説明

フェライト粒子並びにそれを用いた電子写真用キャリア及び電子写真用現像剤

【課題】電子写真方式の画像形成装置のキャリアとして用いた場合、画像形成速度が速くなっても十分な画像濃度が得られるフェライト粒子を提供する。
【解決手段】組成式MFe3−X(但し、MはMg及びMnの少なくとも一方、0≦X≦1)で表される材料を主成分とし、Sr元素及びCa元素の少なくとも一方を総量で0.1重量%〜2.5重量%の範囲で含有する。ここで、キャリアとして用いた場合に、より高画像濃度を得る観点からは、1000/(4π)kA/m(1000エルステッド)の磁界下で着磁した後の流動度が40秒以上であるのが好ましい。また、残留磁化σrは3Am/kg以上であるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフェライト粒子並びにそれを用いた電子写真用キャリア及び電子写真用現像剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、電子写真方式を用いたファクシミリやプリンタ、複写機などの画像形成装置では、静電潜像担持体(以下、「感光体」と記すことがある)の表面に形成された静電潜像を現像剤で可視像化し、この可視像を用紙等に転写した後、加熱・加圧して定着させている。高画質化やカラー化の観点から、現像剤としては、キャリアとトナーとを含むいわゆる二成分現像剤が広く使用されている。
【0003】
この二成分現像剤を用いた現像は、複数の磁極を内蔵し、現像剤を表面に担持する現像剤担持体(以下、「現像スリーブ」と記すことがある)と、感光体とを所定間隔を隔てて略平行に対向配置し、感光体と現像スリーブとが対向する領域(以下、「現像領域」と記すことがある)において、キャリアが集合して穂立ちした磁気ブラシを現像スリーブ上に形成させると共に、感光体と現像スリーブとの間に現像バイアス電圧を印加し、感光体表面の静電潜像にトナーを付着させることにより行われる。
【0004】
また、高画質化を図るため、例えば特許文献1では、現像スリーブと感光体との間に交番電界を形成して、磁気ブラシに保持されたトナー及び現像スリーブ上に担持されたトナーにより静電潜像を現像することが提案されている。さらに、特許文献2では、小粒径で低磁化のキャリアを用いて静電潜像を現像することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭62-63970号公報
【特許文献2】特開2010-66490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、画像形成装置における画像形成速度の高速化という市場要求に対応するため、現像スリーブの回転速度を速めて、現像領域への現像剤の単位時間当たりの供給量を増加させる傾向にある。
【0007】
しかし、50μm以下の小粒径のキャリアを用いた場合、現像スリーブの回転速度を速めて現像領域への現像剤供給量を増加させても、十分な画像濃度が得られないことがある。
【0008】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子写真方式画像形成装置のキャリアとして用いた場合に、画像形成速度が速くなっても十分な画像濃度が得られるフェライト粒子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成する本発明に係るフェライト粒子は、組成式MFe3−X(但し、MはMg及びMnの少なくとも一方、0≦X≦1)で表される材料を主成分とし、Sr元素及びCa元素の少なくとも一方を総量で0.1重量%〜2.5重量%の範囲で含有することを特徴とする。
【0010】
ここで、キャリアとして用いた場合に、より高画像濃度を得る観点からは、1000/(4π)kA/m(1000エルステッド)の磁界下で着磁した後の流動度が40秒以上であるのが好ましい。なお、「流動度」の測定方法は後述の実施例で説明する。
【0011】
また、残留磁化σrは3Am/kg以上であるのが好ましい。なお、「残留磁化σr」の測定方法は後述の実施例で説明する。
【0012】
また本発明によれば、前記のいずれかに記載のフェライト粒子の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリアが提供される。
【0013】
さらに本発明によれば、前記記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るフェライト粒子は、組成式MFe3−X(但し、MはMg及びMnの少なくとも一方、0≦X≦1)で表される材料を主成分とし、Sr元素及びCa元素の少なくとも一方を総量で0.1重量%〜2.5重量%の範囲で含有するので、キャリアとして用いた場合に、現像領域において磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環するように移動し、これによりキャリアに保持されたトナー及び現像スリーブ上のトナーの内の感光体へ移動可能なトナー量が増加し、十分な画像濃度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るフェライト粒子をキャリアとして用いる場合の現像装置の一例を示す概説図である。
【図2】現像領域におけるキャリアの挙動を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明者等は、画像形成速度を速めても十分な画像濃度が得られるようにすべく鋭意検討を重ねた結果、現像領域において磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環するようにキャリアを大きく移動させると、キャリアに保持されたトナー、いわゆる現像可能トナー数が大幅に増加し、充分なトナーを感光体の静電潜像に供給できるようになり、結果的に高い画像濃度が得られること、そして、現像領域において磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環するように大きく移動させるには、キャリアの芯材としてのフェライト粒子の組成及び特性が大きく影響していることを突き止め本発明に至った。
【0017】
すなわち、本発明に係るフェライト粒子は、組成式MFe3−X(但し、MはMg及びMnの少なくとも一方、0≦X≦1)で表される材料を主成分とし、Sr元素及びCa元素の少なくとも一方を総量で0.1重量%〜2.5重量%の範囲で含有することが大きな特徴である。
【0018】
Sr元素及びCa元素の少なくとも一方を所定量含有させると、現像領域において磁気ブラシを構成するキャリアが大きく移動するのは次のような機構からではないかと発明者等は今のところ考えている。キャリア芯材としてのフェライト粒子に、比較的強い磁性を有するSr元素及びCa元素の少なくとも一方を所定量含有させると、キャリア芯材及びキャリアの残留磁化が大きくなって、現像スリーブ表面の磁気ブラシのそれぞれの穂を構成するキャリアの粒子間の連結が強くなる一方、磁気ブラシの穂同士は反発する。この結果、現像領域においてキャリアの流動度が悪くなり、現像領域において磁気ブラシが感光体と摺接すると、感光体と接触する磁気ブラシの先端部だけの移動ではなく、磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環するように大きく移動するようになる。
【0019】
本発明のフェライト粒子においてSr元素及び/又はCa元素の総量を0.1重量%〜2.5重量%の範囲とすることが重要である。前記元素の総量が0.1重量%未満であると、キャリアとして使用した場合に、現像領域において大きく移動せず感光体と接触する磁気ブラシの先端部だけが移動する。逆に、前記元素の総量が2.5重量%を超えると、不純物によりフェライト粒子の磁化が低下し、キャリアとして使用した場合に、キャリア飛散などが生じる。より好ましい前記元素の総量は1.0重量%〜2.0重量%の範囲である。
【0020】
本発明のフェライト粒子をキャリアとして用いた場合に、より高画像濃度を得る観点からは、1000/(4π)kA/m(1000エルステッド)の磁界下で着磁した後のフェライト粒子の流動度は40秒以上であるのが好ましい。より好ましい流動度は45秒以上である。一方、例えば後述の図1に示す現像装置内において、キャリアを含む現像剤の循環・撹拌トルクの軽減を図る等の観点からは、着磁前(又は消磁後)のフェライト粒子の流動度は短時間であるのが好ましい。
【0021】
また、本発明のフェライト粒子の残留磁化σrは3Am/kg以上であるのが好ましい。残留磁化σrが3Am/kg以上であると、フェライト粒子間の連結が強くなり、粒子同士の摩擦抵抗が大きくなって、磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環するように大きく移動するようになる。
【0022】
本発明のフェライト粒子の粒径に特に限定はないが、平均粒径で数十μm〜数百μm程度が好ましい。また、本発明のフェライト粒子をキャリア芯材として用いる場合には、数十μm程度の粒径が好適であり、粒度分布はシャープであるのが好ましい。
【0023】
本発明のフェライト粒子は各種用途に用いることができ、例えば、電子写真現像用キャリアや電磁波吸収材、電磁波シールド材用材料粉末、ゴム、プラスチック用充填材・補強材、ペンキ、絵具・接着剤用艶消材、充填材、補強材等として用いることができる。これらの中でも特に電子写真現像用キャリアとして好適に用いられる。
【0024】
本発明のフェライト粒子の製造方法に特に限定はないが、以下に説明する製造方法が好適である。
【0025】
まず、Fe成分原料とM成分原料、そして添加剤としてSr成分原料とCa成分原料とを秤量して分散媒中に投入し混合してスラリーを作製する。なお、MはMg及びMnの少なくとも一方の金属元素である。Fe成分原料としては、Fe等が好適に使用される。M成分原料としては、MgであればMgO、Mg(OH)、MgCOが使用でき、MnであればMnCO、Mn等が好適に使用できる。また、Sr成分原料としてはSrO、SrCO、SrTiO等が好適に使用される。Ca成分原料としては、CaO、Ca(OH)、CaCO等が好適に使用される。
【0026】
本発明で使用する分散媒としては水が好適である。分散媒には、前記Fe成分原料、M成分原料、Sr成分原料、Ca成分原料の他、必要によりバインダー、分散剤等を配合してもよい。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが好適に使用できる。バインダーの配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。また、分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム等が好適に使用できる。分散剤の配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。その他、潤滑剤や焼結促進剤等を配合してもよい。
【0027】
スラリーの固形分濃度は50〜90wt%の範囲が望ましい。なお、Sr成分原料とCa成分原料の添加量が、Fe成分原料とM成分原料との総重量に対し微量であるので、Sr成分原料及びCa成分原料を先に分散媒中に分散させ、その後、Fe成分原料とM成分原料を分散媒に分散させてもよい。これにより、分散媒に原料を均一に分散できるようになる。また、Fe成分原料、M成分原料、Sr成分原料、Ca成分原料を分散媒に投入する前に、必要により、粉砕混合の処理をしておいてもよい。
【0028】
次に、以上のようにして作製されたスラリーを湿式粉砕する。例えば、ボールミルや振動ミルを用いて所定時間湿式粉砕する。粉砕後の原材料の平均粒径は10μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以下である。振動ミルやボールミルには、所定粒径のメディアを内在させるのがよい。メディアの材質としては、鉄系のクロム鋼や酸化物系のジルコニア、チタニア、アルミナなどが挙げられる。粉砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。粉砕物の粒径は、粉砕時間や回転速度、使用するメディアの材質・粒径などによって調整される。
【0029】
そして、粉砕されたスラリーを噴霧乾燥させて造粒する。具体的には、スプレードライヤーなどの噴霧乾燥機にスラリーを導入し、雰囲気中へ噴霧することによって球状に造粒する。噴霧乾燥時の雰囲気温度は100〜300℃の範囲が好ましい。これにより、粒径10〜200μmの球状の造粒物が得られる。なお、得られた造粒物は、振動ふるい等を用いて、粗大粒子や微粉を除去し粒度分布をシャープなものとするのが望ましい。
【0030】
次に、造粒物を800℃以上に加熱した炉に投入して、フェライト粒子を合成するための一般的な手法で焼成することにより、フェライト粒子を生成させる。焼成温度が800℃以上であれば焼結は進み、生成したフェライト粒子の形状が維持される。焼成温度の好ましい上限値は1500℃であり、より好ましくは1200℃であり、さらに好ましくは1000℃である。焼成温度を焼結が進む範囲内において低くするのが好ましいのは、結晶の成長を抑えて粒子の表面に多くの凹凸が残るようにするためである。フェライト粒子の表面に凹凸を形成させることによって流動度が悪くなり、フェライト粒子をキャリア芯材として用いた場合、現像領域においてキャリアが大きく移動するからである。
【0031】
次に、得られた焼成物を解砕する。具体的には、例えば、ハンマーミル等によって焼成物を解砕する。解砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。そして、必要により、粒径を所定範囲に揃えるため分級を行ってもよい。分級方法としては、風力分級や篩分級など従来公知の方法を用いることができる。また、風力分級機で1次分級した後、振動篩や超音波篩で粒径を所定範囲に揃えるようにしてもよい。さらに、分級工程後に、磁場選鉱機によって非磁性粒子を除去するようにしてもよい。
【0032】
その後、必要に応じて、分級後の粉末(焼成物)を酸化性雰囲気中で加熱して、粒子表面に酸化被膜を形成させて高抵抗化を図ってもよい。酸化性雰囲気としては大気雰囲気又は酸素と窒素の混合雰囲気のいずれでもよい。また、加熱温度は、200〜800℃の範囲が好ましく、250〜600℃の範囲がさらに好ましい。加熱時間は30分〜5時間の範囲が好ましい。
【0033】
以上のようにして作製した本発明のフェライト粒子を、電子写真現像用キャリアとして用いる場合、フェライト粒子をそのまま電子写真現像用キャリアとして用いることもできるが、帯電性等の観点からは、フェライト粒子の表面を樹脂で被覆して用いるのが好ましい。
【0034】
フェライト粒子の表面を被覆する樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、シリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びにポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エストラマー、フッ素シリコーン系樹脂などが挙げられる。
【0035】
フェライト粒子の表面を樹脂で被覆するには、樹脂の溶液又は分散液をフェライト粒子に施せばよい。塗布溶液用の溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類溶媒;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などの1種又は2種以上を用いることができる。塗布溶液中の樹脂成分濃度は、一般に0.001〜30wt%、特に0.001〜2wt%の範囲内にあるのがよい。
【0036】
フェライト粒子への樹脂の被覆方法としては、例えばスプレードライ法や流動床法あるいは流動床を用いたスプレードライ法、浸漬法等を用いることができる。これらの中でも、少ない樹脂量で効率的に塗布できる点で流動床法が特に好ましい。樹脂被覆量は、例えば流動床法の場合には吹き付ける樹脂溶液量や吹き付け時間によって調整することができる。
【0037】
キャリアの粒子径は、一般に体積平均粒子径で10〜200μm、特に10〜50μmのものが好ましい。また、キャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に1.0〜2.5g/cmの範囲が好ましい。
【0038】
本発明に係る電子写真用現像剤は、以上のようにして作製したキャリアとトナーとを混合してなる。キャリアとトナーとの混合比に特に限定はなく、使用する現像装置の現像条件などから適宜決定すればよい。一般に現像剤中のトナー濃度は1wt%〜15wt%の範囲が好ましい。トナー濃度が1wt%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が15wt%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあるからである。より好ましいトナー濃度は3〜10wt%の範囲である。
【0039】
本発明で使用するトナーは、重合法、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法等のそれ自体公知の方法で製造し得るものであって、熱可塑性樹脂を主成分とする結着樹脂中に、着色剤、離型剤、帯電制御剤等を含有させたものである。
【0040】
結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、塩素化ポリスチレン、ポリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステルなどを挙げることができる。これらの中でも特にポリエステル樹脂が好適である。
【0041】
ポリエステル樹脂は、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。
【0042】
ポリエステル樹脂に用いられる多価カルボン酸類としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸;マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸、メチルメジック酸等の脂環式ジカルボン酸;これらカルボン酸の無水物や低級アルキルエステルが挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用される。
【0043】
3価以上の成分の含有量は架橋度に依存し、所望の架橋度とするためにはその添加量を調整することができる。一般的には、3価以上の成分の含有量は、15モル%以下が好ましい。
【0044】
ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール等のアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレンエーテルグリコール類;1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環族多価アルコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類及びビスフェノール類のアルキレンオキサイドを挙げることができ、これらの1種又は2種以上が使用される。
【0045】
また、分子量の調整や反応の制御を目的として、モノカルボン酸、モノアルコールを必要により使用してもよい。モノカルボン酸としては、例えば安息香酸、パラオキシ安息香酸、トルエンカルボン酸、サリチル酸、酢酸、プロピオン酸及びステアリン酸等が挙げられる。モノアルコールとしては、ベンジルアルコール、トルエン−4−メタノール、シクロヘキサンメタノールなどのモノアルコールが挙げられる。
【0046】
本発明で使用するポリエステル樹脂はガラス転移温度が45〜90℃の範囲にあることが好ましい。ガラス転移温度が45℃未満の場合、トナーカートリッジや現像機内で固まるおそれがあり、他方90℃を超える場合、転写材へのトナーの定着が不十分となることがある。
【0047】
本発明で使用するトナーの結着樹脂として、必要により、上記ポリエステル樹脂の他、他の樹脂を合わせて使用しても構わない。
【0048】
前記結着樹脂中に含有させる着色剤としては、例えば、黒色顔料として、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;黄色顔料として、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK;赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B;紫色顔料として、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑色顔料として、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG;白色顔料として、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛;白色顔料として、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。上記着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部当り2〜20重量部の範囲が好ましく、より好ましくは5〜15重量部の範囲である。
【0049】
上記結着樹脂中に含有される離型剤としては、各種ワックス類や低分子量オレフィン系樹脂等が挙げられる。オレフィン系樹脂は数平均分子量(Mn)が1000〜10000、特に2000〜6000の範囲にあるものがよい。オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体が使用されるが、ポリプロピレンが特に好適である。
【0050】
電荷制御剤としては、一般に使用されている電荷制御剤が使用される。正帯電性の電荷制御剤としては、例えばニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等を使用でき、負帯電性の電荷制御剤としては、例えば金属錯塩染料やサリチル酸誘導体などを使用できる。
【0051】
トナーの粒径は、一般にコールターカウンターによる体積平均粒子径が5〜15μm、特に7〜12μmの範囲内にあるのがよい。
【0052】
トナー粒子の表面には、必要により改質剤を添加することができる。改質剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0053】
キャリアとトナーとの混合は、従来公知の混合装置を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、タンブラーミキサー、ハイブリタイザー等を用いることができる。
【0054】
本発明の現像剤を用いた現像方法に特に限定はないが、磁気ブラシ現像法が好適である。図1に、磁気ブラシ現像を行う現像装置の一例を示す概説図を示す。図1に示す現像装置は、複数の磁極を内蔵した回転自在の現像スリーブ3と、現像部へ搬送される現像スリーブ3上の現像剤量を規制する規制ブレード6と、水平方向に平行に配置され、互いに逆向きに現像剤を撹拌搬送する2本のスクリュー1,2と、2本のスクリュー1,2の間に形成され、両スクリューの両端部において、一方のスクリューから他方のスクリューに現像剤の移動を可能とし、両端部以外での現像剤の移動を防ぐ仕切板4とを備える。
【0055】
2本のスクリュー1,2は、螺旋状の羽根13,23が同じ傾斜角で軸部11,21に形成されたものであって、不図示の駆動機構によって同方向に回転し、現像剤を互いに逆方向に搬送する。そして、スクリュー1,2の両端部において一方のスクリューから他方のスクリューに現像剤が移動する。これによりトナーとキャリアからなる現像剤は装置内を常に循環し撹拌されることになる。
【0056】
一方、現像スリーブ3は、表面に数μmの凹凸を付けた金属製の筒状体の内部に、磁極発生手段として、現像磁極N、搬送磁極S、剥離磁極N、汲み上げ磁極N、ブレード磁極Sの5つの磁極を順に配置した固定磁石を有してなる。現像スリーブ3が矢印方向に回転すると、汲み上げ磁極Nの磁力によって、スクリュー1から現像スリーブ3へ現像剤が汲み上げられる。現像スリーブ3の表面に担持された現像剤は、規制ブレード6により層規制された後、現像領域へ搬送される。
【0057】
現像領域では、直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧が転写電圧電源8から現像スリーブ3に印加される。バイアス電圧の直流電圧成分は、感光体ドラム5表面の背景部電位と画像部電位との間の電位とされる。また、背景部電位と画像部電位とは、バイアス電圧の最大値と最小値との間の電位とされる。バイアス電圧のピーク間電圧は0.5〜5kVの範囲が好ましく、周波数は1〜10kHzの範囲が好ましい。またバイアス電圧の波形は矩形波、サイン波、三角波などいずれであってもよい。これによって、現像領域においてトナー及びキャリアが振動し、トナーが感光体ドラム5上の静電潜像に付着して現像がなされる。
【0058】
その後現像スリーブ3上の現像剤は、搬送磁極Sによって装置内部に搬送され、剥離電極Nによって現像スリーブ3から剥離して、スクリュー1,2によって装置内を再び循環搬送され、現像に供していない現像剤と混合撹拌される。そして汲み上げ極Nによって、新たに現像剤がスクリュー1から現像スリーブ3へ供給される。
【0059】
図2に、このような構成の装置における現像領域での現像剤(主としてキャリア)の挙動を模式的に示す。現像磁極Nの磁界によって、現像スリーブ3上のキャリアCは複数個に連なってブラシ状となり徐々に立ち上がる。キャリアCが立ち上がることによって、キャリアCの集団中に閉じこめられていたトナーが開放された空間から、感光体ドラム5へ飛翔移動しやすくなる。そして、穂立ちしたキャリアCは、現像領域における現像スリーブ3と感光体ドラム5との隙間よりも高くなり、磁気ブラシの先端部が感光体ドラム5表面に接触し摺擦する。このとき、キャリアCに担持されているトナーが感光体ドラム5表面に移動して静電潜像に付着し可視像化する。
【0060】
また、本発明に係るキャリアは、前述のように、通常のキャリアよりも流動度が悪く、感光体ドラム5表面との摩擦抵抗及びキャリアCの粒子同士の摩擦抵抗などによって、磁気ブラシ先端部のキャリアCが現像スリーブ3側に移動すると同時に、磁気ブラシ根元部のキャリアが感光体ドラム5側に移動する。このようなキャリアCの大きな動きによってキャリアC表面及び現像スリーブ3表面に担持されているトナーが感光体ドラム5表面に移動するので、画像形成速度を速くした場合であっても静電潜像に十分にトナーを供給でき、画像濃度の低下を招かない。
【0061】
現像スリーブ3の周速度Vsと感光体ドラム5との周速度Vpとの比Vs/Vpとしては、0.9〜4の範囲が好ましい。周速度比Vs/Vpが0.9未満であると、感光体ドラム5の静電潜像に供給できるトナー量が少なくなりすぎて画像濃度低下を招くおそれがある。一方、周速度比Vs/Vpが4を超えると、磁気ブラシによって感光体ドラム5表面が摺擦される回数が増加しすぎて画像の後端欠けや横細線のかすれなどの画像不良の生じるおそれがある。
【0062】
なお、図1に示した実施形態では現像スリーブ3に内蔵された磁極は5つであったが、現像剤の現像領域での移動量を一層大きくしたり、汲み上げ性等を一層向上させるために、磁極を8極や10極、12極と増やしてももちろん構わない。
【実施例】
【0063】
実施例1
(フェライト粒子の作製)
Mn系フェライト粒子を下記方法で作製した。出発原料として、Feを3400gと、Mnを1600gと、SrCOを32gとを水2300g中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を30g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
【0064】
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約180℃の熱風中に噴霧し(ディスク回転数20,000rpm)、粒径10〜200μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から、網目91μmの篩網を用いて粗粒を分離し、網目37μmの篩網を用いて微粒を分離した。
【0065】
この造粒粉を、大気雰囲気下の電気炉に投入し1200℃で3時間焼成した。得られた焼成物をハンマーミルで解砕した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒径35μmのフェライト粒子を得た。得られたフェライト粒子の見掛け密度、1000/(4π)kA/m(1000エルステッド)の磁界下で着磁した後の流動度、磁気特性を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
【0066】
(Sr元素又はCa元素の含有量)
フェライト粒子を酸溶液中で溶解しICP発光分析装置(島津製作所製「ICPS−7510」)によってSr濃度及びCa濃度を測定し、さらに酸化物換算を行って求めた。
【0067】
(見掛け密度)
フェライト粒子の見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
【0068】
(流動度)
磁化前のフェライト粒子の流動度をJIS Z 2502に準拠して測定した。
さらに、永久磁石により発生させた1000/(4π)kA/m(1000エルステッド)の磁場中にフェライト粒子を通過させ、5分後の流動度を上記と同様にして測定した。
【0069】
(磁気特性)
室温専用振動試料型磁力計(VSM)(東英工業社製「VSM−P7」)を用いて磁化の測定を行い、最大磁場10000/(4π)kA/m(10000エルステッド)を印加した際の残留磁化σr(A・m/kg)を測定した。
【0070】
(キャリアの作製)
シリコーン樹脂450重量部と、(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン9重量部とを、溶媒としてのトルエン450重量部に溶解してコート溶液を作製した。このコート溶液を、流動床型コーティング装置を用いて前記作製したフェライト粒子50000重量部に塗布し、電気炉で温度300℃で1時間加熱して、膜厚0.8μmのコーティングキャリアを作製した。
【0071】
(トナーの作製)
イオン交換水710gに、0.1molのリン酸ナトリウム水溶液を450g投入し、60℃に加熱した後、TKホモミキサーを用いて12000rpmで撹拌した。ここに、1.0molの塩化カルシウム水溶液68gを徐々に添加し、リン酸カルシウムを含む水系媒体を作製した。
【0072】
一方、スチレン170gと、n−ブチルアクリレート30gと、顔料30gと、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物2gと、ポリエステル樹脂10gとをTKホモミキサーを用いて溶解、分散した後、重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解して重合性単量体組成物を作製した。
【0073】
前記作製した水系媒体に重合性単量体組成物を投入し、温度60℃で窒素雰囲気下において、TKホモミキサーで10000rpmで20分間撹拌し、重合性単量体組成物を増粒した後、撹拌翼で撹拌しながら80℃に昇温し10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で一部水系媒体を留去して冷却し、塩酸を加えてリン酸カルシウムを溶解させた後、濾過・水洗・乾燥して、平均粒径7μmのトナー粒子を作製した。この作製したトナー粒子に粒径0.3μmの疎水性シリカ100g及び粒径0.3μmの疎水性チタン100gを外添してトナーを作製した。
【0074】
(二成分現像剤の作製)
前記作製したコーティングキャリア95重量部とトナー5重量部とをタンブラーミキサーで混合して二成分現像剤を作製した。
【0075】
(画像濃度測定)
図1に示した構造の現像装置(現像スリーブの周速度Vs:406mm/sec,感光体ドラムの周速度Vp:205mm/sec,感光体ドラム−現像スリーブ間距離:0.3mm)に、作製した二成分現像剤を投入し黒ベタ画像を形成して、反射濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いてその濃度を測定し下記基準で評価した。結果を表1に合わせて示す。
「○」:1.4超
「△」:1.2〜1.4
「×」:1.2未満
【0076】
実施例2
SrCOの添加量160gとした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリアを作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
【0077】
実施例3
SrCOに換えてCaCOを22g添加した以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリアを作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
【0078】
実施例4
SrCOに換えてCaCOを109g添加した以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリアを作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
【0079】
比較例1
SrCOの添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリアを作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
【0080】
実施例5〜8
造粒粉の焼成温度を1000℃にした以外は、実施例1〜4と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリアを作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
【0081】
実施例9
Mn−Mg系フェライト粒子を下記方法で作製した。出発原料として、Feを3440gと、Mnを1480gと、MgOを90gと、SrCOを16gとを水2300g中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を30g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
そして、実施例1と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリア、現像剤を作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
実施例10
SrCOの添加量160gとした以外は、実施例9と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリアを作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
【0082】
実施例11
SrCOに換えてCaCOを109g添加した以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子及びコーティングキャリアを作製し、画像濃度を測定・評価した。結果を表1に合わせて示す。
【0083】
【表1】

【0084】
表1から明らかなように、Sr元素又はCa元素を0.1重量%〜2.5重量%の範囲で含有する実施例1〜11のキャリアを用いた現像剤では、実使用上問題のない画像濃度が得られた。これに対し、Sr元素及びCa元素を含有しない比較例1,2のキャリアを用いた現像剤では、画像濃度が1.2未満と低く実使用上問題のあるレベルであった。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明に係るフェライト粒子をキャリアとして用いた場合には、画像形成速度が速くなっても十分な画像濃度が得られ有用である。
【符号の説明】
【0086】
3 現像スリーブ
5 感光体ドラム
C キャリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成式MFe3−X(但し、MはMg及びMnの少なくとも一方、0≦X≦1)で表される材料を主成分とし、Sr元素及びCa元素の少なくとも一方を総量で0.1重量%〜2.5重量%の範囲で含有することを特徴とするフェライト粒子。
【請求項2】
1000/(4π)kA/m(1000エルステッド)の磁界下で着磁した後の流動度が40秒以上である請求項1記載のフェライト粒子。
【請求項3】
残留磁化σrが3Am/kg以上である請求項1又は2記載のフェライト粒子。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のフェライト粒子の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリア。
【請求項5】
請求項4記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−203140(P2012−203140A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66647(P2011−66647)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(506334182)DOWAエレクトロニクス株式会社 (336)
【出願人】(000224802)DOWA IPクリエイション株式会社 (96)
【Fターム(参考)】