説明

ピルフェニドン療法を施す方法

本発明は、フルボキサミンとピルフェニドンまたはCYP酵素の他の中程度〜強力なインヒビターとの有害な薬物間相互作用を回避することを伴う方法に関する。本発明は、一般的に、ピルフェニドン療法を必要とする患者へピルフェニドンを投与する改善された使用および方法、ならびにピルフェニドンの医薬、容器、パッケージおよびキットを調製または包装する方法に関する。局面または実施形態のうちのいずれかにおいて、上記患者は特発性肺線維症(IPF)を有し得、そして上記医薬はIPFの処置のためのものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野
本発明は、フルボキサミン(CYP1A2の強力なインヒビター)との有害な薬物間相互作用を回避することを伴う、ピルフェニドン療法を施す、改善された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ピルフェニドンは、185.23ダルトンの分子量を有する小分子であり、その化学名は、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンである。ピルフェニドンは、抗線維症特性(anti−fibrotic property)を有し、種々の線維症状態に罹患した患者に対する治療上の利益について調べられてきた。これは、商標名Pirespa(登録商標)の下で、特発性肺線維症(IPF)の処置に関して、日本において認可されている。
【0003】
ピルフェニドンは、種々のアイソフォームのシトクロムP450(CYP)タンパク質によって代謝されることが示されている[2008年9月16日、Ministry of Health Labour and WelfareのPharmaceutical and Food Safety Bureau、Evaluation and Licensing Divisionの審議結果についての報告書を参照のこと]。特に、数種のシトクロムP450(CYP)アイソフォーム(CYP1A2、2C9、2C19、2D6および2E1)は、ピルフェニドンの酸化代謝の最も初期の段階に関与している。
【0004】
フルボキサミンは、選択的セロトニン再取り込みインヒビター(SSRI)として公知な治療薬のクラスに属する。SSRIは、類似した薬理学的な効果を有するが、異なる化学構造を有する抗うつ薬の一群である。フルボキサミンは、社会不安障害(社会恐怖)、強迫性障害(OCD)の処置に関して認可されており、大うつ病および他の不安障害(例えば、恐慌性障害および心的外傷後ストレス障害)を処置するために処方されている(非特許文献1)。フルボキサミンに加えて、他の臨床的に利用可能なSSRIは、シタロプラム(citalopram)、フルオキセチン、パロキセチンおよびセルトラリンである。これらの親油性化合物の排除は、肝臓におけるCYPによって触媒される酸化を介して主に進行する。SSRIは、CYP酵素を阻害する可能性を有する[非特許文献2)。Jeppesenらは、フルボキサミンが、インビボでヒトにおいてCYP1A2の強力なインヒビターであることを報告した(非特許文献3)。フルボキサミンはまた、インビトロにおいてCYP1A2の非常に強力なインヒビターであることが示されている(非特許文献4、非特許文献5)
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】McClellanら、「Fluvoxamine An Updated Review of its Use in the Management of Adults with Anxiety Disorders.」、Adis Drug Evaluation(Drugs October 2000)60(4):925〜954
【非特許文献2】Brosen、The pharmacogenetics of the selective serotonin reuptake inhibitors. Clin Invest(1993)71(12):1002〜1009
【非特許文献3】Jeppesenら、Dose−dependent inhibition of CYP1A2, CYP2C19 and CYP2D6 by citalopram, fluoxetine, fluvoxamine and paroxetine. Eur J Clin Pharmacol(1996)51:73〜78
【非特許文献4】Brosenraら、Fluvoxamine is a potent inhibitor of cytochrome P4501A2. Biochem Pharmacol(1993)45:1211〜1214
【非特許文献5】Rasmussenら、selective serotonin reuptake inhibitors and theophylline metabolism in human liver microsomes:potent inhibition by fluvoxamine. Br J Clin Pharmacol(1995)39:151〜159
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の要旨
本明細書に開示される本発明は、ピルフェニドンとフルボキサミンとの間の有害な薬物間相互作用の発見に基づく。
【0007】
本発明は、一般的に、ピルフェニドン療法を必要とする患者へピルフェニドンを投与する改善された使用および方法、ならびにピルフェニドンの医薬、容器、パッケージおよびキットを調製または包装する方法に関する。局面または実施形態のうちのいずれかにおいて、上記患者は特発性肺線維症(IPF)を有し得、そして上記医薬はIPFの処置のためのものである。局面または実施形態のうちのいずれかにおいて、投与されるピルフェニドンの治療上有効な量は、1日あたり2400mgまたは2403mgの1日投薬量(daily dosage)であり得る。本発明の局面のいずれかにおいて、上記1日投薬量は、1日3回、または1日2回、分割量で投与され得るか、あるいは代替的に、1日1回、単回用量で投与される。本発明の局面のいずれかにおいて、上記ピルフェニドンは、食物とともに投与され得る。例えば、1日あたり2400mgまたは2403mgピルフェニドンの1日投薬量は、以下のように投与され得る:食物とともに、1日3回801mgを摂取。
【0008】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者(例えば、IPFを有する患者)にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程、および上記患者がフルボキサミン療法を必要とするのにもかかわらずフルボキサミンの投与を回避する工程を伴う。
【0009】
他の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、有害な薬物間相互作用を回避するためにフルボキサミンの投与を停止する工程、および治療上有効な量のピルフェニドンを投与する工程を包含する。一実施形態において、上記患者は、フルボキサミンを必要としており、したがってフルボキサミンを受容しており、フルボキサミンは、ピルフェニドンの投与を開始するのと同時に停止される。別の実施形態において、フルボキサミンは、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも3日〜1ヶ月以内に停止される。この期間は、例えば、有害な影響なく漸次的減少および使用中止に適切な時間を可能にする。一例において、IPFを有する患者へ治療上有効な量のピルフェニドンを投与する方法において、本発明は、フルボキサミンの投与を回避または停止すること、および治療上有効な量のピルフェニドンを投与することを含む改善を提供する。
【0010】
本明細書で使用される場合、有害な薬物間相互作用としては、ピルフェニドンの低減したクリアランス、ピルフェニドンの低減したクリアランスの可能性、ピルフェニドンへの増大した曝露またはピルフェニドンへの増大した曝露の可能性が挙げられ得る。
【0011】
したがって、本発明の一局面は、ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドンを提供し、この処置することは、フルボキサミンの随伴使用(concomitant use)(または共投与(co−administration))を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止することを含むことを特徴とする。一部の実施形態において、ピルフェニドンの低減したクリアランスまたはピルフェニドンの低減したクリアランスの可能性を回避するために、フルボキサミンの随伴使用を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止する。一部の実施形態において、ピルフェニドンへの増大した曝露またはピルフェニドンへの増大した曝露の可能性を回避するために、フルボキサミンの随伴使用を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止する。フルボキサミンを付随して使用するかまたはそれを投与されている患者におけるピルフェニドンの投与は、ピルフェニドンの曝露において約6倍の増大をもたらす。処置の方法に関して本明細書に記載される局面または実施形態または実施例のいずれかが、患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドンを提供する、本発明のこの局面にあてはまることが理解される。例えば、この患者はIPFを有する患者であり得、そして投与される治療上有効な量は、1日あたり2400mgまたは2403mgであり得る。
【0012】
同様に、本発明のさらなる局面は、ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置するための医薬の製造におけるピルフェニドンの使用を提供し、この処置することは、フルボキサミンの随伴使用(または共投与)を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止することを含むことを特徴とする。処置の方法または患者を処置することにおいて「使用するためのピルフェニドン」に関して本明細書に記載される局面または実施形態または実施例のいずれかが、医薬の製造におけるピルフェニドンの使用を提供する、本発明のこの局面にあてはまることが理解される。例えば、この患者はIPFを有する患者であり得、そして投与される治療上有効な量は、1日あたり2400mgまたは2403mgであり得る。
【0013】
本明細書で使用される場合、「随伴使用」は、同時投与または共投与と交換可能であることが理解される。したがって、上記2つの薬剤が、これらの両方の薬剤が同時に身体に影響することを可能にする様式で与えられる限り、この用語は、同じ経路または異なる経路による、同時での投与または異なる時間での投与を包含することが理解される。例えば、随伴使用は、同じ適応症のためであろうと異なる適応症のためであろうと、同じ医師によって処方されようと異なる医師によって処方されようと、随伴して施される薬物適用(medication)をいい得る。
【0014】
一部の実施形態において、上記患者は、CYP1A2インヒビターでの治療を必要とする患者である。一部の実施形態において、この患者は、強力なCYP1A2インヒビターまたは中程度〜強力なCYP1A2インヒビターでの治療を必要とする患者である。一部の実施形態において、この患者は、フルボキサミン療法を必要とする患者である。一部の実施形態において、この患者は、例えば、フルボキサミンとのピルフェニドンの随伴使用が禁忌を示されているので、フルボキサミンの随伴使用を回避している患者である。一部の実施形態において、この患者は、強力なCYP1A2インヒビターまたは中程度〜強力なCYP1A2インヒビター(例えば、フルボキサミン)を投与されていたか、またはそれを投与されている患者である。一部の実施形態において、この患者は、ピルフェニドンの低減したクリアランス(すなわちそれへの増大した曝露)またはピルフェニドンの低減したクリアランス(すなわちそれへの増大した曝露)の可能性を回避するために、ピルフェニドン療法の開始に先立って、強力なCYP1A2インヒビターまたは中程度〜強力なCYP1A2インヒビターの使用を停止した患者である。一部の実施形態において、この患者は、ピルフェニドンの低減したクリアランスまたはピルフェニドンの低減したクリアランスの可能性を回避するために、ピルフェニドン療法の開始に先立って、フルボキサミンの使用を停止した患者である。一部の実施形態において、この患者は、ピルフェニドンへの増大した曝露またはピルフェニドンへの増大した曝露の可能性を回避するために、ピルフェニドン療法の開始に先立って、フルボキサミンの使用を停止した患者である。一部の実施形態において、この患者は、ピルフェニドン療法の開始に先立って1カ月以内もしくは2週間以内に、またはピルフェニドン療法の開始と同時にこの強力なCYP1A2インヒビターまたは中程度〜強力なCYP1A2インヒビター(例えば、フルボキサミン)の投与を停止した患者である。処置の方法に関して本明細書に記載される局面または実施形態または実施例のいずれかが、ピルフェニドンで処置されるべき患者の特徴付けを提供する、本発明のこの局面にあてはまることが理解される。
【0015】
なお他の局面において、ピルフェニドン療法およびフルボキサミン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法が提供され、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、およびフルボキサミンではない代替的な療法を施す工程を包含する。一局面において、このフルボキサミンではない代替的な療法は、シトクロムP450 1A2(CYP1A2)の強力なインヒビターでも中程度〜強力なインヒビターでもない薬物である。好ましくは、このような薬物は、CYP1A2と、CYP3A4、CYP2C9および/またはCYP2C19からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターではない。一部の実施例において、この代替的な薬物は、シタロプラム(Celexa)、エスシタロプラム(Escitalopram)(Lexapro)、フルオキセチン(Prozac,Prozac Weekly)、パロキセチン(Paxil,Paxil CR,Pexeva)、および/またはセルトラリン(Zoloft)からなる群より選択される。
【0016】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者(例えば、IPFを有する患者)にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、および以下の方法のうちの任意の1つ、2つ、3つ以上でこの患者に勧告する工程を伴う:
(a)フルボキサミンを回避または停止すべきことをこの患者に勧告すること、
(b)ピルフェニドンと、CYP1A2とCYP3A4、CYP2C9および/またはCYP2C19からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物との共投与がピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることをこの患者に勧告すること、
(c)ピルフェニドンとフルボキサミンとの共投与がピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることをこの患者に勧告すること、
(d)フルボキサミンで処置されている患者におけるピルフェニドンの使用が禁忌を示されることをこの患者に勧告すること、
(e)ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンへの曝露において平均6倍の増大をもたらしたことをこの患者に勧告すること、ならびに/あるいは
(f)低減したピルフェニドンクリアランスの可能性に起因して、ピルフェニドンを受容している患者において強力なCYP1A2インヒビターは警告をもって使用されるべきであることをこの患者に勧告すること。
【0017】
一部の実施形態において、上記方法は、ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンの平均ピーク血清濃度(Cmax)における2倍の増大をもたらしたことを上記患者に勧告する工程をさらに包含する。なおさらなる実施形態において、この方法はまた、強力なCYP1A2インヒビターを投与することを回避する工程、または強力なCYP1A2インヒビターの投与を停止する工程を包含する。
【0018】
一部の実施形態において、患者におけるピルフェニドン処置の毒性を低減する方法が提供され、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、および上記勧告のいずれかをこの患者に通知する(advise)工程を包含する。
【0019】
一部の実施形態において、患者におけるピルフェニドン処置の安全性を改善する方法が提供され、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、および上記勧告のいずれかをこの患者に通知する工程を包含する。
【0020】
一部の実施形態において、患者におけるピルフェニドン処置との有害な薬物間相互作用を低減する方法が提供され、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、および上記勧告のいずれかをこの患者に通知する工程を包含する。
【0021】
したがって、一部の実施形態において、以下のために、フルボキサミンの随伴使用を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止する:
(a)ピルフェニドンの治療効果プロファイルを変更することを回避する、および/または
(b)ピルフェニドンの有害反応プロファイルを変更することを回避する、および/または
(c)増大した曝露もしくは増大した曝露の可能性を回避する、および/または
(d)低減したクリアランスもしくは低減したクリアランスの可能性を回避する、および/または
(e)フルボキサミンとの随伴投与の際に、ピルフェニドンへの曝露における平均6倍の増大を回避する、および/または
(f)フルボキサミンとの随伴投与の際に、ピルフェニドンの平均ピーク血清濃度(Cmax)における平均2倍の増大を回避する、および/または
(g)ピルフェニドン処置の毒性を低減する、および/または
(h)ピルフェニドン処置の安全性を改善する、および/または
(i)ピルフェニドン処置に関連する有害な薬物間相互作用を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、試験日でのAUC0−∞推定値の対称的なドットブロットを示す−円は喫煙者を示し、三角形は非喫煙者を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の詳細な説明
ピルフェニドンは、経口で活性な抗線維症剤(anti−fibrotic agent)である。インビトロ実験の結果は、ピルフェニドンが主にCYP1A2によって代謝され(約48%)、複数の他のCYPも同様にそれに寄与している(各々<13%)(すなわち、1A1、2A6、2B6、2C8、2C9、2C18、2C19、2D6、2E1、2J2、3A4、3A5、4A11および4F2)ことを示した。ピルフェニドンの経口投与は、4種の代謝産物、5ヒドロキシメチル−ピルフェニドン、5カルボキシ−ピルフェニドン、4’−ヒドロキシ−ピルフェニドン、および5カルボキシ−ピルフェニドンの5O−アシルグルクロニド代謝産物の形成をもたらす。ヒトにおいて、ピルフェニドンおよび5−カルボキシ−ピルフェニドンのみが血漿中に有意な量で存在し;その他の代謝産物のいずれもPK分析を可能にするのに十分な量で生じない。固有なヒト代謝産物は存在しない。
【0024】
フルボキサミンは、CYP1A2およびCYP2C19の強力なインヒビターであり、そしてCYP2C9、CYP2D6およびCYP3A4の中程度のインヒビターである[Hemeryckら、Selective Serotonin Reuptake Inhibitors and Cytochrome P−450 Mediated Drug−Drug Interactions:An Update. Current Drug Metabolism 3(1):13〜37, 2002]。
【0025】
本明細書に開示される本発明は、ピルフェニドンとフルボキサミンとの間の有害な薬物間相互作用の発見に基づく。有害な薬物間相互作用は、予防可能な院内の有害な薬物反応の3〜5%に相当し、救急処置室への収容(visit)および入院の回数の重要な寄与因子である[Leape LLら、JAMA 1995;274(1):35〜43;Raschetti Rら、Eur J Clin Pharmacol 1999;54(12):959〜963]。
【0026】
本明細書で報告されるデータは、ピルフェニドンとフルボキサミンとの共投与が、ピルフェニドンへの曝露(AUC、すなわち曲線下面積)において平均6倍の増大をもたらしたことを示す。このデータはまた、Cmax(すなわち、平均最大血漿濃度)において平均2倍の増大をもたらした。この状況に依存して、FDAの暫定ガイダンスは、単独で与えた場合と比較して、第二の薬物と組み合わせて与えた場合に、比較が薬物への2倍以上の全身曝露を示すときに、薬物−薬物間相互作用が存在することを示唆している。FDA Preliminary Concept Paper,“Drug Interaction Studies−Study Design,Data Analysis,and Implications for Dosing and Labeling,”October 1,2004。
【0027】
定義
本明細書で使用される場合、用語「治療上有効な量」とは、特定の(identified)疾患または状態を処置、改善もしくは予防するか、または検出可能な治療効果、予防効果もしくは阻害効果を示すのに十分な化合物の量をいう。この効果は、例えば、臨床的な状態の改善または症状の低減によって検出され得る。被験体のための正確な有効量は、被験体の体重、大きさおよび健康;状態の性質および程度;ならびに投与のために選択された治療薬または治療薬の組み合わせに依存する。薬物が米国食品医薬品局(FDA)によって認可されている場合、「治療上有効な量」とは、特定の疾患または状態の処置に関して、FDAまたはその対応する外国の機関によって認可された投薬量をいう。
【0028】
本明細書で使用される場合、「ピルフェニドン療法を必要とする」患者は、ピルフェニドンの投与から利益を受ける患者である。この患者は、ピルフェニドン療法が症状を改善するのに有用であり得る、任意の疾患または状態に罹患し得る。このような疾患または状態としては、肺線維症、特発性肺線維症、特発性間質性肺炎、自己免疫肺疾患(autoimmune lung disease)、良性前立腺肥大、冠状梗塞(coronary infarction)もしくは心筋梗塞、心房細動、脳梗塞、心筋線維症(myocardiac fibrosis)、筋骨格線維症(musculoskeletal fibrosis)、術後癒着(post−surgical adhesion)、肝硬変、腎臓線維症性疾患(renal fibrotic disease)、線維症性血管疾患(fibrotic vascular disease)、強皮症、ヘルマンスキー−パドラック症候群、神経線維腫症、アルツハイマー病、糖尿病性網膜症、および/または皮膚の病変、HIVと関連したリンパ節線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性肺線維症、関節リウマチ;リウマチ様脊椎炎;変形性関節症;痛風、他の関節炎状態;敗血症;敗血症性ショック;内毒素性ショック;グラム陰性敗血症(gram−negative sepsis);トキシックショック症候群;筋筋膜疼痛症候群(myofacial pain syndrome)(MPS);細菌性赤痢;喘息;成人呼吸促進症候群;炎症性腸疾患;クローン病;乾癬;湿疹;潰瘍性大腸炎;糸球体腎炎;強皮症;慢性甲状腺炎;グレーヴズ病;オーモンド病;自己免疫胃炎(autoimmune gastritis);重症筋無力症;自己免疫性溶血性貧血;自己免疫性好中球減少症(autoimmune neutropenia);血小板減少症;膵臓線維症;肝臓線維症を含む慢性活動性肝炎;急性腎臓疾患および慢性腎臓疾患;腎臓線維症(renal fibrosis);糖尿病性腎症;過敏性腸症候群;発熱(pyresis);再狭窄;脳マラリア;発作(stroke)および虚血性傷害;神経性外傷(neural trauma);アルツハイマー病;ハンチントン病;パーキンソン病;急性疼痛および慢性疼痛;アレルギー性鼻炎およびアレルギー性結膜炎を含むアレルギー;心肥大、慢性心不全;急性冠動脈症候群(acute coronary syndrome);悪液質;マラリア;ハンセン病;リーシュマニア症;ライム病;ライター症候群;急性滑膜炎(acute synoviitis);筋肉の変性(muscle degeneration)、滑液包炎;腱炎;腱滑膜炎(tenosynoviitis);脱出した、破裂したまたは脱した椎間円板の症候群(herniated,ruptured,or prolapsed intervertebral disk syndrome);大理石骨病;血栓症;珪肺症;肺サルコーシス(pulmonary sarcosis);骨粗しょう症もしくは多発性骨髄腫関連骨障害のような骨吸収疾患;転移性の乳房の癌腫(metastatic breast carcinoma)、結腸直腸の癌腫(colorectal carcinoma)、悪性黒色腫、胃癌(gastric cancer)および非小細胞肺癌が挙げられるが、これらに限定されない癌;対宿主性移植片反応;ならびに多発性硬化症、狼瘡および線維筋痛症のような自己免疫疾患;AIDSならびに帯状疱疹、I型単純疱疹もしくはII型単純疱疹、インフルエンザウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)およびサイトメガロウイルスのような他のウイルス性疾患;ならびに真性糖尿病が挙げられる。さらに、これらの実施形態の方法は、増殖障害(良性の過形成および悪性の過形成の両方を含む)(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、カポージ肉腫、転移性黒色腫、多発性骨髄腫、転移性の乳房の癌腫を含む乳癌;結腸直腸の癌腫;悪性黒色腫;胃癌;非小細胞肺癌(NSCLC);骨転移などを含む);神経筋の疼痛、頭痛、癌性疼痛、歯痛および関節炎の疼痛を含む疼痛障害(pain disorder);固形腫瘍の新脈管形成、眼の新生血管形成および乳児期の血管腫(infantile hemangioma)を含む脈管形成障害;プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ−2に関連する状態(水腫、発熱、痛覚脱失および疼痛を含む)を含むシクロオキシゲナーゼシグナリング経路およびリポキシゲナーゼシグナリング経路に関連する状態;臓器の低酸素症(organ hypoxia);トロンビン誘発性血小板凝集;原虫感染症(protozoal disease)を処置するために使用され得る。
【0029】
本明細書で使用される場合、「フルボキサミン療法」を必要とする患者は、「選択的セロトニン再取り込みインヒビター(SSRI)療法」を必要とする患者であると理解される。このような患者は、社会不安障害(社会恐怖)、強迫性障害(OCD)、うつ病、不安障害、恐慌性障害および心的外傷後ストレス障害に罹患した患者を含む。
【0030】
CYP酵素に関して、FDAは、一般的に「強力なインヒビター」を、臨床的な評価において、血漿AUC値において>5倍の増大またはCYP基質(感受性のCYP基質に限定されない)のクリアランスにおいて80%超の減少を引き起こしたインヒビターとして定義する。FDAは、一般的に「中程度のインヒビター」を、臨床的な評価において、インヒビターを認可された最も多い用量でかつ最も短い投薬間隔で与えた場合に、AUC値において>2倍だが<5倍の増大または感受性のCYP基質のクリアランスにおいて50%〜80%の減少を引き起こしたインヒビターとして定義する。
【0031】
CYPインヒビターおよび基質
患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドン、ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置するための医薬の製造におけるピルフェニドンの使用、ならびに勧告、警告、停止もしくは下方への用量設定(dose titration downwards)を伴う処置方法、パッケージおよびキット、ならびに/あるいはピルフェニドンを調製または包装する方法を提供することを含むが、これらに限定されない本明細書に記載される実施形態のいずれかにおいて、このピルフェニドン、使用、方法、パッケージ、キット、勧告、警告、停止または用量設定(dose titration)は、フルボキサミンだけでなく、CYP1A2とCYP3A4、CYP2C9および/またはCYP2C19からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである任意の他の薬物(すなわち、他のCYPアイソザイム[2C9、2C19および/または3A4]に対しても阻害効果を有する、CYP1A2の強力なインヒビターである薬物)(例えば、フルボキサミン)にもあてはまり得る。これらの実施形態は、CYP1A2とCYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである任意の他の薬物にもあてはまり得る。これらの実施形態は、CYP1A2と、例えば、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択されるピルフェニドンを代謝する別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである任意の他の薬物にもあてはまり得る。
【0032】
なお他の代替法として、患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドン、ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置するための医薬の製造におけるピルフェニドンの使用、ならびに勧告、警告、停止もしくは下方への用量設定を伴う処置方法、パッケージおよびキット、ならびに/あるいはピルフェニドンを調製または包装する方法を含むが、これらに限定されない本明細書に記載される実施形態のいずれかにおいて、このピルフェニドン、使用、方法、パッケージ、キット、勧告、警告、停止または用量設定は、フルボキサミンだけでなく、CYP1A2の強力なインヒビターまたはCYP1A2の基質である任意の他の薬物にもあてはまり得る。
【0033】
CYP1A2は、テオフィリン、イミプラミン、プロプラノロールおよびクロザピンを含む、多くの一般的に使用される薬物を代謝する。これらの薬物は、一般的にCYP1A2の「基質」と呼ばれる。さらなるCYP1A2の基質としては、アセトアミノフェン(acetominophen)、アミトリプチリン、カフェイン、クロルジアゼポキシド、シナカルセト(cinacalcet)、クロミプラミン、クロピドグレル(clopidogrel)、シクロベンザプリン、デシプラミン、ジアゼパム、デュロキセチン(duloxetine)、エルロチニブ(erlotinib)、エストラジオール、フルタミド、ハロペリドール、レボブピバカイン(levobupivacaine)、メタドン、ミルタザピン(mirtazapine)、ナプロキセン、ノルトリプチリン、オランザピン、オンダンセトロン、ラメルテオン(ramelteon)、リルゾール、ロピニロール(ropinirole)、ロピバカイン、タクリン、チザニジン、ベラパミルおよびワルファリンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
CYP1A2のインヒビターとしては、フルボキサミン、シメチジン、アミオダロン、エキネシア(echinacea)、エノキサシン(enoxacin)、ノルフロキサシン、経口避妊薬、タクリン、チクロピジン(ticlopidine)および多くのフルオロキノロン抗生物質が挙げられる。CYP1A2の中程度のインヒビターとしては、シプロフロキサシン、メキシレチン、プロパフェノンおよびジロートン(zileuton)が挙げられる。CYP1A2のさらなるインヒビターとしては、アタザナビル、シタロプラム、クラリスロマイシン、ジルチアゼム(dilitiazem)、エリスロマイシン、エチニルエストラジオール、イソニアジド、ケトコナゾール、メトキサレン(methoxsalen)、ナリジクス酸、ノルエチンドロン、オメプラゾール、パロキセチン、チプラナビル(tipranavir)およびトロレアンドマイシンが挙げられる。CYP1A2の他のインヒビターとしては、アシクロビル、カフェイン、ファモチジン、フルタミド、グレープフルーツジュース、リドカイン、ロメフロキサシン(lomefloxacin)、モクロベミド(moclobemide)、オフロキサシン(ofloxacin)、パーフェナジン、フェナセチン、プロパフェノン、ロピニロール、トカイニドおよびベラパミルが挙げられる。
【0035】
CYP3A4のインヒビターとしては、アミオダロン、シメチジン、シプロフロキサシン、デラビルジン、フルボキサミン、ミコナゾールおよびボリコナゾール(VFEND)が挙げられる。CYP3A4の強力なインヒビターとしては、アタザナビル、クラリスロマイシン、インジナビル(indinavir)、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ネファゾドン(nefazodone),ネルフィナビル(nelfinavir)、リトナビル(ritonavir)、サキナビル(saquinavir)およびテリスロマイシン(telithromycin)が挙げられる。CYP3A4の中程度のインヒビターとしては、アンプレナビル(amprenavir)、アプレピタント(aprepitant)、ジルチアゼム、エリスロマイシン、フルコナゾール、ホスアンプレナビル、グレープフルーツジュースおよびベラパミルが挙げられる。CYP3A4のさらなるインヒビターとしては、アシトレチン(acitretin)、シクロスポリン、ダナゾール、ジエチルジチオカルバメート、エファビレンツ(efavirenz)、エチニルエストラジオール、フルオキセチン、ゲストデン(gestodene)、イマチニブ、イソニアジド、メトロニダゾール、メチルプレドニゾロン(methylpredisolone)、ミフェプリストン、ニカルジピン、ニフェジピン、ノルエチンドロン、ノルフロキサシン、ノルフルオキセチン、オキシコナゾール、ザクロ(pomegranate)、プレドニゾン、キニーネ、ラノラジン(ranolazine)、ロキシスロマイシン(roxithromycin)、セルトラリン、Synercid、トロレアンドマイシン、ザフィルルカストおよびジロートンが挙げられる。CYP3A4の他のインヒビターとしては、ドキシサイクリン、エキネシアおよびエノキサシン.が挙げられる。
【0036】
CYP2C9のインヒビターとしては、シメチジン、デラビルジン、エファビレンツ、フェノフィブラート(Tricor)、フルオキセチン、フルバスタチン、フルボキサミン、イソニアジド、ケトコナゾール、レフルノミド、モダフィニル(modafinil)、セルトラリン、ボリコナゾール(VFEND)およびザフィルルカスト(Accolate)が挙げられる。CYP2C9の中程度のインヒビターとしては、アミオダロン、フルコナゾールおよびオキサンドロロンが挙げられる。さらなるCYP2C9インヒビターとしては、アタザナビル、クロラムフェニコール、クロピドグレル、コトリモキサゾール(cotrimoxazole)、ツルコケモモ、ジスルフィラム、フルオロウラシル、ゲムフィブロジル、イチョウ(ginkgo)、イマチニブ、イトラコナゾール、ロバスタチン、メトロニダゾール、オメプラゾール、パロキセチン、スルホンアミド、チクロピジン(triclopidine)およびチプラナビルが挙げられる。CYP2C9の他のインヒビターとしては、アナストロゾール(anastrazole)、フェニルブタゾン、スルファメトキサゾール、スルファフェナゾール、タモキシフェン、テニポシド(teniposide)、バルプロ酸および5−フルオロウラシルが挙げられる。
【0037】
CYP2D6のインヒビターとしては、アミオダロン、ブプロピオン、セレコキシブ(celecoxib)、クロルフェニラミン、シメチジン、シナカルセト、シタロプラム、クロミプラミン、デシプラミン、ジフェンヒドラミン、ハロファントリン(halofantrine)、ハロペリドール、メタドン、モクロベミド、プロパフェノン、リトナビル、セルトラリンおよびチオリダジンが挙げられる。強力なCYP2D6インヒビターとしては、フルオキセチン、パロキセチンおよびキニジンが挙げられるが、中程度のCYP2D6インヒビターとしては、デュロキセチンおよびテルビナフィン(terbinafine)が挙げられる。CYP2D6のさらなるインヒビターとしては、クロロキン、コカイン、ダリフェナシン(darifenacin)、エスシタロプラム、フルフェナジン、ヒドロキシクロロキン、イマチニブ、レボメプロマジン(levomepromazine)、ノルフルオキセチン、パーフェナジン、ザクロ、プロポキシフェン、プロプラノロール、キナクリン、ラニチジン、ラノラジンおよびチプラナビルが挙げられる。CYP2D6の他のインヒビターとしては、アミトリプチリン、クロルプロマジン、ドキセピン、フルボキサミン、ヒドラスチス、ヒドロキシジン、イミプラミン、メトクロプラミド、ピモジドおよびチクロピジン(Ticlid)が挙げられる。
【0038】
CYP2C19のインヒビターとしては、デラビルジン、エファビレンツ、エソメプラゾール(esomeprazole)、フェルバメート、フルコナゾール、フルオキセチン、フルボキサミン、インドメタシン、イソニアジド(INH)、モダフィニル(Provigil)、オクスカルバゼピン(oxcarbazepine)、チクロピジン、トピラマート(topiramate)およびボリコナゾール(VFEND)が挙げられる。CYP2C19の強力なインヒビターはオメプラゾールである。CYP2C19のさらなるインヒビターとしては、シタロプラム、フルバスタチン、ケトコナゾール、ランソプラゾール(lansoprazole)、レトロゾール(letrozole)、パロキセチン、セルトラリン、テルミサルタン(telmisartan)およびチプラナビルが挙げられる。CYP2C19の他のインヒビターとしては、アーテミシニン(artemisinin)、クロラムフェニコールおよび経口避妊薬が挙げられる。
【0039】
CYP2B6のインヒビターとしては、クロピドグレル(Plavix)、エファビレンツ、フルオキセチン、フルボキサミン、ケトコナゾール、メマンチン(memantine)、ネルフィナビル、経口避妊薬、パロキセチン、リトナビル、チオテパおよびチクロピジン(Ticlid)が挙げられる。
【0040】
ピルフェニドンとの有害な薬物間相互作用を回避するために、薬物の投与を回避または停止すること
本明細書で使用される場合、用語「回避する(avoid)」およびその語形は、代替のもの(alternative)として、用語控える(abstain)、やめる(desist)、自粛する(forbear)および差し控える(refrain)ならびにその語形を有することが意図される。一部の場合において、代替的な用語は、同義のものである。例えば、「回避する(avoiding)」は、「差し控える(refraining from)」を意味する。Merriam−Webster Online Dictionary、第11版、2009年11月24日。本明細書で使用される場合、用語「停止する(discontinue)」およびその語形は、代替のものとして、用語中止する(cease)、止める(stop)、一時停止する(suspend)およびやめる(quit)を有することが意図される。本明細書に記載される方法において、回避する工程および/または停止する工程は、ピルフェニドン療法の前に実行され得る。例えば、今にも起こる(impending)または差し迫った(imminent)ピルフェニドン投与は、回避する工程および/または停止する工程の直接的な(proximate)原因であり得る。別の例として、同時でのピルフェニドン投与は、停止する工程および/またはさらなる回避する工程の直接的な原因であり得る。
【0041】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者(例えば、IPFを有する患者)にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程、およびCYP1A2インヒビターの投与を回避するか、またはそれに対して禁忌を示す工程を伴う。一部の実施形態において、このCYP1A2インヒビターは強力なCYP1A2インヒビターである。一部の実施形態において、このCYP1A2インヒビターは中程度〜強力なCYP1A2インヒビターである。一部の実施形態において、このCYP1A2インヒビターは、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物(すなわち、他のCYPアイソザイム[2C9、2C19および/または3A4]に対しても阻害効果を有する、CYP1A2の強力なインヒビターである薬物)、あるいは、CYP1A2と、CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物である。一部の実施形態において、この薬物はフルボキサミンである。
【0042】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者(例えば、IPFを有する患者)にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程、ならびにCYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターの投与を回避するか、またはそれに対して禁忌を示す工程を伴う。
【0043】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者(例えば、IPFを有する患者)にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程、ならびに強力なCYP1A2インヒビターの投与を回避するか、またはそれに対して禁忌を示す工程を伴う。
【0044】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者(例えば、IPFを有する患者)にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程、ならびにCYP1A2基質の投与を回避するか、またはそれに対して禁忌を示す工程を伴う。
【0045】
他の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、有害な薬物間相互作用を回避するために、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物(すなわち、他のCYPアイソザイム[2C9、2C19および/または3A4]に対しても阻害効果を有する、CYP1A2の強力なインヒビターである薬物)の投与を停止する工程、ならびに、治療上有効な量のピルフェニドンを投与する工程を包含する。一部の実施形態において、この停止される薬物は、CYP1A2と、CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物である。一部の実施形態において、この薬物はフルボキサミンである。
【0046】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、有害な薬物間相互作用を回避するために、CYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物の投与を停止する工程、ならびに、治療上有効な量のピルフェニドンを投与する工程を包含する。
【0047】
他の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、有害な薬物間相互作用を回避するために、強力なCYP1A2インヒビターである薬物の投与を停止する工程、ならびに、治療上有効な量のピルフェニドンを投与する工程を包含する。他の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン(prifenidone)療法を施す方法を提供し、この方法は、CYP1A2インヒビター(例えば、中程度〜強力なCYP1A2インヒビター)である薬物の投与を停止する工程を包含する。
【0048】
一例において、IPFを有する患者へ治療上有効な量のピルフェニドンを投与する方法において、本発明は、CYPインヒビターである薬物の投与を回避するか、それに対して禁忌を示すか、またはそれを停止すること、ならびに、治療上有効な量のピルフェニドンを投与することを包含する改善を提供する。
【0049】
一部の実施形態において、CYPインヒビターである上記薬物は、ピルフェニドンの投与を開始するのと同時に停止される。他の実施形態において、CYPインヒビターであるこの薬物は、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも3日〜1ヶ月以内に停止される。この期間は、例えば、有害な影響なく漸次的減少および使用中止に適切な時間を可能にする。
【0050】
したがって、本発明の一局面は、ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドンを提供し、この処置することは、強力なCYP1A2インヒビター;あるいは、中程度〜強力なCYP1A2インヒビター;あるいは、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物;あるいは、他のCYPアイソザイム[2C9、2C19および/または3A4]に対しても阻害効果を有する、CYP1A2の強力なインヒビターである薬物;あるいは、CYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物;あるいはフルボキサミン(まとめて、「CYP1A2インヒビター」と呼ばれる)の随伴使用(concomitant use)(または、共投与)を回避するか、それに対して禁忌を示すか、またはそれを停止することを含むことを特徴とする。一部の実施形態において、ピルフェニドンの低減したクリアランスまたはピルフェニドンの低減したクリアランスの可能性を回避するために、このCYP1A2インヒビターの随伴使用は回避されるか、禁忌を示されるか、または停止される。一部の実施形態において、ピルフェニドンへの増大した曝露またはピルフェニドンへの増大した曝露の可能性を回避するために、このCYP1A2インヒビターの随伴使用は回避されるか、禁忌を示されるか、または停止される。フルボキサミンを付随して使用するかまたはそれを投与されている患者におけるピルフェニドンの投与は、ピルフェニドンの曝露において約6倍の増大をもたらす。処置の方法に関して本明細書に記載される局面または実施形態または実施例のいずれかが、患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドンを提供する、本発明のこの局面にあてはまることが理解される。例えば、この患者はIPFを有する患者であり得、そして投与される治療上有効な量は、1日あたり2400mgまたは2403mgであり得る。
【0051】
同様に、本発明のさらなる局面は、ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置するための医薬の製造におけるピルフェニドンの使用を提供し、この処置することは、CYP1A2インヒビターの随伴使用(または、共投与)を回避するか、それに対して禁忌を示すか、またはそれを停止することを含むことを特徴とする。処置の方法または患者を処置することにおいて「使用するためのピルフェニドン」に関して本明細書に記載される局面または実施形態または実施例のいずれかが、医薬の製造におけるピルフェニドンの使用を提供する、本発明のこの局面にあてはまることが理解される。例えば、この患者はIPFを有する患者であり得、そして投与される治療上有効な量は、1日あたり2400mgまたは2403mgであり得る。
【0052】
一部の実施形態において、上記患者は、CYP1A2インヒビターでの治療を必要とする患者である。一部の実施形態において、この患者は、強力なCYP1A2インヒビターでの治療を必要とする患者である。一部の実施形態において、この患者は、中程度〜強力なCYP1A2インヒビターでの治療を必要とする患者である。一部の実施形態において、この患者は、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物;あるいは、他のCYPアイソザイム[2C9、2C19および/または3A4]に対しても阻害効果を有する、CYP1A2の強力なインヒビターである薬物での治療を必要とする患者である。一部の実施形態において、この患者は、フルボキサミン療法を必要とする患者である。一部の実施形態において、例えば、CYP1A2インヒビターとのピルフェニドンの随伴使用が禁忌であるか、または警告をもって使用されるべきであるので、この患者は、CYP1A2インヒビターの随伴使用を回避している患者である。一部の実施形態において、この患者は、CYP1A2インヒビターを投与されていたか、またはそれを投与されている患者である。一部の実施形態において、この患者は、ピルフェニドンの低減したクリアランス(すなわちそれへの増大した曝露)またはピルフェニドンの低減したクリアランス(すなわちそれへの増大した曝露)の可能性を回避するために、ピルフェニドン療法の開始に先立って、CYP1A2インヒビターの使用を停止している患者である。一部の実施形態において、この患者は、ピルフェニドン療法の開始に先立つ1カ月以内もしくは2週間以内に、またはピルフェニドン療法の開始と同時にCYP1A2インヒビターの投与を停止している患者である。処置の方法に関して本明細書に記載される局面または実施形態または実施例のいずれかが、ピルフェニドンで処置されるべき患者の特徴付けを提供する、本発明のこの局面にあてはまることが理解される。
【0053】
一部の実施形態において、以下のために、このCYP1A2インヒビターの随伴使用を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止する:
(a)ピルフェニドンの治療効果プロファイルを変更することを回避する、および/または
(b)ピルフェニドンの有害反応プロファイルを変更することを回避する、および/または
(c)増大した曝露もしくは増大した曝露の可能性を回避する、および/または
(d)低減したクリアランスもしくは低減したクリアランスの可能性を回避する、および/または
(e)フルボキサミンとの随伴投与の際に、ピルフェニドンへの曝露における平均6倍の増大を回避する、および/または
(f)フルボキサミンとの随伴投与の際に、ピルフェニドンの平均ピーク血清濃度(Cmax)における平均2倍の増大を回避する、および/または
(g)ピルフェニドン処置の毒性を低減する、および/または
(h)ピルフェニドン処置の安全性を改善する、および/または
(i)ピルフェニドン処置に関連する有害な薬物間相互作用を低減する。
【0054】
有害な薬物間相互作用を回避するために、フルボキサミンが停止される一部の実施形態において、フルボキサミンは、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも3日以内に停止される。種々の実施形態において、フルボキサミンは、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の、少なくとも4日以内、または少なくとも5日以内、または少なくとも6日以内、または少なくとも7日(すなわち、1週間)以内、または少なくとも8日以内、または少なくとも9日以内、または少なくとも10日以内、または少なくとも11日以内、または少なくとも12日以内、または少なくとも13日以内、または少なくとも14日(すなわち、2週間)以内、または少なくとも15日以内、または少なくとも16日以内、または少なくとも17日以内、または少なくとも18日以内、または少なくとも19日以内、または少なくとも20日以内、または少なくとも21日(すなわち、3週間)以内、または少なくとも22日以内、または少なくとも23日以内、または少なくとも24日以内、または少なくとも25日以内、または少なくとも26日以内、または少なくとも27日以内、または少なくとも28日(すなわち、4週間)以内、または少なくとも29日以内、または少なくとも30日以内、または少なくとも1ヶ月以内に停止される。一部の実施形態において、このフルボキサミンは、ピルフェニドン療法の開始よりも、1ヶ月前もしくはそれより後に、3週間前もしくはそれより後に、2週間前もしくはそれより後に、または1週間前もしくはそれより後に停止される。好ましくは、フルボキサミン療法の漸次的減少および/または使用中止に十分な時間が可能になる。
【0055】
停止される薬物がCYPインヒビターである一部の実施形態において、この薬物は、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも3日以内に停止される。種々の実施形態において、CYPインヒビターである上記薬物は、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも4日以内、または少なくとも5日以内、または少なくとも6日以内、または少なくとも7日(すなわち、1週間)以内、または少なくとも8日以内、または少なくとも9日以内、または少なくとも10日以内、または少なくとも11日以内、または少なくとも12日以内、または少なくとも13日以内、または少なくとも14日(すなわち、2週間)以内、または少なくとも15日以内、または少なくとも16日以内、または少なくとも17日以内、または少なくとも18日以内、または少なくとも19日以内、または少なくとも20日以内、または少なくとも21日(すなわち、3週間)以内、または少なくとも22日以内、または少なくとも23日以内、または少なくとも24日以内、または少なくとも25日以内、または少なくとも26日以内、または少なくとも27日以内、または少なくとも28日(すなわち、4週間)以内、または少なくとも29日以内、または少なくとも30日以内、または少なくとも1ヶ月以内に停止される。一部の実施形態において、CYPインヒビターである上記薬物は、ピルフェニドン療法の開始よりも、1ヶ月前もしくはそれより後に、3週間前もしくはそれより後に、2週間前もしくはそれより後に、または1週間前もしくはそれより後に停止される。好ましくは、停止の際にこの薬物の漸次的減少および/または使用中止に十分な時間が可能になる。
【0056】
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、有害な薬物間相互作用を回避するために、CYP1A2基質の投与を停止する工程、ならびに、治療上有効な量のピルフェニドンを投与する工程を包含する。一部の実施形態において、CYP1A2基質である上記薬物は、ピルフェニドンの投与を開始するのと同時に停止される。他の実施形態において、CYP1A2基質である上記薬物は、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも3日〜1ヶ月以内に停止される。この期間は、例えば、有害反応なしで漸次的減少および使用中止に適切な時間を可能にする。
【0057】
有害な薬物間相互作用を回避するために、CYP1A2基質が停止される一部の実施形態において、このCYP1A2基質は、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも3日以内に停止される。種々の実施形態において、このCYP1A2基質は、ピルフェニドン療法の開始に先立つ、またはピルフェニドン療法の開始後の少なくとも4日以内、または少なくとも5日以内、または少なくとも6日以内、または少なくとも7日(すなわち、1週間)以内、または少なくとも8日以内、または少なくとも9日以内、または少なくとも10日以内、または少なくとも11日以内、または少なくとも12日以内、または少なくとも13日以内、または少なくとも14日(すなわち、2週間)以内、または少なくとも15日以内、または少なくとも16日以内、または少なくとも17日以内、または少なくとも18日以内、または少なくとも19日以内、または少なくとも20日以内、または少なくとも21日(すなわち、3週間)以内、または少なくとも22日以内、または少なくとも23日以内、または少なくとも24日以内、または少なくとも25日以内、または少なくとも26日以内、または少なくとも27日以内、または少なくとも28日(すなわち、4週間)以内、または少なくとも29日以内、または少なくとも30日以内、または少なくとも1ヶ月以内に停止される。一部の実施形態において、このCYP1A2基質は、ピルフェニドン療法の開始よりも、1ヶ月前もしくはそれより後に、3週間前もしくはそれより後に、2週間前もしくはそれより後に、または1週間前もしくはそれより後に停止される。好ましくは、CYP1A2基質療法の漸次的減少および/または使用中止に十分な時間が可能になる。
【0058】
ピルフェニドン療法と同時に投与するための代替的な薬物を選択すること
一部の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とするならびにCYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物での治療を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、ならびにCYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターではない代替的な治療を施す工程を包含する。
【0059】
別の実施形態において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とするならびにCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物での治療を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、ならびにCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターではない代替的な治療を施す工程を包含する。
【0060】
一部の実施形態において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とするならびにCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物での治療を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、ならびにCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターではない代替的な治療を施す工程を包含する。
【0061】
他の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とするならびに強力なCYP1A2インヒビターである薬物での治療を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、ならびに強力なCYP1A2インヒビターではない代替的な治療を施す工程を包含する。
【0062】
なお他の局面において、本発明は、ピルフェニドン療法を必要とするならびにCYP1A2基質である薬物での治療を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法を提供し、この方法は、治療上有効な量のピルフェニドンをこの患者に投与する工程、ならびにCYP1A2基質ではない代替的な治療を施す工程を包含する。
【0063】
患者に勧告する、または患者に警告を与えることによってピルフェニドンの投与を改善すること
ピルフェニドン療法を必要とする患者への、治療上有効な量のピルフェニドンの投与は、改善され得る。一部の実施形態において、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることがこの患者に勧告される。一部の実施形態において、ピルフェニドンとフルボキサミンとの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることがこの患者に勧告される。一部の実施形態において、CYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることがこの患者に勧告される。一部の実施形態において、強力なCYP1A2インヒビターである薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることがこの患者に勧告される。一部の実施形態において、CYP1A2基質である薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることがこの患者に勧告される。
【0064】
一部の実施形態において、フルボキサミンで処置されている患者におけるピルフェニドンの使用が禁忌であることが上記患者に勧告される。一部の実施形態において、ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンへの曝露において6倍の増大をもたらしたことことがこの患者に勧告される。
【0065】
一部の実施形態において、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物で処置されている患者における、ピルフェニドンの使用が禁忌であることが上記患者に勧告される。一部の実施形態において、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物を摂取している患者において、ピルフェニドンは警告をもって使用されるべきであることがこの患者に勧告される。
【0066】
一部の実施形態において、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物で処置されている患者における、ピルフェニドンの使用が禁忌であることが上記患者に勧告される。一部の実施形態において、CYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物を摂取している患者において、ピルフェニドンは警告をもって使用されるべきであることがこの患者に勧告される。
【0067】
投薬および用量改変
種々の実施形態において、ピルフェニドンとフルボキサミンとを同時に投与する方法が提供され、ここで、患者に、治療上有効な量のフルボキサミン、およびフルボキサミンを摂取していない患者と比較して減少した投薬量のピルフェニドンが投与される。一部の局面において、ピルフェニドンのこのような減少した投薬量は、2400mg/日未満である。例えば、この減少した投薬量は、1日あたり約2136mg、1日あたり約1869mg、1日あたり約1602mg、1日あたり約1335mg、または1日あたり約1068mg(例えば、1日あたり8個、7個、6個、5個、4個または3個のカプセル剤で、ここで各カプセル剤は約267mgである)である。一部の実施形態において、この患者は、既にフルボキサミンを投与されている。他の実施形態において、この患者は、既にピルフェニドンを投与されている。関連する実施形態において、フルボキサミンの投与に先立って、ピルフェニドンの投薬量を減らす。
【0068】
他の局面において、ピルフェニドン、ならびにCYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物を同時に投与する方法が提供され、ここで、患者に、治療上有効な量のCYPインヒビターである上記薬物、およびCYPインヒビターであるそのような薬物を摂取していない患者と比較して減少した投薬量のピルフェニドンが投与される。一部の局面において、ピルフェニドンのこのような減少した投薬量は、2400mg/日未満である。例えば、この減少した投薬量は、1日あたり約2136mg、1日あたり約1869mg、1日あたり約1602mg、1日あたり約1335mg、または1日あたり約1068mg(例えば、1日あたり8個、7個、6個、5個、4個または3個のカプセル剤で、ここで各カプセル剤は約267mgである)である。一部の実施形態において、この患者は、既にCYPインヒビターである上記薬物を投与されている。他の実施形態において、この患者は、既にピルフェニドンを投与されている。関連する実施形態において、CYPインヒビターである上記薬物の投与に先立って、ピルフェニドンの投薬量を減らす。
【0069】
他の局面において、ピルフェニドン、ならびにCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物を同時に投与する方法が提供され、ここで、患者に、治療上有効な量のCYPインヒビターである上記薬物、およびCYPインヒビターであるそのような薬物を摂取していない患者と比較して減少した投薬量のピルフェニドンが投与される。関連する局面において、ピルフェニドン、ならびにCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物を同時に投与する方法が提供され、ここで、患者に、治療上有効な量のCYPインヒビターである上記薬物、ならびにCYPインヒビターであるそのような薬物を摂取していない患者と比較して減少した投薬量のピルフェニドンが投与される。一部の局面において、ピルフェニドンのこのような減少した投薬量は、2400mg/日未満である。例えば、この減少した投薬量は、1日あたり約2136mg、1日あたり約1869mg、1日あたり約1602mg、1日あたり約1335mg、または1日あたり約1068mg(例えば、1日あたり8個、7個、6個、5個、4個または3個のカプセル剤で、ここで各カプセル剤は約267mgである)である。一部の実施形態において、この患者は、既にCYPインヒビターである上記薬物を投与されている。他の実施形態において、この患者は、既にピルフェニドンを投与されている。関連する実施形態において、CYPインヒビターである上記薬物の投与に先立って、ピルフェニドンの投薬量を減らす。
【0070】
なお他の局面において、ピルフェニドンと強力なCYP1A2インヒビターとを同時に投与する方法が提供され、ここで、患者に、治療上有効な量のこの強力なCYP1A2インヒビター、ならびにこの強力なCYP1A2インヒビターを摂取していない患者と比較して減少した投薬量のピルフェニドンが投与される。一部の局面において、ピルフェニドンのこのような減少した投薬量は、2400mg/日未満である。例えば、この減少した投薬量は、1日あたり約2136mg、1日あたり約1869mg、1日あたり約1602mg、1日あたり約1335mg、または1日あたり約1068mg(例えば、1日あたり8個、7個、6個、5個、4個または3個のカプセル剤で、ここで各カプセル剤は約267mgである)である。一部の実施形態において、この患者は、既に強力なCYP1A2インヒビターを投与されている。他の実施形態において、この患者は、既にピルフェニドンを投与されている。関連する実施形態において、この強力なCYP1A2インヒビターの投与に先立って、ピルフェニドンの投薬量を減らす。
【0071】
種々の実施形態において、ピルフェニドンとCYP1A2基質とを同時に投与する方法が提供され、ここで、患者に、治療上有効な量のこのCYP1A2基質、ならびにこのCYP1A2基質を摂取していない患者と比較して減少した投薬量のピルフェニドンが投与される。一部の局面において、ピルフェニドンのこのような減少した投薬量は、2400mg/日未満である。例えば、この減少した投薬量は、1日あたり約2136mg、1日あたり約1869mg、1日あたり約1602mg、1日あたり約1335mg、または1日あたり約1068mg(例えば、1日あたり8個、7個、6個、5個、4個または3個のカプセル剤で、ここで各カプセル剤は約267mgである)である。一部の実施形態において、この患者は、既にこのCYP1A2基質を投与されている。他の実施形態において、この患者は、既にピルフェニドンを投与されている。関連する実施形態において、このCYP1A2基質の投与に先立って、ピルフェニドンの投薬量を減らす。
【0072】
一部の実施形態において、投与されるピルフェニドンの量は、2400mg/日または2403mg/日である。ピルフェニドンは、1日あたり約50mg〜約2400mgの総量で投薬され得る。投薬量は、1日にわたって2つまたは3つの用量に分割され得るか、単一の日用量で与えられ得る。開示された方法のために意図される治療薬の毎日の総量(total daily amount)についての具体的な量としては、約50mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mg、約267mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約534mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、約1000mg、約1050mg、約1068mg、約1100mg、約1150mg、約1200mg、約1250mg、約1300mg、約1335mg、約1350mg、約1400mg、約1450mg、約1500mg、約1550mg、約1600mg、約1650mg、約1700mg、約1750mg、約1800mg、約1850mg、約1869mg、約1900mg、約1950mg、約2000mg、約2050mg、約2100mg、約2136mg、約2150mg、約2200mg、約2250mg、約2300mg、約2350mg、および約2400mgが挙げられる。
【0073】
あるいは、投薬量のピルフェニドンは、mg/kgで測定された用量として投与され得る。開示された治療薬の意図されるmg/kg用量としては、約1mg/kg〜約40mg/kgが挙げられる。mg/kgでの用量の具体的な範囲としては、約1mg/kg〜約20mg/kg、約5mg/kg〜約20mg/kg、約10mg/kg〜約20mg/kg、約10mg/kg〜約30mg/kg、および約15mg/kg〜約25mg/kgが挙げられる。
【0074】
一実施形態において、投薬量(dosage amount)のピルフェニドンは、食物とともに摂取される。別の実施形態において、上記患者は、食物とともに投薬量のピルフェニドンを投与するように指示される。
【0075】
一部の実施形態において、SSRIを必要とする患者にSSRIを投与する方法が提供され、改善は、例えば、ピルフェニドンの投与の開始と同時にフルボキサミンの投与を停止すること、ならびに必要に応じてCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択されるCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターではないSSRIを投与することを含む。
【0076】
一部の実施形態において、ピルフェニドン療法を最適化する方法が提供され、この方法は、患者に投与されるピルフェニドンの投薬量を、この患者に以前に投与された投薬量と比較して下方に用量設定する(titrating)工程を包含し、ここで、この患者へのフルボキサミンの共投与は、ピルフェニドンへの増大した曝露をもたらさない。一部の実施形態において、この用量は、約100mg/日低減される。他の実施形態において、この用量は、約150mg/日、または約200mg/日、または約250mg/日、または約267mg/日、または約300mg/日、または約350mg/日、または約400mg/日、または約450mg/日、または約500mg/日、または約550mg/日、または約600mg/日、または約650mg/日、または約700mg/日、または約750mg/日、または約800mg/日(約1600mg/日または約1602mg/日の総日用量に低減される)低減される、あるいは約850mg/日、または約900mg/日、または約950mg/日、または約1000mg/日、または約1050mg/日、または約1100mg/日、または約1150mg/日、または約1200mg/日、または約1250mg/日、または約1300mg/日、または約1350mg/日、または約1400mg/日、または約1450mg/日、または約1500mg/日、または約1600mg/日(約800mg/日または約801mg/日の総日用量に低減される)低減される、またはそれより多く低減される。
【0077】
一部の実施形態において、ピルフェニドン療法を最適化する方法が提供され、この方法は、患者に投与されるピルフェニドンの投薬量を、この患者に以前に投与された投薬量と比較して下方に用量設定する工程を包含し、ここで、この患者へのCYP1A2と、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物の共投与は、ピルフェニドンへの増大した曝露をもたらさない。一部の実施形態において、この用量は、約100mg/日低減される。他の実施形態において、この用量は、約150mg/日、または約200mg/日、または約250mg/日、または約267mg/日、または約300mg/日、または約350mg/日、または約400mg/日、または約450mg/日、または約500mg/日、または約550mg/日、または約600mg/日、または約650mg/日、または約700mg/日、または約750mg/日、または約800mg/日(約1600mg/日または約1602mg/日の総日用量に低減される)低減される、あるいは約850mg/日、または約900mg/日、または約950mg/日、または約1000mg/日、または約1050mg/日、または約1100mg/日、または約1150mg/日、または約1200mg/日、または約1250mg/日、または約1300mg/日、または約1350mg/日、または約1400mg/日、または約1450mg/日、または約1500mg/日、または約1600mg/日(約800mg/日または約801mg/日の総日用量に低減される)低減される、またはそれより多く低減される。
【0078】
一部の実施形態において、ピルフェニドン療法を最適化する方法が提供され、この方法は、患者に投与されるピルフェニドンの投薬量を、この患者に以前に投与された投薬量と比較して下方に用量設定する工程を包含し、ここで、この患者へのCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19および/またはCYP3A4からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物の共投与は、ピルフェニドンへの増大した曝露をもたらさない。一部の実施形態において、ピルフェニドン療法を最適化する方法が提供され、この方法は、患者に投与されるピルフェニドンの投薬量を、この患者に以前に投与された投薬量と比較して下方に用量設定する工程を包含し、ここで、この患者へのCYP1A2と、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物の共投与は、ピルフェニドンへの増大した曝露をもたらさない。一部の実施形態において、この用量は、約100mg/日低減される。他の実施形態において、この用量は、約150mg/日、または約200mg/日、または約250mg/日、または約267mg/日、または約300mg/日、または約350mg/日、または約400mg/日、または約450mg/日、または約500mg/日、または約550mg/日、または約600mg/日、または約650mg/日、または約700mg/日、または約750mg/日、または約800mg/日(約1600mg/日または約1602mg/日の総日用量に低減される)低減される、あるいは約850mg/日、または約900mg/日、または約950mg/日、または約1000mg/日、または約1050mg/日、または約1100mg/日、または約1150mg/日、または約1200mg/日、または約1250mg/日、または約1300mg/日、または約1350mg/日、または約1400mg/日、または約1450mg/日、または約1500mg/日、または約1600mg/日(約800mg/日または約801mg/日の総日用量に低減される)低減される、またはそれより多く低減される。
【0079】
一部の実施形態において、ピルフェニドン療法を最適化する方法が提供され、この方法は、患者に投与されるピルフェニドンの投薬量を、この患者に以前に投与された投薬量と比較して下方に用量設定する工程を包含し、ここで、この患者への強力なCYP1A2インヒビターの共投与は、ピルフェニドンへの増大した曝露をもたらさない。一部の実施形態において、この用量は、約100mg/日低減される。他の実施形態において、この用量は、約150mg/日、または約200mg/日、または約250mg/日、または約267mg/日、または約300mg/日、または約350mg/日、または約400mg/日、または約450mg/日、または約500mg/日、または約550mg/日、または約600mg/日、または約650mg/日、または約700mg/日、または約750mg/日、または約800mg/日(約1600mg/日または約1602mg/日の総日用量に低減される)低減される、あるいは約850mg/日、または約900mg/日、または約950mg/日、または約1000mg/日、または約1050mg/日、または約1100mg/日、または約1150mg/日、または約1200mg/日、または約1250mg/日、または約1300mg/日、または約1350mg/日、または約1400mg/日、または約1450mg/日、または約1500mg/日、または約1600mg/日(約800mg/日または約801mg/日の総日用量に低減される)低減される、またはそれより多く低減される。
【0080】
一部の実施形態において、ピルフェニドン療法を最適化する方法が提供され、この方法は、患者に投与されるピルフェニドンの投薬量を、この患者に以前に投与された投薬量と比較して下方に用量設定する工程を包含し、ここで、この患者へのCYP1A2基質の共投与は、ピルフェニドンへの増大した曝露をもたらさない。一部の実施形態において、この用量は、約100mg/日低減される。他の実施形態において、この用量は、約150mg/日、または約200mg/日、または約250mg/日、または約267mg/日、または約300mg/日、または約350mg/日、または約400mg/日、または約450mg/日、または約500mg/日、または約550mg/日、または約600mg/日、または約650mg/日、または約700mg/日、または約750mg/日、または約800mg/日(約1600mg/日または約1602mg/日の総日用量に低減される)低減される、あるいは約850mg/日、または約900mg/日、または約950mg/日、または約1000mg/日、または約1050mg/日、または約1100mg/日、または約1150mg/日、または約1200mg/日、または約1250mg/日、または約1300mg/日、または約1350mg/日、または約1400mg/日、または約1450mg/日、または約1500mg/日、または約1600mg/日(約800mg/日または約801mg/日の総日用量に低減される)低減される、またはそれより多く低減される。
【0081】
一部の実施形態において、フルボキサミン療法を受容する患者にピルフェニドン療法を施す方法が提供され、この方法は、この患者に治療上有効な量のフルボキサミンを投与する工程、およびこの患者に1日あたり2400mgまたは2403mg未満である1日投薬量(例えば、1日あたり1600mgまたは1602mg)のピルフェニドンを投与する工程を包含する。一部の実施形態において、フルボキサミンの投与に先立って、ピルフェニドンの投薬量を減らす。同様に、他のCYPインヒビターまたはCYP基質に関連する上記の実施形態のいずれかにおいて、1日あたり2400mgまたは2403mg未満であるピルフェニドンの1日投薬量は、例えば、1日あたり1600mgまたは1602mgであり得る。
【0082】
一部の実施形態において、ピルフェニドン療法を最適化する方法が提供され、この方法は、患者に投与されるピルフェニドンの投薬量を、この患者に以前に投与された投薬量と比較して下方に用量設定する工程を包含し、ここで、この患者へのフルボキサミンの共投与は、ピルフェニドンへの増大した曝露をもたらさない。下方への用量設定を含むこのような実施形態において、フルボキサミンの停止の際に、この投薬量は、2400mg/日以上または2403mg/日以上である用量まで、戻して用量設定される(titrate back)ことが理解される。上記のように、停止または下方への用量設定、パッケージおよびキット、ならびに/あるいはピルフェニドンを調製または包装する方法を含むが、これらに限定されない本明細書に記載される実施形態のいずれかにおいて、このピルフェニドン、使用、方法、パッケージ、キット、勧告、警告、停止または用量設定は、フルボキサミンだけでなく、以下にもあてはまり得る:(a)CYP1A2と、CYP3A4、CYP2C9および/またはCYP2C19からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである任意の他の薬物、あるいは(b)他のCYPアイソザイム[2C9、2C19および/または3A4])に対しても阻害効果を有する、CYP1A2の強力なインヒビターである薬物、あるいは(c)CYP1A2と、CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである任意の他の薬物、あるいは(d)CYP1A2と、例えば、CYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択されるピルフェニドンを代謝する別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである任意の他の薬物、あるいは(e)CYP1A2の強力なインヒビターである任意の他の薬物、あるいは(f)CYP1A2基質である任意の他の薬物。
【0083】
パッケージ、キット、包装する方法および送達する方法
別の局面において、パッケージまたはキットが提供され、このパッケージまたはキットは、必要に応じて容器内にあるピルフェニドン、および以下の情報または勧告のうちの任意の1つ、2つ、3つ以上を含むパッケージ挿入物(package insert)、パッケージラベル、使用説明書または他のラベリングを含む:
(a)フルボキサミンの使用が回避または停止されるべきである、
(b)ピルフェニドンと、CYP1A2とCYP3A4、CYP2C9および/またはCYP2C19からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物との共投与がピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得る、
(c)ピルフェニドンとフルボキサミンとの共投与がピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得る、
(d)フルボキサミンで処置されている患者におけるピルフェニドンの使用が禁忌である、
(e)ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンへの曝露において平均6倍の増大をもたらした、ならびに/あるいは
(f)低減したピルフェニドンクリアランスの可能性に起因して、ピルフェニドンを受容している患者において強力なCYP1A2インヒビターは警告をもって使用されるべきである。
【0084】
一部の実施形態において、上記情報または勧告は、ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンの平均ピーク血清濃度(Cmax)における2倍の増大をもたらしたことを含み得る。
【0085】
他の実施形態において、上記情報または勧告は、CYP1A2とCYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることを含み得る。他の実施形態において、この情報または勧告は、CYP1A2とCYP1A1、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2J2 CYP3A4、CYP3A5、CYP4A11および/またはCYP4F2からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることを含み得る。他の実施形態において、この情報または勧告は、強力なCYP1A2インヒビターである薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることを含み得る。他の実施形態において、この情報または勧告は、CYP1A2基質である薬物とのピルフェニドンの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることを含み得る。
【0086】
他の実施形態において、上記情報または勧告は、CYP1A2とCYP3A4、CYP2C9および/またはCYP2C19からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物が回避もしくは停止されるべきか、またはそれが禁忌であるか、またはそれが警告をもって使用されるべきであることを含み得る。なおさらなる実施形態において、この情報または勧告は、強力なCYP1A2インヒビターを投与することが回避もしくは停止されるべきか、またはそれが禁忌であるか、またはそれが警告をもって使用されるべきであることを含み得る。他の実施形態において、この情報または勧告は、CYP1A2基質である薬物が回避もしくは停止されるべきか、またはそれが禁忌であるか、またはそれが警告をもって使用されるべきであることを含み得る。
【0087】
上記パッケージ挿入物、パッケージラベル、使用説明書または他のラベリングは、例えば、1日あたり2400mgまたは2403mgの投薬量でピルフェニドンを投与することによって、IPFを処置するための指示をさらに含み得る。
【0088】
関連する局面において、本発明は、ピルフェニドンの医薬を調製または包装する方法を提供し、この方法は、上記の情報または勧告のうちの任意の1つ、2つ、3つ以上を含むパッケージ挿入物またはパッケージラベルまたは使用説明書と一緒に必要に応じて容器内にあるピルフェニドンを包装する工程を包含する。
【0089】
一部の実施形態において、IPFを処置する方法が開示され、この方法は、病院、医師または患者へ、本明細書に開示されたキットのいずれかを提供、販売または送達する工程を包含する。
【0090】
一部の実施形態において、フルボキサミンおよび以下の警告のうちの任意の1つ、2つ、3つ以上を含むパッケージ挿入物、パッケージラベル、使用説明書または他のラベリングを含む、キットが提供される:
(a)フルボキサミンおよびピルフェニドンの使用が禁忌である、
(b)フルボキサミンで処置されている患者におけるピルフェニドンの使用が禁忌である、ならびに/あるいは
(c)ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンへの曝露において平均6倍の増大をもたらした、
(d)ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンのピーク血清濃度において平均2倍の増大をもたらした。
【0091】
一部の実施形態において、フルボキサミンを必要とする患者を処置する方法が提供され、この方法は、病院、医師または患者へ、フルボキサミンを含む本明細書に開示されたキットのいずれかを提供または送達する工程を包含する。
【0092】
関連する局面において、本発明は、SSRIを必要とする患者にSSRIを投与する方法を提供し、改善は、例えば、ピルフェニドンの投与の開始と同時にフルボキサミンの投与を停止すること、必要に応じて、CYP1A2とCYP3A4、CYP2C9および/またはCYP2C19からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターではないSSRIを投与することを含む。
【0093】
本発明は、本発明の例示的な実施形態を詳述する以下の実施例を参照することによってより完全に理解される。しかしながら、それらは、本発明の範囲を限定するとみなされるべきではない。本開示を通しての全ての引用文献は、参考として本明細書に明確に援用される。
【実施例】
【0094】
実施例1
健康な被験体におけるピルフェニドンの薬物動態および安全性に対するフルボキサミンの影響を決定するために、非盲検の第1相(open−label Phase 1)試験を実行した。
【0095】
試験設計。この試験は、健康な被験体における第1相、非盲検、平行群(parallel−group)試験であった。54人の被験体を、喫煙者である27人の被験体(群1)および非喫煙者である27人の被験体(群2)からなる2つの群に登録した。喫煙はCYP1A2活性を誘導する。各群(喫煙者および非喫煙者)は最低9人の女性および9人の男性を含むようにし、各群において等しい数の各々の性が登録されるように試みた。各被験体は、1日目と11日目に単一の801−mg用量のピルフェニドンを受容するようにした。フルボキサミンの投薬は2日目に開始し、以下のスケジュールにしたがって最終用量まで用量設定した:
・2日目〜4日目:就寝時にフルボキサミン50mg
・5日目〜7日目:フルボキサミン50mgを、1日2回(朝と就寝時に)
・8日目〜11日目:朝にフルボキサミン50mg、および就寝時に100mg 。
【0096】
全ての薬物動態(PK)分析を、オープンソースソフトウェアプログラムのS ADAPT 1.5.6(Bauerら、AAPS Journal 9(1):E60〜83、2007)に実装されるMonte−Carloパラメトリック期待値最大化(parametric expectation maximization)を使用する、集団PK方法(population PK method)を使用して実行した。この分析についての構造モデルを、予備的な集団PK分析から取得した。この集団PKモデルを、1日目および11日目からのピルフェニドンおよび5カルボキシ−ピルフェニドンの血漿濃度−時間データに、別々にフィッティングさせた。一度、最終的な集団PKモデルを規定したら、AUC0−∞推定値を、血漿PKプロファイルをシミュレートすることによって生成し、日にちの間(フルボキサミン共投与の影響を検定するため)および群の間(喫煙状態の影響を検定するため)の、統計的に有意な差について比較した。
【0097】
試験の主要エンドポイントとして、1日目と11日目との間の、そして喫煙者と非喫煙者との間のピルフェニドンおよび5カルボキシピルフェニドンのAUC0−∞推定値における差を、有意性に関して検定した。フルボキサミンの影響の分析(すなわち、1日目 対 11日目)を、対になったデータの生物学的同等性についてのFDAの基準(FDA 2003)を使用して分析した。11日目のAUC0−∞ 対 1日目のAUC0−∞の比を、喫煙状態とフルボキサミン共投与との間の相互作用について検定するために使用した。他の被験体の特徴(例えば、身体のサイズまたは年齢)もまた11日目のAUC0−∞ 対 1日目のAUC0−∞の比と関連する場合、これらの共変量の有意性もまた検定した。喫煙者と非喫煙者との、1日目におけるピルフェニドンおよび5−カルボキシ−ピルフェニドンのAUC0−∞における差の有意性を、他の有意な共変量の影響を考慮に入れるために、多変数線形回帰を使用して検定した。
【0098】
薬物動態の結果。この試験に登録した54人の被験体のうち51人を、PK分析に含めた。3人の被験体をPK分析から除いた。なぜなら、彼らが、フルボキサミン投薬レジメンでの適切なコンプライアンスのためのプロトコールによって指定された要件を満たさなかったからである。2人の被験体は、有害事象のために初期にこの試験を中止し、そして1人の被験体は、プロトコールが要求するフルボキサミン用量の73%しか摂取しなかった。51人全員の被験体は、分析に利用可能なPKサンプルの完全な全数(full complement)を有した。各被験体は、各日において2つのプロファイルを有した:1つはピルフェニドンについてのものであり、1つは5−カルボキシピルフェニドンについてのものであった。全部で1224個のサンプルが存在した(1日あたり、被験体あたり12個);各サンプルについて、全部で2448の濃度についてピルフェニドンおよび5−カルボキシ−ピルフェニドンをアッセイした。
【0099】
集団PK構造モデルを使用して、上記のデータへのロバストフィット(robust fit)を取得した。概して、上記データのフィットは優れていた:個々のプロファイルのうちの98%が0.9超のr値を有し、フィットに系統的偏り(systematic bias)は存在しなかった。
【0100】
試験日によって層化したAUC0−∞のまとめの統計量を、表1に示す。喫煙状態によって特定した、ピルフェニドンおよび5−カルボキシピルフェニドンのAUC0−∞値 対 試験日の対称的なドット密度プロットを図1に示す。フルボキサミンの共投与が、ピルフェニドンのAUC0−∞において有意な増加をもたらした(p<0.00001)。5−カルボキシピルフェニドンのAUC0−∞に対するフルボキサミン共投与の統計的に有意な影響は存在しなかった。
【0101】
【表1】

フルボキサミン前およびフルボキサミン後のCmax推定値において大きな見かけの差も存在した;フルボキサミンの投与後にピルフェニドンのCmaxはより高くなったが、フルボキサミンの投与後に5−カルボキシピルフェニドンのCmaxはより低くなった。11日目のCmax 対 1日目のCmaxの比についての平均(95%CI)は、ピルフェニドンについては2.09(1.94〜2.25)であり、5−カルボキシ−ピルフェニドンについては0.369(0.349〜0.390)であった。
【0102】
喫煙状態によって層化した、11日目のAUC0−∞ 対 1日目のAUC0−∞の比のまとめの統計量を表2に示す。喫煙者と非喫煙者との両方はフルボキサミンの共投与によって影響を受けたが、11日目のAUC 対 1日目のAUCの比がより大きいことによって証明されるように、喫煙者は、ピルフェニドンへの曝露がより顕著に増大したようだった。喫煙者と非喫煙者との間のデモグラフィックスにおける不均衡が存在する(喫煙者は、より若く、より重く、そして主に男性である)ことを考慮すると、11日目のピルフェニドンのAUC0−∞ 対 1日目のピルフェニドンのAUC0−∞の比に対する、これらの変数の影響を、多重線形回帰を使用して検定した。逆方向の排除(backward elimination)(除去のためのp値=0.10)を使用して、喫煙状態は、11日目のピルフェニドンのAUC0−∞ 対 1日目のピルフェニドンのAUC0−∞の比についての、唯一の有意な予測因子(predictor)であり;身体のサイズ、性別および年齢は有意ではなかった。
【0103】
【表2】

まとめると、この試験の設計および実行は、ピルフェニドンの薬物動態に対するCYP1A2阻害の影響についての、確固としたかつ有益な分析を可能にした。強力なCYPインヒビターであるフルボキサミンの投与は、有意な薬物間相互作用、そして顕著に増大したピルフェニドンへの曝露をもたらした。喫煙者は、おそらく喫煙の誘発性の影響により、(薬物間相互作用の不在下での)有意により低いピルフェニドンへの曝露を経験する可能性が高かった。
【0104】
ピルフェニドンへの曝露(AUC0−∞)が、フルボキサミンでの10日間の投薬の後で、平均で6倍近くになったように、フルボキサミンの共投与は有意な薬物間相互作用をもたらした。被験体はまた、フルボキサミンの投与後にCmaxにおいて平均で2倍の増大を経験した。
【0105】
本発明は、種々の実施形態および実施例によって記載されたが、変形および改善が当業者に想到されることが理解される。
【0106】
本発明の実施形態の例は、以下を含む:
1.ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドンであって、上記処置することは、フルボキサミンの随伴使用を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止することを含むことを特徴とする、ピルフェニドン。
【0107】
2.ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置するための医薬の製造におけるピルフェニドンの使用であって、上記処置することは、フルボキサミンの随伴使用を回避するか、またはそれに対して禁忌を示すか、またはそれを停止することを含むことを特徴とする、使用。
【0108】
3.上記患者は、フルボキサミンとのピルフェニドンの随伴使用が禁忌を示されているので、フルボキサミンの随伴使用を回避している患者である、パラグラフ1に記載のピルフェニドンまたはパラグラフ2に記載の使用。
【0109】
4.上記患者は、ピルフェニドンの低減したクリアランス[すなわちそれへの増大した曝露]を回避するために、ピルフェニドン療法の開始に先立って、フルボキサミンの使用を停止した患者である、パラグラフ1に記載のピルフェニドンまたはパラグラフ2に記載の使用。
【0110】
5.ピルフェニドンの低減したクリアランス[すなわちそれへの増大した曝露]を回避するために、上記患者へのフルボキサミンの投与が禁忌を示されるかまたは回避される、パラグラフ1〜3のいずれか1つに記載のピルフェニドンまたは使用。
【0111】
6.上記患者が、ピルフェニドン療法の開始に先立つ1ヶ月以内にフルボキサミンの投与を停止した、パラグラフ4に記載のピルフェニドンまたは使用。
【0112】
7.上記患者が、ピルフェニドン療法の開始に先立つ2週間以内にフルボキサミンの投与を停止した、パラグラフ4に記載のピルフェニドンまたは使用。
【0113】
8.上記患者が、肺線維症、特発性肺線維症、特発性間質性肺炎、自己免疫肺疾患、良性前立腺肥大、冠状梗塞もしくは心筋梗塞、心房細動、脳梗塞、心筋線維症、筋骨格線維症、術後癒着、肝硬変、腎臓線維症性疾患、線維症性血管疾患、強皮症、ヘルマンスキー−パドラック症候群、神経線維腫症、アルツハイマー病、糖尿病性網膜症または皮膚の病変、HIVと関連したリンパ節線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性肺線維症、関節リウマチ;リウマチ様脊椎炎;変形性関節症;痛風、他の関節炎状態;敗血症;敗血症性ショック;内毒素性ショック;グラム陰性敗血症;トキシックショック症候群;筋筋膜疼痛症候群(MPS);細菌性赤痢;喘息;成人呼吸促進症候群;炎症性腸疾患;クローン病;乾癬;湿疹;潰瘍性大腸炎;糸球体腎炎;強皮症;慢性甲状腺炎;グレーヴズ病;オーモンド病;自己免疫胃炎;重症筋無力症;自己免疫性溶血性貧血;自己免疫性好中球減少症;血小板減少症;膵臓線維症;肝臓線維症を含む慢性活動性肝炎;急性腎臓疾患もしくは慢性腎臓疾患;腎臓線維症;糖尿病性腎症;過敏性腸症候群;発熱;再狭窄;脳マラリア;発作もしくは虚血性傷害;神経性外傷;アルツハイマー病;ハンチントン病;パーキンソン病;急性疼痛もしくは慢性疼痛;アレルギー性鼻炎もしくはアレルギー性結膜炎を含むアレルギー;心肥大、慢性心不全;急性冠動脈症候群;悪液質;マラリア;ハンセン病;リーシュマニア症;ライム病;ライター症候群;急性滑膜炎;筋肉の変性、滑液包炎;腱炎;腱滑膜炎;脱出した、破裂したまたは脱した椎間板症候群;大理石骨病;血栓症;珪肺症;肺サルコーシス;骨粗しょう症もしくは多発性骨髄腫関連骨障害のような骨吸収疾患;転移性の乳房の癌腫、結腸直腸の癌腫、悪性黒色腫、胃癌もしくは非小細胞肺癌を含むがこれらに限定されない癌;対宿主性移植片反応;または多発性硬化症、狼瘡もしくは線維筋痛症のような自己免疫疾患;AIDSあるいは帯状疱疹、I型単純疱疹もしくはII型単純疱疹、インフルエンザウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)またはサイトメガロウイルスのような他のウイルス性疾患;あるいは真性糖尿病、増殖障害(良性の過形成または悪性の過形成の両方を含む)、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、カポージ肉腫、転移性黒色腫、多発性骨髄腫、転移性の乳房の癌腫を含む乳癌;結腸直腸の癌腫;悪性黒色腫;胃癌;非小細胞肺癌(NSCLC);骨転移;神経筋の疼痛、頭痛、癌性疼痛、歯痛もしくは関節炎の疼痛を含む疼痛障害;固形腫瘍の新脈管形成、眼の新生血管形成もしくは乳児期の血管腫を含む脈管形成障害;プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ−2に関連する状態(水腫、発熱、痛覚脱失または疼痛を含む)を含むシクロオキシゲナーゼシグナリング経路もしくはリポキシゲナーゼシグナリング経路に関連する状態;臓器の低酸素症;トロンビン誘発性血小板凝集;あるいは原虫感染症から選択される疾患に罹患している、パラグラフ1〜7のいずれか1つに記載のピルフェニドンまたは使用。
【0114】
9.上記患者が特発性肺線維症(IPF)を有する、パラグラフ1〜7のいずれか1つに記載のピルフェニドンまたは使用。
【0115】
10.上記ピルフェニドンが、1日あたり2400mgまたは2403mgの総1日投薬量で投与される、パラグラフ1〜9のいずれか1つに記載のピルフェニドンまたは使用。
【0116】
11.投与されるピルフェニドンの各用量が801mgである、パラグラフ1〜10のいずれか1つに記載のピルフェニドンまたは使用。
【0117】
12.上記ピルフェニドンが、食物とともに、1日あたり3回、上記患者に投与するためのものである、パラグラフ11に記載のピルフェニドンまたは使用。
【0118】
本発明の実施形態の他の例は、以下を含む:
1A.ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法であって、上記方法は、治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程、およびフルボキサミンの投与を回避する工程を包含する、方法。
【0119】
2A.上記患者が特発性肺線維症(IPF)を有する、パラグラフ1Aに記載の方法。
【0120】
3A.上記ピルフェニドンの治療上有効な量が、1日あたり2400mgまたは2403mgの1日投薬量である、パラグラフ1Aに記載の方法。
【0121】
4A.800mgまたは801mgのピルフェニドンが、食物とともに、1日あたり3回、上記患者に投与される、パラグラフ1Aに記載の方法。
【0122】
5A.ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法であって、有害な薬物間相互作用を回避するためにフルボキサミンの投与を停止する工程、および治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程を包含する、方法。
【0123】
6A.上記患者が特発性肺線維症(IPF)を有する、パラグラフ5Aに記載の方法。
【0124】
7A.上記ピルフェニドンの治療上有効な量が、1日あたり2400mgまたは2403mgの1日投薬量である、パラグラフ5Aに記載の方法。
【0125】
8A.800mgまたは801mgのピルフェニドンが、食物とともに、1日あたり3回、上記患者に投与される、パラグラフ5Aに記載の方法。
【0126】
9A.上記フルボキサミンが、ピルフェニドン療法の開始に先立つ1ヶ月以内に停止される、パラグラフ5Aに記載の方法。
【0127】
10A.上記フルボキサミンが、ピルフェニドン療法の開始に先立つ2週間以内に停止される、パラグラフ5Aに記載の方法。
【0128】
11A.ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法であって、上記方法は、治療上有効な量のピルフェニドンを上記患者に投与する工程、ならびに、以下のうちの任意の1つ以上を行う工程を包含する、方法:
(a)フルボキサミンを回避または停止すべきことを上記患者に勧告すること、
(b)ピルフェニドンと、CYP1A2およびCYP2C9とCYP2C19とCYP3A4とからなる群より選択される別のCYP酵素の両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物との共投与がピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることを上記患者に勧告すること、
(c)ピルフェニドンとフルボキサミンとの共投与がピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることを上記患者に勧告すること、
(d)フルボキサミンで処置されている患者におけるピルフェニドンの使用が禁忌を示されることを上記患者に勧告すること、
(e)ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンへの曝露において6倍の増大をもたらしたことを上記患者に勧告すること、あるいは
f)低減したピルフェニドンクリアランスの可能性に起因して、ピルフェニドンを受容している患者において強力なCYP1A2インヒビターは警告をもって使用されるべきであることを上記患者に勧告すること。
【0129】
12A.フルボキサミンが回避または停止されるべきであることが上記患者に勧告される、パラグラフ11Aに記載の方法。
【0130】
13A.ピルフェニドンと、CYP1A2およびCYP2C9とCYP2C19とCYP3A4とからなる群より選択される別のCYP酵素の両方の中程度〜強力なインヒビターである薬物との共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることが上記患者に勧告される、パラグラフ11Aに記載の方法。
【0131】
14A.ピルフェニドンとフルボキサミンとの共投与が、ピルフェニドンの治療効果プロファイルまたは有害反応プロファイルを変更し得ることが上記患者に勧告される、パラグラフ11Aに記載の方法。
【0132】
15A.フルボキサミンで処置されている患者におけるピルフェニドンの使用が禁忌であることが上記患者に勧告される、パラグラフ11Aに記載の方法。
【0133】
16A.ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンへの曝露において6倍の増大をもたらしたことが上記患者に勧告される、パラグラフ11Aに記載の方法。
【0134】
17A.ピルフェニドンおよびフルボキサミンの共投与がピルフェニドンの平均ピーク血清濃度(Cmax)における2倍の増大をもたらしたことを上記患者に勧告する工程をさらに含む、パラグラフ16Aに記載の方法。
【0135】
18A.低減したピルフェニドンクリアランスの可能性に起因して、ピルフェニドンを受容している患者において強力なCYP1A2インヒビターは警告をもって使用されるべきであることが上記患者に勧告される、パラグラフ11Aに記載の方法。
【0136】
19A.強力なCYP1A2インヒビターを投与することを回避する工程をさらに含む、パラグラフ18Aに記載の方法。
【0137】
20A.強力なCYP1A2インヒビターの投与を停止する工程をさらに含む、パラグラフ18Aに記載の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置することにおいて使用するためのピルフェニドンであって、該処置することは、(a)(i)シトクロムP450 1A2(CYP1A2)と(ii)CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/もしくはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターであるシトクロムP450 1A2(CYP1A2)インヒビターの随伴使用または共投与を回避するか、それに対して禁忌を示すか、それを停止するか、またはそれを警告をもって使用すること、あるいは(b)CYP1A2の強力なインヒビターを受容している患者において警告をもってピルフェニドンを使用すること、あるいは(c)ピルフェニドンを受容している患者において警告をもって強力なCYP1A2インヒビターを使用することを含むことを特徴とする、ピルフェニドン。
【請求項2】
ピルフェニドン療法を必要とする患者を処置するための医薬の製造における、ピルフェニドンの使用であって、該処置することは、(a)(i)シトクロムP450 1A2(CYP1A2)と(ii)CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/もしくはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターであるシトクロムP450 1A2(CYP1A2)インヒビターの随伴使用または共投与を回避するか、それに対して禁忌を示すか、それを停止するか、またはそれを警告をもって使用すること、あるいは(b)CYP1A2の強力なインヒビターを受容している患者において警告をもってピルフェニドンを使用すること、あるいは(c)ピルフェニドンを受容している患者において警告をもって強力なCYP1A2インヒビターを使用することを含むことを特徴とする、使用。
【請求項3】
ピルフェニドン療法を必要とする患者にピルフェニドン療法を施す方法であって、該方法は、有効量のピルフェニドンを投与する工程、ならびに(a)(i)シトクロムP450 1A2(CYP1A2)と(ii)CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/もしくはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターであるシトクロムP450 1A2(CYP1A2)インヒビターを回避するか、それに対して禁忌を示すか、それを停止するか、またはそれを警告をもって使用する工程、あるいは(b)CYP1A2の強力なインヒビターを受容している患者において警告をもってピルフェニドンを使用する工程、あるいは(c)ピルフェニドンを受容している患者において警告をもって強力なCYP1A2インヒビターを使用する工程を包含する、方法。
【請求項4】
前記CYP1A2インヒビターが、CYP1A2ならびにCYP2C9、CYP2C19および/またはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素の中程度〜強力なインヒビターである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のピルフェニドン、使用または方法。
【請求項5】
前記CYP1A2インヒビターが強力なCYP1A2インヒビターである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のピルフェニドン、使用または方法。
【請求項6】
ピルフェニドンとの有害な薬物間相互作用を回避するため、またはピルフェニドンの低減したクリアランスを回避するために、前記CYP1A2インヒビターが、ピルフェニドン療法の開始に先立って停止される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のピルフェニドン、使用または方法。
【請求項7】
前記CYP1A2インヒビターが、ピルフェニドン療法の開始前1ヶ月以内に停止される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項8】
前記CYP1A2インヒビターが、ピルフェニドン療法の開始前2週間以内に停止される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項9】
前記CYP1A2インヒビターが、ピルフェニドン療法の間、回避される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のピルフェニドン、使用または方法。
【請求項10】
前記患者が、CYP1A2インヒビターでの治療を必要とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のピルフェニドン、使用または方法。
【請求項11】
前記CYP1A2インヒビターが警告をもって使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のピルフェニドン、使用または方法。
【請求項12】
前記患者が特発性肺線維症(IPF)を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項13】
前記患者が、特発性肺線維症、肺線維症、特発性間質性肺炎、自己免疫肺疾患、良性前立腺肥大、冠状梗塞もしくは心筋梗塞、心房細動、脳梗塞、心筋線維症、筋骨格線維症、術後癒着、肝硬変、腎臓線維症性疾患、線維症性血管疾患、強皮症、ヘルマンスキー−パドラック症候群、神経線維腫症、アルツハイマー病、糖尿病性網膜症、または皮膚の病変、HIVと関連したリンパ節線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性肺線維症、関節リウマチ;リウマチ様脊椎炎;変形性関節症;痛風、他の関節炎状態;敗血症;敗血症性ショック;内毒素性ショック;グラム陰性敗血症;トキシックショック症候群;筋筋膜疼痛症候群(MPS);細菌性赤痢;喘息;成人呼吸促進症候群;炎症性腸疾患;クローン病;乾癬;湿疹;潰瘍性大腸炎;糸球体腎炎;強皮症;慢性甲状腺炎;グレーヴズ病;オーモンド病;自己免疫胃炎;重症筋無力症;自己免疫性溶血性貧血;自己免疫性好中球減少症;血小板減少症;膵臓線維症;肝臓線維症を含む慢性活動性肝炎;急性腎臓疾患もしくは慢性腎臓疾患;腎臓線維症;糖尿病性腎症;過敏性腸症候群;発熱;再狭窄;脳マラリア;発作もしくは虚血性傷害;神経性外傷;アルツハイマー病;ハンチントン病;パーキンソン病;急性疼痛もしくは慢性疼痛;アレルギー性鼻炎もしくはアレルギー性結膜炎を含むアレルギー;心肥大、慢性心不全;急性冠動脈症候群;悪液質;マラリア;ハンセン病;リーシュマニア症;ライム病;ライター症候群;急性滑膜炎;筋肉の変性、滑液包炎;腱炎;腱滑膜炎;脱出した、破裂したまたは脱した椎間板症候群;大理石骨病;血栓症;珪肺症;肺サルコーシス;骨粗しょう症もしくは多発性骨髄腫関連骨障害のような骨吸収疾患;転移性の乳房の癌腫、結腸直腸の癌腫、悪性黒色腫、胃癌もしくは非小細胞肺癌を含むがこれらに限定されない癌;対宿主性移植片反応;または多発性硬化症、狼瘡もしくは線維筋痛症のような自己免疫疾患;AIDSあるいは帯状疱疹、I型単純疱疹もしくはII型単純疱疹、インフルエンザウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)またはサイトメガロウイルスのような他のウイルス性疾患;あるいは真性糖尿病、増殖障害(良性の過形成または悪性の過形成の両方を含む)、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、カポージ肉腫、転移性黒色腫、多発性骨髄腫、転移性の乳房の癌腫を含む乳癌;結腸直腸の癌腫;悪性黒色腫;胃癌;非小細胞肺癌(NSCLC);骨転移;神経筋の疼痛、頭痛、癌性疼痛、歯痛もしくは関節炎の疼痛を含む疼痛障害;固形腫瘍の新脈管形成、眼の新生血管形成もしくは乳児期の血管腫を含む脈管形成障害;プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ−2に関連する状態(水腫、発熱、痛覚脱失または疼痛を含む)を含むシクロオキシゲナーゼシグナリング経路もしくはリポキシゲナーゼシグナリング経路に関連する状態;臓器の低酸素症;トロンビン誘発性血小板凝集;あるいは原虫感染症から選択される疾患に罹患している、請求項1〜11のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項14】
前記ピルフェニドンが、少なくとも1800mgの総1日投薬量で投与される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項15】
前記ピルフェニドンが、約2400mgまたは2403mgの総1日投薬量で投与される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項16】
800mgまたは801mgのピルフェニドンが、食物とともに、1日あたり3回、前記患者に投与される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項17】
前記CYP1A2インヒビターがフルボキサミンである、請求項1〜16のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項18】
前記CYP1A2インヒビターがシプロフロキサシン、アミオダロンまたはプロパフェノンである、請求項1〜17のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項19】
前記CYP1A2インヒビターがグレープフルーツジュースである、請求項1〜16のいずれか1項に記載のピルフェニドン。
【請求項20】
(a)ピルフェニドンであって、必要に応じて容器内にあるピルフェニドン、ならびに
(b)必要に応じて請求項1〜19の実施形態のいずれかにしたがう、(1)CYP1A2の強力なインヒビター、または(2)(i)CYP1A2と(ii)CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/もしくはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターの随伴使用または共投与を回避または停止するか、またはそれに対して禁忌を示すか、あるいは、(1)CYP1A2の強力なインヒビター、または(2)(i)CYP1A2と(ii)CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CYP2B6および/もしくはCYP2D6からなる群より選択される別のCYP酵素との両方の中程度〜強力なインヒビターを警告をもって使用することを含む、パッケージ挿入物、パッケージラベル、使用説明書または他のラベリング、
を含むパッケージまたはキット。

【図1】
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【公表番号】特表2012−532934(P2012−532934A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539128(P2012−539128)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/058943
【国際公開番号】WO2011/069094
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(502191619)インターミューン, インコーポレイテッド (25)
【Fターム(参考)】