フィンガ付き熱可塑性ベルトコネクタ
無端ベルトを作製する歯付きベルトコネクタが、1つ又は複数の歯に沿ってナックルによって互いに接続される2つのリーフを有する。各ナックルは、歯部を貫通する少なくとも1つの孔を有するため、孔が一致すると、ピンを孔に貫通させて歯においてリーフを接続させることができる。ベルトを無端にするために、リーフをベルトの端に隣接させることができる。各ナックルの先端は、面取りされることができるか、又はベルトがスプロケットに巻き付くときにナックルの端が突出しないように、対向するリーフ上の切欠部に嵌まる段付きフィンガを有することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2006年1月31日に出願された米国仮出願第60/743,191号及び2006年10月3日に出願された米国仮出願第60/827,961号の利益を主張し、上記出願の全体が本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、コンベヤ用の無端ベルトに関し、より詳細には、熱可塑性無端ベルトをスプロケット又はプーリによって駆動させるコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
衛生及び清潔さが極めて重要である状況では、通常、低張力のダイレクトドライブコンベヤベルトが用いられる。例えば、食用の肉製品を加工するような食品加工工場では、低張力のダイレクトドライブベルトコンベヤが物品の搬送に用いられる。公衆衛生が極めて重要であるため、このようなコンベヤで用いられる無端ベルトは、従来、熱可塑性樹脂又はステンレス鋼等の衛生的に洗浄できる材料でできている。
【0004】
既知のベルトは、駆動スプロケットと係合する歯を有する連動リンクから形成されるものを含む。このようなベルトに関する問題の1つは、連結リンクの接合部に食物粒子が詰まる可能性があることである。その結果、ベルトの洗浄が困難になる可能性があると共に、特別な洗浄作業のためにベルトをコンベヤシステムから取り外すことが必要な場合がある。
【0005】
図1に示すように、歯が駆動スプロケットと係合するような、連動リンクを用いない可撓性歯付き熱可塑性ベルトを用いることも知られている。通常の装置における無端ベルト100は、2つのスプロケット102及び103の周りを移動する。一方のスプロケット102は駆動スプロケットであり、他方のスプロケット103は通常、アイドラ又は従動スプロケットである。ベルトの上側スパン105は矢印107の方向に進む。各スプロケット102又は103は、その円周の周りにおいて離間したいくつかの横方向溝又は横方向シーブ104を有する。ベルト100は、ベルトの内面108上に互いに等間隔に離間した複数の歯106を有する。歯106は各スプロケットのシーブ104と係合する。
【0006】
ベルト100は、非常に平滑で不連続部のない外面110を有する。ベルトは通常、ベルトの2つの端を継目112で互いに突合わせ溶接することによって形成される。上側スパン105の外面110は通常、物品の搬送用の運搬面である。熱可塑性ベルトは、通常、荷重がかかると或る程度の張力を受ける。張力下にある熱可塑性ベルトは伸びることがあるため、張力の調整が時々必要となる可能性がある。また、ベルトは、システムの保守、洗浄又は修理のためにスプロケットから取り外さなければならない場合がある。図1の無端ベルト100の取り外しは不便であり、通常、コンベヤフレームの分解、スプロケットの移動、及び場合によってはベルトの破壊(又は少なくともベルトを切断して後で再び継ぎ合わせること)が必要である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、ベルトコネクタは2つのリーフを備え、その一方が少なくとも2つのナックルを有し、且つ他方のリーフが少なくとも1つのナックルを有する。全てのナックルは、少なくとも1つの貫通する孔を有しており、各リーフは、ベルトに固定される対向突合わせ端を有するため、リーフを接続するとベルトを無端にすることができる。孔が一致しリーフを互いに接続すると、ピンがナックルの孔を貫通する。各ナックルは、面取りされ得る先端を有するか、又はベルトがスプロケットに巻き付くときにナックルの端が突出しないように、対向するリーフ上の切欠部に嵌まる段状フィンガを有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に図2を参照すると、ベルトコネクタ10が、一緒に用いられるベルト12と共に示されている。ベルト12は、無端ではないという点を除いて従来技術に関して上述したものと同一である。ベルト12は、第1の端14及び第2の端16を有するベルトセグメントである。各端は、2つの歯18間の中間に設けられることが好ましい。ベルト12は、いくつかある方法のうちのいずれかで作製することができる、例えばフライス加工、押し出し成形、及び/又は射出成形である。
【0009】
ベルトコネクタ10は、2つのリーフ20、22を備える。各リーフは、従来のように第1の端14及び第2の端16のそれぞれに突合わせ溶接されるサイズになっている、突合わせ端24、26を有する。各リーフは、突合わせ端24、26の反対側に複数のナックル28、30も有し、これらは、ピン32によって接合されると接続部を形成することになる。好ましくは、各リーフは、突合わせ端24、26がベルトの第1の端14及び第2の端16に溶接されたときに歯のピッチが変わらないままであるように位置付けられる歯34、36を有する。
【0010】
ナックル28、30はそれぞれ歯部39を有し、これらは、接合されるとリーフの歯34、36の中間で1つの歯38を形成するように位置付けられることが好ましい。ナックルは、各ナックルの孔42を貫通するピン32によって接合される。好ましくは、ピン32は、任意に取り外すことができるように取り付けられる。したがって、ベルトコネクタ10を別個のリーフに分離できることにより、ベルト12を分離することができるため、ベルト12をその装置から容易に取り外すことができる。反対に、ベルト12は、孔42が一致するようにナックル28、30を噛み合わせてからピン32を孔に挿通することによって、再接合させることができる。
【0011】
好ましくは、ベルトコネクタ10は、それが取り付けられるベルト12と実質的に同じ組成、通常は熱可塑性樹脂でできている。図3を参照すると、ベルトコネクタ10は、ベルトコネクタが取り付けられるベルトと同じピッチで3つの歯34、36、38が配置されて、単一品として好ましくは射出成形されることが分かる。ベルト12の場合と同様に、ベルトコネクタ14は、実質的に不連続部のない平坦側部35(flat side)と、平坦側部の反対側の歯34、36、38間に凹部37とを有する。好ましくは、中央歯38は名目上、他の2つの歯34、36よりも狭く、歯34、36は、ベルト12の歯18と同じサイズであることが好ましい。この差は、0.0001インチのオーダーであるか、又は接続部における歯38の幅が他の歯34、36の幅とほぼ同じになるように、ピン32と孔42との公差と見なすのに十分であることが好ましい。ベルトコネクタ10は、孔42が中央歯38を貫通するようにも成形される。ベルトコネクタ10は、より狭い幅のベルトと共に用いられる場合に適当な幅に単に切断するだけでよいように、標準幅で成形され得ることが理解されるであろう。
【0012】
次に図4を参照すると、ベルトコネクタ10は、成形後に2つのリーフ20、22に切断されることが分かる。切断は、打ち抜き、フライス加工、又は熱可塑性樹脂に明確な切れ目を入れる任意の他の既知の方法によって行うことができる。好ましくは、切れ目は、中央歯38に沿った正弦曲線の切れ目であることにより、個々のナックル28、30を形成する。切れ目は、少なくとも2つのナックル28及び1つのナックル30が形成されている限り、正方形、鋸歯等、いかなる形状をとってもよい。好ましくは、歯38に沿って連続ヒンジが形成されるように、複数のナックル28、30がある。切れ目は、中央歯38と隣接する歯34、36との間の凹部37内にまで延びることができるが、ナックルが主に歯38を含むように、延びすぎないことが好ましい。
【0013】
図5に示すようにベルトコネクタ10をベルト12に取り付けるために、各リーフ20、22を端14、16それぞれに突合わせ溶接するか又は従来の手段による他の方法で固定して、それぞれの継目44、46を形成する。続いて、ピン32を孔42に挿通して、ナックル28、30それぞれを互いにヒンジ式に固定する。好ましくは、ピン32は、孔内にピンを保持するために摩擦増強コーティングでコーティング又は被覆されたワイヤである。代替的に、ピン32は、端を単純に或る角度に曲げること、又は取り外し可能なファスナを端に固定すること等、他の手段によって固定されてもよい。ベルト12をその装置から取り外すには、ピン32を孔42から抜いてリーフ20、22を分離するだけでよい。ベルト12は、無端ではなくなり、その装置から容易に取り外すことができる。
【0014】
ベルト12が図1のようにスプロケット102又は103の周りを移動するとき、リーフ20、22がピン32を軸に枢動しやすいことが明らかであろう。これらが枢動すると、ナックル28、30は、それまで実質的に不連続部のない面35であった所から突出しやすい。ベルト12がスプロケットの周りを移動するときに外面35から材料を掻き落とすためにスプロケットでスクレーパが用いられる場合、これは問題を引き起こす可能性がある。スクレーパは、廃物をナックル間の空隙に押し込めてしまう場合がある。
【0015】
次に図6に移ると、本発明によるベルトコネクタ50の第2の実施形態が、ナックル間の不連続部の影響を最小化する解決手段を提供する。この実施形態は、歯の追加、第2のピン、並びにナックルのサイズを除いて、ほとんどの特徴的な点が前の実施形態と同一である。したがって、同じ構成要素には前の実施形態と同じ符号が付いている。
【0016】
ベルトコネクタ50は、2つの外歯34、36及び2つの内歯52、54という4つの歯を有するように射出成形されることが好ましく、これらの歯は全て、ベルトコネクタが取り付けられるベルト12の歯18と同じピッチで互いに離間している。各内歯52、54は、ピン32を受け入れるサイズになっている孔42が貫通するように成形される。歯52の片側から歯54の他方の側まで、これらの間の凹部37をわたって正弦曲線の切れ目56が延びて、2つのリーフ58、60を形成する。各リーフ58、60はナックル62、64をそれぞれ有し、各ナックルは2つの内歯52、54の一部を有する。1つの歯部が各ナックルの先端65にあり、別の歯部が各ナックルの根元67にある。
【0017】
各リーフ58、60は、端14、16それぞれに突合わせ溶接されるか又は従来の手段による他の方法で固定されて、それぞれの継目44、46を形成する。続いて、ピン32が内歯52、54のそれぞれの部分の孔42に挿通されて、ナックル62、64それぞれを互いに固定する。前述のように、各ピン32は、孔内にピンを保持するために摩擦増強コーティングでコーティング又は被覆されたワイヤである。代替的に、ピン32は、端を単純に或る角度に曲げること、又は取り外し可能なファスナを端に固定すること等、他の手段によって固定されてもよい。各ナックル62、64につき2つの接続点があることで、ナックルは、第1の実施形態で見られる種類の不連続部を形成するようにいずれかのピンを軸に回転することがないことが明らかであろう。むしろ、各ナックル62、64は、ベルト12の張力及び歯52、54とスプロケットとの係合によって、スプロケットの周りで曲がるように付勢されることにより、そうしなければ正弦曲線の切れ目56によって生じる不連続部を最小化する。前の実施形態の場合と同様に、切れ目56は、正弦曲線の形状に限定される必要はなく、一方のリーフに2つのナックル及び他方のリーフに1つのナックルが少なくともある限り、いかなる形状をとってもよい。
【0018】
図7及び図8は、隣接するリーフ間の不連続部の影響を最小化する別の解決手段を開示している。ベルトコネクタ70のこの実施形態は、中央歯38の孔の形状及びピンの形状を除いて、全ての特徴的な点が第1の実施形態と同一である。この場合、ベルトコネクタ70は、前述のように、3つの歯34、36及び中央歯38を有するように射出成形される。しかしながら、中央歯38は、ここではT字形開口で図示される整形開口72を有するように成形される。断面の形状が非円形又は丸形(noncircular or round)である限り、いかなる形状を用いてもよいことが理解されるであろう。ピン74は、整形開口72と一致する断面形状を有し、整形開口内にほぼぴったりと受け入れられるサイズになっている。整形開口72を一致させて2つのリーフ20、22を噛み合わせると、ピン74は、開口内に受け入れられて噛み合ったナックル20、30を繋ぎ合わせることができる。非円形の開口72内の非円形のピン74が、2つのリーフ20、22がピンを軸に回転するのを効果的に防止することが明らかであろう。むしろ、これらは、ピン74によって互いに保持され、スプロケットの周りを進むときにベルト12の残りの部分と同じようにスプロケットの周りで曲げられる。一方、キー付きピン74は、そうしなければナックル28、30の回転によって生じる不連続部を効果的に最小化する。
【0019】
図9〜図17は、隣接するリーフ間の不連続部の影響を最小化する別の解決手段を示している。この解決手段は、前の実施形態の全てに適用可能である。この解決手段を示す実施形態は、選択された独自の特徴を除いて、多くの特徴的な点が前の実施形態と同一である。したがって、前の実施形態と同じ構成要素には同じ符号が付いている。
【0020】
まず図9〜図13を参照すると、各ナックル28、30は、ナックルの端から延びる段状フィンガ80を有する。段状フィンガ80の厚さは、ナックルの約半分であり、ナックルと一体であることが好ましい。段状フィンガ80は、その下面82が凹部37の表面と同一平面上にあり、その上面84が平坦側部の表面35よりも低い段になっているように配置される。好ましくは、上面84とナックルの端との間の接合部は丸みが付いている(radiused)。ナックル28、30を噛み合わせたときに段状フィンガ80と適合するために、凹面37には、隣接するナックル間及びナックル28とリーフ20の縁との間に切欠部86が設けられる。
【0021】
ベルトコネクタ10、50がベルト12に固定され、ナックル28、30を前述のように噛み合わせてリーフ20、22が互いに固定されると、各段状フィンガ80が対応する切欠部86に受け入れられるため、ベルト12の上面35は、隣接するナックル28、30間でのみ折れることになり、凹部の下面37はフィンガ80と対応する切欠部86との間でのみ折れることになる。ベルト12が図1のようにスプロケット102又は103の周りを移動するとき、リーフ20、22がピン32を軸に枢動する傾向は、各段状フィンガ80がそれに対応する切欠部86に当接していることによって阻止されるようになることが明らかであろう。結果として、各ナックル28、30の端は、面35から突出しないように抑えられ、ベルト12がスプロケットに巻き付くときでも、実質的に不連続部のない面をより効果的に維持するようになる。
【0022】
図9〜図13に示すように、各段状フィンガ80の端は、それに対応するナックル28、30の端の輪郭に従うことができるが、必ずしもそうである必要はない。段状フィンガ80は、費用効果的な製造プロセスに見合った任意の形状をとることができる。しかしながら、切欠部86の輪郭は、段状フィンガ80の輪郭と一致していることが好ましい。この実施形態の1つの主な利点は、ベルトがスプロケットに巻き付いているときに、突出したナックルに邪魔されることなくベルトの上面35でスクレーパを用いることができることである。
【0023】
隣接するリーフ間の不連続部の影響の最小化は、段状フィンガ80及び対応する切欠部86に関する上記発明を、図14に示すような整形開口72と整形ピン74とを有するベルトコネクタの実施形態に加えることによって向上させることができる。前に説明したように、断面の形状が非円形又は丸形である限り、いかなる形状を用いてもよく、ピン74は、整形開口72と一致する断面形状を有し、整形開口内にほぼぴったりと受け入れられるサイズになっている。
【0024】
図15〜図17は、段状フィンガ及び対応する切欠部が、図6に示す2つのピンによって接続される細長いナックルの実施形態を改善できる方法を示す。この場合、各ナックル64、65の端から段状フィンガ90が延びており、これは、図9〜図13に関して上述した方法と同様に、対応する切欠部92と相補的な形状を有する。その効果は、ベルト12がスプロケットに巻き付くときに不連続部が最小限の実質的に平坦な表面を維持するために、各ナックルの先端65が隣接する根元67よりも上に突出しないように拘束されることである。
【0025】
図18〜図22は、隣接するリーフ間の不連続部の影響を最小化する別の解決手段を示している。この解決手段は、前の実施形態の全てに適用可能である。この解決手段を示す実施形態は、選択された独自の特徴を除いて、多くの特徴的な点が前の実施形態と同一である。したがって、前の実施形態と同じ構成要素には同じ符号が付いている。
【0026】
まず図18を参照すると、ナックル28、30のそれぞれが、2つの内歯38、40の一部を有する。1つの歯部が各ナックル28、30の先端37にあり、別の歯部が各ナックル28、30の根元39にある。各内歯38、40には、ピン32の一方を受け入れるサイズになっている孔42が貫通している。ナックル128、130は、各ナックルの2つの孔42を貫通するピン32によって接合される。好ましくは、ピン32は、任意に取り外すことができるように取り付けられる。したがって、ベルトコネクタ10を別個のリーフに分離することにより、ベルト12を分離することができるため、ベルト12をその装置から容易に取り外すことができる。反対に、ベルト12は、孔42が一致するようにナックル28、30を噛み合わせてピン32を孔に挿通することにより、再接合させることができる。この実施形態の主な違いは、各先端37が面取りされた端51を有することである。
【0027】
好ましくは、ベルトコネクタ10は、それが取り付けられるベルト12と実質的に同じ組成の熱可塑性樹脂から形成される。図19を参照すると、ベルトコネクタ10の好ましい製造プロセスは、コネクタ10が2つのリーフ20、22として射出成形される第1の成形ステップから成ることが分かる。各リーフ20、22は、ベルトコネクタ10が取り付けられるベルト12と同じピッチで外歯34、36及び2つの内歯38、40が配置されて成形される。ベルト12の場合と同様に、リーフ20、22のそれぞれが、実質的に不連続部のない平坦側部35を有する。各リーフ20、22の平坦側部35の反対側で、外歯34、36と最も近い内歯38、40との間に外側凹部44が位置付けられる。平坦側部35の反対側で、2つの内歯38、40間に内側凹部46が位置付けられる。好ましくは、外歯34、36及び内歯38、40は、歯18と同じサイズである。リーフ20、22は、より狭い幅のベルトと共に用いられる場合に、適当な幅に単に切断するだけでよいように、標準幅で成形され得ることが理解されるであろう。
【0028】
次に図20を参照すると、製造中の面取りステップ後のベルトコネクタ10が示されている。成形後、各リーフ20、22の内縁が面取りされ、面取りされた縁148、150が形成されることが分かる。縁148、150は、加熱されたワイヤを用いた切断等、任意の適当な方法で面取りされる。代替的に、面取りされた縁148、150は、成形プロセス中に形成されてもよい。縁148、150は、各リーフ20、22の平坦側部35の平面から20度〜30度の角度で面取りされる。概して、ベルト12と共に用いられるスプロケット102、103の半径が小さいほど、大きな面取り角度が必要となる。例えば、半径2インチのスプロケット102、103には、30度の面取り角度が必要となる。
【0029】
次に図21を参照すると、ベルトコネクタ10のリーフ20、22が成形及び面取り後に切断されて、ナックル28、30が形成されることが分かる。切断は、打ち抜き、フライス加工、又は熱可塑性樹脂に明確な切れ目を入れる任意の他の既知の方法によって行うことができる。好ましくは、各切れ目が、各リーフ20、22の面取りされた縁148、150に沿った正弦曲線の切れ目であることにより、個々のナックル28、30を形成する。ナックル28、30のそれぞれの先端37の面取りされた先端部分51も、この切れ目によって形成される。切れ目は、少なくとも2つのナックル28及び1つのナックル30が形成されている限り、正方形、鋸歯等、いかなる形状をとってもよい。好ましくは、ベルトコネクタ10の使用中に内歯38、40に沿って連続ヒンジが形成されるように、複数のナックル28、30がある。切れ目は、外側凹部44まで延びることができるが、ナックル28、30が主に内側凹部46及び内歯38、40を含むように、延びすぎないことが好ましい。
【0030】
図22に示すようにベルトコネクタ10をベルト12に取り付けるには、各リーフ20、22の突合わせ端24、26を端14、16それぞれに突合わせ溶接するか又は従来の手段による他の方法で固定して、それぞれの継目152、154を形成する。続いて、ピン32を内歯38、40のそれぞれの部分の孔42に挿通して、ナックル28、30それぞれを互いに接続する。好ましくは、ピン32は、孔内にピンを保持するために摩擦増強コーティングでコーティング又は被覆されたワイヤである。代替的に、ピン32は、端を単純に或る角度に曲げること、又は取り外し可能なファスナを端に固定すること等、他の手段によって固定されてもよい。ベルト12をその装置から取り外すには、ピン32を孔42から抜いてリーフ20、22を分離するだけでよい。ベルト12は、無端ではなくなり、その装置から容易に取り外すことができる。
【0031】
ベルト12が図1のようにスプロケット102又は103の周りを移動するとき、各ナックル28、30につき2つの接続点があることで、ナックルは、ベルト12における不連続部を最小化するために、いずれのピン32を軸に回転することもあまりないように付勢されることが明らかであろう。換言すれば、各ナックル28、30は、ベルト12の張力及び歯34、36、38、40とスプロケット102、103との係合によってスプロケットの周りで曲がるように付勢されることにより、そうしなければ切れ目によって生じる不連続部を最小化する。さらに、ナックルがスプロケットの周りで付勢されると、残り得る障害となる不連続部をなくすように、ナックル28、30の先端37の面取りされた先端部分51が対向するリーフ20、22の平坦側部35と整列しやすい。面取りされた先端部分51は、一方のリーフの平坦側部35から隣接するナックルの平坦な外面への、不連続部が最小限の滑らかな移行を維持しやすい。したがって、ベルト12がスプロケットの周りを移動するときにベルト12から材料を掻き落とすために、スプロケット102又は103でスクレーパを容易且つ効果的に用いることができる。
【0032】
本発明は、その特定の実施形態に関連して具体的に記載されているが、これは説明のためであり限定のためではないことを理解されたい。添付の特許請求の範囲で定義されている本発明の精神から逸脱せずに、上記開示及び図面の範囲内で妥当な変形及び変更が可能である。例えば、本明細書中では、ベルトコネクタがベルトの残りの部分とは別個のものとして図示されているが、ベルトコネクタをベルトと一体にすることは本発明の範囲内にある。したがって、ベルトは、2つの端を有する単一品として形成することができ、ベルトコネクタは、その2つの端から形成することができるため、溶接等によって別個に取り付ける必要がない。同様に、ベルトは、熱可塑性樹脂に限定する必要はなく、任意の適当な材料製とすることができ、複数の材料で強化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】2つのスプロケット間に取り付けられている従来技術のベルトの側面斜視図である。
【図2】図1の装置で用いられ得るベルトコネクタ及びベルトの分解斜視図である。
【図3】製造中の成形ステップ後の図2のベルトコネクタの側面図である。
【図4】製造中の切断ステップ後の図3のベルトコネクタの平面図である。
【図5】組み立てられた図2のベルトコネクタ及びベルトの斜視図である。
【図6】組み立てられたベルトコネクタ及びベルトの第2の実施形態の斜視図である。
【図7】製造中の成形ステップ後のベルトコネクタの第3の実施形態の側面図である。
【図8】図7のベルトコネクタ及びベルトの分解斜視図である。
【図9】ベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の分解斜視図である。
【図10】組み立て後の図9のベルトコネクタの側面図である。
【図11】組み立て前の図9のベルトコネクタの上面図である。
【図12】組み立て前の図9のベルトコネクタの底面図である。
【図13】組み立てられた図9のベルトコネクタ及びベルトの斜視図である。
【図14】ベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の斜視図である。
【図15】組み立てられたベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の斜視図である。
【図16】組み立て前の図15のベルトコネクタの上面図である。
【図17】組み立て前の図15のベルトコネクタの底面図である。
【図18】本発明によるベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の分解斜視図である。
【図19】製造中の成形ステップ後の図18のベルトコネクタのリーフの側面斜視図である。
【図20】製造中の面取りステップ後の図18のベルトコネクタのリーフの側面斜視図(plan perspective side view)である。
【図21】製造中の切断ステップ後の図18のベルトコネクタのリーフの側面斜視図である。
【図22】本発明による組み立てられた図18のベルトコネクタ及びベルトの斜視図である。
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2006年1月31日に出願された米国仮出願第60/743,191号及び2006年10月3日に出願された米国仮出願第60/827,961号の利益を主張し、上記出願の全体が本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、コンベヤ用の無端ベルトに関し、より詳細には、熱可塑性無端ベルトをスプロケット又はプーリによって駆動させるコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
衛生及び清潔さが極めて重要である状況では、通常、低張力のダイレクトドライブコンベヤベルトが用いられる。例えば、食用の肉製品を加工するような食品加工工場では、低張力のダイレクトドライブベルトコンベヤが物品の搬送に用いられる。公衆衛生が極めて重要であるため、このようなコンベヤで用いられる無端ベルトは、従来、熱可塑性樹脂又はステンレス鋼等の衛生的に洗浄できる材料でできている。
【0004】
既知のベルトは、駆動スプロケットと係合する歯を有する連動リンクから形成されるものを含む。このようなベルトに関する問題の1つは、連結リンクの接合部に食物粒子が詰まる可能性があることである。その結果、ベルトの洗浄が困難になる可能性があると共に、特別な洗浄作業のためにベルトをコンベヤシステムから取り外すことが必要な場合がある。
【0005】
図1に示すように、歯が駆動スプロケットと係合するような、連動リンクを用いない可撓性歯付き熱可塑性ベルトを用いることも知られている。通常の装置における無端ベルト100は、2つのスプロケット102及び103の周りを移動する。一方のスプロケット102は駆動スプロケットであり、他方のスプロケット103は通常、アイドラ又は従動スプロケットである。ベルトの上側スパン105は矢印107の方向に進む。各スプロケット102又は103は、その円周の周りにおいて離間したいくつかの横方向溝又は横方向シーブ104を有する。ベルト100は、ベルトの内面108上に互いに等間隔に離間した複数の歯106を有する。歯106は各スプロケットのシーブ104と係合する。
【0006】
ベルト100は、非常に平滑で不連続部のない外面110を有する。ベルトは通常、ベルトの2つの端を継目112で互いに突合わせ溶接することによって形成される。上側スパン105の外面110は通常、物品の搬送用の運搬面である。熱可塑性ベルトは、通常、荷重がかかると或る程度の張力を受ける。張力下にある熱可塑性ベルトは伸びることがあるため、張力の調整が時々必要となる可能性がある。また、ベルトは、システムの保守、洗浄又は修理のためにスプロケットから取り外さなければならない場合がある。図1の無端ベルト100の取り外しは不便であり、通常、コンベヤフレームの分解、スプロケットの移動、及び場合によってはベルトの破壊(又は少なくともベルトを切断して後で再び継ぎ合わせること)が必要である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、ベルトコネクタは2つのリーフを備え、その一方が少なくとも2つのナックルを有し、且つ他方のリーフが少なくとも1つのナックルを有する。全てのナックルは、少なくとも1つの貫通する孔を有しており、各リーフは、ベルトに固定される対向突合わせ端を有するため、リーフを接続するとベルトを無端にすることができる。孔が一致しリーフを互いに接続すると、ピンがナックルの孔を貫通する。各ナックルは、面取りされ得る先端を有するか、又はベルトがスプロケットに巻き付くときにナックルの端が突出しないように、対向するリーフ上の切欠部に嵌まる段状フィンガを有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に図2を参照すると、ベルトコネクタ10が、一緒に用いられるベルト12と共に示されている。ベルト12は、無端ではないという点を除いて従来技術に関して上述したものと同一である。ベルト12は、第1の端14及び第2の端16を有するベルトセグメントである。各端は、2つの歯18間の中間に設けられることが好ましい。ベルト12は、いくつかある方法のうちのいずれかで作製することができる、例えばフライス加工、押し出し成形、及び/又は射出成形である。
【0009】
ベルトコネクタ10は、2つのリーフ20、22を備える。各リーフは、従来のように第1の端14及び第2の端16のそれぞれに突合わせ溶接されるサイズになっている、突合わせ端24、26を有する。各リーフは、突合わせ端24、26の反対側に複数のナックル28、30も有し、これらは、ピン32によって接合されると接続部を形成することになる。好ましくは、各リーフは、突合わせ端24、26がベルトの第1の端14及び第2の端16に溶接されたときに歯のピッチが変わらないままであるように位置付けられる歯34、36を有する。
【0010】
ナックル28、30はそれぞれ歯部39を有し、これらは、接合されるとリーフの歯34、36の中間で1つの歯38を形成するように位置付けられることが好ましい。ナックルは、各ナックルの孔42を貫通するピン32によって接合される。好ましくは、ピン32は、任意に取り外すことができるように取り付けられる。したがって、ベルトコネクタ10を別個のリーフに分離できることにより、ベルト12を分離することができるため、ベルト12をその装置から容易に取り外すことができる。反対に、ベルト12は、孔42が一致するようにナックル28、30を噛み合わせてからピン32を孔に挿通することによって、再接合させることができる。
【0011】
好ましくは、ベルトコネクタ10は、それが取り付けられるベルト12と実質的に同じ組成、通常は熱可塑性樹脂でできている。図3を参照すると、ベルトコネクタ10は、ベルトコネクタが取り付けられるベルトと同じピッチで3つの歯34、36、38が配置されて、単一品として好ましくは射出成形されることが分かる。ベルト12の場合と同様に、ベルトコネクタ14は、実質的に不連続部のない平坦側部35(flat side)と、平坦側部の反対側の歯34、36、38間に凹部37とを有する。好ましくは、中央歯38は名目上、他の2つの歯34、36よりも狭く、歯34、36は、ベルト12の歯18と同じサイズであることが好ましい。この差は、0.0001インチのオーダーであるか、又は接続部における歯38の幅が他の歯34、36の幅とほぼ同じになるように、ピン32と孔42との公差と見なすのに十分であることが好ましい。ベルトコネクタ10は、孔42が中央歯38を貫通するようにも成形される。ベルトコネクタ10は、より狭い幅のベルトと共に用いられる場合に適当な幅に単に切断するだけでよいように、標準幅で成形され得ることが理解されるであろう。
【0012】
次に図4を参照すると、ベルトコネクタ10は、成形後に2つのリーフ20、22に切断されることが分かる。切断は、打ち抜き、フライス加工、又は熱可塑性樹脂に明確な切れ目を入れる任意の他の既知の方法によって行うことができる。好ましくは、切れ目は、中央歯38に沿った正弦曲線の切れ目であることにより、個々のナックル28、30を形成する。切れ目は、少なくとも2つのナックル28及び1つのナックル30が形成されている限り、正方形、鋸歯等、いかなる形状をとってもよい。好ましくは、歯38に沿って連続ヒンジが形成されるように、複数のナックル28、30がある。切れ目は、中央歯38と隣接する歯34、36との間の凹部37内にまで延びることができるが、ナックルが主に歯38を含むように、延びすぎないことが好ましい。
【0013】
図5に示すようにベルトコネクタ10をベルト12に取り付けるために、各リーフ20、22を端14、16それぞれに突合わせ溶接するか又は従来の手段による他の方法で固定して、それぞれの継目44、46を形成する。続いて、ピン32を孔42に挿通して、ナックル28、30それぞれを互いにヒンジ式に固定する。好ましくは、ピン32は、孔内にピンを保持するために摩擦増強コーティングでコーティング又は被覆されたワイヤである。代替的に、ピン32は、端を単純に或る角度に曲げること、又は取り外し可能なファスナを端に固定すること等、他の手段によって固定されてもよい。ベルト12をその装置から取り外すには、ピン32を孔42から抜いてリーフ20、22を分離するだけでよい。ベルト12は、無端ではなくなり、その装置から容易に取り外すことができる。
【0014】
ベルト12が図1のようにスプロケット102又は103の周りを移動するとき、リーフ20、22がピン32を軸に枢動しやすいことが明らかであろう。これらが枢動すると、ナックル28、30は、それまで実質的に不連続部のない面35であった所から突出しやすい。ベルト12がスプロケットの周りを移動するときに外面35から材料を掻き落とすためにスプロケットでスクレーパが用いられる場合、これは問題を引き起こす可能性がある。スクレーパは、廃物をナックル間の空隙に押し込めてしまう場合がある。
【0015】
次に図6に移ると、本発明によるベルトコネクタ50の第2の実施形態が、ナックル間の不連続部の影響を最小化する解決手段を提供する。この実施形態は、歯の追加、第2のピン、並びにナックルのサイズを除いて、ほとんどの特徴的な点が前の実施形態と同一である。したがって、同じ構成要素には前の実施形態と同じ符号が付いている。
【0016】
ベルトコネクタ50は、2つの外歯34、36及び2つの内歯52、54という4つの歯を有するように射出成形されることが好ましく、これらの歯は全て、ベルトコネクタが取り付けられるベルト12の歯18と同じピッチで互いに離間している。各内歯52、54は、ピン32を受け入れるサイズになっている孔42が貫通するように成形される。歯52の片側から歯54の他方の側まで、これらの間の凹部37をわたって正弦曲線の切れ目56が延びて、2つのリーフ58、60を形成する。各リーフ58、60はナックル62、64をそれぞれ有し、各ナックルは2つの内歯52、54の一部を有する。1つの歯部が各ナックルの先端65にあり、別の歯部が各ナックルの根元67にある。
【0017】
各リーフ58、60は、端14、16それぞれに突合わせ溶接されるか又は従来の手段による他の方法で固定されて、それぞれの継目44、46を形成する。続いて、ピン32が内歯52、54のそれぞれの部分の孔42に挿通されて、ナックル62、64それぞれを互いに固定する。前述のように、各ピン32は、孔内にピンを保持するために摩擦増強コーティングでコーティング又は被覆されたワイヤである。代替的に、ピン32は、端を単純に或る角度に曲げること、又は取り外し可能なファスナを端に固定すること等、他の手段によって固定されてもよい。各ナックル62、64につき2つの接続点があることで、ナックルは、第1の実施形態で見られる種類の不連続部を形成するようにいずれかのピンを軸に回転することがないことが明らかであろう。むしろ、各ナックル62、64は、ベルト12の張力及び歯52、54とスプロケットとの係合によって、スプロケットの周りで曲がるように付勢されることにより、そうしなければ正弦曲線の切れ目56によって生じる不連続部を最小化する。前の実施形態の場合と同様に、切れ目56は、正弦曲線の形状に限定される必要はなく、一方のリーフに2つのナックル及び他方のリーフに1つのナックルが少なくともある限り、いかなる形状をとってもよい。
【0018】
図7及び図8は、隣接するリーフ間の不連続部の影響を最小化する別の解決手段を開示している。ベルトコネクタ70のこの実施形態は、中央歯38の孔の形状及びピンの形状を除いて、全ての特徴的な点が第1の実施形態と同一である。この場合、ベルトコネクタ70は、前述のように、3つの歯34、36及び中央歯38を有するように射出成形される。しかしながら、中央歯38は、ここではT字形開口で図示される整形開口72を有するように成形される。断面の形状が非円形又は丸形(noncircular or round)である限り、いかなる形状を用いてもよいことが理解されるであろう。ピン74は、整形開口72と一致する断面形状を有し、整形開口内にほぼぴったりと受け入れられるサイズになっている。整形開口72を一致させて2つのリーフ20、22を噛み合わせると、ピン74は、開口内に受け入れられて噛み合ったナックル20、30を繋ぎ合わせることができる。非円形の開口72内の非円形のピン74が、2つのリーフ20、22がピンを軸に回転するのを効果的に防止することが明らかであろう。むしろ、これらは、ピン74によって互いに保持され、スプロケットの周りを進むときにベルト12の残りの部分と同じようにスプロケットの周りで曲げられる。一方、キー付きピン74は、そうしなければナックル28、30の回転によって生じる不連続部を効果的に最小化する。
【0019】
図9〜図17は、隣接するリーフ間の不連続部の影響を最小化する別の解決手段を示している。この解決手段は、前の実施形態の全てに適用可能である。この解決手段を示す実施形態は、選択された独自の特徴を除いて、多くの特徴的な点が前の実施形態と同一である。したがって、前の実施形態と同じ構成要素には同じ符号が付いている。
【0020】
まず図9〜図13を参照すると、各ナックル28、30は、ナックルの端から延びる段状フィンガ80を有する。段状フィンガ80の厚さは、ナックルの約半分であり、ナックルと一体であることが好ましい。段状フィンガ80は、その下面82が凹部37の表面と同一平面上にあり、その上面84が平坦側部の表面35よりも低い段になっているように配置される。好ましくは、上面84とナックルの端との間の接合部は丸みが付いている(radiused)。ナックル28、30を噛み合わせたときに段状フィンガ80と適合するために、凹面37には、隣接するナックル間及びナックル28とリーフ20の縁との間に切欠部86が設けられる。
【0021】
ベルトコネクタ10、50がベルト12に固定され、ナックル28、30を前述のように噛み合わせてリーフ20、22が互いに固定されると、各段状フィンガ80が対応する切欠部86に受け入れられるため、ベルト12の上面35は、隣接するナックル28、30間でのみ折れることになり、凹部の下面37はフィンガ80と対応する切欠部86との間でのみ折れることになる。ベルト12が図1のようにスプロケット102又は103の周りを移動するとき、リーフ20、22がピン32を軸に枢動する傾向は、各段状フィンガ80がそれに対応する切欠部86に当接していることによって阻止されるようになることが明らかであろう。結果として、各ナックル28、30の端は、面35から突出しないように抑えられ、ベルト12がスプロケットに巻き付くときでも、実質的に不連続部のない面をより効果的に維持するようになる。
【0022】
図9〜図13に示すように、各段状フィンガ80の端は、それに対応するナックル28、30の端の輪郭に従うことができるが、必ずしもそうである必要はない。段状フィンガ80は、費用効果的な製造プロセスに見合った任意の形状をとることができる。しかしながら、切欠部86の輪郭は、段状フィンガ80の輪郭と一致していることが好ましい。この実施形態の1つの主な利点は、ベルトがスプロケットに巻き付いているときに、突出したナックルに邪魔されることなくベルトの上面35でスクレーパを用いることができることである。
【0023】
隣接するリーフ間の不連続部の影響の最小化は、段状フィンガ80及び対応する切欠部86に関する上記発明を、図14に示すような整形開口72と整形ピン74とを有するベルトコネクタの実施形態に加えることによって向上させることができる。前に説明したように、断面の形状が非円形又は丸形である限り、いかなる形状を用いてもよく、ピン74は、整形開口72と一致する断面形状を有し、整形開口内にほぼぴったりと受け入れられるサイズになっている。
【0024】
図15〜図17は、段状フィンガ及び対応する切欠部が、図6に示す2つのピンによって接続される細長いナックルの実施形態を改善できる方法を示す。この場合、各ナックル64、65の端から段状フィンガ90が延びており、これは、図9〜図13に関して上述した方法と同様に、対応する切欠部92と相補的な形状を有する。その効果は、ベルト12がスプロケットに巻き付くときに不連続部が最小限の実質的に平坦な表面を維持するために、各ナックルの先端65が隣接する根元67よりも上に突出しないように拘束されることである。
【0025】
図18〜図22は、隣接するリーフ間の不連続部の影響を最小化する別の解決手段を示している。この解決手段は、前の実施形態の全てに適用可能である。この解決手段を示す実施形態は、選択された独自の特徴を除いて、多くの特徴的な点が前の実施形態と同一である。したがって、前の実施形態と同じ構成要素には同じ符号が付いている。
【0026】
まず図18を参照すると、ナックル28、30のそれぞれが、2つの内歯38、40の一部を有する。1つの歯部が各ナックル28、30の先端37にあり、別の歯部が各ナックル28、30の根元39にある。各内歯38、40には、ピン32の一方を受け入れるサイズになっている孔42が貫通している。ナックル128、130は、各ナックルの2つの孔42を貫通するピン32によって接合される。好ましくは、ピン32は、任意に取り外すことができるように取り付けられる。したがって、ベルトコネクタ10を別個のリーフに分離することにより、ベルト12を分離することができるため、ベルト12をその装置から容易に取り外すことができる。反対に、ベルト12は、孔42が一致するようにナックル28、30を噛み合わせてピン32を孔に挿通することにより、再接合させることができる。この実施形態の主な違いは、各先端37が面取りされた端51を有することである。
【0027】
好ましくは、ベルトコネクタ10は、それが取り付けられるベルト12と実質的に同じ組成の熱可塑性樹脂から形成される。図19を参照すると、ベルトコネクタ10の好ましい製造プロセスは、コネクタ10が2つのリーフ20、22として射出成形される第1の成形ステップから成ることが分かる。各リーフ20、22は、ベルトコネクタ10が取り付けられるベルト12と同じピッチで外歯34、36及び2つの内歯38、40が配置されて成形される。ベルト12の場合と同様に、リーフ20、22のそれぞれが、実質的に不連続部のない平坦側部35を有する。各リーフ20、22の平坦側部35の反対側で、外歯34、36と最も近い内歯38、40との間に外側凹部44が位置付けられる。平坦側部35の反対側で、2つの内歯38、40間に内側凹部46が位置付けられる。好ましくは、外歯34、36及び内歯38、40は、歯18と同じサイズである。リーフ20、22は、より狭い幅のベルトと共に用いられる場合に、適当な幅に単に切断するだけでよいように、標準幅で成形され得ることが理解されるであろう。
【0028】
次に図20を参照すると、製造中の面取りステップ後のベルトコネクタ10が示されている。成形後、各リーフ20、22の内縁が面取りされ、面取りされた縁148、150が形成されることが分かる。縁148、150は、加熱されたワイヤを用いた切断等、任意の適当な方法で面取りされる。代替的に、面取りされた縁148、150は、成形プロセス中に形成されてもよい。縁148、150は、各リーフ20、22の平坦側部35の平面から20度〜30度の角度で面取りされる。概して、ベルト12と共に用いられるスプロケット102、103の半径が小さいほど、大きな面取り角度が必要となる。例えば、半径2インチのスプロケット102、103には、30度の面取り角度が必要となる。
【0029】
次に図21を参照すると、ベルトコネクタ10のリーフ20、22が成形及び面取り後に切断されて、ナックル28、30が形成されることが分かる。切断は、打ち抜き、フライス加工、又は熱可塑性樹脂に明確な切れ目を入れる任意の他の既知の方法によって行うことができる。好ましくは、各切れ目が、各リーフ20、22の面取りされた縁148、150に沿った正弦曲線の切れ目であることにより、個々のナックル28、30を形成する。ナックル28、30のそれぞれの先端37の面取りされた先端部分51も、この切れ目によって形成される。切れ目は、少なくとも2つのナックル28及び1つのナックル30が形成されている限り、正方形、鋸歯等、いかなる形状をとってもよい。好ましくは、ベルトコネクタ10の使用中に内歯38、40に沿って連続ヒンジが形成されるように、複数のナックル28、30がある。切れ目は、外側凹部44まで延びることができるが、ナックル28、30が主に内側凹部46及び内歯38、40を含むように、延びすぎないことが好ましい。
【0030】
図22に示すようにベルトコネクタ10をベルト12に取り付けるには、各リーフ20、22の突合わせ端24、26を端14、16それぞれに突合わせ溶接するか又は従来の手段による他の方法で固定して、それぞれの継目152、154を形成する。続いて、ピン32を内歯38、40のそれぞれの部分の孔42に挿通して、ナックル28、30それぞれを互いに接続する。好ましくは、ピン32は、孔内にピンを保持するために摩擦増強コーティングでコーティング又は被覆されたワイヤである。代替的に、ピン32は、端を単純に或る角度に曲げること、又は取り外し可能なファスナを端に固定すること等、他の手段によって固定されてもよい。ベルト12をその装置から取り外すには、ピン32を孔42から抜いてリーフ20、22を分離するだけでよい。ベルト12は、無端ではなくなり、その装置から容易に取り外すことができる。
【0031】
ベルト12が図1のようにスプロケット102又は103の周りを移動するとき、各ナックル28、30につき2つの接続点があることで、ナックルは、ベルト12における不連続部を最小化するために、いずれのピン32を軸に回転することもあまりないように付勢されることが明らかであろう。換言すれば、各ナックル28、30は、ベルト12の張力及び歯34、36、38、40とスプロケット102、103との係合によってスプロケットの周りで曲がるように付勢されることにより、そうしなければ切れ目によって生じる不連続部を最小化する。さらに、ナックルがスプロケットの周りで付勢されると、残り得る障害となる不連続部をなくすように、ナックル28、30の先端37の面取りされた先端部分51が対向するリーフ20、22の平坦側部35と整列しやすい。面取りされた先端部分51は、一方のリーフの平坦側部35から隣接するナックルの平坦な外面への、不連続部が最小限の滑らかな移行を維持しやすい。したがって、ベルト12がスプロケットの周りを移動するときにベルト12から材料を掻き落とすために、スプロケット102又は103でスクレーパを容易且つ効果的に用いることができる。
【0032】
本発明は、その特定の実施形態に関連して具体的に記載されているが、これは説明のためであり限定のためではないことを理解されたい。添付の特許請求の範囲で定義されている本発明の精神から逸脱せずに、上記開示及び図面の範囲内で妥当な変形及び変更が可能である。例えば、本明細書中では、ベルトコネクタがベルトの残りの部分とは別個のものとして図示されているが、ベルトコネクタをベルトと一体にすることは本発明の範囲内にある。したがって、ベルトは、2つの端を有する単一品として形成することができ、ベルトコネクタは、その2つの端から形成することができるため、溶接等によって別個に取り付ける必要がない。同様に、ベルトは、熱可塑性樹脂に限定する必要はなく、任意の適当な材料製とすることができ、複数の材料で強化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】2つのスプロケット間に取り付けられている従来技術のベルトの側面斜視図である。
【図2】図1の装置で用いられ得るベルトコネクタ及びベルトの分解斜視図である。
【図3】製造中の成形ステップ後の図2のベルトコネクタの側面図である。
【図4】製造中の切断ステップ後の図3のベルトコネクタの平面図である。
【図5】組み立てられた図2のベルトコネクタ及びベルトの斜視図である。
【図6】組み立てられたベルトコネクタ及びベルトの第2の実施形態の斜視図である。
【図7】製造中の成形ステップ後のベルトコネクタの第3の実施形態の側面図である。
【図8】図7のベルトコネクタ及びベルトの分解斜視図である。
【図9】ベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の分解斜視図である。
【図10】組み立て後の図9のベルトコネクタの側面図である。
【図11】組み立て前の図9のベルトコネクタの上面図である。
【図12】組み立て前の図9のベルトコネクタの底面図である。
【図13】組み立てられた図9のベルトコネクタ及びベルトの斜視図である。
【図14】ベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の斜視図である。
【図15】組み立てられたベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の斜視図である。
【図16】組み立て前の図15のベルトコネクタの上面図である。
【図17】組み立て前の図15のベルトコネクタの底面図である。
【図18】本発明によるベルトコネクタ及びベルトの別の実施形態の分解斜視図である。
【図19】製造中の成形ステップ後の図18のベルトコネクタのリーフの側面斜視図である。
【図20】製造中の面取りステップ後の図18のベルトコネクタのリーフの側面斜視図(plan perspective side view)である。
【図21】製造中の切断ステップ後の図18のベルトコネクタのリーフの側面斜視図である。
【図22】本発明による組み立てられた図18のベルトコネクタ及びベルトの斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端ベルトを作製するように、ベルトセグメントの2つの端を接続するベルトコネクタ(10、50)であって、
前記ベルトコネクタは、2つのリーフ(20、22、58、60)を備え、
各リーフは、平坦側部を有し、
前記リーフの一方は、少なくとも2つのナックル(28、60)を有し、且つ、前記リーフの他方は、少なくとも1つのナックル(30、62)を有し、
全てのナックルは、先端及び該ナックルを貫通する孔(42、72)を有し、
各リーフは、前記先端の反対側に、ベルトセグメント(12)に固定される突合わせ端(24、26)を有し、
ピン(32、74)は、前記孔(42、72)が一致して前記リーフを互いに接続するときに、前記ナックル(28、30、60、62)の前記孔(42、72)を貫通し、
各ナックルの前記先端(51)は、面取りされており、
これにより、互いに接続された前記リーフと共に前記ベルトコネクタがベルトセグメントに取り付けられ且つ前記ナックルがスプロケットの周りで付勢されるときに、前記面取りされた先端(51)は、前記ナックルの前記先端において障害となる不連続部を最小化して、対向する前記リーフの前記平坦側部と整列しやすいことを特徴とする、ベルトコネクタ。
【請求項2】
少なくとも一方のリーフ(20、22)が、その片側に歯(34、36)又は歯部(39)を有する、請求項1に記載のベルトコネクタ。
【請求項3】
歯(38)は、前記リーフ(20、22)の前記ナックル(28、30)上の前記歯部(39)から形成される、請求項1又は2に記載のベルトコネクタ。
【請求項4】
各ナックル(28、30)の前記孔(42、72)は、前記ピン(32、74)が前記孔(42、72)を貫通すると前記歯(38)を貫通するように、前記歯部(39)を貫通する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項5】
各リーフ(20、22)が、その片側に歯(34、36)又は歯部(39)を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のベルトコネクタ。
【請求項6】
前記歯(38)は、前記リーフ(20、22)の前記ナックル(28、30)上の歯部(39)から形成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のベルトコネクタ。
【請求項7】
各ナックル(28、30)の前記孔(42、72)は、前記ピン(32、74)が前記孔(42、72)を貫通すると前記歯部(39)を貫通するように、該歯部(39)を貫通しており、
前記ナックル(28、30)上の前記歯部(39)は、前記ベルト(12)上に1つの歯(38)を形成するように整列している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項8】
前記孔(72)及び前記ピン(74)は、該ピン(74)が前記孔(72)に対して回転できないように、キー付きになっている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項9】
前記ナックル(62、64)は細長く、
全てのナックル(62、64)は、互いに離間してそれらを貫通する2つの孔(42、72)を有し、
一方は前記ナックルの先端(65)の方において、他方は前記ナックルの根元(67)の方において、前記ナックル(62、64)が互いに噛み合わされると一致して整列するように配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項10】
無端ベルトを作製するように、ベルトセグメントの2つの端を接続するベルトコネクタ(10、50)であって、
前記ベルトコネクタは、2つのリーフ(20、22、58、60)を備え、
各リーフは、平坦側部を有し、
前記リーフの一方は、少なくとも2つのナックル(28、60)を有し、且つ、前記リーフの他方は、少なくとも1つのナックル(30、62)を有し、
全てのナックルは、先端及び該ナックルを貫通する孔(42、72)を有し、
各リーフは、前記先端の反対側に、ベルトセグメント(12)に固定される突合わせ端(24、26)を有し、
ピン(32、74)は、前記孔(42、72)が一致して前記リーフを互いに接続するときに、前記ナックル(28、30、60、62)の前記孔(42、72)を貫通し、
各先端(37)は、それから延びる段状フィンガ(80、90)を有し、
各リーフは、前記ナックルに隣接して前記段状フィンガを受け入れる切欠部(86、92)を有することを特徴とする、ベルトコネクタ。
【請求項11】
2つの歯(52、54)が、前記リーフ(58、60)の前記ナックル(62、64)上の前記歯部(39)から形成される、請求項10に記載のベルトコネクタ。
【請求項12】
各ナックル(62、64)の前記孔(42、72)は、前記ピン(32、74)が前記孔(42、72)を貫通すると前記歯を貫通するように、前記歯部(39)を貫通する、請求項10又は11に記載のベルトコネクタ。
【請求項13】
前記孔(72)及び前記ピン(74)は、該ピン(74)が前記孔(72)に対して回転できないように、キー付きになっている、請求項10〜12のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項14】
前記ベルトコネクタは、熱可塑性樹脂から形成される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項15】
無端ベルト(12)であって、請求項1〜14のいずれか1項に記載のベルトコネクタ(10、50)によって接続される2つの端を有する、無端ベルト。
【請求項16】
ベルトコネクタ(10、50)を作製する方法であって、
2つのリーフ(20、22)を設けるステップを備え、
各リーフは、片側が平坦であると共に、他方の側に3つの歯(34、38、40)を有し、
2つの歯(38、40)のそれぞれは、それを貫通する孔(42)を有し、
各リーフの縁を面取りして、面取りされた縁(148、150)を形成するステップを備え、
各リーフを切断し、一方のリーフに少なくとも2つのナックル(128)を形成し、他方のリーフに少なくとも1つのナックル(130)を形成するステップを備え、
各ナックル(128、130)は、貫通する孔(42)を有する歯(38)と、面取りされた先端(151)と、を有する、ベルトコネクタを作製する方法。
【請求項17】
前記2つのリーフは成形によって形成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記面取りするステップは、前記成形するステップと同時に行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記リーフは熱可塑性樹脂から形成される、請求項16〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項1】
無端ベルトを作製するように、ベルトセグメントの2つの端を接続するベルトコネクタ(10、50)であって、
前記ベルトコネクタは、2つのリーフ(20、22、58、60)を備え、
各リーフは、平坦側部を有し、
前記リーフの一方は、少なくとも2つのナックル(28、60)を有し、且つ、前記リーフの他方は、少なくとも1つのナックル(30、62)を有し、
全てのナックルは、先端及び該ナックルを貫通する孔(42、72)を有し、
各リーフは、前記先端の反対側に、ベルトセグメント(12)に固定される突合わせ端(24、26)を有し、
ピン(32、74)は、前記孔(42、72)が一致して前記リーフを互いに接続するときに、前記ナックル(28、30、60、62)の前記孔(42、72)を貫通し、
各ナックルの前記先端(51)は、面取りされており、
これにより、互いに接続された前記リーフと共に前記ベルトコネクタがベルトセグメントに取り付けられ且つ前記ナックルがスプロケットの周りで付勢されるときに、前記面取りされた先端(51)は、前記ナックルの前記先端において障害となる不連続部を最小化して、対向する前記リーフの前記平坦側部と整列しやすいことを特徴とする、ベルトコネクタ。
【請求項2】
少なくとも一方のリーフ(20、22)が、その片側に歯(34、36)又は歯部(39)を有する、請求項1に記載のベルトコネクタ。
【請求項3】
歯(38)は、前記リーフ(20、22)の前記ナックル(28、30)上の前記歯部(39)から形成される、請求項1又は2に記載のベルトコネクタ。
【請求項4】
各ナックル(28、30)の前記孔(42、72)は、前記ピン(32、74)が前記孔(42、72)を貫通すると前記歯(38)を貫通するように、前記歯部(39)を貫通する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項5】
各リーフ(20、22)が、その片側に歯(34、36)又は歯部(39)を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のベルトコネクタ。
【請求項6】
前記歯(38)は、前記リーフ(20、22)の前記ナックル(28、30)上の歯部(39)から形成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のベルトコネクタ。
【請求項7】
各ナックル(28、30)の前記孔(42、72)は、前記ピン(32、74)が前記孔(42、72)を貫通すると前記歯部(39)を貫通するように、該歯部(39)を貫通しており、
前記ナックル(28、30)上の前記歯部(39)は、前記ベルト(12)上に1つの歯(38)を形成するように整列している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項8】
前記孔(72)及び前記ピン(74)は、該ピン(74)が前記孔(72)に対して回転できないように、キー付きになっている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項9】
前記ナックル(62、64)は細長く、
全てのナックル(62、64)は、互いに離間してそれらを貫通する2つの孔(42、72)を有し、
一方は前記ナックルの先端(65)の方において、他方は前記ナックルの根元(67)の方において、前記ナックル(62、64)が互いに噛み合わされると一致して整列するように配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項10】
無端ベルトを作製するように、ベルトセグメントの2つの端を接続するベルトコネクタ(10、50)であって、
前記ベルトコネクタは、2つのリーフ(20、22、58、60)を備え、
各リーフは、平坦側部を有し、
前記リーフの一方は、少なくとも2つのナックル(28、60)を有し、且つ、前記リーフの他方は、少なくとも1つのナックル(30、62)を有し、
全てのナックルは、先端及び該ナックルを貫通する孔(42、72)を有し、
各リーフは、前記先端の反対側に、ベルトセグメント(12)に固定される突合わせ端(24、26)を有し、
ピン(32、74)は、前記孔(42、72)が一致して前記リーフを互いに接続するときに、前記ナックル(28、30、60、62)の前記孔(42、72)を貫通し、
各先端(37)は、それから延びる段状フィンガ(80、90)を有し、
各リーフは、前記ナックルに隣接して前記段状フィンガを受け入れる切欠部(86、92)を有することを特徴とする、ベルトコネクタ。
【請求項11】
2つの歯(52、54)が、前記リーフ(58、60)の前記ナックル(62、64)上の前記歯部(39)から形成される、請求項10に記載のベルトコネクタ。
【請求項12】
各ナックル(62、64)の前記孔(42、72)は、前記ピン(32、74)が前記孔(42、72)を貫通すると前記歯を貫通するように、前記歯部(39)を貫通する、請求項10又は11に記載のベルトコネクタ。
【請求項13】
前記孔(72)及び前記ピン(74)は、該ピン(74)が前記孔(72)に対して回転できないように、キー付きになっている、請求項10〜12のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項14】
前記ベルトコネクタは、熱可塑性樹脂から形成される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のベルトコネクタ。
【請求項15】
無端ベルト(12)であって、請求項1〜14のいずれか1項に記載のベルトコネクタ(10、50)によって接続される2つの端を有する、無端ベルト。
【請求項16】
ベルトコネクタ(10、50)を作製する方法であって、
2つのリーフ(20、22)を設けるステップを備え、
各リーフは、片側が平坦であると共に、他方の側に3つの歯(34、38、40)を有し、
2つの歯(38、40)のそれぞれは、それを貫通する孔(42)を有し、
各リーフの縁を面取りして、面取りされた縁(148、150)を形成するステップを備え、
各リーフを切断し、一方のリーフに少なくとも2つのナックル(128)を形成し、他方のリーフに少なくとも1つのナックル(130)を形成するステップを備え、
各ナックル(128、130)は、貫通する孔(42)を有する歯(38)と、面取りされた先端(151)と、を有する、ベルトコネクタを作製する方法。
【請求項17】
前記2つのリーフは成形によって形成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記面取りするステップは、前記成形するステップと同時に行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記リーフは熱可塑性樹脂から形成される、請求項16〜18のいずれか1項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2009−525444(P2009−525444A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553475(P2008−553475)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/061367
【国際公開番号】WO2007/090148
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(507244057)サーモドライヴ エルエルシー (7)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/061367
【国際公開番号】WO2007/090148
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(507244057)サーモドライヴ エルエルシー (7)
【Fターム(参考)】
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