説明

ピロロピリジンまたはベンゾイミダゾールコアを含有する複素環化合物

本発明は、式(I)の化合物および薬学的に許容されるその塩に関し、式中、R1、R2、R345およびnは、本明細書に定義されている通りである。本発明はまた、これらの化合物を含む医薬組成物、様々な疾患および障害の治療におけるこれらの化合物を使用する方法、これらの方法において有用なこれらの化合物および中間体を調製する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RSKを阻害する新規な化合物、このような化合物の作製方法、および医薬品としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
p90リボソームs6キナーゼ(RSK)は、ヒトキノームにおけるAGCサブファミリーの構成成分であるセリン/トレオニンキナーゼの群である。4つのRSKアイソフォームの各々は別々の遺伝子の産物であり、75%〜80%の配列同一性によって特徴付けられる。RSKアイソフォームはヒトの組織において広範に分布している一方、それらの可変の組織発現パターンは、これらが別個の生理学的/病理学的役割を有し得ることを示す。RSKアイソフォームは、Ras−ERK経路を刺激する増殖因子、サイトカイン、ペプチドホルモンおよび神経伝達物質によって活性化する。
RSKは、細胞基質のそのリン酸化によって多数の生物学的過程をレギュレートする。RSKの1つの重要な心血管の標的は、Na+/H+交換輸送体アイソフォーム1(NHE1)である。S703におけるRSKが媒介するNHE1のリン酸化は、Ang II刺激、酸化ストレス、および心筋損傷に続くNHE1活性の増加に関与する。NHE1は、虚血再灌流(I/R)傷害およびうっ血性心不全の両方におけるその役割のために非常に有効な標的である。NHE1活性の増加は、I/Rの後の心筋損傷の程度に相関し、一方予防的なやり方で投与されるNHE1阻害剤はI/Rの後に心機能を保つことができる。さらに、NHE1活性の増加は、ヒトの心不全の心臓から単離した筋細胞および肥大の動物モデルにおいて観察され、これは心血管の病態におけるこの交換輸送体の慢性活性化を示唆する。NHE1活性と心血管機能障害とを関連付ける確固とした前臨床データに関わらず、市場には現在承認されたNHE1阻害剤がない。頭痛、眼痛、および知覚異常などの有害事象が臨床試験において報告されたが、これらの事象は細胞内pHを維持するその生理機能を損なう直接的で完全なNHE1阻害によるものと仮定される。この安全性の懸念に基づいて、基礎NHE1活性を阻害しないが、心血管ストレスの間の活性をレギュレートする代わりのアプローチはさらなる安全域を提供し得る。
【0003】
心筋細胞において、RSKは、NHE1のC末端調節領域をリン酸化し、かつI/R、酸化ストレス、ならびにAng IIおよびフェニレフリンによる受容体活性化に反応するNHE1活性化に必要である主なキナーゼとして認識されてきた。Maekawaらによる最近の研究(Naoya Maekawa、Jun−ichi Abe、Tetsuro Shishido、Seigo Itoh、Bo Ding、Virendra K.Sharma、Shey−Shing Sheu、Burns C.BlaxallおよびBradford C.Berk、Circulation、113:2516〜2523、2006)は、RSKがI/Rに曝露された心臓組織において急激に活性化したことを示した。さらに、ドミナントネガティブなRSKの心筋細胞特異的発現は、心筋細胞アポトーシスを防止し、かつ心筋梗塞後のリモデリングおよび左心室機能を改善した。重要なことに、ドミナントネガティブなRSKタンパク質の過剰発現によるRSK活性の阻害は、基礎のホメオスタシスのNHE1機能に影響を与えることなく、アゴニスト活性化NHE1機能を減少させた。同様に、RSK阻害剤であるfmkは、基礎活性に影響を与えることなく、NHE1のリン酸化およびフェニレフリンが誘発する増強されたNHE1活性を阻害することが示されてきた(Friederike Cuello、Andrew K.Snabaitis、Michael S.Cohen、Jack TauntonおよびMetin Avkiran、Mol Pharmacol 71:799〜806、2007)。これらの知見は、RSK活性を阻害することが、それによって基礎機能を効果的に保ち、かつ安全性ウィンドウを増加させながら、NHE1活性を異なってレギュレートできる代わりの治療方針であり得ることを示唆する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、RSK2活性を阻害し、したがってRSKの活性によって媒介される種々の疾患および障害(アレルギー性、肺、線維性、炎症性および心血管の疾患ならびに癌を含む)を治療するのに有用な新規な化合物を提供する。本発明はまた、これらの化合物を含む医薬組成物、様々な疾患および障害の治療におけるこれらの化合物を使用する方法、これらの方法において有用なこれらの化合物および中間体を調製する方法に関する。
その最も広範な実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関し、
【化1】

(I)
式中、
Xは、NまたはCであり、
Yは、CまたはNであり、
X=Nであるとき、Y=Cであり、X=Cであるとき、Y=Nであり、
1は、アリールまたはヘテロアリールであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3は、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
2およびR3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
4およびR5は、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
4およびR5は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
各R6は、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−アリール、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−ヘテロシクリル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記R6の各アリールおよびヘテロアリールは、独立に、C1−C5アルキルの1〜2つで置換されていてもよく、
nは、0または1である。
【0005】
Xが、Cであり、
Yが、Nであり、
1が、アリールまたはヘテロアリールであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−アリール、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−ヘテロシクリル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記R6の各アリールおよびヘテロアリールは、独立に、C1−C5アルキルの1〜2つで置換されていてもよく、
nが、0または1である、直前に記載した最も広範な実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【0006】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニル、インドリル、またはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−フェニル、C1−C3アルコキシル、C3−C6シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C3アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、バンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニルであり、前記R6の各ヘテロアリールは、独立に、C1−C3アルキルの1〜2つで置換されていてもよい、直前に記載した実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【0007】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々が、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C2アルキル)2、−CH2−フェニル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、ハロゲン、フェニルイミダゾリルまたはチアゾリルであり、前記R6の各ヘテロアリールは、独立に、C1−C3アルキルの1〜2つで置換されていてもよく、
nが、1である、直前に記載した実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【0008】
1が、R6から選択される1〜2個の置換基で置換されているベンゾイミダゾリルであり、
2およびR3が、各々独立に、Hまたはメチルであり、
4およびR5が、Hであり、
6が、C1−C3アルキルである、直前に記載した実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【0009】
Xが、Nであり、
Yが、Cであり、
1が、アリールまたはヘテロアリールであり、各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−アリール、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−ヘテロシクリル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記R6の各アリールおよびヘテロアリールは、独立に、C1−C5アルキルの1〜2つで置換されていてもよく、
nが、0または1である、最も広範な実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【0010】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−フェニル、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−テトラヒドロピラニル、−C1−C5アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C5アルキル−モルホリニル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキ)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、フェニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピロロジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニル;
であり、
前記R6の各ヘテロアリール基は、独立に、C1−C3アルキルの1〜2つで置換されていてもよい、直前に記載した実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【0011】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C2アルキル)2、−C1−C3アルキル−フェニル、−C1−C3アルキル−ピリジニル、−C1−C3アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C3アルキル−モルホリニル、C3−C6シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C3アルキル、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、−C(O)OC1−C3アルキル、ハロゲン、テトラヒドロピラニル、フェニル、イミダゾリルまたはチアゾリルであり、前記R6の各ヘテロアリール基は、独立に、C1−C3アルキルの1〜2つで置換されていてもよい、直前に記載した実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、Hまたはメチルであり、
4およびR5が、各々独立に、Hまたはメチルであり、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C3アルキル−フェニル、−C1−C3アルキル−ピリジニル、−C1−C3アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C3アルキル−モルホリニル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、ハロゲンまたはテトラヒドロピラニルである、直前に記載した実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラゾロピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C3アルキル−フェニル、−C1−C3アルキル−ピリジニル、−C1−C3アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C3アルキル−モルホリニル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキルまたはテトラヒドロピラニルである、直前に記載した実施形態による化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【0012】
一実施形態において、本発明は、下記の表1における例1〜105として同定されたものから選択される化合物、および任意のこれらの組合せ、および薬学的に許容されるその塩に関する。
【0013】
【表1】





































【0014】
本出願において上記で開示されている全ての化合物について、命名法が構造と矛盾する場合、化合物は構造によって定義されると理解すべきである。
【0015】
一実施形態において、本発明は、
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−trans−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
(9S)−N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−9−メチル−N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−9−メチル−6−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−9−メチル−6−オキソ−N−(キノリン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(2−カルバモイルフェニル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−[2−(シクロペンチルカルバモイル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−[5−クロロ−7−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−イル)−cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
6−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
6−オキソ−N−(キノリン−3−イル)−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
(9R)−N−(5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−イル)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(4−メチルピリジン−2−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド;
N−(3−ベンジル−1,2−オキサゾール−5−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
からなる群から選択される化合物、および薬学的に許容されるその塩に関する。
【0016】
別の実施形態において、本発明は、
N−(5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−ベンジル−1,2−オキサゾール−5−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
Cis−8,9−ジメチル−N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(3−フルオロフェニル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
5,5−ジメチル−1−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド;
6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
1−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−9,9−ジメチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
9−メチル−6−オキソ−N−(ピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
9,9−ジメチル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
からなる群から選択される化合物、および薬学的に許容されるその塩に関する。
【0017】
本発明はまた、通常の賦形剤および/または担体と任意選択で合わせた、活性物質として1種もしくは複数の本発明の化合物、または薬学的に許容されるその誘導体を含有する医薬調製物に関する。
本発明の化合物にはまた、それらの同位体標識された形態が含まれる。本発明の組合せの活性剤の同位体標識された形態は前記活性剤と同一であるが、前記活性剤の1個または複数の原子が、天然で通常見出される原子の原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する前記原子(複数可)によって置き換えられているという事実がある。商業的に容易に入手可能であり、かつ確立した手順によって本発明の組合せの活性剤に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば各々、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clが含まれる。上記の同位体および/または他の原子の他の同位体の1つまたは複数を含有する本発明の組合せの活性剤、そのプロドラッグ、または薬学的に許容される塩は、本発明の範囲内であることが意図される。
【0018】
本発明には、ラセミ化合物およびラセミ混合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物、および個々のジアステレオマーとして生じ得る、1個または複数の不斉炭素原子を含有する上記の任意の化合物の使用が含まれる。異性体は、エナンチオマーおよびジアステレオマーであると定義すべきである。これらの化合物の全てのこのような異性体形態は、本発明に明確に含まれる。各不斉炭素は、R配置またはS配置、または配置の組合せでよい。
本発明の化合物のいくつかは、複数の互変異性型で存在することができる。本発明には、全てのこのような互変異性体を使用した方法が含まれる。
【0019】
全ての用語は、本明細書において使用する場合、特に明記しない限り、当技術分野において公知のようなそれらの通常の意味で理解すべきである。例えば、「C1-6アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどの、末端酸素を有するC1-6アルキルである。全てのアルキル、アルケニル、およびアルキニル基は、構造的に可能であり、かつ他に特定しない限り、分岐状または枝分かれしていないと理解すべきである。他のより特定の定義は、下記の通りである。
「アルキル」という用語は、分岐状および枝分かれしていないアルキル基の両方を意味する。「アルク」または「アルキル」という接頭語を使用する任意の組合せの用語とは、「アルキル」の上記の定義による類似体を意味することを理解すべきである。例えば、「アルコキシ」、「アルキルチオ」などの用語は、酸素または硫黄原子を介して第2の基に連結しているアルキル基を意味する。「アルカノイル」とは、カルボニル基(C=O)に連結しているアルキル基を意味する。
「炭素環」または「シクロアルキル」という用語は、非芳香族3〜10員(しかし好ましくは、3〜6員)の単環式炭素環基または非芳香族6〜10員の縮合二環式、架橋二環式、またはスピロ環式炭素環基を意味する。C3-10炭素環は、飽和または部分不飽和でよく、炭素環は、環の任意の原子によって結合することができ、これによって安定的な構造が生じる。3〜10員の単環式炭素環の非限定的例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプタニル、シクロヘプテニル、およびシクロヘキサノンが含まれる。6〜10員の縮合二環式炭素環基の非限定的例には、ビシクロ[3.3.0]オクタン、ビシクロ[4.3.0]ノナン、およびビシクロ[4.4.0]デカニル(デカヒドロナフタレニル)が含まれる。6〜10員の架橋二環式炭素環基の非限定的例には、ビシクロ[2.2.2]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、およびビシクロ[3.2.1]オクタニルが含まれる。6〜10員のスピロ環式炭素環基の非限定的例には、これらに限定されないが、スピロ[3,3]ヘプタニル、スピロ[3,4]オクタニルおよびスピロ[4,4]ヘプタニルが含まれる。
「アリール」という用語は、6〜10個の炭素環原子を含有する芳香族炭化水素環を意味する。C6-10アリールという用語には、単環式環および二環式環が含まれ、環の少なくとも1つは、芳香族である。C6-10アリールの非限定的例には、フェニル、インダニル、インデニル、ベンゾシクロブタニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ナフチル、ベンゾシクロヘプタニルおよびベンゾシクロヘプテニルが含まれる。
【0020】
「複素環」という用語は、安定的な非芳香族4〜8員の単環式複素環基または安定的な非芳香族6〜11員の縮合二環式、架橋二環式またはスピロ環式複素環基を意味する。5〜11員の複素環は、炭素原子、ならびに窒素、酸素および硫黄から選択される1個または複数の、好ましくは1〜4個のヘテロ原子からなる。複素環は、飽和または部分不飽和でよい。非芳香族4〜8員の単環式複素環基の非限定的例には、テトラヒドロフラニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、およびアゼピニルが含まれる。非芳香族6〜11員の縮合二環式基の非限定的例には、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロベンゾフラニル、およびオクタヒドロベンゾチオフェニルが含まれる。非芳香族6〜11員の架橋二環式基の非限定的例には、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、および3−アザビシクロ[3.2.1]オクタニルが含まれる。非芳香族6〜11員のスピロ環式複素環基の非限定的例には、7−アザ−スピロ[3,3]ヘプタニル、7−スピロ[3,4]オクタニル、および7−アザ−スピロ[3,4]オクタニルが含まれる。
【0021】
「ヘテロアリール」という用語は、芳香族5〜6員の単環式ヘテロアリールまたは芳香族7〜11員のヘテロアリール二環式環を意味すると理解すべきであり、環の少なくとも1つは芳香族であり、ヘテロアリール環は、N、OおよびSなどの1〜4個のヘテロ原子を含有する。5〜6員の単環式ヘテロアリール環の非限定的例には、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、チエニル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、およびプリニルが含まれる。7〜11員のヘテロアリール二環式ヘテロアリール環の非限定的例には、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリルおよびベンゾチアゾリルが含まれる。
「ハロゲン」という用語は、本明細書において使用されるように、臭素、塩素、フッ素またはヨウ素を意味すると理解すべきである。「ハロゲン化」、「部分的または完全にハロゲン化」;部分的または完全にフッ素化;「1個または複数のハロゲン原子で置換されている」という定義には、例えば、1個または複数の炭素原子上のモノ、ジまたはトリハロ誘導体が含まれる。アルキルについて、非限定的例は、−CH2CHF2、−CF3などである。
【0022】
本明細書に記載されている各アルキル、炭素環、複素環またはヘテロアリール、またはその類似体は、部分的または完全にハロゲン化されていてもよいことを理解すべきである。
【0023】
本発明の化合物は、当業者が認識するように、「化学的に安定的」であることが意図されるもののみである。例えば、「ダングリング原子価」、または「カルボアニオン」を有する化合物は、本明細書において開示されている本発明の方法によって意図される化合物ではない。
本発明には、表1に示された化合物の薬学的に許容される誘導体が含まれる。「薬学的に許容される誘導体」とは、患者への投与によって、(直接的または間接的に)本発明に有用な化合物、またはその薬理学的活性代謝物もしくは薬理学的活性残基を提供することができる任意の薬学的に許容される塩もしくはエステル、または任意の他の化合物を意味する。薬理学的活性代謝物は、酵素的または化学的に代謝されることができる任意の本発明の化合物を意味すると理解すべきである。これには、例えば、本発明のヒドロキシル化または酸化誘導体化合物が含まれる。
薬学的に許容される塩には、薬学的に許容される無機酸および有機酸および塩基に由来するものが含まれる。適切な酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン−p−硫酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン−2−硫酸およびベンゼンスルホン酸が含まれる。シュウ酸などの他の酸は、それら自体が薬学的に許容されるものではないが、化合物およびそれらの薬学的に許容される酸付加塩を得ることにおいて中間体として有用な塩の調製において用いてもよい。適当な塩基に由来する塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウムおよびN−(C1−C4アルキル)4+塩が含まれる。
さらに、本発明の範囲内であるのは、本発明の化合物のプロドラッグの使用である。プロドラッグには、単純な化学転換によって修飾され、本発明の化合物を生成するそれらの化合物が含まれる。単純な化学転換には、加水分解、酸化および還元が含まれる。具体的には、プロドラッグが患者に投与されたとき、プロドラッグは、本明細書の上記で開示した化合物に転換され、それによって所望の薬理効果を与え得る。
【発明を実施するための形態】
【0024】
一般合成法
本発明はまた、式(I)の化合物を作製する方法を提供する。全ての方法において他に特定しない限り、下記の式中のR1、R2、R345およびnは、本明細書の上記に記載する本発明の式(I)におけるR1、R2、R345およびnの意味を有するべきである。
最適な反応条件および反応時間は、使用する特定の反応物によって変化し得る。他に特定しない限り、溶媒、温度、圧力、および他の反応条件は、当業者は容易に選択し得る。特定の手順を、合成例のセクションに提供する。典型的には、反応進行は、必要に応じて薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニターしてもよく、中間体および生成物は、シリカゲル上のクロマトグラフィーおよび/または再結晶によって精製し得る。
下記の例は例示であり、当業者は認識するように、特定の試薬または条件は、過度の実験なしに個々の化合物について必要に応じて修飾することができる。下記の方法において使用する出発物質および中間体は、市販であるか、または当業者によって市販の材料から容易に調製される。
【0025】
式(I)の化合物は、スキーム1に示した方法によって合成し得る。
【化2】

【0026】
スキーム1
スキーム1に例示されているように、式IIの酸を、標準的カップリング条件下で式IIIのアミンとカップリングさせ、式IVの化合物を得る。当技術分野において公知の標準的ペプチドカップリング反応(例えば、M.Bodanszky、1984、The Practice of Peptide Synthesis、Springer−Verlagを参照されたい)を、これらの合成において用いてもよい。適切なカップリング条件の一例は、適切な溶媒(EDC、HOBT、TBTU、PyBOPを有するDMFなど)および塩基(ジイソプロピルエチルアミンなど)中のカルボン酸の溶液、それに続く式IIIの所望のアミンの処理であり、IVの化合物が得られる。代わりに、式IIの酸と試薬(塩化チオニルまたは塩化オキサリルなど)とを反応させることによって、酸塩化物が得られ、次いでこれを適切な塩基の存在下で適切な溶媒中で式IIIのアミンと反応させ、式IVの化合物(Prot.=保護基(BOCなど)である)を得る。標準的反応条件下での脱保護、それに続く式IVの中間体の環化によって、式(I)の化合物が得られる。
【0027】
式(I)の化合物はまた、スキーム2に示した方法によって合成し得る。
【化3】

【0028】
スキーム2
スキーム2に示されるように、式Vの酸を、スキーム1および実施例において記載したような標準的カップリング条件下で式IIIのアミンとカップリングさせ、式(I)の化合物を得る。
当技術分野において公知であり、下記の例に例示する方法による最初の式(I)の生成物のさらなる修飾を使用して、本発明のさらなる化合物を調製し得る。
【0029】
式IIの中間体酸は、スキーム3に概要を述べた方法によって調製し得る。
【化4】

【0030】
スキーム3
スキーム3に概要を述べたように、適切な溶媒中での式VIのニトロ化合物とジアミノアルキル化合物との反応によって、相当する式VIIの中間体が得られる。標準条件下での中間体VIIのアミノ基の保護、それに続くニトロ基の還元によって、相当する式VIIIのアミノ化合物が得られる。適切な溶媒中での試薬(トリクロロアセトイミド酸メチルなど)を使用した式VIIIの中間体の環化によって、式IXの環化トリクロロ化合物が得られる。式IXのトリクロロ化合物とナトリウムメトキシドとの反応によって、式IIの酸が得られる。
【0031】
式Vの中間体酸は、スキーム4に概要を述べた方法によって調製し得る。
【化5】

スキーム4
スキーム4に示されるように、メタノール/酸中の式IIの酸の脱保護によって、式Xの中間体が得られる。適切な温度で適切な溶媒中での中間体Xの環化によって、式Vの酸が得られる。
【0032】
式Vの中間体酸は、スキーム5に概要を述べた方法によって調製し得る。
【化6】

【0033】
スキーム5
適切な溶媒中での式VIのニトロ化合物とアミノアルコールとの反応によって、相当する式XIの中間体が得られる。適切な溶媒中での中間体XIと試薬(ジ−t−ブチルイミノジカルボキシレート、トリフェニルホスフィンおよびジアルキルアジドジカルボキシレートなど)との反応によって、式XIIの中間体化合物が得られる。標準条件下での中間体XII中のニトロ基の還元、それに続く試薬(グリオキサル酸エチル(ethyl glyoxalate)など)を使用したこのように得られたアミンの環化によって、式XIIIの環化化合物が得られる。化合物XIII中のアミノ基の脱保護、それに続く環化によって、相当する環化生成物が得られる。この環化生成物の脱保護によって、式Vの酸が得られる。
【0034】
式Vの中間体酸は、スキーム6に概要を述べた方法によって調製し得る。
【化7】

【0035】
スキーム6
スキーム6に例示されているように、適切な(トリエチルアミンなど)の存在下での適切な溶媒中での式XIVのアミノ化合物と試薬(塩化ピバロイルなど)との反応によって、相当するアミドが得られる。標準条件下でのこのアミド化合物のヨウ素化によって、式XVのヨード化合物が得られる。酸性条件下での化合物XVの脱保護によって、式XVIの脱保護されたアミンが得られる。適切な塩基の存在下での適切な溶媒中での式XVIのアミンとピルビン酸との反応によって、式XVIIの酸が得られる。化合物XVIIのエステル化によって、相当する式XVIIIのエステルが得られる。式XVIIIの化合物のPd触媒によるカルボニル化によって、式XIXのジエステルが得られる。
適切な反応条件下での中間体XIXと式XXの化合物との反応によって、式XXIの中間体が得られる。Lは、ブロモなどの脱離基である。Lがヒドロキシルであるとき、当業者には公知の標準的方法を使用して、これは脱離基に変換される。化合物XXIの脱保護によって、式XXIIのアミノ化合物が得られる。化合物XXIIの環化、それに続くエステル基の加水分解によって、式Vの酸が得られる。
【0036】
式Vの中間体酸は、スキーム7に概要を述べた方法によって調製し得る。
【化8】

【0037】
スキーム7
スキーム7に例示されているように、適切な塩基の存在下での適切な溶媒中での式XXの化合物(L=OHである)と塩化チオニルとの反応によって、式XXIIIのオキサチアジナン中間体が得られる。化合物XXIIIの酸化によって、式XXIVの相当するジオキシドが得られる。適切な塩基の存在下での適切な溶媒中での化合物XXIVと化合物XIXとの反応によって、式XXIの中間体が得られる。化合物XXIを、スキーム6に概要を述べた反応スキームによって式Vの所望の酸に変換する。
【0038】
化合物についての保持時間は、下記の表2に示した条件を使用してHPLCシステムで得る。
【表2】

【実施例】
【0039】
合成例
中間体A:1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピル)−2−トリメトキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸
【化9】

【0040】
ステップ1:メチル3−[(3−アミノプロピル)アミノ]−4−ニトロベンゾエートの合成
撹拌したメチル3−フルオロ−2−ニトロベンゾエート(22.0g、110.0mmol)のアセトニトリル(200ml)溶液に、1,3−ジアミノプロパン(89.3g、1.21mol)を加え、反応物を室温で3時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、H2O(100mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(5×100mL)で抽出する。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させ、表題化合物(22.4g、80%)を得て、これを次のステップで精製することなく使用する。LCMS(方法T)1.05分、254.58(MH+)。
ステップ2:メチル3−({3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}アミノ)−4−ニトロベンゾエートの合成
撹拌したメチル3−[(3−アミノプロピル)アミノ]−4−ニトロベンゾエート(25.0g、98.7mmol)のCH2Cl2(1L)溶液に、0℃でジ−tert−ブチルジカーボネート(23.6g、109mmol)のCH2Cl2(200mL)溶液を加える。溶液を室温で17時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、固体を残す。結晶をメタノールで粉砕し、メタノールで洗浄しながら濾過し、乾燥させ、表題化合物を鮮黄色の結晶(30.1g、85%)として得て、これを次のステップで直接使用する。LCMS(方法T)1.79分、354.72(MH+)。
【0041】
ステップ3:メチル4−アミノ−3−({3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}アミノ)ベンゾエートの合成
撹拌したメチル3−({3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}アミノ)−4−ニトロベンゾエート(6.5g、18.4mmol)の酢酸エチル(500mL)懸濁液を、バルーン圧力下で10%パラジウム担持カーボン(2.6g)上で4時間水素化する。酢酸エチルでよく洗浄しながらセライトを通した濾過によって触媒を除去する。溶媒を蒸発させ、表題化合物(4.72g、80%)を白色の固体として得る。LCMS(方法T)1.39分、324.70(MH+)。
ステップ4:メチル1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−2−(トリクロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−6−カルボキシレートの合成
撹拌したメチル4−アミノ−3−({3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}アミノ)ベンゾエート(4.7g、14.5mmol)の酢酸(50mL)溶液に、トリクロロアセトイミド酸メチル(3.1g、17.4mmol)を加える。3時間後、室温で溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAcに溶解し、Na2CO3およびブラインで洗浄する。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をヘキサンで粉砕し、表題化合物(5.2g、80%)を微粉として得る。LCMS(方法T)、1.85分、450.63(MH+)。
ステップ5:1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−2−(トリメトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−6−カルボン酸
メチル1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−2−(トリクロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−6−カルボキシレート(9.6g、117.4mmol)のメタノール(400mL)溶液に、0℃でメタノール中のナトリウムメトキシドの25%溶液(9.6g、117.4mmol)を加える。撹拌した溶液を20時間加熱還流させる。溶液を冷却し、メタノールの大部分を蒸発させ、水を加える。溶液をCH2Cl2で2回洗浄し、抽出物を取り分ける。水層を1MのNaHSO4で酸性化し、CH2Cl2(3×)で抽出する。合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させ、表題化合物(9.3g、50%)をオフホワイトの固体として得る。LCMS(方法T)1.31分、424.77(MH+)。
【0042】
中間体B:1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン酸
【化10】

ステップ1:1−(3−アミノプロピル)−2−(メトキシカルボニル)−1H−ベンゾイミダゾール−6−カルボン酸塩酸塩の合成
1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−2−(トリメトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−6−カルボン酸(中間体A、20g、68.7mmol)のメタノール(200mL)溶液に、濃HCl(5mL)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、表題化合物を固体(20g、92%)として得て、これを次の反応において精製することなく使用する。
ステップ2:1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン酸の合成
トリエチルアミン(14.3g、141.7mmol)を、粗1−(3−アミノプロピル)−2−(メトキシカルボニル)−1H−ベンゾイミダゾール−6−カルボン酸塩酸塩(20g、47.2mmol)のメタノール(100mL)溶液に加え、反応混合物を1時間還流させる。反応混合物を冷却し、1MのHClで酸性化する。溶媒を蒸発させ、水を加える。生成した固体を濾過によって集め、炭酸水素ナトリウムおよび濃HClを使用する酸−塩基中和によって精製し、表題化合物(3.4g、30%)を固体として得る。
【0043】
中間体C:5,5−ジメチル−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン(carboxylc)酸
【化11】

【0044】
ステップ1:ベンジル3−フルオロ−4−ニトロベンゾエートの合成
塩化オキサリル(4.60mL)、53.6mmol)を、撹拌した3−フルオロ−4−ニトロ安息香酸(5.11g、26.8mmol)のCH2Cl2(100mL)懸濁液に加える。DMF(0.1mL)を加え、溶液を室温で2時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣をCH2Cl2(100mL)に溶解する。ベンジルアルコール(5.54mL、53.6mmol)およびピリジン(2mL)を加え、溶液を16時間撹拌する。溶媒を除去し、残渣をEtOAc/ヘプタン(1:9)で溶出するシリカゲルのパッドを通す濾過によって精製し、表題化合物(6.8g、24.7mmol)を得る。
【0045】
ステップ2:ベンジル3−[(4−ヒドロキシ−2−メチルブタン−2−イル)アミノ]−4−ニトロベンゾエートの合成
炭酸カリウム(1.34g、9.69mmol)を含有する撹拌したベンジル3−フルオロ−4−ニトロベンゾエート(2.67g、9.69mmol)および3−アミノ−3−メチルブタン−1−オール(1.00g、9.69mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液を、80℃に16時間加熱する。溶媒を蒸発させ、水(100mL)を加え、混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出する。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、ヘプタン/EtOAc中のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(395mg、1.10mmol)を得る。
【0046】
ステップ3:ベンジル3−({4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルブタン−2−イル}アミノ)−4−ニトロベンゾエートの合成
撹拌したベンジル3−[(4−ヒドロキシ−2−メチルブタン−2−イル)アミノ]−4−ニトロベンゾエート(395mg、1.10mmol)、ジ−tert−ブチルイミノジカルボキシレート(367mg、1.65mmol)、およびトリフェニルホスフィン(430mg、1.65mmol)のTHF(5mL)溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.34mL、1.65mmol)を加える。16時間後、室温で溶媒を蒸発させ、残渣をヘプタン/EtOAc勾配で溶出するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(280mg、0.50mmol、46%)を得る。
【0047】
ステップ4:ベンジル4−アミノ−3−({4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルブタン−2−イル}アミノ)ベンゾエートの合成
撹拌したベンジル3−({4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルブタン−2−イル}アミノ)−4−ニトロベンゾエート(280mg、0.50mmol)およびジンクダスト(344mg、5.27mmol)のメタノール(9mL)懸濁液に、酢酸(0.34mL)を滴下で添加する。混合物を20分間撹拌し、メタノール(50mL)を加え、セライトを通して混合物を濾過する。濾液を濃縮し、EtOAcおよびH2Oに分配し、1MのHClを加えることによってpHを5に調節する。有機層をNaHCO3およびH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ、表題化合物(250mg、94%)を得て、これを次のステップでそれ以上精製することなく使用する。
【0048】
ステップ5:1−({4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルブタン−2−イル}−1H−ベンゾイミダゾール−2,6−ジカルボン酸6−ベンジルエステル2−メチルエステルの合成
撹拌した粗ベンジル4−アミノ−3−({4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルブタン−2−イル}アミノ)ベンゾエート(250mg、0.47mmol)のメタノール(10mL)溶液に、トルエン中のグリオキサル酸エチル(ethyl glyoxalate)の50%溶液(0.38mL、1.90mmol)を加える。16時間後、溶媒を蒸発させ、表題化合物(295mg、>99%)を得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
ステップ6:ベンジル5,5−ジメチル−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキシレートの合成
撹拌した粗1−({4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルブタン−2−イル}−1H−ベンゾイミダゾール−2,6−ジカルボン酸6−ベンジルエステル2−メチルエステル(289mg、0.47mmol)のCH2Cl2(5mL)溶液に、TFA(1mL)を加える。1時間後、溶媒を蒸発させ、CH2Cl2を加え、残渣から3回蒸発させ、過剰なTFAを除去する。残渣をメタノール(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.72mL、5.16mmol)を加える。溶液を室温で16時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣をH2OおよびEtOAcに分配する。有機層を乾燥させ(MgSO4)、CH2Cl2/メタノールで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(80mg、44%)を得る。
ステップ7:5,5−ジメチル−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン(carboxylc)酸の合成
ベンジル5,5−ジメチル−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキシレート(88mg、0.22mmol)のメタノール(2mL)懸濁液を、バルーン圧力下で10%パラジウム担持カーボン(23mg)上で3時間水素化する。触媒を濾過によって除去し、濾液を濃縮し、表題化合物(38mg、63%)を得る。
【0049】
中間体D:ジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート
【化12】

【0050】
ステップ1:N−(6−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミドの合成
6−クロロ−2−アミノピリジン(aminopyidine)(50g、389mmol)およびトリエチルアミン(68mL、486mmol)の乾燥CH2Cl2(250mL)溶液に、0℃で塩化ピバロイル(52g、428mmol)を滴下で添加する。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌する。飽和NH4Cl溶液(100mL)を加え、混合物をCH2Cl2(3×200mL)で抽出する。合わせた有機層を飽和NaHCO3溶液で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させ、表題化合物をオフホワイトの固体(70g、86%)として得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
【0051】
ステップ2:N−(6−クロロ−3−ヨードピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミドの合成
N−(6−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド(20g、94mmol)の乾燥THF(500mL)溶液に−78℃で、ヘキサン中のt−BuLi(220mL、282mmol)(1.3M)を滴下で添加する。反応混合物を30分間撹拌し、ヨウ素(29g、114mmol)の乾燥THF溶液を加える。反応混合物を−78℃で3時間撹拌し、次いで周囲温度に温め、さらに1時間撹拌する。反応混合物を1NのHClでクエンチし、酢酸エチル(2×250mL)で抽出する。有機層を分離し、各々、Na223溶液および飽和NaHCO3溶液で洗浄する。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で蒸発させる。粗残渣を、20%EtOAc/石油エーテルを使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を淡黄色の固体(15g、49%)として得る。
【0052】
ステップ3:6−クロロ−3−ヨードピリジン−2−アミンの合成
N−(6−クロロ−3−ヨードピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド(33g、97mmol)を、0℃にて触媒量のメタノール(0.5mL)の存在下で1NのHCl(300mL)に溶解する。反応混合物を、110℃で5時間加熱する。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(2×250mL)で抽出する。有機層を分離し、溶媒を蒸発させ、表題化合物を粘稠液体(24g、97%)として得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
【0053】
ステップ4:6−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸の合成
6−クロロ−3−ヨードピリジン−2−アミン(24g、94mmol)のDMF溶液に、DABCO(32g、283mmol)およびピルビン酸(20mL、283mmol)を加える。アルゴンガスを混合物に20分間泡立たせることによって混合物を脱気する。Pd(OAc)2(1g、4.7mmol)を加え、混合物を再び脱気する。反応混合物を、110℃で3時間加熱し、溶媒を蒸発させ、表題化合物を粘稠液体(36g、>99%)として得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
【0054】
ステップ5:エチル6−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレートの合成
HClガスを、6−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(36g、183mmol)のエタノール(500mL)溶液に0℃で30分間泡立たせる。次いで、反応混合物を16時間加熱還流させる。溶媒を蒸発させ、残渣をCH2Cl2で希釈し、濾過する。濾液を蒸発させ、残渣をジエチルエーテル(2×250mL)で洗浄する。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮する。粗残渣を、10%EtOAc/ヘキサンで溶出する中性アルミナのカラムを通して通過させることによって精製し、表題化合物を白色の固体(10g、25%)として得る。
ステップ6:ジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
試薬を、下記の順番で600mLのオートクレーブに充填する。エタノール(350mL)、酢酸ナトリウム(17.0g、200mmol)、6−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(24g、107mmol)、1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(2.5g、2.25mmol[2.25mol%])、および酢酸パラジウム(180mg、0.75mmol[0.75mol%])。オートクレーブ中の空気を一酸化炭素と置き換え、圧力を250psiに調節する。次いで、反応物を110℃に15時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過する。溶媒を、500mLのEtOAc、続いて100mLの水性洗液で置き換える。有機層を50mLのEtOAcに濃縮し、次いで60℃に加熱する。室温に冷却した後に、固体を濾過し、20gの表題化合物を得る。母液を濃縮し、ヘキサン中の20〜60%酢酸エチルの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、さらに3.5gの表題化合物を得て、これによって84%単離収率で計23.5gを得る。
【0055】
中間体E:6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸
【化13】

【0056】
ステップ1:エチル6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキシレートの合成
ジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(中間体D、2.00g、7.23mmol)のNMP(20mL)溶液に、炭酸カリウム(3.16g、22.9mmol)および1−(3−ブロモプロピル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン(2.28mL、9.15mmol)を加える。混合物を室温で16時間撹拌する。THF中のTBAF(9.15mL、9.15mmol)(1M)を加え、混合物を室温で3時間撹拌する。反応物を氷上に注ぎ、このように得られた固体を濾過によって集める。粗材料を、CH2Cl2/ジエチルエーテルによる粉砕によって精製し、表題化合物を黄色の固体(1.84g、88%)として得る。LCMS:274.70(M+H+)。
ステップ2:6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸の合成
エチル6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキシレート(1.84g、6.73mmol)のエタノール(30mL)溶液に、1NのNaOH溶液(16.8mL、16.8mmol)を加える。反応物を50℃で5時間撹拌し、次いで室温に冷却する。エタノールを真空中で除去し、1Nの塩酸で水性混合物をpH5に酸性化する。このように得られた固体を濾過によって集め、50℃にて真空中で乾燥させ、表題化合物を黄褐色の固体(1.4g、定量的)として得る。LCMS:264.63(M+H+)。
【0057】
中間体F:9,9−ジメチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸
【化14】

【0058】
ステップ1:tert−ブチル(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)カルバメートの合成
3−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール(1.50g、14.5mmol)のCH2Cl2(70ml)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(3.49g、16.0mmol)を加える。混合物を室温で16時間撹拌する。飽和NH4Cl溶液を加え、混合物を10分間撹拌する。層を分離し、有機相を飽和NaHCO3溶液で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮し、表題化合物を白色の固体(3.40g、定量的)として得る。LCMS:226.20(M+Na+)。
ステップ2:ジエチル1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,2−ジメチルプロピル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
tert−ブチル(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)カルバメート(2.13g、10.5mmol)、ジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(中間体D、2.50g、9.53mmol)、およびトリフェニルホスフィン(5.00g、19.1mmol)のTHF(15mL)溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(3.95mL、19.1mmol)を加える。反応物を室温で64時間撹拌する。溶媒を真空中で除去し、粗材料を、0〜30%酢酸エチル/ヘキサンの勾配溶離を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を黄色の油として得て、これは静置すると結晶化した(4.20g、99%)。LCMS:478.86(M+Na+)。
ステップ3:ジエチル1−(3−アミノ−2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
ジエチル1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,2−ジメチルプロピル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(4.20g、9.39mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に、TFA(10mL)を加える。混合物を室温で4時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3溶液に分配する。層を分離し、水層を酢酸エチルでさらに抽出する。合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮し、表題化合物(3.30g、定量的)を得る。LCMS:348.79(M+H+)。
ステップ4:9,9−ジメチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸の合成
ジエチル1−(3−アミノ−2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(3.30g、9.50mmol)のエタノール(45mL)溶液に、炭酸カリウム(3.94g、28.5mmol)を加える。混合物を60℃で16時間撹拌し、次いで室温に冷却する。エタノールを蒸発させ、1Nの塩酸で水性混合物をpH5に酸性化する。このように得られた固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物を淡黄色の固体(2.80g、定量的)として得る。LCMS:274.70(M+H+)。
【0059】
中間体G:10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸
【化15】

【0060】
ステップ1:tert−ブチル(3−ヒドロキシブチル)カルバメートの合成
撹拌した4−アミノ−ブタン−2−オール(1.0g、11.2mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(2.45g、11.2mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液を加える。反応混合物を18時間撹拌する。溶液をクエン酸および飽和NaHCO3溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ、表題化合物を無色の油(2.1g、99%)として得る。
【0061】
ステップ2:tert−ブチル6−メチル−1,2,3−オキサチアジナン−3−カルボキシレート2−オキシドの合成
撹拌した塩化チオニル(2.0mL、27.9mmol)のアセトニトリル(15mL)溶液を−45℃に冷却し、tert−ブチル(3−ヒドロキシブチル)カルバメート(2.1g、11.2mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液を、内部温度を−40℃未満に維持しながらシリンジによって約10分に亘り加える。次いで、DMAP(136mg、1.1mmol)を加え、続いて温度を−40℃未満に維持しながらピリジン(4.5mL、55.8mmol)をシリンジによって滴下で添加する。添加は1.5時間かかる。酢酸エチル(50mL)を懸濁液に加える。混合物を−35℃で濾過し、固体を取り出し、固体をEtOAcで洗浄し、その後これを廃棄する。次いで、濾液を合わせ、飽和Na2HPO4溶液(20mL)を加える。再び混合物を激しく30分間撹拌する。次いで、有機層を分離し、1MのNaHSO4で洗浄し、残留したピリジンを除去し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、表題化合物を油(2.52g、96%)として得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
【0062】
ステップ3:tert−ブチル6−メチル−1,2,3−オキサチアジナン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシドの合成
粗tert−ブチル6−メチル−1,2,3−オキサチアジナン−3−カルボキシレート2−オキシド(2.52g、10.7mmol)をアセトニトリル(25mL)に溶解し、H2O(15mL)を加える。溶液を氷浴中で冷却し、過ヨウ素酸ナトリウム(3.4g、16.1mmol)を1度に加える。5分後、飽和Na2HPO4溶液を加えることによってpHを7〜8に調節する。次いで、H2O(0.5mL)中のRuCl3(22mg、0.11mmol)を加える。Na2HPO4溶液を加えることによってpHを6〜9に維持する。2時間後、H2O(100mL)を加え、2MのHCl溶液を加えることによってpHを6に調節する。反応混合物をEtOAcで抽出し、有機層をNaHCO3およびブラインで洗浄し、洗浄液をEtOAcで1回逆抽出する。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮する。粗生成物を、5〜80%酢酸エチル/ヘキサンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、それによって表題化合物(1.63g、61%)を得る。
【0063】
ステップ4:ジエチル1−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン−2−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
0℃に冷却したジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(中間体D、1.00g、3.81mmol)のDMF(15mL)溶液に、鉱油中の60%水素化ナトリウム(168mg、4.19mmol)を加える。混合物を0℃で20分間撹拌し、その後tert−ブチル6−メチル−1,2,3−オキサチアジナン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(1.05g、4.19mmol)のDMF(2mL)溶液を加える。一晩撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3溶液に分配する。層を分離し、水層を酢酸エチルでさらに抽出する。合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させる(Na2SO4)。溶媒を真空中で除去し、粗材料を、0〜30%酢酸エチル/ヘプタンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を黄色の油(1.20g、73%)として得る。LCMS:434.89(M+H+)。
【0064】
ステップ5:ジエチル1−(4−アミノブタン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
ジエチル1−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン−2−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(1.20g、2.77mmol)のCH2Cl2(16mL)溶液に、TFA(4mL)を加える。混合物を室温で3時間撹拌する。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3溶液に分配する。層を分離し、水層を酢酸エチルでさらに抽出する。合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させる(Na2SO4)、真空中で濃縮し、表題化合物(1.20g、>99%)を得て、これを次のステップで精製することなく使用する。LCMS:334.75(M+H+)。
【0065】
ステップ6:10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸の合成
ジエチル1−(4−アミノブタン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(1.20g、3.60mmol)のエタノール(35mL)溶液に、炭酸カリウム(1.49g、10.8mmol)を加える。混合物を60℃で16時間撹拌し、次いで室温に冷却する。エタノールを真空中で除去し、水性混合物を1Nの塩酸によってpH5に酸性化し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮し、表題化合物を黄色の固体(500mg、54%)として得る。LCMS:(M+H+)。
【0066】
中間体H:cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸
中間体I:trans−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸
【化16】

【0067】
ステップ1:3−アミノブタン−2−オールの合成
ギ酸アンモニウム(9.0g、142.9mmol)を、3−ニトロ−ブタン−2−オール(2.5g、21.0mmol)のメタノール(20mL)溶液に加える。次いで、10%パラジウム担持カーボン(250mg)を、メタノール中のスラリーとして加える。反応混合物を室温で18時間撹拌する。次いで、セライトを加え、混合物をさらなるセライトのプラグを通して濾過する。固体をメタノールで再び洗浄し、濾液を合わせ、濃縮し、粗表題化合物(2.42g、>99%)を得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
【0068】
ステップ2:tert−ブチル(3−ヒドロキシブタン−2−イル)カルバメートの合成
撹拌した3−アミノブタン−2−オール(2.42g、21.7mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(4.7g、21.4mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液を加える。反応混合物を18時間撹拌し、次いで溶液を1MのNaHSO4およびNaHCO3で洗浄する。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、表題化合物(4.33g、>99%)を無色の油として得て、これを次のステップで精製することなく使用した。
【0069】
ステップ3:tert−ブチル4,5−ジメチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2−オキシドの合成
撹拌した塩化チオニル(4.1mL、56.8mmol)のアセトニトリル(30mL)溶液を、−45℃に冷却する。tert−ブチル(3−ヒドロキシブタン−2−イル)カルバメート(4.3g、22.7mmol)のアセトニトリル(40mL)溶液を、内部温度を−40℃未満に維持しながらシリンジによって約10分に亘り加える。添加が完了すると、4−ジメチルアミノピリジン(278mg、2.3mmol)を加える。次いで、ピリジン(9.2mL、114mmol)を、温度を−40℃未満に維持しながらシリンジによって滴下で添加する。反応混合物を−40℃で1時間撹拌する。酢酸エチル(70mL)を懸濁液に加え、混合物を−35℃で濾過する。固体をEtOAcで洗浄し、濾液を合わせる。飽和Na2HPO4溶液(40mL)を加え、混合物を激しく30分間撹拌する。有機層を分離し、1MのNaHSO4で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、表題化合物(4.8g、90%)を油として得る。
【0070】
ステップ4:tert−ブチル4,5−ジメチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシドの合成
tert−ブチル4,5−ジメチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2−オキシド(4.7g、20.0mmol)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、H2O(30mL)を加える。反応混合物を0℃に冷却し、過ヨウ素酸ナトリウム(6.4g、30.0mmol)を加える。5分後、飽和Na2HPO4溶液を加えることによって混合物のpHを7〜8に調節する。次いで、RuCl3(42mg、0.2mmol)のH2O(0.5mL)溶液を加える。Na2HPO4溶液を加えることによって、反応混合物のpHを6〜9に維持する。2時間撹拌した後、H2O(100mL)を加え、2MのHCl溶液を加えることによってpHを6に調節する。混合物をEtOAcで抽出し、有機層を分離し、NaHCO3およびブラインで洗浄する。水層をEtOAcで1回逆抽出する。次いで、全ての有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、濃縮する。5〜80%酢酸エチル/ヘキサンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(4.48g、89%)を得る。
【0071】
ステップ5:ジエチル1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン−2−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
0℃に冷却したジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(中間体D、3.40g、13.0mmol)のDMF(15mL)溶液に、鉱油中の60%水素化ナトリウム(570mg、14.3mmol)を加える。混合物を0℃で20分間撹拌し、その後tert−ブチル4,5−ジメチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(5.35g、14.3mmol)のDMF(10mL)溶液を加える。混合物を0℃で30分間撹拌し、その後反応物を温め、周囲温度で一晩撹拌した。反応物をH2Oでクエンチし、15分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させる(Na2SO4)。溶媒を真空中で除去し、粗材料を、0〜20%酢酸エチル/ヘプタンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を無色の油(6.00g、定量的)として得る。LCMS:434.83(M+H+)。
【0072】
ステップ6:ジエチル1−(3−アミノブタン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
ジエチル1−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン−2−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(6.00g、13.8mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に、TFA(10mL)を加える。混合物を室温で16時間撹拌する。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3溶液に分配する。このように得られた白色の固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物(3.83g、83%)を得た。LCMS:334.80(M+H+)。
【0073】
ステップ7:8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸の合成
ジエチル1−(3−アミノブタン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(3.83g、11.5mmol)のエタノール(45mL)溶液に、炭酸カリウム(4.76g、34.5mmol)を加える。混合物を室温で64時間撹拌する。エタノールを真空中で除去し、水性混合物を1NのHCl水溶液でpH6に酸性化する。このように得られた固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物を白色の固体(2.00g、54%)として得る。LCMS:260.67(M+H+)。
【0074】
ステップ8:エチルcis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレートおよびエチルtrans−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレートの合成
8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸(1.62g、6.25mmol)のエタノール(10mL)溶液に、塩化チオニル(2.28mL、31.2mmol)を加える。混合物を室温で16時間撹拌する。エタノールを蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3溶液に分配する。層を分離し、水層を酢酸エチルでさらに抽出する。合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させる(Na2SO4)。溶媒を真空中で除去し、粗材料を、50〜100%酢酸エチル/ヘプタンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、シス異性体(907mg、51%)およびトランス異性体(658mg、37%)を得る。LCMS:434.83(M+H+)。
【0075】
ステップ9a:cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸の合成
エチルcis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレート(1.04g、3.62mmol)のエタノール(30mL)懸濁液に、1MのNaOH水溶液(9.05mL、9.05mmol)を加える。反応混合物を、50℃で90分間加熱し、室温に冷却する。エタノールを真空中で除去し、水性混合物を1NのHCl水溶液で酸性化する。このように得られた固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物を白色の固体(890mg、95%)として得る。LCMS:260.65(M+H+)。
ステップ9b:trans−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸の合成
エチルtrans−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレート(702mg、2.44mmol)のエタノール(20mL)懸濁液に、1MのNaOH水溶液(6.11mL、6.11mmol)を加える。反応混合物を、50℃で90分間加熱し、室温に冷却する。エタノールを真空中で除去し、水性混合物を1NのHCl水溶液で酸性化する。このように得られた固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物を白色の固体(580mg、92%)として得る。LCMS:260.64(M+H+)。
【0076】
中間体J:9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸
【化17】

【0077】
ステップ1:ジエチル1−(1−シアノエチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
ジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(中間体D、1.55g、5.91mmol)のDMF(15mL)溶液に、炭酸カリウム(2.45g、17.7mmol)を加え、混合物を室温で20分間撹拌する。2−ブロモプロピオニトリル(1.05mL、11.8mmol)を加え、混合物を80℃に温め、一晩撹拌する。室温に冷却した後、混合物をH2O上に注ぎ、水層をEtOAc(3×100mL)で抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮する。粗材料を、10〜50%酢酸エチル/ヘキサンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を鮮黄色の固体(809mg、43%)として得る。
ステップ2:エチル9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレートの合成
ジエチル1−(1−シアノエチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(807mg、2.56mmol)のメタノール/THF(14mL、1:1v/v)溶液に0℃で、水素化ホウ素ナトリウム(968mg、25.6mmol)を加える。冷浴を取り除き、反応混合物を30分間撹拌し、この時点で反応槽を密封し、60℃に温める。4時間撹拌した後、混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈する。有機相を1MaのNaHSO4水溶液で2回およびブラインで1回洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、表題化合物を淡黄色の固体(298mg、43%)として得る。
ステップ3:9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸の合成
9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレート(298mg、1.09mmol)のメタノール(0.5mL)懸濁液に、2MのNaOH水溶液(2.2mL、4.4mmol)を加える。混合物を60℃に温め、2時間で撹拌し、この時点で、濃HClで酸性化させる。混合物の容量を概ね5mLに減少させ、これを0℃に冷やす。生成した懸濁液を濾過し、固体をH2Oおよびヘキサンで洗浄し、表題化合物を淡黄色の固体(135mg、51%)として得る。
【0078】
中間体K:(9R)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸
【化18】

【0079】
ステップ1:tert−ブチル[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]カルバメートの合成
撹拌した(S)−1−アミノプロパン−2−オール(2.0g、26.6mmol)のCH2Cl2(50mL)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(6.1g、28mmol)のCH2Cl2(50mL)溶液を加える。反応混合物を18時間撹拌する。溶液をクエン酸およびNaHCO3で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させ、表題化合物(5.1g、>99%)を無色の油として得る。
【0080】
ステップ2:tert−ブチル(5S)−5−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2−オキシドの合成
撹拌した塩化チオニル(4.8mL、66.3mmol)のアセトニトリル(30mL)溶液を−45℃に冷却し、tert−ブチル[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]カルバメート(5.1g、26.6mmol)のアセトニトリル(40mL)溶液を、内部温度を−40℃未満に維持しながら添加漏斗によって20分間に亘り加える。DMAP(324mg、2.6mmol)を加え、続いて温度を−40℃未満に維持しながらピリジン(10.7mL、133.7mmol)を滴下で添加する。添加は、1.5時間かかる。酢酸エチル(100mL)を懸濁液に加える。混合物を−35℃で濾過し、固体を取り出し、固体をEtOAcで洗浄し、その後これを廃棄する。次いで、濾液を合わせ、飽和Na2HPO4溶液(40mL)を加える。再び混合物を激しく30分間撹拌する。次いで、有機層を分離し、1MのNaHSO4水溶液で洗浄し、残留したピリジンを除去し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、透明な油を得る。残渣をジエチルエーテルに溶解し、少量の不溶性物質を除去し、濾液を濃縮し、表題化合物(5.7g、97%)を油として得て、これを次のステップで精製することなく使用した。
【0081】
ステップ3:tert−ブチル(5S)−5−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシドの合成
tert−ブチル(5S)−5−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2−オキシド(5.7g、25.8mmol)のアセトニトリル(60mL)およびH2O(30mL)溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(8.3g、38.7mmol)を加える。5分後、RuCl3の少しの結晶を加える。反応物を3時間撹拌し、このように得られた濃厚なスラリーをH2O(100mL)および酢酸エチル(20mL)で希釈し、さらなるEtOAcですすぎながらセライトのベッドを通す。濾液を濃縮し、有機溶媒を除去し、このように得られた固体を濾過によって単離し、表題化合物(6.0g、97%)を得る。
ステップ4:ジエチル1−{(2S)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン−2−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
0℃に冷却した鉱油中の60%水素化ナトリウム(503mg、12.6mmol)のDMF(10mL)懸濁液に、ジエチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(中間体D、3.00g、11.4mmol)のDMF(10mL)溶液を滴下で添加する。混合物を0℃で30分間撹拌し、その後tert−ブチル(5S)−5−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(2.71g、11.4mmol)のDMF(10mL)溶液を加える。混合物を温め、室温で16時間撹拌する。反応物をH2Oでクエンチし、15分間撹拌する。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させる(Na2SO4)。溶媒を真空中で除去し、粗材料を、0〜30%酢酸エチル/ヘプタンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(3.00g、63%)を得る。LCMS:442.86(M+Na+)。
【0082】
ステップ5:ジエチル1−[(2S)−1−アミノプロパン−2−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレートの合成
ジエチル1−{(2S)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン−2−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(3.00g、7.15mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に、TFA(10mL)を加える。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮する。残渣を酢酸エチルに溶解し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮し、表題化合物(2.17g)を得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
ステップ6:(9R)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸の合成
ジエチル1−[(2S)−1−アミノプロパン−2−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2,6−ジカルボキシレート(2.17g、6.80mmol)のエタノール(40mL)溶液に、炭酸カリウム(2.82g、20.4mmol)を加える。混合物を60℃で16時間撹拌し、次いで室温に冷却する。エタノールを真空中で除去し、水性混合物を1Nの塩酸水溶液でpH5に酸性化する。このように得られた固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物を淡黄色の固体(1.40g、84%)として得る。LCMS:246.64(M+H+)。
【0083】
中間体L:(9S)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸
【化19】

(9S)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸を、(9R)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸(中間体J)を調製するために使用したのと同様の手順を使用して、ステップ1における(S)−1−アミノプロパン−2−オールを(R)−1−アミノプロパン−2−オールと置き換えて合成する。
【0084】
中間体M:1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−アミンヒドロブロミド
【化20】

【0085】
ステップ1:2−ニトロ−N−(プロパン−2−イル)アニリンの合成
2−フルオロニトロベンゼン(0.5mL、4.7mmol)のDMSO(10mL)溶液に、イソプロピルアミン(0.6mL、7.1mmol)、続いてヒューニッヒ塩基(1.2mL、7.1mmol)を加える。反応フラスコを密封し、80℃に一晩加熱する。次いで、反応物を室温に冷却し、氷H2O上に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層をH2O、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、表題化合物(828mg、97%)をオレンジ油として得る。
ステップ2:N−(プロパン−2−イル)ベンゼン−1,2−ジアミンの合成
2−ニトロ−N−(プロパン−2−イル)アニリン(828mg、4.6mmol)のエタノール(10mL)溶液に窒素雰囲気下にて、20%パラジウム担持カーボン(50mg、Degussaタイプ)、続いてギ酸アンモニウム(1.4g、23mmol)を注意深く加え、反応物を16時間撹拌する。懸濁液をセライトのベッドを通して注意深く濾過し、濾過ケークをさらなるエタノール(10mL)ですすぐ。濾液を濃縮し、残渣をH2Oおよび酢酸エチルに分配する。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、5%メタノール/CH2Cl2を使用してシリカゲルの短いベッドを通すクロマトグラフィーによって残渣を精製し、表題化合物(552mg、80%)を油として得る。
ステップ3:1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−アミン;ヒドロブロミドの合成
N−(プロパン−2−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン(552mg、3.4mmol)のエタノール(10mL)溶液に、臭化シアン(1.35mL、4.04mmol)のCH2Cl2溶液(3M)を加える。反応物を一晩撹拌し、次いで濃縮する。粗残渣をジエチルエーテルで粉砕し、懸濁液を濾過し、表題化合物(870mg、92%)を紫色の固体として得る。
【0086】
中間体N:3−(1−トリチル−1H−イミダゾール−4−イル)アニリン
【化21】

(3−アミノフェニル)ボロン酸(1.0g、7.3mmol)、4−ブロモ−1−トリチル−1H−イミダゾール(2.8g、7.3mmol)、トリ−t−テトラフルオロホウ酸ブチルホスホニウム(424mg、1.5mmol)およびKF(1.4g、24.1mmol)を乾燥THF(20mL)中に加え、混合物にアルゴンを10分間泡立たせる。Tris−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(669mg、0.7mmol)を加え、反応混合物を密封し、60℃で16時間加熱する。固体を濾過し、濾液をEtOAc(250mL)で希釈する。溶液をH2O(3×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮する。粗生成物を、メタノール/CH2Cl2を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(1.1g、36%)を得る。
【0087】
中間体O:4−アミノ−N−シクロペンチル−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化22】

【0088】
ステップ1:tert−ブチル[2−(シクロペンチルカルバモイル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル]カルバメートの合成
撹拌した4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(724mg、3.0mmol)のDMF(6mL)懸濁液に、TBTU(1.16g、3.6mmol)を加える。15分後、シクロペンチルアミン(0.44mL、4.5mmol)を加える。20時間後、さらなる部分のシクロペンチルアミン(0.44mL、4.5mmol)を加え、撹拌をさらに24時間続ける。混合物をEtOAcで希釈し、1MのNaHSO4水溶液、Na2CO3およびブラインで順番に洗浄する。有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させる。粗材料を、10〜100%EtOAc/ヘプタンの勾配を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(345mg、37%)を得る。
ステップ2:4−アミノ−N−シクロペンチル−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミドトリフルオロアセテートの合成
撹拌したtert−ブチル[2−(シクロペンチルカルバモイル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル]カルバメート(88mg、0.29mmol)のCH2Cl2(1mL)溶液に、TFA(1mL)を加える。溶液を室温で1時間撹拌し、蒸発させる。CH2Cl2を残渣から2回蒸発させ、過剰なTFAを除去し、表題化合物を油としてトリフルオロ酢酸塩として得て、これをアミドカップリングステップにおいて精製することなく直ちに使用する。
【0089】
中間体P:1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン
【化23】

【0090】
ステップ1:3−[2−(テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イリデン)ヒドラジニル]プロパンニトリルの合成
プロパンニトリル(5g、94mmol)のエタノール溶液に0℃で、ヒドラジン水和物(4.6g、91mmol)を滴下で添加する。反応混合物を周囲温度でその後16時間撹拌する。混合物を0℃に冷却し、テトラヒドロピラン−4−オン(9g、90mmol)をゆっくりと加える。反応物を、周囲温度でさらに5時間撹拌を続ける。溶媒を減圧下で蒸発させ、表題化合物を非常に粘稠な液体(15g、>99%)として得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
【0091】
ステップ2:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−5−アミンの合成
3−[2−(テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イリデン)ヒドラジニル]プロパンニトリル(5g、30mmol)の1−プロパノール(50mL)溶液に、NaOH(29mg、0.74mmol)を加え、反応混合物を16時間加熱還流させる。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチルで溶出する中性アルミナを通して濾過し、表題化合物を黄色の固体(1.6g、32%)として得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
【0092】
ステップ3:5−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成
1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン(1.6g、9.6mmol)の70%酢酸(15mL)溶液に、ニトロマロンアルデヒド(1.3g、9.6mmol)を加え、反応混合物を108℃に3時間加熱する。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、20%酢酸エチル/石油エーテルの勾配を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を淡黄色の固体(1.6g、70%)として得る。
【0093】
ステップ4:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミンの合成
鉄(2.41g、42.3mmol)および塩化アンモニウム(2.58g、48.4mmol)を、5−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(3g、12mmol)のエタノール/THF/H2O(4:2:1、35mL)溶液に加える。混合物を、100℃で2時間加熱する。鉄をCelite(登録商標)のパッドを通す濾過によって除去し、濾液を減圧下で蒸発させた。残渣を、70%酢酸エチル/石油エーテルの勾配を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物をオフホワイトの固体(2.85g、93%)として得る。
【0094】
中間体Q:1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン
【化24】

1−(テトラヒドロ−フラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イルアミンを、(1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イルアミン(中間体P)を調製するために使用したのと同様の手順を使用して、ステップ1におけるテトラヒドロピラン−4−オンをテトラヒドロ−フラン−3−カルバルデヒドと置き換えて合成する。
【0095】
中間体R:5−クロロ−7−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−アミンジヒドロブロミド
【化25】

【0096】
ステップ1:4−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)モルホリンの合成
モルホリン(2.8mL、32.3mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、5−クロロ−2−ニトロベンズアルデヒド(5g、26.9mmol)、続いてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(11.4g、53.9mmol)およびHOAc(3.2mL、53.9mmol)を加え、反応物を一晩撹拌する。反応物を飽和Na2CO3水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。合わせた抽出物をH2O、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、透明な油を得る。残渣を1NのHCl水溶液に溶解し、濾過によって不溶性物質を除去する。濾液を2MのK2CO3水溶液で中和し、酢酸エチルに分配する。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、表題化合物(5.1g、74%)を油として得る。
【0097】
ステップ2:4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)アニリンの合成
4−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)モルホリン(5.1g、19.9mmol)のHOAc(75mL)溶液に、ジンクダスト(3.9g、59.6mmol)を注意深く加える。2時間後、反応物をセライトのベッドを通して濾過し、濾液を濃縮し、HOAcの大部分を除去する。次いで残渣を2MのK2CO3水溶液に溶解し、酢酸エチルで抽出する。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、茶色の油を得る。粗材料を、0〜5%メタノール/CH2Cl2の勾配を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(4.0g、12.4mmol、70%純度)を得る。
【0098】
ステップ3:N−[4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの合成
0℃に冷却した4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)アニリン(4.0g、12.4mmol)の1,4−ジオキサン(75mL)溶液に、無水トリフルオロ酢酸(2.4mL、17.4mmol)を加え、反応を室温に一晩温める。反応物をジエチルエーテルで希釈し、不溶性物質を濾過によって除去する。濾液を濃縮し、2MのK2CO3水溶液およびジエチルエーテルに分配する。有機層を分離し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、表題化合物(3.8g、95%)をオレンジ油として得て、これを次のステップで精製することなく使用する。
ステップ4:N−[4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−ニトロフェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの合成
0℃に冷却したN−[4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(3.8g、11.8mmol)の濃硫酸(35mL)溶液に、硝酸カリウム(1.4g、14.1mmol)を加える。反応物を室温に2時間の期間に亘りゆっくり温め、次いで氷H2Oに注ぐ。混合物を飽和K2CO3水溶液で中和し、このように得られた固体を濾過によって集め、表題化合物(3.6g、82%)を得る。
【0099】
ステップ5:4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−ニトロアニリンの合成
N−[4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−ニトロフェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(3.6g、9.6mmol)のエタノール(60mL)溶液に、10%NaOH水溶液(60mL、150mmol)を加える。反応物を80℃に3時間加熱し、次いで室温で一晩静置する。エタノールの大部分を減圧下で除去し、このように得られた固体を濾過によって単離し、表題化合物(2g、77%)を得る。
ステップ6:5−クロロ−3−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゼン−1,2−ジアミンの合成
塩化スズ(II)(1.1g、6mmol)の濃HCl(1.5mL)溶液に、濃HCl(1mL)の溶液として4−クロロ−2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−ニトロアニリン(543mg、2mmol)を加える。反応物を1時間撹拌する。濃厚なスラリーを濾過し、濾過ケークをHClですすぐ。濾過ケークをH2O(10mL)に溶解し、2MのK2CO3水溶液で処理し、CH2Cl2で抽出する。有機層を分離し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、表題化合物(458mg、95%)を油として得る。
ステップ7:5−クロロ−7−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−アミンジヒドロブロミド
5−クロロ−3−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゼン−1,2−ジアミン(458mg、1.9mmol)のエタノール(5mL)溶液に、48%HBr水溶液(0.21mL、1.9mmol)、続いて臭化シアン(0.95mL、2.8mmol)のCH2Cl2溶液(3M)を加える。反応物を室温で4時間撹拌し、ジエチルエーテルで希釈する。このように得られた固体を濾過によって単離し、表題化合物を二臭化水素酸塩(595mg、73%)として得る。
【0100】
中間体S:1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−アミン
【化26】

【0101】
ステップ1.4−[(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン
撹拌した4−ニトロ−1H−ピラゾール(211mg、1.87mmol)、ピリジン−4−メタノール(0.28ml、2.56mmol)、およびトリフェニルホスフィン(538mg、2.05mmol)のTHF(10ml)溶液に窒素下で、ジ−t−ブチルアゾジカルボキシレート(472mg、2.05mmol)を3分に亘り加える。反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、0〜3%CH2Cl2/メタノールの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、所望の化合物を黄色の油(247mg、65%)として得る。
ステップ2.1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−アミンの合成
4−[(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン(247mg、1.21mmol)のメタノール(10mL)溶液を、バルーン圧力下で10%パラジウム担持カーボン(30mg)上で3時間水素化する。Celite(登録商標)を通して混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮する。残渣を、0〜10%CH2Cl2/メタノールの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を茶色の油(198mg、94%)として得る。
【0102】
中間体T:5−フェニル−1,2−オキサゾール−3−アミン
【化27】

【0103】
ステップ1:(2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)アセトニトリルの合成
3−オキソ−3−フェニルプロパンニトリル(10g、69mmol)およびPTSA(27mg、1.37mmol)のトルエン(120mL)溶液に、エチレングリコール(120mL、2057mmol)を加える。共沸混合物を、150℃で14時間加熱する。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を10%NaOH水溶液で洗浄する。水層をジエチルエーテル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させ、粗化合物を得る。粗材料を、1%の酢酸エチル/ヘキサンで溶出する中性アルミナ上で精製し、表題化合物をオフホワイトの固体(10g、77%)として得る。
ステップ2:N−ヒドロキシ−2−(2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)エタンイミドアミドの合成
NaOH(3.1g、77mmol)をヒドロキシルアミン塩酸塩(5.2g、75mmol)に0℃で加え、15分間撹拌する。(2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)アセトニトリル(7g、37mmol)のメタノール(25mL)溶液を、反応混合物に0℃にて滴下で添加する。反応混合物を室温に温め、90℃で16時間加熱する。溶媒を減圧下で蒸発させ、表題化合物を茶色の固体(7g、85%)として得たが、これを次のステップで精製することなく使用する。
ステップ3:5−フェニル−1,2−オキサゾール−3−アミンの合成
エタノール(125mL)およびH2O(25mL)を、N−ヒドロキシ−2−(2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)エタンイミドアミド(7g、32mmol)に加える。濃HClを加えることによってpHを1に調節し、反応混合物を90℃で2時間加熱する。溶媒を蒸発乾固させ、このように得られた残渣を、リン酸緩衝液を使用して中和させる。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮する。粗残渣を、30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出する中性アルミナ上で精製し、表題化合物をオフホワイトの固体(1.7g、34%)として得る。
【0104】
【化28】

【0105】
中間体Y:5−クロロ−3−エチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−アミン
【化29】

【0106】
ステップ1.6−クロロ−N2−エチルピリジン−2,3−ジアミンの合成
6−クロロ−N−エチル−3−ニトロピリジン−2−アミン(1.82g、9.04mmol)のエタノール(20mL)溶液に、鉄粉(2.52g、45.2mmol)、および塩化アンモニウム(2.42g、45.2mmol)のH2O(8mL)溶液を加える。混合物をマイクロ波反応器中で140℃にて30分間加熱する。混合物をEtOAcで希釈し、濾過し、蒸発させ、表題化合物を茶色の油(1.55g、100%)として得て、これを次のステップで精製することなく使用した。
ステップ2.5−クロロ−3−エチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−アミンの合成
6−クロロ−N2−エチルピリジン−2,3−ジアミン(401mg、2.34mmol)のエタノール(10mL)溶液に、臭化シアンのCH2Cl2(0.93mL、2.8mmol)溶液(3M)を加え、このように得られた溶液を室温で6時間撹拌する。溶液をメタノール中のアンモニアで塩基性化し、蒸発させる。残渣を、1%NH4OHを含有する0〜15%CH2Cl2/メタノールの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(212mg、46%)を得る。
【0107】
中間体Z 3−エチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−アミン
【化30】

ギ酸アンモニウム(1.55g、24.6mmol)を、10%パラジウム担持カーボン(40mg)を含有する5−クロロ−3−エチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−アミン(410mg、2.09mmol)のエタノール(10mL)溶液に加える。混合物を室温で16時間撹拌する。反応物を濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を、0〜10%CH2Cl2/メタノールの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(192mg、57%)を得る。
【0108】
中間体AA:3−ベンジル−1,2−オキサゾール−5−アミン
【化31】

ステップ1:3−オキソ−4−フェニルブタンニトリルの合成
鉱油中の60%水素化ナトリウム(1.00g、25.0mmol)のTHF(40mL)懸濁液に、還流させながらフェニル酢酸メチル(2.50g、16.6mmol)および無水アセトニトリル(1.74mL、33.3mmol)のTHF(40mL)溶液を滴下で添加する。混合物を還流させながら6時間撹拌し、次いで室温に冷却し、さらに16時間撹拌する。反応物をH2Oでクエンチし、10分間撹拌し、その後混合物を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3水溶液で希釈する。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させる(Na2SO4)。溶媒を真空中で除去し、粗材料を、0〜40%酢酸エチル/ヘプタンの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を黄色の油(690mg、26%)として得る。LCMS:160.20(M+H+)。
ステップ2:3−ベンジル−1,2−オキサゾール−5−アミンの合成
3−オキソ−4−フェニルブタンニトリル(690mg、4.34mmol)のエタノール(25mL)溶液に、ピリジン(4.91mL、60.7mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(301mg、4.34mmol)を加える。反応混合物を、室温で84時間撹拌する。混合物を酢酸エチルおよび1MのNaOH水溶液で希釈する。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶媒を真空中で除去し、表題化合物を黄色の固体(702mg、93%)として得る。LCMS:175.20(M+H+)。
【0109】
[例1]
1−オキソ−N−(ピリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド
【化32】

【0110】
ステップ1:tert−ブチル{3−[6−(ピリジン−3−イルカルバモイル)−2−(トリメトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]プロピル}カルバメートの合成
1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピル)−2−トリメトキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(中間体A、70mg、0.17mmol)およびPyBOP(95mg、0.18mmol)のDMF(1mL)溶液を10分間撹拌し、3−アミノピリジン(17mg、0.18mmol)およびトリエチルアミン(46μL、0.33mmol)を加える。溶液をブロックヒーター中で45℃にて20時間加熱する。溶液をEtOAcで希釈し、Na2CO3、H2O、およびブラインで洗浄する。有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ、表題化合物(102mg、0.16mmol、99%)を油として得て、それを次のステップで精製することなく使用した。
ステップ2:1−オキソ−N−(ピリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミドの合成
tert−ブチル{3−[6−(ピリジン−3−イルカルバモイル)−2−(トリメトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]プロピル}カルバメート(85mg、0.17mmol)のメタノール(2mL)溶液に、濃HCl(1mL)を加えた。溶液を室温で2時間撹拌し、蒸発乾固させる。残渣をメタノール(5mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.14mL、1.0mmol)を加え、溶液を2時間加熱還流させる。冷却した溶液をCH2Cl2で希釈し、Na2CO3で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。粗生成物を分取HPLCによって精製した。HPLC画分を、濃縮することなく、SCXカートリッジを通して直接通過させることによって主要なピークを集めた(Silicycleトシル酸、1g)。カートリッジを、メタノール、次いでCH2Cl2/メタノール(50:50)で洗浄した。最後に、生成物を、1%NH4OHを含有するCH2Cl2/メタノールで溶出させた。生成物を含有する溶液を蒸発させ、表題化合物(13mg、22%)を得た。
【0111】
例2を、市販の試薬を置き換えて、例1のための手順に従って合成する。
【0112】
[例3]
N−(1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド
【化33】

1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン(carboxylc)酸(中間体B、103mg、0.42mmol)およびTBTU(149mg、0.46mmol)のDMF(2mL)溶液を、10分間撹拌する。1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−アミン(68mg、0.42mmol)およびトリエチルアミン(43mg、0.42mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌する。反応混合物をH2Oで希釈する。黄色の固体が形成され、これを濾過し、EtOAcおよび少量のメタノールで洗浄し、表題化合物(85mg、51%)を得る。
例4〜17を、市販の試薬または上記の適当な中間体を置き換えて、例2のための手順に従って合成する。
【0113】
[例18]
5,5−ジメチル−1−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド
【化34】

5,5−ジメチル−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン(carboxylc)酸(中間体C、45mg、0.16mmol)およびPyBOP(145mg、0.28mmol)のDMF(1.5mL)溶液を、10分間撹拌する。1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−アミン;ヒドロブロミド(中間体M、71mg、0.28mmol)およびトリエチルアミン(0.08mL、0.56mmol)を加え、反応物を16時間撹拌する。混合物を、分取HPLCによって精製し、表題化合物(35mg、50%)を得る。
【0114】
[例19]
1−オキソ−N−(3−フェニル−1,2−オキサゾール−5−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド
【化35】

1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン(carboxylc)酸(中間体B、71mg、0.29mmol)および1,1’−カルボニルジイミダゾール(117mg、0.72mmol)のTHF(10mL)溶液を、60℃に1時間加熱する。溶液を室温に冷却し、5−メチル−3−アミノイソオキサゾール(191mg、1.16mmol)を加える。10分後、DBU(0.11mL、0.72mmol)を加え、混合物を60℃で16時間加熱する。溶媒を蒸発させ、H2Oを残渣に加える。このように得られた固体を濾過によって集め、分取HPLCによって精製し、表題化合物(17mg、12%)を得る。
【0115】
[例20]
N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド
【化36】

ジクロロエタン(3mL)中の1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン(carboxylc)酸(中間体B、51mg、0.21mmol)およびHATU(89mg、0.23mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌する。ポリスチレン上の2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−ペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(64mg、0.64mmol)を加え、混合物を室温で10分間撹拌する。5−メチル−3−アミノイソオキサゾール(62mg、0.64mmol)を加え、反応物を60℃で16時間撹拌し、室温に冷却する。混合物をメタノールで希釈し、濾過し、蒸発させる。残渣を、0〜10%CH2Cl2/メタノールの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、CH2Cl2(3mL)で粉砕し、濾過し、乾燥させ、表題化合物(25mg、36%)を得る。
例21を、市販の試薬を置き換えて、例20のための手順に従って合成する。
【0116】
[例22]
N−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド
【化37】

ステップ1.1−オキソ−N−[3−(1−トリチル−1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミドの合成
1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボン(carboxylc)酸(中間体B、59mg、0.15mmol)およびTBTU(52mg、0.16mmol)のDMF(2mL)溶液を、室温で20分間撹拌する。3−(1−トリチルイミダゾール−4−イル)−アニリン(中間体O、36mg、0.15mmol)およびトリエチルアミン(15mg、0.15mmol)を加え、溶液を室温で4時間撹拌する。DMAP(5mg、0.04mmol)を加え、溶液を60℃で一晩加熱する。反応物を室温に冷却し、H2Oを加えた。このように得られた沈殿物を濾過し、1%NH4OHを含有する0〜10%CH2Cl2/メタノールの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を油(67mg、73%)として得る。
ステップ2 N−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミドの合成
1−オキソ−N−[3−(1−トリチル−1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド(53mg、0.08mmol)のCH2Cl2(3mL)溶液に、TFA(0.5mL)を加え、溶液を室温で2時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣を0.1MのNaOH水溶液で処理する。茶色の固体が形成され、これを濾過によって集め、CH2Cl2で洗浄し、乾燥させ、表題化合物(26mg、80%)を得る。
【0117】
[例23]
6−オキソ−N−(キノリン−3−イル)−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド
【化38】

6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸(中間体E、75mg、0.31mmol)およびPyBOP(175mg、0.34mmol)のDMF(2mL)溶液を、30分間撹拌する。3−アミノキノリン(49mg、0.34mmol)およびトリエチルアミン(171μL、1.22mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌する。混合物を、0.1%TFAを有する10〜75%アセトニトリル/H2Oの勾配溶離を使用する分取HPLCによって精製し、表題化合物(93mg、82%)を得る。LCMS:372.20(M+H+)。(方法V)
例24〜78を、市販の試薬または上記の適当な中間体を置き換えて、例23のための手順に従って合成する。
【0118】
[例79]
N−(5−tert−ブチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド
【化39】

6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸(中間体E、35mg、0.14mmol)のTHF(2mL)およびNMP(0.5mL)溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(58mg、0.36mmol)を加える。混合物を60℃で1時間撹拌し、次いで室温に冷却する。5−tert−ブチル−3−アミノイソオキサゾール(80mg、0.57mmol)およびDBU(53μL、0.36mmol)を加え、混合物を60℃で16時間撹拌する。混合物を室温に冷却し、THFを真空中で除去する。残渣を、0.1%TFAを有する10〜75%アセトニトリル/H2Oの勾配溶離を使用する分取HPLCによって精製し、表題化合物(6mg、11%)を得る。LCMS:368.20(M+H+)。(システムV−メッドポーラー)
【0119】
[例80]
N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド
【化40】

6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸(中間体E、100mg、0.41mmol)のTHF(2mL)およびDMF(0.5mL)溶液に、HATU(171mg、0.45mmol)を加える。混合物を室温で1時間撹拌し、その後ポリスチレン上の2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−ペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(556mg、1.22mmol)を加える。混合物を室温で10分間撹拌し、5−メチル−3−アミノイソオキサゾール(120mg、1.22mmol)を加える。反応物を60℃で16時間撹拌し、次いで室温に冷却する。混合物をメタノールで洗浄しながら濾過し、濾液を減圧下で濃縮する。残渣を、0.1%TFAを有する10〜90%アセトニトリル/H2Oの勾配溶離を使用する分取HPLCによって精製し、表題化合物(11mg、8%)を得る。LCMS:326.20(M+H+)。(システムV−メッドポーラー)
例81〜86を、市販の試薬または上記の適当な中間体を置き換えて、例80のための手順に従って合成する。
【0120】
[例87]
6−オキソ−N−(キノリン−3−イル)−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド
【化41】

9,9−ジメチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸(中間体F、50mg、0.18mmol)のトルエン(1mL)懸濁液に、塩化チオニル(27μL、0.37mmol)を加え、混合物を加熱還流させる。2時間後、混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮する。トルエン(1mL)を残渣に加え、これを減圧下で再度濃縮する。トルエン(2mL)をもう一回加え、容量を半分に減少させる。5−tert−ブチル−3−アミノイソオキサゾール(51mg、0.37mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(64μL、0.37mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌する。反応混合物を蒸発させ、残渣を、0.1%TFAを有する10〜75%アセトニトリル/H2Oの勾配溶離を使用する分取HPLCによって精製し、表題化合物(8mg、11%)を得る。LCMS:396.83(M+H+)。
例88〜93を、市販の試薬または上記の適当な中間体を置き換えて、例90のための手順に従って合成する。
【0121】
[例94]
N−(5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド
【化42】

10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸(中間体G、75mg、0.29mmol)のCH2Cl2(5mL)懸濁液に、1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン(138μL、1.01mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌する。5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−アミン(中間体W、252mg、1.45mmol)およびピリジン(94μL、1.16mmol)を加え、反応物を室温で20時間撹拌する。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、0.1%TFAを有する10〜90%アセトニトリル/H2Oの勾配溶離を使用する分取HPLCによって精製し、表題化合物(19mg、16%)を得る。LCMS:416.20(M+H+)。(システムV−メッドポーラー)
例95〜100を、市販の試薬または上記の適当な中間体を置き換えて、例97のための手順に従って合成する。
【0122】
[例101]
9−メチル−6−オキソ−N−(ピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド
【化43】

9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボン酸(中間体J、47mg、0.19mmol)およびHOBt(31mg、0.23mmol)のDMF(0.5mL)懸濁液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(44mg、0.23mmol)、続いて3−アミノピリジン(22mg、0.23mmol)およびDMAP(2.8mg、0.023mmol)を加える。混合物を連続窒素流下で60℃にて撹拌し、これによって溶液をゆっくりと濃縮する。5時間撹拌した後、混合物を80℃に温め、一晩撹拌した。反応混合物をメタノール(0.5mL)およびエーテル(1mL)で希釈する。生成した沈殿物を濾過によって集め、表題化合物を暗い黄色の固体(21mg、34%)として得る。
例102および103を、市販の試薬または上記の適当な中間体を置き換えて、例102のための手順に従って合成する。
【0123】
[例104]
N−[2−(シクロペンチルカルバモイル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド
【化44】

ステップ1:1−メチル−4−{[(6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)カルボニル]アミノ}−1H−イミダゾール−2−カルボン酸の合成
エチル1−メチル−4−{[(6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)カルボニル]アミノ}−1H−イミダゾール−2−カルボキシレート(例28、160mg、0.40mmol)のメタノール(3mL)懸濁液に、2MのNaOH水溶液(0.4mL)を加える。混合物を60℃で3時間撹拌し、次いで室温に冷却する。メタノールを真空中で除去し、水性混合物を1NのHCl水溶液でpH5に酸性化する。このように得られた固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物を黄色の固体(130mg、87%)として得る。LCMS:369.20(M+H+)。(システムV)
ステップ2:N−[2−(シクロペンチルカルバモイル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミドの合成
1−メチル−4−{[(6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)カルボニル]アミノ}−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(50mg、0.14mmol)のDMF(1.5mL)溶液に、シクロペンチルアミン(27μL、0.27mmol)、HOBt(18mg、0.14mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(47μL、0.27mmol)、およびDMAP(3mg、0.027mmol)、続いて1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(hydrochoride)(78mg、0.41mmol)を加えた。混合物を室温で64時間撹拌する。混合物をH2Oに注ぎ、このように得られた固体を濾過によって集め、0.1%TFAを有する10〜75%アセトニトリル/H2Oの勾配溶離を使用する分取HPLCによって精製し、表題化合物(6mg、10%)を得る。LCMS:436.20(M+H+)。(システムV−メッドポーラー)
【0124】
[例105]
N−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド
【化45】

【0125】
ステップ1:6−オキソ−N−[3−(1−トリチル−1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミドの合成
6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボン酸(中間体E、50mg、0.20mmol)およびPyBOP(159mg、0.31mmol)のDMF(1.5mL)溶液を、30分間撹拌する。3−(1−トリチル−1H−イミダゾール−4イル)−フェニルアミン(86mg、0.21mmol)およびトリエチルアミン(57μL、0.41mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌する。混合物をH2Oに注ぎ、このように得られた白色の固体を濾過によって集め、真空中で乾燥させ、表題化合物(86mg、67%)を得て、これをそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
ステップ2:N−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミドの合成
6−オキソ−N−[3−(1−トリチル−1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド(86mg、0.14mmol)のCH2Cl2(1mL)溶液に、TFA(0.5mL)を加える。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮する。残渣を、0.1%TFAを有する10〜75%アセトニトリル/H2Oの勾配溶離を使用する分取HPLCによって精製し、表題化合物(25mg、47%)を得る。LCMS:387.86(M+H+)。(システムT−メッドポーラー)
【0126】
下記の表3は、例1〜105についての質量スペクトルデータおよびHPLC保持時間を一覧表示する。
【表3】





【0127】
生物学的特性の評価
本発明の化合物の生物学的特性を、下記に記載したアッセイを使用して評価する。
【0128】
実験方法A:ヒトRSK2アッセイ
化合物を、RSK2による基質ペプチドのリン酸化を阻害するそれらの能力について評価する。
Invitrogenから購入したヒトRSK2タンパク質を使用して、キナーゼGlo Plus(Promega)ホモジニアスアッセイ技術(残留したATPを定量化するためのルシフェリン−ルシフェラーゼをベースとするATP検出試薬を使用する)を利用してキナーゼ活性を測定する。アッセイ緩衝液(25mMのHEPES(pH7.5)、10mMのMgCl2、5mMのMnCl2、50mMのKCl、0.2%BSA、0.01%CHAPS、100μMのNa3VO4、0.5mMのDTT、および1%DMSOからなる)中の、0.75nMのHis−RSK2、0.75μMのATPおよび1.0μMのS6キナーゼ/RSK基質ペプチド1(Upstate、カタログ#12−124)を使用してアッセイを行なう。化合物のDMSO溶液(1mM)の1:3倍段階希釈によって、様々な濃度の試験化合物の溶液を調製する。DMSO溶液を、アッセイ緩衝液で5%のDMSOの最終濃度までさらに希釈する。
【0129】
384ウェルの白色非結合プレート(Corning、カタログ#3574)中でアッセイを行う。試験化合物の溶液(10μL)を、乾燥したアッセイプレートに移し、続いて上記の20μLのキナーゼおよび20μLのATP+基質ペプチド1を加える。キナーゼ反応混合物を、28℃で90分間インキュベートし、続いて30μLのATP検出試薬を室温で15分間加える。相対光単位(RLU)シグナルを、384ウェルを使用して発光モードでLJL Analyst(Molecular Devices)で測定する。RLUシグナルを、式を使用して、対照のパーセント(POC)値に変換した。
POC=100*(BCTRL−シグナル)/(BCTRL−PCTRL)
式中、シグナルは試験ウェルRLUシグナルであり、BCTRLは、ATP+ペプチドおよび化合物バッファー、プレート上のウェルのシグナルからなるバックグラウンド(陰性対照)の平均であり、PCTRLは、キナーゼ、ATP+ペプチド、および化合物バッファー、プレート上のウェルのシグナルからなる陽性対照の平均である。濃度反応性化合物について、試験化合物の濃度に応じたPOCを、フォームの4パラメータロジスティック式にフィットさせる。
Y=A+(B−A)/[1+(x/C)D
式中、A、B、C、およびDは、フィットしたパラメータであり(パラメータBは、ゼロPOCで固定する)、xおよびyは、各々、独立変数および従属変数である。IC50(50%阻害濃度)は、屈曲点パラメータ、Cとして決定する。
【0130】
実験方法B:ヒトRSK2Trans−レポーターアッセイ
化合物を、細胞中のRSK2による転写因子CREB(cAMP応答配列結合タンパク質)のリン酸化を阻害するそれらの能力について評価する。
指数関数的に増殖するHLR−CREB細胞の細胞単層(PathDetect(登録商標)HeLaルシフェラーゼレポーターCREB細胞、Stratagene)を、下記の方法によって調製する。100mm培養皿中で、7.5×105個のHLR−CREB細胞を、RPMI−1640、10%熱失活FCS、2mMのグルタミン、および50μg/mLのゲンタマイシンからなる10mLの培地に加える。細胞を一晩接着させ、この時点で6mLの培地を除去する。
Effectene(Quiagen)を使用して下記の方法によって、細胞単層にRSK2をトランスフェクトする。DNA、pCMV6−XL−RSK2(1.0μg)およびpCDNA3.1(1.0μg)の混合物を、300μLのDNA凝縮バッファーに加える。16μLのエンハンサーを加えることによって複合体が形成され、混合物を室温で5分間インキュベートする。次いで、60μLのEffecteneを加え、混合物を室温でさらに10分間インキュベートする。最終容量を完全培地で2.0mLに調節し、細胞単層に加える。
トランスフェクションの5時間後、細胞を白色の96ウェル培養プレート(Greiner Bio−One655083)中に蒔く。トランスフェクションの20〜24時間後に、化合物を様々な濃度で細胞に加え、20nMのPhorbol12−ミリステート13−アセテート(PMA)で刺激する。ルシフェラーゼ発現の決定は、トランスフェクションの48時間後であった。ルシフェラーゼ活性を、Steady−Glo(Promega)によって提供されたプロトコルを使用して決定した。
【0131】
結果は、阻害剤の非存在下で測定した対照に対するルシフェラーゼ活性パーセントとして表す(POC)。試験化合物の濃度に応じてPOCを表すデータは、フォームの4パラメータロジスティック式にフィットさせた。Y=A+(B−A)/[1+(x/C)D](式中、A、B、C、およびDは、フィットしたパラメータであり、xおよびyは、各々、独立変数および従属変数である)。IC50(50%阻害濃度)は、屈曲点パラメータ、Cとして決定した。各データポイントは、三連の観察の平均を表す。
併行して、化合物の細胞毒性を、AlamarBlue(Invitrogen)の減少によって評価した。トランスフェクションの5時間後、細胞を、透明な96ウェル培養プレート(Costar3595)に蒔き、ルシフェラーゼ発現のために上記の化合物と共に培養する。AlamarBlueを各ウェルにトランスフェクションの48時間後に加え、インキュベーターに37℃にてさらに3〜4時間戻した。蛍光単位は、励起について540nmおよび発光について590nmを使用して決定した。
AlamarBlueの結果は、阻害剤の非存在下で測定した対照に対する蛍光単位パーセントとして表す(POC)。試験化合物の濃度に応じてPOCを表すデータを、フォームの4パラメータロジスティック式にフィットさせた。Y=A+(B−A)/[1+(x/C)D](式中、A、B、C、およびDは、フィットしたパラメータであり、xおよびyは、各々、独立変数および従属変数である)。各データポイントは、三連の観察の平均を表す。
【0132】
例1〜105のRSK2(IC50)活性を、下記の表4に示す。
【表4】





【0133】
使用方法
本発明の化合物は、RSK2の有効な阻害剤である。したがって、本発明の一実施形態において、本発明の化合物を使用したRSK2によってレギュレートされる障害を治療する方法を提供する。別の実施形態において、本発明の化合物を使用した心血管、炎症性、アレルギー性、肺および線維性の疾患、腎疾患ならびに癌を治療する方法を提供する。
RSK2活性の阻害または調節は、RSKによって媒介される種々の疾患を予防および治療するための魅力的な手段である。これらには、
心血管疾患(アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、脳卒中、大動脈瘤、鎌状赤血球クリーゼ、虚血再灌流障害、肺動脈高血圧症および敗血症を含む);
アレルギー性疾患(喘息、アレルギー性鼻炎、鼻副鼻腔炎、アトピー性皮膚炎およびじんま疹を含む);
線維性疾患(喘息、特発性肺線維症、強皮症、石綿症における気道リモデリングを含む);
肺症候群(成人呼吸促迫症候群、ウイルス性細気管支炎、閉塞性睡眠時無呼吸、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、および気管支肺異形成症を含む);
炎症性疾患(関節リウマチ、骨関節炎、痛風、糸球体腎炎、間質性膀胱炎、乾癬、炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデス、移植片拒絶を含む);ならびに
癌(固形腫瘍、白血病およびリンパ腫を含む)、
腎疾患(糸球体腎炎など)
が含まれる。
上記の疾患および状態を治療するために、治療有効用量は一般に、本発明の化合物の投与量毎に約0.01mg〜約100mg/kg体重、好ましくは投与量毎に約0.1mg〜約20mg/kg体重の範囲である。例えば、70kgの人への投与のために、投与量範囲は、本発明の化合物の投与量毎に約0.7mg〜約7000mg、好ましくは投与量毎に約7.0mg〜約1400mgである。最適な投与レベルおよびパターンを決定するために、ある程度の通例の用量の最適化が必要であり得る。活性成分は、1日1〜6回投与し得る。
【0134】
一般投与および医薬組成物
医薬品として使用するとき、本発明の化合物は典型的には、医薬組成物の形態で投与される。このような組成物は、製薬技術において周知の手順を使用して調製することができ、少なくとも1種の本発明の化合物を含む。本発明の化合物はまた、単独で、あるいは本発明の化合物の安定性を増強し、特定の実施形態において本発明の化合物を含有する医薬組成物の投与を容易にし、溶解または分散の増加、アンタゴニスト活性の増加を実現し、補助療法などを実現するアジュバントと組み合わせて投与し得る。本発明による化合物は、それら自体で、または本発明による他の活性物質と併せて、他の薬理学的活性物質とまた併せて使用し得る。一般に、本発明の化合物は、治療有効量または医薬有効量で投与されるが、診断または他の目的のためにより低い量で投与し得る。
【0135】
純粋な形態での、または適当な医薬組成物中の本発明の化合物の投与は、医薬組成物の認められている投与モードのいずれかを使用して行なうことができる。したがって、投与は、固体、半固体、凍結乾燥粉末、または液体剤形の形態(例えば、錠剤、坐剤、丸剤、軟カプセル剤および硬カプセル剤、散剤、溶液剤、懸濁剤、またはエアゾール、または同様のものなど)で、好ましくは正確な投与量の単純な投与に適した単位剤形で、例えば、経口的、口腔(例えば、舌下)、経鼻、非経口的、局所的、経皮的、経膣的、または直腸でよい。医薬組成物には一般に、通常の医薬担体または賦形剤、および活性剤として本発明の化合物が含まれ、さらに、他の薬剤、医薬品、担体、アジュバント、希釈剤、ビヒクル、またはこれらの組合せが含まれてもよい。このような薬学的に許容される賦形剤、担体、または添加剤、ならびに様々なモードまたは投与のために医薬組成物を作製する方法は、当業者には周知である。現況技術は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第20版、A.Gennaro(編)、Lippincott Williams & Wilkins、2000;Handbook of Pharmaceutical Additives、Michael & Irene Ash(編)、Gower、1995;Handbook of Pharmaceutical Excipients、A.H.Kibbe(編)、American Pharmaceutical Ass’n,2000;H.C.AnselおよびN.G.Popovish、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第5版、Lea and Febiger、1990(現況技術をより良好に記載するために、それらの各々が参照により本明細書中にその全体が組み込まれている)によって証明されている。
【0136】
当業者であれば予想するように、製剤が効果的であるために必要とされる適切な物理的特性(例えば、水溶性)を有する、特定の医薬製剤において利用される本発明の化合物の形態が選択される(例えば、塩)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩
【化1】

(I)
(式中、
Xは、NまたはCであり、
Yは、CまたはNであり、
X=Nであるとき、Y=Cであり、X=Cであるとき、Y=Nであり、
1は、アリールまたはヘテロアリールであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3は、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
2およびR3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
4およびR5は、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
4およびR5は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
各R6は、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−アリール、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−ヘテロシクリル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記R6の各アリールおよびヘテロアリールは、独立に、1〜2個のC1−C5アルキルで置換されていてもよく、
nは、0または1である)。
【請求項2】
Xが、Cであり、
Yが、Nであり、
1が、アリールまたはヘテロアリールであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−アリール、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−ヘテロシクリル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記R6の各アリールおよびヘテロアリールは、独立に、1〜2個のC1−C5アルキルで置換されていてもよく、
nが、0または1である、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項3】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニル、インドリル、またはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−フェニル、C1−C3アルコキシル、C3−C6シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C3アルキル、−C(O)N(C1−C3アルキル)2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニルであり、前記R6の各ヘテロアリールは、独立に、1〜2個のC1−C3アルキルで置換されていてもよい、請求項1または2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々が、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C2アルキル)2、−CH2−フェニル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、ハロゲン、フェニル、イミダゾリルまたはチアゾリルであり、前記R6の各ヘテロアリールが、独立に、1〜2個のC1−C3アルキルで置換されていてもよく、
nが、1である、請求項3に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項5】
1が、R6から選択される1〜2個の置換基で置換されているベンゾイミダゾリルであり、
2およびR3が、各々独立に、Hまたはメチルであり、
4およびR5が、Hであり、
6が、C1−C3アルキルである、請求項4に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
Xが、Nであり、
Yが、Cであり、
1が、アリールまたはヘテロアリールであり、各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C5アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C8シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−アリール、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−ヘテロシクリル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記R6の各アリールおよびヘテロアリールは、独立に、1〜2個のC1−C5アルキルで置換されていてもよく、
nが、0または1である、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
2およびR3が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、あるいは
4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−C6シクロアルキル環を形成し、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキルアミノ、−C1−C5アルキル−NH−C1−C3アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C3アルキル)2、−C1−C5アルキル−フェニル、−C1−C5アルキル−ヘテロアリール、−C1−C5アルキル−テトラヒドロピラニル、−C1−C5アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C5アルキル−モルホリニル、C1−C5アルコキシル、C3−C8シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C5アルキル、−C(O)N(C1−C5アルキル)2、−C(O)NH−C3−C8シクロアルキル、−C(O)OC1−C5アルキル、ハロゲン、シアノ、フェニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピロロジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、フェニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニルまたはキノリニルであり、前記R6の各ヘテロアリール基は、独立に、1〜2個のC1−C3アルキルで置換されていてもよい、請求項1または6に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
4およびR5が、各々独立に、HまたはC1−C3アルキルであり、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C5アルキル−N(C1−C2アルキル)2、−C1−C3アルキル−フェニル、−C1−C3アルキル−ピリジニル、−C1−C3アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C3アルキル−モルホリニル、C3−C6シクロアルキル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−C3アルキル、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、−C(O)OC1−C3アルキル、ハロゲン、テトラヒドロピラニル、フェニル、イミダゾリルまたはチアゾリルであり、前記R6の各ヘテロアリール基は、独立に、1〜2個のC1−C3アルキルで置換されていてもよい、請求項7に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項9】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2およびR3が、各々独立に、Hまたはメチルであり、
4およびR5が、各々独立に、Hまたはメチルであり、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C3アルキル−フェニル、−C1−C3アルキル−ピリジニル、−C1−C3アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C3アルキル−モルホリニル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキル、ハロゲンまたはテトラヒドロピラニルである、請求項8に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項10】
1が、フェニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラゾロピリジニルまたはキノリニルであり、上記のR1基の各々は、R6から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
各R6が、独立に、C1−C5アルキル、−C1−C3アルキル−フェニル、−C1−C3アルキル−ピリジニル、−C1−C3アルキル−テトラヒドロフラニル、−C1−C3アルキル−モルホリニル、−C(O)NH2、−C(O)NH−C3−C6シクロアルキルまたはテトラヒドロピラニルである、請求項9に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項11】
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−trans−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
(9S)−N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−9−メチル−N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−9−メチル−6−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
(9R)−9−メチル−6−オキソ−N−(キノリン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(2−カルバモイルフェニル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−[2−(シクロペンチルカルバモイル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−[5−クロロ−7−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−イル)−cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
6−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
6−オキソ−N−(キノリン−3−イル)−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
(9R)−N−(5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−イル)−9−メチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(4−メチルピリジン−2−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−1−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド;
N−(3−ベンジル−1,2−オキサゾール−5−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項12】
N−(5−ベンジル−1,2−オキサゾール−3−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−6−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−ベンジル−1,2−オキサゾール−5−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
10−メチル−N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
cis−8,9−ジメチル−N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(3−フルオロフェニル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
5,5−ジメチル−1−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド;
6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
6−オキソ−N−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
N−(1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−cis−8,9−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
1−オキソ−N−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−8−カルボキサミド;
N−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−9,9−ジメチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
9−メチル−6−オキソ−N−(ピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(1−エチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−10−メチル−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
9,9−ジメチル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−カルボキサミド;
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項13】
1種もしくは複数の賦形剤および/または担体と合わさっていてもよい、1種もしくは複数の請求項1から12に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物。
【請求項14】
それを必要としている患者に、医薬有効量の1種もしくは複数の請求項1から12に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、RSK2によってレギュレートされる障害を治療する方法。
【請求項15】
RSK2によってレギュレートされる障害が、心血管疾患、炎症性疾患、アレルギー性疾患、肺疾患、線維性疾患、腎疾患および癌からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。

【公表番号】特表2013−512953(P2013−512953A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543150(P2012−543150)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/058482
【国際公開番号】WO2011/071725
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】