説明

フィルム状積層体およびフレキシブル回路基板

【課題】ファインパターンが得ることが出来、かつ電気的信頼性に優れた、フィルム状積層体を提供する。
【解決手段】耐熱性重合体フィルムの少なくとも片面に、有機金属化合物のプラズマCVD層および導電体層が逐次形成されたことを特徴とするフィルム状積層体。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム状積層体およびフレキシブル回路基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フラットパネルディスプレイにおいては、液晶ディスプレイに見られるように、画素の小型化が進む一方であり、それに接続されるフレキシブル回路基板は、高精度のパターンが必須となってきており、同時に狭ピッチに伴う電気的な信頼性の確保もより重要になってきている。
従来、フレキシブル回路基板用の銅張積層板は、表面粗化された銅箔とポリイミドフィルムをエポキシ等の接着剤で貼り合せて製造されている。
その問題点としては、接着剤起因の耐熱性不足、電気的信頼性不足などが指摘されていた。
この問題点解消のため、銅箔上に直接ポリイミド樹脂を塗工する方法が提案されている(特許文献1)。
しかし、この銅張積層板の銅をエッチングして得られる回路基板は、銅層が厚いためにファインパターンの加工精度の確保が困難であるという問題を有していた。
一方、ポリイミドフィルム上にスパッタ、蒸着等により下地としてニッケル、クロム等の異種の金属層を設けた後、電解銅めっきすることにより、接着剤を有しないで高い接着力を有する銅張積層板を作る方法も提案されている。しかし、この方法の場合、接着力が低く、実装時に剥がれ等の問題を起こしたり、またエッチング時にその下地の金属が残って電気的信頼性を落としたり、長期の加熱処理で接着力が大きく低下していく問題等があった。
【0003】
【特許文献1】
特開昭62−293262号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ファインパターンを得ることが容易でかつ電気的信頼性に優れたフィルム状積層体および該積層体を用いて形成されたフレキシブル回路基板を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明によれば、以下に示すフィルム状積層体およびフレキシブル回路基板が提供される。
(1)耐熱性重合体フィルムの少なくとも片面に、有機金属化合物のプラズマCVD層および導電体層を順次積層させたことを特徴とするフィルム状積層体。
(2)該有機金属化合物が、有機珪素化合物、有機チタン化合物および有機アルミニューム化合物の中から選ばれる少なくとも1積を含むことを特徴とする前記(1)に記載のフィルム状積層体。
(3)該耐熱性重合体フィルムが、芳香族ポリイミドフィルム、液晶ポリエステルフィルムおよび芳香族ポリアミドフィルムの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記(1)〜(2)のいずれかに記載のフィルム状積層体。
(4)該耐熱性重合体フィルムの吸水率が2%以下でその線膨張係数が2×10−5/℃以下の芳香族ポリイミドフィルムであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のフィルム状積層体。
(5)該耐熱性重合体フィルムと該有機金属化合物のプラズマ重合物層との間に、厚さ5μm以下のフッ素化ポリイミド樹脂またはシリコーンポリイミド樹脂を含有する樹脂層を有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のフィルム状積層体。
(6)該導電体層が、スパッタ法により形成された厚さ1μm以下の銅からなる層であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載のフィルム状積層体。
(7)該導電体層が、スパッタ法により形成された銅層と、該銅層を電極として電解メッキで形成された電解銅層の2層からなる合計厚さが20μm以下の銅層であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載のフィルム状積層体。
(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記載のフィルム状積層体上に感光性樹脂を形成後、部分的に銅メッキをした後、該感光性樹脂と不要な導電体層を除去して得られることを特徴とするフレキシブル回路基板。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における耐熱性重合体フィルムは、その溶融温度(融点)が250℃以上、好ましくは300℃以上のものである。このようなものには、ポリイミドフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、液晶ポリエステルフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリフッ素化ビニルフィルム、ポリエーテルイミドフィルム等が挙げることが出来る。
好ましくは、その耐熱性の点から、ポリイミドフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、液晶ポリエステルフィルムであり、より好ましくはポリイミドフィルムである。
【0008】
ポリイミド樹脂は、従来良く知られている樹脂で、一般的には、芳香族テトラカルボン酸二無水物および芳香族ジアミン成分を主成分として重縮合反応より得ることができる。
このポリイミド樹脂を構成する芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、特に限定されるものではないが、例を挙げると、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
【0009】
また、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’’,4,4’’−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’’,3,3’’−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’’,4’’−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3.4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
【0010】
さらに、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、これらは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
【0011】
また、ジアミン成分としては、特に限定されるものではないが、例を挙げると、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノメシチレン、4,4’−メチレンジ−o−トルイジン、4,4’−メチレンジ−2,6−キシリジン、4,4’−メチレン−2,6−ジエチルアニリン、2,4−トルエンジアミン、m−フェニレン−ジアミン、p−フェニレン−ジアミン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノ−ジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルエタン、3,3’−ジアミノ−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン、3,3’−ジアミノ−ジフェニルメタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
【0012】
また、4,4’−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノ−ジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3−ジアミノ−ジフェニルエーテル、ベンジジン、3,3’−ジアミノ−ビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ビフェニル、3,3’−ジメトキシ−ベンジジン、4,4’−ジアミノ−p−テルフェニル、3,3’−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノ−ナフタレン、2,6−ジアミノ−ナフタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジアミノ−トルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、m−キシリレン−ジアミン、p−キシリレン−ジアミン等が挙げられる。
【0013】
さらに、2,6−ジアミノ−ピリジン、2,5−ジアミノ−ピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、ピペラジン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,5−ジアミノフェノール、3,5−ジアミノフェノール、4,4’−(3,3’−ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル、4,4’−(2,2’−ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(3−アミノ−4−ジヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,5−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、4,4’−(3,3’−ジカルボキシ)ジアミノビフェニル、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ω,ω’−ビス(2−アミノエチル)ポリジメチルシロキサン、ω,ω’−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、ω,ω’−ビス(4−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、ω,ω’−ビス(3−アミノプロピル)ポリジフェニルシロキサン、ω,ω’−ビス(3−アミノプロピル)ポリメチルフェニルシロキサン等が挙げられる。これらに限定されるものではなく、また、これらは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
【0014】
これらの酸無水化合物とジアミン化合物を極性溶媒中で反応させるとポリイミドの前駆体であるポリアミック酸溶液が得られる。
ポリイミドフィルムは、通常このポリアミック酸溶液を支持体上にキャスティングして乾燥を行い、その後高温にてイミド化するか、あるいは溶液中で加熱してイミド化反応を行った後、その溶液を支持体上にキャスティングして乾燥、熱処理して得ることができる。
【0015】
本発明における耐熱性重合体フィルムは、目的に応じて多層構造にしたり、種々の添加剤が配合されていても何ら差し支えない。
また、接着力を高める目的で、予め表面が機械的に粗されていたり、化学的に活性化されていても差し支えない。
さらに、有機金属化合物のプラズマCVD層との接着力改善を目的として、そのフィルム接触面に接着性の高い、厚さ0.1〜5μm、好ましくは0.5〜3μmの種々の樹脂層を設けることも可能である。特に好ましくは、厚さ5μm以下のフッ素化ポリイミド樹脂層またはシリコーンポリイミド樹脂層を設けることである。
【0016】
フッ素化ポリイミド樹脂は、前記ポリイミド樹脂用酸無水物化合物の少なくとも一部として、2,2−ビス(3−無水フタル酸)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{フェニルエーテル(3−無水フタル酸)}ヘキサフルオロプロパン等のフッ素基含有酸無水物を用いることにより、及び/又はアミン化合物の少なくとも一部として、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のフッ素基含有ジアミン化合物を用いることにより得ることが出来る。
【0017】
シリコーンポリイミド樹脂は、前述のシリコーンジアミン化合物を全ジアミン化合物中10モル%以上含むことが接着力の観点から好ましい。その好ましい含有量は、20〜80モル%である。
【0018】
耐熱性重合体フィルムの厚みとしては、任意の厚みを選択可能であるが、10〜150μmの厚みのものがフレキシブルプリント基板としては好ましい。10μm未満であれば腰が弱くて加工作業性に乏しく、150μmを超えると折り曲げ等の加工が困難となる。
【0019】
このようにして得られる耐熱性重合体フィルムの少なくとも片面に、有機金属化合物のプラズマCVD層を設けるわけであるが、その処理方法は、有機金属化合物蒸気圧下でグロー放電を行うなどの公知の方法で行うことが出来る。
好ましくは内部電極型低温プラズマ発生装置中で、電極間に少なくとも1,000ボルト以上の放電電圧を与えてグロー放電を行い、耐熱性重合体フィルム表面を低温プラズマ雰囲気下で処理を行う。
上記低温プラズマ処理は、無機ガスの存在下で行うが、この場合の無機ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、窒素、酸素、空気、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、水蒸気、水素、亜硫酸ガス、シアン化水素などを単独または二種以上のものを混合して使用することも可能である。
【0020】
装置内におけるガス雰囲気の全圧力は0.001〜10トールの範囲が好ましく、更に好ましくは0.1〜1.0トールである。0.001トール未満であったり、10トール以上であると放電が不安定となり好ましくない。
【0021】
このようなガス圧力下で放電電極間に、例えば、周波数10KHz〜2GHzの高周波で、10W〜100KWの電力を与えることにより安定なグロー放電を行わせることができる。尚、放電周波数帯域としては高周波以外に低周波、マイクロ波、直流などを用いることができる。
低温プラズマ発生装置としては、内部電極型であることが好ましいが、場合によっては外部電極型であってもよいし、またコイル炉などの容量結合、誘導結合のいずれであってもよい。
【0022】
電極の形状については特に制限はなく、それらは平板状、リング状、棒状、シリンダー状等種々可能であり、さらには処理装置の金属内壁を一方の電極としてアースした形状のものであってもよい。
電極間に1,000ボルト以上の電圧を印加し、安定な低温プラズマ状態を維持するには、入力電極にかなりの耐電圧を持った絶縁被覆を施す必要がある。もし、銅、鉄、アルミニウム等の金属むき出しの電極であるとアーク放電となりやすく、電極表面をホーローコート、ガラスコート、セラミックコート等を施すことが好ましい。
【0023】
本発明で用いる有機金属化合物は、その沸点が50〜400℃、好ましくは100〜300℃のプラズマCVD可能なものであればよく、特に制約されない。
【0024】
有機金属化合物としては、金属として、Si、Ti、Al、B、Mo、Ni、Zn等を含む任意の有機化合物が選択可能であるが、好ましくは、有機珪素化合物、有機チタン化合物、および有機アルミニューム化合物の中から選ばれる少なくとも1種である。
【0025】
有機珪素化合物は、Si原子に少なくとも1つの炭化水素基又は炭化水素オキシ基が結合した化合物である。このような有機珪素化合物には、下記一般式(1)で表される有機モノシラン化合物が包含される。
【化1】



前記式中、A〜Aは炭化水素基又は炭化水素オキシ基を示すが、その少なくとも1つ、好ましくは1〜3は炭化水素オキシ基である。
炭化水素基には、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が包含される。脂肪族炭化水素基には、炭素数1〜18の鎖状のもの及び炭素数4〜18の環状のものが包含される。鎖状のものには、炭素数1〜18、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜4のアルキル基、炭素数2〜18、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜4のアルケニル基が包含される。環状のものには、炭素数4〜18、好ましくは5〜10、より好ましくは6〜8のシクロアルキル基及びシクロアルケニル基が包含される。
【0026】
芳香族炭化水素基には、炭素数6〜18、好ましくは6〜14、より好ましくは6〜10のアリール基及び炭素数7〜18、好ましくは7〜14、より好ましくは7〜10のアリールアルキル基が包含される。
【0027】
前記炭化水素基の具体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、デシル、ビニル、3−ブテニル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、シクロヘキセニル、シクロオクチニル、フェニル、トリル、キシリル、フェネチル、ベンジルフェニル、ベンジル、フェネチル、フェニルベンジル、ナフチルメチル等が挙げられる。
【0028】
前記炭化水素基は、置換基を有していてもよい。このような置換基には、炭素原子と結合し得る反応に不活性な置換基、例えば、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、置換アミノ基(メチルアミノ、ジメチルアミノ等)、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル等)等が挙げられる。
【0029】
炭化水素オキシ基において、その炭化水素基には、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基及び炭素数6〜12の芳香族炭化水素基が包含される。脂肪族炭化水素基には、炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4のアルキル基、炭素数2〜10、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4のアルケニル基が包含される。環状の炭化水素基には、炭素数4〜12、好ましくは5〜10、より好ましくは6〜8のシクロアルキル基及びシクロアルケニル基が包含される。芳香族炭化水素基には、炭素数6〜12、好ましくは6〜10、より好ましくは6〜8のアリール基及び炭素数7〜12、好ましくは7〜10、より好ましくは7〜8のアリールアルキル基が包含される。これらの炭化水素基は置換基を有していてもよい。
【0030】
前記炭化水素オキシ基の具体例を示すと、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基(フェノキシ、ナフトキシ等)、アリールアルキルオキシ基(ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、ナフチルメトキシ等)が挙げられる。
【0031】
前記有機モノシラン化合物において、それに含まれるSi原子1つ当りの平均炭素数は、4〜30、好ましくは4〜10である。有機モノシラン化合物の具体例としては、例えば、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトシキシラン、メチルジエトキシシラン、ジエチルジエトシキシラン、ジメチルジエトシキシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルエトシキシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、トリエチルエトシキシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、アセトキシプロピルトリメトキシシラン、アセトキシトリメチルシラン、2−(アクリロキシエトシキ)トリメチルシラン、(3−アクリロキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、アリルアミノトリメチルシラン、アリルジメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトシキシラン、4−アミノブチルトリエトシキシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトシキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトシキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトシキシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトシキシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリス(メトシキエトキシ)シラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0032】
本発明では、有機珪素化合物には、前記有機モノシラン化合物の他、有機ポリシラン化合物及び有機ポリシロキサン化合物等も包含される。
有機ポリシラン化合物は、その分子中に、Si原子を複数、通常、2〜20含有する有機ケイ素化合物であり、その1つのSiには、少なくとも1つの炭化水素基又は炭化水素オキシ基が結合している。この場合の炭化水素基としては、前記有機モノシラン化合物に関して示した各種のものが挙げられる。
有機ポリシラン化合物において、それに含まれるSi原子1つ当りの平均炭素数は、2〜30、好ましくは2〜10である。
有機ポリシラン化合物の具体例としては、ヘキサメチルジシラン、ヘキサチルジシラン、1,2−ジフェニルテトラメチルジシラン、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサフェニルジシラン等が挙げられる。
【0033】
有機シロキサン化合物は、その分子鎖中にSiOSi結合を有する化合物である。本発明の場合、そのSiOSi結合の数は1〜20、好ましくは1〜10である。また、そのSi原子には、1〜2の炭化水素基又は炭化水素オキシ基が結合しているが、この場合の炭化水素基又は炭化水素オキシ基としては、前記有機モノシラン化合物に関して示した各種のものが挙げられる。
【0034】
有機ポリシロキサン化合物には、下記一般式(2)で表される繰返し構造単位を有するものが包含される。
【化2】



前記式中、A、Aは置換基を有していても良い炭化水素基又は炭化水素オキシ基を示す。この場合の炭化水素基及び炭化水素オキシ基としては、前記有機物シラン化合物に関して示した各種のものが挙げられる。
有機シロキサン化合物の具体例としては、例えば、ヘキサメチルシロキサン、ビニルテトラメチルシロキサン、数平均分子量1〜1000のポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
【0035】
本発明で用いる有機チタン化合物は、Ti原子に少なくとも1つの炭化水素基、炭化水素オキシ基又は炭化水素置換アミノ基が結合した化合物である。このような有機チタン化合物には、下記一般式(3)に示したものが包含される。
【化3】



前記式中、A〜Aはその少なくとも1つが、炭化水素基、炭化水素オキシ基又は炭化水素置換アミノ基を示す。この場合の炭化水素基及び炭化水素オキシ基としては、前記有機モノシラン化合物に関して示した各種のものが挙げられる。
有機チタン化合物としては、例えば、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、テトラキス(ジメチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジエチルアミノ)チタニウムなどが挙げられる。
【0036】
本発明で用いる有機アルミニウム化合物は、Al原子に少なくとも1つの炭化水素基又は炭化水素オキシ基が結合した化合物である。このような有機アルミニウム化合物には、下記一般式(4)に示したものが包含される。
【化4】



前記式中、A〜Aは、その少なくとも1つが、炭化水素基又は炭化水素オキシ基を示す。この場合の炭化水素基及び炭化水素オキシ基としては、前記有機モノシラン化合物に関して示した各種のものが挙げられる。
有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリ(イソプロポキシド)アルミニウム、トリ(エトキシ)アルミニウム、アルミニウムブトキサイド、アルミニウムフェノキサイド等が挙げられる。
また、本発明で用いる有機アルミニウム化合物には、アルミニウムの有機錯体化合物、例えば、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムアセト酢酸エチル、アルミニウムメタクリレート、アルミニウムペンタンジオネート等が挙げられる。
【0037】
前記有機金属化合物を用いて、耐熱性重合体フィルムの片面又は両面においてプラズマCVDを行うことにより耐熱性重合体フィルムの片面又は両面にプラズマCVD層が形成される。このCVD層は、金属の他に有機残基を一部有する化学構造を有するものであるあるが、そのCVD層は、形成後熱処理を行ったり、あるいは再度無機ガス雰囲気下でプラズマ処理を行ったりして、不要な有機残基を除去することも可能である。プラズマCVD層の厚さは、0.01〜1μm、好ましくは0.02〜0.1μmである。
【0038】
このプラズマCVD層は、接着性の向上や、酸素、水分の遮蔽等の効果を示す。
【0039】
このようにして得られたプラズマCVD層の上に導電体層を設ける訳であるが、この場合の導電体としては任意の金属導体を用いることが出来る。好ましくはエッチング性の観点から銅であるが、種々の目的に応じてエッチング性を損なわない範囲でNiやCrなどの異種の金属を界面に設けることも可能である。
導電体層の形成方法としては、無電解メッキ法、蒸着法、スパッタ法等を用いることが出来るが、好ましくは接着力の観点からスパッタ法である。
【0040】
その導電体層の厚みとしては、回路の要求厚みに応じて任意の厚みに形成することが出来る。ただしスパッタ層の場合、経済性の観点から1μm以下が好ましい。
回路の設計上、厚い銅厚みが必要な場合には、そのスパッタ層を電極として電解メッキにより厚くすることが出来るが、その厚みはメッキ時の応力の観点から20μm以下が好ましい。一般的には、その導電体層の厚さは、1〜20μm、好ましくは3〜12μmである。
この導電体層表面には、酸化から防ぐために、任意の有機または無機の防錆剤を表層に設けることも可能である。
また、より精密なフレキシブル回路基板を形成することを目的に、セミアディティブ法として、スパッタ層の上に感光性樹脂層を設け、その樹脂をパターニング後にスパッタ層を電極として電解メッキにより銅の厚付けを行うことも可能である。
【0041】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
尚、実施例、比較例で示した接着力については、銅の厚みを10μmに銅メッキした後、幅を2mmの直線状回路にエッチング加工して測定した。測定はフィルム側を厚さ1mmのアルミ板に両面テープで裏打ちした後、回路を180°方向に5cm/分の速さで引っ張り、その剥離強度を測定した。
また、熱膨張係数、吸水率および耐半田性については、その測定は次の通りである。
熱膨張係数の測定には、サーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツルメンツ(株)製)を用い、255℃まで昇温しさらにその温度で10分保持した後、5℃/分の速度で冷却して240℃から100℃までの平均熱膨張率(熱膨張係数)を求めた。
吸水率は、フィルムを25℃で水中に24時間浸漬し、取り出して表面を軽く拭いた後秤量し、その前後の重量変化で求めた。
耐半田性は、上記飽和吸水させた積層体を10℃刻みの半田浴の中に浸漬し、膨れが生じない半田の温度を耐半田温度とした。
【0042】
また、実施例などに用いられる略号は、次の通りである。
DAPE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
BAPB:4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル
BAPP:2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
PMDA:無水ピロメリット酸
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
6FDA:4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジ無水フタル酸
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
【0043】
合成例1
425gのDMAcを用意し、DAPE0.05モルおよびBAPP0.05モルを1リットルのセパラブルフラスコ中で撹拌しながらDMAcに溶解させた。次に窒素気流中で0.1モルの6FDAを加えた。その後、5時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体Aの溶液を得た。
【0044】
合成例2
425gのDMAcを用意し、BAPB0.1モルを1リットルのセパラブルフラスコ中で撹拌しながらDMAcに溶解させた。次に窒素気流中0.1モルのBPDAを加えた。その後、5時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体Bの溶液を得た。
【0045】
実施例1
東レ(株)製カプトンENフィルム(厚さ38μm)を真空装置内の駆動ドラムに貼り付けて、気圧0.001トールの真空状態にした。次に、この真空系にテトラメトキシシラン蒸気を導入し、0.20トールの圧力に制御した。フィルム表面を13.5MHzの高周波電圧を印加し、放電電力密度300Wmin/mで片面プラズマ処理した。これにより、その主成分組成がSiOからなるプラズマCVD層が形成された。
更に、このフィルムのプラズマ処理表面にスパッタ装置にて銅を3000Åスパッタした。その銅層を電極として銅厚みが10μmになるよう電解メッキを施した。
この銅層の接着力を測定したところ0.6kg/cmであった。
また、この積層フィルムを循環式オーブンで150℃、10日間の熱処理を行い、その後同様にして銅層の接着力を測定した。接着力は0.6kg/cmで変化は無かった。
一方、このカプトンENフィルムの吸水率は2.0%、熱膨張係数は2×10−5/℃であった。
また、このフィルム状積層体の耐半田性は280℃であった。
【0046】
実施例2
実施例1においてプラズマ処理の前にポリイミド前駆体Aワニスを、乾燥・硬化後に厚さ1μmの厚みになるよう塗工後270℃まで昇温して熱処理した。
このフィルムに実施例1と同様にプラズマ処理、銅スパッタ処理を行い、銅層の接着力を測定したところ、1.0kg/cmの初期接着力を示し、150℃の熱処理でも接着力に変化は無かった。
耐半田性は280℃であった。
【0047】
実施例3
実施例1においてプラズマ処理の前にポリイミド前駆体Bワニスを、乾燥・硬化後に厚さ1μmの厚みになるよう塗工後270℃まで昇温して熱処理した。
このフィルムに実施例1と同様にプラズマ処理、銅スパッタ処理を行い、接着力を測定したところ、0.8kg/cmの初期接着力を示し、150℃の熱処理でも接着力に変化は無かった。
耐半田性は280℃であった。
【0048】
実施例4
実施例2において、テトラメトキシシランの代わりに、その数平均分子量が1〜2であるポリジメチルシロキサンSH−200(東レダウシリコーン製)を用いて同様に試験を行った。
得られた積層体において、その初期接着力は0.9kg/cm、150℃10日後、接着力は0.9kg/cm、耐半田性は290℃であった。
【0049】
実施例5
実施例2において、テトラメトキシシランの代わりに、チタニウムテトラメトキシドを用いて同様に試験を行った。
得られた積層体において、その初期接着力は0.9kg/cm、150℃10日後、接着力は0.8kg/cm、耐半田性は290℃であった。
【0050】
実施例6
実施例1において、カプトンENの代わりにアピカルHPフィルム(鐘淵化学製)(厚さ38μm)を用いて試験を行った。
得られた積層体において、その初期接着力0.9kg/cm、150℃10日後の接着力は0.9kg/cm、耐半田性は320℃であった。
尚、このアピカルHPフィルムの吸水率は1.5%、熱膨張係数は1×10−5/℃であった。
【0051】
実施例7
実施例2において、カプトンENの代わりに液晶ポリエステルフィルム(ジャパンゴア製)(厚さ50μm)を用いて試験を行った。
得られた積層体において、その初期接着力は0.7kg/cm、150℃10日後の接着力は0.7kg/cm、耐半田性は400℃であった。
尚、この液晶性ポリエステルフィルムの吸水率は0.3%、熱膨張係数は5×10−6/℃であった。
【0052】
実施例8
実施例2において、スパッタ後の積層体表面に、感光性ドライフィルム(厚さ25μm)をラミネートし、露光・現像後、実施例2と同様にして電解銅メッキを施した。
レジストを剥離後塩化第二鉄溶液でスパッタ銅層をスライトエッチングした。
得られた回路は実施例2と同様の特性を有していた。
【0053】
比較例1
実施例1において、プラズマ処理を行わずに、他の条件は全く同様にして積層体を作製した。
得られた積層体において、初期接着力は0.3kg/cm、150℃10日後接着力は0.1kg/cm、耐半田性は230℃であった。
【0054】
比較例2
実施例2において、プラズマ処理を行わずに、他の条件は全く同様にして積層体を作製した。
得られた積層体において、その初期接着力は0.6kg/cm、150℃10日後接着力は0.1kg/cm、耐半田性は240℃であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐熱性重合体フィルムの少なくとも片面に、有機金属化合物のプラズマCVD層および導電体層を順次積層させたことを特徴とするフィルム状積層体。
【請求項2】
該有機金属化合物が、有機珪素化合物、有機チタン化合物および有機アルミニューム化合物の中から選ばれる少なくとも1積を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム状積層体。
【請求項3】
該耐熱性重合体フィルムが、芳香族ポリイミドフィルム、液晶ポリエステルフィルムおよび芳香族ポリアミドフィルムの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のフィルム状積層体。
【請求項4】
該耐熱性重合体フィルムの吸水率が2%以下でその線膨張係数が2×10−5/℃以下の芳香族ポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム状積層体。
【請求項5】
該耐熱性重合体フィルムと該有機金属化合物のプラズマ重合物層との間に、厚さ5μm以下のフッ素化ポリイミド樹脂またはシリコーンポリイミド樹脂を含有する樹脂層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフィルム状積層体。
【請求項6】
該導電体層が、スパッタ法により形成された厚さ1μm以下の銅からなる層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフィルム状積層体。
【請求項7】
該導電体層が、スパッタ法により形成された銅層と、該銅層を電極として電解メッキで形成された電解銅層の2層からなる合計厚さが20μm以下の銅層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフィルム状積層体。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれかに記載のフィルム状積層体上に感光性樹脂を形成後、部分的に銅メッキをした後、該感光性樹脂と不要な導電体層を除去して得られることを特徴とするフレキシブル回路基板。

【公開番号】特開2004−98570(P2004−98570A)
【公開日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−265862(P2002−265862)
【出願日】平成14年9月11日(2002.9.11)
【出願人】(501058180)株式会社エー・エム・ティー・研究所 (6)
【Fターム(参考)】