説明

フェノフィブレート含有医薬組成物およびこれを調製するための方法

【課題】高脂血症治療薬であるフェノフィブレート含有医薬製剤において、従来のフェノフィブレート及び界面活性剤の共微粉末を含む組成物よりも、高いバイオアベイラビリティが得られる医薬組成物の提供。
【解決手段】組成物重量に対して、60重量%またはそれより多くの量の微粉フェノフィブレート、界面活性剤、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である可溶化補助剤としての結合性セルロース誘導体を、フェノフィブレート/HPMC質量比が、5/1から15/1の間で含有する医薬組成物。該HPMCとしては、2.4から18cPの間の見かけ粘度を有するものであることが好ましい。該界面活性剤としては、ポリソルベート(登録商標)80、モンテイン(登録商標)20およびラウリル硫酸ナトリウムからなる群より選択されるものであることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェノフィブレート(fenofibrate)を含有する新規医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
フェノフィブレートは成人内因性高脂血症、高コレステロール血症、及び高トリグリセリド血症の治療において推奨されている。一日に300から400mgのフェノフィブレート処置により、コレステロール血を20から25%減少させることができ、トリグリセリド血を40から50%減少させることができる。
【0003】
フェノフィブレートの主要な血漿中代謝産物はフェノフィブリン酸(fenofibric acid)である。血漿からのフェノフィブリン酸の半減期は、20時間のオーダーである。血漿中でこれが最大濃度に達するのは、平均して医薬品摂取の5時間後である。血漿中平均濃度は、一日につき300mgのフェノフィブレート投与に対して15マイクログラム/mlである。この濃度は処置中を通じて一定である。
【0004】
フェノフィブレートは、極めて難溶性の有効成分であり、その消化管における吸収は限られている。その溶解性の向上或いは可溶化速度の向上は、よりよい消化吸収につながる。
【0005】
フェノフィブレートの可溶化速度を上げるための種々の方法が探索されてきた:有効成分の微粉化、界面活性剤の添加、及び界面活性剤とのフェノフィブレートの共微粉化である。
【0006】
特許EP 256 933号はフェノフィブレート顆粒を記載しており、ここで該フェノフィブレートはバイオアベイラビリティを向上させるために微粉化されている。結晶性フェノフィブレート微粒子はサイズが50μmより小さい。用いるバインダーはポリビニルピロリドンである。該文献は、メタクリルポリマー、セルロース誘導体及びポリエチレングリコールのような別のタイプのバインダーを示している。EP 256 933の実施例に示された顆粒は、有機溶媒を用いた方法で得られる。
【0007】
特許EP 330 532号は、ラウリル硫酸ナトリウムのような界面活性剤との共微粉化によりフェノフィブレートのバイオアベイラビリティを向上させることを提案している。共微粉末は次に、粉末の流動能力を向上するため、またゼラチンカプセルへの変換を容易にするために、湿式造粒法により顆粒化される。この共微粉化により、EP 256 933に記載のフェノフィブレートの使用に比べてバイオアベイラビリティが著しく向上する。EP 330 532に示される顆粒には、バインダーとしてポリビニルピロリドンが含まれる。
【0008】
この特許は、界面活性剤の利用、微粉化の利用、あるいは界面活性剤と微粉フェノフィブレートを組み合わせた利用に比べて、フェノフィブレートの固体界面活性剤との共微粉化が、フェノフィブレートのバイオアベイラビリティを著しく改善することを教示している。
【0009】
特許WO 98/31361号は、水分散性不活性支持微粉フェノフィブレート、親水性ポリマー、及び任意で界面活性剤に付着させることにより、フェノフィブレートのバイオアベイラビリティを向上させることを提案している。ポリビニルピロリドンと確認される該親水性ポリマーは、少なくとも上述した組成物の20重量%に相当する。
【0010】
この方法により、フェノフィブレートの溶解速度、またそのバイオアベイラビリティの向上が可能になる。しかしながら、この特許に係る調製方法は完全に満足できるものではない。なぜなら、PVP及び他の賦形剤を相当量使用する必要があるからである。該特許出願に示された実施例は、質量比として表わされたわずか17.7%のフェノフィブレートを含む組成物に関する。このように低いフェノフィブレート質量比は、非常に大きなサイズの最終形態につながり、このため所望量のフェノフィブレートを投与することが困難であり、或いは2錠投与をもたらす。
【0011】
本願発明の文脈においては、バインダー及び可溶化補助剤として使用されるセルロース誘導体を、微粉フェノフィブレート及び界面活性剤含有組成物に混和することにより、フェノフィブレート及び界面活性剤の共微粉末を含む組成物より高いバイオアベイラビリティが得られることを発見した。
【0012】
従って、本発明の主題は、微粉フェノフィブレート、界面活性剤、及び可溶化補助剤であり好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である結合性セルロース誘導体を含有する医薬組成物である。
【0013】
本発明の組成物は、粉末または顆粒を含むゼラチンカプセルとして有利に提供され、好ましくは顆粒の形態をとる。これらの顆粒は特に、中性微小顆粒上でのアセンブリ(assembly)により、また界面活性剤、可溶化結合性セルロース誘導体及び微粉フェノフィブレートを懸濁液中に含有する水溶液の噴霧により調製され得る。もしくは、粉末の湿式造粒法により調製することができ、これによると、微粉フェノフィブレート、界面活性剤及びセルロース誘導体を特に含む構成成分を、水性湿潤溶剤を用いた湿式造粒法により顆粒化し、乾燥し、較正する(calibrated)。
【0014】
本発明に基づく医薬組成物は、高いフェノフィブレート比を有する;それゆえ、従来技術の剤型よりも小さな粒径の製剤で供給することができ、そのため、本発明に係るこの組成物は投与しやすい。
【0015】
フェノフィブレートの量は、組成物重量に対して60重量%より多いか又は等しく、好ましくは70重量%より多いか又は等しく、更により好ましくは75重量%より多いか又は等しい。
【0016】
本発明の文脈においては、フェノフィブレートを界面活性剤と共微粉化しない。反対に、単独で微粉化した後に、界面活性剤及び可溶化補助剤である結合性セルロース誘導体と混和する。
【0017】
界面活性剤は、室温で固体または液体界面活性剤から選ばれ、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート(Polysorbate)(登録商標)80又はモンテイン(Montane)(登録商標)20であり、好ましくはラウリル硫酸ナトリウムである。
【0018】
フェノフィブレート/HPMC比は、好ましくは5/1から15/1の間である。
【0019】
界面活性剤は、フェノフィブレートの重量に対し重量で1から10%の間、好ましくは3から5%の間を示す。
【0020】
結合性セルロース誘導体は、組成物重量に対して2から15%の間、好ましくは5から12%の間を示す。
【0021】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは好ましく選択され、その見かけ粘度は2.4から18cPであり、更により好ましくは、例えばファーマコート603 (Pharmacoat 603)(登録商標)のように2.4から3.6cPの間である。
【0022】
フェノフィブレート粒子の平均サイズは15μmより小さく、好ましくは10μm、更により好ましくは8μmより小さい。
【0023】
本発明の組成物はまた、例えばラクトースのような希釈剤、例えばジメチコン(登録商標)やシメチコン(登録商標)のような消泡剤、或いは、例えばタルクのような滑沢剤などの、少なくとも1つの賦形剤を含む。
【0024】
本発明の医薬組成物は、50から300mgの間の、好ましくは200mgに等しいフェノフィブレート投与量と同量の顆粒から有利に構成される。
【0025】
本発明はまた、粉末または顆粒を調製するための方法に関し、その組成物は上に示される。この方法は有機溶媒を使用しない。
【0026】
第一の態様によれば、当該顆粒は中性微小顆粒上でのアセンブリにより調製される。
【0027】
該中性微小顆粒は、200から1000ミクロン、好ましくは400から600ミクロンの粒度を有する。
【0028】
該アセンブリは、糖衣パンにおいて、多孔コーティングパンにおいて、もしくは流動空気床において、好ましくは流動空気床において行われる。
【0029】
中性微小顆粒上での該アセンブリは、界面活性剤、可溶化結合性セルロース誘導体及び微粉フェノフィブレートを懸濁液中に含有する水溶液を噴霧することによって行われる。
【0030】
第二の態様によれば、粉末の湿式造粒により顆粒が得られる。該造粒により、粉末を高密度にすることができ、その流動性を向上させることが可能である。また、種々の構成成分が未混和となるのを避けることで、均一性をよりよく維持することができる。
【0031】
微粉フェノフィブレート、界面活性剤、セルロース誘導体、及び任意で他の賦形剤を混和し、顆粒化し、乾燥したのち、較正する。湿潤液は、水または結合性セルロース誘導体及び/又は界面活性剤を含む水溶液でもよい。
【0032】
特定の実施例によれば、フェノフィブレート及び他の賦形剤をプラネタリーミキサー内で混和する。湿潤液を混合物に直接添加する。得られた湿潤部をオシレーティンググラニュレーターで顆粒化し、次にオーブン内で乾燥する。オシレーティングキャリブレータを通過後、顆粒が得られる。
【0033】
本発明は以下の実施例により非限定的に説明される。
【0034】
実施例1:顆粒
1A)微小顆粒(XFEN 1735)
微小顆粒は、中性の核に水溶性の懸濁液を噴霧することにより得られる。その組成は、以下の表に示す。
【0035】
【表1】

【0036】
インビトロでの溶解は、ラウリル硫酸ナトリウムを0.1Nで8ml/分の流速で用いる連続フローセル法(continuous flow cell method)に従って測定された。時間の関数としての溶解産物の割合を、先行技術の処方であるリパンシル200Mと比較して、以下の表に示す。
【0037】
【表2】

【0038】
処方1Aは、リパンシル200Mよりも速く溶解する。
【0039】
1B)微小顆粒(X FEN 1935)
フェノフィブレート粒子の平均サイズは、6.9±0.7ミクロンに等しい。
【0040】
微小顆粒は、中性の核に水溶性の懸濁液を噴霧することにより得られる。その懸濁液は、微紛フェノフィブレート、ラウリル硫酸ナトリウム及びHPMCを含む。
【0041】
アセンブリ(assembly)は、ハットリン(Huttlin)流動空気床(ロトプロセス(rotoprocess))において行われる。
【0042】
得られる処方を以下に示す。
【0043】
【表3】

【0044】
中性の微小顆粒のサイズは400と600μmの間である。
【0045】
1C)微小顆粒のゼラチンカプセル(Y FEN 001)
以下の組成を有する微小顆粒は、パラグラフ1A)で述べた方法に従って調製される:
【0046】
【表4】

【0047】
得られた微小顆粒は、サイズ1ゼラチンカプセルに分配され、それぞれが200mgのフェノフィブレートを含有する。
【0048】
インビトロでの溶解は、ラウリル硫酸ナトリウムを0.1Nで8ml/分の流速で用いる連続フローセル法に従って測定された。先行技術の処方であるリパンシル200Mとの比較結果を以下の表に示す。
【0049】
【表5】

【0050】
処方1Cは、リパンシル200Mよりも速く溶解する。
【0051】
ゼラチンカプセルを40℃/75%の相対湿度で6ヶ月間保存する。顆粒は、このような加速貯蔵条件下でも安定である。インビトロでの溶解試験を(ラウリル硫酸ナトリウムを0.1Nで8ml/分の流速で用いた連続フローセルにおいて)行った。1、3及び6ヶ月間保存したゼラチンカプセルの時間の関数としての溶解した製品の割合を以下の表に示す。
【0052】
【表6】

【0053】
貯蔵の間の有効成分含有量の性状変化を以下の表に示す。
【0054】
【表7】

【0055】
絶食個体で行われた薬物動態学的研究
フェノフィブレートを200mgの量でYFEN 01顆粒を含有するゼラチンカプセルのインビボでの放出プロフィールは、登録商標リパンシル200Mとして市販されているゼラチンカプセルと比較される。
【0056】
この研究は9個体で行われる。血液サンプルは、一定の時間間隔で採取され、フェノフィブリン酸がアッセイされる。
【0057】
結果は以下の表及び図1に示される。
【0058】
【表8】

【0059】
以下の略語が本願において使用される。
Cmax:血漿中の最大濃度
Tmax:Cmaxに到達するのに必要な時間
T1/2:血漿半減期
AUC0-t:0からtまでの曲線下面積
AUC0-∞:0から∞までの曲線下面積
Ke:消失定数
リパンシル200M及び実施例1Cの製品で得られた結果を、それぞれ図1の曲線1及び2で示す。
【0060】
これらの結果は、本発明の組成物が、絶食個体におけるリパンシル200Mのものよりも大きいバイオアベイラビリティを有することを示す。
【0061】
摂食直後の個体で行われた薬物動態学的研究
フェノフィブレートを200mgの用量でYFEN 01顆粒を含有するゼラチンカプセルのインビボでの放出プロフィールは、商標リパンシル200Mとして市販されているゼラチンカプセルのものと比較される。
【0062】
この研究は18個体で行われる。血液サンプルは、一定の時間間隔で採取され、フェノフィブリン酸がアッセイされる。
【0063】
結果を以下の表及び図2に示す。
【0064】
【表9】

【0065】
リパンシル200M及び実施例1Cの製品についての得られた結果を、それぞれ図2の曲線1及び2で示す。
【0066】
これらの結果は、本発明の組成物が、摂食直後の個体におけるリパンシル200Mのものと生物学的に同等であることを示す。
【0067】
実施例2:粉末
2A)顆粒(X FEN 1992)
以下の組成を有する顆粒が調製される。
【0068】
【表10】

【0069】
超微紛フェノフィブレート、HPMC及びラクトースをプラネタリミキサーを用いて混合する。この混合物をラウリル硫酸ナトリウムの溶液の存在下で顆粒化する。
【0070】
顆粒の流動時間は7sだった。圧縮容積及び粒子サイズ分布を以下の表に示す。これらの測定は、ヨーロッパ薬局方の基準に従って行った。
【0071】
【表11】

【0072】
【表12】

【0073】
2B)顆粒のゼラチンカプセル(Y FEN 002)
・調製
微紛フェノフィブレートを、PMAミキサー(ニロフィールダー(Niro Fielder))中でラクトース及びHPMCと混合し、ラウリル硫酸ナトリウムの水溶液で湿潤させる。得られた塊をオシレーティンググラニュレーターを通過させることによって顆粒化し、乾燥し、1.25mmのメッシュサイズの篩で較正する。
【0074】
次いで、顆粒を200mgのフェノフィブレートの用量でサイズ1ゼラチンカプセルに詰める。
【0075】
以下の組成の顆粒が得られる。
【0076】
【表13】

【0077】
・顆粒の調製
顆粒の流動時間は6sであった。圧縮容積及び粒度分布は以下の表に示す。これらの測定は、ヨーロッパ薬局方の基準に従って行った。
【0078】
【表14】

【0079】
【表15】

【0080】
インビトロでの溶解は、ラウリル硫酸ナトリウムを0.1Nで8ml/分の流速で用いる連続フローセル法に従って測定された。先行技術の処方であるリパンシル200Mとの比較結果を以下の表に示す。
【0081】
【表16】

【0082】
処方2Bはリパンシル200Mよりも速く溶解する。
【0083】
・安定性試験
40℃/75%相対湿度で保存されたゼラチンカプセルは、6ヶ月間安定である。インビトロでの溶解試験を(ラウリル硫酸ナトリウムを0.1Nで8ml/分の流速で用いる連続フローセルにおいて)行った。1、3及び6ヶ月間保存したゼラチンカプセルの時間の関数としての溶解した製品の割合を以下の表に示す。
【0084】
【表17】

【0085】
貯蔵の間の有効成分含有量の性状変化を以下の表に示す。
【0086】
【表18】

【0087】
絶食個体で行われた薬物動態学的研究
フェノフィブレートを200mgの用量でYFEN 002顆粒を含有するゼラチンカプセルのインビボでの放出プロフィールは、商標リパンシル200Mとして市販されているゼラチンカプセルのそれと比較される。
【0088】
この研究は9個体で行われる。血液サンプルは、一定の時間間隔で採取され、フェノフィブリン酸がアッセイされる。
【0089】
結果を以下の表及び図3に示す。
【0090】
【表19】

【0091】
リパンシル200M及び実施例2Bの製品で得られた結果を、それぞれ図3の曲線1及び2で示す。
【0092】
これらの結果は、絶食個体において、実施例2Bの組成物が、リパンシル200Mのものと生物学的に同等であることを示す。
【0093】
比較例3:バッチZEF 001
この例は先行技術を示す。
【0094】
フェノフィブレートの微粉化及び界面活性剤の使用を組み合わせる。HPMC:アビセルPH 101及びポリビニルピロリドン(PVP K30)の他のセルロース誘導体からなる結合賦形剤の混合物を使用することによって、本発明とは異なる。
【0095】
それは、押出−スフェロナイゼーション(spheronization)によって調製される。
・理論処方
【0096】
【表20】

【0097】
・インビトロ溶解プロフィール
インビトロでの溶解は、ラウリル硫酸ナトリウムを0.1Nで8ml/分の流速で用いる連続フローセル法に従って測定される。リパンシル200Mと比較結果を以下の表に示す。
【0098】
【表21】

【0099】
溶解は、リパンシル200Mでみられたものよりも遅い。
【0100】
絶食個体で行われた薬物動態学的研究
フェノフィブレートを200mgの用量でZEF 001顆粒を含有するゼラチンカプセルのインビボでの放出プロフィールは、商標リパンシル200Mとして市販されているゼラチンカプセルのそれと比較される。
【0101】
この研究は、単回投与を受ける5絶食個体で行われる。血液サンプルは、一定の時間間隔で採取され、フェノフィブリン酸がアッセイされる。
【0102】
結果は以下の表及び図4に示す。
【0103】
【表22】

【0104】
リパンシル200M及び例3の製品で得られた結果を、それぞれ図4の曲線1及び2で示す。
【0105】
これらの結果は、先行技術に基いたこの処方と比較して、より大きなリパンシル200Mのバイオアベイラビリティーを示す。
【0106】
例3は、先行技術の知識を組み合わせること(つまり界面活性剤の微粉化又は使用)によっても、フェノフィブレートの急速な溶解を得ることができないことを示す。これは、リパンシル200Mと比較して低いバイオアベイラビリティーを生じる。
【0107】
本発明に従って調製された組成物は、先行技術の処方よりも急速な溶解及び改善されたバイオアベイラビリティーを示す。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】図1は、実施例1Cの製剤ならびに先行技術製剤の、絶食時個体におけるインビボ遊離プロファイルを示す。
【図2】図2は、実施例1Cの製剤ならびに先行技術製剤の、摂食直後の個体におけるインビボ遊離プロファイルを示す。
【図3】図3は、実施例2Bの製剤ならびに先行技術製剤の、絶食時個体におけるインビボ遊離プロファイルを示す。
【図4】図4は、比較例3の製剤ならびに先行技術製剤の、摂食直後の個体におけるインビボ遊離プロファイルを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物重量に対して、60重量%またはそれより多くの量の微粉フェノフィブレート、界面活性剤、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースである可溶化補助剤としての結合性セルロース誘導体を、フェノフィブレート/HPMC質量比が5/1から15/1の間で含有する医薬組成物。
【請求項2】
該ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、2.4から18cPの間の見かけ粘度を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
該組成物重量に対して、70重量%またはそれより多くのフェノフィブレート量を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
該界面活性剤がポリソルベート(登録商標)80、モンテイン(登録商標)20およびラウリル硫酸ナトリウムからなる群より選択されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
該界面活性剤が、フェノフィブレート重量に対して1から10重量%の間を示すことを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
該界面活性剤が、フェノフィブレート重量に対して3から5重量%の間を示すことを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
該HPMCが、該組成物重量の2から15%の間を示すことを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
該HPMCが、該組成物重量の5から12%の間を示すことを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
希釈剤、消泡剤および滑沢剤からなる群から選ばれる、少なくとも1つの賦形剤を含有することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
希釈剤がラクトースである、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
滑沢剤がタルクである、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
消泡剤が、ジメチコン(登録商標)またはシメチコン(登録商標)である、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
フェノフィブレート粒子の平均サイズが15μmより小さいことを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
フェノフィブレート粒子の平均サイズが8μmより小さいことを特徴とする、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
粉末または顆粒を含むゼラチンカプセルの形をとることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
中性微小顆粒上での、界面活性剤、可溶化結合性セルロース誘導体及び微粉フェノフィブレートを懸濁液中に含有する水性懸濁液の噴霧により顆粒を調製することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物の調製方法。
【請求項17】
粉末の湿式造粒により顆粒が得られ、これによれば、特に微粉フェノフィブレート、界面活性剤およびセルロース誘導体を含有する構成成分を、水性湿潤溶剤を用いた湿式造粒法により顆粒化し、乾燥し、較正することを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項に記載の組成物の調製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−148813(P2011−148813A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57117(P2011−57117)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【分割の表示】特願2001−508973(P2001−508973)の分割
【原出願日】平成12年7月7日(2000.7.7)
【出願人】(501446376)
【Fターム(参考)】