説明

ピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物

【課題】器官移植、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患についての免疫抑制剤を提供することを課題とする。
【解決手段】R、RおよびRが明細書に記載した通りである式(I)で表される化合物は、ジェイナスキナーゼ(3)のような酵素蛋白質チロシンキナーゼの阻害剤であり、かかるものとして、器官移植、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患についての免疫抑制剤として有用な治療剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は、例えば、酵素ジェイナスキナーゼ(以降、JAK3とも称す。)のような蛋白質チロシンキナーゼの阻害剤であり、かかる阻害剤として、器官移植、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病および自己免疫抑制が望ましいその他の徴候についての免疫抑制剤として有用な治療剤であるピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物に関する。
【0002】
本発明は、また、哺乳動物、特に、ヒトにおける上記徴候の処置にこのような化合物を使用する方法;および、そのために有用な医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
JAK3は、蛋白質チロシンキナーゼのジェイナス族の構成要素である。この族のその他の構成要素は、本質的に全ての組織によって発現されるが、JAK3の発現は、造血細胞に限られている。これは、JAK3のこれらマルチテェーンレセプターに共通のγ鎖との非共有結合会合により、IL−2、IL−4、IL−7、IL9およびIL−15についてのレセプターを介する信号におけるその本質的な役割と一致する。XSCID患者集団は、JAK3経路を介する信号をブロックすることによって免疫抑制が生ずるであろうことを示唆する、共通のγ鎖に対するJAK3蛋白質の非常に低いレベルまたは遺伝的な欠陥によって同定されている。動物研究によって、JAK3は、BおよびTリンパ球成熟において重要な役割を演ずるのみならず、JAK3は、T細胞機能を維持するために構成的に必要とされることが示唆されている。この新規機構を介する免疫活性の制御は、T細胞増殖疾患、例えば、移植拒絶反応および自己免疫疾患の治療に有用であることを立証することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明の概要
本発明は、式:
【0005】
【化1】

【0006】
〔式中、Rは、式:
【0007】
【化2】

【0008】
{式中、yは、0、1または2であり;
は、水素;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルからなる群より選択され;ここで、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、所望により、ジューテリウム;ヒドロキシ;アミノ;トリフルオロメチル;(C−C)アルコキシ;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;シアノ;ニトロ;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルまたは(C−C)アシルアミノによって置換されているか;または、Rは、(C−C10)シクロアルキルであり;ここで、シクロアルキル基は、所望により、ジューテリウム;ヒドロキシ;アミノ;トリフルオロメチル;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;シアノ;シアノ(C−C)アルキル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;ニトロ;ニトロ(C−C)アルキルまたは(C−C)アシルアミノによって置換されており;
は、トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C10)シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、シクロアルキル基は、所望により、1−5個のカルボキシ;シアノ;アミノ;ジューテリウム;ヒドロキシ;(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ;ハロ;(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH;(C−C)アルキルアミノ−CO−;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;ニトロ;シアノ(C−C)アルキル;ハロ(C−C)アルキル;ニトロ(C−C)アルキル;トリフルオロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;アミノ(C−C)アシル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;R1516N−CO−O−;R1516N−CO−(C−C)アルキル;(C−C)アルキル−S(O);R1516NS(O);R1516NS(O)(C−C)アルキル;R15S(O)16N;R15S(O)16N(C−C)アルキル(ここで、mは、0,1または2であり;R15およびR16は、各々、独立に、水素または(C−C)アルキルから選択される。)であるか;または、Rは、(C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルであり;ここで、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、所望により、1−5個のシアノ;ニトロ;ハロ;ジューテリウム;ヒドロキシ;カルボキシ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシルま
たは((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシルによって置換されているか;または、Rは、R13CO(C−C)アルキルまたはR13CO(C−C10)シクロアルキルであり;ここで、R13は、R20OまたはR2021N(ここで、R20およびR21は、各々、独立に、水素;ジューテリウム;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。)であるか;または、Rは、R14;R14(C−C)アルキルまたはR14(C−C10)シクロアルキルであり;ここで、R14は、(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジニル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルまたは(C−C)アシルピペリジルであるか;
または、Rは、式:
【0009】
【化3】

【0010】
(式中、wは、0、1または2であり;
xは、0、1、2または3である。)
で表される基であるか;
または、Rは、式:
【0011】
【化4】

【0012】
(式中、g、hおよびjは、各々、独立に、0−3であり;
F、KおよびPは、各々、独立に、酸素;S(O)(dは、0、1または2である。);NRまたはCRであり;
は、水素;(C−C)アルキル;トリフルオロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン);(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;(C−C10)アリール;(C−C)ヘテロアリール;(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C
)ヘテロアリール(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C10)アリール;(C−C10)アリール(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)シクロアルキル;(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;R13CO(C−C)アルキル(ここで、R13は、R20OまたはR2021Nであり;R20およびR21は、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。);または、R14(C−C)アルキル(ここで、R14は、(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)アルコキシアシル;(C−C)アルキルアミノアリール;((C−C)アルキル)アミノアシルまたは(C−C)アシルピペリジルである。)からなる群より選択され;
およびRは、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;アミノ;ヒドロキシ;(C−C)アルコキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アシル(C−C)アルキルアミノ、カルボキシ;(C−C)アルコキシアシル;(C−C)アルキルアミノアシル;((C−C)アルキル)アミノアシル;アミノアシル;トリフルオロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン);(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C10)アリール;(C−C)ヘテロアリール;(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C10)アリール;(C−C10)アリール(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)シクロアルキル;(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C
−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;R13CO(C−C)アルキルまたはR13CO(C−C10)シクロアルキル(ここで、R13は、R20OまたはR2021Nであり;R20およびR21は、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。);R14、R14(C−C)アルキルまたはR14(C−C10)シクロアルキル(ここで、R14は、(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルまたは(C−C)アシルピペリジルである。);または、式:
【0013】
【化5】

【0014】
(式中、pは、0、1、2または3であり;
Zは、ヒドロキシ;(C−C)アルコキシまたはNRであり;RおよびRは、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)アシルピペリジル;(C−C10)アリール;(C−C)ヘテロアリール;(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C10)アリール;(C−C10)アリール(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)シクロアルキル;(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル;R(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(CHR)(C−C)アルキル(ここで、Rは、ヒドロキシ;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アルコキシ;ピペラジノ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルキルチオ;(C−C10)アリールチオ;(C−C)アルキルスルフィニル;(C−C10)アリールスルフィニル;(C−C)アルキルスルホキシル;(C−C10)アリールスルホキシル;アミノ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アシルピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノまたはピロリジノである。);R(C−C)アルキル、(C−C)アルキル(CHR)(C−C)アルキル(ここで、Rは、ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルである。)からなる群より選択される。)で表される基)からなる群より選択される。)}
で表される基であるか;
または、Rは、ORまたはS(O)
{ここで、qは、0、1または2であり;
は、トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフ
ルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C10)シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、シクロアルキル基は、所望により、1−5個のカルボキシ;シアノ;アミノ;ヒドロキシ;(C−C)アルコキシ;ハロ;(C−C)アルキルS(O)(ここで、mは、0、1または2である。);R1516NS(O)(ここで、mは、0、1または2であり;R15およびR16は、各々、独立に、水素;または、(C−C)アルキル;(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH;(C−C)アルキルアミノ−CO−から選択される。);R1516N−CO−O−;R1516N−CO−(C−C)アルキル(ここで、R15およびR16は、上記定義した通りである。);(C−C)アルケニル;(C2−C)アルキニル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;ニトロ;シアノ(C−C)アルキル;ニトロ(C−C)アルキル;トリフルオロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシルまたは((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;(C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アルキルによって置換されており;アルキル基は、所望により、1−5個のシアノ;ニトロ;ヒドロキシ;カルボキシ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシルまたは((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;R13CO(C−C)アルキルまたはR13CO(C−C10)シクロアルキル(ここで、R13は、R20OまたはR2021Nであり;R20およびR21は、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。);R14;R14(C−C)アルキルまたはR14(C−C10)シクロアルキル(ここで、R14は、(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジニル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルまたは(C−C)アシルピペリジルである。)によって置換されているか;
または、Rは、式:
【0015】
【化6】

【0016】
(式中、g、hおよびjは、各々、独立に、0−6であり;
F、KおよびPは、各々、独立に、酸素;S(O)(ここで、dは、0、1または2である。);NRまたはCR(ここで、R、RおよびRは、上記定義した通りである。)
で表される基である。}
として定義され;
およびRは、各々、独立に、水素;ジューテリウム;アミノ;ハロ;ヒドロキシ;ニトロ;カルボキシ;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシからなる群より選択され;ここで、アルキルまたはアルコキシ基は、所望により、ハロ;ヒドロキシ;カルボキシ;アミノ(C−C)アルキルチオ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)ヘテロアリール;(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)シクロアルキルまたは(C−C10)アリールから選択される1−3個の基によって置換されているか;または、RおよびRは、各々、独立に、(C−C10)シクロアルキル;(C−C10)シクロアルコキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C10)アリールアミノ;(C−C)アルキルチオ;(C−C10)アリールチオ;(C−C)アルキルスルフィニル;(C−C10)アリールスルフィニル;(C−C)アルキルスルホニル;(C−C10)アリールスルホニル;(C−C)アシル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−;(C−C)ヘテロアリール;(C−C)ヘテロシクロアルキルまたは(C−C10)アリールであり;ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルおよびアリール基は、所望により、1−3個のハロ;(C−C)アルキル;(C−C)アルキル−CO−NH−;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキル−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−(C−C)アルコキシ;カルボキシ;カルボキシ(C−C)アルキル;カルボキシ(C−C)アルコキシ;ベンジルオキシカルボニル(C−C)アルコキシ;(C−C)アルコキシカルボニル(C−C)アルコキシ;(C−C10)アリール;アミノ;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシカルボニルアミノ;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシカルボニルアミノ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;ヒドロキシ;(C−C)アルコキシ;カルボキシ;カルボキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシカルボニル;(C−C)アルコキシカルボニル(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキル−CO−NH−;シアノ;(C−C)ヘテロシクロアルキル;アミノ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−NH−;((C−C)アルキル)アミノ−CO−NH−;(C−C10)アリールアミノ−CO−NH−;(C−C)ヘテロアリールアミノ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−NH−(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ−CO−NH−(C−C)アルキル
;(C−C10)アリールアミノ−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリールアミノ−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル;(C−C)アルキルスルホニルアミノ;(C−C)アルキルスルホニルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル;(C−C10)アリールスルホニルアミノ;(C−C10)アリールスルホニルアミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニルアミノ;(C−C)アルキルスルホニルアミノ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリールまたは(C−C)ヘテロシクロアルキルによって置換されているが;
ただし、RまたはRが水素である時、RまたはRの他方は、(C−C10)アリールまたは(C−C10)アリール(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、Rが、水素;非置換(C−C)アルキルまたは非置換(C−C10)シクロアルキルである時、Rは、(C−C10)アリール(C−C)アルキルであることができず;R20およびR21は、(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルであることはできず;R14は、(C−C)ヘテロシクロアルキル;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジニルまたは(C−C)アルキルピペリジニルであることはできず;
ただし、アルケニルまたはアルキニルのspおよびsp炭素は、ヒドロキシまたはアミノによって置換されることはできず;
ただし、Rが水素である時、Rは、アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;フラニル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキルまたはカルボキシ(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、RおよびRの両方が、両方ともに、ヒドロキシ(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、Rが(C−C)アルキルである時、Rは、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキルまたはカルボキシ(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、Rは、カルボキシ(C−C)アルキルチオまたは(C−C)アルコキシカルボニル(C−C)アルキルチオであることはできない。〕
で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩に係る。
【0017】
本発明は、また、式(I)で表される化合物の薬理学的に許容可能な酸付加塩に係る。本発明の上記した塩基化合物の薬学的に許容可能な酸付加塩を製造するために使用される酸は、非毒性酸付加塩類、すなわち、薬学的に許容可能なアニオンを含有する塩類、例えば、塩化水素塩、臭化水素塩、ヨウ化水素塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、グルコン酸塩、サッカレート、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびパーモエート[すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)]塩を形成するものが挙げられる。
【0018】
本発明は、また、式(I)で表される塩基付加塩類に係る。性質において酸性である式(I)で表される化合物の薬学的に許容可能な塩基塩類を製造するための試薬として使用することのできる化学的な塩基は、このような化合物と非毒性の塩基塩類を形成するものである。このような非毒性塩基塩類としては、このような薬理学的に許容可能なカチオン、例えば、アルカリ金属カチオン(例えば、カリウムおよびナトリウム)およびアルカリ土類金属カチオン(例えば、カルシウムおよびマグネシウム);アンモニウムまたは水溶性アミン付加塩類、例えば、N−メチルグルカミン−(メグルミン);低級アルカノールアンモニウム、;および、薬理学的に許容可能な有機アミン類のその他塩基塩類から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
本明細書で使用する“アルキル”という用語は、特に断らない限り、直鎖、分岐鎖もしくは環式部分またはこれらの組合せをを有する飽和1価の炭化水素基を含む。
本明細書で使用する“アルコキシ”という用語は、“アルキル”が上記定義したO−アルキル基を含む。
【0020】
本明細書で使用する“ハロ”という用語は、特に断らない限り、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを含む。
本発明の化合物は、二重結合を含有してもよい。このような結合が存在する時、本発明の化合物は、cisおよびtrans配置としておよびそれらの混合物として存在する。
【0021】
特に断らない限り、本明細書で称するアルキルおよびアルケニル基;および、本明細書で使用するその他の基のアルキル部分(例えば、アルコキシ)は、直鎖または分岐鎖であってもよく、それらは、また、環式(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル)または直鎖もしくは分岐鎖であってもよく、環式部分を含有してもよい。特に断らない限り、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。
【0022】
本明細書で使用する時、(C−C10)シクロアルキルは、0−2レベルの不飽和度を含有するシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキサジエン、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ノルボルナニル等を称す。
【0023】
本明細書で使用する時、(C−C)ヘテロシクロアルキルは、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニル、チオピラニル、アジリジニル、オキシラニル、メチレンジオキシル、クロメニル、イソオキサゾリジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、イソチアゾリジニル、1,3−チアゾリジン−3−イル、1,2−ピラゾリジン−2−イル、1,3−ピラゾリジン−1−イル、ピペリジニル、チオモルホリニル、1,2−テトラヒドロチアジン−2−イル、1,3−テトラヒドロチアジン−3−イル、テトラヒドロチアジアジニル、モルホリニル、1,2−テトラヒドロジアジン−2−イル、1,3−テトラヒドロジアジン−1−イル、テトラヒドロアゼピニル、ピペラジニル、クロマニル等を称す。当業者であれば、前記(C−C)ヘテロシクロアルキル環の結合が炭素またはsp混成窒素ヘテロ原子を介することを理解できるであろう。
【0024】
本明細書で使用する時、(C−C)ヘテロアリールは、フリル、チエニル、チアゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、1,3,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジザオリル、1,3,5−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、1,2,4−トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピラゾロ[3.4−b]ピリジニル、シンノリニル、プテリジニル、プリニル、6,7−ジヒドロ―5H―[1]ピリンジニル、ベンゾ[b]チオフェニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリン−3−イル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、チアナフテニル、イソチアナフテニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、インドリル、インドリジニル、インダゾリル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンズオキサジニル等を称す。当業者であれば、前記(C−C)ヘテロシクロアルキル環の結合は、炭素原子またはsp混成窒素ヘテロ原子を介してであることを理解することができるであろう。
【0025】
本明細書で使用する時、(C−C10)アリールは、フェニルまたはナフチルを称す。
式(I)で表される化合物は、薬学的に許容可能な形で、単独;または、哺乳動物免疫系を調整する1種以上のさらなる薬剤とまたは抗炎症剤と組合せて投与することができる。これらの薬剤としては、シクロスポリンA(例えば、登録商標Sandimmuneまたは登録商標Neoral、ラパマイシン、FK−506(タクロリマス(tacrolimus)、レフルノマイド、デオキシスペルグアリン、マイコフェノレート(例えば、登録商標Cellcept);アザチオプリン(例えば、登録商標Imuran);ダクリツマブ(例えば、登録商標Zenapax)、OKT3(例えば、登録商標Orthoclone);アルガム;アスピリン;アセトアミノフェン;イブプロフェン;ナプロキセン;ピロキシカム;および、抗炎症性ステロイド類(例えば、プレドニソロンまたはデキサメタソン)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら薬剤は、同一剤形の一部または別個の剤形として、同一または異なる投与ルートにより、標準薬学実施に従う同一または異なるスケジュールで投与することができる。
【0026】
本発明の化合物は、式(I)で表される化合物の全ての配座異性体(例えば、cisおよびtrans異性体);および、全ての光学異性体(例えば、エナンチオマーおよびジアステレオマー);ならびに、ラセミ体、ジアステレオマーおよびこのような異性体のその他の混合物を含む。
【0027】
式(I)で表される好ましい化合物としては、RがNRであるものが挙げられる。
式(I)で表されるその他の好ましい化合物としては、Rが、水素;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルであり;アルキル、アルケニルおよびアルキニル基が、所望により、ヒドロキシ;アミノ;トリフルオロメチル;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノまたは(C−C)アシルアミノによって置換されているか;または、Rが(C−C10)シクロアルキルであり;シクロアルキル基が、所望により、ヒドロキシ;トリフルオロメチルまたは(C−C)アシルオキシによって置換されている化合物が挙げられる。
【0028】
式(I)で表されるその他の好ましい化合物としては、Rが、(C−C10)シクロアルキルであり;シクロアルキル基が、所望により、1−5個のジューテリウム;ヒドロキシ;トリフルオロメチル;ハロ;(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;ハロ(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;R15S(O)16N;R15S(O)16N(C−C)アルキル{ここで、mは、0、1または2で
あり;R15およびR16は、各々、独立に、水素または(C−C)アルキルから選択される。}によって置換されている化合物が挙げられる。
【0029】
式(I)で表されるその他の好ましい化合物は、RおよびRが、各々、独立に、水素;ハロ;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;(C−C)アルコキシ;(C−C10)シクロアルキル;(C−C10)シクロアルコキシ;(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)ヘテロアリールまたは(C−C10)アリールからなる群より選択される化合物が挙げられる。
【0030】
式(I)で表される特に好ましい化合物としては、以下の、
2−{4−メチル−3−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル
)−アミノ〕−シクロヘキシル}−プロパン−2−オール;
2−{3−〔(2−ヒドロキシ−エチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−
4−イル)−アミノ〕−4−メチル−シクロヘキシル}−プロパン−2−オール;
2−〔(5−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
(5−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミン;
2−{4−メチル−3−〔(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(2
,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ〕−シクロヘキシル}−プロパン−2−オー
ル;
2−{4−メチル−5−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル
)−アミノ〕−シクロヘキセ−3−エニル}−プロパン−2−オール;
2−〔1−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アゼチジン−3−イル〕−プロパン−2−オール;
2−〔1−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アゼチジン−2−イル〕−プロパン−2−オール;
(5−フルオロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(5−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−メチル−アミン;
2−{3−〔(5−フルオロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−メ
チルアミノ〕−4−メチル−シクロヘキシル}−プロパン−2−オール;
(2−エチル−4−イソプロペニル−シクロペンチル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン;
2−{3−エチル−4−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル
)−アミノ〕−シクロペンチル}−プロパン−2−オール;
2−{3−エチル−4−〔(2−ヒドロキシ−エチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]
ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−シクロペンチル}−プロパン−2−オール;
2−〔(2−エチル−4−イソプロペニル−シクロペンチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
(5−(S)−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン;
3−メチル−8−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール;
2−〔シクロヘプチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
2−〔シクロオクチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン;および、
4−ピペリジン−1−イル−5−m−トリル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン;が挙げられる。
【0031】
本発明は、また、(a) ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するか;または、(b) ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための医薬組成物であって、このような病気または状態に有効な量の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容可能
な塩と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物に係る。
【0032】
本発明は、また、(a) ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するか;または、(b) ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための医薬組成物であって、単独;または、T細胞免疫抑制剤または抗炎症剤との組合せで、このような病気または状態に有効な量の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物に係る。
【0033】
本発明は、また、ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための方法であって、前記哺乳動物に、有効量の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法に係る。
【0034】
本発明は、また、ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するための方法であって、前記哺乳動物に、このような状態を処置するのに有効な量の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法に係る。
【0035】
本発明は、また、ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための方法であって、前記哺乳動物に、単独;または、T細胞免疫抑制剤または抗炎症剤との組合せで、有効量の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法に係る。
【0036】
本発明は、また、ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するための方法であって、前記哺乳動物に、単独;または、T細胞免疫抑制剤または抗炎症剤との組合せで、このような状態を処置するのに有効な量の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法に係る。
【課題を解決するための手段】
【0037】
発明の詳細な説明
以下の反応スキームは、本発明の化合物の製造を例示するものである。特に断らない限り、以下の反応スキームおよび考察中のR、R、RおよびRは、上記定義した通りである。
【0038】
スキーム1:
【0039】
【化7】

【0040】
スキーム2:
【0041】
【化8】

【0042】
スキーム3:
【0043】
【化9】

【0044】
スキーム4:
【0045】
【化10】

【0046】
スキーム5:
【0047】
【化11】

【0048】
スキーム6:
【0049】
【化12】

【0050】
スキームの反応1において、式XVIIで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、塩基、例えば、ナトリウムハイドライドまたは炭酸カリウム;および、極性非プロトン溶剤、例えば、ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランの存在で、XVIIをベンゼンスルホニルクロライド、ベンジルクロライドまたはベンジルブロマイドで処理することによって、Rがベンゼンスルホニルまたはベンジルである式XVIで表される対応する化合物へと転化される。反応混合物は、約0℃−約70℃の間の温度、好ましくは、約30℃で、約1時間−約3時間の間、好ましくは、2時間攪拌する。
【0051】
スキームの反応2においては、式XVIで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、XVIを式HNRで表されるアミンとカップリングさせることによって、式XVで表される対応する4−アミノピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物へと転化される。反応は、アルコール溶剤、例えば、t−ブタノール、メタノールもしくはエタノール;または、その他高沸有機溶剤、例えば、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサンもしくは1,2−ジクロロエタン中、約60℃−約120℃の間の温度、好ましくは、約80℃で行われる。典型的な反応時間は、約2時間−約48時間の間、好ましくは、約16時間である。
【0052】
スキームの反応3において、式Iで表される対応する化合物を与えるためのRがベンゼンスルホニルである式XVで表される化合物からの保護基の除去は、XVを、アルコール溶剤、例えば、メタノールもしくはエタノール;または、混合溶剤、例えば、アルコール/テトラヒドロフランまたはアルコール/水中、アルカリ塩基、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムで処理することによって行われる。反応は、室温で、約15分間−約1時間の間、好ましくは、30分間行われる。Rがベンジルである式XVで表される化合物の保護基の除去は、XVを、アンモニア中ナトリウムで、約−78℃の温度で、約15分間−約1時間処理することによって行われる。
【0053】
スキームの反応1において、Rが水素またはベンゼンスルホネートである式XXIで
表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、XXIを、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミドまたはN−ヨードコハク酸イミドで処理することによって、Yが塩素、臭素またはヨウ素である式XXで表される4−クロロ−5−ハロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物へと転化だれる。反応混合物は、クロロホルム中、約1時間−約3時間の間、好ましくは、約1時間加熱還流される。これとは別に、スキーム2の反応1において、Rが水素である式XXIで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、XXIを、硫酸中硝酸で、約−10℃−約10℃の間の温度、好ましくは、0℃で、約5分間−約15分間、好ましくは、約10分間反応させることによって、Yがニトロである式XXで表される対応する4−クロロ−5−ニトロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物へと転化される。Yがニトロである式XXIで表される化合物は、XXIを、当業者公知の種々の条件下、例えば、パラジウム水添分解または塩化錫(IV)および塩酸で反応させることによって、Yがアミノである式XXで表される対応する4−クロロ−5−アミノピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物へと転化される。
【0054】
スキームの反応2において、Rが水素である式XXで表される4−クロロ−5−ハロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、XXを、温度約−78℃でN−ブチルリチウムで処理し、かくして形成されるジアニオンを約−78℃−室温の間の温度、好ましくは、室温で、アルキルハライドまたはベンジルハライドと反応させることによって、Rが(C−C)アルキルまたはベンジルである式XIXで表される対応する化合物へと転化される。これとは別に、かくして形成されるジアニオンは、分子状の酸素と反応して、Rがヒドロキシである式XIXで表される対応する4−クロロ−5−ヒドロキシピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物を形成する。Yが臭素またはヨウ素であり、Rがベンゼンスルホネートである式XXで表される化合物は、XXを、約−78℃の温度でN−ブチルリチウムで処理し、続いて、塩化亜鉛を約−78℃で添加することによって、Rが(C−C12)アリールまたはビニルである式XIXで表される化合物へと転化される。かくして形成される対応する有機亜鉛中間体は、ついで、触媒量のパラジウムの存在で、アリールヨーダイドまたはビニルヨーダイドと反応させられる。反応混合物は、約50℃−約80℃の間の温度、好ましくは、約70℃で、約1時間−約3時間の間、好ましくは、約1時間攪拌する。
【0055】
スキームの反応3において、式XIXで表される化合物は、XIXを、極性非プロトン溶剤、例えば、テトラヒドロフランの存在、約−78℃の温度で、N−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミンまたはナトリウムハイドライドで処理することによって、対応する式XVIで表される化合物へと転化される。かくして形成されるアニオン性中間体は、さらに、(a) Rがアルキルまたはベンジルである時、約−78℃−室温の間の温度、好ましくは、−78℃で、アルキルハライドまたはベンジルハライドと;(b) Rがアルコキシである時、約−78℃−室温の間の温度、好ましくは、−78℃で、アルデヒドまたはケトンと;および、(c) 約−78℃−室温の間の温度、好ましくは、−78℃で、塩化亜鉛と反応させ、かくして形成される対応する有機亜鉛中間体は、ついで、触媒量のパラジウムの存在で、アリールヨーダイドまたはビニルヨーダイドと反応させる。生ずる反応混合物は、約50℃−約80℃の間の温度、好ましくは、約70℃で、約1時間−約3時間の間、好ましくは、約1時間攪拌する。これとは別に、かくして形成されるアニオンは、分子状の酸素と反応して、Rがヒドロキシである式XVIで表される対応する4−クロロ−6−ヒドロキシピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物を形成する。
【0056】
スキームの反応1において、式XXIで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、スキームの反応3において上記した方法に従い式XXIIで表される対応する化合物へと転化される。
【0057】
スキームの反応2において、式XXIIで表される化合物は、スキーム3の反応1および2において上記した方法に従い、式XVIで表される対応する化合物へと転化される。
【0058】
スキームの反応1において、式XXで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、スキームの反応2において上記した方法に従い、式XXIVで表される対応する4−アミノピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物へと転化される。
【0059】
スキームの反応2において、Rがベンゼンスルホネートであり、Zが臭素またはヨウ素である式XXIVで表される4−アミノ−5−ハロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、XXIVを、(a) Rがアリールである時、非プロトン性溶剤、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサン中、触媒量のパラジウム(0)の存在で、約50℃−約100℃の間の温度、好ましくは、約70℃で、約2時間−約48時間の間、好ましくは、約12時間、アリールボロン酸と;(b) Rがアルキニルである時、触媒量のヨウ化第1銅(I)およびパラジウム(0);ならびに、極性溶剤、例えば、ジメチルホルムアミドの存在で、室温で、約1時間−約5時間の間、好ましくは、約3時間、アルキン類と;および、(c) Rがビニルまたはスチレニルである時、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはテトラヒドロフラン中、触媒量のパラジウムの存在で、約80℃−約100℃の間の温度、好ましくは、約100℃で、約2時間−約48時間の間、好ましくは、48時間、アルケン類またはスチレン類と;反応させることによって、式XXIIIで表される対応する化合物へと転化される。
【0060】
スキームの反応3において、式XXIIIで表される化合物は、スキームの反応3において上記した方法に従い、式XVで表される対応する化合物へと転化される。
スキームの反応1において、式XVIIで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、スキームの反応1において上記した方法に従い、Rが上記した通りである式XVIで表される対応する化合物へと転化される。
【0061】
スキームの反応2において、式XVIで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、XVIを、水酸化ナトリウムの存在で、式ROHで表される化合物とカップリングすることによって、式XXVで表される対応する化合物へと転化される。反応は、極性非プロトン溶剤、例えば、テトラヒドロフラン中で行われ、約2時間−約4時間の間、好ましくは、約3時間加熱還流される。保護基の除去は、スキームの反応3において上記した方法に従い、行われる。
【0062】
スキームの反応1において、式XVIIで表される4−クロロピロロ[2.3−d]ピリミジン化合物は、XVIIを、カリウムt−ブトキシド;および、極性非プロトン性溶剤、例えば、テトラヒドロフランの存在で、式SRで表される化合物とカップリングさせることによって、式XXVIで表される対応する化合物へと転化される。生ずる反応混合物は、約2.5時間−約5時間の間、好ましくは、約3.5時間加熱還流させる。式XXVIで表される化合物は、さらに、当業者公知の酸化剤、例えば、過酸化水素、オキソン、3−クロロ過安息香酸またはt−ブチルパーオキシドと反応させて、対応する4−Rスルフィニルピロロ[2.3−d]ピリミジンまたは4−Rスルホニルピロロ化合物を生成させることができる。
【0063】
性質が塩基性である本発明の化合物は、種々の無機酸および有機酸と多種多様な種々の塩類を形成することができる。このような塩類は、動物に対して薬学的に投与可能である必要があるが、実際には、最初に、薬学的に許容不能な塩類として反応混合物から本発明の化合物を単離して、ついで、アルカリ試薬で処理することによってこの後者を遊離塩基化合物に転化しなおし、続いて、この遊離塩基化合物を薬学的に許容可能な酸付加塩類に
転化することが望ましいことが多い。本発明の塩基化合物の酸付加塩類は、その塩基化合物を、水性溶剤媒体または適当な有機溶剤、例えば、メタノールまたはエタノール中で、実質的に当量の選択した無機酸または有機酸で処理することによって容易に製造することができる。溶剤を注意深く蒸発させると、所望される固体の塩基が容易に得られる。所望される酸付加塩は、また、溶液に適当な物質または有機酸を添加することによって、遊離塩基の有機溶剤溶液から沈殿させることもできる。
【0064】
性質が酸性である本発明の化合物は、種々の薬理学的に許容可能なカチオン類と塩基塩類を形成することができる。このような塩類の例としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、および、特に、ナトリウムおよびカリウム塩が挙げられる。これら塩類は、全て、慣用的な技術によって製造される。本発明の薬学的に許容可能な塩基塩類を製造するために試薬として使用される化学的な塩基は、本発明の酸性化合物と非毒性の塩基塩類を形成するものである。このような非毒性塩基塩類としては、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウム等のような薬理学的に許容可能なカチオン類から誘導されるものが挙げられる。これら塩類は、所望される薬理学的に許容可能なカチオン類を含有する水溶液で対応する酸性化合物を処理し、ついで、好ましくは、減圧下で、生ずる溶液を蒸発乾固させることによって容易に製造することができる。これとは別に、これらは、また、酸性化合物の低級アルカノール溶液と所望されるアルカリ金属アルコキシドとを互いに混合し、前記同様、生ずる溶液を蒸発乾固させることによっても製造することができる。いずれの場合においても、反応の完了および所望される最終生成物の最高収率を確実とするために、好ましくは、化学量論量の試薬を使用する。
【0065】
本発明の組成物は、1種以上の薬学的に許容可能な担体を使用して、慣用的な方法で配合することができる。かくして、本発明の活性化合物は、経口、頬、鼻腔内、非経口(例えば、静脈内、筋肉内または皮下)または直腸投与するために、または、吸入または通気によって投与するために適した形に配合することができる。本発明の活性化合物は、また、持続供給するために配合することもできる。
【0066】
経口投与のためには、医薬組成物は、薬学的に許容可能な賦形剤、例えば、結合剤(例えば、予めゼラチン化させたトウモロコシ澱粉、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶質セルロースまたはリン酸カルシウム);滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、馬鈴薯澱粉またはナトリウム澱粉グリコレート);または、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)と慣用的な手段によって調製した、例えば、錠剤またはカプセルの剤形であることができる。錠剤は、当分野周知の方法によって被覆することができる。経口投与のための液体製剤は、例えば、溶液、シロップまたは懸濁液の剤形であってもよく、または、それらは、使用前に水またはその他の適当なビヒクルで還元するための乾燥製品として提供されてもよい。このような液体製剤は、薬学的に許容可能な添加剤、例えば、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロースまたは水素化した食用油);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、オイル状のエステル類またはエチルアルコール);および、保存剤(例えば、メチルまたはプロピルp−ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸)と慣用的な手段によって調製することができる。
【0067】
頬投与のためには、組成物は、慣用的な方法で配合した錠剤またはロゼンジの剤形であってもよい。
本発明の活性化合物は、慣用的なカテーテル技術または注入を使用することを含め、注射によって非経口投与するために配合することができる。注射用の配合物は、保存剤を添加した、例えば、アンプルまたは多数投与容器内の単位剤形で提供される。組成物は、オイル状または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液または乳化液のような剤形をとることができ
、配合剤、例えば、懸濁剤、安定剤および/または分散剤を含有してもよい。これとは別に、活性成分は、適当なビヒクル、例えば、滅菌した発熱物質を含まない水で使用前に還元するための粉末形態であってもよい。
【0068】
本発明の活性化合物は、また、例えば、慣用的な座剤基材、例えば、ココアバターまたはその他のグリセリド類を含有する座剤または保持浣腸のような直腸組成物に配合することもできる。
【0069】
鼻腔内投与または吸入による投与のためには、本発明の活性化合物は、患者によって絞り出すかまたはポンプ押出されるポンプ噴霧容器からの溶液または懸濁液の形で供給するのが便利であるか、または、適当な推進薬、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素またはその他の適当なガスを使用して、加圧容器またはネブライザーからエアロゾル噴霧供給剤として供給するのが便利である。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、計量した量を供給するためのバルブを設けることによって決定することができる。加圧容器またはネブライザーは、活性化合物の溶液または懸濁液を収容することができる。吸入または通気で使用される(例えば、ゼラチン製の)カプセルまたはカートリッジは、本発明の化合物と適当な粉末基材、例えば、ラクトースまたは澱粉との粉末混合物を含有するように配合することができる。
【0070】
上記挙げた状態(例えば、慢性関節リウマチ)の処置のためにヒト成人に平均経口、非経口または頬投与される本発明の活性化合物のよいと考えられる用量は、例えば、1日当たり1−4回投与することのできる単位用量当たり活性成分0.1−1000mgである。
【0071】
ヒト成人平均において上記した状態(例えば、ぜん息)処置のためのエアロゾル配合物は、好ましくは、エアロゾルの各計量用量または“パフ(puff)”が20μg−1000μgの本発明の化合物を含有するように調整される。エアロゾルでの合計日用量は、0.1mg−1000mgの範囲内であろう。投与は、1日数回、例えば、2回、3回、4回または8回であり、各回、例えば、1、2または3用量与えるのがよい。
【0072】
式(I)で表される化合物は、単独;または、哺乳動物の免疫系を調整する1種以上のさらなる薬剤または炎症剤と組合せて薬学的に許容可能な形で投与され、組合せて投与することのできる薬剤としては、シクロスポリンA(例えば、登録商標Sandimmneまたは登録商標Neoral)、ラパマイシン、FK−506(タクロリムス)、レフルノマイド、デオキシスペルグアリン、マイコフェノレート(例えば、登録商標Cellcept、アザチオプリン(例えば、登録商標Imuran)、ダクリツマブ(例えば、登録商標ンZenaoax)、OKT3(例えば、登録商標Orthocolone)、アルガム、アスピリン、アクタミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、ピロキシカム;および、抗炎症性ステロイド(例えば、プレドニソロンまたはデキサメタソン)が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、このような薬剤は、同一または異なる投与ルートにより、同一剤形の一部または別個の剤形として、かつ、標準薬学実施に従い、同一または異なる投与スケジュールで、投与することができる。
【0073】
FK506(タクロリムス)は、術後最初の48時間内に、12時間ごとに、0.10−0.15mg/kg体重で経口投与される。用量は、血清タクロリムストロフレベルによってモニターされる。
【0074】
シクロスポリンA(Sandimmune経口または静注配合物;または登録商標Neoral経口溶液またはカプセル)は、術後、48時間以内に12時間ごとに、5mg/kg体重経口投与される。用量は、血液シクロスポリンAトロフレベルによってモニター
される。
【0075】
活性剤は、当業者周知の方法に従い、持続供給するために配合することができる。このような配合の例は、米国特許3,538,214;4,060,598;4,173,626;3,119,742および3,492,397に見ることができる。
【0076】
ジェイナスキナーゼ3を阻害し、したがって、ジェイナスキナーゼ3を特徴とする病気または状態を処置するためのそれらの薬効を立証するための式(I)で表される化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩類の能力を以下のインビトロ検定試験によって示す。
【0077】
生物検定
JAK3(JH1:GST)酵素を使用する検定
JAK3キナーゼ検定は、グルタチオン−セパハロースについてのアフィニティクロマトグラフィーによって精製したバキュロウイルス感染SF9細胞において発現する蛋白質(GSTとヒトJAK3の触媒領域との融合蛋白質)を利用する。反応のための基質は、100μg/mlで37℃で一晩Nunc Maxi Sorpプレート上に被覆したポリ−グルタミン酸−チロシン(PGT(4:1),Sigma catalog #PO275)である。被覆した後翌朝、プレートを3回洗浄し、100μlのキナーゼ緩衝液(50mM HEPES,pH7.3;125mM NaCl;24mM MgCl)+0.2μM ATP+1mM Naオルトバナデート)を入れた穴にJAK3を加える。反応を室温で30分間進行させ、プレートをさらに3回洗浄する。所定の穴のホスホリル化されたチロシンのレベルは、抗ホスホチロシン抗体(ICN PY20, cat.
#69−151−1)を使用し、標準ELISA検定によって定量する。
【0078】
JAK3キナーゼ阻害剤についてのDND 39/IL−4細胞検定
免疫抑制および/またはアレルギーに対して最も的確であろうJAK3キナーゼ活性の阻害剤を見出すようにDND 39/IL−4検定を設計した。検定には、クロモゾームの1つに安定に結合される微生物系統IgE促進剤によって誘導したルシフェラーゼ遺伝子を有したDND39と称されるB−細胞系統を使用する。これら細胞をIL−4で刺激すると、IL−4レセプターと会合するキナーゼJAK3がシグナルトランスデュサーSTAT6をホスホリル化する。ついで、STAT6は、微生物系統IgE促進剤と結合し、ルシフェラーゼ遺伝子の転写を開始する。ルシフェラーゼは、プロメガルシフェラーゼ検定試薬システムを使用して、これら細胞の溶解産物中で測定される。
【0079】
注:DND39細胞は、10%の加熱不活性化したFCS、2mMのL−グルタミンおよび100単位/mlPen./Stepを補充したRPMI 1640中で増殖させる。細胞を1×10−1×10細胞/mlに維持する。金曜日に1×10に分割させ、月曜日に、細胞は、約1×10となるであろう。ついで、必要に応じ、フラスコ内に200mlを保ちながら1週間1:2に分割する。
【0080】
96穴ビーボトムプレート(Nunc)内の1%加熱不活性化したFCS、2mMのグルタミンおよび100単位/ml Pen/Stepを補充した100μlのRPMI 1640中に、3×10DND39細胞を置く。4mMで開始し1.9μMまでDMSO中で化合物を順次1:2に希釈する。96穴ポリプロピレンプレート内で、各希釈後、チップを変える。ついで、5μlの各希釈液を96チューブラック内の500μlのRPMI/1%血清に加える。125μlの化合物希釈液を細胞に加え、37℃、5%COで1時間インキュベートする。1時間後、25μlの25ng/ml IL−4を細胞に加え、細胞を混合する。IL−4の最終濃度は、2.5ng/lであり、化合物の最終濃度は、20μM−156nMである。ついで、細胞を一晩16−18時間インキュベートする。ついで、テーブルトップ遠心分離機内で、プレートを2500−3000RPMで
5分間遠心分離する。8個の穴マニフォールドで吸引によって、培養上澄み液を注意深く除去し、カルシウムおよびマグネシウムを含む100μlのPBSを、ペレットとした細胞に加える。細胞をPBSに再懸濁させ、パッカード白色OptiPlateに移す。OptiPlateの穴に、100μlのPackard’s LucLite試薬を加える。
【実施例】
【0081】
以下の実施例は、本発明の化合物の製造法を例示するものであるが、本発明をそれら詳細に何ら限定するものではない。融点は、補正していない。NMRデータは、ppm(δ)で報告し、試料溶剤からのジューテリウムロック(特に断らない限り、ジューテリオクロロホルム)を参照とする。市販の試薬をさらに精製することなく使用した。THFとは、テトラヒドロフランである。DMFとは、N,N−ジメチルホルムアミドである。低分解能質量スペクトル(LRMS)は、化学的イオン化(アンモニウム)を利用する登録商標Hewlett Packard 5989についてか;または、イオン化剤として0.1%ギ酸を含むアセトニトリル/水の50/50混合物を使用するFison(またはMicro Mass)大気圧化学的イオン化(APCI)で報告する。室温または周囲温度とは、20−25℃の温度をいう。
【0082】
実施例 1
シクロヘキシル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
方法A
シクロヘキシル−メチル−アミン
2.0mLの1,2−ジクロロエタンに溶解させたシクロヘキサノン(98mg/1mmol)および酢酸(120mg/2mmol)の溶液に、2Mのメチルアミンのメタノール溶液2.0mLを加え、生ずる混合物を室温で4時間攪拌した。ポリマー担持ボロハイドライド(1g/2.5mmol)を加え、混合物を室温で1時間攪拌し、ついで、濾過し、減圧で濃縮乾固すると、酢酸塩として66mg(40%)の標題化合物を与えた。
【0083】
【化13】

【0084】
方法B
シクロヘキシル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(Davoll, J. Am. Chem. Soc. (1960), 82, 131の方法によって製造した)200mg(1.30mmol)の4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン、方法Aからの生成物(589mg/5.21mmol)および3mlのt−ブタノールの混合物を封管内100℃で24時間攪拌した。反応混合物を水に加え、1NのHCl(水溶液)でpH1に酸性化し、ジエチルエーテル(エーテル)で2回洗浄し、1Nの水酸化ナトリウム(NaOH)でpH14まで塩基性化した。生ずる沈殿を濾過し、減圧乾燥させると、mp177−180℃の標題化合物263mg(88%)が得られた。
【0085】
【化14】

【0086】
実施例1に記載した方法と類似の方法によって、実施例2−84の標題化合物を製造した。
実施例 2
ベンジル−エチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
ベンジルエチルアミン,融点170−172℃,LRMS:252.3。
【0087】
実施例 3
メチル−(S)−1−フェニル−エチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
メチル−(S)−1−フェニルエチルアミン,融点131℃,LRMS:253。
【0088】
実施例 4
シクロペンチル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロペンチルメチルアミン,LRMS:217.3。
【0089】
実施例 5
アリル−シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
アリルシクロヘキシルアミン,LRMS:257。
【0090】
実施例 6
アリル−シクロペンチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
アリルシクロペンチルアミン,融点173−175℃,LRMS:243。
【0091】
実施例 7
アリル−シクロペンチル7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘキシルエチルアミン,LRMS245.3。
【0092】
実施例 8
(1−シクロヘキシル−エチル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(1−シクロヘキシルエチル)メチルアミン,LRMS:259.4。
【0093】
実施例 9
シクロヘプチル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘプチルメチルアミン,融点177−178℃,LRMS:245.3。
【0094】
実施例 10
シクロオクチル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロオクチルメチルアミン,融点188−189℃,LRMS:259.4。
【0095】
実施例 11
メチル−(3−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
メチル−(3−メチルシクロヘキシル)アミン,LRMS:245.3。
【0096】
実施例 12
メチル−(4−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
メチル−(4−メチル−シクロヘキシル)−アミン,LRMS:245.3。
【0097】
実施例 13
メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(3,3,5−トリメチル−シクロヘキシル)−アミン
メチル−(3,3,5−トリメチル−シクロヘキシル)−アミン,LRMS:273.4。
【0098】
実施例 14
シクロヘプチル−エチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘプチルエチルアミン,融点168−169℃,LRMS:259.4。
【0099】
実施例 15
シクロオクチル−エチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロオクチルエチルアミン,融点155−156℃,LRMS:273.4。
【0100】
実施例 16
〔1−(4−クロロ−フェニル)−プロピル〕−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
〔1−(4−クロロ−フェニル)−プロピル〕メチルアミン,LRMS:301.7。
【0101】
実施例 17
〔2−(2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−エチル〕−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
〔2−(2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−エチル〕メチルアミン,LRMS:297.4。
【0102】
実施例 18
(デカヒドロ−ナフタレン−1−イル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
デカヒドロ−ナフタレン−1−イル−メチルアミン,LRMS:285.4。
【0103】
実施例 19
シクロデシル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンシクロデシルメチルアミン,LRMS:287.1。
【0104】
実施例 20
シクロノニル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンシクロノニルメチルアミン,LRMS:273.1。
【0105】
実施例 21
2−〔シクロペンチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
2−シクロペンチルアミノエタノール、融点156−158℃,LRMS:247.3。
【0106】
実施例 22
シクロヘプチル−(2−メトキシ−エチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘプチル−(2−メトキシ−エチル)アミン,LRMS:289。
【0107】
実施例 23
シクロヘプチル−シクロプロピル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘプチル−シクロプロピルアミン,LRMS:271.4。
【0108】
実施例 24
シクロヘプチル−シクロプロピル−〔7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
シクロヘキシルアミノエタノール,融点200−201℃,LRMS:261.3。
【0109】
実施例 25
シクロオクチル−(2−メトキシ−エチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロオクチル−(2−メトキシ−エチル)アミン,LRMS:303。
【0110】
実施例 26
sec−ブチル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
sec−ブチル−メチルアミン,融点146−148℃,LRMS:205。
【0111】
実施例 27
2−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−1−フェニル−プロパン−1−オール
2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オール,LRMS:283,265。
【0112】
実施例 28
〔2−(4−クロロ−フェノキシ)−1−メチル−エチル〕−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
〔2−(4−クロロ−フェノキシ)−1−メチルエチル〕−メチルアミン,融点139−141℃,LRMS,319,317,189。
【0113】
実施例 29
N−シクロヘキシル−N’,N’−ジメチル−N−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−プロパン−1,3−ジアミン
N−シクロヘキシル−N’,N’−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン,LRMS:302.4。
【0114】
実施例 30
N−{2−〔シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−
アミノ〕−エチル}−アセトアミド
N−シクロヘキシルアミノエチルアセトアミド,LRMS:302.4N−。
【0115】
実施例 31
2−〔シクロヘプチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
2−シクロヘキシルアミノエタノール,融点69−72℃,LRMS:275.4。
【0116】
実施例 32
2−〔シクロオクチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
2−シクロアミンエタノール,融点,66−77℃,LRMS:289.4。
【0117】
実施例 33
(3,5−ジメチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(3,5−ジメチルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:259.4。
【0118】
実施例 34
2−〔ベンジル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
2−ベンジルアミノエタノール,LRMS:269,251。
【0119】
実施例 35
3−〔シクロペンチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−プロパン−1−オール
3−シクロペンチルアミノ−プロパン−1−オール,融点162−164℃,LRMS:261.3。
【0120】
実施例 36
3−〔シクロヘプチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−プロパン−1−オール
3−シクロヘプチルアミノプロパン−1−オール,融点62−66℃,LRMS:289.4。
【0121】
実施例 37
2−〔デカヒドロ−ナフタレン−2−イル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
2−デカヒドロナフタレン−2−イルアミノエタノール,融点75℃,LRMS:315。
【0122】
実施例 38
2−〔(1−エチル−プロピル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
2−(1−エチルプロピル)アミンエタノール,融点49−53℃,LRMS:249.3。
【0123】
実施例 39
1−〔シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−ブタン−2−オール
シクロヘキシルアミノブタン−2−オール,LRMS:289。
【0124】
実施例 40
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−メチルアミン,LRMS:243。
【0125】
実施例 41
2(S)−{〔シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)
−アミノ〕−メチル}−シクロヘキサノール
2−(シクロヘキシルアミン)メチルシクロヘキサノール,LRMS:329。
【0126】
実施例 42
2(R)−{〔シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)
−アミノ〕−メチル}−シクロヘキサノール
2−(シクロヘキシルアミン)メチルシクロヘキサノール,LRMS:329。
【0127】
実施例 43
(2−エチル−シクロペンチル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(2−エチルシクロペンチル)メチルアミン,LRMS:287。
【0128】
実施例 44
シクロノニル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンシクロノニルメチルアミン,LRMS:273。
【0129】
実施例 45
メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(2,4,4−トリメチル−シクロペンチル)−アミン
メチル−2,4,4,−トリメチル−シクロペンチル)−アミン,LRMS:259。
【0130】
実施例 46
(3−エチル−シクロペンチル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(3−エチル−シクロペンチル)メチルアミン,LRMS:245。
【0131】
実施例 47
(2,5−ジメチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(2,5−ジメチルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:259
実施例 48
(3,4−ジメチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(3,4−ジメチル−シクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:259。
【0132】
実施例 49
(4−イソプロピル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(4−イソプロピルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:273。
【0133】
実施例 50
(デカヒドロ−ナフタレン−1−イル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(デカヒドロナフタレン−1−イル)メチルアミン,LRMS:285。
【0134】
実施例 51
(2,2−ジメチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(2,2−ジメチルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:259。
【0135】
実施例 52
(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:287。
【0136】
実施例 53
メチル−(3−メチル−シクロペンチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
メチル−(3−メチル−シクロペンチル)アミン,LRMS:231。
【0137】
実施例 54
(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチルアミン,LRMS:322。
【0138】
実施例 55
(4−t−ブチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(4−t−ブチルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:287。
【0139】
実施例 56
インダン−1−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
インダン−1−イル−メチルアミン,LRMS:265。
【0140】
実施例 57
(4−エチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(4−エチルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:259。
【0141】
実施例 58
メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−アミン
メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)アミン,LRMS:279。
【0142】
実施例 59
ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル−メチルアミン,LRMS:257。
【0143】
実施例 60
メチル−(オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
メチル−(オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イル)アミン,LRMS:283。
【0144】
実施例 61
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−メチルアミン,LRMS:243。
【0145】
実施例 62
(5−クロロ−インダン−1−イル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(5−クロロ−インダン−1−イル)メチルアミン,LRMS:299。
【0146】
実施例 63
アダマンタン−2−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
アダマンタン−2−イル−メチルアミン,LRMS:283。
【0147】
実施例 64
(デカヒドロ−ナフタレン−2−イル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(デカヒドロ−ナフタレン−2−イル)メチルアミン,LRMS:285。
【0148】
実施例 65
(3,5−ジメチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(3,5−ジメチル−シクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:259。
【0149】
実施例 66
ビシクロ[3.3.1]ノン−9−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
ビシクロ[3.3.1]ノン−9−イル−メチルアミン,LRMS:271。
【0150】
実施例 67
(1−イソプロピル−4−メチル−ビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミン
(1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)−メチルアミン,LRMS:285。
【0151】
実施例 68
シクロブチル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミン
シクロブチルメチルアミン,LRMS:203。
【0152】
実施例 69
(2,2−ジメチル−シクロペンチル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミン
(2,2−ジメチル−シクロペンチル)メチルアミン,LRMS:245。
【0153】
実施例 70
4−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ〕−シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル
4−〔メチルアミノ〕シクロヘキサンカルボン酸,LRMS:303。
【0154】
実施例 71
(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミン
(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:287。
【0155】
実施例 72
(3,3−ジメチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミン
(3,3−ジメチル−シクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:259
実施例 73
1(S)−〔シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ〕−プロパン−2−オール
1−〔シクロヘキシルアミノ〕−プロパン−2−オール,LRMS:275.4。
【0156】
実施例 74
1(R)−〔シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ〕−プロパン−2−オール
1−〔シクロヘキシルアミノ〕−プロパン−2−オール
LRMS:275.4。
【0157】
実施例 75
3−〔シクロヘキシル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ〕−プロパン−1,2−ジオール
3−〔シクロヘキシルアミノ〕−プロパン−1,2−ジオール,LRMS:291.4。
【0158】
実施例 76
2−〔(デカヒドロ−ナフタレン−1−イル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール
2−〔(デカヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミノ〕−エタノール,LRMS:315.4。
【0159】
実施例 77
{2−〔シクロヘプチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミ
ノ〕−エチル}−カルバミン酸t−ブチルエステル
2−〔(シクロヘプチルアミノ)エチル〕カルバミン酸,LRMS374.5。
【0160】
実施例 78
メチル−(3−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
メチル−(3−メチルシクロヘキシル)アミン,LRMS:359.4。
【0161】
実施例 79
メチル−(2−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−
4−イル)−アミン
メチル−(2−メチル−シクロヘキシル)アミン,LRMS:359.4。
【0162】
実施例 80
(2−エチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(2−エチル−シクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:373.4。
【0163】
実施例 81
メチル−(2−プロピル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
メチル−(2−プロピル−シクロヘキシル)アミン,LRMS:387.4。
【0164】
実施例 82
(2,4−ジメチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(2,4−ジメチルシクロヘキシル)メチルアミン,LRMS:373.4。
【0165】
実施例 83
メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(2,5,5−トリメチル−シクロヘキシル)−アミン
メチル−(2,5,5−トリメチルシクロヘキシル)アミン,LRMS:387.4。
【0166】
実施例 84
メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(2,2,5,5−テトラメチル−シクロヘキシル)−アミン
メチル−(2,2,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)−アミン,LRMS:401。
【0167】
実施例 85
シクロヘキシル−メチル−(6−フェニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘキシルメチルアミン。
【0168】
方法C
7−ベンゼンスルホニル−4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
窒素下フレーム乾燥したフラスコ内で、780mgの鉱油中60%ナトリウムハイドライド(19.5mmol)を30mlのジメチルホルムアミド(DMF)に加え、生ずる混合物を0℃まで冷却した。2.0g(13.0mmol)の4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジンの10mLのDMF溶液を5分間かけて緩やかに加えた。反応物を水素(H)の発生が止むまで10分間攪拌した。ベンゼンスルホニルクロライド(1.7mL/13.0mmol)を加え、反応物を室温まで暖め、1時間攪拌した。水を加え、生ずる沈殿を濾過し、減圧乾燥すると、結晶質固体(mp163−167℃)として3.4g(89%)の標題化合物が得られた。
【0169】
方法D
7−ベンゼンスルホニル−4−クロロ−6−フェニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
窒素下フレーム乾燥したフラスコ内で、0.53mL(3.79mmol)のジイソプロピルアミンを5mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、その溶液を−78℃
まで冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M溶液として3.75mmol)を加え、生ずる混合物を0℃まで上げ、引き続き、10分間攪拌した。反応混合物を再度−78℃まで冷却し、この混合物に、方法Cからの生成物1.0g(3.40mmol)のTHF10mL溶液を10分間かけて加えた。反応混合物を−78℃で1時間攪拌し、その時点で、塩化亜鉛のTHF0.5M溶液8.2mL(4.10mmol)を加え、反応混合物を室温まで上げ、1時間攪拌した。ヨードベンゼン(0.46mL/4.11mmol)と197mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの2mLのTHF懸濁液とを加えた。生ずる混合物を還流で3時間攪拌し、室温まで冷却し、ジクロメタンと水との間で分配させた。1NのHClで水層を酸性とし、ジクロロメタンで2回洗浄した。ジクロロメタン層を合わせ、1NのHClおよびブラインで抽出し、硫酸マグネシウム(MgSO)上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮すると、標題化合物が得られた。LRMS:370,372(M+2)。
【0170】
方法E
4−クロロ−6−フェニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Dからの生成物を10mLのTHFに溶解させ、この溶液に、5.0mLのメタノールおよび1.0gのNaOHを加えた。反応混合物を15分間攪拌し、減圧濃縮し、塩化アンモニウム(NHCl)の飽和水溶液と酢酸エチルとの間で分配させた。生ずる水層を酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧で濃縮した。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(1:5酢酸エチル/ヘキサン)により精製すると、淡黄色の固体、mp145℃(分解)として標題化合物0.59g(76%)が得られた。LRMS:230,232(M+2)。
【0171】
方法F
シクロヘキシル−メチル−(6−フェニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
方法Eからの生成物(50mg/0.218mmol)を、方法Bにおいて記載したように、0.12mLのN−メチルシクロヘキシルアミン(0.920mmol)と反応させた。反応混合物を減圧で濃縮し、メタノールを加え、生ずる沈殿を濾過すると、黄色の固体として標題化合物7mg(10%)を与えた。
【0172】
【化15】

【0173】
実施例85に記載した方法と類似の方法によって実施例86の標題化合物を製造した。
実施例 86
(1H−インドール−5−イル)−(6−フェニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
1H−インドールアミン,LRMS:326.4。
【0174】
実施例 87
シクロヘキシル−メチル−(6−メチル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘキシルメチルアミン。
【0175】
方法G
7−ベンゼンスルホニル−4−クロロ−6−メチル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
下フレーム乾燥したフラスコに、0.57ml(4.07mmol)のジイソプロピルアミンと5.0mLの乾燥THFとを入れた。溶液を−78℃まで冷却し、n−ブチルリチウムのヘキサン2.5M溶液1.63mL(4.08mmol)を加えた。生ずる混合物を0℃まで上げ、10分間攪拌した。混合物を再度−78℃まで冷却した後、方法Cからの粗製の生成物1.0g(3.40mmol)の10mL乾燥THF溶液を10分間かけて加えた。生ずる混合物を1時間攪拌し、その時点で、0.28mL(4.50mmol)のヨードメタンを加えた。反応混合物を2時間攪拌し、NHClの飽和水溶液でクエンチし、室温まで暖めた。混合物を5分間攪拌し、水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧で蒸発させると、標題化合物が得られた。LRMS:308,310(M+2)。
【0176】
方法H
4−クロロ−6−メチル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Gからの生成物を方法Eに記載したようにして脱保護した。粗製の生成物をヘキサンおよびジクロロメタンですり潰すことによって精製すると、黄色の固体として250mg(44%)の標題化合物が得られた。mp205℃(分解),LRMS168,170(M+2)。
【0177】
方法I
シクロヘキシル−メチル−(6−メチル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
方法Hからの生成物を方法Bに記載したように100mg(0.883mmol)のN−メチルシクロヘキシルアミンと反応させた。エーテルの代わりに、酢酸エチルを使用した以外は、方法Bに記載したようにして、反応混合物をワークアップした。標題化合物(42mg,58%収率)が白色固体として得られた。mp221℃(分解)。
【0178】
【化16】

【0179】
実施例87に記載した方法と類似の方法によって実施例88の標題化合物を製造した。
実施例 88
シクロヘキシル−(6−メチル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘキシルアミン,LRMS:231.3
実施例 89
4−シクロヘキシル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法L
7−ベンジル−4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン(250mg/1.63mmol)の12mLのDMF攪拌溶液に、676mg(4.89mmol)の炭酸カリウムを加え、生ずる混合物を室温で20分間攪拌した。ベンジルクロライド(3.10mg/2.45mmol)を加え、この新たな混合物を室温で24時間攪拌し、ついで、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(3:1ヘキサン/酢酸エチル)によって精製すると、318mg(80%)の標題化合物を与えた。LRMS:244.1(M+1
)。
【0180】
方法M
7−ベンジル−4−シクロヘキシルオキシ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
窒素下フレーム乾燥したフラスコに、鉱油中60%のナトリウムハイドライド84mg(2.10mmol)と3.0mLのTHFとを入れ、混合物を0℃まで冷却した。シクロヘキサノール(0.18mL/1.70mmol)を加え、反応混合物を5分間攪拌した。方法Lからの生成物102mg(0.419mmol)の1.0mLのTHF溶液を加え、混合物を3時間加熱還流させた。室温まで冷却後、反応混合物を2NのHClでpH1まで酸性とし、減圧濃縮した。ついで、生ずる残渣を酢酸エチル中でスラリー化し、濾過し、濾液を減圧で濃縮すると、オイルとして76mg(59%)の標題化合物を与えた。LRMS:308(M+1)。
【0181】
方法N
4−シクロヘキシルオキシ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
−78℃の液体アンモニア(6.0mL)に、33mg(1.43mmol)のナトリウム金属を加え、生ずる暗青色の溶液を−78℃で10分間攪拌した。方法Mからの生成物75mg(0.244mmol)の3.0mLのエーテル溶液を5分間かけて滴下した。生ずる溶液を−78℃で1時間攪拌し、続いて、500mgの固体の塩化アンモニウムを加えることによりクエンチした。室温で蒸発後、残留固体を、1mLの酢酸含有酢酸エチル25mLで1時間すり潰した。濾過し、減圧で濃縮すると、粗製の物質を与え、この粗製の物質を分取用薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,2:1酢酸エチル/ヘキサン)により精製すると、5mgの標題化合物を生成した。
【0182】
【化17】

【0183】
実施例 90
方法O
4−シクロヘキシルスルファニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
3.0mLのTHFに溶解させた100mg(0.651mmol)の4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン溶液に、0.10mL(0.818mmol)のシクロヘキシルメルカプタンと100mg(0.847mmol)の95%カリウムt−ブトキシドとを加え、生ずる混合物を3.5時間加熱還流させた。室温まで冷却後、2NのHClで、反応混合物をpH1の酸性とし、減圧濃縮した。ついで、残渣を酢酸エチルと1NのHClとの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧で蒸発させた。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(1:3酢酸エチル/ヘキサン)により精製すると、白色固体mp162−163℃として標題化合物34mg(22%)を与えた。
【0184】
【化18】

【0185】
実施例 91
5−クロロ−4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法R
4,5−ジクロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン(154mg,1.0mmol)をフレーム乾燥したフラスコ内の乾燥ジクロロメタン6.0mLに懸濁させ、この混合物に、N−クロロコハク酸イミド(147mg,1.1mmol)を一度に加えた。生ずる混合物を室温で18時間攪拌し、その時点で、減圧下、溶剤を除去した。残渣を水ですり潰し、濾過により単離すると、灰色の固体、mp224−227℃(分解)として標題化合物137mg(72%)を与えた。LRMS:188(M+1)。
【0186】
方法S
5−クロロ−4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Rからの生成物(57mg,0.3mmol)を3.0mLのt−ブタノールに懸濁させ、この溶液に、ピペリジン(90μL,0.9mmol)を加え、生ずるシステムを還流で1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水(4.0mL)を加えた。1NのHClで溶液をpH1の酸性とし、ついで、エーテルで洗浄した。水層を除去し、2NのNaOHでpH12に調整した。ついで、溶液を2×15mLのジクロロメタンで抽出し、合わせた有機物を水、続いて、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させた。溶剤を蒸発させると、45mgの黄色の固体を与え、それをシリカゲルクロマトグラフィー(3:1酢酸エチル/ヘキサン)により精製すると、明るい黄色の固体、mp170−172℃として標題化合物23mg(32%)を生成した。
【0187】
【化19】

【0188】
実施例91の方法と類似の方法により実施例92−94の標題化合物を製造した。
実施例 92
(5−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(3−エチニル−フェニル)−アミン
3−エチニルフェニルアミン,融点250℃。
【0189】
実施例 93
(5−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−シクロヘプチル−メチル−アミン
シクロヘプチルメチルアミン,融点152−153℃,LRMS:279.8。
【0190】
実施例 94
5−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−シクロオクチル−メチル−アミン
シクロオクチルメチルアミン,融点151−153℃,LRMS:293.8。
【0191】
実施例 95
5−フェニル−4−ピペリジン−4−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法T
5−ブロモ−4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
クロロホルム75mLに溶解させた4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン(30g/0.02mol)の攪拌溶液に、3,5g(0.02mol)のN−ブロモコハク酸アミドを加え、生ずる混合物を1時間還流させた。室温まで冷却後、濾過により沈殿を除去し、減圧乾燥すると、4.1g(89%)の標題化合物を与えた。
【0192】
【化20】

【0193】
方法U
7−ベンゼンスルホニル−5−ブロモ−4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Tからの生成物(4.1g/0.018mol)のDMF(15mL)の0℃に冷却したスラリーに、鉱油中60%のナトリウムハイドライド1.0g(0.025mol)を加え、生ずる混合物を0℃で15分間攪拌した。ベンゼンスルホニルクロライド(3.2g/0.018mol)を加え、反応混合物を室温まで暖め、2時間攪拌した。ついで、水(15mL)を加え、生ずる固体を濾過によって除去し、減圧で乾燥させると、5,9g(89%)の標題化合物を与えた。
【0194】
方法V
7−ベンゼンスルホニル−5−ブロモ−4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Uからの生成物2.0g(5.37mmol)と10mLのt−ブタノール中1.1g(13.4mmol)のピリジンとの混合物を、60℃で攪拌しつつ、2時間加熱した。室温まで冷却後、反応混合物をジクロロメタン(25mL)と水(25mL)との間で分配させた。ジクロロメタン層を硫酸ナトリウム(NaSO)上で乾燥させ、減圧で濃縮乾固させると、2.2g(97%)の標題化合物を与えた。
【0195】
【化21】

【0196】
方法W
5−フェニル−4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Vからの生成物(100mg/0.237mmol)の1.0mLのジオキサンスラリー溶液に、32mg(0.261mmol)のフェニルボロン酸と75mg(0.356mmol)のリン酸3塩基性カリウムとを加え、続いて、7mg(0.006mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを加えた。生ずる混合物を窒素でガス抜きし、100℃で48時間攪拌した。室温まで冷却後、1.0mLのメタノールを加え、続いて、50mgのNaOHを加え、この新たな混合物を室温で1時間攪拌した。ついで、生ずる混合物をジクロロメタンと水との間で分配し、ジクロロメタン層をMgSO上で乾燥させ、減圧で濃縮乾固させた。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(2:1酢酸エチル/ヘキサン)により精製すると、13mg(20%)の標題化合物を与えた。
【0197】
【化22】

【0198】
実施例95において記載した方法と類似した方法によって実施例96−99の標題化合
物を製造した。
実施例 96
シクロヘキシル−メチル−(5−フェニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
シクロヘキシルメチルアミン,融点200℃,LRMS:307.4。
【0199】
実施例 97
シクロヘキシル−〔5−(4−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル〕−メチル−アミン
シクロヘキシルメチルアミン,融点220℃,LRMS:325.4。
【0200】
実施例 98
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−(5−フェニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−メチル−アミン
ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イルアミン,LRMS:305.4。
【0201】
実施例 99
〔5−(3−クロロ−フェニル)−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル〕−シクロヘキシル−メチル−アミン
シクロヘキシル−メチルアミン,LRMS:455.9。
【0202】
実施例 100
方法X
4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−5−カルボニトリル
4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−5−カルボニトリル(54mg/0.3mmol)(Townsend, et al., J. Am. Chem.
Soc. 1969, 91, 2102の方法によって製造した。)を3.0mLのt−ブタノールに懸濁させた攪拌溶液に、ピペリジン(59μL/0.60mmol)を加えた。ついで、生ずる混合物を2.5時間加熱還流させ、室温まで冷却後、分液ロートに移し、エーテル(20mL)で希釈した。溶液を2×10mLの1NのHClで抽出し、合わせた水層を2Nの水酸化カリウム(KOH)溶液でpH7に調整し、沈殿を形成させ、この沈殿を濾過によって収集し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させると、無色の固体として29mg(42%)の標題化合物を与えた。mp209−211℃。
【0203】
【化23】

【0204】
実施例 101
5−エチニル−4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Y
4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
80mLのクロロホルムに溶解させた4−クロロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジンの攪拌溶液に、4.5g(0.02mol)のN−ヨードコハク酸イミドを加え、生ずる混合物を1時間加熱還流させた。室温まで冷却後、濾過によって、沈殿を除去し、減圧下で乾燥させると、4.6g(82%)の標題化合物を与えた。
【0205】
方法Z
7−ベンゼンスルホニル−4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Xからの生成物を使用し、方法Uに先に記載したようにして、標題化合物を製造すると、5.4g(80%)の物質を与えた。LRMS:419.6(M+1),279.7。
【0206】
方法AA
7−ベンゼンスルホニル−5−ヨード−4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
方法Zからの生成物を使用して、方法Vに記載した方法により、標題化合物を製造すると、標題化合物を生成した。LRMS:469(M+1),329.1。
【0207】
方法BB
7−ベンゼンスルホニル−4−ピペリジン−1−イル−5−トリエチルシラニルエチニル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
窒素下でフレーム乾燥したフラスコ内に、方法AAからの生成物211mg(0.5mmol)、ヨウ化銅(I)19mg(0.1mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム58mg(0.05mmol)を入れた。ついで、この混合物に、0.14mL(1.0mmol)のトリエチルアミンおよび1.5mLの乾燥DMF溶液としての0.27mL(1.5mmol)トリエチルシリルアセチレンを加えた。生ずる混合物を室温で3時間攪拌し、その時点で、5.0mLの水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出物をMgSO上で乾燥させ、減圧で濃縮した。ついで、生ずる粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(7:1ヘキサン/酢酸エチル)によって精製すると、194mg(89%)の標題化合物を与えた。LRMS:481(M+1),341。
【0208】
方法CC
5−エチニル−4−ピペリジン−1−イル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン
2.0mLの乾燥THFに溶解させた方法BBからの生成物(194mg/0.40mmol)の攪拌溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオライドのTHFの1M溶液0.4mL(0.4mmol)を滴下した。生ずる混合物を室温で10分間攪拌し、ついで、1gのKOHを含有するメタノール溶液(3.0mL)に移し、この新たな混合物を室温で15分間攪拌し、減圧で濃縮した。残渣を水と酢酸エチルとの間で分配させ、酢酸エチル層を水およびブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、減圧で濃縮乾固させた。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(2:1酢酸エチル/ヘキサン)によって精製すると、白色結晶質固体として72mg(64%)の標題化合物を与えた。mp179−181℃。
【0209】
【化24】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

〔式中、Rは、式:
【化2】

{式中、yは、0、1または2であり;
は、水素;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルからなる群より選択され;ここで、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、所望により、ジューテリウム;ヒドロキシ;アミノ;トリフルオロメチル;(C−C)アルコキシ;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;シアノ;ニトロ;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルまたは(C−C)アシルアミノによって置換されているか;または、Rは、(C−C10)シクロアルキルであり;ここで、シクロアルキル基は、所望により、ジューテリウム;ヒドロキシ;アミノ;トリフルオロメチル;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;シアノ;シアノ(C−C)アルキル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;ニトロ;ニトロ(C−C)アルキルまたは(C−C)アシルアミノによって置換されており;
は、トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C10)シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、シクロアルキル基は、所望により、1−5個のカルボキシ;シアノ;アミノ;ジューテリウム;ヒドロキシ;(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ;ハロ;(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH;(C−C)アルキルアミノ−CO−;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;ニトロ;シアノ(C−C)アルキル;ハロ(C−C)アルキル;ニトロ(C−C)アルキル;トリフルオロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;アミノ(C−C)アシル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;R1516N−CO−O−;R1516N−CO−(C−C)アルキル;(C−C)アルキル−S(O);R1516NS(O);R1516NS(O)(C−C)アルキル;R15S(O)16N;R15S(O)16N(C−C)アルキル(ここで、mは、0,1または2であり;R15およびR16は、各々、独立に、水素または(C−C)アルキルから選択される。)であるか;
または、Rは、(C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルであり;ここで、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、所望により、1−5個のシアノ;ニトロ;ハロ;ジューテリウム;ヒドロキシ;カルボキシ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシルまたは((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシルによって置換されているか;または、Rは、R13CO(C−C)アルキルまたはR13CO(C−C10)シクロアルキルであり;ここで、R13は、R20OまたはR2021N(ここで、R20およびR21は、各々、独立に、水素;ジューテリウム;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。)であるか;または、Rは、R14;R14(C−C)アルキルまたはR14(C−C10)シクロアルキルであり;ここで、R14は、(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジニル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルまたは(C−C)アシルピペリジルであるか;
または、Rは、式:
【化3】

(式中、wは、0、1または2であり;
xは、0、1、2または3である。)
で表される基であるか;
または、Rは、式:
【化4】

(式中、g、hおよびjは、各々、独立に、0−3であり;
F、KおよびPは、各々、独立に、酸素;S(O)(dは、0、1または2である。);NRまたはCRであり;
は、水素;(C−C)アルキル;トリフルオロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン);(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;(C−C10)アリール;(C−C)ヘテロアリール;(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C10)アリール;(C−C10)アリール(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)シクロアルキル;(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;R13CO(C−C)アルキル(ここで、R13は、R20OまたはR2021Nであり;R20およびR21は、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。);または、R14(C−C)アルキル(ここで、R14は、(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)アルコキシアシル;(C−C)アルキルアミノアリール;((C−C)アルキル)アミノアシルまたは(C−C)アシルピペリジルである。)からなる群より選択され;
およびRは、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;アミノ;ヒドロキシ;(C−C)アルコキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アシル(C−C)アルキルアミノ、カルボキシ;(C−C)アルコキシアシル;(C−C)アルキルアミノアシル;((C−C)アルキル)アミノアシル;アミノアシル;トリフルオ
ロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン);(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C10)アリール;(C−C)ヘテロアリール;(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C10)アリール;(C−C10)アリール(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)シクロアルキル;(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;R13CO(C−C)アルキルまたはR13CO(C−C10)シクロアルキル(ここで、R13は、R20OまたはR2021Nであり;R20およびR21は、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。);R14、R14(C−C)アルキルまたはR14(C−C10)シクロアルキル(ここで、R14は、(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルまたは(C−C)アシルピペリジルである。);または、式:
【化5】

(式中、pは、0、1、2または3であり;
Zは、ヒドロキシ;(C−C)アルコキシまたはNRであり;RおよびRは、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)アシルピペリジル;(C−C10)アリール;(C−C)ヘテロアリール;(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C10)アリール;(C−C10)アリール(C−C10)アリール(C−C)アルキル;(C−C)シクロアルキル;(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル;R(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(CHR)(C−C)アルキル(ここで、Rは、ヒドロキシ;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アルコキシ;ピペラジノ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルキルチオ;(C−C10)アリールチオ;(C−C)アルキルスルフィニル;(C−C10)アリールスルフィニル;(C−C)ア
ルキルスルホキシル;(C−C10)アリールスルホキシル;アミノ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アシルピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノまたはピロリジノである。);R(C−C)アルキル、(C−C)アルキル(CHR)(C−C)アルキル(ここで、Rは、ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルである。)からなる群より選択される。)で表される基)からなる群より選択される。)}
で表される基であるか;
または、Rは、ORまたはS(O)
{ここで、qは、0、1または2であり;
は、トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アルキル(ジフルオロメチレン)(C−C)アルキル;(C−C10)シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、シクロアルキル基は、所望により、1−5個のカルボキシ;シアノ;アミノ;ヒドロキシ;(C−C)アルコキシ;ハロ;(C−C)アルキルS(O)(ここで、mは、0、1または2である。);R1516NS(O)(ここで、mは、0、1または2であり;R15およびR16は、各々、独立に、水素;または、(C−C)アルキル;(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH;(C−C)アルキルアミノ−CO−から選択される。);R1516N−CO−O−;R1516N−CO−(C−C)アルキル(ここで、R15およびR16は、上記定義した通りである。);(C−C)アルケニル;(C2−C)アルキニル;(C−C)アルキルアミノ;アミノ(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;ニトロ;シアノ(C−C)アルキル;ニトロ(C−C)アルキル;トリフルオロメチル;トリフルオロメチル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシルまたは((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;(C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキル;(C−C)アシルオキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;ピペラジニル(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルチオ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールチオ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルフィニル(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル(C−C)アルキル;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アルキルによって置換されており;アルキル基は、所望により、1−5個のシアノ;ニトロ;ヒドロキシ;カルボキシ;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ(C−C)アシルアミノ;アミノ(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシルまたは((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;R13CO(C−C)アルキルまたはR13CO(C−C10)シクロアルキル(ここで、R13は、R20OまたはR2021Nであり;R20およびR21は、各々、独立に、水素;(C−C)アルキル;(C−C10)アリール(C−C)アルキ
ルまたは(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルからなる群より選択される。);R14;R14(C−C)アルキルまたはR14(C−C10)シクロアルキル(ここで、R14は、(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)アシルピペラジノ;(C−C10)アリールピペラジノ;(C−C)ヘテロアリールピペラジノ;(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペラジノ;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペラジノ;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジル;(C−C)アルキルピペリジニル;(C−C10)アリールピペリジル;(C−C)ヘテロアリールピペリジル;(C−C10)アリール(C−C)アルキルピペリジル;(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルピペリジルまたは(C−C)アシルピペリジルである。)によって置換されているか;
または、Rは、式:
【化6】

(式中、g、hおよびjは、各々、独立に、0−6であり;
F、KおよびPは、各々、独立に、酸素;S(O)(ここで、dは、0、1または2である。);NRまたはCR(ここで、R、RおよびRは、上記定義した通りである。)
で表される基である。}
として定義され;
およびRは、各々、独立に、水素;ジューテリウム;アミノ;ハロ;ヒドロキシ;ニトロ;カルボキシ;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシからなる群より選択され;ここで、アルキルまたはアルコキシ基は、所望により、ハロ;ヒドロキシ;カルボキシ;アミノ(C−C)アルキルチオ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)ヘテロアリール;(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)シクロアルキルまたは(C−C10)アリールから選択される1−3個の基によって置換されているか;または、RおよびRは、各々、独立に、(C−C10)シクロアルキル;(C−C10)シクロアルコキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C10)アリールアミノ;(C−C)アルキルチオ;(C−C10)アリールチオ;(C−C)アルキルスルフィニル;(C−C10)アリールスルフィニル;(C−C)アルキルスルホニル;(C−C10)アリールスルホニル;(C−C)アシル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−;(C−C)ヘテロアリール;(C−C)ヘテロシクロアルキルまたは(C−C10)アリールであり;ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルおよびアリール基は、所望により、1−3個のハロ;(C−C)アルキル;(C−C)アルキル−CO−NH−;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキル−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−(C−C)アルコキシ;カルボキシ;カルボキシ(C−C)アルキル;カルボキシ(C−C)アルコキシ;ベンジルオキシカルボニル(C−C)アルコキシ;(C−C)アルコキシカルボニル(C−C)アルコキシ;(C−C10)アリール;アミノ;アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシカルボニルアミノ;(C−C
10)アリール(C−C)アルコキシカルボニルアミノ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノ;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;ヒドロキシ;(C−C)アルコキシ;カルボキシ;カルボキシ(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシカルボニル;(C−C)アルコキシカルボニル(C−C)アルキル;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキル−CO−NH−;シアノ;(C−C)ヘテロシクロアルキル;アミノ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−NH−;((C−C)アルキル)アミノ−CO−NH−;(C−C10)アリールアミノ−CO−NH−;(C−C)ヘテロアリールアミノ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−NH−(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C10)アリールアミノ−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリールアミノ−CO−NH−(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニル;(C−C)アルキルスルホニルアミノ;(C−C)アルキルスルホニルアミノ(C−C)アルキル;(C−C10)アリールスルホニル;(C−C10)アリールスルホニルアミノ;(C−C10)アリールスルホニルアミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキルスルホニルアミノ;(C−C)アルキルスルホニルアミノ(C−C)アルキル;(C−C)ヘテロアリールまたは(C−C)ヘテロシクロアルキルによって置換されているが;
ただし、RまたはRが水素である時、RまたはRの他方は、(C−C10)アリールまたは(C−C10)アリール(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、Rが、水素;非置換(C−C)アルキルまたは非置換(C−C10)シクロアルキルである時、Rは、(C−C10)アリール(C−C)アルキルであることができず;R20およびR21は、(C−C)ヘテロアリール(C−C)アルキルであることはできず;R14は、(C−C)ヘテロシクロアルキル;モルホリノ;チオモルホリノ;ピペリジノ;ピロリジノ;ピペリジニルまたは(C−C)アルキルピペリジニルであることはできず;
ただし、アルケニルまたはアルキニルのspおよびsp炭素は、ヒドロキシまたはアミノによって置換されることはできず;
ただし、Rが水素である時、Rは、アミノ(C−C)アルキル;(C−C)アルキル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アルキル;フラニル;(C−C)アルコキシ(C−C)アルキルまたはカルボキシ(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、RおよびRの両方が、両方ともに、ヒドロキシ(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、Rが(C−C)アルキルである時、Rは、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキルまたはカルボキシ(C−C)アルキルであることはできず;
ただし、Rは、カルボキシ(C−C)アルキルチオまたは(C−C)アルコキシカルボニル(C−C)アルキルチオであることはできない。〕
で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
がNRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、水素;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニルであり;アルキル、アルケニルおよびアルキニル基が、所望により、ヒドロキシ;アミノ;トリフルオロメチル;(C−C)アシルオキシ;(C−C)アルキルアミノ;((C−C)アルキル)アミノまたは(C−C)アシルアミノによって置換されているか;または、Rが(C−C10)シクロアルキルであり;シクロアルキル基が、所望により、ヒドロキシ;トリフルオロメチルまたは(C−C)アシルオキシによって置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
が、(C−C10)シクロアルキルであり;シクロアルキル基が、所望により、1−5個のジューテリウム;ヒドロキシ;トリフルオロメチル;ハロ;(C−C)アルキル;ヒドロキシ(C−C)アルキル;(C−C)アシル;(C−C)アルキルアミノ(C−C)アシル;((C−C)アルキル)アミノ(C−C)アシル;(C−C)アシルアミノ;(C−C)アルコキシ−CO−NH−;(C−C)アルキルアミノ−CO−;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;ハロ(C−C)アルキル;(C−C)アシルアミノ(C−C)アルキル;R15S(O)16N;R15S(O)16N(C−C)アルキル{こ
こで、mは、0、1または2であり;R15およびR16は、各々、独立に、水素または(C−C)アルキルである。}によって置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
およびRが、各々、独立に、水素;ハロ;(C−C)アルキル;(C−C)アルケニル;(C−C)アルキニル;(C−C)アルコキシ;(C−C10)シクロアルキル;(C−C10)シクロアルコキシ;(C−C)ヘテロシクロアルキル;(C−C)ヘテロアリールまたは(C−C10)アリールからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記化合物が、
2−{4−メチル−3−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル
)−アミノ〕−シクロヘキシル}−プロパン−2−オール;
2−{3−〔(2−ヒドロキシ−エチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−
4−イル)−アミノ〕−4−メチル−シクロヘキシル}−プロパン−2−オール;
2−〔(5−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
(5−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミン;
2−{4−メチル−3−〔(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(2
,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ〕−シクロヘキシル}−プロパン−2−オー
ル;
2−{4−メチル−5−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル
)−アミノ〕−シクロヘキセ−3−エニル}−プロパン−2−オール;
2−〔1−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アゼチジン−3−イル〕−プロパン−2−オール;
2−〔1−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アゼチジン−2−イル〕−プロパン−2−オール;
(5−フルオロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−(5−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−メチル−アミン;
2−{3−〔(5−フルオロ−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−メ
チルアミノ〕−4−メチル−シクロヘキシル}−プロパン−2−オール;
(2−エチル−4−イソプロペニル−シクロペンチル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン;
2−{3−エチル−4−〔メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル
)−アミノ〕−シクロペンチル}−プロパン−2−オール;
2−{3−エチル−4−〔(2−ヒドロキシ−エチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]
ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−シクロペンチル}−プロパン−2−オール;
2−〔2−エチル−4−イソプロペニル−シクロペンチル)−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
(5−(S)−イソプロペニル−2−メチル−シクロヘキシル)−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン;
3−メチル−8−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール;
2−〔シクロヘプチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
2−〔シクロオクチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ〕−エタノール;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−メチル−(7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン;および、
4−ピペリジン−1−イル−5−m−トリル−7H−ピロロ[2.3−d]ピリミジン;からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
(a) ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するか;または、(b) ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための医薬組成物であって、このような病気または状態に有効な量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
【請求項8】
(a) ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するか;または、(b) ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための医薬組成物であって、単独;または、哺乳動物の免疫系を調整する1つ以上のさらなる薬剤または抗炎症剤との組合せで、このような病気または状態に有効な量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
【請求項9】
ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための方法であって、前記哺乳動物に、有効量の請求項1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法。
【請求項10】
ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するための方法であって、前記哺乳動物に、このような状態を処置するのに有効な量の請求項1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法。
【請求項11】
ヒトを含め、哺乳動物における蛋白質チロシンキナーゼまたはジェイナスキナーゼ3(JAK3)を阻害するための方法であって、前記哺乳動物に、単独;または、哺乳動物の免疫系を調整する1つ以上のさらなる薬剤または抗炎症剤との組合せで、有効量の請求項1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法。
【請求項12】
ヒトを含め、哺乳動物における器官移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、乾癬、タイプI糖尿病および糖尿病による合併症、癌、ぜん息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病およびその他の自己免疫疾患から選択される病気または状態を治療または予防するための方法であっ
て、前記哺乳動物に、単独;または、哺乳動物の免疫系を調整する1つ以上のさらなる薬剤または抗炎症剤との組合せで、このような状態を処置するのに有効な量の請求項1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法。

【公開番号】特開2012−41365(P2012−41365A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247593(P2011−247593)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【分割の表示】特願2007−204429(P2007−204429)の分割
【原出願日】平成11年6月14日(1999.6.14)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】