説明

フォーム状毛髪化粧料

【課題】泡質がクリーミィで毛髪に対してのびが良く、べたつかず、艶のあるスタイルに仕上げ、スタイル保持効果があるフォーム状毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】(A)高級アルコール、(B)エーテル型非イオン界面活性剤、(C)20℃において液状のエステル油並びに(D)ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体及び/又はビニルピロリドン・エイコセン共重合体を含有する原液と、(E)全組成物中3〜10質量%の噴射剤とからなるフォーム状毛髪化粧料であって、成分(C)と成分(D)の質量比が4:1〜1:1であることを特徴とするフォーム状毛髪化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフォーム状毛髪化粧料に関し、詳細には、泡質がクリーミィで毛髪に対してのびが良く、べたつかず、艶のあるスタイルに仕上げ、スタイル保持効果があるフォーム状毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪は、ヘアカラー・ブリーチやパーマネントウェーブ、紫外線、ドライヤーの熱など化学的または物理的刺激により損傷を受け、艶が失われ、パサつき・枝毛・切れ毛などが生じることにより手触り感が悪くなる。これらの毛髪において、手触り感や艶を付与する目的で、シリコーン油に代表される液状油分が汎用されており、例えば、アミノ変性シリコーンと高分子量のジメチルポリシロキサンとを含有する原液とエアゾール噴射剤とからなるエアゾール型毛髪化粧料(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。本出願人もジメチコノールと二塩基酸ジエステル化合物を含有する非水型毛髪化粧料(例えば、特許文献2参照。)を提案している。しかしながら、これら組成物は、艶や手触り感においては優れているものの、毛髪全体に塗布すると重くべたつき、スタイル保持効果において不十分であるという欠点があった。また、本出願人は、高いセット力があり、スタイルを長時間保持する目的で、のびが良く、べたつきが少ない揮発性シリコーンを含有するヘアワックス等の整髪料(例えば、特許文献3参照。)を提案しているが、毛髪全体に艶を付与することは容易ではない。更には、本出願人は、フォーム状の毛髪化粧料は毛髪全体に簡単に塗布できてスタイリングし易く、ツヤ付与効果のあるフォーム状毛髪化粧料(例えば、特許文献4参照。)を提案しているが、毛髪に対してのびが良いクリーミィな泡質ではない。そのため、泡質がクリーミィで毛髪に対してのびが良く、べたつかず、艶のあるスタイルに仕上げ、スタイル保持効果があるフォーム状毛髪化粧料が強く所望されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−044864号公報
【特許文献2】特開2008−189639号公報
【特許文献3】特開2010−202621号公報
【特許文献4】特開2010−132569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
すなわち、本発明の目的とするところは、泡質がクリーミィで毛髪に対してのびが良く、べたつかず、艶のあるスタイルに仕上げ、スタイル保持効果があるフォーム状毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は前記課題を鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、高級アルコール、エーテル型非イオン界面活性剤、液状のエステル油、ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体及び/又はビニルピロリドン・エイコセン共重合体、噴射剤を含有したフォーム状毛髪化粧料が前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、下記成分(A)〜(D)
(A)高級アルコール
(B)エーテル型非イオン界面活性剤
(C)20℃において液状のエステル油
(D)ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体及び/又はビニルピロリドン・エイコセン共重合体
を含有する原液と、(E)全組成物中3〜10質量%の噴射剤とからなるフォーム状毛髪化粧料であって、成分(C)と成分(D)の質量比が4:1〜1:1であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、泡質がクリーミィで毛髪に対してのびが良く、べたつかず、艶のあるスタイルに仕上げ、スタイル保持効果があるフォーム状毛髪化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明で用いられる(A)成分である高級アルコールは、炭素数12以上の鎖式アルコールを指すが、炭素数が16〜22の、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、飽和状であっても不飽和状であっても良い。
【0009】
前記高級アルコールは例えば、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、セリルアルコール等が挙げられる。これらのうちで最も好適に用いられるのは、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコールである。
【0010】
前記高級アルコールは、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.01〜2質量%(以下、特に記載のあるもの以外は、質量%を単に「%」で示す)が好ましい。0.01%未満では、クリーミィな泡質が得られない場合があり、また2%を超えるとべたつき、艶のあるスタイルに仕上がらない場合がある。
【0011】
本発明で用いられる(B)成分であるエーテル型非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)セチルエーテル、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル等のPOEアルキルエーテルが挙げられる。これらの中でHLBが8以上のPOEアルキルエーテルが好ましく、HLBが8以上になるような複数のエーテル型非イオン界面活性剤の組み合わせでもよい。この配合量は本毛髪化粧料中0.1〜5%が好ましい。0.1%未満では、クリーミィな泡質が得られない場合があり、また5%を超えるとべたつき、艶のあるスタイルに仕上がらない場合がある。
【0012】
本発明で用いられる(C)成分であるエステル油は、脂肪酸とアルコールとのエステル体を主成分とするものである。その具体例としては、ミリスチン酸イソプロイル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル等の直鎖高級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、カプリル酸セチル、ラルリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン等の直鎖高級脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリルステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル等の直鎖脂肪酸と分枝アルコールとのエステル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル等の分枝脂肪酸と低級アルコールとのエステル、オクタン酸セチル、オクタン酸セトステアリル、オクタン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル等の分枝脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル、ジオクタン酸エチ
レングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等の脂肪酸と多価アルコールとのエステル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソペラルゴン酸オクチル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル等の分枝脂肪酸と分枝アルコールとのエステル、乳酸ラルリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル等の乳酸エステル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリオクチル、クエン酸トリイソセチル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル等の二塩基酸のエステルなどが挙げられる。また、天然由来のものとしては、ホホバ油等が挙げられる。
【0013】
前記エステル油は、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.5〜5%が好ましい。0.5%未満では、艶のあるスタイルに仕上がらない場合があり、また5%を超えるとべたついたり、スタイル保持効果がない場合がある。
【0014】
本発明で用いられる(D)成分は市販されているものを使用することができる。ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体の具体例としては、アンタロンV216〔ISP社製〕等が挙げられ、ビニルピロリドン・エイコセン共重合体の具体例としては、アンタロンV220〔ISP社製〕等が挙げられる。
【0015】
前記ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体及び/又はビニルピロリドン・エイコセン共重合体は、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、成分(C)のエステル油によって適宜選択され、成分(C)と成分(D)の質量比が4:1〜1:1であることが必要であり、好ましくは4:1〜3:1である。この質量比であれば、べたつかず、艶のあるスタイルに仕上げ、スタイル保持効果がある。
【0016】
本発明で用いられる(E)成分である噴射剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)等の炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、炭酸ガス、窒素ガス、酸素、亜酸化窒素等の圧縮ガスが挙げられ、これらを単独で又は適宜二種以上組み合わせて使用することができる。
【0017】
前記噴射剤の配合量は、本発明の組成物全量に対して3〜10%が好ましい。この範囲であれば泡質がクリーミィで毛髪に対してのびが良い。
【0018】
本発明のフォーム状毛髪化粧料には、前記の各成分に加えて必要に応じて、かつ本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品に一般的に配合される他の成分、例えば、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、pH調整剤、乳化剤、色材、皮膜形成剤、各種毛髪栄養剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0019】
その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸およびその誘導体、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、リゾフォスファチジルコリンやリゾフォスファチジン酸、大豆調製物等のラミニン5産生促進薬剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等の糖類、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラ
ゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、チアントール等の抗脂漏剤、多様な目的から、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン、ウコン抽出物、サイコ抽出物、イブキジャコウ抽出物、ヒオウギ抽出物、アセンヤク抽出物、ブナの芽抽出物、加水分解カゼイン、米抽出物加水分解液、米ぬか抽出物、トウニン抽出物、クララ抽出物、チオタウリン、ヒポタウリン、マジョラム抽出物、シリカ被覆酸化亜鉛、イチヤクソウ抽出物、キシリトール、アルギニン及びその塩酸塩、セリン、オウバク抽出成分、オウレン抽出成分、カッコン抽出成分、シコン抽出成分、シャクヤク抽出成分、センブリ抽出成分、バーチ抽出成分、セージ抽出成分、ビワ抽出成分、ニンジン抽出成分、アロエ抽出成分、ゼニアオイ抽出成分、アイリス抽出成分、ブドウ抽出成分、ヨクイニン抽出成分、ヘチマ抽出成分、ユリ抽出成分、サフラン抽出成分、センキュウ抽出成分、ショウキョウ抽出成分、オトギリソウ抽出成分、ローズマリー抽出成分、ニンニク抽出成分、トウガラシ抽出成分、ワレモコウ抽出成分、チンピ、トウキ等、レチノール、酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB2類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等のビタミン類なども適宜配合することができる。
【0020】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。尚、実施例に記載の各種試験(泡の質、べたつき、艶、スタイル保持効果)に関する試験法を下記に示す。また、表1に示すフォーム状毛髪化粧料の組成物の配合量は、それぞれ質量%で示す。
【0021】
(1)泡の質
20名の被験者によって25℃に保たれた室内で実施例及び比較例のフォーム状毛髪化粧料を噴出してもらい、手に取り、泡の質について下記に示す判定基準により評価を行なった。
【0022】
判定基準
◎:パネルの15名以上が泡の質が良い(クリーミィ)と判断
○:パネルの10名以上15名未満が泡の質が良い(クリーミィ)と判断
△:パネルの5名以上10名未満が泡の質が良い(クリーミィ)と判断
×:泡の質が良い(クリーミィ)と判断したパネルが5名未満
【0023】
(2)官能試験
20名の専門パネルを対象に実施例及び比較例のフォーム状毛髪化粧料を使用してもらい、べたつき、艶、スタイル保持効果の項目について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行なった。
【0024】
判定基準
(a)べたつき
◎:パネルの15名以上がべたつかないと判断
○:パネルの10名以上15名未満がべたつかないと判断
△:パネルの5名以上15名未満がべたつかないと判断
×:べたつかないと判断したパネルが5名未満
(b)艶
◎:パネルの15名以上が艶があると判断
○:パネルの10名以上15名未満が艶があると判断
△:パネルの5名以上15名未満が艶があると判断
×:艶があると判断したパネルが5名未満
(c)スタイル保持効果
◎:パネルの15名以上がスタイル保持効果があると判断
○:パネルの10名以上15名未満がスタイル保持効果があると判断
△:パネルの5名以上15名未満がスタイル保持効果があると判断
×:スタイル保持効果があると判断したパネルが5名未満
【0025】
実施例1〜8及び比較例1〜5(フォーム状毛髪化粧料)
表1に記載の配合組成よりなるフォーム状毛髪化粧料を常法により調製し、前記各種試験を実施した。その結果を表1に併せて示す。
【0026】
【表1】

【0027】
表1より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1〜8はいずれも優れた性能を示していた。一方、比較例1〜4では、泡の質、べたつき、艶、スタイル保持効果のいずれかの点で劣っており、本発明の目的を達しなかった。
【0028】
以下、本発明のフォーム状毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。なお、これらの実施例のフォーム状毛髪化粧料についても、泡の質、べたつき、艶、スタイル保持効果について各項目を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0029】
実施例9(スタイリングフォーム)
<原液> 配合量(%)
(1)セトステアリルアルコール 0.6
(2)ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.0
(3)ポリオキシエチレンイソセチルエーテル 1.0
(4)ジカプリル酸プロピレングリコール 1.5
(5)ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体 0.5
(6)酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体 2.0
(7)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.3
(8)ジプロピレングリコール 2.0
(9)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 0.5
(10)グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合物 0.3
(11)3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキシルイソシアネート・ポリテトラメチレングリコール・
N,N−アルキルメチルジエタノールアンモニウム
モノアルキルサルフェート共重合体エマルション 0.1
(12)L−アルギニン 0.05
(13)L−グルタミン酸ナトリウム 0.03
(14)ローヤルゼリーエキス 0.5
(15)ローズヒップ油 0.1
(16)ユチャ油 0.1
(17)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.05
(18)パラオキシ安息香酸エステル 0.2
(19)香料 0.1
(20)エデト酸二ナトリウム 0.05
(21)精製水 残 部
<ガス充填>
原液 95.0
噴射剤 液化石油ガス 5.0
【0030】
(製法)(1)、(2)、(4)、(5)、(7)〜(9)、(15)〜(19)を80℃に加温して均一に溶解させ、80℃に加温した(3)、(6)、(10)〜(14)、(20)、(21)を混合したものを加えて乳化した後、ホモミキサーで混合分散を行い30℃まで冷却してエアゾール原液を調整し、ついで原液と噴射剤をエアゾール耐圧容器に充填しスタイリングフォームを得た。
【0031】
実施例10(スタイリングフォーム)
<原液> 配合量(%)
(1)セトステアリルアルコール 0.5
(2)ステアリルアルコール 0.5
(3)ポリオキシエチレンオレイルエーテル 1.5
(4)ミリスチン酸オクチルドデシル 1.5
(5)ビニルピロリドン・エイコセン共重合体 1.5
(6)ポリビニルピロリドン 2.0
(7)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
(8)1,3−ブチレングリコール 3.0
(9)グリセリン 1.0
(10)加水分解コメタンパク 0.1
(11)コメヌカエキス 0.3
(12)ツバキエキス 0.1
(13)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.05
(14)フェノキシエタノール 0.4
(15)香料 0.1
(16)エデト酸二ナトリウム 0.05
(17)精製水 残 部
<ガス充填>
原液 92.0
噴射剤 液化石油ガス 8.0
【0032】
(製法)(1)〜(5)、(7)、(13)〜(15)を80℃に加温して均一に溶解させ、80℃に加温した(6)、(8)、(9)、(10)〜(12)、(16)、(17)を混合したものを加えて乳化した後、ホモミキサーで混合分散を行い30℃まで冷却してエアゾール原液を調整し、ついで原液と噴射剤をエアゾール耐圧容器に充填しスタイリングフォームを得た。
【0033】
また、いずれの実施例のフォーム状毛髪化粧料を使用した場合にも、頭皮に炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係るフォーム状毛髪化粧料は安全性にも優れることが明らかであった。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上記載のごとく、本発明は泡質がクリーミィで毛髪に対してのびが良く、べたつかず、艶のあるスタイルに仕上げ、スタイル保持効果があるフォーム状毛髪化粧料を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)〜(D)
(A)高級アルコール
(B)エーテル型非イオン界面活性剤
(C)20℃において液状のエステル油
(D)ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体及び/又はビニルピロリドン・エイコセン共重合体
を含有する原液と、
(E)全組成物中3〜10質量%の噴射剤と
からなることを特徴とするフォーム状毛髪化粧料であって、成分(C)と成分(D)の質量比が4:1〜1:1であることを特徴とするフォーム状毛髪化粧料。

【公開番号】特開2013−23484(P2013−23484A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161052(P2011−161052)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】