説明

ファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置

【課題】発信元情報を確実に消去して不必要な散逸を防ぐと共に、受信した文書内容の信憑性を判断できるファクシミリ装置を提供すること。
【解決手段】受信したファクシミリ情報における、ファクシミリ通信手段で通知される特定情報を記憶する記憶手段と、画像情報を解析する画像解析手段と、解析された画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれるかどうかを判断する判定手段とを備える。判定結果によって、発信元情報などの特定情報の記載部分を消去して転送したり、受信情報の正当性を印刷表示したりする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電話による口頭説明では十分に情報を伝達できない場合や連絡を確実に伝えたい場合などに、ファクシミリ装置やインターネットファクシミリ装置が広く活用されている。また、出張先で緊急に連絡すべき事柄が発生した場合、出張相手先のファクシミリ装置を借用して連絡することも起こり得る。
【0003】
ところがファクシミリ装置で情報を送信した場合、発信元の電話番号や名称なども送信情報に付加されて送信される。また、インターネットファクシミリ装置の場合には、メールヘッダに発信元のメールアドレスが付加される。
【0004】
このため、借用した出張相手先のファクシミリ装置の電話番号や名称あるいはメールアドレスが、他人に不必要に知られることになり、近年の個人情報保護の観点からも望ましくない事態が生じる。特に、送信先から送信情報をさらに転送する場合には、出張相手先の電話番号等が転送時に次々と伝わることになり、結果的にファクシミリ装置を借用した出張相手先に迷惑をかけることになる。
【0005】
このような事態を避けるためには、ファクシミリ装置の設定を、発信元の電話番号を送信先に知らせない非通知状態にすることが考えられるが、借用したファクシミリ装置の設定を変更するのは通常は望ましいことではない。また、一旦、自らの会社あるいは事務所に情報を送信し、それを所望の相手先に転送してもらう方法も考えられるが、時間がかかり緊急連絡には向かない。そしてまた、転送時に、発信元の情報部分を自動的に消去する方法も考えられるが、発信元情報が画像のどの部分に合成されているかわからないため、消去する部分がずれてしまい、消去したい発信元情報を消去できなかったり、逆に本来必要な画像部分まで消去してしまうおそれがある。
【0006】
一方、ファクシミリ装置やインターネットファクシミリ装置によって情報を受信した場合、受信した情報の正当性を評価する手段がこれまでなかった。このため、ファクシミリ装置による偽りの指示を実行してしまう危険性が潜在的に含まれていた。
【0007】
特許文献1には、受信した文書から宛先名を抽出し、宛先別に区分されたメールボックスに、ファクシミリ文書を蓄積する技術が提案されている。この提案技術に示された記載文字の認識手段を利用して、転送する際に、受信情報から発信元情報を消去することも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7-203161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の提案技術は、認識するための単語を予め登録しておく必要があり、発信元が不特定な場合には、前記提案技術を用いても転送する際に発信元情報を消去することはできない。
【0010】
本発明は、転送する際に、受信したファクシミリ情報から、発信元情報などの特定情報を消去して転送できるファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置を提供することをその目的とするものである。
【0011】
また本発明の目的は、受信したファクシミリ情報が偽装情報であるかどうかの判断材料を示すことのできるファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置を提供することにある。
【0012】
さらに本発明の目的は、受信したファクシミリ情報が偽装情報である可能性のある場合には、ファクシミリ情報の印刷や転送を禁止し、混乱や危険を回避できるファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成する本発明に係るファクシミリ装置又はインターネットファクシミリ装置は、受信したファクシミリ情報における、ファクシミリ通信手段で通知される特定情報を記憶する記憶手段と、ファクシミリ情報内の画像情報を解析する画像解析手段と、解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれているかどうかを判定する判定手段とを有することを特徴とする。
【0014】
前記特定情報を発信元電話番号又は発信元メールアドレスとし、前記画像解析手段を光学式文字読み取り手段としてもよい。この場合、前記画像解析手段が、前記特定情報と一致する情報の、画像内の記載位置を特定する記載位置特定手段を有し、画像内に発信元電話番号又は発信元メールアドレスが記載されている場合には、受信したファクシミリ情報を転送するときに、画像内の発信元電話番号又は発信元メールアドレスが記載されている部分を消去して転送するようにするのが好ましい。
【0015】
また、受信したファクシミリ情報を印刷する際に、画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれているか否かを示す情報を付加して印刷するようにしてもよい。
【0016】
前記特定情報を文書フォーマットとし、前記画像解析手段を光学式文字読み取り手段としてもよい。そして、解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する、あるいは、受信したファクシミリ情報を印刷する際に、正規の文書フォーマットではないことを示す情報を付加して印刷する、あるいは受信したファクシミリ情報の印刷を禁止するようにしてもよい。
【0017】
そしてまた、前記特定情報を文書フォーマットとし、前記画像解析手段を地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段としてもよい。そして、解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する、あるいは、受信したファクシミリ情報を印刷する際に、正規の文書フォーマットではないことを示す情報を付加して印刷する、あるいは受信したファクシミリ情報の印刷を禁止するようにしてもよい。
【0018】
前記特定情報を印刷許可指示とし、前記画像解析手段を地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段としてもよい。そして、解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれていない場合は、受信したファクシミリ情報の印刷を禁止するのが好ましい。
【0019】
また、前記特定情報を転送許可指示とし、前記画像解析手段を地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段としてもよい。そして、解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれていない場合は、受信したファクシミリ情報の転送を禁止するのが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置は、ファクシミリ通信手段で通知される特定情報を記憶する記憶手段と、ファクシミリ情報内の画像情報を解析する画像解析手段と、解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれているかどうかを判定する判定手段とを備えるので、受信したファクシミリ情報から、発信元情報などの特定情報を消去して転送できるようになる。
【0021】
また、解析した画像内に特定情報と一致する情報が含まれているかどうかを判定することによって、受信したファクシミリ情報が偽装情報であるかどうかの判断材料を示すことができるようになる。
【0022】
さらには、受信したファクシミリ情報が偽装情報である可能性のある場合には、ファクシミリ情報の印刷や転送を禁止し、混乱や危険を回避できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のMFPの処理手順の実施例を示すフローチャート。
【図2】本発明のMFPの受信処理の実施例を示すフローチャート。
【図3】本発明のMFPの送信処理の実施例を示すフローチャート。
【図4】本発明のMFPの印刷処理の実施例を示すフローチャート。
【図5】本発明のMFPの認識処理の実施例を示すフローチャート。
【図6】本発明のMFPの全体制御の実施例を示すフローチャート。
【図7】本発明のMFPの全体制御の実施例を示すフローチャート。
【図8】本発明のMFPがインターネットファクシミリ情報を受信した時の受信処理の実施例を示すフローチャート
【図9】本発明のMFPの構成例を示すブロック図。
【図10】本発明のMFPの受信処理の他の実施例を示すフローチャート。
【図11】図6のB以後に関する他の実施例を示すフローチャート。
【図12】本発明のMFPがインターネットファクシミリ情報を受信した時の受信処理に関する他の実施例を示すフローチャート。
【図13】特定情報を送信する場合のMFPの処理手順の実施例を示すフローチャート。
【図14】特定情報を送信する場合のMFPの送信処理の実施例を示すフローチャート。
【図15】特定情報を送信する場合のMFPの入出力処理の実施例を示すフローチャート。
【図16】特定情報を送信する場合のMFPの入出力処理の実施例を示すフローチャート。
【図17】特定情報を送信する場合のMFPの入出力処理の実施例を示すフローチャート。
【図18】特定情報を送信する場合のMFPの全体制御の実施例を示すフローチャート。
【図19】特定情報を送信する場合のMFPの送信処理の他の実施例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係るファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置について詳述する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
【0025】
本件発明に係るファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置として、複写機能、印刷機能、スキャナ機能、インターネット端末機能、ファクシミリ通信端末機能、文書蓄積機能などの各機能を複合的に備えたMFP(Multi Function Peripheral)を例に以下説明する。
【0026】
まず、ファクシミリ情報を受信した際に、発信元電話番号を識別する方法について、図1〜図8を用いて説明する。なお、MFP自体には様々な機能があるが、ここでは本発明に特に関係しない機能や通常の動作については説明を省略する。
【0027】
図1に示すように、MFPは各種の処理動作を繰り返し実施している。初期化処理を行った後(ステップS001)、受信した情報を処理する受信処理(ステップS100)、情報を他へ送信する送信処理(ステップS200)、スキャナや受信した画像から必要なデータを読取る読取り処理(ステップS300)、画像データを用紙にプリントする印刷処理(ステップS400)、読取ったデータから目的とする部分を認識するの認識(解析)処理(ステップS500)を順に行う。そして、全体の動作を制御するの全体制御を行った後(ステップS600)、タイマーを設定し(ステップS700)、所定時間が経過してタイムアップになると(ステップS800)、ステップS100に戻って前述の処理動作を繰り返し行う。これら個々の処理や制御動作について以下説明する。
【0028】
図2に、受信処理の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS101で現在受信中であるかどうかを確認する。受信中でなければ、ステップS102で着信呼びの有無を確認する。着信呼びがあれば、ステップS103で受信処理を開始し、着信呼びがなければリターンする。ステップS101で受信中であれば、受信データを分析して、ステップS110で制御信号かどうかを判断する。制御信号であれば、ステップS111で電話番号に対応した発信音情報であるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号かどうかを判断する。DTMF信号であれば、ステップS112で、受信したDTMF信号を電話番号として記憶し転送要求をありと設定してリターンする。
【0029】
一方、ステップS111において、制御信号がDTMF信号でなければ、ステップS113で、ファクシミリ装置手順で通知される発信元電話番号であるかを判断し、発信元の電話番号ならば、ステップS114で発信元電話番号を記憶する。他方、ステップS113において、発信元電話番号でなければ、ステップS115でその他の受信処理を実行した後リターンする。ステップS110において受信データが制御信号でなければ、ステップS116で、画像データの受信を実行する。こうしてファクシミリ通信手順で通知された、特定情報としての発信元電話番号を抽出して記憶すると共に、画像データを受信する。
【0030】
図3に、送信処理の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS201で現在送信中であるかどうかを判定する。送信中であれば、ステップS202で送信が完了したかどうかを判断し、送信が完了していれば、ステップS204で送信終了処理を行う。一方、送信が完了していなければ、ステップS203で送信処理を実行する。ステップS201において送信中でなければ、ステップS205で送信要求があるかどうかを判定する。この「送信要求」は、図6及び図7に示す全体制御において認識処理を終了した時、転送要求がある場合にセットされるものである。送信要求があれば、ステップS206において、図6に示す全体制御で設定されたイレース要求があるかどうかを判定する。このイレースの対象は発信元電話番号又は発信元メールアドレスである。この「イレース要求」は、受信処理で記憶された発信元電話番号又は発信元メールアドレスが、認識処理された画像内に含まれていた場合にセットされるものである。イレース要求があれば、ステップS209でイレースすべき部分の情報を、図5に示す認識処理の結果から取得して、ステップS210で転送画像からその記載部分をイレースする。その後、ステップS207において送信を開始し、ステップS208で送信要求をオフする。
【0031】
ステップS206において、イレース要求がない場合は、ステップS207でそのまま送信を開始する。また、ステップS205において送信要求がなければリターンする。
【0032】
このようにして、受信したファクシミリ情報を転送する場合、発信元の電話番号やメールアドレスが画像内に記載されていたときには、当該電話番号及びメールアドレスが画像データからイレースされるので、発信元の情報が不用意に散逸されることが防止される。
【0033】
図4に、印刷処理の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS401で現在印刷中であるかどうかを判定する。印刷中であれば、ステップS402で印刷が完了したかどうかを判定し、完了していれば、ステップS404で印刷完了処理を行う。印刷が完了していなければ、ステップS403で印刷処理を実行する。一方、ステップS401において印刷中でなければ、ステップS405で印刷要求があるかどうかを判定する。ここで、「印刷要求」は、図7に示す全体制御において認識処理を完了し、転送要求がなく送信が完了した時点でセットされるものである。印刷要求があれば、ステップS406でスタンプ要求があるかどうかを判定する。この「スタンプ要求」は、受信処理で記憶された発信元の電話番号又はメールアドレスが、認識処理の中で画像内に見つからなかったときにセットされるものである。スタンプ要求がある場合は、ステップS407において、予め設定し記憶されているスタンプ情報を取得し、ステップS408で、そのスタンプ情報を受信画像と合成し、ステップS409で印刷を開始する。その後、ステップS410で印刷要求をオフする。
【0034】
ステップS406においてスタンプ要求がない場合は、そのままステップS409で印刷を開始する。また、ステップS405において印刷要求がなければリターンする。
【0035】
このようにして、受信処理で記憶された発信元の電話番号又はメールアドレスが、認識処理の中で画像内に見つからなかったときは、発信元情報が偽装されている可能性があり、本来の画像に所定のスタンプを合成して印刷してファクシミリ情報の受信者に注意を促す。
【0036】
図5に、認識処理の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS501で認識要求があるかどうかを判定する。認識要求があると、ステップS502で認識文字列を取得する。この認識文字列とは、受信処理で記憶した発信元の電話番号又はメールアドレスである。次に、ステップS503で、光学的な文字読み取り手段であるOCR(Optical Character Reader)を用いて受信画像を解析し、前記の認識文字列があるかどうかを判定する。認識文字列と一致する文字列が受信画像内に見つかれば、ステップS505で文字列の先端からの位置を取得し、ステップS506で認識文字列と一致する文字列があったこと及びその先端から位置を記憶する。
【0037】
ステップS503において、認識文字列と一致する文字列が受信画像にない場合は、ステップS504で画像の終端まで認識処理を行ったか判定した後、ステップS507で不一致であったことを記憶する。ここで、認識文字列とOCR解析で得られる文字列が完全に一致しなくても一致したと判断するようにしてもよい。その許容範囲は予め設定しておくことができる。
【0038】
図6及び図7に、全体制御の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS601で現在受信中であるかどうかを判定する。受信中であればリターンする。受信中でなければ、ステップS602で、受信済みのデータがあるかどうかを判定し、受信済みデータがなければリターンする。一方、受信済みデータがあれば、ステップS603で認識処理を実行中かどうかを判定し、認識処理中であればリターンする。認識処理中でなければ、ステップS604で認識処理が完了したかどうかを判定し、認識処理が完了していなければ、ステップS605で認識処理の実行を要求する。
【0039】
一方、ステップS604で認識処理が完了していれば、ステップS606でファクシミリ情報の転送要求があるかどうかを判定する。転送要求があれば、ステップS615において図5に示す認識処理で行った認識文字列が一致したかどうかを確認し、一致する文字列があれば、ステップS616でイレース要求を行う。この「イレース要求」は前記の送信処理の中で実行される。他方、認識文字列と一致する文字列がなければ、ステップS617に進み送信要求を行った後、ステップS618で転送要求をオフする。
【0040】
ステップS606において、転送要求がなければ、ステップS607で送信中であるかどうかを判定し、送信中であればリターンする。一方、送信中でなければ、ステップS608で印刷中かどうかを判定し、印刷中であればリターンし、印刷中でなければステップS613で印刷が完了したかどうかを判定する。印刷が完了していれば、ステップS614で受信したファクシミリ情報そのものを削除し、この受信情報に対する一連の処理を完了する。他方、印刷が完了していなければ、ステップS609において、図5に示す認識処理で行った認識文字列が一致したかどうかを確認し、一致する文字列がなければ、ステップS610でスタンプ要求を行い、ステップS611でスタンプ設定した後、ステップS612で印刷要求を行う。
【0041】
ここで、認識文字列と一致する文字列が画像内にない場合には、受信したファクシミリ情報のヘッダ情報がない又は偽装されている可能性があるため、ステップS611のスタンプ設定は、取り扱いや実行する上で要注意であることを警告する内容の文字やマークから成るスタンプである。また、図7のフローチャートでは示していないが、認識文字列と一致する文字列が画像内にある場合には、その旨を明示するスタンプを受信画像に合成して印刷してもよい。この場合のスタンプ設定は、通知された発信元の電話番号又はメールアドレスと画像内の文字列とが一致しており安全であることを示す内容の文字やマークから成るスタンプである。
【0042】
図8に、インターネットファクシミリ装置の受信処理の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS901でファクシミリ情報を受信中かどうかを判定する。受信中であれば、ステップS902で受信中の部分がメールヘッダであるかどうかを判定し、メールヘッダであれば、ステップS903で発信者を意味するFromヘッダに記載されたメールアドレスを記憶する。一方、メールヘッダでなければ、ステップS904でその他の受信処理を行いリターンする。受信中でなければ、ステップS905でサーバーにメールがあるかどうかを判定し、メールがあれば、ステップS906で受信し、メールがなければリターンする。
【0043】
ステップS903において記憶したメールアドレスは発信者のアドレスであり、図2に示すファクシミリ装置の受信処理における発信元電話番号を記憶したことに相当する。このメールアドレスが、図3に示す送信処理のイレース対象となるものであり、図5に示す認識処理で認識文字列となるものである。他の処理はファクシミリ装置の場合と同様である。
【0044】
図9に、本発明に係るファクシミリ装置のブロック図の一例を示す。MFP10には、装置全体の制御に関わるROM11とRAM12があって、制御内容に応じて使い分けられる。読取部13は複写する場合や紙文書をファクシミリ装置送信する場合にその画像を読み込むスキャナで、印刷部14は複写の時や受信データのプリント出力のために使用される。ファクシミリ部15は外部からファクシミリ装置送信された情報を受信したり外部へファクシミリ装置送信を行う。表示操作部16はMFPのユーザが希望する処理内容を設定する入力機能と、動作状況を使用者へ知らせる表示機能を持つがこれらはタッチパネルのように一体の場合もある。通信部17は電話回線やインターネット回線など外部との通信窓口となるものである。圧縮手段18は送信データが膨大で通信時間が長くなって他のユーザや送信相手先に迷惑を掛ける恐れがある場合にデータを一定のルールで圧縮するための手段で、伸張手段19は前述の逆で圧縮されたデータを元に回復する手段である。
【0045】
補助記憶装置20はHDDなど記憶要領が豊富で読み書き自由であり、受信した画像情報や読取部で読み込んだデータや別途にパソコンで作成されたデータなどを一時蓄積しておくもので、ここから取り出して送信やプリント出力することができる。
【0046】
制御部30には、蓄積しているデータ群を整理管理するファイルシステム31とそのファイルや受信情報の印刷、送信、認識、イレースなどの処理動作全体を制御しているファイル制御部32が備えられている。記憶手段33は、受信処理で得られた発信元電話番号やメールアドレスの文字列を特定情報として記憶する部分であり、画像解析手段34は認識処理において受信画像に特定情報が含まれているかどうか検索するため画像をOCR解析する光学式文字読み取り手段を備えている。特定情報が受信画像に含まれていると判定手段35で判断されると、特定情報の画像中での記載位置を記憶する機能もある。判定手段35は、特定情報である文字列とOCR解析の結果を比較して一致するか否かの判断を行う。この比較判断の時に完全に一致でなくても一致と見なす一定の許容範囲を設けることが可能である。許容範囲はこの判定手段35に設定される。この判断結果はファイル制御部32でこれまで説明した発信元情報のイレースやスタンプ印刷などに利用される。
【0047】
特定情報として用いる、後述する文書フォーマット情報や業務指示情報も記憶手段33に記憶され、特定情報に対応した地紋が使われる場合にはそのデジタル情報も記憶されている。画像解析手段34には光学式文字読み取り手段以外に受信画像に埋め込まれた地紋をデジタル解析するデジタル情報抽出手段も備えている。一方、スタンプする文言やマークなどはファイル制御部32に記憶させてもよいし、ファイルシステム31の中で一種のファイルとして収納しておいてもよい。
【0048】
特定情報として、発信元の電話番号やメールアドレスの情報だけでなく、予め定めた基準を特定情報とし、その情報が受信画像に存在するかどうかで受信情報の信憑性を高めることができる。以下に、特定情報として、送信文書のフォーマット情報又は送信文書取り扱いを指示する業務指示情報を用いた場合について説明する。なお、これまで説明した内容と重複する部分については説明を省略する。
【0049】
図10に、受信処理の一例を示すフローチャートを示す。ステップS131で受信中であれば、ステップS140で制御信号かどうかを判定する。制御信号であれば、ステップS141で特定情報かどうかを判断する。特定情報であれば、ステップS142でその特定情報を記憶する。一方、特定情報でない場合や制御信号でない場合、受信中ではない場合についての処理は図2に示す受信処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0050】
ここで、特定情報としては、例えば、ファクシミリ装置の送信状の文書フォーマットを意味する文書コードや、送信文書の印刷や転送を許可する業務指示の情報が挙げられる。
【0051】
受信したファクシミリ情報を転送する場合の処理については、発信元の電話番号やメールアドレスを特定情報として扱う前記実施形態とは異なり、転送に際して特定記載をイレースする処理はない。印刷処理については、図4に示した処理手順と同様であるが、スタンプする内容が異なる。すなわち、認識処理で画像内に文書フォーマット等を示す特定情報と一致する情報を見いだせなかった場合には、文書フォーマット等の特定情報が一致していないので危険であることを示すスタンプを取得して、画像と合成して印刷を行い警告を行う。逆に、特定情報を受信画像から見いだした場合は、文書フォーマット等の特定情報が一致しているので安全であることを示すスタンプを取得し、画像に合成して印刷する。
【0052】
文書フォーマットを示す文書コードを特定情報とした場合の、認識処理としては次の2通りの方法が考えられる。まず1つ目の認識処理の方法は、受信処理で文書コードが記憶されているので、その文書コードが受信画像の一部に文字列として記載されているかどうかを、画像解析手段34の光学式文字読み取り手段でOCR解析して画像の中から検索を行う方法である。もう一つの方法は、文書フォーマットを示す文書コードが、文書内に配置された地紋にデジタルコードとして存在している場合で、受信画像を画像解析手段34のデジタル情報抽出手段によって解析し、記憶した特定情報と一致するかどうかを判断する方法である。この場合、地紋にデジタルコードを含めた専用のファクシミリ装置送信状を使用することが必要である。
【0053】
また、特定情報が、受信画像の取り扱いを指示する、例えば印刷許可や転送許可などの業務指示の場合には、受信画像の地紋に含めたデジタル情報で表し、第三者に解らないようにするのが好適である。特定情報が印刷許可情報の場合、受信画像をデジタル解析して印刷許可を意味するデジタルコードが含まれているときは印刷を許可されたものと判断する。逆に、受信画像のデジタルコードに印刷許可を意味するコードが見あたらなかったときは、特定情報と一致しないので印刷不許可と判断する。また、受信画像に印刷許可以外の異なる業務指示コードが見つかっても、特定情報と一致しないと判断し画像中の指示は実行しない。
【0054】
図11に、このような文書フォーマットや業務指示を特定情報として取り扱う場合の全体制御の一例を示すフローチャートを示す。図11は、図7に対応するものであり、図6に示す処理は同様なのでここでは説明を省略する。
【0055】
まず、ステップS630でMFPが送信中又は印刷中かどうかを判定し、いずれかの処理を実行中ならばリターンする。一方、実行中でなければ、ステップS631で送信完了かつ印刷完了かどうかを判定し、両方とも完了していれば、ステップS632でそのファクシミリ情報を削除し受信文書に関する一連の処理を完了する。
【0056】
他方、ステップS631において、送信処理及び印刷処理の少なくとも一方が完了していなければ、ステップS633で特定情報の種類を判断し処理を切り替える。特定情報が文書コードである場合はステップS634へ進む。そして、画像をOCR解析またはデジタル情報抽出手段で解析し、得られた文書コードが記憶している文書コードと一致するかどうかを判断し、一致していれば、ステップS635で安全を意味するスタンプを設定する。逆に一致していなければ、ステップS636で危険を意味するスタンプを設定する。いずれの場合もスタンプ設定の次に、ステップS637でスタンプ要求を行い、ステップS638で印刷要求を行う。
【0057】
ステップS633において、特定情報が印刷許可であった場合はステップS639に進む。そして、デジタル情報抽出手段で地紋をデジタル解析した結果と比較し、一致すれば印刷が指示されたと判断して、ステップS638で印刷要求を行う。逆に不一致や特定情報が見あたらなかったときは、印刷許可は誤りの可能性があると判断し、ステップS640で印刷完了及び送信完了とする。
【0058】
ステップS633において、特定情報が転送許可であった場合は、ステップS641に進む。そして、地紋をデジタル解析して、記憶していた特定情報と一致すれば、転送が指示されたと判断して、ステップS642で送信要求し、ステップS643で印刷要求を行う。逆に、一致しなかったときは、転送許可の指示に疑問があるため、ステップS644で印刷完了及び送信完了とする。
【0059】
次に、インターネットファクシミリ装置において、特定情報が、文書フォーマット情報や業務指示である場合について図12を用いて説明する。ステップS911で受信中かどうか判定し、受信中であれば、ステップS912で受信部分がメールのヘッダかどうかを判定する。受信部分がメールヘッダ部分であれば、ステップS913で非標準のヘッダに記載された特定情報を記憶する。メールヘッダでなければ、ステップS914でその他の受信処理を行いリターンする。ステップS911において、受信中でなければ、ステップS915でサーバーにメールがあるかどうかを判定し、サーバーにメールがあれば、ステップS916で受信を開始する。
【0060】
以上、ファクシミリ装置及びインターネットファクシミリ装置でファクシミリ情報を受信する場合の処理について説明してきたが、次にファクシミリ情報を送信する場合の処理について説明する。
【0061】
図13に、MFPを用いてファクシミリ情報を送信する場合の各種の処理動作を示す。まず、ステップS1000で初期化処理を行う。続いて、受信した情報を処理する受信処理(ステップS1100)、情報を他へ送信する送信処理(ステップS1200)、スキャナや受信した画像から必要なデータを読取るの読取り処理(ステップS1300)、画像データを用紙にプリントするの印刷処理(ステップS1400)、入出力処理(ステップS1500)、そして全体の動作を制御する全体制御が行われる(ステップS1600)。その後、ステップS1700でタイマー設定をして、ステップS1800で所定時間の経過を判定し、タイムアップとなれば、前述の処理動作を繰り返し行う。これら個々の処理や制御動作について、既述の処理と異なる部分を中心に説明する。
【0062】
図14に、送信処理の一例を示すフローチャートを示す。ステップS1201で送信要求があるかどうか判定する。送信要求がなければリターンする。送信要求があれば、ステップS1202で特定情報の送出要求があるかどうかを判定し、送出要求があれば、ステップS1203で現在設定されているモードを判定する。ファクシミリモードであれば、ステップS1204に進み特定情報の設定を行う。このとき、後述する入出力処理で設定されるOCR用か地紋用かあるいは解除されているかに応じて、送り出す特定情報が設定される。OCR用であれば文書コードを、地紋用であれば文書コードに相当するデジタル情報を設定することになる。そして、特定情報を非標準手順で送出するように設定する。その後、ステップS1206で特定情報の送出要求をする。なお、ステップS1202で特定情報の送出要求がなければ、ステップS1207でその他の処理を実行してリターンする。
【0063】
ステップS1203において、モードがインターネットファクシミリモードであれば、ステップS1205に進み、ファクシミリモードと同様に特定情報の設定を行う。この場合、インターネットファクシミリモードであるから独自に設定するヘッダに特定情報を設定することになる。その後、ステップS1206で特定情報の送出要求を行う。次いで、これらの処理が終了すると、ステップS1207でその他の送信処理を実行してリターンする。
【0064】
図15〜図17に、入出力処理の一例を示すフローチャートを示す。まず、図15において、ステップS1501でキー入力操作がなされたかどうかを判定する。キー入力がなければリターンし、キー入力があれば、ステップS1502でキー入力の種類を判定する。キー入力がメンテナンスモードであれば、ステップS1503でメンテナンスモードの表示を行う。一方、キー入力がメンテナンスモードでなければ、S1504でそれぞれのモードに応じた表示に振り分けられる。コピーモードならばステップS1505でコピーモード表示に切り替え、ファクシミリモードならばステップS1506でファクシミリモード表示に切り替え、インターネットファクシミリモードならばステップS1507でインターネットファクシミリモード表示に切り替える。
【0065】
ステップS1504においてモード設定がなければ、図16におけるステップS1508で特定情報設定かどうかを判断する。特定情報設定であれば、ステップS1509で特定情報を設定する選択肢を表示する。一方、ステップS1508で特定情報設定でなければ、ステップS1510へ進み、特定情報を選択するキーであるかどうかが判定される。OCR用の設定であれば、ステップS1511へ進みOCR用を設定する。地紋用であればステップS1512へ進み地紋用を設定し、どちらでもなければステップS1513でOCR用、地紋用のいずれも解除する。
【0066】
ステップS1510において、特定情報を選択するキーでなければ、図17に示すステップS1514へ進み、重要文書キーであるかどうかを判定する。重要文書キーであれば、ステップS1515で特定情報として設定することを要求する。ただし、重要文書であってその重要文書を解除する場合は、ステップS1516で設定要求を解除する。ここで、「重要文書キー」はファクシミリ装置またはインターネットファクシミリ装置を用いて送信先に業務の指示を行う文書の場合に設定するキーで、このキーを操作することで送信文書の正当性の確認を行うことができるようになる。重要文書を送信する場合は、特定情報を送出し、ファクシミリ装置は専用のファクシミリ装置送信状を使用することになる。この送信状は、文書フォーマットを文書コードで印刷した用紙を使用したり、地紋に文書コードが埋め込まれた用紙を使用する。
【0067】
ステップS1514において、重要文書キーでなければ、ステップS1517でスタートキーであるかどうかを判定する。スタートキーであれば、ステップS1518で現在のモードをコピー、ファクシミリ、インターネットファクシミリのいずれかに設定し、ステップS1519でスタート要求する。一方、スタートキーでなければ、ステップS1520でその他の入出力処理を実行してリターンする。
【0068】
図18に、全体制御の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS1601でスタート要求があるかどうかを判定する。スタート要求があれば、ステップS1602でモードに応じた処理を実行する。モードがコピーモードのときはステップS1603へ進んで読取り開始を要求し、その後印刷処理を要求する。モードがファクシミリモード又はインターネットファクシミリモードのときは、ステップS1605で読取り開始を要求し、ステップS1606では送信開始を要求し、そしてステップS1607で特定情報の送信を要求する。
【0069】
図19に、受信したファクシミリ情報を転送する場合の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS1211で送信要求があるかどうかを判定する。送信要求があれば、ステップS1212で特定情報も送るかどうかを判定する。特定情報の送出要求があれば、ステップS1213で現在のモードを判定しファクシミリモードであれば、ステップS1214へ進み、他へ転送する設定があるかどうかを判定する。転送設定があれば、ステップS1215で特定情報として転送許可を設定する。一方、転送設定がなければ、ステップS1216で印刷許可とだけする。同様に、ステップS1213でインターネットファクシミリモードであれば、ステップS1217へ進み、転送する設定があればステップS1219で特定情報として転送許可を設定し、転送設定がなければステップS1218で印刷許可とだけする。これらの処理の後、ステップS1220で特定情報の送出を要求し、ステップS1221でその他の送信処理を行ってリターンする。こうした送信処理を実行することによって、転送時にも特定情報が文書と共に送信されることになる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明のファクシミリ装置では、特定情報を文書本文以外の通信手段の中に設定し、その情報と本文中の設定が一致する否かを判断して以後の取り扱いを行うものであるから、不用意な発信元情報の散逸を防ぐことが可能になる。また、文書フォーマット情報や受信後の取扱指示情報を特定情報として設定することによって、受信文書の信憑性を確認することも可能となり、偽装された情報を排除すること可能となる。
【符号の説明】
【0071】
10 ファクシミリ装置
33 記憶手段
34 画像解析手段
35 判定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信したファクシミリ情報における、ファクシミリ通信手段で通知される特定情報を記憶する記憶手段と、ファクシミリ情報内の画像情報を解析する画像解析手段と、解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれているかどうかを判定する判定手段とを有することを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項2】
前記特定情報が発信元電話番号であり、前記画像解析手段が光学式文字読み取り手段である請求項1記載のファクシミリ装置。
【請求項3】
前記画像解析手段が、前記特定情報と一致する情報の、画像内の記載位置を特定する記載位置特定手段を有し、画像内に発信元電話番号が記載されている場合には、受信したファクシミリ情報を転送するときに、画像内の発信元電話番号が記載されている部分を消去して転送する請求項2記載のファクシミリ装置。
【請求項4】
受信したファクシミリ情報を印刷する際に、画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれているか否かを示す情報を付加して印刷する請求項1又は2記載のファクシミリ装置。
【請求項5】
前記特定情報が文書フォーマットであり、前記画像解析手段が光学式文字読み取り手段である請求項1記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する請求項5記載のファクシミリ装置。
【請求項7】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報を印刷する際に、正規の文書フォーマットではないことを示す情報を付加して印刷する請求項5又は6記載のファクシミリ装置。
【請求項8】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の印刷を禁止する請求項5又は6記載のファクシミリ装置。
【請求項9】
前記特定情報が文書フォーマットであり、前記画像解析手段が地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段である請求項1記載のファクシミリ装置。
【請求項10】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する請求項9記載のファクシミリ装置。
【請求項11】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報を印刷する際に、正規の文書フォーマットではないことを示す情報を付加して印刷する請求項9又は10記載のファクシミリ装置。
【請求項12】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の印刷を禁止する請求項9又は10記載のファクシミリ装置。
【請求項13】
前記特定情報が印刷許可指示であり、前記画像解析手段が地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段である請求項1記載のファクシミリ装置。
【請求項14】
解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれていない場合は、受信したファクシミリ情報の印刷を禁止する請求項13記載のファクシミリ装置。
【請求項15】
前記特定情報が転送許可指示であり、前記画像解析手段が地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段である請求項1記載のファクシミリ装置。
【請求項16】
解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれていない場合は、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する請求項15記載のファクシミリ装置。
【請求項17】
インターネットを介して受信したファクシミリ情報における、メールヘッダに記載された特定情報を記憶する記憶手段と、ファクシミリ情報内の画像情報を解析する画像解析手段と、解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれているかどうかを判定する判定手段とを有することを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項18】
前記特定情報が発信元メールアドレスであり、前記画像解析手段が光学式文字読み取り手段である請求項17記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項19】
前記画像解析手段が、前記特定情報と一致する情報の画像内の記載位置を特定する記載位置特定手段を有し、画像内に発信元メールアドレスが記載されている場合には、受信したファクシミリ情報を転送するときに、画像内の発信元メールアドレスが記載されている部分を消去して転送する請求項18記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項20】
受信したファクシミリ情報を印刷する際に、画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれているか否かを示す情報を付加して印刷する請求項17又は18記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項21】
前記特定情報が文書フォーマットであり、前記画像解析手段が光学式文字読み取り手段である請求項17記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項22】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する請求項21記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項23】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報を印刷する際に、正規の文書フォーマットではないことを示す情報を付加して印刷する請求項21又は22記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項24】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の印刷を禁止する請求項21又は22記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項25】
前記特定情報が文書フォーマットであり、前記画像解析手段が地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段である請求項17記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項26】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する請求項25記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項27】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報を印刷する際に、正規の文書フォーマットではないことを示す情報を付加して印刷する請求項25又は26記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項28】
解析した画像が前記文書フォーマットと一致しない場合には、受信したファクシミリ情報の印刷を禁止する請求項25又は26記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項29】
前記特定情報が印刷許可指示であり、前記画像解析手段が地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段である請求項17記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項30】
解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれていない場合は、受信したファクシミリ情報の印刷を禁止する請求項29記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項31】
前記特定情報が転送許可指示であり、前記画像解析手段が地紋に含まれたデジタル情報を抽出する情報抽出手段である請求項17記載のインターネットファクシミリ装置。
【請求項32】
解析した画像内に前記特定情報と一致する情報が含まれていない場合は、受信したファクシミリ情報の転送を禁止する請求項31記載のインターネットファクシミリ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−151561(P2011−151561A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10545(P2010−10545)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】