説明

フォイル・バッグに食品を充填するデバイスおよび方法

【課題】飲料以外の食品をフォイル・バッグに充填することができるデバイスおよび方法を提供する。
【解決手段】本発明は、フォイル・バッグ(24)に食品(42)を充填するデバイス(1)と、フォイル・バッグ(24)を移送する移送デバイス(23)と、フォイル・バッグ(24)に固形食品(42)を分注充填する充填デバイス(27)と、フォイル・バッグ(24)を閉鎖する閉鎖デバイス(43)とに関する。さらに、本発明は、フォイル・バッグ(24)に食品(42)を充填する方法であって、以下の、フォイル・バッグ(24)を移送するステップと、フォイル・バッグ(24)に固形食品(42)を分注充填するステップと、フォイル・バッグ(24)を閉鎖するステップとを含む方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォイル・バッグに食品を充填するデバイスおよび方法に関する。本明細書で食品とは、人が食べる食品と、ペットもしくは類似の動物用の食品のいずれであることもできる。
【背景技術】
【0002】
フォイル・バッグに飲料、即ち液体食品を充填するデバイスが知られている(例えば、特許文献1乃至12を参照)。所望の量を充填するために、充填中に流量が決定され、特定量に到達すると充填が停止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0043875号明細書
【特許文献2】独国実用新案第20220644号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第2819689号明細書
【特許文献4】米国特許第4074507号明細書
【特許文献5】米国特許第5058634号明細書
【特許文献6】国際公開第2005/012101号パンフレット
【特許文献7】独国特許出願公開第4336233号明細書
【特許文献8】国際公開第03/000553号パンフレット
【特許文献9】米国特許第5771665号明細書
【特許文献10】特開昭59−062421号公報
【特許文献11】米国特許出願公開第2001/010142号明細書
【特許文献12】米国特許第3813847号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、飲料以外の食品をフォイル・バッグに充填することができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1に記載のデバイスと、請求項25に記載の方法とによって解決される。好ましい実施形態を従属請求項に開示する。
【0006】
固形食品を充填する時、液体を充填する原理を適用することは困難であるが、それは、固形食品を連続的に所望量まで移送することが困難であり、または極めて時間がかかるからである。
【0007】
食品という言葉は、全ての消耗可能な物質、即ち栄養価がなくとも食料品の中に入る場合のあるものを含む物質を網羅することを意図するものである。
【0008】
固形食品は、ペレット、棒状物、もしくは類似のものなどの球形状の顆粒物、粒状物として存在することが好ましい。
【0009】
本発明によるデバイスは、所定量の固形食品を測定することができる分注デバイスを有する。このようにして測定し分けられた量を、フォイル・バッグに固形食品を充填する充填デバイスを用いて、即座にバッグ内に移送することができる。この方法では、固形食品
がまず測り分けられ、次いでバッグ内に充填される。分量がまず測り分けられ、次いで充填されることから、固形食品を分注された形態で充填すること、また迅速にそのようにすることが可能である。
【0010】
固形食品の充填に加えて、液体食品の充填も提供することができる。次いで混合物をバック内で形成することができる。
【0011】
様々な分量を分注することができる、即ち異なった分量を充填することが可能な分注デバイスを有することが有利である。これは、異なった構成要素から成る場合があるバッグ内容物を所望の構成に応じて、異なった分量の固形食品を充填できることを意味する。
【0012】
このデバイスは有利に、寸法を調節することができる分注チャンバを有する。このようにして異なった分量を設定することができる。この点に関して、分注チャンバは伸縮自在の形態で有利に調節可能である。これによって、寸法の調節可能な分注チャンバを、可能な限り簡単に構築することができる。
【0013】
分注チャンバを滑り部と共に移動することができるように、分注チャンバは滑り部内、その上、頂部、下、または付近に有利に形成することができ、それによって滑り部が駆動部によって動かされる。滑り部は、制御コマンドに応じて駆動部から分離することができ、それによって、フォイル・バッグが無い場合、固形食品をフォイル・バッグによって取り上げることができないので、固形食品の排出を防止するように、滑り部したがって分注チャンバが移動されないようになる。
【0014】
固形食品用の貯蔵ホッパは有利である。これは、固形食品を貯蔵ホッパ内で均等に分配する分配ユニットを有することができる。これは、いくつかのフォイル・バッグが同時に均等に充填されるのを保証する。
【0015】
フォイル・バッグの充填位置で終端する製品ラインを設けることが有利である。これは、固形食品のフォイル・バッグへの安全な供給を保証する。有利に、この製品ラインは、ホッパの形態であり、それによって製品ライン内に食品を送ることが可能な限り簡単になる。
【0016】
製品ラインの端部をフォイル・バッグ内に入れ、そこから出すことができるように、製品ラインは好ましくは移動可能である。フォイル・バッグに充填するためには、製品ラインがフォイル・バッグ内で終端すれば有利であり、充填の前後にフォイル・バッグを移送するには、製品ラインがフォイル・バッグの外で終端すれば有利である。
【0017】
さらに、製品ラインの上方端部または上に流体出口が設けられ、それによって流体が製品ライン内に通すことができれば有利である。このようにして、固形食品が製品ラインに付着するのを防止する気体緩衝装置または液体緩衝装置を作り出すことが可能である。同じ流体出口または別の流体出口も設けることができ、それによって例えば蒸気を製品ライン内に通してそれを湿潤させる。これも固形食品が付着するのを防止する。
【0018】
フォイル・バッグの移送のために、簡単な容器が有利に設けられ、その中にフォイル・バッグを挿入することができる。これは、移送のための、フォイル・バッグの最も低コストの、機械的で単純な受け取りを保証する。これらの容器は、適切なフォイル・バッグが容器内で僅かに開くように設計される。
【0019】
充填用により広く開けるために、圧力アームを設けることができるが、それらはフォイル・バッグを側部から押圧し、それによってこれらのアームは好ましくは、開いたフォイ
ル・バッグに適合された形状を有して、フォイル・バッグを充填プロセスのために支持することが可能となる。引っ張りアームを設けることもできるが、それらは、充填プロセスのためにフォイル・バッグをその充填開口部で引っ張る。
【0020】
本発明による方法では、有利に分注チャンバが装入位置と除装位置の間を往復し、それによって分注が達成される。
【0021】
さらに、この方法では、有利に分注チャンバの寸法が変更されて、異なった分量を充填することができる。
【0022】
固形食品を受け取るフォイル・バッグが充填位置に在るか無いかを見るために点検が実施される方法が有利である。フォイル・バッグが存在しないと判明した場合、食品が消耗されず機械が汚れないように、分注チャンバは除装位置にはもたらされない。
【0023】
食品がフォイル・バッグ内に通される製品ラインは好ましくは移動可能である。このようにして、製品ラインをフォイル・バッグに数回急に近づけ、離して、固形食品が食品ラインを通過することを確かめることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るフォイル・バッグに食品を充填するデバイスおよび方法によれば、フォイル・バッグを移送するステップと、所定量の固形食品を測り分けるステップと、フォイル・バッグに測定量の固形食品を充填するステップと、フォイル・バッグを閉鎖するステップとを備えたので、飲料以外の食品をフォイル・バッグに充填することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】デバイスの概略断面図である。
【図2】充填用デバイスの概略断面図である。
【図3】分注デバイスの概略断面図である。
【図4】様々な寸法の分注デバイスの概略図である。
【図5】様々な開放位置のフォイル・バッグの図である。
【図6】製品ラインおよびフォイル・バッグの図である。
【図7】フォイル・バッグに充填するデバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の有利な実施形態を添付図面に図示する。
【0027】
図1は、フォイル・バッグ24を充填するデバイス1を示す。固形食品は、貯蔵ホッパ2で保管することができて、補給せずに長期間充填プロセスを実施することが可能である。食品は、貯蔵ホッパ2の線形攪拌ユニット3で均等に分配することができる。線形攪拌ユニットは、攪拌棒または攪拌ブラケットを固形食品内で往復させる。これによって、貯蔵ホッパ2内で均等な分配をしながら丁寧に取り扱うことが可能になる。
【0028】
分注チャンバ4を貯蔵ホッパ2の下に示す。これは、側部で2つの円筒状要素5aと7aによって供される。底部では、分注チャンバ4は、プレート9によって封鎖される。分注チャンバ4は、貯蔵ホッパ2の下にあるので、ここでは装入位置にある。円筒状要素5aと7aは、それぞれ滑り部5bと7bに接続される。これら2つの滑り部5bと7bは、ペグ15によって相互に接続され、それによって図1の垂直面で相互に向かって移動することができる。このため、ペグ15は、滑り部7bの開口部16と係合する。ペグ15は、滑り部5bと7bの充分な結合をもたらすが、それによって垂直面での移動性は保持され、そのことは、分注チャンバの寸法を調節するのに重要である(下記参照)。
【0029】
2つの滑り部5b、7bの一方(この場合5b)は、可動歯止11が係合することができる開口部10を有する。歯止11は、方向12に沿って上げ下げすることができる。要素13は、方向14で往復させることができる駆動部を表す。図1に示すように歯止11が開口部10内に突出する場合、滑り部5bは、駆動部13が移動されると、滑り部5aおよび5cと一緒に移動される。さらに、滑り部7b、したがって滑り部7aもペグ15によって移動される。駆動部13を使用して、歯止11が開口部10内に突出する場合、分注チャンバ4全体をそのように移動することができる。歯止11が開口部10から引き抜かれる場合、分注チャンバ4全体は、その位置のままである。これは、いくつかの分注チャンバ4が相互に隣り合って位置決めされるが全て1つの同じ駆動部13によって移動することができる機械で特に有利である。例えば充填するフォイル・バッグが無いなどのために、分注チャンバ4が移動されない場合、この分注チャンバ4用の開口部10から歯止11を引き抜くことができ、それによって、移動する他の分注チャンバ4のために駆動部13が移動される時、一方の分注チャンバはその位置のままとなる。歯止11は方向12に、好ましくは自動的に、例えば空気システム、機械システム、もしくは油圧システム、または電気モータを使用して移動される。この自動動作は、好ましくは、フォイル・バッグが充填位置にあるか否かを決定する感知器と接続される。
【0030】
プレート9は、ホッパ17の上で開口部26を有する。分注チャンバ4が、この開口部26の上で右側に移動される場合、分注チャンバ4の内容物は、ホッパ17の中に下向きに落下することができる。プレート9の開口部26の上には、分注チャンバ4の除装位置がある。
【0031】
貯蔵ホッパ2の下方開口部と、開口部26は、図1の水平方向に相互からさらに離して位置決めすることもできる。これによって、分注チャンバ4が、装入位置と除装位置の間の中間位置にある間、固形食品が開口部26を通過するのを、また新しい固形食品が同時に貯蔵ホッパ2から空になる分注チャンバ4へと滑り落ちるのを防止することができる。
【0032】
分注チャンバ4の除装位置と充填ホッパ17との間に、開口部を備えた輪形状ライン18が配置される。これらの開口部は例えば空気を充填ホッパ17内に空気を吹き込んで、充填ホッパ17内に落下する分注チャンバ4の内容物が、充填ホッパ17に付着し、またはそれを塞ぐことを防止することができる。輪状ライン18から流れ出す気体は、ここでは圧縮空気緩衝装置を形成する。
【0033】
フォイル・バッグ24は、充填ホッパ17の下方端部の容器23に配置することができる。フォイル・バッグ24の上には2本の棒19、20があり、それらは旋回されることができるように支持される。棒19、20にアーム21、22が位置決めされるが、それらは上からフォイル・バッグ24内に到達し、アーム21、22の展開運動によって、バッグの頂側でそれを広く開けることができる。
【0034】
容器23によるフォイル・バッグ24の移送は、方向25にもたらされる。
【0035】
図2は、フォイル・バッグに充填するデバイスの全てを概略形態で示す。様々な容器23にフォイル・バッグ24が設けられる。さらに、液体41をフォイル・バッグ24内に通すために充填管40が設けられる。さらに、フォイル・バッグ24に固形食品42を充填する充填ホッパ17を概略的に示す。充填管40および充填ホッパ17の位置も、入れ替えることができ、即ち最初に固形食品を、次いで液体食品を充填することができる。さらに、ヒート・シール・ブロック43を示すが、それによって開放フォイル・バッグの上方端部を相互にヒート・シールすることができて、これらが漏れ止めされる。これはヒート・シールの継目44を形成する。2つのヒート・シール・ブロック43はそれぞれ上向
きに離れて揺動されて、次のバッグ24を定位置に取り、そこでは、下方に揺動し戻されたヒート・シール・ブロック43が、フォイル・バッグ24をシートシールすることができる。
【0036】
次いで容器23がコンベアの端部で90°回転して、フォイル・バッグ24を把持器45で取り出すことができるようになる。取り出されたフォイル・バッグ24は、例えばコンベア・ベルト46に降ろし、そのようにして移送することができる。空の容器23はコンベアによって戻されて、フォイル・バッグ24がもたらされる。
【0037】
図1および2は、本発明による方法を説明することを目的とする。図2は、一番右寄りで、フォイル・バッグ24がどのようにして容器23内に挿入されるかを示す。フォイル・バッグ24は、それが僅かに開くように容器23によって保持される。以下に論じる開放デバイスが、充填管40が液体をフォイル・バッグ24内に通せるようにバッグ24を開ける。このようにして液体41が充填されたフォイル・バッグ24は、図2でさらに左寄りに移送される。フォイル・バッグ24は、充填ホッパ17の下に到着し次第、対応するデバイスによって再度開けられ、充填ホッパ17がフォイル・バッグ24内に下ろされ、固形食品42がフォイル・バッグ24内に充填される。このために、分注チャンバ4は装入位置で装入されて、分注チャンバ4の容積によって規定量が測り分けられ、次いで充填ホッパの上の除装位置内にもたらされるようになる。そこから固形食品が、充填ホッパ17からバッグ24に通される。この後、フォイル・バッグ24は、その上方端部をヒート・シール・ブロック43でヒート・シールされて、ヒート・シールの継目44で密閉されるようになる。この後容器23が90°回転されて、フォイル・バッグ24が水平に置かれ、把持器45で取り出せるようになる。把持器45は、充填された密閉フォイル・バッグ24をコンベア・ベルト46に配置し、これがこれらのバッグを移送する。
【0038】
図2のデバイスは周期作動する。1周期で、バッグは毎回1取扱位置分移動される。さらに、このデバイスは多数の平行な充填ラインを有し、それらにはそれぞれ充填ホッパ17および充填管41が備えられる。
【0039】
図3は充填デバイスの簡略版を示して、固形食品42を備えたフォイル・バッグ24の充填を図示する。寸法を調節することができる分注チャンバ4ではなく、図3は固定寸法の分注チャンバ4を示す。しかし図3に関する説明は、図1に示す分注チャンバ4に対しても相応に適用する。
【0040】
図3aは、貯蔵ホッパ2の下の単一滑り部27に形成された分注チャンバ4を示す。分注チャンバ4の下方端部にはプレート9が設けられる。図3aの位置で、固形食品は、貯蔵ホッパ2から分注チャンバ4内へと通ることができる。その後分注チャンバ4は、滑り部27の動きによって右側に移動される。これにより、滑り部27の一部が貯蔵ホッパ2の下方端部を閉鎖して、貯蔵ホッパ2から何も無制御に排出されないようになる。さらに貯蔵ホッパ2の右側に、分注チャンバ4の範囲を上向きに画定するカバー・プレート28が設けられる。下方カバー・プレート9が有する開口部26は、分注チャンバ4の除装位置にある。分注チャンバ4がこの開口部26の上で押される場合、固形食品は、分注チャンバ4から充填ホッパ17内に落下することができる。次いで空の分注チャンバ4を移動することができ、滑り部27が図3aの位置内に戻り、そこで再度チャンバに装入することができる。
【0041】
図4は、分注チャンバ4の寸法をどのようにして変更することができるかを概略的に示す。円筒状壁7および下方プレート9の高さは、一緒に調節することができる。
【0042】
図4aは、円筒7およびプレート9が正に頂部にあって、分注チャンバ4が最小容積し
か有さないようになる配置を示す。
【0043】
図4bは、分注チャンバ4’が中間寸法である状態を示し、図4cは、分注チャンバ4”がどのようにして最大寸法を有するかを示す。
【0044】
図1および4では、分注チャンバ4は、2つの円筒状壁5および7によって形成される。しかし、分注チャンバに対してより大きな調節範囲を得るために、より多くの円筒状壁を設けて、それらを伸縮自在に相互内に押し込められるように位置決めすることができる。
【0045】
図1および4は、円筒状壁5および7の壁の厚みを極めて厚いものとして示す。壁5および7も、薄い金属シートまたは類似のものから作ることができる。
【0046】
分注チャンバ4は自動的に調節することができる。これに対しては空気システム、機械システム、もしくは油圧システム、または電気モータなどの適切な調節手段を設けることができる。
【0047】
いくつかの充填ライン用にいくつかの分注チャンバ4を設ける場合、チャンバの寸法も、全ての分注チャンバ4を同じように変更できるように共通の調節手段によって調節可能である。例えば、共通プレート9を設けることができて、円筒状壁7も調節されるように、その高さが調節される。プレート9を調節するために、4つの調節デバイスをプレート9の角に設けることができ、それらは例えば4つの角の周りを走行するベルトによって制御される。
【0048】
図5は容器23のフォイル・バッグ24を示す。フォイル・バッグ24は、側部31、32を有し、容器23によって共に軽く押されて、側面のフォイル33と34が相互から離れ、充填開口部30を開ける。充填開口部30をより広い充填開口部30’に開けるために、要素35、36をフォイル・バッグ24の側部にもたらして、両側部31、32を共にさらにより接近するように押し、そのようにしてより広い充填開口部30’を得ることができる。要素35、36は三角形状凹部を有し、それによって要素は両側部フォイル33、34を開いた状態で支持することができる。要素35、36の三角形状凹部の先端にはスロット37があって、それらにフォイル・バッグ24の側部31、32の側方のヒート・シールされた継目が入る。これは、特に充分なバッグの安定を充填中にもたらす。
【0049】
図5aおよび5bに示す要素35、36は、液体食品を充填するためにも(図2の充填管40参照)、また固形食品を充填するためにも(図2の充填ホッパ17参照)設けることができる。
【0050】
図6は、楔形状の端部38、39を有する充填ホッパ17の下方端部を示す。これらの端部38、39は、僅かに開いたフォイル・バッグ30の中に容易に挿入することができて、充填ホッパ17が下ろされた時、それがフォイル・バッグ24の開口部30をさらに広げて、充填ホッパ17の下方端部をフォイル・バッグ24の中に完全に挿入することができるようになる。
【0051】
充填ホッパ17の下方端部には(図6参照)、側部気体出口開口部47も設けることができるが、これによって、輪状ライン18から流れる気体が、充填ホッパ17からフォイル・バッグ24の外に出されるようになる。この開口部は、固形食品が開口部を通過しないことを確実にするよう充分に小さくなければならない。
【0052】
充填ホッパ17にも開口部47を設けることができ、そこから空気または液体が充填ホ
ッパ17の内側へと入る。これらの開口部47は、充填ホッパ17の全長または一部のみにわたって設けることができる。これらの開口部は、特に固形食品が充填ホッパの壁に当たるであろう場所に位置決めするのが有利であるが、それは流入空気がそのようにして固形食品が壁に付着するのを防止するからである。この場合、空気は空気緩衝装置を形成する。これらの開口部47は、充填ホッパ17の下方端部で特に有利であるが、それは、充填ホッパ17がそこで最も狭いので、充填ホッパ17が塞がれる危険がそこで特に高いからである。水または洗浄用液体を、洗浄目的で開口部47から充填ホッパ内に通すこともできる。空気または洗浄用流体のために、対応する送りラインを充填ホッパ17の外側に設けなければならない。
【0053】
図7は、充填中の充填ホッパ17の下降を詳しく示す。図7aでは、フォイル・バッグ24を備えた容器23が充填ホッパ17の下に到着したところである。旋回棒19、20からのアーム21、22が上方位置にあって、バッグの移送が妨害されないようになる。棒19、20を旋回させることによって、アーム21、22を下方位置に移動することができ、それによってフォイル・バッグ24の上方側部フォイルが引き離される。これは、充填ホッパ17に必要な空間を作り出す。この状態を図7bに示す。フォイル・バッグ24が開かれた後、充填ホッパ17を下ろすことができる。ここで充填ホッパ17の下方開口部は、フォイル・バッグ24の内側で終端する。図7bまたは7cに示す状態で、固形食品をフォイル・バッグ24内にここで確実に充填することができる。充填ホッパ17が図7cに示す状態に下ろされた後、充填ホッパ17を図7bの位置に再度もたらし、次いで図7cの位置に再度下ろすことが有利である。この効果は、充填ホッパ17が2度目に下ろされた時、充填ホッパ17に付着した食品が緩み、フォイル・バッグ24に通ることである。フォイル・バッグ24が充填された後、充填ホッパ17は図7aの状態に戻り、即ちフォイル・バッグ24の上になるまで上向きに搬送され、棒19、20が、アーム21および22が再度上方位置になるように旋回される(図7a参照)。次いで容器23を側方に離すことができるが、それはフォイル・バッグ24も側方に離れることを意味する。
【0054】
液体製品を充填するのに広げるために、アーム21、22を備えた棒19、20を使用することができる。
【0055】
このデバイスは、相互に接近して位置決めされるいくつかの充填ラインを有することができ、それによって例えば隣接し合う容器23が相互に接続されて、一緒に移動することができるようになる。このようにして、例えば少なくとも10、少なくとも15、またはさらに多くの充填ラインを相互に接近して設けることができ、それによって全ての充填ラインがそれ専用の充填ホッパ17および専用の分注デバイスを備える。この充填ラインは、共通の貯蔵ホッパ2と共通の線形攪拌ユニット3とを有することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 デバイス
2 貯蔵ホッパ
3 線形攪拌ユニット
4、4’、4” 分注チャンバ
5a、7a 円筒状壁
5b、5c、7b 滑り部
9 プレート
10 開口部
11 歯止
13 駆動部
15 ペグ
16 開口部
17 充填ホッパ
18 輪状ライン
19、20 旋回棒
21、22 アーム
23 容器
24 フォイル・バッグ
26 開口部
27 単一滑り部
28 カバー・プレート
30、30’ 充填開口部
31、32 側部
33、34 側部フォイル
35、36 要素
37 スロット
38、39 楔形状の端部
40 充填管
41 液体
42 固形食品
43 ヒート・シール・ブロック
44 継目
45 把持器
46 コンベア・ベルト
47 気体出口開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォイル・バッグ(24)に食品(42)を充填するデバイス(1)であって;
フォイル・バッグ(24)を移送する移送デバイス(23)と、
所定量の固形食品(42)を測り分ける分注デバイス(27)と、
前記フォイル・バッグ(24)に測定量の固形食品(42)を充填する充填デバイス(17、18)と、
前記フォイル・バッグ(24)を閉鎖する閉鎖デバイス(43)とを備えるデバイス。
【請求項2】
前記分注デバイス(27)が、様々な異なった分量を分注することができることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記分注デバイス(27)が、寸法を調節できる分注チャンバ(4)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記分注チャンバ(4)を装入位置と除装位置の間で移動することができることを特徴とする、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記装入位置が貯蔵ホッパ(2)の下であることを特徴とする、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記除装位置が前記フォイル・バッグ(24)の充填位置の上であることを特徴とする、請求項4または5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記分注チャンバ(4)が前記装入位置の頂部で開き、前記除装位置の底部で開くことを特徴とする、請求項3から6のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記分注チャンバ(4)の高さを、好ましくは伸縮自在に変更することができることを特徴とする、請求項3から7のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記分注チャンバ(4)が、駆動部によって移動することができる滑り部(5、7、27)内、その上、頂部、下、または付近に形成されることを特徴とする、請求項3から8のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記滑り部(5、7、27)を、制御コマンドに応じて前記駆動部(13)から分離することができることを特徴とする、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記駆動部が、任意選択で前記滑り部(5、7、27)内に突出して、前記滑り部が前記駆動部(13)によって移動することができるようになり、またはできないようになる調節可能な歯止(11)を有し、それによって、好ましくは、前記共通駆動部(13)と歯止(11)で個々に連結することができるいくつかの滑り部(5、7、27)に対して前記駆動部(13)が設けられることを特徴とする、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記充填デバイス(1)が、分配ユニット(3)が設けられる貯蔵ホッパ(2)を備えることを特徴とする、請求項1から11のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記分配ユニット(3)が線形攪拌ユニットであり、好ましくは、横に往復させることができる下向きに方向付けられた棒を備えることを特徴とする、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記充填デバイス(17、18)が、前記フォイル・バッグ(24)の前記充填位置で終端する製品ライン(17)を含むことを特徴とする、請求項1から13のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項15】
前記製品ライン(17)がホッパの形態であることを特徴とする、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記製品ライン(17)が移動可能であって、前記製品ライン(17)の端部を前記フォイル・バッグ(24)に入れ、そこから出すことができることを特徴とする、請求項14または15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記製品ライン(17)が前記フォイル・バッグ(24)に面するその端部で楔形であることを特徴とする、請求項14から16のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項18】
前記製品ライン(17)の上方端部またはその上に、流体を前記製品ライン(17)内に通すことができる流体出口(18)が設けられることを特徴とする、請求項14から17のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記流体出口(18)が輪の形状であり、かつ/または前記流体を輪形状に分配することができることを特徴とする、請求項17に記載のデバイス。
【請求項20】
いくつかのフォイル・バッグ(24)を相互に隣接して充填することができることを特徴とする、請求項1から19のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記移送デバイスが、フォイル・バッグ(24)に対して少なくとも1つの固定容器(23)を有することを特徴とする、請求項1から20のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項22】
フォイル・バッグ(24)に圧力をかけて、前記容器(23)が常に僅かに開くように、適切な寸法の前記フォイル・バッグ(24)を前記容器(23)内に配置することができることを特徴とする、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記フォイル・バッグ(24)を側部から押して、さらに離して開ける圧力アーム(35、36)が設けられ、前記圧力アーム(35、36)がフォイル・バッグ(24)の形状に合うように好ましくは形作られて、前記フォイル・バッグ(24)が形作られるままにそれを支持することができることを特徴とする、請求項21または22に記載のデバイス。
【請求項24】
引っ張りアーム(21、22)が設けられ、前記フォイル・バッグ(24)の充填開口部(30)を引き開けることができることを特徴とする、請求項21から23のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項25】
フォイル・バッグ(24)に食品(42)を充填する方法であって、以下の:
前記フォイル・バッグ(24)を移送するステップと、
所定量の固形食品(42)を測り分けるステップと、
前記フォイル・バッグ(42)に測定量の固形食品(42)を充填するステップと、
前記フォイル・バッグ(24)を閉鎖するステップとを含む方法。
【請求項26】
分注チャンバ(4)が装入位置で装入され、除装位置に移動され、その内容物がフォイル・バッグ(24)内へと除装されることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
フォイル・バッグ(24)に最初の量が充填され、次いで前記分注チャンバ(4)の寸法が変更され、第2フォイル・バッグ(24)に第2の異なった量が充填されることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
フォイル・バッグ(24)がフォイル・バッグ(24)用の充填位置で利用可能であるか否かを決定するために点検が実施されること、否の場合、前記分注チャンバ(4)が前記除装位置内にもたらされないことを特徴とする、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
製品ライン(17)、好ましくは充填ホッパを使用して、前記固形食品(42)を前記フォイル・バッグ(24)内に通すことができることを特徴とする、請求項25から28のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記製品ライン(17)が前記フォイル・バッグ(24)に移動され、次いで好ましくは離れ、戻ることを特徴とする、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記フォイル・バッグ(24)が充填される時、空気などの気体が前記製品ライン(17)内に吹き込まれることを特徴とする、請求項29または30に記載の方法。
【請求項32】
前記製品ライン(17)が、食品と接触する側で、例えば蒸気で湿潤されることを特徴とする、請求項29から31のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記フォイル・バッグ(24)が容器に移送され、それが前記フォイル・バッグ(24)の両側を共に僅かに押すことを特徴とする、請求項25から32のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記フォイル・バッグ(24)が充填のために、それがより開くように両側(31、32)で共に押されることを特徴とする、請求項25から33のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記フォイル・バッグ(24)の前記充填開口部(30)が、充填のために引き開けられることを特徴とする、請求項25から34のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
液体(41)も前記フォイル・バッグ(24)内に充填されることを特徴とする、請求項25から35のうちいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−83585(P2010−83585A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270230(P2009−270230)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【分割の表示】特願2009−95044(P2009−95044)の分割
【原出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【出願人】(500502657)インダグ ゲゼルシャフト フィア インダストリーベダルフ ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー ベトリープス コマンディトゲゼルシャフト (7)
【氏名又は名称原語表記】INDAG Gesellschaft fuer Industriebedarf mbH & Co. Betriebs KG
【Fターム(参考)】