フットウェア製品
フットウェア製品(100)は、フットウェアアッパー(110)に固着されたソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)を含む。ソールアセンブリは、ソールアセンブリのヒール寄り部分(202、202A、202B、202C)に実質的に配置されたデッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)を含む。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)、ロワーデッキ部分(320、320A、320B、320C)、ならびにアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分の右左それぞれの側縁(313A、313B、313C、323A、323B、323C、315A、315B、315C、325A、325B、325C)に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分(312A、312B、312C、322A、322B、322C、314A、314B、314C、324A、324B、324C)に取り付けられた右左の支持体(330A、330B、330C、340A、340B、340C)を含む。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間に空洞(305A、305B、305C)を画定し、かつソールアセンブリのヒール寄り部分によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はフットウェア製品に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
一般に、フットウェア製品の一種であるシューズはアッパー部分およびソールを含む。アッパー部分がソールに固着されると、アッパー部分およびソールは、いっしょになって、人の足を確実かつ快適に確保するように構成される空間を画定する。多くの場合、アッパー部分および/またはソールは、縫合または接着して合わせることができる多数の層から形成されている。たとえば、アッパー部分は、革と布との組み合わせまたはフォームと布との組み合わせで形成され得、ソール部分は、少なくとも一つの天然ゴム層から形成され得る。多くの場合、材料は、機能的理由、たとえば防水性、耐久性、耐摩耗性および通気性のために選択されるが、形状、風合いおよび色は、シューズの美的品質を改善するために使用される。
【発明の概要】
【0003】
概要
一つの局面において、フットウェア製品は、フットウェアアッパーとフットウェアアッパーに固着されたソールアセンブリとを含む。ソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有し、実質的にソールアセンブリのヒール寄り部分に配置されたデッキアセンブリを含む。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分、アッパーデッキ部分から離間しているロワーデッキ部分、ならびにアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられた右左の支持体を含む。デッキアセンブリはアッパーデッキとロワーデッキとの間に空洞を画定する。デッキアセンブリは、ソールアセンブリのヒール寄り部分によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける。デッキによってアッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間に画定される空洞または空間は、二つのデッキ部分の間で垂直方向力が直接的に移動するのを防止または実質的に抑制する。これは、ユーザのかかとが、ユーザの足に加わる直接的な接地力および衝撃を体感しないようにすることができる。その代わりに、接地力は、収容されている足のかかとからずらして設置されている(offset)右左の側方支持体(たとえば、右左の支持体は、収容されているかかとの中心の真下にはない)へと側方向に向け直される。結果として、収容されているかかとの真下の接地力は、かかとへと直接的には移動せず、したがって、動いている面、たとえばボート、建設車両、大型機械などのデッキからの衝撃および振動のユーザの体感を軽減する。いくつかの態様において、ソールアセンブリは、アウトソールとソールアセンブリの少なくともフォアフット部分においてアウトソール上に配置されたミッドソールとを含む。アウトソールおよびミッドソールは、たとえば材料選択により、ソールアセンブリのさらなる減衰性(dampening)および衝撃吸収を提供するように構成されることができる。
【0004】
本開示の態様は以下の特徴の一つまたは複数を含むことができる。いくつかの態様において、右左の支持体は、アッパーおよびロワーデッキ部分それぞれのトウ寄り部分に実質的に近いところで、アッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられている。ソールアセンブリは、いくつかの例において、アウトソールとソールアセンブリの少なくともフォアフット部分においてアウトソール上に配置された第一のミッドソールとを含む。デッキアセンブリは、実質的にアウトソールと第一のミッドソールとの間で、ソールアセンブリの少なくともヒール寄り部分においてアウトソール上に配置されている。アウトソールは、アッパーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーデッキ部分の右左の部分の少なくとも一部分を支持するように構成されていることができる。いくつかの態様において、ソールアセンブリは第二のミッドソールを含み、第二のミッドソールはアッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間で、実質的にそれらの間に画定された空洞の周囲に配置される。第二のミッドソールは、第一のミッドソールと同じくらいの伸展性を有する(compliant)かまたはそれよりも伸展性であることができる。いくつかの例において、第一のミッドソールは衝撃吸収ポリウレタンを含むが、エチレン酢酸ビニルのような他の材料を使用することもできる。第一のミッドソールは、約40 Asker C〜約70 Asker Cのデュロメータ硬さを有する。いくつかの態様において、デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分のヒール寄り部分およびロワーデッキ部分のヒール寄り部分に取り付けられた、後部支持体を含む。
【0005】
いくつかの態様において、ソールアセンブリは、アウトソールとソールアセンブリの少なくともフォアフット部分においてアウトソール上に配置されたミッドソールとを含む。デッキアセンブリは、ソールアセンブリのヒール部分においてミッドソール上に配置されている。ミッドソールは、アッパーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーデッキ部分の右左の部分の少なくとも一部分を支持するように構成されている。ミッドソールは、アッパーデッキ部分のトウ寄りおよびヒール寄り部分を少なくとも部分的に支持しながらロワーデッキ部分を受けるように構成された凹部を画定する。
【0006】
いくつかの例において、アッパーデッキ部分は弓形の形状(たとえば、ロワーデッキ部分に対して下向きに面する凹面)を画定する。右左の支持体は、カーブした形状、実質的に階段状の輪郭を示す(step-profiled)形状または他の適当な形状を画定することができる。デッキは、熱可塑性ポリウレタンを含むこともできるし、および/または約40 Shore D〜約70 Shore D、好ましくは60 Shore Dのデュロメータ硬さを有することもできる。いくつかの例において、ソールアセンブリは、デッキアセンブリを支持して溝付きの(siped)底面を画定するアウトソールを含む。アウトソールは、イソブチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび/または天然ゴムを含むゴム化合物を含むことができる。
【0007】
シューズは、約1mm〜約20mm、好ましくは約15mmのトウスプリングを画定することができ、このトウスプリングが、ユーザがシューズの先芯を動いている面に下向きに押しつけることを容易にすることにより、動いている面上でのシューズの安定性を促進する。
【0008】
もう一つの局面において、フットウェア製品のためのソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するアウトソール、アウトソールの少なくともトウ寄り部分においてアウトソール上に配置された第一のミッドソール、およびアウトソールと第一のミッドソールとの間でソールアセンブリのヒール寄り部分に配置されたデッキアセンブリを含む。デッキアセンブリは、アッパーおよびロワーデッキ部分、およびアッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間に配置された第二のミッドソールを含む。第二のミッドソールは、アッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間で接地力が直接的に移動するのを実質的に抑制するための空洞を画定し、第二のミッドソールは、アッパーデッキ部分を少なくとも部分的に支持する。
【0009】
本開示のこの局面の態様は以下の特徴の一つまたは複数を含むことができる。いくつかの態様において、ソールアセンブリは、アッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられた右左の支持体を含む。右左の支持体は、アッパーおよびロワーデッキ部分それぞれのトウ寄り部分に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられることができる。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分のヒール寄り部分およびロワーデッキ部分のヒール寄り部分に取り付けられた後部支持体を含むことができる。いくつかの例において、第二のミッドソールは第一のミッドソールよりも伸展性を有しており、衝撃吸収ポリウレタンまたはエチレン酢酸ビニルを含むことができる。デッキアセンブリは熱可塑性ポリウレタンを含むことができる。
【0010】
もう一つの局面において、フットウェア製品のための、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するアウトソール、アウトソールの少なくともトウ寄り部分においてアウトソール上に配置されたミッドソール、ならびにソールアセンブリのヒール寄り部分に配置されたデッキアセンブリを含む。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分、アッパーデッキ部分の下方に垂直方向に離間しているロワーデッキ部分、ならびにアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられた右左の支持体を含む。デッキは、ソールアセンブリのヒール寄り部分によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける。いくつかの態様においては、アッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間に画定される空洞または空間が、二つのデッキ部分の間で垂直方向力が直接的に移動するのを防止または実質的に抑制する。これは、ユーザのかかとが、ユーザの足に加わる直接的な接地力および衝撃を体感しないようにすることができる。その代わりに、接地力は、収容されている足のかかとからずらして設置されている右左の側方支持体(たとえば、右左の支持体は、収容されているかかとの中心の真下にはない)へと側方向に向け直される。結果として、収容されているかかとの真下の接地力は、かかとへと直接的には移動されず、したがって、動いている面、たとえばボート、建設車両、大型機械などのデッキからの衝撃および振動のユーザの体感を軽減する。いくつかの態様において、ソールアセンブリはアウトソールおよびミッドソールを含み、これらは、たとえば材料選択により、ソールアセンブリのさらなる減衰性および衝撃吸収を提供するように構成されることができる。
【0011】
さらに別の局面において、フットウェア製品のためのソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するアウトソール、アウトソールのトウ寄り部分においてアウトソール上に配置されたミッドソール、ならびにアウトソールのヒール部分の上方かつミッドソールの下方でアウトソール上に配置されたデッキを含む。デッキは、弓形の形状を画定するアッパーデッキ部分、およびアッパーデッキ部分の右左それぞれの部分に固着された右左の部分を有するロワーデッキ部分を含み、それらの間に空洞を画定する。デッキは、ソールアセンブリのヒール寄り部分によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける。たとえば、カーブしたアッパーデッキ部分は、垂直荷重を受けながら側方外方向に突出または曲がる。
【0012】
以下、開示の一つまたは複数の態様の詳細を添付図面および詳細な説明で述べる。他の局面、特徴および利点は、詳細な説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】ソールアセンブリを有するフットウェア製品の左片方の立面斜視図である。
【図1B】ソールアセンブリを有するフットウェア製品の左片方の側面図である。
【図2A】ソールアセンブリの斜視図である。
【図2B】図2Aのソールアセンブリの分解図である。
【図2C】図2Aのソールアセンブリの部分分解図である。
【図2D】図2Aのソールアセンブリの分解図である。
【図3A】ソールアセンブリの正面図である。
【図3B】ソールアセンブリの背面図である。
【図3C】ソールアセンブリの右側面図である。
【図3D】ソールアセンブリの左側面図である。
【図3E】ソールアセンブリの底面図である。
【図3F】ソールアセンブリの平面図である。
【図3G】図3Eのソールアセンブリを3G−3G線から見た断面図である。
【図3H】図3Eのソールアセンブリを3H−3H線から見た断面図である。
【図3I】図3Eのソールアセンブリを3I−3I線から見た断面図である。
【図3J】図3Eのソールアセンブリを3J−3J線から見た断面図である。
【図3K】図3Eのソールアセンブリを3K−3K線から見た断面図である。
【図3L】図3Eのソールアセンブリを3L−3L線から見た断面図である。
【図3M】図3Eのソールアセンブリを3M−3M線から見た断面図である。
【図4A】ソールアセンブリの正面図である。
【図4B】ソールアセンブリの背面図である。
【図4C】ソールアセンブリの右側面図である。
【図4D】ソールアセンブリの左側面図である。
【図4E】ソールアセンブリの平面図である。
【図4F】図4Eのソールアセンブリを4F−4F線から見た断面図である。
【図4G】ソールアセンブリの底面図である。
【図4H】図4Gのソールアセンブリを4H−4H線から見た断面図である。
【図4I】図4Gのソールアセンブリを4I−4I線から見た断面図である。
【図4J】図4Gのソールアセンブリを4J−4J線から見た断面図である。
【図4K】図4Gのソールアセンブリを4K−4K線から見た断面図である。
【図4L】図4Gのソールアセンブリを4L−4L線から見た断面図である。
【図4M】図4Gのソールアセンブリを4M−4M線から見た断面図である。
【図4N】図4Gのソールアセンブリを4N−4N線から見た断面図である。
【図5A】ソールアセンブリの正面図である。
【図5B】ソールアセンブリの背面図である。
【図5C】ソールアセンブリの右側面図である。
【図5D】ソールアセンブリの左側面図である。
【図5E】ソールアセンブリの平面図である。
【図5F】ソールアセンブリの底面図である。
【図5G】図5Fのソールアセンブリを5G−5G線から見た断面図である。
【図5H】図5Fのソールアセンブリを5H−5H線から見た断面図である。
【図5I】図5Fのソールアセンブリを5I−5I線から見た断面図である。
【図5J】図5Fのソールアセンブリを5J−5J線から見た断面図である。
【図5K】図5Fのソールアセンブリを5K−5K線から見た断面図である。
【図5L】図5Fのソールアセンブリを5L−5L線から見た断面図である。
【図5M】図5Fのソールアセンブリを5M−5M線から見た断面図である。
【図6A】ソールアセンブリの試験装置の斜視図である。
【図6B】試験ブロックがヒール部分に配置されたソールアセンブリの上面斜視図である。
【図7】デッキアセンブリを有するシューズに関する例示的な衝撃軽減データを、デッキアセンブリを有しない他のシューズと比較して提供するチャートである。
【0014】
異なる図における同種の参照番号は同種の要素を示す。例として、すべての図面は、左足に装着されるのに適したフットウェア製品およびソールアセンブリに関する。本発明はまた、図面の鏡像、すなわち、右足に装着されるのに適したフットウェア製品およびソールアセンブリをも含む。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
ボート乗船中、特にモーターボート乗船中に体感する衝撃および振動は一般に、疲労、さらには筋肉痛をも生じさせる。人は、モーターボート甲板から移動してくる、ランニング時の数倍の力を体感することがある。ボート乗船中に体感する衝撃力および振動の軽減は一般にボート乗船の体験を改善する。過去において、一部の人たちは、ボート乗船中にランニングシューズを履くことを選択したが、一部の従来のランニングシューズは、ランニング時に前方への推進を促進するように選択されたそのリバウンド特性のせいで、ボート乗船中に体感する力を増幅するということがわかった。他の人たちは、ボートには裸足で乗ることを選択したが、これは、体感する衝撃および振動力の軽減は提供しない。本開示は、ソールアセンブリを提供し、いくつかの例において、ボート乗船時に体感する衝撃および振動力を減らし、それにより、おそらくは疲労を軽減し、ボート乗船の楽しさを高めるシューズを提供する。
【0016】
図1Aおよび1Bを参照すると、シューズ100は、シューアッパー110およびシューアッパー110に固着されたソールアセンブリ200を含む。シューアッパー110およびソールアセンブリ200は、いっしょになって、人の足を確実かつ快適に保持するように構成された空間120を画定する。シューズ100が示されているが、ソールアセンブリ200は、非限定的にブーツ、サンダル、ビーチサンダルなどをはじめとする他のタイプのフットウェア製品にも使用することができる。
【0017】
図2A〜3Mは、ソールアセンブリ200、200Aの好ましい態様を提供する。図4A〜5Mは、ソールアセンブリ200、200B、200Cの二つの代替態様を示す。図3A〜3D、4A〜4Dおよび5A〜5Dは、ソールアセンブリ200、200A、200B、200Cそれぞれの態様の正面図、背面図および側面図を示す。ソールアセンブリ200は、ヒール部分202およびフォアフット部分204を有し、アウトソール210、ミッドソール220、ならびにアッパーおよびロワー部分310、320を有するデッキアセンブリ300を含む。アウトソール210は、ソールアセンブリ200のヒール部分202およびフォアフット部分204に対応するヒール部分212およびフォアフット部分214を有する。ソールアセンブリ200は、ソールアセンブリ200の少なくともヒール部分202で受ける接地力を、ソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分へと実質的に方向を向け直す。好ましくは、デッキアセンブリ300は、ソールアセンブリ200の少なくともヒール部分202で受ける接地力がユーザのかかとへ直接的に移動するのを防ぎ、その力をソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分へと実質的に方向を向け直す。図2A〜2Dは、ソールアセンブリ200の一つの態様の組立図、部分分解図および完全分解図を提供する。
【0018】
デッキアセンブリ300は、ソールアセンブリ200の少なくともヒール部分202で受ける接地力をソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分へと方向を向け直す。アッパー部分310とロワー部分320との間でデッキアセンブリ300によって画定される空洞または空間が、二つのデッキ部分310、320の間で垂直方向力が直接的に移動するのを防ぐ、または実質的に抑制する。これは、ユーザのかかとが、ユーザの足に加わる直接的な接地力および衝撃を体感しないようにすることができる。その代わりに、接地力は、収容される足のかかとからずらして設置されうるソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分(たとえば、右および左の支持体は、収容されるかかとの中心の真下にはない)へと側方向に向け直される。結果として、収容されているかかとの真下の接地力は、かかとへと直接的には移動せず、したがって、動いている面、たとえばボート、建設車両、大型機械などのデッキからの衝撃および振動のユーザの体感を軽減する。デッキアセンブリ300は熱可塑性ポリウレタンで形成され得る。デッキアセンブリ300は、約40 Shore D〜約70 Shore D(好ましくは60 Shore D)のデュロメータ硬さを有する。好ましくは、デッキ材料は、アウトソール210およびミッドソール220よりも硬質である。
【0019】
いくつかの態様において、アウトソール210およびミッドソール220は、材料選択により、ソールアセンブリのさらなる減衰性および衝撃吸収を提供するように構成されている。図3E、4Gおよび5Fの例に示すアウトソール210は、溝付きまたは成形溝付き(molded-siped)の領域218を有することができる底面216を有する。溝付きまたは成形溝付きの底面216は、濡れた表面(たとえばボート甲板)上でトラクションを提供する。アウトソール210は、熱硬化性エラストマー材料、たとえば天然ゴムで形成されていることができる。デッキアセンブリ300は、熱可塑性樹脂、たとえばポリオレフィン材料、熱可塑性ウレタン(TPU)またはナイロンで作られ得る。ミッドソール220は、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル(EVA)で作られ得る。好ましくは、アウトソール210は、トラクションと衝撃吸収特性とのバランスを示すゴム化合物、たとえばイソブチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび/または天然ゴムで形成されている。アウトソール210は、約40 Shore A〜約70 Shore A(好ましくは50 Shore A)のデュロメータ硬さを有する。
【0020】
ミッドソール220は、好ましくは、衝撃吸収材料で構成されている。たとえば、ミッドソール220は、衝撃吸収ポリウレタンで形成されていることができる。ミッドソール220は、約40 Asker C〜約70 Asker C(好ましくは50 Asker C)のデュロメータ硬さを有する。いくつかの態様において、ミッドソール220は、ユーザのかかとを収容するために配置されたヒールインサート227を含む(図3F〜3G)。ヒールインサート227は、約30 Asker C〜約40 Asker C(好ましくは約45 Asker C)のデュロメータ硬さを有することができる。
【0021】
図3A〜3Dに示す例において、ソールアセンブリ200Aは、ソールアセンブリ200Aの少なくともフォアフット部分204Aにおいてアウトソール210上に配置されたミッドソール220A、およびソールアセンブリ200Aのヒール部分202Aにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Aとの間でアウトソール210上に配置されたデッキアセンブリ300Aを含む。デッキアセンブリ300Aはアッパーおよびロワー部分310A、320Aを含む。図4A〜4Dに示す例において、ソールアセンブリ200Bは、ソールアセンブリ200Bの少なくともヒール部分202Bにおいてアウトソール210上に配置されたミッドソール220B、ならびにソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bにおいてミッドソール220B上に配置されたアッパーおよびロワー部分310B、320Bを有するデッキアセンブリ300Bを含む。図5A〜5Dに示す例において、ソールアセンブリ200Cは、ソールアセンブリ200Cの少なくともフォアフット部分204Cにおいてアウトソール210上に配置されたミッドソール220C、およびソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Cとの間でアウトソール210上に配置されたアッパーおよびロワー部分310C、320Cを有するデッキアセンブリ300Cを含む。
【0022】
図2A〜3Mは、ソールアセンブリ200Aのヒール部分202Aにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Aとの間でアウトソール210上に配置されたデッキアセンブリ300Aを有するソールアセンブリ200、200Aの態様を示す。ロワーデッキ部分320Aはアウトソール210の上に位置し、ミッドソール220Aは、デッキアセンブリ300Aを受けるように構成された受け部または外形223Aを画定する。図3Fおよび3Gに示す例において、アッパーデッキ部分310Aのトウ寄り部分317Aは前方縁領域318Aに沿って支持されている。アッパーデッキ部分310Aのヒール寄り部分319Aは、ロワーデッキ部分320Aに接合された後部支持体350Aによって支持されるように示されている。いくつかの例において、ロワーデッキ部分320Aは、緩やかなカーブを形成しながら後部支持体350Aへと徐々に移行する。いくつかの例において、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aはいっしょになって後部支持体350A(たとえば、それぞれ後部支持体350Aのアッパーおよびロワー部分)を形成する。図示する例において、アッパーデッキ部分310Aは、足のかかとを収容するように構成されたヒールカップ部分316Aを画定する。ヒールカップ部分316Aの側面は、収容されている足に対して安定性を提供する。
【0023】
図3H〜3Iに示す例において、ソールアセンブリ200Aのフォアフット部分204Aは、アウトソール210とミッドソール220Aとの間(好ましくは、ミッドソール220Aによって画定される凹部中)に配置されたフォアフットクッション層290を含む。フォアフットクッション層290は、ユーザの足に対してさらなる衝撃吸収およびクッション作用(cushioning)を提供する。フォアフットクッション層290(たとえばポリウレタンフォーム)は、ポリウレタンで作られてもよく、40 Asker C〜70 Asker C、好ましくは50 Asker Cのデュロメータ硬さを有することができる。
【0024】
図3K〜3Mを参照すると、アッパーデッキ部分310Aは右左の部分312A、314Aを有し、これらは対応する右左の側縁313A、315Aを有する。ロワーデッキ部分320Aは右左の部分322A、324Aを有し、これらは対応する右左の側縁323A、325Aを有する。デッキアセンブリ300Aは、アッパーデッキ部分310Aのトウ寄り部分317Aにおいて、いくつかの例においては前方縁領域318Aまたはその近くで、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの部分312A、314Aと、ロワーデッキ部分320Aの右左それぞれの部分322A、324Aとに取り付けられた、またはそれらの間に配置された右左の支持体330A、340Aを含む。いくつかの態様において、右左の支持体330A、340Aは、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの側縁313A、315Aと、ロワーデッキ部分320Aの右左それぞれの側縁323A、325Aとに実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aに取り付けられている。右左の支持体330A、340Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aと同じ材料で作られることもできるが、いくつかの好ましい態様において、右左の支持体330A、340Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aよりも伸展性を有する材料で作られている。いくつかの例において、右左の支持体330A、340Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aと一体型であり、それらからゆるやかに延びている。他の例において、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aは、いっしょに取り付けられるかまたは配置されてシェル(shell)を形成し、そのシェルが内部空洞305を画定する。アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aの各々上に配置されたアッパーおよびロワー部分をそれぞれが有する右左の支持体330A、340Aおよび後部支持体350Aづたいに合わさっている。
【0025】
ソールアセンブリ200Aは、いくつかの態様において、(たとえば前方縁領域318Aに沿って)アッパーデッキ部分310Aのトウ寄り部分317Aと、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの側縁313A、315Aに実質的に近いところでアッパーデッキ部分310Aの右左の部分312A、314Aの少なくとも一部とを支持するように構成された第二のミッドソール225A(図2A〜2Dおよび3Gに示す)を含む。第二のミッドソール225Aは、約45 Asker C〜約65 Asker Cのデュロメータ硬さを有するエチレン酢酸ビニル(EVA)を含むことができる。図3L〜3Mに示す例において、第二のミッドソール225Aは、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの側縁313A、315Aを少なくとも部分的に支持する右左の側方支持体226A、228aを画定するか、または含む。第二のミッドソール225Aはまた、アッパーデッキ部分310Aのヒール寄り部分319Aにおいて、アッパーデッキ部分310Aとロワーデッキ部分320Aとの間に画定されている空洞305Aの後方で、アッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間の支持を提供することができる。いくつかの例においては、第二のミッドソール225Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aとともに空洞305Aの部分(たとえば壁)を画定する。空洞305Aは、ソール210のヒール部分212が受ける衝撃またはインパクト力の直接的伝達または伝搬を防ぐ、または実質的に抑制する。第二のミッドソール225Aまたは少なくとも右左の側方支持体226A、228Aは、第一のミッドソール220Aと(超えるとまではいかなくとも)同じ耐衝撃特性および振動軽減特性を有して、それにより、ソールアセンブリ200Aのヒール部分202Aにおいてユーザが体感する振動および力を軽減する。
【0026】
図2Bおよび2Dに示す態様において、第一のフォームインサート221はアッパーデッキ部分310、310A上に配置されて、第一のフォームインサート221がデッキアセンブリ300、300Aと、ソールアセンブリ200のヒール部分202の第一のミッドソール220、220Aとの間に位置している。第一のフォームインサート221は、エチレン酢酸ビニルフォーム、ポリウレタンフォームまたは任意の他の適当なフォームを含むことができる。第一のフォームインサート221は、約30 Asker C〜約60 Asker C(好ましくは43+/−3 Asker C)のデュロメータ硬さ、および約2mm〜約10mm(好ましくは4mm)の厚さを有する。第二のフォームインサート229が、ソールアセンブリ200のヒール部分202において、シューズ100の中敷の下、第一のミッドソール220、220A上に配置されてもよい。第二のフォームインサート229は、エチレン酢酸ビニルフォーム、ポリウレタンフォームまたは任意の他の適当なフォームを含むことができる。第二のフォームインサート229は、約20 Asker C〜約60 Asker C(好ましくは33+/−3 Asker C)のデュロメータ硬さおよび約2mm〜約10mm(好ましくは4mm)の厚さを有する。
【0027】
図4A〜4Nは、ソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bにおいてミッドソール220B上に配置されたデッキアセンブリ300Bを有するソールアセンブリ200、200Bの態様を示す。いくつかの態様において、デッキ300Bは、アッパーデッキ部分310Bとアッパーデッキ部分310Bの下方に垂直方向に離間しているロワーデッキ部分320Bとを含む。図4Fおよび4Kを参照すると、アッパーデッキ部分310Bは、ミッドソール220Bによって少なくとも部分的に支持されている。図示する例において、ロワーデッキ部分320Bは、実質的に長方形の形状を画定しているプレートであるが、他の形状、たとえば非限定的に楕円形、台形などが画定されてもよい。ミッドソール220Bは、ロワーデッキ部分320Bを受けるように構成された凹部222Bを画定する。いくつかの例において、図4Fに示すように、ミッドソール220Bは、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分およびヒール寄り部分317B、319Bを少なくとも部分的に支持する。図示する例において、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分317Bは、ミッドソール220Bによって連続的に支持されているが、図示しない他の例において、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分317Bはミッドソール220Bによって断続的に支持される(たとえば、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分317Bの左右部分を支持、または間隔をおいて支持する)。
【0028】
図4L〜4Nを参照すると、アッパーデッキ部分310Bは右左の部分312B、314Bを有し、これらは対応する右左の側縁313B、315Bを有する。図示する例において、アッパーデッキ部分310Bは、足のかかとを収容するように構成されたヒールカップ部分316Bを画定する。ヒールカップ部分316Bの側面は、収容されている足に対して安定性を提供する。ロワーデッキ部分320Bは右左の部分322B、324Bを有し、これらは対応する右左の側縁323B、325Bを有する。アッパーデッキ部分310Bとロワーデッキ部分320Bとの間には空洞305Bが画定されている。
【0029】
デッキ300Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの部分312B、314Bとロワーデッキ部分320Bの右左それぞれの部分322B、324Bとに取り付けられた右左の支持体330B、340Bを含む。いくつかの態様において、右左の支持体330B、340Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの側縁313B、315Bとロワーデッキ部分320Bの右左それぞれの側縁323B、325Bとに実質的に近いところで、アッパーおよびロワーデッキ部分310B、320Bに取り付けられる。右左の支持体330B、340Bは、ソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bが受ける任意の接地力の移動を、実質的にアッパーデッキ部分310Bの側縁313B、315Bへ向ける。アウトソール210のヒール部分212の中心の近くで受ける力は、デッキアセンブリ300Bによって側方外方向に向け直され、それにより、空洞305Bの上方に位置するユーザの足のかかとが体感する任意の力を最小限にする。デッキアセンブリ300Bは、支持面からユーザの足のかかとまでの垂直上向きの直接的な力の移動を実質的に除く。
【0030】
いくつかの態様において、ミッドソール220Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの側縁313B、315Bに実質的に近いところにおいてアッパーデッキ部分310Bの右左の部分312B、314Bの少なくとも一部を支持するように構成されている。図4Mに示す例において、ミッドソール220Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの側縁313B、315Bを少なくとも部分的に支持する右左の側方支持体226B、228Bを画定するか、または含む。右左の側方支持体226B、228Bは、ミッドソール220Bの残り部分と(超えるとまではいかなくとも)同じ耐衝撃特性および振動軽減特性を有して、それにより、ソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bにおいてユーザが体感する振動および力を軽減する。
【0031】
図4Lおよび4Nに示す例において、右左の支持体330B、340Bは、カーブした形状を画定しているが、他の例において、右左の支持体330B、340Bは、階段状の輪郭を画定するか、または直線的である。カーブした支持体330B、340Bは、衝撃吸収および力の移動の軽減のためにさらに屈曲するという利点を提供する。まっすぐな脚部とは対照的に、代替態様において、(たとえば伸展性を有する材料の)カーブしたまたは曲がった支持体330B、340Bは、加えられた力をその中に直接的に移動させるのではなく、加えられた力の下で屈曲する傾向にある。同様に、階段状の輪郭を示す支持体もまた、加えられた力をその中に直接的に移動させるのではなく、加えられた力の下で屈曲する傾向にある。階段状の輪郭を示す支持体は、階段状の輪郭を示す支持体の奥行き部分(run portion)(たとえば水平部分)に沿ってミッドソール220Bによって少なくとも部分的に支持され得る。支持体330B、340Bのサイズ、形状および材料は、力を側方向に向け直しながらも所望のレベルの衝撃および振動吸収を提供するように選択することができる。カーブした支持体330B、340Bは、約1mmの厚さ、約3mmの幅、約10mm〜約15mmの高さおよび約30mmの曲率半径を有する。階段状の輪郭を示す支持体の例において、支持体は、約2mmの厚さ、約2cmの幅、約1.5cmの高さ、約5mmの蹴上げおよび約5mm〜約15mmの奥行きを有する。
【0032】
いくつかの態様において、デッキアセンブリは、足のかかとを収容するように構成されたヒールカップおよび少なくとも一つの実質的にU字形の衝突力方向変更材(strike force redirector)を含むか、または画定する。ヒールカップは右左の部分を有する。衝突力方向変更材は、ベースおよびヒールカップの右左それぞれの側縁に実質的に近いところにおいてヒールカップの右左それぞれの部分に固着された右左の脚部を有する。デッキは、互いに平行に配置された二つの衝突力方向変更材を含む。しかしながら、いかなる数の衝突力方向変更材を使用してもよい。衝突力方向変更材は、アウトソール210のヒール部分212およびひいてはベースが受ける任意の接地力を、その右左の脚部を介してヒールカップの側縁へと移動させる。衝突力方向変更材は、カーブしている、階段状の輪郭を示す、直線的である、または任意の他の適当な形状もしくは幾何学的形態を有することができる。
【0033】
図5A〜5Mは、ソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Cとの間でアウトソール210上に配置されたデッキアセンブリ300Cを有するソールアセンブリ200、200Cのもう一つの態様を示す。ロワーデッキ部分320Cがアウトソール210上に位置し、ミッドソール220Cが、デッキアセンブリ300Cを受けるように構成された受け部または外形223Cを画定する。図5Eに示す例において、アッパーデッキ部分310Cのトウ寄り部分317Cは前方縁318Cに沿って支持されていないが、他の例において、アッパーデッキ部分310Cのトウ寄り部分317Cはアウトソール210によって少なくとも部分的に支持されている。アッパーデッキ部分310Cのヒール寄り部分319Cは、ロワーデッキ部分320Cに接合された後部支持体350Cによって支持されるように示されている。いくつかの例において、ロワーデッキ部分320Cは、緩やかなカーブを形成しながら後部支持体350Cへと徐々に移行する。他の例において、アッパーデッキ部分310Cのヒール寄り部分319Cは、アウトソール210によって支持されないか、または少なくとも部分的に支持されるかのいずれかである。
【0034】
図5Kを参照すると、アッパーデッキ部分310Cは、右左の部分312C、314Cを有し、これらは対応する右左の側縁313C、315Cを有する。ロワーデッキ部分320Cは、右左の部分322C、324Cを有し、これらは対応する右左の側縁323C、325Cを有する。デッキアセンブリ300Cは、アッパーデッキ部分310Cの右左それぞれの部分312C、314Cとロワーデッキ部分320Cの右左それぞれの部分322C、324Cとに取り付けられた右左の支持体330C、340Cを含む。いくつかの態様において、右左の支持体330C、340Cは、アッパーデッキ部分310Cの右左それぞれの側縁313C、315Cとロワーデッキ部分320Cの右左それぞれの側縁323C、325Cとに実質的に近いところで、アッパーおよびロワーデッキ部分310C、320Cに取り付けられる。右左の支持体330C、340Cは、アッパーおよびロワーデッキ部分310C、320Cがお互いから延びているように見えるように十分に小さくてもよい。
【0035】
図5Lに示す例を参照すると、アッパーデッキ部分310Cは弓形の形状を画定し、好ましくは上向きに凸面であり、それが、下向きヒール力の側方外方向への移動を促進する。同様に、いくつかの例において、ロワーデッキ部分320Cは弓形を画定し、好ましくは下向きに凸面であり、アウトソール210Cのヒール部分212Cの中心の近くに加わる力がデッキ300Cによって側方外方向へと向け直され、したがって、ユーザの足のかかとが体感するいかなる力も最小限にする。アッパーデッキ部分310Cとロワーデッキ部分320Cとの間には空洞305Cが画定されている。図示する例において、ミッドソール220Cは、収容されている足のかかとにアウトソール210のヒール部分212Cからの直接的な支持を提供する右左の側方支持体226C、228Cを画定するかまたは含み、それにより、デッキ300Cによって提供される支持を補足する。右左の側方支持体226C、228Cは、アッパーデッキ部分310Cの右左それぞれの側縁313C、315Cとロワーデッキ部分320Cの右左それぞれの側縁323C、325Cとに実質的に近いところに配置されて、ソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cの周囲に沿った力の移動を促進する(たとえば、垂直方向下向きの力の直接的な移動を防ぐ)。
【0036】
いくつかの態様において、ソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cは、アッパー110のヒール部分114を過ぎてヒール方向に約8mm〜約13mm延びている。このヒール方向の延長部分が、ユーザの安定性を促進し、ユーザのかかとに関して後方向へ揺動するのを防ぐのに役立つ。
【0037】
動いている面(たとえばボート甲板)の上に立つとき、人が自らの足指を下向きに表面に押しつける能力が、動いている面上でのその人の安定性に影響する。いくつかの態様において、シューズ100は、ユーザが自分の足指の一本または複数本を下向きに支持面に押しつけることを容易にする先芯部分130を含む。シューズ100は、ユーザの足指を支持面に近接させ、より大きなトウスプリングを有するシューズ(たとえば、一般的なランニングシューズの場合)によって示される前方向への揺動を防ぐために、約1mm〜約20mm、好ましくは約15mmのトウスプリングを画定する。結果として、このトウスプリングは、単なる美観的デザインの選択肢ではなく、その代わり、動いている面上で立つのに(たとえばボート乗船の場合に)適した特定のレベルのシューズ安定性を提供するために選択される。一般に、シューズ設計者は、一般には美的に好ましいと考えられるトウスプリングを選択する。しかし、この大きめのトウスプリングは、シューズに前方向への揺動を与え、安定性を増すためにユーザが自分の足指を下向きに曲げなければならない距離を増加させる。先芯部分130のアッパー部分132は、先芯部分130の上下方向への容易な屈曲を可能にするために、一つまたは複数の可撓性材料で構成されている。ここでもまた、自分の足指を下向きに容易に屈曲するユーザの能力によって安定性が高まり、揺動を防ぐ。
【実施例】
【0038】
個々の材料および/または構成されたシューズの衝撃および振動吸収性は、以下の試験手順を使用して計測することができる。図6Aおよび6Bを参照すると、加振台600は、たとえば約30インチ(762mm)の直径および約2インチ(51mm)の厚さを有する(たとえば50〜52アルミニウム製の)ベース固定板610を備えている。(たとえば約348mmの長さ、約39mmの幅および約19.5mmの厚さを有する)クロスバー620は、クロスバー620をベース固定板610に取り付けるために、第一および第二のそれぞれのクロスバーロッド626、628(たとえば、直径3/8インチ(9.5mm)、16コーススレッド)を受けるための第一および第二の開口622、624を画定する。少なくともソールアセンブリ200がベース固定板610上に配置される。少なくともソールアセンブリ200は、試験の少なくとも24時間前に試験設備に移すことにより、試験設備の温度および湿度に対して慣らされるべきである。
【0039】
図示する例において、右左のソールアセンブリ200がベース固定板610に配置されている。かかとの骨を模倣するためにヒールブロック630(たとえば約38mmの長さ、約38mmの幅および約26mmの厚さを有するアルミニウムブロック)が使用され、後方縁がソールアセンブリ200の全長Lの約15%の距離Dに位置する状態で、各ソールアセンブリ200のヒール部分202の実質的に中央に配置される。重り640(たとえば465mmの長さ、100mmの幅および50.5mmの高さを有し、重さ42ポンド(19kg)の鋼棒)が各ソールアセンブリ200のヒール部分202中のヒールブロック630上に配置される。クロスバー620が重り640を定位置に固定する。ナット627、629が、衝撃試験の場合には1in-lbまで、振動試験の場合には10in-lbまで、それぞれのねじ付きクロスバーロッド626、628上に締め付けられる。約1/4インチ(6.35mm)の厚さ、約50〜約55 Shore Aのデュロメータ硬さ、100mmの長さおよび約39mmの幅を有するゴムパッド642がクロスバー620と重り640との間に挿入されて、それらの間で発生するリンギングを消す。モニタ加速度計650がクロスバー620から(たとえば約1インチ(25.4mm))重り640の上に配置されて、重り640上で幅方向の中心に位置している。モニタ加速度計650は、ソールアセンブリ200の推定ユーザが体感するであろう衝撃および振動を計測する。加振台600によって伝達される実際の入力衝撃および振動を(g単位で)計測するために制御加速度計660がベース固定板610上に配置されている。
【0040】
データを取得するためには、少なくとも2時間の間隔をとって少なくとも二日の異なる日で最低5回の反復試験を実施すべきである。加えて、「対照試料」が各日の最初および最後の試料であるべきである。対照試料は、一般にプロジェクト開始時ごろに選択される所定の群の物品である(3〜5個の試料が妥当)。多くの場合、これらの「対照」は、プロジェクトベンチマーク、もっとも関連性のある物品、または最高性能の試料である(シューズ、材料、または組み立てられたパーツであり得る)。「対照」の結果が、1日の過程を通して、また日と日との間で類似していることをチェックする。
【0041】
衝撃試験は、以下のように加振台600上でサイン衝撃パルスを実行することを含む(すべて10msの期間)。1gパルスをかけ、次いでナット627、629を再びねじり、3gパルスをかけ、次いでナット627、629を再びねじり、そして5gパルスをかけ、次いでナット627、629を再びねじる。振動試験は、加振台600上で、毎分1オクターブで半サイン(half-sine)掃引5〜200Hzを0.5gで実施することを含む。試験の実行中、モニタ加速度計650および制御加速度計660の信号を記録する。
【0042】
図7は、デッキアセンブリ300を有するシューズ100およびデッキアセンブリ300を有しないいくつかのシューズに関する衝撃試験結果を示す例示的なチャート700を提供する。1gでのサイン衝撃パルスを用いた衝撃試験時、シューズ100(ASV)は、シューズを履かない場合に比べてユーザのかかとに伝達される衝撃波の27%の軽減を提供し、デッキアセンブリ300を有しないシューズは、衝撃波の18%の軽減〜36%の増幅を提供した。2gでのサイン衝撃パルスを用いた衝撃試験時、シューズ100(ASV)は、シューズを履かない場合に比べてユーザのかかとに伝達される衝撃波の41%の軽減を提供し、デッキアセンブリ300を有しないシューズは、衝撃波の35%の軽減〜21%の増幅を提供した。3gでのサイン衝撃パルスを用いた衝撃試験時、シューズ100(ASV)は、シューズを履かない場合に比べてユーザのかかとに伝達される衝撃波の45%の軽減を提供し、デッキアセンブリ300を有しないシューズは、衝撃波の40%の軽減〜26%の増幅を提供した。以下の表1は、いくつかのシューズに関する衝撃試験結果のまとめを提供する。ASVシューズはデッキアセンブリ300を含む。
【0043】
【表1】
【0044】
試験したすべてのシューズのうち、デッキアセンブリ300を有するASVシューズが、ユーザへの衝撃伝達における最大の軽減を提供した。
【0045】
いくつかの態様を記載した。しかし、本開示の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更を加えることができることが理解されよう。したがって、他の態様は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。
【技術分野】
【0001】
本開示はフットウェア製品に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
一般に、フットウェア製品の一種であるシューズはアッパー部分およびソールを含む。アッパー部分がソールに固着されると、アッパー部分およびソールは、いっしょになって、人の足を確実かつ快適に確保するように構成される空間を画定する。多くの場合、アッパー部分および/またはソールは、縫合または接着して合わせることができる多数の層から形成されている。たとえば、アッパー部分は、革と布との組み合わせまたはフォームと布との組み合わせで形成され得、ソール部分は、少なくとも一つの天然ゴム層から形成され得る。多くの場合、材料は、機能的理由、たとえば防水性、耐久性、耐摩耗性および通気性のために選択されるが、形状、風合いおよび色は、シューズの美的品質を改善するために使用される。
【発明の概要】
【0003】
概要
一つの局面において、フットウェア製品は、フットウェアアッパーとフットウェアアッパーに固着されたソールアセンブリとを含む。ソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有し、実質的にソールアセンブリのヒール寄り部分に配置されたデッキアセンブリを含む。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分、アッパーデッキ部分から離間しているロワーデッキ部分、ならびにアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられた右左の支持体を含む。デッキアセンブリはアッパーデッキとロワーデッキとの間に空洞を画定する。デッキアセンブリは、ソールアセンブリのヒール寄り部分によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける。デッキによってアッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間に画定される空洞または空間は、二つのデッキ部分の間で垂直方向力が直接的に移動するのを防止または実質的に抑制する。これは、ユーザのかかとが、ユーザの足に加わる直接的な接地力および衝撃を体感しないようにすることができる。その代わりに、接地力は、収容されている足のかかとからずらして設置されている(offset)右左の側方支持体(たとえば、右左の支持体は、収容されているかかとの中心の真下にはない)へと側方向に向け直される。結果として、収容されているかかとの真下の接地力は、かかとへと直接的には移動せず、したがって、動いている面、たとえばボート、建設車両、大型機械などのデッキからの衝撃および振動のユーザの体感を軽減する。いくつかの態様において、ソールアセンブリは、アウトソールとソールアセンブリの少なくともフォアフット部分においてアウトソール上に配置されたミッドソールとを含む。アウトソールおよびミッドソールは、たとえば材料選択により、ソールアセンブリのさらなる減衰性(dampening)および衝撃吸収を提供するように構成されることができる。
【0004】
本開示の態様は以下の特徴の一つまたは複数を含むことができる。いくつかの態様において、右左の支持体は、アッパーおよびロワーデッキ部分それぞれのトウ寄り部分に実質的に近いところで、アッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられている。ソールアセンブリは、いくつかの例において、アウトソールとソールアセンブリの少なくともフォアフット部分においてアウトソール上に配置された第一のミッドソールとを含む。デッキアセンブリは、実質的にアウトソールと第一のミッドソールとの間で、ソールアセンブリの少なくともヒール寄り部分においてアウトソール上に配置されている。アウトソールは、アッパーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーデッキ部分の右左の部分の少なくとも一部分を支持するように構成されていることができる。いくつかの態様において、ソールアセンブリは第二のミッドソールを含み、第二のミッドソールはアッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間で、実質的にそれらの間に画定された空洞の周囲に配置される。第二のミッドソールは、第一のミッドソールと同じくらいの伸展性を有する(compliant)かまたはそれよりも伸展性であることができる。いくつかの例において、第一のミッドソールは衝撃吸収ポリウレタンを含むが、エチレン酢酸ビニルのような他の材料を使用することもできる。第一のミッドソールは、約40 Asker C〜約70 Asker Cのデュロメータ硬さを有する。いくつかの態様において、デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分のヒール寄り部分およびロワーデッキ部分のヒール寄り部分に取り付けられた、後部支持体を含む。
【0005】
いくつかの態様において、ソールアセンブリは、アウトソールとソールアセンブリの少なくともフォアフット部分においてアウトソール上に配置されたミッドソールとを含む。デッキアセンブリは、ソールアセンブリのヒール部分においてミッドソール上に配置されている。ミッドソールは、アッパーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーデッキ部分の右左の部分の少なくとも一部分を支持するように構成されている。ミッドソールは、アッパーデッキ部分のトウ寄りおよびヒール寄り部分を少なくとも部分的に支持しながらロワーデッキ部分を受けるように構成された凹部を画定する。
【0006】
いくつかの例において、アッパーデッキ部分は弓形の形状(たとえば、ロワーデッキ部分に対して下向きに面する凹面)を画定する。右左の支持体は、カーブした形状、実質的に階段状の輪郭を示す(step-profiled)形状または他の適当な形状を画定することができる。デッキは、熱可塑性ポリウレタンを含むこともできるし、および/または約40 Shore D〜約70 Shore D、好ましくは60 Shore Dのデュロメータ硬さを有することもできる。いくつかの例において、ソールアセンブリは、デッキアセンブリを支持して溝付きの(siped)底面を画定するアウトソールを含む。アウトソールは、イソブチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび/または天然ゴムを含むゴム化合物を含むことができる。
【0007】
シューズは、約1mm〜約20mm、好ましくは約15mmのトウスプリングを画定することができ、このトウスプリングが、ユーザがシューズの先芯を動いている面に下向きに押しつけることを容易にすることにより、動いている面上でのシューズの安定性を促進する。
【0008】
もう一つの局面において、フットウェア製品のためのソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するアウトソール、アウトソールの少なくともトウ寄り部分においてアウトソール上に配置された第一のミッドソール、およびアウトソールと第一のミッドソールとの間でソールアセンブリのヒール寄り部分に配置されたデッキアセンブリを含む。デッキアセンブリは、アッパーおよびロワーデッキ部分、およびアッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間に配置された第二のミッドソールを含む。第二のミッドソールは、アッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間で接地力が直接的に移動するのを実質的に抑制するための空洞を画定し、第二のミッドソールは、アッパーデッキ部分を少なくとも部分的に支持する。
【0009】
本開示のこの局面の態様は以下の特徴の一つまたは複数を含むことができる。いくつかの態様において、ソールアセンブリは、アッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられた右左の支持体を含む。右左の支持体は、アッパーおよびロワーデッキ部分それぞれのトウ寄り部分に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられることができる。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分のヒール寄り部分およびロワーデッキ部分のヒール寄り部分に取り付けられた後部支持体を含むことができる。いくつかの例において、第二のミッドソールは第一のミッドソールよりも伸展性を有しており、衝撃吸収ポリウレタンまたはエチレン酢酸ビニルを含むことができる。デッキアセンブリは熱可塑性ポリウレタンを含むことができる。
【0010】
もう一つの局面において、フットウェア製品のための、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するアウトソール、アウトソールの少なくともトウ寄り部分においてアウトソール上に配置されたミッドソール、ならびにソールアセンブリのヒール寄り部分に配置されたデッキアセンブリを含む。デッキアセンブリは、アッパーデッキ部分、アッパーデッキ部分の下方に垂直方向に離間しているロワーデッキ部分、ならびにアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの側縁に実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分の右左それぞれの部分に取り付けられた右左の支持体を含む。デッキは、ソールアセンブリのヒール寄り部分によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける。いくつかの態様においては、アッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間に画定される空洞または空間が、二つのデッキ部分の間で垂直方向力が直接的に移動するのを防止または実質的に抑制する。これは、ユーザのかかとが、ユーザの足に加わる直接的な接地力および衝撃を体感しないようにすることができる。その代わりに、接地力は、収容されている足のかかとからずらして設置されている右左の側方支持体(たとえば、右左の支持体は、収容されているかかとの中心の真下にはない)へと側方向に向け直される。結果として、収容されているかかとの真下の接地力は、かかとへと直接的には移動されず、したがって、動いている面、たとえばボート、建設車両、大型機械などのデッキからの衝撃および振動のユーザの体感を軽減する。いくつかの態様において、ソールアセンブリはアウトソールおよびミッドソールを含み、これらは、たとえば材料選択により、ソールアセンブリのさらなる減衰性および衝撃吸収を提供するように構成されることができる。
【0011】
さらに別の局面において、フットウェア製品のためのソールアセンブリは、ヒール寄り部分およびトウ寄り部分を有するアウトソール、アウトソールのトウ寄り部分においてアウトソール上に配置されたミッドソール、ならびにアウトソールのヒール部分の上方かつミッドソールの下方でアウトソール上に配置されたデッキを含む。デッキは、弓形の形状を画定するアッパーデッキ部分、およびアッパーデッキ部分の右左それぞれの部分に固着された右左の部分を有するロワーデッキ部分を含み、それらの間に空洞を画定する。デッキは、ソールアセンブリのヒール寄り部分によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける。たとえば、カーブしたアッパーデッキ部分は、垂直荷重を受けながら側方外方向に突出または曲がる。
【0012】
以下、開示の一つまたは複数の態様の詳細を添付図面および詳細な説明で述べる。他の局面、特徴および利点は、詳細な説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】ソールアセンブリを有するフットウェア製品の左片方の立面斜視図である。
【図1B】ソールアセンブリを有するフットウェア製品の左片方の側面図である。
【図2A】ソールアセンブリの斜視図である。
【図2B】図2Aのソールアセンブリの分解図である。
【図2C】図2Aのソールアセンブリの部分分解図である。
【図2D】図2Aのソールアセンブリの分解図である。
【図3A】ソールアセンブリの正面図である。
【図3B】ソールアセンブリの背面図である。
【図3C】ソールアセンブリの右側面図である。
【図3D】ソールアセンブリの左側面図である。
【図3E】ソールアセンブリの底面図である。
【図3F】ソールアセンブリの平面図である。
【図3G】図3Eのソールアセンブリを3G−3G線から見た断面図である。
【図3H】図3Eのソールアセンブリを3H−3H線から見た断面図である。
【図3I】図3Eのソールアセンブリを3I−3I線から見た断面図である。
【図3J】図3Eのソールアセンブリを3J−3J線から見た断面図である。
【図3K】図3Eのソールアセンブリを3K−3K線から見た断面図である。
【図3L】図3Eのソールアセンブリを3L−3L線から見た断面図である。
【図3M】図3Eのソールアセンブリを3M−3M線から見た断面図である。
【図4A】ソールアセンブリの正面図である。
【図4B】ソールアセンブリの背面図である。
【図4C】ソールアセンブリの右側面図である。
【図4D】ソールアセンブリの左側面図である。
【図4E】ソールアセンブリの平面図である。
【図4F】図4Eのソールアセンブリを4F−4F線から見た断面図である。
【図4G】ソールアセンブリの底面図である。
【図4H】図4Gのソールアセンブリを4H−4H線から見た断面図である。
【図4I】図4Gのソールアセンブリを4I−4I線から見た断面図である。
【図4J】図4Gのソールアセンブリを4J−4J線から見た断面図である。
【図4K】図4Gのソールアセンブリを4K−4K線から見た断面図である。
【図4L】図4Gのソールアセンブリを4L−4L線から見た断面図である。
【図4M】図4Gのソールアセンブリを4M−4M線から見た断面図である。
【図4N】図4Gのソールアセンブリを4N−4N線から見た断面図である。
【図5A】ソールアセンブリの正面図である。
【図5B】ソールアセンブリの背面図である。
【図5C】ソールアセンブリの右側面図である。
【図5D】ソールアセンブリの左側面図である。
【図5E】ソールアセンブリの平面図である。
【図5F】ソールアセンブリの底面図である。
【図5G】図5Fのソールアセンブリを5G−5G線から見た断面図である。
【図5H】図5Fのソールアセンブリを5H−5H線から見た断面図である。
【図5I】図5Fのソールアセンブリを5I−5I線から見た断面図である。
【図5J】図5Fのソールアセンブリを5J−5J線から見た断面図である。
【図5K】図5Fのソールアセンブリを5K−5K線から見た断面図である。
【図5L】図5Fのソールアセンブリを5L−5L線から見た断面図である。
【図5M】図5Fのソールアセンブリを5M−5M線から見た断面図である。
【図6A】ソールアセンブリの試験装置の斜視図である。
【図6B】試験ブロックがヒール部分に配置されたソールアセンブリの上面斜視図である。
【図7】デッキアセンブリを有するシューズに関する例示的な衝撃軽減データを、デッキアセンブリを有しない他のシューズと比較して提供するチャートである。
【0014】
異なる図における同種の参照番号は同種の要素を示す。例として、すべての図面は、左足に装着されるのに適したフットウェア製品およびソールアセンブリに関する。本発明はまた、図面の鏡像、すなわち、右足に装着されるのに適したフットウェア製品およびソールアセンブリをも含む。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
ボート乗船中、特にモーターボート乗船中に体感する衝撃および振動は一般に、疲労、さらには筋肉痛をも生じさせる。人は、モーターボート甲板から移動してくる、ランニング時の数倍の力を体感することがある。ボート乗船中に体感する衝撃力および振動の軽減は一般にボート乗船の体験を改善する。過去において、一部の人たちは、ボート乗船中にランニングシューズを履くことを選択したが、一部の従来のランニングシューズは、ランニング時に前方への推進を促進するように選択されたそのリバウンド特性のせいで、ボート乗船中に体感する力を増幅するということがわかった。他の人たちは、ボートには裸足で乗ることを選択したが、これは、体感する衝撃および振動力の軽減は提供しない。本開示は、ソールアセンブリを提供し、いくつかの例において、ボート乗船時に体感する衝撃および振動力を減らし、それにより、おそらくは疲労を軽減し、ボート乗船の楽しさを高めるシューズを提供する。
【0016】
図1Aおよび1Bを参照すると、シューズ100は、シューアッパー110およびシューアッパー110に固着されたソールアセンブリ200を含む。シューアッパー110およびソールアセンブリ200は、いっしょになって、人の足を確実かつ快適に保持するように構成された空間120を画定する。シューズ100が示されているが、ソールアセンブリ200は、非限定的にブーツ、サンダル、ビーチサンダルなどをはじめとする他のタイプのフットウェア製品にも使用することができる。
【0017】
図2A〜3Mは、ソールアセンブリ200、200Aの好ましい態様を提供する。図4A〜5Mは、ソールアセンブリ200、200B、200Cの二つの代替態様を示す。図3A〜3D、4A〜4Dおよび5A〜5Dは、ソールアセンブリ200、200A、200B、200Cそれぞれの態様の正面図、背面図および側面図を示す。ソールアセンブリ200は、ヒール部分202およびフォアフット部分204を有し、アウトソール210、ミッドソール220、ならびにアッパーおよびロワー部分310、320を有するデッキアセンブリ300を含む。アウトソール210は、ソールアセンブリ200のヒール部分202およびフォアフット部分204に対応するヒール部分212およびフォアフット部分214を有する。ソールアセンブリ200は、ソールアセンブリ200の少なくともヒール部分202で受ける接地力を、ソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分へと実質的に方向を向け直す。好ましくは、デッキアセンブリ300は、ソールアセンブリ200の少なくともヒール部分202で受ける接地力がユーザのかかとへ直接的に移動するのを防ぎ、その力をソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分へと実質的に方向を向け直す。図2A〜2Dは、ソールアセンブリ200の一つの態様の組立図、部分分解図および完全分解図を提供する。
【0018】
デッキアセンブリ300は、ソールアセンブリ200の少なくともヒール部分202で受ける接地力をソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分へと方向を向け直す。アッパー部分310とロワー部分320との間でデッキアセンブリ300によって画定される空洞または空間が、二つのデッキ部分310、320の間で垂直方向力が直接的に移動するのを防ぐ、または実質的に抑制する。これは、ユーザのかかとが、ユーザの足に加わる直接的な接地力および衝撃を体感しないようにすることができる。その代わりに、接地力は、収容される足のかかとからずらして設置されうるソールアセンブリ200の右および/または左の側縁部分(たとえば、右および左の支持体は、収容されるかかとの中心の真下にはない)へと側方向に向け直される。結果として、収容されているかかとの真下の接地力は、かかとへと直接的には移動せず、したがって、動いている面、たとえばボート、建設車両、大型機械などのデッキからの衝撃および振動のユーザの体感を軽減する。デッキアセンブリ300は熱可塑性ポリウレタンで形成され得る。デッキアセンブリ300は、約40 Shore D〜約70 Shore D(好ましくは60 Shore D)のデュロメータ硬さを有する。好ましくは、デッキ材料は、アウトソール210およびミッドソール220よりも硬質である。
【0019】
いくつかの態様において、アウトソール210およびミッドソール220は、材料選択により、ソールアセンブリのさらなる減衰性および衝撃吸収を提供するように構成されている。図3E、4Gおよび5Fの例に示すアウトソール210は、溝付きまたは成形溝付き(molded-siped)の領域218を有することができる底面216を有する。溝付きまたは成形溝付きの底面216は、濡れた表面(たとえばボート甲板)上でトラクションを提供する。アウトソール210は、熱硬化性エラストマー材料、たとえば天然ゴムで形成されていることができる。デッキアセンブリ300は、熱可塑性樹脂、たとえばポリオレフィン材料、熱可塑性ウレタン(TPU)またはナイロンで作られ得る。ミッドソール220は、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル(EVA)で作られ得る。好ましくは、アウトソール210は、トラクションと衝撃吸収特性とのバランスを示すゴム化合物、たとえばイソブチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび/または天然ゴムで形成されている。アウトソール210は、約40 Shore A〜約70 Shore A(好ましくは50 Shore A)のデュロメータ硬さを有する。
【0020】
ミッドソール220は、好ましくは、衝撃吸収材料で構成されている。たとえば、ミッドソール220は、衝撃吸収ポリウレタンで形成されていることができる。ミッドソール220は、約40 Asker C〜約70 Asker C(好ましくは50 Asker C)のデュロメータ硬さを有する。いくつかの態様において、ミッドソール220は、ユーザのかかとを収容するために配置されたヒールインサート227を含む(図3F〜3G)。ヒールインサート227は、約30 Asker C〜約40 Asker C(好ましくは約45 Asker C)のデュロメータ硬さを有することができる。
【0021】
図3A〜3Dに示す例において、ソールアセンブリ200Aは、ソールアセンブリ200Aの少なくともフォアフット部分204Aにおいてアウトソール210上に配置されたミッドソール220A、およびソールアセンブリ200Aのヒール部分202Aにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Aとの間でアウトソール210上に配置されたデッキアセンブリ300Aを含む。デッキアセンブリ300Aはアッパーおよびロワー部分310A、320Aを含む。図4A〜4Dに示す例において、ソールアセンブリ200Bは、ソールアセンブリ200Bの少なくともヒール部分202Bにおいてアウトソール210上に配置されたミッドソール220B、ならびにソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bにおいてミッドソール220B上に配置されたアッパーおよびロワー部分310B、320Bを有するデッキアセンブリ300Bを含む。図5A〜5Dに示す例において、ソールアセンブリ200Cは、ソールアセンブリ200Cの少なくともフォアフット部分204Cにおいてアウトソール210上に配置されたミッドソール220C、およびソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Cとの間でアウトソール210上に配置されたアッパーおよびロワー部分310C、320Cを有するデッキアセンブリ300Cを含む。
【0022】
図2A〜3Mは、ソールアセンブリ200Aのヒール部分202Aにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Aとの間でアウトソール210上に配置されたデッキアセンブリ300Aを有するソールアセンブリ200、200Aの態様を示す。ロワーデッキ部分320Aはアウトソール210の上に位置し、ミッドソール220Aは、デッキアセンブリ300Aを受けるように構成された受け部または外形223Aを画定する。図3Fおよび3Gに示す例において、アッパーデッキ部分310Aのトウ寄り部分317Aは前方縁領域318Aに沿って支持されている。アッパーデッキ部分310Aのヒール寄り部分319Aは、ロワーデッキ部分320Aに接合された後部支持体350Aによって支持されるように示されている。いくつかの例において、ロワーデッキ部分320Aは、緩やかなカーブを形成しながら後部支持体350Aへと徐々に移行する。いくつかの例において、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aはいっしょになって後部支持体350A(たとえば、それぞれ後部支持体350Aのアッパーおよびロワー部分)を形成する。図示する例において、アッパーデッキ部分310Aは、足のかかとを収容するように構成されたヒールカップ部分316Aを画定する。ヒールカップ部分316Aの側面は、収容されている足に対して安定性を提供する。
【0023】
図3H〜3Iに示す例において、ソールアセンブリ200Aのフォアフット部分204Aは、アウトソール210とミッドソール220Aとの間(好ましくは、ミッドソール220Aによって画定される凹部中)に配置されたフォアフットクッション層290を含む。フォアフットクッション層290は、ユーザの足に対してさらなる衝撃吸収およびクッション作用(cushioning)を提供する。フォアフットクッション層290(たとえばポリウレタンフォーム)は、ポリウレタンで作られてもよく、40 Asker C〜70 Asker C、好ましくは50 Asker Cのデュロメータ硬さを有することができる。
【0024】
図3K〜3Mを参照すると、アッパーデッキ部分310Aは右左の部分312A、314Aを有し、これらは対応する右左の側縁313A、315Aを有する。ロワーデッキ部分320Aは右左の部分322A、324Aを有し、これらは対応する右左の側縁323A、325Aを有する。デッキアセンブリ300Aは、アッパーデッキ部分310Aのトウ寄り部分317Aにおいて、いくつかの例においては前方縁領域318Aまたはその近くで、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの部分312A、314Aと、ロワーデッキ部分320Aの右左それぞれの部分322A、324Aとに取り付けられた、またはそれらの間に配置された右左の支持体330A、340Aを含む。いくつかの態様において、右左の支持体330A、340Aは、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの側縁313A、315Aと、ロワーデッキ部分320Aの右左それぞれの側縁323A、325Aとに実質的に近いところでアッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aに取り付けられている。右左の支持体330A、340Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aと同じ材料で作られることもできるが、いくつかの好ましい態様において、右左の支持体330A、340Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aよりも伸展性を有する材料で作られている。いくつかの例において、右左の支持体330A、340Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aと一体型であり、それらからゆるやかに延びている。他の例において、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aは、いっしょに取り付けられるかまたは配置されてシェル(shell)を形成し、そのシェルが内部空洞305を画定する。アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aの各々上に配置されたアッパーおよびロワー部分をそれぞれが有する右左の支持体330A、340Aおよび後部支持体350Aづたいに合わさっている。
【0025】
ソールアセンブリ200Aは、いくつかの態様において、(たとえば前方縁領域318Aに沿って)アッパーデッキ部分310Aのトウ寄り部分317Aと、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの側縁313A、315Aに実質的に近いところでアッパーデッキ部分310Aの右左の部分312A、314Aの少なくとも一部とを支持するように構成された第二のミッドソール225A(図2A〜2Dおよび3Gに示す)を含む。第二のミッドソール225Aは、約45 Asker C〜約65 Asker Cのデュロメータ硬さを有するエチレン酢酸ビニル(EVA)を含むことができる。図3L〜3Mに示す例において、第二のミッドソール225Aは、アッパーデッキ部分310Aの右左それぞれの側縁313A、315Aを少なくとも部分的に支持する右左の側方支持体226A、228aを画定するか、または含む。第二のミッドソール225Aはまた、アッパーデッキ部分310Aのヒール寄り部分319Aにおいて、アッパーデッキ部分310Aとロワーデッキ部分320Aとの間に画定されている空洞305Aの後方で、アッパーデッキ部分とロワーデッキ部分との間の支持を提供することができる。いくつかの例においては、第二のミッドソール225Aは、アッパーおよびロワーデッキ部分310A、320Aとともに空洞305Aの部分(たとえば壁)を画定する。空洞305Aは、ソール210のヒール部分212が受ける衝撃またはインパクト力の直接的伝達または伝搬を防ぐ、または実質的に抑制する。第二のミッドソール225Aまたは少なくとも右左の側方支持体226A、228Aは、第一のミッドソール220Aと(超えるとまではいかなくとも)同じ耐衝撃特性および振動軽減特性を有して、それにより、ソールアセンブリ200Aのヒール部分202Aにおいてユーザが体感する振動および力を軽減する。
【0026】
図2Bおよび2Dに示す態様において、第一のフォームインサート221はアッパーデッキ部分310、310A上に配置されて、第一のフォームインサート221がデッキアセンブリ300、300Aと、ソールアセンブリ200のヒール部分202の第一のミッドソール220、220Aとの間に位置している。第一のフォームインサート221は、エチレン酢酸ビニルフォーム、ポリウレタンフォームまたは任意の他の適当なフォームを含むことができる。第一のフォームインサート221は、約30 Asker C〜約60 Asker C(好ましくは43+/−3 Asker C)のデュロメータ硬さ、および約2mm〜約10mm(好ましくは4mm)の厚さを有する。第二のフォームインサート229が、ソールアセンブリ200のヒール部分202において、シューズ100の中敷の下、第一のミッドソール220、220A上に配置されてもよい。第二のフォームインサート229は、エチレン酢酸ビニルフォーム、ポリウレタンフォームまたは任意の他の適当なフォームを含むことができる。第二のフォームインサート229は、約20 Asker C〜約60 Asker C(好ましくは33+/−3 Asker C)のデュロメータ硬さおよび約2mm〜約10mm(好ましくは4mm)の厚さを有する。
【0027】
図4A〜4Nは、ソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bにおいてミッドソール220B上に配置されたデッキアセンブリ300Bを有するソールアセンブリ200、200Bの態様を示す。いくつかの態様において、デッキ300Bは、アッパーデッキ部分310Bとアッパーデッキ部分310Bの下方に垂直方向に離間しているロワーデッキ部分320Bとを含む。図4Fおよび4Kを参照すると、アッパーデッキ部分310Bは、ミッドソール220Bによって少なくとも部分的に支持されている。図示する例において、ロワーデッキ部分320Bは、実質的に長方形の形状を画定しているプレートであるが、他の形状、たとえば非限定的に楕円形、台形などが画定されてもよい。ミッドソール220Bは、ロワーデッキ部分320Bを受けるように構成された凹部222Bを画定する。いくつかの例において、図4Fに示すように、ミッドソール220Bは、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分およびヒール寄り部分317B、319Bを少なくとも部分的に支持する。図示する例において、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分317Bは、ミッドソール220Bによって連続的に支持されているが、図示しない他の例において、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分317Bはミッドソール220Bによって断続的に支持される(たとえば、アッパーデッキ部分310Bのトウ寄り部分317Bの左右部分を支持、または間隔をおいて支持する)。
【0028】
図4L〜4Nを参照すると、アッパーデッキ部分310Bは右左の部分312B、314Bを有し、これらは対応する右左の側縁313B、315Bを有する。図示する例において、アッパーデッキ部分310Bは、足のかかとを収容するように構成されたヒールカップ部分316Bを画定する。ヒールカップ部分316Bの側面は、収容されている足に対して安定性を提供する。ロワーデッキ部分320Bは右左の部分322B、324Bを有し、これらは対応する右左の側縁323B、325Bを有する。アッパーデッキ部分310Bとロワーデッキ部分320Bとの間には空洞305Bが画定されている。
【0029】
デッキ300Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの部分312B、314Bとロワーデッキ部分320Bの右左それぞれの部分322B、324Bとに取り付けられた右左の支持体330B、340Bを含む。いくつかの態様において、右左の支持体330B、340Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの側縁313B、315Bとロワーデッキ部分320Bの右左それぞれの側縁323B、325Bとに実質的に近いところで、アッパーおよびロワーデッキ部分310B、320Bに取り付けられる。右左の支持体330B、340Bは、ソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bが受ける任意の接地力の移動を、実質的にアッパーデッキ部分310Bの側縁313B、315Bへ向ける。アウトソール210のヒール部分212の中心の近くで受ける力は、デッキアセンブリ300Bによって側方外方向に向け直され、それにより、空洞305Bの上方に位置するユーザの足のかかとが体感する任意の力を最小限にする。デッキアセンブリ300Bは、支持面からユーザの足のかかとまでの垂直上向きの直接的な力の移動を実質的に除く。
【0030】
いくつかの態様において、ミッドソール220Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの側縁313B、315Bに実質的に近いところにおいてアッパーデッキ部分310Bの右左の部分312B、314Bの少なくとも一部を支持するように構成されている。図4Mに示す例において、ミッドソール220Bは、アッパーデッキ部分310Bの右左それぞれの側縁313B、315Bを少なくとも部分的に支持する右左の側方支持体226B、228Bを画定するか、または含む。右左の側方支持体226B、228Bは、ミッドソール220Bの残り部分と(超えるとまではいかなくとも)同じ耐衝撃特性および振動軽減特性を有して、それにより、ソールアセンブリ200Bのヒール部分202Bにおいてユーザが体感する振動および力を軽減する。
【0031】
図4Lおよび4Nに示す例において、右左の支持体330B、340Bは、カーブした形状を画定しているが、他の例において、右左の支持体330B、340Bは、階段状の輪郭を画定するか、または直線的である。カーブした支持体330B、340Bは、衝撃吸収および力の移動の軽減のためにさらに屈曲するという利点を提供する。まっすぐな脚部とは対照的に、代替態様において、(たとえば伸展性を有する材料の)カーブしたまたは曲がった支持体330B、340Bは、加えられた力をその中に直接的に移動させるのではなく、加えられた力の下で屈曲する傾向にある。同様に、階段状の輪郭を示す支持体もまた、加えられた力をその中に直接的に移動させるのではなく、加えられた力の下で屈曲する傾向にある。階段状の輪郭を示す支持体は、階段状の輪郭を示す支持体の奥行き部分(run portion)(たとえば水平部分)に沿ってミッドソール220Bによって少なくとも部分的に支持され得る。支持体330B、340Bのサイズ、形状および材料は、力を側方向に向け直しながらも所望のレベルの衝撃および振動吸収を提供するように選択することができる。カーブした支持体330B、340Bは、約1mmの厚さ、約3mmの幅、約10mm〜約15mmの高さおよび約30mmの曲率半径を有する。階段状の輪郭を示す支持体の例において、支持体は、約2mmの厚さ、約2cmの幅、約1.5cmの高さ、約5mmの蹴上げおよび約5mm〜約15mmの奥行きを有する。
【0032】
いくつかの態様において、デッキアセンブリは、足のかかとを収容するように構成されたヒールカップおよび少なくとも一つの実質的にU字形の衝突力方向変更材(strike force redirector)を含むか、または画定する。ヒールカップは右左の部分を有する。衝突力方向変更材は、ベースおよびヒールカップの右左それぞれの側縁に実質的に近いところにおいてヒールカップの右左それぞれの部分に固着された右左の脚部を有する。デッキは、互いに平行に配置された二つの衝突力方向変更材を含む。しかしながら、いかなる数の衝突力方向変更材を使用してもよい。衝突力方向変更材は、アウトソール210のヒール部分212およびひいてはベースが受ける任意の接地力を、その右左の脚部を介してヒールカップの側縁へと移動させる。衝突力方向変更材は、カーブしている、階段状の輪郭を示す、直線的である、または任意の他の適当な形状もしくは幾何学的形態を有することができる。
【0033】
図5A〜5Mは、ソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cにおいて実質的にアウトソール210とミッドソール220Cとの間でアウトソール210上に配置されたデッキアセンブリ300Cを有するソールアセンブリ200、200Cのもう一つの態様を示す。ロワーデッキ部分320Cがアウトソール210上に位置し、ミッドソール220Cが、デッキアセンブリ300Cを受けるように構成された受け部または外形223Cを画定する。図5Eに示す例において、アッパーデッキ部分310Cのトウ寄り部分317Cは前方縁318Cに沿って支持されていないが、他の例において、アッパーデッキ部分310Cのトウ寄り部分317Cはアウトソール210によって少なくとも部分的に支持されている。アッパーデッキ部分310Cのヒール寄り部分319Cは、ロワーデッキ部分320Cに接合された後部支持体350Cによって支持されるように示されている。いくつかの例において、ロワーデッキ部分320Cは、緩やかなカーブを形成しながら後部支持体350Cへと徐々に移行する。他の例において、アッパーデッキ部分310Cのヒール寄り部分319Cは、アウトソール210によって支持されないか、または少なくとも部分的に支持されるかのいずれかである。
【0034】
図5Kを参照すると、アッパーデッキ部分310Cは、右左の部分312C、314Cを有し、これらは対応する右左の側縁313C、315Cを有する。ロワーデッキ部分320Cは、右左の部分322C、324Cを有し、これらは対応する右左の側縁323C、325Cを有する。デッキアセンブリ300Cは、アッパーデッキ部分310Cの右左それぞれの部分312C、314Cとロワーデッキ部分320Cの右左それぞれの部分322C、324Cとに取り付けられた右左の支持体330C、340Cを含む。いくつかの態様において、右左の支持体330C、340Cは、アッパーデッキ部分310Cの右左それぞれの側縁313C、315Cとロワーデッキ部分320Cの右左それぞれの側縁323C、325Cとに実質的に近いところで、アッパーおよびロワーデッキ部分310C、320Cに取り付けられる。右左の支持体330C、340Cは、アッパーおよびロワーデッキ部分310C、320Cがお互いから延びているように見えるように十分に小さくてもよい。
【0035】
図5Lに示す例を参照すると、アッパーデッキ部分310Cは弓形の形状を画定し、好ましくは上向きに凸面であり、それが、下向きヒール力の側方外方向への移動を促進する。同様に、いくつかの例において、ロワーデッキ部分320Cは弓形を画定し、好ましくは下向きに凸面であり、アウトソール210Cのヒール部分212Cの中心の近くに加わる力がデッキ300Cによって側方外方向へと向け直され、したがって、ユーザの足のかかとが体感するいかなる力も最小限にする。アッパーデッキ部分310Cとロワーデッキ部分320Cとの間には空洞305Cが画定されている。図示する例において、ミッドソール220Cは、収容されている足のかかとにアウトソール210のヒール部分212Cからの直接的な支持を提供する右左の側方支持体226C、228Cを画定するかまたは含み、それにより、デッキ300Cによって提供される支持を補足する。右左の側方支持体226C、228Cは、アッパーデッキ部分310Cの右左それぞれの側縁313C、315Cとロワーデッキ部分320Cの右左それぞれの側縁323C、325Cとに実質的に近いところに配置されて、ソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cの周囲に沿った力の移動を促進する(たとえば、垂直方向下向きの力の直接的な移動を防ぐ)。
【0036】
いくつかの態様において、ソールアセンブリ200Cのヒール部分202Cは、アッパー110のヒール部分114を過ぎてヒール方向に約8mm〜約13mm延びている。このヒール方向の延長部分が、ユーザの安定性を促進し、ユーザのかかとに関して後方向へ揺動するのを防ぐのに役立つ。
【0037】
動いている面(たとえばボート甲板)の上に立つとき、人が自らの足指を下向きに表面に押しつける能力が、動いている面上でのその人の安定性に影響する。いくつかの態様において、シューズ100は、ユーザが自分の足指の一本または複数本を下向きに支持面に押しつけることを容易にする先芯部分130を含む。シューズ100は、ユーザの足指を支持面に近接させ、より大きなトウスプリングを有するシューズ(たとえば、一般的なランニングシューズの場合)によって示される前方向への揺動を防ぐために、約1mm〜約20mm、好ましくは約15mmのトウスプリングを画定する。結果として、このトウスプリングは、単なる美観的デザインの選択肢ではなく、その代わり、動いている面上で立つのに(たとえばボート乗船の場合に)適した特定のレベルのシューズ安定性を提供するために選択される。一般に、シューズ設計者は、一般には美的に好ましいと考えられるトウスプリングを選択する。しかし、この大きめのトウスプリングは、シューズに前方向への揺動を与え、安定性を増すためにユーザが自分の足指を下向きに曲げなければならない距離を増加させる。先芯部分130のアッパー部分132は、先芯部分130の上下方向への容易な屈曲を可能にするために、一つまたは複数の可撓性材料で構成されている。ここでもまた、自分の足指を下向きに容易に屈曲するユーザの能力によって安定性が高まり、揺動を防ぐ。
【実施例】
【0038】
個々の材料および/または構成されたシューズの衝撃および振動吸収性は、以下の試験手順を使用して計測することができる。図6Aおよび6Bを参照すると、加振台600は、たとえば約30インチ(762mm)の直径および約2インチ(51mm)の厚さを有する(たとえば50〜52アルミニウム製の)ベース固定板610を備えている。(たとえば約348mmの長さ、約39mmの幅および約19.5mmの厚さを有する)クロスバー620は、クロスバー620をベース固定板610に取り付けるために、第一および第二のそれぞれのクロスバーロッド626、628(たとえば、直径3/8インチ(9.5mm)、16コーススレッド)を受けるための第一および第二の開口622、624を画定する。少なくともソールアセンブリ200がベース固定板610上に配置される。少なくともソールアセンブリ200は、試験の少なくとも24時間前に試験設備に移すことにより、試験設備の温度および湿度に対して慣らされるべきである。
【0039】
図示する例において、右左のソールアセンブリ200がベース固定板610に配置されている。かかとの骨を模倣するためにヒールブロック630(たとえば約38mmの長さ、約38mmの幅および約26mmの厚さを有するアルミニウムブロック)が使用され、後方縁がソールアセンブリ200の全長Lの約15%の距離Dに位置する状態で、各ソールアセンブリ200のヒール部分202の実質的に中央に配置される。重り640(たとえば465mmの長さ、100mmの幅および50.5mmの高さを有し、重さ42ポンド(19kg)の鋼棒)が各ソールアセンブリ200のヒール部分202中のヒールブロック630上に配置される。クロスバー620が重り640を定位置に固定する。ナット627、629が、衝撃試験の場合には1in-lbまで、振動試験の場合には10in-lbまで、それぞれのねじ付きクロスバーロッド626、628上に締め付けられる。約1/4インチ(6.35mm)の厚さ、約50〜約55 Shore Aのデュロメータ硬さ、100mmの長さおよび約39mmの幅を有するゴムパッド642がクロスバー620と重り640との間に挿入されて、それらの間で発生するリンギングを消す。モニタ加速度計650がクロスバー620から(たとえば約1インチ(25.4mm))重り640の上に配置されて、重り640上で幅方向の中心に位置している。モニタ加速度計650は、ソールアセンブリ200の推定ユーザが体感するであろう衝撃および振動を計測する。加振台600によって伝達される実際の入力衝撃および振動を(g単位で)計測するために制御加速度計660がベース固定板610上に配置されている。
【0040】
データを取得するためには、少なくとも2時間の間隔をとって少なくとも二日の異なる日で最低5回の反復試験を実施すべきである。加えて、「対照試料」が各日の最初および最後の試料であるべきである。対照試料は、一般にプロジェクト開始時ごろに選択される所定の群の物品である(3〜5個の試料が妥当)。多くの場合、これらの「対照」は、プロジェクトベンチマーク、もっとも関連性のある物品、または最高性能の試料である(シューズ、材料、または組み立てられたパーツであり得る)。「対照」の結果が、1日の過程を通して、また日と日との間で類似していることをチェックする。
【0041】
衝撃試験は、以下のように加振台600上でサイン衝撃パルスを実行することを含む(すべて10msの期間)。1gパルスをかけ、次いでナット627、629を再びねじり、3gパルスをかけ、次いでナット627、629を再びねじり、そして5gパルスをかけ、次いでナット627、629を再びねじる。振動試験は、加振台600上で、毎分1オクターブで半サイン(half-sine)掃引5〜200Hzを0.5gで実施することを含む。試験の実行中、モニタ加速度計650および制御加速度計660の信号を記録する。
【0042】
図7は、デッキアセンブリ300を有するシューズ100およびデッキアセンブリ300を有しないいくつかのシューズに関する衝撃試験結果を示す例示的なチャート700を提供する。1gでのサイン衝撃パルスを用いた衝撃試験時、シューズ100(ASV)は、シューズを履かない場合に比べてユーザのかかとに伝達される衝撃波の27%の軽減を提供し、デッキアセンブリ300を有しないシューズは、衝撃波の18%の軽減〜36%の増幅を提供した。2gでのサイン衝撃パルスを用いた衝撃試験時、シューズ100(ASV)は、シューズを履かない場合に比べてユーザのかかとに伝達される衝撃波の41%の軽減を提供し、デッキアセンブリ300を有しないシューズは、衝撃波の35%の軽減〜21%の増幅を提供した。3gでのサイン衝撃パルスを用いた衝撃試験時、シューズ100(ASV)は、シューズを履かない場合に比べてユーザのかかとに伝達される衝撃波の45%の軽減を提供し、デッキアセンブリ300を有しないシューズは、衝撃波の40%の軽減〜26%の増幅を提供した。以下の表1は、いくつかのシューズに関する衝撃試験結果のまとめを提供する。ASVシューズはデッキアセンブリ300を含む。
【0043】
【表1】
【0044】
試験したすべてのシューズのうち、デッキアセンブリ300を有するASVシューズが、ユーザへの衝撃伝達における最大の軽減を提供した。
【0045】
いくつかの態様を記載した。しかし、本開示の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更を加えることができることが理解されよう。したがって、他の態様は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フットウェアアッパー(110)、ならびに
該フットウェアアッパー(110)に固着されたソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)であって、該ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)がヒール寄り部分(202、202A、202B、202C)およびトウ寄り部分(204、204A、204B、204C)を有し、該ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)が、実質的にソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)の該ヒール寄り部分(202、200A、200B、200C)に配置されたデッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)を含み、該デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、
アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)、
該アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)から離間しているロワーデッキ部分(320、320A、320B、320C)、ならびに
該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、310B、310C、320、320A、320B、320C)の右左それぞれの側縁(313A、313B、313C、323A、323B、323C、315A、315B、315C、325A、325B、325C)に実質的に近いところで、該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、310B、310C、320、320A、320B、320C)の右左それぞれの部分(312A、312B、312C、322A、322B、322C、314A、314B、314C、324A、324B、324C)に取り付けられた右左の支持体(330A、330B、330C、340A、340B、340C)
を含む、ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)
を含む、フットウェア製品(100)であって、
該デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の間に空洞(305A、305B、305C)を画定し、該デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、該ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)のヒール寄り部分(202、202A、202B、202C)によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける、フットウェア製品(100)。
【請求項2】
右左の支持体(330A、330B、330C、340A、340B、340C)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)のトウ寄り部分(317A、317B、317C)に実質的に近いところで、該アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の右左それぞれの部分(312A、312B、312C、314A、314B、314C)に取り付けられている、請求項1記載のフットウェア製品(100)。
【請求項3】
ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)が、
アウトソール(210)、および
該ソールアセンブリ(200、200A、200C)の少なくともトウ寄り部分(204、204A、204C)において該アウトソール(210)上に配置された第一のミッドソール(220A、220C)
をさらに含み、デッキアセンブリ(300、300A、300C)が、実質的に該アウトソール(210)と該第一のミッドソール(220A、220C)との間で、該ソールアセンブリ(200、200A、200C)の少なくともヒール寄り部分(202、202A、202C)において該アウトソール(210)上に配置されている、請求項1または2記載のフットウェア製品(100)。
【請求項4】
アウトソール(210)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の右左それぞれの側縁(313A、313B、313C、315A、315B、315C)に実質的に近いところで該アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の右左の部分(312A、312B、312C、314A、314B、314C)の少なくとも一部分を支持するように構成されている、請求項3記載のフットウェア製品(100)。
【請求項5】
ソールアセンブリ(200、200A)が第二のミッドソール(225A)をさらに含む、フットウェア製品(100)であって、該第二のミッドソール(225A)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)とロワーデッキ部分(320、320A、320B、320C)との間で、実質的にそれらの間に画定された空洞(305A)の周囲に配置されている、請求項3または4記載のフットウェア製品(100)。
【請求項6】
第二のミッドソール(225A)が第一のミッドソール(220A)よりも伸展性を有する(compliant)、請求項5記載のフットウェア製品(100)。
【請求項7】
第一のミッドソール(220A、200C)が衝撃吸収ポリウレタンおよびエチレン酢酸ビニルの少なくとも一つを含む、請求項3〜6のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項8】
デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)およびロワーデッキ部分(320、320A、320B、320C)のヒール寄り部分(319A、319B、319C)に取り付けられた後部支持体(350A、350C)をさらに含む、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項9】
ソールアセンブリ(200、200B)が、
アウトソール(210)、および
該ソールアセンブリ(200、200A、200C)の少なくともトウ寄り部分(204、204A、204C)において該アウトソール(210)上に配置されたミッドソール(220B)
をさらに含み、デッキアセンブリ(300、300B)が該ソールアセンブリ(200、200B)のヒール部分(202、202B)において該ミッドソール(210)上に配置されている、請求項1記載のフットウェア製品(100)。
【請求項10】
ミッドソール(220B)が、アッパーデッキ部分(310、310B)の右左それぞれの側縁(313B、315B)に実質的に近いところで該アッパーデッキ部分(310、310B)の右左の部分(312B、314B)の少なくとも一部分を支持するように構成されている、請求項9記載のフットウェア製品(100)。
【請求項11】
ミッドソール(220B)が、アッパーデッキ部分(310、310B)のトウ寄りおよびヒール寄り部分(317B、319B)を少なくとも部分的に支持しながらロワーデッキ部分(320、320B)を受けるように構成された凹部(222B)を画定する、請求項9または10記載のフットウェア製品(100)。
【請求項12】
アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)が弓形の形状を画定する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項13】
右左の支持体(330A、330B、330C、340A、340B、340C)が、カーブした形状または実質的に階段状の輪郭を示す(step-profiled)形状を画定する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項14】
デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が熱可塑性ポリウレタンを含む、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項15】
約1mm〜約20mmのトウスプリングを画定する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項16】
ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)が、溝付きの(siped)底面(216)を画定するアウトソール(210)をさらに含む、フットウェア製品(100)であって、該アウトソール(210)がデッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)を支持する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項17】
アウトソール(210)が、イソブチレンゴム、ブタジエンゴムおよびスチレンブタジエンゴムの少なくとも一つを含む、請求項16記載のフットウェア製品(100)。
【請求項18】
ヒール寄り部分(212)およびトウ寄り部分(214)を有するアウトソール(210)、
ソールアセンブリ(200、200A)の少なくとも該トウ寄り部分(204、204A)において該アウトソール(210)上に配置された第一のミッドソール(220A)、ならびに
実質的に該アウトソール(210)と該第一のミッドソール(220A)との間で、該ソールアセンブリ(200、200A)の少なくとも該ヒール寄り部分(202、202A)において該アウトソール(210)上に配置されたデッキアセンブリ(300、300A)であって、該デッキアセンブリ(300、300A)が、
アッパーデッキ部分(310、310A)、
該アッパーデッキ部分(310、310A)から離間しているロワーデッキ部分(320、320A)、および
該アッパーデッキ部分(310、310A)と該ロワーデッキ部分(320、320A)との間に配置された第二のミッドソール(225A)であって、該アッパーデッキ部分(310、310A)と該ロワーデッキ部分(320、320A)との間で接地力が直接的に移動することを実質的に抑制するための空洞(305B)を画定し、該アッパーデッキ部分(310、310A)を少なくとも部分的に支持する、第二のミッドソール(225A)
を含む、デッキアセンブリ(300、300A)
を含む、フットウェア製品(100)のためのソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項19】
アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、320、320A)の右左それぞれの側縁(313A、323A、315A、325A)に実質的に近いところで該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、320、320A)の右左それぞれの部分(312A、322A、314A、324A)に取り付けられた右左の支持体(330A、340A)をさらに含む、請求項18記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項20】
右左の支持体(330A、340A)が、アッパーデッキ部分(310、310A)のトウ寄り部分(317A)に実質的に近いところで、該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、320、320A)の右左それぞれの部分(312A、322A、314A、324A)に取り付けられている、請求項18または19記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項21】
第二のミッドソール(225A)が第一のミッドソール(220A)よりも伸展性を有する、請求項18〜20記載のいずれか一項記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項22】
第一のミッドソール(220A)が衝撃吸収ポリウレタンを含む、請求項21記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項23】
デッキアセンブリ(300、300A)が熱可塑性ポリウレタンを含む、請求項18〜23のいずれか一項記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項1】
フットウェアアッパー(110)、ならびに
該フットウェアアッパー(110)に固着されたソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)であって、該ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)がヒール寄り部分(202、202A、202B、202C)およびトウ寄り部分(204、204A、204B、204C)を有し、該ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)が、実質的にソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)の該ヒール寄り部分(202、200A、200B、200C)に配置されたデッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)を含み、該デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、
アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)、
該アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)から離間しているロワーデッキ部分(320、320A、320B、320C)、ならびに
該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、310B、310C、320、320A、320B、320C)の右左それぞれの側縁(313A、313B、313C、323A、323B、323C、315A、315B、315C、325A、325B、325C)に実質的に近いところで、該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、310B、310C、320、320A、320B、320C)の右左それぞれの部分(312A、312B、312C、322A、322B、322C、314A、314B、314C、324A、324B、324C)に取り付けられた右左の支持体(330A、330B、330C、340A、340B、340C)
を含む、ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)
を含む、フットウェア製品(100)であって、
該デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の間に空洞(305A、305B、305C)を画定し、該デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、該ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)のヒール寄り部分(202、202A、202B、202C)によって受ける接地力の移動を少なくとも部分的に側方外方向に向ける、フットウェア製品(100)。
【請求項2】
右左の支持体(330A、330B、330C、340A、340B、340C)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)のトウ寄り部分(317A、317B、317C)に実質的に近いところで、該アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の右左それぞれの部分(312A、312B、312C、314A、314B、314C)に取り付けられている、請求項1記載のフットウェア製品(100)。
【請求項3】
ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)が、
アウトソール(210)、および
該ソールアセンブリ(200、200A、200C)の少なくともトウ寄り部分(204、204A、204C)において該アウトソール(210)上に配置された第一のミッドソール(220A、220C)
をさらに含み、デッキアセンブリ(300、300A、300C)が、実質的に該アウトソール(210)と該第一のミッドソール(220A、220C)との間で、該ソールアセンブリ(200、200A、200C)の少なくともヒール寄り部分(202、202A、202C)において該アウトソール(210)上に配置されている、請求項1または2記載のフットウェア製品(100)。
【請求項4】
アウトソール(210)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の右左それぞれの側縁(313A、313B、313C、315A、315B、315C)に実質的に近いところで該アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)の右左の部分(312A、312B、312C、314A、314B、314C)の少なくとも一部分を支持するように構成されている、請求項3記載のフットウェア製品(100)。
【請求項5】
ソールアセンブリ(200、200A)が第二のミッドソール(225A)をさらに含む、フットウェア製品(100)であって、該第二のミッドソール(225A)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)とロワーデッキ部分(320、320A、320B、320C)との間で、実質的にそれらの間に画定された空洞(305A)の周囲に配置されている、請求項3または4記載のフットウェア製品(100)。
【請求項6】
第二のミッドソール(225A)が第一のミッドソール(220A)よりも伸展性を有する(compliant)、請求項5記載のフットウェア製品(100)。
【請求項7】
第一のミッドソール(220A、200C)が衝撃吸収ポリウレタンおよびエチレン酢酸ビニルの少なくとも一つを含む、請求項3〜6のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項8】
デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が、アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)およびロワーデッキ部分(320、320A、320B、320C)のヒール寄り部分(319A、319B、319C)に取り付けられた後部支持体(350A、350C)をさらに含む、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項9】
ソールアセンブリ(200、200B)が、
アウトソール(210)、および
該ソールアセンブリ(200、200A、200C)の少なくともトウ寄り部分(204、204A、204C)において該アウトソール(210)上に配置されたミッドソール(220B)
をさらに含み、デッキアセンブリ(300、300B)が該ソールアセンブリ(200、200B)のヒール部分(202、202B)において該ミッドソール(210)上に配置されている、請求項1記載のフットウェア製品(100)。
【請求項10】
ミッドソール(220B)が、アッパーデッキ部分(310、310B)の右左それぞれの側縁(313B、315B)に実質的に近いところで該アッパーデッキ部分(310、310B)の右左の部分(312B、314B)の少なくとも一部分を支持するように構成されている、請求項9記載のフットウェア製品(100)。
【請求項11】
ミッドソール(220B)が、アッパーデッキ部分(310、310B)のトウ寄りおよびヒール寄り部分(317B、319B)を少なくとも部分的に支持しながらロワーデッキ部分(320、320B)を受けるように構成された凹部(222B)を画定する、請求項9または10記載のフットウェア製品(100)。
【請求項12】
アッパーデッキ部分(310、310A、310B、310C)が弓形の形状を画定する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項13】
右左の支持体(330A、330B、330C、340A、340B、340C)が、カーブした形状または実質的に階段状の輪郭を示す(step-profiled)形状を画定する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項14】
デッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)が熱可塑性ポリウレタンを含む、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項15】
約1mm〜約20mmのトウスプリングを画定する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項16】
ソールアセンブリ(200、200A、200B、200C)が、溝付きの(siped)底面(216)を画定するアウトソール(210)をさらに含む、フットウェア製品(100)であって、該アウトソール(210)がデッキアセンブリ(300、300A、300B、300C)を支持する、上記請求項のいずれか一項記載のフットウェア製品(100)。
【請求項17】
アウトソール(210)が、イソブチレンゴム、ブタジエンゴムおよびスチレンブタジエンゴムの少なくとも一つを含む、請求項16記載のフットウェア製品(100)。
【請求項18】
ヒール寄り部分(212)およびトウ寄り部分(214)を有するアウトソール(210)、
ソールアセンブリ(200、200A)の少なくとも該トウ寄り部分(204、204A)において該アウトソール(210)上に配置された第一のミッドソール(220A)、ならびに
実質的に該アウトソール(210)と該第一のミッドソール(220A)との間で、該ソールアセンブリ(200、200A)の少なくとも該ヒール寄り部分(202、202A)において該アウトソール(210)上に配置されたデッキアセンブリ(300、300A)であって、該デッキアセンブリ(300、300A)が、
アッパーデッキ部分(310、310A)、
該アッパーデッキ部分(310、310A)から離間しているロワーデッキ部分(320、320A)、および
該アッパーデッキ部分(310、310A)と該ロワーデッキ部分(320、320A)との間に配置された第二のミッドソール(225A)であって、該アッパーデッキ部分(310、310A)と該ロワーデッキ部分(320、320A)との間で接地力が直接的に移動することを実質的に抑制するための空洞(305B)を画定し、該アッパーデッキ部分(310、310A)を少なくとも部分的に支持する、第二のミッドソール(225A)
を含む、デッキアセンブリ(300、300A)
を含む、フットウェア製品(100)のためのソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項19】
アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、320、320A)の右左それぞれの側縁(313A、323A、315A、325A)に実質的に近いところで該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、320、320A)の右左それぞれの部分(312A、322A、314A、324A)に取り付けられた右左の支持体(330A、340A)をさらに含む、請求項18記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項20】
右左の支持体(330A、340A)が、アッパーデッキ部分(310、310A)のトウ寄り部分(317A)に実質的に近いところで、該アッパーおよびロワーデッキ部分(310、310A、320、320A)の右左それぞれの部分(312A、322A、314A、324A)に取り付けられている、請求項18または19記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項21】
第二のミッドソール(225A)が第一のミッドソール(220A)よりも伸展性を有する、請求項18〜20記載のいずれか一項記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項22】
第一のミッドソール(220A)が衝撃吸収ポリウレタンを含む、請求項21記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【請求項23】
デッキアセンブリ(300、300A)が熱可塑性ポリウレタンを含む、請求項18〜23のいずれか一項記載のソールアセンブリ(200、200A)。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図3K】
【図3L】
【図3M】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図4J】
【図4K】
【図4L】
【図4M】
【図4N】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図5I】
【図5J】
【図5K】
【図5L】
【図5M】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図3K】
【図3L】
【図3M】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図4J】
【図4K】
【図4L】
【図4M】
【図4N】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図5I】
【図5J】
【図5K】
【図5L】
【図5M】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【公表番号】特表2012−502735(P2012−502735A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527856(P2011−527856)
【出願日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/053656
【国際公開番号】WO2010/033324
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(511072781)エスアール ホールディングス リミテッド ライアビリティ カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/053656
【国際公開番号】WO2010/033324
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(511072781)エスアール ホールディングス リミテッド ライアビリティ カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
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