フコキサンチンおよびフコイダン含有組成物

【課題】機能性に優れ、かつ安定性に優れたフコキサンチン含有組成物、特にメタボリックシンドローム等の疾患または状態の予防や改善に効果を有し、しかも安定性に優れるフコキサンチン含有組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンとからなる複合体を含有させて、機能性組成物とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フコキサンチンおよびフコイダン含有組成物に関する。より詳細には、本発明はフコキサンチンをフコイダンに含浸・包接させてなる複合体を含有する組成物、特にメタボリックシンドローム等の予防または改善用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
フコキサンチンは昆布などの褐藻類に含まれるキサントフィルで、がん予防、骨粗鬆症軽減、抗肥満、抗炎症作用を有することが知られている。また、抗酸化成分であるフコキサンチンが、脂質の代謝修飾成分として用い得ること(特許文献1)、フコキサンチン等の褐藻類由来のカロテノイド画分が、レチノール結合タンパク質とトランスサイレチンとの複合体形成を阻害することによって、インスリン抵抗性を改善すること(特許文献2)が知られている。
しかし、フコキサンチンは光や熱に不安定で、数日の保存で容易に分解するので、そのまま製剤化しても、十分な生理活性を発揮させることはできない。
【0003】
フコキサンチンのような脂溶性物質をシクロデキストリンに含浸・包接して安定保存する方法はよく知られているが、シクロデキストリンには機能性はなく、フコキサンチンに新たな機能を付与することができず、また、保存性における改善効果も十分なものとは言えなかった。
【0004】
近年、世界的規模でその対策が問題となっている疾患にメタボリックシンドロームがある。メタボリックシンドロームは、動脈硬化の危険因子である「インスリン抵抗性」、「動脈硬化惹起性リポタンパク異常」、「血圧高値」を重複して有し、心血管病を発症しやすい状態にある複合生活習慣病をいう。
【0005】
メタボリックシンドロームに対しては、種々の予防または改善剤が提案されており、特に副作用の危険性が少ない天然物由来のものに注目が集まっている。たとえば、超臨界流体処理工程を経て得られたカフェイン未含有のコーヒー生豆抽出物、ブドウの乳酸発酵物、イソマルツロースの利用等が開示されている(特許文献3〜5)。
しかし、メタボリックシンドロームは、複数のリスクファクターが複雑に関与する複合生活習慣病であり、これを良好に予防または改善することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2008/143182号パンフレット
【特許文献2】特開2007−314451号公報
【特許文献3】特開2011−57561号公報
【特許文献4】特開2011−10648号公報
【特許文献5】特開2010−13395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、機能性に優れ、かつ安定性に優れたフコキサンチン含有組成物、特にメタボリックシンドローム等の疾患または状態の予防や改善に効果を有し、しかも安定性に優れるフコキサンチン含有組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明者らは、フコキサンチンを同じ褐藻類に含まれるフコイダンに含浸・包接させることにより、フコキサンチンの安定性が著しく向上するのみではなく、血中の脂質低下作用、抗肥満作用、インスリン抵抗性改善作用、抗血栓症作用といった複合的な作用が得られ、機能性をも向上し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、次の[1]〜[13]に関する。
[1]フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンとからなる複合体を含有する、機能性組成物。
[2]該複合体が、フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上を、フコイダンで包接してなるものである、上記[1]に記載の組成物。
[3]該包接が、フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上を、フコイダンに含浸させるものである、上記[2]に記載の組成物。
[4]複合体におけるフコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンの重量比が、1:10〜1:10000である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善剤である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]メタボリックシンドロームの予防または改善剤である、上記[5]に記載の組成物。
[7]フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンとからなる複合体を含有する、飲食品。
[8]飲食品が、健康補助食品、保健機能食品、病者用食品またはサプリメントである、上記[7]に記載の飲食品。
[9]メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善用である、上記[7]たは[8]に記載の飲食品。
[10]メタボリックシンドロームの予防または改善用である、上記[9]に記載の飲食品。
[11]飲食品に添加するための、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[12]フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上をフコイダンで包接させる工程を含む、機能性組成物の製造方法。
[13]機能性組成物が、メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善用組成物である、上記[12]に記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、安定性および機能性に優れた、フコキサンチンまたはその誘導体を含有する機能性組成物を提供することができる。フコキサンチンまたはその誘導体をフコイダンで包接してなる本発明の機能性組成物は、フコキサンチンまたはその誘導体が有する機能に加え、抗血栓症作用、高脂血症改善作用、インスリン感受性向上作用等の複合的な機能を発揮することができ、メタボリックシンドローム等の種々の疾患または状態に対して良好な予防または改善効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】フコキサンチンとフコイダンとからなる複合体粉末およびその断面の電子顕微鏡写真である。
【図2】本発明の実施例1のフコキサンチン含有組成物の保存安定性の評価結果を示す図である。
【図3】フコキサンチンをデキストリンまたはシクロデキストリンに包接させた場合の保存安定性を示す図である。
【図4】フコイダンおよびフコキサンチンの抗血栓症効果についての評価結果を示す図である。
【図5】フコイダンの抗血栓症効果を示す図である。
【図6】フコイダンの血液凝固の過応答に対する抑制効果を示す図である。
【図7】フコキサンチンおよびフコキサンチノールのperoxisome proliferator-activated receptor-α(PPARα)に対するリガンド活性を示す図である。
【図8】フコキサンチンおよびフコキサンチノールのperoxisome proliferator-activated receptor-γ(PPARγ)に対するリガンド活性を示す図である。
【図9】フコキサンチノールのカルニチンパルミチン酸転移酵素のmRNA発現誘導効果を示す図である。
【図10】フコキサンチノールの肝細胞からの脂質分泌抑制効果を評価した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンとからなる複合体を含有する、機能性組成物を提供する。
【0013】
ここで、「機能性組成物」とは、該組成物に含まれるフコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンの両方の機能を相加的および/または相乗的に提供することが可能な組成物を意図する。たとえば、メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善に有効な機能を提供することが可能な組成物である。
【0014】
フコキサンチン((1S,4S,6R)-1-[(3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E)-18-[(1R,2R,4S)-2,6,6-トリメチル-2-ヒドロキシ-4-アセトキシシクロヘキサン-1-イリデン]-3,7,12,16-テトラメチル-2-オキソ-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-1-イル]-2,2,6-トリメチル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-4-オール)は、コンブ、ワカメ、モズク等の褐藻類に含まれるカロテノイドである。
【0015】
本発明においては、フコキサンチンとして、cis-フコキサンチン((1S,4S,6R)-1-[(3Z,5Z,7Z,9Z,11Z,13Z,15Z)-18-[(1R,2R,4S)-2,6,6-トリメチル-2-ヒドロキシ-4-アセトキシシクロヘキサン-1-イリデン]-3,7,12,16-テトラメチル-2-オキソ-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-1-イル]-2,2,6-トリメチル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-4-オール )、9'-cis-フコキサンチン((3S,3'S,5R,5'S,6S,6'S,9'Z)-3'β-アセトキシ-5α,6α-エポキシ-3β,5'β-ジヒドロキシ-6',7'-ジデヒドロ-8-オキソ-5,5',6,6',7,8-ヘキサヒドロ-β,β-カロテン)等のフコキサンチンの異性体を用いることもできる。
【0016】
本発明において用い得るフコキサンチンの誘導体としては、フコキサンチノール((3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E)-1-[(1R,4S,6R)-2,2,6-トリメチル-4-ヒドロキシ-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-1-イル]-18-[(1S,2R,4R)-2,6,6-トリメチル-2,4-ジヒドロキシシクロヘキサン-1-イリデン]-3,7,12,16-テトラメチル-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-2-オン)、9'-cis-フコキサンチノール((3S,3'S,5R,5'R,6S,6'R,9'Z)-6',7'-ジデヒドロ-5,6-エポキシ-5,5',6,6',7,8-ヘキサヒドロ-3,3',5'-トリヒドロキシ-8-オキソ-β,β-カロテン)等のフコキサンチンおよびその異性体の脱アセチル化誘導体;イソフコキサンチン((3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E)-3,7,12,16-テトラメチル-1-(2,6,6-トリメチル-2,4-ジヒドロキシシクロヘキサン-1-イリデン)-18-(2,2,6-トリメチル-4-アセトキシ-6-ヒドロキシシクロヘキサン-1-イリデン)-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-2-オン)、イソフコキサンチノール((3S,3'S,5R,5'R)-5'-ヒドロ-7'-デヒドロ-3,3',5,5'-テトラヒドロキシ-β,β-カロテン-8(5H)-オン)等のフコキサンチンおよびフコキサンチノールのオキサビシクロヘキサン環の開環誘導体;19'-ブタノイルオキシフコキサンチン((1S,4S,6R)-1-[(3Z,5E,7E,9E,11E,13E,15E)-18-[(1R,2R,4S)-2,6,6-トリメチル-2-ヒドロキシ-4-アセトキシシクロヘキサン-1-イリデン]-3-(ブタノイルオキシメチル)-7,12,16-トリメチル-2-オキソ-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-1-イル]-2,2,6-トリメチル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-4-オール)、19'-ヘキサノイルオキシフコキサンチン((1S,4S,6R)-1-[(3Z,5E,7E,9E,11E,13E,15E)-18-[(1R,2R,4S)-2,6,6-トリメチル-2-ヒドロキシ-4-アセトキシシクロヘキサン-1-イリデン]-3-[(ヘキサノイルオキシ)メチル]-7,12,16-トリメチル-2-オキソ-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-1-イル]-2,2,6-トリメチル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-4-オール)、4-ケト-19'-ヘキサノイルオキシフコキサンチン((1S,4S,6R)-1-[(3E,5E,7E,9E,11E,13E,15Z)-18-[(1R,2R,4S)-2,6,6-トリメチル-2-ヒドロキシ-4-アセトキシシクロヘキサン-1-イリデン]-3,7,12-トリメチル-16-(ヘキサノイルオキシメチル)-2-オキソ-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-1-イル]-2,2,6-トリメチル-4-ヒドロキシ-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-5-オン)等のフコキサンチンの19'-アルカロイルオキシ化誘導体;フコキサンチノール3'-スルファート((3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E)-1-[(1S,4S,6R)-2,2,6-トリメチル-4α-ヒドロキシ-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-1-イル]-18-[(1S,2R)-2β,6,6-トリメチル-2-ヒドロキシ-4-(ソジオオキシスルホニルオキシ)シクロヘキサン-1-イリデン]-3,7,12,16-テトラメチル-3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカオクタエン-2-オン)等のフコキサンチンのスルホ基による置換体などが挙げられる。
【0017】
本発明においては、フコキサンチンおよびその上記異性体、ならびにフコキサンチンの上記誘導体からなる群より、1種または2種以上を選択して用いることができる。
なお本発明においては、生理活性の観点から、フコキサンチン、およびその代謝産物であるフコキサンチノールが好ましく用いられる。また、コンブ等の褐藻類から、エタノール等のアルコールなどにより抽出して得られるフコキサンチンを含むカロテノイド混合物や、それを精製して得られるフコキサンチン画分等を用いることもできる。さらに、フコキサンチンまたはその誘導体として市販されている製品や、フコキサンチンの精製品等として市販されている製品を用いることもできる。
【0018】
本発明の機能性組成物に含有させる複合体においては、フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上(以下、本明細書において「フコキサンチン等」という)をフコイダンで包接させることを特徴とする。ここで、包接とは、ホスト分子(ここではフコイダン)の有する空洞内部に、ゲスト分子(ここではフコキサンチン等)が取り込まれる現象をいう。かかる包接は、ホスト分子とゲスト分子が共存することで自発的に進み、通常、直接接触させたり、溶液中で混合したり、再結晶させたりすることで行うことができる。簡便には、フコイダンにフコキサンチン等を含浸させることによって実施することができる(より詳細な手順については後述する)。
【0019】
当該包接に用いるフコイダンは、褐藻類に含まれる硫酸化多糖であり、主としてL-フコースがα-1,2またはα-1,4結合してなる。
本発明においては、硫酸化L-フコースのみからなるF-フコイダン、グルクロン酸を含むU-フコイダン、ガラクトースを含むG-フコイダンのいずれを用いてもよく、これらの1種または2種以上の混合物を用いてもよいが、F-フコイダンを用いることが好ましい。また、コンブ等褐藻類から抽出して得たフコイダンを含む酸性多糖の混合物を用いることもできる。なお、フコキサンチン等を包接させ得る量や取扱い性等を考慮すると、ゲルろ過クロマトグラフィー法により測定した重量平均分子量が20万〜300万程度のものが好ましい。
【0020】
本発明においては、コンブ等の褐藻類から抽出したフコイダンを含有する酸性多糖混合物を用いることもできるが、フコイダンとして市販されている製品を利用することもできる。
【0021】
有効な生理活性の発現と安定な複合体の形成を実現するためには、0.01mg〜10mgのフコキサンチン等を、50mg〜5000mgのフコイダンに混合(包接)させることが好ましく、フコキサンチン等:フコイダン=1:10〜1:10000の重量比にて混合(包接)させることがより好ましい。2種以上のフコキサンチン等を用いる場合はその合計量で設定され、フコキサンチンを含有するカロテノイド混合物等の精製品ではないものを用いる場合は、該混合物に含まれるフコキサンチン等の量で設定される。同様に、フコイダンを含む酸性多糖の混合物を用いた場合も該混合物に含まれるフコイダンの量で設定される。
【0022】
本発明において、フコキサンチン等は、通常の方法によりフコイダンで包接させることができる。
たとえば、フコキサンチン等を油性溶媒に溶解し、フコイダンに含浸させることができる。本発明の組成物や飲食品は経口摂取させることが好ましいことから、フコキサンチン等を溶解させる油性溶媒としては可食性のものが好ましく、エタノール、コーン油、綿実油、オリーブ油、ナタネ油、サフラワー油、ヒマワリ油、ゴマ油等の植物油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等を用いることが好ましい。これらの中でも、中鎖脂肪酸トリグリセリドは、速やかに加水分解されてエネルギー源として利用されやすいことから、より好ましく用いられる。中鎖脂肪酸トリグリセリドを多く含むオリーブ油、落花生油、ヒマシ油等を用いることもできる。
本発明において、フコキサンチン等の油性溶媒に対する割合は、フコキサンチンが油性溶媒中に溶解する量であれば特に限定されないが、フコイダンとの包接が安定的に進行するためには、通常、油性溶媒中に5重量%〜40重量%、好ましくは10重量%〜30重量%溶解させる。
【0023】
フコイダンは、フコキサンチンを包接することが可能な限り、いかなる態様で用いてもよく、たとえば乾燥した状態で用いても、溶液状で用いてもよい。好ましくは、乾燥した状態で用いる。
【0024】
本発明においては、フコキサンチン等をフコイダンで包接させる際、β-カロテン、リコペン、ルテイン、アスタキサンチン等の他のカロテノイド類;ビタミンA、ビタミンE等の油溶性ビタミン類;ケルセチン、大豆イソフラボン等のフラボノイド類などを同時に含有させることができる。また、フコキサンチン等をフコイダンで包接させてなる複合体の安定性や生理活性等に影響を与えない範囲で、酸化防止剤、保存剤、香味剤、着色剤等を含有させることもできる。
【0025】
本発明においては、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体を含有する機能性組成物は、そのまま粉末状もしくはゲル状等の形態として、メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善剤とすることができる(以下、本発明の予防・改善剤とも称する)。本発明の予防・改善剤は、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体に加えて、賦形剤、増粘剤、ゲル化剤等、製剤化に際し一般的に用いられる添加剤を加えて、散剤、ゲル剤等として提供される。また、液状担体や乳状担体に溶解、懸濁、分散等させて、液剤、懸濁剤、乳剤等の剤形で提供することもでき、カプセルや軟カプセルに内包させてカプセル剤として提供することもできる。
本発明の予防・改善剤には、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体は、好ましくは0.1重量%〜100重量%含有される。
【0026】
本発明の予防・改善剤は、通常当業者に用いられる製法、たとえば日本薬局方の製剤総則[2]製剤各条に示された製法等により製造することができる。
すなわち、散剤は、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体を粉末状とし、あるいは賦形剤等の添加剤を加え、混和して均質とし、容器に充填して製する。ゲル剤は、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体を、必要によりゲル化剤を加えてゲル化して、所望の形状に成形して製する。液剤および懸濁剤は、水、エタノール等の溶媒に、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体を添加し、必要により分散剤や懸濁化剤を加えて分散または懸濁し、必要によりろ過して、容器に充填して製する。乳剤は、水、油性成分および乳化剤を混合して乳化してなる乳化物に、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体を添加し、均一に分散して製する。硬カプセル剤は、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体に、必要により賦形剤等の添加剤を加えて粉末状として、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース等により成形したカプセルに充填して製する。軟カプセル剤は、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体に必要により賦形剤等の添加剤を加え、ゼラチン等にグリセリン、D-ソルビトール等を加えて塑性化してなるカプセル基剤により、被包成形して製する。
【0027】
本発明の予防・改善剤は、コンブ等可食性の褐藻類に由来する成分を用いることから、経口摂取に適しており、また、簡便かつ手軽に摂取できることから、経口摂取させることが好ましい。有効な予防または改善効果を得るためには、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体の重量として、成人(体重60kg)1日あたり0.1g〜5g摂取させることが好ましく、0.25g〜5g摂取させることがより好ましい。前記の量は、1回で摂取させてもよいが、数回に分けて摂取させてもよい。
【0028】
また、本発明のフコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体は、一般的な食品および飲料(飲食品)の他、健康補助食品、保健機能食品、病者用食品、サプリメント等の健康食品に好適に用いることができ、またこれらの食品の添加剤とすることができる。かくして、前記食品等にメタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態を予防し、または改善する機能を付与することができる。以下、これらを総称して本発明の飲食品とも称する。
【0029】
本発明の飲食品としては、穀物、豆類、芋類、野菜、肉類、魚介類、卵、牛乳等の生鮮食品;漬物、乾物、練り物、粉類、乳製品等の加工食品;ガム、キャンディ、キャラメル、クッキー、ビスケット等の菓子類などの食品、炭酸水、コーラ等の炭酸飲料;天然果汁、果汁飲料等の果実飲料;コーヒー等のコーヒー飲料;緑茶、紅茶、麦茶、ウーロン茶等の茶系飲料;ミネラルウォーター;豆乳類;トマトジュース、ニンジンジュース等の野菜飲料などの飲料が挙げられる。
【0030】
また、本発明の飲食品は、健康補助食品、保健機能食品、病者用食品またはサプリメントとしても提供され得る。健康補助食品は、財団法人日本健康・栄養食品協会(JHFA)が認定した健康食品をいい、保健機能食品は健康増進法により定義され、特定保健用食品と栄養機能食品が含まれる。病者用食品には、病者に適する旨を表示する食品の他、糖尿病患者、高血圧症患者等、特定の疾患を有する患者に適する旨を表示する食品が含まれる。サプリメントとは、一般にアミノ酸やビタミン等の栄養素を補給するために摂取される食品をいう。フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体は、メタボリックシンドローム等の予防または改善効果を有するため、前記の健康補助食品、保健機能食品、病者用食品として好適に用いられ、またこれらの食品に好適に添加され得る。
【0031】
本発明の飲食品において、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体または該複合体を含有する組成物は、上記の飲食品1kgに対し、当該複合体の重量として、1.0g〜200g含有させることが好ましく、2.5g〜100g含有させることがより好ましい。本発明において、フコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体または該複合体を含有する組成物は、加工または調理前の食品等に添加してもよく、加工、調理後の食品に添加してもよい。また、添加する食品、飲料等の形態に応じて、適宜粉末状、ゲル状、液状等の形態で添加し得る。
【0032】
特に、所望される機能を得るためには、本発明の飲食品を、継続して摂取させることが好ましい。かかる飲食品の摂取量としては、成人1日あたりのフコキサンチンとフコイダンとからなる複合体の摂取量として、0.1g〜5gが好ましく、0.25g〜5gがより好ましい。前記の量は、1回で摂取させてもよく、数回に分けて摂取させてもよい。
【0033】
本発明のフコキサンチン等とフコイダンとからなる複合体を、健康補助食品、保健機能食品、病者用食品等の健康食品に添加する場合には、該複合体の1回あたりの摂取量を、1食摂取量単位で包装または充填された形態の飲食品中に含むことが好ましい。ここで、「1食摂取量単位で包装または充填された形態の飲食品」とは、1回に摂取するべき量の飲食品が、1個の袋や箱、ビン等の容器に包装または充填されていることをいう。
【0034】
さらに本発明は、上記したように、フコキサンチン等をフコイダンで包接させる工程を含む、機能性組成物の製造方法を提供する。該組成物は、メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態を予防し、または改善する機能を有する。包接工程は上記と同様に実施することができる。
【実施例】
【0035】
次に、本発明について、実施例及び試験例により詳細に説明するが、本発明の範囲は、かかる実施例等により制限されるものではない。
【0036】
[実施例1]フコキサンチンとフコイダンとからなる複合体
生のマコンブ(Saccharina japonica)1kgからフコキサンチンをエタノールにより抽出し、カラムクロマトグラフィー(充填剤;シリカゲル、カラムの内径;10mm、長さ;50cm)、および高速液体クロマトグラフィー(カラム;C18UG80、口径10 mm x 250mm、溶出溶媒;アセトニトリル:メタノール:水(0.1容量%酢酸アンモニウムを含む)=60:25:15(容積比))で分取することにより、純度45%となるまで精製した。前記フコキサンチン0.1gを中鎖脂肪酸トリグリセリド(商品名「MCT」、ナカライテスク株式会社製)0.5gに溶解した。一方、マコンブの抽出残渣から、0.1N塩酸50Lでフコイダンを含む酸性多糖の混合物を抽出して乾燥させた。このフコイダンを含む酸性多糖10gに、前記フコキサンチンの中鎖脂肪酸トリグリセリドの溶液0.15gを含浸させて複合体とし(収量10.15g)、実施例1の複合体を得た。
得られた複合体の電子顕微鏡写真を図1に示す。図1(A)は得られた複合体粉末の電子顕微鏡写真(200倍)、図1(B)は複合体粉末の断面の電子顕微鏡写真(800倍)である。図1より、フコキサンチンがフコイダンで包接されていることがわかる。
【0037】
[試験例1]保存安定性の評価
上記実施例1の複合体について、5℃、25℃および40℃の各温度にて保存し、3ヶ月、6ヶ月および12ヶ月経過後にフコキサンチン含有量を定量した。その結果を図2に示す。
また、実施例1の複合体に含まれるフコキサンチンと同量のフコキサンチンを、60重量倍のシクロデキストリンに包接させてなる包接体(比較例1)を調製し、5℃および25℃にて6ヶ月間保存した場合の安定性を比較した。その結果を表1に示す。
なお、フコキサンチンの定量は、複合体から3倍量のメタノールで3回抽出し、濃縮して高速液体クロマトグラフィー(カラム;C18UG80、口径2.5 mm x 250mm、溶出溶媒;アセトニトリル:メタノール:水(0.1容量%酢酸アンモニウムを含む)=60:25:15(容積比))で分析し、450 nmで検出し、標品フコキサンチンを用いて作成した検量線を用いて定量することにより行った。
【0038】
【表1】

【0039】
図2において、実施例1の複合体について、良好な保存安定性が認められた。5℃で保存した場合には、12ヶ月経過後においても、フコキサンチンのほとんどが残存することが認められ、25℃で保存した場合においても、12ヶ月経過後に90%程度のフコキサンチンの残存が認められた。40℃で保存した場合においてさえ、12ヶ月経過後に70%程度のフコキサンチンが残存することが認められた。
【0040】
また、表1より、実施例1の複合体を5℃で6ヶ月保存しても、フコキサンチンの減耗は認められておらず、25℃で6ヶ月保存後の減耗はわずかに5%であった。これに対し、比較例1のシクロデキストリン包接体では、5℃で6ヶ月保存した後のフコキサンチンの減耗は10%であり、25℃で6ヶ月間保存した後の減耗は、30%に達していた。
【0041】
さらに、フコキサンチンを30重量倍および60重量倍のデキストリン、ならびに30重量倍および60重量倍のシクロデキストリンにそれぞれ包接させた場合においても、冷蔵(5℃)保存または25℃で保存した場合のフコキサンチンの減耗は顕著であった(図3)。
【0042】
[試験例2]抗血栓症効果の評価
実施例1の複合体を、健康な被験者9名に対し、1人あたり1日に400mgを5週間連続摂取させた。本試験の開始前と、5週間の摂取期間の終了後において、グローバル血栓症測定装置を用いて、血小板の凝集開始までの時間と、脱凝集が開始されるまでの時間を測定した。また、フコキサンチン1mgのみを5週間摂取させた場合(n=6または4)、およびフコイダン400mgのみを5週間摂取させた場合(n=14または9)についても、同様に測定を行った。なお、本試験は、ダブルブラインドにて行った。
結果を図4にて、実施例1の複合体等の摂取開始前(Basal)と摂取開始後(Final)を比較して示す。
【0043】
図4より明らかなように、本発明の実施例1の複合体を5週間連続して摂取した結果、血小板の凝集開始までの時間について有意差は見られなかったが、血小板の脱凝集開始までの時間は有意に短縮されていた(p<0.05)。
これに対し、フコキサンチンのみを摂取させた場合には、血小板の凝集開始までの時間および脱凝集開始までの時間のいずれについても有意な変化は見られなかった。一方、フコイダンのみを摂取させた場合には、血小板の脱凝集開始までの時間について、有意な短縮が見られた(p<0.05)。
以上の結果より、本発明の実施例1の複合体における抗血栓症効果は、主としてフコイダンの機能によるものであると考えられた。
【0044】
そこで、フコイダンの抗血栓症効果についてさらに詳細に検討した。
健康な被験者13名に、フコイダンを1人あたり1日400mgを5週間連続して摂取させ、フコイダンの連続摂取開始前と終了後において、血中のトロンボキサンB、6-ケトプロスタグランディンF1α、過酸化水素の各濃度を比較した。なお、トロンボキサンBおよび6-ケトプロスタグランディンF1αについては市販のELISA測定キット(Cayman Chemical社製)を用いて測定し、過酸化水素については、スコポレチン蛍光法(Root R.K., Metcalf J., Oshino N., Chance B.: H2O2 Release from Human Granulocytes during Phagocytosis.; J. Clin. Invest. 55 945-55 (1975))に従って測定した。結果を図5にて、フコダインの摂取開始前(Basal)と摂取開始後(Final)を比較して示す。
【0045】
図5より明らかなように、血小板凝集を促進するトロンボキサンAの代謝産物であるトロンボキサンBの血中濃度は、フコイダンの連続摂取により変化しないが、血小板凝集を抑制するプロスタグランディンIの代謝産物である6-ケトプロスタグランディンF1αの血中濃度は有意に(p<0.05)増加していた。また、プロスタグランディンI分泌のシグナルとなっていると考えられる過酸化水素の血中濃度も増加していた(p<0.05)。
【0046】
次に、フコイダンの連続摂取を開始する前に採取した血液と、フコイダンの連続摂取後に採取した血液に対し、それぞれ撹拌し、次いで放置した後のトロンボキサンBの濃度を測定した。
その結果、図6にて、フコダインの摂取開始前(Basal)と摂取開始後(Final)を比較して示すように、フコイダンの連続摂取により、トロンボキサンBの血中濃度は有意に低下していた。これより、フコイダンの連続摂取により、ストレスを加えた際の血液凝固の過応答が抑制されることが示された。
【0047】
[試験例3]フコキサンチン等のPPARsリガンド活性の評価
続いて、フコキサンチンおよびフコキサンチノールについて、ペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体(PPARs;peroxisome proliferator-activated receptors)に対するリガンド活性を評価した。なお、オレイン酸や他のカロテノイドについても、同様にリガンド活性を評価した。
PPARsのリガンド活性の評価方法は次の通りである。
すなわち、被験物質5μMのPPARαおよびPPARγに対する活性を、ヒトのPPARαおよびPPARγをホタルのルシフェラーゼとともに酵母のプラスミドに組み込み、これをチャイニーズハムスター卵巣(CHO)−K1細胞に感染させることで、ヒトのPPARαおよびPPARγを発現した細胞を得た。この細胞を、培地にフコキサンチンなどを添加して24時間培養した後、培地を除き、細胞内のルシフェラーゼを測定した(Nagasawa M., Akasaka Y., Ide T., Hara T., Kobayashi N., Utsumi M., Murakami K.: Highly sensitive upregulation of apolipoprotein A-IV by peroxisome proliferator-activated receptor alpha (PPARalpha) agonist in human hepatoma cells; Biochem. Pharmacol. 74 1738-1746 (2007) )。
結果を図7および8に示す。
【0048】
図7より、フコキサンチンおよびフコキサンチノールが、PPARαに対し良好なリガンド活性を有することが示された(対照に対し、p<0.05で有意)。EC50値は、オレイン酸が5.2μMであるのに対し、フコキサンチンは11μM、フコキサンチノールは3.9μMであった。
【0049】
図8より、フコキサンチンおよびフコキサンチノールが、PPARγに対しても良好なリガンド活性を有することが示された(対照に対し、p<0.05で有意)。EC50値は、オレイン酸が39μMであるのに対し、フコキサンチンは12μM、フコキサンチノールは7.4μMであった。
【0050】
[試験例4]フコキサンチノールのカルニチンパルミチン酸転移酵素1AのmRNA発現に対する効果の評価
カルニチンパルミチン酸転移酵素1AのmRNA発現に対するフコキサンチノールの効果を、カルニチンパルミチン酸転移酵素1A のmRNA発現量をTaqMan gene expression assay systems (Applied Biosystems Japan Ltd.)を用いて定量的PCR法により測定することにより評価した。
結果を図9に示す。
【0051】
図9より明らかなように、フコキサンチノールは3μMの添加により、カルニチンパルミチン酸転移酵素のmRNAの発現を有意に増大させることが示された(p<0.05)。
【0052】
[試験例5]フコキサンチノールの肝細胞の脂質分泌抑制効果の評価
フコキサンチノールのヒト肝癌細胞(HuH−7)におけるトリグリセリドの分泌に及ぼす影響を評価した。
上記細胞をフコキサンチノールとPPARαアンタゴニストであるGW 6471の存在下または非存在下にて、低血清培地中で16時間プレインキュベーションした後、24時間インキュベーションした。対照として、上記細胞を担体のみを含有する低血清培地にて同様に処理した。
インキュベーション終了後、超低比重リポタンパク(VLDL)におけるトリグリセリドを測定するため、細胞をn−ヘキサンおよびイソプロパノールの混合溶媒(容積比=3:2)により抽出し、抽出物を乾燥して小容量のTriton X−100に溶解した。トリグリセリド濃度は、トリグリセリド定量用キット(BioVision Research Products)を用いて測定した。結果は、3回の試験の平均値+標準誤差にて示した。
結果を図10に示す。
【0053】
図10より明らかなように、フコキサンチノールは対照に比べて有意なトリグリセリドの分泌抑制効果を示し(p<0.05)、その抑制効果は、PPARαアンタゴニストであるGW 6471よりも顕著であった。
【0054】
本発明においてフコイダンで包接させるフコキサンチンやフコキサンチノールには、試験例3の結果より、PPARαの活性化を介して血中脂質の低下作用が期待され、また、PPARγの活性化を介してインスリン感受性の亢進作用が期待されることから、高脂血症の改善効果や、耐糖能異常の改善効果により、糖尿病への移行を防ぐ効果が期待できる。
さらに、試験例4の結果より、脂質代謝の活性化による肥満防止効果が期待され、試験例5の結果より、肝細胞により脂質がVLDLに分泌されることを抑制する効果、すなわち脂質代謝異常の改善効果が期待される。
【0055】
すなわち、フコキサンチン等をフコイダンで包接させてなる複合体は、主としてフコイダンによる抗血栓症効果、特に血小板に対する脱凝集効果および血液凝固の過応答抑制効果と、フコキサンチン等による血中脂質低下効果、耐糖能異常の改善効果、肥満防止効果、脂質代謝異常改善効果により、メタボリックシンドロームを有効に予防し、改善する効果を有すると考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上詳述したように、本発明により、メタボリックシンドローム等の疾患または状態に対し、良好な予防または改善効果を有し、しかも安定性に優れる機能性組成物、および該疾患または状態の予防または改善剤を提供することができる。
また、本発明により、特に、メタボリックシンドローム等の疾患または状態の予防または改善効果を有する飲食品(一般食品、一般飲料、健康補助食品、保健機能食品、病者用食品またはサプリメント)として、あるいは飲食品に、メタボリックシンドローム等の疾患または状態の予防または改善効果を付与するために添加し得る組成物を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンとからなる複合体を含有する、機能性組成物。
【請求項2】
該複合体が、フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上を、フコイダンで包接してなるものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
該包接が、フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上を、フコイダンに含浸させるものである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
複合体におけるフコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンの重量比が、1:10〜1:10000である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
メタボリックシンドロームの予防または改善剤である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上と、フコイダンとからなる複合体を含有する、飲食品。
【請求項8】
飲食品が、健康補助食品、保健機能食品、病者用食品またはサプリメントである、請求項7に記載の飲食品。
【請求項9】
メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善用である、請求項7または8に記載の飲食品。
【請求項10】
メタボリックシンドロームの予防または改善用である、請求項9に記載の飲食品。
【請求項11】
飲食品に添加するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
フコキサンチンおよびその誘導体からなる群より選択される1種または2種以上をフコイダンで包接させる工程を含む、機能性組成物の製造方法。
【請求項13】
機能性組成物が、メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、高脂血症、リポタンパク質異常、血栓症、動脈硬化症からなる群より選択される少なくとも1種の疾患または状態の予防または改善用組成物である、請求項12に記載の方法。

【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−60402(P2013−60402A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201202(P2011−201202)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2011年3月15日 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター発行の「基礎的研究業務研究成果集(2010年度終了課題)」に発表。
【出願人】(504229398)株式会社フラバミン (1)
【出願人】(594165332)株式会社小倉屋山本 (4)
【Fターム(参考)】