説明

ピリジン誘導体の調製方法

【課題】医薬あるいは農薬の合成、例えば殺菌剤、殺虫剤あるいは除草剤の合成における有用な構築用ブロックである、置換ピリジンの調整方法の提供。
【解決手段】α,β−不飽和カルボニル化合物とウイティッヒ反応試剤またはホルナー・ワズワース・エモンズ反応試剤とを塩基の存在下で反応させ、引き続いて酸性触媒、ゼオライト触媒あるいは塩基性触媒での環化を行うか、アンモニアの存在下で引き続いて塩基性環化を行うことを含んでなる、下式化合物を含む置換ピリジン誘導体の調製方法。


(式中:R6=メチル)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
置換ピリジンは、医薬あるいは農薬の合成、例えば殺菌剤、殺虫剤あるいは除草剤の合
成における有用な構築用ブロック(building blocks)である。
【背景技術】
【0002】
置換ピリジン誘導体への合成経路は、文献(「Reformatsky経路経由の4−
トリフルオロメチルで置換されたピリジンの合成」:Jiang et al. Organic Process Res
earch & Development 2001,Vol.5,531-534); "6-trifluoromethyl substituted pyridine
" :EP1340747A(Bayer AG)、E. Okada et al., Heterocycles,46,129-132(1997)、 P. J.
De Fraine et al.,GB2.,305,174;Y.Yakunin Chem.Heterocycl.Comp.2000,36(12),1431-14
36;JP 2001158774(Ishihara Sangyo Kaisha)を参照のこと)で既知であるが、ピリジン環
の4−位置において電子吸引性置換基を有するピリジン誘導体を生成する多目的の合成経
路に対する必要性がなお存在する。通常、この電子吸引性置換基(例えばトリフルオロメ
チル)の付いたピリジン誘導体の合成は4−置換ピリジンの代わりに6−置換ピリジンを
生成する。
【0003】
電子吸引性置換基はこの明細書中ではa−Mおよび/またはa−I−効果を有する置換
基を意味するものとする。好ましくはこのような置換基は、
a)少なくとも1つのハロゲン(F、Cl、Br、I)原子を有するか、あるいはすべて
の非C−C−結合がC−ハロゲン結合であるということを意味する、完全にハロゲン化さ
れたC1−C20カルボ有機基、好ましくはC1-20−アルキルまたはC8-20アリール置換基
である。好ましくは、このハロゲンは塩素またはフッ素であり、最も好ましくはフッ素で
ある。極めて好ましいのは完全にフッ素化されたC1-6−アルキルあるいはC6-10−アリ
ール、例えばトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘ
プタフルオロイソプロピル、ペンタフルオロフェニルであり、最も好ましくはトリフルオ
ロメチルである;
b)少なくとも1つのハロゲン原子(F、Cl、Br、I)を有するか、あるいは完全に
ハロゲン化(上記を参照)されたC1-20アルコキシまたはC6-20−アリールオキシであり
、好ましくはこのハロゲン原子は塩素またはフッ素である。極めて好ましいのは、完全に
フッ素化されたC1-6−アルコキシあるいはC6-10−アリールオキシ、例えばリフルオロ
メトキシ、ペンタフルオロフェノキシである;
c)シアノ;
d)ニトロ
である。
【0004】
更なる要求は、イオウがこのピリジン環に直接に結合しているイオウ含有基(例えば、
チオレート基)を3−位置において有するピリジン誘導体に対するものである。
【0005】
更なる要求は、電子吸引基を4−位置において担持し、そしてイオウがこのピリジン環
に直接に結合しているイオウ含有基(例えば、チオレート基)を3−位置において有する
ピリジン誘導体に対するものである。
【0006】
もう一つの要求は、ヒドロキシ、アミノあるいはアルコキシ置換基を2−位置において
担持し、そして好ましくは加えて電子吸引性基を4−位置において有するピリジン誘導体
に対するものである。
【0007】
もう一つの要求は、ヒドロキシ、アミノあるいはアルコキシ置換基を2−位置において
担持し、好ましくは加えて電子吸引性基を4−位置において担持し、そしてイオウがこの
ピリジン環に直接に結合しているイオウ含有基を3−位置において有するピリジン誘導体
に対するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、置換ピリジン、特に電子吸引性置換基を4−位置において有する置換
ピリジン、または電子吸引性基を4−位置において担持し、そしてイオウがこのピリジン
環に直接に結合しているイオウ含有基を3−位置において有するピリジンを調製する多目
的の方法を提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、上述のピリジン合成法の調製において有用であるリン化合物お
よび/または他の中間体を提供することである。
【0010】
本発明の更なる目的は、置換ピリジンの合成の調製における化合物、α,β−不飽和カ
ルボニル化合物および/または他の中間体の使用を提供することである。
【0011】
それゆえ、特許請求の範囲において規定される方法、ならびにリン化合物および/また
は他の中間体、ならびにピリジン誘導体の合成におけるこれらの使用が見出された。
【0012】
通常、このリン反応試剤(III)は、リン化合物P(Ar)3−(式中、Arは置換
あるいは好ましくは非置換のC6-20アリール、例えばフェニル、トリル、ナフチル−であ
る)、またはP(OR’)3−(式中、R’は同一であるか、あるいは異なり、そして独
立して分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状のC1-20アルキル、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル、n−ブチルまたはC6-20アリール、例えばフェニル、トリル、
ベンジルを意味する)と、式aIII
Hal−C(En6m)H−Y (aIII)
(式中、En6mは、
n=m=1ならば、E=SまたはS−SおよびR6=C1-20−アルキル(分岐鎖あるい
は直鎖あるいは環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリー
ルオキシ、置換あるいは好ましくは非置換のアミノのうちの1つ以上の基により置換され
得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iであり;
n=0およびm=1ならば、R6=H、C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるい
は環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、置
換あるいは好ましくは非置換のアミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20
アリール;F;Cl;Br;Iであり;
Hal=F、Cl、Br、Iであり;
Y=−CN;−C(O)NH2;−C(O)OR7であり、R7=Hを除いてR1につい
て上記に定義した通りである)
の好適な有機ハライドとを既知の方法で反応させ、
ホスホニウム塩[(Ar)3P−C(En6m)H−Y]+Hal-(式中、変数は上記の
すべての下におけるのと同一の意味を有する)(以下「ウイティッヒ前駆体」)または(
O)P(OR’)2−C(En6m)H−Y(式中、変数は上記のすべての下におけるの
と同一の意味を有する)(以下「ホルナー前駆体」)を生成することにより調製される。
これらの反応は一般に既知である。
【0013】
反応経路A
(ウイティッヒ反応試剤またはホルナー反応試剤プラス4−アミノ置換α,β−不飽和カ
ルボニル化合物)
経路A1
1.)En6mが意味n=m=1を有し;E=SまたはS−SおよびR6が上記に定義した
ような意味を有し、そして更にYが−CNまたは−C(O)OR7(R7は上記に定義した
通りである)ウイティッヒ前駆体は、一般に、塩基、例えばアルコラート、ヒドリド、カ
ーボネートまたは有機リチウム化合物、好ましくは有機リチウム化合物、例えばn−ブチ
ルリチウムと反応させられて、ウイティッヒ反応試剤(IIIa1)を生成し得ることが
知られている;
n6mが意味n=m=1を有し;E=SまたはS−SおよびR6が上記に定義したよう
な意味を有し、そして更にYが−CNまたは−C(O)OR7(R7は上記に定義した通り
である)ホルナー前駆体は、一般に、塩基、例えばアルコラート、ヒドリド、カーボネー
トまたは有機リチウム化合物、好ましくはアルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)
アルコラート(極めて好ましくは、リチウムハライド等のリチウム塩の存在下)、例えば
リチウムアルコラート、例えばリチウムエトキシドあるいはリチウムメトキシド化合物と
反応させられて、ホルナー反応試剤(IIIa2)を生成し得ることが知られている;
【化5】

【化6】

(式中、E=SまたはS−Sおよびnおよびm=1であり、(P)はP(Ar)3(II
Iaに対しては)であり、R’は上記に規定した通りであり、そしてY=−CN、−C(
O)OR7(R7は上記に規定した通りである)であり、R6はHを除いてR1として規定さ
れるカルバニオンを形式的に有する)
好ましくは、R6はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ベンジルまたはフェニ
ルである。
【0014】
上述の反応は、下記に規定する式(IIa)のα,β−不飽和カルボニル化合物の存在
下あるいは不存在下で実施可能である。
2.)次に、このウイティッヒ反応試剤(IIIa1)またはホルナー反応試剤(III
a2)は、一般に知られているように、有機溶媒、例えばアルコール(好ましくはホルナ
ー反応試剤に対して)、ハロゲン化炭化水素またはTHF、DMFまたはNMPのような
極性非プロトン性溶媒(好ましくはウイティッヒ反応試剤に対して)中で通常−15℃〜
120℃の、好ましくは0℃〜70℃の範囲の温度で式(IIa)
【化7】

のα,β−不飽和カルボニル化合物と反応される。
式中、
1、R2は、独立して同一であるか、あるいは異なるが、H;C1-20−アルキル(分岐
鎖あるいは直鎖あるいは環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20
−アリールオキシ、非置換、好ましくは置換のアミノ−基のうちの1つ以上により置換さ
れ得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iであり、好ましくはR、R2はH、メチル
、特にHである。)
【0015】
3はR1またはR2(Hおよびハロゲンを除いて)と同一であり、そして加えてR3は−
CN、−NO2を意味するものとする。好ましくは、R3は電子吸引性基(上記に規定した
ように)、更に好ましくは完全にフッ素化されたC1-8アルキル(分岐鎖あるいは直鎖)
あるいは完全にフッ素化されたC6-10−アリール、例えばトリフルオロメチル、ペンタフ
ルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ペンタフルオロ
フェニル、最も好ましくはトリフルオロメチルである。
G=−NH2である。
【0016】
極めて好適な化合物IIaはF3C−C(O)−CH=CH−NH2である。
【0017】
(IIa)に対する(IIIa1)または(IIIa2)のモル比は、一般に、1:1
〜1:3、好ましくは1:1.2である。
経路A1−1
【0018】
この反応は、中和および抽出的仕上げの後、Y=−CN(IIIa−1)の場合にはそ
れぞれのピリジン誘導体を生じ、好ましくはE=S−の場合にはピリジン化合物(Ia−
1)
【化8】

(式中、この変数は、これらの好ましい意味を含めて、上記に規定した通りである)
を生じる。
【0019】
式(Ia−1)の好ましい化合物は、R1=H、アルキル、R2=H、アルキル、R3
−CF3、−C25、n−C37、i−C37、R6=メチル、ベンジルであるものであり
、特にR1、R2=H、R3=−CF3、R6=Me、ベンジルである化合物(I−a1)で
ある。
経路A1−2
【0020】
この反応は、酸性化条件下での加水分解仕上げの後以降の抽出により
【化9】

(式中、R7は上記に規定した通り、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ル、n−ブチル、i−ブチル、tert.−ブチル、sec−ブチル、ベンジル、フェニ
ルである)の場合には、それぞれのピリジン誘導体を生じ、好ましくはE=Sの場合には
化合物Ia−2
【化10】

(式中、この変数は、これらの好ましい意味を含めて、上記(例えば「経路A1−1」の
項において)に規定した通りである)
を生じる。
【0021】
特に好ましいのは、R1=R2=H、R3=−CF3およびR6=Me、ベンジルである化
合物Ia−2である。
経路A2
【0022】
このウイティッヒ反応試剤(IIIa1)またはホルナー反応試剤(IIIa2)(こ
こで、基En6m中の変数は、n=0およびm=1、R6=H、C1-20−アルキル(分岐鎖
あるいは直鎖あるいは環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20
アリールオキシ、非置換あるいは好ましくは置換のアミノ基のうちの1つ以上により置換
され得るC6-20−アリール;F、Cl、Br、Iであり、好ましくはR6=H、アルキル
である意味を有する)は、α,β−不飽和カルボニル化合物(IIa)(ここで、IIa
の変数は好ましい変数を含めて、上記のA1 2.)において規定されている通りである
)と上記のA1 2.)において述べた条件下で反応される。
【0023】
(IIa)に対する(IIIa1)または(IIIa2)のモル比は、一般に、1:1
〜1:3、好ましくは1:1.2である。
【0024】
この反応は、ウイティッヒ反応試剤またはホルナー反応試剤における変数Yの意味に依
って、異なるピリジン誘導体を生じる。
A2−1
【0025】
A1−1に類似して、Y=−CNの場合には、この反応は、それぞれのピリジン誘導体
を生成し、好ましくはEn6mが意味n=0およびm=1、R6=Hを有する場合には、ピ
リジン化合物Ia−3
【化11】

(式中、この変数は、これらの好ましい意味を含めて、上記(例えばA1−2、A1−1
において)に規定した通りである)
を生成する。
【0026】
特に好ましい化合物Ia−3は、R1=R2=H、R3=−CF3、−C25、−C37
あるものである。
A2−2
【0027】
A1−2に類似して、Y=−C(O)R7(R7は上記、例えばA1−2において規定し
た通りである)の場合には、この反応は、それぞれのピリジン誘導体を生成し、好ましく
はEn6mが意味n=0およびm=1、R6=Hを有する場合には、Ia−4
【化12】

(式中、この変数は、これらの好ましい意味を含めて、上記(例えばA1−2において)
に規定した通りである)
のピリジン化合物を生成する。
【0028】
特に好ましい化合物(Ia−4)はR1=R2=H、R3=−CF3、−C25、−C37
であるものである。
【0029】
反応経路B
(リン試剤プラス4−位置で脱離基により置換されているα,β−不飽和カルボニル化合
物)
1
1.)ウイティッヒ前駆体またはホルナー前駆体(ここで、Y=−CN、−C(O)O
7または−C(O)NH2である)は、A1 1.)に類似した塩基と反応させられて、
(IIIb1)および(IIIb2
【化13】

(式中、この変数は−CNまたは−C(O)NH2、または−C(O)OR7であるYを除
いて上記のA1 1.)において定義したのと同一の意味を有する)
のイリド反応試剤を生成する。
【0030】
2.)次に、反応試剤IIIb1またはIIIb2は、上記のA1 2.)に類似して
式IIb
【化14】

(式中、この変数は、これらの好ましい意味を含めて、脱離基であるGを除いて上記(例
えばA12において)に規定した通りである)
のα,β−不飽和カルボニル化合物と反応可能である。
【0031】
好適な脱離基Gは、−OR1、−NHR1、−N(R12、ハロゲン(F、Cl、Br、
I)であり、ここでR1はこれらの好ましい意味を含めて、Hを除いて上記の式(IIa
)に対し特定したのと同一の意味を有する。好ましくはR1は、独立して同一であるか、
あるいは異なり、C1-6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル
、n−ブチル、sec−ブチル、tert.−ブチル、シクロヘキシル;i−ブチル;C
6-10アリール、例えばフェニル、トリル、ベンジルである。
【0032】
極めて好適な化合物IIbはF3C−C(O)−CH=CH−OEtである。
【0033】
この反応は、通常、中間体IVの混合物を生じる。下記を参照のこと。
2
【0034】
ウイティッヒ前駆体またはホルナー前駆体(ここでは、Y=−CN、または−C(O)
NH2、−C(O)OR7または−C(O)NH2である)は、A1 2.)に類似して上
記のB1 2.)において定義した式IIbのα,β−不飽和カルボニル化合物と反応さ
せられる。
【0035】
この反応は、通常、中間体IVaの混合物を生じる。下記を参照のこと。
B3
【0036】
この塩基の性状により、反応経路B1およびB2は、通常、下記の中間体IVまたはこ
れらの関連の立体異性体:
【化15】

を生じる。
【0037】
通常、アルカリ土類金属アルコラートが塩基として使用される。
【0038】
合成経路B1に従う場合には、式IVにおいてEおよび変数n、m、R6は意味:E=
S、n=1、m=1を有するものとし、そしてR6は上記に特定した意味を有し、そして
合成経路B2に従う場合には、Enm6はHを意味するものとし、そしていずれの場合に
も式IVにおける変数R3は上記に規定するような意味を有し、そしてGはIIbにおい
て規定されるような意味を有し、そしてYは上記のIIIbにおいて規定されるような意
味を有する。
【0039】
nm6=−SR6およびY=−CN、−C(O)NH2に対しては、この化合物は、I
V−1a、IV−2a、IV−3a、IV−4aと表されるものとし、そしてEnm6
−HおよびY=−CN、−C(O)NH2に対しては、この化合物はIV−1b、IV−
2b、IV−3b、IV−4bと表されるものとする。
【0040】
nm6=−SR6およびY=−C(O)OR7に対しては、この化合物は、IV−1c
、IV−2c、IV−3c、IV−4cと表されるものとする。
【0041】
nm6=−HおよびY=−C(O)NH2に対しては、この化合物は、IV−1d、I
V−2d、IV−3d、IV−4dと表されるものとする。
【0042】
通常、中間体IVは混合物中に存在する。この混合物から、中間体は、例えば蒸留また
はクロマトグラフィにより単離、キャラクタリゼーション可能である。
【0043】
しかしながら、経路B1およびB2から生成されるIVの混合物を仕上げすることは必
要でない。
B4
【0044】
下記に述べるこの混合物のしかるべき群は一般に既知であり、置換ピリジンを生じる次
の3つの異なる方法により処理され得る。
【0045】
B4−1ブロンステッド酸により触媒された環化
式IV−1〜IV−4の化合物および混合物は、有機溶媒の存在下あるいは不存在下で
ブレンステッド酸と反応可能である。−30℃と150℃の間の温度が使用可能である。
この酸は触媒量と大過剰の間で使用可能である。
【0046】
B4−2ゼオライトにより触媒された環化
式IV−1〜IV−4の化合物および混合物は、アルコールと、そしてY=CNの場合
には通常150℃と300℃の間の高い温度でルイス酸条件下ゼオライト触媒の表面上で
反応可能である。この反応はバッチ反応(例えば、オートクレーブ中で)として、あるい
は連続的な方法(例えばキャリアガスとしてのアルコールと反応物と共に管型反応器中で
)で実施可能である。反応は、2−アルコキシピリジン(形式的にはピンナー反応の生成
物)の異性体ならびに2−ヒドロキシピリジンを生じることができる。Y=C(O)OR
1の場合には、窒素原子をピリジン環に導入するために、この反応をNH3富化の雰囲気
下で行うことが必要である。
【0047】
B4−3 塩基、例えばアンモニウムにより触媒された環化
式IV−1〜IV−4の化合物および混合物は、アンモニアまたはアンモニア塩と10
0℃と200℃の間の高い温度の下で反応可能である。反応は不活性な溶媒の存在下ある
いは不存在下で実施可能である。
【0048】
すべての場合において、生成物は、水による加水分解の後抽出的仕上げをすることによ
り単離可能である。これらは、結晶化により、またはある場合には蒸留により精製可能で
ある。
【0049】
B4−1およびB4−3は、通常、a)IV−1a、IV−2a、IV−3aまたはI
V−4aを含有する混合物を出発材料として使用する場合には、化合物Ia−1およびI
a−2を生じ、そしてb)IV−1b、IV−2b、IV−3bまたはIV−4bを含有
する混合物を出発材料として使用する場合には化合物Ia−3およびIa−4を生じる。
【0050】
B4−2は、通常、
a)IV−1a、IV−2a、IV−3aまたはIV−4aを含有する混合物を出発材料
として使用する場合には、Ia−5
【化16】

(式中、この変数は上記に規定した意味を有し、好ましくはR1=R2=H、R3=−CF3
、R6=Me、R’=メチル、エチルである)
の化合物を生じ、そして
b)IV−1b、IV−2b、IV−3bまたはIV−4bを含有する混合物を出発材料
として使用し、そして使用溶媒がR’OH(R’は上記に規定するような意味を有し、好
ましくはメチル)である場合には、Ia−6
【化17】

(式中、この変数は上記に規定した意味を有し、好ましくはR1=R2=H、R3=−CF3
、R’=メチル)
の化合物を生じる。
【0051】
B4−3aはB4−3の変形である。この塩基で誘起される環化は、溶媒としてアンモ
ニア、好ましくは液体アンモニア中通常の条件下で実施可能である。
【0052】
B4−3は、通常、IV1−c、a、IV−2c、a、IV3−c、a、IV−4c、
aを含有する混合物を出発材料として使用する場合には、化合物Ia−1およびIa−2
を生じ、そしてB4−3aは、IV−1b、d、IV−2b、d、IV−3b、dまたは
IV−4b、dを含有する混合物を出発材料として使用する場合には化合物Ia−3およ
びIa−4を生じる。
【0053】
本発明の方法を実施する好適な方法は次の通りである。
このウイティッヒ反応試剤またはホルナー反応試剤は合成され、そして通常、単離およ
び精製の後このα,β−不飽和カルボニル化合物と反応される(経路A2あるいはB2を
参照)。
【0054】
通常、タイプIIIのリン有機化合物は単離され、次にこのα,β−不飽和カルボニル
化合物と更に反応される。このα,β−不飽和カルボニル化合物の置換に依って、これは
、直接にこのピリジン誘導体(4−アミノ置換α,β−不飽和カルボニル化合物の場合に
は)を生じるか、あるいは式IVの中間体(4−脱離基により置換されたα,β−不飽和
カルボニル化合物の場合には)を生じ、この中間体が環化され得る。
【0055】
これらの中間体は、好ましくは単離され、そして上述の反応により環化され得るか、あ
るいは単離せずに上述の環化反応により環化され得る。
【0056】
本発明の方法は、農薬または医薬、例えば参照により本明細書に組み込まれている、W
O02/36595A2(DOW AgrSciences LLC)または米国特許第
5,571,775号(DOW Elanco)またはResearch Disclo
sure 2002年7月,1230−1231で述べられているように農薬の合成にお
いて使用可能である。
【0057】
例えば、化合物
【化18】

(R6=メチル)
は、通常の方法により酸化され、塩素化され、
【化19】

を生じ、次に、これは、既知の方法で2−アミノ−[1,2,4]トリアゾロピリミジン
またはこの誘導体と反応され得る。この誘導体は、六員環上で置換され、好ましくは、C
1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20
−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、非置換あるいは好ましくは置換のアミノ−基の
うちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;I;C1-20−ア
ルコキシ;C6-20−アリールオキシによりこの六員環上で置換され;極めて好ましくは、
前に挙げた基によりこの六員環上の5、7位で置換されたもの、例えば
【化20】

であり、これは、通常、それぞれのスルホンアミド化合物、例えば
【化21】

を生成する。
【0058】
本発明の方法は、医薬、農薬、特にスルホンアミドタイプの除草剤、または他の化学薬
品を調製するための有価な化合物として使用され得る有価なピリジン誘導体をレジオ選択
的に生じる。
【実施例】
【0059】
次の実施例を合成有機化学の標準条件下で行った。
【0060】
トリフルオロメチル−ジエトキシペンテン酸エチルエステル(異性体の混合物)
17.1g(0.1モル)の4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−ブテ−3−エ
ン−2−オンを200mlの乾燥エタノールに溶解した。22.8g(0.1モル)のホ
スホノ酢酸トリエチルエステルを10〜13℃で10分以内に添加した。9.5g(0.
133モル)のナトリウムエチラートを0〜2℃で25分以内に計量添加した。この混合
物を真空(50〜1ミリバール)下40〜60℃で濃縮した。200mlのジクロロメタ
ンを添加した。この有機相を各々85mlの水により2回抽出した。溶媒を40〜70℃
(100〜15ミリバール)で蒸発させた。
収率:4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンに対して
約67%
【0061】
2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン
103.5g(0.35モル)の3−トリフルオロメチル−ジエトキシペンテン酸エチ
ルエステル(異性体の混合物、GC面積基準の量−%)と51.3g(0.665モル)
のアンモニウムアセテートを8時間かけて150〜155℃まで加熱した。この加熱期間
にエタノール、酢酸および酢酸エチルエステルの混合物(約60g)を小さなカラム(2
0cm、3mmの環により充填)により留去した。廃液(79.8g)を次の段階に直接
に移すことができる(最終のメトキシル化段階の後のみに収率を求めた)。
収率:3−トリフルオロメチル−5−ジエトキシペンテン酸エチルエステルに対して6
7.6%
【0062】
ホスホノアセトニトリルジエチルエステル
677.5g(4.0モル)のトリエチルホスファイトを150℃まで加熱した。15
2.4g(2.0モル)のクロロアセトニトリルを150℃で2時間かけて添加した(オ
フガス;クロロエタン)。この混合物を150℃で2時間以上保持した(ガス発生が完了
するまで)。この混合物を小さなビグルーカラム(10cm)により蒸留した。1ミリバ
ールでbp.110−139℃の最後の留分が生成物を含有するものであった。
収率:クロロアセトニトリルに対して99%(GC面積基準の量−%)
【0063】
2−メチルチオ−ホスホノアセトニトリルジエチルエステル
25.7g(1.05モル)のナトリウムヒドリドを窒素下で500mlの乾燥THF
に添加した。88.9g(0.5モル)のホスホノアセトニトリルジエチルエステルを2
5〜40℃で30分以内に計量添加した。この混合物を30℃で30分間以上撹拌した。
94g(1.0モル)のジメチルジスルフィドを25℃で30分以内に添加し、そしてこ
の反応混合物を一晩撹拌した。この混合物を400mlのCl(10%)に25℃で30
分以内に添加し、そして各々250mlのMTBEにより2回抽出した。MTBEを真空
(2ミリバール、50℃)下で蒸発させた。
収率:約87%
【0064】
5,5−ジエトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメチル−ペンテ−2−エン−ニ
トリル
5g(0.13モル)のリチウムメトキシドを20mlの乾燥メタノールに添加した。
200mlのメタノール中の17g(0.101モル)の4−エトキシ−1,1,1−ト
リフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンと24.2g(0.1モル)の2−メチルチオ−
ホスホノアセトニトリルジエチルエステルの混合物を20〜35℃で添加した。反応を完
結させるために、この混合物を一晩撹拌した。この溶媒を真空下50℃で蒸発させた。1
80mlのエチルアセテートと150mlの水を混合し、そして相を混合した。この有機
相を分離し、そしてこの水相を各々100mlのエチルアセテートにより抽出した。この
合体した有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥し、そして後で真空下で濃縮した。
収率:4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンに対して
約74%(E/Z−異性体の混合物)
【0065】
2−ヒドロキシ−3−チオメチル−4−(トリフルオロメチル)ピリジン
62.0g(0.22モル)の5,5−ジエトキシ−2−メチルスルファニル−3−ト
リフルオロメチル−ペンテ−2−エンニトリルを157.0gのエタノールと200.0
gの10%硫酸の混合物に溶解した。この反応混合物を70℃で5時間還流加熱した。反
応の完結後、エタノールを真空(120〜20ミリバール)下40℃で除去した。蒸留時
生成物が淡黄色結晶として沈澱した。粗生成物を9.0gのエチルアセテートにより洗浄
した。この洗液から更なる生成物を結晶化により単離することができた。
収率:77%に対応する35.4g
【0066】
2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
5g(0.036モル)の4−アミノ−1−トリフルオロメチルブテ−3−エン−2−
オンを50mlのメタノールに溶解した。この混合物に10mlのメタノール中の8g(
0.036モル)のトリエチルホスホノアセテートならびにメタノール中の7.7gの3
0%ナトリウムメトキシド溶液を10分間で計量添加した。この反応混合物を一晩撹拌し
、そして溶媒を真空中で除去した後、水により加水分解した後粗生成物を単離し、そして
pH4で抽出した。
収率:1.5g25%
【0067】
2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
5g(0.036モル)のトリフルオロメチルジエトキシペンテン酸エチルエステル(
異性体の混合物)を40gのTHFに溶解した。ホウ素をドーピングしたゼオライト触媒
により充填された250℃の高温管反応器に中にこの溶液を150分間で計量添加した。
キャリアガスとして100lN2/時と反応物として50lNH3/時の混合物を反応器に
ポンプ送入した。出口ガスを捕集し、THFの中に急冷し、90%の所望の生成物ならび
に5%の2−エトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジンの混合物を得た。
【0068】
2−エトキシ−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
5g(0.036モル)のトリフルオロメチルジエトキシペンテン酸エチルエステル(
異性体の混合物)を80gのエタノールに溶解した。ホウ素をドーピングしたゼオライト
触媒により充填された250℃の高温管反応器に中にこの溶液を150分間で計量添加し
た。キャリアガスとして100lN2/時と反応物として50lNH3/時の混合物を反応
器にポンプ送入した。出口ガスを捕集し、THFの中に急冷し、70%の2−エトキシ−
4−(トリフルオロメチル)ピリジンを含有する混合物を得た。
【0069】
2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
21.4g(0.075モル)のトリフルオロメチルジエトキシペンテン酸エチルエス
テル(異性体の混合物)と2gのホウ素をドーピングしたゼオライト触媒をオートクレー
ブ中に入れ、そして12.75gのアンモニア(0.75モル)を圧入した。この混合物
を230℃で30分間撹拌し、そして冷却後この残渣は74%の所望の生成物を含有して
いた。
【0070】
2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
21.4g(0.075モル)のトリフルオロメチルジエトキシペンテン酸エチルエス
テル(異性体の混合物)と2gのホウ素をドーピングしたゼオライト触媒をオートクレー
ブ中に入れ、そして6.4gの液体アンモニア(0.38モル)を添加した。この混合物
を230℃で30分間撹拌し、そして冷却後この残渣をメチレンクロリドに溶解し、洗浄
し、そして溶媒を蒸留した後、9.5g(99%GC)の粗生成物を単離した。
収率:74%
【0071】
2−ヒドロキシ−3−チオメチル−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
5g(0.018モル)の5,5−ジエトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメ
チル−ペンテ−2−エン−ニトリル(異性体の混合物)、2gのホウ素をドーピングした
ゼオライト触媒および21gのメタノールを230℃で60分間撹拌し、そして冷却後こ
の残渣は39%の所望の生成物、17%の2−メトキシ−3−チオメチル4−(トリフル
オロメチル)−ピリジンおよび2%の2−アミノ−3−チオメチル−4−(トリフルオロ
メチル)−ピリジンを含有していた。
【0072】
2−ヒドロキシ−3−チオメチル−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
5g(0.018モル)の5,5−ジエトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメ
チル−ペンテ−2−エン−ニトリル(異性体の混合物)および2.7gのアンモニウムア
セテートをフラスコ中で150℃で12時間撹拌した。冷却後、この残渣は20%の所望
の生成物と37%の2−アミノ−3−チオメチル−4−(トリフルオロメチル)−ピリジ
ンを含有していた。
【0073】
5,5−ジエトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメチル−ペンテ−2−エン−ニ
トリル
100mlの乾燥エタノール中の30g(0.13モル)の2−メチルチオ−ホスホノ
アセトニトリルジエチルエステルと22.6g(0.13モル)の4−エトキシ−1,1
,1−トリフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンの溶液に、59.9gの20%ナトリウ
ムエトキシド溶液を30分以内に計量添加した。この反応混合物を70℃で2時間撹拌し
た。冷却後、この溶媒を真空下で除去した。100mlのトルエンと150mlの水を添
加し、そして相を混合した。この有機相を分離し、そしてこの水相を各々100mlのト
ルエンにより2回抽出した。この合体した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、その後真
空下で濃縮した。
収率:約40%
【0074】
5,5−ジエトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメチル−ペンテ−2−エン−ニ
トリル
100gの乾燥エタノール中の50g(0.22モル)の2−メチルチオ−ホスホノア
セトニトリルジエチルエステルと37.7g(0.22モル)の4−エトキシ−1,1,
1−トリフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンの溶液に、98.6gの20%ナトリウム
エトキシド溶液を30分以内に計量添加した。この反応混合物を還流下で3時間撹拌した
。冷却後、この溶媒を真空下で除去した。200mlのトルエンと100mlの水を添加
し、そして相を混合した。この有機相を分離し、そしてこの水相を各々100mlのトル
エンにより2回抽出した。この合体した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、その後で真
空下で濃縮した。
収率:約52%
【0075】
5,5−ジエトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメチル−ペンテ−2−エン−ニ
トリル
100mlの乾燥エタノール中の9g(0.04モル)の2−メチルチオ−ホスホノア
セトニトリルジエチルエステルと12g(0.071モル)の4−エトキシ−1,1,1
−トリフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンの溶液に、50mlのエタノール中の1.8
g(0.075モル)の水酸化リチウムの溶液を30分以内で計量添加した。この反応混
合物を還流下で5時間撹拌した。冷却後、この溶媒を真空下で除去した。100mlのト
ルエンと50mlの水を添加し、そして相を混合した。この有機相を分離し、そしてこの
水相を各々100mlのトルエンにより2回抽出した。この合体した有機層を硫酸ナトリ
ウム上で乾燥し、その後で真空下で濃縮した。
収率:約70%
【0076】
5,5−ジエトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメチル−ペンテ−2−エン−ニ
トリル
エタノール中の2.8g(0.054モル)の1Mリチウムエトキシド溶液の溶液に、
100mlの乾燥エタノール中の10g(0.045モル)2−メチルチオ−ホスホノア
セトニトリルジエチルエステルと7.5g(0.13モル)4−エトキシ−1,1,1−
トリフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンの溶液を50℃で計量添加した。この反応混合
物を60℃で2時間撹拌した。200mlのエチルアセテートを添加し、そしてこの有機
相を100gの水により2回洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、その後
真空下で濃縮した。
収率:約79%
【0077】
5,5−ジメトキシ−2−チオメチル−3−トリフルオロメチル−ペンテ−2−エン−ニ
トリル
100mlの乾燥THF中の5g(0.63モル)のリチウムヒドリドの混合物に、8
00mlの乾燥メタノール中の95g(0.43モル)の2−メチルチオ−ホスホノアセ
トニトリルジエチルエステルと72g(0.43モル)の4−エトキシ−1,1,1−ト
リフルオロ−ブテ−3−エン−2−オンの溶液を計量添加した。添加時に温度は40℃ま
で上昇した。その後で、この反応混合物を25℃で更に2時間撹拌した。この溶媒を真空
下で除去した。250mlのエチルアセテートを添加し、そしてこの有機相を100gの
水により3回洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、その後真空下で濃縮し
た。
収率:約85%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

であり、
式中、
1、R2は独立して同一であるか、あるいは異なり;H;C1-20−アルキル(分岐鎖あ
るいは直鎖あるいは環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−ア
リールオキシ、アミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;
Cl;Br;Iであり;
3=CN、NO2、C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状);各々F、
Cl、Br、I、C6-20−アリールオキシ、アミノの基のうちの1つ以上により置換され
得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iであり;
4=En6mであって、
n=m=1ならば、E=SおよびR6=C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるい
は環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、ア
ミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iで
あり;
n=0およびm=1ならば、R6=H、C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるい
は環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、ア
ミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iで
あり;
1=O、N
5=H
1=Oに対してはn=1、およびE1=Nに対しては2である、置換ピリジン誘導体で
あって、
式(II)
3−C(O)−C(R1)=C(R2)−G (II)
(式中、
1、R2およびR3は上記に規定された意味を有し;
G=−NH2または脱離基である)
のα,β−不飽和カルボニル化合物と式(III)
【化2】

(式中、
(P)=P(Ar)3であり、Ar=置換あるいは好ましくは非置換のC6-20アリール
であり、R’=同一であるか、あるいは異なり、独立して分岐鎖あるいは直鎖あるいは環
状のC1-20アルキル、またはC6-20アリールを意味し;
n6m=であって、
n=m=1ならば、E=SおよびR6=C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるい
は環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、ア
ミノのうちの1つ以上の基により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iで
あり;
n=0およびm=1ならば、R6=C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるいは環
状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、アミノ
の基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iであり

Y=−CN;−C(O)NH2;−C(O)OR7であり、R7=Hを除いてR1について
上記に定義した通りである)
のウイティッヒ反応試剤またはホルナー・ワズワース・エモンズ反応試剤とを塩基の存在
下で反応させ、そして
i)Y=−CNまたはC(O)NH2、G=脱離基であり、そしてこの塩基がアルコラー
ト、ある場合には、引き続いて酸性触媒、ゼオライト触媒あるいは塩基性触媒での環化を
行うか;
ii)Y=−C(O)−OR7、G=脱離基およびこの塩基がアルコラートである場合に
は、アンモニアの存在下で引き続いて塩基性環化を行う
ことを含んでなる置換ピリジン誘導体の調製方法。
【請求項2】
1=R2=Hであり、そしてR3=電子吸引性基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1=R2=Hであり、そしてR3が部分的にあるいは完全にフッ素化されたC1-6−アル
キル基である、請求項1あるいは2に記載の方法。
【請求項4】
3=−CF3である請求項1〜3に記載の方法。
【請求項5】
式IIIa2
【化3】

(式中、
R’=同一であるか、あるいは異なり、独立して分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状のC
1-20アルキル、またはC6-20アリールを意味し、
n6m=であって
n=m=1ならば、E=SおよびR6=C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるい
は環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、ア
ミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iで
あり;
Y=−CN;−C(O)NH2;−C(O)OR7(ここで、R7=C1-20−アルキル(
分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状)である);F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ
、C6-20−アリールオキシ、アミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−ア
リール;F;Cl;Br;Iである)
のリン化合物。
【請求項6】
式IV−1〜IV−4
【化4】

(式中、この変数は、
n6m=であって、
n=m=1ならば、E=SおよびR6=C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるい
は環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、ア
ミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iで
あり;
n=0およびm=1ならば、R6=H、R6=C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あ
るいは環状);各々F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ
、アミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;
Iであり;
Y=−CN;−C(O)NH2;−C(O)OR7(ここで、R7=C1-20−アルキル(
分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状)である);F、Cl、Br、I、C1-20−アルコキシ
、C6-20−アリールオキシ、アミノの基のうちの1つ以上により置換され得るC6-20−ア
リール;F;Cl;Br;Iであり;
R’=同一であるか、あるいは異なり、独立して分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状のC
1-20アルキルを意味し;
3=CN、NO2、C1-20−アルキル(分岐鎖あるいは直鎖あるいは環状);F、Cl
、Br、I、C1-20−アルコキシ、C6-20−アリールオキシ、アミノの基のうちの1つ以
上により置換され得るC6-20−アリール;F;Cl;Br;Iであり;
G=−NH2または脱離基である
意味を有する)
の化合物。
【請求項7】
リジン誘導体の合成における中間体としての請求項5あるいは6に記載の化合物。

【公開番号】特開2012−214487(P2012−214487A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−139429(P2012−139429)
【出願日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【分割の表示】特願2006−546051(P2006−546051)の分割
【原出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】