フットマッサージャー
【課題】本体ユニットに対してサブユニットの揺動可能範囲の自由度を高め、且つ強度的に強いフットマッサージャーを提供する。
【解決手段】
ふくらはぎを挿入可能な左右一対の凹部22が前方に向けて形成され、凹部22に挿入されたふくらはぎにマッサージを施す本体マッサージ手段30を有する本体ユニット20と、膝又は大腿部を挿入可能な左右一対の凹部42が形成され、凹部42に挿入された膝又は大腿部にマッサージを施すサブマッサージ手段50を有し、本体ユニットの上方に配備されるサブユニット40と、床面に載置される下部ベース11と、下部ベース上に摺動可能に載置された上部ベース80とを具えたフットマッサージャーであって、サブユニット40は上部ベース80の上端部に回動可能に軸支され、本体ユニット20は上部ベース80上に前後に摺動可能に載置されている。
【解決手段】
ふくらはぎを挿入可能な左右一対の凹部22が前方に向けて形成され、凹部22に挿入されたふくらはぎにマッサージを施す本体マッサージ手段30を有する本体ユニット20と、膝又は大腿部を挿入可能な左右一対の凹部42が形成され、凹部42に挿入された膝又は大腿部にマッサージを施すサブマッサージ手段50を有し、本体ユニットの上方に配備されるサブユニット40と、床面に載置される下部ベース11と、下部ベース上に摺動可能に載置された上部ベース80とを具えたフットマッサージャーであって、サブユニット40は上部ベース80の上端部に回動可能に軸支され、本体ユニット20は上部ベース80上に前後に摺動可能に載置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、被施療者の脚部、具体的には、被施療者の膝から下と大腿をマッサージすることのできるフットマッサージャーに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
被施療者の脚部をマッサージするフットマッサージャーが知られている。この種フットマッサージャーとして、被施療者のふくらはぎと足先(くるぶしより下)を挿入する左右一対の凹部を有し、該凹部にエアバッグ等のマッサージ手段を配備したものが提案されており、マッサージ手段を作動させることで、被施療者のふくらはぎと足先にマッサージを施す。
【０００３】
また、被施療者のふくらはぎ及び足先に加えて、被施療者の大腿にマッサージを施すようにしたフットマッサージャーも提案されている(例えば、特許文献１参照)。
【０００４】
特許文献１のフットマッサージャーは、ふくらはぎ及び足先を挿入する本体ユニットと、該本体ユニットの上端に前後方向に平行な面内で回動可能に軸支されたサブユニットを有しており、サブユニットを前方に回動させたときには、被施療者の膝関節の周囲にマッサージを施すことができ、後方にサブユニットを回動させたときには、大腿にマッサージを施すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】中国実用新案公告第２０１３４２０７７号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本体ユニットに対してサブユニットを単に前後に回動させるだけでは、被施療者の大腿の所望する位置にサブユニットを位置合わせすることができず、効果の高いマッサージを施すことは困難であった。
【０００７】
そこで、サブユニットを、本体ユニットの後端部から直線的に伸縮可能なスライド機構で支持することも考えられるが、このような直線的に伸縮するスライド機構はアウターレール、インナーレールなどの大がかりな構成が必要になるとともに、スライド機構を伸ばした状態で本体ユニットをリクライニングさせたとき、サブユニットに作用する被施療者の力が、てこの原理により数倍の荷重となって本体ユニットに掛かり、ケーシング等の破損の原因になることが考えられる。
【０００８】
本発明の目的は、簡略且つ荷重耐性の高い構造でサブユニットの移動可能範囲の自由度を高め、広い範囲にマッサージを施すことのできるフットマッサージャーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題を解決するために、本発明のフットマッサージャーは、
前方に向けて形成され被施療者のふくらはぎ及び／又は足先を挿入可能な左右一対の本体凹部と、該本体凹部に挿入された被施療者のふくらはぎ及び／又は足先にマッサージを施す本体マッサージ手段と、を有する本体ユニットと、
被施療者の膝又は大腿部を挿入可能な左右一対のサブ凹部と、該サブ凹部に挿入された被施療者の膝又は大腿部にマッサージを施すサブマッサージ手段と、を有し、本体ユニットの上方に配備されるサブユニットと、
床面に載置される下部ベースと、
下部ベース上に摺動可能に載置された上部ベースと、
を具えたフットマッサージャーであって、
サブユニットは、上部ベースの上端部に回動可能に軸支され、
本体ユニットは、上部ベース上に前後に摺動可能に載置されている。
【発明の効果】
【００１０】
本発明のフットマッサージャーによれば、下部ベース上に摺動可能、即ち、リクライニング可能な上部ベースを設け、この上部ベース上に本体ユニットを設けるとともに、サブユニットを回動可能に軸支しているため、アウターレール、インナーレールなど構造物よりも簡略な構成で、アウターレール、インナーレールなどを用いた場合と同等の強度を持たせることが可能になる。
また、サブユニットの移動可能な範囲を広くすることができるから、被施療者の脚の長さ(特に膝から下)や所望する患部位置に応じたマッサージを好適に施すことができる。
【００１１】
さらに、上部ベースは、下部ベースと本体ユニットの間で摺動するのみの構造であるため、内部に十分な空間を設けることが可能であり、アウターレール、インナーレールなどを本体ユニット内部に設けた場合に比べて十分な収納スペースを確保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明のフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図２】図１のフットマッサージャーの側面図である。
【図３】図１のフットマッサージャーのリクライニング状態を示す斜視図である。
【図４】図１のフットマッサージャーのリクライニング状態を示す斜視図である。
【図５】図３のリクライニング状態であるフットマッサージャーの正面図である。
【図６】本発明のフットマッサージャーの制御ブロック図である。
【図７】本発明のフットマッサージャーの分解斜視図である。
【図８】図５のフットマッサージャーのＤ−Ｄ断面図である。
【図９】図５のフットマッサージャーのＢ−Ｂ断面図である。
【図１０】図５のフットマッサージャーのＡ−Ａ断面図である。
【図１１】図２のフットマッサージャーのＡ−Ａ断面図である。
【図１２】サブユニットを回動させたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１３】図１２のフットマッサージャーの側面図である。
【図１４】図１２の状態からさらにリクライニングさせたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１５】図１４のフットマッサージャーの側面図である。
【図１６】図１２の状態から本体ユニットを前方にスライドさせたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１７】図１６のフットマッサージャーの側面図である。
【図１８】図１６の状態からさらにリクライニングさせたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１９】図１８のフットマッサージャーの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
図面を参照して本発明の実施形態であるフットマッサージャー(10)について説明する。
図１は、フットマッサージャー(10)を斜め前方から見た斜視図である。図２は、フットマッサージャー(10)の側面図である。いずれの図も、上部ベース(80)がリクライニングせずに起立し、本体ユニット(20)が前方にスライドせず、サブユニット(40)が回動せずに本体ユニット(20)に対して閉じた状態(近接した状態)を示している。
【００１４】
図３、図４、図５は、上部ベース(80)のリクライニング「あり(傾斜)」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「なし」の状態を示しており、図３、図５は中間程度までのリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図および正面図、図４は最大のリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図である。
【００１５】
フットマッサージャー(10)は、床面に載置される下部ベース(11)上に、リクライニング機能を有する上部ベース(80)が摺動可能に載置され、さらにこの上部ベース(80)上に被施療者の足先とふくらはぎにマッサージを施す本体ユニット(20)が搭載されている。また、上部ベース(80)の上端にサブユニット(40)が回動可能に設けられている。即ち、本体ユニット(20)とサブユニット(40)とは直接接続されていない。
【００１６】
上部ベース(80)は、下部ベース(11)に対してリクライニング(摺動)可能であり、さらに、本体ユニット(20)は上部ベース(80)に対してスライド(摺動)可能である。また、上述したように、サブユニット(40)は上部ベース(80)に対して回動可能である。このリクライニング、スライド、回動の状態を種々に変化させることにより、フットマッサージャー(10)を図３〜図５、図１２〜図１９に示すような様々な形態に変形させることができる。
【００１７】
上述したように、本体ユニット(20)は、被施療者の足先とふくらはぎにマッサージを施す。サブユニット(40)は、本体ユニット(20)に近接した状態で被施療者の膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部をマッサージし、本体ユニット(20)に対して上下方向に離れた状態で、被施療者の大腿にマッサージを施す。
【００１８】
なお、本発明において、脚部とは、被施療者の下肢全体を意味し、大腿とは脚部の膝よりも上の部分、膝関節とは膝の屈曲部分及びその周辺、ふくらはぎとは膝と足首の間であって、脛の裏側部分、足先とはくるぶしよりも下の部分を意味する。
【００１９】
また、サブユニット(40)と本体ユニット(20)とが近接した状態とは、例えば、図１、図２に示すように、本体ユニット(20)が上部ベース(80)に対してスライドしておらず、サブユニット(40)が上部ベース(80)に対して回動していない状態を意味する。
【００２０】
同様に、サブユニット(40)と本体ユニット(20)とが離れた状態とは、例えば、図１８、図１９に示すように、本体ユニット(20)が上部ベース(80)に対してスライドしており、サブユニット(40)が上部ベース(80)に対して回動している状態を意味する。
【００２１】
なお、膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部をマッサージするときのサブユニット(40)の位置、および、大腿をマッサージするときのサブユニット(40)の位置は、被施療者の体型や姿勢によって適宜調整することができる。
【００２２】
以下、フットマッサージャー(10)の構造について詳細に説明する。
図１〜図５において、下部ベース(11)は、内部中空の樹脂製のベースケーシング(12)を有し、上部にて上部ベース(80)を支持し、下面にて安定してフットマッサージャー(10)を床面に載置する。ベースケーシング(12)の内部には、図６に示すエアポンプ(14)、制御手段(60)、商業電源へ接続するための電源ユニット(図示せず)、電磁バルブ(31a等)などが収容される。
【００２３】
本体ユニット(20)は、内部中空の樹脂製の本体ケーシング(21)を有する。 本体ケーシング(21)は、下側が前方に向けて突出し、後側が上向きに突出した形状の左側壁(21L)、右側壁(21R)および中央壁(21C)が形成され、さらに、これらの下辺に沿って底面(23)、後辺に沿って後面(24)が形成されている。
【００２４】
左側壁(21L)、右側壁(21R)、中央壁(21C)、底面(23)および後面(24)により、本体ケーシング(21)には、被施療者の足先及びふくらはぎを挿入する左右一対の本体凹部(22)(22)が形成される。凹部(22)(22)は、本体ケーシング(21)が上部ベース(80)に対してほぼ垂直に立設した状態で、底面(23)が床面とほぼ平行となり、底面(23)の後端から上方に向けてほぼ垂直に後面(24)を有し、底面(23)と後面(24)の側部を結ぶように内側面(25)と外側面(26)を有しており、前方及び上方が開口した形状になっている。
【００２５】
本体ユニット(20)に被施療者が足を挿入したときに、本体凹部(22)(22)の底面(23)(23)には、被施療者の足裏が当接し、凹部(22)(22)の後面(24)(24)にはふくらはぎが当接し、中央壁(21C)の両面である内側面(25)(25)及び左側壁(21L)、右側壁(21R)の内面である外側面(26)(26)には、ふくらはぎの内側及び外側が夫々当接又は近接する。
本体ユニット(20)には、被施療者の足先及び／又はふくらはぎをマッサージする本体マッサージ手段(30)が配備される。
【００２６】
本体凹部(22)(22)の底面(23)(23)には、図６に示す足裏用マッサージ手段(34)を具える。足裏用マッサージ手段(34)は、被施療者の足裏をマッサージする手段であり、底面(23)(23)から出没可能な指圧子を例示できる。指圧子は、本体ケーシング(21)の内部に配備されたモータ(36)(図６参照)により、ネジ推力等を利用して前後に往復移動可能なエアバッグ(35)の上面に形成することができる。エアバッグを膨張、収縮させながら、モータ(36)により指圧子を前後に往復させることで、被施療者の足裏に押圧又は指圧マッサージが施される。
【００２７】
モータ(36)の駆動は、図６に示すように、制御手段(60)と該制御手段(60)に電気的に接続されたモータ駆動回路(61)を介して行なうことができ、モータ(36)が所定範囲で指圧子を往復移動できるように、指圧子の移行路の両端には、リミット検出部(62)を配備することが望ましい。
【００２８】
指圧子を出没させるエアバッグ(35)は、前記ベースケーシング(12)に収容されたエアポンプ(14)からバルブ(35a)を介して圧縮空気が送給され、膨張、収縮可能となっている。エアポンプ(14)及びバルブ(35a)は、図６に示すように制御手段(60)により制御される。
【００２９】
凹部(22)(22)の後面(24)(24)には、被施療者のふくらはぎをマッサージする本体マッサージ手段(30)として、ふくらはぎ用後面エアバッグ(31)(31)が配備される。ふくらはぎ用後面エアバッグ(31)は、バルブ(31a)を介してエアポンプ(14)に接続され、膨張、収縮可能となっている。なお、バルブ(31a)は、図６に示すように制御手段(60)により制御される。
【００３０】
凹部(22)(22)の内側面(25)及び外側面(26)には、被施療者のふくらはぎの側部をマッサージする本体マッサージ手段(30)として、ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)が夫々配備される。これらエアバッグ(32)(33)も、制御手段(60)により制御されるバルブ(32a)(33a)を介して夫々エアポンプ(14)に接続され、膨張、収縮可能となっている。
【００３１】
サブユニット(40)は、内部中空の樹脂製のサブケーシング(41)を有しており、該サブケーシング(41)には、左右一対のサブ凹部(42)(42)が形成されている。
【００３２】
サブケーシング(41)は、左右両側の外壁(43)(43)と、両凹部(42)(42)を仕切る中央壁(44)を有しており、外壁(43)(43)と中央壁(44)は、背面(45)(45)にて連繋されている。
【００３３】
サブ凹部(42)(42)には、サブマッサージ手段(50)が配備される。サブマッサージ手段(50)は、図６等に示すように、凹部(42)の内側(46)(46)となる部分に配備されるサブユニット用側面エアバッグ(51)と、背面(45)に配備されるサブユニット用後面エアバッグ(52)を例示することができる。サブユニット用側面エアバッグ(51)は、同期して膨張、収縮可能となるように１個のバルブ(51a)を介してエアポンプ(14)に接続されており、サブユニット用後面エアバッグ(52)は、バルブ(52a)を介してエアポンプ(14)に接続される。バルブ(51a)(52a)は、制御手段(60)により動作を制御される。
【００３４】
図６は、フットマッサージャー(10)の制御部のブロック図である。本発明のフットマッサージャー(10)のすべての制御は、制御手段(60)により行なわれる。制御手段(60)には、操作部(65)や表示部(66)、エアポンプ(14)、バルブ(31a)(32a)(33a)(35a)(51a)(52a)、足裏用マッサージ手段(34)のモータ(36)、モータ駆動回路(61)、リミット検出部(62)等が電気的に接続されており、被施療者の操作部(65)の操作に基づいて、予め設定された種々の動作、プログラムされたマッサージコースに従って、各々を動作すべく制御する。
制御手段(60)には、その他、上記動作を制御するためのプログラム等を記憶したメモリ等の種々の回路、電子部品等が接続されている。
【００３５】
次に、フットマッサージャー(10)を種々の形態に変化させることを可能にするリクライニング機構、スライド機構、回動機構について説明する。
【００３６】
図７はフットマッサージャー(10)の分解斜視図である。
また、図８は図５のＤ−Ｄ断面図、図９は図５のＢ−Ｂ断面図、図１０は図５のＡ−Ａ断面図、図１１は図２のＡ−Ａ断面図である。図８は上部ベース(80)と本体ユニット(20)とのスライド機構を示しており、図９は上部ベース(80)と下部ベース(11)とのリクライニング機構を示している。
図１０、図１１は上部ベース(80)に設けられる収納部(81)を示している。
【００３７】
図７および図８において、上部ベース(80)は、下向きに湾曲した左右の橇部(82L)(82R)を有している。橇部(82L)(82R)の上面には、本体ユニット(20)に対する摺動レール(85)が形成されており、レール(85)の前寄り端部にはノッチ部(86)が形成されている。このノッチ部(86)を含むレール(85)は、図８の円内拡大図(断面Ｅ−Ｅ)で示すように、断面が略Ｔ字の形状をなしている。ノッチ部(86)は複数の周期的な凹凸を有するレールであり、本体ユニット(20)を段階的に停止させるための構造である。
【００３８】
本体ユニット(20)の底面のレール(85)に対向する位置には、本体ユニット(20)側のレール(100)が形成されている。レール(100)は、上部ベース(80)側のレール(85)のＴ字形断面の横棒部と嵌合する断面凹形状をなしており、その一部が断面略Ω形状をなしている。この断面略Ω形状の部分が、上部ベース(80)側のレール(85)のＴ字形断面の横棒部を把持して外れることなく相互に摺動する。
【００３９】
レール(100)の略中央部のノッチ部(86)に対向する位置には、凹部(101)が形成され、該凹部(101)には、ノッチ部(86)に向けて突出するボス部(102)が収納されている。ボス部(102)は、コイルスプリング(103)、丸棒状のローラ(104)からなり、ローラ(104)がコイルスプリング(103)によりノッチ部(86)方向に付勢されている。これにより、ローラ(104)がノッチ部(86)の凹部に対向しているときに安定し、ローラ(104)の凸部を乗り越えるときに抵抗が大きくなる。従って、本体ユニット(20)は、ボス部(102)のローラ(104)が、上部ベース(80)のノッチ部(86)の凹部に対向しているときに、上部ベース(80)に対して安定した状態で停止することができる。
【００４０】
また、図７および図９において、下部ベース(11)のベースケーシング(12)の上面には、上部ベース(80)が摺動するレール(13)が形成されている。レール(13)は上に凹の円弧状をなしており、上部ベース(80)が本体ユニット(20)、サブユニット(40)を伴って全体を寝かせるようにリクライニング(回動)する軌道となる。レール(13)は、その中心部にベースケーシング(12)内部に向けて開口する溝部(13a)が形成されている。
【００４１】
一方、上部ベース(80)の左右の橇部(82L)(82R)のそれぞれ内側には、下方に凸の円弧状の摺動レール(87)が形成されている。このレール(87)が下部ベース(11)のレール(13)と対向して摺動する。
【００４２】
上部ベース(80)のレール(87)には、ブレーキ機構(90)が設けられている。ブレーキ機構(90)は、２つのブレーキパッド(91)(92)で下部ベース(11)のレール(13)を挟むことにより、上部ベース(80)の下部ベース(11)に対するリクライニングの速度を抑制する機構である。上側のブレーキパッド(91)は、ネジ(94)(94)でレール(87)の下面に固定されている。下側のブレーキパッド(92)は、ネジ(95)(96)で、レール(13)、上側のブレーキパッド(91)を挟んでレール(87)の下面に固定されている。即ち、ネジ(95)(96)は、溝部(13a)を通過して、レール(13)の裏面から表面側へ抜け、上部ベース(80)のレール(87)のネジ穴に螺合している。また、ネジ(95)はコイルスプリング(93)を下側のブレーキパッド(92)の裏側に挟持しており、ブレーキパッド(92)はコイルスプリング(93)の弾性力により、レール(13)側に付勢され、この付勢による摩擦力が制動力として作用している。
【００４３】
図７において、上部ベース(80)は、左右の橇部(82L)(82R)に加えて、これら左右の橇部(82L)(82R)を上端部でつなぐ上部フレーム(83)、左右の橇部(82L)(82R)および上部フレーム(83)に囲まれた曲面に設けられ、中心部に大きな開口部(84a)を有する収納部保持板(84)、および、収納部保持板(84)の開口部(84a)にはめ込まれる収納部(81)を有している。
【００４４】
図７、図１０および図１１において、収納部(81)は、本体ユニット(20)の背面側で上部ベース(80)が下部ベース(11)に対してリクライニング(回動)する軌道面に沿った形状になっているため、本体ユニット(20)のスライド、上部ベース(80)のリクライニングの妨げになることなく、十分な容量の収納容積を有している。収納部(81)には、図６に示した電子回路が実装された制御基板などが収納される。
【００４５】
さらに、図７において、サブユニット(40)は、左右両端の後方下端部に回動の中心となる突片(49)を有している。この突片(49)が上部ベース(80)のサブユニット回動支点(89)に回動自在に軸支されている。以上の構成により、サブユニット(40)は、上部ベース(80)に設けられたサブユニット回動支点(89)を中心に回動する。
【００４６】
以上の機構により、サブユニット(40)および本体ユニット(20)のリクライニング範囲を大きくとることができるとともに、サブユニット(40)の本体ユニット(20)に対する位置関係の調整範囲を広くとることができ、サブユニット(40)でマッサージする部位を膝関節周辺から大腿部の間で自由に調整し、被施療者が所望の患部位置まで的確にサブユニット(40)を移動させることができる。
【００４７】
上記構成のフットマッサージャー(10)は、被施療者が椅子等に腰掛けた状態又は寝転んだ状態で、脚部を挿入することにより使用することができる。
【００４８】
具体的には、被施療者は、図１乃至図３に示すように、本体ユニット(20)に対してサブユニット(40)が最も接近するよう揺動させた状態で、本体ユニット(20)の凹部(22)(22)に左右の脚部の足先及びふくらはぎを挿入し、サブユニット(40)の凹部(42)(42)に膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部を挿入する。
【００４９】
この状態で、被施療者が所望するマッサージ手段(30)(34)(50)を作動させ、又は予めプログラムされたコースに従ってマッサージ手段(30)(34)(50)を作動させることにより、足裏を含む足先やふくらはぎ、膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部にマッサージを施すことができる。
【００５０】
例えば、ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)を膨張して、ふくらはぎを持ち上がらないように保持した状態で足裏用マッサージ手段(34)を作動させることにより、被施療者の足裏に指圧の如き押圧マッサージを施すことができる。
【００５１】
ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)を膨張させることにより、ふくらはぎが側方から押圧され、これらエアバッグ(32)(33)の膨張、収縮を繰り返すことで、ふくらはぎの血行を促進させることができる。
【００５２】
また、これらエアバッグ(32)(33)を交互に膨張、収縮させることにより、ふくらはぎを左右に動かすストレッチ効果のあるマッサージを施すことができる。
【００５３】
ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)を膨張させた状態で、ふくらはぎ用後面エアバッグ(31)を膨張させることで、ふくらはぎの血行の促進を図ることができる。
【００５４】
さらに、サブユニット(40)のサブユニット用側面エアバッグ(51)(51)やサブユニット用後面エアバッグ(52)を膨張、収縮させることにより、膝関節の周辺及び／又はふくらはぎの上部の血行を促進させることができる。
【００５５】
ここで図１〜図５および図１２〜図１９を参照して、上部ベース、本体ユニットおよびサブユニットの回動の形態を説明する。これらの図は、上部ベース(80)のリクライニング状態、本体ユニット(20)のスライド状態、サブユニット(40)の回動状態を種々に変更した状態を示す図である。
【００５６】
図１、図２は、上述したように、上部ベース(80)がリクライニングせずに起立し、本体ユニット(20)が前方にスライドせず、サブユニット(40)が回動せずに本体ユニット(20)に対して閉じた状態を示している。また、図３〜図５、及び、図１２〜図１９は、フットマッサージャー(10)の上部ベース(80)のリクライニング状態、本体ユニット(20)のスライド状態、サブユニット(40)の回動状態を様々に変化させて、フットマッサージャー(10)の全体形状を種々の形態に変形した状態を示す図である。
【００５７】
先に説明した図１、図２は、上部ベース(80)のリクライニング「なし(起立)」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「なし」の状態を示している。
【００５８】
図３、図４、図５は、上部ベース(80)のリクライニング「あり(傾斜)」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「なし」の状態を示しており、図３、図５は中間程度までのリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図および正面図、図４は最大のリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図である。
【００５９】
図１２、図１３は、上部ベース(80)のリクライニング「なし」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１２は斜め前上方からの斜視図、図１３は左側面図である。
【００６０】
図１４、図１５は、上部ベース(80)のリクライニング「あり」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１４は斜め前上方からの斜視図、図１５は左側面図である。
【００６１】
図１６、図１７は、上部ベース(80)のリクライニング「なし」、本体ユニット(20)のスライド「あり」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１６は斜め前上方からの斜視図、図１７は左側面図である。
【００６２】
図１８、図１９は、上部ベース(80)のリクライニング「あり」、本体ユニット(20)のスライド「あり」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１８は斜め前上方からの斜視図、図１９は左側面図である。
【００６３】
図１、図２の状態から、被施療者がサブユニット(40)を掴んで後方へ回動させると、図１２、図１３に示すように、サブユニット(40)が本体ユニット(20)の斜め後方へ回動する。これにより、サブユニット(40)は、被施療者の大腿の前方(膝寄り)を下側から包囲し、凹部(42)(42)の内側(46)(46)が被施療者の大腿の側面に対向し、背面(45)が大腿の裏面に当接する。この状態で、サブユニット(40)のサブユニット用側面エアバッグ(51)(51)及び／又は背面(45)に配備されたサブユニット用後面エアバッグ(52)を膨張、収縮させることにより、被施療者の大腿の前方にマッサージが施され、大腿の押圧マッサージと血行の促進を図ることができる。
【００６４】
図１２、図１３の状態から、被施療者が上部ベース(80)をリクライニング(回動)させると、図１４、図１５に示すように、本体ユニット(20)とサブユニット(40)の位置関係を維持しつつ全体をリクライニングさせることができる。
【００６５】
また、図１２、図１３の状態から、脚の長さ(膝から下)が長い場合などに、被施療者が本体ユニット(20)を上部ベース(80)上で前方にスライドさせると、図１６、図１７に示すように、本体ユニット(20)とサブユニット(40)とが離れ、サブユニット(40)で大腿の前方をマッサージすることができる。
【００６６】
図１６、図１７の状態から、被施療者が上部ベース(80)をリクライニング(回動)させると、図１８、図１９に示すように、本体ユニット(20)とサブユニット(40)が離れた状態を維持しつつ全体をリクライニングさせることができる。
【００６７】
なお、図１２〜図１９において、本体ユニット(20)の上部ベース(80)に対するスライド長さ、および、サブユニット(40)の上部ベース(80)に対する回動角度は任意であり、これらを調整することでサブユニット(40)の位置(高さや角度)を調節することができ、被施療者の所望する患部の高さや位置に応じた大腿のマッサージを施すことができる。
【００６８】
さらに、図１４、図１５及び図１８、図１９に示すように、上部ベース(80)を下部ベース(11)に対し後方にリクライニングさせることで、被施療者は寝転んだ状態で脚部のマッサージを受けることができる。この場合において、上部ベース(80)の下部ベース(11)に対するリクライニングの長さは任意である。
【００６９】
なお、上記実施例では、本体ユニット(20)、サブユニット(40)に配備するエアバッグの数は上記に限定されるものではないことは勿論である。また、本体マッサージ手段(30)やサブマッサージ手段(50)は、エアバッグに限定されるものではなく、バイブレータなどの他の刺激を与えるものでもよいことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【００７０】
本発明は、サブユニットの移動可能範囲の自由度を高めて、被施療者の患部に位置合わせしやすくし、マッサージ効果を高めることのできるフットマッサージャーとして有用である。
【符号の説明】
【００７１】
(10) フットマッサージャー
(11) 下部ベース
(13) 下部ベース側のレール
(20) 本体ユニット
(21) 本体ケーシング
(30) 本体マッサージ手段
(34) 足裏用マッサージ手段
(40) サブユニット
(41) サブケーシング
(50) サブマッサージ手段
(60) 制御手段
(80) 上部ベース
(85) 摺動レール
(87) 摺動レール
(90) ブレーキ機構(制動手段)
(100) 本体ユニット側のレール
【技術分野】
【０００１】
本発明は、被施療者の脚部、具体的には、被施療者の膝から下と大腿をマッサージすることのできるフットマッサージャーに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
被施療者の脚部をマッサージするフットマッサージャーが知られている。この種フットマッサージャーとして、被施療者のふくらはぎと足先(くるぶしより下)を挿入する左右一対の凹部を有し、該凹部にエアバッグ等のマッサージ手段を配備したものが提案されており、マッサージ手段を作動させることで、被施療者のふくらはぎと足先にマッサージを施す。
【０００３】
また、被施療者のふくらはぎ及び足先に加えて、被施療者の大腿にマッサージを施すようにしたフットマッサージャーも提案されている(例えば、特許文献１参照)。
【０００４】
特許文献１のフットマッサージャーは、ふくらはぎ及び足先を挿入する本体ユニットと、該本体ユニットの上端に前後方向に平行な面内で回動可能に軸支されたサブユニットを有しており、サブユニットを前方に回動させたときには、被施療者の膝関節の周囲にマッサージを施すことができ、後方にサブユニットを回動させたときには、大腿にマッサージを施すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】中国実用新案公告第２０１３４２０７７号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本体ユニットに対してサブユニットを単に前後に回動させるだけでは、被施療者の大腿の所望する位置にサブユニットを位置合わせすることができず、効果の高いマッサージを施すことは困難であった。
【０００７】
そこで、サブユニットを、本体ユニットの後端部から直線的に伸縮可能なスライド機構で支持することも考えられるが、このような直線的に伸縮するスライド機構はアウターレール、インナーレールなどの大がかりな構成が必要になるとともに、スライド機構を伸ばした状態で本体ユニットをリクライニングさせたとき、サブユニットに作用する被施療者の力が、てこの原理により数倍の荷重となって本体ユニットに掛かり、ケーシング等の破損の原因になることが考えられる。
【０００８】
本発明の目的は、簡略且つ荷重耐性の高い構造でサブユニットの移動可能範囲の自由度を高め、広い範囲にマッサージを施すことのできるフットマッサージャーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題を解決するために、本発明のフットマッサージャーは、
前方に向けて形成され被施療者のふくらはぎ及び／又は足先を挿入可能な左右一対の本体凹部と、該本体凹部に挿入された被施療者のふくらはぎ及び／又は足先にマッサージを施す本体マッサージ手段と、を有する本体ユニットと、
被施療者の膝又は大腿部を挿入可能な左右一対のサブ凹部と、該サブ凹部に挿入された被施療者の膝又は大腿部にマッサージを施すサブマッサージ手段と、を有し、本体ユニットの上方に配備されるサブユニットと、
床面に載置される下部ベースと、
下部ベース上に摺動可能に載置された上部ベースと、
を具えたフットマッサージャーであって、
サブユニットは、上部ベースの上端部に回動可能に軸支され、
本体ユニットは、上部ベース上に前後に摺動可能に載置されている。
【発明の効果】
【００１０】
本発明のフットマッサージャーによれば、下部ベース上に摺動可能、即ち、リクライニング可能な上部ベースを設け、この上部ベース上に本体ユニットを設けるとともに、サブユニットを回動可能に軸支しているため、アウターレール、インナーレールなど構造物よりも簡略な構成で、アウターレール、インナーレールなどを用いた場合と同等の強度を持たせることが可能になる。
また、サブユニットの移動可能な範囲を広くすることができるから、被施療者の脚の長さ(特に膝から下)や所望する患部位置に応じたマッサージを好適に施すことができる。
【００１１】
さらに、上部ベースは、下部ベースと本体ユニットの間で摺動するのみの構造であるため、内部に十分な空間を設けることが可能であり、アウターレール、インナーレールなどを本体ユニット内部に設けた場合に比べて十分な収納スペースを確保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明のフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図２】図１のフットマッサージャーの側面図である。
【図３】図１のフットマッサージャーのリクライニング状態を示す斜視図である。
【図４】図１のフットマッサージャーのリクライニング状態を示す斜視図である。
【図５】図３のリクライニング状態であるフットマッサージャーの正面図である。
【図６】本発明のフットマッサージャーの制御ブロック図である。
【図７】本発明のフットマッサージャーの分解斜視図である。
【図８】図５のフットマッサージャーのＤ−Ｄ断面図である。
【図９】図５のフットマッサージャーのＢ−Ｂ断面図である。
【図１０】図５のフットマッサージャーのＡ−Ａ断面図である。
【図１１】図２のフットマッサージャーのＡ−Ａ断面図である。
【図１２】サブユニットを回動させたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１３】図１２のフットマッサージャーの側面図である。
【図１４】図１２の状態からさらにリクライニングさせたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１５】図１４のフットマッサージャーの側面図である。
【図１６】図１２の状態から本体ユニットを前方にスライドさせたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１７】図１６のフットマッサージャーの側面図である。
【図１８】図１６の状態からさらにリクライニングさせたフットマッサージャーを斜め前方から見た斜視図である。
【図１９】図１８のフットマッサージャーの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
図面を参照して本発明の実施形態であるフットマッサージャー(10)について説明する。
図１は、フットマッサージャー(10)を斜め前方から見た斜視図である。図２は、フットマッサージャー(10)の側面図である。いずれの図も、上部ベース(80)がリクライニングせずに起立し、本体ユニット(20)が前方にスライドせず、サブユニット(40)が回動せずに本体ユニット(20)に対して閉じた状態(近接した状態)を示している。
【００１４】
図３、図４、図５は、上部ベース(80)のリクライニング「あり(傾斜)」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「なし」の状態を示しており、図３、図５は中間程度までのリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図および正面図、図４は最大のリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図である。
【００１５】
フットマッサージャー(10)は、床面に載置される下部ベース(11)上に、リクライニング機能を有する上部ベース(80)が摺動可能に載置され、さらにこの上部ベース(80)上に被施療者の足先とふくらはぎにマッサージを施す本体ユニット(20)が搭載されている。また、上部ベース(80)の上端にサブユニット(40)が回動可能に設けられている。即ち、本体ユニット(20)とサブユニット(40)とは直接接続されていない。
【００１６】
上部ベース(80)は、下部ベース(11)に対してリクライニング(摺動)可能であり、さらに、本体ユニット(20)は上部ベース(80)に対してスライド(摺動)可能である。また、上述したように、サブユニット(40)は上部ベース(80)に対して回動可能である。このリクライニング、スライド、回動の状態を種々に変化させることにより、フットマッサージャー(10)を図３〜図５、図１２〜図１９に示すような様々な形態に変形させることができる。
【００１７】
上述したように、本体ユニット(20)は、被施療者の足先とふくらはぎにマッサージを施す。サブユニット(40)は、本体ユニット(20)に近接した状態で被施療者の膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部をマッサージし、本体ユニット(20)に対して上下方向に離れた状態で、被施療者の大腿にマッサージを施す。
【００１８】
なお、本発明において、脚部とは、被施療者の下肢全体を意味し、大腿とは脚部の膝よりも上の部分、膝関節とは膝の屈曲部分及びその周辺、ふくらはぎとは膝と足首の間であって、脛の裏側部分、足先とはくるぶしよりも下の部分を意味する。
【００１９】
また、サブユニット(40)と本体ユニット(20)とが近接した状態とは、例えば、図１、図２に示すように、本体ユニット(20)が上部ベース(80)に対してスライドしておらず、サブユニット(40)が上部ベース(80)に対して回動していない状態を意味する。
【００２０】
同様に、サブユニット(40)と本体ユニット(20)とが離れた状態とは、例えば、図１８、図１９に示すように、本体ユニット(20)が上部ベース(80)に対してスライドしており、サブユニット(40)が上部ベース(80)に対して回動している状態を意味する。
【００２１】
なお、膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部をマッサージするときのサブユニット(40)の位置、および、大腿をマッサージするときのサブユニット(40)の位置は、被施療者の体型や姿勢によって適宜調整することができる。
【００２２】
以下、フットマッサージャー(10)の構造について詳細に説明する。
図１〜図５において、下部ベース(11)は、内部中空の樹脂製のベースケーシング(12)を有し、上部にて上部ベース(80)を支持し、下面にて安定してフットマッサージャー(10)を床面に載置する。ベースケーシング(12)の内部には、図６に示すエアポンプ(14)、制御手段(60)、商業電源へ接続するための電源ユニット(図示せず)、電磁バルブ(31a等)などが収容される。
【００２３】
本体ユニット(20)は、内部中空の樹脂製の本体ケーシング(21)を有する。 本体ケーシング(21)は、下側が前方に向けて突出し、後側が上向きに突出した形状の左側壁(21L)、右側壁(21R)および中央壁(21C)が形成され、さらに、これらの下辺に沿って底面(23)、後辺に沿って後面(24)が形成されている。
【００２４】
左側壁(21L)、右側壁(21R)、中央壁(21C)、底面(23)および後面(24)により、本体ケーシング(21)には、被施療者の足先及びふくらはぎを挿入する左右一対の本体凹部(22)(22)が形成される。凹部(22)(22)は、本体ケーシング(21)が上部ベース(80)に対してほぼ垂直に立設した状態で、底面(23)が床面とほぼ平行となり、底面(23)の後端から上方に向けてほぼ垂直に後面(24)を有し、底面(23)と後面(24)の側部を結ぶように内側面(25)と外側面(26)を有しており、前方及び上方が開口した形状になっている。
【００２５】
本体ユニット(20)に被施療者が足を挿入したときに、本体凹部(22)(22)の底面(23)(23)には、被施療者の足裏が当接し、凹部(22)(22)の後面(24)(24)にはふくらはぎが当接し、中央壁(21C)の両面である内側面(25)(25)及び左側壁(21L)、右側壁(21R)の内面である外側面(26)(26)には、ふくらはぎの内側及び外側が夫々当接又は近接する。
本体ユニット(20)には、被施療者の足先及び／又はふくらはぎをマッサージする本体マッサージ手段(30)が配備される。
【００２６】
本体凹部(22)(22)の底面(23)(23)には、図６に示す足裏用マッサージ手段(34)を具える。足裏用マッサージ手段(34)は、被施療者の足裏をマッサージする手段であり、底面(23)(23)から出没可能な指圧子を例示できる。指圧子は、本体ケーシング(21)の内部に配備されたモータ(36)(図６参照)により、ネジ推力等を利用して前後に往復移動可能なエアバッグ(35)の上面に形成することができる。エアバッグを膨張、収縮させながら、モータ(36)により指圧子を前後に往復させることで、被施療者の足裏に押圧又は指圧マッサージが施される。
【００２７】
モータ(36)の駆動は、図６に示すように、制御手段(60)と該制御手段(60)に電気的に接続されたモータ駆動回路(61)を介して行なうことができ、モータ(36)が所定範囲で指圧子を往復移動できるように、指圧子の移行路の両端には、リミット検出部(62)を配備することが望ましい。
【００２８】
指圧子を出没させるエアバッグ(35)は、前記ベースケーシング(12)に収容されたエアポンプ(14)からバルブ(35a)を介して圧縮空気が送給され、膨張、収縮可能となっている。エアポンプ(14)及びバルブ(35a)は、図６に示すように制御手段(60)により制御される。
【００２９】
凹部(22)(22)の後面(24)(24)には、被施療者のふくらはぎをマッサージする本体マッサージ手段(30)として、ふくらはぎ用後面エアバッグ(31)(31)が配備される。ふくらはぎ用後面エアバッグ(31)は、バルブ(31a)を介してエアポンプ(14)に接続され、膨張、収縮可能となっている。なお、バルブ(31a)は、図６に示すように制御手段(60)により制御される。
【００３０】
凹部(22)(22)の内側面(25)及び外側面(26)には、被施療者のふくらはぎの側部をマッサージする本体マッサージ手段(30)として、ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)が夫々配備される。これらエアバッグ(32)(33)も、制御手段(60)により制御されるバルブ(32a)(33a)を介して夫々エアポンプ(14)に接続され、膨張、収縮可能となっている。
【００３１】
サブユニット(40)は、内部中空の樹脂製のサブケーシング(41)を有しており、該サブケーシング(41)には、左右一対のサブ凹部(42)(42)が形成されている。
【００３２】
サブケーシング(41)は、左右両側の外壁(43)(43)と、両凹部(42)(42)を仕切る中央壁(44)を有しており、外壁(43)(43)と中央壁(44)は、背面(45)(45)にて連繋されている。
【００３３】
サブ凹部(42)(42)には、サブマッサージ手段(50)が配備される。サブマッサージ手段(50)は、図６等に示すように、凹部(42)の内側(46)(46)となる部分に配備されるサブユニット用側面エアバッグ(51)と、背面(45)に配備されるサブユニット用後面エアバッグ(52)を例示することができる。サブユニット用側面エアバッグ(51)は、同期して膨張、収縮可能となるように１個のバルブ(51a)を介してエアポンプ(14)に接続されており、サブユニット用後面エアバッグ(52)は、バルブ(52a)を介してエアポンプ(14)に接続される。バルブ(51a)(52a)は、制御手段(60)により動作を制御される。
【００３４】
図６は、フットマッサージャー(10)の制御部のブロック図である。本発明のフットマッサージャー(10)のすべての制御は、制御手段(60)により行なわれる。制御手段(60)には、操作部(65)や表示部(66)、エアポンプ(14)、バルブ(31a)(32a)(33a)(35a)(51a)(52a)、足裏用マッサージ手段(34)のモータ(36)、モータ駆動回路(61)、リミット検出部(62)等が電気的に接続されており、被施療者の操作部(65)の操作に基づいて、予め設定された種々の動作、プログラムされたマッサージコースに従って、各々を動作すべく制御する。
制御手段(60)には、その他、上記動作を制御するためのプログラム等を記憶したメモリ等の種々の回路、電子部品等が接続されている。
【００３５】
次に、フットマッサージャー(10)を種々の形態に変化させることを可能にするリクライニング機構、スライド機構、回動機構について説明する。
【００３６】
図７はフットマッサージャー(10)の分解斜視図である。
また、図８は図５のＤ−Ｄ断面図、図９は図５のＢ−Ｂ断面図、図１０は図５のＡ−Ａ断面図、図１１は図２のＡ−Ａ断面図である。図８は上部ベース(80)と本体ユニット(20)とのスライド機構を示しており、図９は上部ベース(80)と下部ベース(11)とのリクライニング機構を示している。
図１０、図１１は上部ベース(80)に設けられる収納部(81)を示している。
【００３７】
図７および図８において、上部ベース(80)は、下向きに湾曲した左右の橇部(82L)(82R)を有している。橇部(82L)(82R)の上面には、本体ユニット(20)に対する摺動レール(85)が形成されており、レール(85)の前寄り端部にはノッチ部(86)が形成されている。このノッチ部(86)を含むレール(85)は、図８の円内拡大図(断面Ｅ−Ｅ)で示すように、断面が略Ｔ字の形状をなしている。ノッチ部(86)は複数の周期的な凹凸を有するレールであり、本体ユニット(20)を段階的に停止させるための構造である。
【００３８】
本体ユニット(20)の底面のレール(85)に対向する位置には、本体ユニット(20)側のレール(100)が形成されている。レール(100)は、上部ベース(80)側のレール(85)のＴ字形断面の横棒部と嵌合する断面凹形状をなしており、その一部が断面略Ω形状をなしている。この断面略Ω形状の部分が、上部ベース(80)側のレール(85)のＴ字形断面の横棒部を把持して外れることなく相互に摺動する。
【００３９】
レール(100)の略中央部のノッチ部(86)に対向する位置には、凹部(101)が形成され、該凹部(101)には、ノッチ部(86)に向けて突出するボス部(102)が収納されている。ボス部(102)は、コイルスプリング(103)、丸棒状のローラ(104)からなり、ローラ(104)がコイルスプリング(103)によりノッチ部(86)方向に付勢されている。これにより、ローラ(104)がノッチ部(86)の凹部に対向しているときに安定し、ローラ(104)の凸部を乗り越えるときに抵抗が大きくなる。従って、本体ユニット(20)は、ボス部(102)のローラ(104)が、上部ベース(80)のノッチ部(86)の凹部に対向しているときに、上部ベース(80)に対して安定した状態で停止することができる。
【００４０】
また、図７および図９において、下部ベース(11)のベースケーシング(12)の上面には、上部ベース(80)が摺動するレール(13)が形成されている。レール(13)は上に凹の円弧状をなしており、上部ベース(80)が本体ユニット(20)、サブユニット(40)を伴って全体を寝かせるようにリクライニング(回動)する軌道となる。レール(13)は、その中心部にベースケーシング(12)内部に向けて開口する溝部(13a)が形成されている。
【００４１】
一方、上部ベース(80)の左右の橇部(82L)(82R)のそれぞれ内側には、下方に凸の円弧状の摺動レール(87)が形成されている。このレール(87)が下部ベース(11)のレール(13)と対向して摺動する。
【００４２】
上部ベース(80)のレール(87)には、ブレーキ機構(90)が設けられている。ブレーキ機構(90)は、２つのブレーキパッド(91)(92)で下部ベース(11)のレール(13)を挟むことにより、上部ベース(80)の下部ベース(11)に対するリクライニングの速度を抑制する機構である。上側のブレーキパッド(91)は、ネジ(94)(94)でレール(87)の下面に固定されている。下側のブレーキパッド(92)は、ネジ(95)(96)で、レール(13)、上側のブレーキパッド(91)を挟んでレール(87)の下面に固定されている。即ち、ネジ(95)(96)は、溝部(13a)を通過して、レール(13)の裏面から表面側へ抜け、上部ベース(80)のレール(87)のネジ穴に螺合している。また、ネジ(95)はコイルスプリング(93)を下側のブレーキパッド(92)の裏側に挟持しており、ブレーキパッド(92)はコイルスプリング(93)の弾性力により、レール(13)側に付勢され、この付勢による摩擦力が制動力として作用している。
【００４３】
図７において、上部ベース(80)は、左右の橇部(82L)(82R)に加えて、これら左右の橇部(82L)(82R)を上端部でつなぐ上部フレーム(83)、左右の橇部(82L)(82R)および上部フレーム(83)に囲まれた曲面に設けられ、中心部に大きな開口部(84a)を有する収納部保持板(84)、および、収納部保持板(84)の開口部(84a)にはめ込まれる収納部(81)を有している。
【００４４】
図７、図１０および図１１において、収納部(81)は、本体ユニット(20)の背面側で上部ベース(80)が下部ベース(11)に対してリクライニング(回動)する軌道面に沿った形状になっているため、本体ユニット(20)のスライド、上部ベース(80)のリクライニングの妨げになることなく、十分な容量の収納容積を有している。収納部(81)には、図６に示した電子回路が実装された制御基板などが収納される。
【００４５】
さらに、図７において、サブユニット(40)は、左右両端の後方下端部に回動の中心となる突片(49)を有している。この突片(49)が上部ベース(80)のサブユニット回動支点(89)に回動自在に軸支されている。以上の構成により、サブユニット(40)は、上部ベース(80)に設けられたサブユニット回動支点(89)を中心に回動する。
【００４６】
以上の機構により、サブユニット(40)および本体ユニット(20)のリクライニング範囲を大きくとることができるとともに、サブユニット(40)の本体ユニット(20)に対する位置関係の調整範囲を広くとることができ、サブユニット(40)でマッサージする部位を膝関節周辺から大腿部の間で自由に調整し、被施療者が所望の患部位置まで的確にサブユニット(40)を移動させることができる。
【００４７】
上記構成のフットマッサージャー(10)は、被施療者が椅子等に腰掛けた状態又は寝転んだ状態で、脚部を挿入することにより使用することができる。
【００４８】
具体的には、被施療者は、図１乃至図３に示すように、本体ユニット(20)に対してサブユニット(40)が最も接近するよう揺動させた状態で、本体ユニット(20)の凹部(22)(22)に左右の脚部の足先及びふくらはぎを挿入し、サブユニット(40)の凹部(42)(42)に膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部を挿入する。
【００４９】
この状態で、被施療者が所望するマッサージ手段(30)(34)(50)を作動させ、又は予めプログラムされたコースに従ってマッサージ手段(30)(34)(50)を作動させることにより、足裏を含む足先やふくらはぎ、膝関節の周囲及び／又はふくらはぎの上部にマッサージを施すことができる。
【００５０】
例えば、ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)を膨張して、ふくらはぎを持ち上がらないように保持した状態で足裏用マッサージ手段(34)を作動させることにより、被施療者の足裏に指圧の如き押圧マッサージを施すことができる。
【００５１】
ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)を膨張させることにより、ふくらはぎが側方から押圧され、これらエアバッグ(32)(33)の膨張、収縮を繰り返すことで、ふくらはぎの血行を促進させることができる。
【００５２】
また、これらエアバッグ(32)(33)を交互に膨張、収縮させることにより、ふくらはぎを左右に動かすストレッチ効果のあるマッサージを施すことができる。
【００５３】
ふくらはぎ用の内側エアバッグ(32)と外側エアバッグ(33)を膨張させた状態で、ふくらはぎ用後面エアバッグ(31)を膨張させることで、ふくらはぎの血行の促進を図ることができる。
【００５４】
さらに、サブユニット(40)のサブユニット用側面エアバッグ(51)(51)やサブユニット用後面エアバッグ(52)を膨張、収縮させることにより、膝関節の周辺及び／又はふくらはぎの上部の血行を促進させることができる。
【００５５】
ここで図１〜図５および図１２〜図１９を参照して、上部ベース、本体ユニットおよびサブユニットの回動の形態を説明する。これらの図は、上部ベース(80)のリクライニング状態、本体ユニット(20)のスライド状態、サブユニット(40)の回動状態を種々に変更した状態を示す図である。
【００５６】
図１、図２は、上述したように、上部ベース(80)がリクライニングせずに起立し、本体ユニット(20)が前方にスライドせず、サブユニット(40)が回動せずに本体ユニット(20)に対して閉じた状態を示している。また、図３〜図５、及び、図１２〜図１９は、フットマッサージャー(10)の上部ベース(80)のリクライニング状態、本体ユニット(20)のスライド状態、サブユニット(40)の回動状態を様々に変化させて、フットマッサージャー(10)の全体形状を種々の形態に変形した状態を示す図である。
【００５７】
先に説明した図１、図２は、上部ベース(80)のリクライニング「なし(起立)」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「なし」の状態を示している。
【００５８】
図３、図４、図５は、上部ベース(80)のリクライニング「あり(傾斜)」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「なし」の状態を示しており、図３、図５は中間程度までのリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図および正面図、図４は最大のリクライニング状態を示す斜め前上方からの斜視図である。
【００５９】
図１２、図１３は、上部ベース(80)のリクライニング「なし」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１２は斜め前上方からの斜視図、図１３は左側面図である。
【００６０】
図１４、図１５は、上部ベース(80)のリクライニング「あり」、本体ユニット(20)のスライド「なし」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１４は斜め前上方からの斜視図、図１５は左側面図である。
【００６１】
図１６、図１７は、上部ベース(80)のリクライニング「なし」、本体ユニット(20)のスライド「あり」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１６は斜め前上方からの斜視図、図１７は左側面図である。
【００６２】
図１８、図１９は、上部ベース(80)のリクライニング「あり」、本体ユニット(20)のスライド「あり」、サブユニット(40)の回動「あり」の状態を示しており、図１８は斜め前上方からの斜視図、図１９は左側面図である。
【００６３】
図１、図２の状態から、被施療者がサブユニット(40)を掴んで後方へ回動させると、図１２、図１３に示すように、サブユニット(40)が本体ユニット(20)の斜め後方へ回動する。これにより、サブユニット(40)は、被施療者の大腿の前方(膝寄り)を下側から包囲し、凹部(42)(42)の内側(46)(46)が被施療者の大腿の側面に対向し、背面(45)が大腿の裏面に当接する。この状態で、サブユニット(40)のサブユニット用側面エアバッグ(51)(51)及び／又は背面(45)に配備されたサブユニット用後面エアバッグ(52)を膨張、収縮させることにより、被施療者の大腿の前方にマッサージが施され、大腿の押圧マッサージと血行の促進を図ることができる。
【００６４】
図１２、図１３の状態から、被施療者が上部ベース(80)をリクライニング(回動)させると、図１４、図１５に示すように、本体ユニット(20)とサブユニット(40)の位置関係を維持しつつ全体をリクライニングさせることができる。
【００６５】
また、図１２、図１３の状態から、脚の長さ(膝から下)が長い場合などに、被施療者が本体ユニット(20)を上部ベース(80)上で前方にスライドさせると、図１６、図１７に示すように、本体ユニット(20)とサブユニット(40)とが離れ、サブユニット(40)で大腿の前方をマッサージすることができる。
【００６６】
図１６、図１７の状態から、被施療者が上部ベース(80)をリクライニング(回動)させると、図１８、図１９に示すように、本体ユニット(20)とサブユニット(40)が離れた状態を維持しつつ全体をリクライニングさせることができる。
【００６７】
なお、図１２〜図１９において、本体ユニット(20)の上部ベース(80)に対するスライド長さ、および、サブユニット(40)の上部ベース(80)に対する回動角度は任意であり、これらを調整することでサブユニット(40)の位置(高さや角度)を調節することができ、被施療者の所望する患部の高さや位置に応じた大腿のマッサージを施すことができる。
【００６８】
さらに、図１４、図１５及び図１８、図１９に示すように、上部ベース(80)を下部ベース(11)に対し後方にリクライニングさせることで、被施療者は寝転んだ状態で脚部のマッサージを受けることができる。この場合において、上部ベース(80)の下部ベース(11)に対するリクライニングの長さは任意である。
【００６９】
なお、上記実施例では、本体ユニット(20)、サブユニット(40)に配備するエアバッグの数は上記に限定されるものではないことは勿論である。また、本体マッサージ手段(30)やサブマッサージ手段(50)は、エアバッグに限定されるものではなく、バイブレータなどの他の刺激を与えるものでもよいことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【００７０】
本発明は、サブユニットの移動可能範囲の自由度を高めて、被施療者の患部に位置合わせしやすくし、マッサージ効果を高めることのできるフットマッサージャーとして有用である。
【符号の説明】
【００７１】
(10) フットマッサージャー
(11) 下部ベース
(13) 下部ベース側のレール
(20) 本体ユニット
(21) 本体ケーシング
(30) 本体マッサージ手段
(34) 足裏用マッサージ手段
(40) サブユニット
(41) サブケーシング
(50) サブマッサージ手段
(60) 制御手段
(80) 上部ベース
(85) 摺動レール
(87) 摺動レール
(90) ブレーキ機構(制動手段)
(100) 本体ユニット側のレール
【特許請求の範囲】
【請求項１】
前方に向けて形成され被施療者のふくらはぎ及び／又は足先を挿入可能な左右一対の本体凹部と、該本体凹部に挿入された被施療者のふくらはぎ及び／又は足先にマッサージを施す本体マッサージ手段と、を有する本体ユニットと、
被施療者の膝又は大腿部を挿入可能な左右一対のサブ凹部と、該サブ凹部に挿入された被施療者の膝又は大腿部にマッサージを施すサブマッサージ手段と、を有し、本体ユニットの上方に配備されるサブユニットと、
床面に載置される下部ベースと、
下部ベース上に摺動可能に載置された上部ベースと、
を具えたフットマッサージャーであって、
サブユニットは、上部ベースの上端部に回動可能に軸支され、
本体ユニットは、上部ベース上に前後に摺動可能に載置されている
フットマッサージャー。
【請求項２】
本体ユニットを、上部ベースに対して複数の摺動位置で段階的に停止させる位置決め機構を具える請求項１に記載のフットマッサージャー。
【請求項３】
上部ベースの下部ベースに対する摺動を制動する制動手段を具える請求項２に記載のフットマッサージャー。
【請求項４】
上部ベースは、下部ベースとの摺動レールを下面に有し、本体ユニットとの摺動レールを上面に有する橇部を、左右両側にそれぞれ有し、その間に電子回路等が収納される収納部が設けられている請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のフットマッサージャー。
【請求項１】
前方に向けて形成され被施療者のふくらはぎ及び／又は足先を挿入可能な左右一対の本体凹部と、該本体凹部に挿入された被施療者のふくらはぎ及び／又は足先にマッサージを施す本体マッサージ手段と、を有する本体ユニットと、
被施療者の膝又は大腿部を挿入可能な左右一対のサブ凹部と、該サブ凹部に挿入された被施療者の膝又は大腿部にマッサージを施すサブマッサージ手段と、を有し、本体ユニットの上方に配備されるサブユニットと、
床面に載置される下部ベースと、
下部ベース上に摺動可能に載置された上部ベースと、
を具えたフットマッサージャーであって、
サブユニットは、上部ベースの上端部に回動可能に軸支され、
本体ユニットは、上部ベース上に前後に摺動可能に載置されている
フットマッサージャー。
【請求項２】
本体ユニットを、上部ベースに対して複数の摺動位置で段階的に停止させる位置決め機構を具える請求項１に記載のフットマッサージャー。
【請求項３】
上部ベースの下部ベースに対する摺動を制動する制動手段を具える請求項２に記載のフットマッサージャー。
【請求項４】
上部ベースは、下部ベースとの摺動レールを下面に有し、本体ユニットとの摺動レールを上面に有する橇部を、左右両側にそれぞれ有し、その間に電子回路等が収納される収納部が設けられている請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のフットマッサージャー。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【公開番号】特開２０１２−１３５５６６（Ｐ２０１２−１３５５６６Ａ）
【公開日】平成２４年７月１９日（２０１２．７．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２９１５９５（Ｐ２０１０−２９１５９５）
【出願日】平成２２年１２月２８日（２０１０．１２．２８）
【出願人】（０００００１８８９）三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】（０００２１４８９２）三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年７月１９日（２０１２．７．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１２月２８日（２０１０．１２．２８）
【出願人】（０００００１８８９）三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】（０００２１４８９２）三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Ｆターム（参考）】
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