説明

フィルタープレスのためのメンブレン担持体およびメンブレン

この発明はフィルタープレスのためのメンブレンとメンブレン担持体に関し、メンブレンは対応するメンブレン担持体に取り外し可能に連結される。メンブレンは、中央の間隙により分離されている二つのフィレットを有している。メンブレン担持体は、溝を有し、その底からフィレットが延び、メンブレンがメンブレン担持体に乗せられたときシールビードの二つのフィレットの間の中央間隙内へこのフィレットの少なくとも一部が延びるようにされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタープレスのためのメンブレン担持体およびメンブレンに関し、このメンブレンは、メンブレン担持体に取り外し可能に連結することができる。このメンブレンは、メンブレン担持体の対応する連続的な溝に挿入される少なくとも一つのシールビードを有している。
【背景技術】
【0002】
このようなメンブレン担持体とメンブレンが使用されたフィルタープレスは広く知られている。通常は、フィルター内で、複数の構成部材がクランプされ、必要ならば、個々の構成部材の間に圧力室又はフィルター室が形成されるように、メンブレン担持体とメンブレンに加えて所謂チャンバプレートが用いられる。
【0003】
典型的には、懸濁液が入口及び/又は出口領域を経由してフィルター室に圧入される。懸濁液は、通常メンブレン上に載せたフィルター繊維によりろ過され、固形物がフィルター室ないのフィルター繊維上に残る。しかし、別体のフィルター繊維がないシステムも存在している。固形物が除かれたろ過液はこのシステムから排出される。ろ過工程中にろ過された固形物は圧縮され所謂フィルターケーキを形成するように、メンブレンは、フィルター室の周辺領域からフィルター室の内部へと互いに対して延びるように圧力媒体により圧縮される。
【0004】
フィルタープレスシステムに組み立てられた時、個々の構成部材が互いに対してシールされる必要がある。
【0005】
例えば、DE4419865C1により、メンブレンが挿入され得るフィルター板が設けられたフィルタープレスシステムが公知である。二つの構成部材(この場合には一つがフィルター板と他はメンブレン)をシールするために、載置溝に受け入れられるシールが設けられており、この載置溝は、メンブレンかフィルター板に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許第4419865号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
公知の技術水準に基づいて、この発明の課題は、シーリングシステム、特にメンブレン担持体とメンブレンとの間のシーリングをさらに改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、フィルタープレスのためのメンブレンを有するクレーム1に従うメンブレン担持体とクレーム13に従うメンブレンとクレーム21に従うメンブレン担持体により解決される。クレーム1ないし12はクレーム1に従うメンブレンを有するメンブレン担持体の特に好ましい態様に関しており、クレーム14ないし20は、クレーム13に従う発明のメンブレンの特に好ましい態様に関連し、クレーム23ないし25は、クレーム21のメンブレン担持体の特に好ましい態様に関連している。
【0009】
この発明によれば、メンブレン担持体とメンブレンは、メンブレンが取り外し可能にメンブレン担持体に連結されるように形成されている。メンブレンは、多くの実施例においては実質的に連続した周辺ビードである少なくとも一つのシールビードを有している。しかしながら、シールビードは色々な領域にも設けられ、周辺領域のみならず、例えば、所謂サポートカム又はスラリ入口にも設けても良い。従って、メンブレンは互いに離れた複数のシールビードを有していても良い。
【0010】
少なくとも一つのシールビードは、メンブレン担持体の対応する溝に挿入することができる。
【0011】
したがって、シールビードとそれに対応する溝はある長さを有し、一般的には、連続している、即ちそれ自体が閉じており、始端や終端を持っていない。その形は、しばしば実質的に矩形状をしたメンブレン又はメンブレン担持体の形に大いに依存している。
【0012】
典型的にはそして好ましくは、シールビードとそれに対応する溝の形はその長手方向全体にわたり、実質的に不変で、すなわち、シールビード又は溝の断面形状は、メンブレン又はメンブレン担持体の全体の長さに亘って不変である。
【0013】
この発明によれば、シールビードは、上述の断面方向において、間隙により分けられた二つのウェブを有している。この発明によれば、メンブレン担持体の溝の断面も、メンブレンがメンブレン担持体に挿入されたとき上述のシールビードの二つのウェブの間の間隙内に少なくとも部分的に延びるように溝の底から起立して延びるウェブを有している。
【0014】
メンブレン担持体の溝も従って、その底から好ましくは実質的に90度で溝の空間に延びるウェブを有しており、その両側に開けた領域又は間隙が設けられている。したがって、溝から延びる側壁は、溝の内側面から所定の間隔を持って離れるように配置され、ウェブと溝壁との間隙がウェブの両側において、実質的に同じとなるように、ウェブが中央に配置されている。
【0015】
この発明のメンブレン担持体とメンブレンとは、Oリングのような、メンブレン担持体とメンブレンとの間に挟まれる必要のある追加的なシール要素を必要としないシールシステムを提供する。
【0016】
この発明のメンブレン担持体とメンブレンとの主な利点は、加圧媒体と洗浄液とを信頼性をもって互いに分離できる二重シールシステムを提供できることであり、この二重シールシステムは、先行技術のシステムにおいては、不可能ないしはきわめて不十分である。
【0017】
この発明によるメンブレン担持体及び/又はメンブレンが使用されたフィルタープレスは、標準的使用状態では、工程に依存する異なる圧力の複数の段階を通過する。
【0018】
フィルタリング又は再加圧工程中には、内部即ちフィルター室又は室容積内の圧力が典型的には大きくなり、一方洗浄工程においては圧力は外領域において大きくなるので、メンブレン担持体とメンブレンとの間のシールには、作動状態により高い圧力が一方又は他方に掛かる。
【0019】
例えば、もしシステムが再加圧段階にあると、高圧の再加圧力がメンブレンとメンブレン担持体との間に発生され、再加圧力を発生する流体媒体は、少なくとも部分的にメンブレンとメンブレン担持体との間にシールビードの方向に押しやられる。
【0020】
このことは、内部ウェブ、即ち室又は再加圧力に曝されるメンブレンのシールビードのウェブは部分的に再加圧力に屈して、溝底から突出するメンブレン担持体のウェブの方に押される。従って、メンブレン担持体の溝底から突き出るウェブの外側面とメンブレンの第一の内部ウェブ即ち室領域に面するメンブレンのウェブの内面との間に最終的な完全なシールが形成され、その結果室領域からの流体媒体はせいぜいこの領域に到達でき、メンブレン担持体の溝の室領域に面するこの領域、即ち溝底から突き出るウェブの内面側の領域に常に留まる。
【0021】
洗浄工程の間においては、増大した圧力が他方の外から、即ちシールのエッジから加えられる。洗浄チャンネルに存在する流体媒体は、従ってメンブレンとメンブレン担持体の間に外から押される。この工程においては、メンブレンの外ウェブ又は洗浄チャンネルに面するウェブは、内方に向いて、メンブレン担持体の溝底のウェブに向けて閉じている。この場合においても、メンブレンのシールビードの外ウェブの内側面とメンブレン担持体の溝の底から延びるウェブの外側面との間に最終的な完全なシールが形成され、洗浄チャンネルに存在する流体媒体はせいぜいメンブレン担持体の溝底の外側領域に達する。
【0022】
作動状態が、繰り返し交代しても、この発明のメンブレン担持体とこの発明のメンブレンとにより、再加圧力を発生する流体媒体がシール領域においても、洗浄媒体と接触又は混合することは決してないことが確保される。従って、信頼性のある、二重シール又は過剰シールシステムが、信頼性を持って外部汚染を避け得るフィルタープレスにおいて初めて実現できる。
【0023】
この発明の他の利点は、フィルター室が開かれた時においても、メンブレンがメンブレン担持体上に確実に保持されることである。
【0024】
特に好ましい実施態様においては、メンブレンのウェブは、断面の方向に見て、少なくとも部分的に先細りの形状を有している。この利点は、メンブレンがメンブレン担持体によりたやすく挿入できることである。加えて、各ウェブの部分的先細り形状は、メンブレンの各ウェブの、メンブレン担持体の溝底から延びるウェブに向ける動きを支持し、上に述べたシールプロセスを有利に支持する。
【0025】
好ましくは、無過重状態において、メンブレンのシールビードは、最大幅Bを有し、これは対応する溝の幅Bより少し大きいか又は対応する溝の最大幅Bよりも少し大きい。このことは、シールビード、またそれ故にメンブレン担持体のメンブレンが確実に固定され、シーリング効果が増大し改善するのを確実にする。好ましくは、幅Bは、幅Bより5ないし30%大きく、さらに好ましいのは約10ないし20%大きく、幅Bより2ないし15%大きく、さらに好ましいのは2ないし10%大きい。
【0026】
好ましい実施態様によれば、メンブレン担持体の溝の曲率について、実質的に四角形の断面を有しており、さらに好ましくは、溝底の反対側の領域に先細り形状を有している。この形状は、メンブレンをメンブレン担持体に信頼性を持って挿入するのを助けるとともに、この発明の装置の上述の二重シール機能を助ける。
【0027】
一実施態様においては、溝底のウェブの長さは、シールビードの両ウェブ間の間隙の高さより短く、好ましい実施例では、この寸法の差は2ないし30%の範囲であり、さらに好ましいのは5ないし20%、最も好ましいのは、5から10%の範囲である。
【0028】
好ましくは、メンブレンとメンブレン担持体は、メンブレンが挿入された状態で、メンブレン担持体の溝底と反対のウェブの端とメンブレンのシールビードの両ウェブの間の間隙の端との間に空間又は距離が残るように形成されている。このことは、上述の二重シールシステムとメンブレン担持体へメンブレンを挿入するのを極めて有利に支持する。好ましくは、この空間は、0.5から3mmの長さに亘って延び、これはメンブレン担持体の溝底から計ったメンブレン担持体のウェブの高さの1から30%、好ましくは1から20%、最も好ましいのは1から15%である。
【0029】
好ましい実施態様においては、シールビードのウェブ又は他の部分は、例えばウェブ同士が合わさる領域に即ちウェブ上に(ウェブがメンブレンの残りの部分と連結される領域に)、間隙と反対の少なくとも一側面又は外側面に、ウェブが少なくとも一つのドームを有しており、このドームが好ましくはシールビードの最大幅Bを決定するか、この領域において、シールビードが最大幅Bを有する。好ましくは、二つのドームが、外側面に一つずつ設けられる。
【0030】
特に好ましい実施態様においては、ひとつまたはそれより多いドームが少なくとも部分的に円の一部の形状を有しており、ドームの半径がシールビードのウェブの最大厚さの50から150%、より好ましくは、60から140%、最も好ましいのは70から130%の範囲の円の一部を形成している。特に好ましい実施態様ではシールビードのウェブの厚さの90から100%である。
【0031】
他の好ましい実施例では、一つ又はそれ以上のドームが台形を有している。好ましい実施例においては、メンブレンのシールビードは、少なくとも部分的にメンブレンの材料と異なる材料から作られており、少なくとも両ウェブは好ましくはメンブレンが作られている材料と実質的に全く異なる材料からできている。
【0032】
特に好ましい実施例においては、メンブレンの材料は典型的には、シールビードまたはシールビードのウェブの材料でメンブレンの材料と異なるもっと硬い材料である。このことは、一方でメンブレンが、他方でシールビードが夫々の機能に有利に適合させられることを可能にする。シールビード又はウェブのために使用される材料の弾性係数の好ましい値は、300から3200N/mmの範囲である。
【0033】
メンブレンとして、熱可塑性プラスチック(TPE)の弾性体メンブレンが好ましくは使用され、これらメンブレンの硬さは、用途に応じて選択でき、好ましくは50Aから75Dショア硬度である。
【0034】
フロロポリマー弾性体(Viton(登録商標))も使用でき、この材料はハイドロカーボンを使用するろ過の用途に特に適している。
【0035】
構成部材、特にメンブレン担持体のためのその他の材料は特に熱可塑性プラスチック材料PP、NylonおよびPVDFおよびアルミナ材料も適切なものとして使用できる。
【0036】
ウェブ又はシールビードとして使用される材料として、メンブレンの材料と異なり、次の材料が有用である:
オレフィン基の熱可塑性弾性材料;
オレフィン基のクロスリンクされた熱可塑性弾性材料;
ウレタン基熱可塑性弾性材料;
熱可塑性コポリエステル;
スチレンブロックのコポリマー;
熱可塑性コポリアミド。
【0037】
上述の材料に対して溶接又は継目なしに接合できる熱可塑性プラスチックはメンブレンの材料として特に有用である。
【0038】
この発明は、メンブレン担持体において使用に適するメンブレンと、それに対応するメンブレン担持体にも関する。重複を避けるために、これらの構成部材に関する上記説明を引用する。
【0039】
メンブレン担持体に取り外し可能に連結できるフィルタープレスのためのメンブレンであって、メンブレンはメンブレン担持体の対応する溝に挿入される少なくとも一つのシールビードを有し、シールビードは、間隙により互いに分離された二つのウェブを有しているフィルタープレスのためのメンブレンは、追加的にウェブがない溝を有するメンブレン担持体に挿入されたならば、優れたシール特性を発揮するので、このようなメンブレンは、メンブレン担持体とは無関係に、独立した発明となる特徴を示していることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
この発明の上述およびその他の特徴および利点は、以下の概観図を参照して、詳細に説明する。
【図1】この発明のメンブレンとこの発明のメンブレン担持体を部分的に切除した実施例と濾室板が加えられた図。
【図2】この発明のメンブレンの実施例を部分的に切除した図。
【図3】この発明のメンブレンの別の実施例を部分的に切除した図。
【図4】この発明のメンブレン担持体の実施例を部分的に切除した図。
【図5】この発明のメンブレンとメンブレン担持体の実施例を部分的に切除した図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1は、この発明のメンブレン担持体100の実施例を含むフィルタープレスの幾つかの構成部材の部分切除図を示し、この担持体にこの発明のメンブレン200の実施例が挿入されている。図1は、さらに、メンブレン担持体100とこの担持体に挿入されたメンブレン200とに載置された濾室板300を示している。
【0042】
メンブレン200は、この実施例においては、その周辺に形成されたシールビード220を有しており、このシールビードはメンブレン担持体100の対応する溝120に挿入されている。シールビード220の詳細な形状に関しては、図2と図3の説明を特に参照し、溝120の詳細な形状については、図4の説明を参照する。
【0043】
図1から明らかなように、メンブレン200は、一方で、突起280が設けられ、他方においては、メンブレン担持体100が、流体媒体により加圧できるチャンバー領域150を形成する。メンブレン200の突起280は、異なる高さを持ち、この突起の高さはメンブレン200の周辺域が中央領域より大きい。
【0044】
メンブレン担持体100と濾室板300は、チャンネル182を通して流体媒体が供給され加圧できる洗浄チャンネル180を形成する。
【0045】
このようなフィルタープレスの使用中には、異なる作用状態があり、例えば再加圧中における室領域150に高圧が存在するか、例えば洗浄工程の間に洗浄チャンネル180が高圧にされる状態である。溝120に挿入されたシールビード220により実現されるシールシステムは、両方向においてシールして、二つの圧力媒体が混ざるのを信頼性を持って防止する。
【0046】
図2と3は、図1に示されるフィルターシステムに使用できる二つのメンブレン200の実施例を示し、図2と3に示されたメンブレンは、同じ幾何学的形状を有している。
【0047】
図2に示されたメンブレンは全体が一つの材料で作られているが、図3に示された実施例のシールビード220は、メンブレン200の他の領域の材料とは異なる材料で作られている。
【0048】
図2に示されたメンブレン200は、一定の硬度(ショアA60)を有するTPEでできている一方、図3に示されるメンブレン200は、シールビード220を除いてショアD40という硬度を有するTPEからできている。図3に示されるメンブレン200のシールビード220はショアA60という硬度を有するTPEからできている。
【0049】
図2と3に示されているように、メンブレン200のシールビード220は、間隙226により互いに分離された二つのウェブ222、224を有している。これらウェブ222,224は、その下方域、即ち対応するメンブレン担持体の溝底の方向に先細りとされ、メンブレン200を対応するメンブレン担持体に挿入するのを容易にし、ウェブ222、224のメンブレン担持体のウェブに向く方向の運動をも容易にし(図4の参照番号126も見よ)、このウェブが言わば二つのウェブ222、224により囲まれて好ましい二重シール機能が達成される。
【0050】
これらウェブの外側面、即ちウェブの間隙226の反対側に、シールビード220はメンブレンが対応するメンブレン担持体100に確実に保持されるようにするドーム228を有している(図5も参照)。
【0051】
図4は、この発明に従うメンブレン担持体100の一実施例の部分的に切除した図を示し、担持体は、メンブレンのシールビードを受容する連続溝120を有している。
【0052】
周辺域に配置されたこの連続溝120は、溝底から立ち上がるウェブ126を有し、溝内に延びて、二つの分離された区域(部分溝ともよぶ)122と124が形成されてこの溝に、シールビード220とメンブレン200の対応するウェブ222と224が挿入できるようになっている(図2と3も参照)。図5と図1はメンブレン200がメンブレン担持体100に挿入された状態を示している。
【0053】
ウェブ126は、連続溝120の中央に断面の方向に配列され、その上端部のみにおいて僅かに先細りにされ、上端はほぼ直線的又は水平に延びている。
【0054】
区域122、124は、実質的に直線状に又は垂直に延びる周辺部を有し、その底部は丸みのある形状にされている。
【0055】
溝120は、メンブレン200の対応するドーム228を受け入れるための二つのドーム128をさらに有している(図2と図3を参照)。
【0056】
幅Bはメンブレン200のシールビード220の最大全幅Bより幾らか小さい(図3参照)。
【0057】
この実施例においては、図4に示されるメンブレン担持体はポリプロピレン(PP)からできている。
【0058】
図5は、図2に示されたメンブレン200が、図4に示されたメンブレン担持体100の実施例に挿入された実施例を示す。繰り返しを避けるために、図2、3および4の説明を引用する。
【0059】
図5には、間隙190が明瞭に見られ、この間隙は、メンブレン担持体100のウェブ126の端127とメンブレン200のウェブ222と224との間の間隙226の上方に形成されている。
【0060】
この説明、請求項、および図面に開示された発明の態様は別々に及び組み合わせて実現できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタープレスのための、メンブレン(200)を有するメンブレン担持体(100)であって、該メンブレン(200)が該メンブレン担持体(100)に取り外し可能に連結できるように形成されており、該メンブレン(200)は、該メンブレン担持体(100)の対応する溝(120)に挿入できる少なくとも一つのシールビード(220)を有しているメンブレン担持体において、
該メンブレン(200)の該シールビード(220)が、間隙(226)により互いに分離された二つのウェブ(222、224)を有しており、
該メンブレン担持体(100)の該溝(120)が、該メンブレン担持体(100)の溝(120)の底から起きるウェブ(126)を有しており、該メンブレン(200)が該メンブレン担持体(100)に連結されたとき、該ウェブ(126)が、メンブレン(200)の該シールビード(220)の該二つのウェブ(222,224)の間の該間隙(226)内へと少なくとも部分的に延伸していることを特徴とするメンブレン(200)を有するメンブレン担持体(100)。
【請求項2】
該メンブレン(200)のシールビード(220)の該ウェブ(222、224)は、少なくとも部分的に先細りの傾斜が付けられている請求項1に記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項3】
該メンブレン(200)のシールビード(220)は、無加重の状態において、該メンブレン担持体(100)の溝(120)の最大幅より大きい最大幅Bを有している請求項1又は2に記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項4】
該メンブレン担持体(100)の溝(120)の該ウェブ(126)が実質的に矩形状の断面を有している請求項1から3のひとつに記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項5】
該メンブレン担持体(100)のウェブ(126)は、溝底と反対側の領域において先細り形状を有する請求項4に記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項6】
該メンブレン担持体(100)の該ウェブ(126)が、該メンブレン(200)のシールビード(220)の該ウェブ(222、224)の間の間隙の長さより短い請求項1から5のひとつに記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項7】
該メンブレン担持体(100)と該メンブレン(200)は、メンブレン(200)がメンブレン担持体(100)に連結された状態で、メンブレン担持体(100)の該ウェブ(126)の端(127)、つまり溝底と反対側の端と、メンブレン(200)のシールビード(220)の二つのウェブ(222、224)の間の該間隙(226)の端との間に間隙が残るように形成されている請求項1から6の一つに記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項8】
該シールビード(220)のウェブ(222,224)及び/又は該シールビード(220)の他の領域が、該間隙(226)の反対側の少なくとも一面に曲面の凸部(228)を有している請求項1から7のひとつに記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項9】
該曲面の凸部(228)の少なくともひとつの少なくとも一部が円の一部として形成されている請求項8に記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項10】
該曲面の凸部(228)の半径は、該シールビード(220)のウェブ(222、224)の最大厚さの50から150%の範囲にある請求項9に記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項11】
該シールビード(220)の少なくとも一部が該メンブレン(200)の残りの部分の材料とは異なる材料からできている請求項1から10のひとつに記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項12】
シールビード(220)の該少なくとも両ウェブ(222、224)が、メンブレン(200)の残りの領域の材料と異なる材料により作られている請求項1から11のひとつに記載のメンブレンを有するメンブレン担持体。
【請求項13】
対応するメンブレン担持体に取り外し可能に連結されたフィルタープレスのためのメンブレンであって、該メンブレン(200)は、該メンブレン担持体の対応する溝に挿入できる少なくとも一つのシールビード(220)を有しているものにおいて、該シールビード(220)が、間隙(226)により互いに分離された二つのウェブ(222、224)を有していることを特徴とするフィルタープレスのためのメンブレン。
【請求項14】
メンブレン(200)のシールビード(220)の該両ウェブ(222、224)の各々の少なくとも一部が先細り状にされている請求項13に記載のメンブレン。
【請求項15】
該メンブレン(200)のシールビード(220)は、無加重の状態において、該メンブレン担持体(100)の溝(120)の最大幅より大きい最大幅Bを有している請求項13または14に記載のメンブレン。
【請求項16】
シールビード(220)の該ウェブ(222、224)及び/又はシールビード(220)の他の領域は該間隙(226)の反対側の少なくとも一つの面に曲面の凸部(228)を有する請求項13から15のひとつに記載のメンブレン。
【請求項17】
該曲面の凸部(228)の少なくともひとつの少なくとも一部が円の一部として形成されている請求項16に記載のメンブレン。
【請求項18】
該曲面の凸部(228)の半径は、該シールビード(220)のウェブ(222、224)の最大厚さの50から150%の範囲にある請求項17に記載のメンブレン。
【請求項19】
該シールビード(220)の少なくとも一部が該メンブレン(200)の残りの部分の材料とは異なる材料からできている請求項13から18のひとつに記載のメンブレン。
【請求項20】
シールビード(220)の該少なくとも両ウェブ(222、224)が、メンブレン(200)の残りの領域の材料と異なる材料により作られている請求項13から19のひとつに記載のメンブレン。
【請求項21】
フィルタープレスのためのメンブレン担持体であって、メンブレンが取り外し可能に該メンブレン担持体(100)に挿入でき、該メンブレン担持体(100)は、該メンブレンのシールビードを挿入できる溝(120)を有しているものにおいて、
該メンブレン担持体(100)の該溝(120)は、該溝の底から起きるウェブ(126)を有しており、該メンブレン(200)が該メンブレン担持体(100)に連結された時、少なくとも該ウェブの一部がメンブレン(200)のシールビード(220)の該二つのウェブ(222、224)の間の間隙(226)内に延びていることを特徴とするフィルタープレスのためのメンブレン担持体。
【請求項22】
該溝(120)内のウェブ(126)は実質的に矩形の横断面を有している請求項21に記載のメンブレン担持体。
【請求項23】
該ウェブ(126)は該溝の底と反対側の領域において先細り状とされている請求項21又は22に記載のメンブレン担持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−525958(P2012−525958A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508928(P2012−508928)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/002519
【国際公開番号】WO2010/127776
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511268029)クリンカウ ゲーエムベーハー ウント コンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】KLINKAU GMBH + CO.
【Fターム(参考)】