説明

ピリミジン化合物および使用法

本発明は式(A)を有するピリミジン化合物を提供する。本発明のピリミジン化合物はSrcキナーゼファミリーのメンバーなどのキナーゼ、ならびに様々な他の特定の受容体および非受容体キナーゼを阻害することができる。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造Aの化合物:

式中
AはそれぞれCH、N、NH、O、およびSからなる群より独立に選択されるか、またはAは、芳香環、芳香族複素環、二環式芳香環、および二環式芳香族複素環からなる群より選択される第二の環を形成するための環縮合の一部であり;
Bはそれぞれ独立にCH、または芳香環、二環式芳香環、および第二の環がある場合に第一の環だけが芳香族であるという追加条件で二環式環からなる群より選択される第二の環を形成するための環縮合の一部であり;
A1はNRa、C(O)、S(O)、S(O)2、P(O)2、O、S、およびCRaからなる群より選択され、ここでRはH、低級アルキル、分枝アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、チオアルキル、アルキルヒドロキシル、アルキルチオール、およびアルキルアミノからなる群より選択され、かつA1がNRaである場合、a=1であり、A1がCRaである場合、a=2であり;
A2はNR、C(O)、S(O)、S(O)2、P(O)2、O、およびSからなる群より選択され;かつA1とA2との間の連結性は化学的に正しく;
R0はH、低級アルキル、および分枝アルキルからなる群より選択され;
L1は結合、O、S、C(O)、S(O)、S(O)2、NRa、およびC1-C6アルキルからなる群より選択され;L2は結合、O、S、C(O)、S(O)、S(O)2、C1-C6、およびNRaからなる群より選択され;またはL1およびL2は一緒になって結合であり;
Rb、Rd、Re、Rfはそれぞれ存在しないか、またはH、C1-C6アルキル、シクロアルキル、分枝アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、チオアルキル、アルキルヒドロキシル、アルキルチオール、およびアルキルアミノからなる群より選択されるかのいずれかであり;
p、q、m、rはそれぞれ独立に0から6の値を有する整数であり;
RbおよびRdは一緒になって(CH2)m、(CH2)r-S-(CH2)m、(CH2)r-SO-(CH2)m、CH2)r-SO2-(CH2)m、(CH2)r-NRa-(CH2)m、および(CH2)r-O-(CH2)mからなる群より選択される部分であり;または
RbおよびReは一緒になって(CH2)m、(CH2)r-S-(CH2)m、(CH2)r-SO-(CH2)m、(CH2)r-SO2-(CH2)m、(CH2)r-NRa-(CH2)m、および(CH2)r-O-(CH2)mからなる群より選択される部分であり;または
RdおよびRfは一緒になって(CH2)m、(CH2)r-S-(CH2)m、(CH2)r-SO-(CH2)m、(CH2)r-SO2-(CH2)m、(CH2)r-NRa-(CH2)m、および(CH2)r-O-(CH2)mからなる群より選択される部分であり;または
RbおよびRfは一緒になって(CH2)m、(CH2)r-S-(CH2)m、(CH2)r-SO-(CH2)m、(CH2)r-SO2-(CH2)m、(CH2)r-NRa-(CH2)m、および(CH2)r-O-(CH2)mからなる群より選択される部分であり;または
RdおよびReは一緒になって(CH2)m、(CH2)r-S-(CH2)m、(CH2)r-SO-(CH2)m、(CH2)r-SO2-(CH2)m、(CH2)r-NRa-(CH2)m、および(CH2)r-O-(CH2)mからなる群より選択される部分であり;
R1は(CRa)m、O、N、S、C(O)(O)R'、C(O)N(R')2、SO3R'、OSO2R'、SO2R'、SOR'、PO4R'、OPO2R'、PO3R'、PO2R'、および一つもしくは複数の複素環原子を有する3〜6員複素環からなる群より選択され、ここでR'は水素、低級アルキル、アルキル-ヒドロキシルからなる群より選択され、または一つもしくは複数の複素環原子を有する閉環3〜6員複素環、分枝アルキル、分枝アルキルヒドロキシルを形成し、ここで複数のR'がある場合、R'はそれぞれ独立であり;
R2は水素、アルキル、分枝アルキル、フェニル、置換フェニル、ハロゲン、アルキルアミノ、アルキルオキソ、CF3、スルホンアミド、置換スルホンアミド、アルキルオキシ、チオアルキル、スルホナート、スルホン酸エステル、ホスファート、リン酸エステル、ホスホナート、ホスホン酸エステル、カルボキソ、アミド、ウレイド、置換カルボキソ、置換アミド、置換ウレイド、および一つもしくは複数の複素環原子を有する3〜6員複素環からなる群より選択されるが、環内に一つまたは二つのいずれかの置換基R2が存在しうるという追加条件で、複数の置換基R2が存在する場合、置換基R2はそれぞれ同じでも異なっていてもよく;
R3は水素、アルキル、分枝アルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF3、シアノ、置換アルキル、ヒドロキシル、アルキルヒドロキシル、チオール、アルキルチオール、チオアルキル、アミノ、およびアミノアルキルからなる群より選択され;ならびに
nは1から5の間の値を有する整数であるが、n≧2である場合、R3基はそれぞれ他のR3基とは独立であるということを追加条件とする。
【請求項2】
化合物XXXVIIIおよびXXXIXからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項3】
化合物XIIおよびXLIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:


【請求項4】
化合物XLII、XLIIIおよびXLIVからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項5】
化合物XXXI、XXXII、XXXIII、XXXIV、XXXV、XXXVI、XXXVII、LIV、LV、およびLXからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:



【請求項6】
化合物III、IV、VI、およびVIIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項7】
化合物IおよびLXIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項8】
化合物XIV、XV、XVI、XVII、L、およびLIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:


【請求項9】
化合物XXIII、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、およびXXIXからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:


【請求項10】
化合物VIIIおよびIXからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項11】
化合物IIおよびXLVIIIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項12】
化合物VおよびXLVIIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項13】
化合物XVIIIである、請求項1記載の化合物:

【請求項14】
化合物LXIIである、請求項1記載の化合物:

【請求項15】
化合物XXIおよびXXIIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項16】
化合物XIXおよびXXからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項17】
化合物XXXである、請求項1記載の化合物:

【請求項18】
化合物LIIである、請求項1記載の化合物:

【請求項19】
化合物XLIXである、請求項1記載の化合物:

【請求項20】
化合物XおよびXIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項21】
化合物XIIIである、請求項1記載の化合物:

【請求項22】
化合物XLVIである、請求項1記載の化合物:

【請求項23】
化合物LIIIである、請求項1記載の化合物:

【請求項24】
化合物LVIおよびLVIIからなる群より選択される、請求項1記載の化合物:

【請求項25】
血管恒常性(vasculostasis)損傷に関連する障害の治療法であって、それを必要としている被験体に、少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与する段階を含む方法。
【請求項26】
障害が心筋梗塞、卒中、うっ血性心不全、虚血もしくは再灌流傷害、癌、関節炎もしくは他の関節症、網膜症もしくは硝子体網膜疾患、黄斑変性症、自己免疫疾患、血管漏出症候群、炎症性疾患、浮腫、移植片拒絶、熱傷、または急性もしくは成人呼吸促迫症候群(ARDS)である、請求項25記載の方法。
【請求項27】
障害が血管漏出症候群(VLS)である、請求項25記載の方法。
【請求項28】
障害が癌である、請求項25記載の方法。
【請求項29】
障害が眼科疾患である、請求項25記載の方法。
【請求項30】
眼科疾患が加齢性黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症(DR)、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、癌、緑内障、および他の眼の病的状態からなる群より選択される、請求項29記載の方法。
【請求項31】
化合物を眼底、硝子体内、または眼周囲に投与する、請求項29記載の方法。
【請求項32】
化合物が点眼剤の形の製剤中にある、請求項29記載の方法。
【請求項33】
化合物を乾性AMDを有する被験体に投与する、請求項29記載の方法。
【請求項34】
化合物を眼科疾患進行のリスクを低減するために投与する、請求項29記載の方法。
【請求項35】
障害がARDSである、請求項25記載の方法。
【請求項36】
障害が自己免疫疾患である、請求項25記載の方法。
【請求項37】
障害が熱傷である、請求項25記載の方法。
【請求項38】
障害が卒中である、請求項25記載の方法。
【請求項39】
障害が心筋梗塞である、請求項25記載の方法。
【請求項40】
障害が虚血または再灌流傷害である、請求項25記載の方法。
【請求項41】
障害が関節炎である、請求項26記載の方法。
【請求項42】
障害が浮腫である、請求項25記載の方法。
【請求項43】
障害が移植片拒絶である、請求項25記載の方法。
【請求項44】
障害が炎症性疾患である、請求項25記載の方法。
【請求項45】
障害がうっ血性心不全である、請求項25記載の方法。
【請求項46】
障害がキナーゼに関連する、請求項25記載の方法。
【請求項47】
キナーゼがチロシンキナーゼである、請求項46記載の方法。
【請求項48】
キナーゼがセリンキナーゼまたはトレオニンキナーゼである、請求項46記載の方法。
【請求項49】
キナーゼがSrcファミリーキナーゼである、請求項46記載の方法。
【請求項50】
少なくとも一つの請求項1記載の化合物とそのための薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物。
【請求項51】
包装材料と、包装材料内に含まれる薬学的組成物とを含む製造品であって、包装材料は薬学的組成物を血管恒常性損傷に関連する障害の治療用に用いうることを示すラベルを含み、かつ薬学的組成物は少なくとも一つの請求項1記載の化合物を含む製造品。
【請求項52】
包装材料と、包装材料内に含まれる薬学的組成物とを含む製造品であって、包装材料は薬学的組成物を、心筋梗塞、卒中、うっ血性心不全、虚血もしくは再灌流傷害、癌、関節炎もしくは他の関節症、網膜症もしくは他の眼科疾患、黄斑変性症、自己免疫疾患、血管漏出症候群、炎症性疾患、浮腫、移植片拒絶、熱傷、または急性もしくは成人呼吸促迫症候群(ARDS)から選択される血管透過性漏出または血管恒常性損傷に関連する障害の治療用に用いうることを示すラベルを含み、かつ薬学的組成物は少なくとも一つの請求項1記載の化合物を含む製造品。
【請求項53】
障害が癌である、請求項52記載の製造品。
【請求項54】
血管恒常性損傷に関連する障害の治療法であって、そのような治療を必要としている被験体への、少なくとも一つの請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、結晶型および個々のジアステレオマーの治療的有効量の投与を含む方法。
【請求項55】
障害が血管漏出症候群(VLS)である、請求項54記載の方法。
【請求項56】
障害が癌である、請求項54記載の方法。
【請求項57】
障害が眼科疾患である、請求項54記載の方法。
【請求項58】
障害がARDSである、請求項54記載の方法。
【請求項59】
障害が自己免疫疾患である、請求項54記載の方法。
【請求項60】
障害が熱傷である、請求項54記載の方法。
【請求項61】
障害が卒中である、請求項54記載の方法。
【請求項62】
障害が心筋梗塞である、請求項54記載の方法。
【請求項63】
障害が虚血または再灌流傷害である、請求項54記載の方法。
【請求項64】
障害が関節炎である、請求項54記載の方法。
【請求項65】
障害が浮腫である、請求項54記載の方法。
【請求項66】
障害が移植片拒絶である、請求項54記載の方法。
【請求項67】
障害が炎症性疾患である、請求項54記載の方法。
【請求項68】
血管恒常性損傷に関連する障害の治療法であって、そのような治療を必要としている被験体への、少なくとも一つの請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、結晶型および個々のジアステレオマーの治療的有効量の、抗炎症剤、化学療法剤、免疫調節剤、治療的抗体、またはタンパク質キナーゼ阻害剤との組み合わせでの投与を含む方法。
【請求項69】
心筋梗塞を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項70】
血管漏出症候群(VLS)を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項71】
癌を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項72】
卒中を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項73】
ARDSを有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項74】
熱傷を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項75】
関節炎を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項76】
浮腫を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項77】
血管漏出症候群(VLS)を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項78】
網膜症もしくは他の眼科疾患を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項79】
虚血もしくは再灌流関連組織傷害もしくは損傷を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項80】
自己免疫疾患を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項81】
移植片拒絶を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項82】
炎症性疾患を有する、またはそれを有するリスクがある被験体の治療法であって、被験体に少なくとも一つの請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与し、それにより被験体を治療する段階を含む方法。
【請求項83】
薬学的組成物の製造法であって、少なくとも一つの請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、結晶型塩および個々のジアステレオマーと、薬学的に許容される担体との組み合わせを混合する段階を含む方法。

【公表番号】特表2008−533166(P2008−533166A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502040(P2008−502040)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【国際出願番号】PCT/US2006/009518
【国際公開番号】WO2006/101977
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(507062439)ターゲジェン インコーポレーティッド (8)
【Fターム(参考)】