説明

ファイル管理装置、ファイル管理方法、およびファイル管理プログラム

【課題】ファイル探索に関するユーザの利便性を向上させることが可能なファイル管理装置、ファイル管理方法、およびファイル管理プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部52、および分類フォルダ構造部55にアクセス可能なファイル管理装置であって、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、ファイル格納部52における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて分類フォルダ構造部55にフォルダ構造を生成するためのフォルダ構造生成部11と、生成されたフォルダ構造に各格納ファイルを分類して配置するためのファイル分類配置部21とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイル管理装置、ファイル管理方法、およびファイル管理プログラムに関し、特に、複数のファイルの分類を行なうファイル管理装置、ファイル管理方法、およびファイル管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザが共有して使用するファイルサーバでは、各ユーザが独自にフォルダの作成、ならびにファイルの作成および配置を行なう。このため、フォルダが乱立してファイルサーバ上のフォルダ構造が整理されず、また、ファイルの格納場所が統一されないため各フォルダ内に格納されるファイルについても一貫性がないことから、同様の内容を持つファイルが様々な場所に格納されることが課題となっている。すなわち、ユーザがファイルサーバ上のファイルを参照する際に、目的のファイルを見つけることが非常に困難となるか、または見つけることができないという問題が発生し、ユーザにとってファイルサーバの利便性を損ねる結果をもたらしている。
【0003】
また、ファイルサーバは、部門または部門より小さいグループで独自に運用されることが多く、フォルダ構造が部門ごとに専用化し、使用する部門またはグループごとに特化されたフォルダ構造を持つことになる。このため、部門ごとのファイルサーバ間でフォルダ構造の共通性がないことから、他部門から分かりにくいフォルダ構造となり、ファイルの探索を妨げる大きな要因となっている。
【0004】
ファイルを分類してフォルダに格納する機能を有するファイル管理装置の一例として、たとえば、特許文献1(特開平04−312140号公報)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、ファイル管理装置は、新規にファイルが生成された場合にファイルの所在を分類するための所在情報を付与するファイル所在情報付与手段と、フォルダに格納可能なファイルの所在情報を保持するファイル格納条件保持手段と、上記ファイル格納条件保持手段が保持する所在情報とファイル所在情報付与手段によって付与された所在情報とを比較し、一致したフォルダに新規ファイルを自動格納するファイル自動格納手段とから構成される。
【0005】
また、特許文献2(特開平07−121413号公報)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、複数のファイルを束ねるフォルダにより分類構造を持たせてファイルを保持するファイル管理装置において、フォルダに対するファイル分類条件を受け付ける条件受付手段と、フォルダに対応させて該フォルダ内のファイル分類条件を保持する分類条件保持手段と、上記条件受付手段による上記ファイル分類条件の受け付けに対応して、該受け付けたファイル分類条件をフォルダに対応させて上記分類条件保持手段に格納する分類条件格納手段と、上記条件受付手段による上記ファイル分類条件の受け付けに対応して、該受け付けたファイル分類条件に基づき、該ファイル分類条件に対応するサブフォルダを、上記受け付けたファイル分類条件に対応するフォルダ内に作成するサブフォルダ作成手段とを備える。また、上記サブフォルダ作成手段によるサブフォルダの作成に対応し、該サブフォルダが生成されたフォルダに格納されたファイルのうち、該生成されたサブフォルダに対応するファイル分類条件に合致する属性を有するファイルを該生成されたサブフォルダに移動するファイル移動手段をさらに備える。また、フォルダに対応させて該フォルダ内のファイル分類条件を保持する分類条件保持手段と、フォルダに格納しようとする新規ファイルの属性値と、該新規ファイルを格納しようとするフォルダに対応する上記分類条件とに基づき、該新規ファイルを格納すべき、該新規ファイルを格納しようとするフォルダ内のサブフォルダを決定する格納先決定手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平04−312140号公報
【特許文献2】特開平07−121413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の技術では、ファイル管理装置がファイルを分類した結果、一部のユーザにとっては探索しにくいフォルダ構造となる場合もある。特許文献1および特許文献2に記載の技術を超えてファイル探索に関するユーザの利便性を向上させる技術が望まれる。
【0008】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、ファイル探索に関するユーザの利便性を向上させることが可能なファイル管理装置、ファイル管理方法、およびファイル管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるファイル管理装置は、ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置であって、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、上記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて上記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するためのフォルダ構造生成部と、生成された上記フォルダ構造に上記各格納ファイルを分類して配置するためのファイル分類配置部とを備える。
【0010】
またこの発明の別の局面に係わるファイル管理装置は、ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置であって、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、上記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、上記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するためのファイル分類部と、上記ファイル分類部によって分類された上記各格納ファイルを上記分類フォルダ構造部に配置するためのファイル配置部とを備える。
【0011】
またこの発明の別の局面に係わるファイル管理装置は、ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置であって、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、上記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するためのファイル分類部と、上記ファイル分類部によって分類された上記各格納ファイルを上記分類フォルダ構造部に配置するためのファイル配置部と、上記ファイル格納部および上記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするためのファイル参照受付部とを備える。
【0012】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるファイル管理方法は、ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、(a)定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、上記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて上記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するステップと、(b)生成された上記フォルダ構造に上記各格納ファイルを分類して配置するステップとを含む。
【0013】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるファイル管理プログラムは、ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理プログラムであって、コンピュータに、(a)定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、上記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて上記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するステップと、(b)生成された上記フォルダ構造に上記各格納ファイルを分類して配置するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ファイル探索に関するユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係るファイル管理システムの構成を示す図である。
【図2】データベースに格納された制御データの内容および各制御データ間の関係を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置の概略構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置が提供する制御構造を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル自動分類処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル新規追加処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル更新処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル削除処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置が分類条件適合処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置が共通点抽出処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がフォルダ構造再構成処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がフォルダ構造再構成処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がテンプレート出力処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がテンプレート適用処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がカスタマイズ情報受付処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がカスタマイズ情報受付処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[概要]
本発明の実施の形態では、ファイルサーバ上にユーザが作成した任意のフォルダ構造がある環境において、当該フォルダに格納されている複数のファイルの共通点に基づいて自動的に分類フォルダ構造を生成し、各ファイルを共通点でグルーピングして適切なフォルダ配下に配置する。これにより、分類フォルダ構造を用いてユーザが必要なファイルを探索することを可能にする。また、自動生成した分類フォルダ構造をテンプレート化し、別のファイルサーバに適用することにより、複数のファイルサーバ間で統一されたフォルダ構造を提供する。
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係るファイル管理システムの構成を示す図である。
図1を参照して、ファイル管理システム301は、ファイルサーバ(ファイル管理装置)201と、ファイル格納領域(ファイル格納部)52と、分類フォルダ構造領域(分類フォルダ構造部)55と、他のファイルサーバ56とを備える。ファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55は、たとえば、ファイルサーバ201の外部に設けられた記憶装置である。ファイルサーバ201は、ファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55にアクセス可能である。
【0019】
ファイルサーバ201が提供するアプリケーションであるファイル自動分類システム53は、ユーザがファイルを格納するためのファイル格納領域52を、定期的にまたはユーザの要求に応答して不定期にチェックする(P2)。
【0020】
ファイル自動分類システム53は、ファイル格納領域52に格納された各ファイルの共通点と、制御データとに基づいて分類フォルダ構造領域55にファイル分類用の分類フォルダ構造を自動的に生成する(P3)。ファイル自動分類システム53は、この分類フォルダ構造において、ファイル格納領域52に格納された各ファイルへのリンクを、共通点でグルーピングして適切なフォルダに配置する(P4)。
【0021】
ここで、ファイル自動分類システム53は、分類フォルダ構造にファイルへのリンクのみを配置することにより、ファイル自動分類システム53によるディスクリソース使用量を抑制することができる。これにより、ファイル内容が類似しているファイルへのリンクが同じフォルダに格納される。ファイルが格納される分類フォルダ構造は各ファイルの共通点により常時整理されることになるため、フォルダの乱立およびファイルの格納場所の不統一といった問題を抑制し、ユーザが容易に目的のファイルを探索することができる。
【0022】
また、ファイル自動分類システム53は、たとえば、ファイル格納領域52における既存のフォルダ構造とは別に分類フォルダ構造を新規に生成し、ファイル格納領域52における既存のフォルダ構造を変更しない。そして、ユーザは、たとえばファイルサーバ201を介してファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55を参照する。これにより、ユーザが作成したフォルダ構造と自動生成された分類フォルダ構造という2つのデータ参照手段を共存させることができるため、ユーザが目的のファイルの格納場所を認識している場合には、当該ユーザは容易に目的のファイルを探索することができる。
【0023】
また、ファイルサーバ201上のファイル自動分類システム53は、ファイル分類用のフォルダ構造およびファイルの分類ルールをテンプレート化して出力する機能と、そのテンプレートを適用する機能とを有している。本機能を用いて、あるファイルサーバから出力したテンプレート(PA)を他のファイルサーバに適用する(PB)ことにより、サーバ間たとえば部門間でフォルダ構造の共通化を図ることができる。
【0024】
また、ファイルサーバ201上のファイル自動分類システム53は、ユーザによる優先/禁止キーワードの入力および自動生成された分類フォルダ構造に対する変更要求(フォルダ移動とフォルダ削除)を受け付ける機能を有している。ファイル自動分類システム53は、入力された優先/禁止キーワードおよび分類フォルダ構造に対する変更要求を制御データとしてデータベース54に保持する(Pa)。このように、ユーザによる分類フォルダ構造のカスタマイズを可能とすることにより、自動生成される分類フォルダ構造を、使用するユーザのニーズに合わせることが可能となる。本発明の実施の形態では、たとえば、ユーザは分類フォルダ構造を直接には変更できず、上記機能を使用することにより分類フォルダ構造を変更する。
【0025】
なお、ファイル格納領域52に格納された各ファイルの内容は、たとえば、ファイル内容を示す複数のキーワードとそのキーワード間のリレーション(以下、これらを意味モデルとも称する。)により表現される。また、たとえば、ファイル間の共通点は各ファイルの意味モデルの共通する部分を示す。ただし、本発明の実施の形態では、各ファイルから意味モデルを生成する方法の詳細については特定しておらず、特定方法に限定されるものではない。
【0026】
このような構成により、ユーザのファイル探索の容易化およびファイルサーバ間のフォルダ構造の共通化を実現できる。
【0027】
[構成および基本動作]
次に、本発明の実施の形態に係るファイル管理システムについて詳細に説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態に係るファイル管理システムは、ユーザが作業を行なうためのクライアント端末51と、ファイルが格納されるファイル格納領域52と、ファイル自動分類システム53を搭載したファイルサーバ201と、ファイル自動分類システム53の制御データを保持するデータベース54と、分類フォルダ構造およびファイルへのリンクを格納する分類フォルダ構造領域55と、他のファイルサーバ56とを備える。
【0028】
本発明の実施の形態では、ファイルサーバ201が提供する機能により、ユーザはクライアント端末51を使用して以下の操作を行なうことができる。すなわち、ユーザは、ファイル格納領域52にファイルを新規に格納することができる(P1)。また、ユーザは、ファイル格納領域52に格納されているファイルを更新または削除することができる(P1)。また、ユーザは、ファイル格納領域52に格納された、ユーザが独自に作成したフォルダ構造を用いてファイルのデータを参照することができる(P5)。
【0029】
さらに、ユーザは、ファイルサーバ201が提供する機能により、クライアント端末51を使用して以下の操作を行なうことができる。すなわち、ユーザは、ファイルサーバ201に搭載されたファイル自動分類システム53に対し、分類フォルダ構造のカスタマイズ情報を提供することができる(Pa)。また、ユーザは、ファイル自動分類システム53から分類フォルダ構造と各種分類ルールをテンプレート化して受け取ることができる(PA)。また、ユーザは、他のファイルサーバ56に対してテンプレートを適用することができる(PB)。また、ユーザは、分類フォルダ構造領域55において自動生成されて格納された分類フォルダ構造を用いてファイルのデータを参照することができる(P6)。
【0030】
ファイルサーバ201および他のファイルサーバ56に搭載されたファイル自動分類システム53は、ユーザがクライアント端末51を用いて前述した新規の作業を実施可能とするために、以下のような各種機能を有する。すなわち、ファイル自動分類システム53は、ファイル格納領域52に格納されたファイルをチェックし(P2)、各ファイルの共通点とデータベース54に格納されている制御データとに基づいて自動的に分類フォルダ構造を生成し(P3)、ファイル格納領域52の各ファイルへのリンクファイルをこの分類フォルダ構造に配置する(P4)ファイル自動分類機能を有する。
【0031】
また、ファイル自動分類システム53は、ユーザから分類フォルダ構造のカスタマイズ情報を受け付け、データベース54に格納された制御データおよび分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造にこのカスタマイズ情報を反映する(Pa)カスタマイズ情報受付機能を有する。
【0032】
また、ファイル自動分類システム53は、分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造、およびデータベース54に格納された制御データを用いて、これらの分類フォルダ構造および制御データをテンプレート化して出力する(PA)テンプレート出力機能を有する。
【0033】
また、ファイル自動分類システム53は、ユーザからテンプレートデータを受け取り、データベース54に格納された制御データ、および分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造に反映する(PB)テンプレート適用機能を有する。
【0034】
なお、ファイル自動分類機能は、バッチ処理のように定期的に実行される、またはユーザの要求に応じて実行される。また、たとえば、分類フォルダ構造における各フォルダ内に作成可能なサブフォルダ数は一定数に制限されており、その制限数はユーザにより指定できる。
【0035】
また、本発明の実施の形態では、分類フォルダ構造内の各フォルダを分類フォルダと呼ぶ。分類フォルダ配下に配置されるリンクファイルは、たとえば、ファイル格納領域52における対象ファイルの格納場所を示すデータを持つ。
【0036】
次に、本発明の実施の形態に係るファイル管理システムの各構成要素について説明する。
【0037】
クライアント端末51は、ファイルサーバ201を介してファイル格納領域52にアクセス可能であり、ファイルの新規格納、ならびに格納ファイルの更新および削除を行なう。また、クライアント端末51は、分類フォルダ構造をカスタマイズするための情報をデータベース54へ入力する。また、クライアント端末51は、ファイルサーバ102から分類フォルダ構造および分類ルールをテンプレートとして抽出し、他のファイルサーバ56に適用する。
【0038】
ファイル格納領域52は、ユーザが実際にファイルの格納、ならびに格納ファイルの更新および削除を行なうデータ領域である。データベース54には、ファイル自動分類システム53の制御データが格納される。
【0039】
ファイルサーバ201は、ファイル自動分類システム53を搭載し、ファイル格納領域52、データベース54、および分類フォルダ構造領域55と接続されている。ファイルサーバ201は、ファイル格納領域52に格納された複数のファイルの共通点とデータベース54に格納された制御データとに基づいて、分類フォルダ構造領域55に最適なフォルダ構造を自動的に生成する。そして、ファイルサーバ201は、各ファイルを共通点でグルーピングして分類フォルダ構造における適切なフォルダにリンクファイルを配置する。また、ファイルサーバ201は、ユーザがクライアント端末51から行なうテンプレート出力要求に応じて、分類フォルダ構造領域55に生成された分類フォルダ構造とデータベース54に格納された制御データとをテンプレート化して出力する。
【0040】
分類フォルダ構造領域55は、ファイル自動分類システム53が分類フォルダ構造を生成し、各分類フォルダにファイル格納領域52内のファイルへのリンクを示すファイル(以下、リンクファイルとも称する。)を配置するためのデータ領域を有する。
【0041】
ファイルサーバ56は、ファイルサーバ201と同様にファイル自動分類システム53を搭載しており、ユーザがクライアント端末51から行なうテンプレート適用要求に応じて、ファイル自動分類システム53から受けたテンプレート内の分類フォルダ構造と制御データとを自己が管理する分類フォルダ構造領域55とデータベース54とにそれぞれに適用する。
【0042】
次に、データベース54に格納された、ファイル自動分類システム53で使用する制御データについて説明する。
【0043】
図2は、データベースに格納された制御データの内容および各制御データ間の関係を示す図である。
【0044】
図2を参照して、データベース54は、制御データとして、格納条件テーブル61と、格納ファイルテーブル62と、分類条件適合結果テーブル63と、共通点格納テーブル64と、フォルダ構造修正テーブル65と、優先/禁止キーワードテーブル66と、意味モデルデータ67と、共通点データ68とを有する。
【0045】
分類条件テーブル61は、条件名、分類条件、分類フォルダ名、サブ分類条件、およびメイン/サブフラグを保持する。
【0046】
分類条件テーブル61の各エントリは、たとえば、ファイル自動分類システム53により必要に応じて追加、参照、更新および削除される。
【0047】
分類フォルダ名には、絶対パスのフォルダ名が格納される。サブ分類条件には、各エントリにおける分類フォルダのサブフォルダに対応する分類条件名のリストが保持されている。
【0048】
また、メイン/サブフラグは、分類条件が/(root)フォルダ直下の分類フォルダに対するものであることを示す「メイン」と、それ以外の分類フォルダ用であることを示す「サブ」とを値として持つ。
【0049】
各分類条件は、ファイル自動分類システム53がファイル格納領域52内のファイルを分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造内に分類する際に、リンクファイルを配置するフォルダの決定条件として使用される。
【0050】
格納ファイルテーブル62は、ファイル名、チェックサム、更新日時、格納フォルダ名、分類フォルダ名、および意味モデルを保持する。格納ファイルテーブル62の各エントリには、たとえば、ファイル格納領域52内の各ファイルに対応して、そのチェックサム、更新日時、ファイル格納領域52内の格納フォルダ名(絶対パス)、分類フォルダ構造領域55内のリンクファイルを配置した分類フォルダ名(絶対パス)、およびファイルの内容を表現する意味モデルへのリンクが格納される。各エントリはファイル自動分類システム53により必要に応じて追加、参照、更新および削除される。
【0051】
分類条件適合結果テーブル63は、ファイル名および分類フォルダ名を保持する。分類条件適合結果テーブル63は、ファイル自動分類システム53がファイル格納領域52内のファイルに対して、分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造内にリンクファイルを配置する際にテンポラリデータを格納するためのテーブルである。分類条件適合結果テーブル63の各エントリには、たとえば、ファイル名とリンクファイルが配置される分類フォルダ名(絶対パス)とが格納される。
【0052】
共通点格納テーブル64は、分類フォルダ名、ファイルリスト、共通点、およびサブフォルダ名を保持する。共通点格納テーブル64の各エントリには、たとえば、共通点を抽出した分類フォルダ名(絶対パス)、共通点を持つファイルのリスト、共通点へのリンク、および共通点から作成されたサブフォルダ名が格納される。共通点格納テーブル64は、各分類フォルダで抽出された共通点ごとにエントリを持ち、分類フォルダ構造の再構成を行なう際に参照される。また、各エントリはファイル自動分類システム53により必要に応じて追加/更新/削除される。
【0053】
フォルダ構造修正テーブル65は、修正対象フォルダ名、共通点、および追加/削除フラグを保持する。追加/削除フラグは、修正対象フォルダの追加または削除のいずれであるかを示す値を持つ。たとえば、フォルダ構造修正テーブル65は、ファイル自動分類システム53により、分類フォルダ構造領域55内に自動生成された分類フォルダ構造に対して、ユーザがクライアント端末51からファイル自動分類システム53を通して行ったフォルダの移動要求および削除要求を保持する。また、フォルダ構造修正テーブル65は、ファイル自動分類システム53による分類フォルダ構造の自動生成の際に参照される。
【0054】
優先/禁止キーワードテーブル66は、キーワードおよび優先/禁止フラグを保持する。優先/禁止フラグは、キーワードが優先/禁止のどちらであるかを示す値を持つ。たとえば、優先/禁止キーワードテーブル66は、ファイル自動分類システム53により分類フォルダ構造領域55内に自動生成された分類フォルダ構造に対して、ユーザがクライアント端末51からファイル自動分類システム53を通して入力した優先キーワードおよび禁止キーワードを保持する。また、優先/禁止キーワードテーブル66は、ファイル自動分類システム53による分類フォルダ構造の自動生成の際に参照される。
【0055】
意味モデルデータ67は、格納ファイルテーブル62の意味モデルから指し示される意味モデル情報を保持する。各意味モデルは、複数のキーワードと、キーワード間のリレーションとにより表現される。各キーワードは、名前、リンクフラグおよび複数の属性を持つデータで表現される。リレーションは、属性値として別のデータの名前を持つことで表現される。リンクフラグは、データが別のデータの属性から参照されているかどうかを示す値を持つ。
【0056】
共通点データ68は、格納条件テーブル61の分類条件、共通点格納テーブル64の共通点、およびフォルダ構造修正テーブル65の共通点から指し示される共通点情報を保持する。各共通点は、たとえば、複数の意味モデルから共通する部分を抜き出した形式で表現され、少なくとも1個のキーワードと1個のリレーションを持つ。共通点データ68は、リレーションに対応する1対のキーワードのうちの一方のキーワードが存在しない場合であってリレーションの参照元だけが存在するときには、他の任意のデータを参照していることを示す「*」等の特定文字の値を属性値として持つことにより表現される。リレーションの参照先だけが存在する場合には、共通点データ68は、データのリンクフラグにより表現される。
【0057】
本発明の実施の形態に係るファイル管理装置は、典型的には、汎用的なアーキテクチャを有するコンピュータを基本構造としており、予めインストールされたプログラムを実行することで、後述するような各種機能を提供する。一般的に、このようなプログラムは、フレキシブルディスク(Flexible Disk)およびCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの記録媒体に格納されて、あるいはネットワークなどを介して流通する。
【0058】
本発明の実施の形態に係るプログラムは、OS等の他のプログラムの一部に組み込まれて提供されるものであってもよい。この場合でも、本発明の実施の形態に係るプログラム自体は、上記のような組み込み先の他のプログラムが有するモジュールを含んでおらず、当該他のプログラムと協働して処理が実行される。すなわち、本発明の実施の形態に係るプログラムとしては、このような他のプログラムに組み込まれた形態であってもよい。
【0059】
なお、代替的に、プログラムの実行により提供される機能の一部または全部を専用のハードウェア回路として実装してもよい。
【0060】
図3は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置の概略構成図である。図3を参照して、ファイル管理装置201は、演算処理部であるCPU(Central Processing Unit)101と、記憶部としてのメインメモリ102およびハードディスク103と、入力インターフェイス104と、表示コントローラ105と、データリーダ/ライタ106と、通信インターフェイス107とを備える。これらの各部は、バス121を介して互いにデータ通信可能に接続される。
【0061】
CPU101は、ハードディスク103に格納されたファイル自動分類システム53等のプログラム(コード)をメインメモリ102に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ102は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置であり、ハードディスク103から読み出されたプログラムに加えて、各種の演算処理結果を示すデータなどを保持する。また、ハードディスク103は不揮発性の磁気記憶装置であり、CPU101で実行されるプログラムに加えて、各種設定値などが格納される。このハードディスク103にインストールされるプログラムは、後述するように、記録媒体111に格納された状態で流通する。なお、ハードディスク103に加えて、あるいはハードディスク103に代えて、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置を採用してもよい。
【0062】
入力インターフェイス104は、CPU101とキーボード108、マウス109および図示しないタッチパネルなどの入力部との間のデータ伝送を仲介する。すなわち、入力インターフェイス104は、ユーザが入力部を操作することで与えられる操作指令などの外部からの入力を受け付ける。
【0063】
表示コントローラ105は、表示部の典型例であるディスプレイ110と接続され、ディスプレイ110での表示を制御する。すなわち、表示コントローラ105は、CPU101による画像処理の結果などをユーザに対して表示する。ディスプレイ110は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)またはCRT(Cathode Ray Tube)である。
【0064】
データリーダ/ライタ106は、CPU101と記録媒体111の間のデータ伝送を仲介する。すなわち、記録媒体111は、ファイル管理装置201で実行されるプログラムなどが格納された状態で流通し、データリーダ/ライタ106は、この記録媒体111からプログラムを読み出す。また、データリーダ/ライタ106は、CPU101の内部指令に応答して、ファイル管理装置201における処理結果などを記録媒体111へ書き込む。なお、記録媒体111は、たとえば、CF(Compact Flash)およびSD(Secure Digital)などの汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)などの磁気記憶媒体、またはCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体である。
【0065】
通信インターフェイス107は、CPU101とパーソナルコンピュータおよびサーバ装置などの間のデータ伝送を仲介する。通信インターフェイス107は、典型的には、イーサネット(登録商標)またはUSB(Universal Serial Bus)の通信機能を有する。なお、記録媒体111に格納されたプログラムをファイル管理装置201にインストールする形態に代えて、通信インターフェイス107を介して配信サーバなどからダウンロードしたプログラムをファイル管理装置201にインストールしてもよい。
【0066】
また、ファイル管理装置201には、必要に応じてプリンタなどの他の出力装置が接続されてもよい。
【0067】
[制御構造]
次に、ファイル管理装置201における各種機能を提供するための制御構造について説明する。
【0068】
図4は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置が提供する制御構造を示すブロック図である。
【0069】
図4に示すファイル管理装置201の各ブロックは、ハードディスク103に格納されたプログラム(コード)などをメインメモリ102に展開して、CPU101に実行させることで提供される。なお、図4に示すモジュールの一部または全部がハードウェアに実装されているファームウェアによって提供される場合もある。あるいは、図4に示す制御構造の一部または全部を専用ハードウェアおよび/または配線回路によって実現してもよい。
【0070】
図4を参照して、ファイル管理装置201は、その制御構造として、アクセス受付部14と、カスタマイズ実行部15と、テンプレートデータ生成部16と、テンプレートデータ反映部17と、ファイル分類制御部31とを備える。ファイル分類制御部31は、フォルダ構造生成部11と、ファイル分類配置部21とを含む。ファイル分類配置部21は、ファイル分類部12と、ファイル配置部13とを含む。
【0071】
フォルダ構造生成部11は、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、ファイル格納領域52における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて分類フォルダ構造領域55に分類フォルダ構造を生成する。すなわち、フォルダ構造生成部11は、各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、分類フォルダ構造領域55に分類フォルダ構造を生成する。より詳細には、フォルダ構造生成部11は、格納ファイルの内容から複数のキーワード、およびキーワード間のリレーションを抽出し、各格納ファイルが有する1以上のキーワードおよび1以上のリレーションの共通点に基づいて、分類フォルダ構造領域55に分類フォルダ構造を生成する。
【0072】
ファイル分類配置部21は、生成された分類フォルダ構造に各格納ファイルを分類して配置する。ファイル分類配置部21において、ファイル分類部12は、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、ファイル格納領域52における各格納ファイルを分類する。また、ファイル配置部13は、ファイル分類部12によって分類された各格納ファイルを分類フォルダ構造領域55に配置する。
【0073】
すなわち、ファイル分類配置部21は、各格納ファイルのうち内容に共通点がある複数の格納ファイルをグルーピングして分類フォルダ構造における同一フォルダに配置する。より詳細には、ファイル分類配置部21は、各格納ファイルのうち、1以上のキーワードおよび1以上のリレーションに共通点がある複数の格納ファイルをグルーピングして分類フォルダ構造における同一フォルダに配置する。また、ファイル分類配置部21は、前述のように、各格納ファイルの代わりに各格納ファイルへのリンクを示す複数のリンクファイルを分類フォルダ構造に配置する。
【0074】
アクセス受付部14は、ファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55へのユーザからの参照等のアクセスを受け付ける。ユーザは、アクセス受付部14を介してファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55へのアクセスが可能となる。より詳細には、アクセス受付部14は、ユーザによるファイル格納領域52におけるファイルの参照、ファイルの新規格納、ならびに格納ファイルの更新および削除を可能とするためのインタフェース機能を実現する。
【0075】
カスタマイズ実行部15は、分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造に関するユーザからの変更要求を受け付けて反映する。より詳細には、カスタマイズ実行部15は、ユーザからの優先/禁止キーワードおよび分類フォルダ構造に対する変更要求を制御データとしてデータベース54に格納する。
【0076】
テンプレートデータ生成部16は、分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造と、分類フォルダ構造を生成するための制御データおよび各格納ファイルを分類するための制御データとを示すテンプレートデータを生成して出力する。これらの制御データは、たとえば図2に示す制御データである。
【0077】
テンプレートデータ反映部17は、テンプレートデータを受けて、テンプレートデータの内容を自己の分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造と、自己の分類フォルダ構造を生成するための制御データと、自己の各格納ファイルを分類するための制御データとに反映する。
【0078】
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置の動作について図面を用いて説明する。本発明の実施の形態では、ファイル管理装置201を動作させることによって、本発明の実施の形態に係るファイル管理方法が実施される。よって、本発明の実施の形態に係るファイル管理方法の説明は、以下のファイル管理装置201の動作説明に代える。なお、以下の説明においては、適宜図4を参照する。
【0079】
以下、本発明の実施の形態に係るファイル自動分類システムが有する4個の機能、すなわちファイル自動分類機能、カスタマイズ情報受付機能、テンプレート出力機能、およびテンプレート適用機能を詳細に説明する。
【0080】
まず、1個目の機能であるファイル自動分類機能について説明する。本機能は、メイン処理であるファイル自動分類処理と、サブルーチンであるファイル新規追加処理、ファイル更新処理、ファイル削除処理、分類条件適合処理、共通点抽出処理およびフォルダ構造再構成処理とで構成される。
【0081】
本機能では、ファイル格納領域52に新規追加されたファイル、および更新または削除されたファイルを検出し、各々のファイルに対して必要な処理を行なう。新規追加されたファイルは分類して分類フォルダ構造内に対応のリンクファイルを配置する。更新されたファイルに関しては分類フォルダ構造内の対応のリンクファイルの配置を変更する。削除されたファイルに関しては分類フォルダ構造内から対応のリンクファイルを削除する。また、各々の処理ではリンクファイルの作成、変更および削除だけではなく、必要に応じて分類フォルダ構造の再構成も行なう。
【0082】
以下に本機能を構成する各処理について説明する。まず、ファイル自動分類処理について説明する。図5は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル自動分類処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0083】
図5を参照して、ファイル自動分類処理では、要約すれば、ファイル格納領域52において、新規追加されたファイル、更新されたファイル、および削除されたファイルを検出し(ステップS2〜S6)、検出した各ファイルに対して適切なサブルーチンを呼び出す(ステップS8〜S18)。
【0084】
以下、ファイル自動分類処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、ファイル格納領域52に格納された各ファイルと格納ファイルテーブル62とを比較する(ステップS2)。
【0085】
ファイル分類制御部31は、この比較結果に基づき、ファイル格納領域52において、新規追加されたファイル、更新されたファイル、または削除されたファイルが存在する場合には(ステップS4でYES)、新規追加されたファイル、更新されたファイル、および削除されたファイルのファイルリストを作成する(ステップS6)。
【0086】
次に、ファイル分類制御部31は、ファイル格納領域52に新規追加されたファイルが存在する場合には(ステップS8でYES)、当該ファイルについてサブルーチンであるファイル新規追加処理を実行する(ステップS10)。
【0087】
次に、ファイル分類制御部31は、ファイル格納領域52に更新されたファイルが存在する場合には(ステップS12でYES)、当該ファイルについてサブルーチンであるファイル更新処理を実行する(ステップS14)。
【0088】
次に、ファイル分類制御部31は、ファイル格納領域52から削除されたファイルが存在する場合には(ステップS16でYES)、当該ファイルについてサブルーチンであるファイル削除処理を実行する(ステップS18)。
【0089】
次に、ファイル新規追加処理について説明する。図6は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル新規追加処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0090】
図6を参照して、ファイル新規追加処理では、要約すれば、新規に追加されたファイルに対して、分類フォルダ構造へのリンクファイルの配置と分類フォルダ構造の再構成とを行なう。本処理は新規追加されたファイルのリストを入力とする。
【0091】
本処理では、新規追加された各ファイルに対して、既存の分類フォルダ構造へのリンクファイルの配置と、制御データすなわち格納ファイルテーブル62、分類条件適合結果テーブル63、共通点格納テーブル64、および意味モデルデータ67の更新とを行なう(ステップS24〜ステップS38)。次に、リンクファイルが作成された各分類フォルダおよびその上位フォルダで新規のサブフォルダ用の共通点の抽出を行なう(ステップS40)。ここで、上位フォルダとは、対象フォルダのフォルダパスに存在するすべてのフォルダを意味する。次に、抽出された共通点から新規の分類フォルダの作成、およびリンクファイルの配置を行なう(ステップS42)。
【0092】
ここで、ステップS28において分類条件適合処理をサブルーチンとして呼び出すことにより、新規追加ファイルを配置する分類フォルダを決定する。ステップS40の共通点の抽出、およびステップS42のフォルダ構造の再構成もそれぞれ共通点抽出処理、およびフォルダ構造再構成処理をサブルーチンとして呼び出して行なう。共通点の抽出においては、分類フォルダ内の既存のファイル同士の共通点は抽出済であることから、新規に追加されたファイルおよび既存のファイル間での共通点抽出のみを実行する。
【0093】
以下、ファイル新規追加処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、新規追加ファイルリストの最初のファイルを対象ファイルとしてセットする(ステップS22)。
【0094】
次に、ファイル分類制御部31は、対象ファイルの意味モデルを抽出し、意味モデルデータ67に格納する(ステップS24)。
【0095】
次に、ファイル分類制御部31は、対象ファイルのチェックサムを計算し、格納ファイルテーブル62に対象ファイルのエントリを新規作成し、このエントリに分類フォルダ以外の情報を格納する(ステップS26)。
【0096】
次に、ファイル分類制御部31は、対象ファイルに対して分類条件適合処理を実行する(ステップS28)。
【0097】
次に、ファイル分類制御部31は、分類条件適合結果テーブル63に対象ファイルに対応するエントリが存在する場合には(ステップS30でYES)、分類条件適合結果テーブル63の各エントリに基づいて、対象ファイルの分類先の対象フォルダにリンクファイルを作成する(ステップS32)。
【0098】
次に、ファイル分類制御部31は、リンクファイルを作成した対象フォルダとその上位フォルダとをサブフォルダ名に持つ共通点格納テーブル64のエントリを検索し、当該エントリのファイルリストに対象ファイルを追加する(ステップS36)。
【0099】
次に、ファイル分類制御部31は、対象ファイルに対応する格納ファイルテーブル62内のエントリの分類フォルダ名としてリンクファイルを作成した対象フォルダの情報を格納し、分類条件適合結果テーブル63を空にする(ステップS38)。
【0100】
一方、ファイル分類制御部31は、分類条件適合結果テーブル63に対象ファイルに対応するエントリが存在しない場合には(ステップS30でNO)、/(root)フォルダにリンクファイルを作成し(ステップS34)、上記ステップS38の処理を実行する。
【0101】
次に、ファイル分類制御部31は、リンクファイルが作成された各対象フォルダおよび各対象フォルダの上位フォルダに対して対象ファイルの共通点抽出処理を実行する(ステップS40)。
【0102】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点用のフォルダを追加するために、リンクファイルが作成された各対象フォルダおよび各対象フォルダの上位フォルダに対してフォルダ構造再構成処理を実行する(ステップS42)。
【0103】
次に、ファイル分類制御部31は、新規追加ファイルリストにファイル新規追加処理すべき他のファイルが存在する場合には(ステップS44でYES)、新規追加ファイルリストの次のファイルを対象ファイルとしてセットし(ステップS46)、ステップS24〜ステップS42の処理を再び行なう。
【0104】
一方、ファイル分類制御部31は、新規追加ファイルリストにファイル新規追加処理すべき他のファイルが存在しない場合には(ステップS44でNO)、ファイル新規追加処理を終了する。
【0105】
次に、ファイル更新処理について説明する。図7は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル更新処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0106】
図7を参照して、ファイル更新処理では、要約すれば、更新されたファイルに対して、分類フォルダへのリンクファイルの再配置、および分類フォルダ構造の再構成を行なう。本処理は更新されたファイルのリストを入力とする。
【0107】
本処理では、更新された各ファイルに対応する、分類フォルダ構造に配置されている古いファイルの削除を行なう(ステップS54)。次に、更新されたファイルを新規追加ファイルとして分類フォルダ構造に新規追加する(ステップS56)。
【0108】
ここで、ステップS54における分類フォルダ構造内のファイルの削除、およびステップS56における分類フォルダ構造へのファイルの新規追加は、それぞれファイル削除処理、およびファイル新規追加処理をサブルーチンとして呼び出して行なう。
【0109】
以下、ファイル更新処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、更新ファイルリストの最初のファイルを対象ファイルとしてセットする(ステップS52)。
【0110】
次に、ファイル分類制御部31は、対象ファイルに対してファイル削除処理を実行する(ステップS54)。
【0111】
次に、ファイル分類制御部31は、対象ファイルに対してファイル新規追加処理を実行する(ステップS56)。
【0112】
次に、ファイル分類制御部31は、更新ファイルリストにファイル更新処理すべき他のファイルが存在する場合には(ステップS58でYES)、更新ファイルリストの次のファイルを対象ファイルとしてセットし(ステップS60)、ステップS54およびステップS56の処理を再び行なう。
【0113】
一方、ファイル分類制御部31は、更新ファイルリストにファイル更新処理すべき他のファイルが存在しない場合には(ステップS58でNO)、ファイル更新処理を終了する。
【0114】
次に、ファイル削除処理について説明する。図8は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がファイル削除処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0115】
図8を参照して、ファイル削除処理では、要約すれば、削除されたファイルに対して、分類フォルダ構造内のリンクファイルの削除、および分類フォルダ構造の再構成を行なう。本処理は削除されたファイルのリストを入力とする。
【0116】
本処理では、削除された各ファイルについて、まず既存の分類フォルダ構造からリンクファイルを削除し、制御データすなわち格納ファイルテーブル62および共通点格納テーブル64を更新する(ステップS64〜ステップS68)。次に、リンクファイルを削除した分類フォルダである対象フォルダ内の残存リンクファイル数が1個以下になる場合には、当該対象フォルダは分類用のフォルダとしての意味をなさなくなるため、当該対象フォルダを削除する。その際に対象フォルダ内に残っているリンクファイルが親フォルダの別のサブフォルダ配下に存在しない場合には、親フォルダ配下にそのリンクファイルが分類されている状態を保つために、親フォルダにリンクファイルを移動する。その際、必要に応じて格納ファイルテーブル62を更新する(ステップS72〜ステップS78)。ここで、フォルダ配下とは、あるフォルダとその下に存在するすべてのフォルダを意味する。
【0117】
一方、残存リンクファイルが2個以上である場合には、ファイルを削除したことによりサブフォルダに変更があるケースを想定し、親フォルダのサブフォルダ構成の確認および変更を行なう(ステップS80)。
【0118】
ここで、ステップS78の対象フォルダの削除、ならびにステップS80のサブフォルダ構成の確認および変更は、フォルダ構造再構成処理をサブルーチンとして呼び出して行なう。
【0119】
以下、ファイル削除処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、削除ファイルリストの最初のファイルを対象ファイルとしてセットする(ステップS62)。
【0120】
次に、ファイル分類制御部31は、格納ファイルテーブル62における対象ファイルのエントリを参照し、当該エントリの示す分類フォルダから対象ファイルのリンクファイルを削除する(ステップS64)。
【0121】
次に、ファイル分類制御部31は、格納ファイルテーブル62における対象ファイルのエントリを削除する(ステップS66)。
【0122】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点格納テーブル64の各エントリについて、リンクファイルが削除された対象フォルダ、またはその上位フォルダをサブフォルダ名として持つエントリを探索し、探索したエントリのファイルリストから対象ファイルを削除する(ステップS68)。
【0123】
次に、ファイル分類制御部31は、リンクファイルを削除した対象フォルダ内の残存リンクファイル数が1個以下になる場合であって(ステップS70で「1個以下」)、残存リンクファイルが当該対象フォルダの親フォルダの別のサブフォルダ配下に存在するときには(ステップS72でYES)、フォルダ構造再構成処理を実行することにより、当該対象フォルダを削除する(ステップS78)。
【0124】
一方、ファイル分類制御部31は、リンクファイルを削除した対象フォルダ内の残存リンクファイル数が1個以下になる場合であって(ステップS70で「1個以下」)、残存リンクファイルが当該対象フォルダの親フォルダの別のサブフォルダ配下に存在しないときには(ステップS72でNO)、残存リンクファイルを当該対象フォルダの上位のフォルダへ移動する(ステップS74)。
【0125】
次に、ファイル分類制御部31は、移動したリンクファイルに対応するファイルの格納ファイルテーブル62を更新し(ステップS76)、フォルダ構造再構成処理を実行することにより、当該対象フォルダを削除する(ステップS78)。
【0126】
また、ファイル分類制御部31は、リンクファイルを削除した対象フォルダ内の残存リンクファイル数が2個以上になる場合には(ステップS70で「2個以上」)、親フォルダを対象にしてフォルダ構造再構成処理を実行することにより、共通点用のフォルダを追加する(ステップS80)。
【0127】
次に、ファイル分類制御部31は、削除ファイルリストにファイル削除処理すべき他のファイルが存在する場合には(ステップS82でYES)、削除ファイルリストの次のファイルを対象ファイルとしてセットし(ステップS84)、ステップS64〜ステップS80の処理を再び行なう。
【0128】
次に、分類条件適合処理について説明する。図9は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置が分類条件適合処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0129】
図9を参照して、分類条件適合処理では、要約すれば、対象ファイルのリンクファイルを配置すべき分類フォルダを分類条件テーブル61を用いて決定し、その結果を分類条件適合結果テーブル63に出力する。本処理は分類フォルダ構造内の配置場所を決定すべきファイルを入力とする。
【0130】
本処理では、/(root)直下の分類フォルダ用の分類条件である各メイン分類条件について、対象ファイルがその分類条件を満たすか否かを確認する。満たしている場合には当該分類フォルダのサブフォルダの分類条件であるサブ分類条件について同様の確認を実行する。この確認を、分類条件を満たさない、またはサブ分類条件がなくなるまで行い、その結果得られた、対象ファイルの分類先とすべき分類フォルダの情報を、分類条件適合結果テーブル63に新規に追加する(ステップS94〜ステップS100)。
【0131】
以下、分類条件適合処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、最初のメイン分類条件をセットする(ステップS92)。そして、ファイル分類制御部31は、対象ファイルの意味モデルが当該メイン分類条件を含む場合であって(ステップS94でYES)、/(root)直下の分類フォルダのサブフォルダが存在する、すなわち当該サブフォルダのサブ分類条件が存在するときには(ステップS96でYES)、対象ファイルの意味モデルが当該サブ分類条件を含むか否かを確認する(ステップS98)。
【0132】
ファイル分類制御部31は、対象ファイルの意味モデルが当該サブ分類条件を含む場合には(ステップS98でYES)、当該サブフォルダ下のサブフォルダについて同様の確認を繰り返す(ステップS96およびステップS98)。
【0133】
そして、ファイル分類制御部31は、対象ファイルの意味モデルが当該サブ分類条件を含まなくなるか(ステップS98でNO)、サブフォルダが存在しなくなると(ステップS96でNO)、対象ファイルが最後に満足したサブ分類条件に対応するサブフォルダの情報を、対象ファイルを格納すべき分類フォルダの情報として分類条件適合結果テーブル63に追加する(ステップS100)。
【0134】
また、ファイル分類制御部31は、対象ファイルの意味モデルが当該メイン分類条件を含む場合であって(ステップS94でYES)、/(root)直下の分類フォルダのサブフォルダが存在しないときには(ステップS96でNO)、/(root)直下の当該分類フォルダの情報を、対象ファイルを格納すべき分類フォルダの情報として分類条件適合結果テーブル63に追加する(ステップS100)。
【0135】
ファイル分類制御部31は、ステップS100の処理を行なった後、/(root)直下の他の分類フォルダが存在する。すなわち、他のメイン分類条件が存在するか否かを確認する(ステップS102)。
【0136】
また、ファイル分類制御部31は、対象ファイルの意味モデルがメイン分類条件を含まない場合には(ステップS94でNO)、他のメイン分類条件が存在するか否かを確認する(ステップS102)。
【0137】
ファイル分類制御部31は、未確認のメイン分類条件が存在する場合には(ステップS102でYES)、次のメイン分類条件をセットし(ステップS104)、ステップS94〜ステップS102の処理を再び行なう。
【0138】
一方、ファイル分類制御部31は、メイン分類条件をすべて確認した場合には(ステップS102でNO)、処理を終了する。
【0139】
次に、共通点抽出処理について説明する。図10は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置が共通点抽出処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0140】
図10を参照して、共通点抽出処理では、要約すれば、対象ファイルと分類フォルダ構造領域55内の分類フォルダ配下に格納されている既存ファイルとの共通点を抽出し、新規に抽出した共通点の情報を共通点格納テーブル64に追加する。本処理は共通点の抽出を行なうべきファイルおよび各分類フォルダを入力とする。
【0141】
本処理では、共通点を抽出すべき各分類フォルダ内の既存のファイルと、対象ファイルとの共通点を抽出する。そして、抽出した各共通点のうち、各分類フォルダで抽出済の既存の共通点と一致せず、かつ各分類フォルダおよびそのすべての上位フォルダに対応する分類条件と包含関係にないものを新規の共通点として共通点データ67に新規に格納し、共通点格納テーブル64にエントリを新規に追加する(ステップS116〜ステップS130)。
【0142】
以下、共通点抽出処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、共通点抽出を実施すべきファイルを対象ファイルとしてセットし、また、共通点抽出を実施すべき最初のフォルダを対象フォルダとしてセットする(ステップS112)。
【0143】
次に、ファイル分類制御部31は、対象フォルダ配下に格納されているファイルのリストを作成する(ステップS114)。
【0144】
次に、ファイル分類制御部31は、作成したリストにおける各ファイルの意味モデルと、対象ファイルの意味モデルとの共通点を抽出する。ファイル分類制御部31は、共通点がある場合には(ステップS116でYES)、抽出した共通点の1個目を対象共通点としてセットする(ステップS118)。
【0145】
次に、ファイル分類制御部31は、対象フォルダの既存の共通点すなわち共通点抽出を実施すべき各分類フォルダの既存の共通点と対象共通点とが一致する場合には(ステップS120でYES)、共通点格納テーブル64において、一致した共通点を有する対象フォルダ用エントリのファイルリストに対象ファイルを追加する(ステップS126)。
【0146】
次に、ファイル分類制御部31は、抽出した共通点の中で、未確認の共通点が存在する場合には(ステップS128でNO)、未確認の共通点を対象共通点としてセットし(ステップS130)、ステップS120〜ステップS128の処理を再び行なう。
【0147】
一方、ファイル分類制御部31は、対象フォルダの既存の共通点と対象共通点とが一致しない場合であって(ステップS120でNO)、対象共通点が対象フォルダおよびそのすべての上位フォルダの分類条件と包含関係にないときには(ステップS122でNO)、対象共通点を新規の共通点として共通点データ67に格納し、共通点格納テーブル64に対象フォルダおよび対象共通点を持つエントリを新規に追加し(ステップS124)、ステップS128の処理を行なう。
【0148】
また、ファイル分類制御部31は、対象フォルダの既存の共通点と対象共通点とが一致しない場合であって(ステップS120でNO)、対象共通点が対象フォルダおよびそのすべての上位フォルダの分類条件と包含関係にあるときには(ステップS122でYES)、対象共通点に関する追加処理を行なわず、ステップS128の処理を行なう。
【0149】
一方、ファイル分類制御部31は、作成したリストにおける各ファイルの意味モデルに共通点がない場合(ステップS116でNO)または抽出した共通点の中で未確認の共通点が存在しない場合であって(ステップS128でNO)、共通点抽出を実施すべき他のフォルダが存在するときには(ステップS132でYES)、次のフォルダを対象フォルダとしてセットし(ステップS134)、ステップS114〜ステップS132の処理を再び行なう。
【0150】
また、ファイル分類制御部31は、共通点抽出を実施すべき他のフォルダが存在しない場合には(ステップS132でYES)、処理を終了する。
【0151】
次に、フォルダ構造再構成処理について説明する。図11および図12は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がフォルダ構造再構成処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0152】
図11および図12を参照して、フォルダ構造再構成処理では、要約すれば、共通点格納テーブル64を用いて、指定されたフォルダについて分類フォルダの作成およびリンクファイルの配置を行なう、または指定されたフォルダの削除を行なう。本処理は処理対象のフォルダと、追加または削除を示す命令コードとを入力とする。
【0153】
本処理では、命令コードに基づいて、フォルダの追加および削除のいずれかを行なう。フォルダの追加を行なう場合には、共通点格納テーブル64内の、フォルダ追加を行なうべき分類フォルダの共通点に基づいて、サブフォルダとして作成すべきフォルダを選定する。そして、必要に応じて既存のサブフォルダを削除した上で、サブフォルダを新規作成し、リンクファイルの新規配置を行なう。その際、関連する制御データすなわち分類条件テーブル61、格納ファイルテーブル62および共通点格納テーブル64の更新も合わせて実行する(ステップS146〜ステップS164)。次に、新規作成したサブフォルダに配置されたリンクファイル間の共通点からサブフォルダを作成するために、新規作成したサブフォルダを対象にフォルダ構造再構成処理を再帰的に実行する(ステップS166)。なお、本発明の実施の形態では、分類フォルダ内のサブフォルダ数に上限を設けているため、フォルダ選定の結果により既存のサブフォルダが削除されることもある。
【0154】
また、フォルダの削除を行なう場合には、対象フォルダの削除と関連する制御データすなわち分類条件テーブル61、格納ファイルテーブル62および共通点格納テーブル64の更新とを実行する(ステップS168〜ステップS172)。次に、削除したフォルダの親フォルダのサブフォルダ数が、フォルダを削除する前に上限に達していた場合には、親フォルダで別のサブフォルダを作成するために、親フォルダを対象にフォルダ構造再構成処理を再帰的に実行する(ステップS174およびステップS176)。
【0155】
以下、フォルダ構造再構成処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、処理対象のフォルダを対象フォルダとしてセットする(ステップS142)。
【0156】
次に、ファイル分類制御部31は、命令コードがフォルダ追加を示す場合であって(ステップS144で「追加」)、フォルダを追加することによりサブフォルダ数が上限に達するときには(ステップS146でYES)、サブフォルダの選定を実施する(ステップS148)。この選定の詳細については後述する。
【0157】
ファイル分類制御部31は、選定の結果、既存フォルダの削除がある場合には(ステップS150でYES)、削除すべき分類フォルダにおけるリンクファイルに対応するファイルについて、格納ファイルテーブル62の分類フォルダ名から当該分類フォルダの情報を削除する(ステップS152)。
【0158】
次に、ファイル分類制御部31は、当該分類フォルダを削除し、削除した分類フォルダに対応する分類条件を分類条件テーブル61から削除する(ステップS154)。
【0159】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点格納テーブル64において、削除した分類フォルダをサブフォルダ名として持つエントリのサブフォルダ名を空に変更する(ステップS156)。
【0160】
ファイル分類制御部31は、ステップS148の選定処理の結果、既存フォルダの削除がない場合(ステップS150でNO)、フォルダを追加してもサブフォルダ数が上限に達しない場合(ステップS146でNO)、またはステップS156の処理を行なった後、フォルダおよびリンクファイルを作成する。その際、ファイル分類制御部31は、上位フォルダにリンクファイルが残っていればこれを削除する(ステップS158)。
【0161】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点格納テーブル64において、作成したフォルダに対応するエントリのサブフォルダ名に、作成したフォルダの名称を追加する(ステップS160)。
【0162】
次に、ファイル分類制御部31は、格納ファイルリストを更新し、作成したフォルダに対応する分類条件を分類条件テーブル61に新規作成する(ステップS162)。
【0163】
次に、ファイル分類制御部31は、当該フォルダの親フォルダの持つ共通点の中から配下に格納した複数のリンクファイルが持つ共通点を継承し、作成したフォルダの共通点として共通点格納テーブル64に新規作成する(ステップS164)。
【0164】
次に、ファイル分類制御部31は、新規作成したサブフォルダに配置されたリンクファイル間の共通点からサブフォルダを作成するために、新規作成したサブフォルダを対象にフォルダ構造再構成処理を再帰的に実行する(ステップS166)。
【0165】
一方、ファイル分類制御部31は、命令コードがフォルダ削除を示す場合には(ステップS144で「削除」)、削除すべき分類フォルダにおけるリンクファイルに対応するファイルについて、格納ファイルテーブル62の分類フォルダ名から当該分類フォルダの情報を削除する(ステップS168)。
【0166】
次に、ファイル分類制御部31は、当該分類フォルダを削除し、削除した分類フォルダに対応する分類条件を分類条件テーブル61から削除する(ステップS170)。
【0167】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点格納テーブル64において、削除した分類フォルダをサブフォルダ名として持つエントリのサブフォルダ名を空に変更する(ステップS172)。
【0168】
次に、ファイル分類制御部31は、親フォルダ内のサブフォルダ数に1を加えた数が、サブフォルダ数の上限に達している場合、すなわち、削除したフォルダの親フォルダのサブフォルダ数が、当該フォルダを削除する前に上限に達していた場合には(ステップS174でYES)、親フォルダにおいて別のサブフォルダを作成するために、親フォルダを対象にフォルダ構造再構成処理を再帰的に実行する(ステップS176)。
【0169】
一方、ファイル分類制御部31は、親フォルダ内のサブフォルダ数に1を加えた数が、サブフォルダ数の上限に達していない場合には(ステップS174でNO)、フォルダ構造再構成処理の再帰的実行をせずに、処理を終了する。
【0170】
ここで、フォルダ構造再構成処理のステップS148において行なうサブフォルダの選定における選定基準について説明する。
【0171】
選定基準として最優先するのは、フォルダ構造修正テーブル65の各エントリの中で追加/削除フラグの値が「追加」となっているフォルダである。次に優先するのは、既存フォルダの分類条件、または共通点格納テーブル64の共通点において、構成する要素すなわちキーワードまたはリレーションの数の少ないものである。次に優先するのは、既存フォルダ内のリンクファイル数、または共通点格納テーブル64のファイルリスト内のファイル数が多いものである。次に優先するのは、既存フォルダの分類条件、または共通点格納テーブル64の共通点において、優先/禁止キーワードテーブル66内の優先キーワードを持つものである。
【0172】
なお、優先/禁止キーワードテーブル66内の禁止キーワードを持つ既存フォルダの分類条件または共通点格納テーブル64の共通点については、フォルダ選定の対象から除外される。また、フォルダ構造修正テーブル65の各エントリの中で、修正対象フォルダがフォルダ選定を行なうフォルダのサブフォルダとなっており、かつ追加/削除フラグの値が「削除」になっている共通点については、フォルダ選定の対象から除外される。
【0173】
次に、本発明の実施の形態に係るファイル自動分類システムが有する2個目の機能であるテンプレート出力機能について説明する。本機能はテンプレート出力処理から構成される。
【0174】
図13は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がテンプレート出力処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0175】
図13を参照して、テンプレート出力処理では、まず、ファイル分類制御部31は、ユーザからのテンプレート作成要求を受け取る(ステップS182)。
【0176】
次に、ファイル分類制御部31は、ファイル自動分類システム53が別の処理を実行中でない場合には(ステップS184でNO)、分類フォルダ構造領域55内の分類フォルダ構造と、データベース54に格納されている制御データ、すなわち分類条件テーブル61、フォルダ構造修正テーブル65、サブフォルダ名を持つエントリを抽出してファイルリストを空にした共通点格納テーブル64、および優先/禁止キーワードテーブル66を一まとめにしてテンプレートデータを作成する(ステップS186)。
【0177】
ここで、テンプレートデータ内の共通点格納テーブル64の各エントリのファイルリストは空にしておくのは、テンプレートデータを別のファイルサーバに適用することから、分類対象のファイルが異なるためである。
【0178】
次に、ファイル分類制御部31は、作成したテンプレートデータをユーザに提供する(ステップS188)。
【0179】
一方、ファイル分類制御部31は、ファイル自動分類システム53が別の処理を実行中である場合には(ステップS184でYES)、テンプレート出力処理の実行が不可となるため、ユーザに対してテンプレート作成不可を表示等によって通知する(ステップS190)。
【0180】
次に、本発明の実施の形態に係るファイル自動分類システムが有する3個目の機能であるテンプレート適用機能について説明する。本機能はテンプレート適用処理から構成される。
【0181】
図14は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がテンプレート適用処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0182】
図14を参照して、テンプレート適用処理では、まず、ファイル分類制御部31は、ユーザからテンプレートデータおよびその適用要求を受け取る(ステップS192)。
【0183】
次に、ファイル分類制御部31は、ファイル自動分類システム53が別の処理を実行中でない場合には(ステップS194でNO)、データベース54内の既存のすべての制御データ、すなわち分類条件テーブル61、フォルダ構造修正テーブル65、共通点格納テーブル64および優先/禁止ワードテーブル66と、分類フォルダ構造領域55内の分類フォルダ構造とを削除する(ステップS196)。
【0184】
次に、ファイル分類制御部31は、テンプレートデータ内の分類フォルダ構造を分類フォルダ構造領域55に新規に作成し、テンプレートデータ内の制御データ、すなわち分類条件テーブル61、フォルダ構造修正テーブル65、共通点格納テーブル64および優先/禁止ワードテーブル66をデータベース54に上書き保存する、すなわち新規に格納する(ステップS198)。
【0185】
次に、ファイル分類制御部31は、データベース54内の格納ファイルテーブル62、意味モデルデータ67および共通点データ68を削除する(ステップS200)。
【0186】
次に、ファイル分類制御部31は、ファイル格納領域52内のファイルを分類して分類フォルダ構造領域55に配置するために、ファイル自動分類処理をサブルーチンとして呼び出す(ステップS202)。
【0187】
ファイル自動分類完了後、ファイル分類制御部31は、ユーザに対してテンプレート適用完了を表示等によって通知する(ステップS204)。
【0188】
一方、ファイル分類制御部31は、ファイル自動分類システム53が別の処理を実行中である場合には(ステップS194でYES)、テンプレート適用処理の実行が不可となるため、ユーザに対してテンプレート適用不可を表示等によって通知する(ステップS206)。
【0189】
次に、本発明の実施の形態に係るファイル自動分類システムが有する4個目の機能であるカスタマイズ情報受付機能について説明する。本機能はカスタマイズ情報受付処理から構成される。
【0190】
図15および図16は、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置がカスタマイズ情報受付処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0191】
図15および図16を参照して、カスタマイズ情報受付処理では、要約すれば、まず、ユーザからカスタマイズ情報、すなわち優先/禁止キーワード、分類フォルダの移動指令、または分類フォルダの削除指令を受け取る(ステップS212およびステップS214)。そして、キーワードが入力された場合には、優先/禁止キーワードテーブル66にエントリを追加する(ステップS220)。
【0192】
分類フォルダの移動指令の場合には、まず、移動先への分類フォルダとそのサブフォルダの作成、作成したフォルダ内へのリンクファイルの配置、制御データすなわち分類条件テーブル61、格納ファイルテーブル62および共通点格納テーブル64の更新、ならびに移動元フォルダ配下のすべてのリンクファイルの削除を行なう(ステップS224〜ステップS232)。
【0193】
分類フォルダの削除指令の場合には、削除対象のフォルダ配下のすべてのリンクファイルを削除する(ステップS236)。次に、フォルダの移動および削除の共通処理として、制御データすなわち分類条件テーブル61および格納ファイルテーブル62の更新と、移動元のフォルダおよび削除対象のフォルダとそれらの配下のすべてのサブフォルダの削除とを行なう(ステップS238〜ステップS242)。次に、ユーザによるカスタマイズにより分類フォルダ構造において新規作成または削除されたフォルダに関する情報について、フォルダ構造修正テーブル65においてエントリを新規追加する、または既存エントリを更新する(ステップS244)。この情報が、フォルダ構造再構成処理内のフォルダ選定の条件となる。最後に、共通点格納テーブル64において、削除したフォルダに対応するエントリを削除する(ステップS246)。なお、ファイル自動分類システム53が別の処理を実行中の際には本処理の実行が不可となるため、ユーザにその旨を通知する(ステップS216)。
【0194】
以下、フォルダ構造再構成処理を詳細に説明する。まず、ファイル分類制御部31は、ユーザからカスタマイズ情報の入力要求を受け取る(ステップS212)。
【0195】
次に、ファイル分類制御部31は、ユーザに対してカスタマイズ情報の入力インタフェースを表示し、ユーザの入力完了まで待機する(ステップS214)。
【0196】
次に、ファイル分類制御部31は、ファイル自動分類システム53が別の処理を実行中でない場合であって(ステップS216でNO)、ユーザから優先/禁止キーワードが入力されたときには(ステップS218でYES)、当該優先/禁止キーワードを優先/禁止キーワードテーブルに追加する(ステップS220)。
【0197】
一方、ファイル分類制御部31は、ユーザから分類フォルダの移動指令が入力された場合には(ステップS218でNO、ステップS222で「移動」)、移動先に分類フォルダとそのサブフォルダを新規作成し、移動対象フォルダに対応する分類条件を分類条件テーブル61に新規に追加する(ステップS224)。
【0198】
次に、ファイル分類制御部31は、新規作成したフォルダ用のエントリを、移動元のフォルダのエントリに基づいて共通点格納テーブル64に新規追加する。このとき、新規追加される共通点格納テーブル64のファイルリストは空にする(ステップS226)。
【0199】
次に、ファイル分類制御部31は、新規作成したフォルダへ分類されるべきファイルがある場合には(ステップS228でYES)、当該フォルダ配下にリンクファイルを作成し、格納ファイルテーブル62内の対応するエントリのリンク先フォルダに当該フォルダを追加する。また、ファイル分類制御部31は、作成されるリンクファイルが移動先フォルダに存在する場合には、そのリンクファイルを削除する(ステップS230)。
【0200】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点格納テーブル64において、リンクファイルが作成されたフォルダをサブフォルダ名として持つエントリのファイルリストに、作成したファイルの名称を追加する(ステップS232)。
【0201】
ファイル分類制御部31は、新規作成したフォルダへ分類されるべきファイルがない場合(ステップS228でNO)、またはステップS232の処理を行なった後、移動元のフォルダ配下のすべてのリンクファイルを削除する(ステップS234)。
【0202】
次に、ファイル分類制御部31は、移動対象ファイルの格納ファイルリストのリンク先フォルダから移動元のフォルダを削除する(ステップS238)。
【0203】
次に、ファイル分類制御部31は、移動元のフォルダとそのサブフォルダとを削除する(ステップS240)。
【0204】
次に、ファイル分類制御部31は、削除したフォルダとそのサブフォルダとに対応する分類条件を削除する(ステップS242)。
【0205】
次に、ファイル分類制御部31は、新規に作成したフォルダおよび削除したフォルダに対して、分類条件となる共通点と親フォルダと追加/削除フラグとをフォルダ構造修正テーブル65に新規追加する。なお、ファイル分類制御部31は、フォルダ構造修正テーブル65において対応するエントリがすでに存在する場合には、当該エントリを更新する(ステップS244)。
【0206】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点格納テーブル64において、削除したフォルダ名をサブフォルダ名として持つエントリを削除する(ステップS246)。
【0207】
一方、ファイル分類制御部31は、ユーザから分類フォルダの削除指令が入力された場合には(ステップS218でNO、ステップS222で「削除」)、削除対象フォルダ配下のすべてのリンクファイルを削除する(ステップS236)。
【0208】
次に、ファイル分類制御部31は、削除対象ファイルの格納ファイルリストのリンク先フォルダから削除対象のフォルダを削除する(ステップS238)。
【0209】
次に、ファイル分類制御部31は、削除対象のフォルダとそのサブフォルダとを削除する(ステップS240)。
【0210】
次に、ファイル分類制御部31は、削除したフォルダとそのサブフォルダとに対応する分類条件を削除する(ステップS242)。
【0211】
次に、ファイル分類制御部31は、削除したフォルダに対して、分類条件となる共通点と親フォルダと追加/削除フラグとをフォルダ構造修正テーブル65に新規追加する。なお、ファイル分類制御部31は、フォルダ構造修正テーブル65において対応するエントリがすでに存在する場合には、当該エントリを更新する(ステップS244)。
【0212】
次に、ファイル分類制御部31は、共通点格納テーブル64において、削除したフォルダ名をサブフォルダ名として持つエントリを削除する(ステップS246)。
【0213】
ところで、特許文献1および特許文献2に記載の技術では、ファイル管理装置がファイルを分類した結果、一部のユーザにとっては探索しにくいフォルダ構造となる場合がある、という問題点があった。
【0214】
これに対して、本発明の実施の形態では、フォルダ構造生成部11は、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、ファイル格納領域52における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて分類フォルダ構造領域55に分類フォルダ構造を生成する。そして、ファイル分類配置部21は、生成された分類フォルダ構造に各格納ファイルを分類して配置する。より詳細には、ファイル分類配置部21は、各格納ファイルのうち内容に共通点がある複数の格納ファイルをグルーピングして分類フォルダ構造における同一フォルダに配置する。すなわち、本発明の実施の形態では、複数のファイルの共通点に基づいてフォルダ構造を自動生成し、同じ共通点を持つファイルを同一フォルダ配下に配置する。
【0215】
このような構成により、ユーザはファイルの共通点に基づいて整理されたフォルダ構造においてファイルを容易に探索することが可能となる。また、ファイルの名前ではなく、ファイルの内容から共通点を抽出することにより、ファイル内容に沿ったフォルダ構造の生成が可能となる。
【0216】
すなわち、本発明の実施の形態に係るファイル管理装置201における各構成要素のうち、フォルダ構造生成部11およびファイル分類配置部21からなる最小構成により、ファイル探索に関するユーザの利便性を向上させるという本発明の目的を達成することが可能となる。
【0217】
また、本発明の実施の形態では、ファイル格納領域52における各格納ファイルが有する内容の共通点と、分類ルールを示す制御データとに基づいて、分類フォルダ構造領域55に分類フォルダ構造を生成する。これにより、ユーザにとってさらに最適な分類フォルダ構造を生成することが可能となる。なお、分類ルールを示す制御データは図2に示すものに限定されるものではなく、他の分類ルールを示す制御データであってもよい。
【0218】
また、本発明の実施の形態では、フォルダ構造生成部11は、格納ファイルの内容から複数のキーワード、およびキーワード間のリレーションを抽出し、各格納ファイルが有する1以上のキーワードおよび1以上のリレーションの共通点に基づいて、分類フォルダ構造領域55に分類フォルダ構造を生成する。また、ファイル分類配置部21は、各格納ファイルのうち、1以上のキーワードおよび1以上のリレーションに共通点がある複数の格納ファイルをグルーピングして分類フォルダ構造における同一フォルダに配置する。このような構成により、ユーザにとってさらに最適な分類フォルダ構造の生成および最適なファイルの分類を行なうことができる。
【0219】
また、本発明の実施の形態では、ファイル分類配置部21は、各格納ファイルを分類し、各格納ファイルの代わりに各格納ファイルへのリンクを示す複数のリンクファイルを分類フォルダ構造に配置する。すなわち、ファイルを分類用のフォルダ構造に配置する際に、実際のファイルではなくリンクファイルを配置する。これにより、分類フォルダ構造に必要なストレージ容量を低く抑えることが可能となる。
【0220】
また、本発明の実施の形態では、アクセス受付部14は、ファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55へのユーザからの参照を可能とする。すなわち、ユーザが作成した任意のフォルダ構造と自動生成された分類フォルダ構造とを共存させ、ユーザからいずれのフォルダ構造も参照可能とする。これにより、ユーザに複数のファイル探索方法を提供することが可能となる。
【0221】
また、本発明の実施の形態では、カスタマイズ実行部15は、分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造に関するユーザからの変更要求を受け付けて反映する。すなわち、ファイルを分類するためのフォルダ構造について、ユーザによるフォルダ構造の変更機能、およびフォルダ自動生成におけるルールの一部である優先/禁止キーワードのユーザ設定機能を実現する。これにより、ユーザのニーズに合うように分類フォルダ構造をカスタマイズすることが可能となる。
【0222】
また、本発明の実施の形態では、テンプレートデータ生成部16は、分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造と、分類フォルダ構造を生成するための制御データと、各格納ファイルを分類するための制御データとを示すテンプレートデータを生成して出力する。また、テンプレートデータ反映部17は、テンプレートデータを受けて、テンプレートデータの内容を自己の分類フォルダ構造領域55の分類フォルダ構造と、自己の分類フォルダ構造を生成するための制御データと、自己の各格納ファイルを分類するための制御データとに反映する。すなわち、分類用のフォルダ構造、ならびにフォルダ生成およびファイル分類のための各種制御データをテンプレート化する。これにより、複数のファイルサーバ間で分類用のフォルダ構造を共通化することが可能となる。
【0223】
また、本発明の実施の形態では、ユーザによるファイル格納領域52におけるファイルの参照、ファイルの新規格納、ならびに格納ファイルの更新および削除を可能とするためのインタフェース機能をアクセス受付部14としてファイル自動分類システム53が有する。これにより、ファイル格納領域52における変更に同期して、分類フォルダ構造領域55へのフォルダ自動生成およびリンクファイル自動配置を行なうことが可能となる。
【0224】
また、本発明の実施の形態では、ファイルサーバに対して新規ファイルの追加、格納ファイルの修正および格納ファイルの削除等が指令されることで、分類フォルダ構造内のリンクファイル配置に変更がある場合には、対象ファイルに対する処理だけではなく、リンクファイルの追加または削除が行われた分類フォルダおよびその上位フォルダ、ならびに分類フォルダの削除が行われたフォルダの上位フォルダに対してフォルダ構造の再構成を自動的に行なう。これにより、正確な分類フォルダ構造を維持することが可能となる。
【0225】
また、本発明の実施の形態では、分類フォルダ構造の各フォルダ配下に作成できるサブフォルダ数をユーザが指定可能な一定値に制限する。また、抽出された共通点の数が制限値より多い場合に用いられる、作成すべきサブフォルダを決定するためのフォルダ選定基準を適切に設ける。これにより、フォルダ数が爆発的に増加することを防ぎ、かつ適切なフォルダを作成することができるため、ユーザが容易に目的のファイルを探索することが可能となる。
【0226】
また、本発明の実施の形態では、共通点の抽出処理を、新規に格納されたファイルと分類フォルダの既存ファイルとの間でのみ行なう。これにより、処理時間の短縮が可能となる。
【0227】
また、本発明の実施の形態では、サブフォルダ用の共通点を抽出する際に、分類フォルダおよびその上位フォルダにおいてすでに分類条件として使用されている共通点を除外する。これにより、不要な分類フォルダを作成せず、適切な分類フォルダ構造を作成することが可能となる。
【0228】
また、本発明の実施の形態では、サブフォルダ用の共通点の数が、作成可能なサブフォルダ数の上限を超える場合に実行するフォルダ選定において、共通点の構成要素を減らすための処理を行なう。これにより、多くのファイルを分類することができ、分類されたファイルからさらに共通点を抽出して分類フォルダ構造を細分化することができるため、分類フォルダ構造からファイルの内容を容易に類推することが可能になる。
【0229】
[変形例]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、たとえば以下の変形例も含まれる。
【0230】
[変形例1]
本発明の実施の形態において、ファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55はファイルサーバ201に直接接続されている構成であるとしたが、これに限定するものではない。ファイルサーバ201がアクセス可能な領域であればその接続形態は限定されず、たとえばNAS(Network Attached Storage)のようなネットワーク経由で各領域にアクセスする構成であってもよい。
【0231】
[変形例2]
本発明の実施の形態では、ファイル格納領域52は単一の領域を利用する構成であるとしたが、これ限定するものではない。ユーザがファイルを新規格納したり、ファイルを更新したり、ファイルを削除したりする領域は複数であってもよい。この場合、複数のファイル格納領域52内の各ファイルを単体の分類フォルダ構造内に配置することが可能となる。
【0232】
[変形例3]
本発明の実施の形態では、ファイルサーバ201がファイル自動分類システム53を搭載する構成であるとしたが、これ限定するものではない。ファイル自動分類システム53がたとえばアプリケーションサーバのような他の種類のサーバ上に搭載されてもよい。
【0233】
[変形例4]
本発明の実施の形態では、ファイル自動分類システム53は単体であるとしたが、これに限定するものではない。複数のサーバにファイル自動分類システム53を搭載して負荷分散する構成であってもよい。
【0234】
[変形例5]
本発明の実施の形態では、ファイル格納領域52とデータベース54と分類フォルダ構造領域55とはそれぞれ独立したストレージ領域であるとしたが、これに限定するものではない。ファイル格納領域52とデータベース54と分類フォルダ構造領域55とが同一のストレージ領域であってもよい。
【0235】
[変形例6]
本発明の実施の形態において、分類対象ファイルと分類処理の進捗を示すパラメータとを持つデータをファイル自動分類システム53の制御データとして追加することも可能である。このデータを用いることにより、障害等でファイル自動分類システムが停止して分類処理が未完了となったファイルを、ファイル自動分類システムの復旧時に検知することができるため、処理が未完了であるファイルに対する分類処理の再実行が可能となる。
【0236】
[変形例7]
本発明の実施の形態では、ファイル自動分類システム53が意味モデルを抽出する方法を特定していない。すなわち、ファイル自動分類システム53は、任意の意味解析エンジンを使用することが可能であり、PDFファイル、Wordファイル、およびテキストファイルのような文書ファイルだけではなく、jpegファイルおよびgifファイルのような画像ファイル、ならびにzipファイルのような圧縮ファイル等の様々な種類のファイルを扱うことが可能である。
【0237】
[変形例8]
本発明の実施の形態では、ファイルサーバ上のファイルを分類の対象としたが、利用用途はファイルサーバに限定されるものではない。たとえば、Webサーバ上のファイル整理等のような、複数のファイルを扱う様々なサーバに本発明を適用することが可能である。
【0238】
[変形例9]
本発明の実施の形態では、ファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55は、ファイルサーバ201の外部に設けられる構成であるとしたが、これに限定するものではない。ファイルサーバ201がファイル格納領域52および分類フォルダ構造領域55の両方を備える構成であってもよいし、いずれかを備える構成であってもよい。
【0239】
[変形例10]
本発明の実施の形態では、ファイル分類制御部31は、定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、ファイル格納領域52における各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、分類フォルダ構造領域55に分類フォルダ構造を生成する構成であるとしたが、これに限定するものではない。ファイル分類配置部が分類フォルダ構造を生成する構成に限らず、分類フォルダ構造領域55に所定のフォルダ構造が設けられており、ファイル分類制御部31が、ファイル格納領域52における各格納ファイルを分類フォルダ構造領域55における所定のフォルダ構造に分類して配置する構成であってもよい。さらに、ファイル分類制御部31が、分類ルールを示す制御データを用いず、ファイル格納領域52における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて、分類フォルダ構造を生成するか、またはファイル格納領域52における各格納ファイルを分類フォルダ構造領域55における所定のフォルダ構造に分類して配置する構成であってもよい。
【0240】
[変形例11]
本発明の実施の形態では、ファイル格納領域52におけるユーザによるファイルの参照、ファイルの新規格納、ならびに格納ファイルの更新および削除を可能とするためのインタフェース機能をアクセス受付部としてファイル自動分類システム53が有する構成であるとしたが、これに限定するものではない。ユーザがファイル自動分類システム53に制限されずに直接ファイル格納領域52にアクセスできる構成であってもよい。
【0241】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0242】
本発明の一実施形態では、ファイルを分類して配置するためのフォルダ構造を自動的に生成する。したがって、複数の領域に分散して格納されているファイルを単一のフォルダ構造内に集約配置することに使用可能である。
【0243】
また、本発明の一実施形態では、内容が同じファイルが同一フォルダ配下に配置されたフォルダ構造を生成可能である。これにより、ファイルサーバ上に同じファイルが複数格納されていることを検知することができる。したがって、ユーザが必要に応じて、検知した重複ファイルを削除し、ストレージ容量を節約することに利用可能である。
【0244】
また、本発明の一実施形態では、部門およびグループ等の複数ユーザで使用する各ファイルサーバに同一テンプレートを適用することにより、すべてのファイルサーバのフォルダ構造の共通化を図ることが可能である。
【0245】
本発明は、部門およびグループ等の複数のユーザで共有して使用するファイルサーバにおいて、格納ファイルを自動分類する際に利用可能である。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有している。
【0246】
上記実施の形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載されうるが、本発明の範囲は、以下の付記に限定されるものではない。
【0247】
[付記1]
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置であって、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するためのフォルダ構造生成部と、
生成された前記フォルダ構造に前記各格納ファイルを分類して配置するためのファイル分類配置部とを備える、ファイル管理装置。
【0248】
[付記2]
前記ファイル分類配置部は、前記各格納ファイルのうち内容に共通点がある複数の格納ファイルをグルーピングして前記フォルダ構造における同一フォルダに配置する、付記1に記載のファイル管理装置。
【0249】
[付記3]
前記フォルダ構造生成部は、前記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成する、付記1または2に記載のファイル管理装置。
【0250】
[付記4]
前記フォルダ構造生成部は、前記格納ファイルの内容から複数のキーワード、および前記キーワード間のリレーションを抽出し、前記各格納ファイルが有する1以上の前記キーワードおよび1以上の前記リレーションの共通点に基づいて、前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成する、付記1から3のいずれかに記載のファイル管理装置。
【0251】
[付記5]
前記ファイル分類配置部は、前記各格納ファイルのうち、1以上の前記キーワードおよび1以上の前記リレーションに共通点がある複数の前記格納ファイルをグルーピングして前記フォルダ構造における同一フォルダに配置する、付記4に記載のファイル管理装置。
【0252】
[付記6]
前記ファイル分類配置部は、前記各格納ファイルを分類し、前記各格納ファイルの代わりに前記各格納ファイルへのリンクを示す複数のリンクファイルを前記フォルダ構造に配置する、付記1から5のいずれかに記載のファイル管理装置。
【0253】
[付記7]
前記ファイル管理装置は、さらに、
前記ファイル格納部および前記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするためのファイル参照受付部を備える、付記1から6のいずれかに記載のファイル管理装置。
【0254】
[付記8]
前記ファイル管理装置は、さらに、
前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造に関するユーザからの変更要求を受け付けて反映するためのカスタマイズ実行部を備える、付記1から7のいずれかに記載のファイル管理装置。
【0255】
[付記9]
前記ファイル管理装置は、さらに、
前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、前記フォルダ構造を生成するための制御データと、前記各格納ファイルを分類するための制御データとを示すテンプレートデータを生成して出力するためのテンプレートデータ生成部を備える、付記1から8のいずれかに記載のファイル管理装置。
【0256】
[付記10]
前記ファイル管理装置は、さらに、
前記テンプレートデータを受けて、前記テンプレートデータの内容を自己の前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、自己の前記フォルダ構造を生成するための制御データと、自己の前記各格納ファイルを分類するための制御データとに反映するテンプレートデータ反映部を備える、付記9に記載のファイル管理装置。
【0257】
[付記11]
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、
(a)定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するステップと、
(b)生成された前記フォルダ構造に前記各格納ファイルを分類して配置するステップとを含む、ファイル管理方法。
【0258】
[付記12]
前記(b)のステップにおいては、前記各格納ファイルのうち内容に共通点がある複数の格納ファイルをグルーピングして前記フォルダ構造における同一フォルダに配置する、付記11に記載のファイル管理方法。
【0259】
[付記13]
前記(a)のステップにおいては、前記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成する、付記11または12に記載のファイル管理方法。
【0260】
[付記14]
前記(a)のステップにおいては、前記格納ファイルの内容から複数のキーワード、および前記キーワード間のリレーションを抽出し、前記各格納ファイルが有する1以上の前記キーワードおよび1以上の前記リレーションの共通点に基づいて、前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成する、付記11から13のいずれかに記載のファイル管理方法。
【0261】
[付記15]
前記(b)のステップにおいては、前記各格納ファイルのうち、1以上の前記キーワードおよび1以上の前記リレーションに共通点がある複数の前記格納ファイルをグルーピングして前記フォルダ構造における同一フォルダに配置する、付記14に記載のファイル管理方法。
【0262】
[付記16]
前記(b)のステップにおいては、前記各格納ファイルを分類し、前記各格納ファイルの代わりに前記各格納ファイルへのリンクを示す複数のリンクファイルを前記フォルダ構造に配置する、付記11から15のいずれかに記載のファイル管理方法。
【0263】
[付記17]
前記ファイル管理方法は、さらに、
(c)前記ファイル格納部および前記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするステップを含む、付記11から16のいずれかに記載のファイル管理方法。
【0264】
[付記18]
前記ファイル管理方法は、さらに、
(d)前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造に関するユーザからの変更要求を受け付けて反映するステップを含む、付記11から17のいずれかに記載のファイル管理方法。
【0265】
[付記19]
前記ファイル管理方法は、さらに、
(e)前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、前記フォルダ構造を生成するための制御データと、前記各格納ファイルを分類するための制御データとを示すテンプレートデータを生成して出力するステップを含む、付記11から18のいずれかに記載のファイル管理方法。
【0266】
[付記20]
前記ファイル管理方法は、さらに、
(f)前記テンプレートデータを受けて、前記テンプレートデータの内容を自己の前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、自己の前記フォルダ構造を生成するための制御データと、自己の前記各格納ファイルを分類するための制御データとに反映するステップを含む、付記19に記載のファイル管理方法。
【0267】
[付記21]
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するステップと、
分類された前記各格納ファイルを前記分類フォルダ構造部に配置するステップとを含む、ファイル管理方法。
【0268】
[付記22]
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するステップと、
分類された前記各格納ファイルを前記分類フォルダ構造部に配置するステップと、
前記ファイル格納部および前記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするステップとを含む、ファイル管理方法。
【0269】
[付記23]
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理プログラムであって、コンピュータに、
(a)定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するステップと、
(b)生成された前記フォルダ構造に前記各格納ファイルを分類して配置するステップとを実行させる、ファイル管理プログラム。
【0270】
[付記24]
前記(b)のステップにおいては、前記各格納ファイルのうち内容に共通点がある複数の格納ファイルをグルーピングして前記フォルダ構造における同一フォルダに配置する、付記23に記載のファイル管理プログラム。
【0271】
[付記25]
前記(a)のステップにおいては、前記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成する、付記23または24に記載のファイル管理プログラム。
【0272】
[付記26]
前記(a)のステップにおいては、前記格納ファイルの内容から複数のキーワード、および前記キーワード間のリレーションを抽出し、前記各格納ファイルが有する1以上の前記キーワードおよび1以上の前記リレーションの共通点に基づいて、前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成する、付記23から25のいずれかに記載のファイル管理プログラム。
【0273】
[付記27]
前記(b)のステップにおいては、前記各格納ファイルのうち、1以上の前記キーワードおよび1以上の前記リレーションに共通点がある複数の前記格納ファイルをグルーピングして前記フォルダ構造における同一フォルダに配置する、付記26に記載のファイル管理プログラム。
【0274】
[付記28]
前記(b)のステップにおいては、前記各格納ファイルを分類し、前記各格納ファイルの代わりに前記各格納ファイルへのリンクを示す複数のリンクファイルを前記フォルダ構造に配置する、付記23から27のいずれかに記載のファイル管理プログラム。
【0275】
[付記29]
前記ファイル管理プログラムは、さらに、コンピュータに、
(c)前記ファイル格納部および前記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするステップを実行させる、付記23から28のいずれかに記載のファイル管理プログラム。
【0276】
[付記30]
前記ファイル管理プログラムは、さらに、コンピュータに、
(d)前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造に関するユーザからの変更要求を受け付けて反映するステップを実行させる、付記23から29のいずれかに記載のファイル管理プログラム。
【0277】
[付記31]
前記ファイル管理プログラムは、さらに、コンピュータに、
(e)前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、前記フォルダ構造を生成するための制御データと、前記各格納ファイルを分類するための制御データとを示すテンプレートデータを生成して出力するステップを実行させる、付記23から30のいずれかに記載のファイル管理プログラム。
【0278】
[付記32]
前記ファイル管理プログラムは、さらに、コンピュータに、
(f)前記テンプレートデータを受けて、前記テンプレートデータの内容を自己の前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、自己の前記フォルダ構造を生成するための制御データと、自己の前記各格納ファイルを分類するための制御データとに反映するステップを実行させる、付記31に記載のファイル管理プログラム。
【0279】
[付記33]
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理プログラムであって、コンピュータに、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するステップと、
分類された前記各格納ファイルを前記分類フォルダ構造部に配置するステップとを実行させる、ファイル管理プログラム。
【0280】
[付記34]
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理プログラムであって、コンピュータに、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するステップと、
分類された前記各格納ファイルを前記分類フォルダ構造部に配置するステップと、
前記ファイル格納部および前記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするステップとを実行させる、ファイル管理プログラム。
【符号の説明】
【0281】
11 フォルダ構造生成部
12 ファイル分類部
13 ファイル配置部
14 アクセス受付部
15 カスタマイズ実行部
16 テンプレートデータ生成部
17 テンプレートデータ反映部
21 ファイル分類配置部
31 ファイル分類制御部
51 クライアント端末
52 ファイル格納領域(ファイル格納部)
53 ファイル自動分類システム
54 データベース
55 分類フォルダ構造領域(分類フォルダ構造部)
56 ファイルサーバ
61 格納条件テーブル
62 格納ファイルテーブル
63 分類条件適合結果テーブル
64 共通点格納テーブル
65 フォルダ構造修正テーブル
66 優先/禁止キーワードテーブル
67 意味モデルデータ
68 共通点データ
101 CPU
102 メインメモリ
103 ハードディスク
104 入力インターフェイス
105 表示コントローラ
106 データリーダ/ライタ
107 通信インターフェイス
108 キーボード
109 マウス
110 ディスプレイ
111 記録媒体
121 バス
201 ファイルサーバ(ファイル管理装置)
301 ファイル管理システム


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置であって、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するためのフォルダ構造生成部と、
生成された前記フォルダ構造に前記各格納ファイルを分類して配置するためのファイル分類配置部とを備える、ファイル管理装置。
【請求項2】
前記フォルダ構造生成部は、前記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成する、請求項1に記載のファイル管理装置。
【請求項3】
前記ファイル分類配置部は、前記各格納ファイルを分類し、前記各格納ファイルの代わりに前記各格納ファイルへのリンクを示す複数のリンクファイルを前記フォルダ構造に配置する、請求項1または2に記載のファイル管理装置。
【請求項4】
前記ファイル管理装置は、さらに、
前記ファイル格納部および前記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするためのファイル参照受付部を備える、請求項1から3のいずれかに記載のファイル管理装置。
【請求項5】
前記ファイル管理装置は、さらに、
前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、前記フォルダ構造を生成するための制御データと、前記各格納ファイルを分類するための制御データとを示すテンプレートデータを生成して出力するためのテンプレートデータ生成部を備える、請求項1から4のいずれかに記載のファイル管理装置。
【請求項6】
前記ファイル管理装置は、さらに、
前記テンプレートデータを受けて、前記テンプレートデータの内容を自己の前記分類フォルダ構造部のフォルダ構造と、自己の前記フォルダ構造を生成するための制御データと、自己の前記各格納ファイルを分類するための制御データとに反映するテンプレートデータ反映部を備える、請求項5に記載のファイル管理装置。
【請求項7】
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置であって、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記各格納ファイルが有する内容の共通点、および分類ルールを示す制御データに基づいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するためのファイル分類部と、
前記ファイル分類部によって分類された前記各格納ファイルを前記分類フォルダ構造部に配置するためのファイル配置部とを備える、ファイル管理装置。
【請求項8】
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置であって、
定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルを分類するためのファイル分類部と、
前記ファイル分類部によって分類された前記各格納ファイルを前記分類フォルダ構造部に配置するためのファイル配置部と、
前記ファイル格納部および前記分類フォルダ構造部へのユーザからの参照を可能とするためのファイル参照受付部とを備える、ファイル管理装置。
【請求項9】
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、
(a)定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するステップと、
(b)生成された前記フォルダ構造に前記各格納ファイルを分類して配置するステップとを含む、ファイル管理方法。
【請求項10】
ユーザが複数のファイルを格納するためのファイル格納部、および分類フォルダ構造部にアクセス可能なファイル管理装置におけるファイル管理プログラムであって、コンピュータに、
(a)定期的または不定期に発生する更新タイミングにおいて、前記ファイル格納部における各格納ファイルが有する内容の共通点に基づいて前記分類フォルダ構造部にフォルダ構造を生成するステップと、
(b)生成された前記フォルダ構造に前記各格納ファイルを分類して配置するステップとを実行させる、ファイル管理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−203939(P2011−203939A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69808(P2010−69808)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】