説明

フィラメントワインディング装置

【課題】ボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等に際して、作業性ならびに安全性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】繊維束Fが巻かれたボビンBをそれぞれ支持する複数のボビンホルダ軸33と、前記ボビンホルダ軸33を連結する連結部材32と、前記連結部材32を支持するラック31と、で構成されたクリールスタンド30を備えるフィラメントワインディング装置100であって、前記連結部材32は、該連結部材32によって連結される前記ボビンホルダ軸33と該ボビンホルダ軸33によって支持される前記ボビンBを一体若しくは連動して可動することができる、とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィラメントワインディング装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ライナーの外周面に繊維束を巻き付けていくフィラメントワインディング装置が知られている。フィラメントワインディング装置には、繊維束が巻かれたボビンを複数個配置したクリールスタンドが備えられている(例えば特許文献1参照)。フィラメントワインディング装置は、クリールスタンドに配置された各ボビンから繊維束を解舒し、該繊維束をライナーの外周面に巻き付ける。
【0003】
しかし、このようなフィラメントワインディング装置においては、クリールスタンドに配置されたボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等に際して、作業性や安全性が悪いという問題を有していた。
【0004】
例えばライナーの外周面に180本の繊維束を同時に巻き付ける既存のフィラメントワインディング装置においては、該フィラメントワインディング装置のクリールスタンドに180個のボビンが配置される。すると、各ボビンを支持するボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等を一つずつ行なうには、多大な作業工数と作業時間が必要とされるため、作業性が悪いという問題を有していたのである。
【0005】
また、ボビンに巻かれた繊維束に予め樹脂が含浸されている場合においては、オペレータがボビンに触れるとボビン表面の繊維束を汚す恐れもあることから、慎重な作業が求められる。すると、各ボビンを支持するボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等を一つずつ行なうには、作業性が悪いという問題を有していたのである。
【0006】
更に、高所に配置されたボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等をする場合においては、オペレータがボビンホルダ軸やボビンを抱えた状態で作業台を上り下りする必要が生じる。すると、高所に配置されたボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等を一つずつ行なうには、作業性や安全性が悪いという問題を有していたのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−23481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題を解決すべくなされたものであり、ボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等に際して、作業性ならびに安全性を向上させる技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
次に、この課題を解決するための手段を説明する。
【0010】
即ち、第一の発明は、
繊維束が巻かれたボビンをそれぞれ支持する複数のボビンホルダ軸と、
前記ボビンホルダ軸を連結する連結部材と、
前記連結部材を支持するラックと、で構成されたクリールスタンドを備えるフィラメントワインディング装置であって、
前記連結部材は、該連結部材によって連結される前記ボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持される前記ボビンを一体若しくは連動して可動することができる、とした。
【0011】
第二の発明は、第一の発明に係るフィラメントワインディング装置において、
前記連結部材としてフレームを備え、
前記フレームは、該フレームによって連結される前記ボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持される前記ボビンとともに、前記ラックから引き出す又は前記ラックに押し込むことができる、とした。
【0012】
第三の発明は、第二の発明に係るフィラメントワインディング装置において、
前記ラックの側面に昇降台を備え、
前記昇降台は、前記フレームを引き出す際に該フレームの引き出し位置まで移動し、前記ラックから引き出された前記フレームを支持した状態で作業位置まで移動する、とした。
【0013】
第四の発明は、第三の発明に係るフィラメントワインディング装置において、
前記昇降台は、前記フレームを押し込む際に該フレームを支持した状態で押し込み位置まで移動し、前記ラックに前記フレームを押し込む、とした。
【0014】
第五の発明は、第一の発明に係るフィラメントワインディング装置において、
前記連結部材として無端リンクを備え、
前記無端リンクは、該無端リンクによって連結される前記ボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持される前記ボビンとともに、所定の搬送路を周回する、とした。
【0015】
第六の発明は、第五の発明に係るフィラメントワインディング装置において、
前記搬送路に前記ボビンホルダ軸のメンテナンスや前記ボビンの交換等を可能とする作業レーンを設ける、とした。
【発明の効果】
【0016】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0017】
第一の発明によれば、連結部材によって連結されるボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持されるボビンを一体若しくは連動して可動することができる。これにより、ボビンホルダ軸やボビンを所定の箇所まで運ぶことができ、作業性を向上させることが可能となる。
【0018】
第二の発明によれば、フレームによって連結されるボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持されるボビンを一体としてラックから引き出すことができる。また、フレームによって連結されるボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持されるボビンを一体としてラックに押し込むことができる。これにより、ボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等をフレーム毎にまとめて行なうことができ、作業性を向上させることが可能となる。
【0019】
第三の発明によれば、ラックから引き出されたフレームを作業位置まで移動させることができる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等に際して作業台を上り下りする必要がなくなり、作業性ならびに安全性を向上させることが可能となる。
【0020】
第四の発明によれば、フレームを作業位置から移動させてラックに押し込むことができる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等に際して作業台を上り下りする必要がなくなり、作業性ならびに安全性を向上させることが可能となる。
【0021】
第五の発明によれば、無端リンクによって連結されるボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持されるボビンを搬送路に沿って周回させることができる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等に際して搬送路の任意の箇所で作業を行なうことができ、作業性を向上させることが可能となる。
【0022】
第六の発明によれば、適切な位置に設けられた作業レーンでボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等が行なえる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸のメンテナンスやボビンの交換等に際して作業台を上り下りする必要がなくなり、作業性ならびに安全性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】フィラメントワインディング装置100の全体構成を示す図。
【図2】クリールスタンド30の構成を示す図。
【図3】昇降台34がフレーム32の引き出し位置まで移動した状態を示す図。
【図4】昇降台34が引き出されたフレーム32を支持した状態を示す図。
【図5】昇降台34が作業位置まで移動した状態を示す図。
【図6】昇降台34がフレーム32の押し込み位置まで移動した状態を示す図。
【図7】昇降台34が支持していたフレーム32を押し込んだ状態を示す図。
【図8】クリールスタンド40の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
まず、本発明の一実施形態に係るフィラメントワインディング装置100(以降「FW装置100」)について説明する。
【0025】
図1は、FW装置100の全体構成を示す図である。図中に示す矢印Dは、ライナー1の移送方向を示している。また、ライナー1の移送方向と平行な方向をFW装置100の前後方向とし、ライナー1が移送される一方向を前側、他方向を後側と定義する。なお、FW装置100は、ライナー1を前後方向に往復動させるため、該ライナー1の移送方向に応じて前側及び後側が定まる。
【0026】
FW装置100は、ライナー1の外周面に繊維束Fを巻き付けていく装置である。FW装置100は、主にライナー移送部10と、ヘリカル巻き部20と、クリールスタンド30と、で構成される。
【0027】
ライナー移送部10は、ライナー1を回転させながら移送する。詳細には、ライナー移送部10は、FW装置100の前後方向を中心軸としてライナー1を回転させるとともに、FW装置100の前後方向にライナー1を移送する。ライナー移送部10は、主に基台11と、ライナー支持フレーム12と、回転軸13と、で構成される。
【0028】
基台11は、FW装置100の前後方向に延設されたレール上に載置されている。基台11には、一対のライナー支持フレーム12と回転軸13が設けられている。そして、回転軸13に取り付けられたライナー1は、図示しない動力機構によって一方向に回転される。
【0029】
このような構成により、ライナー移送部10は、FW装置100の前後方向を中心軸としてライナー1を回転させるとともに、FW装置100の前後方向にライナー1を移送することを可能としている。
【0030】
ヘリカル巻き部20は、ライナー1の外周面に繊維束Fを巻き付ける。詳細には、ヘリカル巻き部20は、繊維束Fの巻き付け角度がFW装置100の前後方向に対して所定の値となる(例えば0度から60度)、いわゆるヘリカル巻きを行なう。ヘリカル巻き部20は、主に基台21と、ヘリカルヘッド22と、で構成される。
【0031】
基台21には、ヘリカルヘッド22が設けられている。ヘリカルヘッド22には、繊維束Fを案内する複数のガイド23が設けられている。そして、各ガイド23によって案内された繊維束Fは、回転しながら通過するライナー1の外周面に巻き付けられる。
【0032】
このような構成により、ヘリカル巻き部20は、繊維束Fの巻き付け角度がFW装置100の前後方向に対して所定の値となる、いわゆるヘリカル巻きを行なうことを可能としている。
【0033】
クリールスタンド30は、ヘリカル巻き部20に繊維束Fを供給する。詳細には、クリールスタンド30は、ヘリカル巻き部20を構成するヘリカルヘッド22の各ガイド23に対して繊維束Fを供給する。クリールスタンド30は、主にラック31と、フレーム32と、ボビンホルダ軸33と、で構成される。
【0034】
ラック31には、複数のフレーム32が互いに平行に支持されている。フレーム32には、複数のボビンホルダ軸33が取り付けられており、該ボビンホルダ軸33を連結している。また、各ボビンホルダ軸33は、繊維束Fが巻かれたボビンBを支持している。そして、各ボビンBに巻かれた繊維束Fは、図示しない案内部材を介して対応するそれぞれのガイド23に送られる。
【0035】
このような構成により、クリールスタンド30は、ヘリカル巻き部20を構成するヘリカルヘッド22の各ガイド23に対して繊維束Fを供給することを可能としている。
【0036】
ここで、クリールスタンド30について更に詳しく説明する。なお、本FW装置100には、4台のクリールスタンド30が設けられているが、全て同一の構成である(図1参照)。
【0037】
図2は、クリールスタンド30の構成を示す図である。図中に示す矢印Xは、フレーム32の摺動方向を示している。
【0038】
ラック31は、クリールスタンド30を構成する主たる構造体である。ラック31は、略直方体形状に組まれており、該ラック31の長手方向に対して平行にフレーム32を支持している。
【0039】
フレーム32は、ボビンホルダ軸33を連結する部材(連結部材)である。フレーム32は、略直線形状に形成されており、該フレーム32に一定の間隔をあけて複数のボビンホルダ軸33が取り付けられている。なお、フレーム32は、ラック31の長手方向に摺動可能に構成される。
【0040】
ボビンホルダ軸33は、ボビンBを回転自在に支持する部材である。ボビンホルダ軸33は、略円筒形状に形成されており、該ボビンホルダ軸33にボビンBが外嵌される。なお、ボビンホルダ軸33と該ボビンホルダ軸33によって支持されるボビンBは、フレーム32と一体となって摺動可能である。
【0041】
このような構成により、本FW装置100のクリールスタンド30は、フレーム32によって連結されるボビンホルダ軸33と該ボビンホルダ軸33によって支持されるボビンBを一体としてラック31から引き出すことができる。また、フレーム32によって連結されるボビンホルダ軸33と該ボビンホルダ軸33によって支持されるボビンBを一体としてラック31に押し込むことができる。これにより、ボビンホルダ軸33のメンテナンスやボビンBの交換等に際してフレーム32毎にまとめて行なうことができ、作業性を向上させることが可能となる。
【0042】
更に、クリールスタンド30は、ラック31の側面に昇降台34を備えている。図中に示す矢印Yは、昇降台34の移動方向を示している。
【0043】
昇降台34は、フレーム32を支持するとともに、該フレーム32を上下方向に移動させる装置である。昇降台34は、フレーム32の引き出し位置まで移動し、ラック31から引き出されたフレーム32を支持することを可能としている。また、昇降台34は、フレーム32を支持した状態で押し込み位置まで移動し、ラック31にフレーム32を押し込むことを可能としている。
【0044】
次に、クリールスタンド30の動作態様について説明する。ここでは、高所に配置されたボビンホルダ軸33のメンテナンスと繊維束Fが少なくなったボビンBの交換を想定して説明する。
【0045】
まず、図3に示すように、クリールスタンド30は、フレーム32の引き出し位置まで昇降台34を移動させる(図中矢印a参照)。なお、引き出し位置とは、フレーム32がラック31から引き出された際に該フレーム32を支持することができる位置をいう。
【0046】
次に、図4に示すように、クリールスタンド30は、フレーム32によって連結されるボビンホルダ軸33と該ボビンホルダ軸33によって支持されるボビンBを一体としてラック31から引き出す(図中矢印b参照)。ラック31から引き出されたフレーム32は、引き出し位置にある昇降台34によって支持される。
【0047】
次に、図5に示すように、クリールスタンド30は、フレーム32を支持した状態で作業位置まで昇降台34を移動させる(図中矢印c参照)。なお、作業位置とは、オペレータがボビンホルダ軸33のメンテナンスやボビンBの交換等を容易に行なえる位置をいう。本クリールスタンド30においては、オペレータが屈むことなく作業を行なえる所定の高さを作業位置と定義している。オペレータは、作業位置まで運ばれたボビンホルダ軸33をメンテナンスすることができ、繊維束Fが少なくなったボビンBを満巻状態のボビンBに交換できる。
【0048】
このような動作により、本FW装置100のクリールスタンド30は、ラック31から引き出されたフレーム32を作業位置まで移動させることができる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸33のメンテナンスやボビンBの交換等に際して作業台を上り下りする必要がなくなり、作業性ならびに安全性を向上させることが可能となる。
【0049】
次に、図6に示すように、クリールスタンド30は、フレーム32の押し込み位置まで昇降台34を移動させる(図中矢印d参照)。なお、押し込み位置とは、昇降台34からラック31にフレーム32を押し込むことができる位置をいう。
【0050】
次に、図7に示すように、クリールスタンド30は、フレーム32によって連結されるボビンホルダ軸33と該ボビンホルダ軸33によって支持されるボビンBを一体としてラック31に押し込む(図中矢印e参照)。フレーム32は、ラック31によって所定の位置に支持される。
【0051】
このような動作により、本FW装置100のクリールスタンド30は、フレーム32を作業位置から移動させてラック31に押し込むことができる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸33のメンテナンスやボビンBの交換等に際して作業台を上り下りする必要がなくなり、作業性ならびに安全性を向上させることが可能となる。
【0052】
次に、別実施形態に係るクリールスタンド40の構成について詳しく説明する。クリールスタンド40は、上述したクリールスタンド30と一部の構成が異なる。しかし、本発明の目的及び効果に差異はなく、本発明の技術的範囲に属する。
【0053】
図8は、クリールスタンド40の構成を示す図である。図中に示す矢印Zは、ボビンホルダ軸43と該ボビンホルダ軸43によって支持されるボビンBの搬送方向を示している。
【0054】
ラック41は、クリールスタンド40を構成する主たる構造体である。ラック41は、略直方体形状に組まれており、該ラック41の内部を蛇行するように搬送路44が設けられている(図中二点鎖線参照)。
【0055】
無端リンク42は、ボビンホルダ軸43を連結する部材(連結部材)である。無端リンク42は、複数のリンクプレートによって環状に形成されており、該無端リンク42に一定の間隔をあけて複数のボビンホルダ軸43が取り付けられている。なお、無端リンク42は、ラック41の内部に設けられた搬送路44を周回する。
【0056】
ボビンホルダ軸43は、ボビンBを回転自在に支持する部材である。ボビンホルダ軸43は、略円筒形状に形成されており、該ボビンホルダ軸43にボビンBが外嵌される。なお、ボビンホルダ軸43と該ボビンホルダ軸43によって支持されるボビンBは、無端リンク42と連動して搬送路44を周回する。
【0057】
このような構成により、本FW装置100のクリールスタンド40は、無端リンク42によって連結されるボビンホルダ軸43と該ボビンホルダ軸43によって支持されるボビンBを搬送路44に沿って周回させることができる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸43のメンテナンスやボビンBの交換等に際して搬送路44の任意の箇所で作業を行なうことができ、作業性を向上させることが可能となる。
【0058】
更に、本クリールスタンド40は、搬送路44の適切な位置に作業レーン45を設けている。作業レーン45とは、オペレータがボビンホルダ軸43のメンテナンスやボビンBの交換等を行なえる搬送路44の一部を指す。本クリールスタンド40においては、該クリールスタンド40の高所から低所へ延設された搬送路44上に作業レーンを設けている。オペレータは、作業レーン45上にあるボビンホルダ軸43をメンテナンスすることができ、繊維束Fが少なくなったボビンBを満巻状態のボビンBに交換できる。
【0059】
このような構成により、本FW装置100のクリールスタンド40は、適切な位置に設けられた作業レーン45でボビンホルダ軸43のメンテナンスやボビンBの交換等が行なえる。これにより、例えば高所に配置されたボビンホルダ軸43のメンテナンスやボビンBの交換等に際して作業台を上り下りする必要がなくなり、作業性ならびに安全性を向上させることが可能となる。
【0060】
以上のように、本FW装置100のクリールスタンド30・40は、連結部材(フレーム32、無端リンク42)によって連結されるボビンホルダ軸33・43と該ボビンホルダ軸33・43によって支持されるボビンBを一体若しくは連動して可動することができる。これにより、ボビンホルダ軸33・43やボビンBを所定の箇所まで運ぶことができ、作業性を向上させることが可能となる。
【符号の説明】
【0061】
1 ライナー
10 ライナー移送部
11 基台
12 ライナー支持フレーム
13 回転軸
20 ヘリカル巻き部
21 基台
22 ヘリカルヘッド
23 ガイド
30 クリールスタンド
31 ラック
32 フレーム(連結部材)
33 ボビンホルダ軸
34 昇降台
40 クリールスタンド
41 ラック
42 無端リンク(連結部材)
43 ボビンホルダ軸
44 搬送路
45 作業レーン
B ボビン
F 繊維束

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維束が巻かれたボビンをそれぞれ支持する複数のボビンホルダ軸と、
前記ボビンホルダ軸を連結する連結部材と、
前記連結部材を支持するラックと、で構成されたクリールスタンドを備えるフィラメントワインディング装置であって、
前記連結部材は、該連結部材によって連結される前記ボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持される前記ボビンを一体若しくは連動して可動することができる、ことを特徴とするフィラメントワインディング装置。
【請求項2】
前記連結部材としてフレームを備え、
前記フレームは、該フレームによって連結される前記ボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持される前記ボビンとともに、前記ラックから引き出す又は前記ラックに押し込むことができる、ことを特徴とする請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項3】
前記ラックの側面に昇降台を備え、
前記昇降台は、前記フレームを引き出す際に該フレームの引き出し位置まで移動し、前記ラックから引き出された前記フレームを支持した状態で作業位置まで移動する、ことを特徴とする請求項2に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項4】
前記昇降台は、前記フレームを押し込む際に該フレームを支持した状態で押し込み位置まで移動し、前記ラックに前記フレームを押し込む、ことを特徴とする請求項3に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項5】
前記連結部材として無端リンクを備え、
前記無端リンクは、該無端リンクによって連結される前記ボビンホルダ軸と該ボビンホルダ軸によって支持される前記ボビンとともに、所定の搬送路を周回する、ことを特徴とする請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項6】
前記搬送路に前記ボビンホルダ軸のメンテナンスや前記ボビンの交換等を可能とする作業レーンを設ける、ことを特徴とする請求項5に記載のフィラメントワインディング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−63596(P2013−63596A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203678(P2011−203678)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】