説明

フッ素化アミノ酸を含有するタンパク質及びその使用方法

本発明の1つの態様は、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸を含むポリペプチドに関する。本発明の別の態様は、第1のポリペプチドを修飾する方法に関し、前記第1のポリペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸を、フッ素化アミノ酸で置換することにより、前記第1のポリペプチドに対して増大した安定性を有する第2のポリペプチドを生成することを含む。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は、2006年1月17日に出願された米国仮特許出願第60/759,441号の優先権の利益を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明の1つの態様は、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸を含むポリペプチドに関する。本発明の別の態様は、第1のポリペプチドを修飾する方法に関し、前記第1のポリペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸を、フッ素化アミノ酸で置換することにより、前記第1のポリペプチドに対して増大した安定性を有する第2のポリペプチドを生成することを含む。
【背景技術】
【0003】
タンパク質は、通常、立体構造の安定性に役立つ多数の非共有結合性相互作用の結果として、折り畳まれて、特有の三次元構造をとる。非特許文献1。水性溶媒からの疎水性表面領域の除去は、タンパク構造を安定させるために主要な役割を担う。非特許文献2および3。例えば、埋め込みロイシンまたはフェニルアラニン残基は、アラニンと比較して、〜2−5kcal/molの安定性を提供することができる。疎水性環境に存在する場合、水素結合および塩橋は、3kcal/molもの量をタンパク安定性へ提供することができるが、溶媒に曝露した静電相互作用は、それよりずっと少なく通常≦0.5kcal/molを提供する。非特許文献4および5。小極性側鎖および骨格アミド間の水素結合は、N末端ヘリックスキャップの場合に見られるように、1〜2kcal/molに相当しうる。非特許文献6。これらの分子内力および溶媒との相互作用のエネルギーバランスは、折り畳みの形状および安定性を決定する。
【0004】
設計構造上の静電相互作用は、熱力学的安定性を犠牲にして立体構造の特異性を提供でき、一方、疎水性相互作用は、構造を安定化させるための非常に強力な駆動力を利用可能にする。最近の研究は、タンパク質構造の有意な同時変化なく疎水性を増加させる手段として、非タンパク質新生のフッ素含有アミノ酸の導入に焦点を当てている。非特許文献7および8。推定平均質量は、CF2およびCF3群のより大きな38および92Å3と比較して、CH2およびCH3群は、それぞれ27および54Å3である。非特許文献9。疎水性効果は、溶媒に曝露した表面領域におおよそ比例することを考慮すると、トリフルオロメチル群の大きいサイズおよび質量は、フッ素原子の低分極率と組み合わせて疎水性の向上をもたらす。非特許文献10。実際、分配係数は、CH3(Π=0.50)群よりも有意なCF3(Π=1.07)の疎水性示す。非特許文献11。また、フッ素の低分極率は、液体フッ化炭素の低凝集エネルギー密度をもたらし、分子内相互作用に対するそれらの低い特性において示される。非特許文献12および13。フッ素のこれらの特有の特性は、高フッ素内容物を有する生体高分子に疎水性および疎油性の特性を同時に与える。非特許文献14。
【0005】
タンパク質折り畳みの適切な位置に末端トリフルオロメチル群を含有するアミノ酸を導入することは、熱安定性を増強させ、化学的変性剤への耐性を向上させる。非特許文献7および8。さらに、特異的なタンパク質タンパク質相互作用は、フッ化炭素および炭化水素側鎖の使用によってプログラムされることができる。非特許文献15。特異性は、すべての可能なタンパク質−タンパク質相互作用の熱力学的安定性によって判断されるため、種々の組み合わせの詳細な根本的理解が必須である。
【0006】
最初はDNA結合タンパク質内で発見されたが、タンパク質結合タンパク質内でも発見された所謂「ロイシンジッパー」タンパク質モチーフは、タンパク質の1次配列における7つのアミノ酸ごとに反復される一連の4つまたは5つの連続的なロイシン残基から成る。ヘリックス構造において、ロイシンジッパーモチーフを含有するタンパク質は、ヘリックスの片側上に一列のロイシンを示す。2つのかかるヘリックスが互いに平行する状態で、ロイシンの配列は、ジッパーのように互いに噛み合い、および/または側側接触を形成することができるため、2つのヘリックス間において安定した連結を形成する。さらに、例えば、水素のフッ素との置換による、ロイシンジッパーモチーフにおけるロイシン側鎖の疎水性の増大は、ジッパーの強度を増大させるはずである。
【0007】
生物学的に活性な化合物の選択的フッ素付加は、生理学的活性の劇的な変化を伴うことが多い。非特許文献16およびそこに引用された非特許文献17〜23。さらに、フッ素化アミノ酸は、酵素の潜在的阻害剤および治療薬として合成および研究されている。非特許文献24。また、潜在的な代謝拮抗物質として作用する、アミノ酸を含有するトリフルオロメチルも報告されている。非特許文献25〜27。
【0008】
一般的な抗体への菌耐性出現は、ヒトの健康にとって深刻な脅威となり、抗微生物ペプチドへの興味を再燃させる。植物および動物はどちらも、構造が様々であり、微生物病原体に対抗して配置される短ペプチドを保有する。これらのペプチド間の一般的な際立った特性は、顔面両親媒性立体構造を形成し、陽イオン性および疎水性側鎖を分離させる能力である。α−ヘリックス(マガイニンおよびセクロピン)およびβ−シート(バクテネシンおよびデフェンシン)2次構造要素が示される。大概の真核生物は、侵入してくる細菌に対する第1の防御を提供する組織内の多くの異なるクラスからそのようなペプチドの組み合わせを発現させる。非特許文献28〜31。構造上の詳細は、作用の機構を明らかにしている。正電荷は、ペプチドが負の電荷を持つ細菌膜と、最終的に膜破裂に繋がる脂質二重層のアシル鎖領域との疎水性側鎖の相互作用とを、見つけられるようにする。これらのペプチドの広域なスペクトル活性および古代系統の結果として、菌耐性は、完全に阻止されてもよく、または適切な候補へ長期治療上の生存期間を提供するのに十分なほど抑制されてもよい。非特許文献32および33。
【0009】
宿主防御ペプチドの抗菌作用を調節するための戦略は、他の19個の天然アミノ酸による単一(または複数)部位での置換に主に依存している。このアプローチは、幾つかの向上した変異体をもたらしており、[アラニン]マガイニンIIアミドが最も顕著である。非特許文献8、34および35。一方、天然ペプチドの研究から得られた一般的原理は、抗微生物ペプチドおよび非天然構成要素を使用して、抗微生物ペプチドおよびポリマーの設計に活用されている。β−ペプチド、D,L−α−ペプチドおよびアリールアミドポリマーに基づくこれらの幾つかの構造は、目覚しい殺菌作用を示す。非特許文献34および36〜41。
【0010】
哺乳類のホルモングルカゴン様ペプチド1(7−36)アミド(GLP−1)は、抗糖尿病薬として大きな可能性を有する。非特許文献42。GLP−1は、膵臓β細胞上のGLP−1Rに結合し、疎水性相互作用は、受容体へのこの両親媒性α−ヘリックスペプチドの付随に関与する主な駆動力であり得る。非特許文献43および44。他の要因と伴に、GLP−1は合成可能であり、高速な酵素的クリアランス速度を有し、疎水性受容体結合表面を有する。食物摂取に応じて腸L細胞から選択された30残基ペプチドであるGLP−1は、特有のインスリン分泌性および特性のような増殖因子を有する。主に疎水性相互作用を介して、その特異的な7つの膜貫通Gタンパク質共役型受容体(GLP−1R)に結合する際に、(1)GLP−1は、グルコース依存性のインスリン分泌を増強させ、膵臓β細胞の増殖および新生を刺激すると同時に、アポトーシスを抑え、グルカゴンの分泌を抑制し、胃腸の運動を遅らせ、満腹満をもたらす。非特許文献45〜48。他の抗糖尿病性治療法(例えば、スルホニル尿素)とは異なり、GLP−1の投与によって生じる副作用としての低血糖症は見られなかった。しかしながら、天然GLP−1の臨床的有用性は、アンタゴニストまたは部分アゴニストGLP−1(9−36)アミドを送達するためのセリンプロテアーゼジペプチジルペプチダーゼIV(DPP IV、EC 3.4.14.5)による、その急速な酵素的非活性化によって大幅に妨げられる。擬態のGLP−1作用を可能にする小分子アゴニストは、当然高く所望されるが、小分子リガンドは、今までのところアンタゴニストであることが発見された。非特許文献49。この理由により、より長い半減期を有するGLP−1Rに対するペプチド系アゴニストは、数時間から10日を越える期間のヒトにおける長期半減期を有する、エクセンジン4、アルブミン結合ならびに脂質付加されたGLP−1誘導体NN211およびCJC−1131によって例示されるように、過去数十年に亘り、主要な興味の対象となっている。非特許文献50。
【非特許文献1】Creighton, T. E. Proteins : Structures and Molecular Properties; 2nd ed.; W.H. Freeman: New York, 1993
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【非特許文献41】Tew, G. N. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 2002, 99, 5110-5114
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【非特許文献44】Adelhorst, K. et al. J. Biol. Chem. 1994, 269, 6275
【非特許文献45】Holz, G. G. et al. Nature 1993, 361, 362
【非特許文献46】Ammala, C. et al. Nature 1993, 363, 356
【非特許文献47】Vilsboll, T.; Hoist, J. J. Diabetologia 2004, 47, 357
【非特許文献48】Brubaker, P. L.; Drucker, D. J. Endocrinology 2004, 145, 2653
【非特許文献49】Tibaduiza, E. C; Chen, C; Beinborn, M. J. Biol. Chem. 2001, 276, 37787
【非特許文献50】Knudsen, L. B. J. Med. Chem. 2004, 47, 4128
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
注目すべきことに、高フッ素化残基を取り込むペプチド集合体は、より高い熱的および化学的安定性を有することを発見した。さらに、適切に設計されたフッ素化ペプチドは、細胞溶解メリチンの場合のように膜に対するより高い親和性を示し、また生体膜内の離散オリゴマー形成を方向付けることもできる。非特許文献7および15、Bilgicer, B.; Kumar, K. Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 2004, 101, 15324-15329; Niemz, A.; Tirrell, D. A. J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 7407- 7413。膜親和性の増強、および、より優れた構造上の安定性は、プロテアーゼにより安定であるペプチド変異体を生成し、また、抗微生物ペプチドの作用強度の増加にも繋がることを発見した。とりわけ、設計、合成、特性および向上された熱的および化学的安定性およびフッ素化アミノ酸を含むペプチド系の生物活性を本明細書において記述する。
【0012】
本発明の別の態様は、作用強度の向上、増強された熱的および化学的安定性、およびフッ素化アミノ酸側鎖の取り込みを介した生物学的に活性なペプチドの増大したプロテアーゼ耐性に関する。
【0013】
本発明の別の態様は、その受容体、シグナル変換能力および酵素安定性への結合親和性についてのホルモンペプチド、GLP−1のフッ素付加効果に関する。高フッ素化アミノ酸の取り込みが、効力に関して向上された酵素安定性および保存された生物活性をもたらしたことを示す。これらの結果は、フッ素化アミノ酸がペプチド薬候補を修飾するのに有用であり得る可能性を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
フッ素化アミノ酸を含むタンパク質の抗菌作用およびプロテアーゼ安定性
MBHAおよびブチルオキシカルボニル−リジン(2−Cl−Z)−Merrifield樹脂を用いた0.075mmol規模へのt−ブチルオキシカルボニルケミストリーに対するその場中和の手順を使用して、ペプチドを手作業で合成した。チオフェノールの20倍モル過剰を使用して、ヒスチジン上のジニトロフェニル保護基を除去した。HF/アニソール(90:10)を用いて0℃で2時間処置することにより、ペプチドを樹脂から開裂させ、その後、冷Et2Oで沈殿させた。粗ペプチドを、RP−HPLC[Vydac C18、10μM、10mm×250mm]によって精製した。ペプチドの純度は、分析的 RP−HPLC[Vydac C18、5μM、4mm×250mm]で判断されたとおり、95%を超えた。ペプチドのモル質量は、MALDI−TOF MSで判断した。ペプチド濃度は、定量的アミノ酸分析で判断した。
【0015】
既知の最も強力な抗微生物ペプチドのうちの2つである、M2(SEQ ID NO1)およびブフォリンII[1−21](BII1)(SEQ ID NO2)を、フッ素付加の鋳型として選択した。両ペプチドは、低濃度でそれらの殺菌作用を発揮させる能力を有するが、それらの作用様式は極めて独特である。両方とも、静電相互作用によって負の電荷を持つ細菌細胞膜に最初は引き付けられるが、M2は、脂質二重層中にドーナツ形の細孔を形成することによって細胞溶解を発生させ、その一方で、BII1は、細胞内に浸透して、細胞内DNAおよびRNAを結合することによって細菌を死滅させる。細孔形成および細胞内へのBII1の転位は、どちらも疎水性相互作用によって制御されるようである。選択した位置での超疎水性ヘキサフルオロロイシンの取り込みは、膜親和性を増強させると同時により強力なプロテアーゼ安定性を提供することを想定した。本発明の研究において採用された第3の鋳型、BII5(SEQ ID NO3)は、BII1よりも高い抗菌作用を有するN末端切断されたブフォリンII(5−21)であった。ペプチドおよびフッ素化類似体の配列を図1に示す。これらのペプチドは両親媒性 ヘリックス立体構造を採用するため、ヘリックス回転図を活用して、フッ素付加の部位をヘリックスの非細孔面上で選択した(図2)。
【0016】
グラム陽性(枯草菌)およびグラム陰性(大腸菌)細菌(図3)の両方に対する濁度アッセイを使用して、抗菌作用を、最小発育阻止濃度(minimal inhibitory concentration:MIC)として評価した。すべてのフッ素化ペプチドは、M2F5を例外として、親ペプチドと比較して同等またはより強力な抗菌作用を有する。M2F2は、M2と同様のMIC値を呈示しており、M2F5は、枯草菌および大腸菌に対してそれぞれ4倍および16倍活性が少ない。一方、ブフォリン類似体は、各対照よりも少なくとも強力(BII1F2)または4倍より強力(BII5F2)である。これらのデータは、抗菌作用が、フッ素付加後に保持または向上することを明白に示す。
【0017】
ペプチドが哺乳類細胞よりも細菌細胞を溶解することができる選択性を、ヒト赤血球(hRBC)に対する溶血アッセイで調べた。2つのブフォリン類似体は、対照ペプチドと本質的に同一の溶血作用を有しており、膜全体への通過がフッ素付加によって損なわれなかったことが示唆された(図3、表1)。M2F2がM2よりも僅かに溶血性であった一方、M2F5は、親ペプチドよりも有意により溶血性であった。増強された疎水性は、溶血作用と相関することが以前に実証されている。本発明の結果はこの傾向に一致する。これらのデータは、フッ素付加が、哺乳類細胞浸透性への殺菌作用に対する選択性の保持に繋がらない場合のある、親ペプチド(図1で特定された条件下でRP−HPLC中の溶出に必要な>75%溶媒B)の最大疎水性を指摘する。
【0018】
本研究において使用された陽イオン性ペプチドに、リジンおよびアルギニンのC末端アミド結合の加水分解に触媒作用を及ぼすトリプシンによる開裂のテストを行った。すべてのフッ素化ペプチドは、プロテアーゼと同様またはプロテアーゼにより安定であった(図4)。ブフォリンII類似体BII5F2は、加水分解にさらに〜3倍耐性があり、一方、BII1F2は、BII1と同様であった。さらに、開裂の最初のP1部位は、BII1(R17)よりもBII1F2(R14)において異なっていた。さらに、最初の開裂断片BII1F2(6−21)は、BII1(6−21)よりもずっと長く蓄積および持続した。両方の場合において、P1’およびP2’部位でのヘキサフルオロロイシンの存在は、R17開裂部位への保護を与えるようである。同様の傾向がマガイニン類似体に対して観察された。M2F2は、M2に対して、〜1.2倍タンパク質分解により安定であり、一方、M2F5は、分解に極めて耐性があり、3時間後の溶液中にペプチドの>78%が残存していた。対照的に、M2は33分間で完全に加水分解される。開裂に起因する最初の断片、M2F2(1−14)は、M2(1−14)よりもより多量蓄積し、3時間にわたって最小タンパク質分解性分解のみを受けた。
【0019】
M2F2(1−14)における位置6での単一ヘキサフルオロロイシン残基(P2’部位)の存在は、K4アミド結合を保護するための目覚しい利点を与える。フルオロメチルケトンまたはβ−フルオロα−ケトエステルおよび酸末端ペプチドとは異なり、この場合におけるフッ素置換は加水分解部位の近位ではない。電子的摂動が依然として使用することができるが場合があるが、プロテアーゼ保護は、活性部位からのペプチドの立体的閉鎖の結果である可能性または不安定なアミドへのプロテアーゼ接近を拒む折り畳み実体の増加した立体構造安定性のためである可能性が高い。
【0020】
2次構造を調べるために、円偏光二色性(Circular dichroism:CD)分光法を使用した。M2F5を除き、すべてのペプチドは水溶液中のランダムコイルであった。しかし、トリフルオロエタノール(trifluoroethanol:TFE)の量が増加するとともに、ペプチドはα−ヘリックス構造を採用した。50%TFEで、M2およびM2F2はどちらも、〜60%ヘリックスであった。対照的に、M2F5は、TFEを有さない緩衝水溶液において同程度までヘリックスであった。さらに、分析的超遠心分離法で判断されたとおり、M2は単量体であり、一方、M2F2およびM2F5はどちらも、多数のオリゴマー状態を存在させる傾向を有した。実際、M2F5は、減少した抗菌作用およびさらに向上されたプロテアーゼ安定性のどちらをも説明するヘリックス束を形成するようである。
【0021】
タンパク質分解の安定性および生物活性へのGLP−1の選択的フッ素化の影響
ペプチド設計。GLP−1は、膵臓β細胞上のGLP−1Rに結合し、疎水性相互作用は、この両親媒性α−ヘリックスペプチドのその受容体への付随に関与する主な駆動力であり得る。ドデシルホスフェートコリンミセルおよび2D NMRによる35%TFEの両方におけるGLP−1に関する構造上の研究は、GLP−1が、N末端ランダムコイルセグメント(7〜13)、2つのヘリックスセグメント(13〜20および24〜37)およびリンカー領域(21〜23)から成ることを示した。アミドプロトン交換実験で判断されたC末端ヘリックスは、N末端ヘリックスよりもより安定であり、GLP−1Rへの結合の必須寄与体であった。アラニンへのフェニルアラニン28およびイソロイシン29の置換は、GLP−1Rへの結合親和性の劇的な損失に繋がった。トリプトファン31、ロイシン32、グリシン35を伴うこれら2つの残基は、GLP−1と高親和性を有する合成GLP−1Rアゴニストであるエクセンジン4との間に保存されており、C末端疎水性表面上に配置されている。GLP−1のGLP−1Rへの結合親和性を向上させる試みにおいて、ヘキサフルオロロイシンの増強した疎水性は、結合親和性の向上をもたらす可能性があるという考えの下、フェニルアラニン28、イソロイシン29およびロイシン32を、ヘキサフルオロロイシンで選択的に置換した。この発色団がペプチド濃度の判断に使用されるためのみならず大側鎖量も有するため、トリプトファン31を変更しないままにした。また、提供された柔軟性が受容体結合に必須であることが提案されたため、グリシン35もそのままにした。
【0022】
DPP IVへの耐性を与えるため、GLP−1の急速な非活性化のための1次酵素、N末端残基(P1、P1’および/またはP2’位置)をヘキサフルオロロイシン、すなわち、アラニン8、グルタミン酸、グリシン10ならびにアラニン8およびグルタミン酸9の両方で置換し、4つのフッ素化類似体を生成した。受容体にシグナルを送信するその特に重要な役割のために、ヒスチジン7を変更しないままにした。
【0023】
要するに、N末端置換は、酵素安定性を向上させることを目的とし、C末端置換は、受容体への結合親和性に対するフッ素付加効果をテストすることを意図した。合計7つのフッ素化類似体、野生型GLP−1、および[125I]−エクセンジン(9−39)アミドは、図35に記載した。
【0024】
結合アッセイ。放射性リガンドとしての[125I]−エクセンジン(9−39)アミドを使用して、フッ素化類似体の結合親和性を競合結合アッセイで測定した。このボルトンハンター標識化ペプチドは、リジン12側鎖での修飾が受容体結合を損傷させないため、エクセンジン(9−39)アミドとしてのhGLP−1Rへ同様の親和性を有すると想定した。相同アンタゴニスト競合結合実験は、エクセンジン(9−39)アミドの結合が、以前の報告データと同等の2.9nMの解離定数(3重の3つの独立した実験)を有することを示した。すべての7つのフッ素化GLP−1類似体は、内因性GLP−1Rを欠乏するCOS−7細胞上に発現したhGLP−1Rに結合した。F9は、wt GLP−1と比べて2.7倍減少した結合親和性を有し(IC50 5.1nM対1.9nM、図1および表1)、一方、F29およびF28は、7倍および9.9倍減少した親和性を示した。F8、F89、F10およびF32は、27〜60倍結合親和性を失った。リジン9による置換が結合親和性に関して劇的な損失をもたらしたため、グルタミン酸9のカルボン酸塩は、受容体結合にとって重要であることが判明した。そのアラニン9による置換は、比較的弱い受容体結合(30〜100倍高いIC50)をもたらしたが、アスパラギン酸による置換は、(同一のIC50に関して)受容体結合における目覚しい変化を呈示しなかった。F9によって示された同様の結合親和性と伴に、グルタミン酸が、ヘキサフルオロロイシンによって置換されたというこれらの事実は、ヘキサフルオロロイシンの「極性疎水性」は、結合親和性の不明確な損失に恐らく関与すること、またはこの位置での、かさ高い疎水性側鎖は、良好な耐容性を示すという妥当な説明をもたらした。本明細書におけるこれらのデータは、フッ素付加が、結果としてGLP−1Rへの結合親和性の減少を僅かに抑えたことを示す。F9を除き、N末端修飾は結合親和性の顕著な減少に繋がり、一方、C末端修飾は良好な耐容性を示した。
【0025】
cAMPの形成。フッ素化類似体が、完全アゴニスト、部分アゴニストまたはアンタゴニストとして機能的なままであるかどうかを検証するため、hGPL−1Rを有するCOS−7細胞をペプチドで刺激し、cAMPの生成をラジオイムノアッセイで測定した。F89を除き、すべてのフッ素化ペプチドは完全アゴニストのままであり、その後、用量反応をすべてのペプチドに対して測定した(図2)。F9、F32、F29およびF28は、wt GLP−1としての重要な有効性を残しながら、2.1、2.4、3.6および5.4倍減少した作用強度を有した(図2および表1)。F8およびF10は、僅かに減少した有効性と伴に、中等度の68および73.8倍低い作用強度を示し、これは、pテストの結果統計的に有意ではなかった。予想外に、F89は、テスト濃度の範囲においてF10と同様の受容体への結合能力を保存する一方で、部分アゴニストであることが分かり、またwt GLP1より378倍低い作用強度の劇的な減少を有した。末端ランダムコイルのヒスチジン残基は、受容体へのシグナル開始に関与するため、この部分での2次構造の変化は、cAMP生成の刺激に明白な影響を及ぼし得る。または、ヘキサフルオロロイシンの側鎖は、受容体立体構造の変化を妨害する。概して、より低い受容体親和性を有する類似体は、全体的にアデニリルシクラーゼの活性化に関してより高いEC50値を呈示した。
【0026】
タンパク質分解安定性。Wt GLP−1は、遍在性酵素DPP IVによって急速に非活性化され、治療薬としての天然GLP−1に向けて障壁を設ける(ヒトt1/2≒1〜3分において)。DPP IVは、切断可能なアラニン−グルタミン酸アミド結合に関して、P2、P1、P1’およびP2’位置の基質残基に対する相対的な特異的要求を有する。特に、P1位置では、プロリンおよびアラニンが非常に好まれる。対照的に、この8位置での他のアミノ酸および誘導体は、報告された事例グリシン8、アミノイソ酪酸8、セリン8、スレオニン8、ロイシン8のように、ペプチド安定性を向上させた。本発明の以前の研究により、切断可能な結合に近いヘキサフルオロロイシンの取り込みは、加水分解性のプロテアーゼに対するペプチドの耐性を調節することができる。選択された実験条件下において、予期されたとおり、8、9、10位置でのヘキサフルオロロイシンによる置換は、異なる程度へのDPP IV耐性を与えた。24時間インキュベーション後に断片は検出されず、F8およびF89は、目覚しい耐性を示した。安定性をさらに検証するため、F8を10倍高い濃度でDPP IVとともにインキュベートし、1時間後に断片は検出されなかった。F9およびF10は、最初の1次速度定数を比較することによって〜1.2倍および2.9倍の耐性を呈示し(図3)、HPLC分析は、対応するペプチド断片GLP−1(9−36)アミドとしてのESI−MSによって同定されたもう1つの主なピークのみの形成を示した。ここで報告されたフッ素化GLP−1類似体の動的データは、Deaconらにより確立された体内の長期代謝的安定性と妥当に相関し得る。それらの研究において、Val8−GLP−1の連日投与は、インスリンレベルの増強およびwt GLP−1を超える血漿グルコースの減少をもたらした。これらをもとに、F8、F9、F10およびF29は、さらなる動物の耐糖性研究に対する候補としての有望な可能性を示した。
【0027】
図11で見られるように、位置8で変異を有するGLP−1類似体の酵素的動的研究およびデカペプチド基質または阻害剤を有するヒトDPP IVのX線結晶構造検討はどちらも、酵素が結合ポケット内に適合するように8位置で小側鎖を有するアミノ酸を要求することを示す。ヘキサフルオロロイシン(大側鎖官能基に耐える)は、N末端修飾で取り込まれるが、一方、DPP IVに対する耐性が観察された。ここでの結果は、前述の動的および構造上の研究と十分に一致している。また、t P1’およびP2’位置でヘキサフルオロロイシンを含有するF9およびF10も、DPP IVに対する中等度の向上した耐性を示した。ペグ化、糖鎖付加、および血清タンパク質アルブミンへの結合など、治療的ペプチド/タンパク質の半減期を延長させるために採用された他の手法とは対照的に、これらの非天然アミノ酸が、固相ペプチド合成により急速に取り込まれることがでるため、フッ素化アミノ酸の取り込みは、特に小ペプチドが修飾の標的である場合の潜在的な用途を明確に証明する。フッ素化類似体の作用強度の変化は、N末端ランダム領域での僅かな構造上の変形に起因し得る。C末端修飾は、受容体への結合親和性を向上させるように促されたが、これは達成されず、むしろ僅かに減少した結合親和性が観察された。GLP−1とその受容体との素晴らしい相互作用は、リガンドの小さな構造上の変化がリガンドの減少した親和性をもたらし得るように、百万年にわたって生来進化しているため、これらの結果は意外ではないかもしれない。しかし、この鍵と鍵穴タイプの相互作用は、リガンドおよび受容体の詳細な構造上の情報が利用可能であれば設計によって、または大きなライブラリースクリーニングによって強化され得る。
【0028】
故に、ヘキサフルオロロイシンを有するGLP−1のN終端における交互変化は、体外有効性の点で生物活性を保持しながらDPP IV耐性を与えるため、フッ素化アミノ酸を使用することは、保持および僅かに減少した生物活性のみで、生物活性ペプチドをより代謝的に安定にさせるための有望な手法であることが示唆される(図11)。
【0029】
定義
便宜上、本明細書、実施例、および付属の請求の範囲において採用された特定の用語を、以下にまとめた。
【0030】
本明細書において使用される用語「ヘテロ原子」は、炭素または水素以外の任意の要素の原子を意味する。好適なヘテロ原子は、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄およびセレンである。
【0031】
本明細書において使用されるように、例えば、アミノ酸、m、n等の各表現の定義は、任意の構造において1回より多く発生する場合、同一構造内の他の部分ではその定義と無関係であることが意図される。
【0032】
本明細書において使用されるように、語句「保護基」は、潜在的な反応性官能基を、所望されない化学変換から保護する一時的置換基を意味する。かかる保護基の例は、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、ならびに、アルデヒドおよびケトンのアセタールおよびケタールをそれぞれ含む。保護基の化学の分野は検討されている(Greene, T.W.; Wuts, P.G.M. Protective Groups in Organic Synthesis, 2<nd> ed.; Wiley: New York, 1991)。
【0033】
本明細書において使用されるように、「天然」または「野生型」は、自然界で発見されるタンパク質またはポリペプチドを言い、「人工的」は、非天然配列および/またはアミノ酸を含むタンパク質またはポリペプチドを言う。用語「アミノ酸」は、広義で本明細書において使用され、自然発生のアミノ酸、ならびにアミノ酸類似体および誘導体を含む非自然発生のアミノ酸を含む。後者は、アミノ酸部分を含有する分子を含む。この広範な定義を考慮して、本明細書におけるアミノ酸への言及は、例えば、自然発生のタンパク新生のL−アミノ酸、D−アミノ酸、アミノ酸類似体および誘導体などの化学的に修飾されたアミノ酸、自然発生の非タンパク新生のアミノ酸、ならびに当技術分野においてアミノ酸の特性であることが既知の性質を有する化学的に合成された化合物を含むことを、当業者は認識されたい。
【0034】
本明細書において使用されるように、用語「非天然アミノ酸」は、その側鎖官能基中の20個の自然発生のアミノ酸(アラニン、アルギニン、グリシン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、セリン、トレオニン、ヒスチジン、リジン、メチオニン、プロリン、バリン、イソロイシン、ロイシン、チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン)とは異なるアミノ酸を言う。
【0035】
アミノ酸に関連して使用される場合、用語「疎水性」は、非極性側鎖を有するそれらのアミノ酸を言う。疎水性アミノ酸は、バリン、ロイシン、イソロイシン、システインメチオニン、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファンを含む。
【0036】
本明細書において使用されるように、用語「フッ素化アミノ酸」は、その側鎖官能基における1つ以上の水素の代わりのフッ素の取り込みを介した自然発生のアミノ酸とは異なるアミノ酸を言う。例示的なフッ素化アミノ酸は、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニンおよびフルオロフェニルアラニンを含んでもよい。
【0037】
本明細書において使用される場合、用語「ポリペプチド」は、長さ、官能性、環境または付随した分子にかかわらず、ペプチド結合によって連結された2つ以上のアミノ酸を言う。一般的に、ポリペプチドは、長さが少なくとも4つのアミノ酸残基であり、全長タンパク質にまで及ぶことができる。本明細書において使用される「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」は同一の意味で使われる。
【0038】
本発明の特定の化合物は、特定の幾何学的または立体異性の形状内に存在してもよい。本発明は、本発明の範囲内にある場合、シルおよびトランス異性体、RおよびSエナンチオマー、ジアステレオマー、(D)異性体、(L)異性体、それらのラセミ混合物、およびそれらの他の混合物を含むすべてのかかる化合物を意図する。追加の非対称性炭素原子は、アルキル基などの置換基内に存在してもよい。すべてのかかる異性体およびそれらの混合物は、本発明に含まれることが意図される。
【0039】
例えば、本発明の化合物の特定のエナンチオマーが所望される場合、結果として生じるジアステレオマー混合物が分離し、補助基が所望される純エナンチオマーを提供するように開裂する、非対称性合成によって、またはキラル補助基での誘導によって調製されてもよい。あるいは、分子が、アミノなどの基本官能基、またはカルボキシルなどの酸性官能基を含有する場合、ジアステレオマー塩は、適切な光学活性酸または塩基を用いて形成されるため、ジアステレオマーの分解は、その後、当技術分野においては既知の分別結晶またはクロマトグラフ手段によって形成され、純エナンチオマーの回復がもたらされる。
【0040】
本発明の目的のために、化学的要素は、表紙裏のPeriodic Table of the Elements, CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 67th Ed., 1986-87に従って同定される。
【0041】
本明細書において使用される場合、用語「生物学的に活性な」は、生物学的機能を呈示するための能力を言う。
【0042】
「医薬的に許容可能な」という語句は、正しい医療判断の範囲内で、正当な利益/リスク比に相応し、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー反応または他の問題もしくは合併症なくヒトおよび動物と接触するための使用に適したそれらの化合物、材料、組成物および/または剤形を意味するように本明細書において用いられる。
【0043】
本明細書において使用されるように、「医薬的に許容可能な塩」は、開示された化合物の誘導体を言い、親化合物は、その酸または塩基塩を生成することによって修飾される。医薬的に許容可能な塩の例は、アミンなどの塩基性残基の鉱酸または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリまたは有機塩等を含むが、それらに制限されない。医薬的に許容可能な塩は、従来の非毒性塩、または、例えば非毒性の無機または有機酸から形成される親化合物の4級アンモニウム塩を含む。例えば、かかる従来の非毒性塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等の無機酸に由来するものと、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸,エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等の有機酸から調製された塩と、を含む。
【0044】
「処置する」という用語は、(i)疾患、障害または状態が、該疾患、障害および/または状態になりやすい場合があるが、それらを有するとはまだ診断されていない動物に生じることを防ぐこと、(ii)該疾患、障害または状態を抑制すること、つまり、その進行を抑止すること、および(iii)該疾患、障害または状態をを軽減すること、つまり、該疾患、障害および/または状態の退縮を発生させることを言う。
【0045】
発明の方法
特定の実施形態において、本発明は、修飾ペプチドを調製するための方法に関し、該方法は、
(a)天然または非天然ペプチドを同定し、
(b)前記天然または非天然ペプチドの配列に基づいて、修飾ペプチドを合成する、
各工程を有してなり、
前記天然または非天然ペプチドの少なくとも1つのアミノ酸は、前記修飾ポリペプチド中の少なくとも1つのフッ素化アミノ酸によって置換され、前記修飾ポリペプチドは、前記天然または非天然ペプチドに対して増大した安定性を有する。
【0046】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は、化学的、熱的、またはタンパク質分解性である。
【0047】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的である。
【0048】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該安定性は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約15kcal/mol以下で増大する。
【0049】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約0.1kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0050】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約0.5kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0051】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約1kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0052】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約3kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0053】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約5kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0054】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約7kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0055】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約9kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0056】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は化学的であり、該増大は、ΔΔG°アンフォールディングとして測定された場合、約11kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下である。
【0057】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的である。
【0058】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約50℃以下で増大する。
【0059】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約1℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0060】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約5℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。.
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約10℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0061】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約15℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0062】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約20℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0063】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約25℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0064】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約30℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0065】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約35℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0066】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約40℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0067】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性は熱的であり、Tは、約45℃よりも大きく、約50℃以下で増大する。
【0068】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性である。
【0069】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約109倍以下で増大する。
【0070】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約1.1倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0071】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約2倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0072】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約4倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0073】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0074】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約50倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0075】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0076】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0077】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0078】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0079】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0080】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0081】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該増大した安定性はタンパク分解性であり、該安定性は、約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大する。
【0082】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸は、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニンおよびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択される。
【0083】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はヘキサフルオロロイシンである。
【0084】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はイソロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はヘキサフルオロロイシンである。
【0085】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はヘキサフルオロロイシンである。
【0086】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はバリンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はヘキサフルオロロイシンである。
【0087】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグリシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はヘキサフルオロロイシンである。
【0088】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグルタミン酸であり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はヘキサフルオロロイシンである
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はフェニルアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はヘキサフルオロロイシンである。
【0089】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロロイシンである。
【0090】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はイソロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロロイシンである。
【0091】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロロイシンである。
【0092】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はバリンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロロイシンである。
【0093】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグリシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロロイシンである。
【0094】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグルタミン酸であり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロロイシンである。
【0095】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はフェニルアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロロイシンである。
【0096】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロバリンである。
【0097】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はイソロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロバリンである。
【0098】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロバリンである。
【0099】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はバリンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロバリンである。
【0100】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグリシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロバリンである。
【0101】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグルタミン酸であり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロバリンである。
【0102】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はフェニルアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロバリンである。
【0103】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグリシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロイソロイシンである。
【0104】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグルタミン酸であり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロイソロイシンである。
【0105】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はフェニルアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロイソロイシンである。
【0106】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロイソロイシンである。
【0107】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はイソロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロイソロイシンである。
【0108】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロイソロイシンである。
【0109】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はバリンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロイソロイシンである。
【0110】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロノルバリンである。
【0111】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はイソロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロノルバリンである。
【0112】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロノルバリンである。
【0113】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はバリンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロノルバリンである。
【0114】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグリシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロノルバリンである。
【0115】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグルタミン酸であり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロノルバリンである。
【0116】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はフェニルアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロノルバリンである。
【0117】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチオニンである。
【0118】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はイソロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチオニンである。
【0119】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチオニンである。
【0120】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はバリンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチオニンである。
【0121】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグリシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチオニンである。
【0122】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグルタミン酸であり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチオニンである。
【0123】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はフェニルアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチオニンである。
【0124】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチルメチオニンである。
【0125】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はイソロイシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチルメチオニンである。
【0126】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチルメチオニンである。
【0127】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はバリンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチルメチオニンである。
【0128】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグリシンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチルメチオニンである。
【0129】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はグルタミン酸であり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチルメチオニンである。
【0130】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該少なくとも1つのアミノ酸はフェニルアラニンであり、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸はトリフルオロメチルメチオニンである。
【0131】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列GIGKFLHAAKKFAKAFVAEIMNSを有する。
【0132】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列RAGLQFPVGRVHRLLRKを有する。
【0133】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列TRSSRAGLQFPVGRVHRLLRKを有する。
【0134】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列QHWSYLLRP。
【0135】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列KCNTATCATQRLANFLVHSSNNFGPILPPTNVGSNTYを有する。
【0136】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRXIEWLKNGGPSSGAPPPSを有する。
【0137】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有する。
【0138】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列SPKMVQGSGCFGRKMDRISSSSGLGCKVLRRKを有する。
【0139】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列YTSLIHSLIEESQNQQELNEQELLELDKWASLWNWFを有する。
【0140】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列VVYTDCTESGQNLCLCEGSNVCGQGNKCILGSDGEKNQCVTGEGTPKPQSHNDGDFEEIPEEYLQを有する。
【0141】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列MPLWVFFFVILTLSNSSHCSPPPPLTLRMRRYADAIFTNSYRKVLGQLSARKLLQDIMSRQQGESNQERGARARLGRQVDSMWAEQKQMELESILVALLQKHSRNSQGを有する。
【0142】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列MKPIQKLLAGLILLTSCVEGCSSQHWSYGLRPGGKRDAENLIDSFQEIVKEVGQLAETQRFECTTHQPRSPLRDLKGALESLIEEETGQKKIを有する。
【0143】
特定の実施形態において、本発明は、上記の方法に関し、該天然または非天然ポリペプチドは、配列MALWMRLLPLLALLALWGPDPAAAFVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRREAEDLQVGQVELGGGPGAGSLQPLALEGSLQKRGIVEQCCTSICSLYQLENYCNを有する。
【0144】
発明の化合物
特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸を含むポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、GIGKFXHAAKKFAKAFVAEXMNS、
GIGKFXHAXKKFXKAFXAEXMNS、RAGLQFPVGRVHRXXRK、TRSSRAGLQFPVGRVHRXXRK、HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、およびHXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGRから成る群から選択される配列を有し、Xはフッ素化アミノ酸である。
【0145】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列GIGKFXHAAKKFAKAFVAEXMNSを有する。
【0146】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列GIGKFXHAXKKFXKAFXAEXMNSを有する。
【0147】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列RAGLQFPVGRVHRXXRKを有する。
【0148】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列TRSSRAGLQFPVGRVHRXXRKを有する。
【0149】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、および
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGRから成る群から選択される配列を有する。
【0150】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有する。
【0151】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有する。
【0152】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有する。
【0153】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有する。
【0154】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGRを有する。
【0155】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGRを有する。
【0156】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGRを有する。
【0157】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該フッ素化アミノ酸Xは、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニンおよびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択される。
【0158】
特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1つの置換された天然アミノ酸に対し、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニンおよびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択され、該ポリペプチドは、GIGKFLHAAKKFAKAFVAEIMNS、
RAGLQFPVGRVHRLLRK、TRSSRAGLQFPVGRVHRLLRK、QHWSYLLRP、
KCNTATCATQRLANFLVHSSNNFGPILPPTNVGSNTY、
HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRXIEWLKNGGPSSGAPPPS、
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
SPKMVQGSGCFGRKMDRISSSSGLGCKVLRRK、
YTSLIHSLIEESQNQQELNEQELLELDKWASLWNWF、
VVYTDCTESGQNLCLCEGSNVCGQGNKCILGSDGEKNQCVTGEGTPKPQSHNDGDFEEIPEEYLQ、
MPLWVFFFVILTLSNSSHCSPPPPLTLRMRRYADAIFTNSYRKVLGQLSARKLLQDIMSRQQGESNQERGARARLGRQVDSMWAEQKQMELESILVALLQKHSRNSQ、
MKPIQKLLAGLILLTSCVEGCSSQHWSYGLRPGGKRDAENLIDSFQEIVKEVGQLAETQRFECTTHQPRSPLRDLKGALESLIEEETGQKKI、および
MALWMRLLPLLALLALWGPDPAAAFVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRREAEDLQVGQVELGGGPGAGSLQPLALEGSLQKRGIVEQCCTSICSLYQLENYCN
から成る群から選択される。
【0159】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシン、イソロイシン、バリンおよびアラニンから成る群から選択される。
【0160】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシンから成る群から選択される。
【0161】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンである。
【0162】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシン、イソロイシン、バリンおよびアラニンから成る群から選択され、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンである。
【0163】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシンから成る群から選択され、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンである。
【0164】
特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、トリフルオロロイシン、5,5,5−トリフルオロロイシン、ヘキサフルオロロイシン、および5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンから成る群から選択され、Xの各例は独立して、ロイシンまたはフッ素化アミノ酸置換であり、該ポリペプチドは、
GIGKFXHAAKKFAKAFVAEIMNS、
RAGXQFPVGRVHRXXRK、
TRSSRAGXQFPVGRVHRXXRK、QHWSYXXRP、
KCNTATCATQRXANFXVHSSNNFGPIXPPTNVGSNTY、
HGEGTFTSDXSKQMEEEAVRXIEWXKNGGPSSGAPPPS、
HAEGTFTSDVSSYXEGQAAKEFIAWXVKGR、
SPKMVQGSGCFGRKMDRISSSSGXGCKVXRRK、
YTSXIHSXIEESQNQQEXNEQEXXEXDKWASXWNWF、
VVYTDCTESGQNXCXCEGSNVCGQGNKCIXGSDGEKNQCVTGEGTPKPQSHNDGDFEEIPEEYXQ、
MPXWVFFFVIXTXSNSSHCSPPPPXTXRMRRYADAIFTNSYRKVXGQXSARKXXQDIMSRQQGESNQERGARARXGRQVDSMWAEQKQMEXESIXVAXXQKHSRNSQG、
MKPIQKXXAGXIXXTSCVEGCSSQHWSYGXRPGGKRDAENXIDSFQEIVKEVGQXAETQRFECTTHQPRSPXRDXKGAXESXIEEETGQKKIおよび
MAXWMRXXPXXAXXAXWGPDPAAAFVNQHXCGSHXVEAXYXVCGERGFFYTPKTRREAEDXQVGQVEXGGGPGAGSXQPXAXEGSXQKRGIVEQCCTSICSXYQXENYCN
から成る群から選択される。
【0165】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンから成る群から選択される。
【0166】
特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1つの置換された天然アミノ酸に対し、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニンおよびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択され、Xの各例は独立して、フッ素化アミノ酸置換であり、該ポリペプチドは、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、および
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGR
から成る群から選択される。
【0167】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシン、イソロイシン、アラニン、グリシン、グルタミン酸、およびフェニルアラニンから成る群から選択される。
【0168】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシンから成る群から選択される。
【0169】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンである。
【0170】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシン、イソロイシン、アラニン、グリシン、グルタミン酸、およびフェニルアラニンから成る群から選択され、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンである。
【0171】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つの置換された天然アミノ酸は、ロイシンから成る群から選択され、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンである。
【0172】
特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、トリフルオロロイシン、5,5,5−トリフルオロロイシン、ヘキサフルオロロイシン、および5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンから成る群から選択され、Xの各例は独立して、ロイシンまたはフッ素化アミノ酸置換であり、該ポリペプチドは、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、および
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGR
から成る群から選択される。
【0173】
特定の実施形態において、本発明は、上記のポリペプチドに関し、該少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンから成る群から選択される。
【0174】
特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1つの放射性標識されたアミノ酸を含むポリペプチドに関し、該ポリペプチドは、配列DLSK*QMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPSを有し、K*は、放射性標識されたアミノ酸である。
【実施例】
【0175】
ここで本発明を一般的に記述し、下記の実施例を参照することによってより容易に理解されるが、本発明の特定の側面および実施形態の例証の目的のために含まれるものであって、本発明を制限するものではない。
【0176】
実施例1
ビストリフルオロメチルオレフィン(2)の合成
【化1】

【0177】
カップリング反応の一般的な手順:乾燥Et2O(300mL)中のガーナーアルデヒド(Garner Aldehyde)1(7.0g、31.0mmol)およびPPh3(57g、217mmol)の攪拌溶液を、アルゴン存在下、−78℃で2,2,4,4−テトラキス−(トリフルオロメチル)−1,3−ジチエタン(39.5g、108.5mmol)に加えた。混合物を室温までゆっくりと温めながら3日間攪拌した。反応により、ゆっくりと不溶性白色固体が堆積され、これをろ過して、ろ液を濃縮した。残留物をn−ペンタン(300mL)中にさらに溶解し、不溶性不純物を除去するために再度ろ過した。溶媒の除去後、溶離剤としてのn−ペンタン/Et2O(6/1)を使用し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに供し、純2を淡黄色油として得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ6.70(d,1H,J=8.7Hz),4.81(bs,1H),4.23(dd,1H,J=6.9Hz,9.3Hz),3.79(dd,1H,J=3.9Hz,9.3Hz),1.65(s,3H),1.56(s,3H),1.42(s,9H);19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−65.01(d,3F,J=5.9Hz),−58.44(d,3F,J=5.9Hz);FT−IR(フィルム,νmax,cm-1)2983m,2935m,2885w,1713s,1479w,1460w,1379s,1230s,1165s,1110m,971m;[α]D26.1=+12.3°(c1.7,CHCl);GC−MS(CI,CH4):364(1,[M+1]),336(18),308(100),288(98),264(37),102(2),57(9)。
【0178】
実施例2
オキサゾリジン(3)の合成
【化2】

【0179】
500mL丸底フラスコを、THF(250mL)中の2(10.3g、28.3mmol)および10%Pd/C(40g)の溶液で電荷した。反応フラスコをアルゴンおよび水素で順次パージし、H2の取り込みが終わるまで室温の水素下で攪拌した(24時間)。次いで、触媒をろ過により反応混合物から分離した(および再使用することができる)。ろ液を無水MgSO4で乾燥させて、回転蒸発によって濃縮し、3(10.1g、収率98%)を淡黄色油として得た。1H NMR(300MHz,CDCl)δ4.23(4.05)(m,1H),4.00(dd,1H,J=5.4Hz,9.3Hz),3.73(d,1H,J=9.3Hz),3.58(3.05)(m,1H),2.18(2.01)(m,2H),1.62(1.58)(s,3H),1.48(br.s,12H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ153.22(151.51)(C=O),123.89(q,2×CF31CF=284.0),94.47(94.03)(C),80.85(80.73)(C),67.26(66.65)(CH),5,5,58(55.12)(CH),45.44(45.12)(quintet,CH,2CF=27.2Hz),28.98(28.00)(CH),28.25(3×CH),27.58(26.90)(CH3),24.15(22.86)(CH3);19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−67.68−68.42(m);FT−IR(フィルム,νmax,cm-1):2984m,2941m,2884w,1704s,1457m,1393s,1258s,1168s,1104s,847m;[α]D22.4=+17.5°(c0.4,CHCl3);GC−MS(CI,CH4):366(4,[M+1]),338 16),310(100),290(48),266(48),57(8)。
【0180】
実施例3
N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5,5’,5’,5’−(S)−ヘキサフルオロロイシノール(4)の合成
【化3】

【0181】
CH2Cl2(30mL)中の3(10.1g、27.6mmol)の溶液に、10mLのトリフルオロ酢酸(TFA)を加えた。反応混合物を室温で5分間攪拌した。溶媒およびTFAの除去後、残留物を150mLのエチルエーテルと100mLのH2Oとに分配した。有機層を水(20mL×4)で洗浄し、MgSOで乾燥させて濃縮し、4(7.2g、収率80%)を白色固体として得た。ニンヒドリン活性材料からも明らかなように、BOC部分の開裂のために、水層は完全に脱保護の生成物を含有する。このヘキサフルオロアミノアルコールは、BOCアミドのとして遊離アミン基を保護することによって、また4に転換することができる。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.03(d,1H,J=8.1Hz),3.84(m,1H),3.70(m,2H),3.20(m,1H),3.10(br.s,1H),1.98(m,2H),1.45(s,9H);13C NMR(75.5MHz,CDCl)δ156.57(C=O),124.00(q,2×CF31CF=284.0Hz),80.58(C),66.08(CH2),50.57(CH),45.09(m,CH,2CF=28.1 Hz),28.38(3×CH),26.44(CH2);19F NMR(282.6 MHz,CDCl3/CFCl)δ−67.96(m),−68.46(m);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm-1)3397s(br),3253s,3068m,2981s,2948m,1686s,1552s,1369s,1289s,1174s,1145s,1055s;[α]D22.9=−14.4°(c1.0,CHOH);GC−MS(CI,CH4):326(8,[M+1]),298(14),270(100),226(20),57(2);m.p.=114−115℃。
【0182】
実施例4
N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5,5’,5’,5’−(S)−ヘキサフルオロロイシン(5)の合成
【化4】

【0183】
DMF(150mL)中の4(7.1g、21.8mmol)および重クロム酸ピリジニウム(33g、88mmol)の混合物を、150mLのH2Oを加える前にアルゴン下において室温で24時間攪拌した。次いで、混合物をエチルエーテル(400mL×2)で抽出した。組み合わせたエーテル層を1N HCl(80mL×2)で洗浄し、約150mLの溶液が残されるまで濃縮した。この溶液を5%NaHCO3(150mL×3)で洗浄した。組み合わせた水層を3N HClでpH2まで酸性化させ、エーテル(400mL×2)で再び抽出した。次いで、エーテル層をMgSOで乾燥させて、濃縮し、5(5.2g、70%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.36(5.21)(d,1H,J=6.3Hz),4.41(m,1H),3.37(m,1H),2.43−2.11(br.m,2H),1.47(s,9H);19F NMR(282.6 MHz,CDCl3/CFCl3)δ−67.87−68.23(m);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm-1)3358−2500m(br.),3245s,3107m,2989s,2980m,1725s,1712s,1657s,1477s,1458s,1404s,1296s,1277s,1258s,916m;[α]D21.8=−23.0°(c1.0,CHOH);GC−MS(CI,CH):340(21,[M+1]),312(7),284(100),264(16),240(19),57(39);m.p.=85−91℃。
【0184】
実施例5
5,5,5,5’,5’,5’−(S)−ヘキサフルオロロイシン(6)の合成
【化5】

【0185】
5mLのTFA/CH2Cl2(2/3)中の5(581mg、1.7mmol)の溶液を30分間攪拌した。溶媒の除去後、残留物を1N HCl(10mL×3)とエチルエーテル(10mL)とに分配した。組み合わせた水層を凍結乾燥して6(446mg、収率95%)を白色固体として得た。
【0186】
実施例6
ジペプチド(8)の合成
【化6】

【0187】
無水DMF(1mL)中の5(11mg、0.03mmol)の攪拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(13mg、0.1mmol)、HBTU(13mg、0.03mmol)、およびH−セリン(t−ブチル)−OMe・HCl(14mg、0.065mmol)を順次加えた。6mLのH2Oを加える前に、混合物を室温で40分間攪拌した。反応混合物をエーテル(15ml)で抽出し、有機層を1N HCl(5mL×2)および5%NaHCO3溶液(5ml)でさらに洗浄し、MgSO4で乾燥させて濃縮し、8(13mg、収率87%)を白色固体として生じた。1H NMR(300MHz,CDCl)δ6.68(d,1H,J=8.1Hz),5.21(d,1H,J=8.1Hz),4.64(m,1H),4.40(m,1H),3.86(dd,1H,J=2.7Hz,9.3Hz),3.76(s,3H),3.56(dd,1H,J=3.3Hz,9.3Hz),3.50(m,1H),2.33−2.10(br.m,2H),1.45(s,9H),1.14(s,9H)。
【0188】
実施例7
N−ブチルオキシカルボニル−4,4,4−トリフルオロバリノール(2)
【化7】

【0189】
20mLの乾燥DMF中のブチルオキシカルボニル−DL−トリフルオロバリン(1.30g、4.79mmol)およびNaHCO(1.21g、14.37mmol)の懸濁液に、0.33mLのCH3I(5.27mmol)をアルゴン下において室温で加えた。結果として生じる混合物を5時間攪拌し、次いで、75mLの酢酸エチルと50mLの水とに分配した。有機層を水(3×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させて濃縮し、1.36g(95%)のブチルオキシカルボニル−DL−トリフルオロバリンメチルエステルを淡黄色油として生成した。
【0190】
ブチルオキシカルボニル−TFVメチルエステル(855mg、3mmol)を20mLのメタノール中に溶解し、NaBH4(681mg、18mmol)を0℃で少量ずつ加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、80mLの酢酸エチルで希釈し、水(3×50mL)で洗浄してMgSOで乾燥させた。溶媒の除去後、溶離剤としてのn−ペンタン/Et2O(1:1)を使用して粗生成物(ブチルオキシカルボニル−トリフルオロバリノール)をシリカゲルカラム(シリカゲル、300g)上でクロマトグラフにかけ、452mgの2aを淡黄色固体(58%)として、および214mgの2bを白色固体(28%)として得た。
【0191】
(2S,3R)−,(2R,3S)−N−ブチルオキシカルボニル−4,4,4−トリフルオロバリノール(2a)
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.04(d,1H,J=9.3Hz),4.02(m,1H),3.62(m,3H),2.61(m,1H),1.44(s,9H),1.15(d,3H,J=7.2Hz);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ156.20(C=O),127.83(q,CF31CF=279.9Hz),80.26(C),62.78(CH2),51.09(CH),38.47(q,CH,2CF=25.6Hz),28.40(3×CH3),8.76(CH3);19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−70.63(d,3F,J=9.0Hz);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm-1)3435s,3300s,2990s,2979m,2954m,1691s,1539s,1537s,1265s,1172s,1125;GC−MS(CI,CH4):258(14,[M+1]),242(4),202(100),158(37),57(14)。
【0192】
(2S,3S)−,(2R,3R)−N−ブチルオキシカルボニル−4,4,4−トリフルオロバリノール(2b)
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.11(d,1H,J=8.4Hz),3.80(m,1H),3.66(m,2H),3.45(t,1H,J=5.7Hz),2.53(m,1H),1.42(s,9H),1.15(d,3H,J=7.2Hz);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ156.43(C=O),127.91(q,CF31CF=280.2Hz),80.30(C),62.92(CH),52.56(CH),38.89(q,CH,2CF=24.8Hz),28.40(3×CH),10.59(CH);19F NMR(282.6MHz,CDCl/CFCl)δ68.76(d,3F,J=8.5Hz);FT−IR(フィルム,νmax,cm-1):3436s,3302s,3012m,2990m,2954m,1691s,1532s,1265s,1172s,1127s;GC−MS(CI,CH4):258(14,[M+1]),242(4),202(100),182(8),57(14)。
【0193】
実施例8
(2S,3R)−,(2R,3S)−N−Ac−4,4,4−トリフルオロバリン(3a)
【化8】

【0194】
4mLの乾燥DMF中のアルコール2a(257mg、1mmol)の溶液を、アルゴン下において室温でPDC(2.26g、6mmol)を用いて処理し、一晩攪拌した。次いで、反応混合物を20mLのジエチルエーテル/30mLの飽和NaHCO3溶液で希釈した。有機層を10mLの飽和NaHCOで洗浄した。組み合わせた水層を3N HClでpH2まで酸性化させ、ジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO4で乾燥させて濃縮し、176mgの対応するブチルオキシカルボニル−トリフルオロバリン(65%)を生成した。
【0195】
ブチルオキシカルボニル−TFV(176mg、0.65mmol)をCH2Cl2中4mLの40%トリフルオロ酢酸で10分間処理した。残留物を2mLの水中に溶解し、NaOH(260mg、6.5mmol)で0℃で処理し、次に、無水酢酸(0.13mL、1.3mmol)を滴下した。反応混合物が室温まで暖められる前に、0℃で30分間攪拌した。さらに1.5時間攪拌後、混合物を10mLの水で希釈し、1N HClでpH2まで酸性化させ、酢酸エチル(2×60mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO4で乾燥させて濃縮し、所望の生成物3aを白色固体として得た(132mg、95%)。1H NMR(300MHz,D2O)δ4.96(d,1H,J=3.0Hz),3.07(m,1H),2.04(s,3H),1.15(d,3H,J=7.2Hz);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−71.63(d,3F,J=8.8Hz);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm-1)3397s(br),3253s,3068m,2981s,2948m,1686s,1552s,1369s,1289s,1174s,1145s,1055s;GC−MS(CI,CH):214(100,[M+1]),196(9),172(33),82(33),57(6)。
【0196】
(2S,3S)−,(2R,3R)−N−Ac−4,4,4−トリフルオロバリン(3b)
1H NMR(300MHz,DO)δ4.67(d,1H,J=3.3Hz),3.07(m,1H),2.04(s,3H),1.17(d,3H,J=7.2Hz);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−69.43(d,3F,J=8.8Hz);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm-1)3397s(br),3253s,3068m,2981s,2948m,1686s,1552s,1369s,1289s,1174s,1145s,1055s;GC−MS(CI,CH):214(100,[M+1]),196(9),172(33),101(10),82(33),57(6)。
【0197】
実施例9
(2S,3R)−4,4,4−トリフルオロバリン(4a)
【化9】

【0198】
pH7.9、1mLのLiOH/HOAc水溶液中の3a(107mg、0.5mmol)の溶液に、ブタの腎臓アシラーゼI(10mg)を25℃で加えた。混合物を25℃で48時間攪拌した(pHは、1NのLiOHを周期的に加えることによって7.5に維持した)。次いで、反応物を5mLの水で希釈し、pH5.0まで酸性化させ、Noritで60℃まで加熱して、ろ過した。ろ液をpH1.5まで酸性化させ、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。水層を凍結乾燥し、49mgの4a(95%)を得た。組み合わせ有機層を濃縮し、残留物を3N HCl中で6時間還流させ、次いで、凍結乾燥して50mgの4c(98%)を得た。
【0199】
他の2つのジアステレオマーである4bおよび4dは、同一の工程を用いて3bから取得した。
【0200】
(2S,3R)−4,4,4−トリフルオロバリン(4a)
1H NMR(300MHz,D2O)δ4.24(dd,1H,J=2.1,3.9Hz),3.23(m,1H),1.30(d,3H,J=7.2Hz);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−71.69(d,3F,J=9.3Hz);[α]D23.7=+7.2°(c0.75,1N HCl)。
【0201】
(2S,3S)−4,4,4−トリフルオロバリン(4b)
1H NMR(300MHz,D2O)δ4.35(t,1H,J=2.7Hz),3.27(m,1H),1.22(d,3H,J=7.5Hz);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−70.04(d,3F,J=9.0Hz);[α]D23.3=+12.8°(c0.5,1N HCl)。
【0202】
(2R,3S)−4,4,4−トリフルオロバリン(4c)
1H NMR(300MHz,D2O)δ4.24(dd,1H,J=2.1,3.9Hz),3.23(m,1H),1.30(d,3H,J=7.2Hz);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−70.04(d,3F,J=9.0 Hz)。
【0203】
(2R,3R)−4,4,4−トリフルオロバリン(4d)
1H NMR(300MHz,D2O)δ4.35(t,1H,J=2.7Hz),3.27(m,1H),1.22(d,3H,J=7.5Hz);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−71.69(d,3F,J=9.3Hz)。
【0204】
実施例10
N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシンメチルエステル(6)
【化10】

【0205】
ブチルオキシカルボニル−DL−トリフルオロロイシン(1.25g、4.38mmol)、ヨードメタン(0.3mL、4.82mmol)、NaHCO3(1.1g、13.15mmol)、および乾燥DMF(20mL)の混合物を、室温でアルゴン下において6時間攪拌し、次いで、200mLの酢酸エチルで希釈し、水(4×100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させて、濃縮し、1.25gの生成物を淡黄色油(95%)として得た。溶離剤としてEt2O/n−ペンタン(1:4)を使用したシリカゲル(500g)上のカラムクロマトグラフィーにより、420mgの(2S,4R)−,(2R,4S)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシンメチルエステル(6a)(32%)、347mgの(2S,4S)−,(2R,4R)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシンメチルエステル(6b)(27%)、および337mgの6aおよび6bの混合物(26%)を生じた。
【0206】
(2S,4R)−,(2R,4S)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシンメチルエステル(6a)
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.29(d,1H,J=6.9Hz),4.32(m,1H),3.70(s,3H),2.31(m,1H),2.12(m,1H),1.58(m,1H),1.37(s,9H),1.11(d,3H,J=6.9Hz);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ172.72(C=O),155.29(C=O),128.09(q,CF31CF=278.9Hz),80.27(C),52.54(CH3),51.70(CH),35.13(q,CH,2CF=26.4Hz),32.98(CH2),28.30(3×CH3),13.17(CH3);19F NMR(282.6MHz,CDCl/CFCl)δ−74.15(d,3F,J=8.2Hz);FT−IR(フィルム,νmax,cm-1)3360m,2984m,2938m,1747s,1716s,1520s,1368s,1269s,1168s,1133m;GC−MS(CI,CH):300(2,[M+1]),284(7),244(100),200(66),82(21),57(24)。
【0207】
(2S,4S)−,(2R,4R)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシンメチルエステル(6b)
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.02(d,1H,J=8.7Hz),4.38(m,1H),3.76(s,3H),2.32(m,1H),1.91−1.74(br.m,2H),1.44(s,9H),1.20(d,3H,J=6.9Hz);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ173.03(C=O),155.86(C=O),128.24(q,CF31CF=278.9Hz),80.57(C),52.80(CH3),50.83(CH),35.02(q,CH,2CF=26.9Hz),33.00(CH2),28.42(3×CH3),12.28(CH);19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−74.03(d, 3F,J=8.7Hz);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm−1)3368s,3014m,2983s,2961m,1763s,1686s,1527s,1265s,1214s,1170s,1053s,1028s;GC−MS(CI,CH4):300(2,[M+1]),284(7),244(100),224(30),200(66),57(24)。
【0208】
実施例11
(2S,4R)−,(2R,4S)−N−Ac−5,5,5−トリフルオロロイシン(7a)
【化11】

【0209】
(2S,4R)−,(2R,4S)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシノール
メタノール(10mL)中の6a(420mg、1.4mmol)の溶液に、NaBH4(531mg、14.0mmol)を少量ずつ加えた。溶媒の除去前に反応混合物を室温で1時間攪拌した。残留物を100mLの酢酸エチルと50mLの水とに分配した。水層を100mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層をNa2SO4で乾燥して、濃縮し、357mgの所望の生成物を白色固体(94%)として生成した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ4.74(m,1H),3.71(m,2H),3.58(m,1H),2.31(m,1H),2.14(m,1H),1.92(m,1H),1.45(s,9H),1.17(d,3H,J=7.0Hz).13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ156.26(C=O),128.41(q,CF31CF=279.4Hz),80.14(C),64.78(CH2),50.73(CH),35.59(q,CH,2CF=29.6Hz),31.74(CH2),28.52(3×CH3),13.71(CH3);19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−73.84(br.s,3F);GC−MS(CI,CH4):272(100,[M+1]),216(68),172(26),57(11)。
【0210】
(2S,4S)−,(2R,4R)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシノール
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ4.58(m,1H),3.79 (m,1H),3.68(m,1H),3.58(m,1H),2.27(m,1H),2.05(m,1H),1.80(m,1H),1.45(s,9H),1.18(d,3H,J=6.6Hz)。13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ156.47(C=O),128.56(q,CF31CF=278.7Hz),80.20(C),66.31(CH2),49.49(CH),35.15(q,CH,2CF=26.7Hz),31.71(CH2),28.50(3×CH3),12.56(CH3);19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−73.98(d,3F,J=8.5Hz);GC−MS(CI,CH4):272(100,[M+1]),172(26),57(11)。
【0211】
(2S,4R)−,(2R,4S)−N−Ac−5,5,5−トリフルオロロイシン (7a)
(2S,4R)−,(2R,4S)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシノール(330mg、1.23mmol)、PDC(4.62g、12.3mmol)、および乾燥DMF(2.5mL)の混合物を、アルゴン下において室温で4時間攪拌し、次いで、50mLの酢酸エチルおよび50mLの水で希釈した。有機層を30mLの1N HClおよび2×30mLの水で洗浄し、MgSO4で乾燥させて、濃縮し、198mgの(2S,4R)−,(2R,4S)−N−ブチルオキシカルボニル−5,5,5−トリフルオロロイシンを薄茶色がかった油(60%)として得た。
【0212】
2mLのCHCl中の上記生成物(180mg、0.63mmol)の溶液を、室温で30分間0.5mLのトリフルオロ酢酸で処理した。溶媒の除去後、黄色がかった残留物を2mLの水中で溶解し、0℃で、NaOH(126mg、3.15)で処理し、次いで、無水酢酸(0.12mL、1.26mmol)を滴下した。反応混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで、室温までに暖めた。さらに1時間攪拌後、混合物を30mLの水で希釈し、3NのHClでpH2まで酸性化させ、酢酸エチル(2×90mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させて、濃縮し、136mgの7aを白色固体(95%)をして生成した。1H NMR(300MHz,D2O)δ4.48(dd,1H,J=6.1,8.8Hz),2.51(m,1H),2.27(m,1H),2.06(s,3H),1.79(m,1H),1.18(d,3H,J=7.0Hz);13C NMR(75.5MHz,D2O)δ175.48(C=O),174.60(C=O),128.53(q,CF31CF=278.9Hz),51.24(CH),34.88(q,CH,2CF=26.6Hz),31.21(CH2),21.90(CH3),13.03(CH3);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−73.68(d,3F,J=9.0Hz);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm-1)3343s,3063−2487m(br.),2932m,2894m,1709s,1613s,1549s,1266s,1179s,1137s;GC−MS(CI,CH4):228(100,[M+1]),211(47),186(26),140(16),57(11)。
【0213】
(2S,4S)−,(2R,4R)−N−Ac−5,5,5−トリフルオロロイシン (7b)
1H NMR(300MHz,D2O)δ4.48(dd,1H,J=3.8,11.6Hz),2.41(m,1H),2.07(s,3H),2.15−1.91(br.m,2H),1.16(d,3H,J=6.9Hz);13C NMR(75.5MHz,D2O)δ178.35(C=O),177.38(C=O),131.09(q,CF31CF=278.3Hz),52.72(CH),37.31(q,CH,2CF=26.6Hz),33.06(CH2),24.50(CH),13.90(CH);19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−73.87(d,3F,J=8.5Hz);FT−IR(KBrペレット,νmax,cm-1)3336s,2977m,2949m,2897m,2615m,2473s,1711s,1628s,1551s,1276s,1250s,1127s,1095s;GC−MS(CI,CH4):228(100,[M+1]),211(47),186(26),140(16),120(3),57(11)。
【0214】
実施例12
(2S,4R)−5,5,5−トリフルオロロイシン(8a)
2mLのpH7.9水溶性LiOH/HOAc中の7a(136mg、0.6mmol)の溶液にブタの腎臓アシラーゼI(18mg)を27℃で加えた。混合物を27℃で48時間攪拌した(pHは、1NのLiOHを周期的に加えることによって7.5に維持した)。これをさらに5mLの水で希釈し、pH5.0まで酸性化させ、Noritで60℃まで加熱して、ろ過した。ろ液をpH1.5まで酸性化させ、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。水層を凍結乾燥し、63mgの8a(95%)を得た。組み合わせた有機層を濃縮し、残留物を3NのHCl中で6時間還流させ、次いで、凍結乾燥して64mgの8c(96%)を得た。
【0215】
他の2つのジアステレオマーである8bおよび8dは、同一の工程を用いて7bから取得した。
【0216】
(2S,4R)−5,5,5−トリフルオロロイシン(8a)
19F NMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−74.33(d,3F,J=9.0Hz);[α]D22.9=+21.6゜(c0.5,1N HCl)。
【0217】
(2S,4S)−5,5,5−トリフルオロロイシン(8b)
19F NMR(282.6 MHz,D2O/CF3CO2H)δ−74.11(d,3F,J=8.2Hz);[α]D23.6=−4.0゜(c0.8,1N HCl)。
【0218】
(2R,4S)−5,5,5−トリフルオロロイシン(8c)
19FNMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−74.33(d,3F,J=9.0Hz)。
【0219】
(2R,4R)−5,5,5−トリフルオロロイシン(8d)
19FNMR(282.6MHz,D2O/CF3CO2H)δ−74.11(d,3F,J=8.2Hz)。
【0220】
実施例13
ブチルオキシカルボニル−TFV(2S,3S)−セリン(Ot−Bu)−OMe(2S)
【化12】

【0221】
DMF(1mL)中の(2S,4S)−5,5,5−トリフルオロバリン(4b)(5mg、0.02mmol)の攪拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、0.01mL、0.06mmol)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウレニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU、8mg、0.02mmol)、および(2S)−H−セリン(Ot−Bu)−OMe(9mg、0.04mmol)のHClの塩を順次加えた。水(5mL)での希釈およびジエチルエーテル(15mL)での抽出前に、混合物を室温で20分間攪拌した。有機層を1N HCl(2×5mL)および5%NaHCO(2×8mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させて、濃縮し、7mgのジペプチド(88%)を得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ6.92(d,1H,J=7.8Hz),5.16(d,1H,J=8.7Hz),4.65(m,1H),4.39(dd,1H,J=5.1,8.8Hz),3.81(dd,1H,J=2.7,9.0Hz),3.74(s,3H),3.56(dd,1H,J=3.0,9.0Hz),3.04(m,1H),1.46(s,9H),1.23(d,3H,J=7.2Hz),1.14(s,9H);19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−68.57(d,3F,J=8.7Hz)。
【0222】
ブチルオキシカルボニル−TFV(2S,3R)−セリン(Ot−Bu)−OMe(2S)
19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−71.36(d,3F,J=7.9Hz)。
【0223】
ブチルオキシカルボニル−TFV(2R,3S)−セリン(Ot−Bu)−OMe(2S)
19F NM(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−71.48(d,3F,J=8.5Hz)。
【0224】
ブチルオキシカルボニル−TFV(2R,3R)−セリン(Ot−Bu)−OMe(2S)
19F NMR(282.6MHz,CDCl3/CFCl3)δ−68.49(d, 3F,J=9.0Hz)。
【0225】
実施例14
ペプチド合成
0.075mmolスケールでのt−ブチルオキシカルボニルケミストリーに対する生体内その場中和の手順を用いてペプチドを手作業で合成した。MBHAおよびブチルオキシカルボニル−リジン(2−Cl−Z)−Merrifield樹脂を、ペプチド M2(SEQ ID NO1)、M2F2およびM2F5ならびにペプチドBII1(SEQ ID NO2)、BII1F2、BII5(SEQ ID NO3)およびBII5F2にそれぞれ使用した。チオフェノールの20倍モル過剰を用いて、ヒスチジン上のジニトロフェニル保護基を除去した。ペプチドは、HF/アニソール(90:10)を用いて0℃で2時間処置することにより樹脂から開裂させ、次いで、冷Et2Oで沈殿させた。租ペプチドをRP−HPLC[Vydac C18、10μM、10mm×250mm]により精製した。分析的RP−HPLC[Vydac C18、5μM、4mm×250mm]で判断したように、ペプチドの純度は95%を超えた。ペプチドのモル質量はMALDI−TOF MSで決定した。ペプチド濃度は定量的アミノ酸分析で決定した。
【0226】
MALDI−TOF MS性質決定:
M2:m/z 計算値(M)2476.4,測定値 2496.1(M+Na)。M2F2:m/z 計算値(M)2692.3,測定値 2693.6(M+H)。M2F5:m/z 計算値(M)3114.2,測定値 3115.5(M+H)。BII1:m/z 計算値(M)2432.4,測定値 2434.9(M+H)。BII1F2:m/z 計算値(M)2649.3,測定値 2650.7(M+H)。BII5:m/z 計算値(M)2002.2,測定値 2003.5(M+H)。BII5F2:m/z 計算値(M)2218.1, 測定値 2218.9(M+H)。GLP−1 m/z 計算値(M)3295.6,測定値 3297.6(M+H);F8 m/z 計算値(M)3445.7,測定値 3447.3(M+H);F9 m/z 計算値(M)3389.7,測定値 3398.8(M+H);F89 m/z 計算値(M)3537.7,測定値 3540.0(M+H);F10 m/z 計算値(M)2476.4,測定値 2496.1(M+Na);F28 m/z 計算値 (M)2692.3,測定値 2693.6(M+H);F29 m/z 計算値(M)3114.2,測定値 3115.5(M+H);F32 m/z 計算値(M)3114.2,測定値 3115.5(M+H)。
【0227】
実施例15
抗菌作用
中間対数増殖期細胞を用いて、最小発育阻止濃度(MIC)をグラム陰性大腸菌(ATCC 23716)およびグラム陽性枯草菌(SMY)に対して測定した。単一コロニーから細菌を攪拌してL培地において37℃で一晩増殖させた。一定分量を取り、新鮮な培養液中で希釈し(1:50)、〜2時間培養した。M2、M2F2およびM2F5に対する5×105コロニー形成単位/mL(CFU/mL)の濃度またはBII系列ペプチドに対する5×104CFU/mLの濃度まで細胞(OD590=0.5)を希釈した。mL当りのコロニー形成単位は、Agarプレート上に10倍連続希釈した細胞懸濁液を3重で分散することによって定量化した。各ウェルにおいて50μLの最終容量となるまで、ペプチド溶液の2倍連続希釈を無菌96ウェルプレート(MICROTEST(商標))で2重に行い、その後50μLの細胞懸濁液を加えた。プレートを37℃で6時間インキュベートした。590nmでの吸収度をマイクロタイタープレートリーダー(VERSAmax)を使用して監視した。MICを、細胞増殖の完全な抑制に必要とされるペプチド濃度として記録した(吸収度に変化なし)。
【0228】
実施例16
溶血アッセイ
新鮮なヒト赤血球(hRBC)を3,500rpmで遠心分離し、上澄みが取り除かれるまでPBS緩衝液で洗浄した。次いで、hRBCをPBS中1%(v/v)の最終濃度まで再懸濁および希釈し、4℃で保管した。96ウェルプレートにおけるPBS中のペプチドの2倍連続希釈により、各ウェル内で20μLの最終容量となり、80μLのhRBCを加えた。プレートを37℃で1時間インキュベートし、続いてSORVALL卓上用遠心分離機を用いて3,500rpmで10分間遠心分離した。上澄みの一定分量(50μL)を、各ウェル内に50μLのH2Oを含有する新しい96ウェルプレートへ移動した。プレートリーダーを使用して415nmでの吸収度を測定した。100〜400μg/mLのメリチンを含有するウェルは陽性対照として機能し、緩衝液およびhRBCのみを含有するウェルは陰性対照として機能した。方程式を用いて溶血率を計算した。

【0229】
ここで、完全な溶血は、100〜400μg/mLメリチンを含有するすべてのウェルの平均吸収度として定義される
実施例17
ペプチドのプロテアーゼ安定性
トリプシン(ウシの膵臓から、EC3.4.21.4)に対するペプチドのタンパク質分解性安定性を分析的RP−HPLCアッセイで決定した。標準的な基質であるN−α−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル(BAEE)を使用し、254nmでの吸収度を測定して酵素活性を確認した。酵素濃度(1mM HCl中)を280nmの吸収度で決定した。一般的なトリプシン処理実験において、200μLのPBS緩衝液(pH7.4、10mM PO43-、150mM NaCl)中の0.25mMペプチドならびにM2、M2F2およびM2F5に対する1μgトリプシンならびにBII1、BII5、BII1F2およびBII5F2に対する0.5μgトリプシン(0.19mM)を使用した。タンパク質分解性反応の動態をRP−HPLC(230nmで検出)で分析することができるように、酵素の量を最適化した。ペプチドを3時間にわたり37℃でトリプシンとともにインキュベートした。異なる反応時間で一定分量(10μL)を取り、0.2%TFA(440μL)で希釈して、−80℃で保管した。AC18分析的カラム[J.T.Baker C18、5μM、4mm×250mm]を消化された生成物の分離および定量化に使用した。残存する全長ペプチド濃度を最初の濃度に関して規格化した。3時間後の動態的データをIgor Pro5.03を用いた指数崩壊関数を使用して適合させた。
A=a+b・e-k’t
次いで、方程式を用いてデータ(<最初の20分)を適合させることによって、偽1次速度定数を適合値±1標準偏差として取得した。
ln[A]=−kt+ln[A]0
ここで、Aはペプチドの規格化した濃度であり、kは擬1次速度定数であり、tは分での反応時間であり、[A]0はペプチドの最初の濃度である。全長ペプチドから開裂した各断片は、開裂パターンを確立および比較することができるように、ESI−MSで同定した。
実施例18
円偏光二色性
1cm光路長キュベットを使用して、PTC−423S単一位置ペルチェ温度調節器を取り付けたJASCOJ−715分光偏光計上で、円偏光二色性スペクトルを25℃で記録した。ペプチド定数(10μM)の濃度を維持しながらTFEのパーセンテージを変更させることで、TFE滴定をPBS緩衝液中で行った。4回の走査を試料ごとに取得し、S/N率を向上させるように平均化した。ベースラインを記録し、各スペクトル後に減算した。方程式を用いて平均残基楕円率([θ]、deg・cm2・dmol-1)を計算した。
[θ]=θobs×MRW/10l・c
ここで、θobsは1000分の1度の測定されたシグナル(楕円率)であり、lはcmの細胞の光路長であり、cはmg/mLのペプチドの濃度であり、MRWは平均残基分子量(残基数で割ったペプチドの分子量)である。
【0230】
GLP−1研究では、1mm光路長キュベットを使用して、PTC−423S単一位置ペルチェ温度調節器を取り付けたJASCO J−715分光偏光計上で、スペクトルを5℃で記録した。ペプチドを20mMリン酸ナトリウム、35%TFEを含有する20mMリン酸ナトリウム、またはpH7.4の40mMドデシルホスフェートコリン中で溶解し、10μMの最終濃度を送達した。4つの走査を試料ごとに取得し、20nm/分の走査速度でS/N率を向上させるために平均化した。ベースラインを記録し、各スペクトル後に減算した。方程式を用いて平均残基楕円率([θ]、deg・cm2・dmol-1)を計算した。
[θ]=θobs/10l・c・n
ここで、θobsは1000分の1度の測定されたシグナル(楕円率)であり、lはcmの細胞の光路長であり、cはmol/Lのペプチドの濃度であり、nはタンパク質内の残基数である。
【0231】
実施例19
分析超遠心
M2、M2F2およびM2F5への沈降平衡実験を、Beckman XL−I超遠心分離機上で、25℃で行った。PBS中に溶解されたペプチドを、3つの異なる濃度(M2およびM2F5への25、50、100μM、M2F5への50、100、200μM)で平衡細胞内に負荷した。18時間の平衡後、230nmでの吸収度データを3つの異なる回転子速度(35,000、40,000および45,000rpm)で取得した。Igor Pro 5.03使用して理想的な単一種の沈降について説明する下記の方程式を用いて取得したデータを適合させた。
Abs=A’exp(H×M[x2−x02])+B
ここで、Abs=半径xの吸収度であり、A’=基準半径xの吸収度であり、H=(1−Vρ)ω2/2RTであり、V=偏比容(0.7673mL/g)であり、ρ=溶媒の密度(1.0017g/mL)であり、ω=ラジアン/秒の角速度であり、R=気体定数(83,144,000g/mol・K)であり、T=絶対温度(298K)であり、M=見掛け分子量(Da)であり、B=溶媒吸収度(ブランク)である。プログラムSEDNTERPを使用して、ペプチドの偏比容をアミノ酸組成物に従って見積もった。
【0232】
実施例20
X線結晶学
5,5,5,5’,5’,5’−2S−ヘキサフルオロロイシンの結晶をMeOH中で増殖させ、Cryocool NeverIce低温装置が装備されているBruker/Siemens SMART APEX器具(Mo Kα放射線、λ=0.71073Åを使用して、データを86(2)Kで収集した。20秒間フレーム当り0.3°のオメガ走査を使用してデータを測定し、データの完全球を収集した。構造は、直接的方法で溶解し、SHELXTLプログラムパッケージを使用してF2の最小二乗法で精製した。
【0233】
実施例21
細胞溶媒および受容体トランスフェクション
COS−7細胞を、10%FBS、ペニシリンGナトリウム(100ユニット/ml)および硫酸ストレプトマイシン(100μg/ml)で補完したDME、26mM重炭酸ナトリウム、37℃でpH7.2、5%CO2および高湿気環境において培養した。COS−7細胞(0.8×106細胞)をトランスフェクションの1日前に10cm皿に蒔いた。野生型ヒトGLP−1受容体(hGLP1−R)をコードする全長cDNAを含有する5μgのpcDNA1ベクター(Dr.Beinborn Martin,米国マサチューセッツ州、タフツ−ニューイングランドメディカルセンター(Tufts-New England Medical Center)から提供されたもの)を用いて、ジエチルアミノエチル−デキストラン(DEAE−Dextran)方法を使用して、細胞を過渡的にトランスフェクトした。この遺伝的コンストラクトは配列決定され、同一性を確認した。
【0234】
実施例22
受容体結合分析
トランスフェクションの1日後に、COS−7細胞(10k細胞/ウェル)を24ウェル組織培養プレート(Falcon、Primaria、BD sciences社(米国カリフォルニア州)製)上に継代培養した。翌日、放射性リガンドとしての17°pM[125I]−エクセンジン(9−39)アミドを用いて、競合結合実験を25℃で100分行った。テストしたペプチドは、270μL緩衝液中で3×10−6から3×10−11Mの範囲の最終濃度を有した。1μMの非標識ペプチドが存在する場合において、非特異的結合を決定した。新鮮な結合緩衝液を、0.2%BSA、0.15mMフッ化フェニルメチルスルホニル(phenylmethylsulfonyl fluoride:PMSF)、pH 7.3の25mM HEPESを含有するハンクス平衡塩類溶液内で調製した。1mLの結合緩衝液を用いて、細胞単層をインキュベーション前1回およびインキュベーション後3回丁寧に洗浄した。細胞を1N NaOH中に加水分解し、1N HClで洗浄して、Beckman Gammaカウンター5500Bを使用し、ガンマ計測のためにポリプロピレンチューブ(Sigma社製)へ移動させた。
【0235】
実施例23
cAMP形成の計測
COS−7細胞(100k細胞/ウェル)をトランスフェクションの1日後に24ウェルプレート上に継代し、さらに24時間培養した。1%ウシ血清アルブミン、1mMイソブチル−メチルキサンチン(IBMX)、0.4μM Pro−Boro−Pro、およびpH7.4の25mM HEPESで補完されたDulbecco変法イーグル培地(フェノールレッドなし)中で、細胞をGLP−1および類似体を用いて1時間25℃で刺激した。強力DPP IV阻害剤であるPro−Boro−Pro([1−(2−ピロリジニルカルボニル)−2−ピロリジニル]ボロン酸)は、Dr.W.W.Bachovchin(米国マサチューセッツ州、タフツ大学(Tufts University))によって提供されたものである。テストしたペプチドの最終濃度は、270μL緩衝液において1×10-6から1×10-11Mまでに10倍増加した。ンキュベーション緩衝液の除去後、細胞を液体窒素中で凍結融解法によって溶解し、200μLのM−Perを加えて、確実に細胞をすべて溶解した。無水酢酸/DIEAを使用してcAMPをアセチル化し、FlashPlate(登録商標)キット(PerkinElmer Life Sciences社製)を使用し、[125I]−cAMPとの競合的結合によってその濃度を決定した。Packard Topcount(登録商標)シンチレーション近接カウンターを使用してプレート結合放射能を測定した。
【0236】
実施例 24
DPP IVに対するペプチドの分解
DPP IV(ブタの腎臓から、EC3.4.14.5)に対するペプチドのタンパク質分解性安定性を分析的RP−HPLCアッセイ(230nmで検出)で決定した。pH8.0の100mM トリス−HCl中で△ε=8800M-1cm-1を用いて410nmで吸収度を測定することによって比活性度を較正するため、グリシン−プロリン−p−ニトロアニリドである色素生産性基質を採用した。20ユニット/Lの酵素濃度で、ペプチド(8.3μM)を37℃で1時間にわたって、50mM トリス−HCl中のDPP IV、pH7.6の1mM EDTAとともに別々にインキュベートした。反応物は、時間間隔をおいて600μLの0.2%TFAで消光し、分析までドライアイス上に保管した。2成分溶媒系/H2O/0.1%TFAを用いて、分析的C18カラム[J.T.Baker C18、5μm、4mm×250mm]を未変化および消化ペプチドの分離および定量化に使用した。1次速度定数は、方程式を用いて適合させることにより適合値±1標準偏差として取得した。
ln[A]=−kt+ln[A]0
ここで。Aはペプチドの濃度であり、kは1次速度定数であり、tは分での反応時間であり、[A]0はtペプチドの最初の濃度である。全長ペプチドに由来する断片は手作業で収集し、ESI−MSで同定した。
【0237】
実施例25
データ分析
放射性リガンド競合結合およびcAMP生成濃度反応曲線を、GraphPad Prismソフトウェアバージョン3.0(GraphPad社(米国カリフォルニア州サンディエゴ)製)を使用して適合させた。結合アッセイおよびcAMPアッセイの両方に対して、規格化はwt GLP−1と相対的であった。IC50およびEC50値は、組み込み単一部位競合モデルまたはシグモイドモデルを有する非線形回帰を使用して適合させた。データは平均±s.e.mとして報告する。
【0238】
実施例26
アンフォールディング(ΔG°アンフォールディング)の自由エネルギーの計算
ペプチドHおよびFは並行二量体コイルドコイルを形成するように設計された。これらのペプチドは、H中のずべての7つのロイシン(L)残基がF中の5,5,5,5’,5’−S−ヘキサフルオロロイシン(X)によって置換される場合を除き、同一の配列を有する。
H:CGGAQLKKELQALKKENAQLKWELQALKKELAQ
F:CGGAQXKKEXQAXKKENAQXKWEXQAXKKEXAQ
したがって、フッ素化ペプチドFFは、ヘリックス当たり7つのヘキサフルオロロイシン残基を含有する。
【0239】
非フッ素化ペプチドHHに対するアンフォールディングの自由エネルギーは、折り畳み状態と折り畳まれていない状態との2つの状態の平衡を推測することにより決定した。
HH ⇔ UHH
ここで、FHHは折り畳み種であり、UHHは完全に折り畳まれていないHHを表す。データは、Gdn−HCl濃度の関数として[θ]222を監視することにより取得した。データは線形外挿法で分析し、アンフォールディングの自由エネルギーを生成した。したがって、平衡定数△Gは、アンフォールディングの平均率から容易に決定される。遷移領域の変性剤濃度に対する△Gの1次従属がゼロ濃度を続けると仮定すると、データは、変性剤が存在しない場合の自由エネルギー差である△G°H2Oを取得するために外挿することができる。
【0240】
上記で報告した沈降平衡実験は、FFが、2〜15μMの濃度範囲において四量体(ジスルフィド結合二量体の二量体)であることを示す。したがって、折り畳まれていない単量体に折り畳まれた二量体平衡は、アンフォールディングの△G°を計算するために使用することができる。
FF ⇔ 2UFF
ここで、K=[UFF2/[FFF]である(UFF=折り畳まれていないFFおよびFFF=4つのヘリックスを有するFFの折り畳み二量体)。総ペプチド濃度Pυは、Pt=2][FFF]+[UFF]によって得ることができるため、観察されたCDシグナルYobsは、以下の式により、それぞれ折り畳みのベースラインYフォールデッドおよび折り畳まれていないベースラインYアンフォールデッドに関して説明することができる。

【0241】
さらに、Kは、アンフォールディングの自由エネルギーに関して表すことができる。
d=exp(−△G゜アンフォールディング/RT)
折り畳みFFFと折り畳まれていないUFF状態との見掛け自由エネルギー差がGdn・HC1濃度に1次従属していると仮定すると、△G゜アンフォールディングは、以下のように表すことができる。
△G゜アンフォールディング=△G゜H2O−m[Gdn・HC1]
ここで、△G゜H2Oは、変性剤が存在しない場合の自由エネルギー差であり、mは、Gdn・HC1の濃度に対するアンフォールディング遷移の依存度である。データは、非線形最小二乗適合(KaliedaGraph v3.5)によって、2つのパラメータ、つまり△G゜H2Oおよびmに対して適合させた。
【0242】
参照による組み込み
本明細書に引用されたすべての米国特許および米国特許出願は、参照することにより本願明細書に組み込まれる。2002年2月25日出願の米国特許出願第10/468,574号は、参照することによりその全体が本願明細書に明確に組み込まれる。
【0243】
均等物
当業者は、単に定型化した実験を用いて、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態の多くの均等物を認識し、または確認することができるであろう。かかる均等物は、添付の請求の範囲に包含されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0244】
【図1】図1は、抗微生物ペプチドの配列を示す。括弧内の数はそれぞれ、pH7.40での正味荷電およびJ.T.Baker C18カラム(5μm、4×250mm)上のRP−HPLC上の溶出に必要なパーセンテージ溶媒B(9:1:0.007 CH┐3CN/H2O/CF3CO2H)である。
【図2】図2(a)は、ペプチドおよびフッ素付加の部位に対する回転につき3.6残基のピッチを使用したヘリックス回転図を示す。(A)ブフォリン系列(B)マガイニン系列、および(C)空間充てん図において示される、M2F2および(残基ロイシン6、アラニン9、グリシン13、バリン17およびイソロイシン20)M2F5におけるフッ素付加(残基ロイシン6およびイソロイシン20)の部位を示す、ドデシルホスホコリンミセル中のマガイニン2のNMR構造(PDBコード:2マグ)。(A)および(B)において青色で示された残基は、ヘキサフルオロロイシンで置換され、フッ素化類似体を得た。ブフォリン系列ペプチドでは、疎水性面上の両ロイシン残基は、推定上のDNA/RNA結合配列の一部を形成するヘキサフルオロ−ロイシンで置換された。
【図3】図3は、本発明の選択されたペプチドに対するMICおよび溶血率を提供する表1を含有する。
【図4】図4(A)は、対照と比較したフッ素化ペプチドのタンパク質分解性開裂の相対速度、(B)は、断片M*(1−14)出現および分解、および(C)は、断片BII1*(6−21)出現および分解を示す。
【図5】図5は、トリフルオロメチルアミノ酸の光学分割方法を示す。ラセミ混合物は、無水酢酸(収率90%)でNアシル化し、続いて酵素開裂してα−S異性体(収率99%)を生成する。β(トリフルオロバリン)およびγ(トリフルオロロイシン)炭素での立体化学は、依然未解決である。また、N−t−ブチルオキシカルボニル保護されたアミノ酸の生成方法も示される。
【図6】図6は、メリチンに対する型B hRBCに対抗するペプチドの溶血作用を示す。各データ点[M2(○)、M2F2(●)、M2F5(■)、BII5(△)、BII5F2(▲)、BII1(▽)、BII1F2(▼)およびメリチン(◆)]は、2つの重複で行われた少なくとも2つの独立した実験の平均である。
【図7】図7は、M2(A)およびM2F5(B)[25℃、230nmでの35000rpm]に対する、代表的な平衡分析的超遠心分離法トレースを示す。単一の理想単一種モデルへの適合は、上部枠において残渣を有する固形物ラインとして示される。条件:[ペプチド]=50μM、10mMリン酸塩、pH7.40、137mM NaCl、2.7mM KCl。観察された明らかな分子量は、2413(M2、単量体に対する計算値2478)および12436(M2F5、四量体に対する計算値12460)であった。M2(C)に対するln(A)対rの線形描画は、単一の理想種を示し、一方M2F5(D)に対する非無作為残渣は、他の集合状態が存在する可能性を示す。
【図8】図8は、M2のトリプシン混合物のHPLC分析を示す。
【図9】図9は、M2F2のトリプシン混合物のHPLC分析を示す。
【図10】図10は、BII1のトリプシン混合物のHPLC分析を示す。
【図11】図11は、BII1 F2のトリプシン混合物のHPLC分析を示す。
【図12】図12は、BII5のトリプシン混合物のHPLC分析を示す。
【図13】図13は、BII5 F2のトリプシン混合物のHPLC分析を示す。
【図14】図14は、ESI−MSによるM2のタンパク分解された断片の同定を提供する表2を含む。
【図15】図15は、ESI−MSによるM2F2のタンパク分解された断片の同定を提供する表3を含む。
【図16】図16は、ESI−MSによるBII5のタンパク分解された断片の同定を提供する表4を含む。
【図17】図17は、ESI−MSによるBII5F2のタンパク分解された断片の同定を提供する表5を含む。
【図18】図18は、ESI−MSによるBII1のタンパク分解された断片の同定を提供する表6を含む。
【図19】図19は、ESI−MSによるBII1F2のタンパク分解された断片の同定を提供する表7を含む。
【図20】図20は、プロテアーゼ開裂からの初回擬1次速度定数を提供する表8を含む。
【図21】図21は、分析的RP−HPLCを使用して調査された、プロテアーゼ作用(トリプシン)の動態学を示す。M2系列(A)およびBII系列(B)におけるペプチドの分解。データは、2つの独立した実験の平均を表し、標準偏差を用いて示される。データは、Igor Pro v 5.03を使用する指数崩壊関数使用して適合された。
【図22】図22は、24時間37℃のトリプシンを用いたM2F5のインキュベーション後の反応混合物のHPLCトレースを示す。
【図23】図23は、時間に応じて遊離されたBII5およびBII5F2からの消化断片濃度を示す。y軸は、ピーク下の230nmでの統合領域である。
【図24】図24は、複数のTFE(M2)濃度での円偏光二色性(CD)データを示す。
【図25】図25は、複数のTFE(M2F2)濃度でのCDデータを示す。
【図26】図26は、複数のTFE(M2F5)濃度でのCDデータを示す。
【図27】図27は、M2、M2F2およびM2F5のヘリックス内容物への効果を示す。
【図28】図28は、複数のTFE(BII1)濃度でのCDデータを示す。
【図29】図29は、複数のTFE(BII1F2)濃度でのCDデータを示す。
【図30】図30は、複数のTFE(BII5)濃度でのCDデータを示す。
【図31】図31は、複数のTFE(BII5F2)濃度でのCDデータを示す。
【図32】図32は、平衡沈降によって判断される明白な分子量を提供する表9を含む。すべての試料は、10mMリン酸塩pH7.4、137mMのNaCl、2.7mMのKCl中にある。
【図33】図33は、2つの独立した重複の実験(M2F5を除く)において新鮮な赤血球(型B)に対して測定されたすべての抗微生物ペプチドの溶血作用を示す。メリチンおよびPBS緩衝液はそれぞれ、陽性および陰性対照の役目を果たす。データは、平均±s.dを表す。
【図34】図34は、大腸菌および枯草菌ならびにすべてのペプチドに対する溶血率に対する、最小発育阻止濃度(MIC)(a値は、重複で行われた少なくとも2つの独立した実験のの平均であり、bパーセンテージは、メリチン(100〜400μg/mL)に対する溶血)を提供する表10を含む。MIC値は、2の誤り要因を有する。
【図35】図35は、野生型GLP−1(7−36)アミド、フッ素化類似体、エクセンジン(9−39)、および[125I]−エクセンジン(9−39)の配列を示す。すべてのペプチドは、C末端がアミド化され、置換された残基に下線を引いた。赤色の矢印は、DPP IVに本来備わっている切断可能な結合を示す。[125I]−エクセンジン(9−39)アミドは、競合結合アッセイのための放射性リガンドとして採用し、野生型GLP−1に対する保存残基は青色に色を付けた。Lは、5,5,5,5’,5’,5’−2S−ヘキサフルオロロイシンを表し、ヘキサフルオロロイシンメチルエステルの結晶構造、右下部に示す。
【図36】図36は、放射性リガンドとして[125I]−Ex(9−39)を使用する競合結合アッセイによって検証されたCOS−7細胞上に発現した、ヒトGLP−1Rへのペプチドの結合を示す。データは、複製の5つの独立した実験を表す(平均±s.e.m)。
【図37】図37は、wt GLP−1およびフッ素化類似体によるcAMP生成刺激を示す。データは、平均±s.e.mとして、少なくとも3つの独立した重複の実験を表す。
【図38】図38は以下を示す。A)50mMトリスHCl、1mM EDTA、pH7.6中のDPP IVによるペプチド分解の速度定数。エラーバーは標準偏差を現す。[ペプチド]=10μM。[DPP IV]20U/L、B)F8のRP−HPLCトレース。P1、P2およびP3は、[DPP IV]=20U/Lで0,48時間および[DPP IV]=200U/Lで1時間のF8を表示する。C)F89のRP−HPLCトレース。P1’、P2’およびP3’は、0,20および60分でのF89を表示する。DPP IVを使用するF8およびF89分解に対する検出可能な水素生成物はなかった。トレースは、クリアランスに対するx軸で弱まった。
【図39】図39は、受容体結合の概略、野生型GLP−1のcAMP生成および酵素安定性ならびにフッ素化類似体を提供する表11を含む。
【図40】図40は、タフツ大学のIACUCにより確立された手順および指針に従って行われたOGTT実験を示す。7〜8週齢の正常雄性マウス(C57BL/6)をCharles River Labs社から購入し、5群で収容して、12時間光を当てた。陰性対照としてのPBS、GLP−1、およびpH7.4のPBS中のフッ素化ペプチド(30nmol/kg)のi.p.注入(時間−30分)前20時間の間、食物を取り除いた。すべての注入は、最終的な体積の10ml/kg体重で行った。時間0分で、マウスは、5g/kg体重の投与での強制経口投与を介して、無菌グルコース溶液(50%w/v)を受けた。その後の血糖濃度を、15、30、60および120分時にワンタッチ・グルコースメータを使用して、尾静脈を介し重複の測定を行った。データは、平均±s.eとして表した。
【図41】図41は、処置したマウスの体重比較を示す。すべてのマウス(6)を処置後5日間生存させた(2006年12月19日)。そららの体重を処置日(2006年12月14日)のものと比較する。体重誤差は、約±0.1gである。
【図42】図42は、3nmol/kgでの最終投与量のペプチドを用いて行われた一連の実験を示す。他の条件は、図40で説明したものと同一であった。D−グルコース溶液を、新鮮に調製し、0.2μMのフィルターでろ過した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)天然または非天然ペプチドを同定し、
(b)前記天然または非天然ペプチドの配列に基づいて、修飾ペプチドを合成する、
各工程を有してなり、
前記天然または非天然ペプチドの少なくとも1つのアミノ酸は、前記修飾ポリペプチド中の少なくとも1つのフッ素化アミノ酸によって置換され、前記修飾ポリペプチドは、前記天然または非天然ペプチドに対して増大した安定性を有することを特徴とする、
修飾ペプチドの調製方法。
【請求項2】
前記増大した安定性が、化学的、熱的、またはタンパク質分解性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記増大した安定性が化学的であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記増大した安定性が化学的であり、該安定性をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約15kcal/mol以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記増大した安定性が化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約0.1kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記増大した安定性は化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約0.5kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記増大した安定性が化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約1kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記増大した安定性が化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約3kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記増大した安定性が化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約5kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記増大した安定性が化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約7kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記増大した安定性が化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約9kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記増大した安定性が化学的であり、該増大をΔΔG°アンフォールディングとして測定する場合、約11kcal/molよりも大きく、約15kcal/mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記増大した安定性が熱的ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記増大した安定性が熱的であり、Tが約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記増大した安定性が熱的であり、Tが約1℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記増大した安定性が熱的であり、Tが約5℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記増大した安定性が熱的であり、Tが約10℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記増大した安定性は熱的であり、Tが約15℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記増大した安定性が熱的であり、Tが約20℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記増大した安定性は熱的であり、Tは、約25℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記増大した安定性は熱的であり、Tが約30℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記増大した安定性は熱的であり、Tが約35℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記増大した安定性は熱的であり、Tが約40℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記増大した安定性は熱的であり、Tが約45℃よりも大きく、約50℃以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記増大した安定性がタンパク分解性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約1.1倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約2倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約4倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約10倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法
【請求項31】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約50倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約102倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約103倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約104倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約105倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約106倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約107倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記増大した安定性がタンパク分解性であり、該安定性が約108倍よりも大きく、約109倍以下で増大することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸が、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニンおよびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択されることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つのアミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つのアミノ酸がイソロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つのアミノ酸がアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つのアミノ酸がバリンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグリシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグルタミン酸であり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1つのアミノ酸がフェニルアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1つのアミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1つのアミノ酸がイソロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも1つのアミノ酸がアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つのアミノ酸がバリンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグリシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグルタミン酸であり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも1つのアミノ酸がフェニルアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸あトリフルオロロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1つのアミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記少なくとも1つのアミノ酸がイソロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記少なくとも1つのアミノ酸がアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記少なくとも1つのアミノ酸がバリンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグリシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグルタミン酸であり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記少なくとも1つのアミノ酸がフェニルアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグリシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロイソロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグルタミン酸であり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロイソロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記少なくとも1つのアミノ酸がフェニルアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロイソロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
前記少なくとも1つのアミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロイソロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
前記少なくとも1つのアミノ酸がイソロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロイソロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
前記少なくとも1つのアミノ酸がアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロイソロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
前記少なくとも1つのアミノ酸がバリンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロイソロイシンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
前記少なくとも1つのアミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロノルバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
前記少なくとも1つのアミノ酸がイソロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロノルバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
前記少なくとも1つのアミノ酸がアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロノルバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記少なくとも1つのアミノ酸がバリンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロノルバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグリシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロノルバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグルタミン酸であり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロノルバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記少なくとも1つのアミノ酸がフェニルアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロノルバリンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記少なくとも1つのアミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
前記少なくとも1つのアミノ酸がイソロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
前記少なくとも1つのアミノ酸がアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項78】
前記少なくとも1つのアミノ酸がバリンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグリシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項80】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグルタミン酸であり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記少なくとも1つのアミノ酸がフェニルアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項82】
前記少なくとも1つのアミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチルメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項83】
前記少なくとも1つのアミノ酸がイソロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチルメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項84】
前記少なくとも1つのアミノ酸がアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチルメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記少なくとも1つのアミノ酸がバリンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチルメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグリシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチルメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記少なくとも1つのアミノ酸がグルタミン酸であり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチルメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記少なくとも1つのアミノ酸がフェニルアラニンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸がトリフルオロメチルメチオニンであることを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列GIGKFLHAAKKFAKAFVAEIMNSを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列RAGLQFPVGRVHRLLRKを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列TRSSRAGLQFPVGRVHRLLRKを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列QHWSYLLRPを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項93】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列KCNTATCATQRLANFLVHSSNNFGPILPPTNVGSNTYを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRXIEWLKNGGPSSGAPPPSを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列SPKMVQGSGCFGRKMDRISSSSGLGCKVLRRKを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項97】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列YTSLIHSLIEESQNQQELNEQELLELDKWASLWNWFを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項98】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列VVYTDCTESGQNLCLCEGSNVCGQGNKCILGSDGEKNQCVTGEGTPKPQSHNDGDFEEIPEEYLQを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項99】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列MPLWVFFFVILTLSNSSHCSPPPPLTLRMRRYADAIFTNSYRKVLGQLSARKLLQDIMSRQQGESNQERGARARLGRQVDSMWAEQKQMELESILVALLQKHSRNSQGを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項100】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列MKPIQKLLAGLILLTSCVEGCSSQHWSYGLRPGGKRDAENLIDSFQEIVKEVGQLAETQRFECTTHQPRSPLRDLKGALESLIEEETGQKKIを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記天然または非天然ポリペプチドが、配列MALWMRLLPLLALLALWGPDPAAAFVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRREAEDLQVGQVELGGGPGAGSLQPLALEGSLQKRGIVEQCCTSICSLYQLENYCNを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
少なくとも1つのフッ素化アミノ酸を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが、GIGKFXHAAKKFAKAFVAEXMNS、
GIGKFXHAXKKFXKAFXAEXMNS、
RAGLQFPVGRVHRXXRK、
TRSSRAGLQFPVGRVHRXXRK、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、および
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGR
から成る群から選択される配列を有し、
Xが独立して、フッ素化アミノ酸であることを特徴とする、
ポリペプチド。
【請求項103】
前記ポリペプチドが、配列GIGKFXHAAKKFAKAFVAEXMNSを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項104】
前記ポリペプチドが、配列GIGKFXHAXKKFXKAFXAEXMNSを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項105】
前記ポリペプチドが、配列RAGLQFPVGRVHRXXRKを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項106】
前記ポリペプチドが、配列TRSSRAGLQFPVGRVHRXXRKを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項107】
前記ポリペプチドが、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、および
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGR
から成る群から選択される配列を有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項108】
前記ポリペプチドが、配列HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項109】
前記ポリペプチドが、配列HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項110】
前記ポリペプチドが、配列HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項111】
前記ポリペプチドが、配列HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項112】
前記ポリペプチドが、配列HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGRを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項113】
前記ポリペプチドが、配列HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGRを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項114】
前記ポリペプチドが、配列HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGRを有することを特徴とする請求項102に記載のポリペプチド。
【請求項115】
前記フッ素化アミノ酸Xが、独立して、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニンおよびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択されることを特徴とする請求項102〜114のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項116】
少なくとも1つの置換された天然アミノ酸に対し、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニン、およびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択され、
前記ポリペプチドが、
GIGKFLHAAKKFAKAFVAEIMNS、
RAGLQFPVGRVHRLLRK、
TRSSRAGLQFPVGRVHRLLRK、QHWSYLLRP、
KCNTATCATQRLANFLVHSSNNFGPILPPTNVGSNTY、
HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRXIEWLKNGGPSSGAPPPS、
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
SPKMVQGSGCFGRKMDRISSSSGLGCKVLRRK、
YTSLIHSLIEESQNQQELNEQELLELDKWASLWNWF、
VVYTDCTESGQNLCLCEGSNVCGQGNKCILGSDGEKNQCVTGEGTPKPQSHNDGDFEEIPEEYLQ、
MPLWVFFFVILTLSNSSHCSPPPPLTLRMRRYADAIFTNSYRKVLGQLSARKLLQDIMSRQQGESNQERGARARLGRQVDSMWAEQKQMELESILVALLQKHSRNSQ、
MKPIQKLLAGLILLTSCVEGCSSQHWSYGLRPGGKRDAENLIDSFQEIVKEVGQLAETQRFECTTHQPRSPLRDLKGALESLIEEETGQKKI、および
MALWMRLLPLLALLALWGPDPAAAFVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRREAEDLQVGQVELGGGPGAGSLQPLALEGSLQKRGIVEQCCTSICSLYQLENYCN
から成る群から選択されることを特徴とするポリペプチド。
【請求項117】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、バリンおよびアラニンから成る群から選択されることを特徴とする請求項116に記載のポリペプチド。
【請求項118】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸が、ロイシンであることを特徴とする請求項116に記載のポリペプチド。
【請求項119】
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項116に記載のポリペプチド。
【請求項120】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、バリンおよびアラニンから成る群から選択され、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項116に記載のポリペプチド。
【請求項121】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸がロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項116に記載のポリペプチド。
【請求項122】
少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、トリフルオロロイシン、5,5,5−トリフルオロロイシン、ヘキサフルオロロイシン、および5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンから成る群から選択され、
Xの各例は独立して、ロイシンまたはフッ素化アミノ酸置換であり、
前記ポリペプチドは、
GIGKFXHAAKKFAKAFVAEIMNS、
RAGXQFPVGRVHRXXRK、
TRSSRAGXQFPVGRVHRXXRK、QHWSYXXRP、
KCNTATCATQRXANFXVHSSNNFGPIXPPTNVGSNTY、
HGEGTFTSDXSKQMEEEAVRXIEWXKNGGPSSGAPPPS、
HAEGTFTSDVSSYXEGQAAKEFIAWXVKGR、
SPKMVQGSGCFGRKMDRISSSSGXGCKVXRRK、
YTSXIHSXIEESQNQQEXNEQEXXEXDKWASXWNWF、
VVYTDCTESGQNXCXCEGSNVCGQGNKCIXGSDGEKNQCVTGEGTPKPQSHNDGDFEEIPEEYXQ、
MPXWVFFFVIXTXSNSSHCSPPPPXTXRMRRYADAIFTNSYRKVXGQXSARKXXQDIMSRQQGESNQERGARARXGRQVDSMWAEQKQMEXESIXVAXXQKHSRNSQG、MKPIQKXXAGXIXXTSCVEGCSSQHWSYGXRPGGKRDAENXIDSFQEIVKEVGQXAETQRFECTTHQPRSPXRDXKGAXESXIEEETGQKKI、および
MAXWMRXXPXXAXXAXWGPDPAAAFVNQHXCGSHXVEAXYXVCGERGFFYTPKTRREAEDXQVGQVEXGGGPGAGSXQPXAXEGSXQKRGIVEQCCTSICSXYQXENYCN
から成る群から選択されることを特徴とするポリペプチド。
【請求項123】
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項122に記載のポリペプチド。
【請求項124】
少なくとも1つの置換された天然アミノ酸に対し、少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、トリフルオロロイシン、4,4,4−トリフルオロバリン、5,5,5−トリフルオロロイシン、トリフルオロバリン、ヘキサフルオロバリン、トリフルオロイソロイシン、トリフルオロノルバリン、ヘキサフルオロロイシン、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシン、トリフルオロメチオニン、トリフルオロメチルメチオニン、およびフルオロフェニルアラニンから成る群から選択され、
Xの各例は独立して、フッ素化アミノ酸置換であり、
前記ポリペプチドは、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、および
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGR
から成る群から選択されることを特徴とするポリペプチド。
【請求項125】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、アラニン、グリシン、グルタミン酸、およびフェニルアラニンから成る群から選択されることを特徴とする請求項124に記載のポリペプチド。
【請求項126】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸が、ロイシンであることを特徴とする請求項124に記載のポリペプチド。
【請求項127】
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換は、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項124に記載のポリペプチド。
【請求項128】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、アラニン、グリシン、グルタミン酸、およびフェニルアラニンから成る群から選択され、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項124に記載のポリペプチド。
【請求項129】
前記少なくとも1つの置換された天然アミノ酸が、ロイシンであり、前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項124に記載のポリペプチド。
【請求項130】
少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換を含むポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、トリフルオロロイシン、5,5,5−トリフルオロロイシン、ヘキサフルオロロイシン、および5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンから成る群から選択され、
Xの各例は独立して、ロイシンまたはフッ素化アミノ酸置換であり、
前記ポリペプチドは、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR、
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEXIAWLVKGR、
HAXGTFTSDVSSYLEGQAAKEFXAWLVKGR、および
HXEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWXVKGR
から成る群から選択されることを特徴とするポリペプチド。
【請求項131】
前記少なくとも1つのフッ素化アミノ酸置換が、5,5,5,5’,5’,5’−ヘキサフルオロロイシンであることを特徴とする請求項130に記載のポリペプチド。
【請求項132】
少なくとも1つの放射性標識されたアミノ酸を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが、配列DLSK*QMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPSを有し、ここでK*が放射性標識されたアミノ酸であることを特徴とするポリペプチド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図27】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図39】
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【図40】
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【図42】
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【図4】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図37】
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【図38】
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【図41】
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【公表番号】特表2009−523800(P2009−523800A)
【公表日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−551339(P2008−551339)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/001184
【国際公開番号】WO2007/084527
【国際公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(303043726)トラスティーズ オブ タフツ カレッジ (26)
【Fターム(参考)】