説明

フィルムまたはシート及びその製造方法、並びに外装材、ガラス、及び外装施工方法

【課題】耐候性に優れ、日射による温度上昇や熱劣化を抑制することができるフィルムまたはシート及びその製造方法、並びに、前記フィルムまたはシートを用いた、外装材、ガラス、及び外装施工方法を提供すること。
【解決手段】樹脂に、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料および/または中空粒子を練り込んだ層を有するフィルムやシートは、日射によるフィルムやシートの温度上昇を抑制して熱劣化を抑制するとともに耐候性に優れている。従って、樹脂に、前記複合金属酸化物顔料および/または中空粒子を練り込んだ層を有するフィルムまたはシートは、外装材やガラスのフィルムまたはシートとして有用であり、外装の施工に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムまたはシート及びその製造方法、並びに、前記フィルムまたはシートを用いた、外装材、ガラス、及び外装施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フッ素樹脂、特にテトラフルオロエチレン共重体は、耐候性、透明性及び耐汚染性等の特性が良好で、その特性が屋外で15年以上にわたり維持される材料として、屋根材、壁材に適したフッ素樹脂フィルムとして使用されている。近年、冷房負荷低減のために、これらの材料の温度が上昇しない、いわゆる赤外線を反射する建築資材の開発が要望されている。
【0003】
特許文献1には、表面に金属酸化物を積層したポリエチレンテレフタレートフィルム等の熱線遮断フィルムを透明ガラスに貼付した構成体が提案されている。また、特許文献2には、熱線吸収能を有する酸化錫微粒子又はアンチモンをドープした酸化錫微粒子を、紫外線硬化型のアクリル樹脂に分散させた組成物をコーティングしたフィルムが提案されている。
【0004】
しかし、いずれのフィルムも、赤外線吸収による遮断のため、熱線によりフィルムの大きな温度上昇がみられ、フィルム自体の耐候性を損なうこととなっている。
【0005】
また、特に特許文献2に記載の発明の場合、フィルム上に組成物をコーティングしているので、長期間の屋外使用中にコーティング膜とフィルムが剥離する問題があった。特に外装材では、温度の日較差が大きいと、フィルムとコーティング膜との熱膨張に大きな差が生じるため、コーティング膜とフィルムが剥離しやすい傾向があった。
【0006】
さらに、特許文献3には、赤外線を吸収する二フッ化スズナフタロシアニンをポリエステル、ポリエチレン又はポリ塩化ビニルに分散させた組成物を基材上に薄層として形成したフィルムが提案されている。しかし、二フッ化スズナフタロシアニンの耐候性は充分でなく、屋外での長期間の使用が困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−139489号公報
【特許文献2】特開平9−151203号公報
【特許文献3】特開平11−246570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、耐候性に優れ、日射による温度上昇や熱劣化を抑制することができるフィルムまたはシート及びその製造方法、並びに、前記フィルムまたはシートを用いた、外装材、ガラス、及び外装施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、フィルム基材樹脂層を有し、フィルム基材樹脂に、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料が練り込まれているフィルムやシートにおいて、前記複合金属酸化物顔料が樹脂に対して光触媒作用を有さず、前記層を有することにより日射によるフィルムやシートの温度上昇を抑制して熱劣化を抑制することができることを見出した。また、上述のフィルムやシートは、光学的特性を長期にわたって維持できることから、耐候性に優れているがわかった。このようにして、本発明者らは本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明に係るフィルムまたはシートは、フィルム基材樹脂層と、該フィルム基材樹脂層の表面に形成されたラミネート樹脂層とを有し、前記フィルム基材樹脂および/または前記ラミネート樹脂に、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料が練り込まれており、前記ラミネート樹脂が、フッ素樹脂であり、前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを押出しながら合流させて成形する、あるいは、前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とをシート状に押出成形して一体化させることを特徴とする。本発明に係るフィルムまたはシートは、前記ラミネート樹脂層上に光触媒を含有する光触媒層をさらに有していてもよい。
【0011】
前記フッ素樹脂は、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共重合体又はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン系共重合体、及びポリフッ化ビニリデンからなるグループから選ばれるいずれかである。
【0012】
上述の複合金属酸化物顔料中のMnの含有量は、総質量に対し5〜65質量%であることが好ましい。
【0013】
本発明に係るフィルムまたはシートは、接着層をさらに有していてもよい。
【0014】
本発明に係る外装材やガラスは、上述したいずれかのフィルムまたはシートを有する。
【0015】
また、本発明に係る製造方法は、フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを有するフィルムまたはシートの製造方法であって、前記フィルム基材樹脂および/または前記ラミネート樹脂に、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料を練り込む工程を含み、前記ラミネート樹脂は、フッ素樹脂であり、前記ラミネート樹脂層は、前記フィルム基材樹脂層の表面に形成し、前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを押出しながら合流させて成形する、あるいは、前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とをシート状に押出成形して一体化させることを特徴とする
【0016】
本発明に係る外装施工方法は、上述のフィルムまたはシート、あるいは、上述の外装材を用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、耐候性に優れ、日射による温度上昇や熱劣化を抑制することができるフィルムまたはシート及びその製造方法、並びに、前記フィルムまたはシートを用いた、外装材、ガラス、及び外装施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例において、サンプル1及び2、比較例1、並びに対照サンプルのフィルムの200〜2500nmにおける光線透過率を測定した結果を示す図である。
【図2】本発明の一実施例において、サンプル1及び2、比較例1、並びに対照サンプルのフィルムの200〜2500nmにおける光線反射率を測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。
【0020】
==本発明に係る外装用フィルムまたはシート==
実施例に示すように、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料(以下「複合顔料」という。)を樹脂に練り込んで(例えば、溶融混練して)押出成形することにより製造したフィルムは、カーボンブラックを樹脂に練り込んで押出成形することにより製造したフィルムに比べ、JIS R3106「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法」に定められた日射透過率が低く、日射反射率が優れており、日射熱取得率が低いことが明らかになった。
【0021】
また、上述の複合顔料を含むフィルムは、複合顔料の添加によるフィルムの温度上昇が少ないことが明らかになった。さらに、JIS K7350−4に準拠したオープンフレームカーボンアークランプを使用した耐候性試験により光学的特性(日射透過率、日射反射率、日射熱取得率など)を長期にわたって維持できることが明らかになり、耐候性に優れていることがわかった。
【0022】
さらに、上述の複合顔料を含むフィルムは、クロムを含有していないので環境性に優れている。
【0023】
以上のように、樹脂に複合顔料を練り込んだフィルム基材樹脂層を有するフィルムやシートは、環境性及び耐候性に優れ、日射による温度上昇や熱劣化を抑制することができるので、フィルムやシートの耐久性が向上するばかりではなく、フィルムやシートを貼り付ける基材や貼付するための接着層の高温化を抑制することができ、熱履歴(熱冷繰り返し)等による接着力の低下や熱劣化を防止して基材や接着層の耐久性を向上させたり、ヒートアイランド現象を緩和したりすることが可能となる。
【0024】
従って、上述の、樹脂に複合顔料を練り込んだフィルム基材樹脂層を有するフィルムやシートにおいて、複合顔料の一部または全部を遮熱材として知られている中空粒子に置換したフィルムやシートも太陽光による熱を遮断し、上述のような効果を得ることができる。
【0025】
また、フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを有し、フィルム基材樹脂層および/またはラミネート樹脂層が、複合顔料および/または中空粒子を練り込んだ層であるフィルムやシートも、上述のような効果を得ることができる。
【0026】
以上のことから、本発明に係るフィルムやシートは、外装仕上げ、補修、改修等の外装(施工)用フィルムまたはシートとして有用であり、外装基材の日射に対する保護材に有用である。また、本発明に係るフィルムやシートは、例えば、防犯、目隠し、意匠性向上等のためのガラス用フィルムまたはシートとしても有用である。前記外装基材としては太陽光などの熱線が照射される外装部分(例えば、構造物の屋根や外壁など)に使用される基材であれば特に制限されるものではないが、例えば、タイル、煉瓦、石材、コンクリート、アルミカーテンウォールパネル、耐候性鋼板パネル等を挙げることができる。
【0027】
なお、本発明に係るフィルムやシートは、1層からなるものであっても構わないが、2層以上からなるものであっても構わない。2層以上からなるフィルムやシートとしては、例えば、フィルム基材樹脂層と、フィルム基材樹脂層上に成層した1又は2以上のラミネート樹脂層とを含むものを挙げることができる。
【0028】
上述の樹脂としては、フィルムやシートの製造に使用される既存の樹脂であれば特に制限されるものではなく、例えば、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アラミド樹脂などのプラスチックを用いることができるが、フィルムやシートの耐候性を向上させるためにフッ素樹脂等の耐候性樹脂を用いることが好ましい。
【0029】
フィルム基材樹脂としては、フィルム基材として使用される既存の樹脂であれば特に制限されるものではなく、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂などのプラスチックを用いることができる。
【0030】
ラミネート樹脂としては、フィルム基材樹脂層をラミネートするために使用されている既存の樹脂であれば特に制限されるものではなく、例えば、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などのプラスチックを用いることができるが、フィルムやシートの耐候性を向上させるためにフッ素樹脂等の耐候性樹脂を用いることが好ましい。なお、2層以上のラミネート樹脂層が存在する場合には、最も表面に近いラミネート樹脂層の樹脂として、フィルムやシートの耐候性を向上させるためにフッ素樹脂等の耐候性樹脂を用いることが好ましい。
【0031】
本発明において、フッ素樹脂の具体例としては、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(以下、ETFEという。)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(以下、FEPという。)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共重合体(以下、PFAという。)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン系共重合体(以下、THVという。)、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFという。)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、ポリフッ化ビニル等を挙げることができる。中でも、ETFE、PVDF、THV等が好ましく、ETFEとPVDFが特に好ましい。
【0032】
本発明において、ETFEとしては、テトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)とエチレン(以下、Eという。)との共重合体及びTFEとEとその他のモノマーとの共重合体が好ましい。その他のモノマーとしては、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、フッ化ビニリデン等のフルオロオレフィン、CH=CHRf(ただし、Rfは炭素数1〜8のポリフルオロアルキル基を表す。以下においても同じ。)やCH=CFRf等のポリフルオロアルキルエチレン類、CF=CFOCHRf等のポリフルオロアルキルトリフルオロビニルエーテル類等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を併用してもよい。その他のモノマーとしてはCH=CHRfが好ましく、Rfが炭素数3〜6のパーフルオロアルキル基であるCH=CHRfがより好ましく、CH=CHCが最も好ましい。
【0033】
前記ETFEの組成として、TFEに基づく繰返し単位/Eに基づく繰返し単位のモル比が、70/30〜30/70であることが好ましく、65/35〜40/60であることがより好ましく、60/40〜45/55であることが最も好ましい。その他のコモノマーに基づく繰返し単位を含有する場合、その含有量は、TFEに基づく繰返し単位とエチレンに基づく繰返し単位の合計モル数に対して0.01〜30モル%であることが好ましく、0.05〜15モル%であることがより好ましく、0.1〜10モル%であることが最も好ましい。
【0034】
本発明において、前記フッ素樹脂には、柔軟性を付与するためにフッ素ゴムを含有してもよい。フッ素ゴムとしては、例えば、テトラフルオロエチレン−プロピレン系弾性共重合体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン−プロピレン系弾性共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系弾性共重合体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系弾性共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)系弾性共重合体等を用いることができ、これらは単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
【0035】
フッ素ゴムの含有量は、フッ素樹脂100質量部に対して、40質量部以下、特に20質量部以下であることが好ましい。
【0036】
なお、本発明に係るフィルムやシートの厚さは特に制限はないが、通常6〜500μmであり、好ましくは10〜200μmである。
【0037】
本発明において、フッ素樹脂フィルムは、その片面をコロナ放電処理等の表面処理を行い、シリカ系の親水コート剤等を塗工したり、あるいはアナターゼ酸化チタンに代表される光触媒コート層を設けたりして、耐汚染性を更に向上させてもよい。
本発明に用いる複合顔料は、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含有する。この複合顔料は、特定の平均粒子径の微粒子として樹脂に散在しており、300〜1000nmの可視光線〜近赤外線を吸収して遮断するが、1000〜2500nmの近赤外線〜中赤外線は反射して遮蔽する特性を有する。
【0038】
この理由は明確ではないが、これらの微粒子中には自由電子の量が多く、微粒子内部及び表面の自由電子によるバンド間間接遷移の吸収エネルギ−が、可視光線〜近赤外線の付近にあるため、近赤外線〜中赤外線を反射するのではないかと考えられる。特に、複合顔料は、太陽光から発生する近赤外線中で最も強いとされる1000〜1100nm付近に最大反射波長を有する。
【0039】
複合顔料の微粒子の平均粒子径としては、0.005〜0.40μmが好ましく、0.05〜0.2μmがより好ましい。平均粒子径がこの範囲にあると、複合顔料を含有したフィルムの平滑性が維持され、比表面積が小さくなり、フッ素樹脂中に微量発生するフッ酸(HF)との反応が起こりにくくなる。
【0040】
複合顔料は、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含有する。複合顔料中のマンガンの含有量は、5〜65質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましい。マンガンの含有量が少ないと、熱線反射効果が充分得られない恐れがある。
【0041】
また、Mn:Bi、Mn:Yの質量比は、10:90〜99:1であることが好ましい。
【0042】
複合顔料は、Biおよび/またはYと、Mnとの混合物を、700℃以上の焼成温度で焼成したものを使用するのが好ましい。
【0043】
この比率は任意に変えることが可能であり、Mn含有率が増大するに伴い、緑〜黒に色目が変化する。本実施例では、黒色の赤外線反射フィルムを作製することが目的であるため、Mn:Bi及びMn:Yの質量比は、20:80〜90:10のMn含有量が多い組成が好ましい。
【0044】
複合顔料Mの平均粒子径としては、0.1μm〜30μmであることが好ましい。平均粒子径が30μmより大きいと、光沢が低下する恐れがある。これらの好ましい条件を満たす市販品としては、アサヒ化成工業社製 ブラック6303、ブラック6301等が挙げられる。
【0045】
本発明において、複合顔料の含有量は特に制限されるものではないが、練り込む樹脂の100質量部に対して、0.02〜4質量部であることが好ましく、0.2〜2質量部であることがより好ましい。この範囲にあると、フィルム及びシールを貼り付ける外装基材やガラスの意匠性を損なわないようにすることができる。
【0046】
なお、本発明におけるフィルム又はシートにおける層は、複合顔料に加えて、日射反射率や色調を調整するために着色顔料を上述の樹脂にさらに練り込ませたものであってもよい。着色顔料としては、白色の酸化チタンや黄色のチタンイエロー、その他、べんがら、黄土、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ホワイトカーボン、微粉ケイ酸等の無機系顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ジオキサジン等の有機系顔料等を用いることができる。これらの配合により日射反射率は、10%〜50%に制御することが可能である。また、酸化鉄、酸化コバルト等の無機系顔料を含有させ、可視光線透過率を制御してもよい。また、複合顔料に加えて、酸化セリウム及び/又は酸化亜鉛を、例えば、複合顔料1質量部に対して総量で1〜10質量部含有させ、360nm以下の紫外線透過を遮断してもよい。
【0047】
本発明に用いる中空粒子は、熱線を遮断できるものであれば特に制限されるものではないが、例えば、中が真空あるいは空洞の無機質バルーン、樹脂バルーンなどを用いることができる。具体的には、セラミックバルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、アルミノシリケートバルーンなどを例示することができる。
【0048】
本発明に係るフィルムまたはシートにおいて、複合顔料および/または中空粒子を練り込んだ樹脂からなるフィルム基材樹脂層を表層に配置する場合には、光触媒を樹脂に含有させてもよいし、中空粒子として光触媒を担持させた中空粒子を練り込んでもよい。前記光触媒としては、例えば、酸化チタン、あるいは、その含有物(例えば、酸化チタンと、チタン以外の金属若しくは金属酸化物又はシリカゲルとを含むもの)など既存のものを用いることができる。このように、光触媒を複合顔料および/または中空粒子とともに樹脂に練り込ませることにより、フィルム基材樹脂層の親水性を向上させ、セルフクリーニング効果によって汚れを防止することができ、意匠性の向上や美観性の維持、複合顔料による熱線反射性能(遮熱性能)の低下防止などを図ることができるようになる。
【0049】
また、本発明に係るフィルムやシートは、複合顔料および/または中空粒子を練り込んだ樹脂からなるフィルム基材樹脂層上、あるいは、ラミネート樹脂層上に、光触媒を含有する光触媒層を設けてもよい。このように光触媒層を設けることにより、上述のように樹脂やラミネート樹脂に光触媒を練り込ませる場合と同様の効果を得ることができるようになる。
【0050】
なお、層上に光触媒層を形成する方法としては、例えば、複合顔料および/または中空粒子を練り込んだ樹脂からなるフィルム基材樹脂層上、あるいは、ラミネート樹脂層上に、光触媒塗料を塗装する方法であってもよいし、光触媒を含有する樹脂組成物を押出成形することにより得られたフィルムを接着剤を介してラミネートして一体化させたり、熱融着させて一体化させたりする方法であってもよい。
【0051】
前記光触媒塗料としては、例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの塗料に使用される既存の樹脂と上述の光触媒とを含むものであれば特に制限されるものではないが、フッ素樹脂、アクリル樹脂、又はウレタン樹脂と光触媒とを含む光触媒クリア塗料を用いることが意匠性の観点から好ましい。
【0052】
また、本発明に係るフィルムやシートは、外装基材やガラスに貼付する面に、例えば、シリコーン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、エマルジョン系粘着剤、エポキシ系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリウレタン系接着剤などの既存の接着剤を塗布することにより形成した接着層を有してもよい。
【0053】
==本発明に係るフィルムまたはシートの製造方法==
本発明に係るフィルムまたはシートは、例えば、複合顔料および/または中空粒子を樹脂に練り込んで(例えば、溶融混練して)押出成形することにより製造することができる。また、本発明に係るフィルムまたはシートが2層以上からなる場合には、例えば、各層を構成する樹脂の全部または一部に複合顔料および/または中空粒子を練り込んだ後、各層を押出ながら合流させて2層以上のフィルムまたはシートを成形することにより製造してもよい。また、各層を構成する樹脂の全部または一部に複合顔料および/または中空粒子を練り込んだ後、各層をシート状に押出成型し、各層の接する面をコロナ放電等の表面処理により酸素官能基を形成させた後、各層を接着剤を介してラミネートして一体化させたり、あるいは、各層を熱融着させて一体化させたりすることにより製造してもよいが、これらの方法に限定されるものではない。なお、本発明に係るフィルムまたはシートが、フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを有する場合には、例えば、フィルム基材樹脂および/またはラミネート樹脂に、複合顔料および/または中空粒子を練り込んだ後、各層を押出ながら合流させて成形することにより製造してもよい。また、各層をシート状に押出成型し、各層の接する面をコロナ放電等の表面処理により酸素官能基を形成させた後、各層を接着剤を介してラミネートして一体化したり、あるいは、各層を熱融着させて一体化したりすることにより製造してもよい。
【0054】
なお、市販のPVDFフィルムと呼ばれるものは、通常PVDF樹脂とアクリル樹脂を95:5〜70:30程度に混合させた混合樹脂からできているため、そのアクリル樹脂の接着性を生かし、塩化ビニルやアクリル、あるいはポリカーボネート樹脂と熱融着させて一体化してもよい。
【0055】
また、複合顔料は黒系色の顔料であり、上述の各樹脂中に練り込むことにより分散させることが可能であるが、上述の練り込む際に複合顔料粒子の粒子同士の凝集を防止するために、複合顔料粒子の粒子表面を表面処理剤で疎水化処理することが好ましい。表面処理剤としては、複合顔料粒子表面との反応性が高く、また、少量で複合顔料粒子表面に疎水性を付与できるものを用いることが好ましく、例えば、シランカップリング剤、オルガノシリコーン化合物等を挙げることができる。
【0056】
シランカップリング剤としては、エポキシ基、アミノ基等の反応性官能基や親水性基を有しないものが好ましく、疎水性を有する有機基を有する有機ケイ素化合物が特に好ましい。疎水性を有する有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロアリール基等を用いることが好ましく、炭素数2〜20のアルキル基、フッ素原子を有する炭素数2〜20のフルオロアルキル基、フェニル基、アルキル基やフルオロアルキル基で置換されたフェニル基等を用いることが特に好ましい。
【0057】
有機ケイ素化合物における加水分解性基としては、例えば、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、イソシアネート基、塩素原子等を挙げることができるが、炭素数4以下のアルコキシ基が好ましい。加水分解性基は、ケイ素原子に対して1〜4個、特に2〜3個結合していることが好ましい。
【0058】
オルガノシリコーン化合物としては、有機基及び水酸基又は加水分解性基がケイ素原子に直接結合しているオルガノシリコーンが好ましい。有機基としては、炭素数4以下のアルキル基やフェニル基が好ましい。なお、オルガノシリコーンとしては、シリコーンオイルが好ましい。
【0059】
表面処理剤である有機ケイ素化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン類、ジメチルシリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル等のシリコーンオイルである。なかでもイソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンが好ましい。
【0060】
表面処理剤の使用量は、複合顔料粒子の比表面積及び複合顔料粒子と表面処理剤との反応性等により適宜選定することが好ましい。本発明において、表面処理剤の使用量は、複合顔料微粒子の100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、3〜20質量部であることがより好ましく、5〜10質量部であることが最も好ましい。この範囲にあると、複合顔料微粒子同士の凝集体が生成されにくく、フィルム外観が低下することがない。
【0061】
表面処理剤による処理方法は特に限定されないが、表面処理剤を溶解させた水、アルコ−ル、アセトン、n−ヘキサン、トルエン等の溶液に複合顔料粒子を分散させた後、乾燥する方法が好ましい。なお、上述のように複合顔料に加えて、酸化セリウム及び/又は酸化亜鉛の粒子を加える場合には、上述と同様に表面処理剤を用いて疎水化処理してから樹脂に混錬することが好ましい。
【0062】
このようにして製造された本発明のフィルムまたはシートは、粘着剤や接着剤などの接着層を介して金属、プラスチック、外装基材などの支持体に貼り付け、壁などの外装材として、外装仕上げ、補修、改修等の外装(施工)に用いたり、いわゆる化粧フィルムまたはシートとして、外装仕上げ、補修、改修等の外装(施工)用フィルムまたはシート、防犯、目隠し、意匠性向上等のためのガラス用フィルムまたはシートとして用いたりすることができるだけではなく、屋外で支持体を持たずにテント倉庫や畜舎のフィルムまたはシートとして用いることができる。
【0063】
なお、本発明に係る外装材は、外装基材に上述のフィルムまたはシートを、接着剤を介して貼り付けることにより製造することができる。このようにして得られた外装材は、外装基材で外装を施工する工程と、前記外装基材上にフィルムまたはシートを貼り付ける工程とを1の工程で行うことができるので、低コストで迅速な施工が可能となる。
【0064】
また、本発明に係るガラスは、ガラスの表面に上述のフィルムまたはシートを、接着剤を介して貼り付けることにより製造することができる。このようにして得られたガラスは、防犯用ガラス、目隠し用(プライバシー)ガラス、意匠性向上用ガラスとして有用である。
【0065】
==本発明に係る外装施工方法==
本発明に係る外装施工方法は、上述のフィルムまたはシート、あるいは、外装材を用いて外装を仕上げたり、外装の補修・改修を行ったりする方法であれば特に制限されるものではなく、例えば、外装基材を付着材(例えば、モルタル、接着剤等)を用いて貼付した後、あるいは、外装基材を固定具(例えば、釘、針金等)で固定した後、前記外装基材上に接着剤を介してフィルムまたはシートを貼付する方法、外装材を付着材を用いて貼付する方法、外装材を固定具で固定する方法等を挙げることができる。
【実施例】
【0066】
以下に本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明に係るフィルムやシートの耐候性、日射による温度上昇の抑制効果等を説明するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0067】
本実施例で製造したシートは、黒色壁材用のフィルムとして評価した。要求される性能としては、「温度が上がらないことと、耐候性がよいこと」である。フィルムの温度が上昇しないことを計る目安としては、一般に日射熱取得率が用いられる。そこで、日射透過率と日射反射率を光学特性から算出し、日射熱取得率は、フィルムに吸収された熱の34%が畜熱し、66%が風により外気側に放出されると仮定して計算した。
【0068】
すなわち、
日射熱取得率= 日射透過率+日射吸収率×0.34
ただし、日射吸収率=1−(日射透過率)−(日射反射率)
である。
【0069】
(日射透過率と日射反射率の測定)
JIS R3106「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法」に準拠して、日射透過率と日射反射率の測定を行った。
【0070】
(屋外の太陽光下でのフィルムの温度測定)
本実施例で製造したフィルムを朝9時から午後2時まで直射日光下(天候:快晴)に放置し、その間の最高温度を測定した。また、対照サンプルとしての100μmのETFEフィルムについても同様に最高温度を測定し、本実施例で製造したフィルムの温度上昇度合いを評価した。
【0071】
(耐候性評価)
JIS K7350−4に準拠したオープンフレームカーボンアークランプを使用して耐候性試験を5000時間行い、試験前後での光学特性を測定して、初期の日射反射率、日射吸収率の変化の度合いを調べた。
【0072】
(サンプル1)
平均粒子径0.1μmのMn−Bi酸化物微粒子(ブラック6301:(Bi,Mn)203,アサヒ化成工業社製;Mn,Bi複合酸化物顔料)40gを、フェニルメチルシリコーンの5%トルエン溶液に分散させた。次に、トルエンを140℃で蒸発除去し、フェニルメチルシリコーンにより疎水化処理したMn−Bi酸化物微粒子を42g得た。
【0073】
疎水化処理したMn−Bi酸化物微粒子20gとETFE(旭硝子製 フルオンETFE88AX)4kgをVミキサで乾式混合した。この混合物を2軸押出機により320℃でペレット化した。このペレットを用いて、Tダイ方式により、320℃で100μmのフィルム(サンプル1)を成形した。
【0074】
その後、サンプル1の光学特性を島津製作所UV−VIS−IR分光測定機UV3100により測定した。JIS R3106に準拠した方法で分光特性を測定した結果、日射透過率は1.58%、日射反射率は23.4%であることがわかった。また、日射熱取得率は、上述の式により27.1%であることがわかった。
【0075】
次に、サンプル1を晴天の日に屋外で9時〜14時まで暴露し、サンプル1の表面温度を測定した結果、55℃まで上昇することがわかった。なお、対照サンプルは44℃まで上昇し、その差は+11℃であった。
【0076】
サンプル1の試験前のフィルムの透過光チャートを図1に、反射光チャートを図2にそれぞれ示す。対照サンプルの100μmのETFEフィルムの透過光チャートを図1に、反射光チャートを図2にそれぞれ示す。
【0077】
なお、対照サンプルの100μm ETFEの日射透過率は92.3%、日射反射率は6.3%であった。
【0078】
また、サンプル1のフィルムに対して上述の耐候性評価を行ったところ、日射透過率が1.58%、日射反射率が23.4%、日射熱取得率が27.1%であり、変化が全くないことが明らかになった。
【0079】
(サンプル2)
平均粒子径0.1μmのMn−Y酸化物微粒子(ブラック6303:(Y,Mn)204,アサヒ化成工業社製;Mn,Y複合酸化物顔料)を用いた以外は、サンプル1と同様にしてサンプル2を製造し、サンプル1と同様の測定を行った。その結果、日射透過率が5.48%、日射反射率が23.1%、日射熱取得率が29.8%であることがわかった。
【0080】
また、サンプル2を晴天の日に屋外で9時〜14時まで暴露し、サンプル2の表面温度を測定した結果、57℃まで上昇し、対照サンプルとの差が+13℃であることがわかった。また、サンプル2のフィルムに対して耐候性評価を行ったところ、日射透過率が5.85%、日射反射率が23.2%、日射熱取得率が30.01%であり、ほとんど変化を示さないことが明らかになった。なお、サンプル2の試験前のフィルムの透過光チャートを図1に、反射光チャートを図2にそれぞれ示す。
【0081】
(比較例1)
平均粒子径0.1μmのカーボンブラック4gとETFE(旭硝子製 フルオンETFE88AX)4kgをVミキサで乾式混合した。この混合物を2軸押出機にて320℃でペレット化した。このペレットを用いて、Tダイ方式により、320℃で100μmのフィルム(比較例1)を成形した。この比較例1のフィルムに対して、サンプル1と同様の測定を行った。その結果、日射透過率が0.0%、日射反射率が3.6%、日射熱取得率が32.8%であることがわかった。
【0082】
また、比較例1のフィルムを晴天の日に屋外で9時〜14時まで暴露し、比較例1のフィルムの表面温度を測定した結果、67℃まで上昇し、対照サンプルとの差が+23℃であることがわかった。また、比較例1のフィルムに対して耐候性評価を行ったところ、日射透過率が0.0%、日射反射率が3.6%、日射熱取得率が32.8%であり、ほとんど変化を示さないことが明らかになった。なお、比較例1のフィルムの透過光チャートを図1に、反射光チャートを図2にそれぞれ示す。
【0083】
以上のことから、樹脂に複合顔料を練り込んだ層を有するフィルムやシートにおいては、前記複合顔料が樹脂に対して光触媒作用を有さず、前記層を有することにより日射によるフィルムやシートの温度上昇を抑制して熱劣化を抑制できることがわかった。また、上記フィルムやシートは、光学的特性を長期にわたって維持できることから、耐候性に優れているがわかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム基材樹脂層と、該フィルム基材樹脂層の表面に形成されたラミネート樹脂層とを有し、
前記フィルム基材樹脂および/または前記ラミネート樹脂に、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料が練り込まれており、
前記ラミネート樹脂が、フッ素樹脂であり、
前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを押出しながら合流させて成形する、あるいは、前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とをシート状に押出成形して一体化させることを特徴とするフィルムまたはシート。
【請求項2】
前記ラミネート樹脂層上に光触媒を含有する光触媒層をさらに有することを特徴とする請求項に記載のフィルムまたはシート。
【請求項3】
前記フッ素樹脂が、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共重合体又はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン系共重合体、及びポリフッ化ビニリデンからなるグループから選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項またはに記載のフィルムまたはシート。
【請求項4】
前記複合金属酸化物顔料中のMnの含有量が、総質量に対し5〜65質量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のフィルムまたはシート。
【請求項5】
接着層をさらに有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のフィルムまたはシート。
【請求項6】
請求項1〜のいずれかに記載のフィルムまたはシートを有する外装材。
【請求項7】
請求項1〜のいずれかに記載のフィルムまたはシートを有するガラス。
【請求項8】
フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを有するフィルムまたはシートの製造方法であって、
前記フィルム基材樹脂および/または前記ラミネート樹脂に、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料を練り込む工程を含み、
前記ラミネート樹脂は、フッ素樹脂であり、
前記ラミネート樹脂層は、前記フィルム基材樹脂層の表面に形成し、
前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とを押出しながら合流させて成形する、あるいは、前記フィルム基材樹脂層とラミネート樹脂層とをシート状に押出成形して一体化させることを特徴とする製造方法。
【請求項9】
請求項1〜のいずれかに記載のフィルムまたはシート、あるいは、請求項に記載の外装材を用いることを特徴とする外装施工方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−28167(P2013−28167A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−188389(P2012−188389)
【出願日】平成24年8月29日(2012.8.29)
【分割の表示】特願2006−352903(P2006−352903)の分割
【原出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【出願人】(000116954)AGCコーテック株式会社 (24)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】