イネにつくジベレラ・フジクロイ(Gibberella fujikuroi))、
・ ブドウおよび他の植物につくグロメレラ・キングラタ(Glomerella cingulata)、
・ イネにつくグレインステイニング・コンプレックス(Grainstaining complex)、
・ ブドウにつくグイグナルディア・ブデウェリ(Guignardia budwelli)、
・ トウモロコシおよびイネにつくヘルミンソスポリアム属の種(Helminthosporium species)、
・ ブドウにつくイサリオプシス・クラビスポラ(Isariopsis clavispora)、
・ 禾穀類につくミクロドキウム・ニバレ(Michrodochium nivale)、
・ 禾穀類、バナナおよびラッカセイにつくマイコスファエレラ属の種(Mycosphaerella species)(例えば、コムギにつくマイコスファエレラ・グラミニコラ(M. graminicola)またはバナナにつくマイコスファエレラ・フィジエシス(M. fijiesis))、
・ キャベツおよびタマネギ植物につくペロノスポラ属の種(Peronospora species)(例えば、キャベツにつくペロノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae)またはタマネギにつくペロノスポラ・デストルクトル(P. destructor))、
・ ダイズにつくファコスポラ・パキリジ(Phakopsara pachyrhizi)およびファコスポラ・メイボミアエ(Phakopsara meibomiae)、
・ ダイズおよびヒマワリにつくホモプシス属の種(Phomopsis species)、
・ ジャガイモおよびトマトにつくフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、
・ 様々な植物につくフィトフトラ属の種(Phytophthora species)(例えば、パプリカにつくフィトフトラ・カプシキ(P. capsici))、
・ ブドウにつくプラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)、
・ リンゴにつくポドスフェラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha)、
・ 禾穀類、特にコムギおよびオオムギにつくシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)、
・ 様々な植物につくシュードペロノスポラ属の種(Pseudoperonospora species)(例えば、キュウリにつくシュードペロノスポラ・クベンシス(P. cubensis)またはホップにつくシュードペロノスポラ・フミリ(P. humili))、
・ ブドウにつくシュードペジキュラ・トラケイフィライ(Pseudopezicula tracheiphilai)、
・ 様々な植物につくプクキニア属の種(Puccinia)(例えば、禾穀類につくプクキニア・トリチキナ(P. triticina)、プクキニア・ストリホルミニス(P. striformins)、プクキニア・ホルデイ(P. hordei)もしくはプクキニア・グラミニス(P. graminis)またはアスパラガスにつくプクキニア・アスパラギ(P. asparagi))、
・ 禾穀類につくピレノフォラ属の種(Pyrenophora species)、
・ イネにつくピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)、コルチシウム・ササキ(Corticium sasakii)、サロクラディウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)、サロクラディウム・アテヌアツム(S.attenuatum)、エンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)
・ 芝生および禾穀類につくピリクラリア・グリセア(Pyricularia grisea)、
・ 芝生、イネ、トウモロコシ、ワタ、アブラナ、ヒマワリ、サトウダイコン、野菜および他の植物につくピチウム属の種(Pythium spp.)(例えば、様々な植物につくピチウム・ウルチムム(P. ultiumum)、芝生につくピチウム・アファニデルマツム(P. aphanidermatum))、
・ ワタ、イネ、芝生、ジャガイモ、トウモロコシ、アブラナ、サトウダイコン、野菜および様々な植物につくリゾクトニア属の種(Rhizoctonia species)(例えば、ビートおよび様々な植物につくリゾクタニア・ソラニ(R. solani))、
・ アブラナおよびヒマワリにつくスクレロチニア属の種(Sclerotinia species)、
・ コムギにつくセプトリア・トリチキ(Septoria tritici)およびスタゴノスポラ・ノドラム(Stagonospora nodorum)、
・ トウモロコシおよび芝生につくセトスパエリア属の種(Setospaeria species)、
・ トウモロコシにつくスファケロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reilinia)、
・ ダイズおよびワタにつくシエバリオプシス属の種(Thievaliopsis species)、
・ 禾穀類につくチレチア属の種(Tilletia species)、
・ ブドウにつくウンシヌラ・ネカトール(Erysiphe necator)、
・ 禾穀類、トウモロコシおよびサトウキビにつくウスチラゴ属の種(Ustilago species)(例えば、トウモロコシにつくウスチラゴ・マイジス(U. maydis))、および
・ リンゴおよびナシにつくベンチュリア属の種(Venturia species)(黒星病)。
【0069】
化合物Iは、材料(例えば木材、紙、塗料分散液、繊維または織物)の保護および貯蔵製品の保護における有害菌類の防除にも適している。木材の保護において注目すべき有害菌類は、以下のものである:子嚢菌綱(Ascomycetes)(例えばオフィオストマ属の種(Ophiostoma spp.)、セラトシスティス属の種(Ceratocystis spp.)、アウレオバシディウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、スクレロホマ属の種(Sclerophoma spp.)、カエトミウム属の種(Chaetomium spp.)、フミコラ属の種(Humicola spp.)、ペトリエラ属の種(Petriella spp.)、トリチュルス属の種(Trichurus spp.));担子菌綱(Basidiomycetes)(例えばコニオホラ属の種(Coniophora spp.)、コリオルス属の種(Coriolus spp.)、グロエオフィルム属の種(Gloeophyllum spp.)、レンチヌス属の種(Lentinus spp.)、プレウロツス属の種(Pleurotus spp.)、ポリア属の種(Poria spp.)、セルプラ属の種(Serpula spp.)およびティロミケス属の種(Tyromyces spp.))、不完全菌綱(Deuteromycetes)(例えばアスペルギルス属の種(Aspergillus spp.)、クラドスポリウム属の種(Cladosporium spp.)、ペニシリウム属の種(Penicillium spp.)、トリコデルマ属の種(Trichoderma spp.)、アルテルナリア属の種(Alternaria spp.)、パエシロマイセス属の種(Paecilomyces spp.))、および接合菌綱(Zygomycetes)(例えばムコール属の種(Mucor spp.))であり、さらに、貯蔵製品の保護において注目すべき酵母菌類は、カンジダ属の種(Candida spp.)およびサッカロマイセスセレヴィシエ(Saccharomyces cerevisae)である。
【0070】
また、式Iで表される化合物は遺伝子工学を含む栽培法により虫や菌類の攻撃に対して耐性を有する植物の栽培にも用いることができる。
【0071】
さらに、本発明の式Iで表される化合物、そのN-オキシドおよびその塩は有害な節足動物に対して高い活性を示す。これらの化合物は、作物保護および衛生の分野において、ならびに貯蔵製品の保護および獣医学の分野で、殺虫剤として用いることができる。
【0072】
化合物は、接触により作用し、もしくは胃内で作用することが可能であり、または浸透作用もしくは残留作用する。接触作用は、有害動物が、化合物Iまたは化合物Iを放出する材料と接触することにより殺されることを意味する。胃内作用は、有害動物が、殺有害動物に有効な量の化合物Iまたは殺有害動物に有効な量の化合物Iを含有する材料を摂取した場合に殺されることを意味する。全身作用は、上記の化合物が処理した植物の植物組織に吸収され、有害動物が、植物組織を摂食した場合または植物の樹液を吸った場合に防除されることを意味する。化合物Iは特に昆虫である有害動物、例えば以下のようなものの防除に適している:
・鱗翅目(Lepidoptera)に属するもの、例えば、タマナヤガ(アグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon))、カブラヤガ(アグロチス・セゲツム(Agrotis segetum))、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、リンゴヒメシンクイ(アルギレスチア・コンジュゲラ(Argyresthia conjugella))、ガマキンウワバ(オートグラファ・ガンマ(Autographa gamma))、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、トウヒノシントメハマキ(コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana))、コリストネウラ・オシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、アワヨトウ(シルフィス・ウニプンクタ(Cirphis unipuncta))、コドリンガ(シジア・ポモネラ(Cydia pomonella))、デンドロリムス・ピニ(Dendrolimus pini)、アメリカウリノメイガ(ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis))、サウスウエスタンコーンボーラー(ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella))、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、ユーポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エベトリア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、グラホリタ・モレスタ(Grapholitha molesta)、ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヒベルニア・デホリアリア(Hibernia defoliaria)、ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、ヒポノメウタ・マリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナ・フィセラリア(Lambdina fiscellaria)、ラフィグマ・エキシグア(Laphygma exigua)、ロイコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、ロキソステージ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、リマントリア・ジスパル(Lymantria dispar)、リマントリア・モナカ(Lymantria monacha)、リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、オルギイア・プソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella)、ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia)、ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス・ブラッシカ(Pieris brassicae)、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella)、スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ・エリダニア(Spodoptera eridania)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)、スポドプテラ・リツラ(Spodoptera litura)、タウマトポエア・ピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、およびゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis)、
・鞘翅目(Coleoptera)(甲虫)に属するもの、例えば、アグリルス・シヌアツス(Agrilus sinuatus)、アグリオテス・リネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクルス(Agriotes obscurus)、アンフィマルス・ソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルス・ジスパル(Anisandrus dispar)、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis)、アントノムス・ポモルム(Anthonomus pomorum)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガ・ウンダタ(Blitophaga undata)、ブルクス・ルフィマヌス(Bruchus rufimanus)、ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum)、ブルクス・レンチス(Bruchus lentis)、ビクチスクス・ベツラ(Byctiscus betulae)、カッシダ・ネブロサ(Cassida nebulosa)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、コイトリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、コイトリンクス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、ジアブロチカ・ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカ・12-プンクタタ(Diabrotica 12-punctata)、ジアブロチカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis)、エピトリキス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、ユーチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、ヒルオビウス・アビエチス(Hylobius abietis)、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、イプス・チポグラフス(Ips typographus)、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウス・カリホルニクス(Limonius californicus)、リッソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒッポカスタニ(Melolontha hippocastani)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、オルチオリンクス・スルカツス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オチオリンクス・オバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリエ(Phaedon cochleariae)、フィロトレタ・クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロファガ種(Phyllophaga sp.)、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum)、フィロトレタ・ストリオラタ(Phyllotreta striolata)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)、およびシトフィルス・グラナリア(Sitophilus granaria)、
・双翅目(Diptera)に属するもの、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・ベキサンス(Aedes vexans)、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、コンタリニア・ソルギコラ(Contarinia sorghicola)、コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、ダクス・ククルビタ(Dacus cucurbitae)、ダクス・オレア(Dacus oleae)、ダシネウラ・ブラッシカ(Dasineura brassicae)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒルエミイア・プラツラ(Hylemyia platura)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、リリオマイザ・サチベ(Liriomyza sativae)、リリオマイザ・トリホリイ(Liriomyza trifolii)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)、ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マイエチオラ・デストルクトル(Mayetiola destructor)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、ムシナ・スタブランス(Muscina stabulans)、オエストルス・オビス(Oestrus ovis)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビア・ブラッシカ(Phorbia brassicae)、ホルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、チプラ・オレラセア(Tipula oleracea)、およびチプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、
・総翅目(Thysanoptera)(アザミウマ)に属するもの、例えば、ジクロモトリプス属の種(Dichromothrips spp.)、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、フランクリニエラ・オシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、シルトトリプス・シトリ(Scirtothrips citri)、トリプス・オリザエ(Thrips oryzae)、トリプス・パルミ(Thrips palmi)およびトリプス・タバシ(Thrips tabaci)、
・膜翅目(Hymenoptera)に属するもの、例えば、アタリア・ロサエ(Athalia rosae)、アッタ・セファロテス(Atta cephalotes)、アッタ・セキスデンス(Atta sexdens)、アッタ・テキサナ(Atta texana)、ホプロカンパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テスツジネア(Hoplocampa testudinea)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)およびソレノプシス・インビクタ(Solenopsis invicta)、
・異翅目(Heteroptera)に属するもの、、例えば、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、ブリスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus)、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、ジスデルクス・シングラツス(Dysdercus cingulatus)、ジスデルクス・インテルメディウス(Dysdercus intermedius)、ユリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps)、ユスキスツス・インピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロッスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、ネザラ・ビリズラ(Nezara viridula)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)、およびチアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor)、
・ 同翅目(Homoptera)に属するもの、例えば、アシルトシホン・オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis)、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、アフィス・クラッシヴォラ(Aphis craccivora)、アフィス・ファバエ(Aphis fabae)、アフィス・ホルベシ(Aphis forbesi)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、アフィス・ゴシピイ(Aphis gossypii)、アフィス・グロスラリア(Aphis grossulariae)、アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、アフィス・スピラエコラ(Aphis spiraecola)、アフィス・サンブシ(Aphis sambuci)、アシルトシホン・ピスム(Acyrthosiphon pisum)、オーラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミサ・タバキ(Bemisa tabaci)、ベミサ・アルゲンチホリイ(Bemisa argentifolii)、ブラキカウズス・カルズイ(Brachycaudus cardui)、ブラキカウズス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキカウズス・ペルシカ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ブレビコリネ・ブラッシカ(Brevicoryne brassicae)、カピトホルス・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピイ(Cerosipha gossypii)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマンニアナ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセア(Dreyfusia piceae)、ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola)、ジサウラコルツム・プソイドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ジサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、ヒアロプテルス・プルニ(Hyalopterus pruni)、ヒペロミズス・ラクツカエ(Hyperomyzus lactucae)、マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae)、マクロシフム・ユーホルビエ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシホン・ロサエ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ・ビシエ(Megoura viciae)、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、ミゾデス・ペルシカエ(Myzodes persicae)、ミズス・アスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ミズス・バリアンス(Myzus varians)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribis-nigri)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、ペンフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、ペルキンシエラ・サッカリシダ(Perkinsiella saccharicida)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、プシラ・マリ(Psylla mali)、プシラ・ピリ(Psylla piri)、ロパロミズス・アスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis)、ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフム・インセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サッパフィス・マリ(Sappaphis mali)、スキザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、スキゾノイラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、トリアロイロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トキソプテラ・オーランチイアンド(Toxoptera aurantiiand)、およびビトイス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)、
・ 等翅目(Isoptera)(シロアリ)に属するもの、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Calotermes flavicollis)、ロイコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、およびテルメス・ナタレンシス(Termes natalensis)、ならびに、
・直翅目(Orthoptera)に属するもの、例えば、アケタ・ドメスチカ(Acheta domestica)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ホルフィクラ・オーリクラリア(Forficula auricularia)、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)、メラノプルス・ビヴィタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムル-ルブルム(Melanoplus femur-rubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、ノマダクリス・セプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、スキストセルカ・アメリカナ(Schistocerca americana)、スキストセルカ・ペレグリナ(Schistocerca peregrina)、スタウロノツス・マロッカヌス(Stauronotus maroccanus)および、タキシネス・アシナモルス(Tachycines asynamorus)。
【0073】
式Iで表される化合物、そのN-オキシドおよびその塩はまた、蛛形類(Arachnoidea)、例えばダニ類(コナダニ(acarina))、例えば、ヒメダニ科(Argasidae)、マダニ科(Ixodidae)、およびヒゼンダニ科(Sarcoptidae)のもの、例えば、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・ヴァリエガツム(Amblyomma variegatum)、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルス・アンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、ボオフィルス・ミクロプルス(Boophilus microplus)、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、ヒアロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、イキソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イキソデス・ルビクンズス(Ixodes rubicundus)、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、プソロプテス・オビス(Psoroptes ovis)、リピセファルス・アッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファルス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei)、ならびにフシダニ科の種(Eriophyidae spp.)、例えば、アクルス・スクレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)、およびエリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni);ホコリダニ科の種(Tarsonemidae spp.)、例えば、フィトネムス・パリズス(Phytonemus pallidus)およびポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus);ヒメハダニ科の種(Tenuipalpidae spp.)、例えば、ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis);ハダニ科の種(Tetranychidae spp.)、例えば、テトラニクス・シンナバリヌス(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニクス・カンザワイ(Tetranychus kanzawai)、テトラニクス・パシフィクス(Tetranychus pacificus)、テトラニクス・テラリウス(Tetranychus telarius)およびテトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)、パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi)、パノニクス・シトリ(Panonychus citri)、およびオリゴニクス・プラテンシス(Oligonychus pratensis)を防除するためにも有用である。
【0074】
式Iで表される化合物、そのN-オキシドおよびその塩は線虫、例えばネコブ線虫、例えばメロイドギン・ハプラ(Meloidogyne hapla)、メロイドギン・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギン・ジャネヴィカ(Meloidogyne janevica)、シスト形成線虫、例えばグロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)、ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae)、ヘテロデラ・グリシンス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・シャキティー(Heterodera schachtii)、ヘテロデラ・トリフォリ(Heterodera trifolii)、茎および葉線虫、例えばベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)、イモグサレセンチュウ(Ditylenchus destructor)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、ヘリコチレンクス・マルチシンクツス(Heliocotylenchus multicinctus)、ロンギドルス・エロンガテス(Longidorus elongates)、ラドフォルス・シミリス(Radopholus similis)、ロチレンクス・ロブスツス(Rotylenchus robustus)、トリコドルス・プリミティウス(Trichodorus primitivus)、チレンコリュンクス・クライトニ(Tylenchorhynchus claytoni)、チレンコリュンクス・ドゥビウス(Tylenchorhynchus dubius)、プラチレンクス・ネグレクツス(Pratylenchus neglectus)、プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクス・クルウィタトゥス(Pratylenchus curvitatus)、およびプラチレンクス・グッデイ(Pratylenchus goodeyi)を防除するためにも有用である。
【0075】
式Iで表される化合物は、特に鱗翅目(Lepidoptera)に属する昆虫を防除するのに特に有用である。
【0076】
化合物I、そのN-オキシドおよびその塩は、慣用の製剤(農業用製剤)、例えば液剤、エマルション製剤、懸濁液製剤、散剤(dust)、粉剤、ペースト剤、粒剤などに変換することができる。それゆえ本発明は固体または液体の担体および少なくとも1種の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩を含む農業用組成物にも関する。本発明の農業用組成物は通常0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%の活性化合物を含む。
【0077】
製剤は公知の方法、例えば、所望の場合は乳化剤や分散剤を用いて、活性成分を溶媒および/または担体でのばすことにより調製する。好適な溶媒/助剤は基本的には以下である:
- 水、芳香族溶媒(例えば、Solvesso製品、キシレン)、パラフィン類(例えば、鉱物画分)、アルコール類(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン類(例えば、シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン)、ピロリドン(メチルピロリドン(NMP)、N-オクチルピロリドン(NOP))、アセテート(二酢酸グリコール)、グリコール類、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸、および脂肪酸エステル。基本的には、溶媒混合物も使用可能である。
【0078】
- 担体、例えば粉砕天然鉱物(例えば、カオリン、クレイ、タルク、チョーク)および粉砕合成鉱物(例えば、高分散シリカ、シリケート);乳化剤、例えば非イオン性乳化剤やアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネート、アリールスルホネートなど)、ならびに分散剤、例えばリグニン亜硫酸廃液およびメチルセルロース。
【0079】
好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、脂肪アルコール硫酸、脂肪酸、および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、さらにはスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールと脂肪アルコール/エチレンオキシドの縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグニン亜硫酸廃液、およびメチルセルロースである。
【0080】
直接散布可能な液剤、エマルション製剤、ペースト剤、またはオイル分散液剤を調製するのに適している物質は、中〜高沸点の鉱油画分、例えばケロシンまたはディーゼルオイル、さらにはコールタールオイル、および植物または動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族の炭化水素、例えばトルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンもしくはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶媒、例えばジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、および水である。
【0081】
粉剤、広域散布用剤および散粉製品は、本活性物質と固体担体を混合するか、または同時に粉砕することによって製造することができる。
【0082】
粒剤(例えば、被覆粒剤、含浸粒剤、均質粒剤など)は、活性成分を固体担体に結合させることにより製造することができる。固体担体の例は、鉱物土類(mineral earth)(例えば、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレイ(attaclay)、石灰石、石灰、チョーク、赤土、黄土、クレイ、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなど)、粉砕された合成材料、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素など)、植物起源の製品(例えば、穀粉、樹皮粉、木粉、堅果殻粉など)、セルロース粉末、ならびにその他の固体担体である。
【0083】
活性成分は、純度90%〜100%、好ましくは95%〜100%(NMRスペクトルによる)で用いる。
【0084】
以下は製剤の例である。
【0085】
1.水で希釈する製品
A 水溶性濃縮剤(water-solbule concentrates)(SL)
10重量部の本発明による化合物を、水または水溶性溶媒に溶解させる。別法として、湿潤剤または他の助剤を添加する。本活性化合物は、水で希釈すると溶解する。
【0086】
B 分散性濃縮剤(dispersible concentrates)(DC)
20重量部の本発明による化合物を、シクロヘキサノンに分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を加えて溶解させる。水で希釈することにより、分散液が得られる。
【0087】
C 乳化性濃縮剤(emulsifiable concentrates)(EC)
15重量部の本発明による化合物を、キシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5%)を加えて溶解させる。水で希釈することにより、乳液が得られる。
【0088】
D エマルション製剤(emulsions)(EW、EO)
40重量部の本発明による化合物を、キシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5%)を加えて溶解させる。この混合物を、乳化装置(Ultraturrax)を用いて水に加えて、均質なエマルジョンとする。水で希釈することにより、乳液が得られる。
【0089】
E 懸濁液製剤(suspensions)(SC、OD)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の本発明による化合物に分散剤、湿潤剤、および水または有機溶媒を添加して粉砕することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈することにより、活性化合物の安定した懸濁液が得られる。
【0090】
F 水分散性粒剤(water dispersible granule)および水溶性粒剤(water-soluble granules)(WG、SG)
50重量部の本発明による化合物に分散剤および湿潤剤を添加して微粉砕し、専用の装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床など)を用いて水分散性粒剤または水溶性粒剤とする。水で希釈することにより、本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。
【0091】
G 水分散性粉剤(water-dispersible powders)および水溶性粉剤 (water-soluble powders)(WP、SP)
75重量部の本発明による化合物Iに分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加して、ローター・ステーターミル(rotor-stator mill)内で粉砕する。水で希釈することにより、本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。
【0092】
2.希釈せずに施用する製品
H 粉剤(dustable powder)(DP)
5重量部の本発明による化合物を微粉砕し、95%の微粉砕カオリンと充分に混合する。これにより散粉製品(dustable product)が得られる。
【0093】
I 粒剤(granules)(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の本発明による化合物を微粉砕し、95.5%の担体と組み合わせる。現在の方法は、押出、噴霧乾燥、または流動床である。これにより、希釈せずに施用する粒剤が得られる。
【0094】
J ULV溶液剤(UL)
10重量部の本発明による化合物を、有機溶媒(例えば、キシレン)に溶解させる。これにより、希釈せずに施用する製品が得られる。
【0095】
活性成分は、その製剤の形態または該製剤から調製された使用形態、例えば直接散布可能な溶液、粉末、懸濁液もしくは分散液、乳液、油性分散液、ペースト、散粉製品、広域散布用製品、または顆粒の形態で、散布、噴霧、散粉、広域散布、または散水により、使用することができる。使用形態は、もっぱらその所望の目的によって決まるが、いずれの場合も、本発明の活性成分が可能な限り微細な分散を保障することが意図されている。
【0096】
水性の施用形態のものは、乳化性濃縮剤、ペースト剤、または湿潤性粉剤(散布用粉剤(spray powders)、油性分散剤)から、水を加えることにより調製することができる。乳化剤、ペースト剤、または油性分散剤を調製するには、本物質を、そのまま、あるいは油または溶媒に溶解させて、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤、または乳化剤を用いて水中で均質化することができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤もしくは乳化剤、および必要に応じて溶媒もしくは油からなる濃縮物を調製することもでき、かかる濃縮物は水で希釈するのに適している。
【0097】
そのまま使える製品における活性成分の濃度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、その濃度は、0.0001〜10%、好ましくは、0.001〜1%である。
【0098】
活性成分は、超低量法(ULV (ultra-low volume))でも首尾よく使用することができ、95重量%を超える活性成分を含む製剤あるいは添加物なしの活性成分そのものさえも施用することが可能である。
【0099】
本発明による組成物は、殺菌剤としての使用形態において、他の活性化合物、例えば除草剤、殺虫剤、成長調節因子、殺菌剤あるいは肥料と共に存在させることもできる。殺菌剤としての使用形態にある化合物Iまたはそれを含んでいる組成物を他の殺菌剤と混ぜると、多くの場合、殺菌活性スペクトルが拡大する。
【0100】
本発明による化合物と共に使用することができる殺菌剤についての下記リストは、可能な組合せを例示することを目的とするものであって、それらを限定するものではない。
【0101】
・ アシルアラニン類、例えば、ベナラキシル、メタラキシル、オフレース、またはオキサジキシル;
・ アミン誘導体、例えば、アルジモルフ、ドジン、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、フェンプロピジン、グアザチン、イミノクタジン、スピロキサミン、またはトリデモルフ;
・ アニリノピリミジン類、例えば、ピリメタニル、メパニピリム、またはシプロジニル;
・ 抗生物質、例えば、シクロヘキシミド、グリセオフルビン、カスガマイシン、ナタマイシン、ポリオキシン、またはストレプトマイシン;
・ アゾール類、例えば、ビテルタノール、ブロムコナゾール(bromoconazole)、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニトロコナゾール(dinitroconazole)、エニルコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イマザリル、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロクロラズ、プロチオコナゾール(prothioconazole)、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、またはトリチコナゾール;
・ ジカルボキシイミド類、例えば、イプロジオン、ミクロゾリン、プロシミドン、またはビンクロゾリン;
・ ジチオカーバメート類、例えば、フェルバム、ナバム、マネブ、マンコゼブ、メタム、メチラム、プロピネブ、ポリカーバメート、チラム、ジラム、またはジネブ;
・ ヘテロ環化合物、例えば、アニラジン、ベノミル、ボスカリド、カルベンダジン、カルボキシン、オキシカルボキシン、シアゾファミド、タゾメット、ジチアノン、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモール、フベリダゾール、フルトラニル、フラメトピル、イソプロチオラン、メプロニル、ヌアリモール、ピコベンズアミド、プロベナゾール、プロキナジド(proquinazid)、ピリフェノックス、ピロキロン、キノキシフェン、シルチオファム、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チアジニル、トリシクラゾール、またはトリホリン;
・ 銅殺菌剤、例えば、ボルドー液(Bordeaux mixture)、酢酸銅、オキシ塩化銅、または塩基性硫酸銅;
・ ニトロフェニル誘導体、例えば、ビナパクリル、ジノカップ、ジノブトン、またはニトロフタル-イソプロピル;
・ フェニルピロール類、例えば、フェンピクロニル、またはフルジオキソニル;
・ 硫黄;
・ 他の殺菌剤、例えば、アシベンゾラル-S-メチル、ベンチアバリカルブ、カルプロパミド、クロロタロニル、シフルフェナミド、シモキサニル、ジクロメジン、ジクロシメット、ジエトフェンカルブ、エジフェンホス、エタボキサム、フェンヘキサミド、酢酸フェンチン、フェノキサニル、フェリムゾン、フルアジナム、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、亜リン酸、イプロバリカルブ、ヘキサクロロベンゼン、メトラフェノン、ペンシクロン、ペントロピラド(penthropyrad)、プロパモカルブ、フタリド、トルクロホス-メチル、キントゼン、またはゾキサミド;
・ ストロビルリン類、例えば、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、またはトリフロキシストロビン;
・ スルフェン酸誘導体、例えば、キャプタホール、キャプタン、ジクロフルアニド、ホルペット、またはトリルフルアニド;
・ シンナミド類(cinnamides)および類似化合物、例えば、ジメトモルフ、フルメトバー(flumetover)、またはフルモルフ(flumorph)。
【0102】
本発明の組成物は、他の活性成分、例えば他の農薬(例えば殺虫剤および除草剤)、肥料(例えば硝酸アンモニウム、尿素、炭酸カリウム、および過リン酸塩)、植物に有害な物質および植物成長調節因子、薬害軽減剤ならびに殺線虫剤も含み得る。これらの付加成分は、連続的にまたは組み合わせて上記の組成物と使用することが可能であり、適切な場合、使用の直前にのみ加えることもできる(タンクミックス)。例えば、植物に本発明の組成物を散布するのは、他の活性成分で該植物を処理する前または後のいずれでもよい。
【0103】
これらの物質は一般的に、本発明による薬剤と1:100〜100:1の重量比で混合される。
【0104】
本発明の化合物と共に使用し得る下記の農薬のリストは、可能な組み合わせの例示であり、何らの限定も意図しない。
【0105】
A.1. 有機(チオ)ホスフェート類:例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス-メチル、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロルフェンビンホス、ジアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル-パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトン-メチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノフォス、プロチオホス、スルプロホス、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;
A.2. カルバメート類:例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクサー、チオジカルブ、トリアザメート;
A.3. ピレスロイド類:例えば、アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、α-シペルメトリン、β-シペルメトリン、ζ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、λ-シハロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリンIおよびII、レスメトリン、シラフルオフェン、τ-フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン;
A.4. 成長調節因子類:a)キチン合成阻害剤:例えば、ベンゾイルウレア:クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾックス、エトキサゾール、クロフェンタジン;b)エクジソンアンタゴニスト:例えば、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)ジュベノイド:例えば、ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成阻害剤:例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマト;
A.5. ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合物(ニコチノイド系殺虫剤類またはネオニコチノイド類):例えば、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド
または式P1:
【化8】

【0106】
で表されるチアゾール化合物。
【0107】
A.6. GABAアンタゴニスト化合物:例えば、アセトプロール、エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、5-アミノ-3-(アミノチオカルボニル)-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-(トリフルオロメチルスルフィニル)-ピラゾール;
A.7. 大環状ラクトン殺虫剤:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド、
A.8. ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤(METI I化合物):例えば、フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム;
A.9. ミトコンドリア複合体IIおよび/または複合体III電子伝達阻害剤(METI II化合物およびMETI III化合物):例えば、アセキノシル、フルアシプリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン;
A.10. 脱共役剤化合物:例えば、クロルフェナピル;
A.11. 酸化的リン酸化阻害化合物:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、フェンブタチンオキシド、プロパルギット;
A.12. 脱皮かく乱化合物:例えば、シロマジン;
A.13. 混合機能オキシダーゼ阻害化合物:例えば、ピペロニルブトキシド;
A.14. ナトリウムチャネル阻害化合物:例えば、インドキサカルブ、メタフルミゾン、
A.15. 各種:ベンクロチアズ、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメット、
式P2:
【化9】

【0108】
[式中、
XとYは、それぞれ独立してハロゲン、特に塩素であり;
Wは、ハロゲンまたはC1-C2-ハロアルキル、特にトリフルオロメチルであり;
R1は、各々1個、2個、3個、4個または5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキルまたはC3-C6-シクロアルキルであり;特にR1はメチルまたはエチルであり;
R2とR3は、C1-C6-アルキル、特にメチルであり、または隣接する炭素原子と共に、1個、2個または3個のハロゲン原子を有し得るC3-C6-シクロアルキル部分、特にシクロプロピル部分を形成していてもよく、例として、2,2-ジクロロシクロプロピルおよび2,2-ジブロモシクロロピルが挙げられ;かつ
R4は、水素またはC1-C6-アルキル、特に水素、メチルまたはエチルである]
で表される化合物、
式P3:
【化10】

【0109】
[式中、A1は、CH3、Cl、Br、Iであり、Xは、C-H、C-Cl、C-FまたはNであり、Y'は、F、Cl、またはBrであり、Y''は、F、Cl、CF3であり、B1は、水素、Cl、Br、I、CNであり、 B2は、Cl、Br、CF3、OCH2CF3、OCF2Hであり、かつRBは、水素、CH3またはCH(CH3)2である]
で表されるアントラニルアミド化合物、
ならびにJP 2002 284608、WO 02/89579、WO 02/90320、WO 02/90321、WO 04/06677、WO 04/20399、またはJP 2004 99597に記載されるマロノニトリル化合物。
【0110】
好適な殺有害動物化合物には、例えば、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・テネブリオニス(Bacillus tenebrionis)およびバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)などの微生物も含まれる。
【0111】
上記の組成物は、害虫の侵入から植物を保護するため、また植物病原性菌類の感染から植物を保護するため、あるいは侵入/感染した植物におけるこれらの害虫/菌類を駆除するために特に有用である。
【0112】
しかしながら、式Iで表される化合物は種子の処理にも適している。種子への施用は、播種前に直接種子に対して行うか、または種子を前発芽させた後に行う。
【0113】
種子の処理に有用な組成物は、例えば:
A 水溶性濃縮剤(SL、LS)
D エマルション製剤(EW、EO、ES)
E 懸濁液製剤(SC、OD、FS)
F 水分散性粒剤および水溶性粒剤(WG、SG)
G 水分散性粉剤および水溶性粉剤(WP、SP、WS)
H 粉剤(DP、DS)
である。
【0114】
種子処理用の、式Iで表される化合物の好適なFS製剤は、一般的に、0.5〜80%の活性成分、0.05〜5%の湿潤剤、0.5〜15%の分散剤、0.1〜5%の増粘剤、5〜20%の凍結防止剤、0.1〜2%の消泡剤、1〜20%の顔料および/または染料、0〜15%の固着剤/粘着剤、0〜75%の充填剤/賦形剤、および0.01〜1%の保存剤を含む。
【0115】
種子処理製剤用の好適な顔料または染料は、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108である。
【0116】
固着剤/粘着剤は、処理後に、種子に対する活性材料の粘着性を高めるために添加される。好適な粘着剤は、ブロック共重合体EO/PO界面活性剤であり、さらにポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド、ポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)、Polymin(登録商標))、ポリエーテルおよびこれらのポリマーから誘導されたコポリマーである。
【0117】
アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、蚊、コオロギまたはゴキブリに対する使用のため、式Iで表される化合物は、好ましくは餌組成物として使用される。
【0118】
この餌は、液体、固体または半固体の製剤(例えば、ゲル剤)であってよい。固体餌は、個別の施用に対して好適な、様々な形および形態、例えば、粒剤、ブロック剤、スティック剤、ディスク剤に形成することができる。液体餌は、様々なデバイスに充填して適切な施用を確実に行うことができる。例えば、蓋のない容器、スプレーデバイス、液滴源、または蒸発源に充填することができる。ゲル剤は、水性または油性のマトリクスをベースとすることができ、粘性、保湿性またはエージング特性に関して特定の必要に応じて製剤化し得る。
【0119】
この組成物に利用される餌は、昆虫(例えば、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、蚊、コオロギ等またはゴキブリ)がそれを食べるよう刺激するために十分に誘引性のある製品である。この誘引性は、摂食刺激剤または性フェロモンを用いることにより操作することができる。摂食刺激剤は、例えば、これに限定するものではないが、動物および/または植物タンパク質(肉餌、魚餌または血液餌、昆虫の一部分、卵黄)、動物および/または植物由来の脂肪および油、あるいはモノ-、オリゴ-もしくはポリ有機糖類、特にスクロース、ラクトース、フルクトース、デキストロース、グルコース、デンプン、ペクチン、または糖蜜もしくは蜂蜜からも選択される。果物、作物、植物、動物、昆虫の新鮮な部分もしくは腐りかけの部分またはそれらの特定の部分も、摂食刺激剤としての役割を果たすことができる。性フェロモンは、より昆虫特異的であることが知られている。特異的フェロモンは文献に記載されており、当業者に公知である。
【0120】
エアロゾル(例えばスプレー缶中の)、油性スプレーまたはポンプスプレーとしての式Iで表される化合物の製剤は、専門家ではない使用者がハエ、ノミ、ダニ、蚊またはゴキブリなどの害虫を防除するために極めて適している。エアロゾルの処方は、好ましくは、以下の成分から成る:活性化合物、溶媒、例えば低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、沸騰範囲が約50〜250℃のパラフィン炭化水素(例えばケロセン)、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、芳香族炭化水素(例えばトルエン、キシレン)、水、さらに助剤、例えば乳化剤(例えばソルビトールモノオレエート、3〜7モルのエチレンオキシドを含むオレイルエトキシレート、脂肪アルコールエトキシレート)、香油(例えばエーテル油、中鎖脂肪酸と低級アルコールのエステル、芳香族カルボニル化合物)、適切な場合、安定剤(例えば安息香酸ナトリウム、両性界面活性剤、低級エポキシド、オルトギ酸トリエチル)および、必要に応じて、噴射剤(例えば、プロパン、ブタン、窒素、圧縮空気、ジメチルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素、またはこれらの気体の混合物)。
【0121】
上記の油性スプレー製剤は、噴射剤を使用しない点でエアロゾルの処方とは異なる。
【0122】
式Iで表される化合物とその各組成物は、蚊取線香および燻蒸剤、発煙カートリッジ、ベポライザープレートまたは長時間ベポライザー、さらにモスペーパー、モスパッドまたは他の熱非依存性ベポライザーシステムに使用することもできる。
【0123】
式Iで表される化合物とその各組成物は、非生物材料、特に木材などのセルロース系材料(例えば、木、板塀、枕木等)、および建物(例えば、家屋、納屋、工場)、さらに建設資材、家具、皮革、繊維、ビニル製品、電線およびケーブル等を、アリおよび/またはシロアリから保護し、またアリおよびシロアリが作物または人間(例えば、害虫が家屋および公共施設に侵入した場合)に損害を及ぼすことを抑制するために使用することができる。式Iで表される化合物は、周辺土壌の表面に施用し、または木材を保護するために床下土壌に施用するだけでなく、ランバー製品(例えば、床下コンクリートの表面、床柱、梁、合板、家具等)、木製品(例えば、パーティクルボード、ハーフボード等)およびビニル製品(例えば被覆電線、ビニルシート)、断熱材(例えば、発泡スチロール等)に施用することもできる。作物または人間に損害を及ぼすアリに対する施用の場合、本発明のアリ防除剤は、作物もしくは周辺土壌に施用され、または直接アリの巣等に施用される。
【0124】
本発明の方法において、有害動物は、標的の寄生生物/有害動物、その食糧、生息場所、繁殖場所またはその所在地を、殺有害動物に有効な量の少なくとも1種の化合物IまたはそのN-オキシドもしくは塩と接触させ、あるいは殺有害動物に有効な量の少なくとも1種の化合物IまたはそのN-オキシドもしくは塩を含有する組成物と接触させることによって防除される。
【0125】
「所在地」とは、有害動物または寄生生物が成長しているもしくは成長し得る生息場所、繁殖場所、植物、種子、土壌、領域、材料または環境を意味する。
【0126】
通常、「殺有害動物に有効な量」とは、標的生物の成長に対する目に見える効果、例えば標的生物の壊死、死、成長の遅延、阻止および除去、破壊、あるいは標的生物の発生および活動の減少の効果を達成するために必要とされる活性成分の量を意味する。殺有害動物に有効な量は、本発明において使用される様々な化合物/組成物ごとに変化し得る。組成物の殺有害動物に有効な量はまた、一般的な条件、例えば、所望の殺有害動物効果および持続時間、天候、標的の種、所在地、施用方式等によっても変化するだろう。
【0127】
本発明の化合物は、有害動物の発生が予測される場所に予防的に施用することもできる。
【0128】
式Iで表される化合物は、有害動物による攻撃または侵入から成長している植物を保護するために、該植物を殺有害動物に有効な量の式Iで表される化合物と接触させることによって使用することもできる。このように、「接触させる」とは、直接接触(化合物/組成物を直接、有害動物および/または植物、典型的には該植物の葉、茎または根に施用すること)と間接接触(化合物/組成物を有害動物および/または植物の所在地に施用すること)の両方を含む。
【0129】
化合物Iは、菌類、害虫、または菌類による攻撃または害虫による攻撃から保護すべき植物、種子、材料もしくは土壌を、殺菌または殺害虫に有効な量の、少なくとも1種の活性化合物I、そのN-オキシドもしくはその塩で処理することにより用いられる。施用は、菌類もしくは害虫による、材料、植物または種子の感染/侵入の前および後のいずれにおいても行うことができる。
【0130】
植物の保護に使用する場合、施用量は、所望の効果の種類に応じて、1ヘクタール当たり0.1g〜4000g、望ましくは1ヘクタール当たり25g〜600g、さらに望ましくは1ヘクタール当たり50g〜500gの範囲内である。
【0131】
種子の処理において、本活性化合物の施用率は、通常、種子1kg当たり0.001g〜100g、好ましくは種子1kg当たり0.01g〜50g、特に種子1kg当たり0.01g〜2gである。
【0132】
土壌の処理または有害動物が住んでいる場所もしくは巣への施用の場合、本活性成分の量は、100m2当たり0.0001〜500g、好ましくは100m2当たり0.001〜20gまでさまざまである。
【0133】
材料の保護における通常の施用率は、例えば、処理される材料1m2当たり活性化合物0.01g〜1000g、望ましくは1m2当たり0.1g〜50gである。
【0134】
材料の含浸に使用するための殺虫性組成物は、典型的には、少なくとも1種の防虫剤および/または殺虫剤を0.001〜95重量%、好ましくは0.1〜45重量%、さらに好ましくは1〜25重量%含有する。
【0135】
餌組成物中で使用するための、活性成分の典型的な含有量は、活性化合物0.001重量%〜15重量%、望ましくは0.001重量%〜5重量%である。
【0136】
スプレー組成物中で使用するための、活性成分の含有量は、0.001〜80重量%、好ましくは0.01〜50重量%、最も好ましくは0.01〜15重量%である。
【0137】
材料または貯蔵製品の保護において使用する場合、施用される活性化合物の量は、施用領域の種類および所望の効果に応じて決まる。材料の保護において慣例的に施用される量は、例えば、処理される材料1立方メートル当たり、活性化合物0.001g〜2kg、好ましくは0.005g〜1kgである。
【0138】
屋外条件下では、有害動物防除のための活性化合物施用率は、1ヘクタール(ha)当たり0.1〜2.0kg、好ましくは0.2〜1.0kgである。
【0139】
様々な種類の油、湿潤剤、助剤、除草剤、殺菌剤、他の農薬、または殺バクテリア剤を活性化合物に加えることができるが、必要であれば、使用の直前に添加することもできる(タンクミックス)。これらの物質は、本発明の薬剤と1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の重量比で混合することができる。
【0140】
使用し得る助剤は、特に、有機修飾ポリシロキサン、例えばBreak Thru S 240(登録商標);アルコールアルコキシレート、例えばAtplus 245(登録商標)、Atplus MBA 1303(登録商標)、Plurafac LF 300(登録商標)およびLutensol ON 30(登録商標);エトキシ/プロポキシブロック重合体(EO/PO block polymers)、例えばPluronic RPE 2035(登録商標)およびGenapol B(登録商標);アルコールエトキシレート、例えばLutensol XP 80(登録商標);ならびにジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、例えばLeophen RA(登録商標)である。
【実施例】
【0141】
合成実施例
以下の合成実施例に記載される手順を用いて、出発化合物を適切に修飾することにより他の化合物Iを調製した。このようにして得られた化合物を、物理データと共に、以下の表に列挙した。
【0142】
実施例1:5-ブロモ-ピリジン-2-スルホン酸ピコリルアミドの調製
イソプロピルマグネシウムクロライドの溶液(テトラヒドロフラン中2M、1.1等量(eq.))を80mmolの3-ブロモ-6-ヨード-ピリジン(80mlのテトラヒドロフラン中)に0℃でゆっくりと加え、0〜10℃の温度を維持した。約20℃で1時間攪拌し、溶液を(-40)℃に冷却した。次いで、(-40)℃の温度を維持するための強冷却下で2.5eq.のSO2を加えた。30分後にこの温度で1.1eq.のSO2Cl2を慎重に加えた。次いで、反応混合物を0℃まで暖めた。30分攪拌した後、10%塩酸水溶液を慎重に加えた。次いで、粗製反応混合物を100mlのジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、粗製スルホクロライドを40mlのアセトニトリルに溶解させた。
【0143】
一方で、1.1等量のピコリルアミンと1.1等量のトリエチルアミンを50mlのシアン化メチルに溶解させ、0℃に冷却した。10℃未満の温度を維持しながらシアン化メチル中の粗製スルホクロライドを滴下漏斗を介して加えた。溶液を約20℃に温め、一晩攪拌した。次いで、沈殿した固体を濾過により取り出し、30mlの水で洗浄した。得られた生成物はオフホワイトの固体であった。収率:20.0g(82%);m.p.:156℃
実施例2:5-(4-メトキシフェニル)-ピリジン-2-スルホン酸ピコリルアミドの調製
実施例1で得られた0.4g(1.2mmol)の臭化物の溶液、0.22g(1.5mmol)のホウ酸4-メトキシベンゼン、0.03gのPdCl2[P(C6H5)3]2、0.020gのP[C(CH3)3]3*HBF4およびトリエチルアミンを5mlのシアン化メチルと2mlの水に溶解させた。反応混合物を2時間還流した。クロマトグラフィー精製の後、0.28gの標記の化合物がオフホワイトの固体として得られた。M.p.:172℃
実施例3〜132の化合物は同様にして調製し、表B、表Cおよび表Dに列挙した。
【表2】


【表3】


【表4】

【0144】
有害菌類に対する作用の実施例
式Iで表される化合物の殺菌作用について、以下の実験により検証した:
活性化合物は、アセトンまたはジメチルスルホキシド中に0.25重量%の活性化合物を含むストック溶液として、別々に、または一緒に調製した。この溶液に、1重量%の乳化剤Uniperol(登録商標)EL(乳化作用と分散作用を有するエトキシ化アルキルフェノール系の湿潤剤)を加えて、所望の濃度まで水で希釈した。
【0145】
使用例1 - アルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani)により引き起こされるトマトの夏疫病(early blight)に対する活性
トマト植物の稚苗を植木鉢で栽培した。これらの植物に下記の濃度の活性化合物を含む水性懸濁液を流れ落ちる程度までスプレーした。翌日、処理した植物にアルテルナリア・ソラニを密度0.17×106胞子/mlで含む水性胞子懸濁液を接種した。次いで、試験植物をすぐに湿潤室に移した。20〜22℃、100%近い相対湿度で5日後、葉における菌類の攻撃の程度を目視により%罹患葉領域として評価した。
【0146】
この試験において、250ppmの実施例8、66、69、70、72、75、78、90および113のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい5%程度しか感染せず、また250ppmの実施例2、9、13、61、67、74、84、91、111および112のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい20%程度しか感染しなかったが、一方で未処理の植物は90%が感染した。
【0147】
使用例2:フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)により引き起こされるトマトの葉枯れ病(late blight)に対する活性、保護的処理
トマト植物の稚苗を植木鉢の中で栽培した。これらの植物に下記の濃度の活性化合物を含む水性懸濁液を流れ落ちる程度までスプレーした。翌日、処理した植物にフィトフトラ・インフェスタンスの胞子嚢の水性懸濁液を用いて感染させた。接種の後、試験植物をすぐに湿潤室に移した。18〜20℃、100%近い相対湿度で6日後、葉における菌類の攻撃の程度を目視により%罹患領域として評価した。
【0148】
この試験において、250ppmの実施例5、7、10、19、21、66、67、68、69、70、75、78および112のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい5%程度しか感染せず、また250ppmの実施例6、8、13、17、18、25、28、72、74、86、92、119および122のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい20%程度しか感染しなかったが、一方で未処理の植物は90%が感染した。
【0149】
使用例3 - プクキニア・レコンディタ(Puccinia recondita)により引き起こされるコムギの赤さび病(brown rust)に対する治療的活性
品種「Kanzler」の鉢植えのコムギ苗の葉に、赤さび病菌(プクキニア・レコンディタ)の胞子を振りかけた。人工接種を確実に成功させるために、その植物を照明が無く高湿度で20〜22℃の湿潤室に24時間移した。翌日、その植物に下記の濃度の活性化合物を含む水性懸濁液を流れ落ちる程度までスプレーした。その植物を空気乾燥させた。次いで、試験植物を約22℃および相対湿度65〜70%の温室で8日間栽培した。葉における菌類の攻撃の程度を目視により%罹患葉領域として評価した。
【0150】
この試験において、250ppmの実施例34の活性化合物で処理した植物はせいぜい5%程度しか感染せず、また250ppmの実施例32、62、95および97のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい20%程度しか感染しなかったが、一方で未処理の植物は90%が感染した。
【0151】
使用例4 - プクキニア・レコンディタ(Puccinia recondita)により引き起こされるコムギの赤さび病(brown rust)に対する保護的活性
品種「Kanzler」の鉢植えのコムギの苗の葉に、下記の濃度の活性化合物を含む水性懸濁液を流れ落ちる程度までスプレーした。翌日、その植物に赤さび病菌(プクキニア・レコンディタ)の胞子を接種した。人工接種を確実に成功させるために、その植物を照明が無く高湿度で20〜22℃の湿潤室に24時間移した。次いで、試験植物を約22℃および相対湿度65〜70%の温室で6日間栽培した。葉における菌類の攻撃の程度を目視により%罹患領域として評価した。
【0152】
この試験において、250ppmの実施例77および82のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい20%程度しか感染しなかったが、一方で未処理の植物は90%が感染した。
【0153】
使用例5 - ファコスポラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)により引き起こされるダイズさび病に対する治療的活性
品種「Oxford」の鉢植えのダイズの苗の葉にファコスポラ・パキリジの胞子を接種した。人工接種を確実に成功させるために、その植物を相対湿度が約95%で23〜27℃の湿潤室に24時間移した。翌日、その植物に下記の濃度の活性化合物を含む水性懸濁液を流れ落ちる程度までスプレーした。その植物を空気乾燥させた。次いで、試験植物を23〜27℃および相対湿度60〜80%の温室で14日間栽培した。葉における菌類の攻撃の程度を目視により%罹患葉領域として評価した。
【0154】
この試験において、250ppmの実施例28、29、58、59、88、89および125のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい5%程度しか感染せず、また250ppmの実施例54、55、83および126のそれぞれの活性化合物で処理した植物はせいぜい20%程度しか感染しなかったが、一方で未処理の植物は90%が感染した。
【0155】
式Iで表される化合物の有害動物に対する作用について、以下の実験により検証した:
1. ワタミハナゾウムシ(Boll weevil)(アントノムス・グランディス(Anthonomus grandis))に対する活性
活性化合物を1:3のジメチルスルホキシド:水中に調製した。10〜15個の卵を、水に溶解した2%寒天と300ppmホルマリンで満たしたマイクロタイタープレートに入れた。卵に20μlの試験溶液をスプレーし、プレートを有孔ホイルで密閉し、24〜26℃、湿度75〜85%で、昼/夜周期で3〜5日間保持した。死亡率は、寒天表面に残っている未孵化の卵もしくは幼虫、および/または孵化した幼虫により生じた溝の量と深さに基づいて評価した。試験は2回繰り返した。
【0156】
2. チチュウカイミバエ(Mediterranean fruitfly)(セラチチス・キャピタータ(Ceratitis capitata))に対する活性
活性化合物を1:3のジメチルスルホキシド:水中に調製した。50〜80個の卵を、水に溶解した0.5%の寒天と14%の食餌で満たしたマイクロタイタープレートに入れた。卵に5μlの試験溶液をスプレーし、プレートを有孔ホイルで密閉し、27〜29℃、湿度75〜85%で蛍光灯下で6日間保持した。死亡率は孵化した幼虫の敏捷性に基づいて評価した。試験は2回繰り返した。
【0157】
3. タバコガ(Tobacco budworm)(ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens))に対する活性
活性化合物を1:3のジメチルスルホキシド:水中に調製した。15〜25個の卵を、食餌で満たしたマイクロタイタープレートに入れた。卵に10μlの試験溶液をスプレーし、プレートを有孔ホイルで密閉し、27〜29℃、湿度75〜85%で、蛍光灯下で6日間保持した。死亡率は、孵化した幼虫の敏捷性と相対摂食に基づいて評価した。試験は2回繰り返した。
【0158】
4. ソラマメヒゲナガアブラムシ(Vetch aphid)(メゴウラ・ビシア(Megoura viciae))に対する活性
活性化合物を1:3のジメチルスルホキシド:水中に調製した。円盤状のマメの葉を、0.8%寒天と2.5ppmのOPUS(商標)で満たしたマイクロタイタープレートに入れた。円盤状の葉に2.5μlの試験溶液をスプレーし、5〜8匹の成虫のアブラムシをマイクロタイタープレートに入れ、その後プレートを密閉し、22〜24℃、35〜45%、蛍光灯下で6日間保持した。死亡率は、活発な繁殖したアブラムシに基づいて評価した。試験は2回繰り返した。
【0159】
5. ムギクビレアブラムシ(Wheat aphid)(ロパロシフム・パディ(Rhopalosiphum padi))に対する活性
活性化合物を1:3のジメチルスルホキシド:水中に調製した。円盤状のオオムギの葉を、0.8%寒天と2.5ppmのOPUS(商標)で満たしたマイクロタイタープレートに入れた。円盤状の葉に2.5μlの試験溶液をスプレーし、3〜8匹の成虫のアブラムシをマイクロタイタープレートに入れ、その後プレートを密閉し、22〜24℃、湿度35〜45%で、蛍光灯下で5日間保持した。死亡率は、活発なアブラムシに基づいて評価した。試験は2回繰り返した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物:
【化1】

[式中:
R1は水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、シアノ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルコキシ-C1-C4-アルキル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ-C1-C4-アルキル、C3-C6-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル-C1-C4-アルキル、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、C2-C6-アルケニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、C5-C6-シクロアルケニル、飽和5または6員N-ヘテロ環-C1-C4-アルキル、シアノ-C2-C4-アルケニル、C2-C4-ハロアルケニル、C1-C4-アルコキシ-C2-C4-アルケニル、C1-C4-ハロアルコキシ-C2-C4-アルケニル、(C1-C4-アルキル)カルボニル-C2-C4-アルケニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル-C2-C4-アルケニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ-C2-C4-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C2-C4-ハロアルキニル、C1-C4-ハロアルキル-C2-C4-アルキニル、C1-C4-アルコキシ-C2-C4-アルキニル、トリ(C1-C4-アルキル)シリル-C2-C4-アルキニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、ナフチルメチルまたはベンジルであり、このうち最後の2個の基はフェニル環またはナフチル環上に、シアノ、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニルおよびジ(C1-C4-アルキル)アミノ基から選択される1個、2個もしくは3個の基を有していてもよく;
R2、R3、R4、R5は互いに独立して水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、トリ-C1-C4-アルキルシリル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、S(O)pR16およびNR17R18から選択され;または
R2とR3はそれらが結合する炭素原子と一緒になって、縮合5または6員炭素環、あるいは窒素、酸素および硫黄原子からなる群から選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を環員として含む縮合5または6員へテロ環を形成していてもよく、これらの縮合環は1個もしくは2個の基R7および/またはR8を有していてもよく;
R6はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C10-アルキル、C2-C10-アルケニル、C2-C10-アルキニル、C1-C10-アルコキシ、C1-C10-ハロアルキル、C1-C10-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、-C(R9)=NOR10、(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、窒素、酸素および硫黄原子の群から選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を環員として含む5もしくは6員ヘテロアリールもしくはヘテロアリールオキシ、フェニル、またはフェノキシであり、このうち最後の4個の基におけるフェニル環またはヘテロアリール環は1個、2個もしくは3個の基R11を有していてもよく;
2個の基R6はそれらが結合するピリジル環の隣接する炭素原子2個と一緒になって、1個、2個もしくは3個の基R12によって置換されていてもよい縮合5または6員炭素環を形成していてもよく;
R7、R8は互いに独立してハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシまたはC1-C4-ハロアルコキシであり;
nは0、1または2であり;
R9は水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルコキシ-C1-C4-アルキル、フェニル(フェニルはシアノ、ハロゲン、C1-C4-アルコキシもしくはC1-C4-ハロアルコキシ基を有していてもよい)、または非置換であるかシアノ、ハロゲンおよびC1-C4-アルキルから選択される1個、2個もしくは3個の基によって置換されていてもよいベンジルであり;
R10はC1-C6-アルキル、ベンジル、C2-C4-アルケニル、C1-C4-ハロアルキル、C2-C4-ハロアルケニル、C2-C4-アルキニルまたはC2-C4-ハロアルキニルであり;
R11はニトロ、シアノ、OH、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、C1-C4-アルキルカルボニル、CHO、CO-NH2、C1-C4-アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、C1-C4-アルキルチオ、C1-C4-ハロアルキルチオ、C1-C4-アルキルスルフィニル、C1-C4-ハロアルキルスルフィニル、C1-C4-アルキルスルホニル、C1-C4-ハロアルキルスルホニル、(C1-C4-アルキル)アミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、トリ(C1-C4-アルキル)シリル、-C(R13)=NOR14、C2-C4-アルケニルまたはC2-C4-アルキニルであり;
2個の基R11はそれらが結合するフェニル環の隣接する炭素原子2個と一緒になって、縮合5または6員炭素環または窒素、酸素および硫黄原子からなる群から選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を環員として含む縮合5または6員へテロ環を形成していてもよく、これらの縮合環は1個、2個もしくは3個の基R12aを有していてもよく;
R12、R12aは互いに独立してハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、-C(R13a)=NOR14a、(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、フェニルおよびフェノキシから選択され、このうち最後の2個の基における環は1個、2個または3個の基R15を有していてもよく;
R13、R13aは互いに独立して水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルコキシ-C1-C4-アルキル、非置換であるかシアノ、ハロゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-ハロアルコキシから選択される1個、2個もしくは3個の基によって置換されていてもよいフェニル、または非置換であるかシアノ、ハロゲンおよびC1-C4-アルキルから選択される1個、2個もしくは3個の基によって置換されていてもよいベンジルであり;
R14、R14aは互いに独立してC1-C6-アルキル、ベンジル、C2-C4-アルケニル、C1-C4-ハロアルキル、C2-C4-ハロアルケニル、C2-C4-アルキニルおよびC2-C4-ハロアルキニルから選択され;
R15はハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-ハロアルキルまたはC1-ハロアルコキシであり;
R16はC1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルであり、pは0、1または2であり;および
R17、R18は互いに独立して水素、C1-C6-アルキルから選択され、あるいはR17およびR18はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、窒素を介して結合し、O、N、S、S(O)およびS(O)2からなる群から選択される1個、2個もしくは3個のさらなるヘテロ原子もしくはヘテロ原子基を環員として含んでいてもよい5〜8員飽和へテロ環を形成し、これらのヘテロ環はC1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキルまたはハロゲンから選択される1個、2個、3個または4個の置換基を有していてもよい]
または化合物IのN-オキシドもしくは農業上許容される塩。
【請求項2】
R2、R3、R4およびR5が水素である、請求項1に記載の一般式Iで表される化合物。
【請求項3】
R2とR3がそれぞれ独立して水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、トリ-C1-C4-アルキルシリル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、S(O)pR16およびNR17R18から選択され、R4とR5が水素であり、基R2およびR3の少なくとも1個は水素とは異なる、請求項1に記載の一般式Iで表される化合物。
【請求項4】
R2とR3が、それらが結合する炭素原子と一緒になって縮合ベンゼン環を形成し、該縮合ベンゼン環は1個もしくは2個の基R7および/またはR8を有していてもよく、かつR4とR5が水素である、請求項1に記載の一般式Iで表される化合物。
【請求項5】
R1が水素、C1-C4-アルキル、C3-C4-アルケニル、C3-C4-アルキニルまたはベンジルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式Iで表される化合物。
【請求項6】
nが1であり、かつR6が1個、2個もしくは3個の基R11を有していてもよいフェニルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の一般式Iで表される化合物。
【請求項7】
nが1であり、R6が窒素、酸素および硫黄原子の群から選択される1個または2個のヘテロ原子を環員として含む5または6員ヘテロアリールまたはヘテロアリールオキシであり、ヘテロ環が非置換であるかまたは1個、2個もしくは3個の基R11を有していてもよい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の一般式Iで表される化合物。
【請求項8】
式I-A:
【化2】

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびnは上記で定義したとおりである]
で表される請求項1〜7のいずれか1項に記載の一般式Iで表される化合物、または化合物I-AのN-オキシドもしくは農業上許容される塩。
【請求項9】
式I-B:
【化3】

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびnは上記で定義したとおりである]
で表される請求項1〜7のいずれか1項に記載の一般式Iで表される化合物、または化合物I-BのN-オキシドもしくは農業上許容される塩。
【請求項10】
式I-C:
【化4】

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびnは上記で定義したとおりである]
で表される請求項1〜7のいずれか1項に記載の一般式Iで表される化合物、または化合物I-CのN-オキシドもしくは農業上許容される塩。
【請求項11】
式IIで表される4-アミノメチルピリジン化合物:
【化5】

[式中、R1〜R5は請求項1で定義したとおりである]
を塩基性条件下で、式IIIで表されるピリジンスルホン酸化合物:
【化6】

[式中、R6およびnは請求項1で定義したとおりであり、Lはヒドロキシまたはハロゲンである]
と反応させることを含む、請求項1で定義した式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物を調製する方法。
【請求項12】
固体もしくは液体の担体、および少なくとも1種の請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩を含む、農業用組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミドまたはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩の、植物病原性菌類を駆除するための使用。
【請求項14】
請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミドまたはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩の、有害節足動物を駆除するための使用。
【請求項15】
請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミドまたはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩の、有害節足動物および/または植物病原性菌類の侵入から種子、苗の根および芽を保護するための使用。
【請求項16】
菌類、または菌類の攻撃から保護すべき材料、植物、土壌もしくは種子を、少なくとも1種の請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩で処理することを含む、植物病原性菌類を駆除する方法。
【請求項17】
有害節足動物を駆除する方法であって、該有害動物、または有害節足動物が成長しているもしくは成長し得る生息場所、繁殖場所、食糧、植物、種子、土壌、領域、材料もしくは環境、または該有害動物による攻撃もしくは侵入から保護すべき材料、植物、種子、土壌、表面もしくは空間を、少なくとも1種の請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩と、あるいは少なくとも1種の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩を含む組成物と接触させることを含む、上記方法。
【請求項18】
有害動物が昆虫である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
有害動物が蛛形類動物である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
作物を少なくとも1種の請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩と接触させることを含む、作物を有害節足動物の攻撃または侵入から保護する方法。
【請求項21】
種子または苗の根もしくは芽を少なくとも1種の請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩と接触させることを含む、種子を有害節足動物の侵入から保護する方法、または苗の根および芽を有害節足動物の侵入から保護する方法。
【請求項22】
非生物材料を少なくとも1種の請求項1に記載の式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩と接触させることを含む、非生物材料を有害節足動物の攻撃または侵入から保護する方法。
【請求項23】
少なくとも1種の請求項1で定義した式Iで表されるピリジン-4-イルメチル-アミド化合物および/またはそのN-オキシドもしくはその農業上許容される塩を0.1g〜10kg/種子100kgの量で含む種子。

【公表番号】特表2009−526775(P2009−526775A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553786(P2008−553786)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051395
【国際公開番号】WO2007/093599
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】