説明

ピリミジン化合物

本発明は、炎症性疾患もしくは免疫疾患、発育異常疾患もしくは変性疾患、または組織損傷の治療方法に関する。当該方法は、式(I)の化合物の1種または2種以上の有効量を、必要とする対象に投与することを含む。それぞれの変数は、明細書中に定義されている。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物またはその塩:
【化1】

式中、
Xは−N(R)−もしくは−O−であり;または、XはRと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;または、XはLおよびLと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
およびLはそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、C−C10へテロアルキレン、−C(O)−、もしくは欠失であり;あるいは、LはL、RおよびRに結合した窒素と一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり、または、LはLおよびXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
は−N(R)−、−O−、アリール、ヘテロアリール、またはC−C20ヘテロシクロアルキルであり;あるいは、LはL、RおよびRに結合した窒素と一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり、または、LはLおよびXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
は水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
はC−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはC−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキルもしくはN(R)で置換されたC−C10アルキルであり;あるいは、RはXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
この際、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたは−C(O)Rであり;Rは水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである。
【請求項2】
およびLがそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、−C(O)−、または欠失であり;Lが−N(R)−、−O−、アリール、またはC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xが−N(R)−である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が−N(R)−である、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
がC−C20シクロアルキル、C−C20シクロアルキルで置換されたC−C10アルキル、またはC−C10アルキルで置換されたC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
が:
【化2】

である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
がN(R’R”)で置換されたC−C10アルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項4に記載の化合物。
【請求項8】
がC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項9】
が:
【化3】

である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
化合物1〜7の1つである、請求項4に記載の化合物。
【請求項11】
がアリールである、請求項3に記載の化合物。
【請求項12】
がフェニレンである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
がC−C20ヘテロシクロアルキルまたはN(R)で置換されたC−C10アルキルであるか;RがXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
が、
【化4】

であるか;RがXと一緒になって:
【化5】

である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
が水素、ハロゲン、C−C10アルキル、OR、NR、またはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OR’、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、C(S)N(R’R”)、OSOR’、もしくはPO(OR’)で置換されていてもよいC−C20へテロシクロアルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項11に記載の化合物。
【請求項16】
が水素、Cl、CH、OPh、
【化6】

OHで置換されていてもよい:
【化7】

−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OH、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、C(S)N(R’R”)、OSOR’、もしくはPO(OR’)で置換されていてもよい:
【化8】

または、OHもしくはNHC(O)R”で置換されたNH(R’)である、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
化合物8、10、12〜16、18、20〜24、26〜76、78〜197、201〜221、および228〜230の1つである、請求項11に記載の化合物。
【請求項18】
がC−C20シクロアルキルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項19】
がシクロヘキシレンである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
がN(R)で置換されたC−C10アルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
が:
【化9】

である、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
がC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OR’、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、またはC(S)N(R’R”)で置換された、C−C20ヘテロシクロアルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項18に記載の化合物。
【請求項23】
化合物231〜268の1つである、請求項18に記載の化合物。
【請求項24】
化合物222〜227の1つである、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
式(I)の化合物またはその塩:
【化10】

式中、
Xは−N(R)−もしくは−O−であり;
およびLはそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、C−C10へテロアルキレン、−C(O)−、もしくは欠失であり;
は−N(R)−、C−C20シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または欠失であり;
は水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;あるいは、RおよびRは一緒になってC−C10アルキレンまたはC−C10ヘテロアルキレンであり;
この際、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【請求項26】
Xが−N(R)−であり、LおよびLがそれぞれ独立して、C−C10アルキレンであり、Lが欠失であり、RがNRであり、RおよびRがそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、ハロゲンまたはC−C20シクロアルキルであり、RおよびRがそれぞれ独立して、水素またはC−C20シクロアルキルであるか;あるいは、RおよびRが一緒になってC−C10アルキレンまたはC−C10へテロアルキレンである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
が:
【化11】

であるか、RおよびRが一緒になって−CHCH−である、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
およびRの一方が、N(RR’)もしくはアリールで置換されたC−C10アルキルであり、この際RおよびR’はそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項26に記載の化合物。
【請求項29】
およびRの一方が:
【化12】

である、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
が、C−C20ヘテロシクロアルキルまたはORで置換されたC−C10アルキルで置換された:
【化13】

であり、Rが水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項26に記載の化合物。
【請求項31】
化合物9、11、17、19、25、および198〜200の1つである、請求項26に記載の化合物。
【請求項32】
式(I)の化合物またはその塩:
【化14】

式中、
Xは−N(R)−もしくは−O−であり;または、XはRと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;または、XはLおよびLと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
およびLはそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、C−C10へテロアルキレン、−C(O)−、もしくは欠失であり;あるいは、LはL、RおよびRに結合した窒素と一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり、または、LはLおよびXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
は−N(R)−、−O−、アリール、ヘテロアリール、またはC−C20シクロアルキルであり;あるいは、LはL、RおよびRに結合した窒素と一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり、または、LはLおよびXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
は水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
はC−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはC−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキルもしくはN(R)で置換されたC−C10アルキルであり;あるいは、RはXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
この際、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたは−C(O)Rであり;Rは水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである、
の有効量を、必要とする対象に投与することを含む、炎症性疾患もしくは免疫疾患、発育異常疾患もしくは変性疾患、または組織損傷の治療方法。
【請求項33】
およびLがそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、−C(O)−、または欠失であり;Lが−N(R)−、−O−、アリール、またはC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
Xが−N(R)−である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
が−N(R)−である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
がC−C20シクロアルキル、C−C20シクロアルキルで置換されたC−C10アルキル、またはC−C10アルキルで置換されたC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
が:
【化15】

である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
がN(R’R”)で置換されたC−C10アルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
がC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
が:
【化16】

である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
がアリールである、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
がフェニレンである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
がC−C20ヘテロシクロアルキルまたはN(R)で置換されたC−C10アルキルであるか;RがXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
が、
【化17】

であるか;RがXと一緒になって:
【化18】

である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
が水素、ハロゲン、C−C10アルキル、OR、NR、またはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OR’、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、C(S)N(R’R”)、OSOR’、もしくはPO(OR’)で置換されていてもよいC−C20へテロシクロアルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
が水素、Cl、CH、OPh、
【化19】

OHで置換されていてもよい:
【化20】

−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OH、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、C(S)N(R’R”)、OSOR’、もしくはPO(OR’)で置換されていてもよい:
【化21】

または、OHもしくはNHC(O)R”で置換されたNH(R’)である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
がC−C20シクロアルキルである、請求項34に記載の方法。
【請求項48】
がシクロヘキシレンである、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
がN(R)で置換されたC−C10アルキルである、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
が:
【化22】

である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
がC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OR’、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、またはC(S)N(R’R”)で置換された、C−C20ヘテロシクロアルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
前記炎症性疾患または前記免疫疾患が、網膜症、喘息、アレルギー性鼻炎、過敏性肺疾患、自己免疫疾患、拒絶反応、ヒト免疫不全ウイルス感染または癌である、請求項32に記載の方法。
【請求項53】
前記癌が、脳腫瘍、乳癌、前立腺癌、結腸癌、腎臓癌、子宮癌、甲状腺癌、肺癌または血液の癌である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記過敏性肺疾患が特発性肺線維症である、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記自己免疫疾患が関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強直性脊椎炎または全身性硬化症である、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記発育異常障害または変性疾患が、脊髄性筋萎縮症、デュシェンヌ型筋ジストロフィ、パーキンソン病またはアルツハイマー病である、請求項32に記載の方法。
【請求項57】
前記組織損傷が、脳損傷、心損傷、肝損傷、骨格筋損傷、腎損傷、膵損傷、肺損傷、皮膚損傷または消化管損傷である、請求項32に記載の方法。
【請求項58】
式(I)の化合物またはその塩:
【化23】

式中、
Xは−N(R)−もしくは−O−であり;
およびLはそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、C−C10へテロアルキレン、−C(O)−、もしくは欠失であり;
は−N(R)−、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または欠失であり;
は水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;あるいは、RおよびRは一緒になってC−C10アルキレンまたはC1−C10ヘテロアルキレンであり;
この際、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、
の有効量を、必要とする対象に投与することを含む、炎症性疾患もしくは免疫疾患、発育異常疾患もしくは変性疾患、または組織損傷の治療方法。
【請求項59】
Xが−N(R)−であり、LおよびLがそれぞれ独立して、C−C10アルキレンであり、Lが欠失であり、RがNRであり、RおよびRがそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、ハロゲンまたはC−C20シクロアルキルであり、RおよびRがそれぞれ独立して、水素またはC−C20シクロアルキルであるか;あるいは、RおよびRが一緒になってC−C10アルキレンまたはC−C10へテロアルキレンである、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
が:
【化24】

であるか、RおよびRが一緒になって−CHCH−である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
およびRの一方が、N(RR’)もしくはアリールで置換されたC−C10アルキルであり、この際RおよびR’はそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
およびRの一方が:
【化25】

である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
が、C−C20ヘテロシクロアルキルまたはORで置換されたC−C10アルキルで置換された:
【化26】

であり、Rが水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項59に記載の方法。
【請求項64】
前記炎症性疾患または前記免疫疾患が、網膜症、喘息、アレルギー性鼻炎、過敏性肺疾患、自己免疫疾患、拒絶反応、ヒト免疫不全ウイルス感染または癌である、請求項58に記載の方法。
【請求項65】
前記発育異常障害または変性疾患が、脊髄性筋萎縮症、デュシェンヌ型筋ジストロフィ、パーキンソン病またはアルツハイマー病である、請求項58に記載の方法。
【請求項66】
前記組織損傷が、脳損傷、心損傷、肝損傷、骨格筋損傷、腎損傷、膵損傷、肺損傷、皮膚損傷または消化管損傷である、請求項58に記載の方法。
【請求項67】
式(I)の化合物またはその塩:
【化27】

式中、
Xは−N(R)−もしくは−O−であり;または、XはRと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;または、XはLおよびLと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
およびLはそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、C−C10へテロアルキレン、−C(O)−、もしくは欠失であり;あるいは、LはL、RおよびRに結合した窒素と一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり、または、LはLおよびXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
は−N(R)−、−O−、アリール、ヘテロアリール、またはC−C20シクロアルキルであり;あるいは、LはL、RおよびRに結合した窒素と一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり、または、LはLおよびXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
は水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
はC−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはC−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキルもしくはN(R)で置換されたC−C10アルキルであり;あるいは、RはXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルであり;
この際、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたは−C(O)Rであり;Rは水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである、
の有効量を、必要とする対象に投与することを含む、骨髄由来細胞の血液への移行を増強する方法。
【請求項68】
およびLがそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、−C(O)−、または欠失であり;Lが−N(R)−、−O−、アリール、またはC−C20シクロアルキルである、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
Xが−N(R)−である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
が−N(R)−である、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
がC−C20シクロアルキル、C−C20シクロアルキルで置換されたC−C10アルキル、またはC−C10アルキルで置換されたヘテロシクロアルキルである、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
が:
【化28】

である、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
がN(R’R”)で置換されたC−C10アルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項70に記載の方法。
【請求項74】
がC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項70に記載の方法。
【請求項75】
が:
【化29】

である、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
がアリールである、請求項69に記載の方法。
【請求項77】
がフェニレンである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
がC−C20ヘテロシクロアルキルまたはN(R)で置換されたC−C10アルキルであるか;RがXと一緒になってC−C20ヘテロシクロアルキルである、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
が、
【化30】

であるか;RがXと一緒になって:
【化31】

である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
が水素、ハロゲン、C−C10アルキル、OR、NR、またはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OR’、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、C(S)N(R’R”)、OSOR’、もしくはPO(OR’)で置換されていてもよいC−C20へテロシクロアルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項76に記載の方法。
【請求項81】
が水素、Cl、CH、OPh、
【化32】

OHで置換されていてもよい:
【化33】

−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OH、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、C(S)N(R’R”)、OSOR’、もしくはPO(OR’)で置換されていてもよい:
【化34】

または、OHもしくはNHC(O)R”で置換されたNH(R’)である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
がC−C20シクロアルキルである、請求項69に記載の方法。
【請求項83】
がシクロヘキシレンである、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
がN(R)で置換されたC−C10アルキルである、請求項82に記載の方法。
【請求項85】
が:
【化35】

である、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
がC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、OR’、C(O)R’、COOR’、C(O)N(R’R”)、SOR’、またはC(S)N(R’R”)で置換された、C−C20ヘテロシクロアルキルであり、この際R’およびR”はそれぞれ独立して水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項82に記載の方法。
【請求項87】
前記骨髄由来細胞がCD34+細胞またはCD133+細胞である、請求項67に記載の方法。
【請求項88】
前記骨髄由来細胞が幹細胞または内皮前駆細胞である、請求項67に記載の方法。
【請求項89】
G−CSF増殖因子の有効量を前記対象にともに投与することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
【請求項90】
式(I)の化合物またはその塩:
【化36】

式中、
Xは−N(R)−もしくは−O−であり;
およびLはそれぞれ独立して、C−C10アルキレン、C−C10へテロアルキレン、−C(O)−、もしくは欠失であり;
は−N(R)−、C−C20シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または欠失であり;
は水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NRまたはNRであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;あるいは、RおよびRは一緒になってC−C10アルキレンまたはC1−C10ヘテロアルキレンであり;
この際、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、
の有効量を、必要とする対象に投与することを含む、骨髄由来細胞の血液への移行を増強する方法。
【請求項91】
Xが−N(R)−であり、LおよびLがそれぞれ独立して、C−C10アルキレンであり、Lが欠失であり、RがNRであり、RおよびRがそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、ハロゲンまたはC−C20シクロアルキルであり、RおよびRがそれぞれ独立して、水素またはC−C20シクロアルキルであるか;あるいは、RおよびRが一緒になってC−C10アルキレンまたはC−C10へテロアルキレンである、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
が:
【化37】

であるか、RおよびRが一緒になって−CHCH−である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
およびRの一方が、N(RR’)もしくはアリールで置換されたC−C10アルキルであり、この際RおよびR’はそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項91に記載の方法。
【請求項94】
およびRの一方が:
【化38】

である、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
が、C−C20ヘテロシクロアルキルまたはORで置換されたC−C10アルキルで置換された:
【化39】

であり、Rが水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項91に記載の方法。
【請求項96】
前記骨髄由来細胞がCD34+細胞またはCD133+細胞である、請求項90に記載の方法。
【請求項97】
前記骨髄由来細胞が幹細胞または内皮前駆細胞である、請求項90に記載の方法。
【請求項98】
G−CSF増殖因子の有効量を前記対象にともに投与することをさらに含む、請求項90に記載の方法。
【請求項99】
式:
【化40】

の化合物を、式:
【化41】

の化合物と反応させて、式(II):
【化42】

の化合物を得ることを含む、化学合成方法:
式中、
Aはフェニレン、シクロヘキシレン、
【化43】

であり;
、R、およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NR、またはNRであり;
はハロゲンであり;
はアミノ保護基であり;
この際、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または−C(O)Rであり;Rは水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【請求項100】
式(II)の化合物を脱保護して式(III):
【化44】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
がN(R)であり、この際RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
およびRの一方が:
【化45】

である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
が、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキルまたはアリールで置換されていてもよい:
【化46】

である、請求項100に記載の方法。
【請求項104】
がハロゲンである、請求項99に記載の方法。
【請求項105】
式(II)の化合物を、式:
【化47】

の化合物と反応させて、式(IV):
【化48】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項104に記載の方法:
式中、Yは−O−、−CH−、または−N(R)−であり、この際Rは水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはハロゲンである。
【請求項106】
式(IV)の化合物を脱保護して式(V):
【化49】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
YがNHである、請求項105に記載の方法。
【請求項108】
式(IV)の化合物を式:
【化50】

の化合物と反応させて、式(VI):
【化51】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項107に記載の方法:
式中、Zは−CH−または−C(O)−であり、RはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、Rはハロゲンである。
【請求項109】
式(VI)の化合物を脱保護して式(VII):
【化52】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
式(IV)の化合物を式:
【化53】

の化合物と反応させてイミン化合物を得て、次いで前記イミン化合物を還元して式(VI):
【化54】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項107に記載の方法:
式中、Zは−C(O)−であり、RはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、Rは水素である。
【請求項111】
式(VI)の化合物を脱保護して式(VII):
【化55】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
式IVの化合物を式:
【化56】

の化合物と反応させて、エステル化合物を得て、次いで前記エステル化合物を加水分解して式(VIII):
【化57】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項107に記載の方法:
式中、RはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【請求項113】
式(VIII)の化合物を脱保護して式(IX):
【化58】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
式(IV)の化合物を式:
【化59】

の化合物と反応させて、式(X):
【化60】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項107に記載の方法:
式中、RはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【請求項115】
式(X)の化合物を脱保護して脱保護化合物を得て、次いで前記脱保護化合物を加水分解して式(XI):
【化61】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
式(II)の化合物を式:RcOHの化合物と反応させて、式(XII):
【化62】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項104に記載の方法:
式中、RはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【請求項117】
式(XII)の化合物を脱保護して式(XIII):
【化63】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
がCNである、請求項99に記載の方法。
【請求項119】
式(II)の化合物を還元して式(XIV):
【化64】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
式(XIV)の化合物を式RNHの化合物と反応させてイミン化合物を得て、次いで前記イミン化合物を還元して式(XV):
【化65】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項119に記載の方法:
式中、RはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【請求項121】
式(XV)の化合物を脱保護して式(XVI):
【化66】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
がt−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アセチル、フェニルカルボニル、またはトリアルキルシリルである、請求項99に記載の方法。
【請求項123】
式:
【化67】

の化合物を式:
【化68】

の化合物と反応させて、式(XVII):
【化69】

の化合物を得ることを含む、化学合成方法:
式中、
およびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、CN、OR、COOR、OC(O)R、C(O)R、C(O)NR、またはNRであり;
はハロゲンであり;
はアミノ保護基であり;
この際、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または−C(O)Rであり、Rは水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【請求項124】
式(XX)の化合物を保護し、次いで保護された式(XVII)の化合物を式:
【化70】

の化合物と反応させて式(XVIII):
【化71】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項123に記載の方法:
式中、Rはアミノ保護基であり、Yは−O−、−CH−、または−N(R)−であり、この際Rは水素、C−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはハロゲンである。
【請求項125】
YがNHである、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
式(XVIII)の化合物を式:
【化72】

の化合物と反応させてエステル化合物を得ること;
前記エステル化合物を加水分解して酸化合物を得ること;および、
前記酸化合物を脱保護して式(XIX):
【化73】

の化合物を得ることをさらに含む、請求項125に記載の方法:
式中、RはC−C10アルキル、C−C20シクロアルキル、C−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、Rはハロゲンである。

【公表番号】特表2008−546698(P2008−546698A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517014(P2008−517014)
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/022975
【国際公開番号】WO2006/138304
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(505367785)タイゲン バイオテクノロジー カンパニー,リミテッド (10)
【Fターム(参考)】