説明

フィルタ清掃用ノズルシステム、フィルタ清掃用ノズルガイド及びフィルタ清掃用ノズル

【課題】軽量化を実現できるとともに、清掃対象体たるフィルタに衝突することがなく、かつ、圧縮空気のエネルギーロスが少ないフィルタ清掃用ノズルシステム等を提供すること。これにより、清掃効果のばらつきを抑えるものである。
【解決手段】フィルタ清掃用ノズルシステム100は、圧縮気体の流路となる気体供給管110と、上開口部が気体供給管110に連通し、貫通孔が形成された有底筒状の圧縮気体を噴出するノズル120と、貫通スリットが側壁部に形成された筒状部材130aとその下端部に設けられる下部固定部材130bとを備えたノズルガイド130とを備える。更に、ノズルガイド130に連通する鉛直貫通管と、鉛直貫通管を介して清掃対象体たるフィルタFに連通する水平貫通管のほか、フィルタキャップ140とフィルタFとの間に介装され、ノズルガイド130を貫入させてこれを固定するガイドストッパー150を備えてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種集塵装置内部に配設されて空気中の粉塵等を除去するフィルタを清掃するためのフィルタ清掃用ノズルシステム、フィルタ清掃用ノズルガイド、及び、フィルタ清掃用ノズルに関し、更に詳しくは、効率的なフィルタ清掃技術及びこれに用いられる軽量化が図られたフィルタ清掃用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種集塵装置内部に配設されて空気(排気)中の粉塵(ダスト)等を除去するバグフィルタとして、有底円筒状(又は円筒状その他の筒状)に形成されたバグフィルタ(以下単に、フィルタという)が知られている。この種のフィルタは、一般的に、通気性を有する織布や不織布、又は通気性を有する紙等で形成されている。フィルタは、使用するに従って粉塵等が付着、堆積して目詰まりを起こすため、定期的な交換や清掃が必要になる。定期的な交換はコスト高になるため、清掃により再利用する取り組みが種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されたフィルタ清掃用ノズルは、これが清掃対象体としてのフィルタの内部に挿入された状態において、空気供給管によって供給される圧縮空気をフィルタの周壁に向けて噴出させる本体部を備え、これにより、フィルタを清掃可能に構成されたものである。
【0004】
この本体部は、有底筒状に形成されて開口部側に空気供給管を接続可能な接続部が形成されると共にその周壁に複数の吐出口が形成された主管と、その先端部が主管の周壁から外側に向けて突出するようにしてその基端部が各吐出口にそれぞれ取り付けられて圧縮空気を先端部から噴出させる複数の噴出管と、主管の少なくとも底部側に配設された円板状の錘とを備えて構成されている。
【0005】
また、特許文献2に開示されたフィルタ清掃用ノズルシステムもまた、特許文献1に開示のノズル本体と同様のノズル本体を備える。すなわち、これもまた、気体供給管に連結されると共に清掃対象体としてのフィルタの内部に挿入された状態において気体供給管によって供給される加圧された気体をフィルタの周壁に向けて噴出させるノズル本体を備える。
【0006】
特許文献2に開示のフィルタ清掃用ノズルシステムは、特に、このノズル本体を、モーターの駆動力によって回転させる電動式の回転機構と、気体の噴出力によって回転させる気体噴出式の回転機構とを備えることに特徴がある。そして、ノズル本体は、回転継手を介して気体供給管に回転機構に連結されると共に、両回転機構の中から任意に選択された一方又は双方を装着可能に構成されて、当該一方又は双方の回転機構によって回転させられつつ気体を噴出させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−154140
【特許文献2】特開2010−247138
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1(及び2)に開示のフィルタ清掃用ノズルは、フィルタ清掃時において複数の吐出管が清掃対象体たるフィルタ内壁に衝突してフィルタを傷つけるおそれがあるため、別途ノズル本体を覆うカバーが必要になる。ただし、カバーを単に被せるだけでは圧縮空気がフィルタに吹き付けられないため、このカバーには複数の通気口(圧縮空気をフィルタ内壁に吹き付けるための通気口)が形成される。
【0009】
また、特許文献1(及び2)に開示のフィルタ清掃用ノズルは、主管の少なくとも底部側に配設された円板状の錘をウエイトとして備える。この円盤状の錘を設ける理由は、これが無いと、圧縮空気の影響を受けてノズル本体が揺れたりフィルタ内壁に衝突する等、フィルタ清掃に支障を来すおそれがあるためである。しかし、この円盤状の錘はある程度の重さを確保する観点から金属等が素材となるため作業員がフィルタ清掃時にノズル本体の昇降作業を手動で行う場合には、その重さにより作業を非効率化させ、その結果、清掃効果にばらつきが出る等という問題がある。また、昇降装置を設けてノズル本体の昇降動作を電動にした場合には、装置全体がコスト高になるという問題がある。
【0010】
更に、特許文献1(及び2)に開示のフィルタ清掃用ノズルシステムを用いる場合には、ノズル本体(カバーを含む)を単に空気供給管で吊り下げた状態で作業を行う必要がある。従って、仮に円盤状の錘を取り付けてノズル本体の揺れ等を防止したとしても、作業員は常にフィルタ内壁にノズル本体が衝突しないよう注意を払う必要があるという問題がある。
【0011】
また、特許文献2に開示のフィルタ清掃用ノズルシステムで採用されている気体噴出式の回転機構は、圧縮空気のエネルギーが重量のあるノズル本体の回転機構の回転に消費されてしまい、圧縮空気がフィルタに付着した粉塵に到達するまでにそのエネルギーをロスするという問題がある。
そのため、ノズル本体がフィルタに衝突する可能性がなく、圧縮空気のエネルギーロスが少なく、かつ、作業員が効率的に清掃可能なフィルタ清掃技術及びフィルタ清掃用具が所望されている。これにより、清掃効果にばらつきが無くなるからである。
【0012】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その第一の目的は、軽量化を実現できるとともに、清掃対象体たるフィルタに衝突することがなく、かつ、圧縮空気のエネルギーロスが少ないフィルタ清掃用ノズルシステム、フィルタ清掃用ノズルガイド及びフィルタ清掃用ノズルを提供することにある。
本発明の第二の目的は、圧縮気体供給路と粉塵排出路とを形成しうるとともにフィルタから除去された粉塵が外部に漏れないフィルタ清掃用ノズルシステム、フィルタ清掃用ノズルガイド及びフィルタ清掃用ノズルを提供することにある。
本発明の第三の目的は、ノズルガイドのガタツキやブレ等を防止することができるフィルタ清掃用ノズルシステム、フィルタ清掃用ノズルガイド及びフィルタ清掃用ノズルを提供することにある。
本発明の第四の目的は、より効率的で安全性が高く、かつ、清掃効果にばらつきが出ないフィルタ清掃を実現することができるフィルタ清掃用ノズルシステム、フィルタ清掃用ノズルガイド及びフィルタ清掃用ノズルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係る第一のフィルタ清掃用ノズルシステムは、
圧縮気体の流路となる気体供給手段と、
上開口部が前記気体供給手段に連通し、貫通孔が形成された有底筒状の前記圧縮気体を噴出する噴出手段と、
貫通スリットが側壁部に形成された筒状部材(単一の部材でも複数の部材を連結させたものでもよい)と、当該筒状部材の下端部に下部固定手段とを備えた前記噴出手段を案内する第一案内手段とを備えたことを要旨とする。
【0014】
この場合に、更に、鉛直方向(鉛直方向とは、鉛直及びこれに対して45°傾斜した方向までの範囲を含む、以下同じ)に形成され、前記第一案内手段に連通する鉛直貫通管と、水平方向(水平方向とは、水平及びこれに対して45°傾斜した方向までの範囲を含む、以下同じ)に形成され、前記鉛直貫通管を介して清掃対象体たるフィルタに連通する水平貫通管とを備えた当該フィルタに冠着される冠着手段とを備えることが望ましい。
【0015】
この場合に、更に、前記冠着手段と前記フィルタとの間に介装され、前記第一案内手段を貫入させてこれを固定する環状の上部固定手段であって、その内径が前記第一案内手段の外径以上であって前記フィルタの外径より小さく、その外径が前記フィルタの外径より大きい上部固定手段とを備えることが望ましい。
【0016】
上記課題を解決するために本発明に係る第二のフィルタ清掃用ノズルシステムは、本発明に係る第一のフィルタ清掃用ノズルシステムにおける前記噴出手段及び前記第一案内手段に代えて、
上開口部が前記気体供給手段に連通し、貫通孔が側壁部に形成された筒状部材と、当該筒状部材の下端部に下部固定手段とを備えた第二案内手段を設けてもよい。
本発明に係る第一及び第二のフィルタ清掃用ノズルシステムにおける前記冠着手段は、更に、
当該冠着手段に連通して形成され、その連通部分から斜め上方方向に形成される粉塵排出補助手段を備えてもよい。
【0017】
上記課題を解決するために本発明に係るフィルタ清掃用ノズルガイドは、貫通スリット又は貫通孔が側壁部に形成された筒状部材と、当該筒状部材の下端部に下部固定手段とを備えたことを要旨とする。また、本発明に係るフィルタ清掃用ノズルは、本発明に係るフィルタ清掃用ノズルガイドに挿通して用いられる噴出手段であって、上開口部と貫通孔が形成された有底筒状のものであることを要旨とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る第一のフィルタ清掃用ノズルシステムによれば、
(1)噴出手段は、その上開口部が前記気体供給手段に連通し、貫通孔が形成された有底筒状のものであり、第一案内手段に案内されるものであるからウエイトを別途取り付ける必要がないため、軽量化が実現できる、
(2)第一案内手段は、フィルタに挿入され下部固定手段により当該フィルタに固定され、気体供給手段に連通する噴出手段は、筒状部材によって案内され昇降動作するものであるから、フィルタに衝突することがなく、清掃効果にもばらつきが出ない、
(3)噴出手段は、気体供給手段から供給された圧縮空気を貫通孔から噴出し、貫通孔から噴出された圧縮気体は、貫通スリットを経てフィルタ内壁に衝突してこれに付着した粉塵を除去するとともに、その圧縮気体のうち一部はフィルタ外壁に付着した粉塵に衝突してこれを除去するものであるから圧縮空気のエネルギーロスが少ない、という効果がある。
【0019】
本発明に係る第一のフィルタ清掃用ノズルシステムによれば、更に、
(1)気体供給手段に連通する噴出手段を鉛直貫通管に貫入させ、第一案内手段に導くことにより、冠着手段に圧縮気体供給路を形成しうるとともに、鉛直貫通管を介して清掃対象体たるフィルタに連通する水平貫通管により、冠着手段に粉塵排出路が形成しうる、
(2)冠着手段はフィルタに冠着されるため、フィルタから除去された粉塵が外部に漏れない、という効果がある。
【0020】
本発明に係る第一のフィルタ清掃用ノズルシステムは、更に、
(1)冠着手段とフィルタとの間に介装され、内径が第一案内手段の外径以上であってフィルタの外径より小さく、外径がフィルタの外径より大きい環状の上部固定手段を備えたものであるから、第一案内手段を貫入しても当該第一案内手段のガタツキやブレ等を防止することができる、という効果がある。この効果は、下部固定手段による第一案内手段のフィルタへの固定による効果と相乗的なものとなる。
【0021】
本発明に係る第二のフィルタ清掃用ノズルシステムによれば、
(1)第二案内手段は、その上開口部が前記気体供給手段に連通し、貫通孔が側壁部に形成された筒状部材と、当該筒状部材の下端部に下部固定手段とを備えたものであるから、ウエイトや噴出手段を別途取り付ける必要がないため、軽量化が実現できる、
(2)第二案内手段は、フィルタに挿入され下部固定手段により当該フィルタに固定され、気体供給手段は、筒状部材によって案内され昇降動作するものであるから、フィルタに衝突することがなく、清掃効果にもばらつきが出ない、
(3)貫通孔は、気体供給手段から供給された圧縮空気を噴出し、噴出された圧縮気体は、フィルタ内壁に衝突してこれに付着した粉塵を除去するとともに、その圧縮気体のうち一部はフィルタ外壁に付着した粉塵に衝突してこれを除去するものであるから圧縮空気のエネルギーロスが少ない、という効果がある。
【0022】
第二のフィルタ清掃用ノズルシステムのその他の効果は、第一のフィルタ清掃用ノズルシステムの場合と同様であるためその記述をもってこれに代える。本発明に係るフィルタ清掃用ノズルガイド及びフィルタ清掃用ノズルも上記と同様の効果を発揮するためその記述をもってこれに代える。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るフィルタ清掃用ノズルシステム100の斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係るフィルタ清掃用ノズルシステム100を清掃対象体たるフィルタFに取り付けた状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第一の実施形態に係るフィルタ清掃用ノズルシステム100の変形例を清掃対象体たるフィルタFに取り付けた状態を示す断面図である。
【図4】ノズル120の(a)正面図及び(b)平面図である。
【図5】ノズルガイド130を構成する筒状部材130aの(a)正面図及び(b)平面図である。
【図6】ノズルガイド130を構成する下部固定部材130bの(a)正面図及び(b)平面図である。
【図7】ガイドジョイント135の(a)正面図及び(b)平面図である。
【図8】フィルタキャップ140の断面図である。
【図9】ガイドストッパー150の(a)正面図及び(b)平面図である。
【図10】本発明の第二の実施形態に係るノズルガイド230を構成する筒状部材230aの(a)正面図及び(b)平面図である。
【図11】本発明の第三の実施形態に係るフィルタキャップ340の断面図である。
【図12】本発明の第四の実施形態に係る(a)ノズルガイド430を構成する筒状部材430aの外観図及び(b)ガイドジョイント435の外観図である。
【図13】本発明の第六の実施形態に係るノズルガイドシステム600の概略図である。
【符号の説明】
【0024】
100 フィルタ清掃用ノズルシステム
110 気体供給管(気体供給手段)
111 供給管出口
120 ノズル(噴出手段)
121 上開口部
122 貫通孔
130 ノズルガイド(第一案内手段)
130a 筒状部材
130b 下部固定部材(下部固定手段)
131 貫通スリット
132 複数支柱
133 環状部材
133a 上端部の環状部材
133b 下端部の環状部材
134 有底筒状部材
134a 下底部
M 磁石
135 ガイドジョイント
136 フランジ
140 フィルタキャップ(冠着手段)
141 鉛直貫通管
142 水平貫通管
143 上開口部
144 下開口部
145 フランジ
146 連通孔
150 ガイドストッパー(上部固定手段)
200 フィルタ清掃用ノズルシステム
230 ノズルガイド(第二案内手段)
230a 筒状部材
231 貫通孔
232 側壁部
340 フィルタキャップ
341 粉塵排出補助管(粉塵排出補助手段)
430 ノズルガイド
430a 筒状部材
433 環状部材
433a 上端側の環状部材
435 ガイドジョイント
H1,H2 孔
600 フィルタ清掃用ノズルシステム
610 気体供給管(気体供給手段)
630 ノズルガイド(第一案内手段、第二案内手段)
631 貫通孔
640 フィルタキャップ
650 取っ手
S1,S2 固定用ステー
A,B,C,D,E 螺条
【0025】
以下に本発明に係るフィルタ清掃用ノズルシステムの実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第一の実施形態)
図1、図2及び図3に示すフィルタ清掃用ノズルシステム100(以下単にノズルシステム100という)は、フィルタFの清掃に用いられる。これらの図に示すように、ノズルシステム100は、気体供給管110と、ノズル120と、ノズルガイド130と、フィルタキャップ140と、ガイドストッパー150とを備える。ここで、フィルタFとは、通気性を有する織布や不織布を材質とした有底円筒状のフィルタである。フィルタFは、工場やゴミ焼却場等に設けられる各種集塵装置のフィルタF格納室(図示省略)に数本〜数百本程度配設されて排気中の粉塵等を除去するものである。フィルタFは、工場やゴミ焼却場等の運転状況や操業時間等に応じて粉塵等が付着して目詰まりを起こすため年間数回〜十数回程度の交換又は清掃が必要である。
【0026】
気体供給管110(図1及び図2参照)は、圧縮気体(例えば、圧縮空気)の流路であり、その本体がゴムその他の高分子樹脂のホース状、チューブ状のものや金属製の円筒その他の筒状のものからなる。気体供給管110の両端部のうち、気体が供給される供給管入口(図示省略)は、金属製の環状ジョイント等により構成され、エアコンプレッサーに連結される。気体供給管110の両端部のうち、気体を供給する供給管出口111は、金属製の環状ジョイント等により構成され、その内周面に螺条Aが形成され、フィルタキャップ140及びガイドストッパー150を貫通させてノズル120に連結される。この連結は、例えば、螺条Aとノズル120の上開口部の外周面に形成された螺条B(図4参照)とを螺合させることによりなされる。
【0027】
図4に示すノズル120は、圧縮気体をフィルタFの周壁に噴出しこれに付着した粉塵を除去するために用いられる。ノズル120は、有底筒状部材から構成され、上開口部121が気体供給管110に連通し、外周面に貫通孔122(ここでいう貫通孔122はいわゆる貫通孔を含むことはもとより貫通スリットその他の貫通状態を意味する概念であり、貫通していれば特に限定されない、以下同じ)が形成される。ノズル120は、特にその材質は限定されないが、例えば、金属製のものが好ましい。有底筒状部材としては、例えば、有底円筒状のものが好ましい。
【0028】
ノズル120は、上開口部121の外周面に螺条Bが形成され、これが螺条Aと螺合する。これにより、ノズル120は気体供給管110に連通する。貫通孔122はその形状が円形状、楕円形状、多角形状等であれば、その形状は特に限定されず、また、その大きさが径数ミリ〜数十センチであれば、その大きさは特に限定されない。更に、貫通孔122の数も特に限定されない。貫通孔122は、ノズル120の側壁部及び/又は底面部に形成することができ、形成位置は特に限定されないが、特に側壁部に形成することが好ましく、側壁部の下側に形成することが更に好ましい(図4参照)。圧縮気体は、エアコンプレッサー(図示省略)→気体供給管110→ノズル120→貫通孔122という経路を経てフィルタFの内壁に衝突してこれに付着した粉塵を除去するとともに、フィルタFの空隙(繊維の隙間)から圧縮気体の一部が漏れてフィルタFの外壁に付着した粉塵に衝突してこれを除去する。
【0029】
図5及び図6に示すノズルガイド130は、筒状部材130aと下部固定部材130bとからなる。ノズルガイド130は、ノズル120を昇降動作させる際に、これを案内するものであり、同時に、当該ノズル120が揺動することによるフィルタF(フィルタF内部に装着される籠状のリテーナRを含む)の損傷を防止する。そのため、ノズル120に揺動防止のためのウエイトを別途設ける必要がなく、ノズル120の軽量化を図ることができる。そのため、作業員は、ノズル120の揺動によるフィルタFへの衝突を気にすることなく昇降作業を伴う清掃作業を効率的に行うことができる。従って、フィルタFの清掃効果にばらつきも出ない。
【0030】
筒状部材130aは、その上開口部が気体供給管110に連通し、貫通スリット131(ここでいう貫通スリット131はいわゆる貫通スリットを含むことはもとより貫通孔その他の貫通状態を意味する概念であり、貫通していれば特に限定されない、以下同じ)が側壁部に形成された、例えば、金属製からなる筒状部材である。下部固定部材130bは、筒状部材130aの下端部に螺合、溶接、シール止めその他の方法で設けられる。ここで、下部固定部材130bは、フィルタFの内周壁に取り付けられている金属製のリテーナRにノズルガイド130を固定するものであれば特に限定されず、例えば、本実施形態においてはその主要部材として磁石Mが用いられるが、主要部材はこれに限定されず、リテーナRと係合する係合片、嵌合片を用いてもよい。ノズルガイド130は、その外径がリテーナR(又はフィルタFとリテーナRとによって形成される空隙)に挿通する大きさであり、その内径がノズル120を挿通させうる大きさである。
【0031】
貫通スリット131が側壁部に形成された筒状部材130aは、複数の支柱132(以下単に、複数支柱132という)によって構成される。筒状部材130aは、複数支柱132を上面視で環状に所定又は任意の間隔で立設配置して、これらを上面視円形、上面視楕円形、上面視多角形、上面視その他の形状の筒状の環状部材133によって複数支柱132に接触させつつ複数支柱132を囲繞し、複数支柱132と環状部材133とを溶接、接着、嵌合、ボルト締めその他の方法によって接合させたものからなる。従って、当該ノズルガイド130は、外形が上面視形状で環状部材133の形状となり、環状部材133の形状は任意に構成しうるため、例えば、フィルタFの内周面形状に応じた形状とすることもできる。
【0032】
環状部材133は、筒状部材130aの両端部のほか、必要に応じて筒状部材130aの両端部以外の部分に設けることができる。また、上記の貫通スリット131は、複数支柱132の間に形成される隙間からなる。複数支柱132の太さに比べて隙間の間隔はかなり大きいためほぼ障害物がない状態でノズル120から圧縮気体をフィルタFの内壁へ噴射することができる。複数支柱132に更に貫通孔(図示省略)を形成してもよい。
【0033】
筒状の環状部材133のうち複数支柱132の両端部に設けられる環状部材133a,133bは、複数支柱132の各両端部が当該環状部材133a,133bの内周面の途中位置から軸方向に沿って配置され(支柱配置部)、これとは反対側の内周面(ジョイント部)に螺条Cが形成される。すなわち、ノズルガイド130は、少なくとも、間隔を開けて設けられる複数支柱132と、その両端部内周面に設けられる螺条Cが形成された環状部材133a,133bとからなる。
【0034】
図6に示す下部固定部材130bは、外周面に螺条Dが形成された円筒状の有底筒状部材134と、その下底部134aに取り付けられる磁石M、嵌合片、係合片、クッション部材その他の固定部材とからなる。下底部134aは、ラジアル方向に放射状に設けられる金属製の棒材又は板材その他の固定部材(磁石M)を支持する部材により構成される。下部固定部材130bは、螺条Dを螺条Cに螺合することにより取り付けられる。尚、有底筒状部材134の本体及び螺状Dの一部は、環状部材133により構成してもよい。この場合、環状部材133に下底部及び磁石Mその他の固定部材が取り付けられる。
【0035】
また、下部固定部材130bは、コ字条に形成された複数支柱132を用いて構成してもよい。この場合には、ノズルガイド130は、
(1)各複数支柱132を、その長辺部分に挟まれた短辺部分が当該短辺部分の中心を中心として各々所定角度(任意角度でもよい)ずつずれて当該短辺部分を底面として上面視で放射状になるように立設配置し、溶接その他の方法で接触部分(例えば、当該短辺部分の中心)を互いに固着するとともに、
(2)環状部材133によって各長辺部分を溶接その他の方法で当該環状部材133(の内周面又は内周面のうち当該内周面に形成された螺条Cと反対側の部分)に固着することにより構成してもよい。
【0036】
磁石Mを用いると磁力によってノズルガイド130をフィルタFのリテーナRに吸着又は固定させることができる。そのため、作業者はノズルガイド130の着脱を比較的容易に行うことができる。下部固定部材130bの主要部材を嵌合片又は係合片で形成する場合には、リテーナRの骨格に係合(又は嵌合)するL字状、V字状、U字状の嵌合部材(又は係合部材)を下底部134aに設ければよい。
【0037】
ノズルガイド130の長さは特に限定されないが、フィルタFサイズに応じて可変であることが好ましい。すなわち、単一の筒状部材130aでも、複数の筒状部材130a,130a…を連結させたものでもよい。
まず、(1)フィルタFの長さが短い場合には、筒状部材130aを一本使用して(図2参照)、上端側の環状部材133aを後述するガイドストッパー150に貫挿し、下端側の環状部材133bの螺条Cを下部固定部材130bの螺条Dに螺嵌すればよい。これにより、ノズルガイド130が得られる。
【0038】
一方、(2)フィルタFの長さが長い(又は筒状部材130aが短い)場合には、筒状部材130aを複数本使用して(図3参照)、各筒状部材130aを所望の長さ(フィルタFの長さ以上の長さ)になるように、図7に示すガイドジョイント135(筒状部材130aを互いに連結するものをいう)で連結し、最上段のノズルガイド130の上端側の環状部材133aを後述するガイドストッパー150に貫挿し、最下段の下端側の環状部材133bの螺条Cを下部固定部材130bの螺条Dに螺嵌すればよい。これにより、ノズルガイド130が得られる。
尚、上記(1)及び(2)のいずれの場合においても、後述するフィルタキャップ140の内部に螺条Cと螺合する筒状部材(図示省略)であって、後述する鉛直貫通管に連通し、外周部に螺条が形成された筒状部材(図示省略)が形成されている場合には、螺条Cを当該螺条に螺合させてもよい。
【0039】
図7に示すガイドジョイント135は、軸方向中央部分にフランジ136が形成され、その両側外周面に螺条Eが形成される。ガイドジョイント135の螺条Eが螺条Cと螺合することによって、複数の筒状部材130aが連結され、所望の長さの筒状部材130aが得られる。フランジ136は、ガイドジョイント135を各ノズルガイド130に螺入するときの到達限界位置を示す。フランジ136は、作業者にとってはノズルガイド130を組み立てたりフィルタFに挿入・装着したりするときの把持部分ともなる。尚、ノズルガイド130の外径というときは、下部固定部材130b、環状部材133a,133,133b又はフランジ136の外径のうち最も大きいものの外径をいう。
【0040】
本実施形態においては、ノズルガイド130が用いられるので、
(1)フィルタFのリテーナRやフィルタFを構成する織布、不織布とノズル120との衝突が防止される、
(2)ノズル120へのウエイトの装着が不要になる、
(3)ウエイトの装着が不要な分、ノズル120が軽量化され圧縮気体のエネルギーロスが少ない、
(4)ウエイトの装着が不要な分、作業員が効率的で安全にフィルタ清掃を行うことができる、
(5)作業員はノズルガイド130に沿ってノズル120を昇降動作させればよいため簡単にフィルタ清掃を行うことができ、清掃効果にばらつきが出ないという効果がある。
【0041】
図8に示すフィルタキャップ140は、後述するガイドストッパー150を介装してフィルタFに冠着され、気体供給管110が貫入される空間(鉛直貫通管141)と、粉塵を排出するための空間(水平貫通管142)とを確保するとともに、除去された粉塵のフィルタF格納室外への飛散を防止するためのものである。フィルタキャップ140は、鉛直方向(鉛直方向とは、鉛直及びこれに対して45°傾斜した方向までの範囲を含む、以下同じ)に形成され、ノズルガイド130に連通する鉛直貫通管141と、水平方向(水平方向とは、水平及びこれに対して45°傾斜した方向までの範囲を含む、以下同じ)に形成され、鉛直貫通管141を介してフィルタFに連通する水平貫通管142とを備える。
【0042】
鉛直貫通管141は、上底部に形成された上開口部143の内径が気体供給管110の外径以上の大きさであり、フランジ145が付いた下底部に形成された下開口部144の内径が当該気体供給管110の外径以上の大きさであり、ノズルガイド130を嵌着可能に構成される。水平貫通管142は、鉛直貫通管141の側壁に形成された連通孔146のところに溶接その他の方法で設けられ、集塵機に連結される。
【0043】
フランジ145の外径は、ガイドストッパー150の内径以上の大きさであればよい。本実施形態ではガイドストッパー150の内径より大きく、当該ガイドストッパー150の外径より小さい(大きくてもよい)の大きさである。また、図示を省略するが下開口部144の近傍内周面には、上開口部143に連通する螺条Cと螺合する螺条又は当該環状部材133aと嵌合する嵌合片を形成してもよい。フィルタキャップ140は、上記構成によりフィルタFの格納室と外気との接触を遮断する。これにより粉塵の屋外への飛散が防止される。
【0044】
図9に示すガイドストッパー150は、フィルタキャップ140とフィルタFとの間に介装され、ノズルガイド130を貫入させてこれを固定する環状の部材である。ガイドストッパー150は、その内径がノズルガイド130の外径以上、その外径がフィルタFの外径より大きく構成される。
【0045】
(第二の実施形態)
次に、第二の実施形態に係るノズルシステムについて説明する。尚、第一の実施形態と同一部材については同一の符号を用いて説明する。
第二の実施形態に係るノズルシステムは、
(1)第一の実施の形態におけるノズルシステム100のノズルガイド130に代えて、図10に示す筒状部材230aと、図6に示す下部固定部材130bとを用いて構成されるノズルガイド230により構成されることと、
(2)ノズル120が不要であること(貫通孔231が第一の実施形態におけるノズル120の貫通孔122及び第一の実施形態における貫通スリット131に相当するためである)、
がノズルシステム100と異なる他は、これと同一の構成を備える。
【0046】
筒状部材230aは、その上開口部が気体供給管110に連通し、貫通孔231(ここでいう貫通孔231はいわゆる貫通孔を含むことはもとより貫通スリットその他の貫通状態を意味する概念であり、貫通していれば特に限定されない、以下同じ)が側壁部232に形成された金属製の板材の他、高分子樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル樹脂等)によって構成される。
【0047】
上記のように、第二の実施形態によればノズル120は不要である。従って、作業員が昇降させるフィルタ清掃用具が気体供給管110のみとなり軽量化ができる。すなわち、第二の実施形態は、(1)気体供給管110がノズルを兼ねる、又は、(2)気体供給管110及び筒状部材230aがノズルを兼ねるともいえる。更に、フィルタ清掃に際しては、気体供給管110の高さ位置を制御すれば、フィルタFの任意の位置に付着した粉塵の除去ができる。従って、ノズルガイド230を用いてノズルシステム200を構成した場合にも第一の実施形態と同様の効果が得られる。
【0048】
(第三の実施形態)
図11に示すフィルタキャップ340のように、粉塵の漏れを防止するために鉛直貫通管141の側壁を貫通して当該鉛直貫通管141に連通する粉塵排出補助管341を設けてもよい。粉塵排出補助管341は、圧縮気体を斜め上方から下向き(矢示X)に鉛直貫通管141に供給するものである。粉塵排出補助管341は、気体供給管110に連通して形成され、その連通・貫通部分から斜め上方方向に形成され、図示を省略するエアコンプレッサーから圧縮気体の供給を受ける。これにより、発生した粉塵を下方へ押しやり、鉛直貫通管141の上開口部と気体供給管110との隙間からの粉塵の漏れを防止することができる。
【0049】
(第四の実施形態)
図12は、第四の実施形態に係るノズルガイド430の一部を示し、第一の実施形態に係る筒状部材130aに代えて筒状部材430aを用いた場合を示す。図12に示したように、環状部材433(433a)やガイドジョイント435は、螺条(図5等参照)を形成することなく、圧縮気体噴出用の孔H1や孔H2を形成したものでもよい。この場合に、筒状部材430aは、フィルタFの長さに応じて、単一の筒状部材430aでも複数の部材430a,430a…を連結させたものでもよい。複数の部材430a,430a…を連結させる場合には、ガイドジョイント435を孔H1,H2が重なり合うように筒状部材430a,430aの間に挟んでゴムテープ等を巻き付けて連結させるとよい。これにより、孔H1,H2からも圧縮空気が噴出される。これらを螺合する場合に比べて作業員の作業の時間短縮が図られる。
【0050】
(第五の実施形態)
第五の実施形態は、上記実施形態において形成した螺条A,B,C,D,E,孔H1,H2のうちの少なくとも一以上を形成しなくてもよいという例である。この場合、必要に応じて、嵌合、嵌入、挿入等を行って必要な部材を組み立て、ゴムテープ、ガムテープ等で連結部分を留めればよい。螺合する場合に比べて作業員の作業の時間短縮が図られる。
【0051】
(第六の実施形態)
図13に示すノズルガイドシステム600は、リテーナRがスケルトンタイプの円筒形状の本体部と、側面視で菱形・上面視で円形状の中心部とを備えるものである場合に好適なものである。ガイドシステム600は、気体供給管610と、ノズルガイド630と、フィルタキャップ640とを備える。ノズルガイド630は、これをリテーナRに固定するための固定用ステーS1が設けられる。ノズルガイド630の材質は金属の他、高分子樹脂を採用することができる。
【0052】
すなわち、ノズルガイド630は、リテーナRとフィルタFとの間に形成される空隙を挿通させるときに当該空隙に応じた湾曲形状をとることができることが好ましく、撓むものが好ましい。ノズルガイド630には、気体噴出用の貫通孔631が形成されておりここから噴出された圧縮気体がフィルタFの粉塵を除去する。フィルタキャップ640には、これをリテーナRに固定するための固定用ステーS2が設けられる。尚、ノズルガイド630の先端部分には筒状部材130aを環状部材133b,環状ジョイント135,環状部材133aを介して取り付けることができ、更にその先端には図示を省略するが、下部固定部材130bを取り付けることができる。この場合には、当該ノズルガイド630を固定するために下部固定部材130bをリテーナRに固定するとよい。
【0053】
(フィルタ清掃方法)
次に、上記実施形態に係るノズルシステム100,200を用いたフィルタ清掃方法について説明する。
(1)供給管出口111をフィルタキャップ140の上開口部143から挿通し、下開口部144から引き出す。
(2)供給管出口111とノズル120の上開口部とを螺合、嵌合、テープ止めその他の方法により連結させる(但し、ノズルガイド230を使用する場合はこの工程は不要)。
(3)ノズルガイド130(230)を組み立てる。すなわち、必要に応じてガイドジョイント135を用いて又は用いずに所望の長さの筒状部材130a(230a)を得て、その最上部に上端側の環状部材133aを螺合、嵌合、テープ止めその他の方法により連結させるとともに、その最下部に下端側の環状部材133bを螺合、嵌合、テープ止めその他の方法により連結させ、更に、環状部材133bと下部固定部材130bとを螺合、嵌合、テープ止めその他の方法により連結させる。これにより、ノズルガイド130(230)が得られる。
(4)ノズルガイド130(230)をベンチュリ管Vの上部開口を介してリテーナRに挿入し、磁石Mその他の固定部材をリテーナRの底部に吸着・固着させる。
(5)ノズルガイド130(230)にガイドストッパー150を嵌入させてガイドストッパー150をフィルタFに被せる。
(6)ノズル120(尚、ノズルガイド230を使用する場合は気体供給管110)をノズルガイド130(230)に挿通させつつフィルタキャップ140をガイドストッパー150の上に被せる。
(7)気体供給管110の供給管入口(図示省略)をコンプレッサー(図示省略)の圧縮気体排出口(図示省略)に接続するとともに、フィルタキャップ140の水平貫通管142を集塵機(図示省略)の吸入口(図示省略)に接続する。
(8)コンプレッサー及び集塵機のスイッチを入れる。
【0054】
(フィルタ清掃動作)
上記のようにスイッチが投入されると、以下のようにしてノズルシステム100,200による粉塵の集塵がなされ、フィルタFが清掃される。
(1)ノズルガイド130を用いた場合には、フィルタFの格納室から遮断した状態でノズルガイド130を介して気体供給管110によってエアコンプレッサー(図示省略)に連結させたノズル120から圧縮空気が噴出され、フィルタFの粉塵が除去される。すなわち、ノズルガイド130を用いた場合には、エアコンプレッサー(図示省略)から供給される圧縮空気は、気体供給管110→ノズル120→貫通孔122→貫通スリット131を通って複数支柱132の間を通り抜けてフィルタFに衝突し、その内周面に付着した粉塵が除去される。また、圧縮空気の一部はフィルタFを通り抜け、これにより、フィルタFの外周面に付着している粉塵が剥離する。
【0055】
また、ノズルガイド230を用いた場合には、エアコンプレッサー(図示省略)から供給される圧縮空気は、気体供給管110→各貫通孔231を通ってフィルタFに衝突し、その内周面に付着した粉塵が除去される。また、圧縮空気の一部はフィルタFを通り抜け、これにより、フィルタFの外周面に付着している粉塵が剥離する。
【0056】
(2)除去された粉塵は、フィルタF内部を上昇してベンチュリー管V→フィルタキャップ140→水平貫通管142という経路を経て集塵機(図示省略)に排出されるか、又は、フィルタF格納室の床面に堆積する。
【0057】
以上本発明の実施形態について種々説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲内において種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係るフィルタフィルタ清掃用ノズルシステム、フィルタ清掃用ノズルガイド、及び、フィルタ清掃用ノズルは、各種集塵装置内部に配設されるフィルタの再利用を促すとともに作業員によるフィルタ清掃作業の効率化を図ることができるものであるから産業上利用価値が極めて高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮気体の流路となる気体供給手段と、
上開口部が前記気体供給手段に連通し、貫通孔が形成された有底筒状の前記圧縮気体を噴出する噴出手段と、
貫通スリットが側壁部に形成された筒状部材と、当該筒状部材の下端部に下部固定手段とを備えた前記噴出手段を案内する第一案内手段と、を備えたことを特徴とするフィルタ清掃用ノズルシステム。
【請求項2】
更に、鉛直方向に形成され、前記第一案内手段に連通する鉛直貫通管と、水平方向に形成され、前記鉛直貫通管を介して清掃対象体たるフィルタに連通する水平貫通管とを備えた当該フィルタに冠着される冠着手段と、を備えた事を特徴とする請求項1に記載のフィルタ清掃用ノズルシステム。
【請求項3】
更に、前記冠着手段と前記フィルタとの間に介装され、前記第一案内手段を貫入させてこれを固定する環状の上部固定手段であって、その内径が前記第一案内手段の外径以上であって前記フィルタの外径より小さく、その外径が前記フィルタの外径より大きい上部固定手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ清掃用ノズルシステム。
【請求項4】
前記噴出手段及び前記第一案内手段に代えて、
上開口部が前記気体供給手段に連通し、貫通孔が側壁部に形成された筒状部材と、当該筒状部材の下端部に下部固定手段とを備えた第二案内手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ清掃用ノズルシステム。
【請求項5】
前記冠着手段は、更に、
当該冠着手段に連通して形成され、その連通部分から斜め上方方向に形成される粉塵排出補助手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフィルタ清掃用ノズルシステム。
【請求項6】
貫通スリット又は貫通孔が側壁部に形成された筒状部材と、当該筒状部材の下端部に下部固定手段とを備えたことを特徴とするフィルタ清掃用ノズルガイド。
【請求項7】
請求項6に記載のフィルタ清掃用ノズルガイドに挿通して用いられる噴出手段であって、上開口部と貫通孔が形成された有底筒状のフィルタ清掃用ノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−228641(P2012−228641A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97703(P2011−97703)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(508028900)
【Fターム(参考)】