説明

フィルタ機器およびフィルタ機器を含むフィルタ装置

【課題】生産性を高めて環境への被害を最小限に抑えるフィルタ装置の提供。
【解決手段】フィルタ装置10は、ハウジングアセンブリ11と、ハウジングアセンブリに装着されるフィルタ機器12とを含み、フィルタ機器は、再使用可能なコアアセンブリ23と、再使用可能なコアアセンブリの外面の周囲に取り外し可能に装着される第1のフィルタアセンブリ24と、少なくとも一部がコアアセンブリの内部で再使用可能なコアアセンブリに取り外し可能に装着されるバイパスアセンブリ25とを含み、バイパスアセンブリは、第2のフィルタアセンブリ27に機械的に接続されるバイパスバルブ26を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
[0001]本発明は、フィルタ機器(filter arrangement)、および、多種多様な流体からいかなる多くの汚染物質をも濾過するためのフィルタ機器を含むフィルタ装置(filter apparatus)に関する。流体は、気体、液体、ならびに/または、気体、液体および/もしくは固定の混合物等である。汚染物質は、例えば、固体、コロイド、および/または、ゲル等であり、しばしば粒子や微粒子の形態を成している。本発明を具現化するフィルタ機器およびフィルタアセンブリは、多くの様々な流体システムで有用である。多くの例のうちの1つにおいて、本発明の実施形態は、電気を発生させるための風力タービンを含む大型の機械装置または電気機械装置で使用される作動油または潤滑油から固体および/またはコロイド粒子を濾過するために使用され得る。
【0002】
[0002]本発明の実施形態は、再使用可能なコアアセンブリの周囲に装着される、使い捨てとすることができる第1のフィルタアセンブリを含む。流体は、第1のフィルタアセンブリを通して、外面ないしは上流側表面から内面ないしは下流側表面に向けられ、その間、再使用可能なコアアセンブリが流体の流れと関連する力に抗して第1のフィルタアセンブリを支持する。第1のフィルタアセンブリは、汚染物質を流体から除去するために透過性フィルタメディアを含むとよい。初期段階では、フィルタメディアは清浄であり、また、上流側表面と下流側表面との間の比較的小さな圧力差により、第1のフィルタアセンブリを通しての流体の十分な流れを維持する。更に多くの流体が第1のフィルタアセンブリを通過するにつれて、フィルタメディアが次第に目詰まりして汚れてくる場合がある。上流側表面と下流側表面との間の圧力差が増大する場合があり、使い捨て可能なフィルタアセンブリを通じた流体の流れが減少する場合もある。
【0003】
[0003]多くの用途においては、しばしば、フィルタメディアが相当に汚れている場合であっても、フィルタ機器またはフィルタ装置を通して流体が十分に流れるよう維持することが好ましい。したがって、本発明の実施形態は、フィルタメディアが汚れているときに流体が第1のフィルタアセンブリを迂回できるようにするバイパスアセンブリを更に含むものとすることができる。バイパスアセンブリは、少なくとも一部が再使用可能なコアアセンブリの内部に取り外し可能に装着されてもよく、また、バイパスバルブと第2のフィルタアセンブリとを含んでもよく、これらは洗浄できおよび/または再使用できてもよい。多くの実施形態において、第2のフィルタアセンブリは、第1のフィルタアセンブリのフィルタメディアよりも粗いフィルタメディアを有するものとしてもよい。バイパスバルブは、第1のフィルタアセンブリが十分に汚れて第1のフィルタアセンブリの両端間の圧力差が所定の値を超えたときに開放してもよく、それにより、濾過されていない流体は、汚れた第1のフィルタアセンブリを迂回できまたはその汚れた第1のフィルタアセンブリの周囲を流れることができる。第2のフィルタアセンブリは、フィルタ機器よりも下流側にある流体システムの構成要素を損傷させる場合がある少なくとも大きな汚染物質を除去するために、バイパス流中に配置されてもよい。汚れた第1のフィルタアセンブリが新たな清浄な第1のフィルタアセンブリと交換された後、バイパスバルブが閉じられてもよく、また、新たな第1のフィルタアセンブリを通じた流体の流れが再開されてもよい。
【0004】
[0004]バイパスバルブは、第1のフィルタアセンブリが汚れていない場合であっても他の状況で開放してもよい。例えば、流体システムの低温起動中では、低温の濾過されていない流体が非常に高濃度でありかつ高粘度である場合がある。低温の粘性がある未濾過流体を第1のフィルタアセンブリの細密なフィルタメディアに押し通すと、細密なフィルタメディアが破損、例えば破れまたは避けを生ずる場合がある。しかしながら、低温の粘性がある未濾過流体を第1のフィルタアセンブリに押し通すのに十分大きい圧力差が、バイパスバルブを開放するための所定の値を超える場合がある。開放したバイパスバルブにより、低温の粘性がある未濾過流体は、第1のフィルタメディアを損傷させることなく第1のフィルタアセンブリを迂回して第2のフィルタアセンブリを通過できる。二次フィルタアセンブリのフィルタメディアは、より粗いフィルタメディアであってもよく、および/または、より頑丈な多孔質金属媒体であってもよい。その結果、低温の粘性がある未濾過流体は、フィルタメディアを損傷させることなく第2のフィルタアセンブリのフィルタメディアを通過する。したがって、低温起動中であっても、少なくとも粗く濾過された流体のバイパス流をフィルタシステムにもたらすことができる。流体システムがしばらくの間運転した後、濾過されていない流体は暖かくなって低濃度または低粘度となる。その後、暖かい粘性が低い未濾過流体を第1のフィルタアセンブリに押し通すために必要な圧力差が、バイパスバルブを開放するための所定の値を下回る場合がある。その結果、バイパスバルブが閉じ、それにより、暖かい粘性が低い未濾過流体が第1のフィルタアセンブリを通るよう方向付けられる。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本発明の一態様によれば、フィルタ機器は、再使用可能なコアアセンブリと、第1のフィルタアセンブリと、バイパスアセンブリとを備えるものとすることができる。再使用可能なコアアセンブリは、軸線と、第1および第2の端部とを有し、外面および内部を有する中空の有孔コアを含む。第1のフィルタアセンブリは、再使用可能なコアアセンブリの周囲でコアの外面に取り外し可能に装着される。第1のフィルタアセンブリは、フィルタメディア、内面および両端部を有する中空フィルタを含む、また、エンドキャップがフィルタの両端に配置される。第1のフィルタアセンブリは、第1の位置と第2の位置との間で軸線方向に移動することができる。第1の位置では、第1のフィルタアセンブリのエンドキャップが再使用可能なコアアセンブリの端部に対してシール(封着)され、また、第1のフィルタアセンブリの内面がコアの外面に密接する。第2の位置では、第1のフィルタアセンブリが再使用可能なコアアセンブリから取り外される。バイパスアセンブリは、少なくとも一部がコアの内部に配置される。バイパスアセンブリは、バイパスバルブと、バイパスバルブに機械的に接続される第2のフィルタアセンブリとを含む。バイパスバルブは、第1の位置と第2の位置との間でコアの内部に沿って軸線方向に移動可能である。第1の位置では、バイパスアセンブリの少なくとも一部がコアの内部にある。第2の位置では、バイパスアセンブリが再使用可能なコアアセンブリから取り外される。
【0006】
[0006]本発明の他の態様によれば、フィルタ装置は、ハウジングアセンブリと、フィルタ機器とを備えてもよい。ハウジングアセンブリは、内部と、入口と、出口とを含み、前記入口および前記出口がハウジングの内部を貫通する流体流路を画定する。フィルタ機器はハウジングアセンブリの内部で流体流路中に配置される。フィルタ機器は、再使用可能なコアアセンブリと、第1のフィルタアセンブリと、バイパスアセンブリとを含む。コアアセンブリは、ハウジングアセンブリに装着され、軸線と、中空の有孔コアと、第1および第2のシートとを含む。有孔コアは、外面と、内部と、両端部とを有し、シートがコアの各端部に配置される。第1のフィルタアセンブリは、再使用可能なコアアセンブリの周囲で有孔コアの外面に取り外し可能に装着される。第1のフィルタアセンブリは、中空フィルタと、第1および第2のエンドキャップとを含む。中空フィルタは、フィルタメディア、内面、および、第1および第2の端部を有し、また、エンドキャップはフィルタの端部に装着される。第1のフィルタアセンブリは、第1の位置と第2の位置との間で軸線方向に移動可能である。第1の位置では、第1のフィルタアセンブリのエンドキャップが再使用可能なコアアセンブリのシートに対してシールされ、また、第1のフィルタアセンブリの内面がコアの外面に密接する。第2の位置では、第1のフィルタアセンブリが再使用可能なコアアセンブリから取り外される。バイパスアセンブリは、少なくとも一部がコアの内部で再使用可能なコアアセンブリに取り外し可能に装着される。バイパスアセンブリは、バイパスバルブと、バイパスバルブに機械的に接続される第2のフィルタアセンブリとを含む。バイパスバルブは、第1の位置と第2の位置との間でコアの内部に沿って軸線方向に移動可能でもよい。第1の位置では、バイパスアセンブリの少なくとも一部がコアの内部にある。第2の位置では、バイパスアセンブリが再使用可能なコアアセンブリから取り外される。
【0007】
[0007]本発明を具現化するフィルタ機器およびフィルタ装置は多くの利点を有する。例えば、第1のフィルタアセンブリは、汚染物質を流体から効果的にかつ確実に除去する一次フィルタアセンブリとしての機能を果たすことができる。また、第1のフィルタアセンブリは再使用可能なコアアセンブリに取り外し可能に装着されるため、第1のフィルタアセンブリは、それが汚れると直ぐに迅速かつ容易に取り外して交換することができる。汚れたフィルタアセンブリは再使用可能なコアアセンブリの外面から軸線方向に摺動させるだけで取り外され、また、新たな清浄なフィルタアセンブリが再使用可能なコアアセンブリの外面上へ軸線方向に摺動させて取り付けられる。多くの実施形態において、第1のフィルタアセンブリは、使い捨て可能なフィルタアセンブリ、すなわち、金属成分を実質的に有さないフィルタアセンブリであるのがよい。第1のフィルタアセンブリを再使用可能なコアアセンブリから分離できるため、および/または、第1のフィルタアセンブリが金属成分を実質的に有さないため、第1のフィルタアセンブリの交換によって廃棄物が殆ど発生せず、また、廃棄物を容易に焼却処分できる。また、第1のフィルタアセンブリは非常に軽量であり、また、多くの実施形態において、重量は重要なファクタである。例えば、本発明を具現化するフィルタ機器およびフィルタ装置は、地面または海から上方に数百メートル以上延びる風力タービンにおいて使用されることができる。軽量のフィルタアセンブリを風力タービンに上げ下げして支持することは、第1のフィルタアセンブリの交換を容易にかつ迅速にし、それにより、メンテナンスのための風力タービンの運転休止時間が減少する。
【0008】
[0008]バイパスバルブと第2のフィルタアセンブリとを含むバイパスアセンブリを再使用可能なコアアセンブリに取り外し可能に装着すると、廃棄物および重量が更に減少する。二次フィルタアセンブリは、汚れた一次フィルタアセンブリを一時的に代用するフィルタアセンブリとしての機能を果たすことができる。第2のフィルタアセンブリも同様に使い捨て可能なフィルタアセンブリであってもよいが、多くの実施形態において、第2のフィルタアセンブリは、例えば一次フィルタアセンブリが交換されるときに常に適所で洗浄されて再び取り付けることができる再使用可能なフィルタアセンブリであってもよい。バイパスバルブは再使用可能な構成要素であってもよい。その結果、使い捨てできる廃棄物が軽量な汚れた一次フィルタアセンブリに限られることとなる。また、第2のフィルタアセンブリはバイパスバルブに機械的に接続されるため、両方の構成要素を同時に再使用可能なコアアセンブリから迅速にかつ容易に取り外し、点検し、洗浄し、再び取り付けることができ、それにより、どんな運転休止時間をも減らすことができる。その結果、本発明を具現化するフィルタ機器およびフィルタ装置のいずれも、生産性を高めて環境への被害を最小限に抑える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ハウジングアセンブリとハウジングアセンブリ内に配置されるフィルタ機器とを含むフィルタ装置の断面図である。
【図2】リンク機構の斜視図である。
【図3】他のフィルタ機器の一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0012]本発明を具現化するフィルタ装置およびフィルタ機器は多種多様な方法で構造化され得る。ハウジングアセンブリ11とハウジングアセンブリ11内に配置されるフィルタ機器12とを備えるフィルタ装置10の多くの様々な例のうちの1つが、図1に示されている。
【0011】
[0013]ハウジングアセンブリは様々に構造化され得る。例えば、ハウジングアセンブリ11は、内部14を画定するハウジング13を含むものとすることができる。ハウジング13は、流体入口15および流体出口16を有し、また、入口15と出口16との間でハウジング13の内部14を通る流体流路を更に画定するものとすることができる。ハウジングは、入口および出口に加えて、例えば通気孔、ドレーン、および/または、温度センサや圧力センサなどのセンサのための1つ以上のポートを含む、1つ以上のポートを含んでもよい。
【0012】
[0014]ハウジングアセンブリは多物品構造であってもよい。例えば、図1に示されるように、ハウジング13は、両端を有するケーシング20と、ケーシング20の一端にあるカバー21と、ケーシング20の他端にあるヘッダ22とを備えるものとしてもよい。ケーシング20は様々な方法で構成され得る。例えば、ケーシングは、単一構造または多物品構造とすることができ、フィルタ機器12の形状にほぼ対応する形状を有することとしてもよい。図示の実施形態において、ケーシング20は、略円筒形状を有してもよく、フィルタ機器12を取り囲んでもよい。ケーシング20の内面がフィルタ機器12の外面から離間され、それにより、流体流路の一部を備えかつ流体がケーシング20とフィルタ機器12との間で、フィルタ機器12内へ、または、フィルタ機器12から流れることができるようにする略環状の空間が画定されてもよい。
【0013】
[0015]カバー21は、ケーシング20の一端で、例えば上端で、ケーシング20に取り外し不能にまたは取り外し可能に結合されてもよい。図示の実施形態において、カバー21は、例えばねじまたはボルトにより、ケーシング20の一端に取り外し可能にシールされ、それにより、単にカバー21を取り外すだけでフィルタ機器11へアクセスできる。カバー21は、ケーシング20内の環状空間と流体的に連通してケーシング20内の環状空間と共にハウジング13の内部14の一部を形成する空間をフィルタ機器12よりも上側に画定してもよい。
【0014】
[0016]ヘッダ22は、カバー21の反対側のケーシング20の端部に取り外し不能に結合されてもよいし、または取り外し不可能に結合されてもよい。図示の実施形態において、ヘッダ22は、例えばねじまたはボルトにより、ケーシング20の一端に取り外し可能にシールされ、それにより、単にカバー21と共にケーシング20を取り外すだけでフィルタ機器12へ更にアクセスできる。ヘッダ22は、単一部品構造または多物品構造を有してもよく、入口15および出口16を含んでもよい。ヘッダ内の1つ以上の流体通路が、流体を入口からフィルタ機器に向けられるとともにフィルタ機器から出口に向けられてもよい。例えば、図示の実施形態では、入口15およびヘッダ22が入口通路を介してケーシング20とフィルタ機器12との間の環状空間と流体的に連通し、一方、ヘッダ22の出口通路がフィルタ機器12と出口16との間を流体的に連通させ、それにより、流体がフィルタ機器12を通じて外側から内側へ流れることができる。あるいは、ハウジングアセンブリおよびフィルタ機器は、濾過されていない流体をフィルタ機器を通じて内側から外側に方向付けるように構成されてもよい。
【0015】
[0017]ハウジングアセンブリは多くの他の方法で構造化され得る。例えば、カバーおよびケーシングは、ヘッダに取り外し可能に結合される単一部品、例えばボウルとして形成されてもよい。他の例として、入口および/または出口は、ハウジングアセンブリの異なる部分、例えばケーシングまたはカバーにあってもよい。ハウジングアセンブリの構成要素は、流体と適合して動作温度および圧力に耐えることができる任意の材料、例えば金属材料またはプラスチック材料から形成されてもよい。
【0016】
[0018]フィルタ機器12は、再使用可能なコアアセンブリ23と、一次フィルタアセンブリ24と、バイパスバルブ26および二次フィルタアセンブリ27を含むバイパスアセンブリ25とを備えてもよい。再使用可能なコアアセンブリ23は、多くの様々な方法でハウジングアセンブリ11に取り外し不能にまたは取り外し可能に装着されてもよい。例えば、コアアセンブリ23は、例えばねじまたはボルトにより、コアアセンブリ23の開放出口端で、ハウジング13に対して、例えばヘッダ22に対して取り外し可能にシールされてもよく、それにより、コアアセンブリ23の開放出口端はヘッダ22の出口通路を介して出口16と流体的に連通できる。他の例として、ハウジングアセンブリ、例えばヘッダは、ヘッダの出口通路を介して出口と流体的に連通するニップルを有してもよい。再使用可能なコアアセンブリの出口端は、ハウジングアセンブリのニップルを受ける取付具として構成されてもよい。Oリングが取付具をニップルに対してシールしてもよい。
【0017】
[0019]再使用可能なコアアセンブリ23は、様々な方法で構造化されることができ、例えば、単一部品構造としてまたは多物品構造として構造化され、また、金属材料またはプラスチック材料から形成され得る。多くの実施形態では、コアアセンブリ23が有孔コア30を含むことができ、その場合、有孔コア30は、流体がコア30を通じて流れることができるようにする開口の規則的なまたは不規則な配列を有する。有孔コア30は、例えば、中心軸線を伴う略円筒形状を有するものとしてもよく、また、外面31と、内部32と、両端33、34とを含んでもよい。コアアセンブリ23は、コアのそれぞれの端部33,34にシート35,36を更に含んでもよい。幾つかの実施形態において、それぞれのシートは、コアのそれぞれの端部の一体の無孔の延在部であってもよい。しかしながら、多くの実施形態において、それぞれのシート35,36はコア23の端部に装着される別個の末端部品を備えてもよい。それぞれのシート35,36は、一次フィルタアセンブリ24に対してシールするようになっている外面を有してもよい。
【0018】
[0020]一次フィルタアセンブリ24は、コア30の外面31の周囲で再使用可能なコアアセンブリ23に取り外し可能に装着されてもよく、また、任意のいろいろな方法で構成されてもよい。例えば、一次フィルタアセンブリ24は、透過性フィルタメディア、内面41、および、両端を有する中空フィルタ40と、フィルタ40の両端にシールされるエンドキャップ44とを備える。中空フィルタ40は、コア30の外径に対応する内径を有する。中空フィルタ40の内面41がコア30の外面31に密接し、それにより、コア30は、一次フィルタアセンブリ24を通じて外側から内側へ流れる流体と関連付けられる力に抗してフィルタ40を支持できる。幾つかの実施形態では、フィルタに襞が付けられていなくてもよいが、殆どの実施形態において、フィルタ40は、フィルタ40の端部間で軸線方向に延びる複数の襞を備える。それぞれの襞の高さは、中空フィルタの内径と外径との間の径方向距離にほぼ等しくてもよいし、径方向距離より大きくてもよい。また、フィルタは、フィルタメディアのみから成ってもよく、または、フィルタメディアの1つ以上の層と1つ以上の更なる層とを有する多層構造を備えてもよい。例えば、多層複合体は、フィルタメディア層の上流側、例えばフィルタメディア層の外側に多孔質層を含んでもよく、および/または、フィルタメディア層の下流側、例えばフィルタメディア層の内側に多孔質層を含んでもよい。多孔質層は、フィルタメディアより粗くてもよく、また、流体をフィルタメディアへ排出するまたはフィルタメディアから排出するための排出層としての機能を果たしてもよく、および/または、フィルタメディアを構造的に支持するための層を支持してもよい。多層複合体は、フィルタメディアを多孔質層による摩耗から保護するために多孔質層とフィルタメディアとの間に緩衝層を更に含んでもよい。
【0019】
[0021]透過性フィルタメディアは、例えば、支持されもしくは支持されない膜として、または、中空円筒状の繊維塊または巻き付けられもしくは襞が付けられた織り繊維シートもしくは不織り繊維シートなどの繊維構造として構成されることを含めて、任意の様々な方法で構成され得る。フィルタメディアは、例えば天然または合成の高分子、ガラスまたは他のセラミック繊維を含む任意の多数の材料から形成されてもよく、また、例えばサブミクロン範囲、ミクロン範囲、または、更に粗い範囲の公称除去レートを含む様々な流体処理特性を有してもよい。多くの実施形態において、公称除去レートは約25ミクロン未満であるのがよい。図示の実施形態において、フィルタメディアは、多孔質高分子基材上に支持されるガラス繊維のマトリックスを備え、また、約10ミクロン以下、例えば約1ミクロン以下の公称除去レートを有する。
【0020】
[0022]一次フィルタアセンブリ24のエンドキャップ44、45は、任意のいろいろな方法で中空フィルタ40の両端に結合され、また、様々に構成され得る。例えば、エンドキャップ44、45の一方または両方は中心開口を有する開放エンドキャップとすることができる。中心開口は、有孔コア30および再使用可能なコアアセンブリ23のシート35、36の外径に対応する直径を有してもよく、それにより、取り外し可能な一次フィルタアセンブリ24が再使用可能なコアアセンブリ23の外面に沿って軸線方向に摺動できる。エンドキャップ44、45は、シート35、36間の軸線方向距離と同様の距離を隔てて軸線方向に離間されてもよく、また、一次フィルタアセンブリ24が再使用可能なコアアセンブリ23に装着されるときに、例えば、エンドキャップ44、45の中心開口に装着されるOリングによってシート35、36に対してシールされてもよい。
【0021】
[0023]一次フィルタアセンブリ24は再使用可能なコアアセンブリ23から分離可能であって再使用可能なコアアセンブリ23を含まないため、一次フィルタアセンブリ24は軽量であり、また、一次フィルタアセンブリ24の交換によって廃棄物が殆ど生じない。また、殆どの実施形態において、一次フィルタアセンブリは、使い捨て可能なフィルタアセンブリ、すなわち、金属成分を実質的に有さないフィルタアセンブリを備えてもよい。例えば、フィルタは、フィルタメディアのガラス繊維マトリックスを除いて高分子材料からほぼ全体が形成されてもよく、エンドキャップは高分子材料からほぼ全体が形成されてもよく、また、Oリングはエラストマー材料からほぼ全体が形成されてもよい。金属成分が全くなければ、使い捨て可能なフィルタアセンブリを更に軽量にすることができるとともに、容易に焼却処分することができる。
【0022】
[0024]前述した再使用可能なコアアセンブリおよび交換可能な一次フィルタアセンブリの多くの特徴は、更に、米国特許第5,252,207号明細書、第5,476,585号明細書、および、第5,543,047号明細書に記載されている。また、例えば米国特許第7,128,835号明細書に開示されるように、任意の電気的不安定をオフセットして、フィルタ機器を通じて流れる流体により引き起こされる場合がある放電を減らすために、ハウジングアセンブリ、再使用可能なコアアセンブリ、および、一次フィルタアセンブリの構成要素の多くが導電性を有するのがよい。
【0023】
[0025]バイパスアセンブリ25は、コアアセンブリ23の内部32において少なくとも部分的に再使用可能なコアアセンブリ23に取り外し可能に装着されてもよい。例えば、図1の実施形態において、二次フィルタアセンブリ27は、再使用可能なコアアセンブリ23内にその全体が配置されてもよく、出口端34の近傍でコアアセンブリ23に対してシールされてもよい。バイパスバルブ26は、その一部がコアアセンブリ23の内部32に配置されてもよく、反対側の端部33の近傍でコアアセンブリ23に対して、例えばねじまたはボルトにより取り外し可能にシールされてもよい。バイパスバルブ26の残りの部分は、例えば、コアアセンブリ23とハウジングアセンブリ11のカバー21との間の空間内にコアアセンブリ23を越えて延びてもよい。あるいは、バイパスバルブは、バイパスアセンブリの全体を再使用可能なコアアセンブリの内部で取り外し可能に装着できるように完全にコアアセンブリ内でコアアセンブリに取り外し可能に装着されてもよい。
【0024】
[0026]バイパスバルブは、再使用できるものとしてもよく、また、一次フィルタアセンブリが過度に汚れるときおよび/または一次フィルタアセンブリを通じた流れが不十分になるときに一次フィルタアセンブリの周囲にバイパス流路を与えるようにいろいろな方法で構造化されてもよい。例えば、バイパスバルブ26は、固定バルブ本体50と、ばね52によってバルブ本体50に接触する閉位置に付勢される可動バルブ部材51またはポペットとを含むものとすることができる。ばね52の力は、一次フィルタアセンブリ24がかなり汚れて一次フィルタアセンブリ24の両端間の差圧がバルブ部材51をばね52の力に抗してバルブ本体50から離間させるまで、可動バルブ部材51を閉位置に保持するように選択され得る。その後、バイパスバルブ26が開位置になり、濾過されていない流体は、一次フィルタアセンブリ24の周囲で流れ、または、一次フィルタアセンブリ24を迂回して流れ、コンアセンブリ23の内部32に至る。
【0025】
[0027]バルブ本体および可動バルブ部材は様々な方法で構造化され得る。例えば、図1に示される実施形態において、バルブ本体50は、その上流側端部が盲端部品54により閉栓された固定外側スリーブ53を備える。外側スリーブ53の下流側端部は開放されている。外側スリーブ53は、再使用可能なコアアセンブリ23に対して、例えばカバー21に更に近いシート部品35に対して、例えばねじまたはボルトにより取り外し可能にシールされる。可動バルブ部材51は、固定外側スリーブ53に対して摺動可能にシールされかつ開放端を両側に有する可動内側スリーブ55を備える。閉位置において、摺動可能な内側スリーブ55の一方の開放端は、ばね52の力によって盲端部品54に対してシールされる。内側スリーブ55の他端および外側スリーブ53の下流側端部は、コアアセンブリ23の内部32へ開放している。盲端部品54の近傍の外側スリーブ53の開口56により、カバー21の下側の空間内の濾過されていない流体は可動内側スリーブ55の外面に当接できる。一次フィルタアセンブリ24の過度な汚れに対応する所定の差圧で、および/または、汚れた一次フィルタアセンブリ24を通じた不十分な流量で、濾過されていない流体は、可動バルブ部材51、例えば可動内側スリーブ55を、固定バルブ本体50、例えば盲端部品54から離間させ、それにより、バイパスバルブ26が開く。
【0026】
[0028]二次フィルタアセンブリ27は、ハウジングアセンブリ11の内部14で、バイパスバルブ26が開放するときに生じる濾過されていない流体のバイパス流中に配置されてもよい。例えば、図1に示される実施形態においては、二次フィルタアセンブリ27は、バイパスバルブ26よりも下流側のコアアセンブリ23の内部32の濾過されていない流体のバイパス流中に配置される。
【0027】
[0029]二次フィルタアセンブリ27は任意の多数の方法で構成され得る。例えば、二次フィルタアセンブリ27の軸線方向長さは、一次フィルタアセンブリ24または再使用可能なコアアセンブリ23の軸線方向長さより短くされている。また、二次フィルタアセンブリ27の外径は再使用可能なコアアセンブリ23の内径より短くてもよく、それにより、使用可能なコアアセンブリ23の内面と二次フィルタアセンブリ27の外面との間に環状空間が形成される。二次フィルタアセンブリ27は、透過性フィルタメディア、外面、内部、および、両端を有する中空フィルタ60と、中空フィルタ60の両端にシールされるエンドキャップ61、62とを備えてもよい。バイパスバルブ26に近いエンドキャップ61は盲端キャップであってもよく、一方、中空フィルタ60の他端のエンドキャップ62は開放端キャップであってもよい。開放端キャップ62は、再使用可能なコアアセンブリ23、例えばヘッダ22に近いシート部品36に対してガスケットによりシールされてもよく、または、ハウジングアセンブリ、例えばヘッダに対してシールされてもよい。あるいは、二次フィルタアセンブリおよび再使用可能なコアアセンブリ、または、ハウジングアセンブリは、Oリングなどのシールを伴ってまたは伴わずに、例えばねじ接続を含む他の方法で互いにシールされてもよい。
【0028】
[0030]二次フィルタアセンブリの中空フィルタおよびエンドキャップは、一次フィルタアセンブリのそれと同様であってもよい。例えば、一次フィルタアセンブリおよび二次フィルタアセンブリがいずれも使い捨て可能なフィルタアセンブリとすることができる。しかしながら、殆どの実施形態において、二次フィルタアセンブリ27は、例えば一次フィルタアセンブリ24が交換されるときに洗浄されて再び取り付けられてもよい再使用可能なフィルタアセンブリを構成する。例えば、二次フィルタアセンブリ27のエンドキャップ61、62が金属材料から形成されてもよく、および/または、フィルタメディアは、例えば金属スクリーンから形成される多孔質金属媒体を含む襞のあるまたは襞のない多孔質金属媒体を備えてもよい。他の多孔質金属媒体としては、米国のニューヨーク州のポートワシントンにあるPallコーポレーションから入手できるRigimesh(登録商標)金属媒体、PMW(登録商標)金属媒体、および、PMF(登録商標)金属媒体が挙げられる。多孔質金属媒体を有することにより、二次フィルタアセンブリ27を例えば高温によっておよび/または積極的な洗浄剤によって十分に洗浄でき、多くの使い捨て可能な一次フィルタアセンブリの寿命全体にわたって二次フィルタアセンブリ27を再使用することができる。また、二次フィルタアセンブリ27は、例えば一次フィルタアセンブリやバイパスバルブを含む二次フィルタアセンブリの上流側の構成要素における欠陥または該構成要素の破滅的な破損から二次フィルタアセンブリの下流側のフィルタシステムの構成要素を保護するラストチャンスフィルタとしての機能を果たしてもよい。本発明の全てではないが多くの実施形態では、二次フィルタアセンブリ27のフィルタメディアが一次フィルタアセンブリ24のフィルタメディアより粗くてもよい。例えば、二次フィルタアセンブリのフィルタメディアの公称除去レートがミクロン範囲またはそれより更に粗くてもよい。幾つかの実施形態において、公称除去レートは、約25ミクロン以上、例えば約50ミクロン以上であってもよい。この場合、二次フィルタアセンブリの除去レートは、バイパスバルブが開放した後にフィルタ機器を通じた十分な未濾過流体の流れが長期間にわたって続くようにするべく十分に粗くてもよいが、フィルタ装置が構成要素となる流体システムを破損させる場合がある大きな汚染粒子を除去できるように十分に細かい。
【0029】
[0031]二次フィルタアセンブリ27はバイパスバルブ26に機械的に接続され得る。この機械的な接続は、コアアセンブリによるバイバスバルブに対する二次フィルタアセンブリの任意の機械的な結合とは無関係である。再使用可能なコアアセンブリとは無関係に二次フィルタアセンブリとバイパスバルブとを機械的に接続することにより、両方の構成要素を同時に再使用可能なコアアセンブリから迅速にかつ容易に取り外して、点検および洗浄を行なって再び取り付けることができ、それにより、流体システムが運転休止中となり得る時間を減らすことができる。
【0030】
[0032]二次フィルタアセンブリおよびバイパスバルブは、多種多様な方法で取り外し可能に機械的に接続され、または取り外し不能に機械的に接続され得る。例えば、コアの内部を通じて延びる機械的なリンク機構が二次フィルタアセンブリとバイパスバルブとを機械的に接続し、また、機械的なリンク機構がいろいろな方法で構成され得る。例えば、機械的なリンク機構は、二次フィルタアセンブリおよびバイパスバルブのうちの一方を他方がコアアセンブリから取り外されるときにコアアセンブリの内部から単に引き出すように構成される。この場合、幾つかの実施形態において、機械的なリンク機構は、バイパスバルブと二次フィルタアセンブリとの間でコアアセンブリの内部を通じて延びるチェーンを含む。バイパスバルブがコアアセンブリから取り外され、例えばねじが外されて除去されると、チェーンは、バイパスバルブと共に二次フィルタアセンブリを引張り、それにより、最初に二次フィルタアセンブリをコアアセンブリまたはハウジングアセンブリからシール解除し、その後、二次フィルタアセンブリをコアアセンブリの内部から引き抜く。あるいは、機械的なリンク機構は、二次フィルタアセンブリおよびバイパスバルブのうちの一方を他方が取り外されて再び取り付けられるときにコアアセンブリの内部から引き出して内部へ押し込むように構成されてもよい。この場合、例えば、機械的なリンク機構は、バイパスバルブと二次フィルタアセンブリとの間でコアアセンブリの内部を通じて延びるロッドを含む。バイパスバルブがコアアセンブリから取り外されると、ロッドは、最初に、二次フィルタアセンブリのシールを解除し、その後、二次フィルタアセンブリをコアアセンブリの内部から引き出す。バイパスアセンブリがコアアセンブリに再び取り付けられると、二次フィルタアセンブリは、ロッドによってコアアセンブリの内部へ押し込まれた後、バイパスバルブがコアアセンブリに装着され、例えば螺合されるときに、コアアセンブリまたはハウジングアセンブリに対してシールされる。
【0031】
[0033]図1に示される実施形態において、機械的なリンク機構63は、図2に示されるように、略T形状のリンク要素を備える。リンク要素63は、リンク要素63の一端でナット65により二次フィルタアセンブリ27の盲端キャップ61に取り外し可能に取り付けられるロッド64を含む。あるいは、ロッドは盲端キャップに取り外し不能に取り付けられてもよい。リンク要素63の他端では、ロッド64から垂直に延びる交差部品66が、バイパスバルブ26に対して、例えば固定外側スリーブ53の開放端に対して取り外し不能に取り付けられてもよく、取り外し可能に取り付けられてもよい。交差部品66は、濾過されていない流体がバイパスバルブ26を通じて交差部品66を越えて二次フィルタアセンブリ27に流れることができるように様々に構成され得る。
【0032】
[0034]作動時、濾過されていない流体は、ハウジングアセンブリ11の入口15を介してフィルタ装置10内に向けられて、ハウジングアセンブリ11の内部14の流路に沿って、流体を濾過できるフィルタ機器12を通過する。例えば、濾過されていない流体は、ヘッダ22の入口15に向けられ、ヘッダ22の入口通路に沿って、ケーシング20とフィルタ機器12との間の環状空間およびカバー21とフィルタ機器12との間の空間へ向かう。バイパスバルブ26が閉位置にある状態では、濾過されていない流体は、一次フィルタアセンブリ24のフィルタ40を外側から内側に通過し、ここで、フィルタメディアが濾過されていない流体から汚染物質を除去する。
【0033】
[0035]濾過された流体は、その後、フィルタ機器12から流体流路に沿ってハウジングアセンブリ11の出口16に向けられてフィルタ装置10から流出される。例えば、濾過された流体は、一次フィルタアセンブリ24から有孔コア30を通過して、再使用可能なコアアセンブリ23の内部32へ入る。図1に示される実施形態において、濾過された流体は、その後、二次フィルタアセンブリ27を通過し、例えばフィルタ60を外側から内側へ通過して、二次フィルタアセンブリ27の内部へ入る。二次フィルタアセンブリ27のフィルタメディアは一次フィルタアセンブリ24のフィルタメディアよりも粗いため、濾過された流体は二次フィルタアセンブリ27を容易に通過し、二次フィルタアセンブリ27はあまり汚れない状態を保つ。濾過された流体は、二次フィルタアセンブリ27の内部から、二次フィルタアセンブリ27の出口、例えば開放端キャップ62を通過して、再使用可能なコアアセンブリ23の出口、例えばヘッダ22の近傍の開放シート部品36を通過し、ヘッダ22の出口通路に沿ってハウジングアセンブリ11の出口16へ至る。
【0034】
[0036]一次フィルタアセンブリ24が十分に汚れた後、または、低温起動中、一次フィルタアセンブリ24の両端間の差圧が過度に大きくなる場合があり、および/または、一次フィルタアセンブリ24を通じた流量が不十分に少なくなる場合がある。この所定の差圧が生じた時に、バイパスバルブ26はばね52の力に抗して開き、また、濾過されていない流体は、一次フィルタアセンブリ24の周囲で流れまたは一次フィルタアセンブリ24を迂回して、カバー21とフィルタ機器12との間の空間から、開放したバイパスバルブ26を通過して、再使用可能なコアアセンブリ23の内部32に流れる。濾過されていない流体は、その後、二次フィルタアセンブリ27を通過し、例えばフィルタ60を外側から内側に通過する。フィルタ60では、フィルタメディア、例えば更に粗いフィルタメディアが、フィルタ機器12よりも下流側の流体システムの構成要素を破損させる場合がある少なくとも大きい汚染物質を長期間にわたって除去することができる。二次フィルタアセンブリ27の内部から、濾過された流体はハウジングアセンブリ11の出口16に方向付けられてフィルタ装置10から流出される。
【0035】
[0037]所定時間の後に、フィルタ装置10の運転を一時的に休止して、一次フィルタアセンブリ24を迅速かつ容易に交換することができる。例えば、カバー21がケーシング20から取り外され、または、カバー21と共にケーシング20がヘッダ22から取り外され、それにより、フィルタ機器12へアクセスできる。その後、汚れた一次フィルタアセンブリ24が有孔コア30の外面31に沿って軸線方向に摺動されて再使用可能なコアアセンブリ23から外される。一次フィルタアセンブリ24は、第1の位置と第2の位置との間で再使用可能なコアアセンブリ23の外面31に沿って移動することができる。第1の位置では、一次フィルタアセンブリ24のエンドキャップ44、45は、再使用可能なコアアセンブリ23の端部、例えばシート35、36に対してシールされ、また、一次フィルタアセンブリ24の内面41、例えばフィルタ40の内面41は、使用可能なコアアセンブリ23の外面31、例えば有孔コア30の外面31に密接される。第2の位置では、一次フィルタアセンブリ24は再使用可能なコアアセンブリ23から取り外され得る。その後、新たな一次フィルタアセンブリ24は、一次フィルタアセンブリ24のエンドキャップ44、45が再使用可能なコアアセンブリ23のシート35、36に対してシールするまで、コア30の外面31に沿って再使用可能なコアアセンブリ23上で軸線方向に摺動される。
【0036】
[0038]一次フィルタアセンブリ24が交換されるときに常に、または、他のメンテナンス間隔で、バイパスアセンブリ25も取り外されて点検されてもよい。例えば、バイパスバルブ26が、再使用可能なコアアセンブリ23から取り外され、例えばねじが外されて、再使用可能なコアアセンブリの内部32から引き抜かれ、それにより、バイパスバルブ26、機械的なリンク機構63、例えばリンク要素、および、二次フィルタアセンブリ27が同時にコアアセンブリ23の内部32から引き抜かれる。バイパスアセンブリ25は、再使用可能なコアアセンブリ23の内部32、例えばコア30の内部32に沿って第1の位置と第2の位置との間で移動することができる。第1の位置では、バイパスアセンブリ25の少なくとも一部、例えば、二次フィルタアセンブリ27、機械的なリンク機構63、および、バイパスバルブ26の一部が、再使用可能なコアアセンブリ23の内部32、例えば有孔コア30の内部32にある。第2の位置では、バイパスアセンブリ25が再使用可能なコアアセンブリ23から取り外され得る。二次フィルタアセンブリが使い捨てできるフィルタアセンブリである場合には、このフィルタアセンブリは機械的なリンク機構の端部で交換されてもよい。しかしながら、多くの実施形態において、二次フィルタアセンブリ27は再使用可能なフィルタアセンブリであり、二次フィルタアセンブリ27はバイパスバルブ26と共に点検されて洗浄される。洗浄されまたは新しくされたバイパスアセンブリ25は、その後、再使用可能なコアアセンブリ23の内部32に再び取り付けられる。例えば、バイパスアセンブリ26は、二次フィルタアセンブリ27の開放端キャップ62がヘッダ22と対向する状態でコアアセンブリ23の内部32に挿入される。バイパスバルブ26がコアアセンブリ23内に挿入されて装着され、例えば螺合されると、二次フィルタアセンブリ27の開放端キャップ62が、機械的なリンク機構63、例えばリンク要素によって、コアアセンブリ23またはハウジングアセンブリ11とシール係合される。一次フィルタアセンブリおよび二次フィルタアセンブリが再び取り付けられた状態で、フィルタ装置10は運転に戻されてもよい。
【0037】
[0039]本発明の様々な態様を幾つかの実施形態に関して説明しおよび/または図示してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態の1つ以上の特徴が排除されもしくは変更されてもよく、または、1つの実施形態の1つ以上の特徴が他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わされてもよい。非常に異なる特徴を伴う実施形態であっても本発明の範囲内に入る場合がある。
【0038】
[0040]例えば、機械的なリンク機構が排除されてもよく、また、バイパスバルブと二次フィルタアセンブリとが、これらの2つの構成要素を取り外し不能にまたは取り外し可能に直接に接続することにより、例えばねじ、ボルト、または、溶接により、機械的に接続されてもよい。これに代えてまたはこれに加えて、バイパスアセンブリは、二次フィルタアセンブリがバイパス流体流路中でバイパスバルブよりも上流側に配置される状態で構成されてもよい。図3に示されるフィルタ機器12の実施形態は、これらの特徴の一方または両方を有してもよい多くの例のうちの1つである。図3に示されるフィルタ機器12の構成要素の多くが図1に示されるフィルタ機器12の構成要素に類似していてもよく、同様の構成要素には同じ参照符号が付されている。
【0039】
[0041]図3の実施形態において、一次フィルタアセンブリ24は、この場合も先と同様に、有孔コア30の外面31の周囲で再使用可能なコアアセンブリ23に対して取り外し可能に装着され、また、バイパスアセンブリ25も、先と同様に、その少なくとも一部がコアアセンブリ23の内部32で再使用可能なコアアセンブリ23に取り外し可能に装着される。例えば、カバー(図示せず)に近いシート部品35は、バイパスアセンブリ26、例えばバイパスバルブ26に螺合されまたはボルト締結される。しかしながら、バイパスアセンブリ25は、二次フィルタアセンブリ27に対して取り外し不能にまたは取り外し可能に直接的に機械接続されるバイパスバルブ26を含んでもよい。また、二次フィルタアセンブリ27は、バイパス流路内でバイパスバルブ26の上流側に配置されてもよい。例えば、二次フィルタアセンブリ27は、二次フィルタアセンブリ27の盲端キャップ61がカバーと対向する状態で、少なくとも一部がカバーとフィルタ機器12との間の空間内に配置される。二次フィルタアセンブリ27の開放端キャップ62は、例えば、固定バルブ本体50で、例えば固定外側スリーブ53で、バイパスバルブ26に取り外し不能にまたは取り外し可能に直接に機械的に接続される。固定バルブ本体50、例えば固定外側スリーブ53は、二次フィルタアセンブリ27の開放端キャップ62と流体的に連通する開放端を有してもよい。また、固定バルブ本体50、例えば固定外側スリーブ53は、バルブ本体50の開放端から軸線方向に離間される側部開口70を含んでもよい。可動バルブ部材51、例えば可動内側スリーブ55は、固定バルブ本体50の開放端の近傍で、盲端部品71により閉栓されてもよい。可動バルブ部材51、例えば可動内側スリーブ55の盲端部品71は、固定バルブ本体50の開放端と側部開口71との間で、ばね52の力により、固定バルブ本体50、例えば固定外側スリーブ53に対してシールしてもよい。
【0040】
[0042]図3の実施形態は、前述した図1の実施形態と殆ど同じ方法で動作する。しかしながら、バイパスバルブ26が閉じられて、濾過されていない流体が入口(図示せず)を介してフィルタハウジング(図示せず)の内部に入ると、濾過されていない流体は、ケーシング(図示せず)とフィルタ機器12との間の環状空間、および、カバーの下側の空間を通過した後、二次フィルタアセンブリ27を外側から内側に通過し、それにより、二次フィルタアセンブリ27の内部が濾過された流体で満たされる。バイパスバルブ26が閉位置にある状態では、二次フィルタアセンブリ27内の流体は二次フィルタアセンブリ27内にとどまったままであるが、濾過されていない流体は一次フィルタアセンブリ24を通過する。
【0041】
[0043]一次フィルタアセンブリ24が十分に汚れると、または、低温起動中、可動バルブ部材51、例えば盲端部品71を含む可動内側スリーブ55が軸線方向に移動し、それにより、バイパスバルブ26が開く。その後、濾過されていない流体は、最初にそれを濾過する二次フィルタアセンブリ27を通じて流れることにより一次フィルタアセンブリ24の周囲で流れまたは一次フィルタアセンブリ24を迂回する。例えば、濾過されていない流体は、カバーの下側の空間から、二次フィルタアセンブリ27のフィルタ60を外側から内側に通過して流れてもよく、ここで、中空フィルタ60のフィルタメディアが流体を濾過する。濾過された流体は、二次フィルタアセンブリ27の内部から、二次フィルタアセンブリ27の開放端キャップ62を通じて流れるとともに、開放したバイパスバルブ26、例えば固定外側スリーブ55の開放端および側部開口70を通じて流れ、再使用可能なコアアセンブリ23の内部32へ流入した後、ハウジングアセンブリの出口(図示せず)に至る。
【0042】
[0044]図3の実施形態における一次フィルタアセンブリ24の交換は、図1の実施形態における一次フィルタアセンブリ24の交換と同様にすることができる。二次フィルタアセンブリ27の整備は異なっていてもよく、または異なっていなくてもよい。例えば、図3の実施形態では、カバーを取り外しまたはカバーと共にケーシングを取り外すと、二次フィルタアセンブリ27の外部に直ちにアクセスできる。その結果、バイパスアセンブリ25を再使用可能なコアアセンブリ27から取り外すことなく、二次フィルタアセンブリ27を洗浄しまたは交換することができる。バイパスバルブ26は、再使用可能なコアアセンブリの内部32からあまり頻繁に取り外され、点検され、洗浄されなくてもよい。これは、バイパスバルブが一般に濾過されていない流体に晒されないからである。
【0043】
[0045]本発明の範囲内に入る実施形態の他の例において、フィルタ機器は、流体のバイパス流を二次フィルタ要素を通じて内側から外側へ方向付けるようになっている二次フィルタを含んでもよい。例えば、バイパスアセンブリがバイパスバルブを含んでもよく、二次フィルタアセンブリがバイパス流路内でバイパスバルブの下流側に位置してもよい。しかしながら、二次フィルタアセンブリの開放端キャップは、バイパスバルブの開放下流側端部、例えば固定外側スリーブの開放下流側端部に対してシールされてもよい。バイパスバルブが開くと、濾過されていない流体は、バイパスバルブを通過した後、開放端キャップを介して二次フィルタアセンブリの内部へ直接に入る。濾過されていない流体は、二次フィルタアセンブリの内部から、流体を濾過する中空フィルタのフィルタメディア、例えば更に粗い媒体および/または多孔質金属媒体を内側から外側へ通過する。濾過された流体は、その後、再使用可能なコアアセンブリの内部へ入り、出口を介してフィルタ装置から流出する。
【0044】
[0046]この実施形態のバイパスバルブおよび二次フィルタアセンブリは様々な方法で機械的に接続され得る。例えば、これらが機械的なリンク機構によって接続されてもよい。例えば、ロッドが二次フィルタアセンブリの盲端キャップから二次フィルタアセンブリの内部およびバイパスバルブを通じてバイパスバルブの盲端部品へ延びてもよい。例えば、ロッドの一端が、例えばねじまたは溶接によって盲端キャップに取り外し不能にまたは取り外し可能に接続されてもよい。ロッドの他端は螺合されてもよい。ロッドのねじ付き端部は、バイパスバルブの開放下流側端部を通じてバイパスバルブの内部へ挿入されて、バイパスバルブの盲端部品で相手側のねじに螺合されてもよく、それにより、二次フィルタアセンブリの開放端キャップがバイパスバルブの開放下流側端部に結合される。バイパスバルブの開放下流側端部と二次フィルタアセンブリの開放端キャップとの間のシール、例えばガスケットが2つの構成要素を互いにシールしてもよい。あるいは、バイパスバルブと二次フィルタアセンブリとが互いに機械的に直接に接続されてもよい。例えば、二次フィルタアセンブリのエンドキャップおよびバイパスバルブの開放端は、ねじ接続を伴ってまたは取付具および嵌め合いニップルを伴って構成されてもよい。
【0045】
[0047]本明細書中で挙げられる公報、特許出願、および、特許を含む全ての文献は、あたかもそれぞれの文献が個別にかつ具体的に示されて参照により組み込まれるかのようにかつその全体が本明細書中に記載されているかのように同じ程度まで参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】
[0048]発明を説明する文脈(特に、以下の特許請求の範囲の文脈)における用語「1つの(a、an)」、「その(the)」および同様の指示対象の使用は、本明細書中で他に示唆されていなければまたは文脈によって明らかに矛盾しなければ、単数形および複数形の両方を網羅するように解釈されるべきである。用語「備える」、「有する」、「含む」、および、「包含する」という用語は、他に言及されていなければ無制約用語(すなわち、「〜を含むがこれに限定されない」ことを意味する)として解釈されるべきである。本明細書中における値の範囲の列挙は、本明細書中で他に示唆されていなければ、その範囲に入るそれぞれの別個の値に個別に言及する速記法としての役割を果たすように意図されているにすぎず、また、それぞれの別個の値は、あたかもそれが本明細書中に個別に列挙されているかのように本明細書中に組み込まれる。本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で他に示唆されていなければまたは文脈によって明らかに矛盾しなければ、任意の適した順序で行なうことができる。本明細書中で与えられる任意のおよび全ての例または典型的な言葉(例えば、「など」)の使用は、本発明をより良く説明するべく意図されているにすぎず、他に断言されていなければ、本発明の範囲を限定しない。明細書中の言葉は、本発明の実施に不可欠な特許請求の範囲に記載されていない任意の要素を示すように解釈されるべきではない。
【0047】
[0049]この発明の幾つかの実施形態を本明細書中で説明してきたが、前述した説明を読むと更なる変形が当業者に明らかとなり得る。本発明者等は、当業者が必要に応じてそのような変形を使用することを予期し、また、本発明者等は、本明細書中に具体的に説明された方法とは別の方法で発明が実施されることを意図する。したがって、この発明は、適用可能な法律により許容される添付の特許請求の範囲に挙げられた主題の全ての変形、改良、および、等価物を含む。また、前述した要素のその全ての想定し得る変形での任意の組み合わせは、本明細書中で他に示唆されていなければまたは文脈によって明らかに矛盾しなければ、本発明によって包含される。
【符号の説明】
【0048】
10 フィルタ装置
11 ハウジングアセンブリ
12 フィルタ機器
13 ハウジング
14 内部
15 流体入口
16 流体出口
20 ケーシング
21 カバー
22 ヘッダ
23 コアアセンブリ
24 一次フィルタアセンブリ
25 バイパスアセンブリ
26 バイパスバルブ
27 二次フィルタアセンブリ
30 有孔コア
31 外面
32 内部
33、34 端部
35、36 シート
40 中空フィルタ
41 内面
44、45、61、62 エンドキャップ
50 固定バルブ本体
51 可動バルブ部材
52 ばね
53 固定外側スリーブ
54、71 盲端部品
55 可動内側スリーブ
56 開口
60 中空フィルタ
61 盲端キャップ
62 開放端キャップ
63 リンク機構
65 ナット
66 交差部品
70 側部開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線と、第1の端部および第2の端部とを有するとともに、外面および内部を有する中空の有孔型のコアを含む再使用可能なコアアセンブリと、
前記再使用可能なコアアセンブリの周囲で前記コアの前記外面に取り外し可能に装着される第1のフィルタアセンブリであって、フィルタメディア、内面、および、両端部を有する中空のフィルタと、該フィルタの両端にあるエンドキャップとを含むとともに、前記第1のフィルタアセンブリの前記エンドキャップが前記再使用可能なコアアセンブリの端部に対してシールされて前記第1のフィルタアセンブリの前記内面が前記コアの前記外面に密接する第1の位置と、前記第1のフィルタアセンブリが前記再使用可能なコアアセンブリから取り外される第2の位置との間で、前記コアの前記外面に沿って軸線方向に移動できる、第1のフィルタアセンブリと、
少なくとも一部が前記再使用可能なコアアセンブリの前記コアの前記内部に配置されるバイパスアセンブリであって、バイパスバルブと、該バイパスバルブに機械的に接続される第2のフィルタアセンブリとを含み、前記バイパスアセンブリの少なくとも一部が前記コアの前記内部にある第1の位置と、前記バイパスアセンブリが前記再使用可能なコアアセンブリから取り外される第2の位置との間で前記コアの前記内部に沿って軸線方向に移動できる、バイパスアセンブリと、
を備えるフィルタ機器。
【請求項2】
前記第2のフィルタアセンブリの前記フィルタメディアが前記第1のフィルタアセンブリの前記フィルタメディアよりも粗い、請求項1に記載のフィルタ機器。
【請求項3】
前記再使用可能なコアアセンブリの前記第1の端部および前記第2の端部が、前記コアに装着される複数のエンドピースを備え、前記エンドピースの各々がシートを有し、前記第1のフィルタアセンブリの前記エンドキャップが前記再使用可能なコアアセンブリの前記シートに対してシールされる、請求項1または2に記載のフィルタ機器。
【請求項4】
前記第1のフィルタアセンブリが、実質的に金属成分を有さない使い捨て可能なフィルタアセンブリを構成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタ機器。
【請求項5】
前記バイパスアセンブリが前記再使用可能なコアアセンブリに装着される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタ機器。
【請求項6】
前記バイパスアセンブリが、前記バイパスバルブと前記第2のフィルタアセンブリとを機械的に接続する機械的なリンク機構を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタ機器。
【請求項7】
前記バイパスバルブと前記第2のフィルタアセンブリとが互いに機械的に直接に接続される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタ機器。
【請求項8】
前記バイパスバルブが、固定外側スリーブと、前記固定外側スリーブ内に配置される可動内側スリーブと、前記可動内側スリーブを閉位置へ向けて付勢するばねとを備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルタ機器。
【請求項9】
前記バイパスバルブが前記再使用可能なコアアセンブリに取り外し可能に装着される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のフィルタ機器。
【請求項10】
フィルタ機器と、ハウジングアセンブリとを備えるフィルタ装置であって、
前記フィルタ機器は、再使用可能なコアアセンブリと、第1のフィルタアセンブリと、バイパスアセンブリとを含み、前記再使用可能なコアアセンブリが、軸線と、中空の有孔型のコアと、第1のシートおよび第2のシートとを含み、前記コアが、外面と、内部と、両端部とを有し、前記シートが前記コアの前記端部に配置され、前記第1のフィルタアセンブリが、前記再使用可能なコアアセンブリの周囲で前記コアの前記外面に取り外し可能に装着されるとともに、フィルタメディア、内面、および、両端部を有する中空フィルタと、該フィルタの両端に装着される第1のエンドキャップおよび第2のエンドキャップとを含み、前記第1のフィルタアセンブリは、前記第1のフィルタアセンブリの前記エンドキャップが前記再使用可能なコアアセンブリの前記シートに対してシールされて前記第1のフィルタアセンブリの内面が前記コアの前記外面に密接する第1の位置と、前記第1のフィルタアセンブリが前記再使用可能なコアアセンブリから取り外される第2の位置との間で前記コアの前記外面に沿って軸線方向に移動でき、前記バイパスアセンブリは、少なくとも一部が前記コアの前記内部で前記再使用可能なコアアセンブリに取り外し可能に装着されるとともに、バイパスバルブと、該バイパスバルブに機械的に接続される第2のフィルタアセンブリとを含み、前記バイパスアセンブリは、前記バイパスアセンブリの少なくとも一部が前記コアの前記内部にある第1の位置と、前記バイパスアセンブリが前記再使用可能なコアアセンブリから取り外される第2の位置との間で前記コアの前記内部に沿って軸線方向に移動でき、
前記ハウジングアセンブリは、内部と、入口と、出口とを有し、前記入口および前記出口が前記ハウジングアセンブリの前記内部を貫通する流体流路を画定し、前記フィルタ機器が前記ハウジングアセンブリの内部で前記流体流路中に配置され、前記再使用可能なコアアセンブリが前記ハウジングアセンブリに装着される、フィルタ装置。
【請求項11】
前記第2のフィルタアセンブリの前記フィルタメディアが前記第1のフィルタアセンブリの前記フィルタメディアよりも粗い、請求項10に記載のフィルタ装置。
【請求項12】
前記ハウジングアセンブリが、前記入口および前記出口を有するヘッダを含む、請求項10または11に記載のフィルタ装置。
【請求項13】
前記ハウジングアセンブリが、前記ヘッダに取り外し可能に装着されて前記フィルタ機器を取り囲むケーシングを更に備える、請求項10〜12のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
【請求項14】
前記バイパスアセンブリが、前記バイパスバルブと前記第2のフィルタアセンブリとを機械的に接続する機械的なリンク機構を更に含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
【請求項15】
前記バイパスバルブと前記第2のフィルタアセンブリとが互いに機械的に直接に接続される、請求項10〜13のいずれか一項に記載のフィルタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−240048(P2012−240048A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−111627(P2012−111627)
【出願日】平成24年5月15日(2012.5.15)
【出願人】(596064112)ポール・コーポレーション (70)
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
【Fターム(参考)】