説明

フィルムインサート成形されるRFIDタグを有する部品ハンドリングデバイス

半導体及び細心の注意を要する電子部品の処理及びハンドリング業界において利用されるハンドラ、トランスポータ、キャリア、トレイ及び類似のハンドリングデバイスの成形工程に薄い可撓性のRFIDタグを含めるためのシステム及び方法。所定のサイズ及び形状のRFIDタグが2つの熱可塑性ポリマーフィルム層間に概ね結合又は封入されて、RFIDタグ積層物が形成される。このRFIDタグ積層物は成形可能な溶融した樹脂材料の所望の目標表面と位置合わせするために型穴内の成形表面に沿って選択的に配置され、フィルムインサート成形工程の終了時に、RFIDタグ積層物が、成形されたハンドリングデバイスの少なくとも一部、又はハンドリングデバイス部品/構成要素に一体に結合されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本特許出願は、参照してその全体が本明細書に援用される、2003年5月9日に出願され、「COMPONENT HANDLING DEVICE HAVING A FILM INSERT MOLDED RFID TAG」というタイトルの米国仮特許出願第60/469,158号の利益を主張する。
【0002】
[発明の分野]
本発明は包括的にはフィルムインサート成形に関し、より詳細には、部品ハンドリングデバイスの成形中に薄い可撓性無線周波数識別(「RFID」)タグ積層物をインサート成形することに関する。
【背景技術】
【0003】
[発明の背景]
従来のフィルムインサート成形技法は、種々の消費者向け製品において美的な魅力を高めるために製造工程において一般的に利用される。すなわち、装飾的なディーキャル、注意書き、ロゴ又は他の視覚に訴える図形が、インサート成形工程において用いるための薄い透明なポリマーフィルムの1つの表面上に印刷される。これらの状況において、そのフィルムは、成形可能な材料を注入する前に、成形型の中の或る部分に置かれる。これにより、フィルムと成形される構成要素との間に結合が生じ、その構成要素上に安価な装飾又は表示を選択的に施すことができるようになり、同時に複雑な輪郭の周囲において、且つ加工しにくい場所において表示を使用するのが簡単になる。同様に、そのようなフィルムインサート成形及び装飾成形は、成形型そのものの実際の表面に表示を刻み込んだり、形成したりすることを不要することにより、製造工程を簡単にする。これは、設計及び製造の自由度を高め、さらに最終的な製品が含むことができる細部装飾のレベルを高める。
【0004】
半導体業界は、製造物設計及び製造工程を開発及び実施する際に、特有で、従来にはない純度及び汚染防止要件を取り入れている。最も重要なのは、部品及びアセンブリの製造、保管及び輸送において材料選択が不可欠なことである。たとえば、一般的に、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの種々のポリマー材料が、ウェーハキャリア、チップトレイ、ハードディスクキャリア及び他のデバイスハンドラを構成する際に組み込まれる部品及び構造を製造する際に利用される。
【0005】
ウェーハディスク、チップ、ハードディスク及び他の細心の注意を要する部品の処理は多くの場合に、いくつかのステップを含み、部品が繰返し処理され、保管され、輸送される。それらの部品が傷つきやすいことと、価格が高いことに起因して、この手順全体を通して、それらの部品は適切に保護されることが不可欠である。細心の注意を要する部品のハンドリングデバイスの1つの目的は、この保護を提供することである。ハンドラのタイプ及びその特定の構成要素に応じて、ハンドリングデバイスのために有用で、好都合である多数の材料特性がある。
【0006】
ウェーハ、チップ及び/又はハードディスクの処理中に、微粒子の存在又は発生は、極めて大きな汚染問題を提起する。半導体業界では、汚染は歩留まりの低下を招く1つの最も大きな原因と見なされている。集積回路及び他のデバイスのサイズが縮小し続けているので、集積回路又は他の部品を汚染する可能性がある粒子のサイズも小さくなってきており、汚染物質を最小限に抑えることがこれまで以上に重要になっている。特許文献1は、
プラスチック材料をウェーハキャリアとして用いるための適性に関連する種々の特性を説明しており、参照して本明細書に援用される。
【0007】
デバイスハンドラにとって他の重要な特性には、材料のコスト、及び材料を成形するのが容易であることが含まれる。これらのデバイスハンドラは典型的には、PC、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリプロピレン(PP)、PE、PFA、PEEK及び類似の材料のような射出成形プラスチックから形成される。典型的な従来の安価なプラスチックは、研磨されるときに、又は他の材料又は物体に擦りつけられるときに、空気中に小さな粒子を放出する。これらの粒子は通常肉眼で見ることはできないが、それらの粒子が生成される結果として、損傷を与える可能性がある汚染物質が、処理されている半導体部品に接着する場合があるので、それらの汚染物質が、必要に迫られて制御された環境内に取り込まれる。しかしながら、特殊な熱可塑性ポリマーは、従来のポリマーよりもはるかに価格が高い。実際には、種々の特殊な熱可塑性ポリマーそのものでも大幅に価格が異なる可能性があり、すなわち、PEEKはPCよりも価格が高い。
【0008】
製造段階、製造された部品、部品の所在などを追跡するために、無線周波数識別(「RFID」)タグのような在庫管理デバイスを実装するか、又は一体に形成して、これらの細心の注意を要する部品の製造及び処理において利用している。しかしながら、先に述べられたように、半導体ウェーハ、ハードディスク、チップ及び他の部品を処理するための環境が細心の注意を要し、汚染の影響を受けやすいことによって、そのようなデバイスの実用が制限される。タグをハンドリングデバイスに直に接着するために種々の接着剤を使用することに関して制約があること、並びにこれらのタグ及びそれによって生成される微粒子が細心の注意を要する処理及び製造環境に放出されることが問題になる。業界内でRFIDタグを一体に形成しようとする従来の試みは、ハンドラ内の凹部にタグを直に接合し、その後、別のハンドラ部品構成要素でそのタグを覆って、分離及び保護を与えることから成っていた。特許文献2及び特許文献3はそのような従来の技法を教示しており、参照して本明細書に援用される。しかしながら、そのようなハンドリングデバイスとともにRFIDタグを設けるこれらの従来の技法では多くの場合に、価格が高い熱可塑性ポリマー(thermopolymer )材料を追加し、ハンドラデバイスの設計を変更する必要があるので、それにより、製造コストが高くなるだけでなく、部品をさらに複雑にして、ハンドラの機能性及び美的な魅力を損ねる可能性がある。
【特許文献1】米国特許第5,780,127号
【特許文献2】米国特許第4,827,110号
【特許文献3】米国特許第6,164,530号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
結果として、不要な製造工程を大幅に減らし、部品の構成を著しく簡単にすると同時に、RFIDタグを目標とされる位置に実装して、ハンドリングデバイス及びその収容物の識別及び在庫管理を提供できるようにする製造技法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[発明の概要]
本発明は包括的には、半導体及び細心の注意を要する電子部品の処理業界において利用されるハンドラ、トランスポータ、キャリア、トレイ及び類似のハンドリングデバイスの成形工程に薄い可撓性のRFIDタグを含めるためのシステム及び方法に関する。包括的には、所定のサイズ及び形状のRFIDタグが2つの熱可塑性ポリマーフィルム層間に結合又は封入され、RFIDタグ積層物が形成される。その後、このRFIDタグ積層物は、成形可能な溶融した樹脂材料の所望の目標表面と位置合わせするために、型穴内の成形表面に沿って選択的に置かれる。その成形工程によって、2つのフィルム層のうちの一方
の表面が、成形可能な材料の接触表面に結合し、RFIDタグ積層物が成形可能な材料に永久且つ一体に結合されるようになる。成形可能な材料に結合するために指定される保護フィルム層は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、PEEK又はPEIのような熱可塑性ポリマーから構成されることが好ましい。成形工程に関連する高い温度に耐えるか、又は少なくとも、その高い温度からの保護障壁を提供する他の適合する材料を用いることもできる。
【0011】
本発明の特定の実施形態の目的及び特徴は、細心の注意を要する部品のハンドリングデバイスの設計及び材料構成を変更することなく、目標とする表面の場所において所望のRFIDタグを選択的に利用するコスト効率の良い方法を提供することである。
【0012】
本発明の特定の実施形態の別の目的及び特徴は、保護フィルムを用いて、ハンドリングデバイスの目標表面の成形工程中に生成される熱からの保護障壁を設けることができることである。
【0013】
本発明の特定の実施形態のさらに別の目的及び特徴は、保護フィルムを設けて、耐摩耗性の保護層を提供することができることである。
本発明の特定の実施形態のさらに別の目的及び特徴は、RFIDタグ積層物を含むフィルム層のうちの少なくとも1つの上に図形又は他の表示を含み、その中に封入されるRFIDフレキシブル回路を概ね見えないように、又は覆い隠すようにするか、又は所望の製品、企業又は類似の美的な図形を設けることである。
【0014】
本発明の特定の実施形態のさらに別の目的及び特徴は、パーフォレーション又は他の形態の、積層物の少なくとも1つの層からの脱出通路を含み、排気を助長し、エアポケット/気泡を避けるようにすることを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[図面の詳細な説明]
図1〜図8を参照すると、本発明は、成形ユニット20を利用して、その中にRFIDタグ11を封入されたRFIDタグフィルム積層物10を、細心の注意を要する部品をハンドリングするためのデバイス12の選択された目標表面にインサート成形することを含む。
【0016】
[RFIDタグ積層物]
主に図1〜図5cを参照すると、RFIDタグ積層物10が全体として、2つの薄い可撓性の熱可塑性ポリマーフィルム層10a、10bと、RFIDタグ11とを備える。そのフィルムは全体として、或る限られた度合いの厚みによって少なくとも部分的に画定される少なくとも2つのフィルム10a、10bを含む。たとえば、一実施形態では、約0.10センチメートル(約0.040インチ(10,000分の1))以下の単一フィルム層厚が想定される。他の実施形態では、フィルム10a、10bは、約0.05センチメートル(約0.020インチ)(20,000分の1)以下にすることができる。さらに別の実施形態では、フィルム層10a、10bのうちの一方又は両方を多層フィルム積層物から構成又は形成することができる。当然、フィルム10a、10bの一方又は両方を画定するためにそのような多層積層物を実装することより、上記の厚みの規準が変更されるであろう。種々の図が積層物10、及び対応するフィルム10a、10bを示すが、例示するためだけに対応するハンドリングデバイス12又は構成要素32に比べて不釣合いに大きく示されており、本発明の実際の寸法又は比率を表すことは意図していないことに留意されたい。
【0017】
フィルム10a、10bのために任意の適合する材料を用いることができ、フィルムの
うちの少なくとも一方は、成形工程中に生成される熱に対する障壁保護を与えることができる最低限の保護特性を有し、RFIDタグ11を保護する。一実施形態では、積層物10は、約600°Fの温度に耐えることができなければならない。たとえば、ポリエステル、PE、PC、PP、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、PEEK、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、弗化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、弗化ポリビニリデン(PVDF)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスチレン(PS)、ポリ硫化フェニレン(PPS)及び無数の他の適合するポリマーを、本発明で実装するために利用することができる。少なくとも1つの実施形態では、フィルム10a、10bのうちの少なくとも一方の材料選択はPCになるであろう。他の実施形態は、フィルム層10a、10b又はそれらの組み合わせのためにPP、PEEK及びPEIを利用することができる。例示するために、フィルム10bは通常、本明細書において説明する成形工程において溶融された材料樹脂と接触するフィルム層として示されるであろう。
【0018】
RFID11には、当業者によって利用され、よく知られているものを用いることができる。一実施形態では、RFIDタグ11は、TI Tag−it HF−I、RI−103−112Aの製品識別番号で製造及び販売されるようなフレキシブル回路及び回路部品を含む。そのようなRF−IDタグは、−25℃〜+70℃の動作温度、ベースPET基板材料、0.3555mmチップ厚を有し、ISO 15693−2、−3標準規格に準拠することができる。先に述べられたように、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者に知られている他の適合するRFIDタグを用いることもできる。
【0019】
RFIDタグ11は、一般に受け入れられており、適合する接着剤を用いて、又は積層物を構成又は結合する他の受け入れられている技法によって、フィルム層10a、10bの間に結合することができる。さらに、一実施形態では、フィルム10a、10bのうちの少なくとも一方、好ましくは、10aは、図3に示されるように、その中にRFIDタグを収容するようなサイズ及び形状を有する凹部13又は熱成形されるくぼみを含むことができる。
【0020】
流路又は脱出通路14を形成し、空気又は他の気体が積層物10のフィルム層10a、10bの間から脱出できるようにするために、図3に例示されるように、穴及び/又はパーフォレーションパターン又はエリアをそれらの層のうちの少なくとも一方の層、すなわちフィルム10a内に設けることができる。積層物10内のこれらの通路又は流路は、積層物10がデバイス12に結合されるときに生成される、熱のような環境条件に起因する、積層物10の層内のエアポケット又は閉じ込められた空気を排気するのを容易にする。種々の実施形態において、本明細書に記載される接着剤を選択的に塗布して、フィルム10a、10bとRFIDタグ11とを結合することにより、積層物10のフィルム10a、10bの間に流路を形成することができる。たとえば、積層物10の形成又は構成中に、積層物10の内部エリアの幅及び/又は長さにわたって1つ又は複数の非接着の流路又は隙間が形成されるように、フィルム10a、10bの内側の向かい合う面を横断して接着剤の線を選択的に配置して、これらの脱出流路を設けることができる。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者に知られている、積層物10内からガスポケット又は閉じ込められた空気を排気するのを容易にするための他の方法及び技法も用いることができる。
【0021】
種々の実施形態において、フィルム10a、10bのうちの少なくとも一方、好ましくは、10aは、製品識別番号、企業ロゴ、注意書きなどの図式的な表示を含むことができる。図式的な表示を有するこの積層物10をハンドリングデバイス12の目標表面に選択的に結合することにより、デバイス12の美的な魅力をさらに高めることができ、収容又は封入されたRFIDタグ11をユーザの視線から視覚的に遮断するための役割を果たす
ことができる。
【0022】
細心の注意を要する部品のハンドリングデバイス12の製造中に積層物10を用いるために、結合することに関する個々の要件に応じて、フィルム10a、10bは概ね所定の形状及びサイズに切り取られる。一実施形態では、フィルム10a、10bは、概ね同じ寸法を有する。種々の他の実施形態では、サイズが異なるフィルム10a、10bが用いられることになり、図2に示されるように、フィルム10bは少なくとも、封入されるRFIDタグ11の細心の注意を要する部品を覆って保護するほど十分に大きいことが好ましい。
【0023】
本明細書において参照されるように、フィルム10a、10bはそれぞれ、種々のフィルム層から構成され、個々のフィルム10a、10bそれぞれのためのフィルム積層物をさらに形成することができる。フィルム10a、10bのためのそのようなフィルム積層物を用いて、耐摩耗性、耐化学薬品性、耐熱性、吸収障壁、気体放出障壁及び類似の特性を、フィルム積層物10を成形可能に収容するハンドリングデバイス12の一部又は表面に追加することが知られている特性のような、付加的な好ましい特性をフィルム積層物に与えることができる。本発明で用いるために、フィルム積層分野の熟練者に知られている無数のフィルム積層技法が想定される。たとえば、米国特許第3,660,200号、同第4,605,591号、同第5,194,327号、同第5,344,703号及び同第5,811,197号は熱可塑性積層技法を開示しており、参照して本明細書に援用される。
【0024】
[RFIDタグフィルムインサート成形]
主に図6〜図8を参照すると、一実施形態では、デバイス12にRFIDフィルム積層物10を成形する際に実装される成形ユニット20は通常、型穴22、カバー部24及び少なくとも1つの注入流路部28を含む。少なくとも1つの注入流路28は型穴22と流体連通される。型穴22は、成形工程中に射出成形可能な材料30及び/又はRFIDタグ積層物10を成形するように設計される、1つ又は複数の成形表面26を含むことができる。カバー部24は、型穴22と選択的に係合するか、又は型穴22を選択的に覆う。成形ユニット20の種々の実施形態はさらに、型穴22及び/又は成形表面26と連通され、積層物10のような物体を型穴22に固定する際に、真空吸引力を導入するための少なくとも1つの真空流路29を含むことができる。本発明で用いるために、静的な固定及び強制的な係合を用いて、型穴22及び成形表面26内に積層物10をその形状に合わせて固定するための他の既知の技法も想定される。先に述べられたように、図に示されるフィルム及び積層物は、例示するために拡大されており、本発明の寸法(すなわち厚み)及び釣り合いを必ずしも表していない。
【0025】
一実施形態では、カバー部24は、RFIDタグ積層物10の挿入、仕上げられたハンドリングデバイスの一部又は構成要素32の除去を容易にするために、型穴22に取外し可能に固定することができる。成形された構成要素32は通常、完成したハンドリングデバイス12よりも小さいものであるが、別の実施形態では、完成したハンドリングデバイス12は単一の工程において、単一の成形ユニット20として成形することができる。例として、ウェーハキャリアの側壁挿入板及び棚板は個別に成形され、多くの場合にキャリアの本体とは異種のプラスチックから成形されるのが一般的である。本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、当業者に知られている種々の射出成形技法及びインサート成形技法を実施することができる。
【0026】
成形可能な材料30は、半導体処理及びハンドリング業界において用いられる構成要素を成形する際に一般的に用いられる概ね非導電性で熱可塑性の材料であることが好ましい。再び、その材料30には、PFA、PE、PCなどを用いることができる。より具体的
には、成形可能な材料30には、ウェーハキャリア(図5a、図5b)、チップトレイ(図5c)、ハードディスクハンドラ及び細心の注意を要する部品の他のハンドリングデバイス及びその構成要素を構成するために従来から用いられる材料を用いることができる。
【0027】
作業時に、RFIDタグ積層物10は通常、積層物10、詳細にはフィルム10aが型穴22の少なくとも1つの成形表面26の少なくとも一部と表面接触するように、成形ユニット20の中に置かれる。本明細書において示されるように、真空固定、静的固定、及び強制的固定などの種々の技法を実施して、積層物10を型穴22又は成形表面26に適当に配置するのを容易にすることができる。その後、材料30の注入に備えて、カバー部24を閉じることができる。工程のこの段階において、成形可能な樹脂材料30が、概ね溶融した状態で、少なくとも1つの注入流路28を通して型穴に注入される。成形可能な溶融した樹脂材料30は積層物10のフィルム層10bと接触し、RFIDタグ11及びその対応する構成部品が高温から保護されるようにする。所望の冷却時間が経過した後に、成形ユニット20内の成形可能な材料30は冷却し、概ね固化した成形構成要素32又はハンドリングデバイス12が形成される。溶融した注入物を冷却工程と組み合わせることにより、積層物10、詳細にはフィルム10bと成形された構成要素32との間に永久の接着結合が形成される。
【0028】
成形工程が完了した後に、成形された構成要素32は成形ユニット20から取り出すことができ、構成要素32又はデバイス12は、その上にある選択された目標表面に永久に結合されたRFIDタグ積層物10を有する。材料30を注入し、構成要素32を取り出す際に、当業者に知られている従来の成形用具、技法及び手法を用いることができる。
【0029】
特定の事例では、インサート成形されるRFIDタグ積層物10は、種々のハンドリングデバイス12を構成する際に用いられるような他のポリマーには十分に接着しない場合もある。たとえば、PEEKは、いかなる場合でも、オーバーモールドによって成形されたPCには接着しない。その場合、フィルム10a、10bのいずれかの任意の表面上に中間フィルム、すなわち結合層を入れて、結合を容易にすることができる。たとえば、PEIのような材料は、PEEK及びPCの両方の材料に接着することができる。接着及び適用可能な成形工程を助長するために、他の材料を用いることもできる。
【0030】
RFIDタグ積層物10をそのように選択的に結合する場合、RFIDタグ11は、個々のハンドリングデバイス12のほとんどあらゆる目標表面に選択的に付着させることができる。種々の実施形態が、RFID積層物10をハンドリングデバイス12の外側表面に一体に結合することを対象にしているが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、無数の他の内側及び部品表面を、選択的に、積層物10を結合するための目標にすることができる。その場合、ハンドリングデバイス12のための機能的な性能及び美的な魅力を高めると同時に、製造コスト及び汚染物質を最小限に抑えることができる。さらに、RFIDタグシステムの利点を取り入れるために、ハンドリングデバイス12の材料構成を無理に変更したり、構成を複雑にしたりする必要はない。
【0031】
本発明は、その精神又は不可欠な属性から逸脱することなく、他の具体的な形態において具現することができ、それゆえ、本発明の実施形態は全ての点で、例示するものと見なされ、限定するものと見なされないことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態によるハンドリングデバイスに結合されるRFIDタグ積層物の側断面図。
【図2】本発明の一実施形態によるハンドリングデバイスに結合されるRFIDタグ積層物の側断面図。
【図3】本発明の一実施形態によるハンドリングデバイスに結合されるRFIDタグ積層物の側断面図。
【図4】本発明の一実施形態によるハンドリングデバイスに結合されるRFIDタグ積層物の側断面図。
【図5a】本発明の一実施形態によるキャリアハンドリングデバイスに結合されるRFIDタグ積層物の斜視図。
【図5b】本発明の一実施形態によるキャリアハンドリングデバイスに結合されるRFIDタグ積層物の斜視図。
【図5c】本発明の一実施形態によるチップトレイハンドリングデバイスに結合されるRFIDタグ積層物の斜視図。
【図6】本発明の一実施形態によるRFIDタグ積層物フィルムインサート成形システムの側断面図。
【図7】図6のRFIDタグ積層物フィルムインサート成形システムの一部の側断面図。
【図8】本発明の一実施形態によるRFIDタグ積層物フィルムインサート成形システムの側断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その中に無線周波数識別(「RFID」)タグを一体に形成されたウェーハ容器であって、
熱可塑性ポリマー材料から形成され、少なくとも1つのウェーハを保持するようになっている筐体部と、
フィルムインサート成形によって前記筐体部の表面内に一体に成形されるRFIDフィルム積層部材であって、第1の薄い可撓性フィルム層と、第2の薄い可撓性フィルム層と、該第1の薄い可撓性フィルム層及び該第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入されるRFIDタグとを含むRFIDフィルム積層部材とを備え、前記第1の薄い可撓性フィルム層は、前記フィルムインサート成形中に前記RFIDタグと前記筐体部との間に障壁層を設ける、その中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項2】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、約0.05センチメートル(約0.020インチ)以下である、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項3】
前記RFIDタグは、接着剤で前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入される、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項4】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、その中に前記RFIDタグを収容するようになっている凹部を含む、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項5】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、その中に前記RFIDタグを収容するようになっている熱成形されるくぼみを含む、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項6】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、多層の薄い可撓性フィルム積層物から構成される、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項7】
前記多層の薄い可撓性フィルム積層物は、第1のフィルム層と第2のフィルム層とを含み、各層は、異なる熱可塑性ポリマーから概ね構成される、請求項6に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項8】
前記RFID積層部材の前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、その上に付けられた表示をさらに含む、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項9】
前記表示は、前記第2の薄い可撓性フィルム層上に付けられる、請求項8に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項10】
前記表示は、前記RFID積層部材内に封入される前記RFIDタグを概ね視覚的に覆う図式的な表示である、請求項8に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項11】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層は、概ね同じサイズ及び形状である、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウ
ェーハ容器。
【請求項12】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層は、概ね異なるサイズ及び形状を有する、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項13】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層の少なくとも一方は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、パーフルオロアルコキシ樹脂、弗化エチレンプロピレンコポリマー、弗化ポリビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、及びポリ硫化フェニレンから成るグループから選択される材料から概ね構成される、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項14】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、排気流路を設けるために、その中に少なくとも1つのパーフォレーションを含む、請求項1に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器。
【請求項15】
その中に無線周波数識別(「RFID」)タグを一体に形成されたウェーハ容器を形成する方法であって、
第1の薄い可撓性フィルム層、第2の薄い可撓性フィルム層、及び該第1の薄い可撓性フィルム層及び該第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入されるRFIDタグからRFIDフィルム積層部材を形成するステップと、
成形型の成形表面上に、前記第2の薄い可撓性フィルム層が該成形表面と対面するように前記RFIDフィルム積層部材を配置するステップと、
前記成形型の前記成形表面上で熱可塑性ポリマー材料を成形するステップであって、それによって、前記ウェーハ容器の筐体部を形成し、それにより前記RFIDフィルム積層部材は前記筐体部内に一体に結合され、前記第1の薄い可撓性フィルム層は、成形中に前記熱可塑性ポリマー材料からの保護障壁としての役割を果たす、成形するステップとを含む、その中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器を形成する方法。
【請求項16】
前記RFIDフィルム積層部材を形成することは、前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方の上に図式的な表示を設けることを含む、請求項15に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器を形成する方法。
【請求項17】
前記RFIDフィルム積層部材を形成することは、前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方の中に少なくとも1つのパーフォレーションを配設することであって、それによって、成形中に排気流路を設ける、配設することを含む、請求項15に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたウェーハ容器を形成する方法。
【請求項18】
その中に無線周波数識別(「RFID」)タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイであって、
熱可塑性ポリマー材料から形成されるトレイ部と、
フィルムインサート成形によって前記トレイ部の表面内に一体に成形されるRFIDフィルム積層部材であって、第1の薄い可撓性フィルム層と、第2の薄い可撓性フィルム層と、該第1の薄い可撓性フィルム層及び該第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入されるRFIDタグとを含むRFIDフィルム積層部材とを備え、前記第1の薄い可撓性フィルム層は、前記フィルムインサート成形中に前記RFIDタグと前記トレイ部との間に障壁層を設ける、その中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ

【請求項19】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は約0.05センチメートル(約0.020インチ)以下である、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項20】
前記RFIDタグは、接着剤で前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入される、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項21】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、その中に前記RFIDタグを収容するようになっている凹部を含む、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項22】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、その中に前記RFIDタグを収容するようになっている熱成形されるくぼみを含む、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項23】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、多層の薄い可撓性フィルム積層物から構成される、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項24】
前記多層の薄い可撓性フィルム積層物は、第1のフィルム層と第2のフィルム層とを含み、各層は、異なる熱可塑性ポリマーから概ね構成される、請求項23に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項25】
前記RFID積層部材の前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、その上に付けられた表示をさらに含む、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項26】
前記表示は、前記第2の薄い可撓性フィルム層の表面上に付けられる、請求項25に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項27】
前記表示は、前記RFID積層部材内に封入される前記RFIDタグを概ね視覚的に覆う図式的な表示である、請求項25に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項28】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層は、概ね同じサイズ及び形状である、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項29】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層は、概ね異なるサイズ及び形状を有する、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項30】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層の少なくとも一方は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、パーフルオロアルコキシ樹脂、弗化エチレンプロピレンコポリマー、弗化ポリビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、及
びポリ硫化フェニレンから成るグループから選択される材料から概ね構成される、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項31】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、排気流路を設けるために、その中に少なくとも1つのパーフォレーションを含む、請求項18に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイ。
【請求項32】
その中に無線周波数識別(「RFID」)タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイを形成する方法であって、
第1の薄い可撓性フィルム層、第2の薄い可撓性フィルム層、及び該第1の薄い可撓性フィルム層及び該第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入されるRFIDタグからRFIDフィルム積層部材を形成するステップと、
成形型の成形表面上に、前記第2の薄い可撓性フィルム層が該成形表面に対面するように前記RFIDフィルム積層部材を配置するステップと、
前記成形型の前記成形表面上で熱可塑性ポリマー材料を成形するステップでって、それによって、前記チップハンドリングトレイのトレイ部を形成し、それにより前記RFIDフィルム積層部材は前記トレイ部内に一体に結合され、前記第1の薄い可撓性フィルム層は、成形中に前記熱可塑性ポリマー材料からの保護障壁としての役割を果たす、成形するステップとを含む、その中に無線周波数識別タグを一体に形成されたチップハンドリングトレイを形成する方法。
【請求項33】
その中に無線周波数識別(「RFID」)タグを一体に形成された半導体部品ハンドリングデバイスであって、
熱可塑性ポリマー材料から形成され、少なくとも1つの半導体部品を保持するようになっているハンドラハウジング部と、
フィルムインサート成形によって前記ハンドラハウジング部の表面内に一体に成形されるRFIDフィルム積層部材であって、第1の薄い可撓性フィルム層と、第2の薄い可撓性フィルム層と、該第1の薄い可撓性フィルム層及び該第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入されるRFIDタグとを含むRFIDフィルム積層部材とを備え、前記第1の薄い可撓性フィルム層は、前記フィルムインサート成形中に前記RFIDタグと前記ハンドラハウジング部との間に障壁層を設ける、その中に無線周波数識別タグを一体に形成された半導体部品ハンドリングデバイス。
【請求項34】
前記RFID積層部材の前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、その上に付けられた表示をさらに含む、請求項33に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成された半導体部品ハンドリングデバイス。
【請求項35】
前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方は、排気流路を設けるために、その中に少なくとも1つのパーフォレーションを含む、請求項33に記載のその中に無線周波数識別タグを一体に形成された半導体部品ハンドリングデバイス。
【請求項36】
その中に無線周波数識別(「RFID」)タグを一体に形成された半導体部品ハンドリングデバイスであって、
熱可塑性ポリマー材料から形成される、少なくとも1つの半導体部品を収容するための手段と、
フィルムインサート成形によって前記収容するための手段の表面内に一体に成形される
、RFIDタグを積層するための手段とを備え、前記RFIDタグは、前記フィルムインサート成形中に、前記RFIDタグを積層するための手段と前記収容するための手段とを一体に結合している最中に前記RFIDタグのための障壁保護を与えるように封入されるようにする、その中に無線周波数識別タグを一体に形成された半導体部品ハンドリングデバイス。
【請求項37】
半導体部品ハンドリングデバイスに無線周波数識別(「RFID」)タグをフィルムインサート成形する方法であって、
第1の薄い可撓性フィルム層、第2の薄い可撓性フィルム層、及び該第1の薄い可撓性フィルム層及び該第2の薄い可撓性フィルム層の間に封入される前記RFIDタグから成るRFIDタグフィルム積層物を形成するステップと、
型穴を有する成形ユニットにアクセスするステップであって、該型穴は少なくとも1つの成形表面を含む、アクセスするステップと、
前記少なくとも1つの成形表面の少なくとも一部に沿って前記成形ユニットの前記型穴内に前記RFIDタグフィルム積層物を配置するステップと、
概ね溶融した熱可塑性材料を、前記配置されたRFIDタグフィルム積層物にわたって、前記成形ユニットの前記型穴内に注入するステップであって、それによって、前記少なくとも1つの成形表面の形状に一致させる、注入するステップと、
冷却時間をおくステップであって、前記熱可塑性材料は概ね固化して、前記RFIDタグフィルム積層物と結合し、前記部品ハンドリングデバイスの少なくとも一部が形成される、冷却時間をおくステップと、
前記成形ユニットから、前記RFIDタグフィルム積層物が一体に形成された、前記部品ハンドリングデバイスの前記少なくとも一部を取り出すステップとを含む、半導体部品ハンドリングデバイスに無線周波数識別タグをフィルムインサート成形する方法。
【請求項38】
前記RFIDフィルム積層物を形成することは、前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方の上に図式的な表示を設けることを含む、請求項37に記載の半導体部品ハンドリングデバイスに無線周波数識別タグをフィルムインサート成形する方法。
【請求項39】
前記RFIDフィルム積層物を形成することは、前記第1の薄い可撓性フィルム層及び前記第2の薄い可撓性フィルム層のうちの少なくとも一方の中に少なくとも1つのパーフォレーションを配設することであって、それによって、成形中に排気流路を設ける、配設ことを含む、請求項37に記載の半導体部品ハンドリングデバイスに無線周波数識別タグをフィルムインサート成形する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5a】
image rotate

【図5b】
image rotate

【図5c】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2007−511383(P2007−511383A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532892(P2006−532892)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/014480
【国際公開番号】WO2004/102626
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(505307471)インテグリス・インコーポレーテッド (124)
【Fターム(参考)】