説明

ピロリジン

本発明は、式(I)のピロリジン化合物のクラスおよび薬学的に許容できるその誘導体、医療におけるそれらの使用、それらを含有する組成物、ならびにそれらの調製のためのプロセスに関する。本発明はまた、そのような化合物および誘導体の調製において使用される中間体にも関する。特に、式(I)の化合物は、子宮内膜症、子宮筋腫(平滑筋腫)、月経過多、腺筋症、原発性および続発性月経困難症(性交疼痛、排便困難および慢性骨盤痛の症状を包含する)、慢性骨盤痛症候群、多発性嚢胞腎疾患ならびに多嚢胞性卵巣症候群等のEP2媒介性状態の治療に有用である。
【化1】



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

(式中、
は、F、Cl、Br、CN、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルコキシ、フルオロ−C1〜6アルキルおよびフルオロ−C1〜6アルコキシからそれぞれ独立に選択される1または2個の置換基によって置換されていてもよいフェニル基であるか、またはC3〜6シクロアルキル基であるかのいずれかであり、
Xは、直接結合、NHまたはOを表し、
Zは、
【化2】

から選択され、
は、H、または1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、
は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、
Arは、1、2または3個の芳香環からなる芳香族基であり、前記芳香環は、フェニルならびにN、OおよびSからそれぞれ独立に選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族複素環からそれぞれ独立に選択され、前記芳香環は、2個以上ある場合、縮合および/または1個もしくは複数の共有結合によって連結されていてよく、前記芳香環は、F、Cl、CN、OH、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルチオ、フルオロ−C1〜6アルキル、フルオロ−C1〜6アルキルチオ、フルオロ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ、SO、NR、NHSO、SONR、CONR1011およびNHCOR12からそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよく、
およびRは、それぞれ独立に、1〜3個のフッ素原子によって置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、
、R、R、R、R10、R11およびR12は、それぞれ独立に、H、または1〜3個のフッ素原子によって置換されていてもよいC1〜6アルキルである)
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物(水和物を包含する)もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
式(Ia)の化合物
【化3】

または式(Ib)の化合物
【化4】

(式中、R、X、ArおよびZは、請求項1において定義されている通りである)である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ。
【請求項3】
が、F、Cl、C1〜4アルキルおよびC1〜4アルコキシからそれぞれ独立に選択される1または2個の置換基によって置換されていてもよいフェニル基であるか、またはC3〜6シクロアルキル基である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、2−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−エトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニルまたは4−メチルフェニルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が4−メトキシフェニルまたは4−フルオロフェニルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Xが直接結合を表す、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Zが
【化5】

である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
Zが−COOHである、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
Arが、1、2または3個の芳香環からなる芳香族基であり、前記芳香環は、フェニルならびに(a)1〜4個の窒素原子、(b)1個の酸素もしくは1個の硫黄原子または(c)1個の酸素原子もしくは1個の硫黄原子および1もしくは2個の窒素原子のいずれかを含む5または6員の芳香族複素環からそれぞれ独立に選択され、前記芳香環は、2個以上ある場合、縮合および/または1個もしくは複数の共有結合によって連結されていてよく、前記芳香環は、F、Cl、CN、OH、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルチオ、フルオロ−C1〜6アルキル、フルオロ−C1〜6アルキルチオ、フルオロ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ、SO、NR、NHSO、SONR、CONR1011およびNHCOR12からそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Arが、F、Cl、CN、OH、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルチオ、フルオロ−C1〜6アルキル、フルオロ−C1〜6アルキルチオ、フルオロ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ、SO、NR、NHSO、SONR、CONR1011およびNHCOR12からそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基によってそれぞれ置換されていてもよいフェニル、ナフチル、ビフェニル、ピリジニルフェニル、ピリミジニルフェニル、フェニルピリジニル、フェニルピリミジニル、フェニルピラジニルまたはピラジニルフェニルである、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
Arが、F、Cl、CN、−CONHおよびC1〜6アルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基によってそれぞれ置換されていてもよいフェニル、ナフチル、ビフェニル、ピリジニルフェニル、ピリミジニルフェニル、フェニルピリジニル、フェニルピリミジニル、フェニルピラジニルまたはピラジニルフェニルである、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
Arが
2,3−ジフルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、
4−(4−シアノフェニル)フェニル、4−(4−フルオロフェニル)フェニル、4−(5−クロロピリジン−2−イル)フェニル、4−(5−シアノピリジン−2−イル)フェニル、4−(5−クロロピリミジン−2−イル)フェニル、4−(5−シアノピリミジン−2−イル)フェニル、4−(5−フルオロピリミジン−2−イル)フェニル、4−(5−アミノカルボニルピリミジン−2−イル)フェニル、
2−(4−クロロフェニル)ピリジン−5−イル、2−(4−フルオロフェニル)ピリジン−5−イル、2−(4−シアノフェニル)ピリジン−5−イル、
2−(4−クロロフェニル)ピリミジン−5−イル、
5−(4−クロロフェニル)ピラジン−2−イルまたは5−(4−フルオロフェニル)ピラジン−2−イル
である、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
3−{[(4’−シアノビフェニル−4−イル)オキシ]メチル}−1−(4−フルオロベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−フルオロフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=4−(4−シアノフェニル)フェニル);
3−{[(4’−シアノビフェニル−4−イル)オキシ]メチル}−1−(4−メトキシベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−メトキシフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=4−(4−シアノフェニル)フェニル);
3−{[4−(5−クロロピリミジン−2−イル)フェノキシ]メチル}−1−(4−フルオロベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−フルオロフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=4−(5−クロロピリミジン−2−イル)フェニル);
1−(4−クロロベンゾイル)−3−{[4−(5−クロロピリジン−2−イル)フェノキシ]メチル}ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−クロロフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=4−(5−クロロピリジン−2−イル)フェニル);
1−(4−クロロベンゾイル)−3−({[6−(4−クロロフェニル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−クロロフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=2−(4−クロロフェニル)ピリジン−5−イル);
3−{[4−(5−クロロピリミジン−2−イル)フェノキシ]メチル}−1−(2−メトキシベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=2−メトキシフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=4−(5−クロロピリミジン−2−イル)フェニル);
3−({[2−(4−クロロフェニル)ピリミジン−5−イル]オキシ}メチル)−1−(4−フルオロベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−フルオロフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=2−(4−クロロフェニル)ピリミジン−5−イル);
3−{[4−(5−シアノピリジン−2−イル)フェノキシ]メチル}−1−(4−フルオロベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−フルオロフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=4−(5−シアノピリジン−2−イル)フェニル);
3−{[4−(5−クロロピリミジン−2−イル)フェノキシ]メチル}−1−(4−メトキシベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−メトキシフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=4−(5−クロロピリミジン−2−イル)フェニル);
3−({[6−(4−クロロフェニル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)−1−(4−フルオロベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=4−フルオロフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=2−(4−クロロフェニル)ピリジン−5−イル);
3−({[6−(4−クロロフェニル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)−1−(2−メトキシベンゾイル)ピロリジン−3−カルボン酸(R=2−メトキシフェニル、X=直接結合、Z=−COOH、Ar=2−(4−クロロフェニル)ピリジン−5−イル)
から選択される、請求項1もしくは2に記載の化合物、またはそのいずれかの薬学的に許容できる塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物(水和物を包含する)もしくはプロドラッグと、薬学的に許容できる添加剤、賦形剤、担体またはアジュバントとを包含する医薬組成物。
【請求項15】
薬剤として使用するための、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物(水和物を包含する)もしくはプロドラッグ。
【請求項16】
EP2受容体拮抗作用が有益であり得る、またはそれによって媒介される、疾患または障害の治療において使用するための、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物(水和物を包含する)もしくはプロドラッグ。
【請求項17】
前記疾患または障害が、子宮内膜症、子宮筋腫(平滑筋腫)、月経過多、腺筋症、原発性および続発性月経困難症(性交疼痛、排便困難および慢性骨盤痛の症状を包含する)、慢性骨盤痛症候群、多発性嚢胞腎疾患または多嚢胞性卵巣症候群である、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
EP2受容体拮抗作用が有益であり得る、またはそれによって媒介される、疾患または障害の治療用薬剤の製造における、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物(水和物を包含する)もしくはプロドラッグの使用。
【請求項19】
前記疾患または障害が、子宮内膜症、子宮筋腫(平滑筋腫)、月経過多、腺筋症、原発性および続発性月経困難症(性交疼痛、排便困難および慢性骨盤痛の症状を包含する)、慢性骨盤痛症候群、多発性嚢胞腎疾患または多嚢胞性卵巣症候群である、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
哺乳動物における、EP2受容体拮抗作用が有益であり得る、またはそれによって媒介される、疾患または障害の治療方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物(水和物を包含する)もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。
【請求項21】
前記疾患または障害が、子宮内膜症、子宮筋腫(平滑筋腫)、月経過多、腺筋症、原発性および続発性月経困難症(性交疼痛、排便困難および慢性骨盤痛の症状を包含する)、慢性骨盤痛症候群、多発性嚢胞腎疾患または多嚢胞性卵巣症候群である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
式:
【化6】

の化合物
(式中、R、XおよびZは、請求項1において定義されている通りであり、LGは、Cl、Br、I、メシルオキシおよびトシルオキシ等の脱離基である)。
【請求項23】
請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物(水和物を包含する)もしくはプロドラッグと、別の治療的に活性な実体との組合せ。

【公表番号】特表2012−508225(P2012−508225A)
【公表日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535189(P2011−535189)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【国際出願番号】PCT/IB2009/054824
【国際公開番号】WO2010/052625
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(597014501)ファイザー・リミテッド (107)
【氏名又は名称原語表記】Pfizer Limited
【住所又は居所原語表記】Ramsgate Road, Sandwich, Kent, England
【Fターム(参考)】