説明

フィルム様医薬剤形

フィルム形成剤としての両親媒性コポリマー及び一種又は複数の活性物質を含むフィルム様医薬剤形。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム形成剤(film former)としての両親媒性コポリマーに基づく、フィルム様医薬剤形に関する。
【0002】
本発明は、ヒト又は動物において使用するための、生理学的に忍容される活性物質含有フィルムについて記述する。
【0003】
これらのフィルムは、プラスターインレー(plaster inlay)及び創傷被覆材として使用することができ、又とりわけ経口投与向けにも使用することができる。
【背景技術】
【0004】
経口投与することができる、「経口ストリップ(oral strip)」とも称するフィルム様剤形の場合、皮膚と比べて高い頬粘膜の透過性を利用できる。このために、また、初回通過効果を回避できるために、より高い吸収速度又はより高いバイオアベイラビリティーの実現も可能である。
【0005】
薬学における経口フィルムの主な利点は、小児医学及び老人医学のいずれでも容易に使用できることである。経口フィルムは容易に計量でき、一般に、追加の液体を用いずに容易に服用できる。このため、この新規な薬剤形態は、嚥下困難、悪心、眩暈発作及び情緒障害の場合の治療に特に適している。
【0006】
典型的には、フィルムの製造にはポリマーを使用する。さらなる添加剤として、さらなるポリマー、活性物質、可塑剤又は香料(aroma)も添加することができる。溶融押出又は蒸発法が、従来技術による製造方法として知られ、確立されている。ここに、例として次のものを挙げることができる:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン及び改質デンプン、プルラン、ペクチン、ゼラチン並びにカルボキシメチルセルロース(Dixit and Puthli、Journal of Controlled Release 139(2009)94〜107)。
【0007】
しかし、このようなフィルム様剤形の調製における問題は、フィルムのための適切な基材の選択にある。この基材は、フィルムマトリックスの形成を目的とし、フィルム生成のための加工が容易にできなければならない。その上、活性物質は容易に組み入れできることが必要であり、薬剤の安全性に関連する理由のため、フィルムは、高い機械的強度と、活性物質の良好な放出プロフィールとを併せ持つ必要がある。
【0008】
今日まで知られているフィルムの主な欠点は、フィルムの活性物質溶解力が低過ぎるために活性物質が結晶形態で存在し、その結果、バイオアベイラビリティーが劣ることである。さらに、それによって、口内でざらざらした感覚が生じる可能性がある。二相系は一般に、均質性の問題と、含量均一性の問題とを伴う。柔軟性もまた、低いことが多く、その結果、フィルムが容易に破れる又は裂ける恐れがある。今日まで知られているポリマーは、どちらかといえば親水性であり、ガラス転移温度及び粘度が高いため、ほとんど押出しできないか、高温でのみ押出し可能であるか、又は溶液からナイフコーティングで製造するのが難しい。ナイフコーティング法では、不均質及び空気の混入がしばしば起こる。
【0009】
ポリエーテルの存在下での酢酸ビニルとN-ビニルラクタムとのフリーラジカル重合によって得られる、グラフトポリマーなどの両親媒性コポリマーは、それ自体公知である。
【0010】
WO2007/051743は、N-ビニルラクタム、酢酸ビニル及びポリエーテルの水溶性又は水分散性コポリマーの、医薬、化粧品、食品、農業技術又は他の技術的用途の可溶化剤としての使用を開示している。その中で、対応するグラフトポリマーが、活性物質と共にメルトの形態で加工できることが、概説されている。
【0011】
WO2009/013202は、N-ビニルラクタム、酢酸ビニル及びポリエーテルのこのようなグラフトポリマーを、押出機中で溶融させ、微粉若しくは液体の活性物質と混合し、加工して、錠剤を生成できることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】WO2007/051743
【特許文献2】WO2009/013202
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Dixit and Puthli、Journal of Controlled Release 139(2009)94〜107
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、フィルムの製造及び取扱い、機械的強度並びに放出挙動が従来技術に優っている、改良されたフィルム様剤形を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
したがって、フィルム形成剤として両親媒性コポリマー及び一種又は複数の活性物質及び必要に応じてさらなる医薬賦形剤を含むフィルム様剤形を発見した。
【0016】
このフィルム様剤形は両親媒性コポリマーを、医薬賦形剤の総量に基づいて、1〜100重量%、好ましくは10〜90重量%、特に好ましくは40〜70重量%の量で含むことができる。
【0017】
活性物質の含量は、剤形当りのその有効用量によって決まる。
【0018】
適切な両親媒性コポリマーは、特に、ポリエーテル、N-ビニルモノマー及びさらなるビニルモノマーのコポリマーである。
【0019】
ポリエーテルの存在下で酢酸ビニルとN-ビニルラクタムとのフリーラジカル重合によって得られるコポリマーが、好ましい。
【0020】
相当するコポリマーは、
i)30〜80重量%のN-ビニルラクタムと、
ii)10〜50重量%の酢酸ビニルと、
iii)10〜50重量%のポリエーテルと
の混合物(但し、i)、ii)及びiii)の和は100重量%に等しい)のフリーラジカル重合によって得られる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態によれば、
i)30〜70重量%のN-ビニルラクタムと、
ii)15〜35重量%の酢酸ビニルと、
iii)10〜35重量%のポリエーテルと
から得ることができる、好ましいコポリマーを使用する。
【0022】
特に好ましく使用するコポリマーは
i)40〜60重量%のN-ビニルラクタムと、
ii)15〜35重量%の酢酸ビニルと、
iii)10〜30重量%のポリエーテルと
から得ることができる。
【0023】
極めて特に好ましく使用するコポリマーは、
i)50〜60重量%のN-ビニルラクタムと、
ii)25〜35重量%の酢酸ビニルと、
iii)10〜20重量%のポリエーテルと
から得ることができる。
【0024】
成分i)、ii)及びiii)の和が100重量%に等しいという条件は、好ましい及び特に好ましい組成物についても当てはまる。
【0025】
N-ビニルラクタムとして適当なのは、N-ビニルカプロラクタム若しくはN-ビニルピロリドン又はこれらの混合物である。好ましくは、N-ビニルカプロラクタムを使用する。
【0026】
したがって、N-ビニルカプロラクタム、酢酸ビニル及びポリエーテルの両親媒性コポリマーが特に好ましい。
【0027】
ポリエーテルは、グラフトベースの役割を果たす。適切なポリエーテルは好ましくは、ポリアルキレングリコールである。これらのポリアルキレングリコールの分子量は1000〜100000Da[ドルトン]、好ましくは1500〜35000Da、特に好ましくは1500〜10000Daとすることができる。分子量は、DIN53240により測定したOH価から出発して求める。
【0028】
特に好ましいポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコールである。さらに、2-エチルオキシラン又は2,3-ジメチルオキシランから得られる、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン又はポリブチレングリコールも適当である。
【0029】
適切なポリエーテルはまた、例えば、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールブロックコポリマーなどの、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシドから得られるポリアルキレングリコールのランダム又はブロックコポリマーである。ブロックコポリマーは、AB型又はABA型であってよい。
【0030】
好ましいポリアルキレングリコールには、一方の末端OH基又は両方の末端OH基がアルキル化されているものも含まれる。適切なアルキル基は、分岐若しくは直鎖C1〜C22-アルキル基、好ましくはC1〜C18-アルキル基、例えば、メチル、エチル、n-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、トリデシル又はオクタデシル基である。
【0031】
本発明によって使用するコポリマーの一般的調製方法は、それ自体公知である。この調製は、好ましくは非水有機溶媒又は混合非水/水性溶媒中の溶液の形態でフリーラジカル重合によって行う。適切な調製方法は、例えば、WO2007/051743及びWO2009/013202中に記載されており、調製方法に関するそれらの開示を参照によって本明細書に組み入れる。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、このフィルム様剤形は、溶融押出によって得られる。この溶融押出では、溶融押出機を用いて全ての成分(活性物質、ポリマー、添加剤)を一緒に溶融させ、スロットダイを介して押出す。冷却後、得られたフィルムは、適切な最終サイズに切断することができる。溶融押出の特定の実施形態の設計は、円形若しくはスロットダイによって押出を行い、得られた押出物を、少なくとも二つのロールを有するカレンダーに装填するようになっている。均質なフィルムが、カレンダーから出る。通常、経口フィルムは、厚さ20〜1000μm、好ましくは50〜500μmである。活性物質は、最終フィルム中に結晶質若しくは非晶質の形態で微細に懸濁された状態で、又は最終フィルム中に溶解された状態で存在し、懸濁物の場合が圧倒的に最も多い。
【0033】
本発明のさらなる一実施形態によれば、適切な製造方法は蒸発である。この方法では、フィルム形成ポリマー、活性物質及びさらなる添加剤を共通溶媒中に溶解させる。可能な溶媒は、水又は有機溶媒、例えば、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール;アセトンなどのケトン;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル;炭化水素;ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミドである。これらの溶媒は、要求条件によって選択できる重量比で、互いに若しくは水と混合できる。
【0034】
エタノール/水が、溶媒として好ましい。
【0035】
溶液の濃度は、広い範囲内で、成分の溶解度に応じて、自由に選択できる。しかし、十分なフィルム形成を達成するためには、好ましくは少なくとも1〜40重量%のフィルム形成剤が存在すべきである。
【0036】
溶液は通常、十分な時間混合し、フィルム型(特殊ゴムマット)中に装入する。次のステップで、溶媒を除去する。これは、典型的には真空乾燥オーブン中で行う。得られたフィルムは次に、型から取り出すことができ、既に最終的な形状を有している。この加工方法は、さらなる切断ステップを用いずに実施できることが多い。
【0037】
フィルムは、同様にして、テフロンシート上に引き伸ばす(draw)こともできる。しかし、この蒸発法は連続法で使用することもできる。この目的で、ポリマー溶液を、乾燥ドラムに薄層で塗布し、ドラムのエネルギー及び/又はさらなる乾燥空気によって乾燥し、ドラムから直接引き離す。このフィルムは、その後適正な切片に切断する必要がある。ドラム乾燥の代わりに、ポリマー溶液を基材シートに薄層で適用することができ、これは次に、乾燥のために加熱トンネルに通す。その後、フィルムを基材シートと一緒に、又は基材シートなしで切片に切断する。
【0038】
特定の一実施形態において、フィルムは、複数の層を有する設計とすることができる。その結果、相性の悪い成分を互いに分離でき、異なる活性物質の放出、より高い付着力又は種々の香り感を達成できる。
【0039】
これらのフィルムは、通常、100枚までのフィルムを収容する多用量容器に入れるか、個別包装するかのいずれかで包装する。
【0040】
フィルム製造への両親媒性ポリマーの使用は、固溶体を形成できるため、従来のフィルム形成ポリマーよりもかなり有利である。驚くべきことに、両親媒性ポリマーは、味が完全に中性であり、したがって香料を含まないフィルム向けにも理想的に適している。
【0041】
いくつかの特性を達成するために、さらなる医薬賦形剤として以下の添加剤をフィルムに添加できる:
さらなるポリマー、活性物質、可塑剤、着色剤、酸化防止剤、乳化剤、界面活性剤、安定剤、保存剤、充填剤、ゲル形成剤、甘味料、酸性化剤、滑沢剤若しくは香料又はこれらの混合物。
【0042】
微結晶セルロースの使用は、分解速度を速めることができる。分解時間を短縮できるさらなる添加剤は、ポリビニルピロリドン又はビニルピロリドンコポリマー、例えば、コポビドン(copovidone)である。
【0043】
使用できるさらなるポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(BASFからKollicoat(登録商標)IRとして市販されている)、ポリエチレングリコール、ポロキサマー、プルラン、デンプン及びまた、改質デンプン、ゼラチン、ヒドロキシアルキル化セルロース誘導体、カルボキシアルキル化セルロース誘導体又はアクリル酸-メタクリル酸コポリマーである。
【0044】
これらのポリマーの混合物も使用できる。
【0045】
さらに、フィルムは、崩壊剤、例えば、クロスポビドン、クロスカルメロース、置換度の低いヒドロキシプロピルセルロース、又は架橋ナトリウムカルボキシメチルデンプンなどを含むこともできる。
【0046】
粘膜付着性フィルム、すなわち、口内における比較的長い滞留時間を目的とするフィルムも同様に製造できる。この目的のため、粘膜付着特性を有するさらなるポリマーを、追加的に組み入れる。特に、ポリカルボフィル、ポリアクリル酸、カラギーナン、グアーガム、アルギネート、キサンタン、ペクチン、ガラクトマンナン、キトサン及びセルロースエーテルもここで適当である。これらの追加ポリマーは、1〜95重量%、好ましくは2〜70重量%の量で使用できる。
【0047】
作用持続時間を延長するために、遅延ポリマーの組み入れが望ましい場合もある。エチルセルロース、アクリル酸エチル-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸エチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸トリメチルアンモニウムエチルコポリマー、ポリ酢酸ビニル及びエチレン-酢酸ビニルコポリマーが、この目的に特に適している。
【0048】
経口フィルムの感覚刺激特性を向上させるために、既に言及したように、香料の形態の香味改良剤、又は他の甘味料を添加できる。
【0049】
ポリマーに添加できる、シクロデキストリン又は樹脂酸塩などの添加剤は、矯味性でもある。驚くべきことに、場合によっては、活性物質の不快な香味のマスクにはポリマー単独でも十分である。これは、両親媒性ポリマーのミセル中に活性物質が組み入れることに起因する可能性がある。
【0050】
同時に香味影響物質でもある唾液影響物質、例えば、クエン酸、酒石酸、グルコース、フルクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、エリトリトール、イソマルト、アスパルテーム及びサッカリンも同様に添加できる。典型的な濃度は1〜20重量%の範囲である。
【0051】
可塑剤の添加(0〜20重量%)は、フィルムのテクスチャーを改善でき、その結果、フィルムはより容易に押出でき、又はより急速に崩壊するようになる。ここで適切な添加剤は、特に短鎖及び中鎖ポリエチレングリコールである。より高分子のポリエチレングリコールを使用することも可能である。さらに、プロピレングリコール、グリセロール及び他のポリオールを使用することができる。界面活性剤も、ポリマーに関して特に可塑化特性を有する。ここでは特に以下を挙げることができる:TPGS、ポリソルベート20、40、60、80、スパン20、ステアリン酸若しくはその塩、グリセリルモノステアレート、ソルビタンラウレート、ラウリル硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ポロキサマー、エトキシル化ヒマシ油、水素化エトキシル化ヒマシ油、マクロゴール脂肪族アルコールエーテル、マクロゴール脂肪酸エステル、マクロゴールソルビタン脂肪族アルコールエーテル、マクロゴールソルビタン脂肪酸エステル、レシチン。
【0052】
追加の医薬賦形剤の前記量(重量%)は、全配合物に基づく。
【0053】
対応する色をフィルムに付与するために、色彩付与剤(color-imparting agent)又は特に顔料も同様に添加できる。
【0054】
一種又は複数の活性物質を組み入れることができる。通常、1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%の活性物質を本配合物中に組み入れるが、活性物質の活性によっては、これと異なる量も可能である。本発明によるフィルム様剤形は、原則として、全ての活性物質に対して使用できる。特に水に易溶性の活性物質及び非常に水に難溶性の活性物質を使用できる。
【0055】
本発明によれば、特に、経皮剤形での適用に適した活性物質、例えば、ホルモン若しくはオピオイド鎮痛薬など、又は老人医学若しくは小児医学で使用されることが特に多い活性物質を加工することができる。
【0056】
ベンゾジアゼピン、血圧降下薬、ビタミン、細胞増殖抑制薬、特にタキソール、麻酔薬、神経弛緩薬、抗うつ薬、抗ウイルス薬、例えば、抗-HIV薬、抗生物質、抗真菌薬、抗認知症薬(antidementive)、殺菌薬、化学療法薬、泌尿器用薬、血小板凝集阻害薬、スルホンアミド、鎮痙薬、ホルモン、免疫グロブリン、血清、甲状腺治療薬、向精神薬、抗パーキンソン薬及び他の抗運動亢進症薬(antihyperkinetic)、眼科用薬、神経疾患製剤、カルシウム代謝調整薬、筋弛緩剤、脂質降下薬、肝治療薬、冠動脈治療薬、強心剤、免疫治療薬、制御ペプチド及びそれらの阻害剤、催眠剤、鎮静剤、婦人科用薬、抗痛風薬、線維素溶解薬、酵素製剤及び輸送タンパク質、酵素阻害剤、催吐薬、灌流促進薬、利尿薬、診断薬、コルチコイド、コリン作動薬、胆管治療薬、抗喘息薬、気管支鎮痙薬、ベータ受容体遮断薬、カルシウム拮抗薬、ACE阻害剤、動脈硬化治療薬、抗炎症薬、抗凝血薬、抗低血圧剤、抗低血糖薬、抗高血圧薬、抗線維素溶解薬、抗てんかん薬、制吐薬、解毒薬、抗糖尿病薬、抗不整脈薬、抗貧血薬、抗アレルギー薬、駆虫薬、鎮痛薬、滋養強壮薬、アルドステロン拮抗薬、体重低下薬が、例としてここに挙げられる。
【0057】
特に、本発明による剤形は、下記の活性物質に適する:
ニコチン、ニトログリセリン及びこれらの誘導体、ロペラミド(止瀉薬)、フルラゼパム(抗不安薬)、ファモチジン(制酸薬)、ジサイクロミン(筋弛緩剤)、ケトプロフェン(cox阻害薬)。
【0058】
抗菌物質、例えば、クロルヘキシジングルコン酸塩、PVP-ヨード、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、抗生物質など。
【0059】
コルチゾン、例えば、ヒドロコルチゾン、ベータメタゾン、デキサメタゾンなど。
【0060】
抗ヒスタミン薬、例えば、ロラタジン、デスロラタジン、セチリジン、アクリバスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン塩酸塩、マレイン酸アザタジン、クロルフェリナミン、マレイン酸クロルフェニラミン、チプロリジン塩酸塩など。
【0061】
プラゾール、例えば、オメプラゾール、パントプラゾール、ランソプラゾールなど。トリプタン、例えば、ゾルミトリプタン、スマトリプタン、スクシネート、アルモトリプタン、エレトリプタンなど。オピオイド、例えば、オキシコドンなど。
【0062】
本発明によって得られるフィルムは、前述のように、経口形態として、特に口腔若しくは咽頭で速やかに分解する形態として、又は経皮形態として使用できる。経皮系は、マトリックス制御型若しくは膜制御型として設計できる。ここで、マトリックス系は一層若しくは多層構造を有することができ、皮膚に置かれる層は粘着性である必要がある。この粘着性は、既知の粘着性ポリマー、例えば、ポリイソブチレン、アクリレート-メタクリレートポリマー若しくはシリコーン接着剤 (非常に低いガラス転移温度(10℃未満)を有する)を用いて、又は比較的多量の可塑剤を用いて、得ることができる。経皮系は、通常、裏打ち層及び剥離ライナーを有する。剥離ライナーは、皮膚への適用前に剥がされ、裏打ち層は、この系の密封層を形成し、その背面が粘着性ではないが魅力的な外観を有し且つ閉鎖性であることを確実にしている。
【0063】
両親媒性コポリマーは、これらの目的用途に関して従来技術よりもかなり有利である。
【0064】
溶融押出法では、この種類のコンパウンドは、100℃未満の比較的低いガラス転移温度のために押出適性が卓越しているので、有利である。従来のフィルム形成用ポリマーは、100℃を超えるガラス転移温度を有する(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース/HPMC又はヒドロキシ-プロピルセルロース/HPC、アルギネート、カラギーナン)。特に難溶性の活性物質でも、分子状態でポリマー中に溶解させることができるので、本発明により、多くの活性物質について全く新規な剤形を利用できるようになる。
【0065】
「フィルムキャスティング(film casting)」とも称される蒸発法において、両親媒性ポリマーは、さらなる強みを示す。特に難溶性の活性物質でもポリマー中に溶解されるので、乾燥段階でポリマー中に沈降が起こる可能性もない。したがって、両親媒性ポリマーを含む活性物質のフィルムは、特に良好な含量均一性を示す点で卓越している。この蒸発法に従来の親水性ポリマーを使用すると、懸濁した活性物質粒子が析出し、その結果、フィルム中の活性物質の分布が不均一となる。
【0066】
経口フィルムは、口腔内への摂取後にフィルムが急速に崩壊するような方法で、配合できる。しかし、フィルムが粘膜付着性となり、比較的長時間口腔内に留まって活性物質を放出するように、特殊添加剤によってフィルムを配合することもできる。こうして、活性物質の持続放出を確実にできる。
【0067】
[実施例]
フィルムは、溶融押出又は蒸発のいずれかによって製造した。
【0068】
溶融押出は、スクリュー直径16mm、長さ対直径比40及びスクリュー速度200rpmの二軸スクリュー押出機で行った。押出は、寸法3cm×0.5mmを有するスロットダイによって行った。フィルム厚は、回転ベルト上でまだ軟らかいフィルムを延伸することによって、又は適正な間隔を有する二つのカレンダーロールによって調節できる。
【0069】
フィルム形成性両親媒性コポリマーとして、商標名Soluplus(登録商標)のもとに市販され(BASFから)、90000〜140000g/モルの平均分子量Mw(ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定)を有するポリビニルカプロラクタム-ポリ酢酸ビニル-ポリエチレングリコールグラフトポリマー(以下で「ポリマー」と称する)を使用した。
【0070】
フィルムの一般的製造方法
蒸発の生成物は、十分な溶媒(エタノール/水1:1混合物)を使用して製造した。微粉物質は、撹拌によってこの溶媒中に完全に溶解させた。この液体を、特殊ゴムマットに注入した。乾燥は、真空乾燥オーブン中で30℃において5時間行った。得られたフィルムを、適切に切断した。
【0071】
このフィルムの溶解に関しては、USP(米国薬局方)装置2(パドル方法)、37℃、0.08N-HCl 900ml、75rpm(BTWS 600、ファーマテスト(Pharmatest))を使用した。
【0072】
この目的のため、フィルムを、スライド枠(35×23mm)内にクランプ固定し、特殊装置を用いて放出装置中に浸漬した。スライド枠の向きは放射状であり、液表面までの距離は3cmであった。
【0073】
フィルムに最初の孔ができるまでの所要時間(初期溶解時間(initial dissolution time))、又は完全に溶解するまでの所要時間(完全溶解時間(complete dissolution time))を測定した。
【0074】
フィルム厚は、層厚測定装置(ミニテスト(Minitest) 600BFN2)によって測定した。フィルムの破断点伸びは、DIN53504により測定した。測定前に、フィルムを25℃及び相対湿度54%で24時間貯蔵した。
【0075】
略記:DE水=脱塩水
【実施例1】
【0076】
1200gのポリマー及び300gのファモチジン(融点163℃)を、Turbula混合容器中に秤取し、T10B Turbulaミキサー中で10分間混合した。
【0077】
この混合物を、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度:20℃、第2のシリンダーの帯域温度:40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度:160℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量:300g/時間。
【0078】
得られたフィルムは、厚さ80μmを有し、26%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は20秒であった。破断点伸びは、DIN規格において定義した、フィルムの引裂時の長さの増加百分率である。
【実施例2】
【0079】
1200gのポリマー、10gのドキュセートナトリウム及び300gのロペラミド(融点222℃)を、Turbula混合容器中に秤取し、T10B Turbulaミキサー中で10分間混合した。
【0080】
この混合物を、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度:20℃、第2のシリンダーの帯域温度:40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度:180℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量:200g/時間。
【0081】
得られたフィルムは、厚さ88μmを有し、22%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は23秒であった。
【実施例3】
【0082】
1200gのポリマー及び300gのセチリジン(融点115℃)を、Turbula混合容器中に秤取し、T10B Turbulaミキサー中で10分間混合した。
【0083】
この混合物を、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度:20℃、2次シリンダーの帯域温度:40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度:110℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量:400g/時間。
【0084】
得られたフィルムは、厚さ79μmを有し、57%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は21秒であった。
【実施例4】
【0085】
1000gのポリマー及び250gのケトプロフェン(融点94℃)を、Turbula混合容器中に秤取し、T10B Turbulaミキサー中で10分間混合した。
【0086】
この混合物を、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度:20℃、第2のシリンダーの帯域温度:40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度:100℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量:600g/時間。
【0087】
得られたフィルムは、厚さ119μmを有し、53%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は34秒であった。
【実施例5】
【0088】
1100gのポリマー、400gのKollidon VA 64、100gのPEG 1500及び200gのイトラコナゾール (融点166℃)を、Turbula混合容器中に秤取し、T10B Turbulaミキサー中で10分間混合した。
【0089】
この混合物を、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度: 20℃、第2のシリンダーの帯域温度: 40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度:130℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量: 300g/時間。
【0090】
得られたフィルムは、厚さ94μmを有し、31%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は120秒であった。
【実施例6】
【0091】
1000gのポリマー、200gのKollidon 30、100gのポリエチレングリコール1500及び200gのナプロキセン(naproxen)(融点157℃)を、Turbula混合容器中に秤取し、T10B Turbulaミキサー中で10分間混合した。
【0092】
この混合物を、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度:20℃、第2のシリンダーの帯域温度:40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度:160℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量:600g/時間。
【0093】
得られたフィルムは、厚さ140μmを有し、24%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は48秒であった。
【実施例7】
【0094】
1000gのポリマー、100gのKollidon CL-M及び300gのシンナリジン(融点122℃)を、Turbula混合容器中に秤取し、T10B Turbulaミキサー中で10分間混合した。
【0095】
この混合物を、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度: 20℃、第2のシリンダーの帯域温度: 40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度: 130℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量:600g/時間。
【0096】
得られたフィルムは、厚さ170μmを有し、25%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は50秒であった。
【実施例8】
【0097】
1000gのポリマー及び10gのセチルピリジニウムクロリドを押出して、フィルム厚53μmのフィルムを生成した。
【0098】
混合物は、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度:20℃、第2のシリンダーの帯域温度:40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度: 130℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量: 600g/時間。
【0099】
得られたフィルムは、50%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は15秒であった。フィルムの完全溶解には、138秒を要した。
【実施例9】
【0100】
1000gのポリマー及び50gのデスロラタジンを、さらなる添加を行わずに押出して、フィルム厚170μmのフィルムを生成した。
【0101】
混合物は、下記の条件下で押出した:
・ 第1のシリンダーの帯域温度:20℃、第2のシリンダーの帯域温度:40℃、
・ 第3のシリンダーから前方の帯域温度:130℃、
・ スクリュー速度200rpm、
・ 押出量:600g/時間。
【0102】
得られたフィルムは、43%の破断点伸びを示した。DE水中の初期溶解時間は140秒であった。フィルムの完全溶解には、990秒を要した。
【実施例10】
【0103】
5gのポリマー及び2gのフェロジピンを、40mlのエタノール中に溶解させ、引き伸ばしてフィルムを生成した。乾燥後、フィルム厚37μmの薄いフィルムを得た。
【0104】
測定した、フィルムの破断点伸びは49%であった。DE水中の初期溶解時間は10秒であった。フィルムの完全溶解には、65秒を要した。
【実施例11】
【0105】
4gのポリマー、1.5gのファモチジン及び0.1gのサッカリンナトリウムを、30mlのエタノール中に溶解させ、引き伸ばしてフィルムを生成した。乾燥後、フィルム厚40μmの薄いフィルムを得た。
【0106】
測定した、フィルムの破断点伸びは46%であった。DE水中の初期溶解時間は12秒であった。フィルムの完全溶解には、69秒を要した。
【実施例12】
【0107】
6gのポリマー及び2.2gのシンナリジンを、30mlのイソプロパノール中に溶解させ、引き伸ばしてフィルムを生成した。乾燥後、フィルム厚52μmの薄いフィルムを得た。
【0108】
測定した、フィルムの破断点伸びは47%であった。DE水中の初期溶解時間は11秒であった。フィルムの完全溶解には、62秒を要した。
【実施例13】
【0109】
6gのポリマー、2gのPEG 400及び1.2gのフェロジピンを、30mlのエタノール中に溶解させ、引き伸ばした。乾燥後、フィルム厚57μmの薄いフィルムを得た。
【0110】
測定した、フィルムの破断点伸びは64%であった。DE水中の完全溶解時間は10秒であった。
【実施例14】
【0111】
5gのポリマー、1.5gのPEG 1500、0.1gのアスパルテーム及び1.0gのロラタジンを、20mlのイソプロパノール及び10mlのジメチルアセトアミド中に溶解させ、引き伸ばした。乾燥後、減圧下でフィルム厚44μmの薄いフィルムを得た。
【0112】
測定した、フィルムの破断点伸びは51%であった。DE水中の初期溶解時間は10秒であった。フィルムの完全溶解には、71秒を要した。
【実施例15】
【0113】
3gのポリマー、2gのHPMC、1.0gのクエン酸トリエチル、0.1gのリボフラビン及び2.2gのファモチジンを、30mlのエタノール中に溶解させ、引き伸ばしてフィルムを生成した。乾燥後、フィルム厚48μmの薄いフィルムを得た。
【0114】
測定した、フィルムの破断点伸びは37%であった。DE水中の初期溶解時間は11秒であった。DE水中における完全溶解は、70秒後に起こった。
【実施例16】
【0115】
3gのポリマー、2gのHPCと、0.1gの酒石酸及び2gのロペラミドを、20mlのエタノール及び10mlのジメチルホルムアミド中に溶解させ、引き伸ばしてフィルムを生成した。乾燥後、42μmの範囲のフィルム厚を有する薄いフィルムを得た。
【0116】
測定した、フィルムの破断点伸びは39%であった。DE水中の初期溶解時間は10秒であった。DE水中における完全溶解は、69秒後に起こった。
【実施例17】
【0117】
2gのポリマー、2gのポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(Kollicoat IR)及び0.5gのクロルヘキシジングルコネートを、20mlの水中に溶解させ、引き伸ばしてフィルムを生成した。乾燥後、フィルム厚45μmの薄いフィルムを得た。
【0118】
測定した、フィルムの破断点伸びは71%であった。DE水中の初期溶解時間は9秒であった。DE水中における完全溶解は、51秒後に起こった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム形成剤として、両親媒性コポリマー及び一種又は複数の活性物質を含むフィルム様医薬剤形。
【請求項2】
フィルム形成剤として、ポリエーテル、N-ビニルモノマー及びさらなるビニルモノマーの両親媒性コポリマーを含む、請求項1に記載の剤形。
【請求項3】
フィルム形成剤として、ポリエーテルの存在下で酢酸ビニルとN-ビニルラクタムとのフリーラジカル重合によって得られるコポリマーを含む、請求項1又は2に記載の剤形。
【請求項4】
フィルム形成剤として、i)30〜80重量%のN-ビニルラクタムと、ii)10〜50重量%の酢酸ビニルと、iii)10〜50重量%のポリエーテルとの混合物(但しi)、ii)及びiii)の和は100重量%に等しい)のフリーラジカル重合によって得られる両親媒性コポリマーを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項5】
フィルム形成剤として、N-ビニルカプロラクタム、酢酸ビニル及びポリエーテルのコポリマーを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項6】
フィルム形成剤として、両親媒性コポリマーを医薬賦形剤の総量に基づいて1〜100重量%の量で含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項7】
フィルム形成剤として、両親媒性コポリマーを医薬賦形剤の総量に基づいて10〜90重量%の量で含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項8】
フィルム形成剤として、両親媒性コポリマーを医薬賦形剤の総量に基づいて40〜70重量%の量で含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項9】
さらなる医薬賦形剤として、さらなるポリマー、活性物質、可塑剤、着色剤、酸化防止剤、乳化剤、界面活性剤、安定剤、保存剤、充填剤、ゲル形成剤、甘味料、酸性化剤、滑沢剤若しくは香料又はこれらの混合物を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項10】
さらなるポリマーとして、ポビドン、コポビドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリエチレングリコール、ポロキサマー、プルラン、デンプン、改質デンプン、ゼラチン、ヒドロキシアルキル化セルロース誘導体、カルボキシアルキル化セルロース誘導体、アクリル酸-メタクリル酸コポリマー、又はこれらの混合物を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項11】
崩壊剤を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項12】
ポリカルボフィル、ポリアクリル酸、カラギーナン、グアーガム、アルギネート、ガラクトマンナン、ペクチン、キトサン及びセルロースエーテルからなる群からの粘膜付着性ポリマーを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項13】
全製剤に基づいて0.1〜50重量%の活性物質を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のフィルム様剤形の調製方法であって、フィルム形成剤、活性物質及び必要に応じて、さらなる賦形剤を混合し、前記混合物をフィルムに成形する方法。
【請求項15】
前記成形を、溶融押出によって行う、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
フィルム形成剤、活性物質及び必要に応じて、さらなる賦形剤を、溶液中で混合し、前記溶液を引き伸ばしてフィルムを生成し、前記溶媒の蒸発の結果としてフィルムが形成される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記溶媒として、水、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素、アミド又はこれらの混合物を使用する、請求項16に記載の方法。

【公表番号】特表2013−511565(P2013−511565A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540358(P2012−540358)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/067384
【国際公開番号】WO2011/064111
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】