説明

フィルタ装置

【課題】キャブ内で循環する内気およびキャブ外から取込む外気の両方を浄化することができるとともにフィルタ交換が容易なロール式のフィルタ装置を提供する。
【解決手段】キャブ3内の後部に空調装置11を配置し、この空調装置11のブロア吸込口12に連通した底部の空気吸込ダクト13に、ロールフィルタ巻取り式のフィルタ装置14を接続する。フィルタ装置14は、キャブ3内に設置した底部開口状の筐体21の側面に、キャブ3内の空気を吸込む内気用吸込口22と、外部の空気を吸込む外気用吸込口23とを開口している。筐体21に、内気用吸込口22および外気用吸込口23を挟んで、U字溝断面のフィルタ供給部26およびフィルタ巻取部27を設ける。フィルタ供給部26には、ロールフィルタのクリーンなフィルタ面を収納する供給側のカートリッジを嵌着し、フィルタ巻取部27には、ロールフィルタの汚れたフィルタ面を巻取る巻取側のカートリッジを嵌着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールフィルタを用いたフィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図7に示されるように、作業機械1は、機体2上にキャブ3が搭載が搭載され、キャブ3の側方に作業装置4が搭載され、キャブ3の後方にエンジンなどの動力装置5が搭載されている。
【0003】
図8に示されるように、キャブ3内のオペレータ座席(図示せず)の後方には空調装置6が設置されている。この空調装置6の吸気部6aには、内気フィルタ7が上方に抜取り可能に設けられ、またキャブ3の後背面に開口された吸気口に外気フィルタ8が設置され、この吸気口がダクト9により吸気部6aに連通されている。
【0004】
そして、キャブ3内の空気を内気フィルタ7を通して循環させる内気循環機能と、キャブ3外の空気を外気フィルタ8およびダクト9を通してキャブ3内に取込むことで、キャブ内圧を外気よりもやや高めに設定するプレッシャライズ機構を採用している。
【0005】
内気フィルタ7は、上方に抜取る構造となっているので、機体取扱い説明書などで定期的な清掃または交換を推奨しているが、この抜取り方式は、フィルタ交換時に内気フィルタ7に付着した埃が落ちやすい状態まで使われることが多く、エアコン性能の低下、すなわち冷却不足につながっている。また、フィルタ交換時に埃が室内に落ちるため、床などを汚してしまう問題がある。
【0006】
また、外気フィルタ8を交換するときは、図7に示されるようにキャブ3の後方に設けられたフィルタ交換用ドア8dを開けて、交換作業をしている。このとき、キャブ3の後方に配置されているエンジン用エアフィルタなどの他装置との取り合いにより、ドア開き量やフィルタ抜取り方向などに制約ができてしまい、十分な作業スペースがとれないため、外気フィルタ8を抜取る作業が困難となっている。さらに、外気フィルタ8のダスト保持量を増やすとともに寿命を延ばすために面積を大きくしても、現状のダクト9の配置ではダスト吸込みに偏りが生じてしまい、有効面積を生かすことができない。
【0007】
これに対し、ダンプトラックの運転室内部の空気を、2つのロール部に巻付けられたフィルタを通して浄化し、運転室内部に戻すロール式の空気浄化装置があり、これは、ロール部を制御することで、汚れたフィルタ面を巻取り、クリーンなフィルタ面を供給することができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003‐112521号公報(第3頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この従来のロール式の空気浄化装置は、運転室内部の空気を浄化して循環するのみであり、作業機械1のように外部の空気も浄化してキャブ3内に取込む空調装置6の吸気部6aには適用できない。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、運転室内で循環される内気および運転室外から取込まれる外気の両方を浄化することができるとともにフィルタ交換が容易なロール式のフィルタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載された発明は、運転室内に設置する筐体と、筐体に開口され運転室内の空気を吸込む内気用吸込口および運転室外の空気を吸込む外気用吸込口と、内気用吸込口および外気用吸込口を挟んで筐体に設けられたフィルタ供給部およびフィルタ巻取部と、フィルタ供給部から内気用吸込口および外気用吸込口を経てフィルタ巻取部にわたり移動自在に配設された筐体に対し脱着可能なロールフィルタとを具備したフィルタ装置である。
【0011】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のフィルタ装置において、内気用吸込口を閉じる位置と外気用吸込口を閉じる位置との間で移動可能に設けられた内外気切換ダンパを具備したものである。
【0012】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載のフィルタ装置におけるロールフィルタが、フィルタ本体部と、フィルタ本体部のロールエンド部に連続的に接続された非通気性のラッピングフィルム部とを具備したものである。
【0013】
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれか記載のフィルタ装置において、ロールフィルタを収納するとともに筐体に対し嵌脱自在のカートリッジを具備したものである。
【0014】
請求項5に記載された発明は、請求項4記載のフィルタ装置における巻取側のカートリッジが、ロールフィルタを巻取る逆転防止機構付きの巻取軸を備え、巻取軸に設けられたフィルタ巻取レバーを具備したものである。
【0015】
請求項6に記載された発明は、請求項1乃至5のいずれか記載のフィルタ装置における内気用吸込口および外気用吸込口が、筐体の角部を介して隣接する一側面と他側面とに設けられ、内気用吸込口は、運転室内の後部にて前方に向けて配置され、外気用吸込口は、運転室の側面に臨んで配置されたものである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載された発明によれば、筐体のフィルタ供給部から内気用吸込口および外気用吸込口を経てフィルタ巻取部にわたり配設されたロールフィルタにより、運転室内で循環される内気および運転室外から取込まれる外気の両方を浄化することができるとともに、ロールフィルタの移動により内気用吸込口および外気用吸込口に随時ロールフィルタのクリーンなフィルタ面を送込むことができ、フィルタ交換を容易にできるとともにフィルタ全面を有効利用でき、フィルタの目詰まりによるエアコン性能の低下を低減できる。
【0017】
請求項2に記載された発明によれば、内外気切換ダンパを移動することで、内気用吸込口と外気用吸込口とを選択的に開口して、いずれか一方より空気を吸込むことができるとともに、内外気切換ダンパの位置を内気用吸込口と外気用吸込口との中間位置で調整することにより、運転室内からの空気吸込量と運転室外からの空気吸込量との比率を調整することができる。
【0018】
請求項3に記載された発明によれば、ロールフィルタを最後部まで巻取ると、フィルタ本体部の巻取最後部に連続的に接続されたラッピングフィルム部により、埃のついたフィルタ本体部の外周をラッピングフィルム部で包込むようにラッピングすることができ、ロールフィルタの取外し時にフィルタ本体部から埃が落ちることを防止できる。さらに、フィルタ本体部のロールエンド部に非通気性のラッピングフィルム部を接続することで、空気吸込機能を低下させて、ロールフィルタのメンテナンスを促すことができる。
【0019】
請求項4に記載された発明によれば、ロールフィルタをカートリッジに収納するので、このカートリッジごとフィルタ交換を容易にできる。
【0020】
請求項5に記載された発明によれば、巻取側のカートリッジの巻取軸に設けられたフィルタ巻取レバーにより、任意のタイミングでの手動によるフィルタ巻取が可能であるとともに、逆転防止機構付きの巻取軸により、ロールフィルタを供給側から巻取側への一定方向にしか巻取れないようにすることで、クリーンなフィルタ面のみを確実に繰出すことができる。
【0021】
請求項6に記載された発明によれば、内気用吸込口および外気用吸込口が筐体の角部を介して隣接する一側面と他側面とに設けられたので、内気用吸込口から運転室内の空気を直接吸込むことができるとともに、外気用吸込口から運転室外の空気を直接吸込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を、図1乃至図6に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。なお、図7に示された作業機械1は、本発明の説明でも用いることとする。
【0023】
図1に示されるように、運転室としてのキャブ3内の後部には、空調装置(エアコンユニット)11が配置され、この空調装置11のブロア吸込口12に連通された底部の空気吸込ダクト13には、ロールフィルタ巻取り式のフィルタ装置14の底部開口が接続されている。
【0024】
空調装置11内で温度調整された空気は、底部ダクト15によりオペレータ座席の下側に位置する底部吹出口16に供給され、また側部ダクト17によりオペレータ座席の前方に位置する前部吹出口18に供給され、後部ダクト19により後部吹出口(図示せず)に供給される。
【0025】
フィルタ装置14は、空気吸込ダクト13上に設置された底部開口状の筐体21の側面に、キャブ3内の空気を吸込む内気用吸込口22と、キャブ3外の空気を吸込む外気用吸込口23とが開口されている。これらの内気用吸込口22および外気用吸込口23は、筐体21の角部を介して隣接する一側面と他側面とに設けられ、内気用吸込口22は、キャブ3内の後部にて前方に向けて配置され、外気用吸込口23は、キャブ3の側面に臨んで配置されている。すなわち、図7に示されるように、キャブ3の側面には筐体21の外気用吸込口23に連通された外気取入口部24が設置されている。
【0026】
図2乃至図6に示されるように、内気用吸込口22および外気用吸込口23には、フィルタ受け格子25が連続的に設けられ、また筐体21には、内気用吸込口22および外気用吸込口23を挟んで、U字溝断面のフィルタ供給部26およびフィルタ巻取部27が設けられている。
【0027】
図4に示されるように、筐体21のフィルタ供給部26には、ロールフィルタ28のクリーンなフィルタ面を収納して供給する供給側のカートリッジ31が嵌脱自在に嵌着され、筐体21のフィルタ巻取部27には、ロールフィルタ28の汚れたフィルタ面を巻取って収納する巻取側のカートリッジ32が嵌脱自在に嵌着され、そして、フィルタ供給部26のカートリッジ31から内気用吸込口22および外気用吸込口23のフィルタ受け格子25の外面を経てフィルタ巻取部27のカートリッジ32にわたり、筐体21に対し脱着可能なロールフィルタ28が移動自在に配設されている。
【0028】
これらのカートリッジ31,32は、カートリッジ取外し後のロールフィルタ引出し清掃、再巻取りを行える再利用可能構造を備えている。巻取側のカートリッジ32は、ロールフィルタ28を巻取るラチェット機構などの逆転防止機構が付いた巻取軸33を備え、この巻取軸33には、図2乃至図4に示されるようにフィルタ巻取レバー34が開閉自在に取付けられたレバー取付体35が着脱自在に取付けられている。
【0029】
図5および図6に示されるように、筐体21内には、内気用吸込口22を閉じる位置と、外気用吸込口23を閉じる位置との間で移動可能な内外気切換ダンパ36が設けられている。すなわち、筐体21の角部内に設置された回動軸37により、内気用吸込口22と外気用吸込口23との間で回動可能な内外気切換ダンパ36を設置し、この内外気切換ダンパ36にて内気用吸込口22および外気用吸込口23の開閉を選択可能な構造とする。
【0030】
図2乃至図4に示されるように、筐体21の蓋部41上には、ソレノイドなどのダンパ回動用アクチュエータ42が設けられ、このダンパ回動用アクチュエータ42により回動されるアーム43と、内外気切換ダンパ36の回動軸37上に取付けられたアーム44とが、連結ロッド45により結合されている。
【0031】
図4に示されるように、ロールフィルタ28は、濾紙で形成されたフィルタ本体部28aと、このフィルタ本体部28aのロールエンド部に連続的に接続された非通気性のビニルフィルムなどを用いたラッピングフィルム部28bとを備え、フィルタ本体部28aのロールエンド部には、ロールエンド部であることを表示する表示部46が設けられている。筐体21の蓋部41には、フィルタ供給部26を閉じる閉じ板47が嵌着されている。
【0032】
次に、この実施の形態の作用を説明する。
【0033】
図2に示されるようにダンパ回動用アクチュエータ42によりアーム43を回動して、連結ロッド45、アーム44、回動軸37を介し内外気切換ダンパ36を回動する。そして、図5に示されるように内気用吸込口22を開く場合は、内外気切換ダンパ36を外気用吸込口23を閉じる位置に制御し、また、外気用吸込口23を開く場合は、内外気切換ダンパ36を内気用吸込口22を閉じる位置に制御する。内気用吸込口22または外気用吸込口23から筐体21内に吸込んだ空気は、筐体21の下面開口から空気吸込ダクト13を経て空調装置11のブロアに吸引する。
【0034】
内気吸込量と外気吸込量との比率を可変制御する場合は、図6に示されるように内外気切換ダンパ36を内気用吸込口22と外気用吸込口23との中間位置で停止させるように制御する。
【0035】
フィルタ交換の必要が生じた場合は、図3に示されるようにフィルタ巻取レバー34を開いて巻取軸33を回すことで、ロールフィルタ28を供給側のカートリッジ31から引出し、内気用吸込口22および外気用吸込口23のフィルタ受け格子25の外面で摺動させながら、巻取側のカートリッジ32に巻取り、内気用吸込口22および外気用吸込口23にクリーンなフィルタ面を供給する。
【0036】
このとき、吸込みの偏りを低減するために内気用吸込口22および外気用吸込口23の面積を小さくしても、巻取り式のロールフィルタ28により、これらの内気用吸込口22および外気用吸込口23に随時クリーンなフィルタ面を供給できるので、ロールフィルタ28の全体をまんべんなく生かすことができる。
【0037】
そして、図4に示されるようなロールエンド部を表示する表示部46が現れたら、ロールフィルタ28の交換または清掃の時期であるから、ロールフィルタ28をカートリッジ32内に完全に巻取ってからカートリッジ31,32を取外す。
【0038】
このとき、ユーザがロールフィルタ28の交換または清掃のためのカートリッジ取外を忘れた場合は、フィルタ本体部28aのロールエンド部に接続された非通気性のラッピングフィルム部28bが内気用吸込口22および外気用吸込口23を塞ぐので、空調装置11が正常に機能しなくなる。すなわち、カートリッジ31,32を取外して清掃または交換を行わなければ、強制的に空調装置11が内外気を吸気できない、すなわちエアコンを有効に機能できない状況にし、ロールフィルタ28のメンテナンスをユーザに促す。これにより、エアコン性能をコンスタントに保持する。
【0039】
ロールフィルタ28を交換または清掃するときは、ロールフィルタ28を巻取側のカートリッジ32内に完全に巻込んでから、カートリッジ31,32を筐体21のフィルタ供給部26およびフィルタ巻取部27から取外すことにより、埃などのキャブ3内への落下を防止する。
【0040】
特に、フィルタ本体部28aのロールエンド部には十分な長さのラッピングフィルム部28bが連続的に設けられているので、全てのロールフィルタ28を最後まで巻取れば、埃のついたフィルタ本体部28aの外周をラッピングフィルム部28bで包込むようにラッピングして、ロールフィルタ28の取外し時にフィルタ本体部28aから埃が落ちることを防止できる。
【0041】
なお、ロールフィルタ28の1回の巻取送り量は、原則として内気用吸込口22から外気用吸込口23にわたる全長とほぼ同一に設定するが、内気用吸込口22でのフィルタ本体部28aの汚れ具合は、外気用吸込口23でのフィルタ本体部28aの汚れ具合より軽微であるので、フィルタ巻取移動方向に対して内気用吸込口22を外気用吸込口23より上流側に配置して、内気用吸込口22で使用したフィルタ本体部28aを外気用吸込口23で再度使用するようにしても良い。これにより、ロールフィルタ28の有効利用を図れる。
【0042】
次に、この実施の形態の効果を説明する。
【0043】
筐体21のフィルタ供給部26から内気用吸込口22および外気用吸込口23を経てフィルタ巻取部27にわたり配設されたロールフィルタ28により、キャブ3内で循環される内気およびキャブ3外から取込まれる外気の両方を浄化することができるとともに、ロールフィルタ28の移動により内気用吸込口22および外気用吸込口23に随時ロールフィルタ28のクリーンなフィルタ面を送込むことができ、フィルタ交換を容易にできるとともにフィルタ全面を有効利用できる。
【0044】
内外気切換ダンパ36を移動することで、内気用吸込口22と外気用吸込口23とを選択的に開口して、いずれか一方より空気を吸込むことができるとともに、内外気切換ダンパ36の位置を内気用吸込口22と外気用吸込口23との中間位置で調整することにより、キャブ3内からの空気吸込量とキャブ3外からの空気吸込量との比率を調整することができる。
【0045】
ロールフィルタ28を最後まで巻取ると、フィルタ本体部28aのロールエンド部に連続的に接続されたラッピングフィルム部28bにより、埃のついたフィルタ本体部28aの外周をラッピングフィルム部28bで包込むようにラッピングすることができ、ロールフィルタ28の取外し時にフィルタ本体部28aから埃が落ちることを防止できる。
【0046】
フィルタ本体部28aのロールエンド部に非通気性のラッピングフィルム部28bを接続することで、強制的に空気吸込機能を低下させて、ロールフィルタ28のメンテナンスをすべきであるという注意を促すことができる。
【0047】
ロールフィルタ28をカートリッジ31,32に収納するので、このカートリッジ31,32ごとフィルタ交換を容易にできる。
【0048】
巻取側のカートリッジ32の巻取軸33に設けられたフィルタ巻取レバー34により、任意のタイミングでの手動によるフィルタ巻取が可能であるとともに、逆転防止機構付きの巻取軸33により、ロールフィルタ28を供給側から巻取側への一定方向にしか巻取れないようにすることで、クリーンなフィルタ面のみを確実に繰出すことができる。
【0049】
内気用吸込口22および外気用吸込口23が筐体21の角部を介して隣接する一側面と他側面とに設けられたので、内気用吸込口22からキャブ3内の空気を直接吸込むことができるとともに、外気用吸込口23からキャブ3外の空気を直接吸込むことができる。
【0050】
なお、図示された実施の形態では、外気を側方の外気取入口部24から直接吸込むようにしているが、外気導入ダクト(図示せず)を介して、キャブ後方より外気を導入するようにしても良い。
【0051】
本発明のフィルタ装置14は、作業機械1のキャブ3、ダンプトラックなどの輸送車両の運転室などに設置される空調装置11の吸込側に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係るフィルタ装置の一実施の形態を備えた空調装置のキャブ内設置例を示す斜視図である。
【図2】同上フィルタ装置の斜視図である。
【図3】同上フィルタ装置のフィルタ巻取時の斜視図である。
【図4】同上フィルタ装置の分解斜視図である。
【図5】同上フィルタ装置の内外気切換ダンパにより外気用吸込口を閉じた状態を示す斜視図である。
【図6】同上フィルタ装置の内外気切換ダンパが中間位置にある状態を示す斜視図である。
【図7】同上フィルタ装置を搭載した作業機械の側面図である。
【図8】従来のフィルタ装置を有する空調装置が設置された作業機械キャブ内の斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
3 運転室としてのキャブ
14 フィルタ装置
21 筐体
22 内気用吸込口
23 外気用吸込口
26 フィルタ供給部
27 フィルタ巻取部
28 ロールフィルタ
28a フィルタ本体部
28b ラッピングフィルム部
31,32 カートリッジ
33 巻取軸
34 フィルタ巻取レバー
36 内外気切換ダンパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転室内に設置する筐体と、
筐体に開口され運転室内の空気を吸込む内気用吸込口および運転室外の空気を吸込む外気用吸込口と、
内気用吸込口および外気用吸込口を挟んで筐体に設けられたフィルタ供給部およびフィルタ巻取部と、
フィルタ供給部から内気用吸込口および外気用吸込口を経てフィルタ巻取部にわたり移動自在に配設された筐体に対し脱着可能なロールフィルタと
を具備したことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項2】
内気用吸込口を閉じる位置と外気用吸込口を閉じる位置との間で移動可能に設けられた内外気切換ダンパ
を具備したことを特徴とする請求項1記載のフィルタ装置。
【請求項3】
ロールフィルタは、
フィルタ本体部と、
フィルタ本体部のロールエンド部に連続的に接続された非通気性のラッピングフィルム部と
を具備したことを特徴とする請求項1または2記載のフィルタ装置。
【請求項4】
ロールフィルタを収納するとともに筐体に対し嵌脱自在のカートリッジ
を具備したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のフィルタ装置。
【請求項5】
巻取側のカートリッジは、ロールフィルタを巻取る逆転防止機構付きの巻取軸を備え、
巻取軸に設けられたフィルタ巻取レバー
を具備したことを特徴とする請求項4記載のフィルタ装置。
【請求項6】
内気用吸込口および外気用吸込口は、筐体の角部を介して隣接する一側面と他側面とに設けられ、
内気用吸込口は、運転室内の後部にて前方に向けて配置され、
外気用吸込口は、運転室の側面に臨んで配置された
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のフィルタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−44481(P2008−44481A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−220625(P2006−220625)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(000190297)新キャタピラー三菱株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】