説明

ファラデーシールド部品及び生体情報測定方法

【課題】測定電極に対し静電シールドし、シールド板の渦電流の発生を低く抑える。
【解決手段】磁気刺激を行うためのコイル35により磁気刺激が与えられる生体の部位を測定電極共に被覆するように配置される。スリット13を有し、生体の部位を被覆すると共にスリット13により挟まれる帯状部12A、12Bを有し、この帯状部12A、12Bによる経路が全て開経路である導電材10と、この導電材10を保持する面状シート20とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、脳波計や誘発電位検査装置などによる脳波測定や誘発電位測定などの生体情報測定の際に、核磁気共鳴イメージング(MRI)や磁気刺激を行うためのコイルにより磁気刺激を与えながら測定を行う場合に用いると好適なファラデーシールド部品及び、このファラデーシールド部品を用いて行う生体情報測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の磁気刺激下における脳波の測定などにおいては、磁気刺激コイルに2000V近くのパルス電圧を印加するため、測定電極に対する静電誘導が生じ、アーチファクトが大きくなり、脳波や誘発脳波を適切に測定できない問題があった。
【0003】
そこで、測定電極を含めて測定部位を導電体により覆った状態で測定を行うことが考えられる。しかしながら、この手法によると、導電体に渦電流が発生し、磁気刺激の強度が低減し、また、大きな音を発生するという新たな問題が生じる。
【0004】
従来、磁気刺激による生体電極に生じる渦電流を少なくすることを狙って、生体電極の形状を工夫したものが知られている(特許文献1参照)。しかしながら、この生体電極は渦電流を少なくするものであっても、電極に静電誘導が生じることは避けることができず、磁気刺激によるアーチファクトを大きく低減させる十分な効果を得ることができなかった。
【特許文献1】特開平10−201725号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記のような磁気刺激下における生体情報測定の現状に鑑みてなされたもので、その目的は、測定電極に対する静電シールドが適切に行われるようにして、測定電極における渦電流の発生を大きく低減されるファラデーシールド部品を提供することである。また、静電シールドを行う導電面における渦電流の発生を低く抑えると共に振動による音発生を抑制するファラデーシールド部品を提供することを目的とする。更にファラデーシールド部品を用いた生体情報測定方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るファラデーシールド部品は、生体の部位を測定電極と共に被覆するように配置されるファラデーシールド部品であって、スリットを有し、生体の部位を被覆すると共にスリットにより挟まれる帯状部を有し、この帯状部による経路が全て開経路である導電材と、この導電材を保持する面状シートとを具備することを特徴とする。
【0007】
本発明に係るファラデーシールド部品においては、前記導電材及び面状シートが、被覆する生体部位にフィットする形状を有することを特徴とする。
【0008】
本発明に係るファラデーシールド部品においては、面状シートが透明または半透明の絶縁材料により構成されることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るファラデーシールド部品においては、導電材が薄板、箔、線材、網材のいずれかにより構成されることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るファラデーシールド部品においては、導電材が面状シート上に印刷、塗布或いは吹付けされていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るファラデーシールド部品においては、導電材が二枚の面状シートに挟まれて、二枚の面状シートが接着されていることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るファラデーシールド部品においては、導電材には、接地用コネクタが接続されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るファラデーシールド部品においては、生体から生体信号を取り出す電極に接続されたリード線を被覆する形状を有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る生体情報測定方法は、生体から生体信号を取り出す電極が取り付けられた生体の部位を、前記請求項1乃至8のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品により被覆し、磁気刺激下において電極に接続されたリード線を介して生体情報測定装置にて生体信号を得て測定を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る生体情報測定方法は、ファラデーシールド部品をネットにより覆った状態において、測定を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るファラデーシールド部品は、MRI磁気測定時や磁気刺激の場合に、生体の部位を測定電極と共に被覆するように配置されるので、測定電極を静電シールドすることができる。また、スリットを有し、生体の部位を被覆すると共にスリットにより挟まれる帯状部を有し、この帯状部による経路が全て開経路である導電材を備えるので、開経路に渦電流が生じることはなく、また、帯状部に渦電流が生じても帯状部の幅を狭小化することにより大きな渦電流とならないので、生体信号に対するアーチファクトを低減させて好適な測定環境を提供できる。更に、大きな渦電流が発生せず、発生する音を小さくできる効果がある。また、生体から生体信号を取り出す電極に接続されたリード線を被覆する形状を有することにより、リード線を流れる生体信号に対するアーチファクトを低減させることができる。
【0017】
本発明に係る生体情報測定方法によれば、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品により被覆し、磁気刺激下において電極に接続されたリード線を介して生体情報測定装置にて生体信号を得て測定を行うので、測定電極を静電シールドすることができる。また、ファラデーシールド部品に、大きな渦電流が発生せず、発生する音を小さくできる効果がある。また、ファラデーシールド部品をネットにより覆った状態において、測定を行うことによりファラデーシールド部品の振動を低減させ、生体信号に対するアーチファクトを低減させ、音発生も更に低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下添付図面を参照して、本発明に係るファラデーシールド部品の実施例及びファラデーシールド部品を用いた生体情報測定方法を説明する。各図において、同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。図1には、頭に被せて使用するヘッドキャップタイプのファラデーシールド部品1の斜視図が示されている。ファラデーシールド部品1は、導電材10と面状シート20を主な構成要素としている。導電材10には、接地用コネクタ31が接続されている。
【0019】
導電材10と面状シート20は共に全体として、頭部形状に沿って半球殻形状であり、被覆する生体部位である頭部にフィットする形状を有している。このファラデーシールド部品1の展開図は図2に示す如くであり、また、要部省略展開図は図3に示す如くである。
【0020】
概ね頭頂部に対応する部分には、C字状である導電材10の基部11が形成されており、この基部11にはラジアル方向に延び、外方側となるほど幅広とされたそれぞれ複数本の帯状部12A、12Bが接続されている。C字状である基部11は、それにより形成される経路が開経路となっている。帯状部12Aは、帯状部12Bよりも短く、人体頭部にファラデーシールド部品1を被せたときに顔の側に位置する部分である。帯状部12Bは、頭部に被せたときに首の後部側に位置する部分である。
【0021】
帯状部12Aは、先端においてほぼ直角方向に折り曲げられた先端部12ATを有している。先端部12ATからみると、先端部12ATには基部11側へ向かって延びる二条の帯状部12Aが接続されている。二条の帯状部12Aの一方の先端は前述の通り基部11に接続されているが、二条の帯状部12Aの他方の先端は基部11に接続されていない。つまり、帯状部12A、先端部12AT及び基部11は、これらにより形成される経路が開経路となっている。
【0022】
帯状部12Bは、帯状部12Bの先端部12BTより長い部分においては、同じ幅を有しており、先端においてほぼ直角方向に折り曲げられた先端部12BTを有する。この先端部12BTからみると、先端部12BTには基部11側に向かって延びる二条の帯状部12Bが接続されている。二条の帯状部12Bの一方は前述の通り基部11に接続されているが、二条の帯状部12Bの他方は基部11に接続されていない。つまり、帯状部12B、先端部12BT及び基部11も、それにより形成される経路が開経路となっている。結局、C字状である基部11を含めて全ての帯状部12A、12Bにより形成される経路が開経路となっているため、この経路を介して渦電流がながることはない。
【0023】
隣接する二つの帯状部12A、12Aの間、隣接する二つの帯状部12B、12Bの間、更には隣接する帯状部12Aと帯状部12Bの間には、帯状部12Aと帯状部12Bの幅が狭小となるようにスリット13が形成されている。このように帯状部12Aと帯状部12Bの幅を狭小とするほど、帯状部12Aと帯状部12Bに発生する渦電流を低く抑えることができる。
【0024】
面状シート20は、好適には、透明または半透明の絶縁材料により構成される。絶縁材料としては、各種のプラスチック薄膜、フレキシブルプリント配線板などを採用することができる。面状シート20は、図2では2点鎖線により描かれている。面状シート20の面積は、複数の帯状部12Aにより形成される扇形状部分の面積に加えて複数の帯状部12Bにより形成される扇形状部分の面積を加えて得た面積より、やや広くされている。
【0025】
導電材10は、薄板、箔、線材、網材のいずれかにより形成することができる。導電材10の材質は、導電性を有していれば良く、銀、銅、アルミニウム、カーボン或いは合金などを用いることができる。導電材10は、薄板を裁断して形成することもできるが、面状シート20上にマスクを用いて印刷、塗布或いは吹付けを行って形成することもできる。更に、接着剤が塗布された面を有する二枚の面状シート20、20により導電材10を挟み、二枚の面状シート20、20を接着してファラデーシールド部品1としても良い。
【0026】
上記のファラデーシールド部品1を用いる場合には、人体頭部に測定電極を配置する。例えば、所要部に設けられた電極ホルダ42を備え、頭部及び顎部を覆う図4に示すようなキャップ41を被るようにする。電極ホルダ42内には電極が設けられており、電極に接続されるリード線43が首の後部において束ねられて生体情報測定装置に到るようにされている。この状態の頭部に、ファラデーシールド部品1を図5に示されるように被せて静電シールドする。この状態において、導電材10及び面状シート20が、被覆する生体部位である頭部にフィットする形状となっていることが判る。また、ファラデーシールド部品1は、複数の帯状部12Bにより形成される扇形状部分を有し、この扇形状部分が頭部から生体信号を取り出す電極に接続されたリード線43が束ねられた部分においてもリード線43を被覆する形状となっている。
【0027】
接地用コネクタ31に接続された導線32をアース電位に接続する。ファラデーシールド部品1の露出面側に磁気刺激を行うためのコイル35を配置し、このコイル35にパルス電圧を印加することにより磁気刺激を与え、該刺激下において電極ホルダ42内の電極に接続されたリード線43を介して生体情報測定装置にて生体信号を得て測定を行う。
【0028】
このような測定の場合に、ファラデーシールド部品1は、磁気刺激を行うためのコイルにより磁気刺激が与えられる頭部を被覆するように配置されるので、測定電極を静電シールドしている。帯状部12A、12Bは、コイル35に印加するパルス電圧などを考慮して、大きな渦電流が生じず生体信号に対するアーチファクトを低減させることができる程度の狭小な幅寸法を有するので、大きな渦電流を発生させずにアーチファクトを低減させて好適な測定環境を提供できている。また、複数の帯状部12Bにより形成される扇形状部分を有し、この扇形状部分が生体から生体信号を取り出す電極に接続されたリード線43が密集する首の後部付近まで被覆する形状であることによって、アーチファクトを更に低減させている。
【0029】
図6に、上記実施例に係るファラデーシールド部品1を用いた場合におけるコイル通電による振動に基づくノイズレベルの経時変化(図6(a))と、実施例に係るファラデーシールド部品1を用いなかった場合におけるコイル通電による振動に基づくノイズレベルの経時変化(図6(b))とを示す。実施例に係るファラデーシールド部品1を用いた場合には、振動に基づくノイズが5msec程度でほぼ収束していることが判る。
【0030】
図7に時間軸を縮小した場合の振動によるノイズレベルの経時変化を示す。図7(a)は、実施例に係るファラデーシールド部品1を用いた場合であり、図7(b)は、実施例に係るファラデーシールド部品1を用いなかった場合を示す。図7(b)では、コイル通電に大きなノイズレベルが観測される以外に、その後の外来ハムノイズなどのノイズレベルも大きく、磁気刺激装置が次の刺激のための充電に入った時点t以降に充電ノイズが大きくなることも観測される。実施例に係るファラデーシールド部品1を用いた場合には、図7(a)を見ると明らかなように外来ハムノイズはほとんど観測されないか、かなりのレベルまで低減され、また充電ノイズに係る変動は見られず、安定した生体情報測定が可能であることが判る。
【0031】
図8は、第2の実施例に係るファラデーシールド部品1Aを示す。第1の実施例に示したファラデーシールド部品1は、主に長さが異なる帯状部12Aと帯状部12Bを備えるものであるが、このファラデーシールド部品1Aは、全て帯状部12Aにより構成されており、首の後部側を覆う帯状部12Bを備えていない。
【0032】
上記以外の構成においては、ファラデーシールド部品1Aを構成する導電材10と面状シート20が全体として、頭部形状に沿って半球殻形状であり、被覆する生体部位である頭部にフィットする形状を有しているなど、ファラデーシールド部品1と同一の構成を備えている。
【0033】
このファラデーシールド部品1Aを用いて生体情報の測定を行う場合にも、図4に示したキャップ41を被り、この状態の頭部に、ファラデーシールド部品1Aを被せて静電シールドして測定を行う。このファラデーシールド部品1Aによっても、図6、図7によって示したファラデーシールド部品1とほぼ同じ特性が得られ、ファラデーシールド部品1Aに大きな渦電流を発生させずに、アーチファクトを低減させて好適な測定環境を提供できることが判った。
【0034】
図9は、図8において説明した状態のファラデーシールド部品1Aをネット55により覆った状態を示す図である。ネット55は、布製の網などのような伸縮性が余りない素材よりも、ゴムなどの伸縮性が大きい素材を布などで覆った網線により構成されるものが好適である。即ち、このようなネット55によりファラデーシールド部品1Aを覆った状態において測定を行うことによって、ファラデーシールド部品1Aの振動が抑えられ、生体信号に対するアーチファクトを低減させ、音発生も更に低減させることができる。なお、図5に示す状態のファラデーシールド部品1をネット55により覆って測定を行うこともできる。ファラデーシールド部品1に適用するネットは、首の後部側を覆うように、帯状部12Bに対応する形状を備えるようにしても良い。
【0035】
図10は、第3の実施例に係るファラデーシールド部品1Bを示す。このファラデーシールド部品1Bは、基部11と同心円状の複数の帯状部14によりなる導電材を面状シート20に設けたものである。各帯状部14は結合部15により接続されているが、各帯状部14における長手方向の先端には間隙19が設けられ不連続となっている。また、隣接する二つの帯状部14、14の間には、スリット16が形成されている。この構成によって、基部11と同心円状の複数の帯状部14によって形成される経路はいずれも開経路となっている。係るファラデーシールド部品1Bによっても、ファラデーシールド部品1、1Aと同様の効果が得られる。
【0036】
図11は、第4の実施例に係るファラデーシールド部品1Cを示す。このファラデーシールド部品1Cは、基部11から螺旋状に一本の帯状部17が延びており、基部11及び螺旋状の帯状部17によりなる導電材が面状シート20に設けられている。上下方向に隣接する二つの帯状部17、17の間には、スリット18が形成されている。この構成によって、基部11及び螺旋状の帯状部17によって形成される経路はいずれも開経路となっている。係るファラデーシールド部品1Cによっても、ファラデーシールド部品1、1Aと同様の効果が得られる。なお、この例では、基部11から螺旋状に一本の帯状部17が延びているものを示したが、基部11から螺旋状に複数本の帯状部17が延びている構成を採用しても良い。
【0037】
図12は、第5の実施例に係るファラデーシールド部品2を示す。このファラデーシールド部品2は、四辺形の面状シート21に簾状の導電材22が設けられたものである。ファラデーシールド部品2の形状は、この四辺形に限られることなく、台形形状や楕円形状など所望の形状を採用し得る。
【0038】
導電材22は、長尺帯状の基部23の一長辺から直交する複数本の帯状部24が延びている。二本の隣接する帯状部24、24の間には、スリット25が形成されている。基部23と複数本の帯状部24により形成される経路は、いずれも開経路となっている。帯状部24は、コイルに印加するパルス電圧などを考慮して、大きな渦電流が生じず生体信号に対するアーチファクトを低減させることができる程度の狭小な幅寸法を有する。
【0039】
このファラデーシールド部品2は、例えば図13に示すように腕60に巻き付けて使用することができる。勿論、測定時にはファラデーシールド部品2が腕に設けられた電極を覆うようにされ、導電材22に接続されている接地用コネクタ31から延びる導線32はアース電位に接続される。
【0040】
また、ファラデーシールド部品2は、例えば図14に示すように腹部70に巻き付けて使用することができる。この腹部70に適用されるファラデーシールド部品2は、腕60に適用されるものよりも大きい。ファラデーシールド部品2は、平らなものである必要はなく、測定電極を取り付ける生体部位にフィットする形状であることが好適であり、湾曲や凹凸を有するように構成すると良い。
【0041】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、種々の設計変更が可能であり、その他本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のファラデーシールド部品における第1の実施例の斜視図。
【図2】本発明のファラデーシールド部品における第1の実施例の展開図。
【図3】本発明のファラデーシールド部品における第1の実施例の一部省略展開図。
【図4】本発明のファラデーシールド部品を用いた生体情報測定に用いるキャップの側面図。
【図5】本発明のファラデーシールド部品における第1の実施例を用いた生体情報測定の状態を示す斜視図。
【図6】本発明のファラデーシールド部品における第1の実施例を用いた生体情報測定と第1の実施例を用いない生体情報測定における振動によるノイズレベルの経時変化を示す図。
【図7】図6の時間軸を縮小した場合の振動によるノイズレベルの経時変化を示す図。
【図8】本発明のファラデーシールド部品における第2の実施例の斜視図。
【図9】本発明のファラデーシールド部品における第2の実施例において、測定時にネットを被せた状態の斜視図。
【図10】本発明のファラデーシールド部品における第3の実施例の斜視図。
【図11】本発明のファラデーシールド部品における第4の実施例の斜視図。
【図12】本発明のファラデーシールド部品における第5の実施例の平面図。
【図13】本発明のファラデーシールド部品における第5の実施例を腕に巻き付けた状態を示す斜視図。
【図14】本発明のファラデーシールド部品における第5の実施例を腹部に巻き付けた状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0043】
1、1A 、1B、1C、2 ファラデーシールド部品
10、22 導電材
11、23 基部
12A、12B、14、17、24 帯状部
13 スリット
16、18、25 スリット
19 間隙
20、21 面状シート
31 接地用コネクタ
32 導線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の部位を測定電極と共に被覆するように配置されるファラデーシールド部品であって、
スリットを有し、生体の部位を被覆すると共にスリットにより挟まれる帯状部を有し、この帯状部による経路が全て開経路である導電材と、
この導電材を保持する面状シートと
を具備することを特徴とするファラデーシールド部品。
【請求項2】
前記導電材及び面状シートが、被覆する生体部位にフィットする形状を有することを特徴とする請求項1に記載のファラデーシールド部品。
【請求項3】
面状シートが透明または半透明の絶縁材料により構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のファラデーシールド部品。
【請求項4】
導電材が薄板、箔、線材、網材のいずれかにより構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品。
【請求項5】
導電材が面状シート上に印刷、塗布或いは吹付けされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品。
【請求項6】
導電材が二枚の面状シートに挟まれて、二枚の面状シートが接着されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品。
【請求項7】
導電材には、接地用コネクタが接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品。
【請求項8】
生体から生体信号を取り出す電極に接続されたリード線を被覆する形状を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品。
【請求項9】
生体から生体信号を取り出す電極が取り付けられた生体の部位を、前記請求項1乃至8のいずれか1項に記載のファラデーシールド部品により被覆し、
磁気刺激下において電極に接続されたリード線を介して生体情報測定装置にて生体信号を得て測定を行うことを特徴とする生体情報測定方法。
【請求項10】
ファラデーシールド部品をネットにより覆った状態において、測定を行うことを特徴とする請求項9に記載の生体情報測定方法。

【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−119080(P2009−119080A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−297315(P2007−297315)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(000230962)日本光電工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】