説明

フォトレジスト組成物

【課題】向上したLER性能を示すフォトレジスト組成物の提供。
【解決手段】フォトレジスト組成物は、酸感受性ポリマー、および式


を有する環式スルホニウム化合物を含む組成物。(式中、各Rは独立して置換もしくは非置換のC1−30アルキル基、C6−30アリール基、C7−30アラルキル基、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせであり、Arは単環式、多環式、または縮合多環式C6−30アリール基であり、各Rは独立してH、F、線状もしくは分岐のC1−10フルオロアルキル、または線状もしくは分岐のへテロ原子含有C1−10フルオロアルキルであり、LはC1−30連結基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のヘテロ原子の少なくとも1種を含む組み合わせを含む。)

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2011年5月27日に出願された米国仮出願第61/490,874号に対する優先権を主張しかつそのノンプロビジョナル出願であり、その仮出願の内容はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
背景
これまで以上に小さな論理およびメモリトランジスタを形成する目的で、マイクロリソグラフィプロセスにおいて高い品質およびより小さなフィーチャサイズを達成するために、193nm液浸リソグラフィのような進歩したリソグラフィ技術が開発されてきた。高い露光寛容度(EL)および広い焦点深度(DOF)のような良好なプロセス制御許容度を依然として維持しつつ、最も低いラインエッジラフネス(LER)およびライン幅ラフネス(LWR)の双方を提供するフォトレジストのために、並びにマイクロリソグラフィプロセスに使用される像形成されるフォトレジストにおいて、この両方で、より小さな限界寸法(critical dimension;CD)を達成することが重要である。
【0003】
国際半導体技術ロードマップ(ITRS)は、フィーチャLER(特に、ラインおよびトレンチについて)がCDの8%以下であるべきことを推奨してきており、それは65nm以下のフィーチャを有し、フォトレジストにおいて使用されるポリマー鎖のサイズに基づいて得られうるLERの理論的限界にかつてないほど近づいている。フォトレジスト成分の組み合わせの設計および実践は全体的なリソグラフィ性能およびレジスト混合物について重要である。
【0004】
米国特許第7,304,175号に開示されるもののように、フォトレジストを配合するのに使用される様々な光酸発生剤(PAG)が当該技術分野において見いだされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,304,175号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このようなPAGを含むフォトレジスト組成物はITRS要件を必然的に満たす向上したLER性能を示していなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
先行技術の上述のおよび他の欠点は、ある実施形態においては、酸感受性ポリマー、および下記式
【化1】

(式中、各Rは独立して置換もしくは非置換のC1−30アルキル基、C6−30アリール基、C7−30アラルキル基、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせであり、Arは単環式、多環式、または縮合多環式C6−30アリール基であり、各Rは独立してH、F、線状もしくは分岐のC1−10フルオロアルキル、または線状もしくは分岐のへテロ原子含有C1−10フルオロアルキルであり、LはC1−30連結基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のヘテロ原子の少なくとも1種を含む組み合わせを含み、Xは置換もしくは非置換のC以上の単環式、多環式、もしくは縮合多環式環式脂肪族基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含み、並びにlは0〜4の整数であり、mは3〜20の整数であり、nは0〜4の整数であり、並びにpは0〜2の整数である)
を有する環式スルホニウム化合物を含む組成物によって克服されうる。
【0008】
別の実施形態においては、パターン形成可能な膜は酸感受性ポリマー、および下記式
【化2】

(式中、各Rは独立して置換もしくは非置換のC1−30アルキル基、C6−30アリール基、C7−30アラルキル基、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせであり、Arは単環式、多環式、または縮合多環式C6−30アリール基であり、各Rは独立してH、F、線状もしくは分岐のC1−10フルオロアルキル、または線状もしくは分岐のへテロ原子含有C1−10フルオロアルキルであり、LはC1−30連結基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のヘテロ原子の少なくとも1種を含む組み合わせを含み、Xは置換もしくは非置換のC以上の単環式、多環式、もしくは縮合多環式環式脂肪族基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含み、並びにlは0〜4の整数であり、mは3〜20の整数であり、nは0〜4の整数であり、並びにpは0〜2の整数である)
を有する環式スルホニウム化合物を含む。
【0009】
別の実施形態においては、配合物は酸感受性ポリマー、溶媒および下記式
【化3】

(式中、各Rは独立して置換もしくは非置換のC1−30アルキル基、C6−30アリール基、C7−30アラルキル基、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせであり、Arは置換もしくは非置換の単環式、多環式、または縮合多環式C6−30アリール基であり、各Rは独立してH、F、線状もしくは分岐のC1−10フルオロアルキル、または線状もしくは分岐のへテロ原子含有C1−10フルオロアルキルであり、LはC1−30連結基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のヘテロ原子の少なくとも1種を含む組み合わせを含み、Xは置換もしくは非置換のC以上の単環式、多環式、もしくは縮合多環式環式脂肪族基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含み、並びにlは0〜4の整数であり、mは3〜20の整数であり、nは0〜4の整数であり、並びにpは0〜2の整数である)
を有する環式スルホニウム化合物を含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、進歩したリソグラフィ用途に充分な解像度およびサイズを有するフィーチャを提供するフォトレジスト組成物および膜に関する。特許請求されるレジスト組成物はサブミクロン寸法の高解像の像を提供することができる。低いラインエッジラフネス(LWR)、広い焦点深度(DOF)および優れた限界寸法(CD)均一性をはじめとする向上した機能的性能が示される。
【0011】
レジスト組成物はa)酸への曝露の際に、塩基現像剤または有機溶媒現像剤中での酸触媒下で溶解度を変化させる酸開裂性不安定基を含むポリマー成分、並びにb)酸を発生させるための光酸発生剤(PAG)成分を含む。特に、このPAGは、スルホニウム中心に結合した置換もしくは非置換の芳香族、およびフッ素化連結基によってC以上の基に連結されたスルホナートを含むアニオンを有する環式スルホニウムPAGである。組成物は少なくとも1種の塩基添加剤をさらに含むことができる。溶媒、および添加剤、例えば、組み込まれる(embedded)表面活性添加剤、界面活性剤および他の活性成分も含まれうる。
【0012】
組成物は式(I)を有する環式スルホニウム化合物を含む:
【化4】

式(I)において、各Rは独立して置換もしくは非置換のC1−30アルキル基、C6−30アリール基、C7−30アラルキル基、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせである。本明細書を通して使用される場合、他に特定されない限りは、「置換」とは置換基、例えば、−OH、−SH、−CN、ハロゲン、例えば、F、Cl、BrもしくはI、カルボン酸、カルボキシラート、C1−10アルキル、C3−10シクロアルキル、C6−10アリール、C7−10アラルキル、C1−10フルオロアルキル、C3−10フルオロシクロアルキル、C6−10フルオロアリール、C7−10フルオロアラルキル、C1−10アルコキシ、C3−10シクロアルコキシ、C6−10アリールオキシ、C2−10エステル含有基、C1−10アミド含有基、C2−10イミド含有基、C3−10ラクトン含有基、C3−10ラクタム含有基、C2−10無水物含有基、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを有することを意味する。典型的なR基には、これに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、ネオペンチル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−オクタデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、ベンジルなどが挙げられる。好ましくは、Rには、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルが挙げられる。
【0013】
また、式(I)においては、Arは単環式、多環式もしくは縮合多環式C6−30アリール基である。典型的な単環式C6−30アリール基には、フェニル、トリル、キシリルなどが挙げられ;多環式C6−30アリール基には、ビフェニル、1,2−、1,3−または1,4−(ジフェニル)フェニルなどが挙げられることができ、並びに縮合多環式C6−30アリール基には、インデン、インダン、インダノン、ナフチル、アセナフテン、フルオレン、アントラセンなどが挙げられうる。好ましくは、Arはフェニル、2−(1−インダノン)、またはナフチルである。描かれるように、式(I)における(−CH−)部分はフリーの末端がそれぞれ硫黄に結合している−CH−のm個の繰り返し単位を有する環式構造を意味することも理解されるであろうし、さらに−CH−が示されるが、(−CH−)における水素原子の1種以上が非水素置換基に置換されうることが理解されるであろう。
【0014】
また、式(I)においては、各Rは独立してH、F、線状もしくは分岐のC1−10フルオロアルキル、または線状もしくは分岐のヘテロ原子含有C1−10フルオロアルキルである。本明細書を通して使用される場合、接頭語「フルオロ」は関連する基に結合した1以上のフッ素基を意味する。例えば、この定義によってかつ他に特定されない限りは、「フルオロアルキル」はモノフルオロアルキル、ジフルオロアルキルなど、並びに、アルキル基の実質的に全ての炭素原子がフッ素原子で置換されているペルフルオロアルキルを包含する。この文脈における「実質的に全て」は、炭素に結合している全ての原子の90%以上、好ましくは95%以上、さらにより具体的には98%以上がフッ素原子である。好ましくは、少なくとも1つのRはFであり、少なくとも1つのフッ素がスルホナート基への結合点に最も近い炭素原子上に配置される。より好ましくは、式(I)におけるスルホナートに結合した炭素上の2つのR基が両方ともフッ素である。有用なフルオロアルキル基には、例えば、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチルなどが挙げられる。好ましくは、各Rは独立してFもしくは線状C1−4ペルフルオロアルキル基である。典型的なペルフルオロアルキル基には、トリフルオロメタン、ペンタフルオロエタン、ヘプタフルオロ−n−プロパン、およびノナフルオロ−n−ブタンが挙げられる。
【0015】
LはC1−30連結基である。連結基Lは場合によってはヘテロ原子、例えば、O、S、N、F、または前記へテロ原子の少なくとも1種を含む組み合わせを含むことができる。ここで有用な連結基には、線状もしくは分岐のC1−30アルキレン、線状もしくは分岐のC1−30シクロアルキレン、線状もしくは分岐のC1−30ヘテロアルキレン、および線状もしくは分岐のC1−30ヘテロシクロアルキレンが挙げられる。これらの基の組み合わせが使用されうる。さらに、連結基Lはヘテロ原子含有官能基部分、例えば、エーテル、エステル、スルホナートまたはアミドを含むことができる。このような官能基は2つの異なるサブグループL’およびL”(ここで、L’およびL”の全炭素含有量はLのものに等しい)を連結するように連結基Lの骨格に組み込まれることができる。好ましくは、Lは、−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NR−、または−O−C(=O)−NR−部分(式中、RはHまたはXである)を含むC1−30連結基である。このような官能基部分の組み合わせが使用されうる。典型的な連結基L、またはL’およびL”は、よって、置換もしくは非置換であってよく、かつメチレン、エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、2−メチル−1,4−ブチレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン、1,5−ペンチレン、1,6−ヘキシレン、1,8−オクチレン、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレンジメチレン、上述のフッ素化体、例えば、ペルフルオロ化体、など、並びに前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられうる。
【0016】
また、式(I)においては、Xは置換もしくは非置換のC以上の単環式、多環式、もしくは縮合多環式環式脂肪族基であって、場合によっては、ヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、F、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含む。好ましくは、Xがヘテロ原子を含む場合には、このヘテロ原子はO、Sまたは前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせである。典型的な単環式X基には、置換もしくは非置換のシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられ;多環式X基には、置換もしくは非置換のジシクロアルキル基、例えば、2−、3−もしくは4−(シクロプロピル)シクロヘキシル、2−、3−もしくは4−(シクロペンチル)シクロヘキシル、2−、3−もしくは4−(シクロヘキシル)シクロヘキシル、ジシクロヘキシルメチルなどが挙げられ;並びに縮合多環式環式脂肪族基には、置換もしくは非置換のノルボルニル、アダマンチル(本明細書においては、場合によっては「Ad」と略される)、ステロイド基、例えば、コール酸に由来するもの、多環式ラクトンなどが挙げられる。好ましくは、Xは置換もしくは非置換であり、かつC19以下のアダマンチル基、C19以下のノルボルネニル基、C7−20ラクトン、ステロイド基、またはC20以上の非ステロイド有機基である。
【0017】
また、式(I)においては、lは0〜4の整数であり、mは3〜20の整数であり、nは0〜4の整数であり、並びにpは0〜2の整数である。好ましくはlは1であり、mは5〜12であり、nは1または2であり、oは0〜2であり、並びにpは0または1である。pが1の場合には、Lは−O−C(=O)−、または−C(=O)−O−であり、Xは−CH−Ad、−Ad、またはステロイド基であり、Adは1−または2−アダマンチル基であって、場合によっては−OH、C1−20アルコキシ、C1−20ハロアルコキシまたは前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含む置換基を含むものである。
【0018】
式(I)のカチオン部分は式(I−a)、(I−b)または(I−c)のカチオンであり得る:
【化5】

式中、R〜R17は独立して、HまたはC1−10アルキル基であり、R〜R、R〜R13、およびR14〜R17の少なくとも1つはC1−10アルキル基であり;並びに、nは3〜7である。典型的なカチオンには以下の構造
【化6】

を有するものが挙げられる。
【0019】
式(I)のアニオン部分は式(I−d)を有することができる:
【化7】

式中、R18〜R21は独立して、H、F、C1−10アルキル、またはC1−10フルオロアルキルであり、R22はノルボルニル、コラート、Cケージラクトン、または1−もしくは2−アダマンチル基であって、−OH、−OCHもしくは−OCF基を有し、rは2〜4の整数であり、sは0〜4の整数であり、並びにZは単結合、−O−、−O−C(=O)−、または−C(=O)−O−(sは1である)である。好ましくは、R22がAdまたはHO−Adである場合には、Zは単結合、ZはO−C(=O)−(sは0である)、またはZは−C(=O)−O−(sは1である)である。典型的なアニオンには、下記構造を有するものが挙げられる:
【化8】

【0020】
組成物は酸感受性ポリマーも含む。酸感受性ポリマーは、フォトレジスト組成物における使用に適しており、かつ構造単位として、a)脱保護(すなわち、酸開裂性保護基の除去)後の塩基現像剤または有機溶媒現像剤中でのポリマーの溶解度を変える、少なくとも1つの酸開裂性保護基を有する酸開裂性保護基含有モノマー単位、およびb)少なくとも1つの単環式、多環式、または縮合多環式ラクトン(本明細書においては、場合によっては、「ケージ」ラクトンと称される)単位を有するラクトンモノマー単位を含む。このポリマーは、前記酸開裂性保護基含有モノマー単位およびラクトンモノマー単位と同じではない他のモノマー単位をさらに含むことができる。このような追加のモノマー単位には、エッチング耐性を付与する縮合多環式基、向上した濡れ性もしくは接着性のための官能基含有単位、または表面活性基を有するものが挙げられる。酸感受性ポリマーは単一のポリマー中に異なる酸開裂性保護基を有する2種以上のモノマー単位を含む単一種のポリマー、それぞれが1種以上の酸開列性保護基を含むポリマーのブレンド、またはこれらの種類のポリマーの少なくとも1種を含む組み合わせであってよい。
【0021】
好ましくは、酸感受性ポリマーは塩基可溶性基を保護する酸開裂性保護基を有する構造単位を含み、その塩基可溶性基はカルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、イミド基、フェノール基、チオール基、アザラクトン基、ヒドロキシオキシム基、または前記もののの少なくとも1種を含む組み合わせを含む。好ましくは、酸感受性ポリマーは(メタ)アクリラート骨格を有し、かつ特定の官能基を有する(メタ)アクリラートモノマーと、ラジカル開始剤との反応生成物である。本明細書において使用される場合、「(メタ)アクリラート」はアクリラートもしくはメタクリラートまたはこれら重合性基の少なくとも1種を含む組み合わせを意味する。
【0022】
好ましくは、酸開裂性保護基を有する構造単位は式(II)を有するモノマーから得られる:
【化9】

式(II)において、RはH、C1−6アルキル、FまたはCFであり、AはAの第三級中心がモノマーのエステル酸素原子に結合されているC4−50第三級アルキル含有基である。Aはt−ブチル、1−エチルシクロペンチル、1−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、2−エチル−2−アダマンチル、2−メチル−2−アダマンタニル、1−アダマンチルイソプロピル、2−イソプロピル−1−アダマンタニル、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせである。
【0023】
好ましくは、酸開裂性保護基を有する構造単位は式(III)を有するモノマーから得られる:
【化10】

式中、RはH、C1−6アルキル、FまたはCFであり、各Rは独立してHまたはC1−4アルキル基であり、AはC1−30環式脂肪族基であり、またはC1−4アルキル基であり、並びにoは0〜4の整数である。
【0024】
酸開裂性保護基を有する典型的なモノマーには
【化11】

(式中、RはH、C1−6アルキル、またはCFである)
または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる。
【0025】
ポリマーはラクトンモノマーも含む。典型的なラクトンモノマーには
【化12】

(式中、RはH、C1−6アルキルまたはCFである)
または、前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる。
【0026】
ポリマーは極性モノマーも含む。典型的な極性モノマーには
【化13】

(式中、RはH、C1−6アルキルまたはCFである)
または、前記のものおよび少なくとも1種の追加のモノマーを含む組み合わせが挙げられうる。
【0027】
組成物はクエンチャー(quencher)をさらに含むことができる。クエンチャーには、例えば、ヒドロキシド、カルボキシラート、アミン、イミンおよびアミドをベースにしたものが挙げられうる。好ましくは、有用なクエンチャーは、アミン、アミド、カルバマート、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせである。好ましくは、このようなクエンチャーには、C1−30有機アミン、イミンもしくはアミドが挙げられ、または強塩基(例えば、ヒドロキシドもしくはアルコキシド)または弱塩基(例えば、カルボキシラート)のC1−30第四級アンモニウム塩であり得る。典型的なクエンチャーには、アミン、アミドおよびカルバマート、例えば、トロジャーズ(Troger’s)塩基、ヒンダードアミン、例えば、ジアザビシクロウンデセン(DBU)もしくはジアザビシクロノネン(DBN)、N−(t−ブチルオキシカルボニル)−2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジヒドロキシプロパン(NTBOC−TRIS)、t−ブチルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピリジン(TBOC−4HP)、またはイオン性クエンチャー、例えば、第四級アルキルアンモニウム塩、例えば、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)もしくは乳酸テトラブチルアンモニウムが挙げられる。
【0028】
組成物は、ポリマー、式(I)の化合物およびクエンチャーに加えて、溶媒、並びに場合によっては添加剤を含むフォトレジスト配合物として配合されることができ、前記添加剤は界面活性剤、組み込まれる表面活性添加剤、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを包含する。
【0029】
成分を溶解し、分配しおよびコーティングするのに概して適する溶媒には、アニソール、アルコール、例えば、乳酸エチル、1−メトキシ−2−プロパノールおよび1−エトキシ−2プロパノール、エステル、例えば、酢酸n−ブチル、酢酸1−メトキシ−2−プロピル、メトキシエトキシプロピオナート、エトキシエトキシプロピオナート、ケトン、例えば、シクロヘキサノンおよび2−ヘプタノン、並びに上記溶媒の少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる。
【0030】
界面活性剤には、フッ素化および非フッ素化界面活性剤が挙げられ、好ましくは非イオン性である。典型的なフッ素化非イオン性界面活性剤には、ペルフルオロC界面活性剤、例えば、FC−4430およびFC−4432界面活性剤(3Mコーポレーションから入手可能);並びに、フルオロジオール、例えば、ポリフォックス(POLYFOX)PF−636、PF−6320、PF−656およびPF−6520フルオロ界面活性剤(Omnovaから)が挙げられる。
【0031】
本明細書に開示されるフォトレジスト組成物はポリマーを、固形分の全重量を基準にして50〜99重量%、具体的には55〜95重量%、より具体的には60〜90重量%、およびさらにより具体的には65〜90重量%の量で含むことができる。フォトレジスト中の成分のこの文脈において使用される「ポリマー」は本明細書に開示されるコポリマーのみ、またはこのポリマーとフォトレジストに有用な別のポリマーとの組み合わせを意味することができると理解されるであろう。光酸発生剤は、固形分の全重量を基準にして0.01〜20重量%、具体的には0.1〜15重量%、さらにより具体的には0.2〜10重量%の量でフォトレジスト中に存在することができる。界面活性剤は、固形分の全重量を基準にして0.01〜5重量%、具体的には0.1〜4重量%、さらにより具体的には0.2〜3重量%の量で含まれうる。クエンチャーは、固形分の全重量を基準にして、例えば、0.03〜5重量%の比較的少量で含まれうる。他の添加剤は、固形分の全重量を基準にして30重量%以下、具体的には20重量%以下、またはより具体的には10重量%以下の量で含まれうる。フォトレジスト組成物の全固形分量は、固形分および溶媒の全重量を基準にして、0.5〜50重量%、具体的には1〜45重量%、より具体的には2〜40重量%、およびさらにより具体的には5〜35重量%でありうる。固形分は溶媒を除く、コポリマー、光酸発生剤、クエンチャー、界面活性剤および任意成分の添加剤を含むことが理解されるであろう。
【0032】
本明細書に開示されるフォトレジストは、基体上の膜が、コーティングされた基体を構成する、フォトレジストを含む膜を形成するために使用されうる。このようなコーティングされた基体は(a)基体の表面上にパターン形成される1以上の層を有する基体;および(b)前記パターン形成される1以上の層上のフォトレジスト組成物の層;を含む。好ましくは、パターン形成は248nm未満の波長の、特に193nmの紫外線を用いて行われる。好ましくは、パターン形成可能な膜は酸感受性ポリマーおよび式(I)の環式スルホニウム化合物を含む。
【0033】
基体は任意の寸法および形状であることができ、好ましくはフォトリソグラフィに有用なもの、例えば、ケイ素、二酸化ケイ素、シリコンオンインシュレータ(silicon−on−insulator;SOI)、ストレインドシリコン(strained silicon)、ガリウムヒ素、コーティングされた基体、例えば、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、窒化チタン、窒化タンタルでコーティングされた基体、超薄型ゲート(ultrathin gate)酸化物、例えば、酸化ハフニウム、金属もしくは金属コーティングされた基体、例えば、チタン、タンタル、銅、アルミニウム、タングステン、これらの合金およびこれらの組み合わせでコーティングされた基体である。好ましくは、本明細書においては、基体の表面はパターン形成される限界寸法(critical dimension)層、例えば、1以上のゲートレベル層もしくは半導体製造のための基体上の他の限界寸法層を含む。このような基体には、例えば、直径が200mm、300mmもしくはより大きい寸法、またはウェハ製造に有用な他の寸法を有する円形ウェハとして形成されるケイ素、SOI、ストレインドシリコンおよび他のこのような基体材料が好ましくは挙げられうる。
【0034】
本発明は以下の実施例によってさらに説明される。ここで使用される全ての成分および試薬は、手順が以下に提示されている場合を除いて、商業的に入手可能である。
【実施例】
【0035】
t−ブチルフェニルテトラメチレンスルホニウム4−アダマンタンカルボキシル−1,1,2,2−テトラフルオロブタンスルホナート(TBPTMS Ad−TFBS)は以下のパラグラフおよびスキーム1に記載されるような五工程合成によって製造された。各工程についての詳細な合成手順は以下に概説される。
【0036】
【化14】

【0037】
第一の工程においては、アダマンタン−1−カルボン酸4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−ブチルエステルが以下の手順によって製造された。温度計、側管付き滴下漏斗、および凝縮器w/Nガス入口を備えた1Lの三ツ口フラスコに、100g(503mmol)の塩化アダマンタン酸、113.2g(503mmol)のヒドロキシテトラフルオロブロモブタンおよび400mlのジクロロメタンが入れられた。この反応混合物は5℃に冷却され、100mLのCHCl中のジアゾビシクロウンデカン(DBU)91.76グラム(603mmol)の溶液が90〜120分にわたって添加された。この添加の完了後、この反応混合物は室温まで暖められ、次いで温度は還流まで上げられ、20時間にわたって保持された。この反応混合物は20%(w/w)水性HClで500mlで4回洗浄され、さらに脱イオン水で洗浄されて一定のpH6にされた。溶媒層は集められ、そしてこの溶媒は除去されてオイルを得て、このオイルは高真空下で60℃で攪拌されてアルコールを除去して、165g(85%)の純粋な生成物を得た。
【0038】
第二の工程においては、以下の手順を用いて、1−アダマンチル−3,3,4,4−テトラフルオロブタンスルフィン酸ナトリウムが製造された。温度計、オーバーヘッドスターラーおよび凝縮器w/Nガス入口を備えた3Lの三ツ口丸底フラスコに、150g(387mmol)の第一の工程のアダマンチルフルオロブロモブタンエステルが、155g(891mmol)のジチオン酸ナトリウムおよび97.6gの炭酸水素ナトリウムを含む脱ガスアセトニトリル水溶液(750mlのHOおよび750mlのアセトニトリル)に添加された。この反応混合物は約18時間にわたって50℃に加熱され、次いで室温に冷却された。次いで、この水性層は分離され、200mlのアセトニトリルで洗浄された。一緒にしたアセトニトリル溶液はMgSOで乾燥させられ、溶媒を除去して、約200gの中間体をワックス状固体として残した。この固体は600mlのジイソプロピルエーテル(IPE)と共に1時間攪拌され、ろ別され、再び400mlのジイソプロピルエーテルと共に攪拌された。この生成物は集められ、そして真空下で50℃で18時間にわたって乾燥させられて、149gのスルフィナート中間体(収率97.6%)を生じた。
【0039】
第三の工程においては以下の手順に従って、1−アダマンチル−3,3,4,4−テトラフルオロブタンスルホン酸ナトリウムが製造された。温度計、オーバーヘッドスターラーおよび凝縮器w/Nガス入口を備えた2Lの三ツ口丸底フラスコ内で、140g(355mmol)の第二の工程からのアダマンチルフルオロブタンスルフィナート、92.5グラム(816mmol)の30重量%過酸化水素水溶液、0.28g(0.85mmol)のタングステン酸ナトリウム二水和物が、1,400mlの脱イオン水と混合された。この反応混合物は室温で1.5時間攪拌され、そして過剰の過酸化水素が1.5当量の亜硫酸ナトリウム(NaSO)でクエンチされた。この混合物は2Lの酢酸エチルと一緒にされた。この混合物は3つの液体層に分離した。中間水層が残りの層から分離され、1.5Lの酢酸エチルで2回抽出され、その抽出物を油状下層と一緒にした。次いで、酢酸エチルが蒸発させられて、約157gのワックス状固体を残した。この固体は260mlのアセトンに溶かされ、2,600mlのジイソプロピルエーテル(IPE)と共に攪拌された。得られた混合物はろ過によって集められ、このようにして得られた白色物質が200mlのIPEで洗浄された。このワックス状白色固体が50℃で16時間にわたって真空乾燥され、87g(60%)のスルホナート中間体を生じた。
【0040】
第四の工程においては以下の手順によって、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウム1−アダンマンチル−3,3,4,4−テトラフルオロブタンスルホナートが製造された。温度計、オーバーヘッドスターラーおよび凝縮器w/Nガス入口を備えた2Lの三ツ口丸底フラスコ内で、50g(121.9mmol)の第二の工程からのアダマンチルフルオロブタンスルホナート、および50.1g(110.8mmol)のビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセタートが、400mlの塩化メチレンおよび400mlの脱イオン水と混合された。この反応混合物は室温で64時間攪拌された。この混合物は2Lの分離漏斗に入れられ、層が分けられた。水層は100mlの塩化メチレンで2回洗浄された。この塩化メチレン画分は一緒にされて、500mlの1%(w/w)水酸化アンモニウム水溶液で洗浄され、次いで500mlの脱イオン水で6回洗浄された。塩化メチレン溶液は硫酸マグネシウムで乾燥させられ、全重量200gまで濃縮され、4Lのヘプタンにゆっくりと添加されて、中間体化合物を沈殿させた。この白色固体中間体はろ過によって集められ、200mlのヘプタンで2回洗浄され、真空下で乾燥させられて、86g(90%)のヨードニウム塩中間体を生じた。
【0041】
第五の工程においては以下の手順によって、(4−t−ブチルフェニル)ペンタメチレンスルホニウム1−アダマンチル−3,3,4,4−テトラフルオロブタンが製造された。温度計、オーバーヘッドスターラーおよび凝縮器w/Nガス入口を備えた1Lの三ツ口丸底フラスコ内で、85g(108.9mmol)のビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウム1−アダンマンチル−3,3,4,4−テトラフルオロブタンスルホナート、10.6g(119.8mmol)のテトラヒドロチオフェン、2.84gの安息香酸銅が、400mlの無水クロロベンゼンと一緒にされた。この反応混合物は125℃で5時間にわたって加熱され、そして一晩冷却された。この反応物は青緑色から灰色、薄赤紫、そして最終的に濃い紫色に色が変化した。常圧蒸留(atmospheric distillation)によって最終体積200mlまで溶媒が低減された。次いで、この混合物は室温まで冷却され、2.5Lのジイソプロピルエーテル(IPE)中で沈殿させて、乾燥時に薄灰色の固体を得た。この固体を500mlの塩化メチレンに溶かした後で、250mlの10重量%水酸化アンモニウム水溶液で2回洗浄され、次いで500mlの脱イオン水で6回洗浄された。橙−琥珀色の層が硫酸マグネシウムで乾燥させられ、10gの活性炭と共に2時間にわたって攪拌され、ろ過されて、ほぼ無色の溶液を得た。この塩化メチレン溶液は100mlまで体積を減らされ、約50〜100mlのIPEで希釈された。この溶液は2LのIPEに添加されて、白色固体を沈殿させた。この固体は3時間にわたって空気乾燥され、次いで50℃で一晩真空乾燥されて、57.5gの粗生成物を得た。この粗生成物は酢酸エチルを用いて再結晶され、集められ、真空下で乾燥させられて、44g(79%)のt−ブチルフェニルテトラメチレンスルホニウム4−アダマンタンカルボキシル−1,1,2,2−テトラフルオロブタンスルホナート(TBPTMS Ad−TFBS)を白色固体として得た。
【0042】
(4−t−ブチルフェニル)ペンタメチレンスルホニウム5−ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホナート(TBPTMS NBPFEES PAG)が、スキーム2および以下のパラグラフに記載されるように五工程合成によって製造された。各工程についての詳細な合成手順は以下に概説される。
【0043】
【化15】

【0044】
第一の工程においては、5−(2−ヨード)ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホニルフルオリド(1)が以下の手順によって製造された。20mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中の2−ヨードオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホニルフルオリド(20mmol)および過剰なノルボルネン(50mmol)の溶液がフラスコに入れられ、数回、脱気され/窒素で満たされた。4−トリルスルフィン酸ナトリウム塩(5mmol)が添加され、得られた懸濁物が室温で17時間にわたって攪拌され、その時間の後で、この混合物は300mlのエーテルおよび300mlの水に注がれた。エーテル層は分離され、100mlの脱イオン水で3回洗浄され、次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥させられた。このエーテル溶液はロータリーエバポレータで濃縮され、生成物が100mTorr(沸点67〜68℃)で真空蒸留によって精製されて、オイルとして生成物(65%)を生じた。
【0045】
第二の工程においては、5−ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホニルフルオリド(2)が以下の手順によって製造された。第一の工程からの5−(2−ヨード)ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホニルフルオリド(10mmol)およびBuSnH(11mmol)の溶液が25mlのジエチルエーテル中で4時間還流された。過剰なBuSnHはKFの水溶液を添加することによりクエンチされた。形成された沈殿はろ過によって除去され、溶液は100mlのジエチルエーテルで3回抽出された。硫酸マグネシウムで乾燥させた後で、このエーテル溶液は真空下、ロータリーエバポレーションで濃縮された。生成物は7Torr(沸点84〜85℃)での真空蒸留によって精製され、オイルとして生成物(70%)を生じた。
【0046】
第三の工程においては、5−ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホン酸ナトリウム(3)が、以下の手順によって製造された。凝縮器を備えた100mlの2つ口フラスコ内で、第二の工程からの5−ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホニルフルオリド(1.27mmol)が、HO中のNaOHペレット(2.54mmol)の攪拌溶液に添加された。この混合物は一晩還流された。この反応後、均質な混合物は室温まで冷却された。副生成物であるNaFはエタノールの添加によって沈殿させられ、ろ過によって除去された。溶媒は減圧下で除去され、このようにして得られた固体が、100mlの酢酸エチルに溶解し、微細なガラスフリット漏斗を通してろ過し、残留する溶媒を最小限にするようにロータリーエバポレーションによって濃縮することによる再結晶によってさらに精製された。このフラスコに、ヘキサンが添加され、1〜2時間攪拌し、生成物がその溶液から沈殿した。その生成物はろ過によって集められ、乾燥させられて、白色固体として純粋生成物(70%)を生じた。
【0047】
第四の工程においては、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウム5−ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホナート(4)が以下の手順によって製造された。100mlの2つ口フラスコ内で、10g(24.2mmol)の第三の工程からのナトリウム5−ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホナート、9.9g(22.0mmol)のビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセタートが、100mlの塩化メチレンおよび50mlの脱イオン水と混合された。この反応混合物は室温で40時間にわたって攪拌された。この混合物は500mlの分離漏斗に入れられ、層が分離させられた。水層は100mlの塩化メチレンで2回洗浄された。この塩化メチレン画分は一緒にされて、1%水酸化アンモニウム水溶液100mlで2回洗浄され、次いで100mlの脱イオン水で6回洗浄された。硫酸マグネシウムで乾燥させた後で、この溶液は全体積50mlまで濃縮され、次いでゆっくりと200mlのヘプタンを攪拌しつつ添加した。白色固体は100mlのヘプタンで2回さらに洗浄され、一晩真空乾燥されて、生成物14.3g(83%)を生じた。
【0048】
第五の工程において、(4−t−ブチルフェニル)ペンタメチレンスルホニウム5−ノルボルニルオクタフルオロ−3−オキサペンタンスルホナート(5)が以下の手順によって製造された。50mlの三ツ口丸底フラスコに温度計および凝縮器w/Nガス入口が取り付けられており、7g(8.9mmol)の第四の工程からのビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウム5−ノルボルニルオクタフルオロ−4−オキサペンタンスルホナート、0.96グラム(9.4mmol)のテトラヒドロチオフェンおよび0.07gの安息香酸銅(0.23mmol)が20mlの無水クロロベンゼン中で混合された。反応混合物は120℃で5時間加熱され、一晩冷却され、100mlのt−ブチルメチルエーテルをこの反応フラスコに添加した。得られた沈殿物はろ過によって集められ、この固体は100mlの塩化メチレンに再溶解され、50mlの10重量%水酸化アンモニウム水溶液で2回洗浄され、次いで100mlの脱イオン水で6回洗浄された。この塩化メチレン溶液はMgSOで乾燥させられ、溶媒はロータリーエバポレーションによって除去され、次いで200mlのt−ブチルメチルエーテルがこの固体と混合され、55℃で24時間攪拌された。この固体はろ過によって集められ、真空下で乾燥させられて、3.8g(69%)の純粋な最終生成物を生じた。
【0049】
比較PAGとしてのトリフェニルスルホニウム1−アダマンチルメチルジフルオロスルホアセタート(TPS 1−AdCHO−CDFMS)がスキーム3および以下のパラグラフに記載されるような三工程合成によって製造された。各工程についての詳細な合成手順は以下に概説される。
【0050】
【化16】

【0051】
第一の工程においては、ナトリウムジフルオロスルホアセタートが以下の手順によって製造された。300gの脱イオン水中の75g(390.3mmol)のメチルジフルオロ(フルオロスルホニル)アセタートの混合物が氷浴中で冷却されたフラスコに入れられ、200mlの水中の36g(897.9mmol)の水酸化ナトリウムの溶液がゆっくりと滴下添加された。この混合物は100℃に加熱され、3時間還流された。それが塩基性であることを確実にするために、pHがチェックされ、8gのNaOHが添加され、この混合物はさらに3時間還流された。冷却後、この混合物は、濃塩酸で中和され、かつpH<4まで酸性化された。この混合物は濃縮され、99gのナトリウムジフルオロスルホアセタートが得られた(56.1%)。
【0052】
第二の工程においては、10.5g(30.1mmol)の第一の工程からのナトリウムジフルオロスルホアセタート(56.1%純度に基づく)、5g(30.1mmol)の1−アダマンタンメタノールおよび200gの1,2−ジクロロエタンが、ディーンスターク装置および凝縮器を備えた丸底フラスコに入れられた。このフラスコに5.68gのp−トルエンスルホン酸一水和物(30.1mmol)が入れられ、この混合物が20時間にわたって還流され、溶媒がロータリーエバポレーションによって除去された。この固体を洗浄するのにアセトニトリル(2回×250ml)が使用された。この固体はろ過によって集められ、ジフルオロスルホアセタートがロータリーエバポレーションによって濃縮され、t−ブチルメチルエーテル中に沈殿させられた(1−アダマンタンメタノールを除去するために)。沈殿物はろ過によって除去され、ろ液が濃縮され、乾燥されて、2.13gのナトリウム1−アダマンチルメチルジフルオロスルホアセタートを生じた。
【0053】
第三の工程においては、2.13g(6.15mmol)の第二の工程からのナトリウム1−アダマンチルメチルジフルオロスルホアセタートが20gのアセトニトリルに溶かされた。このアセトニトリル溶液に、30gの脱イオン水中の2g(5.86mmol)の臭化トリフェニルスルホニウムの溶液が添加された。この溶液は24時間攪拌され、塩化メチレン200mlで2回抽出された。一緒にされた有機相が300mlの脱イオン水で6回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥させられた。溶媒を最小限まで濃縮した後で、この濃縮物は300mlのヘキサン中に沈殿させられ、沈殿物が集められ、乾燥させられて、2.4gのトリフェニルスルホニウム1−アダマンチルメチルジフルオロスルホアセタートを生じた。
【0054】
実施例において使用されたポリマーは以下の方法によって製造された。これらポリマーの製造に使用されたモノマーは商業的に得られた。これらモノマーは以下に示され、(A)ECPMA;(B)α−GBLMA;(C)IAMA;(D)EAMA;(E)HAMA;および(F)MAMAを含む。重量平均分子量(Mw)および多分散度(Mw/Mn)は、1mg/mlのサンプル濃度および架橋スチレン−ジビニルベンゼンカラムを用いて、ポリスチレン標準で較正された万能キャリブレーションカーブを使用し、1ml/分の流量でテトラヒドロフランで溶離させた、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって決定された。
【0055】
【化17】

【0056】
ポリマーECPMA/EAMA/MAMA/a−GBLMA/HAMA(それぞれ、モル比25/10/15/30/20)が以下の手順によって製造された。44.7gのメタクリル酸1−エチルシクロペンチル(ECPMA)(245.2mmol)、24.4gのメタクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イル(EAMA)(98.2mmol)、34.5gのメタクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イル(MAMA)(147.2mmol)、50.1gのメタクリル酸アルファ−ガンマブチロラクトン(a−GBLMA)(294.4mmol)および46.4gのメタクリル酸3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(HAMA)(196.4mmol)が200gのテトラヒドロフランに溶解させられ、そして窒素でのバブリングによって脱ガスされた。20gのテトラヒドロフラン中の20.3gのジメチル−2,2−アゾ(ビス)ジイソブチラート開始剤(VAZO V−601、デュポンから入手可能)(88.2mmol)の溶液が別のフラスコに秤量され、窒素でのバブリングによって脱ガスされた。開始剤溶液を収容するこのフラスコは70℃に加熱され、次いでモノマー溶液がこの開始剤溶液に3.5時間にわたって供給され、次いで30分間にわたってその温度に保持された。次いで、170gのテトラヒドロフランが添加され、その溶液は室温まで冷却された。次いで、この溶液は20倍の体積のイソプロピルアルコール中で沈殿させられ、得られた沈殿したポリマーがろ過によって集められ、乾燥させられ、テトラヒドロフランに約30%w/wの濃度に再溶解され、そして2回目の20倍体積のイソプロピルアルコール中に再沈殿させた。次いで、このポリマーは45℃で一晩、真空下で乾燥させられて、目的のポリマー(83%)を生じた。Mw=8,640;Mw/Mn=1.43。
【0057】
ポリマーIAM/ECP/a−GBLMA/HAMA(それぞれ、モル比20/10/50/20)が以下の手順によって製造された。38.7gのメタクリル酸アダマンチルイソプロピル(IAM)(147.3mmol)、13.5gのメタクリル酸1−エチルシクロペンチル(ECPMA)(74.1mmol)、63.0gのメタクリル酸アルファ−(ガンマブチロラクトン)(α−GBLMA)(369.3mmol)および34.8gのメタクリル酸3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(HAMA)(147.3mmol)が150gのテトラヒドロフランに溶解させられ、そして窒素でのバブリングによって脱ガスされた。20gのテトラヒドロフラン中の13.6gのジメチル−2,2−アゾ(ビス)ジイソブチラート(VAZO V−601開始剤、デュポンから入手可能)(59.1mmol)の溶液が別のフラスコに秤量され、窒素でのバブリングによって脱ガスされた。開始剤溶液を収容するこのフラスコは70℃に加熱され、次いでモノマー溶液がこの開始剤溶液に3.5時間にわたって供給され、そして30分間にわたってその温度は保持された。次いで、110gのテトラヒドロフランが添加され、その溶液は室温まで冷却された。次いで、この溶液は20倍の体積のイソプロピルアルコール中で沈殿させられ、得られた沈殿したポリマーがろ過によって集められ、乾燥させられ、テトラヒドロフランに約30w/wの濃度に再溶解され、そして2回目の20倍体積のイソプロピルアルコール中に再沈殿させた。次いで、このポリマーは45℃で一晩、真空下で乾燥させられて、目的のポリマー(93%)を生じた。Mw=9737;Mw/Mn=1.82。
【0058】
フォトレジストは以下に示される成分および割合を用いて配合された。PAG(表を参照)、塩基(t−ブチルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピリジン、TBOC−4HP)、および表面レベリング剤(SLA;界面活性剤とも称される)PF656、オムノバから入手可能はそれぞれ、固形分含量100%を基準にした(固形分の残部はポリマーである)重量パーセントとして以下に示される。溶媒(プロピレングリコールメチルエーテルアセタート、PGMEA;HBM;およびシクロヘキサノン、CH)の割合は全溶媒重量を基準にし;最終的な固形分%は一緒にした溶媒で固形分を希釈した後のものである。
【0059】
実施例1〜3、並びに比較例1および2のフォトレジスト配合組成は以下の氷1に示される。
【0060】
【表1】

各ポリマーのMwは8,500〜10,000の範囲に入る。
【0061】
リソグラフィ実施例1〜3、並びに比較例1および2を調製するために使用されたPAGには、(G)TBPTMS−AdTFBS;(H)TPS−Ad−DFMS(比較);および(J)TBPTMS−NBPFEESが挙げられる。
【化18】

【0062】
リソグラフィ評価は以下のように行われた。レジスト実施例1および比較例1については、配合されたフォトレジストは、第一のおよび第二の反射防止膜(BARC)(それぞれ、AR(商標)124およびAR(商標)26N、ダウエレクトロニックマテリアルズ)が逐次的に適用された300mmシリコンウェハ上に、TELクリーントラックリシウス(Clean Track(商標)Lithius−i+(商標))(東京エレクトロン)コーティングトラックを使用してスピンコートされ、100℃で60秒間ソフトベークされて、約110nm厚さのレジスト膜を形成した。このレジスト膜上にトップコートOC(商標)2000が適用され、90℃で60秒間ベークされた。フォトレジスト層は、ツインスキャン(TwinScan(商標))XT:1900i、1.35NAステッパ(ASML)を使用し、193nmで操作し、0.97/0.82のアウター/インナーシグマおよびXY偏光(polarization)でC−Quad40露光下で、55nmのコンタクトホールフィーチャサイズを有するフォトマスクを通して露光された。その露光されたウェハは95℃で60秒間、露光後ベーク(PEB)された。露光されたフォトレジスト層を現像するために、次いで、露光されたウェハは金属イオンを含まない塩基現像剤(0.26Nテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で処理された。サイジング(sizing)線量は露光エネルギーを変化させることによって目標コンタクトホール直径をプリントする露光エネルギーとして特定された。露光寛容度(EL)はこのサイジングエネルギーによって正規化される目標直径の±10%をプリントする露光エネルギーにおける差として定義された。露光不足マージン(underexposure margin)は、橋かけまたはスカミングのような何らかの目に見える欠陥なしにコンタクトホールをプリントする最小直径として定義された。セル焦点深度は目標直径の±10%を与えるデフォーカス範囲(defocus range)によって決定された。直径の3σは最良の焦点でかつサイジングエネルギーで測定された300個のコンタクトホールの直径の標準偏差から計算された。全ての走査型電子顕微鏡(SEM)像は日立9380CD−SEMを用いて、800ボルト(V)の加速電圧、8.0ピコアンペア(pA)のプローブ電流で操作して、200K倍率を使用して集められた。
【0063】
レジスト実施例2および3、並びに比較例1については、配合されたフォトレジストは、反射防止膜(BARC)(AR(商標)77、ダウエレクトロニックマテリアルズ)を有する200mmシリコンウェハ上に、TEL ACT−8(東京エレクトロン)コーティングトラックを使用してスピンコートされ、110℃で60秒間ソフトベークされて、約100nm厚さのレジスト膜を形成した。フォトレジスト層は、ASML/1100、0.75NAステッパを使用し、193nmで操作し、0.89/0.64のアウター/インナーシグマおよび焦点オフセット/ステップ0.10/0.05で環状照明下で、90nm 1:1ライン/スペースパターンのPSMフィーチャサイズを有するフォトマスクを通して露光された。その露光されたウェハは105℃で60秒間、露光後ベーク(PEB)された。フォトレジスト層を現像するために、次いで、コーティングされたウェハは金属イオンを含まない塩基現像剤(0.26Nテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で処理された。マスクエラーファクター(Mask Error Factor:MEF)、露光寛容度(EL)、ラインエッジラフネス(LER)およびライン幅ラフネス(LWR)および焦点深度(DOF)は、日立9380CD−SEMを用いて、800ボルト(V)の加速電圧、8.0ピコアンペア(pA)のプローブ電流で操作して、200K倍率を使用したトップダウン走査型電子顕微鏡観察(SEM)によって捕捉された像を処理することによって決定された。LERおよびLWRは2μmのライン長さにわたって、40nmのステップで測定され、その測定された領域の平均として報告された。
【0064】
線量対サイズ(dose−to−size:Esize)の適合したフォトスピードでASMLを用いて、実施例1(TBPTMS−AdTFBS)および比較例1(TPS−Ad−DFMS)の配合の評価が行われた。このデータは表2に示される。
【0065】
【表2】

【0066】
表2に示されるように、TBPTMS−AdTFBSを含んでいた実施例1は比較例1(TPS−Ad−DFMS)と比べて向上した露光寛容度(EL)、セル焦点深度(DOF)および像形成されたコンタクトホール直径の3シグマ標準偏差に基づくCD均一性を示した。
【0067】
実施例2および3(それぞれ、TBPTMS−AdTFBSおよびTBPTMS−NBPFEES)、並びに比較例2(TPS−Ad−DFMS)の配合物のリソグラフィ評価は表1に認められるのと等しいローディングで行われた。このデータは表3に示される。
【0068】
【表3】

【0069】
表3に示されるように、TBPTMS−AdTFBSを含んでいた実施例2は露光寛容度(EL)、マスクエラーファクター(MEF)、焦点深度(DOF)、ラインエッジラフネス(LER)、およびライン幅ラフネス(LWR)に基づいて向上した全体的な性能を示した。実施例3は、実施例2のと同等のLERおよびDOF、並びに実施例2および比較例2と比べて中間のLWR性能を示しつつ、最も向上したEL性能を示した。
【0070】
本明細書に開示された全ての範囲は終点を含み、その終点は互いに独立して組み合わせ可能である。「場合によって」または「任意の」とはその後に記載された事象もしくは状況が起こってもよく、または起こらなくてもよく、そしてその記載はその事象が起こる例およびその事象が起こらない例を含む。本明細書において使用される場合、「組み合わせ」は、ブレンド、混合物、合金もしくは反応生成物を包含する。全ての参考文献は参照により本明細書に組み込まれる。
【0071】
さらに、用語「第1」、「第2」などは、本明細書においては、順序、品質もしくは重要性を示すものではなく、1つの要素を他のものから区別するために使用されることもさらに留意されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸感受性ポリマー、および

【化1】

(式中、各Rは独立して置換もしくは非置換のC1−30アルキル基、C6−30アリール基、C7−30アラルキル基、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせであり、
Arは単環式、多環式、または縮合多環式C6−30アリール基であり、
各Rは独立してH、F、線状もしくは分岐のC1−10フルオロアルキル、または線状もしくは分岐のへテロ原子含有C1−10フルオロアルキルであり、
LはC1−30連結基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のヘテロ原子の少なくとも1種を含む組み合わせを含み、
Xは置換もしくは非置換のC以上の単環式、多環式、もしくは縮合多環式環式脂肪族基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、N、Fまたは前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含み、並びに
lは0〜4の整数であり、mは3〜20の整数であり、nは0〜4の整数であり、並びにpは0〜2の整数である)
を有する環式スルホニウム化合物、
を含む組成物。
【請求項2】
Xが置換もしくは非置換であって、かつC19以下のアダマンチル基、C19以下のノルボルネニル基、C7−20ラクトン、ステロイド基、またはC20以上の非ステロイド有機基である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
pが1であり、Xが置換もしくは非置換のC以上の単環式、多環式または縮合多環式環式脂肪族基であって、場合によってはヘテロ原子を含むものであり、このヘテロ原子はO、S、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含み、並びにLが−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NR−、または−O−C(=O)−N−部分(式中、RはHまたはXである)を含むC1−30連結基である、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
塩基可溶性基を保護する酸開裂性保護基を有する構造単位を酸感受性ポリマーが含み、前記塩基可溶性基がカルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、イミド基、フェノール基、チオール基、アザラクトン基、ヒドロキシオキシム基、または前記もののの少なくとも1種を含む組み合わせを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
酸開裂性保護基を有する構造単位が式
【化2】

(RはH、C1−6アルキル、FまたはCFであり、並びに
はAの第三級中心がモノマーのエステル酸素原子に結合されているC4−50第三級アルキル含有基である)
を有するモノマーから得られる請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
酸開裂性保護基を有する構造単位が式
【化3】

(RはH、C1−6アルキル、FまたはCFであり、
各Rは独立してHまたはC1−4アルキル基であり、
はC1−30環式脂肪族基またはC1−4アルキル基であり、並びに
oは0〜4の整数である)
を有するモノマーから得られる請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
がt−ブチル、1−エチルシクロペンチル、1−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、2−エチル−2−アダマンチル、2−メチル−2−アダマンタニル、1−アダマンチルイソプロピル、2−イソプロピル−1−アダマンタニル、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせである、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
がメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;
Arがフェニル、2−(1−インダノン)またはナフチルであり;
各Rが独立してFまたは線状C1−4ペルフルオロアルキル基であり;
lは1であり、mは5〜12であり、nは1または2であり、oは0〜2であり、およびpは0または1であり;
pが1の場合には、Lは−O−C(=O)−または−C(=O)−O−であり、並びに
Xが−CH−Ad、−Adまたはステロイド基であり、およびAdが1−または2−アダマンチル基であって、場合によっては、−OH、C1−20アルコキシ、C1−20ハロアルコキシ、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含む置換基を含むものである;
請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
アミン、アミド、カルバマートまたは前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含むクエンチャー、溶媒、並びに場合によっては、添加剤をさらに含み、前記添加剤が、組み込まれる表面活性添加剤、界面活性剤、または前記のものの少なくとも1種を含む組み合わせを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
酸感受性ポリマー、および
請求項1〜9のいずれか1項に記載の環式スルホニウム化合物;
を含むパターン形成可能な膜。
【請求項11】
酸感受性ポリマー、
溶媒、および
請求項1〜9のいずれか1項に記載の環式スルホニウム化合物;
を含む配合物。

【公開番号】特開2013−11870(P2013−11870A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−117273(P2012−117273)
【出願日】平成24年5月23日(2012.5.23)
【出願人】(591016862)ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. (270)
【Fターム(参考)】