説明

フィルタ、およびプラズマディスプレイ装置

【課題】EMI遮蔽層を前面に接地させることが可能な、フィルタ、およびプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】ベースフィルムと、ベースフィルムの一側面に形成される反射防止層と、ベースフィルムの他側面に形成されるEMI遮蔽層と、反射防止層とEMI遮蔽層とが形成されたベースフィルムをディスプレイパネルの前面基板に直接付着するために、EMI遮蔽層と前面基板との間に配される粘着剤層と、EMI遮蔽層と電気的に連結されるように、反射防止層とベースフィルムとを貫通して形成されたグルーブ内に塗布され、外部に突出するように形成された伝導性部材とを備えるフィルタが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタおよびこれを具備したプラズマディスプレイ装置に関し、さらに詳細には、1枚のシートを使用しつつ、電磁波(EMI:Electro Magnetic Interference)遮蔽層を前面で接地させることが可能なフィルタおよびこれを具備したプラズマディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネル(PDP)を利用するプラズマディスプレイ装置は、ガス放電現象を利用して画像を表示する平板ディスプレイ装置であり、輝度、コントラスト、残像および視野角などの各種表示能が既存のCRT(Cathode-Ray Tube)と比べて優れる。また、上記プラズマディスプレイ装置は、CRTと比べて薄型化が可能であり、さらには大画面化も可能であるため、次世代大型平板ディスプレイ装置として脚光を浴びている。
【0003】
PDPの前面には、反射を防止し、EMIを遮蔽して近赤外線などを遮断するためにフィルタが付着される。図1は、複数枚のベースフィルムを使用する従来フィルタの概略的な断面図であり、3枚のベースフィルムを使用する従来のフィルタの断面を概略的に示している。反射防止層、近赤外線遮断層、EMI遮蔽層は、それぞれベースフィルム上に配され、このベースフィルムを互いに接着させるために粘着剤が使われる。上記のような従来のフィルタ1(図2)は、複数枚のベースフィルムを使用するので、図2に示されるように、EMI遮蔽層2’が前面(図2における正面)および/または背面に露出しうる。したがって、EMI遮蔽層2’を前面および/または背面で接地させることができる。ここで、図2は、図1に図示されたフィルタの平面図を示している。
【0004】
しかし、上記の複数枚のベースフィルムを具備する多層フィルタは、構造が単純ではないので、製造コストも相対的に多くかかるという短所がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、EMI遮蔽層を前面に接地させることが可能な、新規かつ改良されたフィルタ、およびプラズマディスプレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、ベースフィルムと、上記ベースフィルムの一側面に形成される反射防止層と、上記ベースフィルムの他側面に形成されるEMI遮蔽層と、上記反射防止層と上記EMI遮蔽層とが形成された上記ベースフィルムをディスプレイパネルの前面基板に直接付着するために、上記EMI遮蔽層と上記前面基板との間に配される粘着剤層と、上記EMI遮蔽層と電気的に連結されるように、上記反射防止層と上記ベースフィルムとを貫通して形成されたグルーブ内に塗布され、外部に突出するように形成された伝導性部材とを備えるフィルタが提供される。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、ベースフィルムと、上記ベースフィルムの一側面に形成されるEMI遮蔽層と、上記EMI遮蔽層上に形成される反射防止層と、上記反射防止層と上記EMI遮蔽層とが形成された上記ベースフィルムをディスプレイパネルの前面基板に直接付着するために、上記ベースフィルムの他側面に形成される粘着剤層と、上記EMI遮蔽層と電気的に連結されるように、上記反射防止層を貫通して形成されたグルーブ内に塗布され、外部に突出するように形成された伝導性部材とを備えるフィルタが提供される。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の観点によれば、ベースフィルムと、上記ベースフィルムの一側面に形成され、EMI遮蔽部および上記EMI遮蔽部の周辺に形成される接地部を具備するEMI遮蔽層と、上記EMI遮蔽層上に形成される反射防止層と、上記反射防止層と上記EMI遮蔽層とが形成された上記ベースフィルムをディスプレイパネルの前面基板に直接付着するために、上記ベースフィルムの他側面に形成される粘着剤層とを備え、上記EMI遮蔽層の接地部の少なくとも一部分が上記反射防止層が配される方向に露出されるフィルタが提供される。
【0009】
また、上記EMI遮蔽層は、パターン形成された銀塩層と上記銀塩層上にメッキされた銅メッキ層とを有してもよい。
【0010】
また、上記銀塩層は、上記ベースフィルムにフォトエッチング法によって形成されてもよい。
【0011】
また、上記銀塩層は、上記ベースフィルムに感光性樹脂層を塗布した後、上記樹脂層上に印刷法によって形成されてもよい。
【0012】
また、上記銀塩層と上記メッキ層とが形成される厚さは、2〜6μmであってもよい。
【0013】
また、上記伝導性部材は、Ag、Cu、AlおよびAuからなる群から選択されるいずれか1つの電極であってもよい。
【0014】
また、上記伝導性部材は、上記フィルタの縁に沿って連続的に形成されてもよい。
【0015】
また、上記グルーブの幅は、10〜100μmであってもよい。
【0016】
また、上記粘着剤層は、顔料または染料をさらに有してもよい。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の観点によれば、上記本発明の第1の観点〜本発明の第3の観点に係るフィルタを具備するプラズマディスプレイ装置が提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、EMI遮蔽層を前面に接地させることができる。
【0019】
より具体的には、本発明のフィルタおよびこれを備えるプラズマディスプレイ装置は、1枚のベースフィルムを備えつつも、EMI遮蔽層を前面に接地させることが可能となることによって構造が簡単になり、コストが節減される
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
図3は、本発明の実施形態に係る1枚のベースフィルムを使用するフィルタの斜視図であり、図4は、図3のIV−IVラインに沿って切開した断面図である。
【0022】
図3を参照すると、本発明の実施形態に係るフィルタ10は、上部から順に積層された反射防止層11、ベースフィルム12、EMI(Electro Magnetic Interference)遮蔽層13および粘着剤層14からなる。反射防止層11は、1〜3層の薄膜層が積層されてなりうる。一例として、反射防止層11は、反射低減層および表面硬度強化層からなりうる。反射低減層としては、AR(Anti Reflection)層でもあり、AG(Anti Glare)層でもあり、AR/AG複合層でもある。それにより、反射低減層は、外部入射光を表面で散乱させ、フィルタ10の周辺環境が表面に映ることを防止する機能を果たす。
【0023】
他の例として、反射指輪層11は1層の表面硬度強化層のみによってなることもある。表面硬度強化層は、ハードコーティング物質を含んだハードコーティング層である。反射防止層11は、ハードコーティング層によって、外部物質によるフィルタ10のスクラッチを防止できる。ハードコーティング物質は、例えば、バインダとしてポリマーを含むことができるが、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シロキサン系ポリマーが利用されたり、オリゴマーのような紫外線硬化樹脂が利用されうる。また、ここでは、硬度(hardness)の向上のために、シリカ系のフィラをさらに含むことができる。
【0024】
反射防止層11は、例えば、厚さが5.0μm〜10.0μm、鉛筆硬度(hardness)が3H、ヘイズ(haze)が1〜10%であることが望ましいが、本発明の実施形態は上記に限られない。
【0025】
ベースフィルム12は、可視光線を透過させることができる材質によって作られ、フィルタ10をプラズマディスプレイ装置の前面に直接付着させる機能を果たす。界面特性上、ガラスやプラスチックのような材質と密着しやすいものであって透明な材質であれば、いかなるものでも用いることができ、また、運搬の便宜と付着工程の便宜とのために、さらに柔軟な材質を用いることもできる。
【0026】
ベースフィルム12についてさらに詳細に説明すれば、次の通りである。すなわち、ベースフィルム12は、例えば、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)などを利用して形成され、望ましくはPC、PET、TAC、PENなどが利用される。
【0027】
ベースフィルム12は、所定の色相を有するように着色されうる。したがって、ベースフィルム12の着色条件を調節することによって、フィルタ10全体の可視光の透過率を調節することができる。例えば、ベースフィルム12を暗い色相を有するように形成する場合、可視光線の透過率が低下する。それだけではなく、前方に透射される可視光の色相を調節できる。すなわち、ユーザが視覚的に感じるのに好ましい色相を有するように、全体的にベースフィルム12の色相を付与でき、本発明の実施形態に係るフィルタ10が採用されるプラズマディスプレイ装置の色純度を向上させるように、色相を付与することもできる。また、本発明の実施形態に係るフィルタ10が採用されるプラズマディスプレイパネル(PDP)の各サブピクセルに対応するように、ベースフィルム12の色相をパターン形成することもできる。なお、本発明の実施形態は上記に限定されるものではなく、例えば、ベースフィルム12の多様な色補正のために、多様な方式でベースフィルム12が着色されうる。
【0028】
EMI遮蔽層13は、本発明の一実施形態によるフィルタ10が装着されるプラズマディスプレイ装置で発生する人体に有害なEMIを遮蔽する。EMI遮蔽層13は、導電性金属、例えば銅を利用してメッシュ(mesh)状に形成されうる。ベースフィルム12にEMI遮蔽層13をメッシュ状に形成する方法については、後で詳細に説明する。
【0029】
これとは異なりEMI遮蔽層13は、導電膜層(図示せず)で構成されることもある。導電膜層は、一層の金属層によって形成されることもある。導電膜層は、一層以上の金属層によって形成されることもある。また、導電膜層は、一層以上の金属層または金属酸化物層を積層して形成されることもある。金属酸化物層と金属層とを共に積層する場合、金属酸化物層は、金属層の酸化や劣化を防止できるという長所がある。また、上記のEMI遮蔽層13を多層で積層する場合、EMI遮蔽層13の表面抵抗値を補正できるだけではなく、可視光線の透過率を調節できるという長所を有する。
【0030】
上記の金属層は、例えば、パラジウム、銅、白金、ロジウム、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、スズ、タングステン、イリジウム、鉛、銀などをそれぞれまたは複合的に利用して形成されうる。また、金属酸化物層は、例えば、酸化スズ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、金属アルコキシド、ITO(Indium Tin Oxide)、ATO(Antimony Tin Oxide)などを利用できる。
【0031】
上記の導電膜層は、EMI遮蔽機能だけではなく、近赤外線遮断の機能も有する。したがって、近赤外線によって周辺電子機器の誤作動が発生する問題点が減る。
【0032】
粘着剤層14は、フィルタ10がPDPの前面に接着されるように、EMI遮蔽層13の下面に形成される。粘着剤層14は、二重映像現象を減少させるために、粘着剤層14とディスプレイパネルとの屈折率差が所定の値、例えば1.0%を超えないようにすることが望ましい。
【0033】
粘着剤層14は、熱可塑性、紫外線(UV)硬化性樹脂を含むことができる。粘着剤層14としては、例えば、アクリレート系樹脂、PSA(Pressure Sensitive Adhesive)などが挙げられるが、上記に限られない。上記のような粘着剤層14は、例えば、ディップコーティング法、エアーナイフ法、ローラコーティング法、ワイヤバーコーティング法、グラビュアコーティング法などを利用して形成されうる。
【0034】
粘着剤層14は、近赤外線を吸収する化合物をさらに含むことができる。また、粘着剤層14は、ネオン光を遮断して色補正を行うように染料や顔料のような色素をさらに含むことができる。上記色素は、可視光線領域である400〜700nmの波長の光を選択的に吸収する機能を果たす。特に、PDPの放電時、放電ガスのネオンによって、およそ585nm波長付近の不要な可視光が発生するが、上記の可視光を吸収するために、例えば、シアニン系、スクアリル系、アゾメチン系、キサンテン系、オキソノール系、アゾ系などの化合物を利用できる。上記の色素を微粒子にして、分散物の形態で粘着剤層14内に含める。
【0035】
一方、本発明の実施形態に係るフィルタ10は、近赤外線遮断層(図示せず)および/または色補正層(図示せず)を選択的にさらに含むことができる。近赤外線遮断の機能は、上述したEMI遮蔽層13や粘着層によっても達成されうるが、必要な場合、別途の層を追加して近赤外線遮断機能を強化できる。上記色補正層は、例えば、本発明の実施形態に係るフィルタ10が適用されるディスプレイ装置から入射された可視光の色純度が低くても、色温度などを補正する必要があるときに利用される。
【0036】
以上のような構成を有する本発明の実施形態に係るフィルタ10の透過率は20〜90%、ヘーズ(haze)は1〜11%を有することができる。
【0037】
EMI遮蔽層13がEMIを遮断するためには、EMI遮蔽層13が接地されていなければならない。ところで、従来の場合、1枚のベースフィルム12を使用するフィルタ10では、EMI遮蔽層13が前面に露出されずに、前面接地が不可能であるという短所があった。上記のような問題点を解決するために、本発明の実施形態に係るフィルタ10は、伝導性部材を具備する。
【0038】
まず、図3および図4を参照しつつ、本発明の実施形態に係る伝導性部材15について説明する。図3に図示されているように、伝導性部材15は、フィルタ10の縁に沿って形成される。図4に図示されているように、伝導性部材15は、反射防止層11とベースフィルム12とを貫通して形成されたグルーブ15aに塗布される。そして、伝導性部材15は、EMI遮蔽層13と電気的に連結されるように、外部に露出される。また、フィルタの縁に沿って連続的に形成されうる。このとき、伝導性部材の金属電極は、例えば、Ag、Cu、Al、Niなどで構成される。ここで、グルーブの幅は、例えば、10〜100μmとすることができる。
【0039】
反射防止層11の上面に露出される伝導性部材15がEMI遮蔽層13と電気的に連結されるように形成されることによって、フィルタ10の前面で接地が可能である。また、伝導性部材15がフィルタ10の縁に沿ってEMI遮蔽層13と連続して接触することによって、接地面積が拡大して接地能が向上し、これによって、EMI遮蔽能が向上する。そして、1枚のベースフィルム12で構成するので、フィルタ10構造が非常に単純であってコストを節減できるという効果がある。
【0040】
図5A〜図5Cは、本発明の実施形態に係るフィルタの伝導性部材を形成する方法を概略的に示す説明図である。図5A〜図5Cを参照して、本発明の実施形態に係る伝導性部材を形成する方法について説明する。
【0041】
まず、図5Aのように、ベースフィルム12の上部には反射防止層11を形成し、下部にはEMI遮蔽層13を形成した後、EMI遮蔽層13の下部には粘着剤を塗布し、粘着剤層14を形成する。その後、図5Aに図示された切削部材50を利用し、図5Bのようにフィルタ10の縁に沿って反射防止層11とベースフィルム12とにグルーブ15aを形成する。グルーブ15aは、例えばAg電極15が埋め込まれる空間であり、Ag電極15によってEMI遮蔽層13を外部と電気的に連結させるためのものであるから、EMI遮蔽層13の一部にもグルーブ15aが形成されてもよい。また、グルーブ15aは、フィルタ10の縁に沿って連続的に形成されずに、不連続的に形成されてもよい。そして、図5Cのように、グルーブ15aにAg電極を塗布して伝導性部材15を形成する。
【0042】
伝導性部材15を形成する方法として、上記のように説明したが、本発明の実施形態は、上記に限られない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0043】
図6は、本発明の他の実施形態に係る1枚のベースフィルムを使用するフィルタの断面図である。図6を参照すると、フィルタ20は、上部から順に積層された反射防止層21、EMI遮蔽層23、ベースフィルム22および粘着剤層24からなる。図4に図示された実施形態との違いは、EMI遮蔽層23が反射防止層21とベースフィルム22との間に形成されるという点と、グルーブが反射指輪層21を貫通し、EMI遮蔽層23が外部に露出されるように形成されるという点とである。伝導性部材25は、グルーブ内に形成されて外部に突出するように形成されることによって、EMI遮蔽層23を外部と電気的に連結させる。
【0044】
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る1枚のベースフィルムを使用するフィルタの断面図である。図7を参照すると、フィルタ30は、上部から順に積層された反射防止層31、EMI遮蔽層33、ベースフィルム32および粘着剤層34からなる。EMI遮蔽層33は、EMI遮蔽部および接地部を具備する。接地部は、EMI遮蔽部の周囲に形成される。接地部は、グラウンド電位に電気的に連結されるように構成される。図6に示された実施形態との違いは、EMI遮蔽層33の縁部分が前方側外部に露出されるように、反射防止層31の幅がベースフィルム32の幅より狭く形成されるという点である。したがって、図4および図6に示された実施形態とは異なり、図7に示す実施形態では、伝導性部材15、25が不要である。
【0045】
図8A〜図8Hは、一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。図8A〜図8Hを参照して、一般的なエッチング方式で、メッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法について説明する。ベースフィルム2の一面に粘着剤3を塗布し(図8A参照)、その上に銅箔フィルム(thin copper film)4をラミネートする(図8B参照)。銅箔フィルム4上にフォトレジスト層5を形成した後(図8C参照)、回路パターンに合うように設計されたパターンマスクを介してフォトレジスト層5に紫外線を照射する(図8D参照)。そして、フォトレジスト層5を現像する(図8E参照)。ポジティブ方式の場合、露光された部分のフォトレジスト層5が現像され、ネガティブ方式の場合、露光されていない部分のフォトレジスト層5が現像される。
【0046】
その後、エッチング液を使用し、フォトレジスト層5のない部分の銅箔層をエッチングし(図8F参照)、フォトレジスト層5を除去すれば、銅からなるメッシュパターン4aが形成される(図8G参照)。ところで、銅からなる銅箔フィルム4の厚さは、一般的に10〜12μmと厚く、これをエッチングすれば、ベースフィルム2の表面もエッチング液によって微細な凹凸が形成される。この凹凸によって外部の光が散乱され、ぼやっと曇って見える現象が引き起こされるが、これを相殺するために、ベースフィルム2の表面に散乱現象を防止できる溶液6をコーティングしなければならない。ところで、銅箔フィルム4をエッチングして形成されたメッシュパターン4aは、直方形に形成され、メッシュパターン4aとベースフィルム2とによって作られるコーナ部には、散乱現象を防止できる溶液6が好ましく塗布されないという短所がある。
【0047】
図9は、図8A〜図8Hに示す方法で製造されたEMI遮蔽層上に反射防止膜を形成したときの様子を示す説明図である。図9を参照すると、その後塗布される反射防止層7の厚さは、一般的に5〜10μmであり、1回の塗布ではメッシュパターン4aを覆うことができない。したがって、反射防止層7を2回塗布するか、またはメッシュパターン4aを削らなければならないという短所がある。一方、この方法でEMI遮蔽層を製造する場合、銅箔フィルムのサイズ特性によって、専用サイズのみに1枚ずつ作ることができるので、フィルタの大きさが変化することによって(例えば、大きくなることによって)、適正収率(yield)を合わせるためにかかるコスト負担が増加するという短所がある。
【0048】
上記のような短所を補完するために、本発明の実施形態では、例えば、露光およびメッキ方式でメッシュタイプEMI遮蔽層を形成し、または印刷方式でメッシュタイプEMI遮蔽層を形成する。
【0049】
図10A〜図10Dは、露光およびメッキ方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。また、図11は、図10A〜図10Dに示す方法で製造されたEMI遮蔽層上に反射防止膜を形成したときの様子を示す説明図である。
【0050】
図10A〜図10Dを参照して、露光およびメッキ方式でメッシュタイプEMI遮蔽層を形成する方法について説明する。ベースフィルム12に感光性銀塩16、例えば、AgCl、AgNOをコーティングする(図10A参照)。そして、回路パターンに合うように設計されたパターンマスクを介して感光性銀塩層16に紫外線を照射する(図10B参照)。そして、感光性銀塩層16を現像する(図10C参照)。ポジティブ方式の場合、露光された部分の感光性物質が現像され、ネガティブ方式の場合、露光されていない部分の感光性物質が現像される。本発明の実施形態の場合、いずれの方式でも採用されうる。メッシュパターンに形成された感光性銀塩層16aは不安定なために、酸化しやすい。したがって、例えば銅メッキを行う。それにより、電気伝導性の高い感光性銀塩層16aにのみメッキ膜17が形成される(図10D参照)。銀塩層16aとメッキ膜17は、2〜6μmの厚さに形成されうる。図6および図7に示された構造を有するフィルタを製造するためには、上記のように、ベースフィルム22、32上にEMI遮蔽層23、33を形成し、EMI遮蔽層23、33上に図11に示されているように機能層、例えば反射防止層11をコーティングすれば、1枚のベースフィルム12上にEMI遮蔽層23、33を始めとする機能層の備わったフィルタを作ることができる。反射防止層21、31は一般的に5〜10μmに形成されるので、1回のコーティングでEMI遮蔽層23、33を埋め込める。この実施形態では、導電層として銅箔フィルムではない、銀塩16a上にメッキされた銅層を利用するので、導電層16a、17を薄く形成できる。したがって、反射防止層11を1回だけコーティングしてもよく、工程数を減らすことができる。そして、薄い銀塩16を現像するので、ベースフィルム12に凹凸が生じることもなく、凹凸による光の散乱を相殺する溶液をさらにコーティングする工程も不要なので、製造工程が簡単であるという長所がある。それだけではなく、フィルタの大きさが変化することによって(例えば、大きくなることによって)適正収率(yield)を合わせるためにかかるコスト負担が増加しない。
【0051】
図10A〜図10Dに図示された方法を利用して製造されたEMI遮蔽層は、図6および図7に示されたフィルタ20、30を製造するのに利用されうる。図6および図7に示されたフィルタ20、30が、理解と便宜との一助になるように非常に簡単に示されているという点を考慮したとき、当業者ならば、図11に示されたフィルタは、伝導性部材25と粘着剤層24とが省略された状態の図6のフィルタを示しているということを理解できるであろう。同様に、当業者ならば、図11に示されたフィルタは、粘着剤層34が省略された状態の図7のフィルタを示しているということを理解するであろう。
【0052】
図11に示されたフィルタでは、また薄い銀塩16aを現像するので、ベースフィルム12に凹凸が生じることもなく、凹凸による光の散乱を相殺する溶液をさらにコーティングする工程も不要であるので、製造工程が簡単であるという長所がある。それだけではなく、フィルタの大きさが変化することによって(例えば、大きくなるによって)適正収率を合せるためにかかるコスト負担が増加しない。
【0053】
図10A〜図10Dに示す方法を利用して製造されたEMI遮蔽層は、図4に示されたフィルタ10を製造するのに利用できる。図10に示されたフィルタ10が理解と便宜ととの一助になるように非常に簡単に示されているという点を考慮したとき、当業者ならば、図4に示されたフィルタは、反射防止層11がEMI遮蔽層が形成された面と反対のベースフィルム12の面に形成され、粘着剤層14がEMI遮蔽層に形成され、伝導性部材15がグルーブに形成されるならば、図10Dに示されたフィルタを利用して製造できるということを理解できるであろう。図10Dに示されたEMI遮蔽層を具備した図4のフィルタでは、薄い銀塩16aを現像するので、ベースフィルム12に凹凸が生じることもなく、また、凹凸による光の散乱を相殺する溶液をさらにコーティングする工程も不要なので、製造工程が簡単であるという長所がある。それだけではなく、フィルタの大きさが変化することによって(例えば、大きくなることによって)適正収率を合せるためにかかるコスト負担がかからない。
【0054】
図12A〜図12Dは、印刷方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。また、図13は、図12A〜図12Dに示す方法で製造されたEMI遮蔽層上に反射防止膜を形成したときの様子を示す説明図である。
【0055】
次に、図12A〜図12Dを参照して、印刷方式でメッシュタイプEMI遮蔽層を形成する方法について説明する。ベースフィルム12に感光性樹脂層18を形成する(図12A参照)。感光性樹脂層18上に、銀塩19、例えば、AgCl、AgNOを回路パターンに合うようにパターン印刷する(図12B参照)。ベースフィルム12上に銀塩19を直接印刷すれば、銀塩層19が容易に離れてしまうので、感光性樹脂層18をまず形成する。
【0056】
メッシュパターンに形成された感光性銀塩層19は、不安定なために酸化しやすい。したがって、例えば銅メッキを行う。それにより、電気伝導性の高い感光性銀塩層19だけにメッキ膜20が形成される(図12C参照)。その後、不要な樹脂を除去するために現像工程を行う。それにより、回路パターンのない部分の樹脂層18は除去される(図12D参照)。銀塩層19とメッキ膜20は、例えば2〜6μm厚に形成されうる。
【0057】
図12A〜図12Dに示す方法を利用して製造されたEMI遮蔽層は、図6および図7に図示されたフィルタ20、30を製造するのに利用されうる。図6および図7に示されたフィルタ20、30が、理解と便宜との一助になるように非常に簡単に図示されたという点を考慮したとき、当業者ならば、図13に示されたフィルタは、伝導性部材25と粘着剤層24とが省略された状態の図6のフィルタを示しているということを理解できるであろう。同様に、当業者ならば、図13に示されたフィルタは、粘着剤層24が省略された状態の図7のフィルタを示しているということを理解できるであろう。
【0058】
図13に示されたフィルタでは、EMI遮蔽層は、2〜6μm厚に形成され、反射防止層11は、5〜10μm厚にEMI遮蔽層とベースフィルム12との上に形成される。したがって、図9に示された従来の方法と異なり、EMI遮蔽層が反射防止層11に埋め込まれるほどに反射防止層11を1回コーティングすることによって、EMI遮蔽層を完全に覆うことができる。したがって、反射防止層をコーティングする工程数を減らすことができる。また、薄い銀塩16aを現像するので、ベースフィルム12に凹凸が生じることもなく、凹凸による光の散乱を相殺する溶液をさらにコーティングする工程も不要なので、製造工程が簡単であるという長所がある。それだけではなく、フィルタの大きさが変化することによって(例えば、大きくなるによって)、適正収率を合せるためにかかるコスト負担が増大しない。
【0059】
図12A〜図12Dに示す方法を利用して製造されたEMI遮蔽層は、図4に示されたフィルタ10を製造するのに利用できる。図10に示されたフィルタ10が理解と便宜との一助となるように、非常に簡単に図示されているいう点を考慮したとき、当業者ならば、図4に示されたフィルタは、反射防止層11がEMI遮蔽層が形成された面と反対のベースフィルム12の面に形成され、粘着剤層14がEMI遮蔽層に形成され、伝導性部材15がグルーブに形成されるならば、図12Dに示されたフィルタを利用して製造可能であるということを理解できるであろう。図12Dに示されたEMI遮蔽層を具備した図4のフィルタで、薄い銀塩16aを現像するので、ベースフィルム12に凹凸が生じることもなく、凹凸による光の散乱を相殺する溶液をさらにコーティングする工程も不要なので、製造工程が簡単であるという長所がある。それだけではなく、フィルタの大きさが変化することによって(例えば、大きくなることによって)、適正収率を合せるためにかかるコスト負担が増大しない。
【0060】
図14は、本発明の実施形態に係るフィルタ10を具備するプラズマディスプレイ装置の分解斜視図であり、図15は、図14のXV−XVラインに沿って切開した断面図である。
【0061】
プラズマディスプレイ装置100は、PDP150、シャーシ130および回路部140を具備する。そして、本発明の実施形態に係るフィルタ10がPDP150の前面に付着される。PDP150とシャーシ130との結合のために、例えば両面テープ154のような接着手段が使われ、PDP150で作動中に放出する熱をシャーシを介して発散させるために、熱伝導部材153がシャーシ130とPDP150との間に配されうる。
【0062】
PDP150は、ガス放電によって画像を具現し、互いに結合される前方パネル151および後方パネル152を具備する。本発明の実施形態に係るフィルタ10は、PDP150の前面に粘着剤層14によって付着されうる。
【0063】
フィルタ10によって、PDP150のEMIが遮断され、グレア(glare)現象が減少する。また、赤外線やネオン光が遮断されうる。それだけではなく、フィルタ10が実質的にPDP150の前面に直接に付着されるために、二重映像の問題が源泉的に解消される。
【0064】
また、従来の2〜4枚のベースフィルムを具備する直付着ベースフィルムフィルタに比べて構造が簡単であり、コストが節減されるという効果を有する。
【0065】
シャーシ130は、PDP150の後方に配され、PDP150を構造的に支持する機能を行う。シャーシ130は、例えば、剛性にすぐれる金属材料であるアルミニウム、鉄などで形成することができ、またプラスチックで形成することもできる。
【0066】
PDP150とシャーシ130との間には、熱伝導部材153が配されている。また、熱伝導部材153の周囲に沿って、複数個の両面テープ154が配されるが、両面テープ154は、PDP150とシャーシ130とを互いに固定する機能を行う。
【0067】
また、シャーシ130の後方には回路部140が配されるが、回路部140は、PDP150を駆動する回路が配線される。回路部140は、信号伝達手段によって電気的信号をPDP150に伝達する。信号伝達手段としては、例えば、FPC(Flexible Printed Cable)、TCP(Tape Carrier Package)、COF(Chip On Film)などを用いることができる。本発明の実施形態によれば、シャーシ130の左側および右側には、信号伝達手段としてFPC161が配されており、シャーシ130の上下側には、信号伝達手段としてTCP160が配されている。
【0068】
一方、これまで本発明の実施形態に係るフィルタの適用された例について説明するにおいて、プラズマディスプレイ装置だけを限定して説明したが、本発明によるフィルタ10は、多様なディスプレイ装置の前面に付着されて用いることができる。
【0069】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明の実施形態に係るフィルタおよびこれを具備するプラズマディスプレイ装置は、例えば、ディスプレイ関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】複数枚のベースフィルムを使用する従来フィルタの概略的な断面図である。
【図2】図1に図示されたフィルタの平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る1枚のベースフィルムを使用するフィルタの斜視図である。
【図4】図3のIV−IVラインに沿って切開した断面図である。
【図5A】本発明の実施形態に係るフィルタの伝導性部材を形成する方法を概略的に示す説明図である。
【図5B】本発明の実施形態に係るフィルタの伝導性部材を形成する方法を概略的に示す説明図である。
【図5C】本発明の実施形態に係るフィルタの伝導性部材を形成する方法を概略的に示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る1枚のベースフィルムを使用するフィルタの断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態に係る1枚のベースフィルムを使用するフィルタの断面図である。
【図8A】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図8B】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図8C】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図8D】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図8E】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図8F】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図8G】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図8H】一般的なエッチング方式によりメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図9】図8A〜図8Hに示す方法で製造されたEMI遮蔽層上に反射防止膜を形成したときの様子を示す説明図である。
【図10A】露光およびメッキ方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図10B】露光およびメッキ方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図10C】露光およびメッキ方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図10D】露光およびメッキ方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図11】図10A〜図10Dに示す方法で製造されたEMI遮蔽層上に反射防止膜を形成したときの様子を示す説明図である。
【図12A】印刷方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図12B】印刷方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図12C】印刷方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図12D】印刷方式でメッシュタイプのEMI遮蔽層を製造する方法を示す説明図である。
【図13】図12A〜図12Dに示す方法で製造されたEMI遮蔽層上に反射防止膜を形成したときの様子を示す説明図である。
【図14】本発明の実施形態に係るフィルタを具備するプラズマディスプレイ装置の分解斜視図である。
【図15】図14のXV−XVラインに沿って切開した断面図である。
【符号の説明】
【0072】
1、10、20、30 フィルタ
2、12、22、32 ベースフィルム
2’、13、23、33 EMI遮蔽層
3 粘着剤
4 銅箔フィルム
4a メッシュパターン
5 フォトレジスト層
6 コーティング溶液
7、11、21、31 反射防止層
14、24、34 粘着剤層
15、25 伝導性部材
15a グルーブ
16、19 感光性銀塩層
16a メッシュパターンに形成された銀塩層
17、20 メッキ膜
18 感光性樹脂層
50 切削部材
100 プラズマディスプレイ装置
130 シャーシ
140 回路部
150 PDP
151 前方パネル
152 後方パネル
153 熱伝導部材
154 両面テープ
160 TCP
161 FPC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースフィルムと;
前記ベースフィルムの一側面に形成される反射防止層と;
前記ベースフィルムの他側面に形成されるEMI遮蔽層と;
前記反射防止層と前記EMI遮蔽層とが形成された前記ベースフィルムをディスプレイパネルの前面基板に直接付着するために、前記EMI遮蔽層と前記前面基板との間に配される粘着剤層と;
前記EMI遮蔽層と電気的に連結されるように、前記反射防止層と前記ベースフィルムとを貫通して形成されたグルーブ内に塗布され、外部に突出するように形成された伝導性部材と;
を備えることを特徴とする、フィルタ。
【請求項2】
ベースフィルムと;
前記ベースフィルムの一側面に形成されるEMI遮蔽層と;
前記EMI遮蔽層上に形成される反射防止層と;
前記反射防止層と前記EMI遮蔽層とが形成された前記ベースフィルムをディスプレイパネルの前面基板に直接付着するために、前記ベースフィルムの他側面に形成される粘着剤層と;
前記EMI遮蔽層と電気的に連結されるように、前記反射防止層を貫通して形成されたグルーブ内に塗布され、外部に突出するように形成された伝導性部材と;
を備えることを特徴とする、フィルタ。
【請求項3】
ベースフィルムと;
前記ベースフィルムの一側面に形成され、EMI遮蔽部および前記EMI遮蔽部の周辺に形成される接地部を具備するEMI遮蔽層と;
前記EMI遮蔽層上に形成される反射防止層と;
前記反射防止層と前記EMI遮蔽層とが形成された前記ベースフィルムをディスプレイパネルの前面基板に直接付着するために、前記ベースフィルムの他側面に形成される粘着剤層と;
を備え、
前記EMI遮蔽層の接地部の少なくとも一部分が前記反射防止層が配される方向に露出されることを特徴とする、フィルタ。
【請求項4】
前記EMI遮蔽層は、パターン形成された銀塩層と前記銀塩層上にメッキされた銅メッキ層とを有することを特徴とする、請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載のフィルタ。
【請求項5】
前記銀塩層は、前記ベースフィルムにフォトエッチング法によって形成されることを特徴とする、請求項4に記載のフィルタ。
【請求項6】
前記銀塩層は、前記ベースフィルムに感光性樹脂層を塗布した後、前記樹脂層上に印刷法によって形成されることを特徴とする、請求項4に記載のフィルタ。
【請求項7】
前記銀塩層と前記メッキ層とが形成される厚さは、2〜6μmであることを特徴とする、請求項4に記載のフィルタ。
【請求項8】
前記伝導性部材は、Ag、Cu、AlおよびAuからなる群から選択されるいずれか1つの電極であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のフィルタ。
【請求項9】
前記伝導性部材は、前記フィルタの縁に沿って連続的に形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のフィルタ。
【請求項10】
前記グルーブの幅は、10〜100μmであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のフィルタ。
【請求項11】
前記粘着剤層は、顔料または染料をさらに有することを特徴とする、請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載のフィルタ。
【請求項12】
請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載のフィルタを具備することを特徴とする、プラズマディスプレイ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−276220(P2008−276220A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106479(P2008−106479)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】