説明

フォトレジストパターン形成方法及びエッチングマスク形成方法

【課題】ダブルパターニングプロセスにおいて側壁部形成のための薄膜が堆積される対象構造を有機材料により形成した場合であっても、均一な側壁部を形成する。
【解決手段】基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、前記フォトレジスト膜をアルカリ性の薬剤に曝す工程と、前記薬剤に曝された前記フォトレジスト膜を露光する工程と、露光された前記フォトレジスト膜を現像する工程とを含むフォトレジストパターン形成方法により上記の課題が達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に形成され露光されたレジスト膜を現像する現像方法に関し、特にダブルパターニングプロセスにおいて薄膜を形成する芯材としてレジストパターンを利用するに好適な現像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路の高集積化に伴い、回路要素の更なる微細化が進んでいる。微細化のためには例えば極紫外(EUV)光などの短波長露光光を用いることが好ましいが、そのような露光光を発する露光装置はまだ実用化されていない。
【0003】
そこで、従来の露光装置により微細化を可能とするダブルパターニング技術が開発され、実用化されつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−27742号公報
【特許文献2】米国特許第5,013,680号明細書(第9欄から第10欄)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
広い意味でのダブルパターニングには、従来のフォトリソグラフィー技術を用いて基板上に形成した例えばライン・アンド・スペース構造に対して所定の薄膜を堆積し、その薄膜のうちラインの両側面に堆積された薄膜(側壁部)を利用する、いわゆる自己整合ダブルパターニングがある。フォトリソグラフィー技術で形成されたラインの幅が現状の露光限界寸法程度であっても、露光限界寸法よりも小さい幅を有する側壁部が形成され得る。例えば、ライン・アンド・スペース構造のライン及びスペース幅と、薄膜の厚さとを調整すれば、ライン・アンド・スペース構造のライン幅の約2分の1の幅を有する側壁部を形成することができる。また、そのようにして得た側壁部に対して所定の厚さを有する所定の薄膜を更に堆積すれば、もとのライン・アンド・スペース構造のライン幅の約4分の1の幅を有する側壁部を得ることができる。このように、ダブルパターニングによれば、フォトリソグラフィー技術の露光限界寸法を下回る寸法を有するパターンを形成することが可能となる。
【0006】
ここで、もとのライン・アンド・スペース構造は、例えばアモルファスカーボンなどの無機材料により形成される場合がある。これによれば、均一なライン幅及びスペース幅を得ることが可能となるため、ラインの両側面に形成される側壁部も均一な幅及び間隔で形成することができる。したがって、露光限界寸法よりも微細化されたパターンの均一化に有利である。
【0007】
その一方で、もとのライン・アンド・スペース構造をフォトレジスト膜などの有機材料により形成することも考えられる。アモルファスカーボンのような無機材料は例えば化学気相堆積(CVD)プロセスにより形成されるのに対し、フォトレジスト膜などの有機材料は回転塗布法により形成できるため、半導体集積回路の製造コストを低減できるという利点がある。
【0008】
しかしながら、フォトレジスト膜等でライン・アンド・スペース構造を形成し、これに対して薄膜を堆積すると、ラインの側面が傾斜したり、ラインの上端部が丸まったりする場合があり、このため、微細化パターンの均一性が低下してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の事情に照らし、ダブルパターニングプロセスにおいて側壁部形成のための薄膜が堆積される対象構造を有機材料により形成した場合であっても、均一な側壁部を形成可能なフォトレジストパターンの形成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、前記フォトレジスト膜をアルカリ性の薬剤に曝す工程と、前記薬剤に曝された前記フォトレジスト膜を露光する工程と、露光された前記フォトレジスト膜を現像する工程とを含むフォトレジストパターン形成方法が提供される。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、基板に形成されるエッチング対象膜上に、異なる材料で形成される第1の膜及び第2の膜をこの順に形成する工程と、前記第2の膜上にフォトレジスト膜を形成する工程と、前記フォトレジスト膜をアルカリ性の薬剤に曝す工程と、前記薬剤に曝された前記フォトレジスト膜を露光する工程と、露光された前記フォトレジスト膜を現像して所定のパターンを有する第1のパターンを形成する工程と、前記第1のパターンを縮小化することにより、シリコン含有膜が堆積され得る第1のコア部を形成する工程と、前記第1のコア部を覆うシリコン含有膜を形成し、当該シリコン含有膜をエッチバックすることにより、前記第1のコア部の側面に堆積された当該シリコン含有膜を含む第2のパターンを形成する工程と、前記第2のパターンを用いて前記第2の膜をエッチングすることにより、シリコン含有膜が堆積され得る第2のコア部を形成する工程と、前記第2のコア部を覆うシリコン含有膜を形成し、当該シリコン含有膜をエッチバックすることにより、前記第2のコア部の側面に堆積された当該シリコン含有膜を含む第3のパターンを形成する工程と、前記第3のパターンを用いて前記第1の膜をエッチングすることにより、前記エッチング対象膜をエッチングするエッチングマスクを形成する工程とを含むエッチングマスク形成方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態によれば、ダブルパターニングプロセスにおいて側壁部形成のための薄膜が堆積される対象構造を有機材料により形成した場合であっても、均一な側壁部を形成可能なフォトレジストパターンの形成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法を実施するのに好適な塗布現像装置を示す概略上面図である。
【図2】図1の塗布現像装置を示す概略側面図である。
【図3】図1の塗布現像装置に設けられる失活処理装置を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法の各工程におけるウエハWの断面を模式的に示す断面図である。
【図6】図6に引き続いて、本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法の各工程におけるウエハWの断面を模式的に示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法の効果・利点を説明するための比較例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法の効果・利点を説明する説明図である。
【図9】本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法の変形例の効果・利点を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の限定的でない例示の実施形態について説明する。添付の全図面中、同一又は対応する部材又は部品については、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1および図2を参照しながら、本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法を実施する際に利用され得る塗布現像装置について説明する。図1は塗布現像装置の平面図であり、図2は図1の塗布現像装置の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の塗布現像装置30は、キャリアブロックB1、処理ブロックB2、およびインターフェイスブロックB3を備えている。また、インターフェイスブロックB3は露光装置B4に結合されている。
【0016】
キャリアブロックB1は、複数のウエハを収容する密閉型のキャリアCが載置される載置部60と、載置部60に載置されるキャリアCからウエハを取りだして処理ブロックB2へ搬送し、処理ブロックB2にて処理されたウエハをキャリアCへ収容する搬送アーム62とを有している。
【0017】
処理ブロックB2には、図2に示すように、現像処理を行うためのDEV層L1と、フォトレジスト膜の下地層としての反射防止膜を形成するためのBCT層L2と、フォトレジスト液を塗布するためのCOT層L3と、フォトレジスト膜の上に形成される反射防止膜を形成するためのTCT層L4とが下方から順に設けられている。
【0018】
DEV層L1には、図1に示す現像部68が例えば2段に積層されており、この2段の現像部68にウエハWを搬送するための搬送アーム69a(図2)が設けられている。現像部68には、ウエハW上に形成され、露光されたフォトレジスト膜を現像する1又は複数の(図示の例では3つの)現像ユニット68aが配置されている。現像ユニット68aは、図示を省略するが、露光されたフォトレジスト膜が形成されているウエハWを回転可能に保持するスピンチャックと、スピンチャックにより保持されるウエハWに対して現像液を供給する供給ノズルと、現像液を洗い流すリンス液を供給するリンスノズルと、ウエハWに供給され、スピンチャックの回転によりウエハW上から飛散する現像液及びリンス液を受けるカップとを備えている。
【0019】
BCT層L2とTCT層L4には、図示を省略するが、各々反射防止膜用の薬液をスピンコーティングして反射防止膜を形成する反射防止膜塗布部が設けられている。塗布部には、上述の現像ユニット68aと同様の構成を有する1又は複数の反射防止膜塗布ユニットが配置されている。
【0020】
COT層L3には、図示を省略するが、フォトレジスト液をスピンコーティングしてフォトレジスト膜を形成するフォトレジスト膜塗布部が設けられ、フォトレジスト膜塗布部には、上述の現像ユニット68aと同様の構成を有する1又は複数のフォトレジスト膜塗布ユニットが配置されている。
【0021】
なお、DEV層L1に配置される現像ユニットの数、BCT層L2及びTCT層L4に配置される反射防止膜塗布ユニットの数、並びにCOT層L3に配置されるフォトレジスト膜塗布ユニットの数は、適宜調整して良い。また、場合に応じて、例えばTCT層L4には、COT層L3においてウエハW上に形成されたフォトレジスト膜を例えばHMDS液などを薬液で処理する処理ユニットを配置しても良い。この処理ユニットは、供給する薬液が異なるものの、現像ユニットや塗布ユニットと同様の構成を有することができる。
【0022】
また、処理ブロックB2には、各層L1〜L4に対応して設けられる加熱ユニットや冷却ユニット(不図示)が処理ユニット群63(図1)に積層されている。例えば、COT層L3に対向するようにウエハW上に塗布されたフォトレジスト膜を加熱する塗布後加熱(PAB)ユニットが設けられ、また、加熱後のウエハWを冷却し常温(例えば23℃)に維持する冷却ユニットが設けられている。
【0023】
また、各ユニット間でウエハWの受け渡しを行うため、BCT層L2には搬送アーム69bが、TCT層L4には搬送アーム69dが配置されている。
さらに、処理ブロックB2には、キャリアブロックB1側に第1棚ユニットU1が設けられ、インターフェイスブロックB3側に第2棚ユニットU2が設けられている。第1棚ユニットU1及び第2棚ユニットU2には複数の受け渡しユニットが設けられている。これらの受け渡しユニットのうち、図2にて参照符号CPL+数字で示される受け渡しユニットには温度調節用の冷却ユニットが備えられており、参照符号BF+数字で示される受け渡しユニットには複数枚のウエハWを載置可能なバッファユニットが備えられている。また、第1棚ユニットU1のX方向側(図1参照)に隣接して、第1棚ユニットU1の各部間でウエハWを搬送する昇降自在な搬送アーム16が設けられている。
【0024】
また、DEV層L1内の上部にはシャトルアーム700が設けられている(図2参照)。シャトルアーム700は、第1棚ユニットU1の受け渡しユニットCPL110から第2棚ユニットU2の受け渡しユニットCPL120にウエハWを直接搬送することができる。
【0025】
インターフェイスブロックB3は、インターフェイスアームFを備えており、このインターフェイスアームFによって第2棚ユニットU2と露光装置B4との間でウエハWが受け渡される。露光装置B4では、インターフェイスアームFから搬送されたウエハWに対して所定の露光処理が行われる。また、インターフェイスブロックB3には、失活処理装置10が配置されており、失活処理装置10に対するウエハWの搬入出は、インターフェイスアームFにより行われる。
【0026】
図3を参照すると、失活処理装置10は、上端が開口する容器本体202と、この容器本体202の上部開口を覆うように設けられた蓋体203とを備えている。容器本体202は、円形の上面形状を有する枠体221と、枠体221の底部から内側に延びる鍔状の底部222と、底部222に支持されるウエハ載置台204とを備えている。ウエハ載置台204の内部には加熱手段204hが設けられ、これによりウエハ載置台204上に載置されるウエハWを加熱することができる。
【0027】
一方、蓋体203は、容器本体202の枠体221の上面に対して蓋体203の周縁部231が接近するように、容器本体202を覆うことにより、容器本体202の上端開口が蓋体203により閉じられている。そして、これらの間に処理室220が区画されている。
【0028】
ウエハ載置台204には、外部の搬送手段(不図示)との間でウエハWの受け渡しを行なうための複数本の昇降ピン241が設けられており、この昇降ピン241は昇降機構242により昇降自在に構成されている。図中の参照符号243は、載置台204の裏面側に設けられた、この昇降機構242の周囲を囲むカバー体である。容器本体202と蓋体203は、互いに相対的に昇降自在に構成されている。この例では、昇降機構(不図示)により蓋体203が、容器本体202と接続される処理位置と、容器本体202の上方側に位置する基板搬出入位置との間で昇降自在である。
【0029】
また、蓋体203の裏面側中央部には、載置台204上に載置されるウエハWに対して失活処理ガスを供給する処理ガス供給部205が設けられている。また、蓋体203の内部には、処理ガス供給部205と連通するガス供給路233が形成されている。この例では、ガス供給路233は蓋体3の上方側にて屈曲されて略水平に伸びるように形成され、ガス供給路233の上流端は、ガス供給管261を介して失活処理ガスの供給源262と、置換ガスの供給源263とに接続されている。本実施形態においては、失活処理ガスとしてヘキサメチルジシラザン(Hexamethyldisilazane;HMDS)ガスが用いられる。また、置換ガスとしては、希ガスやNガス等の不活性ガスを利用することができる。
【0030】
なお、失活処理ガスの供給源262としては、例えば、バブラータンク、スキマータンク等のガス発生機を用いることができる。例えば失活処理ガスがHMDSガスの場合、供給源262は、HMDS液からガス(又は蒸気)を発生させ、発生したガスをガス供給路233に供給する。
【0031】
ガス供給管261には、HMDSガスの供給源262とガス供給路233との間に、HMDSガスの供給流量を調整する第1の流量調整バルブV1が設けられている。また、Nガスの供給源263とガス供給路233との間に、Nガスの供給流量を調整する第2の流量調整バルブV2が設けられている。これら流量調整バルブV1、V2は、流量調整機能に加えて開閉機能を有しており、これらを相補的に開閉すれば、ガス供給路233へ供給されるガスが、HMDSガスとNガスとの間で切り換えられる。また、夫々のガスの供給流量を調整することができる。また、流量調整バルブV1、V2を同時に開けば、HMDSガスとNガスとの混合ガス(希釈されたHMDSガス)をガス供給路233へ供給することができる。
【0032】
一方、蓋体203には、ウエハ載置台204上のウエハWよりも外側から処理室220内を排気するための排気路281が形成されている。また蓋体203の上壁部232の内部には、処理ガス供給部205が設けられる中央領域以外の領域に面状に伸び、例えばリング状の平面形状を有する扁平な空洞部282が形成されている。前述した排気路281の下流端はこの空洞部282に接続されている。さらにこの空洞部282には、例えば蓋体203の中央近傍領域にて、複数本例えば6本の排気管283が接続されている。また、排気管283の下流端は排気流量調整バルブV4を介して排気手段284をなすエジェクターに接続されている。
【0033】
このような構成によれば、HMDSガスの供給源262からガス供給路233及び処理ガス供給部205を通して、ウエハ載置台204上に載置されるウエハWに対してHMDSガスが供給され、排気路281から空洞部282及び排気管283を通して排気手段284により排気される。
【0034】
次に、塗布現像装置30を用いてウエハにエッチングパターンを形成する方法の一例を説明する。なお、このまずキャリアブロックB1からウエハWを第1棚ユニットU1の受け渡しユニット、例えばBCT層L2に対応する受け渡しユニットCPL2に搬送アーム62によって搬送する。次に、このウエハWは、搬送アーム16により受け渡しユニットCPL3へ搬送され、搬送アーム69cにより、COT層L3に搬入される。COT層L3において、ウエハWの表面(または最上層)が疎水化される。次いで、搬送アーム69cにより塗布ユニットへ搬送され、ここでフォトレジスト膜が形成される。ウエハWの表面が疎水化されているため、フォトレジスト膜はウエハWの表面(また下地層)に対して高い密着性をもって形成される。
【0035】
その後ウエハWは、搬送アーム69cにより第1棚ユニットU1の受け渡しユニットBF3へ搬送される。受け渡しユニットBF3に搬送されたウエハWは、搬送アーム16により受け渡しユニットCPL4へと搬送され、搬送アーム69dによってTCT層L4へと搬送される。そして、TCT層L4にてウエハWのフォトレジスト膜の上に反射防止膜が形成され、受け渡しユニットTRS4に搬送される。なお、求められる仕様等に応じてフォトレジスト膜の上に反射防止膜を形成しない場合や、ウエハWに対して疎水化処理を行う代わりに、BCT層L2にてウエハWに直接反射防止膜が形成される場合もある。
【0036】
フォトレジスト膜や反射防止膜が形成されたウエハWは、搬送アーム16(図1)により、受け渡しユニットBF3又はTRS4から受け渡しユニットCPL110へと搬送され、シャトルアーム700によって受け渡しユニットCPL120に搬送される。
【0037】
次いで、ウエハWは、インターフェイスブロックB3のインターフェイスアームF(図1)によって、失活処理装置10へ搬送される。失活処理装置10において、ウエハWの表面に形成されたフォトレジスト膜に対して後述する失活処理が行われる。次いで、ウエハWは、インターフェイスアームFにより失活処理装置10から取り出されて、露光装置B4へ搬送される。そして、露光装置B4においてウエハW上に形成されたフォトレジスト膜が露光された後、ウエハWは、インターフェイスアームFによって第2棚ユニットU2の受け渡しユニットTRS6へ搬送される。続けて、ウエハWは、搬送アーム69aによりDEV層L1に搬送され、ここで、露光されたフォトレジスト膜が現像された後、搬送アーム69aによって第1棚ユニットU1の受け渡しユニットTRS1へ搬送され、搬送アーム62によってキャリアCへ収容される。これにより、ウエハWにフォトレジストパターンが形成される。
【0038】
次に、本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法について図4から図6までを参照して説明する。なお、このエッチングマスク形成方法には、本発明の実施形態によるレジストパターン形成方法が含まれている。
【0039】
まず、ステップS41(図4)において、ウエハ上に形成されたエッチング対象膜11の上に、第1の無機材料膜12、第2の無機材料膜13、及び無機反射防止膜14がこの順に形成される(図5(a)参照)。
第1の無機材料膜12は、エッチング対象膜11をエッチングする際に十分なエッチング比を実現できる材料で形成される。本実施形態においては、シリコン(Si)で形成されるエッチング対象膜11に対し、第1の無機材料膜12は、化学気相堆積(CVD)法により堆積された窒化シリコン(SiN)で形成されている。他の実施形態においては、例えばTiN膜やTi膜などで形成してもよい。
【0040】
第2の無機材料膜13は、本実施形態においては、回転塗布法により塗布形成されるスピンオンカーボンで形成されている。他の実施形態においては、例えば回転塗布法による有機材料で第2の無機材料膜13を形成してもよい。
無機反射防止膜14は、本実施形態においては、CVD法により堆積されるアモルファスシリコンで形成されている。他の実施形態においては、例えば真空蒸着、CVD、スパッタリング等の方法により堆積されるTi、TiO、及びTiNなどで無機反射防止膜14を形成してもよい。
【0041】
次に、図5(a)に示す構造を有するウエハが塗布現像装置30へ搬入され、疎水化処理及び冷却処理が行われる。次いで、ステップS42(図4)において、COT層L3(図2)の塗布ユニット内で、無機反射防止膜14の上にフォトレジスト膜15が形成される。フォトレジスト膜15は、例えば化学増幅型レジストにより形成することが好ましい。フォトレジスト膜15が形成されたウエハは、失活処理装置10(図1及び図3)へ搬送される。失活処理装置10内では、ウエハ載置台204上にウエハWが載置され、加熱手段204hによってウエハWが所定の温度に加熱され(例えば110℃、60秒間)、図5(b)に示すように、フォトレジスト膜15がHMDSガスに曝される(図4:ステップS43)。これにより、フォトレジスト膜15の表面に接したHMDSガスの一部がフォトレジスト膜15の表面に凝結し、フォトレジスト膜15の表層部に残留する。
【0042】
なお、失活処理装置10内でウエハW(フォトレジスト膜15)が加熱されるため、本実施形態において、フォトレジスト膜15の塗布後ベーク(PAB)は不要である。
【0043】
次いで、そのウエハが露光装置B4に搬入され、フォトレジスト膜15が所定のフォトマスク(レチクル)を用いて露光される(図4:ステップS44)。露光後のウエハは、露光装置B4から塗布現像装置30へ再び搬入される。ポストエクスポージャベークを経た後、DEV層L1の現像ユニット68(図1)において、露光されたフォトレジスト膜15が現像される。この現像には、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH))水溶液(2.38重量%)を用いることが好ましい。これにより、図5(c)に示すように、フォトレジストから形成される第1のパターン15aが得られる(図4:ステップS45)。第1のパターン15aは、例えば40nmの幅w1を有するラインと、40nmの幅s1を有するスペースとを有するライン・アンド・スペース状のパターンである。
【0044】
続けて、第1のパターン15aが形成されたウエハは塗布現像装置30から搬出されて、酸素プラズマ処理装置(不図示)へ搬入される。酸素プラズマ処理装置において、第1のパターン15aはが酸素プラズマに曝されると、図5(a)に示すように、縮小化(スリミング)され、第1のパターン15aからコア15bが形成される(図4:ステップS46)。コア15bは、約20nmの幅w2を有するラインと、約60nmの幅s2を有するスペースとを有している。
【0045】
次に、例えばCVD装置(不図示)において、コア15bを覆うように酸化シリコン膜16が堆積される。この堆積には、例えば分子層堆積装置を使用することが好ましい。分子層堆積によれば、コンフォーマルな堆積が可能となり、したがってコア15bの側面に堆積された堆積された酸化シリコン膜16と、コア15b及び無機反射防止膜14の上面に堆積された酸化シリコン膜16とが、ほぼ等しい膜厚を有することとなる。この厚さt1は例えば約20nmである。
【0046】
次に、エッチング装置(不図示)において、異方性エッチングにより酸化シリコン膜16をエッチバックすると、コア15b及び無機反射防止膜14の上面に堆積された酸化シリコン膜16がエッチングされ、コア15bのラインの側面に堆積された酸化シリコン膜16が残る。次いで、無機反射防止膜14上に残るコア15bを例えば酸素プラズマにより除去すると、図5(f)に示すように、酸化シリコンで形成される第2のパターン16aが得られる(図4:ステップS47)。第2のパターン16aは、約20nmの幅w3を有するラインと、約20nmの幅s3を有するスペースとを有している。
【0047】
続いて、再びエッチング装置にて、第2のパターン16aをマスクとして、無機反射防止膜14及び第2の無機材料膜13をエッチングし、エッチング後に第2の無機材料膜13上に残る無機反射防止膜14と第2のパターン16aを除去すると、図6(a)に示すように、コア13aが得られる(図4:ステップS48)。コア13aは、第2のパターン16aと同様に、約20nmの幅w3を有するラインと、約20nmの幅s3を有するスペースとを有している。
【0048】
この後、分子層堆積装置において、コア13aを覆うように酸化シリコン膜17が堆積される。ここで、酸化シリコン膜17の厚さt2は約10nmである。続いて、再びエッチング装置において、異方性エッチングにより酸化シリコン膜17をエッチバックすると、コア13aの上面と第1の無機材料膜12の上面とに堆積された酸化シリコン膜17がエッチングされ、コア13aのラインの側壁に堆積された酸化シリコン膜17が残る。この後、コア13aを除去すると、図6(i)に示すように、酸化シリコンで形成される第3のパターン17aが得られる(図4:ステップS49)。第3のパターン17aは、約10nmの幅w4を有するラインと、約10nmの幅s4を有するスペースとを有している。
【0049】
続けて、第3のパターン17aをマスクとして、第1の無機材料膜12をエッチングすると、図6(j)に示すように、SiNで形成される第4のパターン12aが得られる(図4:ステップS50)。第4のパターン12aは、第3のパターン17aと同様に、約10nmの幅w4を有するラインと、約10nmの幅s4を有するスペースとを有している。このため、第4のパターン12aを用いてエッチング対象膜11をエッチングすると、エッチング対象膜11もまた、ライン・アンド・スペース形状を有することとなる。約10nmの幅は、図5(c)に示す、フォトレジストにより形成される第1のパターン15aにおける約40nmの幅w1に比べると、4分の1である。すなわち、フォトリソグラフィー技術における分解能を下回る線幅を実現することができる。
【0050】
次に、図7を参照しながら、上述のエッチングマスク形成方法の効果・利点を説明する。
【0051】
化学倍増型フォトレジストにより形成されるフォトレジスト膜を露光すると、露光光が照射された部分では酸が発生する。発生した酸は、フォトレジスト内のアルカリ不溶性保護基と反応し、これによりアルカリ不溶性保護基が可溶性基に変化する。すなわち、露光される部分が現像液に溶けることになる。図7(a)に示すように、フォトレジスト膜150を露光する際には、フォトマスクPMの遮光部LBのエッジで露光光UVが回折するため、遮光部LBのエッジの下方の部分150Uにおいても酸が発生し、この部分150Uが可溶性となる。このため、現像後のパターン150aにおいては、図7(b)に矢印Yで示すように、ラインの上端部が丸くなる。このような形状を有するパターン150aをスリミングすると、図7(c)に示すように、スリミング後のパターン150bのラインの上端部もまた丸くなったままである。これをコアとして酸化シリコン膜160を堆積し、エッチバックによりパターン160aを形成すると、図7(d)に示すように、パターン160aにおける隣り合う2つのラインのスペースの幅w30が狭く、その隣のスペースの幅31は広くなってしまう。すなわち、パターン160aにおいてスペースの幅を均一にすることができない。
【0052】
しかしながら、本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法においては、フォトレジスト膜15がHMDSガスに曝され、図8(a)に示すフォトレジスト膜15の表層部ULにはHMDSが残留している。したがって、フォトレジスト膜15の露光の際には、フォトマスクPMの遮光部LBのエッジで露光光UVが回折し(図8(b))、図中の参照符号15Uで示す部分において酸が発生しても、ここに残留しているHMDSにより中和される。このため、アルカリ不溶性保護基が可溶性基に変化せずに(失活され)、この部分15Uは不溶性のままとなる。これにより、現像後の第1のパターン15aの上端が丸くなることがなく、図8(c)に示すように、矩形の断面形状を有するラインが形成される。よって、図8(d)に示すように、スリミングと酸化シリコンの堆積とを経て形成される第2のパターン16aにおいて、スペースの幅を均一にすることが可能となる。
【0053】
また、図7を参照して説明した問題を解決するために、酸化シリコン膜160を堆積する際のコアをフォトレジストによってではなく、例えばアモルファスカーボンなどの無機材料により形成することも考えられる。しかしながら、この場合には、その無機材料膜を例えばCVD法により堆積する必要があるため、プロセスコストが高くなるという不都合がある。
【0054】
次に、本発明の実施形態によるエッチングマスク形成方法の変形例を説明する。
(変形例1)
露光後のフォトレジスト膜15を現像して第1のパターン15a(図5(c))を形成した際、第1のパターン15aの側壁が、図9(a)に示すように、傾斜してしまう場合がある。この場合、第1のパターン15aをスリミングすることにより形成されるコア15bもまた側面が傾斜した断面形状を有することとなる。このため、酸化シリコン膜16の堆積(図5(e))及びエッチバック(図5(f))を経て形成される第2のパターン16aが下地層に対して傾斜してしまう。これにより、第2のパターン16aのスペース幅が均一にならないという問題が生じ得る。
【0055】
第1のパターン15aの側面の傾斜は、いわゆるスカムにより生じると考えられる。一般にスカムは、フォトレジスト膜中の十分に現像されない部分が、現像液には溶けるものの、現像液と共に流出されるほど十分には溶けないために生じる。しかも、フォトレジストパターンの側壁の下方部分に残るため、見かけ上、パターン側壁が傾斜することとなる。
【0056】
変形例1においては、フォトレジスト膜15の現像工程において昇温された現像液が用いられる。現像液の温度は、室温(例えば23℃)よりも高く、例えば約100℃までの範囲であって良い。より好ましくは、23℃から70℃までの範囲である。また、現像液の昇温は、例えば現像ユニットにおいて、現像液貯蔵部から現像液塗布ノズルまでに至る経路の途中に加熱部(いずれも不図示)を設けることにより行うことができる。加熱部は、所定の容器(不図示)と、この容器を加熱するヒータ(不図示)とにより構成され得る。また、加熱部と現像液供給ノズルとの間の配管に加熱するテープヒータを設け、配管を加熱することが好ましい。
【0057】
昇温された現像液を用いることにより、フォトレジスト膜15aにおいて十分に露光されなかった部分も溶かすことでき、したがってスカムを除去することができ、図9(b)に示すようにほぼ矩形の断面形状を有する第1のパターン15aが形成される。
【0058】
(変形例2)
変形例2では、フォトレジスト膜15の現像工程において、高濃度の現像液が使用される。現像液としては上述のように2.38重量%のTMAH水溶液を使用し得るが、この濃度よりも高い、例えば2.38重量%から25重量%の範囲のTMAHを使用することが好ましい。これによれば、フォトレジスト膜15aにおいて十分に露光されなかった部分も溶かすことでき、したがってスカムを除去することができ、変形例1の場合とほぼ同様に、ほぼ矩形の断面形状を有する第1のパターン15aが形成される。
【0059】
(変形例3)
変形例3では、露光後のフォトレジスト膜15に酸性溶液を塗布し、そのフォトレジスト膜15を加熱する。酸性溶液としては、例えばトップ反射防止コーティング(TARC)液や光酸発生剤(PAG)溶液などを用いることができる。また、酸性溶液の供給のため、塗布ユニットや現像ユニットと同様の構成を有するユニットを塗布現像装置30に設けることが好ましい。
【0060】
露光後のフォトレジスト膜15に酸性溶液を塗布すると、酸によりフォトレジストの架橋反応が進み、現像液に対して不溶化される。このため、フォトレジスト膜15中の十分に露光されない部分であっても現像液に溶けず、スカムの発生が抑制される。
【0061】
以上、幾つかの実施形態及び変形例を参照しながら本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、添付の特許請求の範囲に照らし、種々に変更又は変形が可能である。
【0062】
例えば、上述の実施形態においては、フォトレジスト膜15を形成した後に、失活処理装置10内で、フォトレジスト膜15をHMDSガスに曝しつつ、PABを行ったが、他の実施形態においては、失活装置10によりウエハWを加熱することなく(常温で)フォトレジスト膜15をHMDSガスに曝した後に、処理ユニット群63内の加熱ユニットでPABを行っても良い。
【0063】
また、上述の実施形態においては、失活処理装置10内で、フォトレジスト膜15をHMDSガスに曝したが、COT層L3にてフォトレジスト膜15を形成した後に例えばTCT層L4へウエハWを搬送し、TCT層L4内の処理ユニットにおいて、フォトレジスト膜15に対してHMDS液を供給しても良い。これによっても、HMDSガスを用いる場合と同様の効果が得られる。また、HMDS液による処理の後には、処理ユニット群63内の加熱ユニットでPABが行われる。
【0064】
なお、HMDSガス又はHMDS液による効果は、フォトレジスト膜15を露光した後にも発揮され得る。すなわち、フォトレジスト膜15を露光した後に、ウエハWを失活処理装置10へ搬送し、ここでフォトレジスト膜15をHMDSガスに曝しても良いし、ウエハWをTCT層L4内の処理ユニットに搬送し、ここでフォトレジスト膜15にHMDS液を供給しても良い。その後、ポストエクスポージャベーク(PEB)がウエハWに対して行われる。
【0065】
また、フォトレジスト膜15を露光した後に、HMDSガス又はHMDS液による処理と、上述の変形例3の酸性溶液による処理とを行うときは、HMDSガス又はHMDS液による処理の後に酸性溶液による処理を行うと好ましい。
【0066】
フォトレジスト膜15をHDMSガスに曝した後に、このフォトレジスト膜15上に、液浸露光のための液浸保護膜を形成しても良い。
【0067】
また、上述の実施形態(及び変形例)においては、フォトレジスト膜15をHMDSガス又はHMDS液に曝すことにより、露光中に生じる酸を中和するようにしたが、HMDSに限定されない。例えば、アミン系化合物又はピロリドン系化合物を含むガスを用いることができる。アミン系化合物としては、シランカップリング剤、NMP、ヘキサミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミンなどがある。シランカップリング剤には、HDMSの他に、TMSDMAやDMSDMAなどがある。ピロリドン系化合物としては、例えばN−メチルピロリドン(N-methylpyrrolidone;NMP)がある。また、これらに限らず、アンモニア、グリシン、アニリン、ピリジン、ヒドロキシルアミン、コリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、クエンチャなどをHDMSの代わりに用いてもよい。
【符号の説明】
【0068】
10・・・失活処理装置、11・・・エッチング対象膜、12・・・第1の無機材料膜、13・・・第2の無機材料膜、14・・・無機反射防止膜、15・・・フォトレジスト膜、30・・・塗布現像装置、B1・・・キャリアブロック、B2・・・処理ブロック、B3・・・インターフェイスブロック、B4・・・露光装置、W・・・ウエハ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、
前記フォトレジスト膜をアルカリ性の薬剤に曝す工程と、
前記薬剤に曝された前記フォトレジスト膜を露光する工程と、
露光された前記フォトレジスト膜を現像する工程と
を含むフォトレジストパターン形成方法。
【請求項2】
前記曝す工程において、前記フォトレジスト膜が前記薬剤のガス又は蒸気に曝される、請求項1に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項3】
前記フォトレジスト膜を加熱する第1の加熱工程であって、前記曝す工程とともに又は前記曝す工程の後に行われる当該第1の加熱工程を更に含む、請求項1又は2に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項4】
前記現像する工程に先立って、
露光された前記フォトレジスト膜が形成される前記基板を加熱する第2の加熱工程を更に含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項5】
前記現像する工程に先立って、
露光された前記フォトレジスト膜に酸性溶液を接触させ、前記酸性溶液が接触された前記フォトレジスト膜を加熱する第3の加熱工程を更に含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項6】
前記現像する工程において、2.38重量%よりも高い濃度を有する水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて露光された前記フォトレジスト膜が現像される、請求項1から5のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項7】
前記フォトレジスト膜が化学倍増型フォトレジスト液から形成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項8】
前記薬剤が、アミン系化合物又はピロリドン系化合物を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項9】
基板に形成されるエッチング対象膜上に、異なる材料で形成される第1の膜及び第2の膜をこの順に形成する工程と、
前記第2の膜上にフォトレジスト膜を形成する工程と、
前記フォトレジスト膜をアルカリ性の薬剤に曝す工程と、
前記薬剤に曝された前記フォトレジスト膜を露光する工程と、
露光された前記フォトレジスト膜を現像して所定のパターンを有する第1のパターンを形成する工程と、
前記第1のパターンを縮小化することにより、シリコン含有膜が堆積され得る第1のコア部を形成する工程と、
前記第1のコア部を覆うシリコン含有膜を形成し、当該シリコン含有膜をエッチバックすることにより、前記第1のコア部の側面に堆積された当該シリコン含有膜を含む第2のパターンを形成する工程と、
前記第2のパターンを用いて前記第2の膜をエッチングすることにより、シリコン含有膜が堆積され得る第2のコア部を形成する工程と、
前記第2のコア部を覆うシリコン含有膜を形成し、当該シリコン含有膜をエッチバックすることにより、前記第2のコア部の側面に堆積された当該シリコン含有膜を含む第3のパターンを形成する工程と、
前記第3のパターンを用いて前記第1の膜をエッチングすることにより、前記エッチング対象膜をエッチングするエッチングマスクを形成する工程と
を含むエッチングマスク形成方法。
【請求項10】
前記曝す工程において、前記フォトレジスト膜が前記薬剤のガス又は蒸気に曝される、請求項9に記載のエッチングマスク形成方法。
【請求項11】
前記フォトレジスト膜を加熱する第1の加熱工程であって、前記曝す工程とともに又は前記曝す工程の後に行われる当該第1の加熱工程を更に含む、請求項9又は10に記載のエッチングマスク形成方法。
【請求項12】
前記現像する工程に先立って、
露光された前記フォトレジスト膜が形成される前記基板を加熱する第2の加熱工程を更に含む、請求項9から11のいずれか一項に記載のエッチングマスク形成方法。
【請求項13】
前記現像する工程に先立って、
露光された前記フォトレジスト膜に酸性溶液を接触させ、前記酸性溶液が接触された前記フォトレジスト膜を加熱する第3の加熱工程を更に含む、請求項9から11のいずれか一項に記載のエッチングマスク形成方法。
【請求項14】
前記現像する工程において、2.38重量%よりも高い濃度を有する水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて露光された前記フォトレジスト膜が現像される、請求項9から13のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項15】
前記フォトレジスト膜が化学倍増型フォトレジスト液から形成される、請求項9から14のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。
【請求項16】
前記薬剤が、アミン系化合物又はピロリドン系化合物を含む、請求項9から15のいずれか一項に記載のフォトレジストパターン形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−80169(P2013−80169A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221087(P2011−221087)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】