説明

フィルムロール体用のパレット

【課題】前記支持枠体や外枠用の支柱の倒伏、起立操作を容易に行うことができるようにしたフィルムロール体用のパレットを提供する。
【解決手段】底枠体10の長手方向の両端部に、フィルムロール体のコア両端部を支持する支持枠体とは別に倒伏可能な外枠用の支柱30を備え、この支柱30を、底枠体の長手方向のフレーム材11に対し、支柱下部に付設された連結部材34を介して回動可能に連結し、フレーム材11上に直立する立設位置と、フレーム材11に対し平行になる倒伏位置との間で起倒可能に設け、連結部材34に軸支したストッパー部材36を、支柱30の倒伏状態からの起立動作によりフレーム材11上を摺動して支柱30が直立状態なったときにフレーム材11上のストッパー用突起部19に係止するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻き芯用のコアの外周にフィルム材を巻回して包装材により包装されてなるフィルムロール体をコア両端部で支持して搬送するための架台としてのパレットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルムその他の各種の合成樹脂フィルム、あるいは前記フィルムに塗装等の加工を施した各種のフィルムは、巻き芯としてコアの外周に、その両端部を残余させてロール状に巻回して保護用の包装材により包装したフィルムロール体とし、このフィルムロール体を専用の架台としてのパレットにより支持して、輸送及び保管に供されている。
【0003】
前記フィルムロール体を支持するパレットとしては、フィルムロール体の長さ及び直径に応じた長さ及び幅を有する平面長方形の底枠部の長手方向の両端部に、フィルムロール体のコア両端部を支持する支持枠部、及び段積みのための外枠用の支柱を設けたものが使用されている。
【0004】
かかるパレットにおいて、輸送先からのパレット返送時に、両端部の支持枠部が立設状態のままでは嵩が高く、輸送効率が悪くなるため、両端部の支持枠部や支柱等を長手方向内方側へ倒伏可能に設け、空パレットの返送等の取り扱いにおいては、支持枠部や支柱を折り畳んでおくことができるパレットが提案されている(特許文献1及び2)。
【0005】
このように、長手方向の両端部の支持枠部や支柱を折り畳み可能に構成した場合には、直立状に起立させた立設状態において、輸送時の振動等によっても倒れないように安定性よく保持するために、何らかのストッパー構造を必要とする。
【0006】
前記ストッパー構造として、前記特許文献1及び2のように、起立させた支持枠部を少し持ち上げてストッパー用の凸起を切欠部に嵌め込む方式では、鋼材等により形成されたかなり重い支持枠部を持ち上げる必要があり、また倒伏させる際にも支持枠部を持ち上げる必要があり、倒伏、起立操作が面倒なものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−255455号公報
【特許文献2】特開2004161314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、各種のフィルムロール体をコア両端部で支持して搬送するためのパレットとして、コア両端部を支持する支持枠体、及び外枠用の支柱を倒伏可能に設けて、かつ起立状態を安定性よく保持するためのストッパー構造を備えるものにおいて、上記の問題を解決して、前記支持枠体や外枠用の支柱の倒伏、起立操作を容易に行うことができるようにしたフィルムロール体用のパレットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決する本発明は、巻き芯用のコアの外周に該コアの両端部を残余させてフィルム材を巻回して包装してなるフィルムロール体を、コア両端部で支持して搬送するためのパレットであって、フィルムロール体の長さ及び直径に応じた長さ及び幅を有する平面長方形の底枠体と、前記底枠体の長手方向の両端部において、それぞれ底枠体の幅方向両側端より内方の位置で該底枠体の長手方向内方に倒伏可能に立設された2本の支柱と、前記両支柱間に架渡された支持部材とを有し、前記フィルムロール体のコア両端部を支持する支持枠体と、前記底枠体の長手方向の両端部において、それぞれ前記支持枠体より底枠体の幅方向外側の位置で該底枠体の長手方向内方に倒伏可能に立設された外枠用の支柱とを備え、前記支持枠体の支柱と前記外枠用の支柱のうちの少なくとも外枠用の支柱は、それぞれの支柱下部に付設された連結部材が前記底枠体の長手方向のフレーム材に対し幅方向の軸心を持つ軸支部により回動可能に連結されることにより、支柱下端が前記フレーム材上に載接して直立する立設位置と、前記フレーム材に対し平行になる倒伏位置との間で起倒可能に設けられており、前記連結部材にはそれぞれ前記支柱の直立状態において前記フレーム材上に付設されたストッパー用突起部に対し係止するストッパー部材が軸支され、該ストッパー部材が、前記支柱の倒伏状態からの起立動作により前記フレーム材上に沿って移動して前記支柱が直立状態なったときに前記ストッパー用突起部に係止するように設けられてなることを特徴とするものである。実施上は、前記支持枠体の支柱と前記外枠用の支柱の双方が前記のように構成されているのが好ましい。
【0010】
前記のフィルムロール体用のパレットにおいて、前記連結部材が支柱下部において底枠体の長手方向内方側へ突出して付設されており、前記フレーム材に対する該連結部材の軸支部が、前記支柱の立設位置より底枠体の長手方向内方側にあり、前記連結部材の上部に前記ストッパー部材の一端部が回動可能に軸支され、前記支柱の倒伏状態からの起立動作により該ストッパー部材の他端部がフレーム材上を摺動して直立状態になったときに前記フレーム材上のストッパー用突起部に対し自重で係止するように設けられてなるものとすることができる。
【0011】
前記パレットにおいて、前記ストッパー部材は、ストッパー用突起部に係止する端部に重りが付設されてなるものとすることができる。また、前記ストッパー部材が、前記フレーム材と略同幅の板体よりなり、該板体の側縁に係止状態の解除操作用のツマミが設けられてなるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例のパレットを示す正面図である。
【図2】同上のパレットの平面図である。
【図3】同上のパレットの側面図である。
【図4】図1の一部の拡大図である。
【図5】支持枠体の支柱の倒伏及び起立状態の拡大説明図である。
【図6】段積み用支柱の倒伏及び起立状態の拡大説明図である。
【図7】同上のストッパ部分の拡大斜視図である。
【図8】同上の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0014】
支持対象物としてのフィルムロール体Rは、従来同様に、プラスチック製の円筒体等よりなる巻き芯としてのコアCの外周に該コアCの両端部c1,c1を残余させて長尺のフィルム材をロール状に巻回して包装材により包装したものであり、ここでは詳しい説明を省略する。
【0015】
前記フィルムロール体Rを支持して搬送するための本発明に係るパレットAは、フィルムロール体Rの長さ及び直径に応じた長さ及び幅を有する横長の平面長方形をなす底枠体10と、前記底枠体10の長手方向(左右方向)の両端部において、それぞれ底枠体10の幅方向(前後方向)両側端より内方の位置で前記フィルムロール体Rのコア両端部c1,c1を支持するように対向して立設された一対の支持枠体20,20と、前記底枠体10の長手方向の両端部において、それぞれ前記支持枠体20,20より底枠体10の幅方向外側の位置、例えば図のように前後両隅部の位置に立設された左右各2本の段積み用支持体を兼ねる外枠用の支柱30とを備えてなる。
【0016】
前記底枠体10は、幅方向両側端に長手方向(左右方向)に配されたフレーム材11と、長手方向両端の幅方向(前後方向)のフレーム材12とにより長方形の枠状に形成され、さらに前後の長手方向のフレーム材11,11よりやや内方において長手方向の第2のフレーム材13が配されるとともに、長手方向の所要間隔毎に幅方向の補強用のフレーム材14が配されて底枠本体15が形成されており、この底枠本体15の下部に、フォークリフトのフォークの挿し込み用の空間を形成するように脚部16をが付設されてなる。前記脚部16における四隅部の支脚17の下部には、パレットAの段積み時に下段のパレットAの支柱30の上端に嵌合できるように下方向きに開口した凹形の位置決め用の嵌合部17aが設けられている。
【0017】
前記長手方向両端部の支持枠体20は、幅方向両側端より内方の2本の前記フレーム材13,13の位置で、前記底枠体10の長手方向内方に倒伏可能に立設された2本の支柱21,21と、両支柱21,21間に架渡された支持部材22とを有し、該支持部材22の中央部に上方に開口して拡がったU字形又は半円形の支持部22aが設けられ、該支持部22aで前記フィルムロール体RのコアCの端部c1を揺動させないように保持して支持できるようになっている。図中23は、前記支持部22aの開口部を開閉できるように前記支持部材22にヒンジ連結された固定部材であり、前記支持部22aに支持したコア端部c1の浮き上がりを阻止できるように設けられている。通常、前記固定部材23を前記支持部22aの開口部を閉じた状態に保持する係止手段が設けられる。
【0018】
前記支持枠体20の支柱21を前記底枠体10の前記第2のフレーム材13上に倒伏可能に立設する手段として、支柱下部には、前後方向両側面に、前記フレーム材13に対する連結部材24が溶接手段等により付設されている。この連結部材24は、底枠体10の長手方向内方側へ突出して付設されており、該連結部材24の下部が底枠体10の長手方向内方側やや下方に延び、該連結部材24の下部が前記フレーム材13に対して支柱立設位置より前記長手方向の内方位置で幅方向の軸心を持つ軸支部25により回動可能に連結されている。これにより、前記支柱21は、支柱下端が前記フレーム材13上に載接して直立する立設位置(図4及び図5の実線)と、前記フレーム材13に対し平行になる倒伏位置との間で起倒可能に設けられている。符号25aは前記軸支部25の軸支ピンであり、前記フレーム材13を貫通してナット等の締結手段により連結部材24の回動を許容するように固定されている。
【0019】
前記連結部材24には、それぞれ前記支柱21の直立状態において前記フレーム材13の上面に付設されたストッパー用突起部18に対して係止するストッパー部材26が軸支されて設けられている。このストッパー部材26は、前記支柱21の倒伏状態からの起立動作により前記フレーム材13上に沿って移動して前記支柱21つまり支持枠体20が直立状態なったときに、前記ストッパー用突起部18に対し斜めになって係止するようになっている。前記ストッパー用突起部18は、図のように丸棒よりなるものを溶接手段により付設するほか、他の棒体や凸片を溶接手段等により付設して実施できる。
【0020】
図示する実施例の場合、前記連結部材24の上部に、前記フレーム材13と略同幅の板体よりなる前記ストッパー部材26の一端部26aが軸支ピン27により回動可能に軸支されて揺動可能に設けられ、前記支柱21の倒伏状態からの起立動作により該ストッパー部材26の他端部26bが前記フレーム材13上を斜めになって摺動して直立状態になったときに、前記ストッパー用突起部18に対して自重で係止するように設けられている。図のように、前記ストッパー用突起部18に係止する前記ストッパー部材26の前記他端部26bに金属の棒体よりなる重り28が付設されていると、前記ストッパー用突起部18に対し自重で係止した状態になり易く好ましい。前記の重り28は、図のように丸棒よりなるものには限らず、重りとして作用する種々の形態による実施が可能である。
【0021】
図中の符号26cは、前記ストッパー部材26を形成する板体の側縁に設けた係止状態解除操作用のツマミであり、該ツマミ26cによりストッパー部材26を持ち上げて前記ストッパー用突起部18に対する係止状態を解除することにより、前記支柱21すなわち支持枠体20を長手方向内方へ倒伏させることができるように設けられている。符号29は前記支持枠体20のパレット長手方向外方への傾きを規制して直立状態に保持するための補助部材である。
【0022】
また、前記底枠体10の長手方向両端部の前後両隅部に立設された前記段積み用支持体を兼ねる外枠用の各支柱30は、前記底枠体10の長手方向のフレーム材11上において前記長手方向内方に倒伏可能に立設されている。この支柱30の高さは前記フィルムロール体Rの直径と同程度の高さ又はやや高くて、前記フィルムロール体Rを支持した状態のパレットAを段積みできるようになっている。前記支柱30の上端部近傍の高さ位置の底枠体10の幅方向外側面には、それぞれ上下方向の筒状をなす係止部31が付設されており、該係止部31に長手方向に架渡されるバー部材32の両端部が嵌合係止可能に設けられており、これにより前後の枠部を組み立て構成できるようになっている。
【0023】
そして、前記各支柱30を倒伏可能に立設する手段として、支柱下部には前後方向両側面に前記底枠体10の長手方向のフレーム材11に対する連結部材34が底枠体10の長手方向内方側へ突出して付設されている。図の場合、前記支柱30の底枠体の長手方向内面側に横断面コ字形の補助部材33が溶接手段により付設され、該補助部材33に前記連結部材34が溶接手段等により付設されて、底枠体の長手方向内方側へ突出している。前記連結部材34の下部が底枠体10の長手方向内方側やや下方に延び、該連結部材34の下部が前記フレーム材11に対して支柱立設位置より前記長手方向の内方位置で幅方向の軸心を持つ軸支部35により回動可能に連結されている。これにより、前記支柱30は、支柱下端が前記フレーム材11上に載接して直立する立設位置と、前記フレーム材11に対し平行になる倒伏位置との間で起倒可能に設けられている。符号35aは前記軸支部35の軸支ピンであり、前記フレーム材11を貫通してナット等の締結手段により連結部材34の回動を許容するように固定されている。
【0024】
前記連結部材34には、それぞれ前記支柱30の直立状態において前記フレーム材11の上面に付設されたストッパー用突起部19に対し係止するストッパー部材36が軸支されて設けられている。このストッパー部材36は、前記支柱30の倒伏状態からの起立動作により前記フレーム材11上に沿って移動して前記支柱30が直立状態なったときに前記ストッパー用突起部19に対し図のように斜めになって係止するようになっている。前記ストッパー用突起部19は、図のように丸棒よりなるものを溶接手段により付設するほか、他の棒体や凸片を溶接手段等により付設して実施できる。
【0025】
図示する実施例の場合、前記連結部材34の上部に、前記フレーム材11と略同幅の板体よりなる前記ストッパー部材36の一端部36aが軸支ピン37により回動可能に軸支されて斜めになって前記フレーム材11上に当接するように設けられており、前記支柱30の倒伏状態からの起立動作により該ストッパー部材36の他端部36bが前記フレーム材11上を摺動して直立状態になったときに、前記ストッパー用突起部19に対して自重で係止するように設けられている。図のように、前記ストッパー用突起部19に係止する前記ストッパー部材36の前記他端部36bに棒体等よりなる重り38が付設されていると、前記ストッパー用突起部18に対し自重で係止した状態になり易く好ましい。このほか、前記ストッパー部材36をばね手段により弾力的にフレーム材11上に当接する方向に付勢しておくこともできる。
【0026】
図中の符号36cは、前記ストッパー部材36を形成する板体の側縁に設けた係止状態解除操作用のツマミであり、該ツマミ26cによりストッパー部材36を持ち上げて前記ストッパー用突起部19に対する係止状態を解除することにより、前記支柱30を長手方向内方へ倒伏させることができるように設けられている。符号39は前記支柱30のパレット長手方向の外方への傾きを規制するための受け部材であり、パレット長手方向の内方向きに開口した横断面コ字形をなして前記底枠体10に突設されており、起立する支柱30が嵌合することにより直立状態に安定性よく保持できるようになっている。
【0027】
符号40は、納入先からの空パレットAの返送時に、使用済みのフィルムロール体RのコアCを載置するための載置台であり、倒伏可能に設けられており、通常の使用時に葉倒伏させておけるようになっている。
【0028】
上記構成のパレットAの使用において、倒伏状態に折り畳まれた外枠用の支柱30及び支持枠体20を起立させると、例えば前記支持枠体20については、支柱21の起立動作に伴って、底枠体10に対する連結部材24に軸支されて設けられているストッパー部材26が長手方向のフレーム材13上を摺動して、該支柱21がフレーム材13に対し垂直に近くなると、前記ストッパー部材26が前記フレーム材13上に乗り上げ、さらに該支柱21がフレーム材13に対し垂直の直立状態になると、前記ストッパー部材26が前記ストッパー用突起部18を乗り超えて、自重で該突起部18に係止する。これにより、前記支柱21つまりは支持枠体20が直立状態に安定性よく保持される。
【0029】
前記外枠用の支柱30についても、前記と同様に、支柱30の起立動作に伴って、底枠体10に対する連結部材34に軸支されて設けられているストッパー部材36が長手方向のフレーム材11上を摺動して、該支柱30がフレーム材11に対し垂直に近くなると、前記ストッパー部材36が前記フレーム材11上のストッパー突起部19に乗り上げ、さらに該支柱30がフレーム材11に対し垂直の直立状態になると、前記ストッパー部材36が前記突起部19を乗り超えて、自重で該突起部19に係止する。これにより、前記支柱30が直立状態に安定性よく保持される。
【0030】
このため、前記支持枠体20及び外枠用の支柱30を持ち上げなくても、ストッパーを係止させることが起倒操作を容易に行える。
【0031】
なお、輸送の際には、パレット長手方向の両端部の前後の支柱30,30にそれぞれ長手方向のバー部材32を架渡して前後の枠部を構成する。また、前記支持枠体20にフィルムロール体Rを支持させる作業の際、あるいは輸送先で支持枠体20に支持されている前記フィルムロール体Rを降ろす際には、前後一方のバー部材32を外して、支柱30を倒伏させておくことにより、前記フィルムロール体Rをそれほど高く持ち上げなくても、前記支持枠体20に対し脱着できることになり、作業が行い易くなる。
【0032】
そして、前記支持枠体20及び支柱30を倒伏させるには、前記ストッパー部材26、36をツマミ26c,36cで僅かに持ち上げてストッパー用突起部18,19に対する係止を外すことにより、長手方向内方へ難なく倒伏させることができる。
【0033】
このように、比較的重い支持枠体20及び支柱を持ち上げなくても、ストッパー構造を係脱でき、作業性を改善できる。
【符号の説明】
【0034】
A…パレット、R…フィルムロール体、C…コア、c1…コア端部、10…底枠体、11…フレーム材、12…フレーム材、13…フレーム材、14…補強用のフレーム材、15…底枠本体、16…脚部、17…支脚、17a…嵌合部、18,19…ストッパー突起部、20…支持枠体、21…支柱、22…支持部材、22a…支持部、23…固定部材、24…連結部材、25…軸支部、25a…軸支ピン、26…ストッパー部材、26a…一端部、26b…他端部、26c…ツマミ、27…軸支ピン、28…重り、30…外枠用の支柱、31…係止部、32…バー部材、33…補助部材、34…連結部材、35…軸支部、35a…軸支ピン、36…ストッパー部材、36a…一端部、36b…他端部、36c…ツマミ、37…軸支ピン、38…重り、40…載置台。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻き芯用のコアの外周に該コアの両端部を残余させてフィルム材を巻回して包装してなるフィルムロール体を、コア両端部で支持して搬送するためのパレットであって、
フィルムロール体の長さ及び直径に応じた長さ及び幅を有する平面長方形の底枠体と、
前記底枠体の長手方向の両端部において、それぞれ底枠体の幅方向両側端より内方の位置で該底枠体の長手方向内方に倒伏可能に立設された2本の支柱と、前記両支柱間に架渡された支持部材とを有し、前記フィルムロール体のコア両端部を支持する支持枠体と、
前記底枠体の長手方向の両端部において、それぞれ前記支持枠体より底枠体の幅方向外側の位置で該底枠体の長手方向内方に倒伏可能に立設された外枠用の支柱とを備え、
前記支持枠体の支柱と前記外枠用の支柱のうちの少なくとも外枠用の支柱は、それぞれの支柱下部に付設された連結部材が前記底枠体の長手方向のフレーム材に対し幅方向の軸心を持つ軸支部により回動可能に連結されることにより、支柱下端が前記フレーム材上に載接して直立する立設位置と、前記フレーム材に対し平行になる倒伏位置との間で起倒可能に設けられており、
前記連結部材にはそれぞれ前記支柱の直立状態において前記フレーム材上に付設されたストッパー用突起部に対し係止するストッパー部材が軸支され、該ストッパー部材が、前記支柱の倒伏状態からの起立動作により前記フレーム材上に沿って移動して前記支柱が直立状態なったときに前記ストッパー用突起部に係止するように設けられてなることを特徴とするフィルムロール体用のパレット。
【請求項2】
前記連結部材が支柱下部において底枠体の長手方向内方側へ突出して付設されており、前記フレーム材に対する該連結部材の軸支部が、前記支柱の立設位置より底枠体の長手方向内方側にあり、前記連結部材の上部に前記ストッパー部材の一端部が回動可能に軸支され、前記支柱の倒伏状態からの起立動作により該ストッパー部材の他端部がフレーム材上を摺動して直立状態になったときに前記フレーム材上のストッパー用突起部に対し自重で係止するように設けられてなる請求項1に記載のフィルムロール体用のパレット。
【請求項3】
前記ストッパー部材は、ストッパー用突起部に係止する端部に重りが付設されてなる請求項2に記載のフィルムロール体用のパレット。
【請求項4】
前記ストッパー部材が、前記フレーム材と略同幅の板体よりなり、該板体の側縁に係止状態の解除操作用のツマミが設けられてなる請求項3に記載のフィルムロール体用のパレット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−37483(P2011−37483A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−186677(P2009−186677)
【出願日】平成21年8月11日(2009.8.11)
【出願人】(591123573)株式会社共立物流システム (7)
【Fターム(参考)】