説明

フグ由来コラーゲン、その誘導体及びその製造方法、並びに該コラーゲン及びその誘導体を配合する化粧料

【課題】 フグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来コラーゲン及び/又はその誘導体を提供することにある
【解決手段】 フグ魚皮をアルカリ処理工程と含水エタノール処理工程を組み合わせることにより、フグ毒が無毒化されたコラーゲン及び/又はコラーゲン誘導体が得られることを見いだした。従来法による魚皮由来コラーゲン及びコラーゲン誘導体では保湿性が低く、化粧品分野では限られた分野でしか使用できなかった。本発明によるフグ魚皮由来コラーゲン及びコラーゲンのアシル化誘導体を化粧料などに有効利用することにより優れた皮膚平滑性と保湿性が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フグ毒が無毒化されたコラーゲン及び/又はコラーゲン誘導体及びその製造方法並びに該コラーゲン及び/又はコラーゲン誘導体を配合することを特徴とする化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
コラーゲンは牛皮、豚皮、魚皮など動物の皮膚を形成する主要タンパク質である。コラーゲンは、保湿性を有し、皮膚に滑らかな感触を付与することから化粧品の原料として多量に利用されている。また、コラーゲンは優れた生体適合性を有することから医薬品、医療用具にも利用されている。さらに、コラーゲンは機能性食品素材としても注目を浴び、ドリンク剤やゼリー状食品など、多方面に利用されるようになってきた。このように利用されているコラーゲンであるが、主に牛皮や豚皮由来であり、近年、牛の狂牛病やブタの口蹄疫などの伝染病が頻繁に発生し、牛やブタ由来コラーゲンの安全性が問題となってきた。こうした中、安全性と新しい機能を求めて哺乳類以外のコラーゲンの開発が盛んに行なわれている。そのなかで魚皮由来のコラーゲン及びコラーゲン誘導体も一部使用されているが、保湿性が低いという欠点があった。例えば、海産物から得られる従来のコラーゲンは、例えば魚皮から得られるコラーゲンでは製品純度が低く、魚臭いものであるので、それを解決するために機械的な予備加工工程、混合工程、および水洗工程を経る方法(特開平5−202097)や有機溶媒処理と高速遠心分離処理工程を経る方法(特開2000−256398)が開示されているが、この方法によって得られたコラーゲンの保湿性は低く、実用性が低かった。
【0003】
一方、フグ由来のコラーゲンは保湿性が高いものの、フグ毒が魚皮にも存在することから、化粧品に安全に使用できないという欠点があった。
フグのコラーゲンの製造方法に関しては、フグ皮をアルコール含有水溶液中において沸騰状態で煮詰めてコラーゲンを抽出し、得られたコラーゲンを植物性ゼラチンと共に水中で撹拌させながら腐食防止剤を投与し、引続き沸騰状態を維持して煮詰めることを特徴とするフグのコラーゲンの製造方法が公開されている。しかし、この方法では、フグ毒を無毒化することが出来ないことに加え、加熱により、コラーゲン分子は変性してしまい、もはやコラーゲンではなく、ゼラチンと呼ぶべきものである。(特開平8−283665)
【0004】
フグは古くから食されてきたが、ほとんどのフグの卵巣、肝臓や一部のフグの皮膚にはテトロドトキシンというフグ毒が存在し、フグを処理するにはフグ処理師やフグ調理師の免許がなければならないとされている。フグの中で主に食されるのはトラフグ属及びサバフグ属の仲間が多く、トラフグ属ではトラフグ、カラスフグ、マフグ、シマフグなどが挙げられ、サバフグ属ではシロサバフグ、クロサバフグ、カナフグなどが挙げられる。フグの魚皮も食されていることから、魚皮にフグ毒を含まないものが多いが、マフグなど一部、魚皮にフグ毒を含むフグが存在している。また、トラフグ属のフグは遺伝的距離が近く、天然交雑フグが認められ、トラフグ×マフグ、トラフグ×シマフグが多い。これら交雑フグの魚皮にもフグ毒が存在することが多い。フグは処理前であれば、フグ処理師やフグ調理師により、フグ毒の有無が判定されるが、フグ魚皮だけの状態では、誤った判定がなされる恐れがある、また交雑フグが混入し、フグ毒を含む交雑フグの魚皮が混入する恐れも高いことから、安全に利用可能な無毒化されたフグ由来のコラーゲンの開発が強く求められていた。
【特許文献1】特開平5−202097号公報
【特許文献2】特開2000−256398号公報
【特許文献3】特開平8−283665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、フグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来コラーゲン及び/又はその誘導体及びその製造法、さらに、これを配合する化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、アルカリ処理と含水エタノール処理を行なうことにより、無毒化されたコラーゲンが得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1) フグ毒が無毒化されたことを特徴とするフグ魚皮由来のコラーゲン及び/又はその誘導体。
(2) フグ魚皮をアルカリ処理及び含水エタノール処理して得られたものであることを特徴とする(1)のコラーゲン及び/又はその誘導体。
(3) アルカリ処理が水酸化物を用いて10℃以下で行なわれたものであることを特徴とする(2)のコラーゲン及び/又はその誘導体。
(4) フグがフグ科トラフグ属、フグ科サバフグ属に属するフグより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする(1)〜(3)のコラーゲン及び/又はその誘導体。
(5) 誘導体がアテロ化及び/又はアシル化された誘導体であることを特徴とする(1)〜(4)のコラーゲン及び/又はその誘導体。
(6) アシル化された誘導体がサクシニル誘導体であることを特徴とする(1)〜(5)のコラーゲン及び/又はその誘導体。
(7) フグ毒が無毒化されたことを特徴とするフグ魚皮由来のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
【0008】
(8) フグ魚皮をアルカリ処理及び含水エタノール処理して得られることを特徴とする(7)のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
(9) アルカリ処理が水酸化物を用いて10℃以下で行なわれるものであることを特徴とする(8)のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
(10) フグがフグ科トラフグ属、フグ科サバフグ属に属するフグより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする(7)〜(9)のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
(11) 誘導体がアテロ化及び/又はアシル化された誘導体であることを特徴とする(7)〜(10)のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
(12) アシル化された誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする(7)〜(11)のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
(13) フグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来のコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする化粧料。
(14) フグ魚皮をアルカリ処理及び含水エタノール処理して得られたコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする(13)の化粧料。
【0009】
(15) アルカリ処理が水酸化物を用いて10℃以下で行なわれたものであることを特徴とする(14)の化粧料。
(16) フグがフグ科トラフグ属、フグ科サバフグ属に属するフグより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする(13)〜(15)の化粧料。
(17) 誘導体がアテロ化及び/又はアシル化された誘導体であることを特徴とする(13)〜(16)の化粧料。
(18) アシル化された誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする(13)〜(17)の化粧料。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、フグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来のコラーゲンを得ることができ、これを化粧料等に有効利用することができ、優れた保湿性が得られることとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のコラーゲンは、希塩酸、希リン酸などの無機酸水溶液、希酢酸、希乳酸、希グリコール酸、希クエン酸などの有機酸水溶液、またはその緩衝液に溶解させた状態でも使用できるが、乾燥させた状態でも使用することが出来る。一方、本発明のコラーゲン誘導体としては、アテロ化物、アシル化誘導体、アルキル化誘導体などがあげられるが、中性で水に溶解するコラーゲン誘導体であればいずれの誘導体でも良い。アシル化したフグ魚皮由来アテロコラーゲンのうち、サクシニル化アテロコラーゲン、フタル化アテロコラーゲン、マレイル化アテロコラーゲンなどのアシル化アテロコラーゲンおよびそれらの塩は中性で水に溶解する性質を有するから、純水に溶解させることが可能であるが、必要によってはリン酸緩衝液等の緩衝液に溶解させることも可能である。また乾燥させた状態でも使用可能である。
【0012】
フグ毒の無毒化は魚皮をアルカリ処理し、さらに含水エタノール処理を実施することにより達成することが出来る。ここで、無毒化とは、食品衛生検査指針理化学編(厚生労働省監修、2005年)第7章 マウス検定法にて、5MU/gコラーゲン以下とすることをいう。
【0013】
原料のフグ魚皮はフグ科のいずれでも使用することが可能であるがトラフグ属及び/又はサバフグ属のフグを用いることが好ましい。トラフグ属のフグとしてトラフグ、カラスフグ、シマフグを用いるのが特に好ましく、サバフグ属のフグとしては、カナフグを用いるのが特に好ましい。いずれかのフグを選択して、その魚皮を使用することもできるが、生産上は、調理・加工過程で排出される魚皮が量的に好ましく、2種以上のフグ魚皮からなっても本発明に使用することが出来る。
【0014】
フグの魚皮から色素層を分離・除去する方法は、一般的な物理的方法並びに化学的方法で処理すれば良い。すなわち、色素細胞を有する層をナイフなどの鋭利なもので物理的に除去する方法、ホモジナイザー、ミキサーなどの機器を用いる方法、水圧を利用する方法、希有機酸などの希酸で処理する方法、プロテアーゼなどの酵素を用いる方法などがあげられ、これらを併用することも可能である。また、フグの魚皮には棘があるものがあり、これらはそのままでは、食用とならないことから、真皮と表皮の間に包丁の刃を入れて、棘と共に表皮をそぎ取る「皮ひき」を行なった魚皮を用いることも可能である。続いてアルカリ処理を実施するが、アルカリ処理は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア水、エタノールアミン類などの水溶液に皮を浸漬して実施すれば良い。使用するアルカリは好ましくは水酸化物であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムがさらに好ましい。水酸化物水溶液の濃度はフグ毒が低減され、収量が確保できる濃度であれば良いが、0.05mol/Lから2.0mol/Lの濃度の水酸化物水溶液を用いるのが好ましく、さらに好ましくは0.2mol/Lから1.0mol/Lの濃度の水酸化物水溶液である。アルカリ処理を実施する際の温度は10℃以下が好ましい。ここで、処理温度が高いと、コラーゲンがアルカリ中に溶解してしまい、著しく収率が低下する。次に含水アルコール処理を実施するが、含水アルコール処理は含水メタノール、含水エタノール、含水イソプロピルアルコールなどの溶液にフグ魚皮を浸漬して実施すれば良い。使用するアルコールは好ましくはエタノール、変性エタノールであり、含水アルコールのアルコール濃度は、50から95重量%が好ましく、コラーゲンの変性を防ぐために10℃以下で実施するのが好ましい。得られたフグ毒が無毒化されたフグ魚皮はさらに通常の精製処理を実施することにより、脂質、不純タンパク質を除去することが可能である。すなわち、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等の塩溶液を用いて洗浄する工程を実施することが可能である。
【0015】
また、得られたフグ魚皮を脱脂するために有機溶媒すなわち、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などの有機ハロゲン化合物、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素類、アセトニトリル、ピリジンなどの含窒素有機溶媒、グリセリン、ジグリセリン、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどグリコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機化合物、その他N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、N,N-ジメチルアセトアミドなどの有機溶媒を単独または混合した溶液か、または、これら有機溶媒と水の混合溶液を用いて有機溶媒処理をした後に、遠心分離処理する工程を必要に応じて実施することが可能である。
【0016】
得られたフグ魚皮は酢酸、クエン酸、乳酸などの希有機酸や、塩酸、リン酸などの希無機酸を用いて酸抽出することにより、コラーゲンが得られる。すなわち0.01-2mol/Lの濃度の希酢酸溶液、0.001-2mol/Lの濃度の希乳酸溶液、0.001-2mol/Lの濃度の希クエン酸溶液、0.001-0.2mol/Lの濃度の希塩酸溶液、0.001-0.5mol/Lの濃度の希リン酸溶液等の酸溶液にフグ毒を除いたフグ魚皮を加え、10℃以下、望ましくは2-8℃で、1-240時間、望ましくは24-96時間撹拌することによりコラーゲンが抽出される。
【0017】
抽出されたコラーゲン溶液に不溶解分が残存している場合には、濾過法、遠心分離法により不溶解分を除去することが望ましい。得られたコラーゲンは、酸溶液に溶解しているので、そのままでも使用可能であるが、さらに精製するのが好ましい。すなわち、コラーゲン液に塩を添加して沈殿させる塩析法、有機溶媒を添加する有機溶媒沈殿法、塩基を添加する等電点沈殿法によりコラーゲンを沈殿させ、生成した沈殿を分離することによりコラーゲンは精製される。塩析法に用いる塩は、コラーゲンが沈殿する塩であればいずれの塩であっても使用可能であるが、経済性、安全性等から考えて塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が望ましい。また、有機溶媒沈殿法に使用する有機溶媒は水と混合可能な溶媒であればいかなる有機溶媒でも使用することが出来るが、水と混合するアルコール類、ケトン類が好ましい。さらに、等電点沈殿法に使用する塩基は、水溶性であればいかなる塩基であっても使用可能であるが、経済性と安全性から水酸化ナトリウムなどの水酸化物、モノエタノールアミン等の有機アミン、アンモニアが望ましい。得られた沈殿物は、再度前述した酸溶液または、前述した酸の緩衝液に溶解して製品とすることも可能であるが、塩析法では塩、有機溶媒沈殿法では有機溶媒、等電点沈殿法では塩が沈殿中に残存するのでそれら不純物を透析、限外濾過、洗浄操作等により除去することも可能である。また、不純物を除去したコラーゲン溶液を凍結乾燥法やスプレードライ法などの乾燥法により乾燥物として得ることも可能である。
【0018】
一方、本発明のコラーゲン誘導体は、以下の方法により得られる。すなわち、無毒化したフグ魚皮は酢酸、クエン酸、乳酸などの希有機酸や、塩酸、リン酸などの希無機酸を用いて酸抽出すると同時にペプシン等の酸性プロテアーゼ処理することによりアテロコラーゲンが得られる。すなわち0.01-2mol/Lの濃度の希酢酸溶液、0.001-2mol/Lの濃度の希乳酸溶液、0.001-2mol/Lの濃度の希クエン酸溶液、0.001-0.2mol/Lの濃度の希塩酸溶液、0.001-0.5mol/Lの濃度の希リン酸溶液等の酸溶液にフグ毒を除いたフグ魚皮を加え、さらに酸性プロテアーゼを加え、10℃以下、望ましくは2-8℃で、1-240時間、望ましくは24-96時間撹拌することによりアテロコラーゲンが抽出される。
【0019】
アテロ化するためのプロテアーゼとしてはペプチド結合の加水分解を触媒する酵素であればいずれの酵素でも良く、好ましくは酸性プロテアーゼによる分解であり、さらに好ましくはペプシンによる分解である。その添加量はコラーゲンに対して、0.01%〜30%添加することができるが、好ましくは0.1%〜10%であり、特に好ましくは1%〜5%である。
【0020】
コラーゲン誘導体は、上述した方法によって、フグ魚皮から得たアテロコラーゲンを常法により化学修飾することにより簡単に得ることが可能である。例えば、変性コラーゲンおよびゼラチンは、アテロコラーゲンを水系溶媒に加え、40℃〜100℃に加熱することにより得られる。一方、アテロコラーゲンのアシル化反応はアテロコラーゲン溶液に水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリを添加し、pH9〜12に調整した後、無水コハク酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水酢酸などの酸無水物を加え、反応系のpHが低下するのを防ぐためにアルカリを添加してpHを9〜12に調整しながら反応させる。反応温度はアテロコラーゲンの変性を防ぐために10℃以下、望ましくは2-8℃で行うのが望ましい。アシル化剤はコラーゲンのεアミノ基をカルボキシル化できるものであればいずれでも良く、好ましくは無水コハク酸、無水フタル酸、無水マレイン酸などの酸無水物であり、特に好ましくは無水コハク酸である。その添加量により、アシル化アテロコラーゲンのアシル化率(εNH2に対する修飾率)を調節することができる。好ましいアシル化アテロコラーゲンのアシル化率は、60%〜100%であり、得られる溶解性および相溶性が有意に向上し、化粧料への配合を好適に行うことができる。このときのアシル化剤の添加量はコラーゲンに対して0.01mmol/g〜50mmol/g添加することが出来るが、好ましくは0.1mmol/g〜20mmol/gであり、特に好ましくは0.5mmol/g〜5mmol/gである。
【0021】
反応終了後、得られたアシル化アテロコラーゲンは常法によって精製することが可能である。すなわち、アシル化アテロコラーゲン液に塩を添加して沈殿させる塩析法、有機溶媒を添加する有機溶媒沈殿法、酸を添加する等電点沈殿法等によりアシル化アテロコラーゲンを沈殿させ、生成した沈殿を洗浄することによりアシル化アテロコラーゲンが得られる。アシル化アテロコラーゲンの洗浄は、アシル化アテロコラーゲンの等電点付近の水溶液、例えばpH4.5付近に等電点を持つサクシニル化アテロコラーゲンの場合にはpH4.0〜5.0の酸性水、含水有機溶媒などを使用することが可能である。酸性水はいずれの酸を使用しても調製可能であるが、希塩酸、希酢酸、希クエン酸、希乳酸などを使用して調製するのが好ましい。また、それらの酸の緩衝液として利用することも可能である。含水有機溶媒に使用する有機溶媒は水と混合可能な溶媒であればいかなる有機溶媒でも使用することが出来るが、アルコール類、ケトン類が好ましい。
【0022】
本発明のフグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来コラーゲン及び/又はその誘導体は、医薬品、医療用具、化粧料、食品などの多方面に利用することが可能である。フグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来コラーゲン及び/又はその誘導体が配合される化粧品としては、化粧水、乳液、美容液、一般クリーム等の基礎化粧品、クレンジングクリーム等の洗顔料、パック、髭剃り用クリーム、日焼けクリーム、日焼け止めクリーム、日焼け止めローション、日焼けローション、化粧石鹸、ファンデーション、おしろい、パウダー、口紅、リップクリーム、アイライナー、アイクリーム、アイシャドウ、マスカラ、浴用化粧品、シャンプー、リンス、染毛料、頭髪用化粧品等、各種化粧品に利用可能である。その配合量は特に限定されないが、化粧品組成物中、0.001〜100%程度が好ましく、さらに好ましくは0.01%〜45%であり、さらに好ましくは0.1~25%である。また、浴用剤の場合では200〜300Lの浴湯に投じて同程度の濃度になるように処方を考慮すればよい。
【0023】
本発明の化粧料には、以下に示すような通常、化粧品など化粧料において使用されている各種成分や添加剤の中から用途に適したものを任意に選択、併用して製造することができる。例えば、アボガド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリブ油、オレンジ油、オレンジラファー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、カカオ脂、パーム油、パーム核油、モクロウ、ヤシ油、牛脂、豚脂などの油脂類またはこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)。
【0024】
ミツロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウなどのロウ類。流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタンワックス、スクワレン、スクワラン、プリスタンなどの鉱物油類。ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油、ラノリン脂肪酸などの天然脂肪酸。イソノナン酸、カプロン酸、2−エチルブタン酸、イソペンタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソペンタン酸などの合成脂肪酸。
【0025】
エタノール、イソプロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの天然アルコール。2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノールなどの合成アルコール。酸化エチレン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、酸化プロピレン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトールなどの多価アルコール。
【0026】
ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコールなどのエステル。
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛などの金属セッケン。
【0027】
アラビアゴム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、グアヤク脂、アイルランド苔、カラヤゴム、トラガントゴム、キャロブゴム、クインシード、寒天、カゼイン、乳糖、果糖、ショ糖及びそのエステル、トレハロース及びその誘導体、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カラギーナン、サクシニルキトサン、カルボキシメチルキチンまたはキトサン、エチレンオキサイドなどのアルキレン(C2〜C4)オキサイドが付加されたヒドロキシアルキル(C2〜C4)キチンまたはキトサン、低分子キチンまたはキトサン、キトサン塩、硫酸化キチンまたはキトサン、リン酸化キチンまたはキトサン、アルギン酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、ヘパリン、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイドまたはその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミンなどのガム質、糖類及び水溶性高分子化合物。
【0028】
アニオン界面活性剤(アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩)、カチオン界面活性剤(アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩)、両性界面活性剤:カルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型、ベタイン型)、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤、非イオン界面活性剤(エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、ブロックポリマー型非イオン界面活性剤、含窒素型非イオン界面活性剤)、その他の界面活性剤(天然界面活性剤、タンパク質加水分解物の誘導体、高分子界面活性剤、チタン・ケイ素を含む界面活性剤、フッ化炭素系界面活性剤)などの界面活性剤。
【0029】
レチノール、レチナール(ビタミンA1)、デヒドロレチナール(ビタミンA2)、カロチン、リコピン(プロビタミンA)、チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、葉酸類、ニコチン酸類、パントテン酸類、ビオチン類、コリン、イノシトール類、アスコルビン酸及びその誘導体、エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、コレカルシフェロール(ビタミンD3)、ジヒドロタキステロール、トコフェロール及びその誘導体、ユビキノン類、フィトナジオン(ビタミンK1)、メナキノン(ビタミンK2)、メナジオン(ビタミンK3)、メナジオール(ビタミンK4)、その他、必須脂肪酸(ビタミンF)、カルニチン、フェルラ酸、γ-オリザノール、オロット酸、ビタミンP類(ルチン、エリオシトリン、ヘスペリジン)、ビタミンUなどのビタミン類。バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジンなどや、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩などのアミノ酸或いはピロリドンカルボン酸などのアミノ酸誘導体。
【0030】
酵母代謝物、酵母菌抽出エキス、米発酵エキス、米糠発酵エキス、ユーグレナ抽出物やトレハロースまたはその誘導体などの微生物培養代謝物。グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などのα-ヒドロキシ酸。無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カラミンなどの無機顔料。
【0031】
p-アミノ安息香酸誘導体、サルチル酸誘導体、アントラニル酸誘導体、クマリン誘導体、アミノ酸系化合物、ベンゾトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、イミダゾリン誘導体、ピリミジン誘導体、ジオキサン誘導体、カンファー誘導体、フラン誘導体、ピロン誘導体、核酸誘導体、アラントイン誘導体、ニコチン酸誘導体、ビタミンB6誘導体、ベンゾフェノン類、オキシベンゾン、アルブチン、グアイアズレン、シコニン、バイカリン、バイカレイン、ベルベリン、ネオヘリオパン、ウロカニン酸誘導体、エスカロール、酸化亜鉛、タルク、カオリンなどの紫外線吸収・遮断剤。
【0032】
アルブチン、グアイアズレン、シコニン、バイカリン、バイカレイン、ベルベリンなどの美白剤。アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン及びその配糖体、コウジ酸及びその誘導体、胎盤エキス、シルクペプチド、植物エキス(クワ、トウキ、ワレモコウ、ヨモギ、スイカズラ、キハダ、ドクダミ、マツホド、ハトムギ、オドリコソウ、サンザシ、ユーカリ、セイヨウノコギリソウ、アルテア、ケイヒ、マンケイシ、ハマメリス、ヤマグワ、延命草、桔梗、トシシ、続随子、射干、麻黄、センキュウ、ドッカツ、サイコ、ボウフウ、ハマボウフウ、オウゴン、シャクヤク、ゲンノショウコ、甘草、五倍子、アロエ、ショウマ、紅花、阿仙薬など)などチロシナーゼ活性阻害剤。
【0033】
ハイドロキノンモノベンジルエーテル、フェニル水銀ヘキサクロロフェン、酸化第二水銀、塩化第一水銀、過酸化水素水、過酸化亜鉛などのメラニン色素還元・分解剤。ハイドロキノン、乳酸菌エキス、胎盤エキス、霊芝エキス、ビタミンA、ビタミンE、アラントイン、脾臓エキス、胸腺エキス、酵母エキス、発酵乳エキス、植物エキス(アロエ、オウゴン、スギナ、ゲンチアナ、ゴボウ、シコン、ニンジン、ハマメリス、ホップ、ヨクイニン、オドリコソウ、センブリ、トウキ、トウキンセンカ、アマチャ、オトギリソウ、キュウリ、タチジャコウソウ、ローズマリー、パセリなど)などのターンオーバーの促進作用・細胞賦活剤。コハク酸、アラントイン、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、カラミン、p−フェノールスルホン酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム、レゾルシン、塩化第二鉄、タンニン酸(カテキン化合物を含む)などの収斂剤。
【0034】
SOD、カタラーゼ、グルタチオンパーオキシダーゼなどの活性酸素消去剤。アスコルビン酸及びその塩、ステアリン酸エステル、トコフェロール及びそのエステル誘導体、ノルジヒドログアセレテン酸、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ヒドロキシチロソール、パラヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、セサモール、セサモリン、ゴシポールなどの抗酸化剤。
【0035】
β−カロチン、植物エキス(ゴマ培養細胞、アマチャ、オトギリソウ、ハマメリス、チョウジ、メリッサ、エンメイソウ、シラカバ、セージ、ローズマリー、南天実、キナ、エイジツ、イチョウなど)などの過酸化脂質生成抑制剤。イクタモール、インドメタシン、カオリン、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、アセチルサリチル酸、塩酸ジフェンヒドラミン、dまたはdl−カンフル、ヒドロコルチゾン、グアイアズレン、カマズレン、マレイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びその塩、甘草エキス成分、シコンエキス、エイジツエキスなどの抗炎症剤。
【0036】
アクリノール、イオウ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルロザニリン、クレゾール、グルコン酸カルシウム、グルコン酸クロルヘキシジン、スルファミン、マーキュロクロム、ラクトフェリンまたはその加水分解物、塩化アルキルジアミノエチルグリシン液、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、クジンなどの殺菌・消毒薬。
【0037】
グリセリン、プロピレングリコール、1、3-ブチレングリコール、ヒアルロン酸及びその塩、ポリエチレングリコール、コンドロイチン硫酸及びその塩、水溶性キチン或いはキトサン誘導体、ピロリドンカルボン酸及びその塩、乳酸ナトリウム、ミニササニシキエキスなどの保湿剤。二硫化セレン、臭化アルキルイソキノリニウム液、ジンクピリチオン、ビフェナミン、チアントール、カスタリチンキ、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ、塩酸キニーネ、強アンモニア水、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、チオグリコール酸などの頭髪用剤。卵胞ホルモン(エストロン、エストラジオール、エチニルエストラジオールなど)、イソフラボン、オキセンドロンなどの抗アンドロゲン剤。
【0038】
ビタミンE及びその誘導体、センブリエキス、ニンニクエキス、人参エキス、アロエエキス、ゲンチアナエキス、トウキエキス、セファランチン、塩化カルプロニウム、ミノキシジルなどの末梢血管血流促進剤。トウガラシチンキ、ノニル酸バニルアミド、カンタリスチンキ、ショウキョウチンキ、ハッカ油、l−メントール、カンフル、ニコチン酸ベンジルなどの局所刺激剤。
【0039】
感光素301号、ヒノキチオール、パントテン酸及びその誘導体、アラントイン、胎盤エキス、ビオチン、ペンタデカン酸グリセリドなどの代謝活性剤。ピリドキシン及びその誘導体、イオウ、ビタミンB6などの抗脂漏剤。レゾルシン、サリチル酸、乳酸などの角質溶解剤。
【0040】
過酸化水素水、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化尿素、過炭酸ナトリウム、過酸化トリポリリン酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム、過酸化ピロリン酸ナトリウム、過酸化オルソリン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム過酸化水素付加体、硫酸ナトリウム塩化ナトリウム過酸化水素付加体、β−チロシナーゼ酵素液、マッシュルーム抽出液などの酸化剤。
硫酸ストロンチウム、硫化ナトリウム、硫化バリウム、硫化カルシウムなどの無機系還元剤、チオグリコール酸またはその塩類(チオグリコール酸カルシウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸リチウム、チオグリコール酸マグネシウム、チオグリコール酸ストロンチウムなど)などの除毛剤。エタノールアミン、尿素、グアニジンなどの毛髪膨潤剤。
【0041】
5−アミノオルトクレゾール、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、1−アミノ−4−メチルアミノアントラキノン、3,3'−イミノジフェノール、塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、塩酸2,4−ジアミノフェノール、塩酸トルエン−2,5−ジアミン、塩酸ニトロパラフェニレンジアミン、塩酸パラフェニレンジアミン、塩酸N−フェニルパラフェニレンジアミン、塩酸メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、酢酸N−フェニルパラフェニレンジアミン、1,4−ジアミノアントラキノン、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、トルエン−2,5−ジアミン、トルエン−3,4−ジアミン、ニトロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラニトロオルトフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラメチルアミノフェノール、ピクラミン酸、ピクラミン酸ナトリウム、N、N'−ビス(4−アミノフェニル)−2,5−ジアミノ−1,4−4−キノンジイミン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、N−フェニルパラフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、硫酸5−アミノオルトクレゾール、硫酸2−アミノ−5−ニトロフェノール、硫酸オルトアミノフェノール、硫酸オルトクロルパラフェニレンジアミン、硫酸4,4'−ジアミノジフェニルアミン、硫酸2,4−ジアミノフェノール、硫酸トルエン−2,5−ジアミン、硫酸ニトロパラフェニレンジアミン、硫酸パラアミノフェノール、硫酸パラニトロオルトフェニレンジアミン、硫酸パラニトロメタフェニレンジアミン、硫酸パラフェニレンジアミン、硫酸パラメチルアミノフェノール、硫酸メタアミノフェノール、硫酸メタフェニレンジアミン、カテコール、ジフェニルアミン、α−ナフトール、ヒドロキノン、ピロガロール、フロロログルシン、没食子酸、レゾルシン、タンニン酸、2−ヒドロキシ−5−ニトロ−2',4'−ジアミノアゾベンゾゼン−5'−スルホン酸ナトリウム、ヘマテインなどの染料剤。
【0042】
ジャコウ、シベット、カストリウム、アンバーグリスなどの天然動物性香料、アニス精油、アンゲリカ精油、イランイラン精油、イリス精油、ウイキョウ精油、オレンジ精油、カナンガ精油、カラウェー精油、カルダモン精油、グアヤクウッド精油、クミン精油、黒文字精油、ケイ皮精油、シンナモン精油、ゲラニウム精油、コパイババルサム精油、コリアンデル精油、シダーウッド精油、シトロネラ精油、ジャスミン精油、ジンジャーグラス精油、杉精油、スペアミント精油、西洋ハッカ精油、大茴香精油、チュベローズ精油、丁字精油、橙花精油、冬緑精油、トルーバルサム精油、バチュリー精油、バラ精油、パルマローザ精油、檜精油、ヒバ精油、白檀精油、プチグレン精油、ベイ精油、ベチバ精油、ベルガモット精油、ペルーバルサム精油、ボアドローズ精油、芳樟精油、マンダリン精油、ユーカリ精油、ライム精油、リナロエ精油、レモングラス精油、レモン精油、ローズマリー精油、和種ハッカ精油などの植物性香料、その他合成香料などの香料。
【0043】
赤キャベツ色素、赤米色素、アカネ色素、アナトー色素、イカスミ色素、ウコン色素、エンジュ色素、オキアミ色素、柿色素、カラメル、金、銀、クチナシ色素、コーン色素、タマネギ色素、タマリンド色素、スピルリナ色素、ソバ全草色素、チェリー色素、海苔色素、ハイビスカス色素、ブドウ果汁色素、マリーゴールド色素、紫イモ色素、紫ヤマイモ色素、ラック色素、ルチンなどの色素・着色剤。
【0044】
また、アーモンド(へん桃)、アイ(藍葉)、アオカズラ(清風藤)、アオツヅラフジ(木防巳)、アオノリュウゼツラン、フクリンリュウゼツラン、アカシア、アカスグリ果実、アカブドウ、アカミノキ(ログウッド)、アカメガシワ(赤芽柏)、アカネ(茜草根)、アカヤジオウ・ジオウ(地黄)、アギ(阿魏)、アキニレ(榔楡皮)、アケビ(木通)、アサ(麻子仁)、マルバアサガオまたはアサガオ(牽牛子)、アシタバ(明日葉)、アズキ(赤小豆)、アセロラ、アセンヤク(阿仙薬)、アニス、アベマキ果実、アボカド、アマ、アマチャ(甘茶)、アマチャヅル、アマドコロ(玉竹)、アミガサユリ(貝母)、アルテア、アルニカ、アロエ(蘆薈)、アロエベラ、アンジェリカ、アンズ・ホンアンズ(杏仁)、アンソッコウ(安息香)、イガコウゾリナ(地胆頭)、イタドリ(虎杖根)、イチゴ、イチジク(無花果)またはその葉、イチビ(冬葵子)、イチヤクソウ、イチョウ(銀杏葉、銀杏)、イトヒメハギ(遠志)、イナゴマメ、イネ種子または種皮、イノンド種子、イブキジャコウソウ、イラクサ、イランイラン、ウイキョウ(茴香)、ウキヤガラ(三稜)、ウグイスカグラ果実、ヒメウイキョウ、ウコン(鬱金)、ウスバサイシン・ケイリンサイシン(細辛)、ウスベニアオイ、ウスベニタチアオイ、ウツボグサ(夏枯草)、ウドまたはシシウド(羌活、独活、唐独活)、ウメ(烏梅)またはその果肉、ウラジロガシ、ウーロン茶、ウワウルシ(クサコケモモ)、ウンシュウミカン(陳皮)、エストラゴン、エゾウコギ(蝦夷五加)、エゾキイチゴ、エチナシ(ホソバムラサキバレンギク)、エニシダ、エノキタケ(榎茸)、エビスグサ(決明子)、エルダーベリー果実、エレミ、エリンギィ(プレロータスエリンジ)、エンジュ(槐花、槐花米)、オウギ・キバナオウギ(黄耆)、オウレン(黄連)、オオカラスウリ(カロニン)、オオツヅラフジ(防己)、オオバコ(車前子、車前草)、オオハシバミ(榛子)、オオバナオケラ・オケラ(白朮)、オオバヤシャブシ果実、オオミサンザシ・サンザシ(山査子)、オウヒササノユキ、ササノユキ、オオムギ(大麦)、オグルマ(旋覆)、オクラ果実、オタネニンジン・トチバニンジン(人参)、オトギリソウ・コゴメバオトギリソウ・セイヨウオトギリソウ(弟切草)、オドリコソウ(続断)、オナモミ(蒼耳子)、オニグルミ、オニノヤガラ(天麻)、オニユリ・ササユリ・ハカタユリ(百合)、オヒョウ(裂葉楡)、オミナエシ(敗醤)、オランダイチゴ、オランダカラシ(クレソン)、オランダゼリ、オランダミツバ、オリーブ、オレガノ、オレンジ果実または果皮、カイケイジオウ(熟地黄)、カカオ種子、カキまたはその葉(柿蒂)、カギカズラ(釣藤鈎)、カシア、カジノキ果実(楮実)、ガジュツ(莪朮)、カシワ(槲樹、槲葉)、カスカリラ、カニクサ(金沙藤)、カノコソウ(吉草根)、カバノキまたはシダレカンバ(白樺)、カボチャ、カポックノキ種子、カホクサンショウ(蜀椒)、ガマ(蒲黄)、カミツレ・ローマカミツレ、カミヤツデ(通草)、カムカム/カモカモ、カラスウリ(王瓜)、カラスビシャク(半夏)、カラスムギ、ガラナ種子、カラホオ(厚朴)、カラヤ、カリン(木瓜)、ガルシニア、カワヤナギ、カワラタケ、カワラヨモギ(茵チン蒿)、カンスイ(甘遂)、カンゾウ(甘草)、カンタラアサ、カンデリラ、カントウ、カンナ、キイチゴ、キウイ果実、キカラスウリ(瓜呂根)、キキョウ(桔梗、桔梗根)、キク(菊花)、キササゲ(梓実)、ギシギシ(羊蹄根)、キジツ(枳実)、キズタ、キダチアロエ、キダチハッカ、キナ、キナノキ(シンコーナ、アカキナノキ)、キハダ(黄柏)、ギムネマ・シルベスタ、キャベツ、キャベブ未熟果、キュウリ、キラジャ・サポナリア、キラヤ、キンカン果実、キンマ、キンミズヒキ(仙鶴草)、グアバ果実、グアユーレ、クェルクス・インフェクトリア(没食子)、ククイナッツ、クコ(枸杞、枸杞子、枸杞葉、地骨皮)、クサスギカズラ(天門冬)、クスノキ、グースベリー果実、クチナシ(山梔子)、クヌギ(樸ソウ)、クマザサ、クマツヅラ(馬鞭草)、クララ(苦参)、クランベリー果実、クリまたはその渋皮、クルクリゴ・ラチフォリア果実、グレープフルーツ、クロウメモドキ、クロガネモチ(救必応)、クロバナヒキオコシ、クローブ(丁子、丁香)、ケイガイ(荊芥、荊芥穂)、ケイトウ(鶏冠花、鶏冠子)、ゲッケイジュ(月桂樹)、ケナシサルトリイバラ(土茯苓、山帰来)、ゲンチアナ、ゲンノショウコ(老鸛草)、コウジ/タチバナ/オオベニミカン/ポンカン/サンタラ(橘皮)、コウシンバラ(月季花)、コウスイハッカ、コウゾ果実、コウチャ(紅茶)、コウホネ(川骨)、コウホン(藁本、唐藁本)、コウリャン、コエンドロ果実、コガネバナ(黄ゴン)、コケモモ(越橘)、ココヤシ果実、ゴシュユ(呉茱萸)、ゴショイチゴ(覆盆子)、コショウ(胡椒)、コパイババルサム、コーヒー豆、コブシ・モクレン(辛夷)、ゴボウ(牛蒡、牛蒡子)、コボタンヅル、ゴマ(胡麻)、ゴマノハグサ(玄参)、ゴミシ(五味子)・サネカズラ・ビナンカズラ・マツブサ、コムギ(小麦)、米・米糠(赤糠、白糠)・コメ油、コーラ・アクミナタ種子、コーラ・ベラ種子、コロハ果実、コロンボ、コンズランゴ、コンブ、コンニャク、コンフリー(鰭張草)、サイザル、サイザルアサ、サキシマボタンヅル(威霊仙)、サクラ(オオシマザクラ、ヤマザクラ、オオヤマザクラ、エドヒガシ、マメザクラ、ミヤマザクラ、ソメイヨシノ、タカネザクラ、カスミザクラ、チョウジザクラ、コヒガン、サトザクラ、カンザクラ)の葉・花・果実・樹皮(桜皮)、サクランボ、ザクロ、ササ、サザンカ、サジオモダカ(沢瀉)、サツマイモ、サトウキビ、サトウダイコン、サネブトナツメ(酸棗仁)、サフラン(番紅花、西紅花)、ザボン果実、サボンソウ、サーモンベリー果実、サラシナショウマ(升麻)、サルビア(セージ)、サワギキョウ(山梗菜)、サワグルミ(山胡桃)、サンシチニンジン(三七人参)、サンシュユ(山茱萸)、サンショウ(山椒)、サンズコン(山豆根)、シア(カリテ)、シアノキ果実、シイタケ(椎茸)、シオン(紫苑)、ジキタリス、シクンシ(使君子)、シソ・アオジソ・チリメンジソ・カタメンジソ(紫蘇葉、紫蘇子)、シタン、シナノキ、シナホオノキ、シナレンギョウ(連翹)、シマカンギク(菊花)、シメジ(ヒンシメジ、シャカシメジ、ハタケシメジ、オシロイシメジ、ブナシメジ、シロタモギタケ)、シモツケソウ、ジャガイモ、シャクヤク(芍薬)、シャジン(沙参)、ジャノヒゲ(麦門冬)、ジュズダマ、シュロ果実、ショウガ(生姜)、ショウブ(菖蒲、菖蒲根)、ショズク果実、シラカシ種子、シロゴチョウの種子、シロバナツタの花、シロミナンテン(南天実)、シンコナサクシルブラ、シンナモン、スイカ(西瓜)、スイカズラ(金銀花、忍冬)、スイバ(酸模)、スイムベリー果実、ステビア、ストロベリー果実、スギナ(問荊)、ステビア、スモモ果実、セイヨウアカマツの球果、セイヨウカラマツ、セイヨウキズタ、セイヨウグルミ、セイヨウサンザシ、セイヨウタンポポ、セイヨウトチノキ(マロニエ)、セイヨウナシ果実、セイヨウナツユキソウ、セイヨウニワトコ(エルダー)、セイヨウネズ(ジュニパー・杜松)、セイヨウノコギリソウ(ミルフォイル)、セイヨウバラ、セイヨウフウチョウボク、セイヨウヤドリギ、セイヨウハッカ・セイヨウヤマハッカ、セイヨウワサビ、セキショウ(石菖根)、ゼニアオイ、ヒロハセネガ、セネガ、セリ、セロリ、センキュウ(川キュウ)、センダン、センブリ(当薬)、センナ果実または葉、センニンソウ(大蓼)、ソウカ(草果)、ソバ種実、ソメモノイモ、ダイオウ(大黄)、大根、大豆、ダイダイ(橙皮、枳実)、タカトウダイ(大戟)、タカワラビ(狗脊)、ダークスィートチェリー果実、タチアオイ、タチジャコウソウ(タイム、百里香)、タチヤナギ、タマリンド種子、タマネギ、タムシバ(辛夷)、タラノキまたはその根皮、タンジン(丹参)、タンポポ(蒲公英)またはシロバナタンポポ・モウコタンポポ、ダンマル、チェリー果実、チガヤまたはその根(茅根)、チクセツニンジン(竹節人参)、チコリ、チョウセンゴミシ(五味子)、チョウセンダイオウ(大黄)、チョウセンニレ(蕪夷)、チョウセンニンジン(人参)、チョウセンヨモギ(艾葉)、チョレイマイタケ(猪苓)、ツキミソウ、ツクリタケ(マッシュルーム)、ツバキ、ツボクサ、ツメクサ(漆姑草)、ツユクサ(鴨跖草)、ツルアズキ(赤小豆)、ツルドクダミ(何首烏)、ツルナ(蕃杏)、ツルニンジン(四葉参)、ツワブキ、デイコ、テウチグルミ、デュベリー果実、テングサ、テンチャ(甜茶)、テンダイウヤク(烏薬)、トウガ(冬瓜子)、トウガラシ(番椒)、トウキ(当帰)、トウキンセンカ(マリーゴールド)、トウモロコシまたはトウモロコシ毛(南蛮毛)、トウネズミモチ(女貞子)、トウリンドウ(竜胆)、ドクダミ(十薬)、トコン(吐根)、トシシ・マメダオシ・ネナシカズラ、トチュウ(杜仲、杜仲葉)、トマト、トラガント、トリアカンソス種子、トルメンチラ、ドロノキ、トロロアオイ、ナイゼリアベリー果実、ナガイモ・ヤマノイモ(山薬)、ナギイカダ(ブッチャーブルーム)、ナギナタコウジュ、ナズナ、ナタネ、ナツミカン、ナツメ(大棗)、ナニワイバラ(金桜子)、ナメコ、ナルコユリ(黄精)、ナンキンマメ(落花生)、ナンテン(南天実)、ニガキ(苦木)、ニガヨモギ(苦艾)、ニクズク、ケイ・ニッケイ(桂皮)・ケイシ(桂枝)、ニラ(韮子)、ニワトコ(接骨木)の果実・花または茎葉、ニンニク(大蒜)、ヌルデ(五倍子)、ネギ、ノアザミ(大薊)、ノイバラ(営実)、ノコギリソウ、ノダケ(前胡)、ノバラ、ノモモ、パーム、パイナップル果実、ハイビスカス(ブッソウゲ、フウリンブッソウゲ、ローゼル)、ハカマウラボシ(骨砕補)、ハクセン(白癬皮)、ハクルベリー果実、ハコベ(繁縷)、ハシバミ(榛子)、ハシリドコロ(ロート根)、バジル、ハス(蓮、蓮肉、蓮子)、パセリ(オランダゼリ)、ハダカムギ、バタタ、ハチク・マダケ(竹茹)、パチョリー、ハッカ(薄荷、薄荷葉)、ハトムギ(ヨクイニン)、ハナスゲ(知母)、バナナ、ハナハッカ、バニラビンズ、パパイヤ、ハハコグサ(鼠麹草)、ハブ草、パプリカ、ハマゴウ・ミツバハマゴウ(蔓荊子)、ハマスゲ(香附子)、ハマビシ(シツ莉子)、ハマナス(マイカイ花)、ハマボウフウ(浜防風)、ハマメリス、バラ(薔薇)、ハラタケ(ハラタケ、シロオオハラタケ、ウスキモリノカサ)、パリエタリア、ハルニレ(楡皮、楡白皮、楡葉)、パンノキ、ヒカゲツルニンジン(党参)、ピーカンナッツ、ヒガンバナ(石蒜、蔓珠沙華)、ヒキオコシ(延命草)、ヒシ(菱実)、ピスタチオ、ビート、ピーナッツ種皮、ヒトツバ(石葦)、ヒナタイノコズチ(牛膝)、ヒノキ、ヒバ、ヒマシ、ヒマワリ、ピーマン、ヒメガマ(香蒲)、ヒメマツタケ(カワリハラタケ、ヒロマツタケ)、ピメンタ果実、ビャクシ、ビャッキュウ、ヒユ果実、ビロウドアオイ、ヒロハオキナグサ(白頭翁)、ビワ(枇杷、枇杷葉)、ビンロウ(大服皮、檳榔子)、ブーゲンベレア、フウトウカズラ(南籐)、フキ、フキタンポポ(款冬花、款冬葉)、フジバカマ(蘭草)、フジマメ(扁豆)、ブドウ果実または果皮・種子・葉、ブナ、フユムシナツクサタケ(冬虫夏草)、ブラジルカンゾウ、ブラックカーラント果実、ブラックベリー、プラム果実、フルセラリア、ブルーベリー(セイヨウヒメスノキ)、プルーン、ブロンドサイリウム、ブンドウ(緑豆)、ヘチマ、ベニバナ(紅花)、ヘネケン、ベラドンナ、ベリー果実、ペルビアンバーグ、ボイセンベリー果実、ボウフウ(防風)、ホウレンソウ、ホオズキ(登呂根)、ホオノキ(和厚朴、朴)、ボケ(木瓜)、ホソバナオケラ(蒼朮)、ホソババレンギク、ボダイジュ(菩醍樹)、ボタン(牡丹、牡丹皮)、ホホバ、ホワートルベリー果実、ホンシメジ、マイズルテンナンショウ(天南星)、マイタケ(舞茸)、マオウ(麻黄)、マカデミアナッツ、マクリ(海人草)、マグワ(桑白皮、桑葉)、マグノリア・スプレンゲリ、マタタビ(木天蓼)、マツカサ、松葉、マツホド(茯苓)、マヨラム(ハナハッカ)、マルバノジャジン(苦参)、マルベリー果実、マルメロ、マンゴー、マンゴスチン、マンシュウグルミ、マンダリン果実、マンネンタケ(霊芝)、ミカン属植物果実(枳実)、ミシマサイコ(柴胡)、ミゾカクシ(半辺蓮)、ミソハギ(千屈菜)、ミツガシワ、ミツバ、ミドリハッカ、ミモザ、ミョウガ、ミラクルフルーツ果実、ミルラ、ミロバラン、ムクゲ(木槿)、ムクノキ、ムクロジ、ムラサキ(紫根)、ムラサキトウモロコシ、メハジキ(益母草)、メボウギ、メラロイカ、メリッサ、メリロート、メロン果実、モウコヨモギ、モウソウチク、モッ
コウ(木香)、モミジバダイオウ、モモの葉(桃葉)・果実・種(桃仁)、モヤシ、モレロチェリー果実、モロヘイヤ(黄麻)、ヤカワムラサキイモ、ヤクチ(益智)、ヤグルマソウ(ヤグルマギク)、ヤグルマハッカ、ヤシャブシ(矢車)、ヤチヤナギ、ヤツデ(八角金盤)、ヤドリギ(柳寄生)、ヤナギタデの葉、ヤブガラシ、ヤブコウジ(紫金牛)、ヤマゴボウ(商陸)、ヤマハンノキ(山榛)、ヤマモモ(楊梅皮)、ヤマヨモギ、ユーカリ、ユキノシタ(虎耳草)、ユッカ・フレビフォリア、ユズ果実、ユリ、ヨロイグサ、ヨーロッパキイチゴ、ヨモギ(艾葉)、ライム果実、ライムギ、ラカンカ果実、ラズベリー葉・果実、ラベンダー、ランブータン種子、リョクチャ(緑茶)、リンゴ果実、リンドウ、ルバス・スアビシムス(甜涼)、レタス、レッドカーラント果実、レモン果実、レモングラス、レンギョウ(連翹)、レンゲソウ、ロウヤシ、ロコン(ヨシ:蘆根)ローガンベリー果実、ローズマリー(マンネンロウ)、ローズヒップ(ノバラ)、ロンガン種子、ワサビ、ワレモコウ(地楡)などの植物やクロレラ・ブルガリス、クロレラ・ピレノイドサ、クロレラ・エリプソイデイア、アオノリ(ウスバアオノリ、スジアオノリ、ヒラアオノリ、ボウアオノリ、ホソエダアオノリ)などの緑藻、及びコンブ(マコンブ、リシリコンブ、ホソメコンブ、ミツイシコンブ)、ワカメ、ヒロメ、アオワカメ、ジャイアントケルプ(マクロシスティス・ピリフェラ、マクロシスティス・インテグリフォリア、ネオシティス・ルエトケアーナ)、ヒジキ、ヒバマタなどの褐藻、及びヒジリメン、マクサ(テングサ)、ヒラクサ、オニクサ、オバクサ、カタオバクサ、ヤタベグサ、ユイキリ、シマテングサ、トサカノリ、トゲキリンサイ、アマクサキリンサイ、キリンサイ、ビャクシンキリンサイ、ツノマタ、オオバツノマタ、トチャカ(ヤハズツノマタ)、エゾツノマタ、トゲツノマタ、ヒラコトジ、コトジツノマタ、スギノリ、シキンノリ、カイノリ、イボツノマタ、ヤレウスバノリ、カギウスバノリ、スジウスバノリ、ハイウスバノリ、アカモミジノリなどの紅藻に代表される海藻やクラミドモナス、アカユキモ、ドゥナリエラ、クロロコッカス、クワノミモ、オオヒゲマワリ、ボルボックス、パルメラ、ヒザオリ、アオミドロ、ツルギミドロ、ヒビミドロ、アナアオサ、アミアオサ、ナガアオサ、カワノリ、フリッチエラ、オオシオグサ、アサミドリシオグサ、カワシオグサ、マリモ、タマゴバロニア、タマバロニア、マガタマモ、フサイワヅタ、スリコギヅタ、ヘライワヅタ、クロキヅタ、ハネモ、ミル、クロミル、サキブチミル、ナガミル、ヒラミル、カサノリ、フトジュズモ、タマジュズモ、ミゾジュズモ、ミカヅキモ、コレカエテ、ツヅミモ、キッコウグサ、ヒトエグサ、ヒロハノヒトエグサ、ウスヒトエグサ、モツキヒトエ、サヤミドロ、クンショウモ、スミレモ、ホシミドロ、フシナシミドロなどの緑藻類やスイゼンジノリ、アオコ、カワタケ、イシクラゲ、ハッサイ、ユレモ、スピルリナ、トリコデスミウム属などの藍藻類やピラエラ、ナガミシオミドロ、イソブドウ、イソガワラ、グンセンクロガシラ、カシラザキ、ムチモ、ヒラムチモ、ケベリグサ、アミジグサ、サキビロアミジ、サナダグサ、フクリンアミジ、コモングサ、エゾヤハズ、ヤハズグサ、ウラボシヤハズ、ジガミグサ、ウミウチワ、コナウミウチワ、アカバウミウチワ、ヒルナミマクラ、ソメワケグサ、ナバリモ、モツキチャソウメン、マツモ、ナガマツモ、オキナワモズク、ニセフトモズク、フトモズク、イシモズク、クロモ、ニセモズク、モズク、イシゲ、イロロ、イチメガサ、ケヤリ、ウミボッス、ウルシグサ、ケウルシグサ、タバコグサ、コンブモドキ、ハバモドキ、ハバノリ、セイヨウハバノリ、コモンブクロ、エゾブクロ、フクロノリ、ワタモ、チシマフクロノリ、カゴメノリ、ムラチドリ、サメズグサ、イワヒゲ、ヨコジマノリ、カヤモノリ、ウイキョウモ、ツルモ、アナメ、スジメ、ミスジコンブ、アツバミスジコンブ、ガツガラコンブ、カキジマコンブ、オニコンブ、ゴヘイコンブ、ナガコンブ、エンドウコンブ、オオチヂミコンブ、トロロコンブ、アントクメ、カジメ、ツルアラメ、クロメ、キクイシコンブ、ネジレコンブ、クロシオメ、ネコアシコンブ、アラメ、アイヌワカメ、チガイソ、エゾイシゲ、ヤバネモク、ラッパモク、ウガノモク、ジョロモク、ヒエモク、タマナシモク、イソモク、ナガシマモク、アカモク、シダモク、ホンダワラ、ネジモク、ナラサモ、マメタワラ、タツクリ、ヤツマタモク、ウミトラノオ、オオバモク、フシズシモク、ハハキモク、トゲモク、ヨレモク、ノコギリモク、オオバノコギリモク、スギモク、オオウキモ、ブルウキモ、カヤモノリなどの褐藻類やウシケノリ、フノリノウシケ、アサクサノリ、スサビノリ、ウップルイノリ、オニアマノリ、タサ、フイリタサ、ベニタサ、ミルノベニ、アケボノモズク、ハイコナハダ、ヨゴレコナハダ、アオコナハダ、ウミゾウメン、ツクモノリ、カモガシラノリ、ベニモズク、ホソベニモズク、カサマツ、フサノリ、ニセフサノリ、ソデガラミ、ガラガラ、ヒラガラガラ、ヒロハタマイタダキ、タマイタダキ、カギノリ、カギケノリ、ヒメテングサ、ハイテングサ、オオブサ、ナンブグサ、コヒラ、ヨヒラ、キヌクサ、ヒビロウド、ヒメヒビロウド、イソムメモドキ、ミチガエソウ、リュウモンソウ、ヘラリュウモン、ニセカレキグサ、オオバオキツバラ、アカバ、マルバアカバ、ホソバナミノハナ、ナミノハナ、ガラガラモドキ、シオグサゴロモ、エツキイワノカワ、カイノカワ、カニノテ、サンゴモ、ムカデノリ、スジムカデ、カタノリ、ヒラムカデ、キョウノヒモ、サクラノリ、ニクムカデ、タンバノリ、ツルツル、ヌラクサ、クロヌラクサ、オオムカデノリ、ヒラキントキ、マタボウ、チャボキントキ、キントキ、マツノリ、コメノリ、トサカマツ、ヒトツマツ、オオバキントキ、イトフノリ、ナガオバネ、ハナフノリ、フクロフノリ、マフノリ、カレキグサ、ホソバノトサカモドキ、ヒロハノトサカモドキ、ヤツデガタトサカモドキ、クロトサカモドキ、ネザシノトサカモドキ、キヌハダ、エゾトサカ、エナシカリメニア、オオツカサノリ、ハナガタカリメニア、ホウノオ、ヒカゲノイト、ウスギヌ、ニクホウノオ、ベニスナゴ、ススカケベニ、ヤマダグサ、ミリン、ホソバミリン、キクトサカ、エゾナメシ、イソモッカ、ユカリ、ホソユカリ、イバラノリ、サイダイバラ、タチイバラ、カギイバラノリ、キジノオ、イソダンツウ、アツバノリ、オゴノリ、ツルシラモ、シラモ、オオオゴノリ、ミゾオコノリ、カバノリ、ハチジョウテングサモドキ、フシクレノリ、ナミイワタケ、カイメンソウ、オキツノリ、イタニグサ、サイミ、ハリガネ、ハスジグサ、イカノアシ、ホソイボノリ、ノボノリ、クロハギンナンソウ、アカバギンナンソウ、ヒシブクロ、トゲマダラ、エツキマダラ、タオヤギソウ、ハナサクラ、フクロツナギ、スジコノリ、ハナノエダ、ヒラタオヤギ、ダルス、マサゴシバリ、アナダルス、ウエバグサ、ベニフクロノリ、フシツナギ、ヒメフシツナギ、ヒロハフシツナギ、ヒラワツナギソウ、ウスバワツナギソウ、イギス、ケイギス、ハリイギス、ハネイギス、アミクサ、エゴノリ、フトイギス、サエダ、チリモミジ、ハブタエノリ、コノハノリ、スズシロノリ、ウスベニ、ハスジギヌ、ナガコノハノリ、スジギヌ、アツバスジギヌ、カギウスバノリ、ヤレウスバノリ、スジウスバノリ、ハイウスバノリ、ウスバノリモドキ、アヤニシキ、アヤギヌ、エナシダジア、イソハギ、シマダジア、ダジモモドキ、モロイトグサ、フトイグサ、マクリ、ハナヤナギ、ユナ、ヤナギノリ、モツレユナ、ベニヤナギコリ、モサヤナギ、ササバヤナギノリ、クロソゾ、コブソゾ、ハネソゾ、ソゾノハナ、ハネグサ、ケハネグサ、コザネモ、イソムラサキ、ホソコザネモ、ヒメゴケ、クロヒメゴケ、キクヒオドシ、ヒオドシグサ、ウスバヒオドシ、アイソメグサ、スジナシグサ、イソバショウ、フジマツモ、ハケサキノコギリヒバ、カワモズク、アオカワモズク、ヒメカワモズク、イデユコゴメ、オキチモズク、チノリモ、チスジノリなどの紅藻類や、シャジクモ、シラタマモ、ホシツリモ、リクノタムヌス、ヒメフラスコモ、チャボフラスコモ、トリペラなどの車軸藻類や、ヒカリモなどの黄色藻類などに代表されるその他の藻類や鶏冠抽出物、牛・人の胎盤抽出物、豚・牛の胃や十二指腸或いは腸の抽出物若しくはその分解物、豚・牛の脾臓の抽出物若しくはその分解物、豚・牛の脳組織の抽出物、水溶性コラーゲン、アシル化コラーゲンなどのコラーゲン誘導体、コラーゲン加水分解物、エラスチン、エラスチン加水分解物、水溶性エラスチン誘導体、ケラチン及びその分解物またはそれらの誘導体、シルク蛋白及びその分解物またはそれらの誘導体、豚・牛血球蛋白分解物(グロビンペプチド)、豚・牛ヘモグロビン分解物(ヘミン、ヘマチン、ヘム、プロトヘム、ヘム鉄など)、牛乳、カゼイン及びその分解物またはそれらの誘導体、脱脂粉乳及びその分解物またはそれらの誘導体、ラクトフェリンまたはその分解物、鶏卵成分、魚肉分解物などの動物系原料由来の素材などは添加しようとする製品種別、形態に応じて常法的に行われる加工(例えば、粉砕、製粉、洗浄、加水分解、醗酵、精製、圧搾、抽出、分画、ろ過、乾燥、粉末化、造粒、溶解、滅菌、pH調整、脱臭、脱色などを任意に選択、組合わせた処理)を行い、各種の素材から任意に選択して供すればよい。
【0045】
尚、抽出に用いる溶媒については、後に行う加工処理等を考慮した上で選択すれば良いが、通常では、水、水溶性有機溶媒(例えば、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなど)の中から選ばれる1種もしくは2種以上の混液を用いるのが望ましい。但し、用途により有機溶媒の含有が好ましくない場合においては、水のみを使用したり、あるいは抽出後に除去しやすいエタノールを採用し、単独または水との任意の混液で用いたりすれば良い。
【0046】
その他、保湿剤、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安定化剤、乳化剤、動・植物性蛋白質及びその分解物、動・植物性多糖類及びその分解物、動・植物性糖蛋白質及びその分解物、血流促進剤、消炎剤・抗アレルギー剤、細胞賦活剤、角質溶解剤、創傷治療剤、増泡剤、増粘剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、苦味料、酵素などが上げられ、これらとの併用によって、相加的及び相乗的な各種の効果が期待できる。
【実施例】
【0047】
実施例1
付着した肉を除去したマフグの皮を約1cm角にカットした。得られたフグ魚皮50gに0.3mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム溶液1000mLを加え、5℃で一晩撹拌した。魚皮を回収し、十分に冷水を用いて洗浄後、得られた魚皮と1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を濾過法により分離した。この操作をさらに3回繰り返した。得られた沈殿物を冷水で水洗後、含水エタノール(エタノール濃度70重量%)1000mLに加え10℃で一晩撹拌し、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)で回収し、再度、同様の含水エタノール処理を加えた後、水洗し、魚皮精製沈殿32gを得た。得られたマフグ魚皮精製沈殿30gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液600mLに加え、5℃で24時間攪拌抽出した。得られたコラーゲン溶液を遠心分離法により、不溶解分を分離、除去し、コラーゲン溶液を得た。得られたコラーゲン溶液を0.03mol/Lクエン酸溶液で希釈し、0.3%濃度のコラーゲン溶液を得た。
【0048】
比較例1
付着した肉を除去したマフグの皮を約1cm角にカットした。得られたフグ魚皮50gに1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を濾過法により分離した。この操作をさらに3回繰り返した後、冷水で水洗した。得られたマフグ皮精製沈殿30gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液600mLに加え、5℃で24時間攪拌抽出した。得られたコラーゲン溶液を遠心分離法により、不溶解分を分離、除去し、コラーゲン溶液を得た。得られたコラーゲン溶液を0.03mol/Lクエン酸溶液で希釈し、0.3%濃度のコラーゲン溶液を得た。
【0049】
(検定)
得られた実施例1及び比較例1のコラーゲン溶液を凍結乾燥後、フグ毒を食品衛生検査指針理化学編(厚生労働省監修、2005年)第7章 マウス検定法に準じて定量した。その結果、表1に示すように比較例1で調製したマフグ魚皮由来コラーゲンは、フグ毒が認められたが、アルカリ処理と含水アルコール処理操作を含む実施例1で調製したマフグ魚皮由来コラーゲンは無毒化されていることが明らかになった。
【表1】

【0050】
実施例2
付着した肉を除去したトラフグの皮を約1cm角にカットした。得られたフグ魚皮50gに0.2mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム溶液1000mLを加え、5℃で一晩撹拌した。皮を回収し、十分に冷水を用いて洗浄後、得られた白色の皮と1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を濾過法により分離した。この操作をさらに3回繰り返した。得られた沈殿物を冷水で水洗後、含水エタノール(エタノール濃度70重量%)1000mLに加え10℃で一晩撹拌し、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)で回収し、再度、含水エタノール処理を加えた後、水洗し、フグ魚皮精製沈殿21gを得た。得られたフグ魚皮精製沈殿20gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液800mLに加え、5℃で1時間撹拌した後、ペプシン0.23gを加えさらに24時間攪拌抽出した。その後、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH10に調整し、5℃で24時間攪拌しペプシンを失活させた。得られたアテロコラーゲン溶液に無水コハク酸2.5gを加え、水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを9〜12に調整しながら5℃で反応させた。反応終了後、溶液のpHを希塩酸を用いてpH4.5に調整して、サクシニル化アテロコラーゲンを沈殿させ、遠心分離法(10000G,20分)により回収した後、50%エタノールを用いて洗浄した。0.3%の濃度となるように0.03mol/Lのリン酸緩衝溶液(pH6.0)に溶解し、フグ魚皮由来サクシニル化アテロコラーゲン溶液を得た。
【0051】
比較例2
トラフグの代わりにティラピア魚皮を用い、実施例2と同様の操作を行いサクシニル化アテロコラーゲン液を調製した。
比較例3
トラフグの代わりにサケ魚皮を用い、実施例2と同様の操作を行いサクシニル化アテロコラーゲン液を調製した。
得られた各種魚皮由来サクシニル化アテロコラーゲンの保湿性を比較した。
被験者の前腕部に各種魚皮由来サクシニル化アテロコラーゲン液を塗布し、2時間後の水分量を表皮角質層水分測定装置(SKICON 200, アイビィエス社製)を用いて測定した。結果を表2に示す。フグ魚皮由来サクシニル化アテロコラーゲンを塗布した処理区では明らかに他の魚皮由来のサクシニル化アテロコラーゲンを塗布した処理区に比較してコンダクタンス値が大きく、明らかな保湿作用が認められた。
【表2】

【0052】
実施例3
付着した肉を除去し、皮引きを行なって表皮と棘を除去したカラスフグの皮を約1cm角にカットした。得られたフグ魚皮50gに0.2mol/Lの濃度の水酸化カリウム溶液1000mLを加え、5℃で一晩撹拌した。皮を回収し、十分に冷水を用いて洗浄後、得られた皮と1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を濾過法により分離した。この操作をさらに3回繰り返した。得られた沈殿物を冷水で水洗後、含水エタノール(エタノール濃度70重量%)1000mLに加え10℃で一晩撹拌し、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)で回収し、再度、同様の含水エタノール処理を加えた後、水洗し、フグ魚皮精製沈殿31gを得た。得られたフグ魚皮精製沈殿30gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液600mLに加え、5℃で1時間撹拌した後、ペプシン0.16gを加えさらに5℃で24時間攪拌抽出した。その後、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH10に調整し、5℃で24時間攪拌しペプシンを失活させた。得られた溶液を遠心分離法により、不溶解分を分離、除去し、アテロコラーゲン溶液を得た。得られたアテロコラーゲン溶液は20%含水イソプロピルアルコールに滴下し、沈殿させた。得られた沈殿を同様の20%含水イソプロピルアルコールで十分に洗浄後、希水酸化ナトリウム水溶液(pH8.0)を用いて洗浄し、遠心分離操作により沈殿を回収した。得られたアテロコラーゲン沈殿を水に分散した後、クエン酸を0.03mol/Lの濃度となるように加え、5℃で一晩撹拌してアテロコラーゲンを溶解させ、0.3%濃度のカラスフグ由来アテロコラーゲン液を得た。
【0053】
実施例4
付着した肉を除去し皮引きを行なって表皮を除去したカナフグの皮を約1cm角にカットした。得られたフグ魚皮50gに0.25mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム溶液1000mLを加え、5℃で一晩撹拌した。皮を回収し、十分に冷水を用いて洗浄後、得られた皮と1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)により分離した。この操作をさらに3回繰り返した。得られた沈殿物を冷水で水洗後、含水メタノール(メタノール濃度85重量%)1000mLに加え10℃で一晩撹拌し、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)で回収し、再度、含水メタノール処理を加えた後、水洗し、フグ魚皮精製沈殿30gを得た。フグ魚皮精製沈殿30gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液600mL加え、5℃で1時間撹拌した後、ペプシン0.17gを加えさらに24時間攪拌抽出した。その後、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH10に調整し、5℃で24時間攪拌しペプシンを失活させた。得られたアテロコラーゲン溶液に無水マレイン酸30mmolを加え、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9〜12に調整しながら5℃で反応させた。反応終了後、溶液のpHを希塩酸でpH4.2に調整して、マレイン化アテロコラーゲンを沈殿させ、遠心分離法(10000G、20分)により回収した後、50%エタノールを用いて洗浄した。回収した沈殿を、マレイル化アテロコラーゲン濃度が0.3%となるように0.05mol/Lのリン酸緩衝溶液(pH6.0)に溶解し、マレイン化アテロコラーゲン溶液を得た。TNBS法によるマレイン化率(コラーゲンのεNH2に対する)は78%であった。
【0054】
実施例5
<化粧水の製造>
表3に示す処方に従い、(1)〜(10)を撹拌、溶解し、化粧水を得た。得られた化粧水はいずれも清澄であり、40℃、RH75% の条件下において3か月間白濁を生じることもなく安定であった。
これらの化粧水について、専門パネラー10名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について5段階の評点評価を実施した。
【表3】

【0055】
(1)肌のしっとりさ
1.かさつく
2.ややかさつく
3.普通
4.ややしっとりする
5.しっとりする
【0056】
(2)肌の滑らかさ
1.ざらつく
2.ややざらつく
3.普通
4.やや滑らか
5.滑らか
【0057】
(3)肌のべたつき
1.べたつく
2.ややべたつく
3.普通
4.ややさっぱり
5.さっぱり
パネラー10名の評点の平均を表4に示した。
【表4】

【0058】
表4から明らかなように、フグ魚皮由来サクシニル化アテロコラーゲンを配合した実施例5の製品は、比較例4のティラピア魚皮由来サクシニル化アテロコラーゲン配合のもの並びに比較例5のサケ魚皮由来サクシニル化アテロコラーゲン配合のものより優れた保湿性と皮膚平滑性を示した。
【0059】
実施例6
<シャンプーの製造>
表5に示す処方に従い、(1)〜(4)、(6)〜(8)を70℃で混合攪拌し、30℃まで冷却させた後、(5)を加え混合攪拌し、シャンプー剤を得た。得られた製品を用いて洗髪したところ、髪の感触が滑らかで、髪に潤いを与えるものであった。
【表5】

【0060】
実施例7
<クリームの製造>
表6に示す処方に従い、(1)〜(7)を80℃で混合攪拌したものに別途(8)、(10)、(11)、(12)を80℃で混合攪拌したものを加え、ホモジナイズし、攪拌しながら30℃まで冷却し、(9)をさらに添加し混合攪拌してクリーム剤を得た。得られた製品は使用中にべたつかず、肌をしっとりとさせるものであった。
【表6】

【0061】
実施例8
<ボディジェルの製造>
表7に示す処方に従い、(1)〜(8)を80℃で混合攪拌し、ボディジェル剤を得た。得られた製品は使用中にべたつかず、肌をしっとりとさせるものであった。
【表7】

【0062】
実施例9
<パックの製造>
表8に示す処方に従い、(1)〜(2)を80℃で混合攪拌したものに、別途(3)〜(13)を80℃で混合攪拌したものを加え、80℃にて混合攪拌しながら、(14)、(15)をさらに添加し混合攪拌してヘアパック剤を得た。得られた製品を用いて髪のトリートメントをしたところ、髪の感触が滑らかで、髪に潤いを与えるものであった。
【表8】

【0063】
実施例10
<美容液の製造>
表9に示す処方に従い、(1)〜(3)を撹拌、溶解し、美容液を得た。得られた化粧水はいずれも無色透明であり、は使用中にべたつかず、肌をしっとりとさせるものであった。
【表9】

【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、フグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来のコラーゲン及び/又はコラーゲン誘導体に関するものであり、その利用分野は化粧品類の他、医薬品類、医薬部外品類等に用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フグ毒が無毒化されたことを特徴とするフグ魚皮由来のコラーゲン及び/又はその誘導体。
【請求項2】
フグ魚皮をアルカリ処理及び含水エタノール処理して得られたものであることを特徴とする請求項1記載のコラーゲン及び/又はその誘導体。
【請求項3】
アルカリ処理が水酸化物を用いて10℃以下で行なわれたものであることを特徴とする請求項2記載のコラーゲン及び/又はその誘導体。
【請求項4】
フグがフグ科トラフグ属、フグ科サバフグ属に属するフグより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1乃至3記載のコラーゲン及び/又はその誘導体。
【請求項5】
誘導体がアテロ化及び/又はアシル化された誘導体であることを特徴とする請求項1乃至4記載のコラーゲン及び/又はその誘導体。
【請求項6】
アシル化された誘導体がサクシニル誘導体であることを特徴とする請求項1乃至5記載のコラーゲン及び/又はその誘導体。
【請求項7】
フグ毒が無毒化されたことを特徴とするフグ魚皮由来のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
【請求項8】
フグ魚皮をアルカリ処理及び含水エタノール処理して得られることを特徴とする請求項7記載のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
【請求項9】
アルカリ処理が水酸化物を用いて10℃以下で行なわれるものであることを特徴とする請求項8記載のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
【請求項10】
フグがフグ科トラフグ属、フグ科サバフグ属に属するフグより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項7乃至9記載のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
【請求項11】
誘導体がアテロ化及び/又はアシル化された誘導体であることを特徴とする請求項7乃至10記載のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
【請求項12】
アシル化された誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする請求項7乃至11記載のコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法。
【請求項13】
フグ毒が無毒化されたフグ魚皮由来のコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする化粧料。
【請求項14】
フグ魚皮をアルカリ処理及び含水エタノール処理して得られたコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする請求項13記載の化粧料。
【請求項15】
アルカリ処理が水酸化物を用いて10℃以下で行なわれたものであることを特徴とする請求項14記載の化粧料。
【請求項16】
フグがフグ科トラフグ属、フグ科サバフグ属に属するフグより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項13乃至15記載の化粧料。
【請求項17】
誘導体がアテロ化及び/又はアシル化された誘導体であることを特徴とする請求項13乃至16記載の化粧料。
【請求項18】
アシル化された誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする請求項13乃至17記載の化粧料。

【公開番号】特開2007−211183(P2007−211183A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−34304(P2006−34304)
【出願日】平成18年2月10日(2006.2.10)
【出願人】(000240950)片倉チッカリン株式会社 (24)
【Fターム(参考)】